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局員
きょくいん [2] 【局員】
局に所属している職員。
局員
きょくいん【局員】
a member[the staff (全体)]of a bureau.→英和
局在
きょくざい [0] 【局在】 (名)スル
限られた場所にあること。かたよった所にあること。「―する機能」「機能―説」
局地
きょくち [1] 【局地】
ある一定の限られた土地。
局地戦争
きょくちせんそう [4] 【局地戦争】
(1)限られた範囲内での攻防戦。局地戦。
(2)「限定(ゲンテイ)戦争」に同じ。
→全面戦争
局地気候
きょくちきこう [4] 【局地気候】
比較的狭い範囲に特徴的に現れる気候。小気候より広く,中気候より狭い範囲と考えられているが,明確な境界があるわけではない。
局地気象
きょくちきしょう [4] 【局地気象】
比較的狭い範囲に特徴的に現れる気象現象。例えば,湖や丘,山や谷,海岸や森林,都市などはそれぞれに特徴的な気象状態をもたらす。
局地的
きょくち【局地的】
local.→英和
‖局地解決 settlement on the spot.局地戦争 a local war.
局地的
きょくちてき [0] 【局地的】 (形動)
物事がある区域に限られているさま。「―な大雨」「―に冠水する」
局地風
きょくちふう [0] 【局地風】
地形などの影響で,ある限られた地域に特徴的に現れる風。海陸風・山谷風・フェーンなど。地方風。
局外
きょくがい [2] 【局外】
(1)当面の事柄に直接関係のない立場。「―に立つ」
(2)局と名のつく役所・組織などの管轄外の所。
⇔局内
局外に立つ
きょくがい【局外に立つ】
stand outside;keep aloof <from> .局外者 an outsider;→英和
a third party.
局外中立
きょくがいちゅうりつ [5] 【局外中立】
(1)対立・抗争のどちら側にも立たない態度をとること。
(2)「中立{(2)}」に同じ。
局外者
きょくがいしゃ [3] 【局外者】
その物事に関係のない人。
局女郎
つぼねじょろう [4] 【局女郎】
近世,下級の女郎の称。端女郎。つぼね。「そりや―なとおかひなさりや格別/滑稽本・膝栗毛 8」
局小
きょくしょう [0] 【局小】 (名・形動)[文]ナリ
心などがせまく小さい・こと(さま)。「―な器量」
局戯
きょくぎ [1] 【局戯】
〔局面上で行う遊戯の意〕
碁・将棋・双六(スゴロク)などの遊戯。
局所
きょくしょ [1] 【局所】
(1)全体の内のある限られた一部分。局部。
(2)身体の一部分。局部。「―疲労」
(3)陰部。局部。
局所作用
きょくしょさよう [4] 【局所作用】
医薬品の適用部位に局所的に起こる薬理作用。例えば,注射を行なった際その部分に特殊な反応を起こすような現象をさす。
局所麻酔
きょくしょますい [4] 【局所麻酔】
手術時などに,意識を失わせることなく,知覚神経末梢に作用して刺激伝導を遮断し,身体の一部の知覚を消失または鈍麻させること。コカインなどを用いる。局部麻酔。
⇔全身麻酔
局方
きょくほう [0] 【局方】
「日本薬局方」の略。
局方品
きょくほうひん [0] 【局方品】
日本薬局方に収載されている医薬品。医療上重要な汎用薬の一つの目安となる。
局方生薬
きょくほうしょうやく [5] 【局方生薬】
日本薬局方に収載されている生薬。重要な生薬の一つの目安となるが,実際にはそれ以外の生薬も使われている。
局方薬
きょくほうやく [3] 【局方薬】
日本薬局方に収載されている薬剤。
局棚
つぼねだな [0][3] 【局棚】
床の間のわきに設ける棚。上部に袋戸棚があって,その下に違い棚をかけ渡すもの。
→床脇棚
局版
きょくばん [0] 【局版】
煎茶席で,風炉の下に敷く陶器・金属・木製の台。風炉台。
局町
つぼねまち 【局町】
宮中で,官女たちの私室の並んでいる所。「―の女房達,ここかしこに/太平記 2」
局留
きょくどめ【局留(で出す)】
<米> (send a letter to) general delivery; <英> (send a letter) poste restante.
局留
きょくどめ [0] 【局留】
郵便物を受信人まで配達せず,発信人の指定した郵便局に留めておく扱い。
局番
きょくばん [0] 【局番】
各電話加入区域および電話交換局につけられた番号。市内局番と市外局番がある。
局笠
つぼねがさ [4] 【局笠】
女のかぶる,すぼまった形の笠。
局紙
きょくし [1] 【局紙】
ミツマタを原料とする,丈夫で耐久力に富み,紙面につやのある紙。証券などの印刷に用いる。
〔明治初年に大蔵省印刷局で抄造したのでいう〕
局舎
きょくしゃ [0][1] 【局舎】
局と名のつく官公庁の建物。
局譜
きょくふ [0] 【局譜】
囲碁で,対局の経過をまとめた図譜。
局蹐
きょくせき [0] 【跼蹐・局蹐】 (名)スル
〔「跼天蹐地(キヨクテンセキチ)」の略〕
おそれつつしみ,からだを縮めること。「この不自由なる小天地に長く―せる反響として/妾の半生涯(英子)」
局部
きょくぶ【局部】
a part;→英和
the affected part (患部);the private parts (陰部).〜的 local;→英和
partial.→英和
‖局部麻酔 a local anesthesia.
局部
きょくぶ [1] 【局部】
(1)全体の内のある限られた部分。特定の場所。一部分。局所。「―照明」
(2)陰部。
局部恒星系
きょくぶこうせいけい [6] 【局部恒星系】
銀河系の中の,太陽とその近くの恒星の集団。天文学上の歴史的な用語で,現在は実在するものと考えられていない。
局部発振器
きょくぶはっしんき [6] 【局部発振器】
ヘテロダイン方式の送受信機で,周波数変換のための発振器。
局部的
きょくぶてき [0] 【局部的】 (形動)
ある限られた部分にだけ関係のあるさま。「―な痛み」
局部銀河群
きょくぶぎんがぐん [6] 【局部銀河群】
銀河系の周辺に集まって群をなしている銀河の集団。その広さは半径約三〇〇万光年で,その範囲に含まれる銀河は銀河系・大小マゼラン雲・アンドロメダ銀河,約一〇個の矮小銀河など三〇個以上。
局部麻酔
きょくぶますい [4] 【局部麻酔】
⇒局所麻酔(キヨクシヨマスイ)
局量
きょくりょう [0] 【局量】
他人を受け入れる心の広さ。度量。「彼此(カレコレ)言ふと,―が狭いと言はれる/平凡(四迷)」
局長
きょくちょう【局長】
the director of a bureau;→英和
a postmaster (郵便局長).→英和
局長
きょくちょう [0] 【局長】
局と名のつく役所・組織などの長。また,その職の人。
局限
きょくげん [0] 【局限】 (名)スル
狭い範囲内に限ること。「立地条件が厳しいので地域は―される」
局限する
きょくげん【局限する】
localize;→英和
set limits <to> .
局面
きょくめん [0][3] 【局面】
(1)碁・将棋などの盤の表面。また,その勝負の情勢・なりゆき。
(2)物事の情勢・なりゆき。「―の打開をはかる」「新しい―に差しかかる」「重大な―を迎える」「困難な―を乗り切る」
局面
きょくめん【局面】
a <new> phase;→英和
the situation (情勢).→英和
〜を打開する break the deadlock.→英和
屁
へ【屁】
wind.→英和
〜をひる break wind.→英和
〜とも思わない think nothing of <doing> .
屁
へ [1] 【屁】
(1)飲み込んだ空気や腸の内容物が発酵または腐敗して生じたガスで,肛門から体外へ放出される気体。おなら。「―をひる」
(2)価値のないもの。とるに足らぬもの。「―のようなものだ」
屁っ放り
へっぴり [4] 【屁っ放り】
〔「へひり」の促音添加〕
人をののしっていう語。くだらぬ者。つまらぬ者。「どいつらも―のくせに口計りわる達者だ/滑稽本・八笑人」
屁っ放り腰
へっぴりごし [4][0] 【屁っ放り腰】 (名・形動)
(1)中腰で尻を後ろに突き出した落ち着かない腰つき。「―で球を受ける」
(2)中途半端で自信のない態度。おっかなびっくりに行うさま。及び腰。
屁っ放り虫
へっぴりむし [4] 【屁っ放り虫】
「へひりむし」の転。
屁の河童
へのかっぱ [1] 【屁の河童】
何でもないこと。簡単にやってのけること。河童の屁。「そんなことは―だ」
屁屎葛
へくそかずら [4] 【屁糞葛・屁屎葛】
アカネ科のつる性多年草。草地・やぶなどに多い。茎は左巻きに他物に巻きつく。葉は狭卵形。夏,葉腋(ヨウエキ)に筒状で,外面は白く,内面は赤紫色の花をつける。全体に悪臭があるのでこの名があるが,またの名を早乙女花(サオトメバナ)ともいう。果実は小球形で黄熟する。ヤイトバナ。古名,くそかずら。[季]夏。
屁糞葛[図]
屁放き虫
へこきむし [3] 【屁放き虫】
⇒へひりむし(屁放虫)
屁理屈
へりくつ [2] 【屁理屈】
筋道の立たない理屈。道理の通らぬ理屈。「―をつける」「―をこねる」
屁理屈
へりくつ【屁理屈】
a quibble.→英和
〜を言う quibble.
屁糞葛
へくそかずら [4] 【屁糞葛・屁屎葛】
アカネ科のつる性多年草。草地・やぶなどに多い。茎は左巻きに他物に巻きつく。葉は狭卵形。夏,葉腋(ヨウエキ)に筒状で,外面は白く,内面は赤紫色の花をつける。全体に悪臭があるのでこの名があるが,またの名を早乙女花(サオトメバナ)ともいう。果実は小球形で黄熟する。ヤイトバナ。古名,くそかずら。[季]夏。
屁糞葛[図]
屁負い比丘尼
へおいびくに ヘオヒ― [4] 【屁負い比丘尼】
⇒科負(トガオ)い比丘尼
居
きょ [1] 【居】
住む所。住みか。住まい。「―を構える」「―を定める」
居
い ヰ 【居】
〔動詞「居る」の連用形から〕
いること。座ること。また,その場所。多く他の語と複合して用いられる。「家―((イエイ))」「立ち―」「―もさだまらず/枕草子(四二・能因本)」
居
う 【居・坐】 (動ワ上二)
〔「ゐる」の古形。用例としては終止形「う」だけがみられる〕
すわる。「立つとも〈う〉とも君がまにまに/万葉 1912」
居す
きょ・す 【居す】 (動サ変)
(1)住む。居る。「川尻肥後守幸俊が館(タチ)に―・し給ふ処に/太平記 28」
(2)地位・官職につく。「大樹の位に―・して/太平記 12」
(3)平伏する。「弓箭帯したる二人出来たりて―・す/今昔 23」
居す
こ・す 【居す】 (動サ変)
ある場所・地位にいる。「栄耀門戸に余るのみならず,執事の職に―・して/太平記 37」
居たたまれない
いたたまれない【居たたまれない】
feel too awkward to remain <in the presence of…> .
居た堪らない
いたたまら∘ない ヰタタマラ― 【居た堪らない】 (連語)
「いたたまれない」に同じ。「―∘ない思い」
居た堪れない
いたたまれ∘ない ヰタタマレ― 【居た堪れない】 (連語)
精神的な圧力を受けてその場にそれ以上とどまっていられない。「恥ずかしくて―∘ない気持ちだ」
居ても立ってもいられない
いてもたっても【居ても立ってもいられない】
be quite impatient[restless].
居ても立っても居られない
居ても立っても居られない
心がそわそわして,落ち着けない。
居り
お・り ヲリ 【居り】 (動ラ変)
⇒おる(居)
居り合ふ
おりあ・う ヲリアフ 【居り合ふ】 (動ハ四)
(1)居合わせる。
(2)しずまりおちつく。おさまる。[ヘボン]
居る
いる【居る】
(1) be;→英和
exist;→英和
there is[are](存在).
(2) stay;→英和
remain;→英和
be (とどまる).
(3) be present;happen to be (居合わす).
(4) be in[at home](在宅).
居ない be absent[out].…の〜所で in the presence <of a person> .→英和
居る
いる ヰル [0] 【居る】 (動ア上一)[文]ワ上一
□一□
(1)人・動物がその場所に存在する。おる。「人の〈い〉ない部屋」「池には鯉(コイ)が〈いる〉」
(2)友人などをもっている。「私には妻子が〈いる〉」「彼には良い友人がたくさん〈いる〉」
(3)座る。腰をおろす。「〈い〉ても立ってもいられない」「かく立てるはなぞ。〈ゐ〉侍れ/落窪 1」
(4)人がある地位につく。「御むすめの女御,后に〈ゐ〉給ひぬ/落窪 4」
(5)鳥・虫などがある物の上などにとまる。「蠅…ただよろづの物に〈ゐ〉,顔などにぬれ足して〈ゐる〉などよ/枕草子 43」
(6)雲・塵(チリ)など,上方に広がりうるものが下方にとどまる。「纏向(マキムク)のあなしの山に雲〈ゐ〉つつ雨は降れどもぬれつつそ来し/万葉 3126」「(琴ニ)手触れらるる人も無ければ,みな塵〈ゐ〉にたり/宇津保(初秋)」
(7)(「腹が居る」の形で)怒りがおさまる。「梶原この詞に腹が〈ゐ〉て/平家 9」
(8)(「腹を居る」の形で)怒りをしずめる。「目の前へつれていて,たたきころして腹を〈ゐる〉/浄瑠璃・長町女腹切(上)」
□二□(補助動詞)
(1)形容動詞の連用形「…で」を受け,…であるの意を表す。「その後,達者で〈いる〉かい」「いつまでも元気で〈い〉てほしい」
(2)打ち消しの「…ずに」「…ないで」を受けて,…しない状態の持続を表す。「終了の鐘が鳴ったのも知らないで〈いる〉」「服も脱がずに〈いる〉」
(3)動詞の連用形に助詞「て(で)」の付いた形を受ける。
(ア)主体の動きを表す動詞に付いて,その動きが継続・進行中であることを表す。「空を飛んで〈いる〉鳥」「雨が降って〈いる〉」「今,手紙を書いて〈いる〉」
(イ)主体の変化を表す動詞に付いて,その結果が持続していることを表す。「入り口のドアがあいて〈いる〉」「時計が止まって〈いる〉」「小鳥が死んで〈いる〉」
(ウ)その状態であることを表す。「母親によく似て〈いる〉」「この計画はばかげて〈いる〉」「日本は海に囲まれて〈いる〉」
(エ)その動作が習慣的に反復されることを表す。「この川はしばしば氾濫をおこして〈いる〉」「あの店はいつも混んで〈いる〉」「昔から…と言われて〈いる〉」
(オ)過去に完了した動作を表す。「少年使節一行はローマ教皇にも会って〈いる〉」「君はよく勉強して〈いる〉なあ」
〔上代の上二段動詞「う」を上一段に再活用させたものとする説がある。「いる」は本来「立つ」に対する,すわる,その場を動かないでいる意で用いられ,動的な性格が強いのに対して,「おる」はある状態のまま存在する意で,状態性が強い〕
居る
お・る ヲル [1] 【居る】 (動ラ五)[文]ラ変 を・り
□一□
(1)人・動物が存在する。そこにある。また,そこにとどまっている。
(ア)自分の動作を卑下したり他人の言動をさげすんだりする気持ちの含まれることが多い。時には尊大な物言いに用いられることもある。「明日はまだ東京に―・る」「いろいろ文句を言う者が―・るので困る」「屋根の上に猫が―・る」「昔はこの辺にも狸(タヌキ)が―・ったもんだ」
(イ)「おります」で丁寧な言い方,「おられる(おられます)」で尊敬の言い方として用いられる。「きょうは一日じゅう家に―・ります」「先生は昔,仙台に―・られたことがある」
(ウ)古くは無生物についても用いた。「埼玉(サキタマ)の津に―・る船の風をいたみ/万葉 3380」
(2)座る。腰をおろす。「しきたへの床の辺去らず立てれども―・れどもともに戯れ/万葉 904」
(3)そのままの状態でいる。ずっとそこにいる。「色ごのみなる男,長岡といふ所に家作りて―・りけり/伊勢 58」
□二□(補助動詞)
(1)動詞の連用形,またそれに助詞「て(で)」の付いたものに付いて,動作・状態が続いていることを表す。やや尊大な言い方として用いられることがあり,また,「ております」「おられる」の形で丁寧な言い方や尊敬の言い方としても用いられる。「テレビは今ではたいていの家で持って―・ります」「ここ数年だれも住んで―・らず,荒れ放題に荒れている」「私はここで待って―・ります」「地下は駐車場になって―・ります」「先生はすでに知って―・られるようだ」「そんなことは聞かなくともわかって―・る」
(2)動詞の連用形に付いて,自分の動作を卑下したり,他人の動作をさげすんだりする時に用いる。「あいつめ逃げ―・ったか」「私も隣の京屋にゐ―・ります/歌舞伎・夕霧七年忌」「いつしかも都を見むと思ひつつ語らひ―・れど/万葉 886」
〔(1)「ゐる」の連用形にラ変動詞「あり」の付いた「ゐあり」の転とする説がある。じっとすわり続けている意が原義で,状態性の意が強いことから,古くから動作の継続・進行の意を表す補助動詞としても用いられた。(2)中世後期の口語ではラ行四段が一般的となった〕
→いる(居)
[可能] おれる
居る
おる【居る】
⇒居(い)る.
居を構える
きょ【居を構える】
take up one's quarters[abode].
居丈
いたけ ヰ― 【居丈】
〔「いだけ」とも〕
座っている時の背の高さ。「御髪は―にて,いとけ高う清らなり/宇津保(国譲下)」
居丈高
いたけだか ヰ― [0][3] 【居丈高】 (形動)[文]ナリ
〔「いだけだか」とも〕
(1)(「威丈高」とも書く)人を威圧するような態度をとるさま。「―にものを言う」
(2)座った時の背が高いこと。「―に髪少なにて倚子のおましにのぼり給はんは/栄花(根合)」
(3)座ったまま体を反らせて,相手を威圧しようとするさま。「―になりて申しける/義経記 3」
居丈高になって
いたけだか【居丈高になって】
threateningly.
居並ぶ
いなら・ぶ ヰ― [3][0] 【居並ぶ】 (動バ五[四])
何人もの人が並んで座る。席を連ねて座る。「―・ぶ諸将」
居並ぶ
いならぶ【居並ぶ】
sit in a row.→英和
〜人々 those present.
居並む
いな・む ヰ― 【居並む】 (動マ四)
居並ぶ。「藤壺の塀のもとより登花殿の前まで―・みたるに/枕草子 129」
居中
きょちゅう [0] 【居中】 (名)スル
中に立つこと。両方の中間に立つこと。
居中調停
きょちゅうちょうてい [4] 【居中調停】
第三国が紛争当事国の間に立って,平和的解決をはかること。仲介。
居久根
いぐね ヰ― [0] 【居久根】
(東日本で)屋敷のまわりに植えた木。居久根林。
居乍ら
いながら ヰ― [0] 【居乍ら】 (副)
(1)(多く「いながらにして」の形で)その場を動かないで。出歩かず,家にいたままで。「―にして天下の形勢を知る」
(2)すわったままその場で。即座に。「―七枚の起請文をかいて/平家 12」
居付き
いつき ヰ― [0] 【居着き・居付き】
(1)居つくこと。一定の場所に住みつくこと。
(2)内湾や岩礁など,一定の場所にすみついている魚。
居住
きょじゅう [0] 【居住】 (名)スル
住むこと。「―者」
居住い
いずまい ヰズマヒ [2][3] 【居住(ま)い】
座っている姿勢。「―を正す」
居住いを正す
いずまい【居住いを正す】
sit up (straight).
居住する
きょじゅう【居住する】
live;→英和
dwell;→英和
reside.→英和
居住空間 a living space.居住者(権) a resident (the right of residence).→英和
居住性 habitability.
居住まい
いずまい ヰズマヒ [2][3] 【居住(ま)い】
座っている姿勢。「―を正す」
居住地
きょじゅうち [2] 【居住地】
(1)「居所」と「住所」の併称。
(2)人が住みついて生活している場所。
居住性
きょじゅうせい [0] 【居住性】
建物の住み心地。また,自動車など乗り物の居心地。「―にすぐれた車」
居住権
きょじゅうけん [2] 【居住権】
居住者が家屋に継続して居住する権利。
居住水準
きょじゅうすいじゅん [4] 【居住水準】
生活水準を平均的居住状態からみたもの。地域・家族構成によって異なり,一人当たり畳数などを指標とする。建設省では,最低居住水準と誘導居住水準の二つの居住水準を設定している。
居住移転の自由
きょじゅういてんのじゆう 【居住移転の自由】
憲法の保障する基本的人権の一。公共の福祉に反しない限り,自己の意思により住居を決定し,またそれを変えることができる自由。
居住者
きょじゅうしゃ [2] 【居住者】
住んでいる者。住所・居所を有する者。
居住面積
きょじゅうめんせき [4] 【居住面積】
居室の床面積の合計。畳敷きの部屋や板の間などの床面積の合計。居住部面積。
居候
いそうろう【居候】
<become> a dependent <on a person> ;→英和
<話> a sponge.→英和
居候
いそうろう ヰサウラフ [4][0] 【居候】 (名)スル
他人の家にただでおいてもらうこと。寄食すること。また,その人。食客。「姉夫婦のところに―している」
居催促
いざいそく ヰ― [2] 【居催促】
その場に座りこんでしつこく催促すること。「方々から借金取が来て,…―でもされちやあ/真景累ヶ淵(円朝)」
居前
いまえ ヰマヘ [2] 【居前】
茶道で,点前(テマエ)を行う際の正しい座り位置のこと。「―を正す」
居反り
いぞり ヰ― [0] 【居反り】
相撲で,しゃがんで相手の股の間に首を入れる格好で,両手で相手の膝(ヒザ)を押し上げながら腰を伸ばして体を反らし,自分の背後へ投げる技。
居合
いあい ヰアヒ [0] 【居合】
武芸の一。抜刀の瞬間に相手をきる技。座った状態からの抜刀を基本とする。
居合す
いあわ・す ヰアハス [3] 【居合(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
「いあわせる」に同じ。「現場に―・す」
■二■ (動サ下二)
⇒いあわせる
居合せる
いあわ・せる ヰアハセル [4] 【居合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 ゐあは・す
ちょうどその場にいる。「事故現場に―・せた人から事情を聞く」
居合わす
いあわ・す ヰアハス [3] 【居合(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
「いあわせる」に同じ。「現場に―・す」
■二■ (動サ下二)
⇒いあわせる
居合わせる
いあわ・せる ヰアハセル [4] 【居合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 ゐあは・す
ちょうどその場にいる。「事故現場に―・せた人から事情を聞く」
居合わせる
いあわせる【居合わせる】
(happen to) be present.
居合抜き
いあいぬき ヰアヒ― [0] 【居合抜き】
(1)「居合」に同じ。
(2)居合を見世物にして,薬などを売った大道商人。
居合抜き(2)[図]
居合腰
いあいごし ヰアヒ― [0] 【居合腰】
居合をするときのような腰の構え。片膝を立てて腰を浮かし,今にも飛び出しそうな格好。
居囃子
いばやし ヰ― [2] 【居囃子】
能の略式の演奏形式。シテと地謡と囃子方が着座のまま演奏するもの。主に一曲の後半が扱われる。
⇔舞囃子
居回り
いまわり ヰマハリ [0] 【居回り】
自分のいる所の周囲。回り。近辺。「体の―を雲霞のごとく取巻て/安愚楽鍋(魯文)」
居回る
いまわ・る ヰマハル 【居回る】 (動ラ四)
まるく輪になって座る。車座に座る。「―・りて,酒のみあそびて/宇治拾遺 3」
居坐る
いすわ・る ヰ― [3] 【居座る・居坐る・居据わる】 (動ラ五[四])
(1)その場を占めて動かないでいる。「押し売りが玄関に―・る」「低気圧が―・る」
(2)引きつづき同じ地位にとどまる。「会長のポストに―・る」
(3)相場が固定して変動しない。
[可能] いすわれる
居坐機
いざりばた ヰ― [3][0] 【躄機・居坐機】
手織機の一。経(タテ)糸の一端を腰につけて緊張を調節し,足で操作して綜絖(ソウコウ)を上下する。
居城
きょじょう [0] 【居城】
領主が日常住んでいる城。
居場所
いばしょ ヰ― [0] 【居場所】
人が居る所。いどころ。
居士
こじ [1] 【居士】
(1)仕官せず民間にある高い学徳の人。処士。
(2)〔仏〕
〔梵 gṛhapati〕
(ア)在俗の男子仏教徒。在家。優婆塞(ウバソク)。
(イ)近世以後の禅宗で,在家の座禅修行者。
(ウ)成人男子の戒名の末尾に添える語の一。信士より格が高く,女性の大姉に当たる。
→大姉
(3)性格などを表す語に付いて,そのような男子である意で用いる。「謹厳―」
居士仏教
こじぶっきょう [3] 【居士仏教】
寺院で生活する僧侶の仏教に対して,在俗の信徒の仏教。インドの維摩経(ユイマギヨウ)は,その意義を説く代表的な経典。中国では多くの文人が在家の信徒であったし,白蓮社(ビヤクレンシヤ)もその一。日本では伝来以来,在家の仏教が重視され,明治以降は仏教復興の運動として主張された。
居宅
きょたく [0] 【居宅】
(1)日常住んでいる家。すまい。
(2)うちにいること。在宅。「―保護」
居室
きょしつ [0] 【居室】
(1)起居する部屋。日常いる部屋。居間。リビング-ルーム。
(2)建築基準法に定められた,人が居住・執務・娯楽などの目的のため継続的に使用する室。
居小屋
いごや ヰ― [0] 【居小屋】
炭焼きなど,家を離れて長期間にわたり宿泊作業をするために設けた小屋。
居屋
きょおく [1] 【居屋】
住まい。住む家。居宅。住宅。
居常
きょじょう [0] 【居常】
常日頃(ツネヒゴロ)。平生。普段。「―法律を学びしことに向て/火の柱(尚江)」
居座る
いすわる【居座る】
stay on;remain (in office).→英和
居座り戦術 sit-down tactics.
居座る
いすわ・る ヰ― [3] 【居座る・居坐る・居据わる】 (動ラ五[四])
(1)その場を占めて動かないでいる。「押し売りが玄関に―・る」「低気圧が―・る」
(2)引きつづき同じ地位にとどまる。「会長のポストに―・る」
(3)相場が固定して変動しない。
[可能] いすわれる
居庸関
きょようかん 【居庸関】
万里の長城の関所の一。北京の北西60キロメートルにあり,華北平野とモンゴル高原をつなぎ,また北方民族の北京侵入を防衛する要衝。
居延漢簡
きょえんかんかん [4] 【居延漢簡】
中国甘粛省北部エチナ川下流域にある居延から発掘された木簡類。前漢から後漢にかけて匈奴の南進を防ぐ辺境基地があったところで,大部分は基地経営にかかわる公文書類。
居待ち
いまち ヰ― [0] 【居待ち】
「居待ち月」の略。
居待ちの月
いまちのつき ヰ― [6] 【居待ちの月】
「居待ち月」に同じ。「―さし出でて海上も照渡り/平家 7」
居待ち月
いまちづき ヰ― [3] 【居待(ち)月】
■一■ (名)
〔満月を境に月の出が次第に遅くなるので,座って待つうちに出る月の意〕
陰暦一八日の月。特に,陰暦八月一八日の月。居待ちの月。[季]秋。《暗がりをともなひ上る―/後藤夜半》
→立ち待ち月
→寝待ち月
■二■ (枕詞)
明かし」にかかる。「―明石の門(ト)ゆは/万葉 388」
居待月
いまちづき ヰ― [3] 【居待(ち)月】
■一■ (名)
〔満月を境に月の出が次第に遅くなるので,座って待つうちに出る月の意〕
陰暦一八日の月。特に,陰暦八月一八日の月。居待ちの月。[季]秋。《暗がりをともなひ上る―/後藤夜半》
→立ち待ち月
→寝待ち月
■二■ (枕詞)
明かし」にかかる。「―明石の門(ト)ゆは/万葉 388」
居心地
いごこち ヰ― [0] 【居心地】
ある場所や地位にいるときに感じる気持ち。「―がよい」
居心地が良い
いごこち【居心地が良い】
be cozy[comfortable].
居成り
いなり ヰ― [0] 【居成り】
(1)そのまま動かずに居ること。
(2)
(ア)江戸時代,奉公人や遊女が年季を過ぎてもそのまま続けて奉公すること。重年(チヨウネン)。
(イ)江戸時代,役者が契約切れになっても引き続いて同じ劇場に出演すること。
〔当時は一年契約であった〕
(3)「居抜き」に同じ。「この家を―に買うてくれぬか/浄瑠璃・近頃河原達引」
居所
いどこ ヰ― [0] 【居所】
「いどころ(居所)」に同じ。
居所
きょしょ [1] 【居所】
(1)住んでいる所。
(2)〔法〕 生活の本拠ではないが,人がある期間継続して居住する場所。
居所
いどころ【居所】
one's whereabouts;one's address.
居所
いどころ ヰ― [0] 【居所】
いるところ。居場所。ありか。住居。いどこ。「犯人の―をつきとめる」「虫の―が悪い(=機嫌ガ悪イ)」
居所変り
いどころがわり ヰ―ガハリ [5] 【居所変(わ)り】
舞台装置転換法の一。人物がその位置にいたまま場面のみ変える方法。引き道具・煽(アオ)り返し・迫(セ)り上げなどの方法を用いる。舞踊の場面転換に特に多用される。
居所変わり
いどころがわり ヰ―ガハリ [5] 【居所変(わ)り】
舞台装置転換法の一。人物がその位置にいたまま場面のみ変える方法。引き道具・煽(アオ)り返し・迫(セ)り上げなどの方法を用いる。舞踊の場面転換に特に多用される。
居所指定権
きょしょしていけん [4] 【居所指定権】
他人の居所を指定する権利。民法で監護・教育のために親権者および後見人に子の居所指定権が認められている。
居抜き
いぬき ヰ― [0] 【居抜き】
家具・設備などをつけたままの建物の状態。売買貸借の際使う語。居成り。
居据わる
いすわ・る ヰ― [3] 【居座る・居坐る・居据わる】 (動ラ五[四])
(1)その場を占めて動かないでいる。「押し売りが玄関に―・る」「低気圧が―・る」
(2)引きつづき同じ地位にとどまる。「会長のポストに―・る」
(3)相場が固定して変動しない。
[可能] いすわれる
居接ぎ
いつぎ ヰ― [0] 【居接ぎ】
接ぎ木の方法の一。台木を掘り上げないで,畑に植えたまま接ぎ木をするもの。揚げ接ぎより根付きがいい。
居敬
きょけい [0] 【居敬】
〔論語(雍也)「居�敬而行�簡」〕
程朱学で,窮理とならんで強調される学問修養の方法。うやうやしい態度で心身を正しく保つこと。
→窮理
居敷
いしき ヰ― [0] 【居敷・臀】
(1)座。座席。「草を敷(カ)りて―となせば/日本書紀(神功訓)」
(2)お尻(シリ)。「大きな―を振り廻して/浄瑠璃・神霊矢口渡」
居敷かる
いしか・る ヰ― 【居敷かる】 (動ラ四)
〔「いじかる」とも〕
あぐらをかく。どっかとすわる。「粽(チマキ)のうへに,―・つてぢやわいな/滑稽本・膝栗毛 6」
居敷当て
いしきあて ヰ― [3] 【居敷当て】
単衣(ヒトエ)の着物の尻のあたりに,補強のために裏から当てる布。
居文金物
すえかなもの スヱ― [3] 【据金物・居文金物】
かざりにつける金具。甲冑(カツチユウ)などでいう。
居曲
いぐせ ヰ― [0] 【居曲】
能の曲(クセ)のうち,曲を地謡に謡わせて,シテは舞台中央に座したまま舞わないもの。
〔普通「居グセ」と書く〕
→曲(クセ)(1)
居木
いぎ ヰ― [1] 【居木】
鞍(クラ)の中央,鞍橋(クラボネ)にわたす木で,乗り手が腰をおろす所。由木(ユギ)。
→鞍橋
居村
きょそん [0] 【居村】
自分の住んでいる村。
居村
いむら ヰ― [0][1] 【居村】
(1)自分の住んでいる村。
(2)(出村(デムラ)に対して)もとになっている村。本村(ホンソン)。
居杭
いぐい ヰグヒ 【井杭・居杭】
狂言の一。井杭という少年が,清水の観世音から隠れ頭巾(ズキン)を授かり,周囲の者をさんざんに翻弄(ホンロウ)する。
居楽
いがく ヰ― [0] 【居楽】
演奏者が全員座って演奏する雅楽。
⇔立楽(タチガク)
居様
いざま ヰ― [0] 【居様】
座っているようす。いずまい。
居残り
いのこり ヰ― [0] 【居残り】 (名)スル
居残ること。また,そうする人。
居残り左平次
いのこりさへいじ ヰノコリ― 【居残り左平次】
落語の一。金もないのに友人と品川へ女郎買いに行った左平次は,勘定が払えないので一人居残る。滞在が長引くにつれ,左平次の座持ちのよさが客の評判となる。
居残る
いのこ・る ヰ― [3] 【居残る】 (動ラ五[四])
他の人の帰ったあとまで,また定刻よりあとまで残る。「一人だけ―・る」
[可能] いのこれる
居残る
いのこる【居残る】
remain[stay]behind;work overtime (残業).
居民
きょみん [0] 【居民】
その土地に住む人。住民。
居流れる
いなが・れる ヰ― [4] 【居流れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ゐなが・る
居並ぶ。「千余名已に集会し両辺幾重にも―・れたり/浮城物語(竜渓)」
居湯
おりゆ ヲリ― 【居湯】
釜を取り付けずに,ほかで沸かした湯を湯船に移し入れる風呂。近世には「据風呂(スエブロ)」の意に用いられた。[日葡]
居溢る
いこぼ・る ヰ― 【居溢る】 (動ラ下二)
人が大勢集まり,入りきれず外にあふれる。「縁に―・れ,庭にもひしとなみゐたり/平家 2」
居然
きょぜん [0] 【居然】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)じっとしているさま。座って動かないさま。いながら。ひとりでに。「及ぶものなければ,―として第一等の称を得たりける/西国立志編(正直)」
(2)することがなく退屈なさま。つれづれ。
居留
きょりゅう [0] 【居留】 (名)スル
(1)一時,ある場所にとどまり住むこと。
(2)外国の居留地に住むこと。「神戸に―するイギリス人」
居留する
きょりゅう【居留する】
reside;→英和
dwell.→英和
居留地(民) a settlement (resident).→英和
居留地
きょりゅうち [2] 【居留地】
一国の領土のうち,一定地域を限って外国人の居住・営業が認められた区域。かつての中国では租界といわれ,日本では開港場にみられた。日本では1899年(明治32)の条約改正発効に伴って廃止。
居留守
いるす ヰ― [0][2] 【居留守】
家にいながら,るすを装うこと。「―を使う」
居留守を使う
いるす【居留守を使う】
pretend to be out.
居留民
きょりゅうみん [2] 【居留民】
(1)居留地に住む外国人。
(2)一時的にとどまり住んでいる外国の人民。居留する外国人。
居直り強盗
いなおりごうとう イナホリガウタウ [5] 【居直り強盗】
盗みに入った者が家人に見とがめられ,急に態度を変えて強盗になること。また,その盗人。居直り。
居直る
いなお・る ヰナホル [3] 【居直る】 (動ラ五[四])
(1)急に態度を荒々しいものに変える。「押し売りが―・る」
(2)逃れられない立場を悟り,強い態度に変わって相手に向かう。「―・ってふてぶてしくなる」
(3)座り直して姿勢を正す。「宗清―・り畏つて申けるは/平家 10」
[可能] いなおれる
居直る
いなおる【居直る】
change one's attitude (態度を変える).居直り強盗 a thief who turns a burglar on being detected.
居相撲
いずもう ヰズマフ [2] 【居相撲】
「座(スワ)り相撲」に同じ。
居眠り
いねむり ヰ― [3] 【居眠り】 (名)スル
(1)座ったまま眠ること。「こたつで―する」
(2)何かをしている最中にうっかり眠ってしまうこと。「―運転」
居眠り
いねむり【居眠り】
<have> a nap;→英和
a doze.→英和
〜する doze.〜運転をする fall asleep at the wheel.→英和
居眠り病
いねむりびょう ヰ―ビヤウ [0] 【居眠り病】
⇒ナルコレプシー
居眠る
いねむ・る ヰ― [3] 【居眠る】 (動ラ五[四])
居眠りをする。うとうとする。「木かげで―・る」[日葡]
居着き
いつき ヰ― [0] 【居着き・居付き】
(1)居つくこと。一定の場所に住みつくこと。
(2)内湾や岩礁など,一定の場所にすみついている魚。
居着き地主
いつきじぬし ヰ―ヂ― [4] 【居着き地主】
江戸町内に家屋敷を所有し,そこに住んでいる町人。家持ち。
居着く
いつ・く ヰ― [2] 【居着く】 (動カ五[四])
(1)外から来たものがそのままそこに住むようになる。住みつく。「野良猫が―・いてしまった」
(2)落ち着いてそこに居る。「すこしも家に―・かない息子」
[可能] いつける
居着く
いつく【居着く】
settle down;stay long.
居竦まる
いすくま・る ヰ― [4] 【居竦まる】 (動ラ五[四])
〔「いずくまる」とも〕
恐怖・驚きなどで,身動きできず,その場でじっとしている。いすくむ。「寒イカラ―・ッテオル/ヘボン(三版)」
居竦む
いすく・む ヰ― [3] 【居竦む】 (動マ五[四])
いすくまる。「おそろしさでその場に―・む」
居筥
すえばこ スヱ― [0] 【居箱・居筥】
僧が使う長方形の木箱。法会(ホウエ)の際に儀式用の衣・法具などを入れて自分の座のそばに置く。内側は錦(ニシキ)や紙を貼り,外側は薄い金属板を貼る。蒔絵(マキエ)を施したものもある。接僧函(セツスカン)。
居箱
すえばこ スヱ― [0] 【居箱・居筥】
僧が使う長方形の木箱。法会(ホウエ)の際に儀式用の衣・法具などを入れて自分の座のそばに置く。内側は錦(ニシキ)や紙を貼り,外側は薄い金属板を貼る。蒔絵(マキエ)を施したものもある。接僧函(セツスカン)。
居籠む
いこ・む ヰ― 【居籠む・居込む】 (動マ下二)
(1)大勢の人が詰めて座る。「―・めたりつる人もみなくづれいづるほどに/大鏡(昔物語)」
(2)部屋などに閉じこめる。監禁する。「義綱を―・めて置て,隠岐国へ帰さず/太平記 7」
居続け
いつづけ ヰ― [0] 【居続け】 (名)スル
(1)幾日もの間,家を離れてほかの所にとどまること。
(2)遊里などで,幾日もの間泊まりつづけて遊ぶこと。
⇔一夜切(イチヤギ)り
「―の客」
居職
いじょく ヰ― [0] 【居職】
裁縫師など,自宅で仕事をする職人。また,その職業。
⇔出職(デシヨク)
居船頭
いせんどう ヰ― 【居船頭】
江戸時代,船に乗らない回船の所有者。船主。実際に船に乗って運航の責任者となる沖船頭に対していう。おりせんどう。
居語り
いがたり ヰ― [2][0] 【居語り】
語り間(アイ)の一。多く里人に扮した狂言方が舞台中央に座って,ワキに土地の伝承を語り聞かせるもの。
→立ち語り
居諸
きょしょ [1] 【居諸】
〔「きょそ」とも。詩経(邶風,柏舟・日月)「日居月諸」から。「居」「諸」ともに助字〕
日月。光陰。「馬に乗りて―を送ること能はざれば/即興詩人(鴎外)」
居辛い
いづら・い ヰ― 【居辛い】 (連語)
そこにいることがはばかられる。「その場に―・い雰囲気になる」
居込む
いこ・む ヰ― 【居籠む・居込む】 (動マ下二)
(1)大勢の人が詰めて座る。「―・めたりつる人もみなくづれいづるほどに/大鏡(昔物語)」
(2)部屋などに閉じこめる。監禁する。「義綱を―・めて置て,隠岐国へ帰さず/太平記 7」
居邸
きょてい [0] 【居邸】
住んでいるやしき。邸宅。
居酒
いざけ ヰ― 【居酒】
居酒屋で飲むこと。また,その酒。
居酒屋
いざかや ヰ― [0][3] 【居酒屋】
簡単な料理とともに安く酒を飲ませる大衆的な酒場。
居酒屋
いざかや ヰザカヤ 【居酒屋】
〔原題 (フランス) L'Assommoir〕
ゾラの小説。1877年刊。洗濯女ジェルベーズの運命の浮き沈みを描く。冷酷なまでの現実描写により,フランス自然主義文学の幕開けとなった作品。
居酒屋
いざかや【居酒屋】
<米> a tavern;→英和
a saloon;→英和
a bar[ <英> a public house. <話> a pub].→英和
居開帳
いがいちょう ヰガイチヤウ [2] 【居開帳】
寺の所有する本尊などを,その寺の境内で公開すること。
⇔出開帳(デガイチヨウ)
居間
いま【居間】
a living room[ <英> a sitting room].
居間
いま ヰ― [2] 【居間】
家の中で,家族がくつろいだりして,ふだんいる部屋。近世以前は,主人または夫人の居室をさす。
居隠る
いかく・る ヰ― 【居隠る】 (動ラ下二)
他から見えないように隠れて座る。「柱がくれに―・れて/源氏(須磨)」
居飛車
いびしゃ ヰ― [0] 【居飛車】
将棋で,飛車を初めに並べた位置にとどめておく戦法。
⇔振り飛車
居食い
いぐい ヰグヒ [0] 【居食い】 (名)スル
働かず,手もちの財産で生活していくこと。徒食。座食。
居食いする
いぐい【居食いする】
live in idleness.
居飼
いかい ヰカヒ 【居飼】
古代・中世,院司や家司(ケイシ)の厩別当(ウマヤノベツトウ)に属し,牛馬の世話をする役の者。
居館
きょかん [0] 【居館】
住まいとしているやかた。邸宅。
居馴染む
いなじ・む ヰ― [3] 【居馴染む】 (動マ五[四])
長くいて,その場所に慣れる。「矢張―・んだ場所を離れたくない/黴(秋声)」
居高
いたか ヰ― 【威高・居高】 (名・形動ナリ)
傲慢(ゴウマン)なこと。不遜(フソン)なさま。「甲斐若党比興―なる由申す/看聞御記」
屈し甚し
くしいた・し 【屈し甚し】 (形ク)
〔「くっしいたし」の促音「っ」の無表記〕
ひどくふさぎこんでいる。くんじいたし。「ならぶべくもあらぬぞ,―・かりける/源氏(宿木)」
屈じ甚し
くんじいた・し 【屈じ甚し】 (形ク)
〔「くっしいたし」の促音を撥音「ん」で表した語〕
「くしいたし」に同じ。「ものなども見入れられず,―・くて/源氏(乙女)」
屈す
くっ・す 【屈す】 (動サ変)
⇒くっする
屈す
く・す 【屈す】 (動サ変)
〔「くっす」の促音「っ」の無表記〕
「くっする{(3)}」に同じ。「―・しなどし給へば/源氏(紅葉賀)」
屈する
くっ・する [0][3] 【屈する】 (動サ変)[文]サ変 くつ・す
(1)体を曲げる。曲げる。
(ア)腰や手足を折り曲げる。かがめる。「膝を―・する」「腰を―・する」
(イ)数をかぞえるために指を折り曲げる。「彼はこの分野で五指を―・する内に入る」
(2)負けて服従する。「圧力に―・して辞任した」
(3)気持ちがくじける。めいる。「宿世なき日なりと―・して/枕草子 99」
屈する
くっする【屈する】
bend (曲げる);→英和
yield[submit] <to> (屈服);→英和
overcome (敵を).→英和
…に屈せず in defiance[spite]of….
屈ず
くん・ず 【屈ず】 (動サ変)
〔「くっす」の促音を撥音「ん」で表した語〕
くよくよ思い悩む。「空しうかへらむ後手もをこなるべしと,―・じいたりてゆかず/源氏(須磨)」
屈まる
くぐま・る [3] 【屈まる】 (動ラ五[四])
腰をかがめ,手足をちぢめて丸くなっている。かがまる。「貫一はいと苦(クルシ)く心―・り/金色夜叉(紅葉)」「恐ろしながら広庇に―・り居たるに/太平記 27」
屈まる
こごま・る 【屈まる】 (動ラ五[四])
背を丸めてしゃがむ。かがまる。「洋灯(ランプ)の下にぽつねんと―・つて/小鳥の巣(三重吉)」
屈まる
かがま・る [0] 【屈まる】 (動ラ五[四])
(1)かがむ。また腰などが曲がる。「腰が―・った老人」
(2)体の一部が折れ曲がって伸びなくなる。「四支―・りながら,仰(ノケザマ)に仆れて/霊異記(下訓注)」
屈み込む
かがみこ・む [4] 【屈み込む】 (動マ五[四])
膝(ヒザ)を折ってうずくまる。「腹を押さえて―・む」
屈み鬼
かがみおに [3] 【屈み鬼】
鬼ごっこの一種。鬼に捕まえられそうになった時,体をかがめれば捕まえられないというルールのもの。
屈む
かがむ【屈む】
stoop;→英和
bend forward (前へ);crouch (うずくまる).→英和
屈む
こご・む [0] 【屈む】
■一■ (動マ五[四])
背を丸めてしゃがむ。かがむ。「―・んで靴をはく」「座敷の隅にしらぬ顔して―・み居たり/西洋道中膝栗毛(七杉子)」
■二■ (動マ下二)
⇒こごめる
屈む
かが・む [0] 【屈む】
■一■ (動マ五[四])
(1)足・腰を曲げて姿勢を低くする。しゃがむ。「―・んで拾う」
(2)曲がる。屈曲する。「腰が―・む」「眉がまた―・うだ/狂言・今参」
[可能] かがめる
■二■ (動マ下二)
⇒かがめる
屈む
くぐ・む 【屈む】
■一■ (動マ四)
〔「かがむ」の転〕
背を丸めて体を丸くする。かがむ。「単衣(ヒトエ)の御衣を御ぐしこめ,ひき―・みて/源氏(夕霧)」
■二■ (動マ下二)
前かがみに姿勢を低くする。かがめる。「皆背を―・めてぞ立つたりける/太平記 17」
屈める
かがめる【屈める】
bend;→英和
stoop;→英和
bow.→英和
身(腰)を〜 bend oneself (one's knees).
屈める
かが・める [0] 【屈める】 (動マ下一)[文]マ下二 かが・む
(1)足や腰を曲げて低い姿勢をとる。かがむ。「腰を―・めて挨拶を交わす」「身を―・める」
(2)折り曲げる。「この指(オヨビ)を―・めてまかでぬ/源氏(帚木)」
屈める
こご・める [0] 【屈める】 (動マ下一)[文]マ下二 こご・む
腰やひざを曲げて姿勢を低くする。かがめる。「腰を―・め乍(ナガ)ら…落葉を掃いて居たのは/破戒(藤村)」
屈伏
くっぷく [0] 【屈服・屈伏】 (名)スル
相手の権力や力などに負けて服従すること。「腕力に―する」
屈伸
くっしん [0] 【屈伸】 (名)スル
ちぢめたり,のばしたりすること。かがめたり,のばしたりすること。のびちぢみ。「―運動」「膝を―する」
屈伸性
くっしんせい [0] 【屈伸性】
のびたりちぢんだりする性質。
屈伸為替相場制
くっしんかわせそうばせい [0] 【屈伸為替相場制】
外国為替相場の変動幅に最高と最低の枠を決め,その枠内での上下動を認める制度。固定相場制と変動相場制の各利点をあわせ得ようとするもの。伸縮為替相場制。
屈伸自在の
くっしん【屈伸自在の】
flexible;→英和
elastic.→英和
屈光性
くっこうせい クツクワウ― [0] 【屈光性】
植物体が光の刺激に対して起こす屈性。屈曲またはねじれが生じる。一般に茎や葉は正の屈光性(向日性)を示す。光(ヒカリ)屈性。
→屈性
屈原
くつげん 【屈原】
(前343頃-前277頃) 中国,戦国時代の楚(ソ)の詩人。名は平,原は字(アザナ)。楚の王族出身。楚の国運回復に尽力したが,讒言(ザンゲン)により江南に放逐され,汨羅(ベキラ)の淵に投身。その憂憤・憂国の思いを吐露した「離騒(リソウ)」をはじめ「天問」「九歌」などの作品が「楚辞」に収録されている。
屈地性
くっちせい [0] 【屈地性】
植物体が重力の作用に対して起こす屈性。正の屈地性を向地性,負の屈地性を背地性と呼び,正は根に,負は茎に現れる。重力屈性。
→屈性
屈宋
くっそう 【屈宋】
中国の戦国時代,楚(ソ)の屈原(クツゲン)とその弟子の宋玉(ソウギヨク)の併称。
屈強
くっきょう [0] 【屈強】 (名・形動)[文]ナリ
体力にすぐれ頑丈な・こと(さま)。「―な若者」
屈強の
くっきょう【屈強の】
strong;→英和
sturdy.→英和
屈従
くつじゅう【屈従】
submission.→英和
〜する submit[yield] <to> .→英和
屈従
くつじゅう [0] 【屈従】 (名)スル
相手の権力や圧力に屈して従うこと。屈服。「圧制束縛以て人民の―するを/民権自由論(枝盛)」
屈性
くっせい [0] 【屈性】
植物器官の屈曲運動の一。光・重力・水など,外界からの刺激に対して一定の方向に屈曲する性質。器官が刺激方向に屈曲する場合を正の,逆方向に屈曲する場合を負の屈性という。屈光性・屈地性・屈触性など。
→傾性
屈折
くっせつ [0] 【屈折】 (名)スル
(1)折れまがること。「―する川の遥か先の崖の陰に/日本北アルプス縦断記(烏水)」
(2)性質や心情に,素直や単純でないところがあること。「―した心理」
(3)水波・音波・光など媒質中を進行する波動が,ある媒質から異なる媒質に進む際,二つの媒質の境界で進行方向を変えること。
(4)語の文中における役割や関係の違いに応じて,語形を変化させること。ヨーロッパ諸言語における名詞・代名詞・形容詞の性・数・格による変化や,動詞の人称・数・時制・法・態による変化などの類。
屈折
くっせつ【屈折】
《理》refraction;《言》inflection.→英和
〜する be refracted;bend.→英和
‖屈折語《言》an inflectional language.屈折部 a bend (川の).屈折望遠鏡 a refracting telescope;a refractor.屈折率 a refractive index.
屈折の法則
くっせつのほうそく 【屈折の法則】
⇒スネルの法則
屈折望遠鏡
くっせつぼうえんきょう [0] 【屈折望遠鏡】
対物鏡に凸レンズを用いる方式の望遠鏡。主に小口径の望遠鏡に用いられる。ガリレイ式・ケプラー式望遠鏡がある。
→反射望遠鏡
屈折率
くっせつりつ [4] 【屈折率】
光が二つの媒質の境界で屈折するとき,入射角の正弦と屈折角の正弦との比。両媒質中の光の速さの比に等しい。
→スネルの法則
屈折異常
くっせついじょう [5] 【屈折異常】
正常の屈折状態を有しない眼。調節作用が起こっていない時に無限遠の距離から来る光が網膜上に結像しない。近視・遠視・乱視の三種類がある。
屈折角
くっせつかく [4][3] 【屈折角】
二つの媒質の境界面で屈折してからの光・電波・音波などの進行方向と,境界面の法線とがなす角。
屈折計
くっせつけい [0] 【屈折計】
光に対する物質の屈折率を測定する装置。
屈折語
くっせつご [0] 【屈折語】
言語の形態的類型による分類の一。語の文中における文法的な役割や関係の差異を,語形の一部を変えて示す言語。主として語尾変化として現れる。インド-ヨーロッパ語族やセム語族の言語の多くがこれに属する。
→膠着(コウチヤク)語
→孤立語
→抱合語
屈指
くっし [0][1] 【屈指】 (名)スル
(1)多くの中から特に指を折って数えあげられるほどにすぐれていること。指折り。「業界―のやり手」
(2)指を曲げること。指を折って数えること。「吾れ日に―して子の帰国を待つこと已に久し/花柳春話(純一郎)」
屈指の
くっし【屈指の】
foremost;→英和
leading;→英和
one of the best[finest].→英和
屈撓
くっとう [0] 【屈撓】 (名)スル
かがみたわむこと。しなうように曲がること。また,屈服すること。くつにょう。「松樹の些も―せずして生長し/日本風景論(重昂)」
屈撓
くつにょう [0] 【屈撓】 (名)スル
〔「にょう」は呉音〕
「くっとう(屈撓)」に同じ。「少しも―せざる勇気を保つてゐらるる事と自身を説得した/罪と罰(魯庵)」
屈斜路湖
くっしゃろこ 【屈斜路湖】
北海道東部,屈斜路カルデラ内にある火口原湖。面積79.7平方キロメートル。阿寒国立公園の一部。くっちゃろこ。
屈曲
くっきょく【屈曲】
winding;→英和
bending;refraction (光線の);meanders (川の).〜する wind;→英和
bend;→英和
be refracted.〜した crooked;→英和
irregular.→英和
屈曲
くっきょく [0] 【屈曲】 (名)スル
折れまがること。「此坂は S の字をぞんざいに書いたやうに―して/青年(鴎外)」
屈服
くっぷく【屈服】
submission;→英和
surrender.→英和
〜する submit[surrender] <to> .→英和
屈服
くっぷく [0] 【屈服・屈伏】 (名)スル
相手の権力や力などに負けて服従すること。「腕力に―する」
屈水性
くっすいせい [0] 【屈水性】
植物体が湿度勾配(コウバイ)に対して起こす屈性。主根が湿度の高い方に向かって伸びるなど。屈湿性。水(ミズ)屈性。
→屈性
屈筋
くっきん [0] 【屈筋】
四肢の関節を曲げるはたらきをする筋の総称。上腕二頭筋や大腿二頭筋の類。
→伸筋
屈系
くっけい [0] 【屈継・屈系】
鎧(ヨロイ)の左脇の脇壺(ワキツボ)の称。
屈継
くっけい [0] 【屈継・屈系】
鎧(ヨロイ)の左脇の脇壺(ワキツボ)の称。
屈腱炎
くっけんえん [3] 【屈腱炎】
競走馬の脚の難病。屈腱が炎症を起こして腫れあがり,完治しにくい。えびはら。
屈葬
くっそう [0] 【屈葬】
死体を埋葬する際,手足を曲げた姿勢で葬る方法。座葬。
⇔伸展葬
屈行
くっこう [0] 【屈行】
敬礼の一種。腰をかがめて歩くこと。
屈触性
くっしょくせい [0] 【屈触性】
植物体が他の物へ接触する刺激に対して起こす屈性。巻きひげなどが他の物にからみつくのは正の屈触性の例。接触屈性。
→屈性
屈託
くったく [0] 【屈託】 (名)スル
(1)気にかかることがあって,心が晴れないこと。ひとつのことにこだわって,くよくよすること。「―のない顔つき」
(2)疲れてあきあきすること。「―した表情」「一語も発しないで,皆な―な顔をして/空知川の岸辺(独歩)」
屈託する
くったく【屈託する】
be worried <about> .〜のない free from care;easygoing.→英和
屈託無い
くったくな・い [5] 【屈託無い】 (形)
心配や気にかかることがない。「―・い顔つき」
屈託顔
くったくがお [0] 【屈託顔】
心配事のある顔つき。
屈請
くっしょう 【屈請】
(1)神仏の来臨を祈り願うこと。
(2)法会(ホウエ)に僧侶を招くこと。「持経者を多く―じて/平家 6」
屈起
くっき [1] 【崛起・屈起】 (名)スル
(1)急に起き立つこと。抜きんでるようになること。「貧賤より―して/西国立志編(正直)」
(2)山などがそびえ立っていること。「高山たる大山(ダイセン)を―し/日本風景論(重昂)」
屈輪
ぐり [2] 【屈輪】
蕨(ワラビ)形の渦巻文を連続させた文様。堆朱(ツイシユ)・堆黒(ツイコク),寺院建築の意匠として用いる。ぐりん。ぐりぐり。
屈輪[図]
屈輪屈輪
ぐりぐり [0] 【屈輪屈輪】
⇒ぐり(屈輪)
屈輪玉
ぐりんだま [0] 【屈輪玉】
香合などで,屈輪(グリ)が小さな円形に表れているもの。ぐりの香合。
屈辱
くつじょく [0] 【屈辱】
屈服させられて辱めを受けること。面目を失い恥ずかしい思いをすること。「―を晴らす」「―感」
屈辱
くつじょく【屈辱】
(a) humiliation;(a) disgrace.→英和
〜的な humiliating;disgraceful.→英和
〜を与える humiliate;→英和
disgrace;insult.→英和
届
とどけ [3] 【届(け)】
(1)届けること。配達すること。
(2)申し出ること。届け出ること。「―を怠る」「無―」「―を済ます」
(3)届け出る書面。届け書(シヨ)。「―を提出する」「転居―」
届く
とど・く [2] 【届く】
■一■ (動カ五[四])
〔「とづく」の転〕
(1)送った物が目的地に達する。「手紙が―・く」
(2)ある所まで達する。「手が軒先に―・く」
(3)世話や注意が十分に行き渡る。行き届く。「注意が―・く」「扨々おぬしは―・かぬ人ぢや/狂言・人馬」
(4)気持ちが目指す相手に通じる。「思いが―・く」
〔「届ける」に対する自動詞〕
■二■ (動カ下二)
⇒とどける
[慣用] 痒(カユ)い所に手が―・手が―・目が―
届く
とどく【届く】
[到着]arrive <at,in> ;→英和
reach;→英和
receive (受け取る);→英和
reach (手などが);be realized[fulfilled,heard](願いなどが).手の届く(届かない)所に within (beyond) one's reach.
届く
とず・く トヅク 【届く】
〔「とどく」の古形〕
■一■ (動カ四)
(1)一点から他の一点に至り着く。とどく。「園原や伏屋に―・くかけ橋の/重之集」
(2)続く。「海は艫櫂(ロカイ)の―・かん程攻め行くべし/平家 11」
■二■ (動カ下二)
(1)一点から他の一点に至り着かせる。とどける。「我をどこまでも送り―・くる者は花と水とで有るぞ/四河入海 14」
(2)続ける。「人の善をするも一日や二日やなんどはすれども久しく―・けてはせぬものなるが/四河入海 24」
届け
とどけ [3] 【届(け)】
(1)届けること。配達すること。
(2)申し出ること。届け出ること。「―を怠る」「無―」「―を済ます」
(3)届け出る書面。届け書(シヨ)。「―を提出する」「転居―」
届け
とどけ【届け】
a report;→英和
a notice.→英和
〜を出す report <to> ;send[hand]in a notice <of absence> .
届ける
とどける【届ける】
report <to> ;→英和
notify;→英和
[送る]send;→英和
deliver;→英和
forward.→英和
届ける
とど・ける [3] 【届ける】 (動カ下一)[文]カ下二 とど・く
〔「とづく」の転〕
(1)持っていって渡す。「本を―・ける」
(2)役所・会社・学校などに書類を提出する。「欠席を―・ける」
(3)最終までやり通す。「御掟ヲタモチ―・クル/日葡」
(4)承知する。果たす。「約束ヲ―・クル/日葡」
〔「届く」に対する他動詞〕
届け先
とどけさき [0] 【届(け)先】
品物などを届ける先。
届け先
とどけさき【届け先】
the (receiver's) address;the destination.→英和
届け出
とどけで [0] 【届(け)出】
届け出ること。とどけいで。「―義務」
届け出で
とどけいで [0] 【届け出で】
役所・学校・会社・上司などに,書類・口頭で正式に届け出ること。とどけで。「欠席の場合は前もって―をしなければならない」
届け出る
とどけ・でる [4] 【届(け)出る】 (動ダ下一)
役所・学校・会社または上司などに,所定の手続きに従って申し出る。「欠席を―・でる」
届け書
とどけしょ [0][4] 【届(け)書】
届け出る内容を書き記した書面。
届け済み
とどけずみ [0] 【届(け)済み】
届け出をすましたこと。
届け物
とどけもの [0] 【届(け)物】
先方へ届ける物。また,付け届けの物。
届先
とどけさき [0] 【届(け)先】
品物などを届ける先。
届出
とどけで [0] 【届(け)出】
届け出ること。とどけいで。「―義務」
届出る
とどけ・でる [4] 【届(け)出る】 (動ダ下一)
役所・学校・会社または上司などに,所定の手続きに従って申し出る。「欠席を―・でる」
届出伝染病
とどけいででんせんびょう [0] 【届出伝染病】
伝染病予防法により,医師が保健所に届け出を義務付けられている伝染病のうち,法定伝染病以外のもの。インフルエンザ・狂犬病・炭疽(タンソ)・伝染性下痢症・百日咳・麻疹・急性灰白髄炎・破傷風・マラリア・恙虫(ツツガムシ)病・フィラリア病・黄熱・回帰熱をいう。隔離・消毒は強制されない。
届書
とどけしょ [0][4] 【届(け)書】
届け出る内容を書き記した書面。
届済み
とどけずみ [0] 【届(け)済み】
届け出をすましたこと。
届物
とどけもの [0] 【届(け)物】
先方へ届ける物。また,付け届けの物。
屋
や 【屋・家】
■一■ [1] (名)
(1)いえ。建物。「我が―」「蚕(コ)―」「―並み」
(2)屋根。「―の上には糸を染めて色々葺(フ)かせて/竹取」
■二■ (接尾)
名詞に付く。
(1)商売を営む家の屋号として用いる。「木村―」「三河―」
(2)その職業を営む人や家を表す。「八百―」「魚―」「本―」「米―」
(3)それを専門としている人をさしていう。時に,軽蔑・自嘲の意をこめても用いる。「技術―」「政治―」
(4)そのような性質をもつ人を表す。「気取り―」「わからず―」「さびしがり―」「がんばり―」
(5)役者の屋号,文人などの雅号として用いる。また書斎の名などにも添える。「音羽―」「鈴廼(スズノ)―」
屋
おく ヲク [1] 【屋】
(1)いえ。家屋。
(2)屋根。「屋下(オクカ)に―を架す」
屋上
おくじょう【屋上】
<on> the roof (top).→英和
屋上庭園 a roof garden.
屋上
おくじょう ヲクジヤウ [0] 【屋上】
(1)屋根の上。
(2)ビルなどの屋根の上で,人が出られるようにしてある平らな場所。
屋上庭園
おくじょうていえん ヲクジヤウ―ヱン [5] 【屋上庭園】
建物の屋上など,人工地盤の上につくられた庭園。
屋上緑化
おくじょうりょっか ヲクジヤウリヨククワ [5] 【屋上緑化】
建築物の屋上を,芝生や庭園として植栽すること。
屋下
おくか ヲク― [1] 【屋下】
屋根の下。おっか。
屋下
おっか ヲク― 【屋下】
⇒おくか(屋下)
屋並
やなみ [0] 【屋並(み)・家並(み)】
(1)家の並び方。立ち並んだ家。「―のきれいな町」
(2)家ごと。
屋並み
やなみ [0] 【屋並(み)・家並(み)】
(1)家の並び方。立ち並んだ家。「―のきれいな町」
(2)家ごと。
屋久島
やくしま 【屋久島】
鹿児島県大隅諸島の一島。面積503平方キロメートル。九州の最高峰宮之浦岳(海抜1935メートル)がある。屋久杉を産する。林業が盛ん。
屋久島宝
やくしまだから [5] 【屋久島宝】
海産の巻貝,タカラガイの一種。殻は長卵形で,殻長95ミリメートルほど。殻表は淡褐色の地に濃褐色の斑紋が多数散る。本州中部以南の暖・熱帯沿岸に分布。
屋久杉
やくすぎ [2] 【屋久杉】
鹿児島県屋久島に自生するスギ。長命で大木となる。材は良質で,木目が細かく,複雑なので,装飾用に適する。薩摩杉。
屋久貝
やくがい 【夜久貝・屋久貝】
「夜光貝(ヤコウガイ)」に同じ。「はてには―といふものして飲みて立つ/枕草子 142」
屋代
やしろ 【屋代】
姓氏の一。
屋代弘賢
やしろひろかた 【屋代弘賢】
(1758-1841) 江戸後期の和学者。江戸の人。通称は太郎,号は輪池(リンチ)。和学を塙保己一(ハナワホキノイチ),漢学を山本北山に学ぶ。幕府の書役として柴野栗山に従い,のち右筆。塙保己一を助けて正続「群書類従」編纂(ヘンサン)に従事。蔵書家として著名。主著「古今要覧稿」
屋体
やたい [1] 【屋台・屋体】
(1)「やたいみせ(屋台店)」に同じ。
(2)小さな家の形をした台で,中に御神体をまつり,移動できるようにしたもの。祭礼の曳き物としても用いる。
(3)舞台装置の一種。建物に見せるもので,その上で人が立居できるようにしてあるものをいう。
(4)家。特に,小さくて粗末な家。「―共に馬足にかけ,微塵にするが/浄瑠璃・栬狩」
(5)祭礼の時に,踊りなどをする台。踊り屋台。
屋内
おくない ヲク― [2] 【屋内】
家屋の内。
⇔屋外
「―運動場」
屋内
やぬち [1] 【屋内・家内】
〔「やのうち」の転〕
家の中。屋内。
屋内
やない [1] 【屋内】
家の中。家内。おくない。
屋内の
おくない【屋内の】
indoor <games> .→英和
〜で indoors[within doors].→英和
‖屋内運動場 a gymnasium; <話> a gym.
屋内ゲレンデ
おくないゲレンデ ヲク― [5] 【屋内―】
人工降雪機を設置し,屋内でスキーの滑走を行えるようにした施設。
屋内プール
おくないプール ヲク― [5] 【屋内―】
暖房・水温調節を行い,屋内で一年じゅう水泳が行えるようにしたプール。
屋台
やたい [1] 【屋台・屋体】
(1)「やたいみせ(屋台店)」に同じ。
(2)小さな家の形をした台で,中に御神体をまつり,移動できるようにしたもの。祭礼の曳き物としても用いる。
(3)舞台装置の一種。建物に見せるもので,その上で人が立居できるようにしてあるものをいう。
(4)家。特に,小さくて粗末な家。「―共に馬足にかけ,微塵にするが/浄瑠璃・栬狩」
(5)祭礼の時に,踊りなどをする台。踊り屋台。
屋台
やたい【屋台】
a stall (店);→英和
a stand.→英和
屋台囃子
やたいばやし [4] 【屋台囃子】
⇒馬鹿囃子(バカバヤシ)
屋台崩し
やたいくずし [4] 【屋台崩し】
舞台上の建物が,崩れ落ちるさまを見せる仕掛け。また,その場面。
屋台店
やたいみせ [2] 【屋台店】
(1)路傍や空き地などに屋根のある台を設け,やきとり・おでんなど,簡単な飲食物を供する大衆的な店。屋台。
(2)屋根つきの車で,移動しながら簡単な飲食物を商う店。屋台。
屋台骨
やたいぼね【屋台骨】
[建物の]a framework;→英和
a foundation.→英和
屋台骨
やたいぼね [0][2] 【屋台骨】
(1)屋台の骨組み。家屋の骨組み。
(2)家庭・組織などを支えるもの。「一家の―となる」「―がぐらつく」
屋号
やごう【屋号】
the name <of a shop> .→英和
屋号
やごう [1] 【屋号】
(1)
(ア)商店の呼び名。店名。
(イ)歌舞伎俳優の家の称号。
(2)(農漁村などで)名字の代わりに用いる,その家の呼び名。家名(イエナ)。
(3)〔家号とも書く〕
家の通称。
→屋号(1)
(イ)[表]
屋固め
やがため [2] 【屋固め】
家の新築にあたって大黒柱を立てる際に行われる儀式。また,新築完成の祝い。
屋地
やち [1] 【家地・屋地】
〔「やじ」とも〕
家屋と土地。また,屋敷の土地。
屋坂流
やさかりゅう 【八坂流・屋坂流】
平曲の流派の一。京都八坂に住んだ八坂検校城元(城玄)が創始。一方(イチカタ)流に対する。城方(ジヨウカタ)。八坂方(ヤサカガタ)。
→平曲
屋外
おくがい ヲクグワイ [2] 【屋外】
家屋の外。戸外。
⇔屋内
「―に出る」
屋外の
おくがい【屋外の】
outdoor <sports> ;→英和
open-air <speech> .
屋外広告物
おくがいこうこくぶつ ヲクグワイクワウコク― [8] 【屋外広告物】
屋外広告物法(1949年制定)上,常時または一定の期間継続して屋外で公衆に表示される,看板・立看板・はり紙・広告塔・広告板などのこと。
屋外集会
おくがいしゅうかい ヲクグワイシフクワイ [5] 【屋外集会】
道路・広場など,公共の場所で行われる集会。
屋宇
おくう ヲク― [1] 【屋宇】
いえ。家屋。
屋島
やしま 【屋島】
香川県高松市北東部,瀬戸内海に突出する陸繋島。海抜292メートルの溶岩台地で,かつては島であった。東麓に源平屋島の合戦が行われた壇ノ浦がある。瀬戸内海観望にすぐれる。
屋島
やしま 【八島・屋島】
(1)能の一。二番目物。世阿弥作。讃岐国(サヌキノクニ)屋島の浦に立ち寄った僧が,塩屋の主から源義経の合戦譚を聞く。その夜,僧の夢に甲胄姿の義経の霊が現れ,弓流しのことや能登守教経との奮戦などを語り,修羅道の苦患を示す。
(2)幸若(コウワカ)の曲名。能の「摂待」と同話。やしまいくさ。
(3)地歌・箏曲の曲名。藤尾勾当作曲。謡曲の詞章の後半に作曲したもの。
屋島の戦い
やしまのたたかい 【屋島の戦い】
一ノ谷の戦いに敗れて屋島に拠(ヨ)っていた平氏を,1185年2月,源義経の軍勢が急襲し,海上に追い落とした合戦。義経の弓流し,平景清の錏(シコロ)引き,那須与一の扇の的などの逸話で名高い。
屋島寺
やしまでら 【屋島寺】
高松市屋島東町にある真言宗の寺。南面山千光院と号す。四国第八四番札所。天平勝宝年間(749-775)鑑真の草創。空海の中興。
屋形
やかた [0] 【屋形・館】
(1)貴人の住居。屋敷。
(2)大名。貴人。「お―さま」「神戸三七殿をば美濃の―と定め/武家名目抄(称呼)」
(3)家の形をしたもの。仮屋。「水ぐきの岡の―にいもとあれと/古今(大歌所)」
(4)屋根の形をしたもの。舟や牛車(ギツシヤ)に設けた,家の形をした覆い。「月のあかきに,―なき車のあひたる/枕草子 45」
→牛車
(5)「屋形船(ヤカタブネ)」の略。「―にいいのが有るから行たりや/洒落本・辰巳之園」
屋形号
やかたごう [3] 【屋形号】
「屋形」という称号。室町時代,守護大名が特に許されて称した尊称で,これを得ていないと,召し抱えている武士に烏帽子(エボシ)・直垂(ヒタタレ)・素襖(スオウ)を着用させることができなかったという。
屋形城
やかたじろ [3] 【屋形城・館城】
周囲に土塁をめぐらす程度の,邸宅としての機能を重視した城。
屋形町
やかたまち [3] 【屋形町】
貴人や武家の屋敷が立ちならんでいる町。屋敷町。
屋形者
やかたもの 【屋形者・館者】
武家屋敷に住む者。また,そこの奉公人。屋敷者。「むかうより来る二人の客は―と見え/洒落本・娼妓絹籭」
屋形船
やかたぶね【屋形船】
a houseboat;→英和
a boat with a roof.→英和
屋形船
やかたぶね [4] 【屋形船】
屋形を設けた和船。江戸時代以降川遊びなどに用いられた。江戸では小型の屋根船に対して大型船に限って呼ばれた。
屋形船[図]
屋形車
やかたぐるま [4] 【屋形車】
屋形{(4)}を設けてある牛車(ギツシヤ)。
屋形輿
やかたごし [3] 【屋形輿】
屋形{(4)}のある輿。
屋後
おくご ヲク― [1] 【屋後】
家屋の背後。「―の土蔵を掃除す/日乗(荷風)」
屋戸
やど 【屋戸】
家の戸。戸口。「夕さらば―開け設けて我待たむ/万葉 744」
屋敷
やしき [3] 【屋敷】
(1)家の建っている土地の一区画。また,その中の家。特に,大きな家。
(2)家を建てるべき土地。「あなたに,ひろひろとした―をとつておかせられてござるほどに/狂言・武悪」
(3)本宅以外に設けた敷地や家屋。また,諸藩が本拠地以外に設けた藩邸。「裏に―を何程か建て出し/浮世草子・桜陰比事 2」
(4)「武家屋敷」に同じ。「後呼びの内儀は今度は―から(支考)/続猿蓑」
(5)「屋敷者」の略。「―も町も嬉しがり/滑稽本・根無草後編」
屋敷
やしき【屋敷】
[邸宅]a residence;→英和
a mansion;→英和
[邸地] <on> the premises;the estate.→英和
屋敷町 residential quarters.
屋敷内
やしきうち [0] 【屋敷内】
家を構えた一区域の土地の内。屋敷のなか。
屋敷勤め
やしきづとめ [4] 【屋敷勤め】
武家屋敷に勤めること。屋敷奉公。
屋敷城
やしきじろ 【屋敷城】
屋敷構えの,小さい城。
屋敷奉公
やしきぼうこう [4] 【屋敷奉公】
「屋敷勤(ヤシキヅト)め」に同じ。
屋敷女中
やしきじょちゅう [4] 【屋敷女中】
武家屋敷に奉公する女中。
屋敷改
やしきあらため [4] 【屋敷改】
江戸幕府の職名。江戸府内の武家・庶民・社寺の屋敷に関する警衛の事務をつかさどるもの。四人で,書院番・小姓組の両番から出役。新地奉行。
屋敷構え
やしきがまえ [4] 【屋敷構え】
(1)屋敷の構造。屋敷の構え方。
(2)屋敷の程度に簡略に城を構えたもの。
屋敷町
やしきまち [3] 【屋敷町】
(1)邸宅が並んでいる町。
(2)武家屋敷の並んでいる町。屋形町。
屋敷神
やしきがみ [3] 【屋敷神】
屋敷地の一隅やその隣接地にまつる神。山の神・稲荷などをまつることが多い。
屋敷者
やしきもの [0] 【屋敷者】
武家屋敷に奉公している者。やかたもの。
屋敷跡
やしきあと [4] 【屋敷跡】
もと家屋の建っていたあと。
屋根
やね【屋根】
a roof.→英和
〜をふく roof <a house with tiles> ;thatch (茅・藁(わら)で).→英和
‖屋根裏部屋 a garret;an attic.屋根瓦 a roof tile.屋根屋 a roofer.
屋根
やね [1] 【屋根】
(1)雨露などを防ぐために建物の上部につけたおおい。「―をふく」
(2)物の上部をおおうもの。「自動車の―」
屋根伝い
やねづたい [3] 【屋根伝い】
屋根から屋根に伝わって行くこと。「―に逃走する」
屋根屋
やねや [2] 【屋根屋】
屋根葺(フ)きの職人。
屋根替え
やねがえ [0] 【屋根替え】
屋根を葺(フ)きかえること。特に,積雪や強風のために傷んだ藁(ワラ)ぶき・板ぶきなどの屋根を葺きかえること。[季]春。
屋根板
やねいた [0] 【屋根板】
屋根を葺(フ)くために用いる板。
屋根瓦
やねがわら [3] 【屋根瓦】
屋根をふくのに用いる瓦。
屋根石
やねいし [2] 【屋根石】
屋根の重しとしてのせる石。
屋根舟
やねぶね [3][0] 【屋根舟】
雨や日除け用の簡単な屋根をつけた小型の船。江戸では大型の屋形船に対して呼ばれた。日除船。
屋根舟[図]
屋根葺き
やねふき [2][0] 【屋根葺き】
屋根を葺(フ)くこと。また,その職業の人。やねや。
屋根裏
やねうら [0] 【屋根裏】
(1)天井と屋根の間の空間。また,屋根の裏面。
(2)西洋建築で,屋根のすぐ下に設けた部屋。屋根裏部屋。アチック。
屋根裏部屋
やねうらべや [0] 【屋根裏部屋】
「屋根裏{(2)}」に同じ。
屋漏
おくろう ヲク― [0] 【屋漏】
(1)家の北西の隅。家のいちばん奥まった所。転じて,人に見られない所。
(2)屋根から雨が漏ること。
屋烏
おくう ヲク― [0] 【屋烏】
屋根にとまっている烏(カラス)。
屋瓦
おくが ヲクグワ [1] 【屋瓦】
屋根がわら。
屋舎
おくしゃ ヲク― [1] 【屋舎】
建物。家。
屋階
おっかい ヲク― [0] 【屋階】
屋根裏に造った部屋。屋根裏部屋。
屍
しかばね [0] 【屍・尸】
〔「しにかばね」の意〕
(1)死んだ人の体。死骸(シガイ)。かばね。「生ける―」
(2)「尸冠(シカバネカンムリ)」に同じ。
屍
かばね [0] 【屍・尸】
(1)死体。死骸。しかばね。「―を山野にさらす」「―に鞭(ムチ)打つ」
(2)骸骨。
(3)「尸冠(シカバネカンムリ)」に同じ。
屍
しかばね【屍】
a <living> corpse;→英和
a carcass (獣の).→英和
〜を戦場に曝す fall in battle.
屍体
したい [0] 【死体・屍体】
死んだ人間や動物のからだ。死骸(シガイ)。
屍姦
しかん [0] 【屍姦】
死体を姦淫(カンイン)すること。異常性欲の一種。ネクロフィリア。
屍室
ししつ [0] 【屍室】
病院などの霊安室のこと。
屍山血河
しざんけつが [1][1] 【屍山血河】
死体が山のように積み重なり,血が多く流れて河のようになること。激しい戦いのあとのさまをいう語。
屍斑
しはん [0] 【死斑・屍斑】
死体の下面に生ずる紫赤色の斑点。重力により血液が沈下し毛細血管に充満するために生じる。死後二〜三時間で出現し,以後時間とともに変化するため,死後経過時間や死因などの推定に役立つ。
屍柩
しきゅう [0] 【屍柩】
屍(シカバネ)を納めるひつぎ。かんおけ。
屍櫃
かろうと カラウト 【屍櫃】
〔「からひつ」の転。「かろうど」とも〕
(1)遺骨を納める墓の石室。墓室。
(2)「からひつ(屍櫃)」に同じ。「石の―をきつて据ゑ/狂言・二千石」
屍櫃
からひつ 【屍櫃・辛櫃】
〔「からびつ」とも〕
遺体を入れる櫃。棺(ヒツギ)。かろうと。「中に石の―あり/宇治拾遺 6」
屍毒
しどく [0] 【死毒・屍毒】
動物の死体が細菌などの分解により腐敗変質してできた有毒物質の総称。プトマイン。
屍産
しさん [1][0] 【屍産】
産婦の死後,死んだ胎児の娩出される現象。死後分娩。
→死産(シザン)
屍肉
しにく [0] 【死肉・屍肉】
死体の肉。「―にたかる禿鷹(ハゲタカ)」
屍臭
ししゅう [0] 【死臭・屍臭】
死骸から発する腐臭。
屍蝋
しろう [0] 【屍蝋】
死体が蝋状に変化したもの。死体が長時間,水中または湿気の多い土中に置かれて空気との接触が絶たれると体内の脂肪が蝋化し,長く原形を保つ。
屍諫
しかん [0] 【屍諫・尸諫】 (名)スル
身命を捨てて主君をいさめること。
屍骸
しがい [0] 【死骸・屍骸】
死んだ人の体。死体。しかばね。
屎
くそ 【糞・屎】
■一■ [2] (名)
(1)肛門(コウモン)から排泄される,栄養分を消化吸収したあとの食べ物のかす。大便。ふん。
(2)垢(アカ)や滓(カス)。「目―」「鼻―」「金―」
■二■ [2] (感)
思うようにならなくていらいらするときや,人をののしったり,自らを奮起させたりするときなどに発する語。くそっ。「―,いまいましい」「―,負けるものか」
■三■ (接頭)
名詞その他の語に付く。
(1)卑しめののしる意を表す。「―ばばあ」「―坊主」「―おもしろくもない」
(2)(やや軽蔑の意味を含めて)程度のはなはだしいことを表す。「―度胸」「―まじめ」「―力」
■四■ (接尾)
名詞や形容動詞の語幹などに付き,軽蔑の気持ちを含めて,その語の意味を強めるはたらきをする。「へた―」「やけ―」「ぼろ―」
屎
ばば [0][2] 【糞・屎】
〔幼児語〕
大便などの汚いもの。
屎尿
しにょう [0] 【屎尿】
大小便。「―槽」「―処理」
屎戸
くそへ 【糞戸・屎戸】
古代社会のタブーの一種。神聖な場所に汚物をまきちらすこと。「逆剥ぎ,―,許多(ココダク)の罪を天つ罪と法(ノ)り別けて/祝詞(六月晦大祓)」
屎葛
くそかずら 【屎葛】
ヘクソカズラの古名。「―絶ゆることなく宮仕へせむ/万葉 3855」
屏
へい [0] 【塀・屏】
家・敷地などの境界に設ける,板などの囲い。かき。「―を乗り越える」
屏中門
へいじゅうもん ヘイヂユウ― [3] 【屏中門・屏重門】
左右に本柱を立て,開き戸二枚をつけた門。冠木(カブキ)や屋根はない。多く武家屋敷の表門から入った内塀に中門として設けられる。平地門(ヘイジモン)。壁中門。
屏中門[図]
屏居
へいきょ [1] 【屏居】 (名)スル
(1)世の中から退いて家にいること。隠居。
(2)一室に閉じこもること。「一切客を謝し―して著作に耽る/経国美談(竜渓)」
屏幔
へいまん [0] 【屏幔】
幕。幔幕(マンマク)。
屏息
へいそく [0] 【屏息・閉息】 (名)スル
息を殺してじっとしていること。また,恐れてちぢこまること。「われは覚えず―せり/即興詩人(鴎外)」
屏牆
へいしょう [0] 【屏牆】
(1)へいや垣根。
(2)へだてさえぎるもの。
屏禁
へいきん [0] 【屏禁】 (名)スル
(1)一定期間,罰室内に閉じ込めておく在監者に対する懲罰。
(2)一定の場所に閉じ込めておくこと。「囲の中に入れられ,…―せられて居り/伊沢蘭軒(鴎外)」
屏立
へいりつ [0] 【屏立】 (名)スル
屏風(ビヨウブ)のように立ち並ぶこと。「花崗岩―し,瀑其上より瀉ぎ下り/日本風景論(重昂)」
屏重門
へいじゅうもん ヘイヂユウ― [3] 【屏中門・屏重門】
左右に本柱を立て,開き戸二枚をつけた門。冠木(カブキ)や屋根はない。多く武家屋敷の表門から入った内塀に中門として設けられる。平地門(ヘイジモン)。壁中門。
屏中門[図]
屏障
へいしょう [0] 【屏障】
へだてさえぎること。また,そのもの。屏風(ビヨウブ)・衝立(ツイタテ)などの類。
屏障具
へいしょうぐ [3] 【屏障具】
室内の仕切りや目隠しなどに使われる調度品。幕・帳・屏風・障子・衝立など。
屏風
びょうぶ【屏風】
a (folding) screen.→英和
〜を立てる set up a screen.
屏風
びょうぶ ビヤウ― [0] 【屏風】
木の枠に紙・絹を張ったものを二枚(あるいは四枚,六枚)連ねて折り畳めるようにした室内用具。部屋を仕切ったり,防風・防寒用とともに,絵や書を書いて装飾用ともする。中世以後,二つを一双として組み合わせ,関連する図柄を描いた。[季]冬。《ともしびを剪れば明るき―かな/富安風生》
屏風倒し
びょうぶだおし ビヤウ―ダフシ [4] 【屏風倒し】
屏風が倒れるように,ばったりとあおむけに倒れること。屏風返し。「―に倒れる」
屏風岩
びょうぶいわ ビヤウ―イハ [3] 【屏風岩】
屏風のようにまっすぐに切り立っている岩。
屏風押え
びょうぶおさえ ビヤウ―オサヘ [4] 【屏風押(さ)え】
屏風を開いて立てるとき,倒れないように支える鉛製または陶製の道具。
屏風押さえ
びょうぶおさえ ビヤウ―オサヘ [4] 【屏風押(さ)え】
屏風を開いて立てるとき,倒れないように支える鉛製または陶製の道具。
屏風歌
びょうぶうた ビヤウ― [3] 【屏風歌】
屏風に描かれた四季の風物や山水などの絵を題にして詠んだ歌。屏風に貼られた色紙形に書く。
屏風絵
びょうぶえ ビヤウ―ヱ [0][3] 【屏風絵】
屏風に描いた絵。
屏風返し
びょうぶがえし ビヤウ―ガヘシ [4] 【屏風返し】
「屏風倒(ビヨウブダオ)し」に同じ。
屐
あしかた 【屟・屐】
古代の履物の一種。[新撰字鏡]
屐
げき 【屐】
木製のはきもの。下駄。
屐声
げきせい [0] 【屐声】
下駄の音。履物の音。
屐子
けいし 【屐子】
〔「けきし」の転〕
履物の一。足駄(アシダ)・高下駄の類。げきし。「―・履(クツ)などに,緒すげさせ/枕草子 5」
屐子
げきし [1] 【屐子】
⇒けいし(屐子)
屐歯
げきし [1] 【屐歯】
下駄(ゲタ)の歯。
屑
くず クヅ [1] 【屑】
(1)無用な物として切りはなされたり,ちぎれたり,こわれたりして,役に立たなくなったもの。「パンの―」「かんな―」
(2)役立つものやよいものが選び抜かれたあとに残った,つまらないもの。かす。「売れ残りの―」
(3)役に立たない人。つまらない人。「人間の―」
屑
くず【屑】
waste;→英和
rubbish;→英和
scraps;rags (ぼろ切れ);crumbs (パンの).人間の〜 the scum of society.
屑入れ
くずいれ【屑入れ】
a trash can;a dustbin.→英和
屑入れ
くずいれ クヅ― [2][3] 【屑入れ】
くずを捨てる器。くずかご。
屑屋
くずや【屑屋】
a ragman;→英和
<米> a junkman.
屑屋
くずや クヅ― [2] 【屑屋】
くず物を売買する人。廃品回収業者。
屑拾い
くずひろい クヅヒロヒ [3] 【屑拾い】
紙くず・金くずなどを拾うこと。また,それを仕事にしている人。
屑拾い
くずひろい【屑拾い】
ragpicking;a ragpicker (人).→英和
屑物
くずもの クヅ― [2][0] 【屑物】
(1)使い古して不用になったもの。廃品。廃物。「―入れ」
(2)(商品とする)値打ちのないもの。良い物を選んだ,残りの物。
屑篭
くずかご【屑篭】
<米> a wastebasket;→英和
<英> a wastepaper basket.
屑籠
くずかご クヅ― [2][0] 【屑籠】
紙くずなどを捨てる籠。屑入れ。
屑米
くずまい クヅ― [0] 【屑米】
⇒くずごめ(屑米)
屑米
くずごめ クヅ― [0] 【屑米】
虫に食われたり,精米中に砕けたりして,食用にならない米。くずまい。
屑糸
くずいと クヅ― [0] 【屑糸】
使い残りの短い糸くず。
屑糸織
くずいとおり クヅ― [0] 【屑糸織(り)】
⇒絓糸(シケイト)織り
屑糸織り
くずいとおり クヅ― [0] 【屑糸織(り)】
⇒絓糸(シケイト)織り
屑紙
くずかみ クヅ― [2] 【屑紙】
不用になった紙。紙屑。
屑繭
くずまゆ クヅ― [0][2] 【屑繭】
穴が開くなどして生糸をとるのに適さない不良な繭。多く真綿の原料とする。[季]夏。
屑鉄
くずてつ クヅ― [0] 【屑鉄】
鉄製品を作る際にできた鉄や鋼の屑。また,廃品となった鉄製品。再び熔融して製鋼原料とする。スクラップ。
屑鉄
くずてつ【屑鉄】
scrap iron.
展墓
てんぼ [1][0] 【展墓】
はかまいり。墓参。[季]秋。「山陽は―のために竹原に往つて/伊沢蘭軒(鴎外)」
展延
てんえん [0] 【展延】 (名)スル
ひろげのばすこと。ひろがりのびること。「―して金箔(キンパク)にする」
展性
てんせい [0] 【展性】
金属が打撃や圧延によって,破壊を伴わずに薄い板や箔(ハク)になる性質。展性の最大なものは金。
展性
てんせい【展性】
malleability (金属の).
展望
てんぼう【展望】
a view;→英和
a survey (概観).→英和
〜する view;survey.〜がきく command a fine view <of> .‖展望車 an observation car.展望台 an observatory.
展望
てんぼう [0] 【展望】 (名)スル
(1)広く,遠くの方まで見渡すこと。また,その見渡した眺め。見晴らし。「―台」「山頂から―する」「―がよい」
(2)社会の動向や物事の予測などを広く見渡すこと。また,その見通し。「政局を―する」「将来への―がない」「―が開ける」
展望車
てんぼうしゃ [3] 【展望車】
列車で,景色がよく見わたせるように作られた客車。
展毛
てんもう [0] 【展毛】
紡績で,開毛機でほぐした繊維をさらにこまかくほぐし,同時に繊維および添加した油を平均に混和する工程。
展着剤
てんちゃくざい [4][0] 【展着剤】
農薬が目的とする作物や病害虫によく付着してその効果を発揮するように,散布液に混入する薬剤。カゼイン・松脂(マツヤニ)などを用いる。
展示
てんじ [0] 【展示】 (名)スル
作品などを並べて,多くの人に見せること。「生徒の絵を―する」
展示する
てんじ【展示する】
exhibit;→英和
(put things on) display.→英和
‖展示場 an exhibition hall.展示会 <hold> an exhibition[a show].展示品 an exhibit.
展翅
てんし [0] 【展翅】 (名)スル
標本にするために昆虫のはねを広げ,固定すること。「―板」
展色剤
てんしょくざい [4] 【展色剤】
着色剤(絵の具・塗料・印刷インクなど)の成分の一。顔料を均質に分散展開させ,物体の表面に固着させる媒体。乾性油・樹脂・溶剤など。顔料粉末と混ぜて練り合わせる。ビヒクル。
展覧
てんらん [0] 【展覧】 (名)スル
ひろげ並べて人に見せること。「作品を―する」「主人一書巻を―せしむ/伊沢蘭軒(鴎外)」
展覧会
てんらんかい【展覧会】
<hold> an exhibition[a show].→英和
〜に出品する exhibit <one's work> in an exhibition.‖展覧会場 an exhibition hall;a gallery.
展覧会
てんらんかい [3] 【展覧会】
芸術品・製作物などを並べて多くの人に見せる会。
展覧会の絵
てんらんかいのえ テンランクワイノヱ 【展覧会の絵】
〔原題 (ロシア) Kartinki s vystavski〕
ムソルグスキーのピアノ曲。全一〇曲。1874年作。早世した友人の画家ハルトマンの遺作展覧会の印象をもとにした作品。ラベルによる管弦楽用編曲(1922年)も有名。
展観
てんかん [0] 【展観】 (名)スル
物を広げ並べて,多くの人に見せること。展覧。「古書を―する」
展転
てんてん [0] 【展転・輾転】 (名)スル
(1)ころがること。回転すること。
(2)寝返りを打つこと。「―して眠れぬ夜」
(3)巡り移ること。「かくの如く―して次第に鎖のごとく成れり/往生要集」
(4)くるくる変わって一定しないこと。「酒ゆゑ心―する夫の気質/浄瑠璃・近江源氏」
展開
てんかい [0] 【展開】 (名)スル
(1)(次々と物事を)繰り広げること。また,広げて事が行われること。「面白い場面が―する」
(2)(順や筋を追って)発展すること。進展すること。また,発展させること。「主題を―する」「多様な外交を―する」
(3)目前に広がりあらわれること。「目の前に―する大パノラマ」
(4)軍隊で,密集した隊形から,散開した隊形になること。
(5)〔数〕
(ア)単項式と多項式の積あるいは多項式と多項式の積の形の式を,分配法則を使って単項式の和の形にすること。
⇔因数分解
(イ)一つの関数を級数の形に表すこと。
(ウ)多面体・柱体・錐体などの表面を切り開いて一平面上に広げること。
展開する
てんかい【展開する】
develop;→英和
unfold;→英和
spread;→英和
extend;→英和
open;→英和
take a new turn (新局面を);deploy (兵が).→英和
展開図
てんかいず [3] 【展開図】
立体を切り開いて,一つの平面上に広げた図。
展開図法
てんかいずほう [5] 【展開図法】
地図を円筒や円錐などに投影したのち,切り開いて展開する図法。円筒図法や円錐図法がこれにあたる。
展開部
てんかいぶ [3] 【展開部】
楽曲中で,呈示された主題や動機をもとにして様々に変化発展させる部分。特に,ソナタ形式で重視。
属
ぞく [1] 【属】
(1)仲間。同類。「浮屠の―にたぐへて/野ざらし紀行」
(2)明治の官制で,各官庁の下級の補助文官。判任官。
(3)律令制で,坊・職・寮の主典(サカン)。
(4)生物の分類上の一段階。科の下,種(シユ)の上。
属
ぞく【属】
a genus (動植物の).→英和
属す
しょく・す 【属す】 (動サ変)
⇒しょくする(属)
属す
ぞく・す [2] 【属す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「属する」の五段化〕
「属する」に同じ。「どの派閥にも―・さない」
■二■ (動サ変)
⇒ぞくする(属)
属す
ぞくす【属す(る)】
belong <to> ;→英和
come[fall] <under> ;→英和
be subject <to> (国が).
属する
しょく・する [3] 【属する】 (動サ変)[文]サ変 しよく・す
(1)所属する。従属する。ぞくする。「独或は仏に―・するの方向を撰ばしむべし/新聞雑誌 10」
(2)ずっと,その状態が続く。「程無く静謐に―・して/太平記 15」
属する
ぞく・する [3] 【属する】 (動サ変)[文]サ変 ぞく・す
□一□(自動詞)
(1)ある集団に加わっている。「野球部に―・している」
(2)ある種類・範囲・分類の中にある。「哺乳類に―・する動物」
(3)(事柄が)ある分類に入るものと考えられる。「個人批判に―・する問題は取り上げない」「旧聞に―・する」
□二□(他動詞)
(1)文章を書く。「稿を―・するは,大抵夜間/即興詩人(鴎外)」
(2)依頼する。たのむ。嘱(シヨク)する。「閻王此偈を誦じをはて,すなはち彼文を尊恵に―・す/平家 6」
(3)従わせる。「羽柴筑前守秀吉は…備前美作の守護,宇喜田を手に―・し/幸若・本能寺」
属人
ぞくじん [0] 【属人】
〔法〕 人を基本にして考えること。
⇔属地
属人主義
ぞくじんしゅぎ [5] 【属人主義】
人がどこにいても,その人の本国法を適用しようとする立場。
⇔属地主義
属人法
ぞくじんほう [0][3] 【属人法】
居場所にかかわらず,人を基準にして適用される法律。
属人法主義
ぞくじんほうしゅぎ [7] 【属人法主義】
国際私法上,原則的に本国法を適用すべきだとする主義。属人主義。
⇔属地法主義
属人給
ぞくじんきゅう [3] 【属人給】
職務内容とはかかわりなく,その人の年齢・性・学歴・勤続年数などによって定められている給与。年功賃金体系はその代表的なもの。
属僚
ぞくりょう [0] 【属僚】
下役の仲間。
属名
ぞくめい【属名】
《生》a generic name.
属名
ぞくめい [0] 【属名】
動植物の,属を示す名称。
属吏
ぞくり [1] 【属吏】
地位の低い役人。属官。
属和音
ぞくわおん [3] 【属和音】
属音上に作られる三和音。属和声。
→属音
属国
ぞっこく ゾク― [0] 【属国】
他国の支配下にある国。従属国。
属国
ぞっこく【属国】
a dependency;a subject state.〜となる come under the sway <of> ;→英和
become a tributary <to> .→英和
属地
ぞくち [1] 【属地】
(1)付属している土地。属土。
(2)〔法〕 土地を基準として考えること。
⇔属人
属地
ぞくち【属地】
a possession.→英和
属地主義
ぞくちしゅぎ [4] 【属地主義】
だれが行なったかにかかわらず,その行為がなされた場所の法を適用しようとする立場。
⇔属人主義
属地法
ぞくちほう [0] 【属地法】
人を特定せず,場所を基準にして適用される法。
属地法主義
ぞくちほうしゅぎ [6] 【属地法主義】
国際私法上,原則的に属地法を適用すべきだとする主義。属地主義。
⇔属人法主義
属官
ぞっかん ゾククワン [0] 【属官】
(1)下役の官吏。属吏。
(2)旧憲法下の官制で,各省の判任官の文官。
属官
ぞくかん [0] 【属官】
⇒ぞっかん(属官)
属島
ぞくとう [0] 【属島】
大陸または本島に付属する島。
属従
ぞくじゅう [0] 【属従】 (名)スル
つき従うこと。また,つき従う者。従属。「大国に―する」
属性
ぞくせい [0] 【属性】
(1)そのものに備わっている固有の性質・特徴。
(2)〔哲〕
〔attribute〕
それを否定すれば事物の存在そのものも否定されてしまうような性質。偶然的性質とは区別される。特に,デカルト・スピノザでは,実体のもつ本質的な性質(例えばデカルトでは,物体と精神という二実体の属性をそれぞれ広がりと意識とする)をいう。
⇔実体
属性
ぞくせい【属性】
an attribute.→英和
属性主義
ぞくせいしゅぎ [5] 【属性主義】
人を性・年齢・身分といった生得的とされる属性で評価する考え方。
→業績主義
属性概念
ぞくせいがいねん [5] 【属性概念】
命題の主語となる実体をさす概念を対象概念と呼ぶのに対し,述語となる属性を指示する概念をいう。「あの人は美しい」の「美しい」など。
属星
ぞくせい [0] 【属星】
⇒ぞくしょう(属星)
属星
ぞくしょう [0] 【属星】
「年(トシ)の星(ホシ)」に同じ。
属望
しょくぼう [0] 【嘱望・属望】 (名)スル
人の将来に望みをかけること。期待を寄せること。「前途を―される」
属格
ぞっかく【属格】
《文》the genitive (case).→英和
属格
ぞっかく ゾク― [0] 【属格】
〔genitive case〕
インド-ヨーロッパ語の格の一つで,所属・発生の関係を表す格。日本語では格助詞「…の」で示される。英語では所有格という。
属目
しょくもく [0] 【嘱目・属目】 (名)スル
(1)人の将来に期待して,目を離さず見守ること。「万人が―する人材」
(2)目に入れること。目を向けること。「宜しく注意―せざる可からず/民約論(徳)」
(3)俳諧で,即興的に目に触れたものを吟ずること。嘱目吟。
属籍
ぞくせき [0] 【属籍】
その人の属している戸籍や国籍。
属託
そくたく 【属託・嘱託】
(1)報酬を払って依頼すること。しょくたく。「語らふ所の悪党ども,賄賂―に耽りて/盛衰記 9」
(2)賞金を出して罪人をさがすこと。また,その賞金。「此の者を召し連れ,奉行所に行き,―取るべしと思ひ/咄本・私可多咄」
属託
しょくたく [0] 【嘱託・属託】 (名)スル
(1)仕事を頼んでまかせること。依嘱。「人選を彼に―する」
(2)通常の社員・職員とは異なり,その能力などを生かして特定の仕事を依頼された人。
属車
ぞくしゃ 【属車】
⇒しょくしゃ(属車)
属車
しょくしゃ [1] 【属車】
天子につき従う臣下の乗る車。副車。
属邦
ぞくほう [0] 【属邦】
他国の支配下にある国。属国。
属隷
ぞくれい [0] 【属隷】 (名)スル
他に支配されていること。また,その人。隷属。
属音
ぞくおん [0] 【属音】
長・短音階で,主音の五度上の音。主音の五度下の下属音と区別する場合,特に上属音ともいう。ドミナント。
属領
ぞくりょう [0] 【属領】
ある国に付属している領地。本国の支配下にある領土。
属領
ぞくりょう【属領】
a possession;→英和
a dominion (土地).→英和
屟
あしかた 【屟・屐】
古代の履物の一種。[新撰字鏡]
屠る
ほふる【屠る】
slaughter (殺す);→英和
beat (負かす).→英和
屠る
はふ・る 【屠る】 (動ラ四)
体を切ってばらばらにする。ほふる。「その軍士(イクサビト)を斬り―・りき/古事記(中)」
屠る
ほふ・る [2] 【屠る】 (動ラ五[四])
(1)鳥や獣の体を切りさく。「牛を―・る」
(2)試合などで,相手をうち負かす。「優勝候補を―・る」
(3)攻め滅ぼす。皆殺しにする。「傍の郡を―・りとる/日本書紀(雄略訓)」
[可能] ほふれる
屠人
とじん 【屠人】
(1)屠殺を業とする人。屠者。
(2)料理人。「―是を調へて,其の胙(ヒモロギ)を東宮に奉る/太平記 17」
屠場
とじょう [0] 【屠場】
「屠畜場」の旧称。
屠所
としょ [1] 【屠所】
食用にする家畜を殺して処理する所。
屠殺
とさつ [0] 【屠殺】 (名)スル
家畜などを殺すこと。屠畜。畜殺。「牛を―する」
屠殺する
とさつ【屠殺する】
butcher;→英和
slaughter.→英和
‖屠殺者 a butcher.屠殺場 a slaughterhouse; <英> an abattoir.
屠牛
とぎゅう [0] 【屠牛】
肉牛を屠殺(トサツ)すること。「―場」
屠畜
とちく [0] 【屠畜】 (名)スル
食肉用の家畜を殺すこと。
屠畜場
とちくじょう [0] 【屠畜場】
屠畜・解体処理などを行う施設。
屠竜
とりょう [1][0] 【屠竜】
竜を殺すこと。
屠竜の技
とりょうのぎ 【屠竜の技】
〔「荘子(列禦寇)」による。竜を殺すわざを身につけるのに多くの費用と時間をかけたが,竜がいなかったのでそのわざが役に立たなかった,という故事から〕
高価な犠牲を払って学んでも,実際には役に立たない技芸。
屠肉
とにく [0] 【屠肉】
屠殺した獣の肉。
屠腹
とふく [0] 【屠腹】 (名)スル
腹を切ること。切腹。割腹。「―して果てる」
屠蘇
とそ【屠蘇(きげんで)】
(mellow with) the New Year's sake.
屠蘇
とそ [1] 【屠蘇】
年頭に,一年の邪気を払い延命を願って飲む薬酒。屠蘇散を酒または味醂(ミリン)に浸したもので,年少者から順に飲む。おとそ。屠蘇酒。[季]新年。《―つげよ菊の御紋のうかむまで/本田あふひ》
屠蘇散
とそさん [2] 【屠蘇散】
漢薬の一。中国,古代の華佗の処方という。山椒(サンシヨウ)・白朮(ビヤクジユツ)・肉桂など七種または八種を調合したもの。屠蘇延命散。
→屠蘇
→屠蘇袋
屠蘇機嫌
とそきげん [3] 【屠蘇機嫌】
年頭に屠蘇を飲んで快く酔っていること。屠蘇気分。
屠蘇袋
とそぶくろ [3] 【屠蘇袋】
屠蘇散を入れて酒や味醂(ミリン)に浸す袋。紅絹(モミ)または白絹を三角形に縫って作る。大晦日(オオミソカ)の夜に井戸に吊るしておき,元旦に屠蘇に使ったあと井戸に投げ込んだ。「丼と井戸に点うつ―/柳多留 101」
屠蘇酒
とそしゅ [2] 【屠蘇酒】
「屠蘇」に同じ。
屡
しばしば [1] 【屡・屡屡・数・数数】 (副)
何度も何度も。たびたび。しょっちゅう。「―訪れる」
屡
しば 【屡】
動詞の上に付いて,接頭語的に用い,動作・作用が何度も繰り返し行われる意を表す。しばしば。しきりに。「清き川原に千鳥―鳴く/万葉 925」「しきたへの児を―見れば/万葉 1999」
→しばなく
屡々
しばしば【屡々】
⇒度々.
屡叩く
しばたた・く [4] 【屡叩く・瞬く】 (動カ五[四])
〔「しばだたく」とも〕
しきりにまばたきをする。しばたく。「目を―・く」
屡報
るほう [0] 【屡報】 (名)スル
繰り返し報道すること。
屡尿
しばゆばり 【屡尿】
淋病の古名。
屡屡
しばしば [1] 【屡・屡屡・数・数数】 (副)
何度も何度も。たびたび。しょっちゅう。「―訪れる」
屡次
るじ [1] 【屡次】
しばしば起こること。たびたび繰り返されること。「―の災難」
屡立つ
しばた・つ 【屡立つ】 (動タ四)
(波などが)しきりに起こる。「音―・ちぬ水脈(ミオ)速みかも/万葉 4460」
屡見る
しば・みる 【屡見る】 (動マ上一)
しばしば見る。「しきたへの児を―・見れば人妻故に我恋ひぬべし/万葉 1999」
屡説
るせつ [0] 【屡説】 (名)スル
「屡述(ルジユツ)」に同じ。
屡述
るじゅつ [0] 【屡述】 (名)スル
しばしば,また,繰り返し述べること。屡説(ルセツ)。
屡雨
しばあめ [3] 【屡雨】
時折さっと降る雨。むらさめ。
屡鳥
しばどり 【屡鳥】
「屡鳴(シバナ)き鳥(ドリ)」に同じ。「もの思へばまだ夕暮のままなるに明けぬと告ぐる―の声/山家(恋)」
屡鳴き鳥
しばなきどり [4] 【屡鳴き鳥】
鶏の異名。しばどり。
屡鳴く
しばな・く 【屡鳴く】 (動カ四)
何度も鳴く。しきりに鳴く。「久木(ヒサギ)生ふる清き川原に千鳥―・く/万葉 925」
層
そう 【層】
■一■ [1] (名)
(1)上へ上へと積み重なっていること。また,その重なり。「―をなす」
(2)人を身分・生活程度・意識などによって区分した集団。「サラリーマン―」
■二■ (接尾)
助数詞。建物の重なりを数える語。「三―」
層
こし 【層】
建物の階の重なり。階層。[新撰字鏡]
層
そう【層】
a layer;→英和
a stratum;→英和
a class (階級).→英和
知織層 the intellectual class.
層一層
そういっそう [1] 【層一層】 (副)
「一層」を強めた言い方。さらにいっそう。なおいっそう。「坑は―と明るくなつた/坑夫(漱石)」
層位
そうい [1] 【層位】
⇒層序(ソウジヨ)
層倍
そうばい 【層倍】 (接尾)
助数詞。数を表す漢語について,その倍数だけあることを表す。「倍」を強めた言い方。「くすり九―」「今投資すると何―ももうかる」
層別
そうべつ [0] 【層別】 (名)スル
調査・販売などの対象とする全体を,ほぼ同じ階層の集団に分けること。層化。
層別任意抜き取り
そうべつにんいぬきとり [8] 【層別任意抜(き)取り】
⇒層化抽出法(ソウカチユウシユツホウ)
層別任意抜取り
そうべつにんいぬきとり [8] 【層別任意抜(き)取り】
⇒層化抽出法(ソウカチユウシユツホウ)
層化抽出法
そうかちゅうしゅつほう ソウクワチウシユツハフ [7][0] 【層化抽出法】
調査で,あらかじめ母集団をいくつかの層に分け,各層から無作為に標本を選び出す方法。層別任意抜き取り。
層塔
そうとう [0] 【層塔】
屋根が幾層にも重なっている塔。三重・五重の塔の類。
層層
そうそう [0] 【層層】 (ト|タル)[文]形動タリ
いくえにも重なり合うさま。「出来る丈(ダケ)の言葉を―と排列して/三四郎(漱石)」
層巒
そうらん [0] 【層巒】
重なり連なる山々。
層序
そうじょ [0] 【層序】
地層の形成された順序。下位の古い地層から上位の新しい地層へと,それらの重なり方の状態。層位。
層序学
そうじょがく [3] 【層序学】
ある地域に発達する地層の広がりやその重なり方の順序を明らかにし,さらに他の地域と対比して,広く地球の歴史を組み立てる学問。層位学。
層楼
そうろう [0] 【層楼】
何階にも重なっている高い楼閣。
層流
そうりゅう [0] 【層流】
流体の隣りあう部分が混ざりあうことなく流線が規則正しい形を保つ流れ。流速が小さく,粘性の作用が大きいときにみられる。
⇔乱流
層状
そうじょう [0] 【層状】
重なって層をなしている状態。
層状の
そうじょう【層状の】
stratified;stratiform.
層状含銅硫化鉄鉱鉱床
そうじょうがんどうりゅうかてっこうこうしょう [16] 【層状含銅硫化鉄鉱鉱床】
緻密(チミツ)塊状の硫化物(黄鉄鉱・磁硫鉄鉱・黄銅鉱など)の集合体からなる層状の鉱床。海底火山活動に伴う噴気熱水による生成物と考えられ,広域変成作用を受けていることが多い。愛媛県別子(ベツシ)銅山は典型例。
→キースラーガー
層理
そうり [1] 【層理】
堆積物を構成する物質の差により,地層の断面に現れるほぼ平行な縞模様。
層理面
そうりめん [3] 【層理面】
積み重なる地層と地層とが相接した面。地層面。層面。成層面。
層畳
そうじょう [0] 【層畳】 (名)スル
何重にもかさなること。「市の―して高く聳ゆる状は/即興詩人(鴎外)」
層相
そうそう [3] 【層相】
地層をその総合的な諸性質によってとらえた特徴。地層は,その生成環境を反映して,粒度組成,鉱物組成,堆積構造,化石群集などで特徴的な性質を示す。
層積雲
そうせきうん [3][4] 【層積雲】
地表から高さ2000メートルくらいの範囲に浮かぶ,水滴から成る雲。団塊状の雲が層状に並ぶ。日中は雲頂が発達して積雲になり,夕刻近くになるとしぼむ。うねぐも。
層積雲
そうせきうん【層積雲】
a stratocumulus.
層雲
そううん [0] 【層雲】
層状に霧のように広がった雲。雲底が平らで灰色。霧雨を伴うこともある。霧雲(キリグモ)。
層雲
そううん 【層雲】
俳句雑誌。1911年(明治44)荻原井泉水が創刊。種田山頭火らを輩出。44年(昭和19)に終刊,46年に復刊。
層雲
そううん【層雲】
a stratus.→英和
層雲峡
そううんきょう 【層雲峡】
北海道中央部,石狩川上流にある峡谷。溶結凝灰岩の柱状節理が発達,多くの滝や奇岩・断崖が延長24キロメートル余にわたって連なる。針葉樹・広葉樹が混在する原生林に囲まれ,大雪山国立公園の代表的景勝地。
層面
そうめん [0] 【層面】
⇒層理面(ソウリメン)
履
くつ [2] 【靴・沓・履】
履物の一種。主に足の甲をおおい,指分かれしない形のもの。現在では革・ゴム・布・合成皮革などで作り,短靴・長靴,ヒールの高いもの・低いものなど種々のものがある。古くは,革・木・布・絹糸・藁(ワラ)などで作り,烏皮(クリカワ)の沓・浅沓(アサグツ)・半靴(ホウカ)・糸鞋(シガイ)などある。
〔現在のものは多く「靴」と書く〕
履き初め
はきぞめ [0] 【履(き)初め・穿き初め】
(1)新しい履物を初めて履くこと。
(2)幼児が初めて履物を履くこと。
履き心地の良い
はきごこち【履き心地の良い(靴)】
comfortable (shoes).→英和
履き捨て
はきすて [0] 【履(き)捨て】
履物を履き古してそのまま捨てること。また,一度履いて捨ててしまうこと。
履き捨てる
はきす・てる [4] 【履(き)捨てる】 (動タ下一)[文]タ下二 はきす・つ
(1)履物・靴下などを傷むまで履いて捨てる。「―・てた草履」
(2)履物を乱雑に脱いだままにしておく。「玄関に―・てられた履物」
履き替え
はきかえ [0] 【履(き)替え】
履きかえること。また,そのための予備の履物。
履き替える
はきか・える [4][3] 【履(き)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 はきか・ふ
(1)履いていたものを脱いで別のものを履く。「上履きに―・える」
(2)まちがって他の履物を履く。はきちがえる。「靴を―・えてしまった」
履き違え
はきちがえ [0] 【履(き)違え】
(1)履物を履きちがえること。
(2)意味をとりちがえること。思い違い。
履き違える
はきちが・える [5] 【履(き)違える・穿き違える】 (動ア下一)[文]ハ下二 はきちが・ふ
(1)まちがえて他人の履物を履く。「父の靴と―・える」
(2)意味・内容をとりちがえる。考えちがいをする。「自由の意味を―・えている」
履き違える
はきちがえる【履き違える】
(1)[履物を]wear another's shoes by mistake.(2)[誤解]take a thing for another;have a mistaken[wrong]idea <of> .
履く
は・く [0] 【穿く・履く・佩く・着く】
■一■ (動カ五[四])
(1)(ズボン・はかまなどの衣服を)足をとおして下半身につける。《穿》「ズボンを―・く」「スカートを―・く」
(2)(足袋(タビ)・靴下・靴などを)足につける。《履》「靴を―・く」「スリッパを―・く」
(3)刀剣などを腰につける。帯びる。さす。《佩》「太刀を―・く」
(4)弓に弦を張る。「せらしめ来なば弦(ツラ)―・かめかも/万葉 3437」
[可能] はける
■二■ (動カ下二)
(1)太刀などを身につけさせる。帯びさせる。「一つ松人にありせば大刀―・けましを/古事記(中)」
(2)弓に弦を張る。「陸奥の安達太良(アダタラ)真弓弦―・けて/万葉 1329」
[慣用] 長い草鞋(ワラジ)を―・二足の草鞋(ワラジ)を―
履み落し
ふみおとし [0] 【履み落(と)し・踏み落(と)し】
七言の律詩・絶句の第一句に押韻しないこと。破格ではあるが許容されている。
履み落とし
ふみおとし [0] 【履み落(と)し・踏み落(と)し】
七言の律詩・絶句の第一句に押韻しないこと。破格ではあるが許容されている。
履中天皇
りちゅうてんのう 【履中天皇】
記紀で,第一七代天皇去来穂別尊(イザホワケノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。仁徳天皇第一皇子。
履修
りしゅう [0] 【履修】 (名)スル
定められた学科・課程などを学習し,修得すること。「規定の科目を―する」
履修する
りしゅう【履修する】
study <a subject> ;→英和
complete[finish] <a course> .→英和
履初め
はきぞめ [0] 【履(き)初め・穿き初め】
(1)新しい履物を初めて履くこと。
(2)幼児が初めて履物を履くこと。
履捨て
はきすて [0] 【履(き)捨て】
履物を履き古してそのまま捨てること。また,一度履いて捨ててしまうこと。
履捨てる
はきす・てる [4] 【履(き)捨てる】 (動タ下一)[文]タ下二 はきす・つ
(1)履物・靴下などを傷むまで履いて捨てる。「―・てた草履」
(2)履物を乱雑に脱いだままにしておく。「玄関に―・てられた履物」
履替え
はきかえ [0] 【履(き)替え】
履きかえること。また,そのための予備の履物。
履替える
はきか・える [4][3] 【履(き)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 はきか・ふ
(1)履いていたものを脱いで別のものを履く。「上履きに―・える」
(2)まちがって他の履物を履く。はきちがえる。「靴を―・えてしまった」
履歴
りれき [0] 【履歴】
現在までに経てきた学業・職業など。経歴。「―を記す」
履歴
りれき【履歴】
one's career[past].〜が良い have a good record.‖履歴書 a personal history;a curriculum vitae.
履歴書
りれきしょ [4][3][0] 【履歴書】
履歴を記した文書。
履歴現象
りれきげんしょう [4] 【履歴現象】
⇒ヒステリシス
履物
はきもの【履物】
footwear.→英和
履物
はきもの [0] 【履物】
靴・下駄・草履など足に履く物の総称。
履端
りたん [0] 【履端】
(1)暦の初め。元旦。新年。
(2)帝王が即位の初めに改元すること。
履行
りこう [0] 【履行】 (名)スル
(1)約束や契約などを実際に行うこと。実行。「約束を―する」「公約の―を迫る」
(2)〔法〕 債務者が債務の内容を実現すること。「履行」は債権の効力の面に,「弁済」は債権の消滅の面に重点を置いた語。
履行する
りこう【履行する】
perform[fulfill,do] <one's duties> ;→英和
keep <one's promise> .→英和
履行不能
りこうふのう [0] 【履行不能】
債務の履行が,成立の時には可能であったが,その後発生した債務者の責に帰すべき事由により不能となること。
→債務不履行
履行遅滞
りこうちたい [4] 【履行遅滞】
債務の履行時期に,それが可能であるのに債務者が債務を履行しないこと。債権者は賠償の請求などができる。債務者遅滞。
→債務不履行
履践
りせん [0] 【履践】 (名)スル
実際に行うこと。実践。
履違え
はきちがえ [0] 【履(き)違え】
(1)履物を履きちがえること。
(2)意味をとりちがえること。思い違い。
履違える
はきちが・える [5] 【履(き)違える・穿き違える】 (動ア下一)[文]ハ下二 はきちが・ふ
(1)まちがえて他人の履物を履く。「父の靴と―・える」
(2)意味・内容をとりちがえる。考えちがいをする。「自由の意味を―・えている」
履[穿]く
はく【履[穿]く】
put on;wear;→英和
have <a skirt> on.
屯
たむら 【屯・党】
「たむろ(屯){(1)}」に同じ。「同じく悪しくありし者,…,十―ばかりあり/日本書紀(神武訓)」
屯
たむろ [0] 【屯】
(1)仲間の集まるところ。また,ある種の人人の集団。「五人七人十人一組の大―もあれば/たけくらべ(一葉)」
(2)明治時代,巡査の詰めている所。駐在所。「―へ訴へて出るがいい/未来の夢(逍遥)」
(3)兵の群れ。軍隊。陣営。「み―のいくさ(=三軍)に令(ノリゴト)して/日本書紀(神功訓)」
→たむろする
屯す
とん・す 【屯す】 (動サ変)
⇒とんする(屯)
屯する
たむろ【屯する】
be stationed;gather (集まる).→英和
屯する
たむろ・する [0][1] 【屯する】 (動サ変)[文]サ変 たむろ・す
兵士やある仲間がたくさん集まる。「学生が―・する場所」「冷却した水蒸気が,この森林に―・して/日本北アルプス縦断記(烏水)」
屯する
とん・する [3] 【屯する】 (動サ変)[文]サ変 とん・す
(1)寄り集まる。たむろする。「我々此地に―・すること八九日/浮城物語(竜渓)」
(2)集めとどめる。守りのために集める。「三千余の精兵を―・せしかば/経国美談(竜渓)」
屯倉
とんそう 【屯倉】
⇒みやけ(屯倉)
屯倉
みやけ [0] 【屯倉・官家】
〔「み」は接頭語。「やけ」は「やか(宅・家)」の転。稲穀を納める官の倉の意〕
(1)大化前代,大和政権直轄の田畑。自ら畿内に開発したもの,地方豪族が所領の一部を献上したもの,地方に設定して中央から管理者を派遣して管理したものなどがあった。
(2)(「官家」と書く)日本書紀によれば,大和政権が朝鮮南部の諸国に置いた直轄地。うちつみやけ。「国毎に初めて―を置きて,海表の蕃屏(マガキ)として/日本書紀(継体訓)」
(3)朝廷。「―の船枯野と名(ナヅ)くるは伊豆国の貢ぐ所の船なり/日本書紀(応神訓)」
屯営
とんえい [0] 【屯営】 (名)スル
兵隊がたむろすること。また,その所。陣営。「山中に―する」「―地」
屯在
とんざい [0] 【屯在】 (名)スル
たむろしていること。集まっていること。「回復兵の―するを見るより/経国美談(竜渓)」
屯所
たむろじょ [0][4] 【屯所】
たむろする所。兵隊や巡査などが駐在する所。とんしょ。
屯所
とんしょ [1][0] 【屯所】
(1)兵士などが詰めている所。陣所。「新撰組の―」
(2)明治初期,警察署の称。
屯田
みた [0] 【御田・屯田】
(1)神領の田。神田。
(2)大化前代,天皇に付属する御料田。畿内とその周辺に限られていた。とんでん。
(3)律令制で,官司所属の直営田。
屯田
とんでん [0] 【屯田】
(1)辺境に兵士を土着させ,平時には農業を行わせ,有事の際には軍隊に動員する制度。
(2)古代の皇室の領田。みた。
(3)平安時代,鎮守府のために陸奥(ムツ)国に置かれた田地。
(4)中国で,国家が耕作者を集団的に定住させて耕作させた新領地あるいは未開墾の土地。耕作者が兵士の場合を軍屯,一般民の場合を民屯という。
(5)主税寮の唐名。
(6)明治初期,屯田兵のための土地。
屯田兵
とんでんへい [3] 【屯田兵】
明治初期,北海道の開拓・警備と失業士族の救済の目的で政府により奨励され,家族的移住を行なった農兵。北海道開拓に重要な役割を果たした。
屯蒙
ちゅんもう [0] 【屯蒙】
〔「屯」は創生の困難,「蒙」はまだ幼いこと〕
物のはじめと幼さ。物の生ずるはじめ。「其時猶文学―の時なれば/明六雑誌 1」
屯邅
ちゅんてん [0] 【屯邅・迍邅】 (名)スル
〔易経〕
行きつもどりつして悩むこと。悩み苦しむこと。「逆境に―するを/佳人之奇遇(散士)」
屯集
とんしゅう [0] 【屯集】 (名)スル
寄り集まりたむろすること。「廓門に―する邏卒等は/経国美談(竜渓)」
屯食
とんじき 【頓食・屯食】
玄米の強飯(コワメシ)を握り固めて,鶏卵の形のようにしたもの。また,それらを載せた膳。平安時代,宮中または貴人の宴会のとき,庭上で下仕えの者にたまわった。とじき。
山
さん 【山】 (接尾)
(1)山の名に付けていう。「富士―」「筑波―」
(2)仏寺の称号に添えていう。山号。「金竜―浅草寺」「吉祥―永平寺」
山
やま 【山】
■一■ [2] (名)
(1)周りの土地より著しく高くなった所。古くから信仰の対象となり,俗世間を離れた清浄の地とされた。
(2)鉱山。
(3){(1)}の形をしたもの。
(ア)庭園などに小高く土を盛って作ったもの。築山。
(イ)物をうず高く積み上げたもの。「書類の―」「―盛り」
(ウ)数量がきわめて多いこと。「人の―」「借金の―」
(4)物の一部で,高くなっている所。「ねじの―」
(5)進行するに従って次第に高まり,やがて徐々におさまる物事の全体を{(1)}に見立てていう。
(ア)最も重要なところ。絶頂。クライマックス。「―のない小説」
(イ)成否を決定するような緊迫した場面。「病人は今夜が―だ」
(6)〔(2)の鉱脈を探し当てるのは,きわめて確率の低い賭(カ)けであったことから〕
万一の僥倖(ギヨウコウ)に賭けること。
(7)犯罪事件。警察や新聞記者などが用いる。「大きな―だ」
(8)山登り。「趣味は―だ」
(9)「山鉾(ヤマボコ)」に同じ。
(10)(園城寺(オンジヨウジ)を寺というのに対して)比叡山。延暦寺。「昨日―へ罷り登りにけり/源氏(夕顔)」
(11)高く,ゆるぎないもの。よりどころとすべきもの。「―と頼みし君をおきて/後撰(離別)」
(12)〔多く(1)にあったことから〕
墓。山陵。「御―に参り侍るを/源氏(須磨)」
(13)詐欺。また,もくろみ。「女郎の―で,…茶屋とぐるになつてしかけたところが/洒落本・蕩子筌枉解」
(14)動植物の名の上に付けて,同類のうちで野生のもの,あるいは山地に産するものであることを表す。「―ねこ」「―ぶどう」「―つつじ」
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)盛り分けた物を数えるのに用いる。「みかん一―五百円」
(2)山,特に山林や鉱山を数えるのに用いる。
山
やま【山】
(1) a mountain;→英和
a hill (小山);→英和
a peak (峰).→英和
(2)[鉱山]a mine.→英和
(3)[累積]a pile[heap] <of> .→英和
(4)[帽子の]the crown.→英和
(5)[小説・劇などの]the climax.→英和
〜の多い mountainous;→英和
hilly.→英和
〜のような mountainous <waves> ;huge.→英和
〜が当たる make a lucky shot <at the examination> .
〜が見える The end is in sight.〜ほど(の) lots of.〜をかける take[try]one's chance <in the examination> .
〜の幸 mountain products.
山
むれ 【山・牟礼】
やま。おか。「是の―の鉄(カネ)を取て以て永(ヒタブル)に聖の朝に奉る/日本書紀(神功訓)」
〔古代朝鮮語からともいう〕
山々である
やまやま【山々である】
be anxious[strongly wish] <to do> ;should[would]like <to do,but…> .
山こかし
やまこかし [3] 【山こかし】
(1)鉱山・山林などの売買を種にして,金銭をだましとること。また,その人。こかし。「奥州の金山売つたる山売の―とはおのれが事/浄瑠璃・双生隅田川」
(2)詐欺師。ぺてん師。山師。こかし。「竹山は―と人がいふ/胆大小心録」
山さぶ
やまさ・ぶ 【山さぶ】 (動バ上二)
〔「さぶ」は接尾語〕
いかにも山らしい様子である。「瑞山(ミズヤマ)と―・びいます/万葉 52」
山たづ
やまたず 【山たづ】
ニワトコの別名。
山たづの
やまたずの 【山たづの】 (枕詞)
ニワトコの枝や葉が対生していることから「むかふ」にかかる。「―迎へを行かむ待つには待たじ/古事記(下)」
山っ気
やまっけ [0] 【山っ気】
「やまき(山気)」に同じ。「―を出す」
山と
やまと 【山と】 (連語)
山のようにうずたかく。たくさん。「―積み上げる」
山の井
やまのい [3] 【山の井】
山の清水をためてある所。本来普通名詞だが,志賀の山越の山の井を詠んだ古今集の「むすぶ手のしづくににごる山の井のあかでも人に別れぬるかな」の歌により諸歌学書は山城国の歌枕とする。福島県安積山の山の井を詠んだ万葉集の「安積山影さへ見ゆる山の井の浅き心をわが思はなくに」の歌も知られ,この二首を本歌として多くの和歌が詠まれた。
山の家
やまのいえ [5] 【山の家】
登山者や避暑客などのため,山中に建てた宿泊施設。
山の尾
やまのお [3] 【山の尾】
山の峰続き。稜線。
山の幸
やまのさち [4] 【山の幸】
「やまさち(山幸){(1)}」に同じ。
山の座主
やまのざす 【山の座主】
比叡山延暦寺を総管する職。天台座主。
山の手
やまのて [0][3] 【山の手】
(1)山の方。山手。
(2)市街地のうち,高台の地区。東京では東京湾岸の低地が隆起し始める武蔵野台地の東縁以西,すなわち,四谷・青山・市ヶ谷・小石川・本郷あたりをいう。
⇔下町
山の手
やまのて【山の手】
[住宅地区]the residential area; <米> <live> uptown.→英和
‖山手線 the Yamanote line (東京の).
山の手奴
やまのてやっこ [5] 【山の手奴】
江戸時代,江戸番町・赤坂あたりに住む大名や旗本に仕えた奴。赤坂奴。
山の手言葉
やまのてことば [5] 【山の手言葉】
明治以降,東京の山の手方面に住む人によって用いられる言葉。江戸の旗本・御家人など,いわゆる知識階級の間で用いられた言葉の流れをくむものといわれるが,江戸上層町人の言葉を受けつぐ面もあるとみられる。現在の共通語の母体をなすものとされる。
⇔下町言葉
山の神
やまのかみ【山の神】
the god of a mountain (神);→英和
one's wife[missis](妻).
山の神
やまのかみ [3][4] 【山の神】
(1)山を支配する神。粢(シトギ)やお神酒・虎魚(オコゼ)などを供えてまつる。神の性格や祭日・まつり方などは,地方やまつる人々によって異なる。農家では春秋に田の神と交替するという。
(2)俗に,頭の上がらなくなった自分の妻のこと。特に,口やかましくなった妻をいう。
(3)カサゴ目の淡水魚。全長15センチメートルほど。体形はカジカに似る。体色は茶褐色で,鱗(ウロコ)はない。食用。中国・朝鮮に分布し,日本には筑後川付近にだけ生息。タチャ。
山の端
やまのはな [0] 【山の鼻・山の端】
山の稜線のつき出た部分。やまばな。
山の端
やまのは [0] 【山の端】
山の稜線。
山の芋
やまのいも [5][0] 【山の芋・薯蕷】
ヤマノイモ科のつる性多年草。山野に自生。塊根は長円柱形で地下に垂直に伸びる。茎は左巻き。葉は長卵形で基部は心臓形。葉腋にはむかごができる。雌雄異株で,夏,白色小花を穂状につける。塊根とむかごは食用。自然薯(ジネンジヨ)。山芋。
〔栽培されているナガイモを含めていうこともある〕
山の芋科
やまのいもか [0] 【山の芋科】
単子葉植物の一科。世界に五属,約七百種あり,熱帯から温帯に分布する。つる性の草本または低木で,地下に芋ができる。葉脈は網状。雌雄異株。花は小さく総状花序につき,蒴果(サクカ)または液果を結ぶ。ヤマノイモ・ナガイモなどを食用に栽培する。
山の辺
やまのへ 【山の辺】
山のあたり。山べ。「―にい行く猟雄(サツオ)は多かれど/万葉 2147」
山の際ゆ
やまのまゆ 【山の際ゆ】 (枕詞)
山と山との間から出る意から,地名「出雲(イズモ)」にかかる。「―出雲の子らは霧なれや/万葉 429」
山の音
やまのおと 【山の音】
小説。川端康成作。1954年(昭和29)刊。戦後の世相を背景に,老年を迎えた信吾が抱く,長男の嫁菊子へのプラトニックな愛情を描く。
山の鼻
やまのはな [0] 【山の鼻・山の端】
山の稜線のつき出た部分。やまばな。
山びこ学校
やまびこがっこう 【山びこ学校】
生活記録文集。無着成恭編。1951年(昭和26)刊。山形県山元村の中学生の,生活に密着した綴(ツヅ)り方作品を編集したもの。戦後の教育実践に一方向を与えた。
山もがし
やまもがし [3] 【山もがし】
ヤマモガシ科の常緑小高木。暖地に生える。よく分枝し,小枝は緑色。葉は長楕円形で革質。夏,腋生の長い総状花序に白色小花を密生。果実は楕円形で紫黒色に熟す。カマノキ。
山ゴリラ
やまゴリラ [3] 【山―】
⇒マウンテン-ゴリラ
山ノ内
やまのうち 【山ノ内】
長野県北東部,下高井郡の町。山ノ内温泉郷や志賀高原があり,上信越高原国立公園に属する。
山ノ内温泉郷
やまのうちおんせんきょう 【山ノ内温泉郷】
長野県山ノ内町にある温泉群。湯田中・渋(シブ)・安代(アンダイ)・上林(カンバヤシ)・丸池・発哺(ホツポ)などの温泉がある。
山上
やまのうえ ヤマノウヘ 【山上】
姓氏の一。
山上
さんじょう [0] 【山上】
□一□
(1)山のうえ。また,山頂の寺社。
(2)山に登ること。特に,山頂の寺社に参ること。「この尉こそただ今―する者にて候へ/謡曲・女郎花」
□二□
(1)比叡山。「―・洛中の騒動なのめならず/平家 6」
(2)山上ヶ岳のこと。また,その奥の院の蔵王権現に参ること。
山上ヶ岳
さんじょうがたけ サンジヤウ― 【山上ヶ岳】
奈良県南部,大峰山脈北部の主峰。海抜1719メートル。山容高峻で,古来山岳信仰の霊地。山頂に修験道の根本道場大峰山寺がある。今も女人禁制。吉野熊野国立公園の一部で,高山植物・鳥類などの宝庫。大峰山(オオミネサン)。
山上参り
さんじょうまいり [5] 【山上参り】
山上ヶ岳の蔵王権現に参ること。山上詣(モウデ)。
山上宗二
やまのうえのそうじ ヤマノウヘ― 【山上宗二】
(1544-1590) 安土桃山時代の茶人。堺の人。号,瓢庵。千利休の高弟。秀吉の怒りを買い惨殺された。著「山上宗二記」
山上憶良
やまのうえのおくら ヤマノウヘ― 【山上憶良】
(660-733頃) 奈良前期の官人・歌人。遣唐少録として渡唐。帰国後伯耆守・東宮侍講・筑前守を歴任。筑前守時代に大伴旅人と親交。漢文学の学殖深く,その影響下に人生的・社会的題材の歌を詠んだ。万葉集に多くの歌を残す。家集「類聚歌林」は伝わらない。
山上様
さんじょうさま [6][5] 【山上様】
役小角(エンノオヅノ)の異名。
山上講
さんじょうこう [0] 【山上講】
山上ヶ岳にある蔵王権現に参詣する講。行者講。
山下
やました [2] 【山下】
山の下のほう。山のふもと。
山下
やまもと [0] 【山下・山元・山本】
山のふもと。山すそ。
山下
さんか [1] 【山下】
山の下。ふもと。さんげ。
山下
やました 【山下】
姓氏の一。
山下りん
やましたりん 【山下りん】
(1857-1939) 画家。常陸(ヒタチ)の人。フォンタネージに学ぶ。ロシア留学の後,日本各地のロシア正教会のために聖像画を多数描く。
山下公園
やましたこうえん 【山下公園】
横浜市中区北部の臨海公園。関東大震災の復興事業の一環として,被災地の瓦礫などを埋め立てて,1930年(昭和5)開園。前面の横浜港には氷川丸が繋留されている。
山下奉文
やましたともゆき 【山下奉文】
(1885-1946) 軍人。陸軍大将。高知県生まれ。1941年(昭和16)マレー作戦・シンガポール攻略を行なった。のちフィリピン作戦を指揮,第二次大戦後マニラで戦犯として処刑。
山下新太郎
やましたしんたろう 【山下新太郎】
(1881-1966) 洋画家。東京生まれ。東京美術学校卒。二科会・一水会創立に参加。作「読書」「靴の女」など。
山下日陰
やましたひかげ 【山下日陰】
山のふもとに生えているヒカゲノカズラ。「あしひきの―かづらける/万葉 4278」
山下水
やましたみず 【山下水】
山のふもとの水。山の下を流れる川の水。「足引の―にぬれにけり/拾遺(物名)」
山下陰
やましたかげ 【山下陰】
山のふもとの陰になっているところ。「きぶね川―の夕やみに玉ちる浪はほたるなりけり/続拾遺(雑春)」
山下露
やましたつゆ [4] 【山下露】
山の木々の枝葉から落ちる露。「朝越えて―に濡れにけるかも/万葉 1241」
山下風
やましたかぜ [4] 【山下風】
山の下を吹く風。山からふもとへ吹く風。山おろし。
山並
やまなみ [0] 【山並(み)・山脈】
山の連なり並んでいること。また,その並んでいる山々。
山並み
やまなみ [0] 【山並(み)・山脈】
山の連なり並んでいること。また,その並んでいる山々。
山中
やまなか 【山中】
石川県南部にある町。大聖寺川中流の黒谷川渓谷に位置する。北陸屈指の山中温泉がある。
山中
やまなか 【山中】
姓氏の一。
山中
やまなか [0] 【山中】
山の中。山間。さんちゅう。
山中
さんちゅう [1] 【山中】
山のなか。山間。
山中の[に,で]
さんちゅう【山中の[に,で]】
in the mountain(s).→英和
山中り
やまあたり [3] 【山中り】
「山酔(ヤマヨ)い」に同じ。
山中塗
やまなかぬり 【山中塗】
石川県山中町に産する漆器。
山中峯太郎
やまなかみねたろう 【山中峯太郎】
(1885-1966) 小説家。大阪生まれ。雑誌「少年倶楽部」などに少年少女小説,軍事冒険小説を発表。作「燃える星影」「敵中横断三百里」など。
山中湖
やまなかこ 【山中湖】
山梨県,富士五湖最東部の湖。面積6.4平方キロメートル。湖面海抜981メートル。湖畔は別荘地・行楽地。桂川の水源。
山中節
やまなかぶし 【山中節】
石川県山中温泉の民謡で,花柳界のお座敷唄。源流はこの地方の盆踊り唄「甚句」。
山中貞雄
やまなかさだお 【山中貞雄】
(1909-1938) 映画監督。京都生まれ。時代劇にすぐれた。作「抱寝の長脇差」「鼠小僧次郎吉」「国定忠治」「街の入墨者」「人情紙風船」
山中鹿之介
やまなかしかのすけ 【山中鹿之介】
(1545?-1578) 戦国末期の武将。出雲の人。名は幸盛(ユキモリ)。尼子十勇士の一人。主家滅亡後もその再興に努めたが,播磨上月城で毛利氏に捕らえられ,連行途中,備中で殺されたといわれる。
山丹
さんたん [0] 【山丹】
ヒメユリの漢名。
山丹花
さんたんか [3] 【山丹花】
アカネ科の常緑低木。東南アジア原産。観賞用に栽培する。葉は倒卵形で革質。上端が四裂する高坏(タカツキ)状の花を枝頂に密につける。花色は朱紅色が多いが,白・黄色もある。イクソラ。
山主
やまぬし [2] 【山主】
山の所有主。山のあるじ。
山之口
やまのぐち 【山之口】
姓氏の一。
山之口貘
やまのぐちばく 【山之口貘】
(1903-1963) 詩人。沖縄県生まれ。本名,山口重三郎。平易な詩語,権力とは無縁な庶民の生活感情に基づく自己風刺的な手法に特徴がある。詩集「思弁の苑」「鮪に鰯」など。
山九年母
やまくねんぼ [3] 【山九年母】
モロコシソウの別名。
山事
やまごと [2] 【山事】
(1)鉱山にかかわる事。
(2)投機的な事業。やましごと。「金をこせえべいてつて―は悪(ワリ)い事だね/滑稽本・浮世風呂(前)」
山井
やまい [2] 【山井】
「やまのい(山の井)」に同じ。「衣手の―の水にかげみえし/新古今(雑下)」
山亭
さんてい [0] 【山亭】
山中のあずまや。山荘。
山人
さんじん [0] 【山人】
(1)山中に住む人。山中に隠棲する人。
(2)文士・書家などが号の下に添える語。「紅葉―」
山人
やまびと [0] 【山人】
(1)山に住む人。きこり・炭焼きなど山で働く人。
(2)山深くかくれ住む人。仙人。
山仕事
やましごと [3] 【山仕事】
(1)伐採・炭焼きなどの,山でする仕事。
(2)投機的・冒険的な事業。山事。
山代温泉
やましろおんせん 【山代温泉】
石川県加賀市にある温泉。塩類泉。北陸の名湯の一。
山伏
やまぶし【山伏】
an itinerant priest.
山伏
やまぶし [2] 【山伏・山臥】
(1)〔(3)の意から〕
山野に起き伏しして仏道修行に励む僧。
(2)修験者(シユゲンジヤ)。
(3)山野に野宿すること。また,その人。「―ものぶしもかくて心みつ/拾遺(雑下)」
山伏神楽
やまぶしかぐら [5] 【山伏神楽】
東北地方の山伏たちの伝承する神楽。権現と称する獅子頭に神を勧請(カンジヨウ)し,家々で悪魔払い・火伏せをし,また余興として劇的舞曲を演ずる。能舞。
山伏茸
やまぶしたけ [4] 【山伏茸】
〔山伏の蓑(ミノ)に似るところからの名〕
担子菌類ヒダナシタケ目のきのこ。秋,シイ・カシ・ブナなどの樹幹に発生。卵形で,表面に長い針を密生しハリネズミ状。食用。
山伝い
やまづたい [3] 【山伝い】
山から山へと通って行くこと。山道を行くこと。「―に逃走する」
山住み
やまずみ [0] 【山住み】
山中や山里に住むこと。
山作所
やまつくりどころ 【山作所】
(1)陵墓造営の際,臨時に設けた官司。
(2)奈良時代,造東大寺司の下で,木材の伐採・製材を行なった臨時の機関。甲賀山作所・田上山作所など。
山偏
やまへん [0] 【山偏】
漢字の偏の一。「峡」「峰」などの「山」。
山傷
やまきず [0] 【山傷・山疵】
(1)石などで,山から切り出した時にすでにある疵。
(2)陶磁器の焼成中にできた傷。窯疵。
山僧
さんそう [0] 【山僧】
■一■ (名)
(1)山寺の僧。
(2)比叡山延暦寺の僧。山門の僧。
→寺僧
■二■ (代)
一人称。主に禅宗で,僧が自分をへりくだっていう語。「―行業(アンゴウ)取(シユ)無くして/正法眼蔵」
山元
やまもと 【山元】
宮城県南部,亘理(ワタリ)郡の町。仙台湾に臨み,砂浜がのびる。
山元
やまもと [0] 【山下・山元・山本】
山のふもと。山すそ。
山元
やまもと [0] 【山元】
(1)山の持ち主。鉱山の経営者。
(2)鉱山や炭坑の所在地。
山元派
やまもとは 【山元派】
真宗一〇派の一。大町如導の門下の道性が事実上の派祖。福井県鯖江市横越町の証誠寺(シヨウジヨウジ)を本山とする。さんげんは。
→証誠寺
山元派
さんげんは 【山元派】
⇒やまもとは(山元派)
山兎
やまうさぎ [3] 【山兎】
山にいる野生のウサギ。
山公事
やまくじ [0][3] 【山公事】
山林の所有権や境界などに関する訴訟。
→公事(クジ)
山内
やまのうち 【山内】
姓氏の一。
山内
さんない [1] 【山内】
(1)山の中。山中。
(2)寺の境内。寺内。
山内みな
やまのうちみな 【山内みな】
(1900-1990) 社会運動家。宮城県生まれ。女工として働きながら労働運動に参画,友愛会・新婦人協会・醒光婦人会などで活躍。
山内一豊
やまのうちかずとよ 【山内一豊】
(1546-1605) 安土桃山・江戸初期の武将。尾張の人。土佐藩祖。織田信長・豊臣秀吉に仕え,遠江掛川五万石を領した。関ヶ原の戦いでは徳川方に属し,戦後土佐二〇万石を領。信長の馬揃えにあたり,妻が鏡の裏から秘蔵の金を出し,一豊に名馬を買わせた内助の功の話が伝わる。
山内容堂
やまのうちようどう 【山内容堂】
(1827-1872) 幕末の大名。一五代土佐藩主。名は豊信(トヨシゲ),容堂は号。吉田東洋を用いて藩政改革を断行。将軍継嗣問題では一橋派に属し,公武合体運動に尽力。1867年徳川慶喜に大政奉還を建白。明治政府議定(ギジヨウ)。
山内清男
やまのうちすがお 【山内清男】
(1902-1970) 考古学者。東京生まれ。東大卒。縄文土器の型式の細分類によって,その編年を完成。また,土器の縄文のつけ方を解明した。
山内豊信
やまのうちとよしげ 【山内豊信】
⇒山内容堂
山冠
やまかんむり [3] 【山冠】
漢字の冠の一。「岸」「岩」などの「山」の部分。
山処
やまと 【山処】
〔「と」は所の意〕
山のところ。山。山のあたり。「―のひともとすすき項(ウナ)傾(カブ)し/古事記(上)」
山出し
やまだし [0] 【山出し】
(1)木・薪炭・鉱物などを山から運び出すこと。また,その人足。
(2)田舎の出身で世なれていないこと。また,その人。「ぽつと出の―の時から/浮雲(四迷)」
山刀
さんとう [0] 【山刀】
やまがたな。
山刀
やまがたな [3] 【山刀】
山仕事をする人の用いる鉈(ナタ)のような形の刃物。
山分け
やまわけ [0][4] 【山分け】 (名)スル
(1)利益などを関係者がほぼ均等に分け合うこと。目分量で折半すること。「もうけを―する」
(2)山道をわけて進むこと。
(3)山地を分割して各自に利用させ,一定年限ごとに割替を行う制度。
山分けにする
やまわけ【山分けにする】
divide <a thing> equally <between,among> ; <Let's> go halves[fifty-fifty].
山勘
やまかん [0] 【山勘】
勘で山をかけること。当てずっぽう。「―が当たる」
山勘をやる
やまかん【山勘をやる】
take a chance;→英和
make a venture;→英和
run a risk.→英和
山勝ち
やまがち [0] 【山勝ち】 (名・形動)
山が多く,平地が少ないさま。
山勢
さんせい [0] 【山勢】
山のありさま。山の姿。
山千海千
やませんうみせん [0] 【山千海千】
⇒海千山千(ウミセンヤマセン)
山印
やまじるし [3] 【山印】
⇒木印(キジルシ)
山原
やんばる 【山原】
沖縄島の北部山地の通称。
山原手長黄金虫
やんばるてながこがね [8] 【山原手長黄金虫】
コガネムシの一種。大形で体長約5センチメートル。雄の前脚は長く伸びる。上ばねは黒色で黄褐色の斑紋がある。沖縄島特産で,幼虫・成虫とも原生林の大木の空洞内で生活する。森林の伐採に伴い絶滅が危惧される。天然記念物。
山原水鶏
やんばるくいな [5] 【山原水鶏】
ツル目クイナ科の鳥。全長30センチメートルほど。背面は暗緑褐色,腹面は黒と白の横縞模様。嘴(クチバシ)と脚が赤い。無飛力と考えられている。1981年(昭和56)に発見。沖縄島北部の固有種で,絶滅危惧種とされる。天然記念物。
山原水鶏[図]
山原船
やんばるせん [0] 【山原船】
江戸時代以来,琉球諸島間の海運に使われた中国系ジャンク技術をもとにした二本マストの小型帆船。主として山原地方の農林産物輸送に従事した。
山口
やまぐち 【山口】
(1)中国地方西端の県。かつての周防(スオウ)・長門(ナガト)二国を占める。北と西は日本海,南は瀬戸内海に面する。大部分が中国山地の西端部に当たる丘陵で,中部の秋吉台はカルスト地形。県庁所在地,山口市。
(2)山口県中部の市。県庁所在地。中世,二百余年間大内氏の城下町として繁栄。江戸末期,毛利氏の藩庁が置かれた。
山口
やまぐち [0] 【山口】
(1)山の上り口。
(2)鷹狩りで,狩り場に入る所。「さて―いらせ給ひしほどに/大鏡(昔物語)」
(3)物事のはじめ。また,前兆。「すぐれたる人の―はしるかりけれ/源氏(松風)」
山口
やまぐち 【山口】
姓氏の一。
山口大学
やまぐちだいがく 【山口大学】
国立大学の一。山口高等学校・山口経専を中心に宇部工専・山口獣畜専・師範系学校が合併し,1949年(昭和24)新制大学となる。64年県立医大を併合。本部は山口市。
山口女子大学
やまぐちじょしだいがく 【山口女子大学】
公立大学の一。1941年(昭和16)設立の山口県立女子専門学校を源とし,50年山口女子短期大学を経て,75年設立。本部は山口市。
山口栞
やまぐちのしおり ヤマグチノシヲリ 【山口栞】
語学書。東条義門著。三巻。1818年成立,33年,36年刊。主として用言の活用に関する研究書。形容詞のク活用とシク活用の別を説く。
山口祭
やまぐちさい [4] 【山口祭】
伊勢神宮遷宮で,造営の用材を伐り出す山の山口に座(マ)す神をまつる儀式。
山口素堂
やまぐちそどう 【山口素堂】
(1642-1716) 江戸前・中期の俳人。甲斐の生まれ。名は信章,別号は来雪など。江戸に出て経学・和歌・書道・茶道・能楽などを学び,仕官ののち致仕,隠栖(インセイ)した。松尾芭蕉と親しく蕉風成立期の芭蕉に大きな影響を与えた。葛飾派の祖。
山口線
やまぐちせん 【山口線】
JR 西日本の鉄道線。山口県小郡と島根県益田間,93.9キロメートル。沿線に湯田温泉や山口市・津和野町がある。
山口華楊
やまぐちかよう 【山口華楊】
(1899-1984) 日本画家。京都生まれ。本名は米次郎。官展で活躍。動物画を得意とした。作「鹿」「猿」「仔馬」など。
山口蓬春
やまぐちほうしゅん 【山口蓬春】
(1893-1971) 日本画家。北海道生まれ。本名,三郎。松岡映丘に師事し新興大和絵運動に参加。六潮会を結成し写生を追究。のち西洋画の技法をとり入れ明快な画風を示した。作「秋二題」「三熊野の那智の御山」「市場」など。
山口薫
やまぐちかおる 【山口薫】
(1907-1968) 洋画家。群馬県生まれ。自由美術家協会,モダンアート協会を設立。色彩豊かで詩情に富む作風。東京芸大教授。代表作「紐」
山口誓子
やまぐちせいし 【山口誓子】
(1901-1994) 俳人。京都市生まれ。本名,新比古(チカヒコ)。東大卒。花鳥諷詠の「ホトトギス」を離れ,鋭い感性で俳句の現代性を追求。句集「凍港」「激浪」など。
山口青邨
やまぐちせいそん 【山口青邨】
(1893-1988) 俳人。岩手県生まれ。本名,吉郎。東大卒。東大工学部教授。「ホトトギス」の写生に根ざした文人画風の清純高雅な句風で知られる。句集「雑草園」「雪国」など。
山台
やまだい [0] 【山台】
歌舞伎で,舞踊劇の時,浄瑠璃や長唄などの演奏者が並んですわる緋毛氈(ヒモウセン)を敷いた台。
山号
さんごう [3][0] 【山号】
寺院の名の上につける別称。初めは寺院の所在地の山名によったが,鎌倉時代以後は平地の寺院にも及び,別称として一般化した。「身延山久遠寺」の「身延山」,「東叡山寛永寺」の「東叡山」の類。
→寺号(ジゴウ)
山名
やまな 【山名】
姓氏の一。清和源氏。新田義重の子義範を祖とする室町時代の有力守護大名。四職(シシキ)の一。応仁の乱後は衰退。
山名宗全
やまなそうぜん 【山名宗全】
⇒山名持豊(ヤマナモチトヨ)
山名持豊
やまなもちとよ 【山名持豊】
(1404-1473) 室町中期の武将。法名は宗全。1435年山名氏惣領となる。嘉吉(カキツ)の乱で赤松氏を討ち,その功で播磨・石見などを与えられ,一族の勢威を回復。応仁の乱では日野富子・足利義尚を支持して西軍の大将となり,細川勝元と戦ったが,陣没。
山名氏清
やまなうじきよ 【山名氏清】
(1344-1391) 南北朝時代の武将。足利氏に仕えて丹波・和泉などの守護を兼ね勢威を振るったが,1391年将軍義満の謀略に対して明徳の乱を起こし敗死。
山向け
やまむけ 【山向け】
神事に用いる用材・榊(サカキ)などをとるために山に入ること。また,その人。やまけ。
山向こう
やまむこう [3] 【山向こう】
山を隔てた向こう側。
山吹
やまぶき [2] 【山吹】
(1)バラ科の落葉低木。山地に生え,庭木ともする。茎は緑色で多数叢生(ソウセイ)し,高さ約1.5メートルで先は垂れる。葉は狭卵形で鋸歯がある。春,小枝の先に黄色の五弁花を一個ずつつける。果実は卵円形。園芸品種には重弁花もある。[季]春。
(2)家紋の一。山吹の花や葉を図案化したもの。水を配するものもある。
(3)「山吹色」に同じ。
(4)襲(カサネ)の色目の名。表は薄朽葉,裏は黄色。春,着用する。
(5)〔山吹色であることから〕
大判・小判など,金貨の異名。「―二枚取り出し/浮世草子・元禄太平記」
(6)〔女房詞〕
鮒(フナ)。[大上臈御名之事]
(7)〔中世女性語〕
酒。[日葡]
(8)鉱山で,採取した鉱物から金銀銅などを吹き分けること。また,その吹き分けたもの。
山吹(1)[図]
山吹
やまぶき【山吹】
《植》a Japanese yellow rose.山吹色 bright yellow.
山吹の
やまぶきの 【山吹の】 (枕詞)
(1)「やま」の類音から「やむ」にかかる。「―止む時もなく恋ふらく思へば/万葉 1907」
(2)山吹の花の美しさから,「にほふ」にかかる。「―にほへる妹が/万葉 2786」
山吹匂
やまぶきにおい [5] 【山吹匂】
女房装束,また懐紙などの色目の名。山吹色で上を濃く,次第に薄くして重ねるもの。春用いる。
山吹升麻
やまぶきしょうま [5] 【山吹升麻】
バラ科の多年草。深山に生える。高さ80センチメートル内外。葉は大形の複葉で,小葉の形はヤマブキに似る。初夏,茎頂に白色の小花を円錐状に密生。若芽は食べられる。
山吹織
やまぶきおり [0] 【山吹織(り)】
たて糸に生糸,よこ糸にガス糸または木綿糸を用いて織った紋繻子(モンジユス)の一種。婦人用の帯地とする。
山吹織り
やまぶきおり [0] 【山吹織(り)】
たて糸に生糸,よこ糸にガス糸または木綿糸を用いて織った紋繻子(モンジユス)の一種。婦人用の帯地とする。
山吹色
やまぶきいろ [0] 【山吹色】
(1)山吹の花の色。わずかに赤みを帯びた鮮やかな黄色。
(2)大判・小判。「―をまきちらすゆゑ,みな金金先生ともてはやしける/黄表紙・栄花夢」
山吹草
やまぶきそう [0] 【山吹草】
ケシ科の柔らかい多年草。山野の林縁に生える。根生葉は羽状複葉。春,高さ約40センチメートルの花茎が出て,上方に少数の葉をつけ,葉腋に黄色四弁のヤマブキに似た花を開く。草山吹。
山吹襲
やまぶきがさね 【山吹襲】
⇒山吹(4)
山吹鉄砲
やまぶきでっぽう [5] 【山吹鉄砲】
おもちゃの一。細い竹筒の先端に山吹の髄を詰め,他端にも髄を詰めて棒で勢いよく突き入れると,ぽんと音を発して,先端に詰めた髄が飛び出すもの。
山啄木鳥
やまげら [0] 【山啄木鳥】
キツツキ目キツツキ科の鳥。全長約28センチメートル。背面は淡緑色,腹面は淡灰褐色。雄の頭は赤く,雌は灰色。森林にすみ,昆虫や木の実を食べる。大木の幹に穴をあけて卵を産む。広くユーラシア北部に分布し,日本では北海道に生息。
山回り
やまめぐり [3] 【山巡り・山回り】
山々をめぐること。特に,山の社寺を礼拝してまわること。「はれやらぬこぞのしぐれのうへにまたかき暗さるる―かな/山家(雑)」
山国
やまぐに【山国】
a mountainous[hilly]country[district].
山国
やまぐに [2] 【山国】
山の多い地方。四方が山で囲まれている土地。
山国川
やまくにがわ 【山国川】
大分県北部を北東流する川。英彦山(ヒコサン)に発し,中津市の西で周防灘へ注ぐ。長さ56キロメートル。中流部に耶馬渓(ヤバケイ)を形成する。
山地
さんち [1] 【山地】
(1)地殻の突出部で,比高が大きく,広い範囲にわたって起伏に富む地表の部分。勾配の急な斜面の集合からなり,一般に地質構造が複雑。
(2)山の多い土地。山の中の土地。
山地
さんち【山地】
a mountainous district.
山地帯
さんちたい [0] 【山地帯】
垂直分布による植物帯の一。丘陵帯の上に位置し,上部は亜高山帯に接する。夏緑樹林を主体とし,時にモミ・ツガなどが生える。低山帯。
山地氷河
さんちひょうが [4] 【山地氷河】
高い山地に発達する氷河。平坦な山頂をおおう氷帽や山頂近くのカールを埋める氷河,それらが流出して合流した谷氷河など。大陸氷河に比べて規模が小さく薄いが,流速は大きい。山岳氷河。
山坂
やまさか [2] 【山坂】
(1)山と坂。「―を越えて進む」
(2)〔「やまざか」とも〕
山の中の坂。
山型
やまがた [0] 【山形・山型】
(1)山に似た形。中央が高く両側に低くなる形。
(2)灌仏会に飾る須弥山の形の作りもの。
(3)紋・符号などとして用いる�の形。
(4)「吉原細見」で遊女の階級を示す�などの符号。「―の星結納へさしさはり/柳多留 9」
(5)的皮(マトカワ)の別名。
(6)馬具で,鞍の前輪・後輪(シズワ)の中央の高い所。
(7)折烏帽子(オリエボシ)の部分の名称。「ひなさき」の上。最もつき出たところ。
(8)歌舞伎の立回りの型の一。刀を上段から左に,ついで右に打ちおろすもの。
山城
さんじょう [0] 【山城】
⇒やまじろ(山城)
山城
やまじろ [0] 【山城】
山頂や山腹に設け,防御を自然の険しい地形に依存した城。
→平城
→平山城
山城
やましろ 【山城】
(1)〔古くは「山背」「山代」とも書かれた〕
旧国名の一。五畿内の一。京都府の南東部に当たる。城州(ジヨウシユウ)。
(2)京都府南部,相楽(ソウラク)郡の町。木津川中流右岸を占め,野菜・タケノコ・茶などを産する。
(3)徳島県西端,三好郡の町。四国山地にある山村。大歩危(オオボケ)・小歩危(コボケ)の峡谷で有名。
山城国一揆
やましろのくにいっき 【山城国一揆】
1485年12月,山城国南部の国人・農民たちが連合して起こした一揆。応仁の乱以来,衝突を繰り返す守護畠山政長と畠山義就の軍勢を退去させ,守護不在のまま,八年間,自治的支配を続けたが,内訌(ナイコウ)の結果,93年解体した。
山城屋事件
やましろやじけん 【山城屋事件】
1872年(明治5)に発覚した汚職事件。陸軍省の御用商人で山県有朋と親交のあった横浜の貿易商山城屋和助に対する陸軍省の不正融資が発覚,和助は自害,山県も陸軍大輔を辞任した。
山城物
やましろもの [0] 【山城物】
山城国の刀匠の鍛えた刀剣類の総称。平安時代の三条・五条,鎌倉時代の粟田口・来(ライ)・綾小路などの各派に分かれる。京物。
山場
やまば [0] 【山場】
物事の最も重要で緊迫した場面。「交渉が―に近づく」「―にさしかかる」
山場
やまば【山場】
the climax;→英和
a turning point (転期).
山塊
さんかい [0] 【山塊】
山々が群がり集まって一かたまりになっているもの。また,周囲を断層で限られた山地。
山塞
さんさい [0] 【山塞・山砦】
(1)山の中に作ったとりで。
(2)山賊のすみか。
山塩
さんえん [0] 【山塩】
岩塩(ガンエン)のこと。やまじお。
山塩
やまじお [2] 【山塩】
山でとれる塩。岩塩。
山壑
さんがく [0] 【山壑】
山と谷。山谷。
山売り
やまうり [4] 【山売り】
(1)山林や鉱山を売ること。また,それを業とする人。
(2)山師のようなやり口で,人をだまして物を売りつける人。「博奕中間・―/浮世草子・永代蔵 4」
(3)一山(ヒトヤマ)を単位として売ること。山盛りで売ること。
山外
さんがい 【山外】
〔仏〕 中国宋代,天台宗の一派。四明知礼に対立する源清・智円らの一派で,宗義が華厳宗に傾いたとされた。山外宗。
⇔山家(サンゲ)
山奥
やまおく [3] 【山奥】
山の奥の方。山の深い所。
山奥に
やまおく【山奥に】
in the heart of a mountain.→英和
山女
やまおんな [3] 【山女】
(1)「やまうば」に同じ。
(2)アケビの異名。
山女
やまめ [0] 【山女・山女魚】
サケ目の魚。サクラマスの陸封型。全長約25センチメートル。体は淡褐色で,体側に暗色の楕円の斑紋があり,背に小黒点が散在。渓流の冷水域にすみ,昆虫や小魚などを捕食。美味。釣りの好対象魚。太平洋側は関東地方以北,日本海側は九州に分布。ヤマベ。[季]夏。
山女魚
やまめ [0] 【山女・山女魚】
サケ目の魚。サクラマスの陸封型。全長約25センチメートル。体は淡褐色で,体側に暗色の楕円の斑紋があり,背に小黒点が散在。渓流の冷水域にすみ,昆虫や小魚などを捕食。美味。釣りの好対象魚。太平洋側は関東地方以北,日本海側は九州に分布。ヤマベ。[季]夏。
山妻
さんさい [0] 【山妻】
山家育ちの妻。自分の妻をへりくだっていう語。愚妻。荊妻(ケイサイ)。
山始め
やまはじめ [3] 【山始め】
きこりなどが新年初めて山に入る時に行う儀式。供物を山の神に供え,その年の山仕事の安全を祈る。初山(ハツヤマ)。[季]新年。
山姥
やまんば 【山姥】
(1)能の一。五番目物。世阿弥作。都の百万山姥という遊女が,善光寺詣での途中,日暮れて道に迷っていると,本当の山姥が現れ,山巡りのさまと山姥の曲舞(クセマイ)を舞って見せる。やまうば。
(2)歌舞伎舞踊の一。近松門左衛門作「嫗(コモチ)山姥」をもととし,遊女が山姥になるという筋の舞踊。常磐津・富本・長唄・清元など数多くあり,現在普通には常磐津の「新山姥」(本名題「薪荷雪間の市川」)をさす。やまうば。
山姥
やまうば [2][0] 【山姥】
伝説や昔話で,奥深い山に住んでいる女の怪物。背が高く髪は長く,口は大きく目は光って鋭い。金時を育てた足柄山の山姥,瓜子姫説話の山姥など。やまんば。やまおんな。
→やまんば(山姥)
山姥
やまんば [2] 【山姥】
⇒やまうば(山姥)
山姫
やまひめ [0] 【山姫】
(1)山を守り治める女神。「―の幣をぞ人はもみぢといひける/後撰(秋下)」
(2)アケビの異名。
山娘
やまむすめ [3] 【山娘】
スズメ目カラス科の鳥。台湾特産。全長約50センチメートル。尾が著しく長く,尾羽の先端に白斑がある。体は濃青色で,頭と頸(クビ)は黒色。くちばしと足は赤い。山林にすみ,飼い鳥にもする。
山子
やまこ [2] 【山子】
〔「やまご」とも〕
きこり・炭焼きなど,山に入って働く人。
山守
やまもり [2] 【山守(り)】
山を見回って番をすること。また,それを職業とする人。
山守り
やまもり [2] 【山守(り)】
山を見回って番をすること。また,それを職業とする人。
山室
やまむろ 【山室】
姓氏の一。
山室機恵子
やまむろきえこ 【山室機恵子】
(1874-1916) 社会事業家。岩手県生まれ。旧姓,佐藤。軍平の妻。廃娼運動に尽力し,厚生施設を設立。
山室軍平
やまむろぐんぺい 【山室軍平】
(1872-1940) 宗教家。岡山県生まれ。1895年(明治28)英国救世軍来日を機に入隊。日本救世軍の創設・発展に尽力。廃娼運動・禁酒運動などに活躍。著「平民の福音」
山宮
やまみや [2] 【山宮】
山上・山腹にある祭場。山を霊魂の憩い場とする信仰によるという。
⇔里宮
山家
さんか [1] 【山家】
山中にある家。やまが。
山家
さんげ [1] 【山家】
(1)中国,北宋の時代に二分された天台宗の一派で,義寂・四明知礼の法系。正統派といわれる。
⇔山外(サンガイ)
(2)比叡山延暦寺の別名。
山家
やまが [0] 【山家】
山里にある家。
山家五位
さんかのごい [5] 【山家五位】
コウノトリ目サギ科の鳥。全長約70センチメートル。黄褐色で全身に黒褐色の斑がある。葦原(アシハラ)に生息。夜行性で,ウシガエルに似た声で鳴く。希少種。
山家会
さんげえ [3] 【山家会】
天台宗で,毎年6月4日の山家大師(伝教大師)の忌日に修する法会(ホウエ)。六月会(ミナヅキエ)。
山家住まい
やまがずまい [4] 【山家住まい】
山家に住むこと。また,その住居。
山家学生式
さんげがくしょうしき 【山家学生式】
最澄が比叡山の僧侶のために,818年から19年にかけて著した天台宗の修行規定。南都仏教に対して,天台宗の独立を明らかにし,大乗戒の必要を説いたもの。「天台法華宗年分学生式(六条式)」「勧奨天台宗年分学生式(八条式)」「天台法華宗年分度者回小向大式(四条式)」の総称。
山家者
やまがもの [0] 【山家者】
山家育ちの人。
山家育ち
やまがそだち [4] 【山家育ち】
山家に育ったこと。また,その人。
山家蕎麦
やまがそば [4] 【山家蕎麦】
⇒田舎蕎麦(イナカソバ)
山家集
さんかしゅう 【山家集】
歌集。三巻。西行作。歌数約一五六〇首。成立年未詳。作者独自の生き方から生まれた人間的抒情の詠が多く見られる。六家集の一。山家和歌集。西行法師歌集。
山家鳥虫歌
さんかちょうちゅうか サンカテウチユウカ 【山家鳥虫歌】
江戸時代の民謡集。二巻。天中原長常南山編。1772年刊。国別に全国六八か国の民謡を集成したもの。
山容
さんよう [0] 【山容】
山のかたち。山の姿。
山容水態
さんようすいたい [0] 【山容水態】
山の姿と水のようす。自然の風景。山水色。
山寺
やまでら【山寺】
a temple in a mountain.→英和
山寺
やまでら [2] 【山寺】
(1)山の中の寺。
(2)立石寺(リツシヤクジ)の通称。
山寺坊主
やまでらぼうず [5] 【山寺坊主】
ツチトリモチの別名。
山小屋
やまごや [0] 【山小屋】
山中に建てた小屋。特に登山者の宿泊・休憩・避難などの用にあてる小屋。コッテージ。
山小屋
やまごや【山小屋】
a (mountain) hut.
山小菜
ほたるぶくろ [4] 【蛍袋・山小菜】
キキョウ科の多年草。山野に生える。全体に粗毛がある。高さ約50センチメートル。葉は長卵形。初夏,葉腋や枝頂に淡紅紫色または白色で紫斑のある鐘状花を下向きにつける。釣鐘草。[季]夏。
蛍袋[図]
山尽くし
やまづくし [3] 【山尽(く)し】
(1)多くの山の名を並べ挙げること。また,その文・歌など。
(2)様々な山鉾(ヤマボコ)を集め描くこと。また,その絵。
山尽し
やまづくし [3] 【山尽(く)し】
(1)多くの山の名を並べ挙げること。また,その文・歌など。
(2)様々な山鉾(ヤマボコ)を集め描くこと。また,その絵。
山尾
やまお 【山尾】
山の峰。山の稜線。「うごきなく絶ぬ例と貴船なる―河せに世を祈るかな/兼好集」
山居
さんきょ [1] 【山居】 (名)スル
山中に住むこと。また,山中の住居。特に,隠遁(イントン)者の住居。「長剣をもやめて―の心ざしも起りしが/浮世草子・武家義理物語 4」
山居
やまい [2] 【山居】
山に住むこと。また,その居所。やまずみ。
山山
やまやま 【山山】
■一■ [2] (名)
多くの山。また,あちらこちらの山。「伊豆の―」「―を紅に染める」
■二■ [0] (副)
(1)心から望み願っているが,実際にはそうできないさま。「欲しいのは―だが,我慢する」
(2)多いさま。はなはだしいさま。たくさん。はなはだ。「―カタジケナク/ヘボン」
(3)それが限度であるさま。せいぜい。「売りさばけられるのは二〇〇台ぐらいが―だ」
山山入り
やまやまいり [0] 【山山入り】
〔「出る」を忌んで,「山山」と読んだ語〕
出入り。主に商家で用いた。
山岡
やまおか ヤマヲカ 【山岡】
姓氏の一。
山岡元隣
やまおかげんりん ヤマヲカ― 【山岡元隣】
(1631-1672) 江戸前期の仮名草子作者・俳人。字(アザナ)は徳甫。京の人。医を業とし,また,国学・和歌・俳諧を北村季吟に学ぶ。著に仮名草子「他我身之上」,俳書「宝蔵」,注釈書「徒然草増補鉄槌」など。
山岡荘八
やまおかそうはち ヤマヲカサウハチ 【山岡荘八】
(1907-1978) 小説家。新潟県生まれ。本名,藤野庄蔵。「徳川家康」など時代小説を多作。ほかに「新太平記」「春の坂道」など。
山岡鉄舟
やまおかてっしゅう ヤマヲカテツシウ 【山岡鉄舟】
(1836-1888) 幕末・明治の政治家・剣術家。江戸の人。通称,鉄太郎。千葉周作の門人,無刀流を創始。戊辰戦争の時,勝海舟の使者として,勝と西郷隆盛の会談を周旋,江戸開城に尽力。維新後,明治天皇の侍従。
山岡頭巾
やまおかずきん ヤマヲカヅキン [5][6] 【山岡頭巾】
(1)「苧屑(ホクソ)頭巾」に同じ。
(2)苧屑頭巾に似た長方形の布を二つ折りにして後頭部を縫い合わせたもの。のちにはくさび形の襠(マチ)のはいったものやボタン掛け・小鉤(コハゼ)掛けのものもできた。主に武士が黒・茶などの八丈絹やビロードで仕立てて用いた。
山岨
やまそわ 【山岨】
山の険しい所。切り立ったがけ。
山岳
さんがく [0] 【山岳】
やま。特に,高く険しい山々。「―地帯」「―部」
山岳
さんがく【山岳】
mountains.山岳地帯 a mountainous district.
山岳仏教
さんがくぶっきょう [5] 【山岳仏教】
仏教の一形態。人里離れた山中に寺院を構えて修行するもの。平安時代の天台宗・真言宗や修験道など。
山岳会
さんがくかい [4][3] 【山岳会】
登山の愛好者が集まって作った団体。「日本―」
山岳信仰
さんがくしんこう [5] 【山岳信仰】
山岳を神体,神の宿る場所,あるいは祖霊の住む所などと考え,尊びあがめること。山岳崇拝。
山岳党
さんがくとう 【山岳党】
〔議場の最高部に議席を有したことから〕
フランス革命時代の急進派。ロベスピエールらを中心に国民公会の主導権をとり,恐怖政治を行なった。山岳派。
山岳病
さんがくびょう [0] 【山岳病】
⇒高山病(コウザンビヨウ)
山岸
やまぎし 【山岸】
姓氏の一。
山岸
やまぎし 【山岸】
山の切り立った所。がけ。「朝妻の片―に霞たなびく/万葉 1818」
山岸徳平
やまぎしとくへい 【山岸徳平】
(1893-1987) 国文学者。新潟県生まれ。東京教育大教授。源氏物語・五山文学・江戸漢詩等の研究に業績を残す。著「近世漢文学史」「書誌学序説」など。
山峡
やまかい [0] 【山峡】
山と山とに挟まれた狭い所。
山峡
さんきょう [0] 【山峡】
両側に山のせまった狭い谷間。やまかい。たにあい。
山崎
やまざき 【山崎】
京都府大山崎町の地名。天王山のふもとにあり,淀川をはさんで男山と対する。古来,京都と大阪を結ぶ要地。
山崎
やまざき 【山崎】
姓氏の一。
山崎
やまさき 【山崎】
兵庫県中西部,宍粟(シソウ)郡の町。近世,池田氏・本多氏の城下町。揖保(イボ)川に沿い,木材加工業が発達。
山崎の戦い
やまざきのたたかい 【山崎の戦い】
1582年6月,本能寺の変を知って備中から兵を返した羽柴秀吉が,山城国大山崎で明智光秀を打ち破った合戦。
山崎宗鑑
やまざきそうかん 【山崎宗鑑】
室町後期の連歌師・俳人。俳諧撰集の先駆的な位置を占める「新撰犬筑波集(シンセンイヌツクバシユウ)(「誹諧連歌抄」)」の撰者。後世,荒木田守武とともに俳諧の祖と仰がれた。1539年以後,八〇歳前後で没。
山崎朝雲
やまざきちょううん 【山崎朝雲】
(1867-1954) 木彫家。福岡県生まれ。高村光雲に師事。日本彫刻会創立に参加。伝統的な木彫に写実的表現を加味した作風。
山崎直方
やまざきなおまさ 【山崎直方】
(1870-1929) 地理学者。高知県生まれ。東大卒。日本アルプスの氷河作用など地形学に多くの業績を残す。日本地理学会の創立にも尽力。著「我が南洋」
山崎神道
やまざきしんとう 【山崎神道】
⇒垂加神道(スイカシントウ)
山崎闇斎
やまざきあんさい 【山崎闇斎】
(1618-1682) 江戸前期の儒学者・神道家。名は嘉,通称は嘉右衛門。別号,垂加(シデマス)。京都の人。初め僧になったが,朱子学に転向,朱子の本義の純化と敬義の実践を重んずる厳格主義的朱子学を主唱した。後年,吉川惟足の伝授を受けて神儒を結合,垂加神道を興した。その門下(崎門(キモン))より浅見絅斎(ケイサイ)・佐藤直方らを出した。
山崩れ
やまくずれ [3] 【山崩れ】 (名)スル
山腹が崩れ落ちること。豪雨・地震・火山爆発や山腹工事などによって起きる。
山崩れ
やまくずれ【山崩れ】
<米> a landslide;→英和
<英> a landslip.→英和
山嵐
やまあらし [3] 【山嵐】
(1)山から吹きおろす風。山に吹く嵐。「よし野の山の―も寒く/古今(雑体)」
(2)柔道の投げ技。相手の体を釣り上げながら,右くるぶしのやや上部に右足をあてて,相手の右前隅に大きく投げるもの。
山嶺
さんれい [0] 【山嶺】
山のみね。
山巓
さんてん [0] 【山巓・山顛】
山のいただき。山頂。
山川
やまかわ ヤマカハ 【山川】
姓氏の一。
山川
やまがわ ヤマガハ 【山川】
薩摩半島の南端,鹿児島県揖宿(イブスキ)郡にある町。島津氏の琉球貿易港,のち漁業基地として繁栄。町内各所から温泉が湧出。
山川
やまがわ [0] 【山川】
山の中を流れる川。
山川
やまかわ [2] 【山川】
(1)山と川。山や川。
(2)松江の銘菓。松平不昧(フマイ)の好み。細かい糯(モチ)米に少量の塩味が加えられた押物。
山川
さんせん [0] 【山川】
山と川。自然の景色。「―草木」
山川の
やまがわの 【山川の】 (枕詞)
(1)山川の流れの激しいことから「激(タギ)つ」にかかる。「―激つ心を塞かへてあるかも/万葉 1383」
(2)山川の「音」から「音にのみ聞く」にかかる。「―音にのみ聞く百敷(モモシキ)を/古今(雑下)」
(3)山川の水の浅い意から,「あさまし」にかかる。「さを鹿の爪だにひぢぬ―あさましきまでとはぬ君かな/拾遺(恋四)」
山川万里
さんせんばんり [5] 【山川万里】
山川を隔てて遠く離れていること。
山川健次郎
やまかわけんじろう ヤマカハケンジラウ 【山川健次郎】
(1854-1931) 物理学者・教育家。会津若松生まれ。エール大学に留学,東大総長・九大総長・京大総長などを歴任。
山川均
やまかわひとし ヤマカハ― 【山川均】
(1880-1958) 社会主義者。岡山県生まれ。売文社に入り1922年(大正11)日本共産党創立に参加,同年「無産階級運動の方向転換」を発表,その理論は山川イズムとよばれ,社会主義運動に大きな影響を与えた。のち解党を主張,離党後は労農派の中心的理論家となった。
山川水
やまがわみず 【山川水】
山中の川を流れる水。「あしひきの―の音に出でず/万葉 3017」
山川菊栄
やまかわきくえ ヤマカハ― 【山川菊栄】
(1890-1980) 女性運動家。東京生まれ。女子英学塾卒。山川均と結婚。伊藤野枝らと赤瀾会を結成し,女性解放運動に活躍。第二次大戦後,労働省婦人少年局初代局長。
山州
さんしゅう 【山州】
山城(ヤマシロ)国の別名。
山巡り
やまめぐり [3] 【山巡り・山回り】
山々をめぐること。特に,山の社寺を礼拝してまわること。「はれやらぬこぞのしぐれのうへにまたかき暗さるる―かな/山家(雑)」
山市
さんし 【山市】
山間のまち。「あるいは船着・―,はんじやうの里々を見たて/浮世草子・胸算用 3」
山師
やまし [2] 【山師】
(1)鉱山の発掘や鉱脈の発見・鑑定をする人。
(2)山林の伐採や立木の売買に従事する人。
(3)投機的な事業で金儲けをたくらむ人。また,儲け話を持ちかけて他人を欺く人。
山師
やまし【山師】
a speculator (投機家);→英和
[ぺてん師]a mountebank;→英和
a swindler.
山帰来
さんきらい [3] 【山帰来】
(1)生薬の一。サルトリイバラの根茎。利尿・解熱・解毒剤などとして用いる。
(2)サルトリイバラの異名。
(3)ユリ科のつる性低木。中国南部・東南アジアなどに産する。サルトリイバラに似るが,とげがない。地下の根茎を土茯苓(ドブクリヨウ)といい薬用とする。
山幕
やままく [2] 【山幕】
歌舞伎の道具幕の一種。幾重にも重なる山の風景を描いた幕。
→道具幕
山年貢
やまねんぐ [3] 【山年貢】
江戸時代の雑税の一。山林の所有者に課せられた年貢。
山幸
やまさち 【山幸】
(1)狩猟によって得た鳥獣や山で採取した山菜・木の芽・茸(キノコ)など。やまのさち。
(2)山で獲物をとる道具。
⇔海幸
「―も己(オノ)がさちさち/古事記(上)」
山幸彦
やまさちびこ 【山幸彦】
彦火火出見尊(ヒコホホデミノミコト)の別名。
山廊
さんろう [0] 【山廊】
禅宗寺院の三門の両脇にある切妻造りの平屋の建物。三門の上層に上る階段のあがり口をおおうもの。
山形
やまがた 【山形】
(1)東北地方南西部の県。かつての羽前国全域と羽後国の一部を占める。西は日本海に面して庄内平野がある。ほぼ中央を北流する最上川流域に米沢・山形・新庄の盆地があり,その東には奥羽山脈,西には飯豊・朝日山地がある。県庁所在地,山形市。
(2)山形県東部,山形盆地南部の市。県庁所在地。最上義光の城下町に起源を発し,近世は堀田・水野などの諸氏が領した。立石(リツシヤク)寺(山寺)・蔵王温泉がある。
山形
やまなり [0] 【山形】
山のような曲線を描くこと。また,その形。やまがた。「―のスロー-ボール」
山形
やまがた [0] 【山形・山型】
(1)山に似た形。中央が高く両側に低くなる形。
(2)灌仏会に飾る須弥山の形の作りもの。
(3)紋・符号などとして用いる�の形。
(4)「吉原細見」で遊女の階級を示す�などの符号。「―の星結納へさしさはり/柳多留 9」
(5)的皮(マトカワ)の別名。
(6)馬具で,鞍の前輪・後輪(シズワ)の中央の高い所。
(7)折烏帽子(オリエボシ)の部分の名称。「ひなさき」の上。最もつき出たところ。
(8)歌舞伎の立回りの型の一。刀を上段から左に,ついで右に打ちおろすもの。
山形
やまがた【山形】
《紋》a chevron <∧,∨> .→英和
山形フライス
やまがたフライス [6] 【山形―】
フライスの一種。軸に対して勾配角をもっているフライス。蟻溝(アリミゾ)など特殊な形の溝や歯車の歯を切るのに用いられ,種々の形状のものがある。山形カッター。
山形大学
やまがただいがく 【山形大学】
国立大学の一。1910年(明治43)創立の米沢高等工業(のち工専)と山形高校・県立農林専・師範系学校などが合併し,49年(昭和24)新制大学。本部は山形市。
山形新幹線
やまがたしんかんせん 【山形新幹線】
JR 東日本の新幹線。東京・山形間,359.9キロメートル。1992年(平成4)全線開業。東京・福島間は東北新幹線,福島・山形間は奥羽本線を走る。
山形盆地
やまがたぼんち 【山形盆地】
山形県東半部中央を占め,奥羽山脈西斜面に続く断層盆地。最上川が貫流する。米作地帯。リンゴ・サクランボなどを栽培。村山盆地。
山形鋼
やまがたこう [0][4] 【山形鋼】
形鋼の一。横断面が山形{(3)}の鋼材。種々の構造物に利用。
山彦
やまびこ [0][2] 【山彦】
(1)こだま。古く,{(2)}の声と考えられていた。
(2)山の神。山の霊。「身は隠れ声はおとなふ―を/夫木 36」
山彦
やまびこ【山彦】
an echo.→英和
山影
さんえい [0] 【山影】
山のかげ。山の姿。
山影
やまかげ [0] 【山影】
湖などに映る山の姿。
山役
やまやく 【山役】
江戸時代の雑税の一。山の木を伐採したときに納めた年貢。
山径
さんけい [0] 【山径】
山の中の小道。山道。
山徒
さんと [1] 【山徒】
比叡山の下級僧侶。寺の雑事や警備,荘園の会計事務などに従事。僧兵として出動し,山法師などとも呼ばれた。
山懐
やまふところ [3][4] 【山懐】
山に囲まれている所。
山戎
さんじゅう 【山戎】
中国,春秋から戦国時代にかけて東北辺境に居住し,燕(エン)・斉(セイ)などの東北諸国を侵攻した種族。
山房
さんぼう [0] 【山房】
(1)山中の家。山荘。
(2)寺。
(3)書斎の雅称。「漱石―」
山手
やまて [0][1] 【山手】
(1)山の方。高台の方。
⇔海手
(2)山に関所を設けて通行人から徴収した税。
(3)江戸時代,領主の所有山林から薪・秣(マグサ)などをとる代償として村方に課せられた税。
山手
やまて【山手】
the Bluff (神戸・横浜などの).⇒山の手.
山手
やまて 【山手】
横浜市中区にある町名。港の見える丘公園や外人墓地がある。文教地区。
山手線
やまてせん 【山手線】
神戸市営の地下鉄道線。神戸市新長田・新神戸間,7.6キロメートル。
→やまのてせん(山手線)
山手線
やまのてせん 【山手線】
JR 東日本の鉄道線。品川から新宿を経て田端に至る20.6キロメートル。また,山手線・東北本線・東海道本線を結んで,東京を環状に走る電車の通称。
山折
やまおり [0] 【山折(り)】
折り目が外側に出るように,紙などを折ること。
⇔谷折り
山折り
やまおり [0] 【山折(り)】
折り目が外側に出るように,紙などを折ること。
⇔谷折り
山抜け
やまぬけ [0][4] 【山抜け】
山崩(ヤマクズ)れ。
山括弧
やまがっこ [3] 【山括弧】
括弧の一種。先がとがって山の形をしたもの。例,〈 〉。
山持
やまもち [0] 【山持(ち)】
山を所有する人。資産家。山主。
山持ち
やまもち [0] 【山持(ち)】
山を所有する人。資産家。山主。
山掛
やまかけ [0] 【山掛(け)】
刺身・豆腐などの上にとろろ汁をかけた料理。薯掛(イモカケ)。
山掛け
やまかけ [0] 【山掛(け)】
刺身・豆腐などの上にとろろ汁をかけた料理。薯掛(イモカケ)。
山掛け豆腐
やまかけどうふ [5] 【山掛(け)豆腐】
とろろ汁をかけた八杯(ハチハイ)豆腐。いもかけどうふ。やまかけ。
山掛豆腐
やまかけどうふ [5] 【山掛(け)豆腐】
とろろ汁をかけた八杯(ハチハイ)豆腐。いもかけどうふ。やまかけ。
山斎
さんさい [0] 【山斎】
山中に建てた部屋。山荘。
山斗
さんと [1] 【山斗】
泰山と北斗。人が仰ぎみるもののたとえ。泰斗。
山景
さんけい [0] 【山景】
山の景色。山の風光。
山月
さんげつ [1] 【山月】
山にかかった月。
山月記
さんげつき 【山月記】
小説。中島敦作。1942年(昭和17)「文学界」に発表。唐代の伝奇「人虎伝」に取材,狷介(ケンカイ)さと自尊心の強さゆえに虎に変身した李徴を描く。
山木遺跡
やまきいせき 【山木遺跡】
静岡県田方郡韮山町にある弥生後期の水田跡と古墳時代初めの集落。高坏(タカツキ)・鋤・田下駄など多量の木器が出土。
山本
やまもと [0] 【山下・山元・山本】
山のふもと。山すそ。
山本
やまもと 【山本】
姓氏の一。
山本丘人
やまもときゅうじん 【山本丘人】
(1900-1986) 日本画家。東京生まれ。本名,正義。東京美術学校卒。松岡映丘に師事。創造美術協会結成に参加。作「夕焼山水」「狭霧野」など。
山本五十六
やまもといそろく 【山本五十六】
(1884-1943) 軍人。新潟県生まれ。海軍大将・元帥。駐米武官・第一航空戦隊司令官・海軍次官を歴任後,1939年(昭和14)連合艦隊司令長官。太平洋戦争で真珠湾攻撃・ミッドウェー海戦などを指揮,ブーゲンビル島上空で戦死。
山本健吉
やまもとけんきち 【山本健吉】
(1907-1988) 文芸評論家。長崎県生まれ。本名,石橋貞吉。忍月の三男。慶大卒。俳句歳時記の編纂や,反個性的な座の文学を理論化。「私小説作家論」「古典と現代文学」「柿本人麻呂」など。
山本勘助
やまもとかんすけ 【山本勘助】
武田信玄の軍師といわれる伝説的人物。三河の人。武田流兵法の祖とされる。1561年川中島で六九歳で戦死したという。生没年未詳。
山本北山
やまもとほくざん 【山本北山】
(1752-1812) 江戸後期の儒学者。江戸の人。名は信有,字(アザナ)は天禧。通称,喜六。井上金峨に折衷学を学ぶ。詩文にも長じ,門人数百人。著「孝経集覧」「作詩志彀」など。
山本周五郎
やまもとしゅうごろう 【山本周五郎】
(1903-1967) 小説家。山梨県生まれ。本名は清水三十六(サトム)。少年少女小説で出発し,「日本婦道記」で直木賞に推されたが辞退。底辺に生きる庶民の側に立った独自な作風で親しまれる。代表作に「樅ノ木は残った」「赤ひげ診療譚」,自伝的な「青べか物語」がある。
山本夫妻
ふさい【山本夫妻】
Mr.and Mrs.Yamamoto.⇒夫婦.
山本安英
やまもとやすえ 【山本安英】
(1906-1993) 新劇女優。東京生まれ。築地小劇場創立に参加。1947年(昭和22)木下順二らと結成した「ぶどうの会」で活躍。代表作「夕鶴」「子午線の祀り」
山本実彦
やまもとさねひこ 【山本実彦】
(1885-1952) 出版業者。鹿児島県生まれ。1919年(大正8)改造社を設立,雑誌「改造」を創刊。昭和初年「現代日本文学全集」を刊行し,円本(エンポン)時代を現出。衆議院議員。
山本宣治
やまもとせんじ 【山本宣治】
(1889-1929) 生物学者・政治家。京都府生まれ。東大卒。産児制限運動を通じ,無産運動に入る。1928年(昭和3)第一回普通選挙に労働農民党から立候補し当選。治安維持法改悪に反対して活躍中,右翼により暗殺された。著「無産者生物学」
山本有三
やまもとゆうぞう 【山本有三】
(1887-1974) 劇作家・小説家。栃木県生まれ。本名,勇造。東大卒。「生命の冠」の上演で劇作家として認められ,理想主義的な問題劇を発表。のち,小説も書き,社会的広がりをもつ長編で親しまれた。戯曲「嬰児殺し」「同志の人々」,小説「波」「女の一生」「真実一路」「路傍の石」など。
山本権兵衛
やまもとごんべえ 【山本権兵衛】
(1852-1933) 軍人・政治家。薩摩生まれ。海軍大将。1898年(明治31)第二次山県内閣の海相。以後薩摩閥の実力者として重きをなす。1913年(大正2)と関東大震災直後の二度組閣。ジーメンス事件・虎ノ門事件によりいずれも総辞職した。
山本芳翠
やまもとほうすい 【山本芳翠】
(1850-1906) 洋画家。岐阜県生まれ。五姓田(ゴセダ)芳柳に学ぶ。渡仏後生巧館画塾開設。明治美術会・白馬会に参加。
山本荷兮
やまもとかけい 【山本荷兮】
(1648-1716) 江戸前・中期の俳人。名古屋の人。名は周知。医を業とす。芭蕉七部集中「冬の日」「春の日」「曠野(アラノ)」を編んだが,「猿蓑」時代以降次第に芭蕉から遠ざかり,晩年は連歌に転じ,法橋に叙された。
山本薩夫
やまもとさつお 【山本薩夫】
(1910-1983) 映画監督。鹿児島市生まれ。独立プロで社会派として活躍。作「真空地帯」「白い巨塔」など。
山本長五郎
やまもとちょうごろう 【山本長五郎】
(1820-1893) 幕末・維新期の侠客。駿河国清水港の人。米問屋山本次郎八の養子。通称,清水次郎長。甲州黒駒勝蔵,桑名の安濃徳(アノウトク)との抗争で知られる。維新後は富士の裾野の開墾に尽くした。
山本鼎
やまもとかなえ 【山本鼎】
(1882-1946) 洋画家・美術教育家。愛知県生まれ。日本創作版画協会を創立,版画の普及に貢献。また農民美術運動・自由画運動を提唱,長野県に日本農民美術研究所を建設。代表作「サーニヤ」「時化の朝」など。
山村
さんそん [0] 【山村】
山間の村。山中の村。
山村
さんそん【山村】
a mountain village.
山村
やまむら 【山村】
姓氏の一。
山村座
やまむらざ 【山村座】
江戸時代の芝居小屋。江戸四座の一。1642年山村小兵衛が江戸木挽町(コビキチヨウ)に開いたもの。江島事件のため1714年に廃絶。
山村才助
やまむらさいすけ 【山村才助】
(1770-1807) 江戸後期の蘭学者。土浦藩士。名は昌永(マサナガ)。大槻玄沢に蘭学を学び新井白石(ハクセキ)の「采覧異言(サイランイゲン)」を修し「訂正増記采覧異言」を著した。
山村暮鳥
やまむらぼちょう 【山村暮鳥】
(1884-1924) 詩人。群馬県生まれ。本名,木暮(のち土田)八九十(ハクジユウ)。聖三一神学校卒。大正初期,詩集「三人の処女」「聖三稜玻璃」を刊行,さまざまな詩型の試みに満ちた特異な感覚の詩人として詩壇に登場,のち人道主義詩風に転じた。詩集「風は草木にささやいた」「雲」など。
山村水郭
さんそんすいかく [0] 【山村水郭】
山中の村と水辺の村。いなかの村々。
山村流
やまむらりゅう 【山村流】
上方舞の流派の一。大坂の振付師,山村友五郎が天保年間(1830-1844)に創始したもので,女舞を主とする。
山村留学
さんそんりゅうがく [5] 【山村留学】
小・中学生が一定期間親元を離れ,山村の留学センターや里親家庭で生活しながら現地の学校で学ぶこと。
山杜鵑
やまほととぎす [5] 【山杜鵑】
(1)山にすむホトトギス。また,ホトトギスの異名。[季]夏。《谺して―ほしいまゝ/杉田久女》
(2)ユリ科の多年草。山中の林に生え,栽培もされる。高さ約40センチメートル。葉は楕円形。秋,茎頂および腋生(エキセイ)の花柄に,約3センチメートルの白い紫斑のある花を数個ずつつける。
山東
さんとう 【山東】
姓氏の一。
山東
さんとう 【山東】
中国,山東半島と黄河下流域の平野を占める省。小麦・綿花などを産出。省都,済南。別名,魯(ロ)。シャントン。
山東京伝
さんとうきょうでん 【山東京伝】
(1761-1816) 江戸後期の戯作者・浮世絵師。本名,岩瀬醒(サムル)。通称,伝蔵。江戸の人。浮世絵を北尾重政に学ぶ。黄表紙・洒落本作者として著名。江戸読本創出者としても知られる。晩年は考証随筆に傾注。著「江戸生艶気樺焼(エドウマレウワキノカバヤキ)」「通言総籬(ツウゲンソウマガキ)」「骨董集」など。
山東京山
さんとうきょうざん 【山東京山】
(1769-1858) 江戸後期の戯作者。本名,岩瀬百樹(モモキ)。京伝の弟。篆刻(テンコク)を業とした。合巻を多数書き,狂歌や絵もよくした。著「教草女房気質(オシエグサニヨウボカタギ)」など。
山東出兵
さんとうしゅっぺい 【山東出兵】
中国国民革命軍の北上を阻止するため,田中義一内閣が1927年(昭和2)5月と28年4月・五月の三次にわたって山東省に出兵した事件。第二次出兵では済南事件を引き起こした。この内政干渉に対し,中国の排日運動が激化した。
山東半島
さんとうはんとう 【山東半島】
中国,山東省の黄海北部に突き出た半島。遼東半島に対する。青島・煙台・威海などの良港がある。シャントン半島。
山東問題
さんとうもんだい 【山東問題】
1915年提出された対華二一か条要求において,山東におけるドイツ権益を継承しようとする日本とこれに反対する中国との間の紛争。五・四運動,パリ・ワシントンの両会議を経て旧ドイツ諸権益はほとんど中国に回収された。
山東白菜
さんとうはくさい [6][5] 【山東白菜】
ハクサイの一品種。明治初年に中国の山東省から渡来。葉はハクサイより大形で,上半は結球しない。黄緑色。漬物・煮物に用いる。サントウサイ。サントウナ。
山東菜
さんとうさい [3] 【山東菜】
「山東白菜(ハクサイ)」に同じ。
山東菜
さんとうな [3][0] 【山東菜】
「山東白菜」に同じ。
山枇杷
やまびわ [0][3] 【山枇杷】
アワブキ科の常緑小低木。暖地の山中に自生。全体に黄褐色の綿毛がある。葉はビワに似る。六月頃,ごく小さい白色の花を円錐花序に多数つける。果実は球形で赤く熟す。
山林
さんりん [0] 【山林】
(1)山と林。
(2)山中の林。
⇔平地林
山林
さんりん【山林】
a forest (on a mountain).→英和
山柴
やましば [2] 【山柴】
山にある柴。山からとってきた柴。
山柴楓
やましばかえで [5] 【山柴楓】
チドリノキの別名。
山査子
さんざし [0] 【山樝子・山査子】
バラ科の落葉低木。中国原産。江戸中期,薬用植物として渡来,庭木・盆栽にもされる。枝にはとげがある。葉は倒卵形で基部はくさび形。春,枝頂に白色の五弁花を散房状につける。果実は赤または黄色に熟し,健胃・整腸剤とする。
〔「山樝子の花」は [季]春〕
山樝子[図]
山査子
さんざし【山査子】
《植》a hawthorn.→英和
山栗
やまぐり [2] 【山栗】
山野に自生する栗。実は小さい。[季]秋。
山桃
やまもも [0][2] 【山桃】
ヤマモモ科の常緑高木。暖地に生える。葉は広倒披針形。雌雄異株。早春,腋生の短い花穂に黄褐色の小花を密生。果実は径約1.5センチメートルの核果で,初夏暗紅色に熟し,食べられる。樹皮は茶褐色系の染料に用いる。漢名,楊梅。[季]夏。
山桃[図]
山桐
やまぎり [2] 【山桐】
(1)アブラギリの別名。
(2)ハリギリの別名。
(3)サワグルミの別名。
山桑
やまぐわ [0] 【山桑】
クワ科の落葉高木。山中に自生し,また養蚕用に広く栽植される。葉は広卵形で鋸歯(キヨシ)があり,時に三〜五裂。雌雄異株または同株。春,開花。実は夏,紫黒色に熟し甘い。材は家具・細工物用。
山桜
やまざくら【山桜】
a wild cherry tree (木);wild cherry blossoms (花).
山桜
やまざくら [3] 【山桜】
(1)山中に咲く桜。
(2)バラ科の落葉高木。宮城県以西の山野に生え,栽植もされる。樹皮は濃褐色で横に裂け目がある。葉は長楕円形で無毛。春,紅褐色の新葉とともに,淡紅色の五弁花を二〜五個散房状に開く。材は家具・器具・版木用。[季]春。
山桜戸
やまざくらど 【山桜戸】
(1)山桜の木で作った戸。「あしひきの―を開け置きて/万葉 2617」
(2)山桜が咲いている所。桜の木の多い山家。「峯の嵐も雪とふる―のあけぼのの空/新勅撰(春下)」
山桜桃
ゆすら [0] 【山桜桃】
「ゆすらうめ」の略。
山桜桃
ゆすらうめ [3] 【山桜桃】
バラ科の落葉低木。中国原産。庭木として植える。葉の表裏に細毛が多い。葉は倒卵形で鋸歯(キヨシ)がある。春,淡紅色の五弁花を開く。果実は径約1センチメートルの球形で,六月頃赤く熟し,甘酸っぱくて食べられる。ユスラ。漢名,英桃。[季]夏。
山桜桃[図]
山桜花
やまざくらばな [5] 【山桜花】
ヤマザクラの花。また,山の桜の花。
山梁
さんりょう [0] 【山梁】
〔論語(郷党)「山梁雌雉,時哉時哉」〕
(1)山中の谷川に架けた橋。
(2)雉(キジ)の異名。[日葡]
山梔子
くちなし [0] 【梔子・山梔子】
(1)アカネ科の常緑低木。暖地に自生し,また観賞用に栽植する。葉は対生し,長楕円形。夏,枝先に香りのよい六弁の純白色の花を開く。八重咲き・大輪咲きなどもある。果実は倒卵形で黄赤色に熟す。果実は古くから黄色染料として用い,また漢方で消炎・利尿剤とする。和名は,果実が熟しても裂開しないところからの称。ガーデニア。[季]秋。
〔「山梔子の花」は [季]夏〕
(2)「梔子色」の略。
山梔子
くちなし【山梔子】
《植》a gardenia;→英和
a Cape jasmine.
山梨
やまなし [2][0] 【山梨】
バラ科の落葉大高木。山地に自生。枝は黒紫色。葉は互生し,長楕円形。五月,径約2センチメートルの白色五弁花を散形につける。果実はナシに似るが小形で,黄色または紅色に熟す。オオズミ。山林檎。
山梨
やまなし 【山梨】
姓氏の一。
山梨
やまなし 【山梨】
(1)中部地方東部の内陸県。かつての甲斐(カイ)国全域を占める。西部に赤石山脈・身延山地,東部に関東山地があり,北西部に八ヶ岳,南東部に富士山がそびえる。中央部に甲府盆地があり,富士川上流の釜無川・笛吹川が流れる。県庁所在地,甲府市。
(2)山梨県中部,甲府盆地北東部の市。ブドウ・モモの栽培が盛ん。葡萄(ブドウ)酒醸造のほか,機械工業も立地。
山梨医科大学
やまなしいかだいがく 【山梨医科大学】
国立大学の一。1978年(昭和53)設立。本部は山梨県玉穂町。
山梨大学
やまなしだいがく 【山梨大学】
国立大学の一。1924年(大正13)創立の山梨高等工業(のち工専)と師範系学校が合併し,49年(昭和24)新制大学となる。本部は甲府市。
山梨学院大学
やまなしがくいんだいがく 【山梨学院大学】
私立大学の一。1946年(昭和21)創立の山梨実践女子高等学院を源とし,62年設立。本部は甲府市。
山梨稲川
やまなしとうせん 【山梨稲川】
(1771-1826) 江戸後期の音韻学者。駿河の人。名は治憲,字(アザナ)は玄度。中国古代の音韻を研究。著「説文緯」「古声譜」「稲川詩草」など。
山棲
さんせい [0] 【山棲】
山中に住むこと。隠棲すること。
山椒
さんしょ [0] 【山椒】
⇒さんしょう(山椒)
山椒
さんしょう【山椒】
《植》a Japanese pepper.
山椒
さんしょう [0] 【山椒】
ミカン科の落葉低木。山中に自生し,また栽植される。枝にはとげがあり,葉は羽状複葉。雌雄異株。春,枝先に緑黄色の小花を密につける。果実は赤熟し,裂開して黒い種子を現す。若葉は香気が強く,「木の芽」といい,香味料にする。果実は香辛料にするほか,健胃・回虫駆除などの薬用。また,材はすりこ木にする。さんしょ。はじかみ。
〔「山椒の花」は [季]春。「山椒の実」は [季]秋〕
山椒[図]
山椒味噌
さんしょうみそ [5] 【山椒味噌】
サンショウの若葉や実をすりまぜた味噌。田楽などに塗る。
山椒喰
さんしょうくい [3] 【山椒喰】
スズメ目サンショウクイ科の小鳥。全長約20センチメートル。背面は灰色,前額と腹面は白。日本では夏鳥として本州以南の低山帯で繁殖し,冬は東南アジアに渡る。ヒリリン,ヒリリンと鳴く声からこの名があるという。
山椒大夫
さんしょうだゆう サンセウダイフ 【山椒太夫・山椒大夫】
〔「山荘太夫」「三荘大夫」とも書く〕
丹後国由良(ユラ)に伝わる伝説上の長者。陸奥(ムツ)国の岩城判官正氏は讒言によって筑紫に流されるが,その子安寿姫と厨子王は母とともに父を尋ねて流浪の旅に出て直江津に至る。そこで人買い山岡太夫にだまされ,母は佐渡へ,二人は由良の山椒太夫に売られて,奴婢として酷使される。のち厨子王は太夫のもとを逃れて京に上り,出世して丹後・越後・佐渡を賜り,母子再会を遂げ,山椒太夫を討って仇を報いる。説経節・浄瑠璃などに採られて流行し,森鴎外の小説の題材ともなった。
山椒太夫
さんしょうだゆう サンセウダイフ 【山椒太夫・山椒大夫】
〔「山荘太夫」「三荘大夫」とも書く〕
丹後国由良(ユラ)に伝わる伝説上の長者。陸奥(ムツ)国の岩城判官正氏は讒言によって筑紫に流されるが,その子安寿姫と厨子王は母とともに父を尋ねて流浪の旅に出て直江津に至る。そこで人買い山岡太夫にだまされ,母は佐渡へ,二人は由良の山椒太夫に売られて,奴婢として酷使される。のち厨子王は太夫のもとを逃れて京に上り,出世して丹後・越後・佐渡を賜り,母子再会を遂げ,山椒太夫を討って仇を報いる。説経節・浄瑠璃などに採られて流行し,森鴎外の小説の題材ともなった。
山椒薔薇
さんしょうばら [3] 【山椒薔薇】
バラ科の落葉低木。箱根・富士地方に自生。枝にはとげが多い。葉はサンショウに似る。初夏,枝頂に淡紅色の五弁花を開く。果実は球形でとげが多い。
山椒藻
さんしょうも [3] 【山椒藻】
サンショウモ目の水生シダ植物。水田や池沼に群生して浮かぶ。葉は短い茎の上に三個輪生するが,一個は根状に変化し水中に垂れ,全体として羽状複葉に見え,サンショウの葉に似る。秋,大小二種の胞子嚢(ホウシノウ)をつける。ムカデモ。
山椒藻[図]
山椒鋲
さんしょうびょう [3] 【山椒鋲】
腰板・戸袋などの板を張るときに用いる,頭部の丸い化粧釘(クギ)。蟹目(カニメ)釘。
山椒魚
さんしょううお [3] 【山椒魚】
(1)有尾目サンショウウオ科・アンビストマ科・プレソドン科の両生類の総称。体長10〜16センチメートル。外形はイモリに似るが,卵は多数が膠(ニカワ)質の卵嚢(ランノウ)に包まれ,体外受精を行うなどの点が異なる。サンショウウオ科にはハコネサンショウウオ・クロサンショウウオなど日本特産種が多い。別科のオオサンショウウオを含めていうこともある。古くから黒焼きや干物にして薬用とする。
(2)書名(別項参照)。
山椒魚
さんしょううお サンセウウヲ 【山椒魚】
小説。井伏鱒二作。1923年(大正12)「世紀」に発表。岩屋から出られなくなった絶望的な状況の山椒魚をユーモラスな筆致で描く。
山椒魚
さんしょううお【山椒魚】
a (giant) salamander.
山椿
やまつばき [3] 【山椿】
山に自生しているツバキ。[季]春。
山楝蛇
やまかがし [3][5] 【赤楝蛇・山楝蛇】
ヘビの一種。全長60〜120センチメートル。体色には変異が多いが普通,緑色を帯びた褐色ないし暗褐色で,黒・黄褐・赤色のまだら模様がある。有毒。水田の周辺に多く,カエルや小魚を食べる。本州以南と朝鮮半島・中国・台湾に分布。
山極
やまぎわ ヤマギハ 【山極】
姓氏の一。
山極勝三郎
やまぎわかつさぶろう ヤマギハカツサブラウ 【山極勝三郎】
(1863-1930) 病理学者。信州上田の生まれ。東大教授。コール-タールをウサギの耳に反復塗布して世界で初めて発癌実験に成功。日本病理学会を創立し,初代会長。
山楼
さんろう [0] 【山楼】
山上の楼閣。山閣。
山楽
さんらく 【山楽】
⇒狩野(カノウ)山楽
山槐記
さんかいき サンクワイキ 【山槐記】
〔「山槐」は中山右大臣の意〕
平安末期の公卿中山忠親の日記。1151〜94年の記事を収めるが,欠失の箇所が多い。平家興亡の史実を詳細に記述する。達幸記。貴嶺記。
山様
やまさん 【山様】
江戸時代,下谷・品川などの岡場所で,上野の寛永寺や芝の増上寺の坊主の客をいう語。「―といふは品川初会なり/柳多留 8」
山樝子
さんざし [0] 【山樝子・山査子】
バラ科の落葉低木。中国原産。江戸中期,薬用植物として渡来,庭木・盆栽にもされる。枝にはとげがある。葉は倒卵形で基部はくさび形。春,枝頂に白色の五弁花を散房状につける。果実は赤または黄色に熟し,健胃・整腸剤とする。
〔「山樝子の花」は [季]春〕
山樝子[図]
山橘
やまたちばな [4] 【山橘】
(1)山に自生している橘。野生の橘。
(2)ヤブコウジの別名。
(3)ボタンの別名。
山止め
やまどめ [0][4] 【山止め】
山に入ることを禁止すること。
山武
さんぶ 【山武】
千葉県中部,山武郡の町。下総(シモウサ)台地を占め,山武杉の産地。
山歩き
やまあるき [3] 【山歩き】 (名)スル
山を歩き楽しむこと。
山母子
やまははこ [3] 【山母子】
キク科の多年草。山地の日当たりのよい草原に自生。高さ約60センチメートル。葉は多数互生し,狭披針形で,裏に毛がある。夏から秋,茎頂に白色で中心部が黄色の頭花が多数集まってつく。ヤマホオコ。
山毛欅
ぶな [1] 【橅・山毛欅】
ブナ科の落葉高木。温帯の山地に生えて時に純林をつくる。樹皮は灰色で滑らか。葉は卵形で波状の鋸歯がある。雄花は短い尾状花序に密につき,雌花は総苞に包まれて二個内外つく。堅果(どんぐり)は三角錐形で,軟らかいとげのある総苞に包まれ,一,二個ずつつく。材は細工物・家具などとする。日本では九州から北海道南部にかけて分布する。シロブナ。ソバグリ。ソバノキ。ブナノキ。
山気
やまき [3][0] 【山気】
〔「やまぎ」とも〕
偶然の成功に賭ける気質。やまけ。やまっけ。「―を起こす」
山気
さんき [1] 【山気】
(1)山中のひんやりとした空気。「残月虚明,―爽絶/日光山の奥(花袋)」
(2)やまぎ。やまっけ。「元来(モトヨリ)―の大腹屋巨細を呑込/西洋道中膝栗毛(魯文)」
山気
やまけ [3][0] 【山気】
「やまき(山気)」に同じ。「―を出す」
山気のある
やまけ【山気のある】
speculative;→英和
of speculative disposition;venturesome;→英和
ambitious.→英和
〜のない matter-of-fact.
山水
せんすい [1] 【山水】
「さんすい(山水)」に同じ。
山水
さんすい【山水】
a landscape;→英和
scenery.→英和
‖山水画 a landscape (painting).山水画家 a landscape painter.
山水
やまみず [2] 【山水】
(1)谷川の水。
(2)山と水。さんすい。
山水
さんすい [1][0] 【山水】
■一■ (名)
(1)山と川。また,自然の景色。
(2)「山水画」に同じ。
(3)山中を流れる水。やまみず。[日葡]
■二■ (形動ナリ)
ものさびしいさま。みすぼらしいさま。「今は山も麓に見落とされて―なるありさま/浮世草子・禁短気」
山水屏風
せんずいびょうぶ [5] 【山水屏風】
山水を描いた屏風で,真言密教の灌頂儀式の調度の一つとして使用されたもの。東寺(教王護国寺)・神護寺などに伝わる。
山水并野形図
さんすいならびにのがたのず 【山水并野形図】
「作庭記」とならぶ作庭書の古典。現存の巻子本には増圓僧正撰とあり,文正元年(1466)の年号も見えるが,ともに確証はない。
山水河原者
さんすいかわらもの [0] 【山水河原者】
中世,京都の賀茂川の河原に居住した人々のうち,作庭を業としていた人の呼称。せんずいかわらもの。
山水男
さんすいおとこ 【山水男】
みすぼらしい男。「身こそ墨絵の―,紙表具の体なりとも/浄瑠璃・反魂香」
山水画
さんすいが [0] 【山水画】
東洋画で,山岳・河水を中心とする自然の風景を描(カ)いた絵。人物画・花鳥画とともに重要な部門をなす。山水。
山水長巻
さんすいちょうかん 【山水長巻】
雪舟筆「四季山水図」の通称。長さ約16メートルの巻物。我が国水墨画の最高傑作といわれる。
山池
さんち [1] 【山池】
(1)山中にある池。
(2)山と池。
山沢
さんたく [0] 【山沢】
山と沢。また,山中の沢。
山沢
やまさわ 【山沢】
山と沢。また,山あいの沢。さんたく。
山沢人
やまさわびと [4] 【山沢人】
山の沢辺に住んでいる人。「あしひきの―の人さはに/万葉 3462」
山河
さんが [1] 【山河】
〔「さんか」とも〕
山と川。また,自然。「国破れて―あり」「故郷の―」
山河襟帯
さんがきんたい [1] 【山河襟帯】
山が襟(エリ)のように囲んでそびえ,川が帯のように巡って流れ,自然の要害をなしていること。
山沿い
やまぞい [0] 【山沿い】
山に沿っていること。また,山に沿った所。「―にある集落」
山法師
やまぼうし [3] 【山法師】
ミズキ科の落葉高木。各地の低山に自生し,庭木ともされる。葉は対生し,楕円形で先がとがる。初夏,小枝の先に白色花弁状の苞を四個つけ,中央にごく小さい花を密生。果実は集合果で赤熟し,食べられる。材は器具・薪炭材とする。ヤマグワ。[季]夏。
山法師
やまほうし [3] 【山法師】
比叡山延暦寺の僧徒。特に,院政期の僧兵。
→寺法師
→奈良法師
山津波
やまつなみ [3] 【山津波】
山崩れによって直接生ずる土石流。大量の土砂・岩片を含んだ濁流が渓岸・山腹を押し削って流動する。
山津波
やまつなみ【山津波】
⇒山崩(くず)れ.
山海
さんかい [0][1] 【山海】
山と海。
山海の珍味
さんかい【山海の珍味】
<entertain a person with> all sorts of delicacies.
山海の珍味
さんかいのちんみ 【山海の珍味】
海や山で採れた珍しい食べ物。豪華な料理。
山海経
さんかいきょう 【山海経】
⇒せんがいきょう(山海経)
山海経
せんがいきょう 【山海経】
中国,古代の地理書。現行本は一八巻。撰者・成立年代ともに未詳。最初の五巻「五蔵山経」は戦国時代以前の作と伝え,のち順次付加されていったらしい。洛陽を中心に山脈・河川・産物・山神・伝説などを記す。中国神話研究に不可欠の文献。さんかいきょう。
山海関
さんかいかん サンカイクワン 【山海関】
中国,河北省の渤海(ボツカイ)湾に臨む都市。万里の長城の東端に位置し,古くから東北に通じる要地で,天下第一関と称せられる。明代に山海衛が置かれたことからの名。シャンハイコワン。
山清水
やましみず [3] 【山清水】
山中に湧き出る清水。[季]夏。
山漆
やまうるし [3] 【山漆】
ウルシ科の落葉小高木。山野に自生。全体にウルシに似るが小さい。葉は枝先付近に互生し,大形の羽状複葉で,秋の紅葉が美しい。雌雄異株。初夏,開花。果実は小さく剛毛が密生する。
山漆草
さんしちそう [0] 【三七草・山漆草】
キク科の多年草。中国原産。庭園に植え,薬用に栽培。高さ約1メートル。葉は大形で羽状に深裂。秋,枝頂に深黄色の筒状花のみから成る頭花をつける。葉は解毒・止血の薬とする。サンシチ。
山濤
さんとう 【山濤】
(205-283) 中国,西晋の思想家・政治家。竹林の七賢の一人。官は吏部尚書に至る。
山火
やまび [2] 【山火】
山焼きの火。[季]春。
山火
さんか [1] 【山火】
山火事。
山火事
やまかじ [0][3] 【山火事】
山林の火災。
山火事
やまかじ【山火事】
a forest[hill]fire.
山火口
やまぼくち [3] 【山火口】
キク科の多年草。山中の日当たりのよい草原に自生。高さ約1メートル。葉は卵形で羽状に切れ込み,裏面に綿毛を密生。秋,アザミに似た紅紫色の花が咲く。根・若葉は食用。
山烏
やまがらす [3] 【山烏】
(1)山にすむカラス。
(2)色の黒い田舎者。「紅や白粉すり塗りたれど,下地は黒き―/狂言・金岡(三百番集本)」
山焼
やまやき [0][4] 【山焼(き)】 (名)スル
早春,山の枯れ草を焼くこと。灰が肥料となり,また害虫の卵の駆除になる。[季]春。《―の明りに下る夜舟かな/一茶》
山焼き
やまやき [0][4] 【山焼(き)】 (名)スル
早春,山の枯れ草を焼くこと。灰が肥料となり,また害虫の卵の駆除になる。[季]春。《―の明りに下る夜舟かな/一茶》
山焼け
やまやけ [0] 【山焼け】
(1)山火事。
(2)山で日焼けすること。
山片
やまがた 【山片】
姓氏の一。
山片蟠桃
やまがたばんとう 【山片蟠桃】
(1748-1821) 江戸後期の商人・学者。播磨の人。大坂の豪商升屋の経営に番頭として尽力する一方,懐徳堂で儒学,麻田剛立から天文学を学ぶ。主著「夢の代(シロ)」には,世界への広い関心と実用主義的な合理思想がうかがえる。
山牛蒡
やまごぼう [3] 【山牛蒡】
(1)ヤマゴボウ科の多年草。ときに栽培される。茎は太く,高さ約1メートルで,大きな楕円形の葉を互生。夏,直立する白色の花穂をつけ,液果は紫黒色に熟す。根は円柱形で,有毒だが商陸(シヨウリク)と称して利尿剤とする。葉は食用。
〔「山牛蒡の花」は [季]夏〕
(2)キク科モリアザミの根の俗称。漬け物にする。
山犬
やまいぬ [0] 【山犬】
(1)野生の犬。
⇔里犬
(2)ニホンオオカミの別名。
(3)江戸期の動物画に見られる野生イヌ科動物。ニホンオオカミと同一であるとも考えられる。
山犬
やまいぬ【山犬】
a wild dog.
山狩
やまがり [0] 【山狩(り)】 (名)スル
(1)山で狩猟をすること。
(2)山中に逃げた犯罪者などを大勢で捜して捕らえること。
山狩り
やまがり [0] 【山狩(り)】 (名)スル
(1)山で狩猟をすること。
(2)山中に逃げた犯罪者などを大勢で捜して捕らえること。
山独活
やまうど [3][0] 【山独活】
山に生えている野生のウド。[季]春。《昼月や―を掌に匂はしめ/石田波郷》
山猫
やまねこ [0] 【山猫】
(1)山野にすむ猫。野猫。
(2)食肉目ネコ科の哺乳類のうち,中・小形の野生種の総称。日本にはツシマヤマネコ・イリオモテヤマネコがいる。
(3)江戸時代,京都祇園・円山あたりの芸妓の異名。
(4)江戸市中の寺社の境内にいた私娼の称。
山猫
やまねこ【山猫】
a wildcat.→英和
山猫争議 a wildcat strike.
山猫スト
やまねこスト [5][6] 【山猫―】
〔wildcat strike〕
労働組合の一部の組合員が組合中央指導部の承認を得ず独自に行うストライキ。山猫争議。
山猫座
やまねこざ [0] 【山猫座】
三月中旬の宵に,日本では北の子午線を通る星座。大熊座と双子座の間に位置しているが三等星より暗い星々なので目立たない。
山猿
やまざる【山猿】
a monkey;→英和
[いなか者]a rustic;→英和
a boor.→英和
山猿
やまざる [0][3] 【山猿】
(1)山の中にすむ猿。野生の猿。
(2)山奥に住む人や田舎者をあざけっていう語。
山王
さんのう サンワウ 【山王】
〔「山王権現」の略〕
(1)滋賀県大津市坂本にある日吉(ヒエ)大社の別名。「さらば―の御輿を振り奉らん/義経記 3」
(2)東京都千代田区永田町の日枝(ヒエ)神社の別名。「―様はおれが贔屓だから/滑稽本・浮世床(初)」
山王一実神道
さんのういちじつしんとう サンワウ―シンタウ 【山王一実神道】
⇒日吉神道(ヒエシントウ)
山王七社
さんのうしちしゃ サンワウ― [6] 【山王七社】
大津市坂本の日吉(ヒエ)大社の本山・摂社・末社の二一神社を上・中・下それぞれ七社ずつに三区分していう呼び名。上は大宮・二宮・聖真子・八王子・客人・十禅師・三宮,中は牛御子・大行事・新行事・早尾・下八王子・王子宮・聖女,下は小禅師・山未・気比・岩滝・剣宮・大宮竈殿・二宮竈殿。特に,上七社をいうことが多い。七社。山王二十一社。七所。
山王二十一社
さんのうにじゅういっしゃ サンワウニジフイツ― [3][1][1] 【山王二十一社】
⇒山王七社(サンノウシチシヤ)
山王権現
さんのうごんげん サンワウ― 【山王権現】
日吉(ヒエ)・日枝両神社の祭神。また,その神社の別名。
山王祭
さんのうまつり サンワウ― 【山王祭】
山王権現の例祭。
(1)滋賀県大津市坂本の日吉(ヒエ)大社の例祭。四月一四日(古くは陰暦四月中の申の日)を中心に行われる。日吉祭。[季]春。
(2)東京都千代田区永田町にある日枝神社の例祭。六月一五日を中心に行われる。日本三大夏祭の一。
山王鳥居
さんのうとりい サンワウ―ヰ [5] 【山王鳥居】
鳥居の様式の一。笠木(カサギ)の中央に棟柱を建てて合掌形の破風を架したもの。日吉(ヒエ)山王権現の鳥居から始まったという。合掌鳥居。総合鳥居。
山瑠璃草
やまるりそう [0] 【山瑠璃草】
ムラサキ科の多年草。山中の林内に生える。全体に毛がある。根葉はへら形で放射状に広がる。春,高さ約20センチメートルの花茎に小さい葉を互生し,頂に淡青色の花を数個つける。
山田
やまだ 【山田】
(1)福岡県中部,遠賀(オンガ)川上流域の市。近年まで筑豊炭田で発展。閉山後,酪農・ブドウ栽培が盛ん。
(2)岩手県東部,下閉伊(シモヘイ)郡の町。陸中海岸の中央部で,漁業が盛ん。陸中海岸国立公園に属する。
(3)千葉県北東部,香取郡の町。下総台地東部に位置する。
(4)宮崎県南西部,北諸県(キタモロカタ)郡の町。都城盆地北西部に位置する。
山田
やまだ 【山田】
姓氏の一。
山田
やまだ [0] 【山田】
山にある田。山間の田。
⇔里田
山田わか
やまだわか 【山田わか】
(1879-1957) 女性運動家。神奈川県生まれ。だまされてアメリカの娼館に売られ,脱出。社会学者山田嘉吉と結婚し帰国後,母性保護運動を展開した。また,「朝日新聞」で身の上相談欄を担当,広く読者の共感を呼んだ。
山田奉行
やまだぶぎょう [4] 【山田奉行】
江戸時代,遠国奉行の一。伊勢山田にあって,伊勢神宮の警備・修繕・造営などのほか,伊勢・志摩の幕府直轄地と鳥羽港を管理した。
山田孝雄
やまだよしお 【山田孝雄】
(1873-1958) 国語学者・国文学者。富山県生まれ。国語についての独自の文法理論を立て,さらに上代から中世までの文法研究にすぐれた業績をあげた。また,語学的注釈による国文学研究においても多くの著作を残した。著「日本文法論」「奈良朝文法史」「平安朝文法史」「平家物語につきての研究」
山田守
やまだまもる 【山田守】
(1894-1966) 建築家。岐阜県生まれ。東京帝大卒。逓信省技師として多くの作品を手がけ,日本の近代建築に貢献した。代表作に東京中央電信局・東京逓信病院・日本武道館などがある。
山田宗徧
やまだそうへん 【山田宗徧】
(1627-1708) 江戸前期の茶匠。東本願寺末寺の京都長徳寺に生まれる。小堀遠州・千宗旦に茶を学び,三河小笠原家に茶頭として仕官。「茶道便蒙抄」を著し,晩年には江戸に出て利休正伝の茶法をひろめた。宗徧流の祖。
山田寺
やまだでら 【山田寺】
奈良県桜井市山田にあった古代の寺院。643年,蘇我倉山田石川麻呂の建立。遺構は四天王寺式の伽藍配置を示す。
山田検校
やまだけんぎょう 【山田検校】
(1757-1817) 山田流箏曲の流祖。江戸の人。前名,三田斗養一(トヨイチ)。医師山田松黒(シヨウコク)に師事して生田流を学んだが,河東節など江戸浄瑠璃の曲風を摂取して,語り物的傾向の強い新流をひらいた。代表作「熊野(ユヤ)」「小督(コゴウ)」「葵の上」「長恨歌」など。
山田流
やまだりゅう 【山田流】
箏曲の流派。生田流とともに箏曲界を二大分する。一八世紀後葉の江戸で生田流から独立した山田検校が創始。生田流の三弦重視・器楽本位の傾向に対して,箏重視・声楽本位の傾向が強い。生田流の角爪に対して丸爪を使用。江戸を中心に発展,今日でも東日本に勢力がある。
→生田流
山田浅右衛門
やまだあさえもん 【山田浅右衛門】
⇒首斬(クビキリ)浅右衛門(アサエモン)
山田温泉
やまだおんせん 【山田温泉】
⇒比羅夫(ヒラフ)温泉
山田盛太郎
やまだもりたろう 【山田盛太郎】
(1897-1980) 経済学者。愛知県生まれ。東大教授。1930年(昭和5)共産党シンパ事件で退職。戦後復職。野呂栄太郎らと「日本資本主義発達史講座」を編集。
山田線
やまだせん 【山田線】
(1)JR 東日本の鉄道線。岩手県盛岡・宮古・釜石間,157.5キロメートル。北上山地を横断する。
(2)近畿日本鉄道の幹線鉄道線。三重県伊勢中川・宇治山田間,28.3キロメートル。
山田美妙
やまだびみょう 【山田美妙】
(1868-1910) 小説家・詩人・評論家。東京,神田生まれ。本名は武太郎。硯友社を興し言文一致を提唱,「武蔵野」「蝴蝶」を発表し文壇の雄となる。「都の花」の編集,新体詩・戯曲・評論・辞書編纂など多彩な仕事を残した。代表作「花車」「平清盛」「日本大辞書」。
山田耕筰
やまだこうさく 【山田耕筰】
(1886-1965) 作曲家。東京生まれ。東京音楽学校卒。ベルリンに留学し作曲を専攻。日本最初の管弦楽団東京フィルハーモニー管弦楽団を組織したのをはじめ,創作と実践の両分野で黎明期の日本の楽壇に貢献した。作品はオペラ「黒船」,歌曲「からたちの花」「野ばら」,器楽曲など数多い。
山田長政
やまだながまさ 【山田長政】
(?-1630) 江戸初期の人。駿河の生まれ。一七世紀初め,シャムに渡り首都アユタヤの日本人町の頭領となり,内戦を治め国王の信を得て重臣となった。王の没後,リゴール太守に左遷されて毒殺された。
山田顕義
やまだあきよし 【山田顕義】
(1844-1892) 軍人・政治家。長州藩士。佐賀の乱・西南戦争鎮定の功により中将となった。以後政界に転じて,司法卿・法相を歴任。刑法はじめ法典編纂(ヘンサン)に尽力。また,日本法律学校(現,日本大学)を創設。
山男
やまおとこ【山男】
a mountaineer (登山家);→英和
a wood(s)man (きこり).
山男
やまおとこ [3] 【山男】
(1)山に住んでいる男。山で働く男。
(2)登山の好きな男。登山歴のある男。
(3)山奥に住んでいると伝えられる怪物。
山畑
やまばた [0] 【山畑】
山にある畑。山地につくった畑。
山留
やまどめ [0] 【山留(め)】
地盤を掘削するとき,支持材などを用いて周辺の地盤が崩壊しないように防ぐこと。
山留め
やまどめ [0] 【山留(め)】
地盤を掘削するとき,支持材などを用いて周辺の地盤が崩壊しないように防ぐこと。
山番
やまばん [0][2] 【山番】
山の番人。「―小屋」
山疵
やまきず [0] 【山傷・山疵】
(1)石などで,山から切り出した時にすでにある疵。
(2)陶磁器の焼成中にできた傷。窯疵。
山登り
やまのぼり【山登り】
mountaineering;→英和
mountain climbing.〜する climb a mountain;→英和
go mountaineering[mountain climbing].
山登り
やまのぼり [3] 【山登り】 (名)
山に登ること。登山。[季]夏。
山白菊
やましろぎく [4] 【山白菊】
キク科の多年草。山野に生える。高さ約80センチメートル。葉は広披針形。秋,茎頂に白色で中心部が黄色の頭花が多数つく。シロヨメナ。
山百合
やまゆり【山百合】
a golden-banded lily.
山百合
やまゆり [2] 【山百合】
ユリ科の多年草。近畿以東の太平洋側の低山に生え,栽培もされる。葉は互生し,披針形。初夏,茎頂に香りのよい大形漏斗状花を横向きに数個つける。花は白色で内側に赤褐色の斑がある。鱗茎は食用。自生地により箱根百合・鳳来寺百合・吉野百合・叡山百合などとも呼ぶ。[季]夏。
山盛り
やまもり [0] 【山盛り】
物を山のように高く盛り上げること。また,そのもの。「―のごはん」
山盛りの
やまもり【山盛りの】
a bowlful of (茶わんに);a heaped spoonful of (茶さじに); <give> a full measure of (計りに).〜する heap <a bowl with rice> .→英和
山相
さんそう [0] 【山相】
山の姿・様子。鉱物などを含有しているか否かの指標となるような地質・気象などを含めた,山のありさま。
山相学
さんそうがく [3] 【山相学】
山相を明らかにする学問。探鉱術・採鉱法などに及ぶ。江戸時代,佐藤信淵の「山相秘録」により大成された。
山相家
さんそうか [0] 【山相家】
山相学に通じた人。
山県
やまがた 【山県】
山にある,あがた。山にある領地。また,山の畑。「―に蒔きしあたね舂(ツ)き/古事記(上)」
山県
やまがた 【山県】
姓氏の一。
山県ロバノフ協定
やまがたロバノフきょうてい 【山県―協定】
1896年(明治29)に調印された朝鮮問題に関する日露間の議定書。訪露した山県有朋とロシア外相ロバノフ(R. Lobanov)との間で結ばれ,朝鮮に対する両国の権益などを規定した。
山県大弐
やまがただいに 【山県大弐】
(1725-1767) 江戸中期の尊王論者。甲斐(カイ)の人。名は昌貞,号は柳荘。医師で儒学・仏教に通じ,江戸で兵学を講じた。「柳子新論」で尊王の大義を説き,幕政を批判。明和事件に連座して,処刑された。
山県有朋
やまがたありとも 【山県有朋】
(1838-1922) 軍人・政治家。長州藩出身。維新後ヨーロッパの兵制を視察し,徴兵令の制定にあたり,陸軍の創設に活躍した。初代参謀本部長。のち陸相・内相を歴任。1889年(明治22),98年の二度組閣。典型的な藩閥政治家として明治政府を主導した。元帥。元老。
山砂利
やまじゃり [0] 【山砂利】
台地や丘陵地から採取される砂利。海や河川に堆積した砂礫(サレキ)が地殻変動で隆起したもの。風化物・有機物を洗い除いてコンクリート材にする。
山砦
さんさい [0] 【山塞・山砦】
(1)山の中に作ったとりで。
(2)山賊のすみか。
山砲
さんぽう [1] 【山砲】
山地での戦闘用の大砲。砲身・砲架・車輪などに分解して運ぶことができる。
山祇
さんぎ 【山祇】
山にすむ神。山の神。やまつみ。
山祇
やまつみ [0] 【山祇・山神】
山の神。山の霊。「―の奉(マツ)る御調(ミツキ)と/万葉 38」
山神
さんじん [0][3] 【山神】
(1)山嶺に宿る神霊。
(2)山にいる神。やまのかみ。
山神
やまつみ [0] 【山祇・山神】
山の神。山の霊。「―の奉(マツ)る御調(ミツキ)と/万葉 38」
山神
やまがみ [0][2] 【山神】
山を守護し,また支配する神。山の神。「百足(ムカデ)と,―と,蛇と知音(チイン)にて/沙石 5」
山祭
やままつり [3] 【山祭(り)】
山の神をまつること。また,その祭り。山の神祭り。
山祭り
やままつり [3] 【山祭(り)】
山の神をまつること。また,その祭り。山の神祭り。
山科
やましな 【山科・山階】
京都市東部の区。京都と大津を結ぶ交通の要地。天智天皇陵・山科別院・大石神社などがある。
山科
やましな 【山科】
姓氏の一。
山科別院
やましなべついん 【山科別院】
(1)京都市山科区にある浄土真宗本願寺派の寺。1732年一五世住如の代に北山別院を移して山科本願寺の跡地に堂宇を再興した。山科西御坊。
(2)京都市山科区にある浄土真宗大谷派の寺。正しくは山科別院長福寺。1732年山科本願寺の跡地に一七世真如が堂宇を建てた。山科東御坊。
山科御坊
やましなごぼう 【山科御坊】
⇒山科別院(ヤマシナベツイン)
山科本願寺
やましなほんがんじ 【山科本願寺】
山科別院の前身。1478年蓮如の開創。正しくは松林山本願寺。1532年六角定頼と日蓮宗徒により焼かれ,大坂石山に移転。1732年に山科別院が建てられるまで中絶。
山科流
やましなりゅう 【山科流】
衣紋(エモン)・装束調進・裁縫の流派。室町時代頃から高倉家とともに,朝廷の装束の仕立て・着付けなどに当たった。
山科言継
やましなときつぐ 【山科言継】
(1507-1579) 室町末期の廷臣。権大納言。有職故実に通じ,また内蔵頭と御厨子所別当として当時の皇室経済に尽力。日記「言継卿記」がある。
山程
やまほど [2] 【山程】
物がたくさんあること。また,非常に大きいこと。副詞的にも用いる。「言いたいことが―ある」「注文が―来る」
山稜
さんりょう [0] 【山稜】
山の峰と峰とをつないで分水界をなす部分。峰すじ。また,峰から派生し,谷と谷との境をなす尾根。
山稼ぎ
やまかせぎ [3] 【山稼ぎ】
山で,木を切り出したり炭焼きや狩猟などに従事して生計を立てること。
山積
さんせき [0] 【山積】 (名)スル
山のように高く積み重なっていること。物・仕事や課題がたくさんたまること。「難問が―する」
山積する
さんせき【山積する】
lie in piles;accumulate;→英和
make a pile;→英和
have a mountain of <work to do> .
山積み
やまづみ【山積み】
a pile[heap] <of> .→英和
〜にする pile in heaps.
山積み
やまづみ [0] 【山積み】 (名)スル
(1)山のように高く積み上げること。「机の上に本が―になっている」
(2)たくさんたまっていること。「―の懸案を片付ける」
山窟
さんくつ [0] 【山窟】
山の中のいわや。山中の洞窟。
山窩
さんか [1] 【山窩】
山間部を移動しながら漂泊生活をおくっていた人々。山菜などの採集や狩猟・川漁,あるいは箕(ミ)・籠(カゴ)などの竹細工を生業としていた。東北地方以北にはいなかったといわれる。さんわ。
山窩
さんわ [1] 【山窩】
⇒さんか(山窩)
山立
やまだて [0] 【山立】
和船で,航海を担当する責任者。江戸時代は表・表仕(オモテシ)・表役と呼んだ。
山立ち
やまだち [0] 【山立ち】
(1)狩人。猟師。
(2)「またぎ」に同じ。
(3)山賊。「―ありとののしりければ/徒然 87」
山童
さんどう [0] 【山童】
山育ちの子供。
山笠
やまがさ [3] 【山笠】
(1)祭礼の時などに被る,飾りの付いた笠。
(2)七月一日から一五日までの,福岡市櫛田神社の例祭に出る山車(ダシ)。博多山笠。[季]夏。
山籟
さんらい [0] 【山籟】
山風が樹木を吹き騒がす音。
山籠り
やまごもり [3] 【山籠り】 (名)スル
山中に隠遁すること。山寺などにこもって修行すること。
山精
さんせい [0] 【山精】
(1)山の精。山の霊。
(2)やまびこ。
山系
さんけい [0] 【山系】
互いに密接な関係をもって一つの系統をなしている山脈群の総称。「ヒマラヤ―」
山系
さんけい【山系】
a mountain range.
山紅葉
やまもみじ [3] 【山紅葉】
カエデ科の落葉高木。イロハモミジの変種。北陸地方の山地に自生し,ときに栽植される。葉は大きく,掌状に七〜九深裂,不正の鋸歯がある。秋の紅葉が美しい。
山紫水明
さんしすいめい [1] 【山紫水明】
山は紫にかすみ,川は澄み切っていること。景色の美しいこと。「―の地」
山紫水明の地
さんしすいめい【山紫水明の地】
a place of great natural beauty;a scenic spot.
山紫蘇
やまじそ [0] 【山紫蘇】
シソ科の一年草。日当たりの良い草地に生える。茎は高さ約30センチメートルで,帯紫色。葉は卵形。秋,葉腋(ヨウエキ)に淡紅色の短い花穂をつける。
山紫陽花
やまあじさい [3] 【山紫陽花】
サワアジサイの別名。
山続き
やまつづき [3] 【山続き】
(1)山が連なっていること。
(2)山に接していること。
山繭
やままゆ [0] 【山繭】
ヤママユガ科のガ。はねの開張13センチメートル内外。はね・体は黄褐色ないし赤褐色で,はねに眼状紋と暗色のすじがある。幼虫は体長約8センチメートル,緑色で節くれだち,長い剛毛がまばらに生える。クヌギやコナラなどの葉を食い,緑色の繭を作る。日本各地と中国の一部に分布し,飼育もされる。ヤママユガ。天蚕(テンサン)。山蚕(ヤマコ)。[季]春。《庭の木に―飼ひし葉のこぼれ/内藤鳴雪》
山繭[図]
山繭
やままゆ【山繭】
(the cocoon of) a wild silkworm;a tussah.→英和
山繭糸
やままゆいと [5] 【山繭糸】
⇒天蚕糸(テンサンシ)
山繭紬
やままゆつむぎ [5] 【山繭紬】
山繭糸で織った紬織。
山繭織
やままゆおり [0] 【山繭織(り)】
山繭糸と他の絹糸または綿糸とを交ぜ織りにした織物。
山繭織り
やままゆおり [0] 【山繭織(り)】
山繭糸と他の絹糸または綿糸とを交ぜ織りにした織物。
山繭蛾
やままゆが [4] 【山繭蛾】
ヤママユに同じ。
山羊
やぎ [1] 【山羊・野羊】
ウシ科の哺乳類。西アジアと中東のノヤギ・マーコール・ベゾアールから家畜化されたと考えられている。その歴史は紀元前数千年までさかのぼる。多くは二本の角をもち,雄にはあごひげがある。乳は栄養分に富み,肉・皮・毛も利用される。体は強健で粗食に耐え,飼育が容易。ザーネン・トッゲンブルグ・カシミヤなど品種が多い。実験動物としても重要。
山羊
やぎ【山羊】
a goat <bleats> ;→英和
a kid (子山羊).→英和
‖山羊座《天》Capricorn.山羊ひげ a goatee.
山羊の歌
やぎのうた 【山羊の歌】
詩集。中原中也作。1934年(昭和9)刊。初期詩編からの五章構成。文語定型詩から童謡的な口語詩に至る詩法の推移,詩想の変遷を定着させた生前唯一の詩集。
山羊座
やぎざ [0] 【山羊座】
〔(ラテン) Capricornus〕
九月下旬の宵に南中する星座。光度三等ないし四等の星が舟形に並ぶ。古くは黄道十二宮の磨羯(マカツ)宮に相当し,冬至点があった。
山羊鬚
やぎひげ [2] 【山羊鬚】
あごの下に生やしたヤギのひげのようなひげ。
山翡翠
やませみ [0] 【山魚狗・山翡翠】
ブッポウソウ目カワセミ科の鳥。全長38センチメートルほどの大形のカワセミ。背面は白と黒のまだらで,頭上の羽は長く冠羽となる。渓流沿いにすみ,土のがけに穴を掘って巣を作る。アジア東部に分布し,日本各地にすむ。カノコショウビン。
山肌
やまはだ [0] 【山肌・山膚】
山の表面。草木におおわれていない,山の土の面。
山肌
やまはだ【山肌】
the surface of a mountain.→英和
山肥
やまごえ [0] 【山肥】
緑肥。
山育ち
やまそだち [3] 【山育ち】
山の中で育つこと。また,その人。やまがそだち。
山背
やませ [0] 【山背】
(1)山を越えて吹いてくる風。山背風。
(2)東北地方の中・北部の太平洋側(特に三陸地方)で,梅雨期から盛夏期にかけて吹く北東風。オホーツク海高気圧がもたらす冷湿な風で,長く続くと冷害の原因となる。[季]夏。
山背大兄王
やましろのおおえのおう 【山背大兄王】
(?-643) 七世紀前半の皇族。聖徳太子の子。母は蘇我馬子の女(ムスメ)。推古天皇没後,田村皇子(舒明天皇)と皇位を争ったが,蘇我蝦夷(エミシ)に妨げられた。643年,蘇我入鹿(イルカ)に斑鳩(イカルガ)の宮を襲われて自殺。
山背風
やませかぜ [3] 【山背風】
「やませ」に同じ。
山脇
やまわき 【山脇】
姓氏の一。
山脇東洋
やまわきとうよう 【山脇東洋】
(1705-1762) 江戸中期の古方医。丹波国亀山の人。本名,清水尚徳,字(アザナ)は玄飛。刑死体を解剖して日本最初の解剖図誌「蔵志」を著した。近代的実験医学の先駆とされる。著「養寿院医則」「方函」
山脈
さんみゃく [0] 【山脈】
山々が長く連なって帯状に延びる山地。「飛騨―」
山脈
やまなみ [0] 【山並(み)・山脈】
山の連なり並んでいること。また,その並んでいる山々。
山脈
さんみゃく【山脈】
a mountain range[chain];the <Rocky> Mountains.
山脚
さんきゃく [0] 【山脚】
山のすそ。山麓(サンロク)。ふもと。
山腰
さんよう [0] 【山腰】
山の,山腹と山麓(サンロク)の間。
山腹
さんぷく [0] 【山腹】
山頂と山麓との間の部分。山の中腹。
山腹
さんぷく【山腹】
<on> a hillside;→英和
a mountainside.→英和
山膚
やまはだ [0] 【山肌・山膚】
山の表面。草木におおわれていない,山の土の面。
山臥
やまぶし [2] 【山伏・山臥】
(1)〔(3)の意から〕
山野に起き伏しして仏道修行に励む僧。
(2)修験者(シユゲンジヤ)。
(3)山野に野宿すること。また,その人。「―ものぶしもかくて心みつ/拾遺(雑下)」
山色
さんしょく [0] 【山色】
山の色。山の景色。
山艾
やまよもぎ [3] 【山艾】
キク科の多年草。山地に自生。高さ約1.5メートル。葉はヨモギに似るが大きい。頭花は淡黄色で,秋,円錐花序に多数つく。葉をもぐさにする。大艾。
山芋
やまいも【山芋】
a kind of yam.
山芋
やまいも [0] 【山芋】
「山の芋」に同じ。
山芍薬
やましゃくやく [3] 【山芍薬】
キンポウゲ科の多年草。山中の林内に生える。高さは30〜50センチメートル。晩春,茎頂に径約5センチメートルの白花を一個つけ,花弁は五〜七個で半開する。果実は袋果で秋に裂開する。
山芹
やまぜり [2] 【山芹】
セリ科の多年草。山中の川岸などに生える。茎は中空で柔らかく,高さ約1メートル。葉は三出羽状複葉。秋,枝頂に多数の白色の小花をつける。
山芹菜
なべな [0] 【山芹菜】
マツムシソウ科の越年草。山野に自生。茎は高さ1メートル以上に達し,とげ状の剛毛がある。葉は羽状に分裂。八〜一〇月,枝を分け紅紫色で長さ2,3センチメートルの楕円形の頭花を頂生する。
山苔
やまごけ [2] 【山苔】
園芸用土として用いられる白髪(シラガ)苔。
山苞
やまづと 【山苞】
山からのみやげ。「山人のわれに得しめし―ぞこれ/万葉 4293」
山茱萸
さんしゅゆ [0][3] 【山茱萸】
(1)ミズキ科の落葉小高木。中国・朝鮮原産。江戸中期に渡来。花木・薬用植物として栽植。樹皮は黒褐色で剥落(ハクラク)する。葉は楕円形。春,葉より先に枝頂に黄色の小花を多数散形につける。秋,楕円形の核果が赤く熟す。春黄金花(ハルコガネバナ)。秋珊瑚(アキサンゴ)。
〔「山茱萸の花」は [季]春〕
(2)漢方薬名。{(1)}の完熟した果実から核を除いて乾燥したもの。収斂(シユウレン)・強壮剤とする。
山茱萸(1)[図]
山茶
つばき [1] 【椿・山茶】
(1)ツバキ科の常緑低木ないし高木。暖地の山林から本州北部の海岸に自生し,早春,葉腋に五弁花をつける。ヤブツバキとも。
(2)ツバキ{(1)}・ユキツバキおよびその園芸品種。中国産の近縁種などを含めることもある。葉が大形で光沢があること,早春に花が咲くことでサザンカと区別される。普通,花弁は離生しない。種子から椿油を採る。[季]春。《赤い―白い―と落ちにけり/河東碧梧桐》
〔「椿の実」は [季]秋〕
山茶
さんちゃ [0] 【山茶】
(1)ツバキの漢名。
(2)山地に産する茶。[日葡]
山茶花
さんざか 【山茶花】
〔「さんさか」とも〕
サザンカ。[日葡]
山茶花
さざんか [2] 【山茶花】
〔字音「さんさか」の転か。「山茶」はツバキの漢名〕
ツバキ科の常緑小高木。暖地の山中に自生し,また庭木として栽植される。葉はツバキにくらべてやや小形で密につく。晩秋から冬にかけ,五弁花をつける。花は平開し,花弁は離生,ツバキと異なりばらばらに散る。果実は蒴果(サクカ)で,種子から油をとり,頭髪用・食用にする。園芸品種が多い。[季]冬。
山茶花
さざんか【山茶花】
《植》a sasanqua.
山草
やまくさ [2] 【山草】
(1)山に生える草。
(2)ウラジロの別名。
山草
さんそう [0] 【山草】
山地に生える草。
山荒
やまあらし [3] 【山荒・豪猪】
齧歯(ゲツシ)目のヤマアラシ科とアメリカヤマアラシ科の哺乳類の総称。頭胴長40〜90センチメートル。体と尾の上面にはとげ状に変化した硬い長毛があり,これで敵から身を守り,ときには攻撃に用いる。ヤマアラシ科の多くは尾が短く,木に登らない。アジア・ヨーロッパ・アフリカに分布。また,アメリカヤマアラシ科のものは尾が長く,普通,木の上で生活する。南北アメリカに分布。
山荒[図]
山荒し
やまあらし【山荒し】
《動》a porcupine;→英和
<米> a hedgehog.→英和
山荘
さんそう【山荘】
a mountain villa.
山荘
さんそう [0] 【山荘】
山の中にある別荘。
山荷葉
さんかよう [3] 【山荷葉】
メギ科の多年草。深山に自生。高さ約50センチメートル。葉は柄に盾形につき,広腎形で二深裂する。初夏,茎頂に白色六弁花を数個つけ,液果を結ぶ。
山菅
やますげ [2] 【山菅】
(1)山に生えているスゲ。
(2)植物ヤブランの古名。「―をてまさぐりにして/栄花(殿上の花見)」
山菅の
やますげの 【山菅の】 (枕詞)
(1)山菅の実,および葉の乱れ茂る意から比喩的に「実」「乱る」にかかる。「―実成らぬことを我に寄そり言はれし君は誰とか寝(ヌ)らむ/万葉 564」「―乱れ恋ひのみせしめつつ/万葉 2474」
(2)同音・類音を重ねて「止(ヤ)まず」「背向(ソガヒ)」にかかる。「―止まずて君を思へかも/万葉 3055」「―そがひに寝しく今し悔しも/万葉 3577」
山菜
さんさい【山菜】
wild plants.
山菜
さんさい [0] 【山菜】
山に自生している,食用になる植物。ワラビ・ゼンマイ・フキノトウ・タラノキの芽など。
山萩
やまはぎ [2] 【山萩】
マメ科の落葉低木。各地の山野に普通に見られる。高さ2メートル内外。葉は楕円形の三小葉からなる複葉で,葉の表裏に毛がある。秋,腋生の総状花序に紅紫色の細長い蝶形花をつける。ハギ。[季]秋。
山葉
やまは 【山葉】
姓氏の一。
山葉寅楠
やまはとらくす 【山葉寅楠】
(1851-1916) 実業家。和歌山県生まれ。浜松でオルガンを製造し楽器会社を設立。ピアノも製造し,国産楽器の父と称された。
山葡萄
やまぶどう [3] 【山葡萄】
ブドウ科のつる性落葉木本。山地に自生。葉は五角形で基部は心臓形,裏に毛がある。初夏,葉に対生する円錐花序に,淡緑色の小花をつける。果実は小球形で房をなし,黒く熟し食べられる。[季]秋。
山葡萄[図]
山葡萄
やまぶどう【山葡萄】
wild grapes.
山葬
さんそう [0] 【山葬】
神道で,死者を山に葬ること。
山葵
わさび [1] 【山葵】
(1)アブラナ科の多年草。日本特産。山間の渓流の水辺に生え,栽培もされる。根茎は太く表面に多数の葉痕があり,辛みが強く香気があって香辛料として用いる。葉は根生し,径約10センチメートルの円心形で柄が長い。主産地は静岡・長野・奈良・広島など。[季]春。
(2){(1)}の根茎をすりおろして香辛料としたもの。
山葵(1)[図]
山葵
わさび【山葵】
《植》horseradish.→英和
山葵の木
わさびのき [1] 【山葵の木】
ワサビノキ科の落葉小高木。インド原産。熱帯各地で栽培。葉は長さ約50センチメートルの羽状複葉。花は香りがよく,白色で豆の花に似る。果実は棒状。全体にワサビに似た辛みがあり,根・若葉・若果を食用とする。種子からは良質の油をとる。
山葵下ろし
わさびおろし [4] 【山葵下ろし】
(1)「下ろし金(ガネ)」に同じ。また,特に小形のものやサメの皮を張ったものをさすこともある。
(2)〔着用する袴(ハカマ)の菖蒲(シヨウブ)革の模様が(1)に似ていたので〕
若党・中間・見付(ミツケ)の番士などの異名。「見付から―が出てしかり/柳多留(初)」
山葵大根
わさびだいこん [4] 【山葵大根】
アブラナ科の多年草。ヨーロッパ原産。根は太く,白色で外観は山芋に似る。ワサビに似た辛みとダイコンに似た香りがあり,すりおろしたものをロースト-ビーフなどに添える。ホース-ラディッシュ。西洋ワサビ。
山葵漬
わさびづけ [0] 【山葵漬(け)】
ワサビの葉や根を刻んで酒粕(サケカス)に漬けた食品。[季]春。
山葵漬け
わさびづけ [0] 【山葵漬(け)】
ワサビの葉や根を刻んで酒粕(サケカス)に漬けた食品。[季]春。
山葵醤油
わさびじょうゆ [4] 【山葵醤油】
すりおろしたワサビを混ぜた醤油。
山葵餅
わさびもち [3] 【山葵餅】
ワサビをつき混ぜた餅。
山蔓
やまかずら [3] 【山蔓・山鬘】
(1)ヒカゲノカズラの別名。「あしひきの―の児今日行くと/万葉 3789」
(2){(1)}で作ったかずら。
(3)山の端にかかる暁の雲。「あら玉の年の明けゆく―/続千載(春上)」
山蔓陰
やまかずらかげ 【山蔓陰】
ヒカゲノカズラの別名。「あしひきの―ましばにも/万葉 3573」
山蕗
やまぶき [2] 【山蕗】
(1)野生のフキ。
(2)ツワブキの異名。
山薄荷
やまはっか [3] 【山薄荷】
シソ科の多年草。山野の林地に多い。高さ約70センチメートル。葉は三角状広卵形。秋,茎頂および上方の葉腋(ヨウエキ)から花穂を出し,青紫色の小花をつける。ハッカにやや似るが香りがない。
山薊
やまあざみ [3] 【山薊】
アザミの一種。西日本の山中に生える。茎は太く,高さ2メートルに達する。葉は密につき,羽状に中裂。秋,紅紫色の小頭花多数が穂状につく。
山薤
やまらっきょう [3] 【山薤】
ユリ科の多年草。東北南部以南の山野の日当たりのよい草地に生える。葉は卵形の鱗茎から少数出て,線形。花期は秋で,高さ約50センチメートルの花茎の頂に紅紫色の小花を散状につける。
山薬
さんやく [1][0] 【山薬】
ヤマノイモを干して粉にした漢方薬。滋養強壮などに用いる。
山藍
やまあい [3][0] 【山藍】
トウダイグサ科の多年草。山中の林内に生える。茎は四稜あり,高さ約40センチメートル。葉は対生し,卵状長楕円形。雌雄異株。春から夏,葉腋(ヨウエキ)に長い花穂をつける。古くは葉を藍染めの染料とした。
山藍
やまい ヤマヰ 【山藍】
「やまあい」の転。歌では「山井」にかけて用いる。「あしひきの―にすれる衣をば/拾遺(雑秋)」
山藤
やまふじ [2] 【山藤】
マメ科のつる性落葉低木。関西の山地に自生し,庭木ともされる。フジに似るが,茎は左巻き。四,五月ごろ葉とともに開花し,花房はフジより短く,花は大きい。野藤(ノフジ)。[季]春。
山蘞
やまかがみ [3] 【山蘞】
ビャクレンの異名。[本草和名]
山蘭
やまあららぎ 【山蘭】
植物コブシの別名。「妹(イモ)と我(アレ)といるさの山の―手な取り触れそや/催馬楽」
山蛙
やまがえる [3] 【山蛙】
アカガエルの別名。
山蛭
やまびる [0][3] 【山蛭】
ヒルの一種。体長約2センチメートル。ナメクジに似て細長いが扁平。前後端に吸盤をもつ。褐色の地に黒い縦条が三本ある。山間の湿地にすみ,人間や獣に付着して吸血する。雌雄同体。本州以南に分布。[季]夏。
山蜂
やまばち [2] 【山蜂】
スズメバチ類の俗称。
山蟹
やまがに [0] 【山蟹】
サワガニの別名。[季]夏。
山蟻
やまあり [2] 【山蟻】
ヤマアリ属のアリの総称。体長8ミリメートル前後。黒色または赤褐色。クロヤマアリ・アカヤマアリ・エゾアカヤマアリなどを含む。山地にすむものが多い。
山衆
やましゅう 【山衆】
下級の遊女。お山。「茶屋へいきやろが―を買やろが/浄瑠璃・重井筒(上)」
山行
さんこう [0] 【山行】
(1)山歩き。山遊び。登山。「奥穂高―」
(2)山を越えて旅をすること。
山袴
やまばかま [3] 【山袴】
労働用の袴。腰ひもが前後に分かれ,腰板のつくものもある。もんぺ・たっつけの類。
山裾
やますそ [0] 【山裾】
山のふもと。
山襞
やまひだ [0] 【山襞】
山の尾根と谷が作る凹凸によって,ひだのように見えるところ。
山襞
やまひだ【山襞】
the folds of a mountain.→英和
山西
さんせい 【山西】
中国,太行山脈の西に位置し,黄河中流以北の黄土高原を占める省。春秋時代,晋の国の地。省都,太原(タイユアン)。別名,晋。シャンシー。
山西商人
さんせいしょうにん [5] 【山西商人】
中国,山西省出身の商人。明代以後,活躍顕著となり,南方の新安商人と対立する大勢力となった。
山見
やまみ [0] 【山見】
小高い所から魚群の動きを見ること。また,出漁・網の操作などの指揮をすることや,その人。
山親爺
やまおやじ [3] 【山親爺】
(北海道などで)ヒグマのこと。おやじ。
山觜
さんし [1] 【山觜】
山のはし。山のはな。
山言葉
やまことば [3] 【山言葉】
(1)忌み詞(コトバ)の一。きこり・猟師などが山にはいったときに限って用いる言葉。山中以外では使わないことになっている。米を「くさのみ」,熊を「くろげ」などという類。
(2)鷹匠が用いる特殊な言葉。鷹詞。
山論
さんろん 【山論】
中世・近世,山の所有権・利用権や境界についての紛争。やまろん。
山論
やまろん 【山論】
⇒さんろん(山論)
山谷
さんや 【山谷・三野・三谷】
(1)東京都台東区北東部の旧地名。隅田川西岸の日本堤・東浅草・清川などにあたる。寺院が多い。一部は簡易旅館街。
(2)(元吉原の焼失後,新吉原移転まで遊郭が置かれたことから)吉原の遊郭。「―帰りの酒機嫌の男ども/浮世草子・諸艶大鑑 4」
山谷
さんこく [1][0] 【山谷】
山と谷。また,山中の谷。
山谷堀
さんやぼり 【山谷堀】
隅田川の今戸から山谷に至る掘割。吉原の遊郭への水路として利用された。
山谷船
さんやぶね [4] 【山谷船】
隅田川から山谷堀へ通う猪牙舟(チヨキブネ)。吉原通いの遊客をのせた。
山谷草履
さんやぞうり [4] 【山谷草履】
藺殻(イガラ)で編んだ草履。吉原通いの遊客がよく使用した。
山谷通ひ
さんやがよい 【山谷通ひ】
吉原の遊郭に通うこと。
山谷風
やまたにかぜ [4] 【山谷風】
山岳地帯の局地的な風系。昼は平野部から山間の谷に向かって吹きこむ谷風,夜は谷間から平野部に吹き出す山風が吹くもの。さんこくふう。
山賊
さんぞく【山賊】
a bandit.→英和
〜に会う fall among bandits.
山賊
さんぞく [0] 【山賊】
山中に根城を構えて通行人を襲う賊。
山賤
やまがつ [0] 【山賤】
(1)(猟師・きこりなど)山の中で生活している,身分の低い人。
(2){(1)}の住む粗末な家。「―の外面(ソトモ)の小田の片あらし/新撰六帖 2」
(3)人をあざけっていう語。また,自分を謙遜していう語。「わ御房は,むげによの目も知らぬ―かな/十訓 7」
山越え
やまごえ [0] 【山越え】 (名)スル
(1)山を越えて行くこと。山越し。
(2)関所手形を持たない者が,間道の山を越え関所を避けて他国に入ること。
山越えする
やまごえ【山越えする】
cross[go over]a mountain.→英和
山越えて
やまこえて 【山越えて】 (枕詞)
山を越えて遠くの意で,地名「遠津」にかかる。「―遠津の浜の石(イワ)つつじ/万葉 1188」
山越え阿弥陀
やまごえあみだ [5] 【山越え阿弥陀】
来迎(ライゴウ)図の一種。阿弥陀仏の上半身が山越しに現れて行者を迎えるさまを描いた図。やまごし阿弥陀。
山越し
やまごし [0] 【山越し】 (名)スル
(1)山や峠を越すこと。山越え。
(2)山を隔てること。山の向こう側。
山越し阿弥陀
やまごしあみだ [5] 【山越し阿弥陀】
⇒山越(ヤマゴ)え阿弥陀
山足
やまあし [0] 【山足】
スキーの斜滑降で,山側(高い方)にある足。
⇔谷足
山路
さんろ [1] 【山路】
(1)やまみち。やまじ。
(2)伝説で,花人親王(のちの用明天皇)が草刈り童(ワラワ)に身をやつしていたときに用いた名。また,草刈り童。
山路
やまじ ヤマヂ 【山路】
姓氏の一。
山路
やまじ [0] 【山路】
山の中のみち。山道。
山路
やまじ【山路】
⇒山道(やまみち).
山路が笛
さんろがふえ 【山路が笛】
草刈り童(ワラワ)に身をやつし山路と名乗った花人親王(のちの用明天皇)が,長者の娘を思って吹いたという伝説の笛。のちに,牧童などの草刈り笛。また,恋人が思いをこめて吹く笛をもいう。「柏木の鞠(マリ)―,古今其の品変れども皆これ恋路の寄框(ヨセガマチ)/浄瑠璃・五十年忌(上)」
山路主住
やまじぬしずみ ヤマヂ― 【山路主住】
(1704-1772) 江戸中期の和算家。字(アザナ)は君樹,通称,弥左衛門,号は連見軒・聴両(聴雨)。宝暦甲戊暦を作成したほか,循環小数を研究。著「一算得商術解」
山路愛山
やまじあいざん ヤマヂ― 【山路愛山】
(1864-1917) 評論家。江戸の生まれ。本名は弥吉。「国民新聞」の記者となり,雑誌「国民之友」などに史論・文学論を発表。「信濃毎日新聞」主筆。著「足利尊氏」「現代金権史」など。
山跳ね
やまはね [0] 【山跳ね】
地下深部の坑道を掘削中に岩盤の一部が,突然,破裂・突出する現象。大きな破壊音や震動を伴う。たくわえられていた弾性エネルギーが急激に放出されるものと考えられる。岩跳ね。
山踏み
やまぶみ 【山踏み】
山路を歩くこと。山歩き。「ところどころ―し給ひておこなひたまひけり/大和 2」
山躑躅
やまつつじ [3][4] 【山躑躅】
ツツジ科の半落葉低木。各地の山野に普通にみられ,庭木ともされる。高さ約1メートル,よく分枝し,枝・葉に粗毛がある。四,五月ごろ枝先に径約5センチメートルの朱赤色の漏斗状花を二,三個ずつつける。古名アカツツジ。[季]春。
山車
さんしゃ [1] 【山車】
⇒だし(山車)
山車
だし【山車】
[祭の]a float;→英和
a pageant.→英和
山車
だし [2] 【山車】
神社の祭礼のときに引く,種々の飾り物をつけた屋台。その中心の鉾(ホコ)の先につけた編み残しの竹を垂らした籠(カゴ)を「出し」といったのが名の由来。大阪を中心とした関西では,「壇尻(ダンジリ)」「山(ヤマ)」などという。[季]夏。
山車
やまぐるま [3] 【山車】
ヤマグルマ科の常緑高木。暖地の山中に自生。葉は枝先付近に輪生状に互生し,狭い卵形で質厚く光沢がある。初夏,枝先に黄緑色の花を十数個総状につける。樹皮から鳥黐(トリモチ)を作り,材は器具材とする。鳥黐の木。
山車[図]
山辺
やまのべ 【山辺】
山形県南東部,東村山郡の町。山形盆地南西部と白鷹丘陵にまたがり,山形市の西に接する。
山辺
やまべ [0][3] 【山辺】
〔古くは「やまへ」〕
山のほとり。山の近く。やまのべ。
山辺の道
やまのべのみち 【山辺の道】
奈良市から桜井市三輪に至る古道。笠置山地の山裾沿いに南北に通じ,沿道には石上(イソノカミ)神宮・崇神天皇陵・景行天皇陵などがある。
山送り
やまおくり [3] 【山送り】
死者を山へ送って葬ること。野辺の送り。葬送。「最期の―して/撰集抄 6」
山遊び
やまあそび [3] 【山遊び】
三月三日の節句や卯月八日などに,野山に出て終日遊ぶこと。
山道
やまみち [2] 【山道】
(1)山の中の道。
(2)山形を連ねた形。「紅うらを―のすそ取/浮世草子・五人女 4」
山道
せんどう [0] 【山道】
〔「せん」は呉音〕
(1)内陸部の山間を通る道。さんどう。
(2)「東山道(トウサンドウ)」の略。「―へぞおもむきける/平家 4」
山道
さんどう【山道】
a mountain path[pass].
山道
やまみち【山道】
a mountain path[road];a pass.→英和
山道
さんどう [0] 【山道】
山の中の小さな道。やまみち。
山部
やまべ [2] 【山部】
大化前代,大和の朝廷直轄の山林を守ることを職掌とした部民。やまもりべ。
山部
やまべ 【山部】
姓氏の一。
山部赤人
やまべのあかひと 【山部赤人】
奈良前期の官人・歌人。三十六歌仙の一人。伝未詳。万葉集所収の長歌・短歌五〇首から,聖武天皇に従駕したこと,諸国を旅したことが知られる。短歌にすぐれ,清澄優美な叙景歌が多い。後世柿本人麻呂とともに歌聖として仰がれた。生没年未詳。
山郭
さんかく [0] 【山郭】
山にある村。「水村―」
山酔い
やまよい [0] 【山酔い】
高い山などに登った時,気圧が低く,空気が薄いために起こる一種の高山病。山中(アタ)り。山迷い。山気(サンキ)。行酔(ユキヨイ)。
山酔い
やまよい【山酔い】
mountain sickness.
山里
やまざと【山里】
a village among the hills.
山里
やまざと [0][2] 【山里】
(1)山間の村里。山村。
(2)山里の家。「―の門田の稲のほのぼのと/金葉(秋)」
(3)山里の別荘。山荘。「小野といふわたりに―持給へるに/源氏(夕霧)」
山里ぶ
やまざと・ぶ 【山里ぶ】 (動バ上二)
〔「ぶ」は接尾語〕
山里風である。田舎じみる。「―・びたる若人どもは/源氏(橋姫)」
山野
やまの 【山野】
姓氏の一。
山野
さんや【山野】
mountains and plains;fields and mountains.
山野
さんや [1] 【山野】
山と野原。のやま。「―を駆け巡る」
山野愛子
やまのあいこ 【山野愛子】
(1909-1995) 美容家。東京生まれ。山野高等美容学校を設立。美容師の養成と社会的地位の向上に尽力。
山金
さんきん [0] 【山金】
⇒やまきん(山金)
山金
やまきん [0] 【山金】
鉱脈から産出する自然金。砂金に対していう。さんきん。
山鉾
やまぼこ [0] 【山鉾】
祭礼の山車(ダシ)の一。山形の台の上に鉾・なぎなたなどを立てる。特に京都の祇園会(ギオンエ)のものが有名。やまほこ。やま。[季]夏。
山鉾[図]
山門
さんもん [0] 【山門】
(1)〔寺院は元来,山中に建てられたことから〕
寺院の門。また,寺院。
→三門(2)
(エ)
(2)比叡山延暦寺の異名。
→寺門(2)
山門
さんもん【山門】
the main gate of a temple;→英和
a temple gate.
山門
さんもん 【山門】
歌舞伎「金門五三桐(キンモンゴサンノキリ)」(のち「楼門(サンモン)五三桐」)の通称。時代物。初世並木五瓶作。1778年大坂中の芝居初演。石川五右衛門を主人公とし,南禅寺山門の場は「絶景かな。絶景かな」の台詞(セリフ)で知られる。
山門不幸
さんもんふこう [0][2] 【山門不幸】
その寺の住職の死。また,それを知らせる言葉。
山門奉行
さんもんぶぎょう [5] 【山門奉行】
室町幕府の職名。比叡山延暦寺に関する事務を取り扱った。
山門派
さんもんは 【山門派】
天台宗の一派。比叡山延暦寺を本山とする。派祖は円仁。
→寺門派
山門造り
さんもんづくり [5] 【山門造り】
寺院に造られる重層の門の構造。
山開き
やまびらき【山開き】
the opening of a mountain to climbers.
山開き
やまびらき [3] 【山開き】
(1)霊山などで,その年初めて,山に入ることを許すこと。また,山小屋などが開いて一般の人が登れるようになること。また,その日。[季]夏。
(2)山を切り開き,道をつけること。
(3)近世,三月二一日から四月一五日まで江戸深川八幡宮別当永代寺で山門を開き庭の観覧を許したこと。
山間
さんかん [0] 【山間】
山の中。山あいの地域。「―の僻地(ヘキチ)」
山間
やまあい [0] 【山間】
山と山との間。山の中。「―の道」
山間の
さんかん【山間の】
in[among]the mountains.
山間の
やまあい【山間の】
<a village> in a mountain.→英和
山陰
やまかげ [0] 【山陰】
山にさえぎられて,光のささないこと。山のかげになること。また,その所。
山陰
さんいん [0] 【山陰】
(1)山の北側。また,山のかげ。
(2)「山陰道」の略。
(3)「山陰地方」の略。
山陰地方
さんいんちほう 【山陰地方】
中国地方のうち,中国山地より北の地域。鳥取・島根の二県と山口県の北部。兵庫県と京都府の北部を含めることもある。
山陰本線
さんいんほんせん 【山陰本線】
山陰地方を縦断する JR 西日本の鉄道線。京都から福知山・松江を経て下関市幡生(ハタブ)に至る678.3キロメートルと長門市・仙崎(2.2キロメートル)からなる。
山陰海岸国立公園
さんいんかいがんこくりつこうえん 【山陰海岸国立公園】
京都府竹野郡網野町から兵庫県を経て鳥取市の浜坂砂丘に至る,日本海に臨む海岸の国立公園。雄大な海食崖や海岸砂丘が発達する。
山陰道
さんいんどう 【山陰道】
律令制における七道の一。丹波・丹後・但馬・因幡(イナバ)・伯耆(ホウキ)・出雲・石見・隠岐(オキ)の八国より成る。また,それらを縦貫する幹線道路をいう。
山陰道
そとものみち 【山陰道】
山陰道(サンインドウ)の古名。「巨勢朝臣粟持を―の使者とす/日本書紀(天武下訓)」
⇔山陽道(カゲトモノミチ)
山陵
さんりょう [0] 【山陵】
(1)山と丘。丘陵。
(2)天皇や皇后の墓。みささぎ。
山陵使
さんりょうし [3] 【山陵使】
「告陵使(コクリヨウシ)」に同じ。
山陵奉行
さんりょうぶぎょう [5] 【山陵奉行】
江戸幕府の職名。1862年設置。山陵の修補・管理をつかさどった。
山陵志
さんりょうし 【山陵志】
歴代天皇陵を実地調査し,古図・旧記などによって考証した書。蒲生君平著。二巻。1808年刊。漢文体で記述。天皇陵の荒廃を憂え,復興を説いて,幕末の尊皇論に影響を与えた。
山陽
さんよう [0] 【山陽】
(1)山の南側。
(2)「山陽道」の略。
(3)「山陽地方」の略。
(4)岡山県南部,赤磐(アカイワ)郡の町。モモ・ブドウの産地。雨宮山古墳・備前国分寺跡などの史跡がある。
(5)山口県南西部,厚狭(アサ)郡の町。周防灘に臨み,小野田と下関の間にある。
山陽地方
さんようちほう 【山陽地方】
中国地方のうち,中国山地より南の地域。岡山・広島両県と山口県の南部。瀬戸内海に臨み,古くより開けた地域で,多角的農業や工業が盛ん。
山陽学園大学
さんようがくえんだいがく 【山陽学園大学】
私立大学の一。1993年(平成5)設立。本部は岡山市。
山陽新幹線
さんようしんかんせん 【山陽新幹線】
JR 西日本の新幹線。新大阪・博多間,623.3キロメートル。1975年(昭和50),全線開業。東海道新幹線と直通運転される。
山陽本線
さんようほんせん 【山陽本線】
神戸・門司間の鉄道線。神戸・下関(506.4キロメートル)および兵庫・和田岬(2.7キロメートル)の JR 西日本,下関・門司(6.3キロメートル)の JR 九州からなる。山陽地方を縦貫し,東海道本線とともに,日本の主要な人口・産業の集中する地帯を結ぶ。
山陽自動車道
さんようじどうしゃどう 【山陽自動車道】
兵庫県姫路市と山口市とを結び,山陽地方を縦断する高速道路。延長358.2キロメートル。
山陽道
さんようどう 【山陽道】
律令制における七道の一。播磨(ハリマ)・美作(ミマサカ)・備前・備中・備後・安芸(アキ)・周防(スオウ)・長門(ナガト)の八国よりなる広域行政区画,およびそれらを縦貫する幹線道路。西国路。
山陽道
かげとものみち 【山陽道】
山陽道(サンヨウドウ)の古名。
⇔山陰道(ソトモノミチ)
山陽電気鉄道
さんようでんきてつどう 【山陽電気鉄道】
神戸・姫路の都市間路線を中心として兵庫南部に鉄道網をもつ民営鉄道。鉄道営業キロ63.2キロメートル。西代・山陽姫路間の本線(54.7キロメートル)と網干線よりなる。
山隈
やまぐま [0] 【山隈】
山道の折れ曲がった角。また,山の入り組んだ,見えない所。
山階
やましな 【山科・山階】
京都市東部の区。京都と大津を結ぶ交通の要地。天智天皇陵・山科別院・大石神社などがある。
山階宮
やましなのみや 【山階宮】
旧宮家。伏見宮邦家親王の第一王子晃(アキラ)親王は仏門にあったが,1864年復飾して山階宮と称した。1947年(昭和22)臣籍降下。
山階寺
やましなでら 【山階寺】
〔はじめ山階に建てられたことから〕
興福寺の旧名。
山階派
やましなは 【山階派】
古義真言宗系の一派。勧修寺(カジユウジ)を本山とする。
山階道理
やましなどうり 【山階道理】
〔興福寺(山階寺)は藤原氏の権勢によって無理を押し通したところから〕
本来,非道な事であっても,権力によって道理として通るたとえ。
山階鳥類研究所
やましなちょうるいけんきゅうじょ 【山階鳥類研究所】
日本の鳥類の分類や生態研究を行う研究機関。山階芳麿により1932年(昭和7)東京都渋谷区の私邸に設立。42年法人化。84年千葉県我孫子市に移転。
山際
やまぎわ [0] 【山際】
(1)山の麓。山裾。「南の御前の―より漕ぎ出でて/源氏(胡蝶)」
(2)山の稜線。また,稜線のあたりの空。「―少しあかりて/枕草子 1」
山隠る
やまがく・る 【山隠る】
■一■ (動ラ四)
山の向こうにかくれる。山にさえぎられて見えなくなる。「明日よりはみ―・りて見えずかもあらむ/古事記(下)」
■二■ (動ラ下二)
{■一■}に同じ。「―・れ消えせぬ雪のわびしきは/後撰(恋六)」
山雀
やまがら [0] 【山雀】
スズメ目シジュウカラ科の小鳥。全長約14センチメートル。腹面は栗色,のどと目の上が黒く顔はクリーム色,背面は灰色。低山帯の森林にすみ,昆虫や木の実などを食べる。鳴き声がよく飼い鳥にもする。日本各地と千島・朝鮮半島・台湾に分布。[季]秋。
山雀[図]
山雀
やまがら【山雀】
a (Japanese) titmouse.
山雀女
やまがらめ 【山雀女】
ヤマガラの古名。
山雨
さんう [1] 【山雨】
山に降る雨。山の方から降ってくる雨。
山雪
やまゆき [2] 【山雪】
山に降る雪。特に,日本海側で平野部よりも山間部に多量に降る雪。
⇔里雪
山雲
やまぐも [0][3] 【山雲】
山にかかっている雲。山にわく雲。
山霊
さんれい [0] 【山霊】
(1)山の精霊。山の精。
(2)山の神。
山霧
やまぎり [2] 【山霧】
山にかかる霧。
山頂
さんちょう【山頂】
the top[summit]of a mountain.→英和
山頂
さんちょう [0] 【山頂】
山のいただき。頂上。山巓(サンテン)。
山頭
さんとう [0] 【山頭】
(1)山のいただき。山頂。
(2)〔古くは多く山上にあったことから〕
火葬場。やきば。また,墓地。
山頭火
さんとうか サントウクワ 【山頭火】
⇒種田(タネダ)山頭火
山顛
さんてん [0] 【山巓・山顛】
山のいただき。山頂。
山風
さんぷう [0] 【山風】
山から吹き下ろす風。やまかぜ。
山風
やまかぜ [2] 【山風】
(1)山中を吹く風。また,山の方から吹き下ろす風。「吹くからに秋の草木のしをるればむべ―をあらしといふらむ/古今(秋下)」
(2)夜,山岳の空気が冷えて山から谷に吹き下ろす風。
⇔谷風
山颪
やまおろし [3] 【山颪】
(1)山から吹き下ろす風。「―の風」
(2)下座音楽の一。山中の風が激しく木をゆさぶるさまを表したもので,大太鼓を長撥(バチ)で打つ。山中の場などの幕開き・幕切れなどに用いる。
山颪
やまおろし【山颪】
a mountain blast.
山館
さんかん 【山館】
山中の宿。山中の建物。「―野亭のくるしき愁も,かつは話の種となり/笈の小文」
山香ばし
やまこうばし [3] 【山香ばし】
クスノキ科の落葉低木。山地に自生する。高さ約5メートル。樹皮は茶灰色。葉は長楕円形で両端がとがり,裏面は帯白色。雌雄異株。早春,黄緑色の小花を開き,果実は小球形で秋に黒く熟す。
山駅
さんえき [0] 【山駅】
山中にある宿駅。山郵(サンユウ)。「初めて泊まつた―の宿屋では/思出の記(蘆花)」
山駕籠
やまかご [2][0] 【山駕籠】
山道などで用いる粗末な駕籠。竹で円く編んだ底を丸棒や丸竹からつるし,網代(アジロ)の屋根を掛けただけの,垂れも囲いもないもの。山輿(ヤマゴシ)。
山駕籠[図]
山骨
さんこつ [0] 【山骨】
土砂がとれて露出した,山の岩石。
山高
やまたか 【山高】
姓氏の一。
山高
やまたか [0] 【山高】
(1)山形に中央が高くなっていること。
(2)〔「やまだか」とも〕
江戸時代,生産性の高い山林で,検地帳に記載され,山年貢を課されたもの。
(3)「山高帽子」の略。
山高しげり
やまたかしげり 【山高しげり】
(1899-1977) 女性運動家。三重県生まれ。参政権運動や母子保護法の制定に活躍した。戦後は全国地域婦人団体連絡協議会を組織し参議院当選。母子福祉法制定に尽力。
山高帽子
やまたかぼうし [5] 【山高帽子】
男子の礼装用帽子の一。フェルトでかたく仕立てた,山が高く丸く,つばのあるもの。山高帽。山高。
山高帽子[図]
山高帽子
やまたかぼうし【山高帽子】
<米> a derby (hat); <英> a bowler (hat).→英和
山高水長
さんこうすいちょう サンカウスイチヤウ [0] 【山高水長】
〔范仲淹「厳先生祠堂記」〕
聖人・君子の徳を,山がいつまでも高くそびえ,水が永久に流れているのにたとえていう語。高潔な人格のたとえ。
山鬘
やまかずら [3] 【山蔓・山鬘】
(1)ヒカゲノカズラの別名。「あしひきの―の児今日行くと/万葉 3789」
(2){(1)}で作ったかずら。
(3)山の端にかかる暁の雲。「あら玉の年の明けゆく―/続千載(春上)」
山魚狗
やませみ [0] 【山魚狗・山翡翠】
ブッポウソウ目カワセミ科の鳥。全長38センチメートルほどの大形のカワセミ。背面は白と黒のまだらで,頭上の羽は長く冠羽となる。渓流沿いにすみ,土のがけに穴を掘って巣を作る。アジア東部に分布し,日本各地にすむ。カノコショウビン。
山鯨
やまくじら [3] 【山鯨】
イノシシの肉。また,獣肉。もと,獣肉を食べることは禁忌であったことから,言い換えたもの。[季]冬。
山鳥
やまどり【山鳥】
a copper pheasant.
山鳥
やまどり [2] 【山鳥】
(1)山にすむ鳥。
(2)キジ目キジ科の鳥。日本特産。雄は尾が長く,全長約1.4メートルのうち,尾が1メートル近くを占める。雌は尾が短く,全長約65センチメートル。雄は全身銅色で尾には黒・褐色の節状のしまがある。雌は全体が赤褐色。山林にすみ,雄は繁殖期になると翼をふるわせ,強い羽音をたてて雌を呼ぶ。北海道を除く各地に分布。
(3)エゾライチョウの別名。
(4)〔(2) は雌雄が峰を隔てて寝るという言い伝えから〕
古くより詩文で「ひとり寝」のことをいう。「よろづに思ひあかし給ふ。―のここちぞし給ひける/源氏(夕霧)」
山鳥(2)[図]
山鳥の
やまどりの 【山鳥の】 (枕詞)
(1)山鳥は雌雄が峰を隔てて寝るという言い伝えから,「一人し寝れば」にかかる。「―ひとりし寝(ヌ)れば物ぞ悲しき/古今六帖 2」
(2)山鳥の尾の意で,同音の「峰(オ)」にかかる。「―尾のへにかかる秋の夜の月/続拾遺(秋下)」
山鳥茸
やまどりたけ [4] 【山鳥茸】
担子菌類ハラタケ目のきのこ。夏から秋にかけ,ブナやケヤキの林内地上に発生。傘は径10〜20センチメートルの平たい饅頭(マンジユウ)形で,表面は褐色。茎は太い。食用になる。
山鳥薇
やまどりぜんまい [5] 【山鳥薇】
ゼンマイ目の夏緑性シダ植物。深山の日当たりのよい湿地や崖に群生。葉は長さ約50センチメートルの羽状複葉。胞子葉は赤褐色で,小形。渦状に巻いた若葉を食用にする。山鳥羊歯。
山鳩
やまばと【山鳩】
a turtledove.→英和
山鳩
やまばと [0] 【山鳩】
(1)山にすむ野生のハト。キジバト・アオバトなど。
(2)キジバトの俗称。
山鳩色
やまばといろ [0] 【山鳩色】
染め色の名。鈍い黄緑色。禁色の一。
山鳴
やまならし [3] 【山鳴】
ヤナギ科の落葉高木。山中に自生。長い葉柄のある広卵形の葉が互生し,わずかな風にもゆらぎ音を立てる。早春,尾状花序を下垂。材は軽くて軟らかく,箱や経木,下駄などを作る。箱柳。漢名,白楊。
山鳴り
やまなり [0][4] 【山鳴り】
(1)山の地鳴り。
(2)鉱山の切羽やトンネル工事が地下深部に達したとき,周辺の岩盤内に発する微小な振動。山跳ねの予兆になることが多い。
山鳴り
やまなり【山鳴り】
the rumbling of a mountain.→英和
山鴫
やましぎ【山鴫】
《鳥》a woodcock.→英和
山鵲
さんじゃく [0] 【山鵲】
スズメ目カラス科の鳥。全長65センチメートルほどで,尾羽が長い。体は濃青色で,頭頂から頸(クビ)にかけて灰色,顔から胸は黒く,くちばしと足は赤い。ヒマラヤ・タイから中国に分布。古く飼い鳥として輸入された。
山鶉
やまうずら [3] 【山鶉】
キジ目キジ科ヤマウズラ属の鳥の総称。ウズラに似るが大きく,全長25センチメートルほど。胸に馬蹄形の大きな斑紋がある。ユーラシアに三種がある。狩猟鳥。
〔古くは誤ってシャコと呼んだ〕
山鶏
さんけい [0] 【山鶏】
(1)キジ目キジ科の鳥。翼長25センチメートルほど。雄は胸・腰・尾が青,頭上と首の後ろが白く,顔と足が赤い。雌は灰色。台湾の高地にすむ。
(2)山鳥。またはキジ。
山鶯
さんおう [0] 【山鶯】
山中のウグイス。
山鶯
やまうぐいす [4] 【山鶯】
山にすむウグイス。
山鷸
やましぎ [3] 【山鷸】
チドリ目シギ科の鳥。全長35センチメートルほどのシギ。黒・灰・褐色などの細かい模様がある。くちばしが長い。山林にすみ,長いくちばしを土にさし込んでミミズなどを食べる。ユーラシア中北部に分布。日本では本州中部以北と伊豆諸島にすむ。ヤブシギ。
山鹿
やまが 【山鹿】
姓氏の一。
山鹿
やまが 【山鹿】
熊本県北部の市。近世,宿場町・温泉地として発達。電機工業のほか,製糸・清酒醸造などが伝統産業。山鹿灯籠を特産。
山鹿流
やまがりゅう 【山鹿流】
軍学の一派。祖は山鹿素行。
山鹿温泉
やまがおんせん 【山鹿温泉】
熊本県北部,山鹿市にある温泉。平安末期の発見という。炭酸アルカリ泉。
山鹿素行
やまがそこう 【山鹿素行】
(1622-1685) 江戸前期の儒学者・兵学者。会津の人。江戸に出て朱子学・甲州流軍学,歌学・神道などを学ぶ。武教的儒学によって諸大名らに支持されたが,朱子学を排斥し古代の道への復帰を説いた「聖教要録」の筆禍で赤穂に配流。配所で「中朝事実」を著した。他に著「武家事紀」「山鹿語類」など。
山麓
さんろく【山麓(に)】
(at) the foot of a mountain.→英和
山麓
さんろく [0] 【山麓】
山のふもと。山のすそ。
山麓帯
さんろくたい [0] 【山麓帯】
垂直分布による植物帯の一。日本では照葉樹林のシイ・タブなどが代表樹種。丘陵帯。低地帯。
山黄櫨
やまはぜ [2][0] 【山黄櫨】
ウルシ科の落葉小高木。西日本の山地に自生。葉は広披針形の小葉十数個からなる複葉で,秋の紅葉が美しい。ハゼノキに似るが,枝に短毛がある。古くは本種をハゼノキといった。ハジ。ハニシ。
山黄蝶
やまきちょう [3] 【山黄蝶】
シロチョウ科のチョウ。開張約6センチメートル。雄は黄色,雌は白色で,いずれも各はねの中心に橙色の紋が一個ずつあり,前ばねの先端がかぎ状に突出する。東北・関東・中部の各地方に特産する。
山鼠
やまね [0] 【山鼠】
齧歯(ゲツシ)目ヤマネ科の一種。日本特産でネズミに似た小獣。頭胴長約8センチメートル,尾長約5センチメートル。体はコルク色で,背の中央に一本の黒茶色の縦縞がある。森林にすみ,夜行性で,果実・種子・昆虫などを食べる。寒くなると冬眠する。本州以南に分布。冬眠鼠。マリネズミ。
山鼠[図]
山鼬
やまいたち [3] 【山鼬】
オコジョの別名。
屹屹
きつきつ [0] 【屹屹】 (ト|タル)[文]形動タリ
山の高くそびえ立つさま。また,様子・態度が厳しいさま。屹然。「編輯記者の―として原稿に対する机/社会百面相(魯庵)」
屹度
きっと 【屹度・急度】 (副)
〔「きと」の促音添加。「屹度」「急度」は当て字〕
(1) [0]
確実にそうなるだろうと予測しているさま。「明日は―晴れる」「君なら―合格するよ」
(2)自身の事柄に関しては決意を,相手に対しては強い要望を表す。必ず。「一〇日には―お返し致します」
(3) [1][0]
厳しいさま。状態にゆるみがないさま。「鉢巻を―結ぶ」「額に青筋を顕し,―詰め寄り/怪談牡丹灯籠(円朝)」
(4)動作・状態が瞬間的であるさま。「かかる怱劇の中にも其の御名残―思ひ出て/平家 7」
屹度叱
きっとしかり [4] 【屹度叱】
江戸時代の刑罰の一。「叱(シカリ)」のやや重いもの。
屹然
きつぜん [0] 【屹然】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)山などが高くそびえ立つさま。屹屹。「高台,―として空を凌ぐ/慨世士伝(逍遥)」
(2)他に影響されることなく,ひとり抜きんでているさま。「―動かず,固く自から守る/福翁百話(諭吉)」
屹立
きつりつ [0] 【屹立】 (名)スル
(1)高くそびえ立つこと。堂々とそそり立つこと。「国境に―する山々」
(2)じっと立っていること。「一論士其の上に―せり/経国美談(竜渓)」
岌岌
きゅうきゅう キフキフ [0] 【岌岌】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)高いさま。
(2)危ういさま。「国勢の孤立して―たるをも顧みず/経国美談(竜渓)」
(3)動きの速いさま。「―たる其勢,幾(ホトン)ど眺むる眼(マナコ)も留らず/金色夜叉(紅葉)」
岐
ちまた [0] 【巷・岐・衢】
〔「道股(チマタ)」の意〕
(1)道の分かれる所。分かれ道。辻(ツジ)。
(2)物事の境目。分かれ目。「生死の―をさまよう」
(3)町の中の道路。また,町中(マチナカ)。「紅灯の―」
(4)世間。世の中。「―の声」「不況の風が―に吹く」
(5)物事の行われる場所。「戦いの―」
岐南
ぎなん 【岐南】
岐阜県南部,羽島郡の町。岐阜市の南東に接する。旧木曾川の氾濫原にあり,八剣カボチャ・徳田ネギの産地。
岐山
きざん 【岐山】
中国,陝西(センセイ)省岐山県の北東にある山。周の古公亶父(タンポ)が一族を率いて南麓に移り住み,のちに文王が豊京に遷都するまで周の中心地となった。
岐嶷
いこよか 【岐嶷】 (形動ナリ)
背が高く堂々としているさま。「天皇風姿(ミヤビ)―なり/日本書紀(綏靖訓)」
岐神
くなどのかみ 【久那斗神・岐神】
伊弉諾尊(イザナキノミコト)が黄泉(ヨミ)の国から逃れて禊(ミソギ)をした時,投げ捨てた杖から生じたという神。集落の入り口や道路の分岐点などにまつられ,種々の邪霊・禍災の侵入を防ぐと信じられた。道祖神。ふなどのかみ。ちまたのかみ。
岐神
ふなどのかみ 【岐神】
⇒久那斗神(クナドノカミ)
岐路
きろ [1] 【岐路】
運命などの分かれる点。わかれ道。「人生の―に立つ」
岐路
きろ【岐路】
(a) crossroads;a branch road.人生の〜に立つ stand at the crossroads[a turning point]of life.
岐路
えだみち [0] 【枝道・岐路】
(1)本道から分かれた道。横道。
(2)物事の本筋からはずれたところ。「話が―にそれる」
岐路亡羊
きろぼうよう [1] 【岐路亡羊】
⇒多岐亡羊(タキボウヨウ)
岐阜
ぎふ 【岐阜】
(1)中部地方西部の内陸県。かつての飛騨・美濃の二国を占める。北部は飛騨山脈・飛騨高地・両白山地,南東部は美濃三河高原,南西部は濃尾平野となる。県庁所在地,岐阜市。
(2)岐阜県南部の市。県庁所在地。和傘・提灯・うちわなどを特産。また,繊維工業が盛ん。市街北東の金華山は斎藤道三・織田信長が居城とした地。長良川の鵜飼いで名高い。
岐阜団扇
ぎふうちわ [4][3] 【岐阜団扇】
岐阜市付近から産するうちわ。両面に漆を塗った丈夫なもの。みずうちわ。
岐阜城
ぎふじょう 【岐阜城】
岐阜市の金華山(稲葉山)上にあった山城。1567年,織田信長が斎藤氏の居城であった稲葉山城を奪取し,整備拡張したもの。1600年,関ヶ原の役後,廃城となった。
岐阜大学
ぎふだいがく 【岐阜大学】
国立大学の一。1923年(大正12)創立の岐阜高等農林学校(のち農専)と岐阜師範・同青年師範の各学校が合併して,49年(昭和24)新制大学となる。64年県立医科大学と併合。本部は岐阜市。
岐阜女子大学
ぎふじょしだいがく 【岐阜女子大学】
私立大学の一。1968年(昭和43)設立。本部は岐阜市。
岐阜提灯
ぎふぢょうちん [3] 【岐阜提灯】
岐阜特産の提灯。美濃紙などの薄い紙で貼り,秋草などの絵を描く。普通,長卵形のつり提灯で,下部には紅や紫の房を垂れる。盆灯籠の代わりに使うことから盆提灯ともいう。[季]秋。
岐阜提灯[図]
岐阜経済大学
ぎふけいざいだいがく 【岐阜経済大学】
私立大学の一。1967年(昭和42)設立。本部は大垣市。
岐阜薬科大学
ぎふやっかだいがく 【岐阜薬科大学】
公立大学の一。1931年(昭和6)創設の岐阜薬学専門学校が前身。49年岐阜市立の新制大学となる。本部は岐阜市。
岐阜蝶
ぎふちょう [0][2][3] 【岐阜蝶】
アゲハチョウ科のチョウ。開張約6センチメートル。はねの表は淡黄色の地に太い黒色の横条斑がある。後ろばねには尾状突起があり,後端付近に赤橙斑,その外側に青色斑が並び美しい。幼虫はカンアオイ類の葉を食べる。成虫は早春に出現。本州に分布。
岑参
しんしん 【岑参】
〔「しんじん」「しんさん」とも〕
(715-770) 中国,盛唐の詩人。嘉州刺史となったので岑嘉州(シンカシユウ)とも呼ばれる。辺境の風物を歌うのを得意とし,友人高適(コウテキ)と並び称される。詩文集「岑嘉州集」
岑参
しんさん 【岑参】
⇒しんしん(岑参)
岑岑
しんしん [0] 【岑岑】 (ト|タル)[文]形動タリ
頭などがずきずき痛むさま。「―たる頭(カシラ)を抑へて未来永劫に試験制度を呪詛する/三四郎(漱石)」
岡
おか ヲカ [0] 【丘・岡】
(1)周囲より小高い所。普通,山より低く,傾斜のゆるやかな所をいう。
(2)「岡場所」の略。
岡
おか ヲカ 【傍・岡】
〔「おか(丘・岡)」と同源〕
他の名詞の上に付いて「かたわら」「局外」の意を表す。「―ぼれ」「―焼き」「―目(オカメ)」
岡
おか ヲカ 【岡】
姓氏の一。
岡っ引
おかっぴき ヲカ― [0] 【岡っ引(き)】
近世,同心(ドウシン)の下働きとして犯人の探索・逮捕の役にあたった者。目明かし。
〔「おか」は「傍(ソバ)」の意で,そばにいて手引きする者の意という〕
岡っ引き
おかっぴき ヲカ― [0] 【岡っ引(き)】
近世,同心(ドウシン)の下働きとして犯人の探索・逮捕の役にあたった者。目明かし。
〔「おか」は「傍(ソバ)」の意で,そばにいて手引きする者の意という〕
岡の水門
おかのみなと ヲカ― 【岡の水門・塢舸の水門】
福岡県の遠賀川河口付近の地。神武天皇東征の際,皇子・舟師を率いて到着した所という。崗津。崗の浦。
岡ぶら
おかぶら ヲカ― 【岡ぶら・陸ぶら】
江戸深川の遊郭へ行くのに,舟を利用せず陸路で行くこと。「道のかきがら踏わけて,―ながらこの里の/人情本・辰巳園(後)」
岡倉
おかくら ヲカクラ 【岡倉】
姓氏の一。
岡倉天心
おかくらてんしん ヲカクラ― 【岡倉天心】
(1862-1913) 美術評論家。横浜生まれ。本名,覚三。フェノロサに師事。東京美術学校校長。のち,門弟横山大観・菱田春草らと日本美術院を創立。ボストン美術館の東洋部長となり,日本美術の紹介に尽くした。主著「茶の本」「日本の目覚め」「東洋の理想」
岡倉由三郎
おかくらよしさぶろう ヲカクラヨシサブラウ 【岡倉由三郎】
(1868-1936) 英語学者。横浜生まれ。天心の弟。東京高師教授。英語教育で,それまでの訳読主義に対して新教授法を提唱,実践した。編著「新英和大辞典(通称「岡倉英和」)」
岡垣
おかがき ヲカガキ 【岡垣】
福岡県北部,遠賀郡の町。北の響灘に面する三里松原には砂丘が発達。
岡場所
おかばしょ ヲカ― [0] 【岡場所】
江戸で,官許の吉原以外の,私娼(シシヨウ)街の称。深川・品川・新宿・板橋・千住などが有名。
岡大夫
おかだゆう ヲカダイフ 【岡大夫】
〔醍醐天皇が好み,大夫の位を授けたとする古伝から〕
蕨餅(ワラビモチ)をいう。
岡寺
おかでら ヲカ― 【岡寺】
奈良県高市郡明日香村大字岡にある真言宗豊山派の寺,竜蓋寺の通称。山号は東光山。663年,義淵僧正の開基と伝える。現宗派となったのは江戸時代。義淵僧正像や日本で最大の塑像の如意輪観音像などを蔵す。西国三十三所第七番札所。
岡山
おかやま ヲカヤマ 【岡山】
(1)中国地方東部の県。かつての備前・備中・美作(ミマサカ)三国を占める。南は瀬戸内海で,岡山平野がある。中央部の吉備高原と北部の中国山地との間に津山盆地がある。県庁所在地,岡山市。
(2)岡山県南部,岡山平野中部の市。県庁所在地。近世,池田氏三二万石の城下町。山陽・山陰・四国を結ぶ交通上の要地で,商工業が発達。日本三名園の一つ後楽園がある。
岡山商科大学
おかやましょうかだいがく ヲカヤマシヤウクワ― 【岡山商科大学】
私立大学の一。1955年(昭和30)設立の岡山商科短期大学を母体とし,65年設立。本部は岡山市。
岡山大学
おかやまだいがく ヲカヤマ― 【岡山大学】
国立大学の一。岡山医大(1922年創立)を中心に,第六高等学校(1900年創立)・岡山農専・師範系学校が合併して,1949年(昭和24)新制大学となる。本部は岡山市。
岡山天体物理観測所
おかやまてんたいぶつりかんそくじょ ヲカヤマ―クワンソクジヨ 【岡山天体物理観測所】
国立天文台の一。岡山県竹林寺山に1960年(昭和35)完成。東洋一の188センチメートルと91センチメートルの二台の反射望遠鏡や太陽望遠鏡を設備。
岡山平野
おかやまへいや ヲカヤマ― 【岡山平野】
岡山県南部,吉井川・高梁(タカハシ)川・旭川などの各河川下流域に広がる沖積平野。平野の約半分は干拓地。
岡山理科大学
おかやまりかだいがく ヲカヤマリクワ― 【岡山理科大学】
私立大学の一。1964年(昭和39)設立。本部は岡山市。
岡山県立大学
おかやまけんりつだいがく ヲカヤマ― 【岡山県立大学】
公立大学の一。1992年(平成4)設立。本部は総社市。
岡島
おかじま ヲカジマ 【岡島】
姓氏の一。
岡島冠山
おかじまかんざん ヲカジマクワンザン 【岡島冠山】
(1674-1728) 江戸中期の儒学者・翻訳家。長崎の人。名は璞,通称は援之。朱子学を学ぶ。中国語に通じ,「水滸伝」を翻訳。著「唐訳便覧」「唐和纂要」「華音唐詩選」など。
岡崎
おかざき ヲカザキ 【岡崎】
姓氏の一。
岡崎
おかざき ヲカザキ 【岡崎】
(1)愛知県中南部の市。徳川氏ゆかりの地で,家康の生地。近世,本多氏など譜代大名五万石の城下町,東海道の宿場町として繁栄。西三河地方の商業中心地。
(2)〔「岡崎女郎衆(オカザキジヨロシユ)」の略〕
江戸初期の流行歌謡の一。
岡崎味噌
おかざきみそ ヲカザキ― [5] 【岡崎味噌】
八丁(ハツチヨウ)味噌。
岡崎国立共同研究機構
おかざきこくりつきょうどうけんきゅうきこう ヲカザキ―ケンキウ― 【岡崎国立共同研究機構】
分子科学研究所・基礎生物学研究所・生理学研究所の運営の一体化を図るため,1981年(昭和56)に設立された文部省所轄の機関。大学共同利用機関の一。岡崎市に所在。
岡崎正宗
おかざきまさむね ヲカザキ― 【岡崎正宗】
⇒正宗(マサムネ)
岡崎義恵
おかざきよしえ ヲカザキヨシヱ 【岡崎義恵】
(1892-1982) 国文学者。高知県生まれ。東北大教授。日本文芸学を提唱し,体系化に専念した。著「日本文芸学」「日本文芸の様式」
岡康砧
おかやすぎぬた ヲカヤス― 【岡康砧】
箏曲(ソウキヨク)の一。山田流。手事物。胡弓(コキユウ)の曲として伝えられ,明治時代,山室保嘉が箏曲に復活。
岡惚れ
おかぼれ ヲカ― [0] 【岡惚れ・傍惚れ】 (名)スル
親しく接したことのない人や他人の恋人を,わきからひそかに恋い慕うこと。また,その人。「すし屋の娘に―する」
岡惚れする
おかぼれ【岡惚れする】
take a fancy <to> .→英和
岡惚れる
おかぼ・れる ヲカ― [4] 【岡惚れる】 (動ラ下一)
〔「おかぼれ」の動詞化〕
おかぼれをする。「此星さんは酷く―・れてゐるのである/多情多恨(紅葉)」
岡持
おかもち ヲカ― [0] 【岡持(ち)】
手と蓋(フタ)がついた,平たい桶(オケ)。料理などを運ぶのに用いる。
岡持ち[図]
岡持ち
おかもち ヲカ― [0] 【岡持(ち)】
手と蓋(フタ)がついた,平たい桶(オケ)。料理などを運ぶのに用いる。
岡持ち[図]
岡本
おかもと ヲカモト 【岡本】
福井県中部,今立(イマダテ)郡今立町の地名。古くから五箇紙として知られる越前和紙を産出。
岡本
おかもと ヲカモト 【岡本】
姓氏の一。
岡本かの子
おかもとかのこ ヲカモト― 【岡本かの子】
(1889-1939) 小説家・歌人。東京生まれ。本名,カノ。一平の妻。跡見女学校卒。「鶴は病みき」で文壇にデビュー,長い宗教遍歴のあとたどりついた生命哲学を,小説「母子叙情」「金魚撩乱」「老妓抄」「生々流転」などに結晶させた。
岡本一平
おかもといっぺい ヲカモト― 【岡本一平】
(1886-1948) 画家・漫画家。函館市生まれ。東京美術学校卒。かの子の夫。東京朝日新聞社に入社,漫画を担当。戯画を現代漫画にまで高めた。春陽会会員。
岡本三右衛門
おかもとさんえもん ヲカモトサンヱモン 【岡本三右衛門】
キアラの日本名。
岡本保孝
おかもとやすたか ヲカモト― 【岡本保孝】
(1797-1878) 江戸後期・幕末の国学者。江戸の人。号,況斎。国学を清水浜臣,漢学を狩谷棭斎に学び,考証の学に秀でる。著「況斎雑話」,随筆「難波江」など。
岡本則録
おかもとのりぶみ ヲカモト― 【岡本則録】
(1847-1931) 数学教育者。江戸の生まれ。東京数学会社(のちの日本数学会)の創立に参加。訳語選定に尽力し,晩年には,帝国学士院で和算書整理・目録作成に従事。
岡本寺
おかもとでら ヲカモト― 【岡本寺】
法起寺(ホツキジ)の別名。
岡本文弥
おかもとぶんや ヲカモト― 【岡本文弥】
(1633-1694) 江戸前期の浄瑠璃太夫。大坂の人。延宝年間(1673-1681)伊藤出羽掾座に出演。大坂を中心に流行した文弥節の始祖。
岡本綺堂
おかもときどう ヲカモトキダウ 【岡本綺堂】
(1872-1939) 劇作家・小説家。東京生まれ。本名,敬二。二世市川左団次と提携,「修禅寺物語」をはじめとする新歌舞伎を作劇。また,江戸情緒にあふれる小説を著した。戯曲「室町御所」「番町皿屋敷」「鳥辺山心中」,小説「半七捕物帳」など。
岡本黄石
おかもとこうせき ヲカモトクワウセキ 【岡本黄石】
(1811-1898) 幕末・明治の漢詩人。近江の人。彦根藩家老。中島棕隠・梁川星巌・大窪詩仏らに学んで詩をよくし,人品詩品ともに高かった。維新後,東京に麹坊吟社を創立。著「黄石斎詩集」
岡村
おかむら ヲカムラ 【岡村】
姓氏の一。
岡村柿紅
おかむらしこう ヲカムラ― 【岡村柿紅】
(1881-1925) 劇作家。高知県生まれ。本名,久寿治。芸能雑誌の編集にもたずさわり,また市村座の運営にも手腕をしめした。脚本「椀久末松山(ワンキユウスエノマツヤマ)」「傾城(ケイセイ)三度笠」のほか舞踊劇「棒しばり」など。
岡潔
おかきよし ヲカ― 【岡潔】
(1901-1978) 数学者。和歌山県生まれ。京大卒。奈良女子大教授。多変数複素解析関数論を開拓,多変数理論の大綱を独力で築く。その「不定域イデアル」の考えは今日の「層」の概念の原型をなす。
岡焼
おかやき ヲカ― [0] 【傍焼(き)・岡焼(き)】 (名)スル
〔「傍(オカ)焼き餅(モチ)」の略〕
ほかの男女が親しくしているのをはたからやきもちをやくこと。「―したって始まらない」「私は存じませぬとばかり,はや―の色を見せて/書記官(眉山)」
岡焼き
おかやき ヲカ― [0] 【傍焼(き)・岡焼(き)】 (名)スル
〔「傍(オカ)焼き餅(モチ)」の略〕
ほかの男女が親しくしているのをはたからやきもちをやくこと。「―したって始まらない」「私は存じませぬとばかり,はや―の色を見せて/書記官(眉山)」
岡焼き
おかやき【岡焼き】
jealousy;→英和
envy.→英和
〜する be jealous[envious] <of> .
岡焼き餅
おかやきもち ヲカ― 【傍焼き餅・岡焼き餅】
〔「おか」は「傍」の意〕
「おかやき」に同じ。「―はいらねえ事だが/滑稽本・浮世風呂 4」
岡熊臣
おかくまおみ ヲカ― 【岡熊臣】
(1783-1851) 幕末の国学者。石見の人。名は忠栄,通称内蔵助,号は桜舎。平田篤胤門下。津和野藩国学教師。神葬祭復興の運動を主導した。著「日本書紀私伝」「千代之住処」など。
岡田
おかだ ヲカダ 【岡田】
姓氏の一。
岡田三郎助
おかださぶろうすけ ヲカダサブラウスケ 【岡田三郎助】
(1869-1939) 洋画家。佐賀県生まれ。黒田清輝らの影響を受け,白馬会の創立に参加。渡仏しコランに師事。帰国後,東京美術学校で後進を指導。
岡田以蔵
おかだいぞう ヲカダイザウ 【岡田以蔵】
(1838-1865) 幕末の志士。土佐の人。土佐勤皇党に加盟,多くの佐幕派人物を暗殺し人斬り以蔵と言われた。土佐藩吏に捕えられて,斬刑。
岡田半江
おかだはんこう ヲカダハンカウ 【岡田半江】
(1782-1846) 江戸後期の南画家。大坂の人。米山人の子で,幼時は小米(シヨウベイ)と称した。大坂文人画の中心的存在。
岡田啓介
おかだけいすけ ヲカダ― 【岡田啓介】
(1868-1952) 軍人・政治家。福井県生まれ。海軍大将。連合艦隊司令長官。田中・斎藤内閣の海相。1934年(昭和9)首相。二・二六事件で首相官邸を襲撃され,あやうく難をのがれたが,総辞職。のち,東条内閣退陣工作の中心となった。
岡田嘉子
おかだよしこ ヲカダ― 【岡田嘉子】
(1902-1992) 女優。広島県生まれ。1938年(昭和13)演出家杉本良吉と樺太国境を越えてソ連領に入る。72年以降より再々帰国し,演劇活動を行なった。
岡田寒泉
おかだかんせん ヲカダ― 【岡田寒泉】
(1740-1816) 江戸中・後期の儒者。江戸の人。名は恕(ハカル),通称,清助。松平定信の登用をうけ,寛政異学の禁を推進した。柴野栗山・尾藤二洲とともに寛政の三博士といわれた。
岡田武松
おかだたけまつ ヲカダ― 【岡田武松】
(1874-1956) 気象学者。千葉県生まれ。東大卒。中央気象台長。富士山などの山頂観測所の設置,地震観測網の整備など,気象観測事業の基礎を築いた。著「日本気候論」など。
岡田為恭
おかだためちか ヲカダ― 【岡田為恭】
(1823-1864) 幕末の復古大和絵の中心画家。京都の人。狩野永泰の子。一時,冷泉(レイゼイ)三郎と自称。浮田一蕙(イツケイ)に学ぶ。
岡田米山人
おかだべいさんじん ヲカダ― 【岡田米山人】
(1744-1820) 江戸中・後期の南画家。大坂の人。木村蒹葭堂・浦上玉堂らと交わり,独特のユーモアのある山水画を描いた。
岡田良平
おかだりょうへい ヲカダリヤウヘイ 【岡田良平】
(1864-1934) 文部官僚・政治家。遠江(トオトウミ)掛川の人。東大卒。一木喜徳郎の兄。文相として,学制改革を推進。家族国家観的忠孝道徳の徹底化,学校教練の実施などの教育政策を立案実施。
岡田野水
おかだやすい ヲカダ― 【岡田野水】
(1658-1743) 江戸前期の俳人。本名,幸胤・行胤。名古屋の呉服商・町代。一時芭蕉に傾倒したが,のち茶道に専心。
岡白駒
おかはっく ヲカハクク 【岡白駒】
(1692-1767) 江戸中期の儒学者。播磨の人。字(アザナ)は千里,通称太仲,号竜州。医を業としたが,京に出て儒学を学び,白話小説などの注解・翻訳を行う。著「小説奇言」「小説粋言」「小説精言」など。
岡目
おかめ ヲカ― [0] 【傍目・岡目】
第三者の立場で見ること。はため。おかみ。「―には仲のいい夫婦」「娘芸者の浮き沈み,豈(アニ)―の及ぶ所ならんや/人情本・梅児誉美 3」
岡目八目
おかめはちもく【岡目八目】
‘Lookers-on[Onlookers]see more than players'.
岡目八目
おかめはちもく ヲカ― [5] 【傍目八目・岡目八目】
〔人の碁をわきから見ていると,打っている人より八目も先まで手が読めるということから〕
第三者は当事者よりも情勢が客観的によく判断できるということ。
岡研介
おかけんかい ヲカ― 【岡研介】
(1799-1839) 江戸後期の蘭方医。周防の人。名は精,字(アザナ)は子究,号は周東。研介は通称。漢学を広瀬淡窓に,蘭学・医学をシーボルトに学び,大坂で開業。著「生機論」「蘭説養生録」など。
岡義武
おかよしたけ ヲカ― 【岡義武】
(1902-1990) 政治学者。東京生まれ。東大教授。近代日本の政治史を国際政治との関わりを通じて研究。著「近代ヨーロッパ政治史」
岡虎の尾
おかとらのお ヲカトラノヲ [5] 【岡虎の尾】
サクラソウ科の多年草。茎は高さ80センチメートル内外で分枝しない。葉は互生し,広披針形でとがる。夏,茎頂に白色の小花を尾状に多数つける。珍珠菜。
岡西
おかにし ヲカニシ 【岡西】
姓氏の一。
岡西惟中
おかにしいちゅう ヲカニシヰチユウ 【岡西惟中】
(1639-1711) 江戸前期の国学者・俳人。鳥取の人。号,一時軒など。西山宗因に師事,談林派の理論家として貞門に対抗した。著「俳諧蒙求」「誹諧破邪顕正返答」など。
岡見
おかみ ヲカ― [0] 【岡見・傍見】
(1)昔の民間習俗の一。大みそかの夜,蓑(ミノ)を逆さに着けて岡に上り,自分の家の方を見て,来年の吉凶を占った。《岡見》
(2)「傍目(オカメ)」に同じ。
岡谷
おかや ヲカヤ 【岡谷】
長野県中部,諏訪湖西岸の市。日本の製糸工業の一中心として発達。精密機械工業が盛ん。
岡躑躅
おかつつじ ヲカ― 【岡躑躅】
(1)ヤマツツジの異名。「くれなゐのふりでの色の―/永久百首」
(2)ミヤマシキミの古名。
岡辺
おかべ ヲカ― 【岡辺】
〔古くは「おかへ」〕
岡のあたり。「竜田道(タツタジ)の―の道に/万葉 971」
岡部
おかべ ヲカベ 【岡部】
姓氏の一。
岡部
おかべ ヲカベ 【岡部】
(1)埼玉県北部,大里郡の町。古く,岡部六弥太の居城地。農業が中心。
(2)静岡県中部,志太(シダ)郡の町。東海道の旧宿場町。東に宇津ノ谷峠がある。茶・ミカンを産する。
岡部六弥太
おかべろくやた ヲカベ― 【岡部六弥太】
鎌倉時代の武士。武蔵国岡部の人。一ノ谷の戦いで平忠度(タダノリ)を討った。
岡野
おかの ヲカノ 【岡野】
姓氏の一。
岡野敬次郎
おかのけいじろう ヲカノケイジラウ 【岡野敬次郎】
(1865-1925) 商法学者。上野(コウズケ)の人。東大教授・司法大臣・文部大臣を歴任。商法典を編纂。ドイツ法に基づく日本商法学の基礎を築いた。
岡鬼太郎
おかおにたろう ヲカオニタラウ 【岡鬼太郎】
(1872-1943) 劇評家・劇作家。東京生まれ。本名,嘉太郎。慶大卒。新聞の演芸欄で劇評を担当,のち二世市川左団次をたすけて演劇革新に努めた。脚本「小猿七之助」「今様薩摩歌」など。
岡鶴汀
おかかくてい ヲカ― 【岡鶴汀】
(1736-1811) 江戸後期の漢詩人。備中倉敷の人。通称,銭屋惣左衛門。菅茶山・葛子琴・頼春水らと交遊した地方文人のひとり。著「隺汀唫稿」
岡鹿之助
おかしかのすけ ヲカ― 【岡鹿之助】
(1898-1978) 洋画家。東京生まれ。東京美術学校卒。岡鬼太郎の長男。滞仏し,スーラの影響を受けた清澄な画風を示した。
岡麓
おかふもと ヲカ― 【岡麓】
(1877-1951) 歌人。東京生まれ。本名,三郎。根岸短歌会創設に参加。のち,書家として活躍。大正期「アララギ」誌上に復活,風格のある独自な歌風を示した。歌集「庭苔」「小笹生(オザサウ)」「涌井」など。
岨
そば [1] 【岨】
〔近世以前は「そわ」〕
山の崖(ガケ)が切りたってけわしいところ。絶壁。
岨
そわ ソハ 【岨】
「そば(岨)」に同じ。「山の―よりよせける児玉党/平家 9」
岨伝い
そばづたい [3] 【岨伝い】
〔近世以前は「そわづたい」〕
けわしい山道にそって行くこと。
岨伝ひ
そわづたい ソハヅタヒ 【岨伝ひ】
「そばづたい(岨伝)」に同じ。
岨路
そばじ 【岨路】
「岨路(ソバミチ)」に同じ。
岨路
そばみち [2] 【岨道・岨路】
〔近世以前は「そわみち」〕
けわしい山道。そばじ。
岨路
そわじ ソハヂ 【岨路】
「そばじ(岨路)」に同じ。
岨道
そわみち ソハ― 【岨道】
「そばみち(岨道)」に同じ。
岨道
そばみち [2] 【岨道・岨路】
〔近世以前は「そわみち」〕
けわしい山道。そばじ。
岩
いわ イハ [2] 【岩・巌・磐】
(1)地殻を構成するかたい物質。岩石。岩体。
(2)石の大きいもの。盤石。「一念―をも通す」
岩
いわ【岩】
a rock;→英和
a crag.→英和
〜の rocky.→英和
岩が根
いわがね イハ― [0] 【岩が根】
(1)イラクサ科の落葉小低木。高さ1〜2メートル。
(2)土中に根をおろしたような大きな岩石。いわね。「―の荒き島根に宿りする君/万葉 3688」
岩が根枕
いわがねまくら イハ― 【岩が根枕】
岩を枕として寝ること。岩枕。
岩が根草
いわがねそう イハ―サウ [0] 【岩が根草】
イノモトソウ科の常緑性シダ植物。山地の林中に生える。葉は約80センチメートルで,長い柄がある。葉身は狭卵形で,数対の披針形の羽片に分かれ,最下の羽片はさらに複生する。裏面脈上に線形の胞子嚢(ノウ)群がつく。
岩タバコ
いわタバコ イハ― [3] 【岩―】
イワタバコ科の多年草。山地の樹陰の岩につく。タバコに似た葉が一,二枚根元から出る。夏,10センチメートルほどの花茎上に紫色の花を数個開く。若葉を食用とし,胃腸薬にもする。イワナ。[季]夏。
岩下
いわした イハシタ 【岩下】
姓氏の一。
岩下す
いわくだす イハ― 【岩下す】 (枕詞)
「かしこし」にかかる。「―畏くとも吾(アレ)養はむ/日本書紀(仁徳)」
〔「岩壊(クダ)す」とする説もある〕
岩下壮一
いわしたそういち イハシタサウイチ 【岩下壮一】
(1889-1940) カトリック司祭。静岡県生まれ。救癩(キユウライ)事業に献身。主著「信仰の遺産」「中世哲学思想史研究」など。
岩井
いわい イハヰ 【石井・岩井】
岩間のわき水を水汲み場としたもの。「―くむあたりのをざさ玉こえてかつがつ結ぶ秋の夕露/新古今(夏)」
岩井
いわい イハヰ 【岩井】
茨城県南西部,利根川北岸にある市。猿島(サシマ)茶を産する。平将門の遺跡が多い。
→猿島
岩井
いわい イハヰ 【岩井】
姓氏の一。
岩井半四郎
いわいはんしろう イハヰハンシラウ 【岩井半四郎】
歌舞伎俳優。屋号大和屋。
(1)(初世)(1652-1699) 元禄期(1688-1704)大坂で座元をつとめ,立役としても活躍。
(2)(四世)(1747-1800) 明和から寛政(1764-1801)にかけて活躍した江戸の女方。世話物の演技に新生面を開き,四世以降女方専門となった。
(3)(五世)(1776-1847) 文化・文政期(1804-1830)の代表的女方。四世の子。前名は粂三郎(クメサブロウ),俳名は杜若(トジヤク),通称を大太夫。生世話(キゼワ)物を得意とし,毒婦・悪婆役を創演した。
岩人手
いわひとで イハ― [3] 【岩人手】
ウラボシ科の常緑性シダ植物。本州南部以南に分布。太い根茎から長い柄を出し,革質の複葉をつけ,どことなく人の手に似る。
岩代
いわしろ イハシロ 【岩代・磐代】
(1)旧国名の一。1868年(明治1)陸奥(ムツ)国を分割して成立。福島県中西部に相当。
(2)和歌山県南部(ミナベ)町の地名。処刑地に向かう有間皇子(アリマノミコ)の結び松の故事で知られる。((歌枕))「―の浜松が枝を引き結びま幸(サキ)くあらばまたかへりみむ/万葉 141」
岩佐
いわさ イハサ 【岩佐】
姓氏の一。
岩佐又兵衛
いわさまたべえ イハサマタベヱ 【岩佐又兵衛】
(1578-1650) 江戸初期の画家。本名は勝以(カツモチ)。荒木村重の子。土佐派・狩野派などに学び独自の画風による風俗画で一世を風靡(フウビ)。俗に浮世絵の始祖といわれる。代表作,川越喜多院東照宮の「三十六歌仙額」
岩倉
いわくら イハクラ 【岩倉】
姓氏の一。
岩倉
やぐら [0] 【岩倉・窟】
〔「いわくら」の転とも,「谷倉」の意ともいう〕
鎌倉・室町時代,山腹に横穴を掘って墓所としたもの。後世貯蔵庫としても用いられた。神奈川県鎌倉市近傍に多く見られる。
岩倉
いわくら イハクラ 【岩倉】
(1)京都市左京区北部の地名。もと愛宕(オタギ)郡岩倉村。岩倉具視(トモミ)が隠棲した地。
(2)愛知県北西部の市。名古屋市に近く住宅地化が進み人口が急増。鯉幟(コイノボリ)は特産品。
岩倉具視
いわくらともみ イハクラ― 【岩倉具視】
(1825-1883) 公卿・政治家。京都の人。初め公武合体に努め,のち,討幕運動に参加。維新後右大臣となり,特命全権大使として欧米視察。帰国後征韓派を退け,内治優先・天皇制確立の政策を遂行。
岩内
いわない イハナイ 【岩内】
北海道西部,後志(シリベシ)支庁岩内郡の町。かつてニシン漁で栄えた。
岩出
いわで イハデ 【岩出】
和歌山県北西部,那賀郡の町。紀ノ川流域で,農業・花卉栽培が盛ん。根来寺がある。
岩出山
いわでやま イハデ― 【岩出山】
宮城県北西部,玉造郡にある町。1591〜1603年伊達政宗の居城がおかれた。伊達家士族子弟の学問所有備館と回遊式庭園がある。
岩団扇
いわうちわ イハウチハ [4][3] 【岩団扇】
イワウメ科の常緑多年草。深山の林中に生える。葉は扁円形で光沢があり,根生する。春,花柄を出して淡紅色の一花を頂生する。
岩国
いわくに イハクニ 【岩国】
山口県東部,広島湾に臨み錦川の河口にある市。近世,吉川(キツカワ)氏の城下町。石油化学コンビナート・紡績工業などが立地。錦帯橋・白蛇生息地がある。
岩国半紙
いわくにばんし イハクニ― [5] 【岩国半紙】
岩国地方に産する,コウゾを原料とした上質の半紙。天正年間(1573-1592)につくり始められた。岩国紙(イワクニガミ)。
岩国縮
いわくにちぢみ イハクニ― [5] 【岩国縮】
岩国地方に産する木綿縮。夏の単衣(ヒトエ)地とする。
岩圏
がんけん [0] 【岩圏】
(1)リソスフェアに同じ。
(2)水圏・気圏に対して地球の固体部分の旧称。
岩垂氷
いわつらら イハ― [3] 【岩垂氷】
鍾乳石。
岩垂草
いわだれそう イハダレサウ [0] 【岩垂草】
クマツヅラ科の多年草。海岸の砂地・岩地などに生え,茎は長く地をはって伸びる。葉は狭倒卵形で対生する。夏,葉腋(ヨウエキ)から円柱形の花穂を出して,多数の淡紅紫色の小花を開く。
岩垣
いわかき イハ― 【岩垣】
〔「いわがき」とも〕
(1)岩石が周りを囲んで垣のようになっているところ。「見し人もなき山里の―に/源氏(総角)」
(2)石垣。石の塀。「五月雨に沼の―水こえて/堀河百首」
岩城
いわき イハ― 【岩城・石城・石槨】
天然または人工の岩穴。また,石室。「事しあらば小泊瀬山の―にも隠らば共に/万葉 3806」
岩場
いわば イハ― [0] 【岩場】
岩の多い所。特に,登山で岩登りの対象となる険しい岩壁のある所。
岩場
いわば【岩場】
a rocky cliff;the rock.→英和
岩塩
がんえん [1][0] 【岩塩】
天然に産出する鉱物で,塩化ナトリウムが主成分の結晶。立方晶系に属し,ガラスのようなつやがあり,白色または灰色。ヨーロッパ・アメリカ中部など雨の少ない地方,また火山噴気による昇華物中にも産出。工業原料・食塩原料として重要。やまじお。石塩。
岩塩
がんえん【岩塩】
rock salt.
岩塩
いわしお イハシホ [0] 【岩塩】
⇒がんえん(岩塩)
岩壁
がんぺき【岩壁】
a rook.→英和
岩壁
がんぺき [0] 【岩壁・巌壁】
壁のように切り立った岩。
岩壁
いわかべ イハ― [0] 【岩壁】
壁のように切り立った岩。岩壁(ガンペキ)。
岩壺
いわつぼ イハ― [0][2] 【岩壺】
(1)滝つぼ。
(2)岩の間のくぼみ。「―に入りて死ぬ/日本書紀(神功訓)」
岩女
いわめ イハ― [0] 【岩女・岩女魚】
(1)サケ目サケ科の陸封型淡水魚。全長20センチメートル以下。アマゴに出現した体色の変異型と考えられ,斑紋がほとんど見られない。体側に黒い縦帯がある。太平洋に注ぐ河川に不連続に分布。生息数は減少の傾向にある。アマゴに近縁のヤマメの分布域からも類似の変異型が稀に出現しイワメと呼ばれることがあるが,起源が異なるので区別が必要。
(2)イワナとヤマメを実験的に交配した人工雑種の呼称。
岩女魚
いわめ イハ― [0] 【岩女・岩女魚】
(1)サケ目サケ科の陸封型淡水魚。全長20センチメートル以下。アマゴに出現した体色の変異型と考えられ,斑紋がほとんど見られない。体側に黒い縦帯がある。太平洋に注ぐ河川に不連続に分布。生息数は減少の傾向にある。アマゴに近縁のヤマメの分布域からも類似の変異型が稀に出現しイワメと呼ばれることがあるが,起源が異なるので区別が必要。
(2)イワナとヤマメを実験的に交配した人工雑種の呼称。
岩室
いわむろ イハムロ 【岩室】
新潟県西蒲原(カンバラ)郡の村。古くから温泉場として知られる。
岩室
いわむろ イハ― [0] 【岩室・石室】
岩にできた天然のほらあな。洞窟(ドウクツ)。いわや。いしむろ。
岩室甚句
いわむろじんく イハムロ― 【岩室甚句】
新潟県岩室温泉の民謡で,酒席の騒ぎ唄。同県の盆踊り唄「越後甚句」をお座敷唄に仕立て直したもの。
岩宿遺跡
いわじゅくいせき イハジユクヰセキ 【岩宿遺跡】
群馬県笠懸町岩宿にある遺跡。1947年(昭和22)相沢忠洋の遺物発見を契機に,49年関東ローム層から石器が出土し,縄文時代以前の日本に旧石器(先土器)文化の存在が確認された。
岩屋
いわや イハ― [0] 【岩屋・石屋・窟】
(1)いわむろ。
(2)天然の岩穴を利用したり岩をくりぬいてつくった住居。
岩屋
いわや【岩屋】
a cave;→英和
a cavern.→英和
岩屋戸
いわやど イハ― 【岩屋戸】
岩屋の戸口。「―に立てる松の木/万葉 309」
岩屑
がんせつ [0] 【岩屑】
風化・分解してできた岩石の破片。岩くず。
岩山
いわやま イハ― [0] 【岩山】
岩盤の露出した山。
岩峰
いわみね イハ― [2] 【岩峰】
岩肌の露出した峰。
岩崎
いわさき イハサキ 【岩崎】
姓氏の一。
岩崎
いわさき イハ― 【岩崎】
崖上や水面などに岩の突き出た所。「卅丈の谷,十五丈の―なんど申すところ/平家 9」
岩崎小弥太
いわさきこやた イハサキ― 【岩崎小弥太】
(1879-1945) 実業家。東京生まれ。ケンブリッジ大卒。弥之助の長男。1916年(大正5)三菱合資社長に就任,各事業部を株式会社として独立させ三菱財閥を完成。重工業を発展させ,海外進出を強化。
岩崎弥之助
いわさきやのすけ イハサキ― 【岩崎弥之助】
(1851-1908) 実業家。土佐の人。弥太郎の弟。日本郵船,三菱合資会社を設立,三菱財閥の事業多角化に努めた。日銀総裁。
岩崎弥太郎
いわさきやたろう イハサキヤタラウ 【岩崎弥太郎】
(1834-1885) 実業家。土佐の人。1870年(明治3)に藩営を離れた大坂商会(九十九(ツクモ)商会と改称)を翌年引き継ぎ,三川商会として独立。三菱商会・三菱汽船会社と拡張発展させて海運業界に独占的地位を占め,政商として三菱財閥の基礎を築いた。
岩崎灌園
いわさきかんえん イハサキクワンヱン 【岩崎灌園】
(1786-1842) 江戸後期の博物学者。江戸の人。名は常正,通称を源蔵。小野蘭山に学ぶ。動植物を科学的に観察・写生し,植物図説「本草図譜」を著す。他に「武江産物誌」「本草育種」など。
岩崩え
いわくえ イハ― 【岩崩え】
〔「くえ」は「くゆ(崩)」の連用形の名詞化〕
岩の崩れること。また,崩れた所。「鎌倉の見越の崎の―の/万葉 3365」
岩崩れ
いわくずれ イハクヅレ [3] 【岩崩れ】
大雨などで岩が崩れること。
岩床
がんしょう [0] 【岩床】
貫入岩体の一。地層を斜めに貫いた板状の岩体。シート。
岩床
いわとこ イハ― 【石床・岩床・磐床】
〔「いわどこ」とも〕
石の表面が床のように平らになっている所。「岩が根のこごしき道の―の根延へる門に/万葉 3329」
岩座
いわくら イハ― 【磐座・岩座】
〔「いわ」は堅固の意〕
神の御座所。自然の巨石をさす場合が多い。「皇孫,乃ち天の―を離(オシハナ)ち/日本書紀(神代下訓注)」
→依(ヨ)り代(シロ)
→磐境(イワサカ)
岩座
いわざ イハ― [0] 【岩座】
仏像の台座や御幣立ての台で岩をかたどったもの。
岩徳線
がんとくせん 【岩徳線】
JR 西日本の鉄道線。山口県岩国・玖珂・櫛ヶ浜間,43.7キロメートル。かつて山陽本線の一部。
岩戸
いわと イハ― [0] 【岩戸・磐戸・石門】
(1)岩穴の入り口の戸。
(2)天の岩戸。
(3)石城(イワキ)の入り口の戸。
岩戸山古墳
いわとやまこふん イハトヤマ― 【岩戸山古墳】
福岡県八女(ヤメ)市にある前方後円墳。全長約170メートルで,石人・石馬が配置されている。六世紀初めの筑紫の国造(クニノミヤツコ)の磐井(イワイ)の墳墓に比定される。
→磐井の乱
岩戸景気
いわとけいき イハ― [4] 【岩戸景気】
1959年(昭和34)から翌年にかけての景気の好況。神武景気をしのぐ好況の意で用いられた俗称。
岩戸神楽
いわとかぐら イハ― [4] 【岩戸神楽】
(1)民俗芸能。天照大神(アマテラスオオミカミ)の岩戸隠れの物語を題材とする出雲流神楽の系統を引く神楽。仮面をつけ,囃子(ハヤシ)によって黙劇風に舞う。神代(ジンダイ)神楽。
(2)下座音楽の一。勇壮な人物の登場や立ち回りの場面に用いる。太鼓を主とし大太鼓・能管をあしらう。
岩戸隠れ
いわとがくれ イハ― [4] 【岩戸隠れ】
記紀の,天照大神(アマテラスオオミカミ)が素戔嗚尊(スサノオノミコト)の乱暴な振る舞いを怒って天の岩戸の中に隠れたという神話。
岩手
いわて イハテ 【岩手】
(1)東北地方北東部の県。ほぼかつての陸中国を占める。西部は奥羽山脈,東部は北上高地で,その間に北上盆地がある。東は太平洋で,リアス式の三陸海岸となる。県庁所在地,盛岡市。
(2)岩手県北部,岩手郡の町。北上川上流にあり,かつての奥州街道の宿駅。
岩手医科大学
いわていかだいがく イハテイクワ― 【岩手医科大学】
私立大学の一。1901年(明治34)設立の岩手医学校を前身とし,28年(昭和3)岩手医学専門学校,47年旧制医科大学を経て,52年新制大学となる。本部は盛岡市。
岩手大学
いわてだいがく イハテ― 【岩手大学】
国立大学の一。1902年(明治35)創立の盛岡高等農林(のち農林専)学校を中心に,盛岡工専・岩手師範・岩手青年師範の各学校が合併して,49年(昭和24)新制大学となる。本部は盛岡市。
岩手山
いわてさん イハテ― 【岩手山】
岩手県西部にある火山。海抜2038メートル。山麓(サンロク)一帯は農牧が盛ん。南部富士(ナンブフジ)。岩手富士。
岩木
いわき イハ― [0] 【石木・岩木】
(1)石と木。
(2)亜炭(アタン)。
(3)感情のないもののたとえ。木石。「入道も―ならねば/平家 2」
岩木山
いわきさん イハキ― 【岩木山】
青森県津軽平野南西部にある火山。最後の噴火は1863年。海抜1625メートル。津軽地方で古くから信仰の山とされた。津軽富士。
岩本
いわもと イハ― 【岩本】
岩の根もと。「高山の―激(タキ)ち行く水の/万葉 2718」
岩松
がんしょう [0] 【巌松・岩松】
大きな岩の上に根を張っている松。「―高くそびえて/平家 10」
岩松
いわまつ イハ― [0][2] 【岩松】
イワヒバの別名。[季]夏。
岩枕
いわまくら イハ― 【岩枕・石枕】
岩の枕。また,石を枕に旅寝すること。「臥しなれぬ浜松が根の―袖打ちぬらしかへる浦波/新拾遺(羇旅)」
→波枕
岩株
がんしゅ [1] 【岩株】
小規模の貫入岩体で,地表露出面積が約100平方メートル以下のもの。ストック。
岩根
いわね イハ― 【岩根】
(1)岩の根もと。
(2)〔「ね」は接尾語〕
大きな岩石。岩が根。「―踏む生駒の山を越えてそ我(ア)が来る/万葉 3590」
岩桐草
いわぎりそう イハギリサウ [0] 【岩桐草】
イワタバコ科の多年草。近畿以西に分布し,岩に着生する。全草に軟毛がある。葉は卵形で,根生する長い柄につく。初夏,15センチメートルほどの花茎の頂に紫色の花を数個つける。花は漏斗形で先端が五裂する。
岩桐草[図]
岩桔梗
いわぎきょう イハギキヤウ [3] 【岩桔梗】
キキョウ科の多年草。高山の草地・岩地などに自生。根出葉は倒卵形。花茎は高さ10センチメートル内外。夏,茎頂に紫青色の鐘状花を一個つける。
岩桫欏
いわへご イハ― [0][2] 【岩桫欏】
ウラボシ科の常緑性シダ植物の一種。本州南部以南に分布。塊形の根茎より一回羽状複葉の葉を叢生(ソウセイ)する。葉柄には黒褐色の鱗片(リンペン)をつけ,葉の全長は1メートルを越すものがある。
岩梅
いわうめ イハ― [2] 【岩梅】
イワウメ科の常緑小低木。草本状で,多数が集まって高山の岩をおおう。高さ約5センチメートル。葉は革質で狭倒卵形。七月,茎頂に上向きに白色で先の五裂する鐘形花を開く。吹詰草(フキツメソウ)。助六一薬(スケロクイチヤク)。
岩梨
いわなし イハ― [2] 【岩梨】
ツツジ科の常緑小低木。山中に自生。草状で,茎は地をはい,よく分枝する。葉は互生し,長楕円形で質が硬い。春,淡紅色で長さ約1センチメートルで先が五裂する鐘状花を開く。球形の蒴果(サクカ)を結び,果肉は白色肉質で食べられる。
岩棚
いわだな イハ― [0] 【岩棚】
切り立った岩の途中で棚のように平らになったところ。テラス。
岩槻
いわつき イハツキ 【岩槻】
埼玉県東部の市。近世,日光御成街道の宿場町・市場町から発達。伝統工業の岩槻人形の製造で知られる。
岩槻木綿
いわつきもめん イハツキ― [5] 【岩槻木綿】
岩槻市を集散地とした綿織物。地質強く,暖簾(ノレン)・風呂敷などに用い,また晒(サラ)し木綿にもする。
岩橋
いわはし イハ― 【岩橋・石橋】
〔「いわばし」とも〕
(1)川を渡るために置かれた飛び石。「上つ瀬に―渡し下つ瀬に打橋渡す/万葉 196」
(2)石でできた橋。「くれゆけばこの下くらき―の/夫木 21」
(3)役小角(エンノオヅノ)が葛城山の神に命じてかけさせようとした石橋。容貌の醜い葛城神が昼間働くことを嫌ったので完成しなかったことから,男女の仲が中途で絶えることをいう。「―のよるの契も絶えぬべし明くるわびしきかづらきの神/拾遺(雑賀)」
岩橋
いわはし イハハシ 【岩橋】
姓氏の一。
岩橋の
いわはしの イハ― 【岩橋の】 (枕詞)
飛び石の間隔の近い意で,比喩的に「間」「間近し」「遠し」などにかかる。「―間近き君に恋ひわたるかも/万葉 597」「―遠き心は思ほえぬかも/万葉 2701」
岩橋千塚古墳群
いわせせんづかこふんぐん イハセセンヅカ― 【岩橋千塚古墳群】
和歌山市にある古墳群。紀ノ川の南岸の岩橋山塊に,前方後円墳二七基を含め六八〇基を超える古墳からなる。五〜七世紀の群集墳で,早く特殊な横穴式石室を採用している。
岩橋善兵衛
いわはしぜんべえ イハハシゼンベヱ 【岩橋善兵衛】
(1756-1811) 江戸後期の技術者。和泉国の人。寛政の頃本格的な望遠鏡を作る。優れた性能で幕府天文台や伊能忠敬も使用。
岩橋武夫
いわはしたけお イハハシタケヲ 【岩橋武夫】
(1898-1954) 社会事業家。大阪生まれ。早大在学中に失明。エジンバラ大学卒業。1935年(昭和10)日本最初のライトハウスを大阪に設立するなど,盲人福祉に指導的役割を果たす。
岩檜葉
いわひば イハ― [2][0] 【岩檜葉・巻柏】
イワヒバ目の常緑性シダ植物。本州中部以西の岩上に生じ,高さ15センチメートル内外。枝は直立した仮茎の頂から分枝し,小さな鱗状の葉でおおわれる。一五〇以上の園芸品種がある。イワマツ。イワゴケ。[季]夏。
岩檜葉[図]
岩櫨
いわはぜ イハ― [0] 【岩櫨】
アカモノの別名。
岩水
いわみず イハミヅ [2] 【岩水】
岩の間から流れ出る水。
岩永
いわなが イハナガ 【岩永】
姓氏の一。
岩永マキ
いわながまき イハナガ― 【岩永マキ】
(1849-1920) カトリック修道女・社会事業家。長崎の人。孤児救済のため養育施設を設立,女子修道会浦上十字会を組織した。
岩沢瀉
いわおもだか イハ― [4] 【岩沢瀉】
ウラボシ科の常緑シダ。山地の岩上に着生し高さ約20センチメートル。葉は掌状で革質,長い葉柄がある。裏面に粒状の胞子嚢(ノウ)を密生する。
岩沼
いわぬま イハヌマ 【岩沼】
宮城県中南部の市。近世,城下町。奥州街道の宿場町。近年,都市化が進み,市域の北東部には仙台空港がある。
岩泉
いわいずみ イハイヅミ 【岩泉】
岩手県東部,下閉伊(シモヘイ)郡の町。かつて南部駒の産地。鍾乳洞の竜泉洞・安家洞がある。
岩泉線
いわいずみせん イハイヅミイハイヅミ― 【岩泉線】
JR 東日本の鉄道線。岩手県茂市(モイチ)(山田線)と岩泉間,38.4キロメートル。
岩波
いわなみ イハ― 【岩波】
岩に打ち寄せる波。「大井川そまに秋風寒ければたつ―も雪とこそみれ/順集」
岩波
いわなみ イハナミ 【岩波】
姓氏の一。
岩波茂雄
いわなみしげお イハナミシゲヲ 【岩波茂雄】
(1881-1946) 出版業者。長野県生まれ。東大卒。1913年(大正2)東京神田神保町に岩波書店を創業。
岩注く
いわそそ・く イハ― 【岩注く】 (動カ四)
波や流れが岩に激しく打ちあたる。「―・き岸の浦廻(ウラミ)に寄する波/万葉 1388」
岩海苔
いわのり イハ― [2] 【岩海苔】
紅藻類ウシケノリ目アマノリ属の海藻で,岩上に生えるものの総称。アサクサノリと同様に加工し,食用にする。
岩淵
いわぶち イハ― [2][0] 【岩淵】
切り立った岩に囲まれた淵。「山川のたぎつ―わきかへり深かりけりな底のこころは/続古今(恋一)」
岩淵
いわぶち イハブチ 【岩淵】
姓氏の一。
岩淵の
いわぶちの イハ― 【岩淵の】 (枕詞)
「こもる」にかかる。「―隠(コモ)りてのみや我(ア)が恋ひ居らむ/万葉 2715」
岩淵悦太郎
いわぶちえつたろう イハブチエツタラウ 【岩淵悦太郎】
(1905-1978) 国語学者。福島県生まれ。国立国語研究所創設期の運営に尽力。「国語史論集」のほか,中等文法に関する著作があり,現代国語の実態調査にも力を尽くした。
岩清水
いわしみず イハシミヅ [3] 【岩清水】
岩の間からわき出ているきれいな水。[季]夏。
岩滓
がんさい [0] 【岩滓】
火山砕屑(サイセツ)物の一。暗褐色で多孔質。形の不規則な破片。マグネシウム・鉄に富むマグマから生ずるものが多い。スコリア。溶岩滓。
→軽石
岩漿
がんしょう [0] 【岩漿】
⇒マグマ
岩漿
がんしょう【岩漿】
magma.→英和
岩瀬
いわせ イハセ 【岩瀬】
姓氏の一。
岩瀬
いわせ イハセ 【岩瀬】
茨城県中央部,西茨城郡の町。桜川が流れる。謡曲「桜川」ゆかりの桜川や,月山寺・富谷観音・妙法寺がある。
岩瀬の森
いわせのもり イハセ― 【岩瀬の森】
奈良県生駒郡斑鳩(イカルガ)町,竜田大橋下流東岸にあった森。ほととぎす・紅葉の名所として知られた。((歌枕))「神奈備(カムナビ)の―のほととぎす毛無(ケナシ)の岡にいつか来鳴かむ/万葉 1466」
岩瀬京伝
いわせきょうでん イハセキヤウデン 【岩瀬京伝】
⇒山東(サントウ)京伝
岩瀬忠震
いわせただなり イハセ― 【岩瀬忠震】
(1818-1861) 江戸後期幕末の幕臣。江戸の人。開明派として知られ,幕末の外交に携わり,日米修交通商条約の調印にあたった。将軍継嗣問題では一橋派に属したため,井伊直弼により蟄居(チツキヨ)を命じられた。
岩燕
いわつばめ【岩燕】
a martin.→英和
岩燕
いわつばめ イハ― [3] 【岩燕】
スズメ目ツバメ科の小鳥。ツバメに似るがやや小さく尾が短い。背は光沢のある黒色で,ほかは白い。集団で崖(ガケ)や洞窟(ドウクツ),人家の軒下にも枯草と泥でつぼ形の巣をつくる。全国に夏鳥として渡来。[季]夏。
岩版
がんばん [0] 【岩版】
縄文後期・晩期に作られた,楕円形または長方形の扁平(ヘンペイ)な石製品。表裏両面に彫文があり,土版と同様護符と考えられる。
→土版
岩牡丹
いわぼたん イハ― 【岩牡丹】
ミヤマネコノメソウの別名。
岩物
いわもの イハ― [0] 【岩物】
岩絵の具。
岩狸
いわだぬき イハ― [3] 【岩狸】
イワダヌキ科の哺乳類の総称。頭胴長45センチメートルほどで,尾はなく,外形はテンジクネズミに似る。体は灰白色ないし褐色。前肢に四本,後肢に三本の指がある。分類学的にはゾウ類に近縁とされる。アフリカ・シリア・アラビアなどの岩場や原野に分布する。ハイラックス。
岩田
いわた イハタ 【岩田】
姓氏の一。
岩田帯
いわたおび【岩田帯】
a maternity band[belt].
岩田帯
いわたおび イハタ― [4] 【岩田帯】
〔斎肌(イハダ)帯の意か〕
妊婦が腹部を保温・保護し,胎児の位置の正常を保つため腹に巻く帯。多くはさらしを用い,妊娠五か月の戌(イヌ)の日からしめる習慣がある。腹帯。結肌帯(ユワタオビ)。
岩田涼菟
いわたりょうと イハタリヤウト 【岩田涼菟】
(1659-1717) 江戸前期の俳人。本姓,秦。名,正致。通称,権七郎。初号,団友。別号,神風館など。伊勢山田の神職。蕉門にはいり各務支考(カガミシコウ)らと親交を結ぶ。平明な伊勢風の基を築いた。編著「皮籠摺」など。
岩田藤七
いわたとうしち イハタ― 【岩田藤七】
(1893-1980) ガラス工芸家。東京生まれ。東京美術学校卒。吹きガラスを中心とした色ガラスの華麗な作品が特徴。
岩田豊雄
いわたとよお イハタトヨヲ 【岩田豊雄】
⇒獅子文六(シシブンロク)
岩畳
いわだたみ イハ― [3] 【岩畳】
岩が重なり合っているところ。
岩登り
いわのぼり イハ― [3] 【岩登り】
登山で,岩場にルートを求めて登ること。ロック-クライミング。
岩盤
がんばん [0] 【岩盤】
地中の岩体。軟弱な堆積物の下にあって基盤となっている岩体。
→地盤
岩石
がんせき【岩石】
(a) rock;→英和
a crag.→英和
〜の多い rocky;→英和
craggy.→英和
岩石
がんせき [1] 【岩石】
地殻を構成している物質。一般には,そのうちの硬いものだけをいう。一種または数種の鉱物の集合体から成る。火成岩・堆積岩・変成岩に大別される。
岩石区
がんせきく [4] 【岩石区】
ある地質時代の特定の火成活動によって特徴づけられ,化学組成・鉱物組成上,共通の特性をもつ岩石から構成される地域。
岩石卵
がんせきたまご [5] 【岩石卵】
ゆで卵を粗く刻んで塩・砂糖などで調味し,簀巻きにして蒸したもの。
岩石圏
がんせきけん [4] 【岩石圏】
⇒リソスフェア
岩石学
がんせきがく [4] 【岩石学】
岩石の性質・成因などを調べる学問。
岩石砂漠
がんせきさばく [5] 【岩石砂漠】
岩石が露出し,岩屑(ガンセツ)が散乱している砂漠。砂漠の面積の九割を占める。ハマダ。
→砂砂漠
岩石繊維
がんせきせんい [5] 【岩石繊維】
玄武岩や安山岩などの岩石を溶かして繊維状にしたもの。断熱材や絶縁体に利用する。岩綿。ロック-ウール。
岩石豆腐
がんせきどうふ [5] 【岩石豆腐】
焼いて固くした豆腐を昆布で包み,煮た料理。また,豆腐に鶉(ウズラ)の肉を入れてすって丸めてゆでたものや,おおまかにくずして作った炒(イ)り豆腐などもいう。
岩磯蚯蚓
いわいそめ イハ― [3] 【岩磯蚯蚓】
イワムシの別名。
岩礁
がんしょう【岩礁】
a shore reef.
岩礁
がんしょう [0] 【岩礁】
水面下に隠れている岩。また,頂部がわずかに水面上に出ている岩。
岩礁
はえ [2][0] 【岩礁】
海中の暗礁。陸から海中に突き出している岩礁。
岩稜
がんりょう [0] 【岩稜・巌稜】
岩の露出した山稜。岩尾根。
岩穴
がんけつ [0] 【巌穴・岩穴】
岩のほら穴。
岩穴
いわあな イハ― [0] 【岩穴】
岩にできたほら穴。岩窟(ガンクツ)。
岩窟
がんくつ【岩窟】
a cave;→英和
a cavern.→英和
岩窟
がんくつ [0] 【岩窟・巌窟】
岩あな。ほら。いわや。
岩端
いわはな イハ― [0] 【岩鼻・岩端】
岩の突端。
岩粔籹
いわおこし イハ― [3][4] 【岩粔籹】
〔「おこし」のかたさを「岩」で強調した語〕
粟(アワ)おこしの別名。
岩組
いわぐみ イハ― [0][4] 【岩組(み)】
(1)庭園の岩石の配置。立て石。石立て。
(2)芝居の道具の名。張り子で岩の形に作ったもの。
(3)岩が入り組んでいる所。「後にあらけなき―ありて/浮世草子・五人女 5」
岩組み
いわぐみ イハ― [0][4] 【岩組(み)】
(1)庭園の岩石の配置。立て石。石立て。
(2)芝居の道具の名。張り子で岩の形に作ったもの。
(3)岩が入り組んでいる所。「後にあらけなき―ありて/浮世草子・五人女 5」
岩絵の具
いわえのぐ イハヱノグ [3] 【岩絵の具】
東洋画の顔料。天然の鉱物を粉末にし,精製・乾燥させた絵の具。紺青(コンジヨウ)・群青(グンジヨウ)・緑青(ロクシヨウ)など。水に溶けないので,膠(ニカワ)にまぜて用いる。最近は,人工のものもある。岩物(イワモノ)。
岩綿
がんめん [0] 【岩綿】
玄武岩・安山岩や鉱滓を高温で溶融し,遠心力あるいは圧縮空気で吹き飛ばして急冷し,繊維状にしたもの。断熱材・吸音材などに利用。ロック-ウール。
岩緑青
いわろくしょう イハロクシヤウ [3] 【岩 緑青】
岩絵の具の一。孔雀石(クジヤクイシ)から製した顔料。暗緑色。成分は炭酸水酸化銅。
岩美
いわみ イハミ 【岩美】
鳥取県東部,岩美郡の町。山陰海岸国立公園の一部。古くからひらけ,条里制遺構などがある。
岩群青
いわぐんじょう イハグンジヤウ [3] 【岩群青】
青色の岩絵の具の一。群青石の粉末で,主成分は塩基性炭酸銅。水に溶けないが,酸に弱い。
岩肌
いわはだ イハ― [0] 【岩肌】
岩の表面。
岩脈
がんみゃく [0] 【岩脈】
貫入岩体の一。既存岩石や地層の割れ目にほぼ垂直に貫入して固結した板状の岩体。多くはマグマが入り込んだもの。砕屑岩の岩脈もある。
岩舟
いわふね イハフネ 【岩舟】
栃木県南部,下都賀(シモツガ)郡の町。建築用の岩舟石を特産。
岩船
いわふね イハ― 【岩船・磐船】
岩のように頑丈な船。神が天降るときに乗ると考えられた。あまのいわふね。「天雲に―浮かべ/万葉 4254」
岩船寺
がんせんじ 【岩船寺】
京都府加茂町岩船(イワフネ)にある真言律宗の寺。高雄山報因院ともいう。行基による阿弥陀堂建立が始まりと伝える。三重塔,木造阿弥陀如来像などがある。
岩苦菜
いわにがな イハ― [4] 【岩苦菜】
ジシバリの別名。
岩茸
いわたけ イハ― [2] 【岩茸・石茸】
(1)イワタケ科の地衣植物の総称。極地・高山から温帯にかけて分布。岩上や樹皮・木材上に着生。地衣体はほぼ円形の薄い葉状。イワタケ・イワブスマをはじめ日本には一八種が産する。
(2){(1)}の一種。低山の岩上に着生。地衣体は灰褐色の円形で径5〜10センチメートル,ときに30センチメートルに達する。食用。
岩菅
いわすげ イハ― [2] 【岩菅】
イネ科の多年草。高山の岩上や草地に生える。茎は細く高さ15〜40センチメートル。夏,褐色の小穂を三〜五個つけ,頂のものは雄性,下部のものは雌性で垂れ下がる。
岩菜
いわな イハ― [0][2] 【岩菜】
イワタバコの別名。
岩菲
がんぴ [1] 【岩菲】
ナデシコ科の多年草。中国原産。観賞用に栽培。茎は数本叢生し,高さ40〜90センチメートル。卵状楕円形の葉を対生する。初夏,上部の葉腋に黄赤色・白色などの五弁花を開く。[季]夏。
岩蓮華
いわれんげ イハ― [3] 【岩蓮華】
ベンケイソウ科の多年草。岩上やわらぶき屋根の上などに生える。葉は多肉質,淡緑色でへら形をなし,短い茎の頂に蓮華の花(ハスの花)状に多数つき美しい。秋,枝先の円錐(エンスイ)状の花穂に白色五弁の小花を多数密につける。観賞用。
岩蓮華[図]
岩蔦
いわづた イハ― [2] 【岩蔦】
緑藻類ミル目の海藻。十数種が知られ,潮間帯の岩上に着生するものが多い。分枝を有する主軸に葉状の小枝をつけ,ツタのように岩上をはう。細胞学的に全藻が一個の多核細胞からなっていることで有名。食用になる種もある。
岩蕗
いわぶき イハ― [2] 【岩蕗】
(1)ユキノシタの別名。
(2)タマブキの別名。
岩藤
いわふじ イハフヂ [2] 【岩藤】
ニワフジの別名。
岩藤
いわふじ イハフヂ 【岩藤】
(1)人形浄瑠璃「加賀見山旧錦絵(コキヨウノニシキエ)」の登場人物。
(2)文楽人形の頭(カシラ)の名。女頭の中年の敵(カタキ)役に使用される。八汐(ヤシオ)。
岩蘭
いわらん イハ― 【岩蘭】
ウチョウランの別名。
岩虫
いわむし イハ― [2] 【岩虫】
多毛綱の環形動物。各地の海岸の岩石のすき間に生息し,ミミズ状で体長35センチメートルに達する。前部は円筒状,後部は扁平で赤褐色。釣り餌(エ)とする。イワメ。イワイソメ。アカムシ。ドロムシ。
岩蟹
いわがに イハ― [0][2] 【岩蟹】
カニの一種。甲長3センチメートル内外。甲は四角形で,黒褐色の地に黄緑色の文様がある。各地の海岸の岩礁にすむ。アブラガニ。
岩見
いわみ イハミ 【岩見】
姓氏の一。
岩見沢
いわみざわ イハミザハ 【岩見沢】
北海道中部,石狩平野北東部の市。空知支庁所在地。商業が盛んで,鉄道交通の要地。
岩見重太郎
いわみじゅうたろう イハミヂユウタラウ 【岩見重太郎】
安土桃山・江戸前期の伝説的武芸者。筑前小早川家の臣で,諸国巡歴ののち,豊臣秀吉に仕え,薄田隼人(ススキダハヤト)と称し大坂夏の陣で討ち死にしたとされる。狒々(ヒヒ)退治や天橋立(アマノハシダテ)の仇討ちなどで知られ,草双紙・講談などにつくられた。
岩角
いわかど イハ― [0] 【岩角】
岩石のかど。
岩谷
いわや イハヤ 【岩谷】
姓氏の一。
岩谷松平
いわやまつへい イハヤ― 【岩谷松平】
(1849-1920) 実業家。薩摩の人。1877年(明治10)上京し岩谷商会を設立。国分(コクブ)葉を原料とした紙巻きタバコ「天狗煙草」を発売,意表をつく広告で知られた。
岩越
いわこす イハ― [2] 【岩越】
琴柱(コトジ)の頭部の,弦をのせる溝。
岩跳ね
いわはね イハ― [0] 【岩跳ね】
⇒山跳(ヤマハ)ね
岩躑躅
いわつつじ イハ― [3][4] 【岩躑躅】
(1)ツツジ科の落葉低木。本州中部以北の寒地に広く分布。長い地下茎を伸ばして繁殖する。初夏,淡紅白色の小さな鐘状花を茎頂に二,三個つける。果実は球形で鮮紅色。
(2)山地や岩の間のツツジ。ヤマツツジ。「思ひいづるときはの山の―いはねばこそあれこひしきものを/古今(恋一)」
(3)襲(カサネ)の色目の名。表は紅,裏は紫。春に用いる。
(4)レンゲツツジの別名。
岩野
いわの イハノ 【岩野】
姓氏の一。
岩野泡鳴
いわのほうめい イハノハウメイ 【岩野泡鳴】
(1873-1920) 詩人・小説家・評論家。兵庫県生まれ。本名,美衛(ヨシエ)。専修学校卒。新体詩人として知られたが,「耽溺」により自然主義作家に転身,神秘的半獣主義を主張し,異色の五部作「放浪」「断橋」「発展」「毒薬を飲む女」「憑き物」を完成。
岩鏡
いわかがみ イハ― [3] 【岩鏡】
イワウメ科の常緑多年草。深山の岩場などに自生。葉は卵円形で根生し,革質で光沢があり,長い柄をもつ。高さ約20センチメートル内外。夏,花茎上に淡紅色の花を数個つける。[季]夏。
岩鏡[図]
岩間
いわま イハ― [0] 【岩間】
岩と岩との間。「―を流れる清水」
岩間
いわま イハマ 【岩間】
茨城県中部,西茨城郡の町。栗・竹ぼうきを特産。愛宕神社の悪態祭は奇祭。
岩間
いわま イハマ 【岩間】
姓氏の一。
岩間乙二
いわまおつに イハマ― 【岩間乙二】
(1756-1823) 江戸後期の俳人。陸前の人。別号,松窓。権大僧都。蕪村に私淑し,のち独自の風に転じた。著「松窓乙二句集」「斧の柄」「蕪村発句解」など。
岩間寺
いわまでら イハマ― 【岩間寺】
大津市石山内畑町にある真言宗岩間山正法寺の俗称。醍醐(ダイゴ)寺の別院。西国三十三所第一二番の札所。養老年間(717-724)泰澄(タイチヨウ)の創建で,日本三霊所の一。本尊の千手観音は俗に汗かき観音・雷除け観音と呼ばれる。
岩間観音
いわまかんのん イハマクワンオン 【岩間観音】
岡山県久米郡柵原(ヤナハラ)町にある天台宗岩間山本山寺の通称。役小角(エンノオヅノ)の創建,鑑真の再興と伝える。1132年,漆間(ウルマ)時国夫妻がこの寺に祈って法然(ホウネン)を生んだことで有名。
岩陰
いわかげ イハ― [0] 【岩陰】
岩のかげ。岩の後ろ。
岩陰遺跡
いわかげいせき イハ―ヰ― [5] 【岩陰遺跡】
自然の岩陰を利用して作られた住居址などの遺跡。
岩隠る
いわがく・る イハ― 【岩隠る】 (動ラ四)
〔石城(イワキ)に隠れる意〕
貴人が死ぬ。お隠れになる。「神さぶと―・りますやすみしし我が大君の/万葉 199」
岩雲雀
いわひばり イハ― [3] 【岩雲雀・岩鷚】
スズメ目イワヒバリ科の小鳥。スズメよりやや大きく太っている。地味な褐色で頭は灰色,翼に二本の白帯がある。本州の高山の岩場にすみ,美声でさえずる。オヤマスズメ。ダケヒバリ。
岩頭
がんとう [0] 【岩頭・巌頭】
高く突き出た大きな岩の上。
岩頸
がんけい [0] 【岩頸】
〔「火山岩頸」の略〕
火山体が浸食されて,火道を満たしていた溶岩などが塔状に露出して残った岩体。岩栓(ガンセン)。
岩風呂
いわぶろ イハ― [0] 【岩風呂】
岩を組んで湯舟とした風呂。
岩飛び
いわとび イハ― [0][4] 【岩飛び】
(1)高い岩の上から水中に飛び込むこと。また,その人。近世,それを見世物とした者もいる。
(2)日本水泳神伝流の飛び込み術の一。からだを直立させたまま垂直に足から水に飛び込むもの。
岩高蘭
がんこうらん ガンカウ― [3] 【岩高蘭】
ガンコウラン科の常緑低木。北海道と本州の高山帯に自生。高さ10〜25センチメートル。多数枝分かれして地をおおう。葉は線形で密に互生する。初夏,茎頂付近の葉腋に淡紅色の小花を開く。雌雄異株。果実は小球形で黒熟し,多汁で甘味があり,生食し,またジャム・果実酒にする。
岩高蘭[図]
岩鬚
いわひげ イハ― [2] 【岩鬚】
(1)ツツジ科の常緑小低木。高山の岩上に生える。枝は細く,よく分枝して地をはい,菱(ヒシ)形の小鱗片(リンペン)葉が密に多数つく。夏,葉腋(ヨウエキ)からでた細い花柄に淡紅色の鐘形の花を一つ下垂してつける。
(2)褐藻類ウイキョウモ目の海藻。潮間帯に群生する。からだは細長く,太さ1ミリメートル,長さ15センチメートルほどになる。
岩魚
いわな【岩魚】
a char(r).→英和
岩魚
いわな イハ― [0] 【岩魚】
サケ目の淡水魚。全長30センチメートル内外。サケ科の陸封型で,体形はサケに似て比較的細長く側扁する。全体に黄褐色,背面は藍緑(ランリヨク)色で,体側に淡灰色と黄赤色の小斑点が散在。関東・中部・関西地方の,夏でも水温が摂氏一五度以下の清冷な渓流に分布し,昆虫・小魚などを捕食する。渓流釣りの対象魚。キリクチ。ゴギ。ダンブリ。イモホリ。[季]夏。《―焼く塩こぼれけり石の上/堀端蔦花》
岩鷚
いわひばり イハ― [3] 【岩雲雀・岩鷚】
スズメ目イワヒバリ科の小鳥。スズメよりやや大きく太っている。地味な褐色で頭は灰色,翼に二本の白帯がある。本州の高山の岩場にすみ,美声でさえずる。オヤマスズメ。ダケヒバリ。
岩鼻
いわはな イハ― [0] 【岩鼻・岩端】
岩の突端。
岫
くき 【岫】
(1)山のほら穴。「其の鳥は須弥山(シユミセン)の片―に巣を咋(ク)ひて/今昔 3」
(2)山の峰。[新撰字鏡]
岬
みさき [0] 【岬・崎】
〔「み」は接頭語,「さき」は先〕
海や湖などの水中に突き出た陸地の先端。さき。
岬
みさき 【岬】
(1)大阪府南西端,泉南郡の町。大阪湾に面し,江戸廻船の風待ち港。
(2)千葉県南東部,夷隅(イスミ)郡の町。夷隅川河口域にあり,太平洋沿岸は南房総国定公園。
岬
みさき【岬】
a cape;→英和
a promontory.→英和
岬回
みさきみ 【岬回】
岬の湾曲した部分。また,岬の周囲。「―の荒磯(アリソ)に寄する五百重波(イオエナミ)/万葉 568」
岬角
こうかく カフ― [0] 【岬角】
みさき。
岬馬
みさきうま [3] 【岬馬・御崎馬】
日本在来馬の一。約一〇〇頭が宮崎県都井岬に自然繁殖している。外国産品種との混血を免れ,日本古来の馬の姿を伝える貴重な集団である。天然記念物。
岱山
たいざん 【泰山・岱山・太山】
(1)中国,山東省の中央部,済南の南に位置する名山。五岳の一。秦代から皇帝が封禅の儀式を行なった所。道教信仰の中心。海抜1524メートル。タイ-シャン。
(2) [1]
高い山。大山。
岳
たけ [2] 【岳】
〔「だけ」とも〕
(1)高く大きな山。高山。
(2)山の頂上。山頂。「ある山の―にあがり/仮名草子・伊曾保物語」
岳人
がくじん [0] 【岳人】
登山家。アルピニスト。
岳夫
がくふ【岳夫】
one's wife's father[father-in-law].
岳州
がくしゅう 【岳州】
岳陽(ガクヨウ)の旧称。
岳樺
だけかんば [3] 【岳樺】
カバノキ科の落葉高木。シラカバに似るが,シラカバより高所に分布。樹皮は淡褐色で紙状にはげる。葉は広卵三角形で先は短くとがる。五月頃開花。果穂は直立してつく。草紙樺(ソウシカンバ)。
岳母
がくぼ [1] 【岳母】
妻の母。しゅうとめ。
岳烏
たけがらす [3] 【岳鴉・岳烏】
ホシガラスの別名。
岳父
がくふ [1] 【岳父】
妻の父。しゅうと。岳翁。
岳翁
がくおう [2] 【岳翁】
妻の父。岳父。
岳翁蔵丘
がくおうぞうきゅう ガクヲウザウキウ 【岳翁蔵丘】
室町時代の画僧。蔵丘は諱(イミナ)。生没年・伝記とも未詳であるが,五山禅僧の了庵らの讃のある「山水図」などを残す。
岳陽
がくよう ガクヤウ 【岳陽】
中国,湖南省の洞庭湖東岸の河港都市。茶の積み出し地として有名。岳陽楼がある。旧称,巴陵(ハリヨウ)・岳州。ユエヤン。
岳陽楼
がくようろう ガクヤウ― 【岳陽楼】
岳陽市の城壁西門の楼。洞庭湖に臨み,絶景の地として知られ,杜甫など多くの詩人が詩に詠んだ。
岳飛
がくひ 【岳飛】
(1103-1141) 中国,南宋の武将。字(アザナ)は鵬挙。一兵卒より湖北一帯を領する軍閥となる。金への抗戦を主張し和議派の宰相秦檜(シンカイ)の讒言(ザンゲン)により獄死。岳王廟にまつられ,民族的英雄として尊崇される。著「岳忠武王集」
岳鴉
たけがらす [3] 【岳鴉・岳烏】
ホシガラスの別名。
岳麓
がくろく [0] 【岳麓】
山のふもと。特に,富士山のふもと。
岷江
みんこう 【岷江】
中国,四川省中部を流れる河川。省北端の岷山に源を発し,南流して四川盆地をうるおし,長江に注ぐ。長さ630キロメートル。ミン-チアン。
岷江入楚
みんごうにっそ ミンガウニツソ 【岷江入楚】
源氏物語の注釈書。五五巻。中院通勝著。1598年成立。三条西実枝(サネエダ)の講義の聞き書きに「河海抄」「花鳥余情」「弄花抄」「細流抄」などの説を取捨して自説を加えた古注集成の最大のもの。みんごうじっそ。
岸
きし [2] 【岸】
(1)陸地が海・湖・川・池などの,水と接する所。みずぎわ。
(2)土地のきり立った所。がけ。「磐代(イワシロ)の―の松が枝結びけむ/万葉 143」
岸
きし【岸】
the bank (川);→英和
the shore (海・湖・川);→英和
the beach (浜);→英和
the coast.→英和
〜に[へ]ashore.→英和
〜を離れて off shore.
岸
きし 【岸】
姓氏の一。
岸の柳
きしのやなぎ 【岸の柳】
長唄の一。1873年(明治6)発表。杵屋(キネヤ)梅彦作詞,三世杵屋正次郎作曲。夏の隅田川,柳橋,本所などの情景を粋に唄った曲。
岸伝い
きしづたい [3] 【岸伝い】
岸辺に沿って行くこと。
岸信介
きしのぶすけ 【岸信介】
(1896-1987) 政治家。山口県生まれ。東大卒。佐藤栄作の兄。東条内閣の商工相となり戦時経済体制を推進。戦後 A 級戦犯として逮捕。追放解除後,衆議院議員。1957年(昭和32)首相就任。60年国民的反対運動の中で新日米安保条約批准を強行。直後に総辞職。
岸和田
きしわだ 【岸和田】
大阪府南部,大阪湾に面する市。商工業・住宅都市。近世,岡部氏の城下町。繊維・金属・木材・機械工業などが発達。
岸壁
がんぺき [0] 【岸壁】
(1)船舶を接岸させるために港や運河に築いた石やコンクリートの堤。
(2)壁のようにけわしく切り立った岸。
岸壁
がんぺき【岸壁】
a quay;→英和
a wharf (波止場).→英和
岸本
きしもと 【岸本】
姓氏の一。
岸本由豆流
きしもとゆずる 【岸本由豆流】
(1789-1846) 江戸後期の国学者。本姓,朝田氏。通称,大隅(タイグウ)。号は�園(ヤマブキソノ)。伊勢の人。村田春海に師事。歌人・蔵書家としても著名。著「万葉集考証」「土佐日記考証」など。
岸本英夫
きしもとひでお 【岸本英夫】
(1903-1964) 宗教学者。兵庫県生まれ。東大教授。比較宗教学を開拓し,方法論の確立に努めた。著「宗教学」「死を見つめる心」
岸本調和
きしもとちょうわ 【岸本調和】
(1638-1715) 江戸前期の俳人。奥州岩代国の人。武士階級を中心に門人を拡大し,江戸俳壇で最大勢力を誇ったが,蕉門の擡頭で退潮。著「富士石」
岸派
きしは 【岸派】
日本画の一流派。岸駒(ガンク)を祖とする。諸派を折衷した様式で江戸後期から明治期にかけて勢力があった。
岸清一
きしせいいち 【岸清一】
(1867-1933) 体育功労者・弁護士。島根県生まれ。東大卒。スポーツ振興に尽力,大日本体育協会会長,IOC 委員などを歴任。
岸田
きしだ 【岸田】
姓氏の一。
岸田俊子
きしだとしこ 【岸田俊子】
(1863-1901) 女性運動の先駆者。京都生まれ。号は湘烟。自由民権運動に参加し,民権論・男女同権を説いた。中島信行と結婚。主著「同胞姉妹に告ぐ」
岸田劉生
きしだりゅうせい 【岸田劉生】
(1891-1929) 洋画家。東京生まれ。吟香の子。黒田清輝に師事し白馬会で学ぶ。フューザン会を興し,草土社を創立。北欧古典の影響を受けた写実的作風を樹立,のち宋元画・浮世絵に傾倒。代表作に娘の麗子をモデルにした一連の「麗子像」がある。
岸田吟香
きしだぎんこう 【岸田吟香】
(1833-1905) 新聞記者・事業家。岡山県生まれ。ヘボンの「和英語林集成」の編纂を助け,「海外新聞」「もしほ草」を創刊。東京日日新聞記者となり,のち日清貿易研究所・東亜同文会を創設。
岸田国士
きしだくにお 【岸田国士】
(1890-1954) 劇作家・小説家。東京生まれ。陸士卒。のち,東大仏文科で学ぶ。フランスで演劇を研究し,日本の現代戯曲と演劇理論の基礎を樹立。代表作,戯曲「牛山ホテル」「歳月」,小説「由利旗江」「暖流」など。
岸田日出刀
きしだひでと 【岸田日出刀】
(1899-1966) 建築家・建築評論家。福岡県生まれ。東京帝大教授。安田講堂などを設計。著「欧米建築界の趨勢」「欧州近代建築史論」など。
岸辺
きしべ [0][3] 【岸辺】
岸のほとり。陸が水に接するあたり。
岸頭
がんとう [0] 【岸頭】
岸のほとり。岸の上。
岸駒
がんく 【岸駒】
(1756-1838) 江戸後期の画家。金沢に生まれ京都で活躍。沈南蘋(チンナンピン)派・円山派などを学び,筆法の鋭い装飾的な障屏画を描いた。岸派の祖。
峙つ
そばだつ【峙つ】
⇒聳(そび)える.
峙つ
そばだ・つ [3] 【峙つ・聳つ】
■一■ (動タ五[四])
〔古くは「そばたつ」と清音。稜(ソバ)立つ,の意〕
岩・山などが,ほかよりひときわ高くそびえる。「山ガ―・ツ/ヘボン」「緑蔭水畔を彩り危巌四岸に―・ち/日本風景論(重昂)」
〔「そばだてる」に対する自動詞〕
■二■ (動タ下二)
⇒そばだてる(攲)
峠
とうげ タウゲ [3] 【峠】
〔「手向(タム)け」の転。通行者が旅路の安全を祈って道祖神に手向けた所の意。「峠」は国字〕
(1)尾根の鞍部を越える山道を登りつめた所。道はそこから下りになる。
(2)ものの勢いの最も盛んな時期。絶頂期。「この熱も今が―だ」「インフレも今年が―だろう」
峠
とうげ タウゲ 【峠】
姓氏の一。
峠
とうげ【峠】
<cross over> a (mountain) pass;[危機] <pass> the crisis[critical stage (病人などの)];→英和
the worst <is over> ;→英和
[絶頂]the peak;→英和
<be in> the height <of> .→英和
‖鈴鹿峠 Suzuka Pass.
峠三吉
とうげさんきち タウゲ― 【峠三吉】
(1917-1953) 詩人。大阪生まれ。本名,三吉(ミツヨシ)。広島で被爆。「にんげんをかえせ」の序詩で知られる「原爆詩集」で,被爆の怒りと悲しみをうたう。
峠柴
とうげしば タウゲ― [3] 【峠柴】
ヒカゲノカズラ目の常緑性シダ植物。山中の林下に自生。茎は基部から分岐し高さ約15センチメートルで,狭披針形の葉を密に互生する。葉は暗緑色。夏,上方の葉腋(ヨウエキ)に淡黄色の胞子嚢(ノウ)をつける。峠檜葉(トウゲヒバ)。
峡
かい カヒ [0][1] 【峡】
〔「交(カ)ひ」と同源〕
山と山との間の狭く細長い土地。「狭き山の―に出でぬ/即興詩人(鴎外)」
峡江
きょうこう ケフカウ [0] 【峡江】
⇒フィヨルド
峡湾
きょうわん ケフ― [0] 【峡湾】
⇒フィヨルド
峡谷
きょうこく【峡谷】
a gorge;→英和
a ravine;→英和
a canyon.→英和
峡谷
きょうこく ケフ― [0] 【峡谷】
幅が狭く深く険しい谷。「黒部―」
峡路
かいじ カヒヂ [1] 【峡路】
山間(ヤマアイ)の細い道。山峡(ヤマカイ)の道。
峡間
きょうかん ケフ― [0] 【峡間】
谷間。谷あい。「―の村落」
峨々たる
がが【峨々たる】
craggy;→英和
rugged.→英和
峨山
がさん 【峨山】
(1275-1365) 鎌倉後期の曹洞宗の僧。総持寺第二世。名は韶碩(ジヨウセキ)。能登の人。比叡山で天台宗を学んだが,のち瑩山紹瑾(ケイザンジヨウキン)の弟子となり,曹洞宗に転じた。多くの門弟を育て,曹洞宗の発展に寄与。
峨峨
がが [1] 【峨峨】 (ト|タル)[文]形動タリ
山などの険しくそびえ立つさま。「山脈―として相ひ連なり/浮城物語(竜渓)」
峨眉山
がびさん 【蛾眉山・峨眉山】
中国,四川省の四川盆地西端にある名山。海抜3099メートル。五台山・天台山とともに中国の仏教の三大霊山といわれる。オーメイ-シャン。
峭刻
しょうこく セウ― [0] 【峭刻】 (ト|タル)[文]形動タリ
きびしく残忍なさま。苛酷(カコク)。「容貌も―となり/山月記(敦)」
峭厳
しょうげん セウ― [0] 【峭厳】 (名・形動)[文]ナリ
非常にきびしい・こと(さま)。峻厳。
峭寒
しょうかん セウ― [0] 【峭寒】
きびしい寒さ。厳寒。酷寒。
峭峻
しょうしゅん セウ― [0] 【峭峻】
けわしくたかいこと。険峻。
峭立
しょうりつ セウ― [0] 【峭立】 (名)スル
きりたつようにそびえること。「岩石―せる峻険の谷地/肉弾(忠温)」
峭絶
しょうぜつ セウ― [0] 【峭絶】 (形動ナリ)
高くけわしいさま。「その奇怪―なる姿は/日光山の奥(花袋)」
峰
みね [2] 【峰・嶺】
〔「み(御)」は接頭語〕
(1)山のひときわ高くなった所。山のいただき。頂上。山頂。ね。「―から吹きおろす風」
(2){(1)}のように高くなっている部分。「雲の―」
(3)刀剣などの刃の,背の部分。「―打ち」
峰
ね [0] 【嶺・峰】
山の頂。みね。「―に立つ雲を見つつ偲はせ/万葉 3515」
峰
みね【峰】
(1)[山の]a peak;→英和
a top.→英和
(2)[刃の]the back.→英和
峰
お ヲ 【峰・丘】
山の小高い所。みね。おか。また,尾根。「あしひきの―の上の桜/万葉 4151」
峰の薬師
みねのやくし 【峰の薬師】
愛知県にある鳳来寺の通称。
峰ろ田
おろた ヲロ― 【峰ろ田】
〔「お」は峰,「ろ」は接尾語〕
丘の上にある田。「安波をろの―に生はるたはみづら/万葉 3501」
峰入り
みねいり [0] 【峰入り】 (名)スル
「大峰(オオミネ)入り」に同じ。[季]夏。
峰定寺
ぶじょうじ ブヂヤウ― 【峰定寺】
京都市左京区にある寺。山号は大悲山。1154年,西念の開創。享保年間(1716-1736)に元快が中興。修験者の行場。大悲山寺。北大峰。
峰崎
みねざき 【峰崎】
姓氏の一。
峰崎勾当
みねざきこうとう 【峰崎勾当】
地歌の演奏家・作曲家。天明(1781-1789)・寛政(1789-1801)頃大坂で活躍。「雪」「残月」「越後獅子」「袖香炉」などの名曲を作る。生没年未詳。
峰巒
ほうらん [0] 【峰巒】
山のみね。また,連なった山々。「大小の―,畳々として/浮城物語(竜渓)」
峰打ち
みねうち [0] 【峰打ち・刀背打ち】
刀の峰で相手を打つこと。相手を斬らず,打撃を与えるために行う。むねうち。
峰桜
みねざくら [3] 【峰桜】
バラ科の落葉小高木。本州中部以北の亜高山帯に生える。新葉は赤褐色。五,六月,葉と同時に淡紅色の五弁花を開く。高嶺桜(タカネザクラ)。
峰榛
みねばり [0] 【峰榛】
ヤシャブシの別名。
峰続き
みねつづき [3] 【峰続き】
峰と峰とが続いていること。「―の山々」
峰越し
みねごし [0] 【峰越し】
峰を越えること。みねごえ。
島
しま [2] 【縞・島】
筋によって構成された模様の総称。特に,二色以上の色糸を経(タテ)あるいは緯(ヨコ),また経緯(タテヨコ)に配してさまざまな筋を表した織物。近世後期,南方諸島から渡来した布の意である島渡り物に,筋文様が多かったことからの呼称。大名縞・子持ち縞・滝縞・矢鱈縞(ヤタラジマ)・棒縞・万筋・横縞・蹣跚縞(ヨロケジマ)など。
→筋■一■□一□(1)
(イ)
縞[図]
島
しま 【島】
姓氏の一。
島
しま [2] 【島】
(1)四方を水で囲まれた比較的狭い陸地。海を隔てている本土より狭い陸地,また河や湖の中にある狭い陸地。
(2)ある限られた地域。一般社会から区別された区域。遊郭ややくざの縄張りなどをいう。「この―はよその者には渡せない」「此の―初めての祝儀とて先づ嚊が手元へ二両投げければ/浮世草子・諸艶大鑑 5」
(3)「島台」の略。
(4)流水・築山のある庭園。「み立たしの―を見る時にはたづみ流るる涙止めそかねつる/万葉 178」
(5)〔「島物」の略〕
「縞」に同じ。
島
しま【島】
an island;→英和
an islet (小島).→英和
〜の insular.→英和
‖島めぐり a tour of islands;a tour round the island.
島つ鳥
しまつとり 【島つ鳥】 (枕詞)
島にすむ鳥の意で,「鵜(ウ)」にかかる。「―鵜飼が伴(トモ)いま助(ス)けに来(コ)ね/古事記(中)」
島之内
しまのうち 【島之内】
大阪市中央区南部の地名。各種問屋が集中し,船場とならぶ商業地区。
島井
しまい シマヰ 【島井】
姓氏の一。
島井宗室
しまいそうしつ シマヰ― 【島井宗室】
(1539-1615) 安土桃山・江戸初期の豪商。茶人。博多の人。号は瑞雲庵・軒瑞翁など。名は茂勝。対明・対鮮貿易に従事。千利休と親交を結び,豊臣秀吉・黒田長政らの信が厚かった。
島人
しまびと [2][0] 【島人】
島に住んでいる人。島の住民。
島人
とうじん タウ― [0] 【島人】
島に住む人。しまびと。
島伝い
しまづたい [3] 【島伝い】
島から島へ渡って行くこと。「―に北上する」
島先
しまさき [0] 【島崎・島先】
島の突端。
島内
とうない タウ― [1] 【島内】
島の中。島のうち。
島原
しまばら 【島原】
(1)長崎県島原半島東部,島原湾に面する市。江戸時代,松平氏の城下町。背後に眉山・雲仙岳を控え,島原温泉とあわせて観光保養地として発展。
(2)京都市下京区西新屋敷にあった遊郭の通称。1640年,室町六条(三筋町)辺から移転。
島原の乱
しまばらのらん 【島原の乱】
1637年から翌年にかけて,肥前島原・肥後天草に起こった農民一揆。幕府のキリシタン弾圧と領主の苛政に対し,益田四郎時貞(天草四郎)を首領として農民軍が蜂起(ホウキ),原城にこもったが幕府の大軍により陥落,皆殺しとなった。以後,幕府の禁教策が強まる。天草一揆。天草の乱。島原一揆。
島原半島
しまばらはんとう 【島原半島】
長崎県南東部,島原湾と天草灘を分かつ半島。中央に雲仙火山群があり,雲仙天草国立公園の中核部。
島原大変肥後迷惑
しまばらたいへんひごめいわく 【島原大変肥後迷惑】
1792年(寛政4)の雲仙岳の噴火で,対岸の肥後に被害が発生したことをいう語。
→雲仙岳噴火
島原模様
しまばらもよう [5] 【島原模様】
〔京都島原の舞妓(マイコ)が着始めたという〕
裾模様の置き方の一。襟先から衽(オクミ)・前裾に及ぶ派手な模様。島原褄(ツマ)模様。千代田模様。
島原湾
しまばらわん 【島原湾】
熊本・福岡・佐賀・長崎の四県に囲まれた内海。島原半島南端と天草下島の間の早崎(ハヤサキ)瀬戸を湾口とし,特に湾奥の浅い海域一帯を有明海という。
島原狂言
しまばらきょうげん [5] 【島原狂言】
京都の遊郭島原の遊女たちが演じた女歌舞伎の一種。また,島原遊郭を舞台とする傾城買いのさまを演じた歌舞伎狂言。明暦(1655-1658)から寛文(1661-1673)初期頃まで流行。のち京都では,歌舞伎自体をいうようになった。島原歌舞伎。
島原道中
しまばらどうちゅう [5] 【島原道中】
もと,京都の島原遊郭で四月二一日に行われた行事。郭(クルワ)中の全盛の大夫(タユウ)が盛装し,髪を古風に結い,黒塗り三本足の下駄を履いて,外八文字を踏んで練り歩いたもの。島原太夫の道中。
島台
しまだい [2] 【島台】
洲浜台の上に,蓬莱(ホウライ)山を模した形をつくったもの。松・竹・梅・鶴・亀などの形で飾り,祝儀の際の飾り物とした。島形。島。蓬莱。
島司
とうし タウ― [1] 【島司】
(1)旧制で,府県庁に属した島庁の長官。知事の命令により管轄区域内の島地の行政事務を担当した。1926年(大正15)廃止。
(2)律令制で,壱岐・対馬・多褹(タネ)の三島に置かれた官人。国司に準じた。
島国
しまぐに【島国】
an island country.島国根性 an insular spirit;insularism.→英和
島国
しまぐに [2] 【島国】
周囲を海で囲まれた国。
島国根性
しまぐにこんじょう [5] 【島国根性】
島国に住む住民にありがちな,視野が狭く閉鎖的で,こせこせした性質。
島国的
しまぐにてき [0] 【島国的】 (形動)
島国に特有なさま。細事にこだわり,視野が狭いさまにいう。
島地
しまじ シマヂ 【島地】
姓氏の一。
島地
とうち タウ― [1] 【島地】
島になっている土地。しま。
島地黙雷
しまじもくらい シマヂ― 【島地黙雷】
(1838-1911) 浄土真宗本願寺派の僧。山口県の人。神仏分離,大教院制の廃止を主張し,仏教各宗の近代的独立のために尽力した。また,日本赤十字社の創設にも貢献。
島夷
とうい タウ― [1] 【島夷】
中国で南方の異民族の呼称。古くは揚子江流域の住民,秦漢以後は貴州・雲南の住民をさすなど時代によって対象が異なる。
島夷誌略
とういしりゃく タウイシリヤク 【島夷誌略】
一四世紀の南海諸国の地理・物産・風俗などについての見聞を記した地誌。一巻。元の汪大淵(オウダイエン)の撰。1351年完成。
島宇宙
しまうちゅう [3] 【島宇宙】
銀河{(2)}の旧称。
島守
しまもり [2] 【島守】
島の番人。また,島の住人。
島寒菊
しまかんぎく [3] 【島寒菊】
キク科の多年草。西日本に自生。栽培されるキクの原種の一つ。高さ約50センチメートルで,多く黒紫色を帯びる。秋,黄色の頭花を多数つける。花を油に漬けて薬用にした。油菊。浜寒菊。
島尾
しまお シマヲ 【島尾】
姓氏の一。
島尾敏雄
しまおとしお シマヲトシヲ 【島尾敏雄】
(1917-1986) 小説家。横浜市生まれ。九大卒。難解な超現実的作風で知られるが,一連のいわゆる病妻物でも高い評価を得た。作「夢の中での日常」「死の棘(トゲ)」など。
島山
しまやま [0] 【島山】
(1)島の中にある山。また,全体が山を成している島。
(2)庭の池の中に築いた,山形の島。
島崎
しまさき [0] 【島崎・島先】
島の突端。
島崎
しまざき 【島崎】
姓氏の一。
島崎藤村
しまざきとうそん 【島崎藤村】
(1872-1943) 詩人・小説家。長野県生まれ。本名,春樹。明治学院卒。北村透谷らと「文学界」を創刊。「若菜集」により浪漫主義詩人としての名声を博したが,のち小説に移り自然主義の代表的作家となった。小説「破戒」「春」「家」「新生」「夜明け前」など。
島嶼
とうしょ タウ― [1] 【島嶼】
〔「嶼」は小さい島の意〕
大きな島や小さな島。島々。しま。
島嶼
とうしょ【島嶼】
islands;an archipelago.→英和
島巡り
しまめぐり [3] 【島巡り】
(1)島の周囲や島の中を見てまわること。
(2)島々を船でめぐって遊覧すること。
島広山
しまひろやま 【島広山】
天慶三年(940),平将門が平貞盛・藤原秀郷の軍と戦った地。茨城県岩井市付近の台地と伝える。
島弧
とうこ タウ― [1] 【島弧】
⇒弧状列島(コジヨウレツトウ)
島影
しまかげ [0][3] 【島影】
ぼんやり見える島の姿。
島抜け
しまぬけ [4] 【島抜け・島脱け】 (名)スル
島流しの罪人が,その島を抜け出すこと。また,その罪人。島破り。
島曇
しまぐもり [3] 【島曇(り)】
島の上空だけが層雲(霧)におおわれる現象。暖湿な気流が島で上昇,断熱冷却して発生する。梅雨期の伊豆諸島などに見られ,飛行機は視界不良で着陸できずに引き返すことがある。
島曇り
しまぐもり [3] 【島曇(り)】
島の上空だけが層雲(霧)におおわれる現象。暖湿な気流が島で上昇,断熱冷却して発生する。梅雨期の伊豆諸島などに見られ,飛行機は視界不良で着陸できずに引き返すことがある。
島替
しまがえ 【島替】
江戸時代,流された島で再び罪を犯した罪人を,さらに遠い島に流したこと。
島木
しまぎ [2][0] 【島木】
鳥居の笠木(カサギ)の下に渡す長い横木。
→鳥居
島木
しまき 【島木】
姓氏の一。
島木健作
しまきけんさく 【島木健作】
(1903-1945) 小説家。札幌市生まれ。本名,朝倉菊雄。東北大中退。農民運動に参加したが投獄され転向。「癩」「盲目」で文壇にデビュー,以後「再建」「生活の探求」などで農民運動や知識人の帰農問題を倫理的に追求した。ほかに「礎」「赤蛙」がある。
島木赤彦
しまきあかひこ 【島木赤彦】
(1876-1926) 歌人。長野県生まれ。本名,久保田俊彦。長野師範卒。アララギ派に属し,伊藤左千夫に師事。近代感覚の主情的な作風を示すが,後年,生命感の表現を写生道に見,東洋的な自然詠へと歌境を深めた。歌集「切火」「氷魚」「太虗集」,歌論「歌道小見」など。
島本
しまもと 【島本】
大阪府北東部,三島郡の町。後鳥羽上皇の離宮跡(水無瀬神宮)や桜井駅跡など名所・史跡が多い。
島村
しまむら 【島村】
姓氏の一。
島村抱月
しまむらほうげつ 【島村抱月】
(1871-1918) 文芸評論家・劇作家・演出家。島根県生まれ。本名,滝太郎。「早稲田文学」を復刊し,自然主義文学運動の指導者として活躍。また,文芸協会を創立。松井須磨子と芸術座を組織して新劇の民衆化に努めた。著「囚はれたる文芸」「新美辞学」「近代文芸之研究」など。
島根
しまね 【島根】
〔「ね」は接尾語〕
島。「大和をも遠く離(サカ)りて,岩が根の荒き―に宿りする君/万葉 3688」
島根
しまね 【島根】
中国地方中北部の県。かつての出雲(イズモ)・石見(イワミ)・隠岐(オキ)三国を占める。北は日本海に面し,大部分は中国山地となる。北東部の島根半島の南に宍道湖と中海がある。隠岐諸島や竹島も含む。県庁所在地,松江市。
島根医科大学
しまねいかだいがく 【島根医科大学】
国立大学の一。1975年(昭和50)設立。本部は出雲市。
島根大学
しまねだいがく 【島根大学】
国立大学の一。1920年(大正9)創立の松江高校と島根師範・同青年師範が合併して,49年(昭和24)新制大学となる。65年島根農科大学を併合。本部は松江市。
島梟
しまふくろう [4] 【島梟】
フクロウ目フクロウ科の鳥。翼を開くと2メートルに達し,日本のフクロウでは最大。体は灰褐色で尾は淡褐色。魚類・両生類を捕食する。北海道・南千島・サハリンなどの河川・湖沼周辺の原生林にすむ。分布域が狭く,個体数が減少。天然記念物。絶滅危惧種。
島民
とうみん【島民】
a native of the island;→英和
an islander.→英和
島民
とうみん タウ― [0] 【島民】
島の住民。
島津
しまづ 【島津】
姓氏の一。初め惟宗(コレムネ)姓,のち藤原姓,さらに源姓を称する。鎌倉時代から江戸時代まで南九州を支配した有力大名。
島津久光
しまづひさみつ 【島津久光】
(1817-1887) 幕末・維新期の政治家。薩摩の人。斉彬の異母弟。藩主忠義の父として藩政の実権を握り,寺田屋で尊攘派を弾圧。また,幕政改革のため,勅使大原重徳を奉じて江戸に入り,その帰途,生麦事件をひきおこした。禁門の変以後,公武合体派の主柱。
島津久基
しまづひさもと 【島津久基】
(1891-1949) 国文学者。鹿児島県生まれ。東大教授。古代中世の伝説・説話・物語研究に業績をあげた。著「近古小説新纂」「義経伝説と文学」など。
島津侵入事件
しまづしんにゅうじけん 【島津侵入事件】
⇒琉球出兵(リユウキユウシユツペイ)
島津家久
しまづいえひさ 【島津家久】
(1567-1638) 安土桃山・江戸前期の武将。薩摩藩主。文禄・慶長の役で軍功をたてる。安南・呂宋・明と交易,琉球を攻めて支配下におく。
島津忠義
しまづただよし 【島津忠義】
(1840-1897) 幕末の薩摩藩主。久光の長男。開成所を創設,藩の近代化を進めた。1867年密勅を受けて上洛し,王政復古に尽力。
島津斉彬
しまづなりあきら 【島津斉彬】
(1809-1858) 江戸末期の薩摩藩主。1851年異母弟久光をおさえて藩主となり,殖産興業,洋式兵備の充実を図り,短期間に反射炉や軍艦を造り,紡績機械を積極的に輸入した。将軍継嗣問題では一橋派に属した。
島津源蔵
しまづげんぞう 【島津源蔵】
(1869-1951) 発明家・実業家。京都生まれ。父初代源蔵を継いで家業(島津製作所)を発展させるとともに国産蓄電池の工業的生産に成功して日本電池(株)を創業。
島津義久
しまづよしひさ 【島津義久】
(1533-1611) 安土桃山時代の武将。貴久の長男。号,竜伯。父の遺業を継いで九州全土をほぼ統一。1587年豊臣秀吉の九州出兵を受けてこれに降り,薩摩・大隅二国を安堵された。
島津義弘
しまづよしひろ 【島津義弘】
(1535-1619) 安土桃山時代の武将。兄義久と九州統一事業に活躍。文禄・慶長の役で戦功をたてる。関ヶ原の戦いでは西軍に属して最後まで勇戦。戦後本領は安堵された。
島津貴久
しまづたかひさ 【島津貴久】
(1514-1571) 戦国時代の武将。薩摩・大隅二国を統一。また,日向(ヒユウガ)平定事業を進めた。
島津重豪
しまづしげひで 【島津重豪】
(1745-1833) 江戸後期の薩摩藩主。開化・文教政策に意を用い,造士館・医学院などを造営。豪華な生活ぶりは有名で,藩の財政を脅かした。晩年,調所広郷(ズシヨヒロサト)を用いて財政再建を図った。
島流し
しまながし [3] 【島流し】 (名)スル
(1)昔,罪人を遠い島や土地に送った刑罰。流罪。遠島。
(2)遠い土地に追いやること。左遷。「本社から地方の営業所へ―になる」
島流し
しまながし【島流し】
exile.→英和
〜にする banish[exile] <a person> to an island.→英和
〜になる be exiled to an island;be marooned.
島浮き
しまうき [0] 【島浮き】
⇒浮(ウ)き島(シマ)(2)
島物
しまもの [0] 【島物】
(1)南方の諸島から渡来したもの。特に,桃山時代前後に渡来し,茶器に見立てられた茶入れや茶壺(チヤツボ)などをいう。
(2)出所のあやしげなもの。えたいの知れないもの。「其曲節,平家とも舞とも謡とも知れぬ―なり/仮名草子・東海道名所記」
(3)「縞物(シマモノ)」に同じ。
島田
しまだ [0][3] 【島田】
「島田髷(マゲ)」の略。「高―」「文金―」
島田
しまだ 【島田】
静岡県中部の市。近世,東海道の宿場町で,大井川の渡し場から発達。木材・茶の集散地。近年,パルプ工場・自動車部品・食品工業などが立地。
島田
しまだ 【島田】
姓氏の一。
島田三郎
しまださぶろう 【島田三郎】
(1852-1923) 政治家。江戸生まれ。1874年(明治7)横浜毎日新聞創刊。82年立憲改進党の結成に参加。のち,衆議院議員。86年受洗。ジーメンス事件,普通選挙,足尾鉱毒事件などで活躍。著「開国始末」「条約改正論」など。
島田崩し
しまだくずし [4] 【島田崩し】
島田髷を略式に結ったもの。多く芸者が結い,また忌中にも結った。
島田清次郎
しまだせいじろう 【島田清次郎】
(1899-1930) 小説家。石川県生まれ。貧しい境遇にある天才的な少年の精神の遍歴を描く「地上」で,第一次大戦後の読書界に反響を呼ぶ。
島田髷
しまだまげ [3] 【島田髷】
日本髪の髪形の一。未婚の女性の髪形とされ,婚礼の髪形ともされている。最初は締めつけた形であったが次第に鬢(ビン)を張り出すなど複雑な形となった。高島田・文金島田など変わり形が多い。しまだわげ。
〔江戸初期に東海道島田宿の遊女の始めたものとも,寛永頃の歌舞伎役者島田万吉の結い始めたものとも,また「締めた」の転ともいう〕
島田髷[図]
島田髷
しまだわげ [3] 【島田髷】
「しまだまげ(島田髷)」に同じ。「おこそ頭巾を手に持ちて,乱れし鬢の―/人情本・梅児誉美(初)」
島破り
しまやぶり [3] 【島破り】 (名)スル
「島抜(シマヌ)け」に同じ。
島絵
しまえ [2][0] 【島絵・縞絵】
南蛮の島から渡来した絵。また,それに似せた絵。一説に陰影や濃淡を塗りつぶさず,縞模様のように何本もの細線で表した絵。
島義勇
しまよしたけ 【島義勇】
(1822-1874) 佐賀の乱の首謀者。佐賀藩士。戊辰戦争で活躍。新政府で北海道開拓使判官・秋田県令などを歴任。1874年(明治7)帰郷,不平士族の首領となり,乱を起こして斬られた。
島育ち
しまそだち [3] 【島育ち】
島で育つこと。また,その人。
島脱け
しまぬけ [4] 【島抜け・島脱け】 (名)スル
島流しの罪人が,その島を抜け出すこと。また,その罪人。島破り。
島薗
しまぞの 【島薗】
姓氏の一。
島薗順次郎
しまぞのじゅんじろう 【島薗順次郎】
(1877-1937) 医学者。和歌山市生まれ。京大・東大教授。脚気(カツケ)研究,および栄養学・神経学の研究で業績を残す。
島陰
しまかげ [0][3] 【島陰】
島の陰になって見えない所。
島隠る
しまがく・る 【島隠る】
■一■ (動ラ四)
島陰に隠れる。「―・り我が漕ぎ来れば/万葉 944」
■二■ (動ラ下二)
{■一■}に同じ。「明石の浦の朝霧に―・れ行く舟をしぞ思ふ/古今(羇旅)」
島隠れ
しまがくれ [3] 【島隠れ】
舟が島の後ろに隠れること。
島青鵐
しまあおじ [3] 【島青鵐】
スズメ目ホオジロ科の小鳥。全長約14センチメートル。雄は腹面が鮮黄色,背面は濃い栗色,雌は背面が地味な褐色。好んで虫を食べる。日本では夏鳥として北海道の平原で繁殖し,冬は東南アジアに渡る。ユーラシア北部に広く分布。
島颪
しまおろし [3] 【島颪】
島の山から吹きおろす強い風。
島鵆月白浪
しまちどりつきのしらなみ 【島鵆月白浪】
歌舞伎脚本。散切物(ザンギリモノ)。河竹黙阿弥作。1881年(明治14)東京新富座初演。通称「島鵆」。改心した元盗賊明石の島蔵が,昔の仲間松島千太を,命がけで改心させるという筋。
峻下剤
しゅんげざい [3] 【峻下剤】
強い作用を呈する下剤。
→緩下剤
峻別
しゅんべつ [0] 【峻別】 (名)スル
きびしく区別すること。また,その区別。「理論とイデオロギーを―する」
峻刻
しゅんこく [0] 【峻酷・峻刻】 (名・形動)[文]ナリ
きびしすぎて情愛に流されない・こと(さま)。「―なる法官の威容/義血侠血(鏡花)」
峻厲
しゅんれい [0] 【峻厲】 (名・形動)[文]ナリ
性質が激しい・こと(さま)。「―苛酷人を好かず/思出の記(蘆花)」
峻厳
しゅんげん [0] 【峻厳】 (名・形動)[文]ナリ
(1)いかめしくきびしい・こと(さま)。「―な態度」「―に自己を難詰した彼も/彷徨(潤一郎)」
(2)(山などが)高くけわしいさま。「―な山なみ」
峻厳な
しゅんげん【峻厳な】
stern;→英和
rigid;→英和
severe.→英和
峻坂
しゅんぱん [0] 【峻坂】
けわしい坂。険坂。急坂。
峻岳
しゅんがく [0] 【峻岳】
高くけわしい山。
峻峭
しゅんしょう [0] 【峻峭】 (形動)[文]ナリ
(1)高くけわしいさま。
(2)きびしくおごそかなさま。「禅の機鋒は―なもので/吾輩は猫である(漱石)」
峻峰
しゅんぽう [0] 【峻峰】
高くけわしいみね。峻嶺。
峻嶮
しゅんけん [0] 【峻険・峻嶮】 (名・形動)[文]ナリ
(1)山などが高くけわしい・こと(さま)。「―な峰」
(2)態度などが厳格で近づきがたいさま。「横風ではあるが毫も―な所がない/吾輩は猫である(漱石)」
峻嶺
しゅんれい [0] 【峻嶺】
高くそびえる山。峻峰。
峻抜
しゅんばつ [0] 【峻抜】 (名・形動)[文]ナリ
山などがけわしくそびえていること。また,人よりぬきんでてすぐれているさま。「―雄健なる勢力あり/小説神髄(逍遥)」
峻拒
しゅんきょ [1] 【峻拒】 (名)スル
きっぱりとこばむこと。「誘惑を―する気概あり/即興詩人(鴎外)」
峻烈
しゅんれつ [0] 【峻烈】 (名・形動)[文]ナリ
きびしくはげしい・こと(さま)。「―な批判」
[派生] ――さ(名)
峻烈な
しゅんれつ【峻烈な】
severe;→英和
rigorous;→英和
sharp;→英和
trenchant;→英和
grueling.
峻路
しゅんろ [1] 【峻路】
けわしい道。
峻酷
しゅんこく [0] 【峻酷・峻刻】 (名・形動)[文]ナリ
きびしすぎて情愛に流されない・こと(さま)。「―なる法官の威容/義血侠血(鏡花)」
峻険
しゅんけん [0] 【峻険・峻嶮】 (名・形動)[文]ナリ
(1)山などが高くけわしい・こと(さま)。「―な峰」
(2)態度などが厳格で近づきがたいさま。「横風ではあるが毫も―な所がない/吾輩は猫である(漱石)」
崇つ
かた・つ 【崇つ】
■一■ (動タ四)
あがめる。尊ぶ。「正教(ミノリ)を―・ちて/日本書紀(孝徳訓)」
■二■ (動タ下二)
{■一■}に同じ。「神祇を―・て重(アガ)む/日本書紀(崇神訓)」
崇ふ
あがま・う アガマフ 【崇ふ】 (動ハ下二)
尊敬する。あがめる。「今迄様にさまを付け―・へた娘ごに/浄瑠璃・曾根崎心中」
崇む
あが・む 【崇む】 (動マ下二)
⇒あがめる
崇める
あがめる【崇める】
respect;→英和
revere;→英和
look up <to a person as> ;worship;→英和
praise (賛美);→英和
deify <a person> (神と).→英和
崇める
あが・める [3] 【崇める】 (動マ下一)[文]マ下二 あが・む
(1)この上ないものとして扱う。尊敬する。敬う。「一生の師と―・める」
(2)大切にし,寵愛(チヨウアイ)する。「昨日まで高き親の家に―・められかしづかれし人のむすめ/源氏(若菜上)」
崇仏
すうぶつ [0] 【崇仏】
仏を崇拝すること。「敬神―」
崇伝
すうでん 【崇伝】
(1569-1633) 江戸初期の臨済宗の僧。字(アザナ)は以心。勅号は円照本光国師。一色秀勝の子。南禅寺の玄圃に師事し,のち同寺住持として金地院に住した。徳川家康以下三代の将軍の信任を得て僧録司となり,宗教行政・外交に従事,諸法度の制定にも参画した。著「異国日記」「本光国師日記」など。金地院崇伝。
崇信
すうしん [0] 【崇信】 (名)スル
あがめ信じること。尊び信じること。「人々の―を集める」「旧教を―するものを煽動して文運の進路に抗し/佳人之奇遇(散士)」
崇光天皇
すこうてんのう スクワウテンワウ 【崇光天皇】
(1334-1398) 北朝第三代天皇(在位 1348-1351)。名は興仁(オキヒト)。光厳天皇第一皇子。在位四年。1352年以後六年間,南朝方のため賀名生(アノウ)に幽居。
崇奉
すうほう [0] 【崇奉】 (名)スル
あがめたてまつること。「其不好の宗教を―せず/明六雑誌 6」
崇峻天皇
すしゅんてんのう 【崇峻天皇】
(?-592) 記紀で第三二代天皇の漢風諡号(シゴウ)。名は泊瀬部(ハツセベ)。欽明天皇の皇子。穴穂部皇子と対抗,蘇我氏に擁立された。のち蘇我馬子によって暗殺された。
崇徳天皇
すとくてんのう 【崇徳天皇】
(1119-1164) 第七五代天皇(在位 1123-1141)。名は顕仁(アキヒト)。鳥羽天皇第一皇子。鳥羽上皇の圧力で異腹の近衛天皇に譲位,新院と称した。のち保元の乱を起こし,讃岐(サヌキ)に配流され,同地で没した。墓を白峰(シラミネ)陵という。讃岐院。
崇拝
すうはい [0] 【崇拝】 (名)スル
〔古くは「しゅうはい」とも〕
あがめうやまうこと。信仰すること。「偶像―」「余程人から―された人物だつたと見えて/あめりか物語(荷風)」
崇拝
すうはい【崇拝】
worship;→英和
adoration.→英和
〜する worship;→英和
adore;→英和
admire;→英和
idolize;→英和
make an idol <of> .→英和
‖崇拝者 a worshipper;an admirer.
崇敬
すうけい【崇敬】
reverence.→英和
〜する revere;→英和
honor.→英和
崇敬
すうけい [0] 【崇敬】 (名)スル
あがめうやまうこと。「―の念を抱く」「聖母マリアを―する」
崇敬
そうきょう 【崇敬】 (名)スル
〔「そうぎょう」とも〕
「すうけい(崇敬)」に同じ。「我ヨリ下ノ者ニ―セラリョウヨリモ/天草本伊曾保」
崇神天皇
すじんてんのう 【崇神天皇】
記紀所伝の第一〇代天皇。御間城入彦五十瓊殖尊(ミマキイリビコイニエノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。開化天皇第二皇子。北陸・東海・西道・丹波などを平定。また,税制の基盤を築き,国家体制の基礎をととのえ,御肇国天皇(ハツクニシラススメラミコト)といわれる。都は大和磯城瑞籬(シキミツカキ)宮。
崇禅寺馬場の敵討
そうぜんじばばのかたきうち 【崇禅寺馬場の敵討】
1715年,大坂崇禅寺門前の松原で,大和郡山藩士遠城治左衛門・安藤喜八郎兄弟が末弟宗左衛門の敵,生田伝八郎を討とうとして返り討ちにあった事件。浄瑠璃「敵討崇禅寺馬場」などに脚色された。
崇禎帝
すうていてい 【崇禎帝】
(1610-1644) 中国,明朝最後の皇帝(在位 1628-1644)。廟号(ビヨウゴウ)は毅宗(キソウ)。宦官(カンガン)魏忠賢らを排して明朝の復興を図ったが,清の南下と農民反乱に苦しみ,李自成の北京攻略の際に自殺。
崇禎暦書
すうていれきしょ 【崇禎暦書】
中国,明末に徐光啓・李子藻らがイエズス会宣教師の協力をえて,西洋暦法によって編纂した暦法書。一三五巻。清代における新暦編纂の重要な参考書となった。
崇福寺
すうふくじ 【崇福寺】
大津市滋賀里町にあった寺。668年天智天皇の勅願で建立。十大寺の一つとして栄えたが,一〇世紀以降衰微。今,礎石を残す。志賀山寺。志賀寺。
崇福寺
そうふくじ 【崇福寺】
(1)福岡市にある臨済宗大徳寺派の寺。山号,横岳山。1241年湛慧の開創。南浦紹明の開山。慶長年間(1596-1615)黒田長政が現地に移し,春屋宗園を中興の祖として再建した。
(2)長崎市にある黄檗(オウバク)宗の寺。山号,聖寿山。1629年渡来した中国商人が創建。開山は超然。中国人の菩提寺として中国人の墓が多い。支那寺。唐寺。福州寺。
崇道天皇
すどうてんのう スダウテンワウ 【崇道天皇】
早良(サワラ)親王の追号。
崇重
すうちょう [0] 【崇重】 (名)スル
尊び重んじること。「学士家これを―せり/明六雑誌 12」
崇重
そうちょう [0] 【崇重】 (名)スル
尊び,重んずること。尊重。「いよいよ―すべし/平家 7」
崇高
すうこう [0] 【崇高】 (名・形動)[文]ナリ
(1)けだかくて,とうとい・こと(さま)。「―な魂」
(2)〔sublime〕
西洋美学において,古代ギリシャ以来の古典的調和美と対比される,ゴシック式大聖堂やアルプス山系などの壮大な美。また,それによって喚起される高揚感。壮美。
[派生] ――さ(名)
崇高
すうこう【崇高】
⇒気高い.
崎
さき 【崎・埼】
(1)陸地が海や湖に突き出た所。みさき。「磯の―漕ぎたみ行けば/万葉 273」
(2)山の端が平野に突き出た所。はな。「岡の―いたむるごとに/万葉 4408」
崎
みさき [0] 【岬・崎】
〔「み」は接頭語,「さき」は先〕
海や湖などの水中に突き出た陸地の先端。さき。
崎嶇
きく [1] 【崎嶇】 (形動タリ)
山道のけわしいさま。「更に―羊膓たる山間を穿(ウガ)ち/日光山の奥(花袋)」
崎門
きもん 【崎門】
山崎闇斎(ヤマザキアンサイ)の門下。「―学派」
崑山
こんざん 【崑山】
⇒崑崙(コンロン)(2)
崑山の玉
こんざんのたま [1][1][2] 【崑山の玉】
崑崙(コンロン)から出る宝玉。すばらしい人や物のたとえ。
崑崙
こんろん 【崑崙】
(1)「崑崙山脈」の略。
(2)中国の西方にあると考えられた霊山。黄河の源をなし,玉(ギヨク)を産し,不死の仙女西王母の住む所とされた。崑山。
崑崙八仙
くろはせ 【崑崙八仙】
「こんろんはっせん(崑崙八仙)」に同じ。[和名抄]
崑崙八仙
こんろんはっせん 【崑崙八仙】
雅楽の一。右方。壱越(イチコツ)調。新楽。四人による文の舞。別装束で鶴面をつけ,仙人が鶴となって遊ぶ姿をかたどって舞うという。くろはせ。八仙。鶴舞。
崑崙八仙[図]
崑崙山脈
こんろんさんみゃく 【崑崙山脈】
中国,チベット高原の北を東西に走る古期褶曲山脈。長さ2500キロメートル。東部から黄河・長江が発源する。クンルン山脈。
崑曲
こんきょく [0] 【崑曲】
中国の戯曲の一。明代中期に江蘇省崑山の魏良輔(ギリヨウホ)が南曲の弋陽腔(ヨクヨウコウ)・海塩腔をもとに創始したもの。清代中期まで行われ,京劇に大きな影響を与えた。山腔。崑劇。崑腔。
→南曲
崑腔
こんこう 【崑腔】
⇒崑曲(コンキヨク)
崔嵬
さいかい 【崔嵬】 (形動ナリ)
(1)山の,ごつごつして険しいさま。「峨峨とそびえし―の山路に疲れ行く末は/浄瑠璃・国性爺合戦」
(2)殿舎・楼閣の高く,立派なさま。「其の奇麗―なることは三国無双の鷹塔也/太平記 21」
崔述
さいじゅつ 【崔述】
(1740-1816) 中国,清代中期の学者。号は東壁。古代の史実に対して徹底的な文献批判を試みた。著「洙泗考信録」「孟子事実録」など。
崖
まま 【崖】
傾斜地,崖(ガケ),土手の崩れた所などの地形をいうか。また,そのような地形の地名。「足柄(アシガリ)の―の小菅の菅枕あぜかまかさむ児ろせ手枕/万葉 3369」
崖
がけ [0] 【崖・厓】
山・海岸などの,険しく切り立ったようになっている所。
崖
がけ【崖】
a cliff;→英和
<fall over> a precipice.→英和
崖くずれ a landslide.→英和
崖
ほき 【崖】
山腹などのけわしい所。がけ。「岩のかどふむ―のかけ道/山家(雑)」
崖っ縁
がけっぷち [0] 【崖っ縁】
(1)崖の上の,切り立った縁。
(2)追い詰められた,ぎりぎりの状態。「―に立たされる」
崖下
がいか [1] 【崖下】
がけの下。絶壁の下。
崖岸
がいがん [0] 【崖岸】
水際の切り立っている所。
崖崩れ
がけくずれ [3] 【崖崩れ】
大雨や地震などのために,崖を構成する土・砂・岩石がくずれおちること。
崖谷
がいこく [0] 【崖谷】
切りたった深い谷。
崖路
がけみち [0] 【崖道・崖路】
崖のふちを通る道。がけじ。
崖路
がけじ [0] 【崖路】
「崖道(ガケミチ)」に同じ。
崖道
がけみち [0] 【崖道・崖路】
崖のふちを通る道。がけじ。
崖錐
がいすい [0] 【崖錐】
急傾斜の山麓に風化した岩石片がすべり落ちてできた半円錐状の堆積物。テーラス(talus)。
崛起
くっき [1] 【崛起・屈起】 (名)スル
(1)急に起き立つこと。抜きんでるようになること。「貧賤より―して/西国立志編(正直)」
(2)山などがそびえ立っていること。「高山たる大山(ダイセン)を―し/日本風景論(重昂)」
崢嶸
そうこう サウクワウ [0] 【崢嶸】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)山が高く険しい・こと(さま)。「―たる絶頂は四峯を成して/不二の高根(麗水)」
(2)人生の苦難に満ちている・こと(さま)。「世路の―を慰むるもの/美術の翫賞(敏)」
崩え込む
くえこ・む [0][3] 【崩え込む】 (動マ五[四])
くぼむ。落ちこむ。「歯が抜けて―・んだやうな口元/片恋(四迷)」
崩し
くずし クヅシ [3] 【崩し】
〔動詞「崩す」の連用形から〕
(1)「崩し書き」の略。
(2)簡略にすること。簡略にしたもの。
(3)本来の歌い方や弾き方と変えて演奏すること。「さのさ―」
(4)柔道で,相手の姿勢を不安定にさせること。
崩し字
くずしじ クヅシ― [0][3] 【崩し字】
くずし書きの文字。
崩し書き
くずしがき クヅシ― [0] 【崩し書き】
字画を略して書くこと。草書や行書で書くこと。また,その文字。くずし。
崩し紋
くずしもん クヅシ― [0] 【崩し紋】
正式の紋所の一部分を省略した紋。
崩じる
ほう・じる [0][3] 【崩じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「崩ずる」の上一段化〕
「崩ずる」に同じ。「上皇が―・じる」
崩す
くず・す クヅス [2] 【崩す】 (動サ五[四])
(1)一つにかたまっている物を,端から次第にこわす。「山を―・す」
(2)整っていたものをこわす。きちんとした形や姿勢をとっていたものを乱す。「敵陣を―・す」「ひざを―・す」
(3)字画を簡略にして書く。草書・行書などで書く。「字を―・す」
(4)貨幣を小銭にかえる。「一万円札を―・す」
(5)片端から少しずつする。特に,少しずつ話す。「日比ありつる様―・し語らひて/蜻蛉(上)」
〔「崩れる」に対する他動詞〕
[可能] くずせる
崩す
くずす【崩す】
(1) pull down;break (down);→英和
destroy.→英和
(2) change <a thousand-yen note into small money> .→英和
(3) write <a character> in running style.(4) sit at ease (姿勢を).
崩す
くや・す 【崩す】 (動サ四)
大きな塊などをくだく。[日葡]
崩ずる
ほう・ずる [0][3] 【崩ずる】 (動サ変)[文]サ変 ほう・ず
高貴な人が死ぬ。日本では,天皇・皇后・皇太后・太皇太后についてのみいう。崩御(ホウギヨ)する。「明治天皇が―・ずる」
崩ゆ
く・ゆ 【崩ゆ】 (動ヤ下二)
くずれる。「愛(ウツク)しと我(ア)が思ふ心早川の塞(セ)きに塞くともなほや―・えなむ/万葉 687」
崩る
くず・る クヅル 【崩る】 (動ラ下二)
⇒くずれる
崩る
かむあが・る 【崩る・神上がる】 (動ラ四)
神として天に昇る。貴人が死ぬ。かむのぼる。「歌ひ竟(オ)ふる即ち―・りましき/古事記(中訓)」
崩れ
くずれ クヅレ [3] 【崩れ】
(1)崩れること。崩れたもの。崩れた所。「石垣の―を直す」
(2)整っていたものが乱れること。「敵軍の―をつく」「髪の―」
(3)集まった人々が分かれて行くこと。流れ。「宴会の―」
(4)相場が急激に下がること。
(5)戦いの陣立てが乱れること。
(6)名詞の下に付いて,複合語を作る。
(ア)ある身分や職業のなれの果てである意を表す。「インテリ―」「新聞記者―」
(イ)完成せず,途中でだめになった状態を表す。「併殺―」
崩れる
くずれる【崩れる】
crumble;→英和
collapse;→英和
give way;get out of shape (形が);break (天気が);→英和
slump (相場が).→英和
崩れる
くず・れる クヅレル [3] 【崩れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 くづ・る
(1)まとまっていたものや重なっていたものが,ばらばらになってこわれる。「がけが―・れる」「石垣が―・れる」「河原の石は―・るとも,猶いか計りかは積らまし/保元(下)」
(2)きちんとした形・姿勢をとっていたものが乱れる。整っていたものがこわれる。「背広の型が―・れる」「列が―・れる」「―・れた感じの人」
(3)集団がばらばらになる。特に戦陣が乱れる。「井戸端会議の輪が―・れる」「後のみより御敵―・れ参りて/増鏡(むら時雨)」
(4)天気が悪くなる。「天気が―・れる」
(5)同額の小銭にかえる。「札が―・れたら払う」
(6)相場がさがる。「株価が大きく―・れた」
〔「崩す」に対する自動詞〕
崩れ口
くずれぐち クヅレ― [3] 【崩れ口】
(1)崩れている所の端。
(2)「崩れ際(ギワ)」に同じ。
崩れ掛かる
くずれかか・る クヅレ― [5][0] 【崩れ掛(か)る】 (動ラ五[四])
(1)崩れて物の上に落ちかかる。「裏山が―・ってくる」
(2)まさに崩れようとする。崩れ始める。「―・った古い家」
崩れ掛る
くずれかか・る クヅレ― [5][0] 【崩れ掛(か)る】 (動ラ五[四])
(1)崩れて物の上に落ちかかる。「裏山が―・ってくる」
(2)まさに崩れようとする。崩れ始める。「―・った古い家」
崩れ積み
くずれづみ クヅレ― [0] 【崩れ積み】
石垣を,崩れたような味を出しつつ,自然なかたちに自在に積む手法。
崩れ簗
くずれやな クヅレ― [4] 【崩れ簗】
晩秋,漁期が過ぎて放置され,崩れこわれた下り簗。[季]秋。《獺(カワウソ)の月に啼音や―/蕪村》
崩れ落ちる
くずれお・ちる クヅレ― [5] 【崩れ落ちる】 (動タ上一)[文]タ上二 くづれお・つ
崩れて落ちる。崩壊する。「砲撃で城壁が―・ちる」
崩れ足
くずれあし クヅレ― [0][3] 【崩れ足】
(1)陣立ての崩れかかったありさま。
(2)取引で,相場が下落し始めること。
崩れ際
くずれぎわ クヅレギハ [0] 【崩れ際】
崩れ始めるとき。崩れる間際。崩れぐち。「―の高名(コウミヨウ)(=味方ガ崩レカケタ時,踏ミトドマッテ敵ト槍ヲ合ワセルコト)」
崩壊
ほうかい【崩壊】
collapse;→英和
a breakdown;→英和
a landslide (山くずれ).→英和
〜する collapse;→英和
fall[break]down.
崩壊
ほうかい [0] 【崩壊・崩潰】 (名)スル
(1)くずれること。こわれてしまうこと。「堤防が―する」
(2)〔物〕 不安定な素粒子が自発的に分裂して別種の素粒子に変化すること。また,不安定な原子核が放射線を放出したり自発的に核分裂を起こしたりして,別種の原子核に変化すること。原子核崩壊。壊変。
崩壊定数
ほうかいていすう [5] 【崩壊定数】
一個の不安定な素粒子や原子核が単位時間に崩壊する確率。
崩壊系列
ほうかいけいれつ [5] 【崩壊系列】
放射性核種が崩壊して次々と変化していく一連の系列。ウラン系列・アクチニウム系列・トリウム系列がある。放射性崩壊系列。
崩岸
あず 【坍・崩岸】
くずれた岸。がけ。「―の上に駒を繋ぎて/万葉 3539」
崩御
ほうぎょ [1] 【崩御】 (名)スル
天皇・皇后・皇太后・太皇太后を敬ってその死をいう語。古くは,上皇・法皇にもいった。
崩御
ほうぎょ【崩御】
demise;→英和
death.→英和
崩殂
ほうそ [1] 【崩殂】 (名)スル
天子が死ぬこと。崩御。「―ありて,新帝の即位/舞姫(鴎外)」
崩漏
ぼうろう [0] 【崩漏】
(1)子宮の内部がただれて出血する病気。漢方医学でいう。
(2)液状の下痢。[日葡]
崩潰
ほうかい [0] 【崩壊・崩潰】 (名)スル
(1)くずれること。こわれてしまうこと。「堤防が―する」
(2)〔物〕 不安定な素粒子が自発的に分裂して別種の素粒子に変化すること。また,不安定な原子核が放射線を放出したり自発的に核分裂を起こしたりして,別種の原子核に変化すること。原子核崩壊。壊変。
崩落
ほうらく [0] 【崩落】 (名)スル
(1)くずれ落ちること。
(2)相場が急激に下落すること。「米価が―する」
嵆康
けいこう 【嵆康】
(223-262) 中国,三国時代の魏の文人。字(アザナ)は叔夜。老荘思想を好み,仕官を嫌う。阮籍(ゲンセキ)とともに竹林の七賢の中心的人物とされる。詩「幽憤詩」,文「山巨源に与えて絶交する書」「養生論」など。
嵆紹
けいしょう 【嵆紹】
(?-304) 中国,西晋(セイシン)の政治家。侍中となる。304年恵帝に従って戦い,帝の身を守って戦死。その血が帝の衣についたが,帝は紹の記念であるとして洗わせなかったという。
嵌まり
はまり [0] 【嵌まり・填まり】
(1)はまること。「―が悪い」
(2)当てが外れること。見込み違い。「誓紙を真受けにして,請け出さるるなら大きな―なるべし/浮世草子・禁短気」
(3)女色におぼれること。女に迷って失敗すること。「我物にして行くは久七が―也/浮世草子・五人女 2」
(4)相手の計略にかかること。「これは興がる―なれども,君子二言なし/浮世草子・御前義経記」
(5)失費。物入り。「惜しいかなこの時大分の―多く/浮世草子・禁短気」
嵌まり役
はまりやく [0] 【嵌まり役】
その人に最もあった役。適役。「助六は彼の―だ」
嵌まる
はまる【嵌まる】
fit <into a hole> (ぴったりはいる);→英和
fall into <a trap> (陥る).嵌まり込む stick in <the mud> ;be involved in <an affair> .‖嵌まり役 ⇒適役.
嵌まる
はま・る [0] 【嵌まる・填まる】 (動ラ五[四])
(1)ぴったり合ってはいる。
(ア)穴・枠・溝などの内側に物がはいる。「網戸の―・った窓」「ボタンが―・らない」
(イ)物の外側に収まる。「蛇口にホースが―・らない」
(2)川・池などに落ち込む。「深みに―・る」「溝に―・る」「果は借金の淵(フチ)に―・り/浮雲(四迷)」
(3)計略にかけられる。「わなに―・る」「思うつぼに―・る」
(4)条件にぴったり合う。適合する。あてはまる。「役に―・っている」
(5)(「型にはまる」の形で)行動・表現などが類型的である。「型に―・った文章」「型に―・った教育」
(6)専念する。また,夢中になって身動きがとれなくなる。「世間ノ事ニ―・ル/日葡」「粋らしき男は―・らせ/浮世草子・一代男 6」
〔「はめる」に対する自動詞〕
[可能] はまれる
嵌む
は・む 【嵌む・填む】 (動マ下二)
⇒はめる
嵌める
はめる【嵌める】
(1)[差し込む]put[fit]in;set <a ruby in a gold ring> ;→英和
insert.→英和
(2)[だます]entrap;→英和
cheat.→英和
(3)[着用]wear;→英和
put on <one's gloves> .
嵌める
は・める [0] 【嵌める・填める】 (動マ下一)[文]マ下二 は・む
(1)穴・枠・溝などの内側に,ぴったり合うように物を入れる。「窓枠にガラスを―・める」「ボタンを―・める」
(2)物の外側に,リング状の物や袋状の物をかぶせる。「指輪を―・める」「手袋を―・める」
(3)自由を奪うようなものを身につけさせる。比喩的な意味にも用いる。「手錠を―・める」「轡(クツワ)を―・める」「金轡(カナグツワ)を―・める」
(4)人をだまして計略にかける。「罠(ワナ)に―・める」「まんまと―・められた」
(5)条件や制限を設けて,その範囲内に入れる。「子供を型に―・めずに育てる」「予算に枠を―・める」
(6)海や川の中に落とし入れる。うちはむ。「頸を突きて海に―・めつ/今昔 10」
(7)深入りさせる。「一つ屋の嘉平次ゆゑに身を―・めて/浄瑠璃・生玉心中(下)」
〔「はまる」に対する他動詞〕
嵌め合い
はめあい [0] 【嵌め合い】
機械部品の,互いにはまり合う丸い穴と軸について,機能に適するように公差や上下の寸法差を定めること。かんごう。
嵌め木細工
はめきざいく [4] 【嵌め木細工】
一枚の板に,色や木目のちがった板をはめこんで,絵や模様を表す細工。木象嵌(モクゾウガン)。はめき。
嵌め殺し
はめころし [0] 【嵌め殺し】
〔「はめごろし」とも〕
障子・ガラス窓などを開閉できないように作り付けること。また,そのもの。主に採光を目的とする場合に用いる。「―の窓」
嵌め物
はめもの [0] 【嵌め物】
上方落語の途中に入れる下座の唄や合方。
嵌め絵
はめえ [0][2] 【嵌め絵】
ジグソー-パズル。
嵌め込み
はめこみ [0] 【嵌め込み】
はめこむこと。また,はめこむ構造になっているもの。「―の網戸」「壁に―にした書棚」
嵌め込む
はめこ・む [3] 【嵌め込む・填め込む】 (動マ五[四])
(1)ある形の中にはめて入れ込む。「障子を―・む」「型に―・む」
(2)計略にかけてだます。ごまかす。「白翁堂の老爺(オヤジ)をばいつぺい―・み/怪談牡丹灯籠(円朝)」
[可能] はめこめる
嵌入
かんにゅう [0] 【嵌入】 (名)スル
はめ込むこと。また,はまり込むこと。「心志を職分の中に―し/西国立志編(正直)」
嵌合
かんごう [0] 【嵌合】
⇒はめあい(嵌合)
嵌工
かんこう [0] 【嵌工】
象眼や,はめ木細工。また,その職人。
嵌工卵
かんこうらん [3] 【嵌工卵】
「モザイク卵(ラン)」に同じ。
嵌込みの
はめこみ【嵌込みの】
built-in <cabinets> .
嵌頓
かんとん [0] 【嵌頓】
腸や子宮などの内臓諸器官が,組織の間隙からとび出し,そのまま腫(ハ)れて,もとに戻らなくなった状態。嵌頓ヘルニア。
→ヘルニア
嵐
あらし [1] 【嵐】
(1)激しく吹く風。暴風。烈風。
(2)激しく荒れ狂う風雨。暴風雨。
(3)(比喩的に)事件や騒ぎ。また,感情のゆれ。「学園紛争の―もやっと静まった」「激しい感情の―」
嵐
あらし 【嵐】
姓氏の一。
嵐
あらし【嵐】
a storm;→英和
a tempest.→英和
〜が起こる(やむ) A storm comes on (calms down).〜にあう be overtaken by a storm.〜の stormy.→英和
‖嵐の前の静けさ a calm before a storm.
嵐が丘
あらしがおか 【嵐が丘】
〔原題 Wuthering Heights〕
エミリー=ブロンテの長編小説。1847年刊。主人公ヒースクリフの悪魔的情熱を描いた作品。
嵐の大洋
あらしのたいよう 【嵐の大洋】
月面の海につけられた地名の一。月面の「海」という平坦な地形のうち,最も広大なので特に「大洋」と名づけられた。
嵐の風
あらしのかぜ 【嵐の風】
山から吹き下ろす強い風。「逢坂の―は寒けれど/古今(雑下)」
嵐三右衛門
あらしさんえもん 【嵐三右衛門】
(初世)(1635-1690) 江戸前期の歌舞伎俳優。大坂で活躍。俏(ヤツ)し事と六方(ロツポウ)を得意とした。
嵐子
あらしこ 【荒し子・嵐子】
戦国時代以後,武家の使用人で雑役に従事した者。雑兵(ゾウヒヨウ)の一種で,兵身分の最下層に位置づけられた。
嵐寛寿郎
あらしかんじゅうろう 【嵐寛寿郎】
(1903-1980) 映画俳優。本名は高橋照市。京都生まれ。「鞍馬天狗」などの時代劇で活躍。「あらかん」のニックネームで呼ばれた。
嵐山
らんざん 【嵐山】
(1)嵐山(アラシヤマ)の別名。
(2)埼玉県中央部,比企(ヒキ)郡の町。比企丘陵に位置し,南部を流れる槻川に武蔵嵐山の景勝地がある。
嵐山
あらしやま 【嵐山】
(1)京都市西京区にある山。丹波高地の東縁の小丘。大堰(オオイ)川に臨み,小倉山に対する。海抜376メートル。桜・紅葉の名所。らんざん。((歌枕))「朝まだき嵐の山の寒ければもみぢの錦きぬ人ぞなき/拾遺(秋)」
(2)能の一。脇能物。金春禅鳳(コンパルゼンポウ)作。勅使が吉野の桜を移植した嵐山の花見に出かけると,木守・勝手の明神と蔵王権現が現れて,花を賞(メ)で国土擁護の誓いを示す。
嵐気
らんき [1] 【嵐気】
山中にたつもや。山気。
嵐翠
らんすい [1] 【嵐翠】
山に立つみどりいろのもや。「東山の―滴れんとし/日本風景論(重昂)」
嵐草
あらしぐさ [3] 【嵐草】
ユキノシタ科の多年草。高山の湿り気のある草原に生える。高さ20〜40センチメートル,葉は根生で柄が長く,円形で掌状に切れこむ。夏,黄緑色の小花を茎頂に多数つける。
嵐雪
らんせつ 【嵐雪】
⇒服部(ハツトリ)嵐雪
嵩
かさ [2] 【嵩】
(1)物の大きさや分量。体積や容積。「―がはる」「水―」
(2)人間としての大きさ・厚み。威厳・徳など。「人の―もなくして,只世に随ひ/沙石 4」
(3)高い所。かみて。「―より落し懸て/太平記 15」
(4)芸の幅や厚み。「生得の位とは長(タケ)也。―と申すは別の物也/風姿花伝」
嵩
かさ【嵩】
bulk (容積);→英和
quantity (量).→英和
〜のある[ばった]bulky.→英和
〜にかかって arrogantly;→英和
overwhelmingly.→英和
嵩む
かさむ【嵩む】
run[mount]up <to a large sum> ;increase (in volume).→英和
嵩む
かさ・む [0][2] 【嵩む】 (動マ五[四])
〔「嵩」の動詞化〕
(1)数量・金額が大きくなる。ふえる。「食費が―・む」「金利が―・む」
(2)勢いが強くなる。また,増長する。「かたはらの大臣,我に―・む事をそねみて/正法眼蔵随聞記」
嵩上げ
かさあげ [0] 【嵩上げ】 (名)スル
(1)構築物を今までよりも高くすること。「堤防の―工事」
(2)(比喩的に)金額をふやすこと。「賃金ベースを―する」
嵩取る
かさど・る 【嵩取る】 (動ラ四)
(1)横柄な態度をとる。思いあがる。「中にも惣兵衛―・つて/浄瑠璃・淀鯉(上)」
(2)かさばる。「新銭は掛杖(サゲゼニ)にして―・らず/洒落本・風俗問答」
嵩山
すうざん 【嵩山】
中国,河南省の洛陽の東にある名山。中国五岳のうちの中岳。峻極峰を中央に,東を太室,西を少室と呼ぶ。中岳廟・少林寺などがある。海抜1440メートル。ソン-シャン。
嵩張る
かさばる【嵩張る】
be bulky[voluminous].
嵩張る
かさば・る [3] 【嵩張る】 (動ラ五[四])
重さの割に体積が大きい。「箱に入れると―・る」
嵩押し
かさおし 【嵩押し】 (名・形動ナリ)
人を見下して偉そうにすること。無理押しすること。また,そのさま。「そのやうに―な事は言はぬものでござる/狂言・靭猿(鷺流)」
嵩高
かさだか [0] 【嵩高】 (形動)[文]ナリ
(1)物の体積や容積の大きいさま。かさばっているさま。「―な荷」
(2)人を見下して横柄な態度をとるさま。「―に物を言う」
(3)大仰なさま。「嘉例の祝でも,あんまり騒ぎが―な/浄瑠璃・妹背山」
嵩高い
かさだか・い [4] 【嵩高い】 (形)[文]ク かさだか・し
(1)物の体積や容積が大きい。かさばっている。「―・い風呂敷包み」
(2)横柄な態度をとる。「―・い物の言い方」
嵯峨
さが 【嵯峨】
(1)京都市右京区,大堰(オオイ)川東岸の地名。対岸の嵐山と並ぶ名勝地。天竜寺・大覚寺・広沢池・車折(クルマザキ)神社・清涼寺など名所史跡に富む。((歌枕))「―の山みゆきたえし芹(セリ)の千世の古道あとは有けり/後撰(雑一)」
(2)「嵯峨切(サガギレ)」の略。
嵯峨
さが [1] 【嵯峨】 (ト|タル)[文]形動タリ
山などの高く険しいさま。「剣山(ケンザン)は岩石―たる奇峰で/肉弾(忠温)」
嵯峨の大念仏
さがのだいねんぶつ 【嵯峨の大念仏】
京都嵯峨の清涼寺で四月中旬の数日行われた念仏会(ネンブツエ)。円覚上人の創始で,1279年に始まったといわれる。
嵯峨の屋お室
さがのやおむろ 【嵯峨の屋お室】
(1863-1947) 小説家・詩人・翻訳家。下総の人。本名,矢崎鎮四郎。東京外語学校卒。坪内逍遥に師事。ロシア文学の影響を受け,浪漫的・文明批評的傾向をあわせもつ作風で知られた。小説「初恋」「くされ玉子」「野末の菊」「流転」など。
嵯峨の柱炬
さがのはしらたいまつ 【嵯峨の柱炬】
京都嵯峨の清涼寺で,寺内の釈迦堂の前に三か所の大きなたいまつを立てて燃やし,念仏を唱える行事。三月一五日の夕に行う。
嵯峨の釈迦
さがのしゃか 【嵯峨の釈迦】
京都嵯峨の清涼寺の本尊,釈迦如来像のこと。東大寺の僧奝然(チヨウネン)が宋からもたらしたもので,三国伝来のものとして尊ばれた。
嵯峨丸太
さがまるた [3] 【嵯峨丸太】
丹波地方で産し,大堰(オオイ)川へ筏(イカダ)に組んで流し,嵯峨付近で陸揚げした丸太。
嵯峨人形
さがにんぎょう [3] 【嵯峨人形】
元禄(1688-1704)前後に流行した金泥極彩色を施した木彫り人形。多くは唐子(カラコ)・布袋(ホテイ)・大黒などで,京都の嵯峨地方で製作した。
嵯峨切
さがぎれ [0] 【嵯峨切】
名物裂(ギレ)の一。
(1)緋色地に霊芝雲と宝尽くしを織り出した金襴。京都市嵯峨の天竜寺の什宝として現存。嵯峨。
(2)紺地に入子菱(ヒシ)の地文で,五七桐の金襴。
嵯峨天皇
さがてんのう 【嵯峨天皇】
(786-842) 第五二代天皇(在位 809-823)。名は神野(カミノ)。桓武天皇の皇子。蔵人所(クロウドドコロ)・検非違使(ケビイシ)を設置。在位中は唐風文化が栄え「弘仁格式」「日本後紀」が編まれた。詩文にすぐれ「凌雲集」などに漢詩を残す。能筆でも知られ,三筆の一人。
嵯峨御所
さがごしょ 【嵯峨御所】
大覚寺(ダイカクジ)の通称。
嵯峨御流
さがごりゅう 【嵯峨御流】
生け花の流派の一。嵯峨流に荘厳花様式を加えたもの。
嵯峨念仏
さがねんぶつ 【嵯峨念仏】
「嵯峨の大念仏」に同じ。[季]春。
嵯峨日記
さがにっき 【嵯峨日記】
日記。一巻。松尾芭蕉の残した唯一の日記。1753年刊。芭蕉が,1691年4月18日から五月四日まで嵯峨にあった去来の落柿舎(ラクシシヤ)に滞在した折の,文芸性に富む日記。
嵯峨本
さがぼん [0] 【嵯峨本】
近世初頭,京都の嵯峨で本阿弥光悦やその門下の角倉(スミノクラ)素庵が刊行した木活字の豪華本。ほとんどが伊勢物語・徒然草・方丈記・百人一首・観世流謡曲など国文学作品で,用紙や装丁には美しいデザインと工夫がこらされている。角倉本。光悦本。
嵯峨様
さがよう [0] 【嵯峨様】
和様書道の一派,嵯峨流の書風。
嵯峨流
さがりゅう 【嵯峨流】
(1)築庭の一流派。夢窓疎石を祖とするといわれる。
(2)和様書道の流派。角倉(スミノクラ)素庵が創始。角倉流。与市流。
(3)生け花の一流派。嵯峨天皇を開祖と伝え,大覚寺を本拠とする。
嵯峨源氏
さがげんじ 【嵯峨源氏】
嵯峨天皇の諸皇子で源(ミナモト)姓を与えられ臣下となった者。源信(マコト)・源融(トオル)など,一字名が多い。
嵯峨焼
さがやき [0] 【嵯峨焼】
江戸末期,京都の嵯峨地方から産した陶器。
嵯峨野
さがの 【嵯峨野】
京都市右京区嵯峨付近の称。((歌枕))「かなしさは秋の―のきりぎりす猶古郷(フルサト)にねをや鳴くらむ/新古今(哀傷)」
嵯峨野線
さがのせん 【嵯峨野線】
JR 西日本の山陰本線のうち,京都・園部間を走る近郊列車線の称。
嵯嵯
ささ [1] 【嵯嵯】 (ト|タル)[文]形動タリ
高くけわしいさま。「岩が真直に池の底から突き出して…―と構へる/草枕(漱石)」
嶄然
ざんぜん [0] 【嶄然】 (ト|タル)[文]形動タリ
他より一段と高くそびえるさま。「―たる一片の石壁/明六雑誌 4」
嶄絶
ざんぜつ [0] 【嶄絶・巉絶】 (名・形動)[文]ナリ
山が切りたってけわしいさま。「―なる海角を刻出し/日本風景論(重昂)」
嶋中
しまなか 【嶋中】
姓氏の一。
嶋中雄作
しまなかゆうさく 【嶋中雄作】
(1887-1949) 出版業者。奈良県出身。早大卒。中央公論社社長。「婦人公論」創刊。「中央公論」主幹。
嶮
けん [1] 【険・嶮】 (名・形動)[文]ナリ
(1)山などがけわしいこと。また,その土地。「箱根の山は天下の―」「―を恃(タノ)む」
(2)むずかしいこと。困難なこと。
(3)(「権」「慳」とも書く)顔の表情や物の言い方に表れる,冷たくきつい感じ。《険》「―のある言い方」
嶮し
さが・し 【嶮し・険し】 (形シク)
(1)けわしい。嶮岨(ケンソ)だ。「高くして―・しく,草木生ひず/肥前風土記」
(2)あぶない。「この葛城の神こそ―・しうしおきたれ/源氏(夕顔)」
嶮岨
けんそ [1] 【険阻・嶮岨】 (名・形動)[文]ナリ
(1)地勢がけわしいさま。また,その所。「其の両岸は―にして岩石削り立てたる如く/経国美談(竜渓)」
(2)表情や性格がとげとげしい・こと(さま)。「―な顔つき」
嶮峻
けんしゅん [0] 【険峻・嶮峻】 (名・形動)[文]ナリ
山が高くてけわしい・こと(さま)。そのような場所をもいう。「登り三里道路―なり/日本風景論(重昂)」
嶮崖
けんがい [0] 【嶮崖】
切り立ったけわしいがけ。
嶮嶺
けんれい [0] 【倹嶺・嶮嶺】
高くけわしい嶺。
嶮所
けんしょ [1] 【険所・嶮所】
けわしい場所。
嶮路
けんろ [1] 【険路・嶮路】
けわしい道。
嶮難
けんなん [0] 【険難・嶮難】 (名・形動)[文]ナリ
(1)地勢がけわしく,歩行が困難なこと。また,その所。
(2)つらく苦しい・こと(さま)。「―な人生を歩む」
嶷然
ぎょくぜん [0] 【嶷然】 (ト|タル)[文]形動タリ
高く抜きん出たさま。
嶺
ね [0] 【嶺・峰】
山の頂。みね。「―に立つ雲を見つつ偲はせ/万葉 3515」
嶺
みね [2] 【峰・嶺】
〔「み(御)」は接頭語〕
(1)山のひときわ高くなった所。山のいただき。頂上。山頂。ね。「―から吹きおろす風」
(2){(1)}のように高くなっている部分。「雲の―」
(3)刀剣などの刃の,背の部分。「―打ち」
嶺ろ
ねろ 【嶺ろ】
〔上代東国方言。「ろ」は接尾語〕
みね。ね。「足柄(アシガリ)の箱根の―のにこ草の/万葉 3370」
嶺上開花
リンシャンカイホー [5] 【嶺上開花】
〔中国語〕
麻雀で,槓子(カンツ)ができ,積み牌の最後のところから一枚補充しようとして,その牌で上がること。
嶺渡し
ねわたし 【嶺渡し】
高い山から吹き下ろす風。また,峰から峰へ吹き渡る風。「―にしるしのさをや立てつらむ木挽待ちつる越の名香山/山家(雑)」
嶺雲
れいうん 【嶺雲】
⇒田岡(タオカ)嶺雲
嶺颪
ねおろし [2] 【嶺颪】
山上から吹きおろす風。やまおろし。
巉厳
ざんがん [0] 【巉厳】
きりたってけわしい岩山。
巉絶
ざんぜつ [0] 【嶄絶・巉絶】 (名・形動)[文]ナリ
山が切りたってけわしいさま。「―なる海角を刻出し/日本風景論(重昂)」
巋然
きぜん [0] 【巋然】 (ト|タル)[文]形動タリ
高くそびえ立つさま。「先生は―として常に二三番を下らなかつた/琴のそら音(漱石)」
巌
いわ イハ [2] 【岩・巌・磐】
(1)地殻を構成するかたい物質。岩石。岩体。
(2)石の大きいもの。盤石。「一念―をも通す」
巌
いわお イハホ [0] 【巌】
大きな岩。大盤石。「―のように立ちはだかる」「さざれ石の―となりて苔(コケ)のむすまで」
巌壁
がんぺき [0] 【岩壁・巌壁】
壁のように切り立った岩。
巌巌
がんがん [0] 【巌巌】 (ト|タル)[文]形動タリ
山や岩石などの高く険しいさま。「此大山―として/不如帰(蘆花)」
巌本
いわもと イハモト 【巌本】
姓氏の一。
巌本善治
いわもとよしはる イハモト― 【巌本善治】
(1863-1942) 教育家・評論家。但馬国の生まれ。若松賤子の夫。女性啓蒙を目的に「女学雑誌」を発行。一方,明治女学校校長として,キリスト教的な自由主義教育を実践。
巌松
がんしょう [0] 【巌松・岩松】
大きな岩の上に根を張っている松。「―高くそびえて/平家 10」
巌栖
がんせい [0] 【巌棲・巌栖】 (名)スル
岩穴にすむこと。また,世を逃れて隠遁すること。
巌棲
がんせい [0] 【巌棲・巌栖】 (名)スル
岩穴にすむこと。また,世を逃れて隠遁すること。
巌流島
がんりゅうじま ガンリウ― 【巌流島】
関門海峡にある小島。宮本武蔵と佐々木小次郎(巌流)の決闘で知られる。船島。
巌稜
がんりょう [0] 【岩稜・巌稜】
岩の露出した山稜。岩尾根。
巌穴
がんけつ [0] 【巌穴・岩穴】
岩のほら穴。
巌穴の士
がんけつのし [6] 【巌穴の士】
世俗を避けて,巌窟・山中などに隠れ住んでいる賢者。隠者。
巌窟
がんくつ [0] 【岩窟・巌窟】
岩あな。ほら。いわや。
巌窟王
がんくつおう 【巌窟王】
デュマ{(1)}の小説「モンテ=クリスト伯」の訳名。1901〜02年(明治34〜35)黒岩涙香(ルイコウ)による翻案の邦題。
巌谷
いわや イハヤ 【巌谷】
姓氏の一。
巌谷一六
いわやいちろく イハヤ― 【巌谷一六】
(1834-1905) 政治家・書家。近江の人。名は修。貴族院議員。書は最初菱湖流を学び,のち来日した楊守敬(ヨウシユケイ)に六朝書風を学び独自の書風を確立。
巌谷小波
いわやさざなみ イハヤ― 【巌谷小波】
(1870-1933) 児童文学者・小説家・俳人。東京生まれ。本名は季雄。硯友社同人。初め小説を書いたが,「こがね丸」の成功を機に児童文学に転身,日本の児童文学の基礎をつくった。主著「日本昔噺」「日本お伽噺」
巌頭
がんとう [0] 【岩頭・巌頭】
高く突き出た大きな岩の上。
巍乎
ぎこ [1] 【巍乎】 (ト|タル)[文]形動タリ
(山などが)高く大きいさま。「―たる楼閣を起す/春(藤村)」
巍峨
ぎが [1] 【巍峨】 (ト|タル)[文]形動タリ
山などの高くそびえるさま。「近南に別山―として峭立し/日本風景論(重昂)」
巍巍
ぎぎ [1] 【巍巍・魏魏】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)高く大きいさま。「―たる岩峰」「―と雲を凌ぐ高楼/花間鶯(鉄腸)」
(2)おごそかで威厳のあるさま。「神徳―たり/栄花(鳥の舞)」
巍然
ぎぜん [0] 【巍然】 (ト|タル)[文]形動タリ
高くそびえ立つさま。抜きんでて偉大なさま。「五重―と聳えしさま/五重塔(露伴)」
巑岏
さんがん [0] 【巑岏】 (ト|タル)[文]形動タリ
山がするどくそびえ立つさま。「―と,あら削りの柱の如く聳えるのが天狗岩ださうだ/草枕(漱石)」
巒気
らんき [1] 【巒気】
山中で感じられる特有の冷気。
川
かわ【川】
a river;→英和
a stream (流れ);→英和
a brook (小川).→英和
〜を舟で上る(下る) go up (down) the river in a boat.→英和
‖利根川 <米> the Tone River; <英> the (River) Tone.
川
かわ カハ [2] 【川・河】
降水や湧水が,地表の細長い窪(クボ)みに沿って流れるもの。河川(カセン)。
→川[表]
川せせり
かわせせり カハ― [3] 【川せせり】
川で魚をとること。川狩り。
川っ縁
かわっぷち カハツ― [0] 【川っ縁】
「かわぶち」の転。
川上
かわかみ【川上】
the upper part[reaches]of a river.→英和
〜に[へ]up the river;upstream.→英和
川上
かわかみ カハカミ 【川上】
姓氏の一。
川上
かわかみ カハカミ 【川上】
狂言の一。和泉(イズミ)流。盲人が川上の地蔵に祈願し,そのかいあって開眼するが,妻と離縁せよとのお告げに従うことができず,再び盲人となる。鷺(サギ)流では「川上座頭」という。
川上
かわかみ カハ― [0] 【川上】
(1)川の源に近い方。上流。また,川の水が流れてくる方。
⇔川下
「―の村」
(2)狂言名(別項参照)。
川上不白
かわかみふはく カハカミ― 【川上不白】
(1716-1807) 江戸後期の茶人。表千家七世如心斎宗左に師事し,のち自ら不白流をたてる。江戸へ移り江戸千家と称し千家茶道の普及につとめた。
川上冬崖
かわかみとうがい カハカミ― 【川上冬崖】
(1827-1881) 幕末・明治初期の画家。信濃松代の人。名は寛。初め四条派を学ぶが,のちに幕府の画学局,維新後大学南校などで,西洋画の研究・教授に努めた。また,私塾聴香読画館を開き,門人を育成した。
川上座頭
かわかみざとう カハカミ― 【川上座頭】
狂言の一。「川上」に同じ。
川上操六
かわかみそうろく カハカミサウロク 【川上操六】
(1848-1899) 陸軍軍人。大将。薩摩藩出身。陸軍兵制をフランス式からドイツ式へ転換する事業に参画。日清戦争では大本営参謀。のち参謀総長。
川上梟帥
かわかみのたける カハカミ― 【川上梟帥】
日本書紀にみえる熊襲(クマソ)の首長。宴席で女装した小碓尊(オウスノミコト)に討たれ,尊の強さをたたえて日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の名をおくる。取石鹿文(トロシカヤ)。
川上澄生
かわかみすみお カハカミ― 【川上澄生】
(1895-1972) 版画家。横浜生まれ。北アメリカを放浪ののち帰国。教職の傍ら,木版画と詩文の刻印を始め,浪漫的傾向の木版本を残した。
川上産業
かわかみさんぎょう カハ―ゲフ [5] 【川上産業】
消費者段階から遠いところに位置する素材メーカーなどを,川の流れにたとえていう語。
→川下産業
川上眉山
かわかみびざん カハカミ― 【川上眉山】
(1869-1908) 小説家。大阪市生まれ。本名,亮。硯友社(ケンユウシヤ)同人。観念小説作家として泉鏡花と並び称されたが,行きづまって自殺。代表作「書記官」「うらおもて」「観音岩」など。
川上貞奴
かわかみさだやっこ カハカミ― 【川上貞奴】
(1872-1946) 女優。東京の生まれ。本名,小熊貞(オグマサダ)。音二郎の妻。欧米を巡業。帝国女優養成所を開設,また川上児童劇団を組織。
川上音二郎
かわかみおとじろう カハカミオトジラウ 【川上音二郎】
(1864-1911) 俳優。博多の人。自由民権思想を鼓吹したオッペケペー節を大阪の寄席で唄い人気を得る。1891年(明治24)書生芝居を組織して,のちの新派劇の基礎をつくった。妻の貞奴(サダヤツコ)とともに欧米を巡業。東京に川上座,大阪に帝国座を建設。
川下
かわしも【川下】
the lower part[reaches]of a river.→英和
〜に <five miles> down the river;downstream.→英和
川下
かわしも カハ― [0] 【川下】
川の流れて行く方。川の下流。
⇔川上
川下り
かわくだり カハ― [3] 【川下り】
景観を楽しみながら舟で川を下ること。
川下産業
かわしもさんぎょう カハ―ゲフ [5] 【川下産業】
消費者段階に最も近いところに位置する流通・販売業やサービス業を,川の流れにたとえていう語。
→川上産業
川並
かわなみ カハ― [0] 【川並・川次】
(1)木場で,筏(イカダ)を操作した人。川並鳶(トビ)。
(2)川のたたずまい。「―の清き河内ぞ/万葉 858」
川中
かわなか カハ― [0] 【川中】
川の中央。中流。
川中島
かわなかじま カハナカジマ 【川中島】
長野市南部,千曲川(チクマガワ)と犀川(サイガワ)にはさまれた,合流点付近の地名。古戦場として名高い。
川中島の合戦
かわなかじまのかっせん カハナカジマ― 【川中島の合戦】
戦国時代末期の1553〜64年,武田信玄と上杉謙信の川中島における合戦。数度にわたって交戦したが,雌雄を決し得なかった。
川之江
かわのえ カハノエ 【川之江】
愛媛県東端の市。燧灘(ヒウチナダ)に臨み,古来,海上交通の要地。西隣の伊予三島市とともに日本有数の製紙工業地域を形成。
川之辺
かわのべ カハノベ 【川之辺】
姓氏の一。
川之辺一朝
かわのべいっちょう カハノベイツテウ 【川之辺一朝】
(1830-1910) 幕末・明治期の蒔絵(マキエ)師。江戸生まれ。幸阿弥派の伝統的な蒔絵を継承した。
川亀
かわかめ カハ― 【川亀】
スッポンの古名。
川伝い
かわづたい カハヅタヒ [3] 【川伝い】
川に沿っていること。
川俣
かわまた カハマタ 【川俣】
福島県北東部,伊達(ダテ)郡の町。近世以来養蚕と機業が盛ん。
川俣ダム
かわまたダム カハマタ― 【川俣―】
栃木県塩谷郡栗山村,利根川支流の鬼怒川にある灌漑・発電などの多目的ダム。アーチ式で,堤高120メートル。1965年(昭和40)完成。
川俣温泉
かわまたおんせん カハマタヲンセン 【川俣温泉】
栃木県北西部,鬼怒川上流の渓間にある単純泉。川俣湖の上流で,鬼怒川温泉郷の入り口にあたる。
川俣絹
かわまたぎぬ カハマタ― [5] 【川俣絹】
福島県川俣地方で産出する片羽二重。
川入り
かわいり カハ― [0] 【川入り】
六月一日に行われる水神祭。
→川浸(カワビタ)りの朔日(ツイタチ)
川八つ目
かわやつめ カハ― [3] 【川八つ目】
ヤツメウナギ目の魚。全長約60センチメートル。ウナギに似て細長く,一対の目と七対の鰓孔(エラアナ)を持つ。口は吸盤となり海では他の魚に吸いつき,体液を吸う。幼魚期は河川で育ち,のち海に下る。美味でビタミン A が多く,夜盲症に効くという。ヤツメウナギ。ヤツメ。
川内
せんだい 【川内】
鹿児島県北西部,川内川下流域の市。製紙・食品工業などが立地。米のほか野菜の生産も多い。
川内川
せんだいがわ 【川内川】
九州南部の白髪(シラガ)岳付近を水源とし,宮崎県えびの市を経て鹿児島県北西部を西流し,川内市を通り東シナ海に注ぐ川。流域に川内川流域県立自然公園が広がる。長さ126キロメートル。
川副
かわそえ カハソヘ 【川副】
佐賀県南東端,有明海に臨む町。中世以来の大干拓地。屋根の中央がへこんだ漏斗谷(ジヨウゴダニ)といわれる建物様式の家が多い。ノリの養殖・水産加工が盛ん。
川千鳥
かわちどり カハ― [3] 【川千鳥】
川辺にいる千鳥。[季]冬。
川南
かわみなみ カハミナミ 【川南】
宮崎県中部,児湯(コユ)郡の町。日向灘に面する。戦前は軍用地。戦後開拓され畜産が盛ん。
川原
かわら【川原】
a dry riverbed.
川原
かわはら カハハラ 【川原】
姓氏の一。
川原
かわら カハラ [0] 【河原・川原・磧】
〔川原(カワハラ)の転〕
(1)川辺の,水が枯れて砂や石が多い所。
(2)京都の賀茂川の河原。近世は多く,芝居などのあった四条河原のこと。
川原寺
かわらでら カハラ― 【川原寺】
奈良県高市郡明日香村にある寺院。弘福寺(グフクジ)ともいう。655年創建と伝える。奈良時代までは大安寺や飛鳥寺と並ぶ大寺であった。一二世紀末に火災で主要伽藍を失った。現在は真言宗。
川原慶賀
かわはらけいが カハハラ― 【川原慶賀】
(1786-?) 江戸後期の洋風画家。長崎の人。通称,登与助。町家出身の絵師で,シーボルトに依頼され,動植物や風俗の写生画を描いた。
川原松葉
かわらまつば カハラ― [4] 【川原松葉】
アカネ科の多年草。山野に自生する。高さ約60センチメートル。葉は線形で八枚が車軸状につく。夏,枝の上部の円錐花序に白あるいは黄色の小花を多数つける。
川原柴胡
かわらさいこ カハラ― [4] 【川原柴胡】
バラ科の多年草。海浜・川原の砂地に多く,根は肥大する。高さ30〜70センチメートル。葉は叢生して二〇片内外の小葉から成る羽状複葉。下面には白い綿毛が密生する。夏,黄色五弁の小花を数個開く。漢名,委陵菜。
川原母子
かわらははこ カハラ― [4] 【川原母子】
キク科の多年草。川原に多く,高さ約30センチメートル。茎葉ともに白い綿毛に覆われ,葉は長線形で互生する。夏,茎頂に白色の頭花を多数つける。カワラホオコ。
川原毛
かわらげ カハラ― [0] 【川原毛】
馬の毛色の名。全体に褐色あるいは黒みを帯びた黄色で,尾やたてがみが黒いもの。瓦毛。
川原湯温泉
かわらゆおんせん カハラユヲンセン 【川原湯温泉】
群馬県長野原町,吾妻渓谷南岸にある温泉。一月二〇日の「湯かけ祭」の行事で名高い。硫黄泉。
川口
かわぐち【川口】
the mouth of a river;→英和
an estuary (大河の).→英和
川口
かわぐち カハグチ 【川口】
埼玉県南東部の市。荒川をはさんで東京都と接する。近世から鋳物の町として知られ,近年は機械工業などが立地。住宅地としても発展。安行は植木の産地。
川口
かわぐち カハ― [0] 【川口・河口】
川が海や湖に注ぐ所。かこう。
川口
かわぐち カハグチ 【川口】
姓氏の一。
川口松太郎
かわぐちまつたろう カハグチマツタラウ 【川口松太郎】
(1899-1985) 小説家・劇作家。東京生まれ。1935年(昭和10)第一回直木賞受賞。市井の人情話に定評があり,新派の育成にも尽力。代表作「鶴八鶴次郎」「明治一代女」
川合
かわい カハヒ 【川合】
姓氏の一。
川合小梅
かわいこうめ カハヒ― 【川合小梅】
(1804-1889) 幕末・明治期の画家。紀州藩校督学川合梅所の妻。激動期の社会の姿や身辺の雑事を40年にわたって記した「小梅日記」は貴重な史料とされる。
川合玉堂
かわいぎょくどう カハヒギヨクダウ 【川合玉堂】
(1873-1957) 日本画家。愛知県生まれ。本名,芳三郎。京都で四条派を学び,のち上京して橋本雅邦に狩野派を学ぶ。さらに洋風の自然描写を身につけ,総合した独自の画風を完成。代表作「彩雨」
川向い
かわむかい カハムカヒ [3] 【川向(か)い】
「川向こう」に同じ。
川向うの[に]
かわむこう【川向うの[に]】
across the river.→英和
川向かい
かわむかい カハムカヒ [3] 【川向(か)い】
「川向こう」に同じ。
川向こう
かわむこう カハムカフ [3] 【川向こう】
川を隔てた向こう岸。かわむかい。「―の町」
川垢離
かわごり カハ― [0] 【川垢離】
川でとる垢離。
川垢離
せんごり 【川垢離】
神仏への祈願のため,川の水に浸って心身を清めること。かわごり。「何―ぢや有めえし/歌舞伎・名歌徳」
川堤
かわづつみ カハ― [3] 【川堤】
川の堤防。土手。
川尻
かわじり【川尻】
⇒川口,川下.
川尻
かわじり カハ― [0] 【川尻】
(1)川が海に注ぐあたり。河口。
(2)川の流れて行く方向。川下。
川岸
かわぎし【川岸】
a riverbank.
川岸
かわぎし カハ― [0] 【川岸・河岸】
川の岸辺。川のほとり。かし。
川岸の
かわぎしの カハ― 【川岸の】 (枕詞)
川岸の松の意から,同音「待つ」にかける。「―まつの心を思ひやらなむ/後撰(恋五)」
川島
かわしま カハシマ 【川島】
姓氏の一。
川島
かわしま カハ― 【川島】
川の中にある島。「逢ひ見ては心ひとつを―の水の流れて絶えじとぞ思ふ/伊勢 32」
川島
かわじま カハジマ 【川島】
埼玉県中部,比企(ヒキ)郡の町。荒川・越辺(オツペ)川など四方を川に囲まれた低平地域。水田地帯で,イチゴなどの施設園芸が盛ん。
川島正次郎
かわしましょうじろう カハシマシヤウジラウ 【川島正次郎】
(1890-1970) 政治家。千葉県生まれ。専修大卒。自民党幹事長,自民党副総裁として戦後の政界で重きをなした。
川島甚兵衛
かわしまじんべえ カハシマジンベヱ 【川島甚兵衛】
(1853-1910) 工芸織物家。伝統的な織物の改良に努めるとともに,ヨーロッパの技術を吸収して綴(ツヅ)れ錦(ニシキ)など独自の織芸を開く。特に,ゴブラン織の研究は有名。
川島皇子
かわしまのおうじ カハシマノワウジ 【川島皇子】
(657-691) 天智天皇の皇子。681年,天武天皇の詔により,忍壁(オサカベ)皇子らと「帝紀及び上古諸事」の編纂(ヘンサン)に従事。かわしまのみこ。
川島芳子
かわしまよしこ カハシマ― 【川島芳子】
(1907-1948) 満蒙(マンモウ)独立運動家。清朝王族粛親王一四女。大陸浪人川島浪速の養女。清朝再興を策し日本軍に協力。男装の麗人,東洋のマタ-ハリと呼ばれた。
川崎
かわさき カハサキ 【川崎】
姓氏の一。
川崎
かわさき カハサキ 【川崎】
(1)神奈川県北東部の市。東は東京湾に面し,西は多摩丘陵に及ぶ。指定都市。海寄りは大工業地帯,内陸部は住宅地。
(2)宮城県南西部,柴田郡の町。山林地帯で笹谷街道が通ずる。青根温泉・峨々(ガガ)温泉がある。
(3)福岡県中部,田川郡の町。炭坑町として発達したがすべて閉山。
川崎九淵
かわさききゅうえん カハサキキウエン 【川崎九淵】
(1874-1961) 能楽師。大鼓方(オオツヅミカタ)葛野流(カドノリユウ)。初名利吉。松山生まれ。津村又喜に師事,重厚俊厳な気魄のこもった芸風で知られた。
川崎医療福祉大学
かわさきいりょうふくしだいがく カハサキイレウ― 【川崎医療福祉大学】
私立大学の一。1990年(平成2)設立。本部は倉敷市。
川崎医科大学
かわさきいかだいがく カハサキイクワ― 【川崎医科大学】
私立大学の一。1970年(昭和45)設立。本部は倉敷市。
川崎大師
かわさきだいし カハサキ― 【川崎大師】
神奈川県川崎市にある真言宗智山派の寺,平間寺の通称。山号は金剛山金乗院。大治年間(1126-1131)の創建といい,江戸時代から庶民の信仰を集める。本尊の空海像は厄除(ヤクヨ)け大師と呼ばれる。
川崎正蔵
かわさきしょうぞう カハサキシヤウザウ 【川崎正蔵】
(1837-1917) 明治期の実業家。鹿児島県生まれ。1878年(明治11)に設立した川崎築地造船所を母体に重工業分野の事業をおこした。
川崎汽船
かわさききせん カハサキ― 【川崎汽船】
日本の大手外航海運(運航)企業。川崎造船所を母体に1920年(大正9)創立。64年(昭和39)飯野汽船を合併。
川崎病
かわさきびょう カハサキビヤウ [0] 【川崎病】
主に四歳以下の乳幼児に見られる原因不明の急性熱性疾患。高熱・発疹・頸部のリンパ節腫脹が現れ,回復期には指先の皮膚が膜状にむける。後遺症として心臓の冠動脈に異常を残すことがある。小児急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群。1967年(昭和42)川崎富作が報告。
川崎船
かわさきぶね カハサキ― [5] 【川崎船】
(1)江戸時代から東北・北海道地方で,サケ・マス・タラなどの漁労・運送に使用された大型の和船。
(2)蟹工船(カニコウセン)などの母船に積み込まれ,漁場で漁獲・運搬などを行う小型の和船造りの漁船。
川崎財閥
かわさきざいばつ カハサキ― 【川崎財閥】
明治期,川崎正蔵が川崎造船所を中心として築いた財閥。軍事工業を中心に発展した。
川州
かわす カハ― [0] 【川州・川洲】
川の中にできた州。川の中州。
川幅
かわはば【川幅】
the width of a river.→英和
川幅
かわはば カハ― [0][2] 【川幅・河幅】
川の幅。河川の両岸間を,河の流れと直角に測った距離。
川干し
かわぼし カハ― [0] 【川干し】
「川狩り{(1)}」に同じ。[季]夏。
川床
かわどこ【川床】
⇒川底.
川床
かわどこ カハ― [0] 【川床・河床】
(1)川の底をかたちづくっている面。河床(カシヨウ)。
(2)「かわゆか(川床)」に同じ。[季]夏。
川床
かわゆか カハ― [0] 【川床】
料理屋などの座敷から川へ突き出して作った,涼みのための桟敷(サジキ)。京都の四条河原のものが有名。ゆか。かわどこ。床涼み。[季]夏。
川底
かわぞこ【川底】
the bottom of a river;→英和
a riverbed.→英和
川底
かわぞこ カハ― [0] 【川底・河底】
川の底。「―をさらう」
川御座船
かわござぶね カハ― [3] 【川御座船】
(1)江戸時代,幕府や諸大名が河川で使用した豪華な大形の屋形船。
(2)町方の船遊山などに賃貸しする屋形つきの川船。大坂界隈での呼称で,江戸では町御座船・借御座船がこれに相当する。
川成り
かわなり カハ― 【川成り・河成り】
洪水などのために川原となって荒廃した田地。この土地は年貢・課役が免除された。川成田。
川成り引き
かわなりびき カハ― 【川成り引き】
江戸時代,川成りのために,年貢を免除すること。
川手
かわて カハ― 【川手】
(1)関銭の一種。中世に,渡し場を通る荷客から取り立てた通行税。
(2)川の方向。「官軍すでにまぢかくなれば,山手―の前後のそなへ/浄瑠璃・用明天皇」
川手
かわて カハテ 【川手】
姓氏の一。
川手文治郎
かわてぶんじろう カハテブンヂラウ 【川手文治郎】
(1814-1883) 宗教家。金光教教祖。岡山県生まれ。金神を信仰するうちに神命を受けて開教。自ら金光大神と名乗り,最高神天地金乃神の教えを信者に取り次いだ。改名して赤沢文治とも。
川揚げ
かわあげ カハ― [0][4] 【川揚げ】
(1)舟の荷物を川から陸地に揚げること。
(2)川から水を陸上に汲み揚げること。
川揚げ用水
かわあげようすい カハ― [5] 【川揚(げ)用水】
川揚げ水をせき止めてためておく場所。また,その水を田畑に通す水路。
川揚用水
かわあげようすい カハ― [5] 【川揚(げ)用水】
川揚げ水をせき止めてためておく場所。また,その水を田畑に通す水路。
川支へ
かわづかえ カハヅカヘ 【川支へ】
「川止め」に同じ。「大井川の―にて/滑稽本・膝栗毛 3」
川敷
かわしき カハ― [0] 【川敷】
〔「川敷地」の略〕
川水の増水した時に川底になる地面。川床。
→河川敷(カセンシキ)
川施餓鬼
かわせがき カハ― [3] 【川施餓鬼】
川で死んだ人の霊を弔うために,川辺または船中で行う仏事。死者の名を記した塔婆(トウバ)や紙片を川に流すなどする。[季]秋。《燭の穂の起きるひまなし―/橋口白汀》
川明かり
かわあかり カハ― [3] 【川明かり】
日が暮れて,辺りが暗くなった時に,川の水面がほのかに明るく見えること。
川明き
かわあき カハ― [0][4] 【川明き】
川止めが解けること。また,その日。かわあけ。
⇔川止め
川明け
かわあけ カハ― [0][4] 【川明け】
(1)「かわあき(川明)」に同じ。
(2)川で魚をとることが解禁されること。
川普請
かわぶしん カハ― [3] 【川普請】
河川の改修工事。[季]冬。
川本
かわもと カハモト 【川本】
姓氏の一。
川本
かわもと カハモト 【川本】
(1)埼玉県北部,大里郡の町。荒川中流に沿う。
(2)島根県中部,邑智(オオチ)郡の町。近世,江の川水運の河港・市場町。かつては「たたら製鉄」が行われた。
川本幸民
かわもとこうみん カハモトカウミン 【川本幸民】
(1810-1871) 江戸末期・明治初期の蘭学者。摂津の人。江戸で足立長雋(チヨウシユン)に医学を,坪井信道に蘭学を学ぶ。医業のかたわら,窮理・化学を研究,写真・電信機・マッチ・ビールなどを試作。蕃書調所教授。著「気海観瀾広義」「化学新書」など。
川札
かわふだ カハ― 【川札】
江戸時代,大井川・安倍川などの川越えに必要な切符札。川会所が発行した。
川村
かわむら カハムラ 【川村】
姓氏の一。
川村多実二
かわむらたみじ カハムラ― 【川村多実二】
(1883-1964) 動物学者。岡山県津山の生まれ。京大教授。日本の淡水生物学・湖沼生態学を創始。
川村学園女子大学
かわむらがくえんじょしだいがく カハムラガクヱンヂヨシ― 【川村学園女子大学】
私立大学の一。1924年(大正13)創立の川村女学院を源とし,87年(昭和62)設立。本部は我孫子市。
川村景明
かわむらかげあき カハムラ― 【川村景明】
(1850-1926) 陸軍軍人。大将・元帥。鹿児島県生まれ。日清・日露戦争に従軍。鴨緑江軍司令官,東京衛戍(エイジユ)総督,軍事参議官を歴任。
川村純義
かわむらすみよし カハムラ― 【川村純義】
(1836-1904) 軍人。海軍大将。薩摩藩士。戊辰(ボシン)戦争に従軍。海軍卿として海軍拡張計画を立案・実施。
川村驥山
かわむらきざん カハムラ― 【川村驥山】
(1882-1969) 書家。静岡県生まれ。名は慎一郎。鍾繇(シヨウヨウ)の楷書や懐素の草書を研究,晩年には狂草を創作した。
川東
かわひがし カハ― 【川東・河東】
京都の賀茂川の東の一帯。祇園(ギオン)または石垣の歓楽街。
→川西
川柳
せんりゅう [1][3] 【川柳】
〔点者の柄井(カライ)川柳の名から〕
前句付けから付句のみが独立した一七字無季の短詩。江戸中期頃から,切れ字の制約もない口語詩として流行。人情・世態・風俗を鋭くとらえ,滑稽・風刺・機知などを特色とする。川柳点。狂句。柳句。
川柳
かわやなぎ【川柳】
a purple willow.
川柳
かわやぎ カハ― 【川柳】
「かわやなぎ(川柳)」に同じ。「―の根もころ見れど/万葉 1723」
川柳
かわやなぎ カハ― [3] 【川柳】
(1)川辺に生える柳。また,特に,ネコヤナギのこと。
〔楊柳とも書く〕
(2)ヤナギ科の落葉低木または小高木。水辺に生える。葉は披針形。早春,葉に先だって尾状の花穂をつける。雌雄異株で,雄花の花柱は短い。
(3)茶の名の一。
→せんりゅう(川柳)
川柳
せんりゅう【川柳】
a senryu;a Japanese humorous poem.
川柳点
せんりゅうてん [3] 【川柳点】
柄井川柳の撰による万句合(マンクアワセ)のこと。また,その句。江戸時代には,川柳をさした。
川根
かわね カハネ 【川根】
静岡県中部,榛原(ハイバラ)郡の町。大井川中流域を占める。川根茶の産地。
川欠引
かわかけびき カハカケ― 【川欠引】
江戸時代,河川の堤防決壊などにより田畑が荒廃した時,年貢を減免すること。
川次
かわなみ カハ― [0] 【川並・川次】
(1)木場で,筏(イカダ)を操作した人。川並鳶(トビ)。
(2)川のたたずまい。「―の清き河内ぞ/万葉 858」
川止め
かわどめ カハ― [0][4] 【川止め】 (名)スル
江戸時代,河川が増水した時,川越(カワゴシ)を禁じたこと。川づかえ。
⇔川明き
川止め
かわどめ【川止め】
no[a suspension of a]ferry service.
川水雲
かわもずく カハモヅク [3] 【川水雲】
紅藻類カワモズク目の淡水藻。柔らかく粘質に富み,主軸から輪生状に枝を出し,数珠のようにつながる。冬から春にかけて小川などに生息する。
川治ダム
かわじダム カハヂ― 【川治―】
栃木県塩谷郡藤原町,鬼怒川にある上水道・発電などの多目的ダム。アーチ式で,堤高140メートル。下流に川治温泉がある。1983年(昭和58)完成。
川治温泉
かわじおんせん カハヂヲンセン 【川治温泉】
栃木県北西部,塩谷(シオヤ)郡藤原町にある温泉。単純泉。
川沿い
かわぞい カハゾヒ [0] 【川沿い】
川に沿っていること。川に沿った所。「―の町並み」
川沿いの
かわぞい【川沿いの】
riverside <path> .→英和
〜に along a river.→英和
川波
かわなみ カハ― [0][2] 【川波】
川に立つ波。
川津
かわづ カハ― 【川津】
(1)川の渡し場。川の船着き場。「え行きて泊(ハ)てむ―し思ほゆ/万葉 2091」
(2)川端の物洗い場。「妹なろが使ふ―のささら荻/万葉 3446」
川洲
かわす カハ― [0] 【川州・川洲】
川の中にできた州。川の中州。
川流れ
かわながれ カハ― [3][5] 【川流れ】
(1)川の水に流されること。「河童(カツパ)の―」
(2)川でおぼれて死ぬこと。また,その人。
(3)約束をとりやめにすること。「新内で―だ/歌舞伎・青砥稿」
川浚え
かわざらえ カハザラヘ [3] 【川浚え】 (名)スル
川底にたまった土砂や汚物をさらえ取ること。浚渫(シユンセツ)。かわざらい。
川海老
かわえび カハ― [0][2] 【川海老】
河川にすむエビ類の総称。テナガエビ・ヌマエビなど。
川海苔
かわのり カハ― [0][2] 【川海苔】
緑藻類カワノリ目の淡水藻。緑色で形はアオサに似た葉状体。日本特産。太平洋岸河川の水温の低い渓流中の岩上に着生する。食用。
川海豚
かわいるか カハ― [3] 【川海豚】
鯨目カワイルカ上科の五種の哺乳類の総称。多くは河川に生息する。脳は未発達で,目は退化し,一般に原始的特徴をとどめている。環境悪化のため,生息を脅かされている。
川海豚[図]
川浸り
かわびたり カハ― [3] 【川浸り】
「川浸りの朔日(ツイタチ)」の略。
川浸りの朔日
かわびたりのついたち カハ― [3] 【川浸りの朔日】
陰暦一二月一日,漁家または船を使う業の家で水神をまつる行事。餅をついて親しい人々に配ったりする。川浸り。乙子(オトゴ)の祝い。
川浸り餅
かわびたりもち カハ― [5] 【川浸り餅】
川浸りの朔日につく餅。水難を避けるためという。乙子の餅。
川涼み
かわすずみ カハ― [3] 【川涼み】
暑い夏の夕方,川辺や川舟で涼むこと。
川淀
かわよど カハ― [0] 【川淀】
川の水のよどんでいるところ。
川湯温泉
かわゆおんせん カハユヲンセン 【川湯温泉】
(1)北海道東部,弟子屈(テシカガ)町にある温泉。屈斜路湖と摩周湖の中間に位置する。泉質は酸性硫黄泉。
(2)和歌山県東牟婁(ヒガシムロ)郡本宮町にある温泉。熊野川の支流大塔川の河原に湧出。泉質は含食塩重曹泉・単純泉など。
川漁
かわりょう カハレフ [2] 【川漁・川猟】
川で魚や貝を捕ること。
川瀬
かわせ カハ― [0] 【川瀬】
川の底が浅く,流れの速い所。瀬。
川狩
かわがり カハ― [0] 【川狩(り)】
(1)川をせき止めて干しあげ,魚をとること。川干し。[季]夏。《―や魚串立てる石の間/闌更》
(2)木材を筏(イカダ)に組まずに川に流して運ぶこと。
川狩り
かわがり カハ― [0] 【川狩(り)】
(1)川をせき止めて干しあげ,魚をとること。川干し。[季]夏。《―や魚串立てる石の間/闌更》
(2)木材を筏(イカダ)に組まずに川に流して運ぶこと。
川猟
かわりょう カハレフ [2] 【川漁・川猟】
川で魚や貝を捕ること。
川獺
かわうそ【川獺】
《動》an otter.→英和
川獺
かわうそ カハ― [0] 【獺・川獺】
イタチ科の哺乳類。頭胴長70センチメートル,尾長50センチメートル内外。体の背面は光沢のある褐色,腹面は淡褐色。四肢は短く,指の間に水かきがある。泳ぎはきわめて巧みで,魚・貝・カニなどを食べる。ユーラシアに広く分布するが,数が減っている。
獺[図]
川田
かわだ カハダ 【川田】
姓氏の一。
川田甕江
かわだおうこう カハダヲウカウ 【川田甕江】
(1830-1896) 漢学者。岡山の人。名は剛。大橋訥庵(トツアン)に学ぶ。江戸深川で塾を開き門弟を指導。文章家として知られた。
川田順
かわだじゅん カハダ― 【川田順】
(1882-1966) 歌人。東京,浅草生まれ。甕江の子。東大卒。佐佐木信綱に師事。実業に携わる傍ら作歌に専念し,歌集「伎芸天」「陽炎」「山海経」などにより浪漫的抒情の密度の濃い作品を残す。
川真珠貝
かわしんじゅがい カハシンジユガヒ [5] 【川真珠貝】
淡水産の二枚貝。貝殻は長楕円形で厚く,殻長10センチメートル内外。渓流の小石の間に斜めに立つ。真珠養殖の母貝となる。ユーラシア北部・北アメリカ北部に広く分布し,日本では北海道と本州の日本海側にすむ。カワガイ。タチガイ。
川砂
かわすな カハ― [0] 【川砂】
河川に堆積した砂。園芸用土・建設資材としても利用される。
川社
かわやしろ カハ― [3] 【川社】
古代,六月祓(ミナヅキバラエ)の時に川のほとりに棚を設け,榊(サカキ)などを立てて神饌(ミケ)を供え,神楽(カグラ)を奏したこと。また,その臨時の設備。夏神楽。
川秋沙
かわあいさ カハ― [3] 【川秋沙】
カモ目カモ科の水鳥。全長70センチメートル内外の大形のアイサ。雄は頭部が緑,背は黒く胸から下面が白で,くちばしは赤。雌には冠羽があり頭部は茶色,背は灰色。日本には冬鳥として渡来。
川立ち
かわだち カハ― 【川立ち】
(1)川辺に生まれ育った人。
(2)水泳の名人。「―を五三人,向うへ越し候うて/謙信家記」
川端
かわばた カハバタ 【川端】
姓氏の一。
川端
かわばた カハ― [0] 【川端】
かわべり。
川端康成
かわばたやすなり カハバタ― 【川端康成】
(1899-1972) 小説家。大阪市生まれ。東大卒。横光利一らと「文芸時代」を創刊,新感覚派の代表作家として活躍。以後,日本的美意識を追求し続け,1968年(昭和43)ノーベル文学賞を受賞。自殺。作「伊豆の踊子」「雪国」「千羽鶴」「山の音」「みづうみ」など。
川端柳
かわばたやなぎ カハ― [5] 【川端柳】
川端に生えている柳。
川端玉章
かわばたぎょくしょう カハバタギヨクシヤウ 【川端玉章】
(1842-1913) 日本画家。京都生まれ。名は滝之助。中島来章に円山派を学ぶ。東京美術学校教授を経て川端画学校を設立。
川端竜子
かわばたりゅうし カハバタ― 【川端竜子】
(1885-1966) 日本画家。和歌山市生まれ。本名,昇太郎。茅舎の異母兄。初め洋画を学ぶが,のち日本画に転じた。会場芸術を唱え,青竜社を結成。伝統的な技法や形式を破る豪放な筆致で大作を描いた。
川端茅舎
かわばたぼうしゃ カハバタバウシヤ 【川端茅舎】
(1897-1941) 俳人。東京,日本橋生まれ。本名,信一。高浜虚子に師事,「ホトトギス」同人。句風は「茅舎浄土」と称され,求道精神に貫かれた荘厳な自然賛美にある。句集「川端茅舎句集」「華厳」など。
川端道喜
かわばたどうき カハバタダウキ 【川端道喜】
(?-1592) 戦国期京都の町人。永正(1504-1521)の頃,粽(チマキ)の製造を始め,供物を禁裏に進献した。代々道喜を名乗って粽を作り,現在に至る。
川端[縁]
かわばた[べり]【川端[縁]】
a riverside;→英和
a riverbank.
川竹
かわたけ カハ― [2][0] 【川竹・河竹】
(1)川のそばに生える竹。
(2)マダケの古名。[和名抄]
(3)(「皮竹」とも書く)メダケの古名。
(4)清涼殿の東庭,御溝水(ミカワミズ)の側に植えてある竹。
→清涼殿
(5)「川竹の流れの身」の略。「身ヲ―ニシズム/ヘボン(二版)」
川竹の
かわたけの カハ― 【川竹の】 (枕詞)
(1)竹の「節(ヨ)」の意から,「世」にかかる。「―世世に流れて絶えせねば/新勅撰(雑五)」
(2)川辺の竹が流れることから,「流る」にかかる。「―流れてとこそ思ひそめしか/金葉(恋上)」
川筋
かわすじ カハスヂ [0][3] 【川筋】
(1)川水の流れる道筋。
(2)川の流れに沿った土地。
川筋
かわすじ【川筋】
the course of a river.→英和
川粘
かわねば カハ― [0] 【川粘・河粘】
川底に沈殿した粘質の土。荒壁の土として用いる。荒木田(アラキダ)土の類。川粘り。
川縁
かわぶち カハ― [0] 【川縁】
川のふち。川ばた。かわっぷち。
川縁
かわべり カハ― [0] 【川縁】
川に沿った所。川辺。
川股
かわまた カハ― 【川股】
川の分岐する所。「川島河の―に/日本書紀(仁徳訓)」
川股江
かわまたえ カハ― 【川股江】
川が分岐する所の入り江。一説に,河内国若江郡の川俣(カワマタ)神社のある地の名という。「堰杙(イグイ)つく―の菱茎(ヒシガラ)のさしけく知らに/日本書紀(応神)」
川舟
かわぶね カハ― [0][3] 【川船・川舟・河船】
(1)河川で使用する平底の小舟。高瀬舟・平田船はその代表的なもの。
(2)大河で使用する喫水が浅く作られた動力船。
川船
かわぶね カハ― [0][3] 【川船・川舟・河船】
(1)河川で使用する平底の小舟。高瀬舟・平田船はその代表的なもの。
(2)大河で使用する喫水が浅く作られた動力船。
川船奉行
かわぶねぶぎょう カハ―ギヤウ [5] 【川船奉行】
⇒川船改役(カワブネアラタメヤク)
川船改役
かわぶねあらためやく カハ― [0][8] 【川船改役】
江戸幕府の職名。江戸および関八州の川船を検査して船税を徴収した役。川船奉行。川船支配。
川芎
せんきゅう [0] 【川芎】
セリ科の多年草。中国原産。薬草として古くから栽培。高さ約50センチメートル。葉は羽状複葉。秋,茎頂付近に白色の小花が多数咲く。塊状の根茎を補血・強壮・鎮静薬とする。古名オンナカズラ。漢名,芎藭。
川苔草
かわごけそう カハゴケサウ [0] 【川苔草】
カワゴケソウ科の多年草。全体に緑色。根は扁平な葉状体で羽状に分枝し,流水中の岩上に固着する。葉は微小。小花を頂生する。元来,熱帯生の植物であるが昭和の初めに九州で発見された。
川菜草
かわなぐさ カハナ― [3] 【川菜草】
淡水産の藻の類の古名。古今伝授の三草(三木)の一。
川蒸気
かわじょうき カハ― [3] 【川蒸気】
〔「川蒸気船」の略〕
河川での貨客輸送に用いる吃水の浅い蒸気船。
川薑
かわはじかみ カハ― 【川薑】
(1)ゴシュユの古名。[和名抄]
(2)サンショウの古名。
川藻
かわも カハ― [0] 【川藻】
川の中に生える藻。緑藻などのほか,クロモ・エビモ・セキショウモなどの種子植物がある。
川虫
かわむし カハ― [2] 【川虫】
水生昆虫のトビケラやカゲロウ類の幼虫の総称。川底の石の下などにいる。渓流釣りの餌(エサ)に用いる。
川蛇
かわへび カハ― [0] 【川蛇】
⇒田鰻(タウナギ)
川蜘蛛
かわぐも カハ― [0] 【川蜘蛛】
昆虫アメンボの異名。[季]夏。
川蜷
かわにな カハ― [0] 【川蜷・河貝子】
淡水産の巻貝。貝殻は円錐形で細長く3センチメートル内外で,殻頂部が欠損していることが多い。殻表は赤褐色または黒褐色。肺臓ジストマ・横川吸虫の第一中間宿主。北海道南部から台湾までの河川・湖沼にすむ。
川蜷[図]
川蝉
かわせみ【川蝉】
《鳥》a kingfisher.→英和
川蝉
かわせみ カハ― [0] 【川蝉・翡翠・魚狗】
(1)ブッポウソウ目カワセミ科の鳥の総称。日本にはカワセミ・アカショウビン・ヤマセミなど数種がいる。
(2){(1)}の一種。全長17センチメートル内外。飛ぶと瑠璃(ルリ)色の背が光り,腹面は栗色で美しい。嘴(クチバシ)が大きい。水辺にすみ,川魚・カエル・昆虫などを食べる。ユーラシア・アフリカに分布。日本では全国で見られる。ヒスイ。ショウビン。[季]夏。《はっきりと―色にとびにけり/中村草田男》
川蝉(2)[図]
川螻蛄
かわげら カハ― [0] 【川螻蛄・襀翅・�】
襀翅目(セキシモク)の昆虫の総称。オオヤマカワゲラ・オナシカワゲラなど。
川裾
かわすそ カハ― [0] 【川裾】
川尻(カワジリ)。川下(シモ)。
川西
かわにし カハニシ 【川西】
(1)兵庫県東南部の市。近年,北部の丘陵地に住宅の開発が進む。皮革・染色などの工業が盛ん。
(2)山形県南部,東置賜(ヒガシオキタマ)郡の町。米沢盆地の南西部に位置し,銘酒の産地。
(3)新潟県中南部,中魚沼郡の町。県内の豪雪地帯。
(4)奈良県北西部,磯城(シキ)郡の町。飛鳥川・寺川が大和川に合流する低湿地帯。
川西
かわにし カハ― 【川西・河西】
(1)京都市の西洞院川または堀川の西,下京二条通り以南の一帯。元禄期(1688-1704)に職人・小商人が多く住んでいた。
(2)京都の賀茂川の西の遊所。陰間茶屋が並んでいた。
→川東
川角太閤記
かわすみたいこうき カハスミタイカフキ 【川角太閤記】
太閤記の一。本能寺の変から関ヶ原の戦いまでを,豊臣秀吉中心に記した聞き書き。川角三郎右衛門著といわれる。江戸初期成立。
→太閤記
川論
かわろん カハ― [2] 【川論】
江戸時代,川の水利をめぐる論争。
川越
かわごえ カハゴエ 【川越】
埼玉県中部の市。中世から近世にかけ城下町として栄える。近年,工業団地が進出し,住宅地としても発展。
〔古代には「河肥」,中世には「河越」,近世以降「川越」と書かれる〕
川越し
かわごし カハ― [0] 【川越し】
(1)川を隔てること。
(2)徒歩で川を渡ること。
(3)「川越し人足」の略。
川越し人足
かわごしにんそく カハ― 【川越し人足】
大井川など橋がかかっていない川で,人を肩や蓮台(レンダイ)に乗せて川を渡すのを職業とした人。かわごし。
川越城
かわごえじょう カハゴエジヤウ 【川越城】
埼玉県川越市にある平城。1457年太田道真の築城。扇谷上杉家の本拠。のち北条家の持ち城となり,江戸時代には代々徳川家譜代の重臣が配置された。
川越斜子
かわごえななこ カハゴエ― [5] 【川越斜子】
埼玉県入間地方で産する絹織物。川越の商人が扱ったのでこの名がある。
川越線
かわごえせん カハゴエ― 【川越線】
JR 東日本の鉄道線。埼玉県大宮と高麗川間,30.6キロメートル。埼京線と直通運転し,埼玉県南部と都心を直結。
川越街道
かわごえかいどう カハゴエ―ダウ 【川越街道】
江戸から川越に至る街道。中山道の脇往還。
川路
かわじ カハヂ 【川路】
姓氏の一。
川路
かわじ カハヂ 【川路】
川に沿った道。また,川へ向かう道。「上野(カミツケノ)おどのたどりが―にも/万葉 3405」
川路利良
かわじとしよし カハヂ― 【川路利良】
(1836-1879) 警察制度の創立者。薩摩の人。警保寮を司法省から内務省に移し,司法権と警察権の分離を行なった。同年警視庁初代大警視。西南戦争では陸軍少将として警察隊を率い従軍。
川路柳虹
かわじりゅうこう カハヂリウコウ 【川路柳虹】
(1888-1959) 詩人・美術評論家。東京生まれ。本名,誠。東京美校卒。日本最初の口語自由詩を試み,詩壇に衝撃を与えた。詩集「路傍の花」「波」など。
川路聖謨
かわじとしあきら カハヂ― 【川路聖謨】
(1801-1868) 江戸末期の幕臣。豊後の人。本姓,内藤。勘定奉行兼海防掛として外交に携わる。1853年長崎来航のロシア使節と交渉。また,日米修好通商条約勅許獲得に活躍した。江戸開城の翌日にピストル自殺。
川辺
かわべ カハ― [0][3] 【川辺】
〔古くは「かわへ」〕
川のそば。流れのほとり。川端。「―にたたずむ」
川辺
かわなべ カハナベ 【川辺】
鹿児島県,薩摩半島南西部,川辺郡の町。万之瀬(マノセ)川が流れる内陸の町。薩南の米産地で,木製の川辺仏壇を特産。
川遊び
かわあそび カハ― [3] 【川遊び】
川に舟を浮かべるなどして風情を楽しみ遊ぶこと。川舟の遊び。舟遊び。川逍遥(カワシヨウヨウ)。
川遊び
かわあそび【川遊び】
<go> boating[rowing];→英和
playing in the river.→英和
川釣
かわづり カハ― [0] 【川釣(り)】
川で魚を釣ること。
川釣り
かわづり カハ― [0] 【川釣(り)】
川で魚を釣ること。
川開き
かわびらき カハ― [3] 【川開き】
川の納涼始めを祝う行事。通常花火をあげることが多い。もと,旧暦六月に行われる水神祭で,江戸時代の両国の川開きは有名。[季]夏。
川開き
かわびらき【川開き】
a river carnival[festival].
川除け
かわよけ カハ― 【川除け】
堤防などの河川の氾濫防止施設。
川隈
かわくま カハ― 【川隈】
〔「かわぐま」とも〕
川の流れが折れ曲がっている所。「川のぼり,我がのぼれば―に立ち栄ゆる/日本書紀(仁徳)」
川隈葛
かわくまつづら カハ― 【川隈葛】
(1)ニシキギの古名。[和名抄]
(2)マユミの古名。
川霧
かわぎり カハ― [0][2] 【川霧・河霧】
川に立つ霧。「―が晴れる」
川面
かわも カハ― [0] 【川面】
川の水面。かわづら。「―にうつる雲」
川面
かわづら カハ― [0] 【川面】
〔古くは「かわつら」〕
(1)川の水面。かわも。「―を渡る風」
(2)川のほとり。「大いなる―に出でてすれば/宇津保(俊蔭)」
川音
かわおと カハ― [0] 【川音】
川の水の流れる音。
川風
かわかぜ【川風】
a river breeze.
川風
かわかぜ カハ― [2][0] 【川風】
川面を吹きわたる風。また,川から吹いて来る風。「―に吹かれる」
川骨
せんこつ [0] 【川骨】
コウホネの根の生薬名。
川骨
こうほね カウ― [0] 【河骨・川骨】
(1)スイレン科の多年草。小川や池沼に生える。根茎は太く泥中に横たわり,白い。葉は大きく長卵形。夏,花茎を水上に出し頂に黄色の花を一個つける。根茎を漢方で川骨(センコツ)と呼び,強壮剤・止血剤などとして用いる。かわほね。[季]夏。《―の二もと咲くや雨の中/蕪村》
(2)家紋の一。{(1)}の葉と花をかたどったもの。
河骨(1)[図]
川魚
かわうお カハウヲ [0] 【川魚】
淡水にすむ魚類。コイ・フナ・アユなど。かわざかな。「―料理」
川魚
かわざかな カハ― [3] 【川魚】
かわうお。
川魚
かわうお【川魚】
a river[fresh-water]fish.
川鰈
かわがれい カハガレヒ [3] 【川鰈】
ヌマガレイの別名。
川鵜
かわう カハ― [0] 【川鵜】
ペリカン目ウ科の水鳥。全長90センチメートル内外。翼の開張は約1.5メートル。全体が黒色。くちばしは長く,先が鋭く曲がる。水かきが発達して泳ぎや潜水がうまく,巧みに魚を捕らえる。淡水域や海岸にすむ。森に集団営巣することが多い。
川鼠
かわねずみ カハ― [3] 【川鼠】
食虫目の哺乳類。頭胴長12センチメートル,尾長10センチメートルほど。巧みに泳ぎ,手足の指に生えた硬毛が水かきの役をする。水中の小動物を捕食する。ヒマラヤ・インドシナなどに分布し,日本では青森以南の山間の渓流に生息するが,数が減っている。
州
しゅう【州】
(1)[大陸]a continent.→英和
(2)[行政区画]a province;→英和
a state (米国);→英和
a county (英国);→英和
a shire (英国).→英和
州
しゅう シウ 【州・洲】
■一■ [1] (名)
(1)中国の地方行政区画の一。前漢の武帝のとき一三州がおかれたが,のち次第に細分化され,隋では郡を廃して州に県を統轄させた。中華民国に至り廃止。
(2)日本で,国の通称。「遠州」「紀州」などと用いる。
(3)〔state〕
アメリカ合衆国・オーストラリアなどで,連邦国家を構成する行政区画。
(4)地球上の大陸を地理的に区分していう語。「アジア―」
■二■ (接尾)
近世,人名などに添えて親愛の意をこめていうのに用いる。「源―(=源太)」「番―(=番頭)」
州
す【州】
a sandbank;→英和
a bar;→英和
a shoal;→英和
a shallow.→英和
州
す [0][1] 【州・洲】
土砂が堆積して陸地のようになり,水面から出ている所。砂州(サス)。
州兵
しゅうへい シウ― [0] 【州兵】
〔National Guard〕
アメリカ合衆国の各州が持つ兵力。平時は州知事の下で治安維持に当たり,戦時は大統領権限下で正規軍に編入される。
州境
しゅうきょう シウキヤウ [0] 【州境】
州の境界。州界。
州境
しゅうざかい シウザカヒ [3] 【州境】
州と州の境。
州法
しゅうほう シウハフ [1] 【州法】
(アメリカ合衆国などでの)州の法律。
州流し
すながし [2] 【州流し】
金銀の砂子を散らして水の流れを表した文様。州流れ。
州浜
すあま [0] 【州浜・洲浜】
「すはま(州浜)」の転。
州浜
すはま [0] 【州浜・洲浜】
(1)州が発達して,水際の輪郭が出入りしている砂浜。
(2)「州浜形」の略。
(3)「州浜台」の略。
(4)「州浜鬼瓦」の略。
(5)棹物(サオモノ)菓子の名。大豆粉と砂糖を水飴をつなぎにして練った,横断面が州浜形の棹菓子。すあま。
(6)家紋の一。州浜台をもとに図案化したもの。
州浜(6)[図]
州浜台
すはまだい [3] 【州浜台】
州浜形にかたどった脚つきの台。結婚式や祝いなどの飾り物をのせる島台に用いられる。
州浜形
すはまがた [0] 【州浜形】
州浜{(1)}をかたどった,輪郭に出入りのある模様。近世では三つ輪形と称した。
州浜草
すはまそう [0] 【州浜草】
ミスミソウの一品種。葉の裂片の先が丸みを帯びて州浜形のものをいう。本州の山地に生える。早春,花茎の先に白または淡紅紫色の五弁花をつける。ユキワリソウ。[季]春。
州浜鬼瓦
すはまおにがわら [6] 【州浜鬼瓦】
州浜形の鬼瓦。
州界
しゅうかい シウ― [0] 【州界】
州の境界。くにざかい。州境。
州邦
しゅうほう シウハウ [0] 【州邦】
国。州。
州都
しゅうと シウ― [1] 【州都】
州の行政庁がある都市。
州際
しゅうさい シウ― [0] 【州際】
(アメリカなどで)州と州にまたがること。
州鳥
すどり 【州鳥】
(1)州にいる鳥。「射水(イミズ)川湊の―朝なぎに潟にあさりし/万葉 3993」
(2)カワセミの異名。
巡
じゅん 【巡】
■一■ (名)
「巡爵(ジユンシヤク)」に同じ。「蔵人の―に参河の守に任ず/今昔 19」
■二■ (接尾)
助数詞。ひとまわりした回数を表すのに用いる。「打席三―目」
巡らす
めぐらす【巡らす】
[囲む]surround[enclose] <the house with trees> ;→英和
[計画などを]devise <a plan> ;→英和
discuss.→英和
巡らす
めぐら・す [0][3] 【巡らす・回らす・廻らす】 (動サ五[四])
(1)周りを囲むようにする。取り巻かせる。「塀を―・す」「紅白の幕を―・す」
(2)輪を描くように動かす。「首(コウベ)を―・す」
(3)種々の方面から考える。思案する。「思いを―・す」「策を―・す」
(4)回転させる。まわす。「車は輪を―・す事あたはず/平家 11」
(5)(文書・口頭などで)順に知らせる。「堂の飾り,仏の御具など―・し仰せらる/源氏(松風)」
(6)時を経過させる。「時剋を―・さず,夜中に院の御所に押よせ/保元(上)」
〔「巡る」に対する他動詞〕
[可能] めぐらせる
巡らふ
めぐら・う 【巡らふ・回らふ】 (動ハ四)
〔「巡る」に継続の助動詞「ふ」の付いたもの〕
(1)巡回する。めぐる。「とのゐたしかに―・ひてさぶらはせ/浜松中納言 3」
(2)ためらう。逡巡(シユンジユン)する。「入鹿が威に畏(オソ)りて,―・ひて進まざる/日本書紀(皇極訓)」
(3)生きながらえて世にある。「生きて世に―・ふべき心地もし侍らざりしかど/大鏡(藤氏物語)」
巡り
めぐり [0] 【巡り・回り・廻り】
(1)物のまわりをめぐること。順に従ってまわること。「血の―が悪い」「名所―」
(2)周囲。まわり。「―に低き鉄欄干をつくり/文づかひ(鴎外)」
(3)近所。付近。あたり。「御簾の有様よりはじめ,―まで世の常ならず珍かなる/栄花(音楽)」
(4)「御廻(オメグリ)」に同じ。
巡り
めぐり【巡り】
[巡歴]a tour;→英和
a pilgrimage <to temples> ;→英和
[循環]⇒循環.島〜をする go round an island.→英和
血の〜の悪い男 a stupid fellow.
巡り会い
めぐりあい【巡り会い】
a chance meeting.
巡り合い
めぐりあい [0] 【巡り合い・回り合い】
めぐりあうこと。思いがけずに出会うこと。邂逅(カイコウ)。「劇的な―」
巡り合う
めぐりあう【巡り合う】
come across[upon] <a person> .
巡り合う
めぐりあ・う [4] 【巡り合う・回り合う】 (動ワ五[ハ四])
長いことかかってやっと出会う。思いがけなく出会う。「幼なじみと―・う」「良師に―・う」
[可能] めぐりあえる
巡り合せ
めぐりあわせ【巡り合せ】
⇒回り合せ.
巡り合せ
めぐりあわせ [0] 【巡り合(わ)せ・回り合(わ)せ】
偶然にそうなること。運命。まわりあわせ。「奇妙な―」
巡り合せる
めぐりあわ・せる [6][0] 【巡り合(わ)せる・回り合(わ)せる】 (動サ下一)
思いがけなく出合う。「幸運に―・せる」
巡り合わせ
めぐりあわせ [0] 【巡り合(わ)せ・回り合(わ)せ】
偶然にそうなること。運命。まわりあわせ。「奇妙な―」
巡り合わせる
めぐりあわ・せる [6][0] 【巡り合(わ)せる・回り合(わ)せる】 (動サ下一)
思いがけなく出合う。「幸運に―・せる」
巡り巡って
巡り巡って
あちらこちらを巡った末に。回り回って。巡りに巡って。「―私のところにきた」
巡り神
めぐりがみ [4] 【巡り神】
(1)年や日によって,居る方角を異にする神。
(2)祭りのとき,神輿(ミコシ)に乗って神が氏子区域を巡ること。
巡る
めぐる【巡る】
circulate (循環);→英和
make a tour <of Europe> .→英和
…を巡って about;→英和
concerning;→英和
as regards.
巡る
めぐ・る [0] 【巡る・回る・廻る】 (動ラ五[四])
(1)物の周囲をたどって進む。「池を―・る」
(2)一定の経路に従って進んでもとに戻る。「血液が体内を―・る」「季節が―・る」
(3)あちらこちらと移り動く。「秘湯を―・る旅」「をみなへし咲きたる野辺を行き―・り/万葉 3944」
(4)物のまわりを取り囲む。「池を―・る小道」「本堂を―・る廊下」
(5)ある事を中心としてつながり合う。「入札を―・る疑惑」「賛否を―・って議論が白熱する」
(6)回転する。「思ふやうに―・りて,水を汲み入るる事/徒然 51」
(7)輪廻(リンネ)する。「六道四生に―・る事もまた,財を貪るに依りて有る事也/今昔 4」
(8)生き長らえる。「我かくて憂き世の中に―・るとも/源氏(手習)」
(9)時がたつ。「雲の上に千代を―・らむ初めとて/増鏡(さしぐし)」
〔「巡らす」に対する自動詞〕
巡回
じゅんかい [0] 【巡回】 (名)スル
(1)いろいろなところをまわって行くこと。
(2)見まわること。「町内を―する」
巡回
じゅんかい【巡回】
a round;→英和
a patrol;→英和
a tour (of inspection).→英和
〜する go[walk]round;go one's rounds;patrol.‖巡回区域 one's beat.巡回裁判(所) (a court of) assizes.巡回図書館 a traveling library.
巡回図書館
じゅんかいとしょかん [6] 【巡回図書館】
自動車などに図書を載せ,巡回し閲覧させる組織。巡回文庫。移動図書館。
巡守
じゅんしゅ [0][1] 【巡狩・巡守】 (名)スル
中国で,天子が諸侯の治める国を視察すること。
巡察
じゅんさつ [0] 【巡察】 (名)スル
視察のために各地を回ること。また,その見回る人。「隊内を―する」
巡察する
じゅんさつ【巡察する】
patrol;→英和
go one's rounds.
巡察使
じゅんさつし [4][3] 【巡察使】
(1)奈良・平安時代,太政官に属し,国内各地をまわり人々の生活状態,国司・郡司の治績などを視察し報告した臨時の官。めぐりみるつかさ。
(2)明治初年に東北地方に一時期置かれた監督官。
巡幸
じゅんこう [0] 【巡幸】 (名)スル
天皇が各地をまわること。
巡拝
じゅんぱい [0] 【巡拝】 (名)スル
各地の社寺を訪れて参拝してまわること。「京都の古寺を―する」
巡撫
じゅんぶ [1] 【巡撫】
(1)各地を巡回して人心を安撫すること。
(2)中国,明・清代の官職。臨時の職であったが,清代では各省に置かれて民政・軍務をつかさどった。
巡方
じゅんぽう [0] 【巡方】
(1)正方形のこと。
(2)石帯(セキタイ)の銙(カ)が正方形のもの。巡方の帯。
巡杯
じゅんぱい [0] 【順杯・巡杯】
宴会の席上でさかずきを順々にまわすこと。また,そのさかずき。
巡査
じゅんさ [0][1] 【巡査】
〔めぐりしらべる,の意〕
(1)警察官の階級の一。巡査部長の下で最下位のもの。
(2)一般に,警察官のこと。
〔1872年(明治5)から用いられた語。75年,邏卒(ラソツ)から名称変更〕
巡査
じゅんさ【巡査】
a policeman;→英和
a police officer.⇒警官.巡査派出所 a police box.巡査部長 a police sergeant.
巡査派出所
じゅんさはしゅつじょ [0][7] 【巡査派出所】
警察署の下部機構の一。外勤巡査を派出し,警察事務を行わせる所。派出所。
→交番
巡査部長
じゅんさぶちょう [4] 【巡査部長】
警察官の階級の一。警部補の下位。巡査の上。
巡査長
じゅんさちょう [3] 【巡査長】
一定の実務経験をもち,勤務成績のよい巡査に与えられる称。
巡査駐在所
じゅんさちゅうざいしょ [0][8] 【巡査駐在所】
警察署の下部機構の一。交通不便な地方などに置かれ,受け持ち巡査を駐在させて警察事務を行わせる所。駐在所。
巡検
じゅんけん [0] 【巡検】 (名)スル
いろいろな所を調べて回ること。巡察。
巡検使
じゅんけんし [3] 【巡検使】
鎌倉幕府の職名。諸国をまわり,地頭の非法や百姓の生活状態,農作の豊凶などを視察した。
巡業
じゅんぎょう [0] 【巡業】 (名)スル
いろいろな土地をまわり,各地で興行すること。「地方を―する」
巡業
じゅんぎょう【巡業(する)】
(make) a provincial tour.巡業団 a traveling[touring]company[troupe].
巡歴
じゅんれき [0] 【巡歴】 (名)スル
各地をめぐり歩くこと。「芭蕉ゆかりの地を―する」
巡歴する
じゅんれき【巡歴する】
make a tour <of> ;→英和
travel <through> .→英和
巡洋戦艦
じゅんようせんかん ジユンヤウ― [5] 【巡洋戦艦】
軍艦の艦種の一。巡洋艦の運動力と戦艦の砲力を備えた軍艦。1920年(大正9)の日本の八八艦隊案は,戦艦八隻,巡洋戦艦八隻を主力艦とするもの。
巡洋艦
じゅんようかん【巡洋艦(戦艦)】
a (battle) cruiser.
巡洋艦
じゅんようかん ジユンヤウ― [0] 【巡洋艦】
軍艦の一。戦艦に次ぐ攻撃力・防御力をもち,また,高速力と長い航続力をもつ。戦艦と駆逐艦の中間に位する。
巡演
じゅんえん [0] 【巡演】 (名)スル
演劇などをあちこち上演してまわること。巡回上演。「地方を―する」
巡爵
じゅんしゃく [0] 【巡爵】
平安時代以後,六位の蔵人のうち六年以上勤続した最上席者が五位に叙されること。巡。
巡狩
じゅんしゅ [0][1] 【巡狩・巡守】 (名)スル
中国で,天子が諸侯の治める国を視察すること。
巡礼
じゅんれい【巡礼】
a pilgrimage;→英和
a pilgrim (人).→英和
〜する make[go on]a pilgrimage <to> .
巡礼
じゅんれい [0] 【巡礼】 (名)スル
その宗教に固有の聖地・霊場を巡拝すること。また,その人。一般にこれを果たすことは宗教上の義務あるいは年来の誓願であり,その功徳によって日頃の祈願が実現するとされる。仏教では釈迦に縁のある地,イスラム教ではメッカ,キリスト教ではエルサレムなどが目的地とされる。日本では西国三十三所や四国八十八所の巡礼などがあり,巡礼者は,笈摺(オイズル)・菅笠・脚絆・甲掛(コウガケ)・草鞋などを身につけ,御詠歌を唱え,行くさきざきの神社仏閣で宝印を受ける。
巡礼[図]
巡礼宿
じゅんれいやど [5] 【巡礼宿】
巡礼を泊める宿。
巡礼歌
じゅんれいうた [3] 【巡礼歌】
「御詠歌(ゴエイカ)」に同じ。
巡給
じゅんきゅう [0] 【巡給】
平安時代,親王・内親王が順番に与えられた年給。親王・内親王が多い場合,系図や年齢の順序に従って賜った。
巡航
じゅんこう [0] 【巡航】 (名)スル
各地を航海・飛行してまわること。「―船」「南洋諸島を―せしこと既に幾十回/浮城物語(竜渓)」
巡航する
じゅんこう【巡航する】
cruise;→英和
sail (about).→英和
‖巡航船 a cruiser.
巡航ミサイル
じゅんこうミサイル [6] 【巡航―】
コンピューター制御によるジェット推進の有翼ミサイル。命中精度が高く,また超低空飛行や迂回航行ができるためレーダーによる捕捉がきわめて困難。
巡航速度
じゅんこうそくど [5] 【巡航速度】
航空機などが,経済的で安全な定常飛行を行う時の速度。
巡行
じゅんこう【巡行】
⇒巡回.
巡行
じゅんこう [0] 【巡行】 (名)スル
各地をめぐり歩くこと。「静かに市中を―して/緑簑談(南翠)」
巡見
じゅんけん [0] 【巡見】 (名)スル
いろいろな土地を見て回ること。「殖民予定地を―する時/放浪(泡鳴)」
巡見使
じゅんけんし [3] 【巡見使】
江戸幕府の職名。将軍の代替わりごとに諸国の政情を視察した職。
巡視
じゅんし【巡視】
a tour of inspection;an inspection.〜する inspect;→英和
patrol;→英和
make a tour of inspection.‖巡視船 a patrol boat.巡視人 a floorwalker (デパートの).
巡視
じゅんし [0] 【巡視】 (名)スル
監督のために見回ること。「湾内を―する」
巡視船
じゅんしせん [0] 【巡視船】
海上保安庁に所属し,沿岸や港湾の海上を巡視警戒する船。航路の安全を保ち遭難救助にあたるほか,密貿易・密出入国の取り締まりなども行う。
巡覧
じゅんらん [0] 【巡覧】 (名)スル
各地を見て歩くこと。「名勝地を―する」
巡警
じゅんけい [0] 【巡警】
巡回して警戒すること。
巡遊
じゅんゆう [0] 【巡遊】 (名)スル
各地を遊んでまわること。
巡邏
じゅんら [1][0] 【巡邏】 (名)スル
(1)警備のため見まわって歩くこと。また,その人。「市中を―する」
(2)江戸末期,江戸市中をまわり,警備した役人。邏卒。
巡錫
じゅんしゃく [0] 【巡錫】 (名)スル
〔「錫杖(シヤクジヨウ)」を持ってめぐり歩く意〕
僧侶が各地をめぐり,教えを説くこと。「太秦(ウズマサ),梅津の辺(アタリ)を―して/滝口入道(樗牛)」
巡閲
じゅんえつ [0] 【巡閲】 (名)スル
見まわってしらべること。視察。巡按。
巣
す [1][0] 【巣・栖・窼】
(1)鳥・獣・虫が卵を産み,あるいは子を育てる所。また,こもりすむ所。「ツバメが―をかける」「―につく」
(2)人の住む所。すみか。「愛の―」
(3)よからぬ者がたむろする所。
(4)クモが張った網。
巣
す【巣】
<build> a nest;→英和
a beehive (蜂の);→英和
<weave> a cobweb (くもの);→英和
a den (巣窟).→英和
〜につく brood;→英和
sit.→英和
巣がく
すが・く 【巣がく】 (動カ四)
〔古くは「すかく」〕
クモが巣をかける。「簷に―・く蜘の巣を払ふ/鶉衣」
巣くう
すくう【巣くう】
(build a) nest;→英和
hang out <in,at> (ならず者が).
巣くう
すく・う [2] 【巣くう】 (動ワ五[ハ四])
(1)鳥が巣をつくってすむ。「軒先にツバメが―・う」
(2)害になるものが集まってそこを根城にする。「暴力団が町に―・う」「結核菌が肺に―・う」
巣下ろし
すおろし 【巣下ろし】
鷹(タカ)などのひなを巣からとりおろして育てること。また,鷹などが巣から出ること。[日葡]
巣入り
すいり [0] 【巣入り】
動物が巣にはいること。特に,ニワトリなどが卵をかえすために巣にはいること。
巣取り
すどり [0] 【巣取り】
(1)鳥の巣からひなを取ること。
(2)〔近世語〕
賭博(トバク)の現場を押さえて捕らえること。
巣口
すぐち 【巣口】
(火縄銃の)銃口。[ヘボン(三版)]
巣守
すもり 【巣守・毈】
(1)孵化しないで巣に残っている卵。すもり児。「わづかにとまる―にもなにかはかひのあるべきと/蜻蛉(中)」
(2)あとに取り残されること。一人残って番をすること。また,その人。「ただ一人島の―となりはてて/盛衰記 10」
(3)夫が家によりつかず,孤閨(コケイ)を守る妻をたとえていう語。「二年といふもの―にして/浄瑠璃・天の網島(中)」
巣守り児
すもりご 【巣守り児】
「巣守り{(1)}」に同じ。
巣居
そうきょ サウ― [1] 【巣居】
(1)鳥のように木の上に住まいを作って住むこと。
(2)すみか。住居。
巣山
すやま [0] 【巣山】
江戸時代,鷹(タカ)を繁殖させるために,その巣を保護して狩猟・出入りを禁じた山林。巣鷹山。
巣引き
すびき [0][3] 【巣引き】 (名)スル
飼い鳥が繁殖すること。また,繁殖させること。「―する十姉妹(ジユウシマツ)」
巣材
すざい [0] 【巣材】
鳥が巣を作るときに使う材料。
巣林子
そうりんし サウリンシ 【巣林子】
近松門左衛門の号。
巣林子忌
そうりんしき サウリンシ― [5] 【巣林子忌】
⇒近松忌(チカマツキ)
巣沙蚕
すごかい [2] 【巣沙蚕】
多毛綱の環形動物。体長40センチメートルほどで,三〇〇内外の体節からなる。貝殻・海藻などをつけた管の中にすむ。釣り餌(エ)にする。水深20メートル以下の暖海に分布。
巣燕
すつばめ [2] 【巣燕】
春先,南方から渡ってきて軒先や梁(ハリ)などに巣を作る燕。また,巣に出入りする燕。[季]春。
巣父
そうほ サウ― 【巣父】
中国の古伝説上の隠者。山居して樹上に巣を作って寝た。尭(ギヨウ)から天下を譲るといわれた許由(キヨユウ)が汚れた耳を洗ったという潁川(エイセン)を,汚れたといって渡らなかったという。そうふ。
巣父
そうふ サウ― 【巣父】
⇒そうほ(巣父)
巣窟
そうくつ【巣窟】
a den;→英和
a nest;→英和
a lair (獣の).→英和
巣窟
そうくつ サウ― [0] 【巣窟】
(1)盗賊や悪人などが集まってかくれ住んでいる所。「暴力団の―」
(2)すみかとしている所。「北極氷海の抹香鯨(スパアム)の―を知り気(ゲ)に/露団々(露伴)」
巣立ち
すだち [0][3] 【巣立ち】
巣立つこと。特に,鳥の雛(ヒナ)が成長して巣から飛び立って去ること。[季]春。
巣立ちする
すだち【巣立ちする】
leave the nest (鳥が);→英和
start in life (社会へ出る).
巣立つ
すだつ【巣立つ】
⇒巣立ち.
巣立つ
すだ・つ [2] 【巣立つ】 (動タ五[四])
(1)鳥が巣立ちをする。「雛が―・つ」
(2)子供が成人して親元を離れる。また,学業を終えて社会へ出る。また,卒業する。「学窓を―・って社会人となる」
[可能] すだてる
巣箱
すばこ [1][0] 【巣箱】
(1)野鳥に巣を営ませるために木にかけたりする箱。
(2)蜜蜂(ミツバチ)の巣を入れるための箱。
巣箱
すばこ【巣箱】
a birdhouse;a (bee)hive (みつばちの).
巣篭り
すごもり【巣篭り】
nesting.巣篭もる nest;→英和
brood.→英和
巣籠り
すごもり [2][0] 【巣籠り】
鳥などが巣にこもっていること。[季]春。「鶴の―」
巣籠る
すごも・る [3] 【巣籠る】 (動ラ五[四])
鳥や虫が巣に入ったままでいる。「―・る鶴」
巣蛾
すが [1] 【巣蛾】
鱗翅目スガ科のガの総称。開張10〜30ミリメートルの小形のガ。前ばねが白色か灰色で小黒点が散る。幼虫は枝葉に糸を張って巣をつくり,多くの種は群生する。果樹・農作物の害虫もいる。リンゴスガ・サクラスガ・マサキスガなど。
巣離れ
すばなれ [2] 【巣離れ】 (名)スル
(1)雛(ヒナ)が大きくなり,成鳥として巣を出て行くこと。成人すること,一人前になることを比喩(ヒユ)的にもいう。巣立ち。
(2)暖かくなって,ひそんでいたフナなどが活発に泳ぎまわり始めること。
巣鳥
すどり [0] 【巣鳥】
巣にこもっている鳥。巣に出入りする鳥。[季]春。
巣鴨
すがも 【巣鴨】
東京都豊島区,山手線巣鴨駅周辺の地名。住宅・商業地。とげぬき地蔵をまつる高岩寺がある。
巣鷹
すだか [0] 【巣鷹】
巣にいる鷹のひな。また,これを捕らえて飼育すること。
巣鷹山
すだかやま [0] 【巣鷹山】
江戸時代,鷹狩り用の鷹を飼育するため,立ち入り禁止した森林。巣山。鷹巣山。御巣鷹(オスタカ)山。
工
こう 【工】
名詞の下に付けて接尾語的に用いる。
(1)工員・職工の意を表す。「旋盤―」「熟練―」
(2)工業高校の略。「浜松―」
工
たくみ [0][1] 【匠・工・巧み】
〔動詞「たくむ」の連用形から〕
■一■ (名)
(1)手先の技術や道具を用いて,工作物や建物を作り出すことを業とする人。工匠。大工(ダイク)や細工師をいう。《匠・工》「飛騨の―」
(2)工作物・建物などに施す技巧。意匠。趣向。《巧》「名匠が―をこらした建造物」「人間の―を加へざる処なれば/即興詩人(鴎外)」
(3)美しいものを作り出すわざ。「自然の―」「造化の―」
(4)考えをめぐらして見つけた方法。工夫。「ただ―によりて,よき能にはなるもの也/風姿花伝」
(5)はかりごと。たくらみ。計略。「腹の中はそれほど―のある奴では無いと/真景累ヶ淵(円朝)」
■二■ (形動)[文]ナリ
手際よくすぐれているさま。上手なさま。巧妙。器用。《巧》「―な手つき」「言葉―に人をだます」「―に逃げ回る」
工む
たく・む [2] 【巧む・工む】 (動マ五[四])
(1)工夫する。技巧をこらす。「―・まざる美しさ」
(2)計略をめぐらす。たくらむ。「贋物を売り込まうと―・んだのか/門(漱石)」「夜は謀叛を―・み/保元(上)」
(3)工作する。とりつける。「此川にて鮭の網代(アジロ)といふものを―・みて/鹿島紀行」
工事
こうじ【工事】
work(s);→英和
construction (work).→英和
〜中で under[in course of]construction.工事現場 a construction site.
工事
こうじ [1] 【工事】 (名)スル
土木・建築などの作業をすること。また,その作業。「―中」「水道―」
工人
こうにん [0] 【工人】
工作を職とする人。こうじん。
工人
こうじん [0] 【工人】
(1)工作を職とする人。職人。「筆を製する―/明六雑誌 35」
(2)中国で,労働者のこと。
工人会
こうじんかい [3] 【工人会】
中国で,労働組合のこと。工会。
工会
こうかい [0] 【工会】
⇒工人会(コウジンカイ)
工作
こうさく【工作】
(1) work;→英和
construction (製作);→英和
handicraft (手工).→英和
(2) maneuvering (策動).
〜する (1) work;→英和
construct.→英和
(2) maneuver;→英和
engineer <a scheme> .→英和
裏面〜をする maneuver behind the scenes; <話> pull the wires.‖工作機械 a machine tool.工作場 a workshop.
工作
こうさく [0] 【工作】 (名)スル
(1)材料に手を加えて器物を作ること。
(2)土木・建築・製造などの作業。
(3)ある目的の達成のため,あらかじめ関係者に働きかけを行うこと。「裏面で―する」
工作ゲージ
こうさくゲージ [5] 【工作―】
工作中の物が許容寸法内にあることを調べる限界ゲージ。
工作人
こうさくじん [4] 【工作人】
⇒ホモ-ファベル
工作員
こうさくいん [4] 【工作員】
情報の収集など秘密の活動をする人。
工作図
こうさくず [4] 【工作図】
機械などの製作の際に用いるために作図した図面。
工作機械
こうさくきかい [6][5] 【工作機械】
切削・研削・研磨などの各工程において,材料を所定の寸法・形状に加工する機械。
工作機械[図]
工作物
こうさくぶつ [4] 【工作物】
(1)材料を加工して組み立てたもの。製作品。
(2)〔法〕 建物・塀・橋などのように土地に接着して設置されたもの。
工作船
こうさくせん [0] 【工作船】
海上で船の修理や艤装(ギソウ)工事などを行うため,工作機械類を設備した特殊船。
工作買い
こうさくがい [0] 【工作買い】
取引所などで,相場を上げるために買いあおること。会社が増資を有利にするため自社の株価をつりあげようとする時などに行う。
工兵
こうへい [1] 【工兵】
旧陸軍兵種の一。築城・架橋,道路・鉄道の敷設などの技術的任務に服する。
工兵
こうへい【工兵】
an engineer;→英和
<英> a sapper.→英和
工兵隊 an engineer corps[unit].
工具
こうぐ【工具】
a tool;→英和
an implement.→英和
工具
こうぐ [1] 【工具】
工作に用いる器具。工作道具。「―箱」
工具研削盤
こうぐけんさくばん [1] 【工具研削盤】
磨耗した切削工具の刃を再研削する工作機械。
工具鋼
こうぐこう [0][3] 【工具鋼】
工具に使用される硬質の鋼の総称。
工務
こうむ [1] 【工務】
(1)土木・建築などの事務。
(2)工場における事務。「―課」
工務
こうむ【工務】
engineering works.‖工務所 an engineering firm.工務店 a building contractor's office.
工務店
こうむてん [3] 【工務店】
建築を請け負う業者,またその会社。
工匠
こうしょう [0] 【工匠】
(1)工作を職とする人。大工・彫り物師・細工師など。たくみ。
(2)工作の意匠。
工区
こうく [1] 【工区】
工事場所が広い範囲にわたるとき,全体をいくつかの施工単位として分けたそれぞれの区域。
工博
こうはく [0] 【工博】
「工学博士」の略。
工合
ぐあい [0] 【具合・工合】
〔「ぐわい」とも〕
(1)物事の機能の状態。かげん。あんばい。「エンジンの―がおかしい」「体の―が悪い」
(2)都合。「今日は忙しくて,―が悪い」「―よく,タクシーが来た」
(3)ていさい。かっこう。「仮病がばれてどうも―が悪い」
(4)物事のやりかた。方法。あんばい。「こんな―にやればうまくいく」
工合
ぐわい [0] 【具合(い)・工合(い)】
「ぐあい(具合)」に同じ。
〔歴史的仮名遣い未詳〕
工合い
ぐわい [0] 【具合(い)・工合(い)】
「ぐあい(具合)」に同じ。
〔歴史的仮名遣い未詳〕
工員
こういん【工員】
an operative;→英和
a (factory) worker.
工員
こういん [0] 【工員】
工場の現場で働く労働者。職工。
工商
こうしょう [1][0] 【工商】
(1)職人と商人。
(2)工業と商業。
工場
こうじょう [3] 【工場】
物を製造・加工・修理するため,必要な機械・器具を備えて労働者が作業に従う所。また,その建物。こうば。
工場
こうば【工場】
a factory.→英和
工場
こうば [3] 【工場】
「こうじょう(工場)」に同じ。「町―」
工場
こうじょう【工場】
a factory;→英和
a plant;→英和
a workshop.→英和
工場長(主) a factory manager (owner).工場閉鎖 a lockout.→英和
工場制手工業
こうじょうせいしゅこうぎょう [8] 【工場制手工業】
資本主義的生産形態の一。家内制手工業と機械制大工業との中間に位置する。生産手段を有する資本家が,多数の手工業者を仕事場に集め,分業に基づく協業という形態で生産に従事させ,賃金を支払うもの。マニュファクチャー。
工場委員会
こうじょういいんかい [6] 【工場委員会】
労使関係の問題を処理するために,企業内の全従業員によって作られる組織。労働組合が企業を越えて職業別に組織されている場合にそれを補う性格を持ち,第一次大戦後のヨーロッパで発達した。
工場法
こうじょうほう 【工場法】
労働者保護を目的とした法律。日本では1911年(明治44)制定,16年(大正5)実施。年少者・女子の雇用,労働時間などについて規制を定めたものであるが,不十分なものであった。戦後,労働基準法の制定により廃止。
工場財団
こうじょうざいだん [5] 【工場財団】
工場抵当法(1905年制定)に基づき抵当権を設定するため,工場に属する土地・建物・機械・器具,工業所有権などを一括して構成する財産の集合。
→財団(1)
工場閉鎖
こうじょうへいさ [5] 【工場閉鎖】
(1)経営不振などの際に,工場を閉鎖して,操業を停止すること。
(2)ロックアウトに同じ。
工夫
こうふ [1] 【工夫】
土木・鉄道・電気工事などで働く労働者。
工夫
くふう [0] 【工夫・功夫】 (名)スル
(1)いろいろと考えて,よい手段を見いだすこと。また,考え出した方法・手段。「デザインを―する」「―をこらす」
(2)禅宗で,修行に励むこと。また,よく考え研究すること。
工夫
こうふ【工夫】
a workman;→英和
a navvy.→英和
工夫
くふう【工夫】
(1) a device;→英和
a design;→英和
an idea (考案).→英和
(2) an invention (発明).→英和
(3) a means (手段).→英和
〜する devise;→英和
contrive;→英和
think[work]out.
工女
こうじょ [1] 【工女】
工場で働く女。女工。
工学
こうがく [0][1] 【工学】
〔engineering〕
科学知識を応用して,大規模に物品を生産するための方法を研究する学問。広義には,ある物を作り出したり,ある事を実現させたりするための方法・システムなどを研究する学問の総称。
工学
こうがく【工学】
engineering.→英和
‖工学士(修士,博士) a bachelor (master,doctor) of engineering;Bachelor (Master,Doctor) of Engineering (学位).工学部 the faculty[department]of technology.機械(電気,土木)工学 mechanical (electrical,civil) engineering.
工学院大学
こうがくいんだいがく コウガクヰン― 【工学院大学】
私立大学の一。工手学校を源とし,1949年(昭和24)設立。本部は東京都新宿区。
工専
こうせん [0] 【工専】
旧制の「工業専門学校」の略。
工師
こうし [1] 【工師】
大工・工匠の長。また,大工や工匠。
工廠
こうしょう [0] 【工廠】
旧陸海軍に直属し,武器・弾薬など軍需品を製造した工場。
工役
こうえき [0] 【工役】
土木などの工事。普請(フシン)。
工房
こうぼう【工房】
a studio;→英和
an atelier.→英和
工房
こうぼう [0] 【工房】
美術家・工芸家の仕事場。アトリエ。
工手
こうしゅ [1] 【工手】
鉄道・電気などの工事をする人。工夫。
工手間
くでま 【工手間】
(1)職人などが物を作る手間。また,手間賃。「―がかかつちやあ,請負だと棟梁出奔(カケオチ)だ/滑稽本・浮世床 2」
(2)手間のかかること。面倒。「八重といふ―に遅し梅の花/人情本・梅児誉美(後)」
工数
こうすう [3] 【工数】
ある作業を行うのに必要とされる延べ作業時間・仕事量。人数と時間の積で表される。
工料
こうりょう [1] 【工料】
「工賃」に同じ。
工期
こうき [1] 【工期】
工事期間。
工業
こうぎょう【工業】
(the manufacturing) industry;→英和
the industries (総称).〜の industrial.→英和
〜化する industrialize <a country> ;→英和
manufacture <an article> on a commercial basis.‖工業界 the industrial world.工業高校(大学,試験所) a technical high school (a technical college,an industrial laboratory).工業国(都市) an industrial nation (city).工業地帯 an industrial area.工業団地 an industrial park.
工業
こうぎょう [1] 【工業】
(1)〔industry〕
原料を加工し,種々の製品を生産する産業。
(2)手を使う職人。大工など。[日葡]
工業センサス
こうぎょうセンサス [5] 【工業―】
事業所ごとに雇用,生産高,付加価値額,在庫額,固定資産の増減,用地・用水などについて通産省が毎年行なっている調査。
工業デザイン
こうぎょうデザイン [6] 【工業―】
⇒インダストリアル-デザイン
工業分析
こうぎょうぶんせき [5] 【工業分析】
工業化学あるいは化学工業で,原料・中間生成物・製品について行う化学分析や測定など。その純度・混合比・収量などを求める。
工業化
こうぎょうか [0] 【工業化】
(1)農林・水産業などの第一次産業に対して,第二次産業,特に工業の占める比重が高まってくること。産業構造の高度化。産業化。
(2)ある製品を,機械制工業によって生産しうるようにすること。
工業化住宅
こうぎょうかじゅうたく [6] 【工業化住宅】
高度に統合された合理的な技術により生産された住宅。仕様・工期が明確であるプレハブ住宅など。
工業化学
こうぎょうかがく [5] 【工業化学】
目的物質の経済的な製法,大スケールでの反応条件や反応操作など,化学物質の工業的な製造にかかわる一切の事柄を,化学的な側面から研究する応用化学の一部門。
工業化工法
こうぎょうかこうほう [6] 【工業化工法】
建築部材を工場生産して,工事現場での省力化を図った工法。
工業団地
こうぎょうだんち [5] 【工業団地】
計画的に造成した一定地域に,諸工場を集めて収容した工業地区。
工業地域
こうぎょうちいき [5] 【工業地域】
用途地域の一つで,工業の用に供するための地域。この地域では,学校・病院・映画館・料理店・ホテルなどの建築は許されない。
工業地帯
こうぎょうちたい [5][6] 【工業地帯】
多くの工場が集中し,その地域の産業構成の中で工業生産の占める比率が特に高い地域。京浜・京葉・阪神・中京・北九州工業地帯など。
工業学校
こうぎょうがっこう [5] 【工業学校】
旧制の実業学校の一。工業教育を行う。
工業専門学校
こうぎょうせんもんがっこう [9] 【工業専門学校】
旧制で,中学校卒業者に,工業に関する専門教育を施した学校。戦後,新制の工業大学や総合大学の工学部に昇格。工専。
工業廃水
こうぎょうはいすい [5] 【工業廃水】
工業活動により生じた廃水。有害汚染物質を含むことが多いため,水質汚濁防止法などにより排水が規制されている。
工業所有権
こうぎょうしょゆうけん [6] 【工業所有権】
産業上の発明・商標・意匠などを排他的に利用・所有しうる権利。特許権・実用新案権・商標権・意匠権の総称。
工業所有権保護同盟条約
こうぎょうしょゆうけんほごどうめいじょうやく 【工業所有権保護同盟条約】
正称,工業所有権の保護に関する1883年3月20日のパリ条約。数度改正されて今日に至る。発明特許・実用新案・工業的意匠・商標などを対象とする。世界知的所有権機関(WIPO)が事務局。
工業技術院
こうぎょうぎじゅついん 【工業技術院】
通商産業省の外局の一。鉱工業に関する科学技術の試験・研究を総合的に推進し,生産技術の向上とその成果の普及を図ることを目的とする行政機関。
工業暗化
こうぎょうあんか [5] 【工業暗化】
工業化によって煤煙(バイエン)などで環境が暗化するに伴い,近くに生息している昆虫のうち,暗色の変異個体が増加する現象。蛾などの鱗翅目に例が多い。進化理論に影響を与えた。
工業用テレビ
こうぎょうようテレビ [7] 【工業用―】
放送用テレビジョン以外のテレビジョン装置の総称。溶鉱炉・原子炉など人の近づけない場所の監視や,医療などに使われる。ITV 。
工業用水
こうぎょうようすい [5] 【工業用水】
工業製品の製造過程で冷却・製品処理などに使用する水。上水・地下水・河川水のほか下水の浄化水が用いられる。
工業的農業
こうぎょうてきのうぎょう [7] 【工業的農業】
大量の農薬や化学肥料および機械などに依存する農業。工業化農業。
→生態系農業
工業簿記
こうぎょうぼき [5] 【工業簿記】
製造工業での会計処理に適用される応用簿記の一。原料の仕入れから加工,製品の販売に至るまでの会計を扱う。
工業組合
こうぎょうくみあい [5] 【工業組合】
工場の経営者が,共同の施設を作り,また営業の統制を行うことを目的に,工業組合法によって設立した法人。1943年(昭和18)廃止。
工業薬品
こうぎょうやくひん [5] 【工業薬品】
工業化学あるいは化学工業で,種々の有用物質をつくる過程で大量に用いる薬品。
工業規格
こうぎょうきかく [5] 【工業規格】
工業製品の品質や性能,互換性などを保証するため,寸法や特性の基準を定めたもの。国際規格や各国の国家規格,また団体が定める団体規格などがある。
→ジス(日本工業規格)
工業試験所
こうぎょうしけんじょ [0] 【工業試験所】
工業技術院の所管に属する機関。工業に関する試験・研究・分析などを行う。
工業高等学校
こうぎょうこうとうがっこう [9] 【工業高等学校】
新制の高等学校の一。工業科を単科とする。工高。
工法
こうほう [1] 【工法】
土木・建築工事などにおける施工の技術的方法。
工率
こうりつ [0] 【工率】
⇒仕事率(シゴトリツ)
工科
こうか [1] 【工科】
工学を研究する学科。また,工学部の通称。
工科
こうか【工科】
the engineering department.工科大学 an institute of technology.
工程
こうてい【工程】
a (manufacturing) process.
工程
こうてい [0] 【工程】
物品の生産・加工を計画的・能率的に行うための作業の手順。また,作業の各段階。
工程分析
こうていぶんせき [5] 【工程分析】
工程管理のために,工場内で材料・部品・半製品・完成品などの流れをとらえ,加工法と工程経路,職場組織などを総合的に分析すること。
工程図
こうていず [3] 【工程図】
(1)製作工程の途中の状態を示す図面。
(2)物の製作工程や,工場などの生産工程の流れを表した系統図。流れ作業図。プロセス-チャート。
工程管理
こうていかんり [5] 【工程管理】
一定の品質・数量・原価の製品を期日までに生産するために,労働力・機械設備・材料などの工場の諸資源を効率的に運用する方法を見いだす管理活動。
工程表
こうていひょう [0] 【工程表】
(1)工事の施工順序を表にしたもの。
(2)一個の製品を加工していく過程を示した表。
工船
こうせん [0] 【工船】
(1)漁獲物を船内で缶詰・魚油などに加工するための設備をもった船。「蟹―」
(2)工作船。
工芸
こうげい [0] 【工芸】
(1)実用品としての機能性に,美的装飾性を加えて物品を作りだすこと。また,そうして作られた作品の総称。一般に,小規模なものをいい,建築は含めない。「―美術」
(2)工作上の技術。
工芸
こうげい【工芸】
technology;→英和
industrial arts;crafts.〜の technological;industrial.→英和
‖工芸家 an industrial artist.工芸学校 a technological[polytechnical]school.工芸品 an industrial art object.
工芸作物
こうげいさくもつ [6] 【工芸作物】
収穫後,加工して初めて利用される農作物。用途によって,繊維用・糖用・油脂用・染料・香辛料・薬用その他がある。
工芸品
こうげいひん [0] 【工芸品】
工芸的に作られた製品。陶磁器・漆品・染織品など。クラフト。
工藤
くどう 【工藤】
姓氏の一。
工藤平助
くどうへいすけ 【工藤平助】
(1734-1800) 江戸後期の経世家・医者。名は球卿。紀伊の人。仙台藩医工藤丈庵の養子。「赤蝦夷風説考」を著し,ロシアの脅威と蝦夷地経営を説いた。
工藤祐経
くどうすけつね 【工藤祐経】
(?-1193) 鎌倉初期の武将。伊豆の人。富士野の巻狩りの際,以前暗殺した同族河津祐泰の遺子である曾我兄弟に討たれた。
工費
こうひ [1] 【工費】
工事に要する費用。
工費
こうひ【工費】
the cost of construction.
工賃
こうちん [1] 【工賃】
物品の生産・加工に要した労働に対して支払う金銭。手間賃。工料。
工賃
こうちん【工賃】
wages;pay;→英和
cost of labor.
工部
こうぶ [1] 【工部】
(1)中国の六部の一。隋から清まで土木および宮廷工事をつかさどった中央行政官庁。
(2)宮内省の唐名。
(3)「工部省」の略。
工部卿
こうぶきょう [0][3] 【工部卿】
工部省の長官。
工部大学校
こうぶだいがっこう 【工部大学校】
日本最初の工業教育機関。1877年(明治10)工部省工学寮工学校を改称したもの。86年東京帝国大学工芸学部と合併,帝国大学工科大学となる。
工部局
こうぶきょく [3] 【工部局】
上海・天津などの外国租界にあった行政機関の一。初め土木工事などの行政事務を行なったが,のち警察・財務など一切の行政を担当した。
工部省
こうぶしょう [3] 【工部省】
1870年(明治3),殖産興業政策推進のため設置された政府機関。85年廃止。
工銭
こうせん [1][0] 【工銭】
工作・加工の手間賃。工賃。
工面
くめん [1][0] 【工面】 (名)スル
〔近世には「ぐめん」とも〕
(1)必要な金銭・品物などを,やりくりしてそろえること。「元手を―する」
(2)金のやりくり。金まわり。「―が好かつたので言値で買つた/雁(鴎外)」
(3)才覚。工夫。また,そのための相談。「武士の喧嘩に―はいらぬ/浄瑠璃・薩摩歌」
工面する
くめん【工面する】
manage;→英和
make shift;raise <money> .→英和
何とか〜する devise some means.
工高
こうこう [0] 【工高】
「工業高等学校」の略。
左
さ [1] 【左】
ひだり。特に右から縦書きにした文面で,左側すなわち後述の文や内容をさし示すときに用いる語。左記。「―に述べるように…」
左
ひだり [0] 【左】
(1)空間を二分したときの一方の側。その人が北に向いていれば,西にあたる側。
⇔右
「―に曲がる」
(2)(人の)体で{(1)}の側。また,その側の手・足など。
⇔右
「―投げ」
(3)保守的な側に対し,既成の体制の変革をめざす側。左翼。
⇔右
「―がかった思想」
(4)〔杯を左手で持つからとも,鑿(ノミ)は左手で持つので,「鑿手」と「飲み手」とをかけたからともいう〕
酒好き。左党。
(5)同じ職掌の官を左右二つに分けた時の上位の方。
⇔右
「―の大臣も/源氏(賢木)」
(6)歌合わせ・相撲など左右に分かれてする競技で,左側の組。「皆おしゆづりて―勝つになりぬ/源氏(絵合)」
左
ひだり【左】
(1) the left.→英和
(2)[左派]the left (総称).
〜に曲る turn (to the) left.〜の left.
左ぎっちょ
ひだりぎっちょ [4] 【左ぎっちょ】
「左利き{(1)}」に同じ。
左する
ひだり・する [0] 【左する】 (動サ変)[文]サ変 ひだり・す
左の方へ行く。「道路二岐に分る…右すべくんば右し,―・すべくんば―・す/悪魔(独歩)」
左っ左立て
さっさだて 【左っ左立て】
遊戯の一。ある約束に従って与えられた数を分けるたびに「さあさあ」と掛け声をかけるのを相手が聞いて,その声の度数からそれぞれに分けられた数を当てるもの。銭や碁石で行う。
左の司
ひだりのつかさ 【左の司】
左右分掌の官司のうち,左の部局。左近衛府・左衛門府・左兵衛府・左馬寮・左京職など。
左の方
ひだりのかた 【左の方】
(1)左側。また,左側の組。
(2)相撲で,東方。「―にも右の方にも負くる事無かりければ/今昔 23」
左丘明
さきゅうめい 【左丘明】
中国,春秋時代の魯(ロ)の学者。孔子の弟子で,「春秋」の注釈書「春秋左氏伝」およびその補遺「国語」の作者と伝えられる。
〔「左丘」を姓とする説もある〕
左丞相
さじょうしょう 【左丞相】
〔古くは「さしょうじょう」〕
左大臣の唐名。
⇔右丞相
左中将
さちゅうじょう 【左中将】
「左近衛中将(サコンエノチユウジヨウ)」の略。
左中弁
さちゅうべん 【左中弁】
左弁官の次官。正五位上相当。
左中間
さちゅうかん [2] 【左中間】
野球で,左翼手と中堅手との間。レフト-センター間。
左京
さきょう [1] 【左京】
(1)〔皇居から見て左にあたるので〕
平城京・平安京の東半部。朱雀大路(スザクオオジ)を境として東西に分けた東の側。東の京。
(2)京都市北東部の区。鴨川以東,三条通り以北の地域。
左京大夫
さきょうのだいぶ 【左京大夫】
左京職の長官。
左京職
さきょうしき [2] 【左京職】
律令制で,左京の行政・財政・司法などをつかさどっていた役所。
→京職
左仮名
ひだりがな [3] 【左仮名】
漢字の左側につける振り仮名。
左伝
さでん 【左伝】
「春秋左氏伝」の略。
左側
さそく [0] 【左側】
左の側。
⇔右側
「―通行」
左側
ひだりがわ [0] 【左側】
左の方の側。さそく。
⇔右側
左側
ひだりがわ【左側】
the left side.〜に on the left.→英和
‖左側通行 <掲示> Keep to the Left.
左傾
さけい [0] 【左傾】 (名)スル
(1)左にかたむくこと。「船は大きく―した」
(2)社会主義・共産主義思想にかたむくこと。左傾化。
⇔右傾
左傾する
さけい【左傾する】
turn leftist[leftish].〜の radical;→英和
Red.
左僕射
さぼくや 【左僕射】
左大臣の唐名。さぼくしゃ。
左党
さとう [0][1] 【左党】
(1)酒の好きな人。左利き。ひだりとう。
⇔右党
(2)左翼の党派。
左党
ひだりとう [0] 【左党】
酒の好きな人。左利(キ)き。さとう。
左兵衛
さひょうえ [2] 【左兵衛】
(1)「左兵衛府」の略。
(2)左兵衛府の武官。
⇔右兵衛
左兵衛佐
さひょうえのすけ 【左兵衛佐】
左兵衛府の次官。正六位下相当。
左兵衛尉
さひょうえのじょう 【左兵衛尉】
左兵衛府の判官。
左兵衛府
さひょうえふ [4] 【左兵衛府】
左の兵衛府。さえふ。
→兵衛府
左兵衛督
さひょうえのかみ 【左兵衛督】
左兵衛府の長官。従五位上相当。
左内節
さないぶし 【左内節】
浄瑠璃節の一派。寛永・正保(1624-1648)頃,京都で薩摩浄雲の門人,左内若狭掾が始めたもの。
左利き
ひだりきき [0] 【左利き】
(1)右手より左手の方が自由に使えること。また,その人。ぎっちょ。ひだりぎっちょ。
⇔右利き
(2)酒が好きなこと。また,その人。左党。
左利きの
ひだりきき【左利きの】
(1) left-handed.(2)[酒好き]fond of one's glass.
左券
さけん [0] 【左券】
「左契(サケイ)」に同じ。
左前
ひだりまえ [3][0] 【左前】
(1)和服の右衽(オクミ )を左衽の上に重ねる着方。死者の装束に用い不吉なものとされる。
(2) [0][3]
経済状態が悪くなってゆくこと。落ち目になること。「事業が―になる」
左前になる
ひだりまえ【左前になる】
get into (financial) difficulties; <One's fortune> go downhill.
左勝手
ひだりがって [4] 【左勝手】
「逆(ギヤク)勝手」に同じ。
左史
さし [1] 【左史】
古く中国で,右史とともに君側にいて,君主の言行を記録した官。
左右
さゆう【左右(の)】
right and left.〜する (have under one's) control;→英和
sway;→英和
influence.→英和
〜される be swayed[influenced] <by> ;be under the control <of> .〜に on both sides;from side to side.言を〜にして on some pretext or other.〜を顧みる look around.
左右
さう 【左右】
⇒そう(左右)
左右
ひだりみぎ [3] 【左右】
(1)左と右。みぎひだり。さゆう。
(2)左と右の位置が逆になること。「靴を―にはく」
(3)あれこれ。あれやこれや。とやかく。多く「に」を伴って副詞的に用いる。「おとどたちも―に聞きおぼさむことを,はばかりてなむ/源氏(真木柱)」
左右
とかく [0] 【兎角・左右】
■一■ (副)スル
〔「と」「かく」ともに副詞。「兎角」「左右」は当て字〕
(1)雑多な事態の起こるさま。あれやこれや。なにやかや。いろいろと。「―するうちに」「他人のことを―言う前に自分の身を正せ」
(2)しばしば生ずる事態であることをいう語。ともすると。ややもすれば。「あせってやると―失敗しがちだ」「彼は―病気で休むことが多い」
(3)(「とかくの」の形で)あれこれとよくない意を表す。「―の見方がある」「―のうわさがある」
(4)種々の事情は別として。いずれにしても。ともかくも。「―この世はままならぬ」
■二■ (名)
種々の事態。あれこれの事柄や言葉。「先師暫く吟じて―をのたまはず/去来抄」
左右
さゆう [1] 【左右】 (名)スル
□一□
(1)みぎとひだり。みぎやひだり。「前後―に揺れる」
(2)自分のそば。身のまわり。また,そば近く仕える者。「―の者に命ずる」「―に質(タダ)す」
(3)みぎともひだりとも態度をはっきりさせないこと。「言を―にして言質を与えない」
(4)(年齢などの数を表す漢語のあとに付けて)前後。「道行姿の小作りの前屈みの六十―の白い髯(ヒゲ)の客人/社会百面相(魯庵)」
(5)内容がはっきりすること。「間(アイ)の襖(フスマ)を閉切つて,漸く秘密の―を得た/酒中日記(独歩)」
(6)能楽で舞の基本の型。左手を高く上げ,右手を低く出し添えて左へ行き,足拍子を踏んで向きを変え,右手を上げるとともに左手を下げて右へ行くこと。歩数によって大・中・小の別があり,普通小左右をさす。
□二□
(1)思うままにすること。影響を及ぼし支配すること。「市場を―する」「真善美は吾が一心の所産にあらず,吾れは之れを―する能はず/病閒録(梁川)」
(2)どちらかに決定すること。決断すること。
左右
そう サ― 【左右】
(1)左と右。さゆう。「―の袖を顔に押あてて/平家 2」
(2)かたわら。そば。また,そば近くに仕える人。「―に目くはし有りければ/太平記 12」
(3)あれこれ言うこと。「実否(ジツプ)についての咎(トガ)の―あるべきか/平家 1」
(4)あれかこれかの様子。決着。「いくさの―を待つと見るはひがごとか/平治(中)」
(5)指図。指令。「御所へ申し入れて其の御―に依るべし/盛衰記 39」
(6)あれやこれや。とかくの事。また,状況・様子。「王城へは誠の―は未だ聞こえず/御伽草子・俵藤太」
(7)あれこれと知らせる便り。沙汰。「こちから―を致すまでは必ず見させらるるな/狂言・隠れ笠(虎寛本)」
(8)(年齢などの数を表す漢語のあとに付けて)前後。「四十―の遊人風の男/あらくれ(秋声)」
左右左
さゆうさ [2] 【左右左】
(1)叙位・叙官・賜禄などの際の拝舞の仕方。再拝して笏(シヤク)を置き,立って左・右・左の順に身をひねり,地に座って同様に行い,笏を取って少し拝礼し,立って再拝する。
(2)舞の手振り。扇を持って左手を上げ右手を下げて左へ一歩行き,次に左手を下げ右手を上げて右へ一足行くこと。
左右巻
そうまき サウ― 【鞘巻・左右巻】
「さやまき(鞘巻)」の転。「白き水干に―を差させ/徒然 225」
左右無し
そうな・し サウ― 【左右無し】 (形ク)
〔「左右」はどちらにするか決定すること,あるいはあれやこれや言うこと〕
(1)どちらとも決まらない。「いと久しうありて,起きさせ給へるに,なほこの事―・くてやまむ,いとわろかるべしとて/枕草子(二〇・能因本)」
(2)あれこれとためらわない。無造作だ。「此を其ぞと思ひて,―・く家へ行けるに/今昔 26」
左右田
そうだ サウダ 【左右田】
姓氏の一。
左右田喜一郎
そうだきいちろう サウダキイチラウ 【左右田喜一郎】
(1881-1927) 経済学者・実業家。神奈川県生まれ。横浜社会問題研究所を主宰。左右田銀行頭取・貴族院議員。著「貨幣と価値」など。
左右相称
さゆうそうしょう [1] 【左右相称】
生物体などを縦軸で分けたとき,その両側が互いに同じ形になっていること。
左向き
ひだりむき [0] 【左向き】
左の方へ向くこと。また,向いていること。
左四つ
ひだりよつ [0] 【左四つ】
相撲で,互いに左手を下手に組む構え。
⇔右四つ
左回り
ひだりまわり [4] 【左回り】
左の方にまわること。時計の針と反対の方向にまわること。
左回りに[の]
ひだりまわり【左回りに[の]】
<米> counterclockwise;→英和
<英> anticlockwise.→英和
左団扇
ひだりうちわ [5][4] 【左団扇】
左手でゆっくりと団扇を使うこと。転じて,安楽な生活を送ること。左おうぎ。「―で暮らす」
左団扇で暮らす
ひだりうちわ【左団扇で暮らす】
live in ease[clover].
左図
さず [1] 【左図】
左に示した図。「―を参照のこと」
左国史漢
さこくしかん 【左国史漢】
「春秋左氏伝」と「国語」と「史記」と「漢書」。代表的な歴史文学書として,文章家の必修書とされた。
左大将
さだいしょう [2] 【左大将】
「左近衛大将(サコンエノダイシヨウ)」の略。
左大弁
さだいべん [2] 【左大弁】
左弁官の長官。従四位上相当。
左大神
さだいじん [2] 【左大神・左大臣】
神社の随身(ズイジン)門に安置される神将のうち向かって右方の,兵杖をもつ像。
→矢大臣
左大臣
さだいじん [2] 【左大臣】
(1)律令制で,太政官の官名の一。太政大臣の下,右大臣の上に位置し,太政官の政務を統括する。ひだりのおおいもうちぎみ。ひだりのおとど。
(2)明治初期の最高官職の一。1869年(明治2)天皇を補佐して大政を統理するため,右大臣とともに設置された。85年内閣制度の制定により廃止。
左大臣
ひだりのおとど 【左大臣】
⇒さだいじん(左大臣)
左大臣
ひだりのおおいもうちぎみ 【左大臣】
⇒さだいじん(左大臣)
左大臣
さだいじん [2] 【左大神・左大臣】
神社の随身(ズイジン)門に安置される神将のうち向かって右方の,兵杖をもつ像。
→矢大臣
左契
さけい [0] 【左契】
(1)二分した割符の左半分。左券。
(2)転じて,約束のあかし。左証。左券。
左孕み
ひだりばらみ [4] 【左孕み】
腹の左の方にはらむこと。男の子が生まれるという俗説があった。
左宗棠
さそうとう 【左宗棠】
(1812-1885) 中国,清末の政治家。太平天国軍討伐に活躍。福州に近代的造船所を設けて洋務運動を推進。のち,新疆(シンキヨウ)のイスラム教徒の乱を平定。
左官
しゃかん [0] 【左官】
「さかん(左官)」に同じ。「―屋」
左官
さかん [0] 【左官】
〔宮中の修理に,木工寮の属(サカン)として出入りさせたことから〕
壁塗りを仕事とする職人。かべぬり。泥工(デイコウ)。「―屋」
左官
さかん【左官】
a plasterer.→英和
左寄り
ひだりより [0] 【左寄り】
(1)左に寄った方。
(2)思想が左翼的であること。
左封じ
ひだりふうじ [4] 【左封じ】
書状を左前に封じること。果たし合いの申し入れや遺言など凶事に用いる。
左少将
さしょうしょう 【左少将】
⇒左近衛少将(サコンエノシヨウシヨウ)
左少弁
さしょうべん 【左少弁】
左弁官の判官。正五位下相当。
→弁官
左岸
さがん [0][1] 【左岸】
川の上流から下流に向かって左側の岸。
⇔右岸
左岸
さがん【左岸】
the left bank <of a river> .
左巴
ひだりどもえ [4] 【左巴】
巴紋の一。左巻きの巴紋。
左巻
ひだりまき [0] 【左巻(き)】
(1)時計の針が動く方向と反対に巻くこと。また,そのもの。
⇔右巻き
(2)知能が足りないこと。頭がおかしいこと。また,その人。
左巻き
ひだりまき [0] 【左巻(き)】
(1)時計の針が動く方向と反対に巻くこと。また,そのもの。
⇔右巻き
(2)知能が足りないこと。頭がおかしいこと。また,その人。
左巻きの[に]
ひだりまき【左巻きの[に]】
⇒左回り.
左巻蝸牛
ひだりまきまいまい [6] 【左巻蝸牛】
カタツムリの一種。殻は直径約35ミリメートル。黄褐色の地に数本の暗褐色の帯がある。多くのカタツムリと異なり殻が左巻き。東北地方から本州中部にかけて分布。
左平次
さへいじ 【左平次】
〔もと操り浄瑠璃の社会の隠語。「左平治」「左平二」とも書く〕
(1)口をきくこと。また,追従。べんちゃら。「―を専らとし,欲ふかきこと甚し/洒落本・六丁一里」
(2)いらぬ世話をやくこと。でしゃばること。また,その人。「親仁,壱番―するのぢや/歌舞伎・韓人漢文」
左府
さふ [1] 【左府】
左大臣の唐名。
⇔右府
「悪―頼長」
左弁官
さべんかん [2] 【左弁官】
律令制の官名。左大弁・左中弁・左少弁の総称。
左弓
ひだりゆみ [3] 【左弓】
普通とは逆に,右手で弓を握り,左手で弦を引いて射ること。
左往右往
さおううおう サワウウワウ [4][2] 【左往右往】
「右往左往」に同じ。
左心室
さしんしつ [2] 【左心室】
鳥類および哺乳類にみられる心臓左側下部の腔所。左心房から受けた動脈血をその壁の収縮により大動脈に送る。
左心房
さしんぼう [2] 【左心房】
鳥類および哺乳類にみられる心臓左側上部の腔所。肺静脈から受けた動脈血をその壁の収縮により左心室に送る。
左思
さし 【左思】
中国,西晋の詩人。字(アザナ)は太沖(タイチユウ)。10年を費やして完成した「三都の賦」によって文名天下に知られ,「洛陽(ラクヨウ)の紙価を高める」という成語を生んだ。生没年未詳。
左扇
ひだりおうぎ 【左扇】
「左うちわ」に同じ。「寒風却つて春風と,―の歓楽に/浄瑠璃・源氏冷泉節」
左手
ひだりて [0] 【左手】
(1)左の手。
(2)左の方。「向かって―の家」
⇔右手
左手系
ひだりてけい [0] 【左手系】
三次元の直交座標軸の向きの決め方。左手の親指・人差し指・中指を互いに直交させ,親指が � 軸,人差し指が � 軸,中指が � 軸になるように定めた座標系。
→右手系
左打ち
ひだりうち [0] 【左打ち】
野球で,打者が左打席で打つこと。また,レフト方向に打つこと。
左投手
ひだりとうしゅ【左投手】
⇒左腕(投手).
左折
させつ [0] 【左折】 (名)スル
左へ曲がること。
⇔右折
左折する
させつ【左折する】
turn (to the) left.‖左折禁止 <掲示> No Left Turn.
左折烏帽子
ひだりおりえぼし 【左折烏帽子】
左折りになっている風折烏帽子。ひだりえぼし。
左掖門
さえきもん 【左掖門】
平安朝内裏の門の一。承明門の東,日華門の南に位置し,右掖門と向かい合う。
左提右挈
さていゆうけつ [0] 【左提右挈】
〔漢書(陳余伝)〕
互いに提携して,援助し合うこと。
左支右吾
さしゆうご [1][1] 【左支右吾】
〔左を支え右を防ぐ意〕
(1)いろいろとはかって免れようとすること。
(2)あちこち食い違うこと。
左文右武
さぶんゆうぶ [4] 【左文右武】
「右文左武(ユウブンサブ)」に同じ。
左文字
さもんじ 【左文字】
南北朝期筑前の刀工。本名,左衛門三郎。「左」一字を銘に切ることから左文字と称される。名物「江雪左文字」は有名。短刀が多い。生没年未詳。
左文字
さもじ 【左文字】
⇒さもんじ(左文字)
左文字
ひだりもじ [4] 【左文字】
裏返しにして見た形の文字。鏡に映った文字や,印章などに彫った文字。
左方
さほう [1] 【左方】
(1)左の方。
⇔右方
(2)「左方唐楽(トウガク)」「左方の楽」の略。
左方の楽
さほうのがく 【左方の楽】
⇒左方唐楽(トウガク)
左方唐楽
さほうとうがく [4] 【左方唐楽】
雅楽の曲目分類用語。右方高麗楽と対をなし,雅楽の器楽曲(狭義の雅楽)を二大分する。現行の左方唐楽には管弦(器楽合奏のみ)と舞楽(ブガク)(器楽合奏と舞)の二様式があり,前者には笙(シヨウ)・篳篥(ヒチリキ)・竜笛(リユウテキ)・琵琶(ビワ)・箏(ソウ)・羯鼓(カツコ)・鉦鼓(シヨウコ)・太鼓の八種類の楽器を用い,後者には琵琶・箏を除く六種類を用いる。古代に伝来した各種外来楽が九世紀に,日本的に整理された結果の分類であり,それ以前の唐楽と林邑(リンユウ)楽がこれに含められた。左楽。唐楽。
→左舞(サマイ)
左旋性
させんせい [0] 【左旋性】
左に回転する旋光性。
→旋光性
左書き
ひだりがき [0] 【左書き】
文字を左から右へ書き進めること。また,その書式。
⇔右書き
左楽
さがく [1] 【左楽】
「左方の楽」「左方唐楽(トウガク)」の略。
⇔右楽(ウガク)
左様
さよう [0] 【左様・然様】
■一■ (形動)[文]ナリ
前の内容を受けて,「そのような」「そのとおりの」の意に用いる。「―なことは存じません」「―なる人になりては,ドメニカが許には居られぬにや/即興詩人(鴎外)」
■二■ (感)
(1)相手の話を肯定するときに用いる。そうだ。そのとおり。「―,私が致しました」
(2)物を思い出したりしたときに用いる。そうそう。そういえば。「―,あれは私が八歳の時のことでした」
左様
ひだりざま 【左様】 (名・形動ナリ)
正しい道に反する・こと(さま)。左道(サドウ)。「―なることを伊勢や日向のといひならはしたるなり/伊勢物語知顕抄」
左様なら
さようなら 【左様なら】
〔「さようならば」の意〕
■一■ [4][5] (感)
別れるときの挨拶(アイサツ)の言葉。さよなら。
■二■ [4] (接続)
それなら。「―のちに来ませず/滑稽本・膝栗毛 4」
左武
さぶ [1] 【左武】
武を尊ぶこと。「右文(ユウブン)―」
左氏伝
さしでん 【左氏伝】
「春秋(シユンジユウ)左氏伝」の略。
左沢線
あてらざわせん アテラザハ― 【左沢線】
JR 東日本の鉄道線。山形県山形と左沢間,26.2キロメートル。沿線に山辺(ヤマノベ)・寒河江(サガエ)などがある。
左注
さちゅう [0] 【左注・左註】
本文の左側につける注。
左派
さは【左派】
the left wing;a leftist (人).→英和
左派
さは [1] 【左派】
革新的な政治団体。また,ある組織内での,急進派。
⇔右派
左獄
さごく 【左獄】
平安時代,京都左京に置かれた獄舎。東獄。
左甚五郎
ひだりじんごろう 【左甚五郎】
江戸初期の大工・彫刻師。播磨の人。徳川家の造営大工の棟梁と伝える。日光東照宮の眠り猫,上野東照宮の竜などを彫ったとされるが,伝説的人物と考えられ,その実体は不明。
左相
さしょう [0] 【左相】
左大臣の唐名。
⇔右相
左相国
さしょうこく 【左相国】
左大臣の唐名。左府。
⇔右相国
左眉烏帽子
ひだりまゆえぼし 【左眉烏帽子】
眉を左側にだけ付けた立烏帽子や風折烏帽子。
左端
さたん [0][1] 【左端】
左の端(ハシ)。
⇔右端
左筆
さひつ [0] 【左筆】
剣の尻鞘(シザヤ)や下鞍(シタグラ)についている,虎の斑紋を描いた模様。
左経記
さけいき 【左経記】
平安中期の参議左大弁源経頼の日記。1016年から36年までの記事を収め,同時代の藤原実資の「小右記」とともに,摂関政治最盛期の政治・儀式などを知る重要資料。経頼記。糸束記。
左縄
ひだりなわ [0] 【左縄】
(1)左縒(ヨ)りの縄。普通の縒り方とは逆で,祭事に使われるものに見られる。
(2)役に立たないもののたとえ。「たまたまなひまする縄も―で,何の御用にも立ちませぬ/狂言・縄綯(虎寛本)」
(3)物事が逆になってうまくゆかないこと。不首尾。左前(ヒダリマエ)。「かう―に成るからは父様のことも埒(ラチ)明かぬ/浄瑠璃・丹波与作(中)」
左縒り
ひだりより [0] 【左縒り】
時計の針の進む方向と逆の方向によりをかけること。また,そのより方の組ひもや縄。
左義長
さぎちょう [0] 【左義長・三毬杖】
〔毬杖(ギツチヨウ)を三つ立てたところから〕
小正月に行われる火祭り。宮中では正月一五・一八日に清涼殿南庭で,青竹を立て扇・短冊などを結びつけて焼いた。民間では竹を立てて門松・注連縄(シメナワ)・書き初めなどを焼き,その火で餅を焼いて食べて無病息災を祈る。どんど。どんど焼き。さいと焼き。さんくろう焼き。ほちょじ。ほっけんぎょう。[季]新年。
左義長[図]
左義長柱
さぎちょうばしら [5] 【左義長柱】
木造仏塔の九輪の下の露盤を支えるため,心柱を囲んでやぐら状に組んだ四本の短い柱。心柱には弾み竹が取り付けてあり,その形が左義長に似ることからの名という。左義柱。爆竹(バクチク)柱。
左翼
さよく【左翼】
(1)[隊形]the left (wing,flank);→英和
《野》the left field.(2)[主義]the left wing;a left winger (人).
‖左翼運動 a left movement.左翼手《野》a left fielder.
左翼
さよく [1] 【左翼】
(1)鳥・飛行機などの左側のはね・つばさ。
(2)左右に広がっているものの左側の部分。「敵陣の―を攻撃する」
(3)〔フランス革命時,国民公会で急進派のジャコバン派が議長席から見て左側に座ったことから〕
急進的・革命的な政治勢力や人物。ことに,社会主義的または共産主義的傾向の人や団体。
(4)野球で,本塁から見て外野の左側の部分。また,そこを守る選手。レフト。
⇔右翼
左翼小児病
さよくしょうにびょう [1][0] 【左翼小児病】
〔レーニンの著「共産主義における左翼小児病」から出た言葉〕
現実の客観情勢を無視して,物事を観念的・公式的に判断し,過激な言辞・行動をとる傾向。
左脳
さのう [0][1] 【左脳】
大脳の左半分。言語・文字などの情報の処理を行なっていると考えられている。
左腕
さわん【左腕】
the left arm[hand].左腕投手 a lefty;→英和
a left-hander;a southpaw.→英和
左腕
さわん [1][0] 【左腕】
(1)左の腕。
(2)左利きのこと。「―投手」
⇔右腕(ウワン)
左膳
ひだりぜん [3] 【左膳】
「夷膳(エビスゼン)」に同じ。
左舞
さぶ [1] 【左舞】
⇒さまい(左舞)
左舞
さまい [1] 【左舞】
雅楽の左方唐楽(トウガク)の舞。左方の舞楽。装束には主に赤系統の色を用い,舞人は舞台の左方から登退場する。さぶ。
⇔右舞(ウマイ)
左舷
さげん【左舷】
《船》 <on the> port(side).→英和
〜に向ける(傾く) (list to) port.
左舷
さげん [0][1] 【左舷】
船尾から船首に向かって左側のふなばた。また,そちらの方向。
⇔右舷
左螺子
ひだりねじ [4] 【左螺子】
時計の針と反対の方向に回すと締まるねじ。右ねじでは緩む恐れのある回転部品の締め付けに用いる。
左衛門
さえもん [0] 【左衛門】
(1)「左衛門督」の略。
(2)「左衛門府」の略。
(3)「土左衛門」の略。水死者の俗称。「供奉は皆―となる壇の浦/柳多留 102」
左衛門の陣
さえもんのじん 【左衛門の陣】
左衛門府の武官の詰め所。また,建春門の異名。
左衛門府
さえもんふ 【左衛門府】
⇒衛門府(エモンフ)
左衛門督
さえもんのかみ 【左衛門督】
左衛門府の長官。
左衽
さじん [0] 【左衽】
衣服の前を打ち合わせる際,左の襟を内側にして着ること。ひだりえり。ひだりまえ。
〔中国では右衽を中華の風とし,左衽を夷狄(イテキ)の習俗とした〕
左袒
さたん [0] 【左袒】 (名)スル
〔「史記(呂后本紀)」にある,前漢の周勃(シユウボツ)が呂氏の乱を平らげようとしたとき,呂氏につくものは右袒し(右肩を脱ぎ),朝廷に味方するものは左袒せよ(左肩を脱げ)と言ったところ,皆左袒したという故事から〕
味方すること。「管仲蘇張に―して孔孟を擯斥するに非ず/文明論之概略(諭吉)」
左褄
ひだりづま [0][4] 【左褄】
(1)和服の左の褄。
(2)〔左手で着物の褄を持って歩くことから〕
芸者の異名。「―を取る(=芸者ニナル。芸者勤メヲスル)」
左見右見
とみこうみ [1] 【左見右見】 (名)スル
あちらを見たりこちらを見たりすること。「―して行く」
左記
さき [1] 【左記】
縦書きの文書の左の方。すなわち後の方に書いた部分。普通,細目を示すのに用いる。下記。「詳細は―のとおり」「―に示すごとく」
左記の
さき【左記の】
the following.→英和
〜の通り as follows.
左註
さちゅう [0] 【左注・左註】
本文の左側につける注。
左証
さしょう [0][1] 【左証】
〔割符の左半分が証拠となったことから〕
あかし。証拠。証左。
左輔右弼
さほゆうひつ [1][1] 【左輔右弼】
君主の左右にあって,その政治を補佐する臣。輔弼(ホヒツ)の臣。
左辺
さへん [1] 【左辺】
(1)等式や不等式で,等号や不等号の左側にある式や数の全体。
(2)碁盤の黒側から見て左側の辺。
⇔右辺
左近
さこん [1] 【左近】
(1)「左近衛府(サコンエフ)」の略。
⇔右近
→左近衛(サコンエ)
(2)「左近の桜」の略。「春―夏は右近が匂ふ也/柳多留 28」
左近の桜
さこんのさくら 【左近の桜】
紫宸殿(シシンデン)の階段の下,東方に植えられている桜。左近衛府の武官がこの桜から南に列したことからいう。南殿(ナデン)の桜。
→右近(ウコン)の橘(タチバナ)
→内裏
左近の陣
さこんのじん 【左近の陣】
平安時代,紫宸殿(シシンデン)で儀式のあるとき,左近衛府の将官が座を占めた所。紫宸殿の東南,日華門にあった。左近の陣の座。左仗。
左近の馬場
さこんのばば 【左近の馬場】
平安時代以後,左近衛府の管轄する馬場。京都の一条西洞院にあった。さこんのうまば。
左近司
さこんのつかさ 【左近司】
⇒左近衛府(サコンエフ)
左近大夫
さこんのたいふ 【左近大夫】
左近衛将監で官位が五位の者。
左近将監
さこんのしょうげん 【左近将監】
⇒左近衛将監(サコンエノシヨウゲン)
左近尉
さこんのじょう 【左近尉】
⇒左近衛将監(サコンエノシヨウゲン)
左近衛
さこんえ [2] 【左近衛】
「左近衛府」の略。
左近衛中将
さこんえのちゅうじょう 【左近衛中将】
左近衛府の次官。従四位下相当。定員一名。のちに四名となる。三位でなる人を三位中将,参議で兼ねる人を宰相中将という。左近中将。
左近衛大将
さこんえのだいしょう 【左近衛大将】
左近衛府の長官。従三位相当。多くは大臣や納言(ナゴン)が兼任した。左近大将。左大将。
左近衛将曹
さこんえのしょうそう 【左近衛将曹】
左近衛府の主典(サカン)(=四等官)。従七位下相当。定員四名。
左近衛将監
さこんえのしょうげん 【左近衛将監】
左近衛府の三等官。従六位上相当。定員四名。さこんのじょう。さこんのしょうげん。
左近衛少将
さこんえのしょうしょう 【左近衛少将】
左近衛府の次官。正五位下相当。定員二名。左少将。
左近衛府
さこんえふ [4] 【左近衛府】
近衛府の一。左近司。左近衛。左近。
→大内裏
左道
さとう 【左道】
〔「さどう」とも。中国,戦国時代に,右を尊く,正しいとしたことから〕
(1)正しくない道。邪道。「そのおほせかたじけなく候ままに,―の事共しるし付け候/毎月抄」
(2)不都合であること。不謹慎なこと。「あまりに御心―にて/御伽草子・梵天国」
(3)わずかであること。粗末であること。謙遜していう語。「―ニゴザレドモ/日葡」
左道
さどう 【左道】
⇒さとう(左道)
左遣い
ひだりづかい [4] 【左遣い】
文楽などの手遣い人形で,人形の左手の操作を受け持つ人形遣い。
→三人遣い
左遷
させん【左遷】
degradation;relegation;demotion.〜する relegate[demote] <to> .→英和
左遷
させん [0] 【左遷】 (名)スル
〔中国,戦国時代に,右側を上位として尊んだことから〕
前より低い地位や官職にうつすこと。左降。「地方支社に―される」
左金吾
さきんご 【左金吾】
左衛門督(サエモンノカミ)の唐名。
左門
さもん 【左門】
「左衛門府(サエモンフ)」の略。
左院
さいん [1] 【左院】
1871年(明治4),太政官内に置かれた立法上の諮問機関。官選議員よりなり,正院に従属して各種法案の起草に従事した。75年元老院設置により,右院とともに廃止。
左顧
さこ [1] 【左顧】 (名)スル
(1)左の方をふりむくこと。「―右眄(ウベン)」
(2)〔中国,戦国時代に右の座が上位であったことから〕
目上の者が目下の者をかえりみること。
左顧右眄
さこうべん [1] 【左顧右眄】 (名)スル
〔左をふりむき右を流し目で見るの意から〕
他人の思わくを気にしてためらうこと。右顧左眄。「亭前に踞して―すれば両公彷彿として座間に微笑するを見る/獺祭書屋俳話(子規)」
左馬助
さまのすけ 【左馬助】
左馬寮(サマリヨウ)の次官。正六位下相当。
左馬寮
さまのつかさ 【左馬寮】
⇒さまりょう(左馬寮)
左馬寮
さまりょう [2] 【左馬寮】
馬寮(メリヨウ)の一。衛府に属し右馬寮とともに御所の馬屋の馬・馬具および諸国の御牧(ミマキ)のことをつかさどった役所。さまのつかさ。ひだりのうまづかさ。
⇔右馬寮
左馬寮
ひだりのうまづかさ 【左馬寮】
⇒さまりょう(左馬寮)
左馬頭
ひだりのうまのかみ 【左馬頭】
⇒さまのかみ(左馬頭)
左馬頭
さまのかみ 【左馬頭】
左馬寮(サマリヨウ)の長官。従五位上相当。ひだりのうまのかみ。
巧
こう カウ [1] 【巧】
たくみな技術。「文(アヤ)は人の目を奪ふ。―は人の目を掠める/虞美人草(漱石)」
巧なむ
たくな・む 【巧なむ】 (動マ四)
〔「たくらむ」の転〕
たくらむ。もくろむ。「この趣向をすぐに一切浄瑠璃芝居へ嫁入りさせんと―・み/浮世草子・芝居気質」
巧まざる
たくまざる 【巧まざる】 (連語)
自然にそうなる。特に意識しないで表れる。「―ユーモア」
巧まずして
たくまずして 【巧まずして】 (連語)
特にそうなることを意図したり計画したわけではないが。「―人生の真実が語られている何げない一言」
巧み
たくみ [0][1] 【匠・工・巧み】
〔動詞「たくむ」の連用形から〕
■一■ (名)
(1)手先の技術や道具を用いて,工作物や建物を作り出すことを業とする人。工匠。大工(ダイク)や細工師をいう。《匠・工》「飛騨の―」
(2)工作物・建物などに施す技巧。意匠。趣向。《巧》「名匠が―をこらした建造物」「人間の―を加へざる処なれば/即興詩人(鴎外)」
(3)美しいものを作り出すわざ。「自然の―」「造化の―」
(4)考えをめぐらして見つけた方法。工夫。「ただ―によりて,よき能にはなるもの也/風姿花伝」
(5)はかりごと。たくらみ。計略。「腹の中はそれほど―のある奴では無いと/真景累ヶ淵(円朝)」
■二■ (形動)[文]ナリ
手際よくすぐれているさま。上手なさま。巧妙。器用。《巧》「―な手つき」「言葉―に人をだます」「―に逃げ回る」
巧みな
たくみ【巧みな(に)】
skilful(ly);clever(ly);→英和
ingenious(ly).→英和
〜に人をだます play a clever[neat]trick on a person.→英和
巧み鳥
たくみどり 【巧み鳥】
(1)〔巣を造ることがたくみなのでいう〕
ミソサザイの異名。「鳥は…斑鳩の雄鳥。―/枕草子 41」
(2)キツツキの異名。
巧む
たく・む [2] 【巧む・工む】 (動マ五[四])
(1)工夫する。技巧をこらす。「―・まざる美しさ」
(2)計略をめぐらす。たくらむ。「贋物を売り込まうと―・んだのか/門(漱石)」「夜は謀叛を―・み/保元(上)」
(3)工作する。とりつける。「此川にて鮭の網代(アジロ)といふものを―・みて/鹿島紀行」
巧匠
こうしょう カウシヤウ [0] 【巧匠】
たくみな大工・細工師。
巧咲
こうしょう カウセウ [0] 【巧笑・巧咲】
愛嬌のある笑い。また,作り笑い。「―言多く平気客を呑む/横浜新誌(景一)」
巧妙
こうみょう カウメウ [0] 【巧妙】 (名・形動)[文]ナリ
物事のやり方などが,優れてたくみな・こと(さま)。「―な手口」「―に操る」「―な手段を用いる」
[派生] ――さ(名)
巧妙な
こうみょう【巧妙な(に)】
skillful(ly);dexterous(ly).→英和
巧弁
こうべん カウ― [0] 【巧弁】
弁舌がたくみなこと。
巧手
こうしゅ カウ― [1] 【巧手】
技術,または手腕のすぐれている人。また,たくみな技術や手腕。巧者。「琴の―」
巧打
こうだ カウ― [1] 【巧打】
野球などで,うまい打撃をすること。
巧技
こうぎ カウ― [1] 【巧技】
すぐれた技術。たくみなわざ。
巧拙
こうせつ カウ― [0] 【巧拙】
物事のたくみなことと,つたないこと。上手下手。「技の―」
巧拙
こうせつ【巧拙】
skill;→英和
workmanship (細工の);→英和
performance (演技の).→英和
巧智
こうち カウ― [1] 【巧知・巧智】
たくみな知恵。すぐれた才知。
巧知
こうち カウ― [1] 【巧知・巧智】
たくみな知恵。すぐれた才知。
巧笑
こうしょう カウセウ [0] 【巧笑・巧咲】
愛嬌のある笑い。また,作り笑い。「―言多く平気客を呑む/横浜新誌(景一)」
巧緻
こうち カウ― [1] 【巧緻】 (名・形動)[文]ナリ
たくみで,細かな点にまで手が行き届いている・こと(さま)。「―な模型」「―を施した金時計/或る女(武郎)」
[派生] ――さ(名)
巧者
こうしゃ カウ― [1] 【巧者】 (名・形動)[文]ナリ
物事にたくみなさま。また,その人。「口―」「試合―」「きやくのあつかひも―ながら/安愚楽鍋(魯文)」
巧言
こうげん カウ― [0][3] 【巧言】
巧みに飾った言葉。心にもない口先だけの言葉。「―を弄(ロウ)する」
巧言
こうげん【巧言】
flattery;honeyed words.
巧言令色
こうげんれいしょく カウ― [0][0][0] 【巧言令色】
〔論語(学而)「巧言令色鮮矣仁(巧言令色スクナシ仁(ジン))」〕
言葉を飾り,表情をとりつくろうこと。
巧詐
こうさ カウ― [1] 【巧詐】
うまくだますこと。たくらみ。
巧遅
こうち カウ― [1] 【巧遅】
たくみではあるが,完成が遅いこと。
⇔拙速
巨万
きょまん [0][2] 【巨万】
非常に多くの数や量。莫大(バクダイ)。「―の富を築く」
巨万の富を積む
きょまん【巨万の富を積む】
become a millionaire.→英和
巨人
きょじん【巨人】
a giant;→英和
a Titan.→英和
巨人
きょじん [0] 【巨人】
(1)神話・伝説などに出てくる,巨大な体をもつ人。大男。
(2)並はずれて大きい体をもつ人。大男。
(3)特別にすぐれた才能をもち,偉大な業績をあげた人。偉人。
巨人伝説
きょじんでんせつ [4] 【巨人伝説】
巨人にまつわる伝説。中国の盤古や,日本の大太法師(ダイダラボウシ)の伝説などはこの類。
巨人症
きょじんしょう [2][0] 【巨人症】
身長が正常値を超え,2メートル以上になる病気。発育期における脳下垂体前葉からの成長ホルモンの過剰分泌が原因。巨大症。
巨体
きょたい【巨体】
a gigantic figure;a huge bulk (船体など).
巨体
きょたい [0] 【巨体】
非常に大きなからだ。巨躯(キヨク)。
巨億
きょおく [1] 【巨億】
数量の非常に多いこと。「―の資本を投下する」
〔巨万よりも一段と意味が強い〕
巨儒
きょじゅ [1] 【巨儒】
(1)すぐれた儒学者。大儒。
(2)学問や技術が深くすぐれている学者。大学者。碩学(セキガク)。
巨利
きょり [1] 【巨利】
非常に大きな利益。莫大(バクダイ)な利益。「相場で―を博する」
巨利
きょり【巨利(を占める)】
(make) a big profit.
巨刹
きょさつ [0] 【巨刹】
大きな寺。大寺。
巨勢
こせ 【巨勢】
現在の奈良県御所(ゴセ)市古瀬のあたりの古地名。巨勢山(コセヤマ)があり,古代の巨勢氏の本拠地。
巨勢
こせ 【巨勢】
姓氏の一。古代大和の豪族。武内宿禰の後裔と言われる。本拠は大和国高市郡巨勢郷,あるいは南葛城郡葛村古瀬かと言われる。
→巨勢派
巨勢山
こせやま 【巨勢山】
奈良県御所(ゴセ)市古瀬にある山。その西麓に巨勢野がある。
巨勢派
こせは 【巨勢派】
大和絵の一流派。巨勢金岡を祖とし室町末期まで続いた。平安時代には宮廷絵師として大和絵の基礎を築いたといわれ,鎌倉時代以後は興福寺絵所の絵師として活躍した。
巨勢野
こせの 【巨勢野】
奈良県,巨勢山(コセヤマ)西麓の野。
巨勢金岡
こせのかなおか 【巨勢金岡】
平安初期の宮廷画家。肖像画の名手として伝わる。画風は唐絵で,日本的な画題をも扱い「新様」と称されたという。金岡筆の確実な作品はない。生没年未詳。
巨匠
きょしょう [0] 【巨匠】
芸能・芸術などで非常にすぐれている人。大家。名匠。「ピアノの―」「現代の―」
巨匠
きょしょう【巨匠】
a great master <of painting> .
巨匠とマルガリータ
きょしょうとマルガリータ キヨシヤウ― 【巨匠と―】
〔原題 (ロシア) Master i Margarita〕
ブルガーコフの長編小説。悪魔の跳梁するモスクワと,イエス-キリストの時代のエルサレムを融合させる,壮大な構想の幻想小説。
巨商
きょしょう [0] 【巨商】
大商人。富商。豪商。
巨嘴鳥座
きょしちょうざ キヨシテウ― [0] 【巨嘴鳥座】
〔(ラテン) Tucana〕
一一月中旬の宵に南中する南の星座。小マゼラン雲がある。日本からは見えない。巨嘴鳥は南アメリカの鳥トゥーカン。
巨多
きょた [1] 【許多・巨多】 (名・形動)[文]ナリ
数の多いこと。たくさんあること。また,そのさま。こた。「爵位を願ふもの甚だ―にして/花柳春話(純一郎)」
巨大
きょだい [0] 【巨大】 (名・形動)[文]ナリ
非常に大きい・こと(さま)。「―な岩石」
[派生] ――さ(名)
巨大な
きょだい【巨大な】
huge;→英和
gigantic.→英和
巨大分子
きょだいぶんし [4] 【巨大分子】
(1)「高分子化合物」に同じ。
(2)ダイヤモンドや石英のように,共有結合によって多数の原子が結合したもの。
巨大地震
きょだいじしん [4] 【巨大地震】
大地震のうち,マグニチュードが 8 に近いか,またはそれより大きなもの。
巨大染色体
きょだいせんしょくたい [0] 【巨大染色体】
ショウジョウバエなど双翅目の幼虫の唾液腺細胞・マルピーギ管・神経細胞や,精母細胞などに存在する巨大な染色体。染色体地図の作成や遺伝情報の発現の研究に利用される。
巨大科学
きょだいかがく [4] 【巨大科学】
科学と工学的技術の緊密な協力関係のもとで,多数の研究者を組織的に動員して進められる大規模な科学研究。核融合・高速増殖炉,あるいはスペース-シャトルなど実利的な成果をめざす場合が多い。
→中間技術
巨大都市
きょだいとし【巨大都市】
a megalopolis.→英和
巨大都市
きょだいとし [4] 【巨大都市】
⇒メトロポリス
巨室
きょしつ [0] 【巨室】
(1)〔孟子(梁恵王下)〕
大きな部屋・家。
(2)〔孟子(離婁上)〕
代々主君に仕える権勢のある家。
巨富
きょふ [1] 【巨富】
非常に大きな財産。「―を築く」
巨岩
きょがん [0] 【巨岩・巨巌】
大きないわ。「―怪石」
巨峰
きょほう [0] 【巨峰】
ブドウの品種の一。日本で育成されたアメリカブドウとヨーロッパブドウの交雑種で,紫黒色逆卵形の大粒の実を結ぶ大房の優良種。
巨巌
きょがん [0] 【巨岩・巨巌】
大きないわ。「―怪石」
巨川
こせん [0] 【巨川】
〔「こ」は呉音〕
大きな川。きょせん。
巨帯都市
きょたいとし [4] 【巨帯都市】
⇒メガロポリス
巨弾
きょだん [0] 【巨弾】
大きな砲弾・爆弾。
巨悪
きょあく [0][1] 【巨悪】
大きな悪。また,大悪人。「―に立ち向かう」
巨擘
きょはく [0] 【巨擘】
(1)おやゆび。
(2)多くの人の中にあって,特にすぐれて目立つ人。巨頭。
巨文島
きょぶんとう 【巨文島】
朝鮮半島の南,済州海峡にある小島。韓国領。沿岸漁業の根拠地。コムン-ド。
巨文島事件
きょぶんとうじけん 【巨文島事件】
1885年イギリス東洋艦隊が巨文島を占領した事件。イギリスはロシアと朝鮮政府との接近を嫌い,ロシア極東艦隊の通路を遮断するため占領に及んだ。87年,清国の仲介により撤退。
巨星
きょせい【巨星】
a giant star;[比喩的]a great man.〜墜(お)つ The bright light has disappeared.
巨星
きょせい [0] 【巨星】
(1)半径や絶対光度などが大きい恒星。すなわち,ヘルツシュプルング・ラッセル図上で,主系列星より上の方に位置する星。超巨星・輝巨星・巨星・準巨星などに分けられている。
⇔矮星(ワイセイ)
(2)偉大な人物。
巨晶
きょしょう [0] 【巨晶】
鉱物の大きな結晶。
巨晶花崗岩
きょしょうかこうがん [5] 【巨晶花崗岩】
⇒ペグマタイト
巨木
きょぼく [0] 【巨木】
大きな木。巨樹。
巨木遺構
きょぼくいこう [4] 【巨木遺構】
縄文時代後期・晩期の東日本にみられる径1メートルくらいの木柱を環状あるいは方形に並べた遺構。祭祀または葬送儀礼に関する施設。ウッド-サークル。
巨材
きょざい [0] 【巨材】
(1)大きな材木。
(2)偉大な人材。偉才。
巨根
きょこん [0] 【巨根】
人並みはずれて大きい男根。
巨椋池
おぐらのいけ 【巨椋池】
京都市伏見区・宇治市・久世郡にまたがってあった周囲約16キロメートルの湖沼。1933(昭和8)〜41年干拓によって消滅。現在は水田・住宅地帯。巨椋の入江。おぐらいけ。
巨樹
きょじゅ [1] 【巨樹】
大きな樹木。巨大な立ち木。
巨歩
きょほ [1] 【巨歩】
ある事柄について残した偉大な功績。「科学史上に―をしるす」
巨海
こかい 【巨海】
大海。きょかい。
巨済島
きょさいとう 【巨済島】
朝鮮半島の南東端,鎮海湾にある島。韓国領。近海はイワシの好漁場。コジェ-ド。
巨漢
きょかん【巨漢】
a giant.→英和
巨漢
きょかん [0] 【巨漢】
並はずれてからだの大きい男。大男。
巨然
きょねん 【巨然】
中国,宋代の画僧。南唐滅亡後,開封の開元寺に住む。山水画を董源に学び,後世董源と並称される南宗画の一大源流となる。生没年未詳。
巨猾
きょかつ [0] 【巨猾】
きわめて悪賢いこと。また,その人。
巨獣
きょじゅう [0] 【巨獣】
大きなけだもの。巨大な動物。
巨益
こやく 【巨益】
「きょえき(巨益)」に同じ。「称名を追福に修して―あるべし/徒然 222」
巨益
きょえき [0] 【巨益】
非常に大きな利益。巨利。
巨石
きょせき [0] 【巨石】
大きな石。
巨石文化
きょせき【巨石文化】
《考古》a megalithic culture.
巨石文化
きょせきぶんか [4] 【巨石文化】
巨石遺構が多く残存する西ヨーロッパの,紀元前四〇〇〇〜前2000年の新石器時代文化。ヨーロッパ以外にも散在する巨石遺構とその文化をさす場合もある。
巨石記念物
きょせききねんぶつ [5] 【巨石記念物】
ドルメンやストーン-サークルなど,大きな石を使った遺構。
巨砲
きょほう [0] 【巨砲】
大きな大砲。口径の大きな砲。
巨砲
きょほう【巨砲】
a big[huge]gun.
巨篇
きょへん [0] 【巨編・巨篇】
文学・映画などの,大規模な作品。超大作。「豪華―」
巨細
きょさい [0] 【巨細】
⇒こさい(巨細)
巨細
こさい [0] 【巨細】 (名・形動)[文]ナリ
(1)大きいことと小さいこと。
(2)大きいことから小さいことまであるさま。委細。一部始終。きょさい。「―もらさず調査する」「飯でも喰ひながら裕然(ユツクリ)と―な話をしやう/社会百面相(魯庵)」
巨細の者
こさいのもの 【巨細の者】
委細を心得ている人。「妾(ワラワ)もこのところの―にて候へば/義経記 6」
巨編
きょへん [0] 【巨編・巨篇】
文学・映画などの,大規模な作品。超大作。「豪華―」
巨船
きょせん【巨船】
a huge vessel[ship].
巨船
きょせん [0] 【巨船】
非常に大きな船。
巨艦
きょかん [0] 【巨艦】
非常に大きな軍艦。
巨蟹宮
きょかいきゅう 【巨蟹宮】
黄道十二宮の第四宮。蟹座(カニザ)に相当していたが,現在は歳差のため西方に移っている。約2000年前には,この星座に夏至点があった。
巨視的
きょしてき [0] 【巨視的】 (形動)
〔macroscopic〕
(1)対象とする系あるいは現象が,われわれの感覚によってとらえられ,また,普通の観測手段によって取り扱われる程度の空間的・時間的な広がりやエネルギーの大きさなどをもつさま。
(2)現象に対する視野が大きいさま。微細な個々の様相にこだわらず全体的な姿において現象をとらえるさま。マクロ的。
(3)物理系をその微細な内部構造(分子・原子)に立ち入らずに扱う立場。
⇔微視的
巨視的な
きょしてき【巨視的な】
macroscopic;all-inclusive.巨視的経済学 macroeconomics.
巨視的分析
きょしてきぶんせき [5] 【巨視的分析】
⇒マクロ分析
巨財
きょざい [0] 【巨財】
莫大(バクダイ)な財宝・財産。「―を築く」
巨費
きょひ [1] 【巨費】
巨額の費用。多くの費用。「―を投じる」
巨費を投じて
きょひ【巨費を投じて】
at a great cost <of> .
巨資
きょし [1] 【巨資】
巨額の資本。大資本。
巨躯
きょく【巨躯】
a big[massive]figure.
巨躯
きょく [1] 【巨躯】
大きなからだ。巨体。
巨頭
きょとう [0] 【巨頭】
(1)重要な地位にある人。大立て者。「両陣営の―会談」
(2)非常に大きな頭。
巨頭
おおあたま オホ― [3] 【大頭・巨頭】
(1)大きな頭。また,大きな頭の人。
(2)かしら。首領。「御子孫は西の国でも―/柳多留 6」
(3)金持ち。富豪。「是れより金持の事を―と云ふ/黄表紙・浮世操九面十面」
巨頭
きょとう【巨頭】
a leader;→英和
a magnate.→英和
‖巨頭会談 a top-level conference;a summit (conference).三巨頭 The Big Three.
巨頭鯨
ごんどうくじら [5] 【巨頭鯨】
〔「ごんどう」は「ごとう(五島)」の転とも〕
鯨目マイルカ科の哺乳類のうち,比較的大形の数種を指す名称。狭義ではコビレゴンドウとヒレナガゴンドウの二種を指し,広義ではオキゴンドウ,ハナゴンドウなどを含む。ずんぐりした頭部をもち,イカや魚を捕食するものが多い。
巨額
きょがく【巨額】
a large amount <of> ;an enormous sum <of> (金額).
巨額
きょがく [0] 【巨額】 (名・形動)[文]ナリ
数量,特に金額が非常に多い・こと(さま)。「―の資金」
巨魁
きょかい [0] 【巨魁・渠魁】
(盗賊などの悪い仲間の)首領。「盗賊団の―」
巨魁
きょかい【巨魁】
a ringleader;→英和
a boss.→英和
巫
かんなぎ 【巫・覡】
〔古くは「かむなき」。神(カム)和(ナ)ぎ,の意〕
神に仕えることを務めとする人。神をまつり,神楽(カグラ)を奏し,また「神降ろし」をする。祝(ハフリ)とともに禰宜(ネギ)より下級の神職。かみなき。こうなぎ。
巫俗
ふぞく [1][0] 【巫俗】
朝鮮の民間信仰。職業的宗教者(多くは女性)がクッと呼ばれる祭儀をつかさどり,激しい歌舞の中で憑依(ヒヨウイ)状態となり神託を宣(ノ)べる。北東シベリアのシャーマニズムと強い結びつきをもつ。
巫医
ふい [1] 【巫医】
巫女(ミコ)と医者。また,医者。
巫女
みこ [1][0] 【巫女・神子】
(1)神に仕えて神事を行い,また,神意をうかがって神託を告げる者。未婚の女性が多い。かんなぎ。
(2)神がかりの状態になって口寄せなどをする女性。いたこ。ふじょ。《巫女》
巫女
みこ【巫女】
a shrine maiden;a medium (霊媒).→英和
巫女
ふじょ [1] 【巫女】
「みこ(巫女)」に同じ。
巫女寄せ
みこよせ [0] 【巫女寄せ】
巫女の行う口寄せ。
巫女秋沙
みこあいさ [3] 【巫女秋沙】
カモ目カモ科の水鳥。全長40センチメートルほどで,アイサ類の最小種。雄は体のほとんどが白色で,背と顔の一部が黒い。雌は灰褐色で,頭は赤褐色,のどからほおにかけて白色。ユーラシア中北部で繁殖し,日本には冬鳥として渡来。
巫女舞
みこまい [2] 【巫女舞】
巫女の舞う神楽舞。もと巫女の神懸かりの舞が奉納舞にかわったもの。鈴・幣(ヌサ)・榊(サカキ)などを持ち,太鼓・笛・銅拍子(ドウビヨウシ)で囃(ハヤ)す。
巫子
いちこ [0] 【市子・巫子・神巫】
(1)呪文を唱え,生き霊(リヨウ)や死霊(シリヨウ)を呼び出して自分にのりうつらせ,死後の様子や未来の事などを知らせることを職業とする女。口寄せ。巫女(ミコ)。いたこ。
(2)神前で神楽(カグラ)を奏する舞い姫。神楽女(カグラメ)。神巫(ミコ)。
巫山
ふざん 【巫山】
中国,四川省東端,湖北省との境近くにある山。付近に長江が刻んだ峡谷,巫峡があり名勝地として知られる。ウー-シャン。
巫山の雲雨
ふざんのうんう 【巫山の雲雨】
〔宋玉「高唐賦」〕
「朝雲暮雨(チヨウウンボウ)」に同じ。「―御夢に入る時も,誠に暁ごとの御勤め/太平記 4」
巫祝
ふしゅく [0] 【巫祝】
神につかえる者。神事をつかさどる人。はふり。みこ。
巫者
ふしゃ [1] 【巫者】
神がかりの状態で神託を告げる者。
巫蠱
ふこ [1] 【巫蠱】
〔「巫」はみこ,「蠱」はまじないで人を呪う者の意〕
人を呪うこと。まじない。また,その者。「虚誕妄説を軽信して―神仏に惑溺し/学問ノススメ(諭吉)」
巫術
ふじゅつ [1] 【巫術】
⇒シャーマニズム
巫覡
ふげき [1] 【巫覡】
〔「巫」は女のかんなぎ,「覡」は男のかんなぎ〕
かんなぎの総称。「―祈れども験無し/太平記 4」
巫鳥
しとど [0] 【巫鳥・鵐】
〔古くは「しとと」〕
ホオジロ・アオジ・ノジコなどの総称の古名。[季]秋。
差
さ【差】
a difference;→英和
(a) variation;→英和
(a) disparity <in age> ;→英和
inequality;→英和
a margin (値開き).→英和
〜がある(ない) there is a (no) difference <between> ;differ <from> ;→英和
vary <with> .→英和
〜をつける gain[get]a <long> lead <on> (競技で);→英和
discriminate <A from B> (区別する).→英和
差
さ [0] 【差】
(1)性質・能力・程度などの違い。ひらき。へだたり。「寒暖の―が激しい」「大きな―をつける」「雲泥(ウンデイ)の―がある」
(2)〔数〕 ある数から他の数を引いた値。さしひき。
⇔和
差
さし 【差(し)・指(し)】
■一■ [2] (名)
〔動詞「差す」の連用形から〕
(1)二人で一緒に仕事をしたり,また向かい合って何かをする状態。さしむかい。「―で話したいことがある」
(2)さしつかえ。さしあい。「おまへの方に―があつたらうまくくりあはせて/安愚楽鍋(魯文)」
(3)(普通「サシ」と書く)謡曲で,拍子に合わせず,ごく単純な節で謡う部分。さしごえ。
■二■ (接頭)
動詞に付いて,語勢をととのえたり,意味を強めたりする。「―押さえる」「―迫る」「―招く」
■三■ (接尾)
助数詞。舞の曲数,あるいは手を差し出す類の動作を数えるのに用いる。「一―舞う」
差し
さし 【差(し)・指(し)】
■一■ [2] (名)
〔動詞「差す」の連用形から〕
(1)二人で一緒に仕事をしたり,また向かい合って何かをする状態。さしむかい。「―で話したいことがある」
(2)さしつかえ。さしあい。「おまへの方に―があつたらうまくくりあはせて/安愚楽鍋(魯文)」
(3)(普通「サシ」と書く)謡曲で,拍子に合わせず,ごく単純な節で謡う部分。さしごえ。
■二■ (接頭)
動詞に付いて,語勢をととのえたり,意味を強めたりする。「―押さえる」「―迫る」「―招く」
■三■ (接尾)
助数詞。舞の曲数,あるいは手を差し出す類の動作を数えるのに用いる。「一―舞う」
差し
ざし 【差し・指し】 (接尾)
〔動詞「さす」の連用形から〕
名詞に付いて,その物の姿や様子などを表す。「まな―」「おも―」
→さし(差・指)
差しつ差されつ
差しつ差されつ
酒杯を相手にさしたり,相手からさされたりして酒を飲むさま。盛んに杯をくみかわすさま。さしつおさえつ。
差しつ抑(オサ)えつ
差しつ抑(オサ)えつ
酒杯をさしたり,相手のさしてくれるのを押し返してすすめたりして酒を飲む。盛んに杯をくみかわす。
差し上げる
さしあげる【差し上げる】
(1)[持ち上げる]lift[hold]up;raise.→英和
(2)[呈する]give;→英和
present;→英和
offer.→英和
差し上げる
さしあ・げる [0][4] 【差(し)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 さしあ・ぐ
(1)(手で持って)高く上げる。「両手で子供を軽々と―・げる」
(2)「与える」「やる」の謙譲語。献呈する。受け手を敬う気持ちをこめていう語。「この花をあなたに―・げます」
(3)声をはりあげる。「ほそくらうたげなる声を―・げて,泣く泣く飲む/宇治拾遺 9」
(4)(補助動詞)
動詞の連用形に助詞「て(で)」の付いた形に付いて,好意をもって相手に恩恵をほどこす意を表す。補助動詞「あげる」よりさらに敬意を含めていう。「お茶を入れて―・げなさい」
差し下ろす
さしおろ・す [0][4] 【差(し)下ろす】 (動サ五[四])
おろす。ある方へ向けて下ろす。「長き枝を水の面に―・したる蔭に/即興詩人(鴎外)」
差し下駄
さしげた [0][2] 【差(し)下駄】
差し歯の下駄。足駄(アシダ)。
差し並ぶ
さしなら・ぶ 【差し並ぶ】
■一■ (動バ四)
並ぶ。「―・ぶ隣の君はあらかじめ己妻(オノヅマ)離(カ)れて/万葉 1738」
■二■ (動バ下二)
並べる。「心やすく―・べて見たてまつり給ふを/浜松中納言 5」
差し並み
さしなみ [0] 【差(し)並み】
並んでいること。「―の隣町に/別れ霜(一葉)」
差し乳
さしぢ [2] 【差(し)乳】
「さしぢち(差乳)」に同じ。
差し乳
さしぢち [2] 【差(し)乳】
(1)乳を飲ませること。また,乳の出ない母親に代わって乳を与えること。さしぢ。
(2)形のいい乳房。乳量の多い豊かな乳房。さしぢ。
差し乳母
さしうば [3] 【差(し)乳母】
正規の乳母の代わりとなる乳母。乳だけやる乳母。
差し交じる
さしまじ・る 【差し交じる】 (動ラ四)
(1)まじる。「かやうなる事も―・りけり/栄花(月の宴)」
(2)人とつきあう。交際する。「さすがに人に―・り心などのあるを/枕草子 292」
差し交わす
さしかわ・す [0] 【差(し)交わす】 (動サ五[四])
交差させる。「緑樹枝を―・したる中より/舞姫(鴎外)」
差し付け
さしつけ 【差し付け】 (形動)
〔近世語〕
だしぬけであるさま。「私を何と―に言ふも恥かし/清元・鳥羽絵」
差し付けて
さしつけて 【差し付けて】 (副)
直接に。あからさまに。「―申出す折もござりませぬ/歌舞伎・幼稚子敵討」
差し付ける
さしつ・ける [0][4] 【差(し)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 さしつ・く
(1)物に押し当てる。「百姓の頬へ抜刀(ヌキミ)を―・けて/塩原多助一代記(円朝)」
(2)目の前に突きつけるようにして差し出す。「日記を北八がまへに―・けるに/西洋道中膝栗毛(魯文)」
(3)わざとする。あてつけてする。「―・けたる追従に/浮世草子・妾形気」
(4)棹(サオ)をさして舟を岸に着ける。「岸に―・くるほどみれば/源氏(澪標)」
差し代る
さしかわ・る [0][4] 【差し代(わ)る】 (動ラ五[四])
交代する。代わる。「―・り入かはりて,陸続高坐に登る/当世書生気質(逍遥)」
差し代わる
さしかわ・る [0][4] 【差し代(わ)る】 (動ラ五[四])
交代する。代わる。「―・り入かはりて,陸続高坐に登る/当世書生気質(逍遥)」
差し仰ぐ
さしあお・ぐ 【差し仰ぐ】 (動ガ四)
あおぐ。上を向く。「ただ―・ぎて泣きをり/竹取」
差し任く
さしま・く 【差し任く】 (動カ下二)
派遣する。任命する。「―・くる心障(サヤ)らず後の世の語り継ぐべく/万葉 4164」
差し伸ぶ
さしの・ぶ 【差し伸ぶ・差し延ぶ】
■一■ (動バ上二)
のびのびとする。「詠み持ちたる歌どもの中にも―・びたる物どもありき/後鳥羽院御口伝」
■二■ (動バ下二)
⇒さしのべる
差し伸べる
さしの・べる [4][0] 【差(し)伸べる・差(し)延べる】 (動バ下一)[文]バ下二 さしの・ぶ
(1)伸ばす。「首を―・べる」
(2)「…に手をさしのべる」の形で…を援助する,の意を表す。「救いの手を―・べる」
差し伸べる
さしのべる【差し伸べる】
hold[stretch]out <one's> hand.援助の手を〜 extend a helping hand <to> .
差し佩く
さしは・く 【差し履く・差し佩く】 (動カ四)
(1)足にはく。「長雨(ナガメ)忌み縫ひし黒沓(クログツ)―・きて/万葉 3791」
(2)刀などを腰に帯びる。腰に差す。
差し傘
さしがさ [3] 【差(し)傘】
(かぶる笠に対し)手で持ってさす傘。手傘。
⇔かぶりがさ
差し入り
さしいり [0] 【差(し)入り】
(1)(季節や月などに)はいってすぐの頃。「本月―に手紙を差出したることは/雪中梅(鉄腸)」
(2)はいってすぐの所。
差し入る
さしい・る [0][3] 【差(し)入る・射(し)入る】
■一■ (動ラ五[四])
(1)中にはいる。「―・りて見れば/徒然 43」
(2)光が射しこむ。「表の窓から,朝日の―・るのを見て/雁(鴎外)」
■二■ (動ラ下二)
⇒さしいれる
差し入れ
さしいれ [0] 【差(し)入れ】
(1)さしいれること。中に入れること。
(2)拘置・留置されている者に,外部から食べ物や必要な品物を届けること。また,そのもの。
(3)ねぎらいのために飲食物を届けること。また,そのもの。
差し入れる
さしいれる【差し入れる】
[挿入]insert;→英和
put into;send in (to a prisoner) (囚人に).
差し入れる
さしい・れる [4][0] 【差(し)入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 さしい・る
(1)「差し入れ」をする。「弁当を―・れる」「楽屋にすしを―・れる」
(2)中に入れる。「燕の巣に手を―・れさせて探るに/竹取」
差し几帳
さしぎちょう 【差し几帳】
昔,外出する貴婦人が,左右の従者に持たせ,顔を隠すのに用いた几帳。また,そうして几帳を持たせ歩いたこと。歩障(ホシヨウ)。
差し出
さしで 【差(し)出】
(1)差し出ること。特に,陸地が水上に突き出ていること。
(2)「差し出口」に同じ。「―ヲ言ウ/日葡」
(3)「差し出者」に同じ。[日葡]
差し出がましい
さしでがまし・い [6] 【差(し)出がましい】 (形)[文]シク さしでがま・し
出しゃばるような感じを与える。よけいなことをするような感じがする。「―・いようですが,私にも言わせて下さい」
[派生] ――さ(名)
差し出がましい
さしでがましい【差し出がましい】
forward;→英和
meddlesome;→英和
intrusive;officious.→英和
差し出がましく forwardly;→英和
officiously.→英和
差し出がましいようですが Excuse me for interfering,but….
差し出し
さしだし [0] 【差(し)出し】
(1)差し出すこと。
(2)(「指出」と書く)中世後期,上級権力の要請で提出された面積・作人・年貢高などの土地関係書類。戦国大名の検地はこれにもとづいて行われた。
(3)母屋(モヤ)から張り出した部分。さしかけ。下屋(ゲヤ)。
(4)歌舞伎で,花道の出などに俳優の顔をよく見せるために,後見が長い柄の燭台につけた明かりを差し出すこと。また,その明かり。面明かり。つらび。
差し出し(4)[図]
差し出す
さしだ・す [3][0] 【差(し)出す】 (動サ五[四])
(1)前の方に出す。「手を―・す」
(2)提出する。「書類を―・す」
(3)発送する。「手紙を―・す」
(4)派遣する。「代理人を―・す」
[可能] さしだせる
差し出す
さしだす【差し出す】
(1)[提出]present;→英和
submit;→英和
tender <one's resignation> ;→英和
send (in) (送る).→英和
(2)[伸ばす]hold[stretch]out;extend.→英和
差し出づ
さしい・ず 【差し出づ・射し出づ】 (動ダ下二)
□一□さし出る。
(1)隆起している。突き出る。「わらふだの大きさして―・でたる石あり/伊勢 87」
(2)外へ出る。進み出る。姿をあらわす。「遣戸を押しあけて―・でたれば/落窪 1」
(3)度を越える。でしゃばる。「物語などするに,―・でて我ひとりさいまんくるるもの/枕草子(二五・能因本)」
(4)(太陽や月が)姿をあらわして輝く。輝き出る。「月のいとおもしろく―・でたりけるを見て/古今(羇旅左注)」
(5)外出する。出むく。「さすがに若い人にひかれて,をりをり―・づるにも/更級」
□二□さし出す。
(1)外へ出す。「車を見るとておもてを―・でて/大和 141」
(2)手に持って出す。提供する。「手ごとにくだものなど―・でつつ/蜻蛉(下)」
差し出で
さしいで 【差し出で】
「さしで」に同じ。「すべて―は,わらはも大人もいとにくし/枕草子 26」
差し出で口
さしいでぐち [4] 【差し出で口】
「さしでぐち」に同じ。
差し出の磯
さしでのいそ 【差し出の磯】
海や湖に突き出た磯。みさき。
〔甲斐国の歌枕とされるが,現在のどこの地にあたるかは不明。「塩の山―にすむ千鳥/古今(賀)」〕
差し出る
さしでる【差し出る】
⇒出しゃばる.
差し出る
さし・でる [3][0] 【差(し)出る】 (動ダ下一)
前に出る。でしゃばる。「―・でた行動が多すぎる」「―・デタ人/日葡」
差し出口
さしでぐち [3][0] 【差(し)出口】
出しゃばっておせっかいを言うこと。さしいでぐち。「いらぬ―をきく」
差し出者
さしでもの [0] 【差(し)出者】
ですぎたことを言い,また行う者。ですぎもの。でしゃばり。
差し分く
さしわ・く 【差し分く】
■一■ (動カ四)
ことさらに区別する。特別にあつかう。「ことに―・きたるさまにも何事をかは/源氏(賢木)」
■二■ (動カ下二)
(1)特に区別する。「玉江こぐ芦刈小舟―・けて誰れを誰れとか我は定めむ/後撰(雑四)」
(2)分ける。分割する。「名越越前守を大将として其勢三千余騎を―・けて水の辺に陣を取らせ/太平記 7」
差し切る
さしき・る [0][3] 【差(し)切る】 (動ラ五[四])
(1)競馬で,ゴール間際で追い抜いて勝つ。
(2)思いきる。「まことに景時,―・りて申されんには/曾我 3」
(3)道をとざす。「道ヲ―・ル/日葡」
[可能] さしきれる
差し初め
さしぞめ [0] 【差(し)初め】
成人した武家の男子がはじめて刀を差すこと。また,その儀式。
差し前
さしまえ 【差(し)前】
自分が差すための刀。差し料。
差し口
さしくち [2][0] 【指(し)口・差(し)口】
〔「さしぐち」とも〕
(1)枘(ホゾ)を受けるためにつくった枘穴。仕口。
(2)将棋を指す手口。
(3)他から申し入れる言葉。申告。告発。密告。
(4)入り口。また,初め。「爰は東海道の―にて,往来しげき逢坂の関路なれば/浮世草子・妾形気」
差し合い
さしあい [0] 【差(し)合い・指(し)合い】 (名・形動)
(1)さしつかえ。さしさわり。
(2)あたりさわり。「へえー,と細君が―のない返事をする/吾輩は猫である(漱石)」
(3)連歌・俳諧で,一巻の中に類似の言葉や事物が規定以上に近づくのを嫌うこと。また,それを禁ずる規定(去り嫌い),規定された事項(嫌い物)をもいう。
→去り嫌い
(4)人の前でしてはならないことや,言ってはならないこと。望ましくないこと。また,そのさま。遠慮。「悪口も―あれば喧嘩の種なり/仮名草子・浮世物語」「お堀端でみかけたが―なつれであつたから/洒落本・角鶏卵」
(5)一人の遊女に同時に二人の客が来合わせること。「女郎―,名代廻り部屋/洒落本・遊子方言」
(6)二人で力を合わせて行うこと。「二人で―にかつぐ/野菊之墓(左千夫)」
(7)〔女房詞〕
月のさわり。月経。
差し合う
さしあ・う [0][3] 【差(し)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)他の物事と重なって,さしつかえる。当たり障りがある。
(2)出会う。出くわす。向かい合う。「あまた火ともさせて,小路ぎりに辻に―・ひぬ/落窪 1」「胡国と日本の東のおくの地とは―・ひてぞあんなると/宇治拾遺 15」
(3)言い合う。言い争う。「たとへば山賊と海賊と寄合て互に犯科(ボンカ)の得失を―・ふが如し/太平記 27」
(4)重なり合う。「かやうの事ども―・ひて/狭衣 2」
(5)(酒などを)互いにつぎあう。「美き酒にて有りければ,三人―・ひて/今昔 19」
差し合はす
さしあわ・す 【差し合はす】 (動サ下二)
(1)合わせる。同じにする。「御心を―せて宣はむ事/源氏(行幸)」
(2)いっしょに起こる。重なる。「二つ三つ―・せてあしき事の出きぬる上は/愚管 5」
差し合はせ
さしあわせ 【差し合はせ】
(1)前後二人で物をかつぐこと。さしにない。「旅の世の憂きをいとはば輿かきのくるしむ道ぞ―なる/三十二番職人歌合」
(2)急な場合に役立てられるもの。「たからは身の―/浮世草子・胸算用 5」
(3)さしさわり。支障。
差し向い
さしむかい [0] 【差し向(か)い】
二人,特に男女が向かい合うこと。さし。「夫婦―の食事」「―で飲む」
差し向かい
さしむかい [0] 【差し向(か)い】
二人,特に男女が向かい合うこと。さし。「夫婦―の食事」「―で飲む」
差し向かふ
さしむか・う 【差し向かふ】 (動ハ四)
(1)その方に向く。むかう。「牡牛(コトイウシ)の三宅の潟に―・ふ鹿島の崎に/万葉 1780」
(2)対座する。さしむかいになる。向かいあう。「へだてなきどち―・ひて/徒然 175」
差し向き
さしむき [0] 【差(し)向き】 (副)
(1)今のところ。目下。さしあたり。「民間に何程の不平家があつても,―腕力の競争に打勝つ事の出来ぬは/雪中梅(鉄腸)」「―の用件」
(2)さしずめ。言ってみれば。「―半道仇(ハンドウガタキ)に打つてつけの顔に不似合なぞろりとしたる扮装(イデタチ)/社会百面相(魯庵)」
差し向ける
さしむける【差し向ける】
send ((a)round);dispatch;→英和
turn <a thing on> .→英和
差し向ける
さしむ・ける [4][0] 【差(し)向ける】 (動カ下一)[文]カ下二 さしむ・く
(1)その方へ向ける。「顔を正面に―・ける」
(2)人に命じて,ある所に行かせる。遣わす。「迎えの車を―・ける」
差し含む
さしぐ・む [0][3] 【差し含む】 (動マ五[四])
〔「ぐむ」は接尾語〕
目に涙がわいてくる。涙ぐむ。「熱き涙―・みたる両眼を/露団々(露伴)」「見ゆるごとにただ―・めるにのみあり/蜻蛉(上)」
差し回し
さしまわし [0] 【差(し)回し】
指定の場所に向けること。回送。「会社―の車に乗る」
差し回す
さしまわす【差し回す】
send (round).→英和
差回しの車 the car sent round <from> .
差し回す
さしまわ・す [0][4] 【差(し)回す】 (動サ五[四])
乗り物などを,ある場所へわざわざ差し向ける。「迎えの車を―・す」
[可能] さしまわせる
差し固める
さしかた・める [0][5] 【差(し)固める・鎖し固める】 (動マ下一)[文]マ下二 さしかた・む
(1)門や戸などを,固く閉ざす。「家々は多く戸を―・めたれど/ふところ日記(眉山)」
(2)守備の人を多数置いて,出入りや周囲を厳重に警戒する。「陣の周りを―・める」
(3)厳重に身ごしらえをする。「コテ,コグソクヲ―・メタ/日葡」
差し塩
さしじお [0][2] 【差(し)塩】
苦みのある品質の悪い塩。
⇔真塩(マシオ)
差し声
さしごえ [0][3] 【差(し)声・指(し)声】
(1)中世芸能の用語。声明(シヨウミヨウ)や平曲などで,詞章の内容を伝えることを主眼とした単純な節で唱せられる部分。
(2)特に,謡曲でサシのこと。
→差し(3)
差し寄す
さしよ・す 【差し寄す】 (動サ下二)
そばへよせる。「廊の外に御車―・せたる人々も/源氏(若菜上)」
差し寄る
さしよ・る 【差し寄る】 (動ラ四)
そばへ寄る。近寄る。「乳母に―・りて,いざかし,ねぶたきにとのたまへば/源氏(若紫)」
差し履く
さしは・く 【差し履く・差し佩く】 (動カ四)
(1)足にはく。「長雨(ナガメ)忌み縫ひし黒沓(クログツ)―・きて/万葉 3791」
(2)刀などを腰に帯びる。腰に差す。
差し延ふ
さしは・う 【差し延ふ】 (動ハ下二)
ことさらにする。わざわざする。「―・へたる御文にはあらで/源氏(空蝉)」
差し延ぶ
さしの・ぶ 【差し伸ぶ・差し延ぶ】
■一■ (動バ上二)
のびのびとする。「詠み持ちたる歌どもの中にも―・びたる物どもありき/後鳥羽院御口伝」
■二■ (動バ下二)
⇒さしのべる
差し延べる
さしの・べる [4][0] 【差(し)伸べる・差(し)延べる】 (動バ下一)[文]バ下二 さしの・ぶ
(1)伸ばす。「首を―・べる」
(2)「…に手をさしのべる」の形で…を援助する,の意を表す。「救いの手を―・べる」
差し引き
さしびき [0] 【差(し)引き】
人力車でかじ棒を引く者のほかにもう一人が綱をつけて引くこと。また,その車夫。
差し引き
さしひき [2] 【差(し)引き】 (名)スル
(1)ある数量から他の数量を引くこと。また,その残り。「貸しと借りを―する」「―千円の損」
(2)増減すること。
(ア)潮の満ち干。
(イ)体温の上がり下がり。
(3)指図すること。差配。「糊加減は某(ソレガシ)見申て,―を致さん/仮名草子・浮世物語」
差し引く
さしひ・く [3] 【差(し)引く】 (動カ五[四])
(1)ある数量から他の数量を引きさる。さっぴく。「手数料を―・く」
(2)潮が満ちたり引いたりする。
[可能] さしひける
差し引く
さしひく【差し引く】
take away[deduct] <from> ;subtract;→英和
(strike a) balance (収支勘定).→英和
差し強らす
さしこわら・す 【差し強らす】 (動サ四)
刀を差していかめしく装う。「直垂上下,長刀―・し/浄瑠璃・井筒業平」
差し当たって
さしあたって [0] 【差し当(た)って】 (副)
「さしあたり」に同じ。「―問題はない」
差し当たり
さしあたり [0] 【差し当(た)り】
■一■ (副)
ただ今のところ。目下。いま。さしあたって。「―困らないがあとはどうなるか」
■二■ (名)
さしさわり。支障。「女は…其なかで―のない様に暮らすのを/野分(漱石)」
差し当たる
さしあた・る [0] 【差し当(た)る】 (動ラ五[四])
(1)その場に出くわす。当面する。直面する。現代語では主に「さしあたって」「さしあたり」の形で副詞として用いる。「―・ッタ難儀/ヘボン」
(2)じかにあたる。直接あたる。「日の―・りたるに打ちねぶりてゐたるを/枕草子(七・能因本)」
差し当って
さしあたって [0] 【差し当(た)って】 (副)
「さしあたり」に同じ。「―問題はない」
差し当てて
さしあてて 【差し当てて】 (副)
直接に。じかに。「更級さんに―どうも言ひにくけれど/浄瑠璃・島原蛙合戦」
差し当てる
さしあ・てる [0][4] 【差し当てる】 (動タ下一)[文]タ下二 さしあ・つ
(1)直接にあてる。押し当てる。「聴診器を胸に―・てる」「頭にうち置き,胸に―・てなど,様あしうする人もあるべし/源氏(蜻蛉)」
(2)命じてその事にあたらせる。任務につける。「宿直(トノイ)に―・てなどしつつ/源氏(浮舟)」
(3)一定の方向にねらいをつける。「弓を取りて矢を番(ツガ)へて強く引きて持経者の腹に―・てて射るに/今昔 17」
差し当り
さしあたり [0] 【差し当(た)り】
■一■ (副)
ただ今のところ。目下。いま。さしあたって。「―困らないがあとはどうなるか」
■二■ (名)
さしさわり。支障。「女は…其なかで―のない様に暮らすのを/野分(漱石)」
差し当る
さしあた・る [0] 【差し当(た)る】 (動ラ五[四])
(1)その場に出くわす。当面する。直面する。現代語では主に「さしあたって」「さしあたり」の形で副詞として用いる。「―・ッタ難儀/ヘボン」
(2)じかにあたる。直接あたる。「日の―・りたるに打ちねぶりてゐたるを/枕草子(七・能因本)」
差し応へ
さしいらえ 【差し応へ】
(1)返事をすること。「ときどきさるべきことの―,繁樹もうちおぼえ侍らむかし/大鏡(序)」
(2)楽器演奏の相手をすること。「さらば一人事(=独奏)はさうざうしきを,―し給へかし/源氏(宿木)」
差し戻し
さしもどし [0] 【差(し)戻し】
(1)差し戻すこと。
(2)〔法〕 上級審が原判決を取り消しまたは破棄して審理をやり直させるため,事件を第一審または控訴審に送り返すこと。
差し戻す
さしもどす【差し戻す】
send back.
差し戻す
さしもど・す [4][0] 【差(し)戻す】 (動サ五[四])
元のところへ戻す。戻るようにする。「書類を―・す」「地裁へ―・す」
[可能] さしもどせる
差し手
さして [3] 【差(し)手】
相撲で,自分の手を相手の脇(ワキ)に差し入れること。また,その手。「立ち合いの―争い」
差し押え
さしおさえ [0] 【差し押(さ)え・差押え】
(1)特定の物または権利について私人の処分を禁止する国家権力の行為。
(2)民事訴訟法上,金銭債権の執行の最初の段階として,執行機関が債務者の財産の処分を禁止する強制行為。
(3)行政法上,租税の滞納処分の一段階として滞納者の財産の処分を禁止すること。
(4)刑事手続における押収(オウシユウ)の一方法。
→押収
差し押える
さしおさ・える [5][0] 【差し押(さ)える】 (動ア下一)[文]ハ下二さしおさ・ふ
差し押さえをする。「工場の設備を―・える」
差し押える
さしおさえる【差し押える】
attach;→英和
seize.→英和
差し押さえ
さしおさえ [0] 【差し押(さ)え・差押え】
(1)特定の物または権利について私人の処分を禁止する国家権力の行為。
(2)民事訴訟法上,金銭債権の執行の最初の段階として,執行機関が債務者の財産の処分を禁止する強制行為。
(3)行政法上,租税の滞納処分の一段階として滞納者の財産の処分を禁止すること。
(4)刑事手続における押収(オウシユウ)の一方法。
→押収
差し押さえる
さしおさ・える [5][0] 【差し押(さ)える】 (動ア下一)[文]ハ下二さしおさ・ふ
差し押さえをする。「工場の設備を―・える」
差し担い
さしにない [0][3] 【差(し)担い】
棒などを使って二人で一つの物をかつぐこと。差し合わせ。「―の駕籠(カゴ)」
差し招く
さしまね・く [4] 【差(し)招く・麾く】 (動カ五[四])
(1)手まねきをする。「こちらへくるように―・く」
(2)指揮をして,その向かう方角などを指示する。「軍勢を―・く」「福音を述べて,縁ある衆生を―・くのみである/草枕(漱石)」
差し捨て
さしすて [0] 【差(し)捨て】
酒席で,杯を人にさしたまま,返杯を受けないこと。
差し掛かる
さしかかる【差し掛かる】
(1)[通りかかる]come near;approach.→英和
(2)[垂れ下がる]hang over;be suspended.(3)[切迫する]be pressing[imminent].
差し掛かる
さしかか・る [4][0] 【差し掛(か)る】 (動ラ五[四])
(1)移動していて,ちょうどある地点に至る。通りかかる。「いよいよ最後の急坂に―・る」
(2)ある時期にはいる。その時期・状況になろうとする。「雨期に―・る」
(3)上からおおいかぶさる。「木ノ枝水ニ―・ル/日葡」
差し掛け
さしかけ [0] 【差(し)掛け】
(1)さしかけること。
(2)母屋の壁面から屋根を片流れに出してつけたした部分。下屋(ゲヤ)。
(3)平安時代,四位以下の人の沓(クツ)。鼻切れ。「乗らむとする舟の,―のかたへばかりに見くだされたる/蜻蛉(中)」
差し掛ける
さしか・ける [0][4] 【差(し)掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 さしか・く
(1)物を差し出して,他の物をおおうようにかざす。「傘を―・ける」
(2)おおうように寄りかからせる。もたせかける。「よしずを―・ける」
(3)杯を相手の方に向けて,酒をすすめる。「かはらけを―・けられなどするを/蜻蛉(下)」
差し掛ける
さしかける【差し掛ける】
hold <an umbrella> over a person.→英和
差し掛け傘
さしかけがさ [5] 【差(し)掛け傘】
供の者が主人に後方からさしかける長柄の傘。さしかけからかさ。
差し掛け屋根
さしかけやね [5] 【差(し)掛け屋根】
母屋へ片流れにさしかけた屋根。さしかけ。下屋(ゲヤ)。
差し掛る
さしかか・る [4][0] 【差し掛(か)る】 (動ラ五[四])
(1)移動していて,ちょうどある地点に至る。通りかかる。「いよいよ最後の急坂に―・る」
(2)ある時期にはいる。その時期・状況になろうとする。「雨期に―・る」
(3)上からおおいかぶさる。「木ノ枝水ニ―・ル/日葡」
差し控え
さしひかえ [0] 【差(し)控え】
(1)さしひかえること。
(2)江戸時代の刑罰の一。公家もしくは武士が,職務上に過失があったとき,出仕を禁じ,自宅で謹慎させたこと。
差し控える
さしひか・える [5][0] 【差(し)控える】 (動ア下一)[文]ハ下二 さしひか・ふ
(1)物事をひかえめにする。内輪にする。「酒とタバコを―・える」
(2)ある動作をなるべくしないようにする。見あわせる。「外出を―・える」「この件については論評を―・えたい」
(3)控えている。「次の間に―・えておれ」
差し控える
さしひかえる【差し控える】
(1)[内輪にする]be moderate[temperate].(2)[しない]withhold;→英和
refrain <from doing> ;→英和
reserve <one's opinion> .→英和
差し措く
さしお・く [0][3] 【差(し)置く・差し措く】 (動カ五[四])
(1)「置く」を強めていう語。「黙つて―・いた洋灯(ランプ)の/婦系図(鏡花)」
(2)他のことのために,今していることをそのままにして放っておく。捨てておく。「この問題は―・いて,次に進もう」
(3)(関係のある人などを)無視して事を行う。「課長を―・いて部長と直接相談する」
[可能] さしおける
差し換え
さしかえ [0] 【差(し)替え・差(し)換え】
(1)〔古くは「さしがえ」〕
さしかえること。また,そのために用意しておく物。「―の刀」
(2)活版組版で,校正の指定に従って,組版の誤植や組み違いを正すため活字の取り替え,または組み替えをすること。「誤植の―」
差し換える
さしか・える [0][4][3] 【差(し)替える・差(し)換える】 (動ア下一)[文]ハ下二 さしか・ふ
(1)他の物と入れかえる。取り替える。「メンバーを―・えて試合にのぞむ」
(2)取り替えて別の物を差す。「櫛(クシ)を―・える」
(3)印刷で,校正の指定に従って,活字を取り替えたり組み替えたりする。
差し支え
さしつかえ [0] 【差(し)支え】
何かをするのに都合の悪い事情。さまたげ。支障。「―がなければ来てほしい」
差し支える
さしつか・える [0][5] 【差(し)支える】 (動ア下一)[文]ハ下二さしつか・ふ
ある事をするのにさまたげになる。都合の悪い状態になる。「明日の仕事に―・えるので早く帰る」
差し支える
さしつかえる【差し支える】
[支障]be hindered[prevented] <from doing> ;be engaged (先約);[不足]be pressed <for money> ;stand in need <of> .
差し支え無い
さしつかえな・い サシツカヘ― [6] 【差(し)支え無い】 (形)[文]ク さしつかへな・し
不都合ではない。かまわない。
差し放つ
さしはな・つ 【差し放つ】 (動タ四)
はなす。遠ざける。「―・ち難きものに思し知りたるぞ/源氏(蜻蛉)」
差し料
さしりょう [2] 【差(し)料】
自分が差すための刀。差し前。
差し昇る
さしのぼ・る [4][0] 【差(し)昇る】 (動ラ五[四])
(太陽などが)のぼる。「月はなかば―・り/西洋道中膝栗毛(魯文)」
差し替え
さしかえ [0] 【差(し)替え・差(し)換え】
(1)〔古くは「さしがえ」〕
さしかえること。また,そのために用意しておく物。「―の刀」
(2)活版組版で,校正の指定に従って,組版の誤植や組み違いを正すため活字の取り替え,または組み替えをすること。「誤植の―」
差し替える
さしか・える [0][4][3] 【差(し)替える・差(し)換える】 (動ア下一)[文]ハ下二 さしか・ふ
(1)他の物と入れかえる。取り替える。「メンバーを―・えて試合にのぞむ」
(2)取り替えて別の物を差す。「櫛(クシ)を―・える」
(3)印刷で,校正の指定に従って,活字を取り替えたり組み替えたりする。
差し替える
さしかえる【差し替える】
replace <A with B> ;→英和
substitute <B for A> .→英和
差し札
さしふだ [2][0] 【差(し)札・指札】
組香で,香札の代わりに使う札。木や象牙で作り,表に花模様・紋印,裏に一・二・三などと記してある。八角一枚札。
差し枕
さしまくら 【差し枕】
(1)板で箱形に作った枕。箱枕。
(2)男女が共寝をすること。「たまさかの君の御出を嬉しがり先いねころび―かな/古今夷曲集」
差し柳
さしやなぎ 【差(し)柳】
■一■ [3] (名)
挿し木にした柳。「水たまる池のつつみの―この春雨に萌え出でにけり/金槐(春)」
■二■ (枕詞)
〔挿し木にした柳は根を張りやすいので〕
「根」にかかる。「―根張り梓(アズサ)を/万葉 3324」
差し構い
さしかまい [0] 【差し構い】
さまたげになること。差し支えること。さしかまえ。「少々のことは―ない」
差し樽
さしだる [0] 【指し樽・差し樽】
箱形の酒樽。上に注(ツ)ぎ口がある。全体を黒漆塗り,小口を朱漆塗りにしたものなどがある。儀式用。
指し樽[図]
差し次
さしつぎ 【差し次】
(1)その次。次位。「左衛門の乳母とて,大弐の―におぼいたるが娘/源氏(末摘花)」
(2)六位の蔵人(クロウド)で次席の者。
差し止め
さしとめ [0] 【差(し)止め】
さしとめること。禁止。「出入り―」
差し止める
さしとめる【差し止める】
[禁止]prohibit[stop] <a person from doing> ;→英和
forbid <a person to do> ;→英和
suspend (停止).→英和
差し止める
さしと・める [4][0] 【差(し)止める】 (動マ下一)[文]マ下二 さしと・む
(1)ある動作をやめさせる,禁止する。「出版を―・める」「出入りを―・められる」
(2)船を停泊させる。「けふは難波に船―・めて/源氏(澪標)」
差し止め請求
さしとめせいきゅう [5] 【差(し)止め請求】
(1)他人の違法な行為によって自分の利益が侵害される恐れがある場合にその行為を行わないように相手に請求すること。
(2)特に公害等によって利益が侵害された場合に,被害者が加害者に対して侵害の停止や予防を求めること,あるいは,そのために行う訴訟。
差し止め請求権
さしとめせいきゅうけん [7] 【差(し)止め請求権】
一定の行為の差し止めを請求できる権利。物的会社において取締役または会社が一定の違法行為を行う恐れがある場合に,株主・株式会社の監査役・社員{(2)}に認められるもののほか,不正な商号の使用・不正競争行為・無体財産権の侵害に対するものなどが法定されている。
差し歯
さしば [3][2] 【差(し)歯】
(1)足駄(アシダ)の台に歯を入れること。また,その歯。
(2)「継(ツ)ぎ歯」に同じ。
差し歯
さしば【差し歯】
a pivot tooth.
差し毛
さしげ [2][0] 【差(し)毛・刺(し)毛】
(1)動物の毛で,全体の部分と違った色の毛が交じっていること。また,そのような毛や動物。
(2)兜(カブト)や帽子などに挿した羽毛。
差し水
さしみず [2] 【差(し)水】 (名)スル
(1)水をつぎたすこと。また,その水。
(2)川の水かさが少し増えること。[ヘボン(三版)]
(3)井戸に外から水がしみこむこと。また,その水。
(4)豆類や麺類を茹(ユ)でるとき,沸騰後に加える冷水。表面と内部の温度差が少なくなり,早く茹で上がる。びっくり水。
差し油
さしあぶら [3] 【差(し)油】
(1)機械に油をさすこと。また,その油。
(2)灯(トモシ)の皿に油をつぎたすこと。また,その油。
差し添い
さしぞい [0] 【差(し)添い】
人を助け守るために付き添うこと,またその人。つきそい。さしぞえ。
差し添い人
さしぞいにん [0] 【差(し)添い人】
つきそいの人。さしぞえにん。
差し添う
さしそ・う [3][0] 【差し添う】
■一■ (動ワ五[ハ四])
(1)(「射し添う」とも書く)光が加わる。「夕日の薄赤く―・つた小さな池/一兵卒の銃殺(花袋)」「秋の最中の月影の光―・ふ心地して/私聚百因縁集」
(2)添う。加わる。「あはれにこまかなる御思ひ―・ひて/寝覚 4」
■二■ (動ハ下二)
⇒さしそえる
差し添え
さしぞえ [0] 【差(し)添え】 (名)スル
(1)「さしぞい」に同じ。
(2)刀に添えて差す短刀。わきざし。
差し添える
さしそ・える [0][4] 【差(し)添える】 (動ア下一)[文]ハ下二 さしそ・ふ
添える。つけ加える。「右手を―・える」
差し添え人
さしぞえにん [0] 【差(し)添え人】
「さしぞいにん」に同じ。
差し渡し
さしわたし [0][4] 【差(し)渡し】
(1)物の直径。「―一メートルの木」
(2)直接血のつながりのあること。「故斎とは―の従弟なり/浮世草子・新永代蔵」
差し渡す
さしわた・す [0][4] 【差(し)渡す】 (動サ五[四])
(1)一方から他方へかけわたす。「向こう岸へ丸太を―・す」
(2)舟を向こう岸へ行かせる。「向カイノ地ヘ舟ヲ―・ス/日葡」
(3)さし向かいになる。「更け行く迄―・し/浮世草子・一代男 2」
(4)血のつながりをもつ。「和主が母は渡辺が為には―・した伯母/浄瑠璃・関八州繋馬」
[可能] さしわたせる
差し湯
さしゆ [2] 【差(し)湯】 (名)スル
茶道の濃茶点前(コイチヤテマエ)で,濃茶を一応練り上げたところへ適量の湯をさすこと。
差し潮
さししお [0][2] 【差(し)潮】
上げ潮。満ち潮。
差し火
さしび [2] 【差(し)火】
炭火の少ないとき,さらに炭火を加えること。また,その炭火。
差し目
さしめ [3] 【尺目・差(し)目】
物差しの寸尺の目。
差し矢
さしや 【差(し)矢】
(1)近世の競技用の矢。矢柄は細く,焦篦(コガシノ)を用いる。通し矢に使用した。繰り矢。
(2)次々と矢継ぎ早に矢を射ること。また,その矢。
差し矢弓懸け
さしやゆがけ 【差(し)矢弓懸け】
差し矢を射るときに用いる弓懸け。
差し矢懸かり
さしやがかり [4] 【差(し)矢懸かり】
近世における戦法の一。矢継ぎ早に矢を射かけて敵の鉄砲組の反撃を封じ,手早く攻撃に移ること。
差し立て
さしたて [0] 【差(し)立て】
送り出すこと。発送すること。
差し立てる
さした・てる [0][4] 【差(し)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 さした・つ
(1)発送する。「得意先に初荷を―・てる」
(2)人を差し向ける。「是非寄越してくれと誰かが仰有(オツシヤ)るもんだから取あへず―・てたんだ/婦系図(鏡花)」
(3)立てる。「ハタヲ―・ツル/日葡」
差し竿
さしざお [2] 【差し竿・刺し竿】
小鳥をとるために,竿先にとりもちをつけた竿。
差し紙
さしがみ 【指(し)紙・差(し)紙】
(1)江戸時代,日を指定した役所の呼び出し状。「是の小万に付て代官所のお―/浄瑠璃・丹波与作(中)」
(2)揚屋から置屋へ遊女を指名して呼びにやる書状。「―僉議して見し内に/浮世草子・禁短気」
(3)江戸時代,蔵米の落札人がその米を商人に売るために便宜上作製した一種の貨物証券。蔵米切手。
差し綱
さしづな [2][0] 【差(し)綱】
「差(サ)し縄(ナワ){(1)}」に同じ。
差し縄
さしなわ [0] 【差(し)縄・指(し)縄】
(1)馬の口につけて引く縄。馬をつなぎとめる縄。さしづな。
(2)捕り縄。
差し縺れる
さしもつ・れる [0][5] 【差し縺れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 さしもつ・る
もつれる。ごたごたが生じる。「談判―・れたらば/浮城物語(竜渓)」
差し繰り
さしくり [0] 【差(し)繰り】
都合をつけること。くりあわせること。やりくり。「時間の―をつけて出席する」
差し繰る
さしく・る [0][3] 【差(し)繰る】 (動ラ五[四])
予定をなんとか都合つける。くりあわせる。「忙しい日程を―・って出席する」
[可能] さしくれる
差し纏く
さしま・く 【差し纏く】 (動カ四)
まきつける。まとう。「ま玉手,玉手―・きももながに寝(イ)はなさむを/古事記(上)」
差し置き
さしおき [0] 【差(し)置き】
手紙・品物などを届けて返事を要求せず,そのままにしておくこと。「お使は…,―で宜しいからと云つて直ぐ帰つて仕舞ました/雪中梅(鉄腸)」
差し置く
さしおく【差し置く】
(1)[放置]leave;→英和
set aside.(2)[無視]disregard;→英和
ignore.→英和
何を差し置いても first of all.
差し置く
さしお・く [0][3] 【差(し)置く・差し措く】 (動カ五[四])
(1)「置く」を強めていう語。「黙つて―・いた洋灯(ランプ)の/婦系図(鏡花)」
(2)他のことのために,今していることをそのままにして放っておく。捨てておく。「この問題は―・いて,次に進もう」
(3)(関係のある人などを)無視して事を行う。「課長を―・いて部長と直接相談する」
[可能] さしおける
差し翳す
さしかざ・す [4][0] 【差し翳す】 (動サ五[四])
(1)手・傘などを頭上に上げておおいとする。「手に手に―・したいろいろの日傘/婦系図(鏡花)」
(2)ふりあげる。ふりかざす。「三尺五寸の太刀を抜き,甲の真向に―・し/太平記 9」
差し肩
さしかた [2] 【差(し)肩】
かどばった肩。いかり肩。
差し茶
さしちゃ [2] 【差(し)茶】 (名)スル
「口茶(クチヂヤ)」に同じ。
差し蓋
さしぶた [0] 【挿し蓋・差し蓋】
「落(オ)とし蓋(ブタ)」に同じ。
差し薬
さしぐすり [3] 【差(し)薬・注し薬】
(1)目にさす薬。点眼薬。
(2)堕胎薬。[日葡]
差し覗く
さしのぞ・く [0] 【差し覗く】 (動カ五[四])
(1)のぞく。「密(ソツ)と斜に―・けば中に密々(ヒソヒソ)と語り合へる人あるを見る/鉄仮面(涙香)」
(2)ちょっと訪れる。立ち寄る。「殿は,東の御方にも,―・き給ひて/源氏(蛍)」
差し許す
さしゆる・す [0][4] 【差(し)許す】 (動サ五[四])
(目下の者に対して)ゆるす。許可する。「許す」をおもおもしく言う語。「名字帯刀を―・す」「学校より書状来りぬ…入舎―・すとの文言なり/当世書生気質(逍遥)」
差し詰まる
さしつま・る 【差し詰まる】 (動ラ四)
(1)困った状況に追いこまれて窮する。「此詞に兄弟―・つたる気を開き/浄瑠璃・会稽山」
(2)その場に迫る。さしあたる。「それぞれの家業外に成り行き―・りて迷惑する事なり/浮世草子・胸算用 3」
差し詰む
さしつ・む 【差し詰む】 (動マ下二)
(1)せっぱつまった状態になる。「この御返事を大神宮の仰せと思ひ候はんずるなりと―・めておほせられたりける/愚管 4」
(2)(矢を)つがえる。「冑鉢とも言はず,―・めて思様に射けるに/太平記 1」
差し詰め
さしずめ [0] 【差(し)詰め】
■一■ (名)
さしつまること。どんづまり。「もし―になり,ぜひ死ないでかなはずば/浮世草子・新色五巻書」
■二■ (副)
(1)結局。要するに。「―社長は一国の領主だ」
(2)当面。さしあたって。「―食うには困らない」
差し詰め引き詰め
差し詰め引き詰め
矢を次々と手早くつがえて射るさま。「―さんざんに射る/平家 4」
差し越し願い
さしこしねがい [5] 【差(し)越し願い】
規定の順序をふまないで,直接に上官や上司に願い出ること。直訴(ジキソ)。
差し越す
さしこ・す [3] 【差(し)越す】 (動サ五[四])
(1)送ってよこす。
(2)他をさしおいて行う。「つい米八を―・して打解過ぎるむつましさも/人情本・英対暖語」
(3)越えて前に出る。「―・してすすきはほかにまねけども/夫木 11」
差し越ゆ
さしこ・ゆ 【差し越ゆ】 (動ヤ下二)
でしゃばる。「いま参りの―・えて…いとにくし/枕草子 28」
差し足
さしあし [2][0] 【差(し)足】
音を立てないように,足をつまだてて歩くこと。「抜き足―で歩く」
差し身
さしみ [3] 【差(し)身】
相撲で,自分の得意な方の差し手を,早く相手のわきに差すこと。
差し込み
さしこみ [0] 【差(し)込み】
(1)さしこむこと。
(2)さしこむもの。特に,電気器具などで電流の取り入れ口にあたる端子。プラグ。また,コンセント。
(3)胸・腹などに急に激しい痛みを感じること。癪(シヤク)。「急に―が起こる」
(4)かんざしの一種。花模様などの飾り物を差し込んで取り付けるもの。
差し込み帯
さしこみおび [5] 【差(し)込み帯】
腰に締めた帯の端を結ばないで挟んでとめておくこと。はさみおび。つき込み帯。
差し込む
さしこむ【差し込む】
(1) insert;→英和
put in;plug in (コンセントに).
(2) flow in (潮が).
(3) have a spasm <of pain> .→英和
差し込む
さしこ・む [0][3] 【差(し)込む】 (動マ五[四])
(1)物の中や間に,ほかの物を突き入れる。さしいれる。「コンセントにプラグを―・む」「かぎを―・む」
(2)(「射し込む」とも書く)光が入ってくる。「窓から朝日が―・む」
(3)胸や腹などが,きりで突いたように急に激しく痛む。「胃のあたりがキリキリと―・む」
(4)指名して呼ぶ。「約諾してあとより―・むには/評判記・色道大鏡」
(5)わきから口を出す。入れ知恵する。「―・む奴があるゆゑに気随気儘も云ふならんと/人情本・辰巳園 4」
[可能] さしこめる
差し返す
さしかえ・す [0][3] 【差(し)返す】 (動サ五[四])
さしもどす。返す。「嘆願書は―・された」
差し迫る
さしせまる【差し迫る】
be pressing[imminent].→英和
差し迫った pressing;immediate;→英和
urgent.→英和
時間が〜 Time presses.
差し迫る
さしせま・る [4][0] 【差(し)迫る】 (動ラ五[四])
期日・事態などが,まぢかになる。切迫する。「一週間後に―・った入学試験」「今のところ―・った危険はない」
差し退く
さしの・く 【差し退く・差し除く】
■一■ (動カ四)
(1)しりぞく。たちのく。離れる。「―・きて喬(ソバ)みて居ぬ/今昔 14」
(2)縁遠くなる。「うち―・きたる人にもおはしまさず/宇治拾遺 3」
(3)興味がなくなる。あきてくる。「見物の者共―・きて/沙石 6」
■二■ (動カ下二)
しりぞかせる。立ちのかす。「よき女房車多くて,…みな―・けさする中に/源氏(葵)」
差し送る
さしおく・る [0][4] 【差(し)送る】 (動ラ五[四])
先方へ手紙や物を送る。
差し過ぐ
さしす・ぐ 【差し過ぐ】 (動ガ上二)
(1)度を超える。出すぎる。「足らず,また,―・ぎたることなく,物し給ひけるかな/源氏(帚木)」
(2)通過する。「佐野の松原―・ぎて/平家 10」
差し違え
さしちがえ [0] 【差(し)違え】
(1)入れ違えること。誤って他の方へ差し入れること。
(2)相撲で,行司が判定をまちがって,負けた力士に軍配を上げること。
(3)互い違いにすること。交差させること。
差し違える
さしちが・える [0][5] 【差(し)違える】 (動ア下一)[文]ハ下二 さしちが・ふ
(1)入れ違える。誤って他の方へ差し入れる。
(2)相撲で,行司が判定を誤って負けの力士の方へ軍配を上げる。
(3)入れ違いにする。交差させる。交錯させて置く。「三尺の御几帳一よろひを―・へて/枕草子 278」
差し遣る
さしや・る 【差し遣る】 (動ラ四)
前の方に押しやる。「かき合せばかり弾きて―・り給へれば/源氏(紅葉賀)」
差し遣わす
さしつかわ・す [0][5] 【差し遣わす】 (動サ五[四])
金品や人をおくる。派遣する。「特使を―・す」「金子(キンス)幾干(イクラ)かを―・し/当世書生気質(逍遥)」「右健三三歳の砌(ミギ)り養子に―・し置候処/道草(漱石)」
差し金
さしがね [0] 【差(し)金】
(1)(「指矩」とも書く)大工の使う鋼または黄銅製の L 字形の物差し。まがりがね。かねざし。
→曲尺(カネジヤク)
(2)({(4)}より転じて)陰にいて人をそそのかし操ること。「こんなことをしたのは誰の―か」「いらざる―」
(3)操り人形で,人形の手首や指を操作する棒。
(4)黒塗りの竿(サオ)の先に針金をつけた芝居の小道具。陰火やチョウを飛ばしたり,ネズミなど小動物を動かしたりするのに用いる。
差し金(4)[図]
差し金
さしきん [2] 【差(し)金】
(1)内金(ウチキン)。手付け金。
(2)不足を補うために出す金銭。
差し除く
さしの・く 【差し退く・差し除く】
■一■ (動カ四)
(1)しりぞく。たちのく。離れる。「―・きて喬(ソバ)みて居ぬ/今昔 14」
(2)縁遠くなる。「うち―・きたる人にもおはしまさず/宇治拾遺 3」
(3)興味がなくなる。あきてくる。「見物の者共―・きて/沙石 6」
■二■ (動カ下二)
しりぞかせる。立ちのかす。「よき女房車多くて,…みな―・けさする中に/源氏(葵)」
差し障り
さしさわり [0] 【差(し)障り】
それを行うと起こる不都合。支障。さしつかえ。「これ以上言うと―があるので止める」
差し障る
さしさわ・る [0][4] 【差(し)障る】 (動ラ五[四])
さしさわりが生じる。さしつかえる。「作業に―・る」
差し隠す
さしかく・す [0][4] 【差(し)隠す】 (動サ五[四])
かざして隠す。おおうように隠す。「扇で顔を―・す」
差し集ふ
さしつど・う 【差し集ふ】 (動ハ四)
よりあつまる。つどう。「長押(ナゲシ)の下に火近く取り寄せて,―・ひて/枕草子 82」
差し響き
さしひびき [0] 【差(し)響き】
関係が他に及ぶこと。影響。「御家計に―を生ずる程にはあらねども/経国美談(竜渓)」
差し響く
さしひび・く [0][4] 【差(し)響く】 (動カ五[四])
関係が他にも及ぶ。他にも影響する。「値上げが生活費に―・く」
差す
さす【差す】
刀を〜 wear a sword.→英和
傘を〜 hold an umbrella over one's head.杯を〜 offer <a person> a cup <of sake> .→英和
潮が〜 rise;→英和
flow.→英和
水を〜 pour water <into a pot> ;⇒水.目薬を〜 drop a lotion into the eye.→英和
差す
さ・す [1] 【差す】 (動サ五[四])
〔「刺す」「指す」「挿す」などと同源〕
(1)(「射す」とも書く)光が入り込む。日光が当たる。「窓から日が―・す」「雲の切れ間から薄日が―・す」「後光が―・す」
(2)相撲で,自分の腕を相手の腕と胴の間に入れてまわしをつかむ。「立ち合い一気に左を―・す」
(3)相手に酒をすすめる。「杯を―・す」
(4)(「点す」とも書く)ある部分に色をつける。「頬に紅(ベニ)を―・す」「口紅を―・す」
(5)(「点す」とも書く)漢文の文章に,句読点や訓点を書き入れる。加点する。「声点(シヨウテン)を―・す」
(6)手を,上または前のほうに出す。
(ア)頭をおおうように傘を持つ。かざす。「日傘を―・す」
(イ)舞で,手を前に伸ばす。「―・す手引く手」
(ウ)両手で物を高く上にあげる。さしあげる。「イシヲ―・ス/ヘボン」
(7)潮が満ちてくる。「潮が―・してくる」
(8)色が現れる。「頬に赤味が―・してきた」「血の気が―・してくる」
(9)(「熱がさす」などの形で)熱が出る。「くだりも留(トマ)りませず,大ねつが―・しまして/浮世草子・織留 4」
(10)ある気持ちが生じる。「嫌気が―・す」「眠気が―・す」
(11)姿がちらりと見える。「木立ちの間に人影が―・す」
(12)(「気がさす」の形で)うしろめたい気持ちになる。気がとがめる。「居留守を使うのは気が―・す」
(13)(「魔がさす」の形で)心に魔物がはいり込んだかのように,一瞬,悪い考えを起こす。「あんなことをするとは魔が―・したとしか言いようがない」
(14)物差しで寸法を測る。「丈を―・して見ると八尺足りなかつたり/西洋道中膝栗毛(魯文)」
(15)机・箪笥(タンス)・箱などを作る。「松の木の箱を―・して/浮世草子・武道伝来記 1」
(16)(「止す」とも書く)動詞の連用形に付いて用いる。
(ア)動作を中途でやめる意を表す。…しかける。…し残す。「おのおの親ありければ,つつみていひ―・してやみにけり/伊勢 86」
(イ)動作が中途でやんだままの状態であることを表す。…しかかる。「しばし入り―・して/源氏(宿木)」
〔現代でも,「用もなき文など長く書き―・してふと人こひし街に出てゆく/一握の砂(啄木)」などのように,時に用いることがある。→さし(止)〕
(17)印を押す。「私に太政官の印(オシデ)を―・して事を行ふ/水鏡(廃帝)」
(18)さしつかえる。さしさわる。「いや,事介は少お寺に―・す事有る/浄瑠璃・薩摩歌」
(19)物を組み立てる。また,張りめぐらす。「ほととぎす鳴くと人告ぐ網―・さましを/万葉 3918」
(20)帯やひもをしめる。むすぶ。「(名高イ御帯ヲ)しひて―・させ奉り給ふ/源氏(紅葉賀)」
(21)草木の葉や枝が伸び出す。茂って物をおおうようになる。「西の方に―・せりける枝のもみぢ始めたりけるを/古今(秋下詞)」
[可能] させる
[慣用] 気が―・潮が―・熱が―・魔が―
差す手
さすて [1] 【差す手】
舞の手の一。前方へ差し出す手。
差す手引く手
さすてひくて [1] 【差す手引く手】
(1)差す手と引く手。舞の手振りを言う語。
(2)何かにつけて。「―に油断なく/浮世草子・永代蔵 4」
差す神
さすがみ 【指す神・差す神】
「天一神(テンイチジン)」に同じ。転じて,さし出てじゃまをするもの。「今日は左右に―がござあるに依て/狂言・引敷聟」
差っ引く
さっぴ・く [3][0] 【差っ引く】 (動カ五[四])
「差し引く」の転。「ボーナスから税金を―・かれた」
[可能] さっぴける
差上げる
さしあ・げる [0][4] 【差(し)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 さしあ・ぐ
(1)(手で持って)高く上げる。「両手で子供を軽々と―・げる」
(2)「与える」「やる」の謙譲語。献呈する。受け手を敬う気持ちをこめていう語。「この花をあなたに―・げます」
(3)声をはりあげる。「ほそくらうたげなる声を―・げて,泣く泣く飲む/宇治拾遺 9」
(4)(補助動詞)
動詞の連用形に助詞「て(で)」の付いた形に付いて,好意をもって相手に恩恵をほどこす意を表す。補助動詞「あげる」よりさらに敬意を含めていう。「お茶を入れて―・げなさい」
差下ろす
さしおろ・す [0][4] 【差(し)下ろす】 (動サ五[四])
おろす。ある方へ向けて下ろす。「長き枝を水の面に―・したる蔭に/即興詩人(鴎外)」
差下駄
さしげた [0][2] 【差(し)下駄】
差し歯の下駄。足駄(アシダ)。
差並み
さしなみ [0] 【差(し)並み】
並んでいること。「―の隣町に/別れ霜(一葉)」
差乳
さしぢ [2] 【差(し)乳】
「さしぢち(差乳)」に同じ。
差乳
さしぢち [2] 【差(し)乳】
(1)乳を飲ませること。また,乳の出ない母親に代わって乳を与えること。さしぢ。
(2)形のいい乳房。乳量の多い豊かな乳房。さしぢ。
差乳母
さしうば [3] 【差(し)乳母】
正規の乳母の代わりとなる乳母。乳だけやる乳母。
差交わす
さしかわ・す [0] 【差(し)交わす】 (動サ五[四])
交差させる。「緑樹枝を―・したる中より/舞姫(鴎外)」
差付ける
さしつ・ける [0][4] 【差(し)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 さしつ・く
(1)物に押し当てる。「百姓の頬へ抜刀(ヌキミ)を―・けて/塩原多助一代記(円朝)」
(2)目の前に突きつけるようにして差し出す。「日記を北八がまへに―・けるに/西洋道中膝栗毛(魯文)」
(3)わざとする。あてつけてする。「―・けたる追従に/浮世草子・妾形気」
(4)棹(サオ)をさして舟を岸に着ける。「岸に―・くるほどみれば/源氏(澪標)」
差伸べる
さしの・べる [4][0] 【差(し)伸べる・差(し)延べる】 (動バ下一)[文]バ下二 さしの・ぶ
(1)伸ばす。「首を―・べる」
(2)「…に手をさしのべる」の形で…を援助する,の意を表す。「救いの手を―・べる」
差傘
さしがさ [3] 【差(し)傘】
(かぶる笠に対し)手で持ってさす傘。手傘。
⇔かぶりがさ
差入り
さしいり [0] 【差(し)入り】
(1)(季節や月などに)はいってすぐの頃。「本月―に手紙を差出したることは/雪中梅(鉄腸)」
(2)はいってすぐの所。
差入る
さしい・る [0][3] 【差(し)入る・射(し)入る】
■一■ (動ラ五[四])
(1)中にはいる。「―・りて見れば/徒然 43」
(2)光が射しこむ。「表の窓から,朝日の―・るのを見て/雁(鴎外)」
■二■ (動ラ下二)
⇒さしいれる
差入れ
さしいれ【差入れ】
a thing sent in to a prisoner (刑務所の).→英和
差入れ
さしいれ [0] 【差(し)入れ】
(1)さしいれること。中に入れること。
(2)拘置・留置されている者に,外部から食べ物や必要な品物を届けること。また,そのもの。
(3)ねぎらいのために飲食物を届けること。また,そのもの。
差入れる
さしい・れる [4][0] 【差(し)入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 さしい・る
(1)「差し入れ」をする。「弁当を―・れる」「楽屋にすしを―・れる」
(2)中に入れる。「燕の巣に手を―・れさせて探るに/竹取」
差出
さしで 【差(し)出】
(1)差し出ること。特に,陸地が水上に突き出ていること。
(2)「差し出口」に同じ。「―ヲ言ウ/日葡」
(3)「差し出者」に同じ。[日葡]
差出がましい
さしでがまし・い [6] 【差(し)出がましい】 (形)[文]シク さしでがま・し
出しゃばるような感じを与える。よけいなことをするような感じがする。「―・いようですが,私にも言わせて下さい」
[派生] ――さ(名)
差出し
さしだし [0] 【差(し)出し】
(1)差し出すこと。
(2)(「指出」と書く)中世後期,上級権力の要請で提出された面積・作人・年貢高などの土地関係書類。戦国大名の検地はこれにもとづいて行われた。
(3)母屋(モヤ)から張り出した部分。さしかけ。下屋(ゲヤ)。
(4)歌舞伎で,花道の出などに俳優の顔をよく見せるために,後見が長い柄の燭台につけた明かりを差し出すこと。また,その明かり。面明かり。つらび。
差し出し(4)[図]
差出す
さしだ・す [3][0] 【差(し)出す】 (動サ五[四])
(1)前の方に出す。「手を―・す」
(2)提出する。「書類を―・す」
(3)発送する。「手紙を―・す」
(4)派遣する。「代理人を―・す」
[可能] さしだせる
差出る
さし・でる [3][0] 【差(し)出る】 (動ダ下一)
前に出る。でしゃばる。「―・でた行動が多すぎる」「―・デタ人/日葡」
差出人
さしだしにん【差出人】
a sender;→英和
a remitter (為替の).
差出人
さしだしにん [0] 【差出人】
荷物や手紙などを差し出す人。
⇔受取人
差出口
さしでぐち [3][0] 【差(し)出口】
出しゃばっておせっかいを言うこと。さしいでぐち。「いらぬ―をきく」
差出口をする
さしでぐち【差出口をする】
interfere;→英和
put in an impertinent remark.
差出者
さしでもの [0] 【差(し)出者】
ですぎたことを言い,また行う者。ですぎもの。でしゃばり。
差分
さぶん [0] 【差分】
(1)変数の一連の値に対応する関数がとる,それぞれの値の間にある差。
(2)数列で,隣り合う二項の間の差。また,それから作られる数列。階差。
(3)和算で,物を配分するときに等分せず差をつけて配分するような問題。
差切る
さしき・る [0][3] 【差(し)切る】 (動ラ五[四])
(1)競馬で,ゴール間際で追い抜いて勝つ。
(2)思いきる。「まことに景時,―・りて申されんには/曾我 3」
(3)道をとざす。「道ヲ―・ル/日葡」
[可能] さしきれる
差初め
さしぞめ [0] 【差(し)初め】
成人した武家の男子がはじめて刀を差すこと。また,その儀式。
差別
しゃべつ [1] 【差別】
〔「しゃ」は呉音〕
(1)〔仏〕 平等に対して,それぞれの物が異なる独自の仕方で存在している姿。さべつ。
(2)区別すること。「人我(ニンガ)の―も分り憎くなる/風流仏(露伴)」
差別
さべつ [1] 【差別】 (名)スル
(1)ある基準に基づいて,差をつけて区別すること。扱いに違いをつけること。また,その違い。「いづれを択ぶとも,さしたる―なし/十和田湖(桂月)」
(2)偏見や先入観などをもとに,特定の人々に対して不利益・不平等な扱いをすること。また,その扱い。「人種―」「―待遇」
(3)〔仏〕「しゃべつ(差別)」に同じ。
差別
さべつ【差別】
(a) distinction;→英和
discrimination.〜する distinguish;→英和
discriminate.→英和
〜的 distinctive;→英和
discriminative.〜をつけずに indiscriminately;→英和
equally.→英和
老若男女の〜なく irrespective of age or sex.‖差別語 a discriminatory word.差別待遇 discriminative treatment.差別撤廃(措置) <米> affirmative action.
差別料金
さべつりょうきん [4] 【差別料金】
同じサービスに対して,利用者・利用時間帯などによって異なった料金をつけること。電話・タクシー・電気の料金など。
差別界
しゃべつかい [3] 【差別界】
〔仏〕 それぞれの物が異なる独自の姿で存在している世界。
⇔平等界
差別関税
さべつかんぜい [4] 【差別関税】
輸入品の産出国や商品の種類などに応じて,通常と異なる率を適用する関税。割引税として特恵関税,割増税として報復関税・相殺関税・ダンピング防止関税などがある。
差前
さしまえ 【差(し)前】
自分が差すための刀。差し料。
差動制限装置
さどうせいげんそうち [8] 【差動制限装置】
⇒エル-エス-ディー( LSD )(1)
差動歯車装置
さどうはぐるまそうち [8] 【差動歯車装置】
二つ以上の運動の差または和を一つの運動にして出力する歯車装置。遊星歯車装置などを応用する。自動車ではカーブを曲がるとき,左右の駆動輪の回転数とトルクの差を吸収してスムーズに走るために用いる。ディファレンシャル-ギア。デフ。
差口
さしくち [2][0] 【指(し)口・差(し)口】
〔「さしぐち」とも〕
(1)枘(ホゾ)を受けるためにつくった枘穴。仕口。
(2)将棋を指す手口。
(3)他から申し入れる言葉。申告。告発。密告。
(4)入り口。また,初め。「爰は東海道の―にて,往来しげき逢坂の関路なれば/浮世草子・妾形気」
差合
さあい [0] 【差合(い)】
相場と相場の開き。鞘(サヤ)。
差合い
さしあい [0] 【差(し)合い・指(し)合い】 (名・形動)
(1)さしつかえ。さしさわり。
(2)あたりさわり。「へえー,と細君が―のない返事をする/吾輩は猫である(漱石)」
(3)連歌・俳諧で,一巻の中に類似の言葉や事物が規定以上に近づくのを嫌うこと。また,それを禁ずる規定(去り嫌い),規定された事項(嫌い物)をもいう。
→去り嫌い
(4)人の前でしてはならないことや,言ってはならないこと。望ましくないこと。また,そのさま。遠慮。「悪口も―あれば喧嘩の種なり/仮名草子・浮世物語」「お堀端でみかけたが―なつれであつたから/洒落本・角鶏卵」
(5)一人の遊女に同時に二人の客が来合わせること。「女郎―,名代廻り部屋/洒落本・遊子方言」
(6)二人で力を合わせて行うこと。「二人で―にかつぐ/野菊之墓(左千夫)」
(7)〔女房詞〕
月のさわり。月経。
差合い
さあい [0] 【差合(い)】
相場と相場の開き。鞘(サヤ)。
差合う
さしあ・う [0][3] 【差(し)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)他の物事と重なって,さしつかえる。当たり障りがある。
(2)出会う。出くわす。向かい合う。「あまた火ともさせて,小路ぎりに辻に―・ひぬ/落窪 1」「胡国と日本の東のおくの地とは―・ひてぞあんなると/宇治拾遺 15」
(3)言い合う。言い争う。「たとへば山賊と海賊と寄合て互に犯科(ボンカ)の得失を―・ふが如し/太平記 27」
(4)重なり合う。「かやうの事ども―・ひて/狭衣 2」
(5)(酒などを)互いにつぎあう。「美き酒にて有りければ,三人―・ひて/今昔 19」
差向い
さしむかい【差向い(で)】
<sit> face to face[tête-à-tête] <with> .
差向き
さしむき [0] 【差(し)向き】 (副)
(1)今のところ。目下。さしあたり。「民間に何程の不平家があつても,―腕力の競争に打勝つ事の出来ぬは/雪中梅(鉄腸)」「―の用件」
(2)さしずめ。言ってみれば。「―半道仇(ハンドウガタキ)に打つてつけの顔に不似合なぞろりとしたる扮装(イデタチ)/社会百面相(魯庵)」
差向ける
さしむ・ける [4][0] 【差(し)向ける】 (動カ下一)[文]カ下二 さしむ・く
(1)その方へ向ける。「顔を正面に―・ける」
(2)人に命じて,ある所に行かせる。遣わす。「迎えの車を―・ける」
差回し
さしまわし [0] 【差(し)回し】
指定の場所に向けること。回送。「会社―の車に乗る」
差回す
さしまわ・す [0][4] 【差(し)回す】 (動サ五[四])
乗り物などを,ある場所へわざわざ差し向ける。「迎えの車を―・す」
[可能] さしまわせる
差固める
さしかた・める [0][5] 【差(し)固める・鎖し固める】 (動マ下一)[文]マ下二 さしかた・む
(1)門や戸などを,固く閉ざす。「家々は多く戸を―・めたれど/ふところ日記(眉山)」
(2)守備の人を多数置いて,出入りや周囲を厳重に警戒する。「陣の周りを―・める」
(3)厳重に身ごしらえをする。「コテ,コグソクヲ―・メタ/日葡」
差圧計
さあつけい [0] 【差圧計】
⇒示差圧力計(シサアツリヨクケイ)
差塩
さしじお [0][2] 【差(し)塩】
苦みのある品質の悪い塩。
⇔真塩(マシオ)
差声
さしごえ [0][3] 【差(し)声・指(し)声】
(1)中世芸能の用語。声明(シヨウミヨウ)や平曲などで,詞章の内容を伝えることを主眼とした単純な節で唱せられる部分。
(2)特に,謡曲でサシのこと。
→差し(3)
差定
さじょう 【差定】
「差文(サシブミ)」に同じ。
差延
さえん [0] 【差延】
〔(フランス) différance〕
フランスの哲学者デリダが形而上学批判のために用いた造語。差異の解消をはたす同一性を求める形而上学に対して,その同一性を常に先送りにする時間的延期のこと。この延期ゆえに世界には差異しか存在せず,全事象は絶えず繰り延べられる何かの痕跡にすぎないとする。
差延べる
さしの・べる [4][0] 【差(し)伸べる・差(し)延べる】 (動バ下一)[文]バ下二 さしの・ぶ
(1)伸ばす。「首を―・べる」
(2)「…に手をさしのべる」の形で…を援助する,の意を表す。「救いの手を―・べる」
差引
さしひき【差引】
deduction (控除);→英和
balance (残り);→英和
ebb and flow (潮).
差引き
さしびき [0] 【差(し)引き】
人力車でかじ棒を引く者のほかにもう一人が綱をつけて引くこと。また,その車夫。
差引き
さしひき [2] 【差(し)引き】 (名)スル
(1)ある数量から他の数量を引くこと。また,その残り。「貸しと借りを―する」「―千円の損」
(2)増減すること。
(ア)潮の満ち干。
(イ)体温の上がり下がり。
(3)指図すること。差配。「糊加減は某(ソレガシ)見申て,―を致さん/仮名草子・浮世物語」
差引く
さしひ・く [3] 【差(し)引く】 (動カ五[四])
(1)ある数量から他の数量を引きさる。さっぴく。「手数料を―・く」
(2)潮が満ちたり引いたりする。
[可能] さしひける
差引勘定
さしひきかんじょう [5] 【差引勘定】
簿記で,貸借・収支をくらべ,金額の大きい方から金額の少ない方を引いて差額を出すこと。
差戻し
さしもどし [0] 【差(し)戻し】
(1)差し戻すこと。
(2)〔法〕 上級審が原判決を取り消しまたは破棄して審理をやり直させるため,事件を第一審または控訴審に送り返すこと。
差戻す
さしもど・す [4][0] 【差(し)戻す】 (動サ五[四])
元のところへ戻す。戻るようにする。「書類を―・す」「地裁へ―・す」
[可能] さしもどせる
差扇
さしおうぎ [3] 【差扇】
(1)前に扇をかざして顔を隠すこと。また,その扇。
(2)儀式などのとき,女官がかざして顔を隠す檜扇(ヒオウギ)。
(3)能の型の一。左右二足後退しながら,扇を右から大きく上げて,目の前に水平に出す型。
差手
さして [3] 【差(し)手】
相撲で,自分の手を相手の脇(ワキ)に差し入れること。また,その手。「立ち合いの―争い」
差押え
さしおさえ【差押え】
attachment;→英和
seizure.→英和
〜を食う have one's property attached.‖差押状 an (a writ of) attachment.差押物品 seized goods.
差押え
さしおさえ [0] 【差し押(さ)え・差押え】
(1)特定の物または権利について私人の処分を禁止する国家権力の行為。
(2)民事訴訟法上,金銭債権の執行の最初の段階として,執行機関が債務者の財産の処分を禁止する強制行為。
(3)行政法上,租税の滞納処分の一段階として滞納者の財産の処分を禁止すること。
(4)刑事手続における押収(オウシユウ)の一方法。
→押収
差押禁止財産
さしおさえきんしざいさん [9] 【差押禁止財産】
差押えを受ける債務者やその家族の生活保障・生業の維持・精神生活の尊重等を理由として,民事執行法その他の法律により差押えが禁止されている財産。
差担い
さしにない [0][3] 【差(し)担い】
棒などを使って二人で一つの物をかつぐこと。差し合わせ。「―の駕籠(カゴ)」
差招く
さしまね・く [4] 【差(し)招く・麾く】 (動カ五[四])
(1)手まねきをする。「こちらへくるように―・く」
(2)指揮をして,その向かう方角などを指示する。「軍勢を―・く」「福音を述べて,縁ある衆生を―・くのみである/草枕(漱石)」
差捨て
さしすて [0] 【差(し)捨て】
酒席で,杯を人にさしたまま,返杯を受けないこと。
差掛け
さしかけ【差掛け(小屋)】
a penthouse;→英和
a lean-to.
差掛け
さしかけ [0] 【差(し)掛け】
(1)さしかけること。
(2)母屋の壁面から屋根を片流れに出してつけたした部分。下屋(ゲヤ)。
(3)平安時代,四位以下の人の沓(クツ)。鼻切れ。「乗らむとする舟の,―のかたへばかりに見くだされたる/蜻蛉(中)」
差掛ける
さしか・ける [0][4] 【差(し)掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 さしか・く
(1)物を差し出して,他の物をおおうようにかざす。「傘を―・ける」
(2)おおうように寄りかからせる。もたせかける。「よしずを―・ける」
(3)杯を相手の方に向けて,酒をすすめる。「かはらけを―・けられなどするを/蜻蛉(下)」
差掛け傘
さしかけがさ [5] 【差(し)掛け傘】
供の者が主人に後方からさしかける長柄の傘。さしかけからかさ。
差掛け屋根
さしかけやね [5] 【差(し)掛け屋根】
母屋へ片流れにさしかけた屋根。さしかけ。下屋(ゲヤ)。
差控え
さしひかえ [0] 【差(し)控え】
(1)さしひかえること。
(2)江戸時代の刑罰の一。公家もしくは武士が,職務上に過失があったとき,出仕を禁じ,自宅で謹慎させたこと。
差控える
さしひか・える [5][0] 【差(し)控える】 (動ア下一)[文]ハ下二 さしひか・ふ
(1)物事をひかえめにする。内輪にする。「酒とタバコを―・える」
(2)ある動作をなるべくしないようにする。見あわせる。「外出を―・える」「この件については論評を―・えたい」
(3)控えている。「次の間に―・えておれ」
差換え
さしかえ [0] 【差(し)替え・差(し)換え】
(1)〔古くは「さしがえ」〕
さしかえること。また,そのために用意しておく物。「―の刀」
(2)活版組版で,校正の指定に従って,組版の誤植や組み違いを正すため活字の取り替え,または組み替えをすること。「誤植の―」
差換える
さしか・える [0][4][3] 【差(し)替える・差(し)換える】 (動ア下一)[文]ハ下二 さしか・ふ
(1)他の物と入れかえる。取り替える。「メンバーを―・えて試合にのぞむ」
(2)取り替えて別の物を差す。「櫛(クシ)を―・える」
(3)印刷で,校正の指定に従って,活字を取り替えたり組み替えたりする。
差損
さそん [0] 【差損】
売買の結果や価格・為替の変動・改定により生じた,収支の差額としてでた損失。
⇔差益
「為替―」
差支え
さしつかえ【差支え】
[支障]a hindrance;→英和
an interruption;an inconvenience (不便);→英和
a difficulty (困難);→英和
an objection (異議);→英和
a previous engagement (先約).〜ない have no objection;have no difficulty <in doing> ; <I shall> be free (先約がない);can do without (なくともすむ).
差支え
さしつかえ [0] 【差(し)支え】
何かをするのに都合の悪い事情。さまたげ。支障。「―がなければ来てほしい」
差支える
さしつか・える [0][5] 【差(し)支える】 (動ア下一)[文]ハ下二さしつか・ふ
ある事をするのにさまたげになる。都合の悪い状態になる。「明日の仕事に―・えるので早く帰る」
差支え無い
さしつかえな・い サシツカヘ― [6] 【差(し)支え無い】 (形)[文]ク さしつかへな・し
不都合ではない。かまわない。
差敷居
さしじきい [3] 【差敷居】
普通より厚く,柱に枘差(ホゾサシ)にした敷居。
差文
さしぶみ 【差文】
朝廷の行事で,諸役を務める者の名をしるした文書。差定(サジヨウ)。
差料
さしりょう [2] 【差(し)料】
自分が差すための刀。差し前。
差昇る
さしのぼ・る [4][0] 【差(し)昇る】 (動ラ五[四])
(太陽などが)のぼる。「月はなかば―・り/西洋道中膝栗毛(魯文)」
差替え
さしかえ [0] 【差(し)替え・差(し)換え】
(1)〔古くは「さしがえ」〕
さしかえること。また,そのために用意しておく物。「―の刀」
(2)活版組版で,校正の指定に従って,組版の誤植や組み違いを正すため活字の取り替え,または組み替えをすること。「誤植の―」
差替える
さしか・える [0][4][3] 【差(し)替える・差(し)換える】 (動ア下一)[文]ハ下二 さしか・ふ
(1)他の物と入れかえる。取り替える。「メンバーを―・えて試合にのぞむ」
(2)取り替えて別の物を差す。「櫛(クシ)を―・える」
(3)印刷で,校正の指定に従って,活字を取り替えたり組み替えたりする。
差木
さしぎ [0][3] 【差木】
(1)戸などに差して開かないようにする木。しんばりぼう。
(2)〔建〕 枘差(ホゾサシ)などの方法で他の木材に差し込む木。
差札
さしふだ [2][0] 【差(し)札・指札】
組香で,香札の代わりに使う札。木や象牙で作り,表に花模様・紋印,裏に一・二・三などと記してある。八角一枚札。
差柳
さしやなぎ 【差(し)柳】
■一■ [3] (名)
挿し木にした柳。「水たまる池のつつみの―この春雨に萌え出でにけり/金槐(春)」
■二■ (枕詞)
〔挿し木にした柳は根を張りやすいので〕
「根」にかかる。「―根張り梓(アズサ)を/万葉 3324」
差止め
さしとめ [0] 【差(し)止め】
さしとめること。禁止。「出入り―」
差止める
さしと・める [4][0] 【差(し)止める】 (動マ下一)[文]マ下二 さしと・む
(1)ある動作をやめさせる,禁止する。「出版を―・める」「出入りを―・められる」
(2)船を停泊させる。「けふは難波に船―・めて/源氏(澪標)」
差止め請求
さしとめせいきゅう [5] 【差(し)止め請求】
(1)他人の違法な行為によって自分の利益が侵害される恐れがある場合にその行為を行わないように相手に請求すること。
(2)特に公害等によって利益が侵害された場合に,被害者が加害者に対して侵害の停止や予防を求めること,あるいは,そのために行う訴訟。
差止め請求権
さしとめせいきゅうけん [7] 【差(し)止め請求権】
一定の行為の差し止めを請求できる権利。物的会社において取締役または会社が一定の違法行為を行う恐れがある場合に,株主・株式会社の監査役・社員{(2)}に認められるもののほか,不正な商号の使用・不正競争行為・無体財産権の侵害に対するものなどが法定されている。
差歯
さしば [3][2] 【差(し)歯】
(1)足駄(アシダ)の台に歯を入れること。また,その歯。
(2)「継(ツ)ぎ歯」に同じ。
差毛
さしげ [2][0] 【差(し)毛・刺(し)毛】
(1)動物の毛で,全体の部分と違った色の毛が交じっていること。また,そのような毛や動物。
(2)兜(カブト)や帽子などに挿した羽毛。
差水
さしみず [2] 【差(し)水】 (名)スル
(1)水をつぎたすこと。また,その水。
(2)川の水かさが少し増えること。[ヘボン(三版)]
(3)井戸に外から水がしみこむこと。また,その水。
(4)豆類や麺類を茹(ユ)でるとき,沸騰後に加える冷水。表面と内部の温度差が少なくなり,早く茹で上がる。びっくり水。
差油
さしあぶら [3] 【差(し)油】
(1)機械に油をさすこと。また,その油。
(2)灯(トモシ)の皿に油をつぎたすこと。また,その油。
差添い
さしぞい [0] 【差(し)添い】
人を助け守るために付き添うこと,またその人。つきそい。さしぞえ。
差添い人
さしぞいにん [0] 【差(し)添い人】
つきそいの人。さしぞえにん。
差添え
さしぞえ [0] 【差(し)添え】 (名)スル
(1)「さしぞい」に同じ。
(2)刀に添えて差す短刀。わきざし。
差添える
さしそ・える [0][4] 【差(し)添える】 (動ア下一)[文]ハ下二 さしそ・ふ
添える。つけ加える。「右手を―・える」
差添え人
さしぞえにん [0] 【差(し)添え人】
「さしぞいにん」に同じ。
差渡し
さしわたし【差渡し(1 フィート)】
(one foot) across[in diameter].→英和
差渡し
さしわたし [0][4] 【差(し)渡し】
(1)物の直径。「―一メートルの木」
(2)直接血のつながりのあること。「故斎とは―の従弟なり/浮世草子・新永代蔵」
差渡す
さしわた・す [0][4] 【差(し)渡す】 (動サ五[四])
(1)一方から他方へかけわたす。「向こう岸へ丸太を―・す」
(2)舟を向こう岸へ行かせる。「向カイノ地ヘ舟ヲ―・ス/日葡」
(3)さし向かいになる。「更け行く迄―・し/浮世草子・一代男 2」
(4)血のつながりをもつ。「和主が母は渡辺が為には―・した伯母/浄瑠璃・関八州繋馬」
[可能] さしわたせる
差湯
さしゆ [2] 【差(し)湯】 (名)スル
茶道の濃茶点前(コイチヤテマエ)で,濃茶を一応練り上げたところへ適量の湯をさすこと。
差潮
さししお [0][2] 【差(し)潮】
上げ潮。満ち潮。
差火
さしび [2] 【差(し)火】
炭火の少ないとき,さらに炭火を加えること。また,その炭火。
差物
さしもの [2] 【指物・差物・挿物】
(1)昔,武士が戦場で目印のため,鎧(ヨロイ)の背などにさしたり,従者に持たせたりした小旗や飾り物。背旗。「旗―」
(2)板を細かにさしあわせて作った器具。机・箪笥(タンス)・障子・箱などの類。
指物(1)[図]
差略
さりゃく 【作略・差略】
(1)ほどよくとりはからうこと。「のこりを弥次郎,きた八と,おのれが―して/滑稽本・膝栗毛 5」
(2)はかりごと。策略。「とうとう此方(コツチ)は流人の身と,したのも汝(ワレ)が―だと/歌舞伎・与話情」
差異
さい [1] ―イ 【差異】 ・ ―ヰ 【差違】
ちがい。へだたり。「予算と実績との―」「両者の意見には大きな―は認められない」
差異
しゃい 【差異】
〔「しゃ」は呉音〕
他と異なること。さい。
差異
さい【差異】
a difference.→英和
⇒差.
差益
さえき【差益】
a margin.→英和
差益
さえき [0] 【差益】
売買の結果や価格・為替の変動・改定により生じた,収支の差額としてでた利益。
⇔差損
「―金」「円高―」
差益還元
さえきかんげん [4] 【差益還元】
企業が得た為替差益を値下げなどで消費者に戻すこと。
差目
さしめ [3] 【尺目・差(し)目】
物差しの寸尺の目。
差矢
さしや 【差(し)矢】
(1)近世の競技用の矢。矢柄は細く,焦篦(コガシノ)を用いる。通し矢に使用した。繰り矢。
(2)次々と矢継ぎ早に矢を射ること。また,その矢。
差矢弓懸け
さしやゆがけ 【差(し)矢弓懸け】
差し矢を射るときに用いる弓懸け。
差矢懸かり
さしやがかり [4] 【差(し)矢懸かり】
近世における戦法の一。矢継ぎ早に矢を射かけて敵の鉄砲組の反撃を封じ,手早く攻撃に移ること。
差立て
さしたて [0] 【差(し)立て】
送り出すこと。発送すること。
差立てる
さした・てる [0][4] 【差(し)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 さした・つ
(1)発送する。「得意先に初荷を―・てる」
(2)人を差し向ける。「是非寄越してくれと誰かが仰有(オツシヤ)るもんだから取あへず―・てたんだ/婦系図(鏡花)」
(3)立てる。「ハタヲ―・ツル/日葡」
差等
さとう [0] 【差等】
等級の違い。差別。等差。「人間の社会自づから上中下の―あれど/花柳春話(純一郎)」
差箙
さしえびら [3] 【指箙・差箙】
箙の一種。方立(ホウダテ)を木で差し合わせて箱とし,木地を漆塗りにしたもの。
差米
さしまい [2][0] 【刺米・差米】
江戸時代,検査のために米刺しを俵に入れて取り出した米。鑑定人・仲介人などが手数料としてとる風習があったので,俵に詰めるとき,あらかじめその分を見込んで入れてある。
差紙
さしがみ 【指(し)紙・差(し)紙】
(1)江戸時代,日を指定した役所の呼び出し状。「是の小万に付て代官所のお―/浄瑠璃・丹波与作(中)」
(2)揚屋から置屋へ遊女を指名して呼びにやる書状。「―僉議して見し内に/浮世草子・禁短気」
(3)江戸時代,蔵米の落札人がその米を商人に売るために便宜上作製した一種の貨物証券。蔵米切手。
差綱
さしづな [2][0] 【差(し)綱】
「差(サ)し縄(ナワ){(1)}」に同じ。
差縄
さしなわ [0] 【差(し)縄・指(し)縄】
(1)馬の口につけて引く縄。馬をつなぎとめる縄。さしづな。
(2)捕り縄。
差繰り
さしくり [0] 【差(し)繰り】
都合をつけること。くりあわせること。やりくり。「時間の―をつけて出席する」
差繰る
さしく・る [0][3] 【差(し)繰る】 (動ラ五[四])
予定をなんとか都合つける。くりあわせる。「忙しい日程を―・って出席する」
[可能] さしくれる
差置き
さしおき [0] 【差(し)置き】
手紙・品物などを届けて返事を要求せず,そのままにしておくこと。「お使は…,―で宜しいからと云つて直ぐ帰つて仕舞ました/雪中梅(鉄腸)」
差置く
さしお・く [0][3] 【差(し)置く・差し措く】 (動カ五[四])
(1)「置く」を強めていう語。「黙つて―・いた洋灯(ランプ)の/婦系図(鏡花)」
(2)他のことのために,今していることをそのままにして放っておく。捨てておく。「この問題は―・いて,次に進もう」
(3)(関係のある人などを)無視して事を行う。「課長を―・いて部長と直接相談する」
[可能] さしおける
差羽
さしば [0] 【鸇・差羽】
タカ目タカ科の鳥。全長約50センチメートルで中形。全体が赤褐色。小動物を捕食する。日本では夏鳥として本州以南の低山の松林などで繁殖し,秋にフィリピンなどの東南アジアに渡る。
鸇[図]
差肘木
さしひじき [3] 【指肘木・差肘木】
斗栱(トキヨウ)で,柱に直接さしこんだ肘木。天竺様建築に特有のもので,東大寺南大門などにみられる。
差肩
さしかた [2] 【差(し)肩】
かどばった肩。いかり肩。
差茶
さしちゃ [2] 【差(し)茶】 (名)スル
「口茶(クチヂヤ)」に同じ。
差薬
さしぐすり [3] 【差(し)薬・注し薬】
(1)目にさす薬。点眼薬。
(2)堕胎薬。[日葡]
差表
さしおもて [3] 【差表】
腰に差した刀の鞘(サヤ)の外側。
⇔差裏
差裏
さしうら [0] 【差裏】
腰に差した刀の鞘(サヤ)の内側。体につく側。
⇔差表
差許す
さしゆる・す [0][4] 【差(し)許す】 (動サ五[四])
(目下の者に対して)ゆるす。許可する。「許す」をおもおもしく言う語。「名字帯刀を―・す」「学校より書状来りぬ…入舎―・すとの文言なり/当世書生気質(逍遥)」
差詰め
さしずめ [0] 【差(し)詰め】
■一■ (名)
さしつまること。どんづまり。「もし―になり,ぜひ死ないでかなはずば/浮世草子・新色五巻書」
■二■ (副)
(1)結局。要するに。「―社長は一国の領主だ」
(2)当面。さしあたって。「―食うには困らない」
差越し願い
さしこしねがい [5] 【差(し)越し願い】
規定の順序をふまないで,直接に上官や上司に願い出ること。直訴(ジキソ)。
差越す
さしこ・す [3] 【差(し)越す】 (動サ五[四])
(1)送ってよこす。
(2)他をさしおいて行う。「つい米八を―・して打解過ぎるむつましさも/人情本・英対暖語」
(3)越えて前に出る。「―・してすすきはほかにまねけども/夫木 11」
差足
さしあし [2][0] 【差(し)足】
音を立てないように,足をつまだてて歩くこと。「抜き足―で歩く」
差身
さしみ [3] 【差(し)身】
相撲で,自分の得意な方の差し手を,早く相手のわきに差すこと。
差込み
さしこみ [0] 【差(し)込み】
(1)さしこむこと。
(2)さしこむもの。特に,電気器具などで電流の取り入れ口にあたる端子。プラグ。また,コンセント。
(3)胸・腹などに急に激しい痛みを感じること。癪(シヤク)。「急に―が起こる」
(4)かんざしの一種。花模様などの飾り物を差し込んで取り付けるもの。
差込み
さしこみ【差込み】
(1) insertion;thrusting.(2)《電》a socket;→英和
a plug (プラグ);→英和
<米> an outlet;→英和
<英> a (power) point (コンセント).
(3)[劇痛] <have> a griping pain.
差込み帯
さしこみおび [5] 【差(し)込み帯】
腰に締めた帯の端を結ばないで挟んでとめておくこと。はさみおび。つき込み帯。
差込む
さしこ・む [0][3] 【差(し)込む】 (動マ五[四])
(1)物の中や間に,ほかの物を突き入れる。さしいれる。「コンセントにプラグを―・む」「かぎを―・む」
(2)(「射し込む」とも書く)光が入ってくる。「窓から朝日が―・む」
(3)胸や腹などが,きりで突いたように急に激しく痛む。「胃のあたりがキリキリと―・む」
(4)指名して呼ぶ。「約諾してあとより―・むには/評判記・色道大鏡」
(5)わきから口を出す。入れ知恵する。「―・む奴があるゆゑに気随気儘も云ふならんと/人情本・辰巳園 4」
[可能] さしこめる
差返す
さしかえ・す [0][3] 【差(し)返す】 (動サ五[四])
さしもどす。返す。「嘆願書は―・された」
差迫る
さしせま・る [4][0] 【差(し)迫る】 (動ラ五[四])
期日・事態などが,まぢかになる。切迫する。「一週間後に―・った入学試験」「今のところ―・った危険はない」
差送る
さしおく・る [0][4] 【差(し)送る】 (動ラ五[四])
先方へ手紙や物を送る。
差違
さい [1] ―イ 【差異】 ・ ―ヰ 【差違】
ちがい。へだたり。「予算と実績との―」「両者の意見には大きな―は認められない」
差違え
さしちがえ [0] 【差(し)違え】
(1)入れ違えること。誤って他の方へ差し入れること。
(2)相撲で,行司が判定をまちがって,負けた力士に軍配を上げること。
(3)互い違いにすること。交差させること。
差違える
さしちが・える [0][5] 【差(し)違える】 (動ア下一)[文]ハ下二 さしちが・ふ
(1)入れ違える。誤って他の方へ差し入れる。
(2)相撲で,行司が判定を誤って負けの力士の方へ軍配を上げる。
(3)入れ違いにする。交差させる。交錯させて置く。「三尺の御几帳一よろひを―・へて/枕草子 278」
差遣
さけん [0] 【差遣】 (名)スル
使いの者をさしつかわすこと。派遣。「特使を―する」
差配
さはい【差配】
agency.→英和
差配人 a land[house]agent.
差配
さはい [1][0] 【差配】 (名)スル
(1)とりさばくこと。とりしきること。処置。「仕事の―をする」
(2)指図をすること。また,指図をする人。「函館松前一円に俺們(ワレワレ)―なし居たるに/近世紀聞(延房)」
(3)持ち主の代わりに,貸し家や貸し地を管理すること。また,その人。「敷金と家賃と―の名とを,手帳に書き留めて出た/雁(鴎外)」
差金
さしきん [2] 【差(し)金】
(1)内金(ウチキン)。手付け金。
(2)不足を補うために出す金銭。
差金
さきん [0] 【差金】
差し引きをした余りの金。残金。
差金
さしがね【差金】
(1) a carpenter's square.(2) <at the> instigation <of> ;a suggestion (入れ知恵).→英和
差金
さしがね [0] 【差(し)金】
(1)(「指矩」とも書く)大工の使う鋼または黄銅製の L 字形の物差し。まがりがね。かねざし。
→曲尺(カネジヤク)
(2)({(4)}より転じて)陰にいて人をそそのかし操ること。「こんなことをしたのは誰の―か」「いらざる―」
(3)操り人形で,人形の手首や指を操作する棒。
(4)黒塗りの竿(サオ)の先に針金をつけた芝居の小道具。陰火やチョウを飛ばしたり,ネズミなど小動物を動かしたりするのに用いる。
差し金(4)[図]
差金取引
さきんとりひき [4][5] 【差金取引】
売買対象の市価の変動から生ずる差金を利得する目的の売買。差金決済によって取引を行うこと。
→投機取引
差金決済
さきんけっさい [4] 【差金決済】
現物の受け渡しをせずに,反対売買による差額の授受で決済を行うこと。
差銅
さしどう 【差銅】
江戸時代,金貨・銀貨鋳造の際にまぜ込んだ銅。
差障り
さしさわり【差障り】
an obstacle;→英和
a hindrance.→英和
〜のある(ない)事を言う make (in)offensive remarks.
差障り
さしさわり [0] 【差(し)障り】
それを行うと起こる不都合。支障。さしつかえ。「これ以上言うと―があるので止める」
差障る
さしさわ・る [0][4] 【差(し)障る】 (動ラ五[四])
さしさわりが生じる。さしつかえる。「作業に―・る」
差隠す
さしかく・す [0][4] 【差(し)隠す】 (動サ五[四])
かざして隠す。おおうように隠す。「扇で顔を―・す」
差音
さおん [1] 【差音】
⇒結合音(ケツゴウオン)
差響き
さしひびき [0] 【差(し)響き】
関係が他に及ぶこと。影響。「御家計に―を生ずる程にはあらねども/経国美談(竜渓)」
差響く
さしひび・く [0][4] 【差(し)響く】 (動カ五[四])
関係が他にも及ぶ。他にも影響する。「値上げが生活費に―・く」
差額
さがく【差額】
the difference[balance].→英和
〜を払う pay the difference.‖差額ベッド a paybed.
差額
さがく [0] 【差額】
二つの金額の違い。差し引きの金額。
差額ベッド
さがくベッド [4] 【差額―】
健康保険を使っている入院患者が,保険の給付対象外の病床の使用を希望したとき,差額を徴収されることをいう語。室料差額。
差額地代
さがくちだい [4] 【差額地代】
劣等地に比べ肥沃な土地の生産費は相対的に安くなるので,劣等地の生産物の価格が市場価格になると,肥沃地の生産物が生みだす超過利潤。リカードが唱えた。
差髱
さしづと [2][0] 【差髱】
(1)江戸時代,寛延・宝暦(1748-1764)頃に起こった,髱(タボ)のかもじ。
(2)歌舞伎の鬘(カツラ)の一。髱を丸く突き出し,鬢(ビン)は粗櫛(アラグシ)を入れたようにしたもの。御殿女中の役などが用いる。
差鬢
さしびん 【差鬢】
女の髪の結い方の一。鬢を一段と高くしたもの。江戸時代,寛延・宝暦(1748-1764)頃流行した。
差鴨居
さしかもい [3] 【差鴨居】
〔「さしがもい」とも〕
普通よりも背の高い鴨居。柱に枘差(ホゾサシ)にする。柱間の広い部分に,梁(ハリ)のように構造体として用いられるもの。
己
な 【己・汝】 (代)
(1)一人称。わたくし。自分。自分自身。「常世辺(トコヨヘ)に住むべきものを剣太刀(ツルギタチ)―が心からおそやこの君/万葉 1741」
(2)二人称。対等もしくはそれ以下の相手に対して用いる。おまえ。なんじ。「吾はもよ女(メ)にしあれば,―を除(オキ)て男(オ)はなし,―を除て夫(ツマ)はなし/古事記(上)」「ほととぎす―が鳴く里のあまたあればなほうとまれぬ/古今(夏)」
〔上代には(1)よりも(2)の例が多い。(2)も中古になると「なが」という形でだけ用いられ,やがて用いられなくなる〕
→なれ(汝)
己
おの 【己】 (代)
(1)反照代名詞。その人またはそのもの自身をさす語。「罪もなき人をうけへば忘れ草―が上にぞ生ふといふなる/伊勢 31」
(2)一人称。わたくし。われ。「まだ幼くて―がもとに渡り給ひにしかば/落窪 3」
〔「おのが」の形か,あるいは「おのおの」「おのづま」など複合語としてのみ用いられる〕
己
つちのと [3] 【己】
〔「土の弟(ト)」の意〕
十干(ジツカン)の第六。
己
うぬ 【汝・己】
〔「おの(己)」の転〕
■一■ (代)
(1)二人称。相手をののしっていう語。「そんなら―がとこのかかあめは/滑稽本・浮世風呂 2」
(2)反照代名詞。自分自身。「暗い晩―が声色通るなり/柳多留 16」
■二■ [0][1] (感)
相手の言葉や態度に憤慨したときに発する語。「―,失敬なやつだ」
己
うら 【己】 (代)
一人称。主として下賤の者が用いる。おれ。おのれ。「―が親方の背戸ぐちに/滑稽本・膝栗毛(初)」
己
おら 【己】 (代)
一人称。おれ。おいら。「―が所のかかさんときちやあ/滑稽本・浮世風呂 2」
〔男性が用いるぞんざいな言い方の語であるが,近世江戸語では町人の女性も用いた〕
己
おどれ 【己】 (代)
〔「おのれ」の転〕
二人称。相手をののしっていう語。うぬ。きさま。「―は又,人売りの請けでな/浮世草子・胸算用 4」
己
おのれ [0] 【己】
■一■ (代)
(1)反照代名詞。その人自身,またはその物自体をさす。自分。自分自身。「―の分を心得る」「白き花ぞ―ひとりゑみの眉開けたる/源氏(夕顔)」
(2)一人称。卑下の意を込めて用いることが多い。「―は五条西洞院のほとりに候ふ翁に候ふ/宇治拾遺 1」
(3)二人称。目下の人に対して,または相手を見下し,ののしっていう時に用いる。お前。きさま。「かく賤しき―がもとにしばしおはしつるなり/竹取」
■二■ (副)
ひとりでに。自然に。「松の木の―起きかへりて/源氏(末摘花)」
■三■ (感)
怒りや悔しさを表す語。「―,よくも裏切ったな」
己
き [1] 【己】
十干の第六。つちのと。
己が
おのが 【己が】 (連語)
(1)(「が」が連体格の場合)私の。自分の。「―務めを果たす」「―耳を疑う」
(2)(「が」が主格の場合)私が。自身が。
→己(オノ)
己が=田へ水を引く
――田へ水を引・く
⇒我田引水(ガデンインスイ)
己が世世
おのがよよ 【己が世世】
それぞれ別の人生を送ること。「潮の間にあさりする海人も―かひありとこそ思ふべらなれ/後撰(恋三)」
己が共
おのがどち 【己が共】
自分たちの仲間どうし。友人どうし。「夢に乱れたる所おはしまさざめれば更に思ひ寄らざりけることと,―歎く/源氏(乙女)」
己が向き向き
おのがむきむき 【己が向き向き】
思い思いに。「はふ蔦の―天雲の別れし行けば/万葉 1804」
己が散り散り
おのがちりぢり 【己が散り散り】
てんでんばらばらに。「四つに分かるる群鳥の―巣離れて/蜻蛉(中)」
己が様様
おのがさまざま 【己が様様】
一人一人異なったようになること。人それぞれ。おのがじし。「今までに忘れぬ人は世にもあらじ―年の経ぬれば/伊勢 86」
己が自
おのがじし 【己が自】 (副)
めいめいに。それぞれに。「―人死(シニ)すらし妹に恋ひ日にけに痩せぬ人に知らえず/万葉 2928」
己が衣衣
おのがきぬぎぬ 【己が衣衣】
めいめいの衣服。共寝の男女が起きて別れる時,重ねてかけていた着物をそれぞれに取って着ること。「しののめのほがらほがらとあけゆけば―なるぞ悲しき/古今(恋三)」
己さん
おのさん 【己さん】 (代)
〔「おのさま」の転〕
二人称。「おのさま」に同じ。「十四,五本は―も手にあまつて折りにくかろ/浄瑠璃・本朝三国志」
己やれ
おのれやれ 【己やれ】 (感)
そのままには捨てておかないと,自らの気持ちを奮い起こして発する語。なにくそ。おどれやれ。「―お家の為と請合ひしが…どうまあこれが殺されう/浄瑠璃・先代萩」
己れ
おのれ【己れ】
I (自分);→英和
myself;→英和
oneself;→英和
you (汝).→英和
〜の one's (own).〜(自身)を知れ Know thyself.
己共
おんども 【俺共・己共】 (代)
〔「おれども」の転。近世長崎方言〕
一人称。われら。おれ。「―が二十七の年/浄瑠璃・博多小女郎(上)」
己奴
おれめ 【己奴】 (代)
〔「め」は接尾語〕
二人称。目下の者に対して,見下す気持ちで用いる。きさま。おのれめ。「―は身共を臆病者にするか/狂言・清水」
己奴
おのれめ 【己奴】 (代)
二人称。相手をののしっていう語。おまえめ。「殿と思ふたれば,―は何してここにをるぞ/狂言記・花子」
己巳
きし [1][2] 【己巳】
干支(エト)の一。つちのとみ。
己心
こしん [1][0] 【己心】
〔仏〕 自分の心。
己心の弥陀
こしんのみだ 【己心の弥陀】
弥陀は極楽浄土にあるのではなくて,自分の心の中にあるということ。唯心の弥陀。
己惚れ
うぬぼれ [0] 【自惚れ・己惚れ】
うぬぼれる気持ち。「―が強い」
己惚れ
おのぼれ 【己惚れ】
「うぬぼれ(自惚)」に同じ。「すげなくすれば―が増長すると/人情本・梅児誉美(後)」
己惚れる
うぬぼ・れる [0] 【自惚れる・己惚れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うぬぼ・る
(実際以上に)自分をすぐれていると思って得意になる。「天才だと―・れる」
己様
おれさま [0] 【俺様・己様】 (代)
〔「さま」は接尾語〕
一人称。自分自身を尊大にいう。「―にさからう気か」
己様
おのさま 【己様】 (代)
〔「おのしさま」の転〕
二人称。おまえさま。あなたさま。女性から男性に用いる。「―の女房よ/浄瑠璃・卯月の紅葉(上)」
己等
おいら [1] 【己等】 (代)
〔「おれら」の転〕
一人称。主として男性が用いる語。近世江戸では女性も用いた。おれ。「幸せは―の願い」「―も弱虫ぢやあねえよ/滑稽本・浮世風呂(前)」
己等
おのれら 【己等】 (代)
〔「ら」は接尾語〕
(1)一人称。話し手側を卑下していう。
(ア)複数を表す。自分ら。私ども。「―だにおぼつかなういぶせきを/浜松中納言 2」
(イ)単数を表す。「―若かりし世までは/徒然 119」
(2)二人称の複数。目下の者に対して,あるいは相手を卑しめののしっていう。おまえたち。きさまたち。「もとより―がやうなる下臈のはてを,君の召しつかはせ給ひて/平家 2」
己等
おのら 【己等】 (代)
〔「ら」は接尾語〕
(1)一人称。複数に用いられる。われら。われわれ。「女なる―だにこそ,筋の絶えむことは思へ/宇津保(国譲上)」
(2)二人称。単数にも複数にも用いる。相手を卑しめののしる語。おまえたち。うぬら。「―は此長吉を盗人とは何でぬかした/浄瑠璃・双蝶蝶」
己等
おれら [2] 【己等】 (代)
(1)一人称。われ。われら。おれたち。男が同輩またはそれ以下の者に対していう。複数にも単数にも用いる。「そんなこと,―の知ったことか」
(2)二人称。下位の者に対して,あるいは相手をののしっていう。おまえたち。おまえら。「法師は物をえ書かぬぞ。さらば―書け/平家 5」
己等
おんら 【己等】 (代)
〔「おれら」の転。近世長崎方言〕
一人称。おいら。われら。「―が在所はの,奥山のててうちの/浄瑠璃・博多小女郎(上)」
己等達
おいらっち 【己等達・俺等達】 (代)
〔「おいらたち」の転。近世江戸語〕
一人称。卑俗な男性語。おいらち。おらっち。「どうせ―に見込れちやあ,ねこにおはれた座敷の小鼠/滑稽本・七偏人」
己身
こしん [1][0] 【己身】
〔仏〕 自分の体。我が身。
己身の弥陀
こしんのみだ 【己身の弥陀】
「己心(コシン)の弥陀(ミダ)」に同じ。
己酉約条
きゆうやくじょう キイウヤクデウ 【己酉約条】
1609年(慶長14)己酉の年に対馬の宗義智が李氏朝鮮と結んだ通交貿易に関する条約。日本からの使は将軍と宗氏に限り,歳遣船は年二〇隻とすることなどが定められた。慶長条約。
己顔
おのれがお 【己顔】
他人を問題にしない,得意そうな様子。われはがお。「松が枝荻の葉むけにうち靡き―なる風の音かな/俊成女集」
已に
すでに [1] 【既に・已に】 (副)
(1)ある動作が早くも終わっているということを表す。以前に。もう。「会は―終わった」「―見たとおり」
(2)早くもそういう状態になっているということを表す。「―春である」
(3)動作や状態が確定し,確かにそうなっていることを表す。
(ア)すっかり。全く。「天の下―覆ひて降る雪の光を見れば/万葉 3923」
(イ)すんでのことで。あぶなく。今にも。「東国へ―門出でと聞こえしが,入道相国違例の御心地とてとどまり給ひぬ/平家 6」
(ウ)現に。まちがいもなく。「この少将は―かの大納言が嫡子なり/平家 3」
已む
や・む [0] 【止む・已む・罷む】
■一■ (動マ五[四])
(1)それまで続いていたことが,切れて続かなくなる。「雨が―・む」「騒ぎが―・む」
(2)しないですませる。実行されずに終わる。「御発展を願って―・みません」「及ばざる時はすみやかに―・むを知といふべし/徒然 131」
(3)物事の決まりがついて,終わりになる。「倒れてのち―・む」「撃(ウ)ちてし―・まむ/古事記(中)」
(4)感情・痛みなどがおさまる。「あふ日ならでは―・む薬なし/拾遺(恋一)」
〔「止める」に対する自動詞〕
■二■ (動マ下二)
⇒やめる(止)
⇒やめる(辞)
已む無い
やむな・い [3] 【止む無い・已む無い】 (形)[文]ク やむな・し
やむをえない。仕方がない。「退却したのも―・いことであった」「―・く承諾する」「中止も―・し」
〔(1)現代語では,連用形「やむなく」を副詞的に用いることが多い。(2)文語の連体形「やむなき」を口語文の中で名詞的に用いることがある。「雨で延期のやむなきに至る」〕
已む無し
やむな・し [3] 【止む無し・已む無し】 (形ク)
⇒やむない
已め
やめ [0] 【止め・已め】
やめること。中止。とりやめ。「きりのよいところで―にする」
已める
や・める [0] 【止める・已める】 (動マ下一)[文]マ下二 や・む
(1)続けてきたことを,終わりにする。「タバコを―・める」
(2)しようとしていたことを,しないことにする。「雨なら外出は―・めよう」
(3)病気をなおす。「かい拭ひたるやうに―・め奉りたりしかば/枕草子 259」
〔「止む」に対する他動詞〕
已んぬる哉
やんぬるかな 【已んぬる哉】 (連語)
〔「やみぬるかな」の転。漢文訓読調の語〕
もうおしまいだ。どうしようもない。
已上
いじょう [1] 【以上・已上】
■一■ (名)
(1)数量・程度などを表す名詞の下に付けて,それより多いこと,また,優れていることを表す。数量を表す用法では,その基準点を含む。「予想―の好成績」「もうこれ―待てない」「三歳―は有料」
→以下
(2)そこまでに述べたこと,それまでに挙げた事柄を表す。
⇔以下
「―五名を合格とする」「―現状を分析してみた」
(3)文書・目録などの末尾に記して,「終わり」の意を表す。
(4)(接続助詞的に用いて)…するからには。…したからは。「出場する―優勝をねらう」「引受けた―は,責任をもつ」
(5)(接続詞的あるいは副詞的に用いて)上に述べたことの結果として。結局。要するに。「親類みな梟(キヤウ)せられ,―義朝一人にまかりなり候へば/平治(上・古活字本)」
(6)「御目見(オメミエ)以上」の略。
⇔以下
「検校の娘―へやる気なり/柳多留 6」
■二■ (副)
どうしても。絶対に。「貴方が然う酷(ヒド)く有仰(オツシヤ)れば,―還りません/金色夜叉(紅葉)」
已下
いげ 【以下・已下】
それより下。いか。「不参の人々…大納言隆季卿―十余人/平家 3」
已下
いか [1] 【以下・已下】
〔古くは「いげ」とも〕
(1)数量・程度などを表す名詞の下に付けて,それより少ないこと,または劣っていることを表す。数量を表す用法では,その基準点を含む。「四千円―は非課税」「小数点―切り捨て」「あいつは人間―だ」
→以上
→未満
(2)代表者や中心となるものを挙げて,他を省略する時に使う語。「社長―総出で出迎える」
(3)(文書などで)そこからあとに述べること。そこからあと。
⇔以上
「―に例を示す」
(4)「御目見(オメミエ)以下」の略。
⇔以上
已今当
いこんとう [2] 【已今当】
〔仏〕 過去(已)・現在(今)・未来(当)の三世。
已前
いぜん [1] 【以前・已前】
(1)ある時点よりも前。
⇔以後
「明治―」「第二次大戦―」
(2)ある段階・レベルまでまだ至っていないこと。「常識―の問題」
(3)今よりもだいぶ前。昔。「―訪問した土地」
已己巳己
いこみき [1][1][0] 【已己巳己】
〔字形が似ているところから〕
互いに似ているもののたとえ。
已往
いおう [0] 【已往】
ある時点よりも前。以前。
已後
いご [1] 【以後・已後】
(1)これから先のこと。今後。「―気をつけなさい」
(2)(基準の時を含んで)ある時よりものちのこと。「一〇時―の外出を禁止する」「あれ―彼に会っていない」
⇔以前
已然
いぜん [0] 【已然】
「已然形」の略称。
已然形
いぜんけい [0] 【已然形】
文語の用言・助動詞の活用形の一。六活用形のうち,第五番目に置かれる。係り結びで「こそ」の結びとなり,「ば」「ど」「ども」などの助詞を伴って,順接・逆接の確定条件を表す。口語では,その用法のちがいから仮定形とよばれる。
已然言
いぜんげん 【已然言】
江戸時代の国学者東条義門の名づけた活用形の名称。現在の已然形にあたる。
已講
いこう [0] 【已講】
〔「三会已講師(サンエイコウシ)」の略〕
(1)僧の役職名。平安初期以降の南都諸大寺の僧で,宮中の御斎会・興福寺維摩会(ユイマエ)・薬師寺最勝会の三法会の講師を勤め上げた者。
(2)近世,浄土宗西山派・天台宗などで僧の学問上の階位の一つ。
已降
いこう [1] 【以降・已降】
ある時よりあと,ずっと。「一〇時―は外出を禁止する」
巳
み【巳(年)】
(the year of) the Snake.
巳
み [0] 【巳】
(1)十二支の第六。年・日・時刻・方位などに当てる。へび。
(2)時刻の名。今の午前一〇時頃。また,午前九時から午前一一時の間。または午前一〇時から午前一二時まで。
(3)方角の名。南から東へ三〇度。
巳の刻
みのこく [2] 【巳の刻】
⇒巳(ミ)の時(トキ)
巳の日の祓
みのひのはらえ 【巳の日の祓】
陰暦三月上旬の巳の日に行われる祓。身のけがれを人形(ヒトカタ)に移し,川や海に流し捨てた行事。上巳(ジヨウシ)の祓。
巳の時
みのとき 【巳の時】
(1)時刻の名。「巳{(2)}」に同じ。
(2)〔まだ日の盛りになっていない時刻であることから〕
物の新しいこと。「鎧(ヨロイ)は緋縅(ヒオドシ)に金物を打ち,未だ―とぞ見えし/盛衰記 15」
(3)〔間もなく日中になろうとする時刻であることから〕
物事の盛りの時期。「強きこと―なるを以て/甲陽軍鑑(品四七)」
巳待ち
みまち [0] 【巳待ち】
己巳(ツチノトミ)の夜に行う弁才天の祭り。
巳糊
みのり [2] 【巳糊】
巳の日に糊仕事をすること。「身に糊をする(=ヤット暮ラシヲ立テル)」といって忌む。
巴
ともえ トモヱ 【巴】
(1)巴御前(トモエゴゼン)のこと。
(2)能の一。二番目物。木曾の僧が近江(オウミ)国粟津の原に着くと木曾義仲の側室巴御前の霊が現れ,義仲の戦功と自害して果てた悲運を語る。
巴
ともえ【巴】
an eddy;→英和
<in> a whirl.→英和
巴
ともえ [0] 【巴】
〔鞆絵(トモエ),すなわち弓を射る時に使う鞆の形に描いた模様の意〕
(1)水の渦巻くような形・模様。
(2)ものが円状にめぐり巻くさま。「卍(マンジ)―に入り乱れて戦う」
(3)家紋の一。{(1)}を図案化したもの。その数によって,一つ巴・二つ巴・三つ巴などという。巻き方の方向によって右巴・左巴がある。
巴(3)[図]
巴の字
はのじ 【巴の字】
〔「巴」の篆書(テンシヨ)体の字形から〕
(1)ともえ形。また,その形のようにめぐり回ること。「大勢の中へ懸け入り,十文字に懸け破り,―に追ひ廻らす/太平記 4」
(2)〔杯を流すと巴の字形に回ることから〕
曲水(キヨクスイ)。また,曲水の宴。「行く水に書きし―の春の夜の夢/夫木 5」
巴人
はじん 【巴人】
⇒早野(ハヤノ)巴人
巴形銅器
ともえがたどうき [6] 【巴形銅器】
弥生・古墳時代の青銅製飾り金具の一。中空・半球状の本体から巴形に湾曲する数本の脚が出る。革製の盾(タテ)や靫(ユキ)に装着した。
巴形銅器[図]
巴御前
ともえごぜん トモヱ― 【巴御前】
平安後期の婦人。木曾義仲の側室。知勇にすぐれ,義仲に従ってしばしば戦功をたてた。のち尼となり,越後友松に住んだという。義仲が源義経らに敗れて近江へ逃れた時の奮戦は有名。生没年未詳。
巴戦
ともえせん [0] 【巴戦】
三人の中の一人が他の二人に続けて勝てば勝者に決まるという戦い。
巴投げ
ともえなげ [0] 【巴投げ】
柔道の技の名。自分の体を後ろに倒しつつ,相手の体を片方の足で支えながら回転させ,自分の後方に投げ飛ばす捨て身技。
巴旦
ばたん [0] 【巴旦】
オウム目オウム科のコバタン・キバタン・オオバタンらの鳥。飼い鳥として人気のある種が多いが,原産地では絶滅が危惧される種もある。
巴旦杏
はたんきょう [0] 【巴旦杏】
(1)スモモの一品種。果実は大きい。熟すと赤い表皮に白粉を帯びて,甘い。食用。[季]夏。
(2)アーモンドの別名。
巴浪
ともえなみ [3] 【巴浪】
波が渦巻く形を取り合わせて描いた巴の紋の名。「薙刀取り直し,―の紋,辺りを払ひ/謡曲・船弁慶」
巴猿
はえん 【巴猿】
〔中国湖北省巴東県地方の巴峡には猿が多くいたことから〕
峡谷に鳴く猿。また,その哀愁を帯びた鳴き声。「―三叫,暁行人の裳を霑ほす/和漢朗詠(雑)」
巴瓦
ともえがわら [4] 【巴瓦】
軒丸瓦(ノキマルガワラ)のこと。巴紋が施されるものが多いところからいう。
巴草
ともえそう [0] 【巴草】
オトギリソウ科の多年草。山中の草地に自生。茎は高さ約80センチメートルで四稜があり,披針形の葉を対生。夏,茎頂に径約5センチメートルの黄色の五弁花を開き,花弁は左右不同で巴形につく。イタチハジカミ。
巴蜀
はしょく 【巴蜀】
巴州と蜀州。今の四川省地方。
巴調
はちょう [0] 【巴調】
(1)中国,巴(現在の四川省)の地方の歌の調子。俗謡・俗曲。
(2)自作の詩歌をへりくだっていう語。
巴豆
はず [1] 【巴豆】
トウダイグサ科の常緑小高木。東アジアの熱帯に分布。葉は卵形。雌雄同株。総状花序の上部に雄花,下部に雌花がつく。蒴果(サクカ)は楕円形で三個の白色の種子がある。種子は猛毒のある油を多く含む。
→巴豆油(ハズユ)
巴豆油
はずゆ ハヅ― [2] 【巴豆油】
巴豆の種子から採る黄褐色の油。透明でねばりけが強く,異臭がある。軟膏として神経痛・凍傷などに外用するほか,他の薬に混ぜて下剤とする。
巴金
はきん 【巴金】
〔「ぱきん」とも〕
(1904- ) 中国の小説家。四川省の出身。本名は李尭棠(リギヨウドウ)。字(アザナ)は芾甘(フツカン)。処女作「滅亡」以後,「激流」三部作(「家」「春」「秋」)や「新生」「憩園」「寒夜」などを発表。知識人の苦悩を描いた作品が多い。パーチン。
巴鴨
ともえがも [4] 【巴鴨】
カモ目カモ科の水鳥。全長約40センチメートルで小形。雄の顔に淡黄褐色と緑色の巴形の模様がある。シベリアで繁殖し,秋に日本や中国に渡る。アジガモ。
巴鼻
はび 【把鼻・巴鼻】
〔牛の鼻に縄を通してつかまえる意〕
(1)物事のとらえどころ。要点。「この―あるは,これ古仏なり/正法眼蔵」
(2)由来。いわれ。「コトバノ―/日葡」
巵
さかずき [0][4] 【杯・盃・巵・盞】
〔「さか(酒)つき(坏)」の意〕
(1)酒を注いで飲む小さな器。ちょこ。ちょく。「―を干す」「―を差す」
〔今日のような小杯を用い始めたのは江戸中期から〕
(2)「杯事(サカズキゴト)」に同じ。「夫婦の―をかわす」
(3)酒席で「さかずき{(1)}」を差したり受けたりすること。「上達部・殿上人参り集り,―の程など,例の作法よりもめでたし/栄花(暮待つ星)」
巷
ちまた【巷】
a street;→英和
quarters (場所);a scene (場面).→英和
巷
ちまた [0] 【巷・岐・衢】
〔「道股(チマタ)」の意〕
(1)道の分かれる所。分かれ道。辻(ツジ)。
(2)物事の境目。分かれ目。「生死の―をさまよう」
(3)町の中の道路。また,町中(マチナカ)。「紅灯の―」
(4)世間。世の中。「―の声」「不況の風が―に吹く」
(5)物事の行われる場所。「戦いの―」
巷塵
こうじん カウヂン [0] 【巷塵】
俗世間の汚れ。俗塵。
巷説
こうせつ カウ― [0] 【巷説】
世間のうわさ。巷間の説。風説。
巷談
こうだん カウ― [0] 【巷談】
世間のうわさ話。風説。「―俗説」
巷議
こうぎ カウ― [1] 【巷議】
ちまたの議論。世間のうわさ。巷説。
巷間
こうかん カウ― [0] 【巷間】
ちまた。世間。「―のうわさ」「―伝えるところによれば…」
巷間で
こうかん【巷間で】
in[ <米> on]the street;→英和
in the town.→英和
巻
まき 【巻】
姓氏の一。
巻
まき 【巻】
新潟県中部,西蒲原郡の町。新潟市の南に接し,日本海に面する。近世,北陸街道の宿場町。
巻
まき 【巻(き)】
■一■ [1][0] (名)
〔動詞「巻く」の連用形から〕
(1)まくこと。まいた物。また,まいた状態。「―ずし」「―がいいキャベツ」
(2)書画の巻き物。
(3)書物が内容上いくつかに分かれている場合の,それぞれの区分。「源氏物語,桐壺の―」
(4)俳諧の付合を長く続けたもの。「猿蓑の市中の―」
(5)〔女房詞〕
茅巻(チマキ)。[御湯殿上(文明九)]
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)巻き物や書物の数を数えるのに用いる。
(2)巻いた回数を数えるのに用いる。「二―巻く」
巻
かん【巻】
a volume;→英和
a reel (映画の).→英和
第一〜 the first volume;volume[vol.]1.
巻
まき【巻】
a roll <of cloth> ;→英和
a volume[book](書物).→英和
巻
かん クワン 【巻】
■一■ [1] (名)
(1)巻子本(カンスボン)・巻軸などの巻物。
(2)書物。本。
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)書籍・巻物を数えるのに用いる。「数十―の経文」
(2)全集やシリーズものなどの本の,数や順序を数えるのに用いる。「全三―の論集」「文学全集の第一―」
(3)小説などの一区切りを表すのに用いる。章。編。
(4)
(ア)映画フィルムの個数および長さを表すのに用いる。普通,上映時間一〇分間程度を一巻とする。
(イ)磁気テープ・カセット-テープなどを数えるのに用いる。
巻き
まき 【巻(き)】
■一■ [1][0] (名)
〔動詞「巻く」の連用形から〕
(1)まくこと。まいた物。また,まいた状態。「―ずし」「―がいいキャベツ」
(2)書画の巻き物。
(3)書物が内容上いくつかに分かれている場合の,それぞれの区分。「源氏物語,桐壺の―」
(4)俳諧の付合を長く続けたもの。「猿蓑の市中の―」
(5)〔女房詞〕
茅巻(チマキ)。[御湯殿上(文明九)]
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)巻き物や書物の数を数えるのに用いる。
(2)巻いた回数を数えるのに用いる。「二―巻く」
巻きゲートル
まきゲートル [3] 【巻き―】
「巻き脚絆(キヤハン)」に同じ。
巻きスカート
まきスカート [4] 【巻き―】
体に巻きつけて着るスカート。
巻きタバコ
まきタバコ [3] 【巻き―】
細長く巻いたタバコ。紙巻きと葉巻きとがある。
巻き上がる
まきあがる【巻き上がる】
curl[roll]up (煙など).
巻き上がる
まきあが・る [4] 【巻き上(が)る】 (動ラ五[四])
(1)巻いて上へ上がる。「砂ぼこりが―・る」
(2)すっかり巻いた状態になる。
巻き上げ
まきあげ [0] 【巻(き)上げ・巻(き)揚げ・捲き上げ】
巻き上げること。
巻き上げる
まきあ・げる [4] 【巻(き)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 まきあ・ぐ
(1)巻いて上に引き上げる。「碇(イカリ)を―・げる」
(2)風が物を舞い上がらせる。「突風が木の葉を―・げる」
(3)うまいことを言ったり,おどしたりして金品を奪い取る。「金を―・げる」
(4)すっかり終わりまで巻く。
巻き上げる
まきあげる【巻き上げる】
(1) roll[wind]up.(2)[奪う]take away;rob <a person of a thing> ;→英和
cheat <a person of his money> .→英和
巻き上げ法
まきあげほう [0] 【巻(き)上げ法】
土器成形法の一。粘土をひものようにして巻き上げながら土器のあらましの形をつくる方法。
→輪積み法
巻き上る
まきあが・る [4] 【巻き上(が)る】 (動ラ五[四])
(1)巻いて上へ上がる。「砂ぼこりが―・る」
(2)すっかり巻いた状態になる。
巻き付く
まきつ・く [3] 【巻(き)付く】
■一■ (動カ五[四])
他の物を巻いてそれから離れなくなる。「朝顔が手すりに―・く」「蛇が獲物に―・く」
■二■ (動カ下二)
⇒まきつける
巻き付く
まきつく【巻き付く】
coil[wind itself] <round a thing> .→英和
巻き付ける coil[wind] <a thing round a pole> .
巻き付ける
まきつ・ける [4] 【巻(き)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 まきつ・く
まわりに巻いてつける。「首にマフラーを―・ける」
巻き刺し網
まきさしあみ [3] 【巻(き)刺し網】
刺し網の一。巻き網のように魚群を取り囲んだのち,水面をたたいたりして魚を網目にからませてとるもの。
巻き取り紙
まきとりがみ [4] 【巻(き)取り紙】
帯状に漉(ス)いた紙を,連続して巻き取った印刷用紙。輪転印刷機にかけて新聞・雑誌などの印刷に使う。まきとりし。
→枚葉紙
巻き取る
まきと・る [3] 【巻(き)取る】 (動ラ五[四])
巻いて他の物へ移しとる。「糸を糸巻きに―・る」「フィルムを―・る」
[可能] まきとれる
巻き封
まきふう [0] 【巻(き)封】
上包みを用いず,書状の紙を巻いて端を裏へ折り返し,糊(ノリ)で封じた書状の封のしかた。
巻き尺
まきじゃく [0] 【巻(き)尺】
円形の容器に巻き込み,使用するときに引き伸ばして使うものさし。金属製・布製など。
巻き帯
まきおび [0][3] 【巻(き)帯】
きちんと結ばず,巻きつけただけの帯。「がらを好みて幅広の―/たけくらべ(一葉)」
巻き戻し
まきもどし【巻き戻し】
rewinding.
巻き戻す
まきもど・す [4] 【巻(き)戻す】 (動サ五[四])
元の巻かれていた状態に巻いてもどす。まきかえす。「テープを―・す」
[可能] まきもどせる
巻き戻す
まきもどす【巻き戻す】
rewind.→英和
巻き揚げ
まきあげ [0] 【巻(き)上げ・巻(き)揚げ・捲き上げ】
巻き上げること。
巻き揚げ機
まきあげき [4] 【巻(き)揚げ機】
ウインチに同じ。
巻き攻め
まきぜめ [0] 【巻(き)攻め】
敵の城を取り囲んで攻めること。
巻き文
まきぶみ [0] 【巻(き)文】
「巻き物{(1)}」に同じ。
巻き替え
まきかえ [0] 【巻(き)替え】
相撲で,自分に有利な組み手に持ち込むため,差し手を差し替えること。
巻き替える
まきか・える [4] 【巻(き)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 まきか・ふ
(1)新しく別なものを巻く。「包帯を―・える」
(2)相撲で,自分に有利な組み手に持ち込むため,差し手を差し替える。
巻き本
まきほん [0] 【巻(き)本】
巻き物にした本。巻子(カンス)本。
巻き染め
まきぞめ [0] 【巻(き)染め】
絞り染めの一。布を巻いて糸でくくって染め,くくられた部分が白く残る染め方。
巻き樽
まきだる [0] 【巻き樽】
縄で巻いた酒樽。進物用とする。
巻き毛
まきげ [0] 【巻(き)毛】
頭髪などの,ちぢれて巻いている毛。
巻き添い
まきぞい [0] 【巻(き)添い】
「まきぞえ(巻添)」に同じ。
巻き添え
まきぞえ [0] 【巻(き)添え】
他人の事件・悪事に巻き込まれて,罪に問われたり,損害を受けたりすること。まきぞい。「事故の―を食う」「子供を―にする」
巻き燻べ
まきふすべ 【巻き燻べ】
ふすべ皮の一種。縄を巻きつけて煙でいぶし,黒白の模様をつけたもの。[日葡]
巻き物
まきもの [0] 【巻(き)物】
(1)書画などを表装して軸に巻いたもの。巻子(カンス)。巻き文。
(2)軸に巻いた反物。
⇔板物
巻き立つ
まきた・つ 【巻き立つ】 (動タ下二)
(1)盛んに巻く。盛んにゆれ動かす。「風起り…,竹葉さつと―・て―・て/浄瑠璃・国性爺合戦」
(2)巻いて立てる。「カミヲ―・ツル/日葡」
巻き立て
まきたて [0] 【巻(き)立て】
原木や玉切りした丸太を土場(ドバ)や貯木場に積み上げること。
→掽(ハエ)積み
巻き筆
まきふで [0] 【巻(き)筆】
(1)芯を立てて紙で巻き,その周囲に獣毛を植えて穂を作った筆。明治初期まで和様書道で使われた。
(2)軸を色のついた糸で巻いて飾った筆。
巻き簀
まきす [0] 【巻き簀】
料理で,材料を巻くためのすだれ。竹製が多い。
巻き紙
まきがみ [0] 【巻(き)紙】
(1)横半截した切り紙を横に長くつないで巻いた紙。毛筆で手紙を書くのに用いる。
(2)物を巻いて包む紙。「タバコの―」
巻き経
まきぎょう [0] 【巻(き)経】
巻き物にした経文。
巻き絞り
まきしぼり [3] 【巻(き)絞り】
絞り染めの技法の一。模様の輪郭を平縫いし,引き締めて縮め,袋状になった部分に糸を巻きつけて染める。
巻き絹
まきぎぬ [3][0] 【巻(き)絹】
軸に巻いた絹布。腰差し。「北の方へは唐綾の御小袖,―など取添へて奉る/義経記 8」
巻き網
まきあみ [0] 【巻(き)網・旋網】
漁網のうち,巾着網・揚繰り網などの総称。一枚の幅広い網で魚群を取り囲んで,網の裾を絞って捕獲する。
巻き線
まきせん [0] 【巻(き)線・捲き線】
コイル。「―抵抗器」
巻き脚絆
まききゃはん [3] 【巻(き)脚絆】
幅の狭い長い布を足首から巻き上げて,ひざ下でとめる脚絆。巻きゲートル。脚絆。
巻き舌
まきじた [0] 【巻(き)舌】
(1)舌の先を巻くようにして,威勢よく話す口調。江戸っ子に特有のもの。「―でまくしたてる」
→べらんめえ口調
(2)堅苦しい口調。切り口上。「十五左衛門―にて,拙者儀は先年御長家に罷有つて/浮世草子・好色敗毒散」
巻き芯
まきしん [0] 【巻き芯】
ランプの芯の,火口(ホクチ){(2)}の所を巻いたもの。
→平芯(ヒラシン)
巻き落し
まきおとし [0] 【巻き落(と)し・捲き落(と)し】
相撲の決まり手の一。差し手で相手の体を抱えて巻き込み,突き落とすようにして自分の横にひねり倒す技。
巻き落とし
まきおとし [0] 【巻き落(と)し・捲き落(と)し】
相撲の決まり手の一。差し手で相手の体を抱えて巻き込み,突き落とすようにして自分の横にひねり倒す技。
巻き葉
まきば [0] 【巻(き)葉】
芭蕉(バシヨウ)・蓮(ハス)などの若葉で,まだ巻いたままで開いていないもの。
巻き藁
まきわら [0] 【巻き藁】
わらを巻いて束ねたもの。弓術の的として,また,空手の練習用として用いる。
巻き貝
まきがい [2] 【巻(き)貝】
(1)腹足綱に属する軟体動物の総称。多くの種は背に螺旋(ラセン)状に巻いた貝殻をもつが,ナメクジやアメフラシのように殻のないものや,カサガイのように殻が笠(カサ)形になっているものもある。種類が多く,世界各地に分布。
(2){(1)}のうち,螺旋状に巻いた殻をもつ貝の総称。サザエ・タニシ・カタツムリなど。
巻き起こす
まきおこす【巻き起こす】
create <a sensation> ;→英和
evoke <public comments> .→英和
巻き起こす
まきおこ・す [4] 【巻(き)起こす】 (動サ五[四])
(1)風などがほこりや砂などを吹き上げる。「車が砂塵(サジン)を―・して疾走する」
(2)あることがきっかけとなって,ある状態を引き起こす。「センセーションを―・す」「論争を―・す」
[可能] まきおこせる
巻き起こる
まきおこ・る [4] 【巻(き)起こる・捲き起こる】 (動ラ五[四])
多くのものを巻き込むかたちで,急に物事が盛んになる。「ブームが―・る」
巻き足
まきあし [0] 【巻(き)足】
(1)立ち泳ぎの足の使い方。膝(ヒザ)を中心として下肢を外から内へ交互にまわして浮力をつけるもの。
(2)人形浄瑠璃で,片方の足を外からまわして他方の足の前に踏み出す,ゆったりした歩き方。
巻き軸
まきじく [0] 【巻(き)軸】
軸を付けて巻き込めるようにした書画。
巻き込み
まきこみ [0] 【巻(き)込み】
(1)柔道で,技をかけるとき相手を自分の体の動きに巻き込むようにして投げる技の総称。内股巻き込みなど。
(2)自動車が方向転換の際,内輪差によって二輪車や歩行者と車体の横面でぶつかること。
巻き込む
まきこ・む [3] 【巻(き)込む】 (動マ五[四])
(1)巻いて中に入れる。包むように引き込む。「渦に―・まれる」「此文(コノフミ)には私一念を―・め,御許(モト)に差出しまゐらせ候/金色夜叉(紅葉)」
(2)いやおうなしにかかわりを持たせる。「市民を―・んだ政争」「事件に―・まれる」
[可能] まきこめる
巻き込む
まきこむ【巻き込む】
roll up;enfold;→英和
catch.→英和
(事件に)巻き込まれる be involved <in> .
巻き返し
まきかえし [0] 【巻(き)返し】
(1)劣勢の状態から勢いを盛り返して反撃に転ずること。「―をはかる」「―に出る」
(2)糸・織物など巻いてあるもの,あるいは折り畳んであるものを,他の巻き棒に巻きとること。特に,機織りで,綛(カセ)になっている糸を枠などにきちんと巻きとること。
巻き返す
まきかえ・す [3] 【巻(き)返す】 (動サ五[四])
(1)劣勢の状態から勢いを盛り返して反撃に転ずる。「試合の後半に―・して勝利を得る」
(2)巻いてあるものをいったん広げて,もとのように巻く。巻き直す。巻き戻す。「手紙を取出した。それを四五寸ばかり―・して/それから(漱石)」
[可能] まきかえせる
巻き雲
まきぐも [0][3] 【巻(き)雲・捲き雲】
⇒けんうん(巻雲)
巻き髪
まきがみ [0] 【巻(き)髪】
頭髪を束ねてぐるぐる巻き,かんざしなどで無造作にとめること。また,その髪。
巻き鬚
まきひげ [0] 【巻き鬚】
他物に巻きつくための植物の器官。葉・枝・根の一部が変形したもので,ブドウでは枝が,エンドウでは葉が巻き鬚になる。
巻き鮨
まきずし [2] 【巻き鮨】
海苔(ノリ)や薄焼き玉子で巻いた鮨。海苔一枚で巻いたものを太巻き,半枚で巻いたものを細巻きという。
→海苔巻き
巻き鯣
まきずるめ [3] 【巻き鯣】
するめを巻いて輪切りにしたもの。婚礼などのときに肴(サカナ)として形式的に出す。
巻く
まく【巻く】
roll (up) <a carpet> ;→英和
wind (糸などを);→英和
coil;→英和
furl <a flag> ;→英和
wrap (包む).→英和
時計を〜 wind (up) a clock.→英和
巻く
ま・く [0] 【巻く・捲く】 (動カ五[四])
□一□(他動詞)
(1)物のまわりにひも状・帯状の物を回らせる。からみつける。「腕に包帯を―・く」「首にマフラーを―・く」「世の人なれば手に―・きかたし/万葉 729」
(2)ひも状・帯状の物を,一方の端が内側になるように,ぐるぐる丸める。「卒業証書を―・いて筒に入れる」「毛糸を玉に―・く」
(3)ぜんまいのねじを回転させて,固く締まった状態にする。「時計のねじを―・く」
(4)それ自体の形状を円環形または螺旋(ラセン)形にする。「とぐろを―・いた蛇」「川の水が渦を―・いて流れる」
(5)物のまわりを取り囲む。包囲する。「霧に―・かれる」「遠巻きに―・く」「御所を―・きて火をかけてけり/愚管 5」
(6)登山で,急な斜面や危険な所をさけて,山腹を迂回して登る。「滝を―・いて尾根に出る」
(7)それ自体に取り付けた綱を引いて上げる。巻き上げる。特に江戸時代の大型の和船で,轆轤(ロクロ)に帆綱をからませて帆を上げる。「イカリヲ―・ク/ヘボン」
(8)数人(個人の場合もある)で連歌・連句の一巻を付け進む。「百韻を―・く」
(9)「撒く{(3)}」に同じ。
□二□(自動詞)
(1)螺旋(ラセン)状になる。渦状になる。「頭のつむじが右に―・いている」「流れやらでつたの細江に―・く水は/聞書集」
(2)息がはずむ。「イキガ―・ク/日葡」
[可能] まける
[慣用] 管を―・煙(ケム)に―・舌を―・尻尾(シツポ)を―・塒(トグロ )を―・旗を―/長い物には巻かれろ
巻上げ
まきあげ [0] 【巻(き)上げ・巻(き)揚げ・捲き上げ】
巻き上げること。
巻上げる
まきあ・げる [4] 【巻(き)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 まきあ・ぐ
(1)巻いて上に引き上げる。「碇(イカリ)を―・げる」
(2)風が物を舞い上がらせる。「突風が木の葉を―・げる」
(3)うまいことを言ったり,おどしたりして金品を奪い取る。「金を―・げる」
(4)すっかり終わりまで巻く。
巻上げ法
まきあげほう [0] 【巻(き)上げ法】
土器成形法の一。粘土をひものようにして巻き上げながら土器のあらましの形をつくる方法。
→輪積み法
巻上機
まきあげき【巻上機】
a winch;→英和
a windlass.→英和
巻丹
けんたん [0] 【巻丹】
オニユリの漢名。
巻付く
まきつ・く [3] 【巻(き)付く】
■一■ (動カ五[四])
他の物を巻いてそれから離れなくなる。「朝顔が手すりに―・く」「蛇が獲物に―・く」
■二■ (動カ下二)
⇒まきつける
巻付ける
まきつ・ける [4] 【巻(き)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 まきつ・く
まわりに巻いてつける。「首にマフラーを―・ける」
巻刺し網
まきさしあみ [3] 【巻(き)刺し網】
刺し網の一。巻き網のように魚群を取り囲んだのち,水面をたたいたりして魚を網目にからませてとるもの。
巻取
まきとり【巻取(紙)】
a roll <of printing paper> ;→英和
a paper roll.
巻取り紙
まきとりがみ [4] 【巻(き)取り紙】
帯状に漉(ス)いた紙を,連続して巻き取った印刷用紙。輪転印刷機にかけて新聞・雑誌などの印刷に使う。まきとりし。
→枚葉紙
巻取る
まきと・る [3] 【巻(き)取る】 (動ラ五[四])
巻いて他の物へ移しとる。「糸を糸巻きに―・る」「フィルムを―・る」
[可能] まきとれる
巻向山
まきむくやま 【纏向山・巻向山】
奈良県桜井市北部にある山。海抜567メートル。南東の弓月ヶ岳を含めても呼ぶ。
巻子
へそ 【綜麻・巻子】
績(ウ)んだ麻糸を環状に幾重にも巻きつけたもの。おだまき。「―紡麻(オ)を針に貫きて/古事記(中訓注)」
巻子本
かんすぼん クワンス― [0] 【巻子本】
巻物の形に仕立てた書物。巻本。けんすぼん。
巻子本[図]
巻封
まきふう [0] 【巻(き)封】
上包みを用いず,書状の紙を巻いて端を裏へ折り返し,糊(ノリ)で封じた書状の封のしかた。
巻尺
まきじゃく【巻尺】
a tape measure.
巻尺
まきじゃく [0] 【巻(き)尺】
円形の容器に巻き込み,使用するときに引き伸ばして使うものさし。金属製・布製など。
巻尾
かんび クワン― [1] 【巻尾】
巻物や書物の最後の部分。巻末。
⇔巻首
巻層雲
けんそううん【巻層雲】
a cirrostratus;a sheet cloud.
巻層雲
けんそううん [3] 【巻層雲・絹層雲】
上層雲の一種。通常5〜13キロメートルの高さに現れる。薄い白いベール状で,空一面にひろがることが多い。氷晶からなる。記号 Cs
巻帙
かんちつ クワン― [0] 【巻帙】
〔巻物にした書物と綴(ト)じて帙に入れた書物の意〕
書物。書籍。また,その数。
巻帯
まきおび [0][3] 【巻(き)帯】
きちんと結ばず,巻きつけただけの帯。「がらを好みて幅広の―/たけくらべ(一葉)」
巻式
かんしき クワン― [0] 【巻式】
連歌・俳諧で,歌仙・百韻など,一巻を成就する法式のこと。
巻戻す
まきもど・す [4] 【巻(き)戻す】 (動サ五[四])
元の巻かれていた状態に巻いてもどす。まきかえす。「テープを―・す」
[可能] まきもどせる
巻揚げ
まきあげ [0] 【巻(き)上げ・巻(き)揚げ・捲き上げ】
巻き上げること。
巻揚げ機
まきあげき [4] 【巻(き)揚げ機】
ウインチに同じ。
巻攻め
まきぜめ [0] 【巻(き)攻め】
敵の城を取り囲んで攻めること。
巻数
かんすう クワン― [3] 【巻数】
(1)〔古く書物が巻物であったところから〕
あるまとまった書物の冊数。
(2)映画フィルムや録音・録画テープの本数。
巻数
かんじゅ クワン― 【巻数】
(1)僧が願主の依頼で読誦(ドクジユ)した経典や陀羅尼(ダラニ)の目録や度数を記して願主に送る文書。かんず。「寺僧―を捧げて来たれり/太平記 6」
(2){(1)}にならって,神官が中臣(ナカトミ)の祓(ハラエ)の回数を記して願主に送った札。
巻文
まきぶみ [0] 【巻(き)文】
「巻き物{(1)}」に同じ。
巻文
まいぶみ 【巻文】
〔「まきぶみ」の転〕
巻紙に書き,巻物のように巻いた文。
⇔枚文(ヒラブミ)
巻斗
まきと [0] 【巻斗】
社寺建築の斗組(マスグミ)で,肘木(ヒジキ)の上にあって,一方向のみに桁または肘木を受ける斗(マス)。
巻替え
まきかえ [0] 【巻(き)替え】
相撲で,自分に有利な組み手に持ち込むため,差し手を差し替えること。
巻替える
まきか・える [4] 【巻(き)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 まきか・ふ
(1)新しく別なものを巻く。「包帯を―・える」
(2)相撲で,自分に有利な組み手に持ち込むため,差し手を差し替える。
巻末
かんまつ クワン― [0] 【巻末】
巻物や書物の最後。巻尾。
⇔巻頭
「―付録」
巻末
かんまつ【巻末(に)】
(at) the end of a book.→英和
巻本
まきほん [0] 【巻(き)本】
巻き物にした本。巻子(カンス)本。
巻柏
けんぱく [0] 【巻柏】
イワヒバの漢名。
巻柏
いわひば イハ― [2][0] 【岩檜葉・巻柏】
イワヒバ目の常緑性シダ植物。本州中部以西の岩上に生じ,高さ15センチメートル内外。枝は直立した仮茎の頂から分枝し,小さな鱗状の葉でおおわれる。一五〇以上の園芸品種がある。イワマツ。イワゴケ。[季]夏。
岩檜葉[図]
巻染め
まきぞめ [0] 【巻(き)染め】
絞り染めの一。布を巻いて糸でくくって染め,くくられた部分が白く残る染め方。
巻毛
まきげ [0] 【巻(き)毛】
頭髪などの,ちぢれて巻いている毛。
巻添い
まきぞい [0] 【巻(き)添い】
「まきぞえ(巻添)」に同じ。
巻添え
まきぞえ [0] 【巻(き)添え】
他人の事件・悪事に巻き込まれて,罪に問われたり,損害を受けたりすること。まきぞい。「事故の―を食う」「子供を―にする」
巻添えを食う
まきぞえ【巻添えを食う】
be involved <in> ;get mixed (up) <in> .
巻物
まきもの [0] 【巻(き)物】
(1)書画などを表装して軸に巻いたもの。巻子(カンス)。巻き文。
(2)軸に巻いた反物。
⇔板物
巻物
まきもの【巻物】
a scroll;→英和
a roll.→英和
巻狩
まきがり [0] 【巻狩(り)】
狩り場を四方から取り囲んで,獣を追い立てて捕らえる狩り。「富士の―」
巻狩り
まきがり [0] 【巻狩(り)】
狩り場を四方から取り囲んで,獣を追い立てて捕らえる狩り。「富士の―」
巻積雲
けんせきうん【巻積雲】
a cirrocumulus.
巻積雲
けんせきうん [3][4] 【巻積雲・絹積雲】
上層雲の一種。白雲の小さな塊が群集してまだら状または波状をなすもの。氷晶が集まったもので,通常6〜10キロメートルの高さに現れる。まだら雲。さば雲。うろこ雲。いわし雲。記号 Cc
巻立て
まきたて [0] 【巻(き)立て】
原木や玉切りした丸太を土場(ドバ)や貯木場に積み上げること。
→掽(ハエ)積み
巻筆
まきふで [0] 【巻(き)筆】
(1)芯を立てて紙で巻き,その周囲に獣毛を植えて穂を作った筆。明治初期まで和様書道で使われた。
(2)軸を色のついた糸で巻いて飾った筆。
巻紙
まきがみ【巻紙】
rolled[a roll of]letter paper.
巻紙
まきがみ [0] 【巻(き)紙】
(1)横半截した切り紙を横に長くつないで巻いた紙。毛筆で手紙を書くのに用いる。
(2)物を巻いて包む紙。「タバコの―」
巻経
まきぎょう [0] 【巻(き)経】
巻き物にした経文。
巻絞り
まきしぼり [3] 【巻(き)絞り】
絞り染めの技法の一。模様の輪郭を平縫いし,引き締めて縮め,袋状になった部分に糸を巻きつけて染める。
巻絹
まきぎぬ [3][0] 【巻(き)絹】
軸に巻いた絹布。腰差し。「北の方へは唐綾の御小袖,―など取添へて奉る/義経記 8」
巻絹
まきぎぬ 【巻絹】
能の一。四番目物。熊野へ巻き絹を奉納する都の男が,途中,音無の天神へ立ち寄って遅れたかどで縛られる。すると天神が巫女(ミコ)に乗り移って都の男を救い,祝詞(ノリト)をあげて物狂いとなり,神楽(カグラ)を舞う。
巻網
まきあみ [0] 【巻(き)網・旋網】
漁網のうち,巾着網・揚繰り網などの総称。一枚の幅広い網で魚群を取り囲んで,網の裾を絞って捕獲する。
巻線
まきせん [0] 【巻(き)線・捲き線】
コイル。「―抵抗器」
巻縮
けんしゅく [0] 【捲縮・巻縮】
繊維がちぢれていること。また,そのちぢれ。
巻繊
けんちん [3] 【巻繊】
〔「ちん」は唐音〕
中国から伝わり,日本化した料理。おおむね豆腐に野菜を取り合わせて油で揚げたり蒸したりしたもの。けんちゃん。
巻繊
けんちゃん [3] 【巻繊】
⇒けんちん(巻繊)
巻繊汁
けんちんじる [5] 【巻繊汁】
くずした豆腐と千切りにした野菜を油でいためて実としたすまし汁。[季]冬。
巻繊蒸
けんちんむし [0] 【巻繊蒸(し)】
豆腐・ごぼう・にんじん・きくらげ・麻の実などを胡麻油でいため,背開きにした小鯛などにつめて,蒸したもの。
巻繊蒸し
けんちんむし [0] 【巻繊蒸(し)】
豆腐・ごぼう・にんじん・きくらげ・麻の実などを胡麻油でいため,背開きにした小鯛などにつめて,蒸したもの。
巻纓
けんえい [0] 【巻纓】
冠の纓を内巻きにして,夾木(ハサミギ)でとめておくこと。四位・五位の武官が用いる。かんえい。まきえい。
→纓
巻纓
かんえい クワン― [0] 【巻纓】
⇒けんえい(巻纓)
巻纓
まきえい [0] 【巻纓】
⇒けんえい(巻纓)
巻脚絆
まききゃはん [3] 【巻(き)脚絆】
幅の狭い長い布を足首から巻き上げて,ひざ下でとめる脚絆。巻きゲートル。脚絆。
巻舌
まきじた [0] 【巻(き)舌】
(1)舌の先を巻くようにして,威勢よく話す口調。江戸っ子に特有のもの。「―でまくしたてる」
→べらんめえ口調
(2)堅苦しい口調。切り口上。「十五左衛門―にて,拙者儀は先年御長家に罷有つて/浮世草子・好色敗毒散」
巻舌で話す
まきじた【巻舌で話す】
trill one's r's;speak with trilled r's.
巻舒
けんじょ [1] 【巻舒】 (名)スル
(1)巻いたりのばしたりすること。広げることとしまうこと。「大雲の―するを望みつつ/落梅集(藤村)」
(2)出処進退。「―一己に非ず/性霊集」
巻菱湖
まきりょうこ 【巻菱湖】
(1777-1843) 江戸後期の書家。越後の人。本姓池田,名は大任。字(アザナ)は致遠。江戸に出て亀田鵬斎(ホウサイ)に学ぶ。欧陽詢(オウヨウジユン)など主に唐の書を学び独自の書体で一家を成した。著「十体源流」
巻葉
まきば [0] 【巻(き)葉】
芭蕉(バシヨウ)・蓮(ハス)などの若葉で,まだ巻いたままで開いていないもの。
巻袖
まきそで [0] 【巻袖】
筒袖の一。たもとの部分を巻き上げたような形の袖。三角袖。
巻貝
まきがい [2] 【巻(き)貝】
(1)腹足綱に属する軟体動物の総称。多くの種は背に螺旋(ラセン)状に巻いた貝殻をもつが,ナメクジやアメフラシのように殻のないものや,カサガイのように殻が笠(カサ)形になっているものもある。種類が多く,世界各地に分布。
(2){(1)}のうち,螺旋状に巻いた殻をもつ貝の総称。サザエ・タニシ・カタツムリなど。
巻貝
まきがい【巻貝】
a conch.→英和
巻起こす
まきおこ・す [4] 【巻(き)起こす】 (動サ五[四])
(1)風などがほこりや砂などを吹き上げる。「車が砂塵(サジン)を―・して疾走する」
(2)あることがきっかけとなって,ある状態を引き起こす。「センセーションを―・す」「論争を―・す」
[可能] まきおこせる
巻起こる
まきおこ・る [4] 【巻(き)起こる・捲き起こる】 (動ラ五[四])
多くのものを巻き込むかたちで,急に物事が盛んになる。「ブームが―・る」
巻足
まきあし [0] 【巻(き)足】
(1)立ち泳ぎの足の使い方。膝(ヒザ)を中心として下肢を外から内へ交互にまわして浮力をつけるもの。
(2)人形浄瑠璃で,片方の足を外からまわして他方の足の前に踏み出す,ゆったりした歩き方。
巻軸
まきじく [0] 【巻(き)軸】
軸を付けて巻き込めるようにした書画。
巻軸
かんじく クワンヂク [0] 【巻軸】
(1)文書・書画などを表装して軸に巻いたもの。巻物。
(2)巻物の軸に近い部分。すなわち一巻の末尾。
(3)巻中の最も優れた詩・歌・俳句。
(4)歌舞伎評判記などで,それぞれの部門の最高位の役者に与えられる称号。
(5)連判状などの最後に署名すること。最も重きをなす者が行う。
巻込み
まきこみ [0] 【巻(き)込み】
(1)柔道で,技をかけるとき相手を自分の体の動きに巻き込むようにして投げる技の総称。内股巻き込みなど。
(2)自動車が方向転換の際,内輪差によって二輪車や歩行者と車体の横面でぶつかること。
巻込む
まきこ・む [3] 【巻(き)込む】 (動マ五[四])
(1)巻いて中に入れる。包むように引き込む。「渦に―・まれる」「此文(コノフミ)には私一念を―・め,御許(モト)に差出しまゐらせ候/金色夜叉(紅葉)」
(2)いやおうなしにかかわりを持たせる。「市民を―・んだ政争」「事件に―・まれる」
[可能] まきこめる
巻返し
まきかえし [0] 【巻(き)返し】
(1)劣勢の状態から勢いを盛り返して反撃に転ずること。「―をはかる」「―に出る」
(2)糸・織物など巻いてあるもの,あるいは折り畳んであるものを,他の巻き棒に巻きとること。特に,機織りで,綛(カセ)になっている糸を枠などにきちんと巻きとること。
巻返し政策
まきかえし【巻返し政策】
a roll-back policy.
巻返す
まきかえ・す [3] 【巻(き)返す】 (動サ五[四])
(1)劣勢の状態から勢いを盛り返して反撃に転ずる。「試合の後半に―・して勝利を得る」
(2)巻いてあるものをいったん広げて,もとのように巻く。巻き直す。巻き戻す。「手紙を取出した。それを四五寸ばかり―・して/それから(漱石)」
[可能] まきかえせる
巻雲
けんうん【巻雲】
a cirrus.→英和
巻雲
まきぐも [0][3] 【巻(き)雲・捲き雲】
⇒けんうん(巻雲)
巻雲
けんうん [0] 【巻雲・絹雲】
対流圏の上部に現れる氷晶よりなる雲。俗にすじ雲と呼ばれ,繊細な繊維状の雲。気温が摂氏約マイナス二〇度以下のところに現れる。
巻頭
かんとう【巻頭】
<at> the beginning of a book.→英和
巻頭言 a foreword;→英和
a preface.→英和
巻頭論文 the opening article.
巻頭
かんとう クワン― [0] 【巻頭】
〔古く「かんどう」とも〕
(1)巻物・書物・雑誌などの,最初。
⇔巻末
「―を飾る」
(2)物事のはじめ。
巻頭言
かんとうげん クワン― [3] 【巻頭言】
書籍・雑誌などの最初に書く言葉や文章。
巻餅
けんぴ [1] 【巻餅】
干菓子の一種。小麦粉に砂糖・ゴマなどを加えて練り,薄く伸ばして焼いたものを固く細く巻いて小口切りにしたもの。けんぴん。
巻餅
けんぴん 【巻餅】
⇒けんぴ(巻餅)
巻首
かんしゅ クワン― [1] 【巻首】
巻物や書物のはじめの部分。巻頭。
⇔巻尾
巻髪
まきがみ [0] 【巻(き)髪】
頭髪を束ねてぐるぐる巻き,かんざしなどで無造作にとめること。また,その髪。
巻鬢
まきびん [0] 【巻鬢】
近世の男子の髪の結い方の一。鬢(ビン)の髪を下から上へかき上げて,月代(サカヤキ)のきわで巻きこむように髻(モトドリ)に合わせて髷(マゲ)に結ったもの。
巽
たつみ [0] 【巽・辰巳】
(1)方角の名。辰と巳との間。南東。
(2)江戸の遊里,深川のこと。江戸城の東南にあったからいう。辰巳の里。
巽
そん [1] 【巽】
易の八卦の一。算木で☴の形で示す。従順・卑下の徳を表し,南東(たつみ)の方角に配する。
巽位
そんい [1] 【巽位】
東南の方角。たつみ。
巾
きん [1] 【巾】
(1)布。
(2)ふきん。手拭い。
(3)頭巾。「頭(カシラ)に紺染(アオゾメ)の―を帔(カズ)き/読本・雨月(青頭巾)」
(4)箏(ソウ)の,一番手前の弦の名。
巾
べき [1] 【冪・巾】
〔数〕 同一の数や文字を何度か掛け合わせたもの。累乗。
巾
ちきり 【巾】
頭にかぶるもの。頭巾の類という。「其鐘を撃(ツ)かば,吏者(ツカイ)赤の―を前に垂れよ/日本書紀(孝徳訓)」
巾偏
はばへん [0] 【巾偏】
漢字の偏の一。「帆」「帳」などの「巾」の部分。布に関する文字を作る。きんべん。
巾偏
きんべん [0] 【巾偏】
⇒はばへん(巾偏)
巾子
こじ [1] 【巾子】
〔「こんじ」の撥音「ん」の無表記〕
冠(カンムリ)の頂上後部にあるもとどりを入れる突起。
→冠
巾子形
こじがた [0] 【巾子形】
〔冠の巾子に似た形であるところから〕
敷居のない門の中央に据えて,扉が外側に開くのを防ぐ石。外側が高く,内側が低い。
巾子紙
こじがみ [2] 【巾子紙】
冠の纓(エイ)を巾子に挟み止めるのに用いる紙。檀紙(ダンシ)を合わせて中央を切りさいた長方形のもの。
→金巾子(キンコジ)の冠
巾着
きんちゃく【巾着】
a money pouch;a purse.→英和
巾着
きんちゃく [3][4] 【巾着】
(1)布・革などで作った袋で,中に小物類を入れ,口を緒でくくるようにしたもの。古くは金銭・守り札・印形などを入れて腰に下げた。
(2)江戸時代の私娼の一。「舞子白人さては―などというて/浮世草子・立身大福帳」
巾着(1)[図]
巾着切り
きんちゃくきり [4][3] 【巾着切り】
〔巾着を切って金銭を盗んだところから〕
掏摸(スリ)。
巾着結び
きんちゃくむすび [5] 【巾着結び】
子供の下げ巾着につけたひもの結び方。
巾着網
きんちゃくあみ [4] 【巾着網】
巻き網の一。網の裾に金環をつけ,それに綱を通し,網で魚を囲んだあと,この綱を引き締めて獲るもの。引き締めた形が巾着に似ることからいう。主にイワシ・サバなどの回遊魚に用いる。
巾着網[図]
巾着草
きんちゃくそう [0] 【巾着草】
⇒カルセオラリア
巾着鯛
きんちゃくだい [4] 【巾着鯛】
(1)スズキ目キンチャクダイ科の海魚の総称。日本近海にはアデヤッコ・レンテンヤッコ・サザナミヤッコなど約三〇種がいる。
(2){(1)}の一種。全長約25センチメートル。体は著しく側扁し,楕円形に近い。体色は黄褐色で,五〜一〇本の暗青色の縦縞(ジマ)がある。本州中部以南の近海に分布。
巾着鯛(2)[図]
巾箱
きんそう [0] 【巾箱】
(1)布で貼った小箱。
(2)「巾箱本」の略。
巾箱本
きんそうぼん [0] 【巾箱本】
細字で書いてある小形の唐本(トウホン)。袖珍本(シユウチンボン)。
市
し [1] 【市】
地方公共団体の一。人口五万以上を有し,中心市街地にある戸数が全体の六割以上を占め,その他都市に必要な諸施設・諸要件を備えていることなどの条件を満たしているもの。
市
いち【市】
a fair;→英和
a market.→英和
市
いち [1] 【市】
(1)多くの人が集まって物を売買する場所。律令制時代には,官設の市が平城京・平安京それぞれの東西にひらかれ,地方の国府にも設けられた。中世以後,交通の要地に設けられ,また次第に定期市として発達し,貨幣の流通によって交換の場から商業市場へと発展。「縁日には―が立つ」
(2)多くの人が集まるところ。
→市をなす
(3)まち。市街。「数ならぬわが身は―の溝なれや行きかふ人の越えぬなければ/散木奇歌集」
市
し【市】
a city;→英和
a town;→英和
a municipality (行政区画).→英和
〜の city;municipal.→英和
市の上人
いちのしょうにん 【市の上人】
空也(クウヤ)の通称。
市の神
いちのかみ 【市の神】
⇒いちがみ(市神)
市の聖
いちのひじり 【市の聖】
空也(クウヤ)の通称。
市上
しじょう [0] 【市上】
まちなか。市中。
市中
しちゅう【市中(に)】
(in) the city[town,streets].→英和
市中銀行 a city bank.
市中
いちなか [0] 【市中】
町のなか。まちなか。しちゅう。「―は物のにほひや夏の月(凡兆)/猿蓑」
市中
しちゅう [0][2] 【市中】
まちのなか。
市中金利
しちゅうきんり [4] 【市中金利】
公定歩合に対して,民間金融機関が立てるコール-レートや預金金利・貸出金利。
市中銀行
しちゅうぎんこう [4] 【市中銀行】
中央銀行に対して,民間の銀行。狭義には全国の都市に支店をもつ都市銀行をさす。市銀。
市乳
しにゅう [0] 【市乳】
市販している牛乳。
市井
しせい [0][1] 【市井】
〔昔,中国で,井戸のある周辺に人家が集まったことから,あるいは市街では道が井の字の形をしているからともいう〕
人家の集まっている所。まち。ちまた。
市井
しせい【市井(の徒)】
(a man in) the street.→英和
市井の人
しせいのひと 【市井の人】
市中の庶民。
市井の徒
しせいのと 【市井の徒】
〔旧唐書(李密伝)〕
市中のならずもの。無頼の徒。
市井の臣
しせいのしん 【市井の臣】
〔「儀礼(士相見礼)」「孟子(万章下)」〕
市井に住む人。庶民。
市人
しじん [1][0] 【市人】
まちに住む人。また,商人。
市会
しかい【市会】
a city[municipal]assembly.‖市会議員 a member of the municipal assembly.市会議員選挙 a municipal election.市会議事堂 a city hall.
市会
しかい [0][2] 【市会】
(1)旧制で,市に置かれた議会。
(2)「市議会」の略。「―議員」
市価
しか [1][2] 【市価】
市場で売買されるときの商品の値段。
市価
しか【市価】
the market[current]price.〜が上(下)がる The market rises (falls).〜の変動 market fluctuation.
市内
しない [1] 【市内】
市の区域内。市のなか。
⇔市外
「―に住む」
市内
しない【市内(に)】
(in) the city.→英和
‖市内居住者 a city resident.市内電話 a local call.市内配達 city delivery.市内版 a city edition.
市内特別郵便物
しないとくべつゆうびんぶつ [1][7] 【市内特別郵便物】
第一種郵便物の一。限定した地域に,形状・重さ・取り扱いの同じものを一時に多数差し出すとき,料金が割安になる扱いの郵便物。
市制
しせい [0] 【市制】
(1)地方自治体としての市の制度。「―をしく」
(2)市の構成・組織・権能などを定めた旧憲法下の法律。1888年(明治21)制定。1947年(昭和22)地方自治法制定に伴い廃止。
市制
しせい【市制】
municipal organization.〜を敷く organize as a municipality;→英和
municipalize.
市勢
しせい [0] 【市勢】
人口・産業・経済などからみた市の動勢。
市区
しく【市区】
a municipal district; <improve> the streets.
市区
しく [1] 【市区】
(1)市と区。
(2)市街の区画。
市原
いちはら 【市原】
千葉県中西部,東京湾に臨む市。もと上総(カズサ)国の国府が置かれた。内陸に養老渓谷があり臨海は京葉工業地帯の中心。石油化学コンビナートがある。
市原王
いちはらのおおきみ 【市原王】
奈良時代の歌人。天智天皇の曾孫安貴王の子。万葉集に短歌八首を残す。生没年未詳。
市原野
いちはらの 【市原野】
歌舞伎舞踊の一。常磐津(トキワズ)。本名題「当稲俄姿画(ワセオクテニワカノスガタエ)」。三世桜田治助作詞。1863年江戸守田座初演。京都の市原野を舞台に,袴垂保輔(ハカマダレヤススケ)と源頼光に胡蝶の前がからむだんまり。
市参事会
しさんじかい [4] 【市参事会】
1888年(明治21)市に設置された,市長・助役および他の参事会員より成る執行機関。1911年以後は市会議員中の有力者より成る副議決機関となる。47年(昭和22)廃止。
市史
しし [1] 【市史】
市の歴史。また,それを記録した書物。
市司
いちのつかさ 【市司】
律令制で,都の市(イチ)を管理した官司。左右京職に属し,それぞれ東市司,西市司があった。
市営
しえい【市営】
municipal management.〜の municipal.→英和
〜にする municipalize.‖市営住宅 a municipal dwelling house.市営バス[地下鉄]a city bus[subway].
市営
しえい [0] 【市営】
市の経営。「―住宅」
市坊
しぼう [1][0] 【市坊】
市街(の区画)。まち。
市域
しいき [1] 【市域】
市の区域。
市報
しほう [0] 【市報】
市役所が市民に知らせる事柄を記載して各家庭に配る印刷物。
市場
いちば【市場】
a <fish> market.→英和
市場
いちば [1] 【市場・市庭】
(1)毎日または一定の日に商人が集まって商品を売買する所。生産物をもち寄って交換・売買する所。いち。「魚―」
(2)小さな店が集まって食料品・日用品などを常設的に売る所。マーケット。
市場
しじょう【市場】
a market;→英和
a fair;→英和
a mart.→英和
〜に出る(ている) come into (be on) the market.〜を求める(開拓する) seek (find) a market <for> .‖市場価格 market prices.市場操作 market operations.市場調査 a market research (市場そのものについて);a marketing research (市場活動全般にわたる).株式市場 a stock market.中央(卸売)市場 a central (wholesale) market.
市場
しじょう [0] 【市場】
〔market〕
(1)商品の売買が現実に行われる特定の場所。魚市場・中央卸売市場・証券取引所など。いちば。マーケット。
(2)商品としての財貨やサービスが交換され,売買される場についての抽象的な概念。国内市場・国際市場など。
(3)商品売買の範囲。「―を開拓する」
市場の失敗
しじょうのしっぱい [1] 【市場の失敗】
公害や公共財の十分な供給などが,市場の自動調整作用に委ねておいたのでは解決されないこと。
市場メカニズム
しじょうメカニズム [6] 【市場―】
⇒市場機構(シジヨウキコウ)
市場価値
しじょうかち [4] 【市場価値】
市場価格を決定する基礎となる価値。同種商品全体の平均価値に一致するものと考えられている。
市場価格
しじょうかかく [4] 【市場価格】
市場において成立している価格。需要と供給の一致したときに成立する価格。
市場労働
しじょうろうどう [4] 【市場労働】
賃金を受けとる労働。労働市場において商品として売買される労働力としての労働。家事労働・再生産労働と対比される概念。
市場占有率
しじょうせんゆうりつ [6] 【市場占有率】
特定期間内における,当該業界の総売り上げに対する特定の会社の製品の売り上げの比率。市場占拠率。マーケット-シェア。シェア。
市場均衡
しじょうきんこう [4] 【市場均衡】
ある財に対する需要と供給が市場において一致し,市場価格が成立すること。需要と供給の各主体均衡が価格によって市場で調整されて需給均衡が成立すること。
→市場価格
→主体均衡
市場機構
しじょうきこう [5][4] 【市場機構】
価格の変化に応じて,市場は需要と供給を自動的に調整し,均衡させるような仕組みになっていること。市場メカニズム。価格メカニズム。
市場町
いちばまち [3] 【市場町】
市場を中心に発達した町。
市場社会主義
しじょうしゃかいしゅぎ [7] 【市場社会主義】
生産手段の公有制を維持しつつ,自由競争という市場原理に基づいて生産・分配・資源配分を行おうとする経済体制。
市場経済
しじょうけいざい [4] 【市場経済】
個々の経済主体は自由に経済活動を行い(自由競争),社会全体の財の需要と供給は価格をバロメーターとする市場機構により調節される経済。
→計画経済
→自由経済
→統制経済
市場調査
しじょうちょうさ [4] 【市場調査】
⇒マーケティング-リサーチ
市場開放
しじょうかいほう [4] 【市場開放】
関税や輸入割当,排他的な商慣行などの,外国製品や企業に不利な制度を廃止し,自国市場を対外的に開放すること。
市塵
しじん [0] 【市塵】
(1)市街に立つちりやほこり。
(2)市中のにぎやかなこと。市中の雑踏。
市外
しがい [1] 【市外】
都市の区域外で,都市の周辺にある地域。
⇔市内
市外
しがい【市外】
<live in> the suburb(s) <of> ;→英和
<on> the outskirts <of> .→英和
〜の suburban.‖市外局番 <米> an area code; <英> an STD code.市外電話 <米> a long-distance call; <英> a trunk call.
市外通話
しがいつうわ [4] 【市外通話】
電話で,単位料金区域を越えて交わされる通話。市外電話。
市女
いちめ 【市女】
市で物をあきなう女。「徳町といふ―の富めるあなり/宇津保(藤原君)」
市女笠
いちめがさ [4] 【市女笠】
頂に高い巾子(コジ)のある菅(スゲ)の笠。本来,市女が用いた笠であったが,平安中期以降上流の女性の外出用となり,雨天には公卿も用いた。江戸時代には檜(ヒノキ)の折(ヘ)ぎ板などを組んで紙を貼り,黒漆を塗るようになった。
市女笠[図]
市姫
いちひめ [2] 【市姫】
市神(イチガミ)としてまつられる女神。市杵島姫命(イチキシマヒメノミコト)であることが多い。
市子
いちこ [0] 【市子・巫子・神巫】
(1)呪文を唱え,生き霊(リヨウ)や死霊(シリヨウ)を呼び出して自分にのりうつらせ,死後の様子や未来の事などを知らせることを職業とする女。口寄せ。巫女(ミコ)。いたこ。
(2)神前で神楽(カグラ)を奏する舞い姫。神楽女(カグラメ)。神巫(ミコ)。
市寸島比売命
いちきしまひめのみこと 【市杵島姫命・市寸島比売命】
記紀神話の神。宗像(ムナカタ)三女神の一。天照大神(アマテラスオオミカミ)と素戔嗚尊(スサノオノミコト)の誓(ウケイ)のとき生まれた。のち,弁才天と同一視され,また市神としてまつられることも多い。
市川
いちかわ イチカハ 【市川】
(1)千葉県北西部,東京湾に面する市。江戸川をはさんで東京に隣接する古くからの住宅地。商工業も発達。真間手児奈(ママノテコナ)の伝説地。
(2)兵庫県南部,神崎郡の町。市川が流れる。江戸期,生野銀山の金銀を搬送する要地。
市川
いちかわ イチカハ 【市川】
姓氏の一。
市川中車
いちかわちゅうしゃ イチカハ― 【市川中車】
(七世)(1860-1936) 歌舞伎俳優。屋号立花屋。当り役「時今也桔梗旗揚」の光秀役。
市川団十郎
いちかわだんじゅうろう イチカハダンジフラウ 【市川団十郎】
市川宗家の歌舞伎俳優。屋号成田屋。
(1)(初世)(1660-1704) 元禄期に活躍。江戸の荒事(アラゴト)をひらき,三升屋兵庫の名で多くの歌舞伎脚本を書いた。
(2)(二世)(1688-1758) 初世の長男。荒事に和事味を加え,市川家の芸の基礎を確立した。俳名栢莚(ハクエン)。
(3)(五世)(1741-1806) 四世の子。寛政期(1789-1801)の立役(タチヤク)の第一人者で,女方も兼ねた。俳名白猿。
(4)(七世)(1791-1859) 五世の孫。文化文政期(1804-1830)から幕末にかけて活躍。「勧進帳」など歌舞伎十八番を制定した。
(5)(九世)(1838-1903) 七世の子。明治時代,劇界の代表的な名優。活歴(カツレキ)という新史劇を創始した。五世尾上菊五郎・初世市川左団次とともに「団・菊・左」と称せられた。
市川団蔵
いちかわだんぞう イチカハダンザウ 【市川団蔵】
(七世)(1836-1911) 明治時代,東京を中心に活躍した歌舞伎俳優。技芸は非凡で当時の名優「団・菊・左」に次ぐ者といわれる。
市川大門
いちかわだいもん イチカハ― 【市川大門】
山梨県中西部,西八代郡の町。笛吹川に沿う。近世,幕府代官所がおかれた。古くから和紙を産した。
市川寿海
いちかわじゅかい イチカハ― 【市川寿海】
(三世)(1886-1971) 歌舞伎俳優。屋号成田屋。自由劇場,東宝劇団などにも参加。
市川小団次
いちかわこだんじ イチカハ― 【市川小団次】
(四世)(1812-1866) 歌舞伎俳優。屋号高島屋。世話狂言を完成した江戸劇壇最後の大立者。当り役「東山桜荘子」(佐倉宗吾)「鼠小僧」
市川左団次
いちかわさだんじ イチカハ― 【市川左団次】
歌舞伎俳優。屋号高島屋。
(1)(初世)(1842-1904) 四世市川小団次の養子。大坂の生まれ。九世市川団十郎・五世尾上菊五郎とともに「団・菊・左」と称せられた名優。明治座を創設し,ここを中心に活躍した。
(2)(二世)(1880-1940) 初世の長男。1909年(明治42)小山内薫と自由劇場を創設し新劇の先駆をなし,また岡本綺堂と提携し新歌舞伎をひらいた。
市川房枝
いちかわふさえ イチカハ― 【市川房枝】
(1893-1981) 婦人運動家・政治家。愛知県生まれ。平塚らいてうらと新婦人協会を創立し,婦人参政権獲得に尽力。第二次大戦後,新日本婦人同盟(現,日本婦人有権者同盟)を組織,理想選挙を唱え,1953年から五回参議院選挙に当選。
市川正一
いちかわしょういち イチカハシヤウイチ 【市川正一】
(1892-1945) 社会主義運動家。山口県生まれ。早大卒。日本共産党の創立に参加し,指導者の一人として活躍。1929年検挙され,無期懲役。獄死。「日本共産党小史」は公判廷での陳述を編集したもの。
市川猿之助
いちかわえんのすけ イチカハヱンノスケ 【市川猿之助】
(二世)(1888-1963) 歌舞伎俳優。屋号沢瀉(オモダカ)屋。晩年猿翁を名乗る。初世猿之助の長男。1920年(大正9)春秋座を結成し新劇運動を展開,また優れた新舞踊劇「虫」「独楽(コマ)」「黒塚」などを創演した。
市川紙
いちかわがみ イチカハ― [4] 【市川紙】
山梨県市川大門町に産する和紙。
市庁
しちょう [2][1] 【市庁】
市役所。
市庁
しちょう【市庁】
a city hall;a municipal office.
市座
いちくら [0] 【肆・市座】
〔後に「いちぐら」とも〕
古代から中世に,市で商品を並べた所。後の見世棚にあたる。
市座
いちざ [0] 【市座】
中世,市場で荘園領主の保護のもとに販売座席(店舗)を独占していた特権的同業者団体。
市庭
いちば [1] 【市場・市庭】
(1)毎日または一定の日に商人が集まって商品を売買する所。生産物をもち寄って交換・売買する所。いち。「魚―」
(2)小さな店が集まって食料品・日用品などを常設的に売る所。マーケット。
市役所
しやくしょ【市役所】
a city hall;a town hall.⇒市庁.
市役所
しやくしょ [2] 【市役所】
市長や市の職員が市の行政事務を扱う役所。市庁。
市政
しせい【市政】
municipal administration.
市政
しせい [0] 【市政】
地方自治体としての市の政治。
市日
いちび [2] 【市日】
定期的に市を開く日。市の立つ日。
市有
しゆう [0] 【市有】
自治体としての市が所有すること。
市有の
しゆう【市有の】
municipal;→英和
city-owned.〜にする municipalize.
市朝
しちょう [1][0] 【市朝】
(1)市井と宮中。「栄花を旦夕にあらそひ,勢利を―にきほふ/平治(上・古活字本)」
(2)市中。巷間(コウカン)。「我首を刎(ハネ)て―に曝さるるか/太平記 28」
市村
いちむら 【市村】
姓氏の一。
市村座
いちむらざ 【市村座】
歌舞伎劇場。中村座・森田座とともに江戸三座の一。1634年,江戸葺屋町に村山座として創設。67年頃改称して市村座。1841年浅草猿若町に移転。明治中期以降下谷二長町にあり,六世尾上菊五郎・初世中村吉右衛門ら若手が出演して,市村座時代を現出したが,1932年(昭和7)焼失して廃座。
市村瓚次郎
いちむらさんじろう 【市村瓚次郎】
(1864-1947) 東洋史学者。茨城県生まれ。東大教授。1889年(明治22),森鴎外らと新声社を創立。考証学にすぐれた。著「支那史要」「東洋史統」ほか。
市村羽左衛門
いちむらうざえもん 【市村羽左衛門】
江戸市村座座元。歌舞伎俳優。宇(羽)左衛門は三世からの称。
(1)(初世)(1605-1652) 本名村山又三郎。堺の人。江戸に村山座(のちの市村座)を創設した。
(2)(三世)(?-1686) 市村宇左衛門と名乗る。村山座を市村座と改称。のち一四世まで代々座元と俳優を兼ねた。
(3)(八世)(1698-1762) 屋号菊屋。宇左衛門の「宇」の字を「羽」と改めた。
(4)(九世)(1725-1785) 興行権を桐座に譲る。役者としては所作事に優れた。
(5)(一二世)(1812-1851) 市村座(一〇世が再開)座元を継ぎ櫓を再開。所作事・和事・実事をよくした。
(6)(一三世)尾上(オノエ)菊五郎(五世)の前名。
(7)(一五世)(1874-1945) 屋号橘(タチバナ)屋。大正から昭和期にかけて活躍。容姿と口跡にすぐれ,二枚目役者として名声を博した。
市来貝塚
いちきかいづか 【市来貝塚】
鹿児島県日置郡市来町にある縄文時代の貝塚。九州南部の縄文後期の市来式土器の標準遺跡。
市杵島姫命
いちきしまひめのみこと 【市杵島姫命・市寸島比売命】
記紀神話の神。宗像(ムナカタ)三女神の一。天照大神(アマテラスオオミカミ)と素戔嗚尊(スサノオノミコト)の誓(ウケイ)のとき生まれた。のち,弁才天と同一視され,また市神としてまつられることも多い。
市松
いちまつ [0] 【市松】
(1)「市松模様」「市松染め」の略。
(2)「市松人形」の略。
市松
いちま [0] 【市松】
〔「いちまつ」の略〕
市松人形。主に,関西でいう。「―さん」
市松人形
いちまつにんぎょう [5] 【市松人形】
〔歌舞伎役者佐野川市松の姿を写したという〕
近世末期に流行した,木彫りの男児の人形。手が動き,腰・膝・足首が折れ曲がるように作られ,着せ替えたり抱いたりして遊んだ。桐(キリ)のおが屑を固めたものや焼き物・張り子などでも作られ,腹に笛を仕込んだものもあった。いちまつ。いちま。
市松染
いちまつぞめ [0] 【市松染(め)】
市松模様を染め出すこと。また,染め出したもの。市松。
市松染め
いちまつぞめ [0] 【市松染(め)】
市松模様を染め出すこと。また,染め出したもの。市松。
市松模様
いちまつもよう [5] 【市松模様】
色の違う二種類の正方形または長方形を,互い違いに並べた模様。江戸中期,歌舞伎役者佐野川市松がこの模様の袴(ハカマ)を用いたことから広まったという。石畳模様。元禄模様。市松。
市松模様[図]
市松模様
いちまつもよう【市松模様(の)】
check(er)s (check(er)ed).
市民
しみん【市民】
a citizen.→英和
神戸〜 the citizens of Kobe.‖市民教育 civic education.市民権 citizenship.市民税 a municipal tax.
市民
しみん [1] 【市民】
(1)その市に住んでいる人。また,都市の住人。「―会館」
(2)〔citizen〕
国政に参与する権利をもつ人。公民。中世ヨーロッパ都市の自治に参与する特権をもつ住民に由来する。
(3)〔(フランス) bourgeois〕
ブルジョア。市民階級。
市民マラソン
しみんマラソン [4] 【市民―】
一般の市民が参加できるマラソン大会。ホノルル・青梅・ボストンなどで開催されるものが有名。
市民ランナー
しみんランナー [4] 【市民―】
専門的なトレーニングを受けることなく,趣味で走り始め,自らの創意工夫と努力によって一本立ちしたランナー。
市民戦争
しみんせんそう [4] 【市民戦争】
〔civil war〕
内乱。
市民権
しみんけん [2] 【市民権】
(1)〔citizenship〕
国民,あるいは市民として思想・行動・財産の自由が保障され,また国政に参加する権利。
(2)(アメリカ合衆国などで)国籍。州籍。「アメリカに移住して―を取る」
(3)(特殊だったものが)広く世に行われて一般化すること。「この言葉はもう―を得た」
市民法
しみんほう [2] 【市民法】
(1)古代ローマで,ローマ市民にのみ適用された実定法。
(2)近代市民社会を規律する法体系。私法を中核とする。社会法に対する語。狭義には民法のこと。
市民社会
しみんしゃかい [4] 【市民社会】
自由・平等な個人が,自立して対等な関係で構成することを原理とする社会。封建的な身分制度を打破した市民革命によって成立した社会。ブルジョア社会。
市民税
しみんぜい [2] 【市民税】
⇒市町村民税(シチヨウソンミンゼイ)
市民薄明
しみんはくめい [4] 【市民薄明】
三種の薄明のうち,日没から太陽の中心高度が地平線下六度になるまでの薄明をいう。この間はまだ灯火なしでも屋外で作業ができる。常用薄明。
→薄明
市民農園
しみんのうえん [4] 【市民農園】
都市住民が余暇活動として行う作物栽培のための農園。円滑な整備を促進するため,1990年に市民農園整備促進法が公布された。
市民運動
しみんうんどう [4] 【市民運動】
政治的・社会的問題の解決をめざして,特定の政治信条にとらわれず,市民が公民としての自覚に基づいて行う運動。
市民階級
しみんかいきゅう [4] 【市民階級】
〔(フランス) bourgeoisie〕
ブルジョアジー。市民革命の推進力となり,封建制を打破した近代民主主義の担い手となり,資本主義経済体制を確立した都市の中産階級。
市民革命
しみんかくめい [4] 【市民革命】
新興の産業資本家を主体とする市民階級が封建権力や絶対主義権力を倒し,国家権力を掌握する政治変革。封建的秩序を解体し,議会制の確立,身分制の廃止,営業の自由に代表される近代市民社会を確立した。フランス革命やピューリタン革命の類。ブルジョア革命。
市気
しき [1] 【市気】
人々の歓心を得ようとおもねる気持ち。「理想のない技巧家を称して,所謂―匠気のある芸術家と云ふのだらうと/文芸の哲学的基礎(漱石)」
市河
いちかわ イチカハ 【市河】
姓氏の一。
市河三喜
いちかわさんき イチカハ― 【市河三喜】
(1886-1970) 英語学者。東京生まれ。東大教授。著「英文法研究」,編「英語学辞典」など。
市河寛斎
いちかわかんさい イチカハクワンサイ 【市河寛斎】
(1749-1820) 江戸後期の儒者・漢詩人。上野(コウズケ)の人。昌平黌(シヨウヘイコウ)に学び,のちに員長を務めた。辞任後,富山藩校教授を務めるかたわら,江戸に江湖詩社を開き,漢詩壇に新風を興した。著「日本詩紀」「全唐詩逸」など。
市河米庵
いちかわべいあん イチカハ― 【市河米庵】
(1779-1858) 江戸後期の書家。寛斎の子。宋の米芾(ベイフツ)の書論を基に米庵流を確立。巻菱湖(マキリヨウコ)・貫名海屋(ヌキナカイオク)とともに幕末の三筆と称される。
市況
しきょう【市況】
(the tone of) the market.→英和
株式市況 the stock market.
市況
しきょう [0] 【市況】
株式市場や商品市場での,株式や商品の取引の状況。市場の景気。
市町村
しちょうそん [2] 【市町村】
(1)市と町と村。
(2)地方自治法により一括して規定される地方団体。一定の区域と区域内の住民を基盤とし,一定の自治権をもつ。都道府県とともに,地方公共団体と呼ばれる。
市町村
しちょうそん【市町村】
cities,towns and villages;municipalities.
市町村条例
しちょうそんじょうれい [6] 【市町村条例】
市町村が,その自治立法権に基づき,市町村議会の議決により制定する法規。
→条例
市町村民税
しちょうそんみんぜい [6] 【市町村民税】
市町村がその区域内に住所をもつ住民,または事務所・事業所をもつ法人に課する住民税。
市町村税
しちょうそんぜい [4] 【市町村税】
市町村が課税主体となる租税。普通税として市町村民税・固定資産税・市町村たばこ税など,目的税として入湯税・都市計画税などがある。市税。市民税。
市町村組合
しちょうそんくみあい [6] 【市町村組合】
土木・衛生・教育その他事務の一部を共同して処理する目的で,市町村が組織する特別地方公共団体。地方自治法上,一部事務組合と呼ばれる。
市町村議会
しちょうそんぎかい [6] 【市町村議会】
市町村の議決機関。市町村住民によって選出された議員をもって構成する,市町村の最高の意思決定機関。
市町村長
しちょうそんちょう [4] 【市町村長】
市町村の長。市町村の最高執行機関であり,その代表者。二五歳以上の市町村民のうちから公選により選任される。任期は四年。
市神
いちがみ [0][2] 【市神】
市場の守護をする神。祭神は市杵島姫命(イチキシマノヒメノミコト)が多く,事代主命・大国主命・恵比須・大黒などもまつられる。神体は円形・卵形などの自然石で,神社の境内などにあるが,本来は市の開かれる場所の路傍にまつられていたものと思われる。いちのかみ。
市祭
いちまつり [3] 【市祭(り)】
中世,市場開設の際,市神(イチガミ)の前で行われた祭礼。修験者などが祭文を読み,また猿楽や種々の芸能が演じられた。
市祭り
いちまつり [3] 【市祭(り)】
中世,市場開設の際,市神(イチガミ)の前で行われた祭礼。修験者などが祭文を読み,また猿楽や種々の芸能が演じられた。
市税
しぜい [1][0] 【市税】
市が賦課・徴収する地方税。
市税
しぜい【市税】
a municipal tax.
市立
いちりつ【市立】
⇒市立(しりつ).
市立
いちりつ [0] 【市立】
〔「私立(シリツ)」と同音になるので区別していう〕
「しりつ(市立)」に同じ。「―高校」
市立
しりつ [1] 【市立】
市が設立・経営していること。また,そのもの。いちりつ。「―図書館」
市立の
しりつ【市立の】
municipal;→英和
city.→英和
市立学校 a municipal school.
市舶司
しはくし 【市舶司】
中国で海上貿易関係の事務を担当した官庁。唐代中期に始まり,明代まで存続した。
市街
しがい [1] 【市街】
多くの人家や商店が立ち並んでいる地域。ちまた。
市街
しがい【市街】
the streets;a town.→英和
‖市街戦 street fighting.市街電車 <米> a streetcar; <英> a tram(car).市街地 a town area (郊外に対して).
市街化区域
しがいかくいき [5] 【市街化区域】
都市計画法による都市計画区域のうち,すでに市街地を形成している区域および今後優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域。
市街化調整区域
しがいかちょうせいくいき [9] 【市街化調整区域】
都市計画法による都市計画区域のうち,原則として開発が抑制されている区域。一定規模以上の計画的開発を除き市街化が抑制されている。
市街地
しがいち [2] 【市街地】
人家や商店・ビルなどが立ち並び,農地や自然のままの林・草原などが見られなくなった地域。
市街戦
しがいせん [0] 【市街戦】
市街地で行われる戦闘。
市街電車
しがいでんしゃ [4] 【市街電車】
市街地を走る路面電車。
市警
しけい [0] 【市警】
旧警察法下,各市におかれた警察。
市議
しぎ [1] 【市議】
「市議会議員」の略。
市議会
しぎかい [2] 【市議会】
市の議決機関。市民によって選出された議員によって構成。市会。
市議会議員
しぎかいぎいん [5] 【市議会議員】
市議会を構成する議員。市会議員。市議。
市谷
いちがや 【市谷】
東京都新宿区東部の地名。住宅地。江戸城の市ヶ谷見付があった。市ヶ谷。
市販
しはん [0] 【市販】 (名)スル
店で売っていること。また,売ること。「一般商品として―される」「―の薬で間に合わせる」
市販されている
しはん【市販されている】
be on the market.→英和
市費
しひ【市費】
municipal expenditure.
市費
しひ [1] 【市費】
市の経費。市の費用。
市賈
しこ [1][2] 【市賈】
市場の商人。あきんど。
市道
しどう [0] 【市道】
市費で建設・維持する道路。
市邑
しゆう [0] 【市邑】
都市。都会。町。
市郎兵衛殺し
いちろべごろし [6] 【市郎兵衛殺し】
ドクウツギの別名。
市部
しぶ [1] 【市部】
その都道府県内で市制をしいている地域。市に属する地域。
→郡部
市銀
しぎん [0] 【市銀】
「市中銀行(シチユウギンコウ)」の略。
市長
しちょう [2][1] 【市長】
市の長。日本では二五歳以上の市民のうちから公選により選任され,任期は四年。
市長
しちょう【市長】
a mayor.→英和
〜の任期 mayoralty.〜選挙 a mayoral(ty) election.
市門
しもん [1] 【市門】
(城郭都市で)街の入り口にある門。
市隠
しいん [1] 【市隠】
公の仕事につかず,市井(シセイ)にひっそりと住むこと。また,その人。「東京―仮名垣魯文戯著/安愚楽鍋(魯文)」
市電
しでん [0] 【市電】
市営電車。また,市街地を走る路面電車。
市電
しでん【市電】
<米> a (municipal) streetcar; <英> a tram(car).→英和
市頭
しとう [0] 【市頭】
市中。まちなか。
布
ぬの [0] 【布】
(1)織物の総称。古くは,絹に対して,麻・葛(クズ)・苧(カラムシ)など植物の繊維で織ったものをさし,のち木綿を含めていうようになった。さらにのちには,絹をも含めて織物の総称となった。
(2)建築で,平ら・水平・横などの意を表す。「―石」「―羽目」「―丸太」「―基礎」
布
ぬの【布】
(a piece of) cloth.→英和
布
ふ [1] 【布】
(1)ぬの。
(2)布銭(フセン)。
布
の [1] 【幅・布】
(1)布製のものの幅(ハバ)を数える単位。並幅(約36センチメートル)一枚を一幅(ヒトノ)とする。「四―の布団」「三―半」
(2)接ぎ合わせた布の一枚一枚。「主や誰きるひとなしに藤袴見れば―ごとにほころびにけり/詞花(秋)」
布く
し・く [0] 【敷く・布く】 (動カ五[四])
(1)平らに広げて置く。「布団を―・く」「カーペットを―・く」
(2)おおうように一面に並べる。しきつめる。「砂利を―・く」
(3)下にあてがうために物を平らに置く。「座布団を―・く」「下敷きを―・いて書く」「緑なす蘩蔞(ハコベ)は萌えず若草も―・くによしなし/落梅集(藤村)」
(4)おさえつける。「亭主を尻に―・く」「組み―・く」
(5)広くゆきわたらせる。発布する。《布》「善政を―・く」「戒厳令を―・く」
(6)配置する。また,施設を取り付ける。敷設する。「鉄道を―・く」「陣を―・く」
(7)一面に広がる。
(ア)おおうようにすき間なく散らばる。散りしく。「いつしか雪の降出でて,薄白く庭に―・けるなり/金色夜叉(紅葉)」
(イ)広く満ち満ちる。「霧の―・きたる夜なりし/遠野物語(国男)」
(8)治める。統治する。「天皇(スメロキ)の―・きます国の天の下/万葉 4122」
[可能] しける
[慣用] 尻に―・レールを―
布の子
めのこ [0] 【布の子】
こんぶを細かく切ったもの。
布丸太
ぬのまるた [3] 【布丸太】
建築現場などで,足場の柱を横につなぐために渡した丸太。
布令
ふれ [0][2] 【触れ・布令】
〔動詞「ふれる(触)」の連用形から〕
(1)広く人々に告げ知らせること。また,その人。相撲・芝居などの興行で,日時・取組・演目などを告げたり,物売りが売り物の名を告げたりすること。「前―」
(2)官府・主君など上位者から一般の人に告げ知らせる決まり・命令など。また,その文書。お触れ。
布令
ふれい [0] 【布令】 (名)スル
命令を広く一般に知らせること。また,その命令。「予め定価を―して/公議所日誌」
布作面
ふさくめん [3] 【布作面】
正倉院に伝わる,麻布製の伎楽面。布上に顔を墨書したもので,頬(ホオ)・唇などに丹色を塗り,目の部分を切り取ってある。
布切れ
ぬのぎれ [0] 【布切れ】
布のきれはし。布の一片。ぬのきれ。
布告
ふこく [0] 【布告】 (名)スル
(1)広く一般に知らせること。
(2)政府が広く国民に知らせること。「緊急事態の―を発する」
(3)国家の意思を内外に知らせること。「宣戦を―する」
(4)特に1886年(明治19)以前に発布された命令・法律の類。太政官布告など。
布告
ふこく【布告(を出す)】
(issue) a proclamation;(make) an announcement.〜する proclaim;→英和
announce.→英和
布団
ふとん【布団】
bedclothes (夜具);→英和
a mattress (敷布団);→英和
a quilt (掛布団).→英和
〜をあげる put away the bedding.→英和
〜を敷く make a[one's]bed.→英和
布団
ふとん [0] 【布団・蒲団】
〔「蒲団」の唐音,「布」は当て字〕
(1)袋に縫った布の中に綿・鳥の羽毛・わらなどを入れたもの。寝具や防寒・保温用にする。[季]冬。《―着て寝たる姿や東山/嵐雪》
(2)僧や修行者が座禅などに用いる丸い敷物。本来は蒲(ガマ)の葉で編んだ。ほたん。
布団皮
ふとんがわ [0] 【布団皮】
布団の綿などを包んでいる布。
布団綿
ふとんわた [2][0] 【布団綿】
布団に入れる綿。
布団蒸
ふとんむし [0][2] 【布団蒸(し)】
いたずらなどで,人に布団をかぶせて押さえ込むこと。
布団蒸し
ふとんむし [0][2] 【布団蒸(し)】
いたずらなどで,人に布団をかぶせて押さえ込むこと。
布地
ぬのじ [0] 【布地】
衣服のための布。織物。切れ地。
布基礎
ぬのきそ [0] 【布基礎】
基礎の一。壁下などに用いられる,細長く連続した基礎。
布子
ぬのこ [0] 【布子】
木綿の綿入れ。[季]冬。
→小袖(コソデ)
布局
ふきょく [0] 【布局】
(1)碁石を局面に配置すること。
(2)全体の配置。
布屏風
ぬのびょうぶ [3] 【布屏風】
布を張って作った屏風。絹の屏風に対し,田舎向きとされた。「いやしげなるもの,…―のあたらしき/枕草子 149」
布巻
ぬのまき [0] 【布巻(き)】
(1)織物の仕上げで,布にしわや折り目ができるのを防ぎ,また布目を正すために,布を木の棒や鉄板に巻きつけること。
(2)「千(チ)巻き」に同じ。
布巻き
ぬのまき [0] 【布巻(き)】
(1)織物の仕上げで,布にしわや折り目ができるのを防ぎ,また布目を正すために,布を木の棒や鉄板に巻きつけること。
(2)「千(チ)巻き」に同じ。
布巾
ふきん【布巾】
a duster;→英和
a dishcloth (皿洗い用).→英和
布巾
ふきん [2] 【布巾】
食器などを拭くための布。
布帛
ふはく [0] 【布帛】
綿・麻布と絹布。織物。
布幣
ふへい [0] 【布幣】
⇒布銭(フセン)
布引
ぬのびき [0] 【布引(き)】
(1)布をさらすために,広げて引っ張ること。
(2)平安時代,朝廷の相撲(スマイ)の節会(セチエ)などで,左右の力士に布を引かせて力を競わせた行事。「最手(ホテ)出で来て―などするに/宇津保(俊蔭)」
(3)人が引きも切らず続くこと。絶え間のないこと。「其日は殊更聖廟の御縁日にて,参詣の貴賤―なりけるが/太平記 23」
布引き
ぬのびき [0] 【布引(き)】
(1)布をさらすために,広げて引っ張ること。
(2)平安時代,朝廷の相撲(スマイ)の節会(セチエ)などで,左右の力士に布を引かせて力を競わせた行事。「最手(ホテ)出で来て―などするに/宇津保(俊蔭)」
(3)人が引きも切らず続くこと。絶え間のないこと。「其日は殊更聖廟の御縁日にて,参詣の貴賤―なりけるが/太平記 23」
布引の滝
ぬのびきのたき 【布引の滝】
神戸市を流れる生田川上流にかかる滝。雄滝と雌滝がある。((歌枕))「天の川これや流れの末ならむ空より落つる―/金葉(雑上)」
布引山地
ぬのびきさんち 【布引山地】
三重県中部を南北に走る山地。東側は伊勢平野,西側は上野盆地となる。700〜900メートルの山が多い。
布引観音
ぬのびきかんのん 【布引観音】
長野県小諸市にある天台宗の寺,釈尊(シヤクソン)寺の通称。「牛に引かれて善光寺参り」の縁起がある。
布志名焼
ふじなやき 【布志名焼】
島根県玉湯町布志名で産する陶器。寛延(1748-1751)年間,船木与治兵衛の創業という。日用雑器を主とする。
布掘り
ぬのぼり [0] 【布掘り】
基礎工事で,建物の壁などに合わせて細長く溝(ミゾ)状に土を掘ること。
→総掘り
→壺(ツボ)掘り
布教
ふきょう【布教】
propagation.〜する preach[propagate] <a religion> .→英和
‖布教師 a missionary.
布教
ふきょう [0] 【布教】 (名)スル
宗教を広めること。「―活動」「キリスト教を―する」
布敷
ぬのじき [0] 【布敷】
方形や長方形の切り石やれんがを,目地(メジ)の一方を真直ぐ通し,他方は一段おきに通るように敷く敷き方。「―石」
→敷石
布施
ふせ 【布施】
大阪府東大阪市の地区。旧市。大阪市に隣接する商工業地区。
布施
ふせ [2][0] 【布施】 (名)スル
〔仏〕
〔梵 dāna〕
(1)他人に施し与えること。金品を与えることに限らず,教えを説き示すこと,恐れ・不安を除いてやること,また広く社会福祉的活動を行うことをいう。仏教の基本的実践徳目。施。檀那(ダンナ)。
(2)僧や巡礼などに金品を与えること。また,その金品。特に,仏事の際の僧に対する謝礼。「お―を包む」
布施
ふせ【布施】
alms;→英和
an offering.→英和
布施
ふせ 【布施】
姓氏の一。
布施屋
ふせや [2] 【布施屋】
奈良・平安時代,調庸の運脚夫や役民のために,寺や国などが設けた休養施設。行基が畿内に設けたもの,東大寺が大和国に設けたものなどが知られる。
布施無経
ふせないきょう フセナイキヤウ 【無布施経・布施無経】
狂言の一。布施を出し忘れた檀家に,何とか思い出させようと僧があれこれ苦心するというもの。
布施物
ふせもつ [2][0] 【布施物】
布施にする物。ふせもの。
布施辰治
ふせたつじ 【布施辰治】
(1880-1953) 弁護士・社会運動家。宮城県生まれ。明治法律学校卒。人権問題に関心をもち,米騒動・亀戸事件・朴烈事件や三・一五事件,戦後の三鷹事件などの弁護を担当。また,自由法曹団を創設。
布晒し
ぬのざらし [3] 【布晒し】
(1)布を洗って日にさらすこと。
(2)両手に長い布を持って洗いさらすさまを表す舞踊。また,その曲。長唄「越後獅子」,清元「六玉川(ムタマガワ)」など。
布海苔
ふのり【布海苔】
glue.→英和
布海苔
ふのり [0] 【布海苔・海蘿・鹿角菜】
(1)紅藻類カクレイト目の海藻。潮間帯の岩礁に群落を作る。フクロフノリ・ハナフノリ・マフノリなどの種類があり,藻体はいずれも軟骨質で枝分かれが多い。[季]夏。
(2){(1)}を天日にさらして乾燥したもの。水を加えて煮て糊として,織物の糸や絹布の洗い張り,捺染(ナツセン)などに用いる。
布漉し
ぬのごし [0][2] 【布漉し】 (名)スル
布でこすこと。また,こしたもの。
布片
ふへん [0] 【布片】
布きれ。
布狩衣
ぬのかりぎぬ [3] 【布狩衣】
布で作った狩衣。もとは許しを得た人が暑中に着用したが,鎌倉時代になると身分を問わず夏に着用。下着には単(ヒトエ)を着,帷子(カタビラ)は着ない。
布留
ふる 【布留】
奈良県天理市の地名。石上(イソノカミ)神宮がある。((歌枕))「石上―の神杉(カムスギ)神(カム)さぶる/万葉 2417」
布留遺跡
ふるいせき 【布留遺跡】
奈良県天理市天理教会構内にある古墳時代の遺跡。土師器(ハジキ)を多く出土。東に縄文後期の遺跡が隣接する。
布目
ぬのめ [0] 【布目】
(1)布の織目。布のたて糸とよこ糸が交差して現す文(アヤ)。
(2)布の織目のような模様。
(3)下地に張った布目が表に現れている漆塗り。
(4)焼き物の素地(キジ)肌に現れた布の糸目跡。型抜きの際,素地を型から離しやすくするため濡れた布を敷くのでつく跡。後には一種の装飾としてつけるようになった。織部焼に多く見られる。
布目
ぬのめ【布目】
texture.→英和
〜の woven.→英和
布目塗
ぬのめぬり [0] 【布目塗(り)】
地に布・紗(シヤ)を張り,その上に漆をかけて布目の模様を現した漆塗り。
布目塗り
ぬのめぬり [0] 【布目塗(り)】
地に布・紗(シヤ)を張り,その上に漆をかけて布目の模様を現した漆塗り。
布目瓦
ぬのめがわら [4] 【布目瓦】
布目の文様のある瓦。瓦を作るとき,瓦の型に粘土が張りつくのを防ぐために間に入れる布の跡が残ったもの。古代の瓦に多い。
布目紙
ぬのめがみ [3] 【布目紙】
布目の模様が現れている紙。羅文紙(ラモンシ)。
布目象眼
ぬのめぞうがん [4] 【布目象眼】
地金に布目状の筋を彫り,その上に金や銀の薄い板を布目にかませて打ち込んで平面にした象眼技法。
布直垂
ぬのひたたれ 【布直垂】
麻などの布製の直垂。江戸時代には五位の武家,すなわち諸大夫以上の礼服となり,大紋(ダイモン)と称した。
布着せ
ぬのきせ [0] 【布着せ】
〔「ぬのぎせ」とも〕
漆器で,素地調整のために布を貼ること。
布石
ふせき【布石】
preliminary moves (囲碁);preliminaries (準備).
布石
ふせき [0] 【布石】 (名)スル
(1)囲碁で,序盤に全局的な構想に立って石を置くこと。また,その打ち方。「―の段階を終わる」
(2)将来のためにあらかじめ整えておく手はず。「将来への―とする」「先を見通して―しておく」
布石
ぬのいし [2] 【布石】
(1)布敷(ヌノジキ)に用いる石。布敷石。
(2)土台下などに,長く敷いた石。
布置
ふち [2] 【布置】 (名)スル
物を適当な位置におくこと。配置。
布羽目
ぬのばめ [0] 【布羽目】
板を横に張った羽目。横羽目。
布肩衣
ぬのかたぎぬ [3] 【布肩衣】
麻・苧(カラムシ)などの繊維で織った布で作った粗末な肩衣。
布薩
ふさつ [0] 【布薩】
〔梵 poṣadha〕
毎月一五日・三〇日に僧が集まり,自己の罪過を反省し懺悔する儀式。在家では六斎日に八斎戒を守り,善を増大することをいう。
布衍
ふえん [0] 【敷衍・布衍・敷延】 (名)スル
(1)おしひろげること。展開すること。
(2)意義・意味をおしひろめて説明すること。また,わかりやすく詳しく説明すること。「師説を―する」「梅子は始めて自分の本意を―しに掛つた/それから(漱石)」
布衣
ふい [1] 【布衣】
〔昔,中国で庶民は布(フ)(絹以外の織物)を身につけたことから〕
官位のない人。庶民。ほい。「―より天下取り給ふ程の大功をば遂げ給ひき/仮名草子・浮世物語」
→ほい(布衣)
布衣
ほい [1] 【布衣】
〔「ほうい」とも〕
(1)布の狩衣(カリギヌ)。のち,狩衣一般をいう。
(2)近世,無紋の狩衣。六位以下および御目見(オメミエ)以上の者が着用。また,その身分の者。上級の者は微行などに着た。
→ふい(布衣)
布衣
ぬのぎぬ 【布衣】
麻・苧(カラムシ)などの繊維で織った布で作った衣服。「荒たへの―をだに着せかてに/万葉 901」
布衣
ほうい 【布衣】
「ほい(布衣)」に同じ。「―の兵を殿上の小庭にめしおき/平家 1」
布衣始め
ほういはじめ [4] 【布衣始め】
天皇が退位して,太上天皇の尊号を受けたあとはじめて烏帽子(エボシ)・狩衣(カリギヌ)を着る儀式。
布衫
ふさん [0] 【布衫】
上代,麻などで作った単衣。襦袢の類。
布袋
ふたい [0] 【布袋】
布製の袋。ぬのぶくろ。
布袋
ほてい 【布袋】
中国,唐末・後梁の禅僧。名は契此(カイシ)。肥えた腹を露出し,日常生活用具を入れた袋を背負い杖(ツエ)を持って市中を歩き,人の運命や天候を予知したという。生前から弥勒の化身といわれた。日本では円満の相が尊ばれ,七福神の一人として信仰されるようになった。生没年未詳。
布袋[図]
布袋竹
ほていちく [2] 【布袋竹】
マダケの変種の一。中国原産。観賞用に植える。高さ10メートル内外,径2〜5センチメートルになり,下方は節間がつまって膨れる。筍(タケノコ)は食用。釣り竿・杖などにする。五三竹(ゴサンチク)。人面竹。
布袋腹
ほていばら [0] 【布袋腹】
布袋のように肥満して突き出た大きな腹。
布袋腹
ほていばら【布袋腹】
a potbelly.→英和
〜の potbellied.
布袋草
ほていそう [0] 【布袋草】
(1)ホテイアオイの別名。[季]夏。
(2)クマガイソウの別名。
布袋葵
ほていあおい [4] 【布袋葵】
ミズアオイ科の多年生水草。熱帯アメリカ原産。日本の暖地にも野生化している。葉は根生し,腎形で光沢があり,葉柄は膨らむ。夏,花茎に青紫色の六弁花を一〇個内外穂状につける。金魚鉢や水槽に浮かせ観賞用とする。布袋草。ウオーター-ヒヤシンス。[季]夏。
布袋葵[図]
布袋蘭
ほていらん [2] 【布袋蘭】
ラン科の多年草。深山の針葉樹林下にまれに生える。葉は一個,卵形でしわがあり,下面は帯紫色。初夏,約10センチメートルの花茎を立て,淡紅紫色の花を一個横向きにつける。唇弁は袋状。ツリフネラン。
布袴
ほうこ [1] 【布袴】
(1)〔麻・太布(タフ)などで作ったことから〕
指貫(サシヌキ)の別称。のち,絹製のものを指貫,麻製のものを布袴と区分することもある。
(2)束帯の表袴(ウエノハカマ)・大口に代えて指貫・下袴を用いた装い。束帯に次ぐ礼装。
布装
ぬのそう [0] 【布装】
本の表紙に布を用いた装丁。
布設
ふせつ [0] 【敷設・布設】 (名)スル
装置・設備などを設置すること。備えつけること。「鉄道を―する」
布貨
ふか [0][2] 【布貨】
⇒布銭(フセン)
布貴
ふき 【菜蕗・蕗・富貴・布貴】
箏曲の一。
(1)八橋検校作曲の箏組歌十三曲中の筆頭の曲。八橋流以降,生田流・山田流でも演奏され,俗箏の最初の曲として尊ばれている。
(2)筑紫箏の曲。{(1)}の原曲。越天楽(エテンラク)。
布達
ふたつ [0] 【布達】 (名)スル
(1)官公庁などが広く人々に知らせること。また,その知らせ。通達。
(2)1886年(明治19)公文式の制定以前に太政官の発した法のうち,各庁を対象とするもの。
布都御魂
ふつのみたま 【韴の霊・布都御魂】
建御雷神(タケミカズチノカミ)の象徴である神剣。熊野で苦戦している神武天皇に,天照大神が高倉下(タカクラジ)の手を経て与えた,と記紀は伝える。石上(イソノカミ)神宮の祭神とされる。ふつのつるぎ。
布銭
ふせん [0] 【布銭】
中国古代の青銅貨幣の一種。農具の鋤(スキ)をかたどったもの。春秋・戦国時代に韓・魏(ギ)・趙(チヨウ)など主に山西・河南で使われた。布貨。布幣。布。
→刀布
布銭[図]
布鑢
ぬのやすり [3] 【布鑢】
研磨材を塗布した綿布。研磨布。
布陣
ふじん【布陣】
a formation.→英和
布陣
ふじん [0] 【布陣】 (名)スル
(1)戦いの陣をかまえること。また,その陣。「川を背に―する」
(2)(競技などの)態勢をととのえること。また,その態勢。「最強の―」
布障子
ぬのそうじ 【布障子】
布張りの襖障子(フスマシヨウジ)。「―はらせて住まひたる/枕草子 177」
帆
ほ【帆】
a sail.→英和
〜を上げる(降ろす) hoist (lower) a sail.→英和
帆
ほ [1] 【帆】
(1)風を利用して船を進ませる船具。帆柱にあげて風をはらませ,推進力を得る布。莚(ムシロ)なども用いられた。「―を張る」「―をあげる」「―をかける」
(2)家紋の一。{(1)}を図案化したもの。
帆別運上
ほべつうんじょう [4] 【帆別運上】
江戸時代,廻船の帆の反数(タンスウ)に応じて課した運上。
帆前船
ほまえせん ホマヘ― [0] 【帆前船】
洋式帆船の称。幕末以降,和式の帆船に対していい,のちには汽船に対して帆船全般をいうようになった。
帆印
ほじるし [2] 【帆印】
その船の所有者などを表すために帆に入れた印。
帆布
はんぷ [1] 【帆布】
木綿または麻の太い糸を密に,平織りにした厚地の織物。帆・テント・靴などに用いる。
帆布
ほぬの [0] 【帆布】
帆に使用する厚地の布。江戸時代以降では木綿を用いた。はんぷ。
帆座
ほざ [1] 【帆座】
〔(ラテン) Vela〕
四月上旬の宵に南中する星座。天の川の中にあり,広い面積を占めていたアルゴ座を四分割した一。
→アルゴ座
帆引き網
ほびきあみ [3] 【帆引(き)網】
帆に当たる風の力によって網を引き回して漁獲する漁法。
帆引網
ほびきあみ [3] 【帆引(き)網】
帆に当たる風の力によって網を引き回して漁獲する漁法。
帆影
ほかげ [0] 【帆影】
遠くに見える帆の形。特に船体が見えずに帆だけ見える場合に使う。
帆役
ほやく [0] 【帆役】
(1)室町時代,帆の反数(タンスウ)に応じて船に課せられた税。
(2)帆を操作する役目の水主。
帆手
ほて [0] 【帆手】
(1)和船の帆で一反ごとに帆桁(ホゲタ)に結びつける縄。
(2)帆船での帆の扱い方。操帆術。
帆掛
ほかけ [3][0] 【帆掛(け)】
(1)帆をかけること。
(2)「帆掛け船」の略。
帆掛かり
ほがかり [2] 【帆掛(か)り】
和船の木割法の一。帆一反を単位とし,これに対する船の各部の寸法の割合を定めて設計の基準とする。
帆掛け
ほかけ [3][0] 【帆掛(け)】
(1)帆をかけること。
(2)「帆掛け船」の略。
帆掛け舟
ほかけぶね【帆掛け舟】
a sailer;→英和
<米> a sailboat;→英和
<英> a sailing boat.
帆掛け船
ほかけぶね [4] 【帆掛(け)船】
帆を張って走る船。帆船。ほかけ。
帆掛り
ほがかり [2] 【帆掛(か)り】
和船の木割法の一。帆一反を単位とし,これに対する船の各部の寸法の割合を定めて設計の基準とする。
帆掛船
ほかけぶね [4] 【帆掛(け)船】
帆を張って走る船。帆船。ほかけ。
帆掛草
ほかけそう [0] 【帆掛草】
カリガネソウの別名。
帆木綿
ほもめん [2] 【帆木綿】
帆布用の丈夫な綿布。テントなどにも用いる。
帆柱
ほばしら【帆柱】
a mast.→英和
帆柱
ほばしら [2] 【帆柱・檣】
(1)帆を張るために船に立てる柱。マスト。
(2)男根を俗にいう。「―の立つたをねかす舟びくに/柳多留 2」
帆桁
ほげた [0][1] 【帆桁】
帆柱に取り付けて,帆を張る材。
帆棚
ほだな [0] 【帆棚】
和船の,帆柱をたてて帆を上げおろしする所。
帆檣
はんしょう [0] 【帆檣】
ほばしら。マスト。
帆立貝
ほたてがい【帆立貝】
a scallop.→英和
帆立貝
ほたてがい [3] 【帆立貝・海扇】
海産の二枚貝。貝殻は丸みのある扇形で殻径約20センチメートル。殻頂の両脇に大きな耳状突起がある。殻表は一枚が紫褐色で,もう一枚は黄白色。両殻に各々約二五本の放射状の肋(ロク)がある。殻を激しく開閉させて泳ぐ。食用。大きな貝柱は特に美味。貝殻は貝細工用。本州東北地方以北に分布し,浅海の砂礫底にすむ。オウギガイ。
帆筒
ほづつ [0] 【帆筒】
和船で,帆柱の受け材。帆柱のはいる穴がくってある。筒。
帆筒締め縄
ほづつしめなわ [4] 【帆筒締(め)縄】
帆柱を帆筒または筒挟(ツツハサミ)に結びつけ,固定する縄。天緘縄(アマガラミナワ)。
帆筒締縄
ほづつしめなわ [4] 【帆筒締(め)縄】
帆柱を帆筒または筒挟(ツツハサミ)に結びつけ,固定する縄。天緘縄(アマガラミナワ)。
帆筵
ほむしろ [2] 【帆筵】
舟の帆に用いるむしろ。近世,木綿帆の普及で用いられなくなった。
帆綱
ほづな [0][1] 【帆綱】
帆を上げ下げしたりつなぎとめたりする帆装用の綱の総称。ほなわ。
帆翔
はんしょう [0] 【帆翔】 (名)スル
鳥が気流などに乗って,翼を広げたままはばたかずに飛ぶこと。
帆脚
ほあし [0] 【帆脚・帆足】
和船で,帆の下端が動かぬように船上に結びとめる麻綱。
帆船
はんせん【帆船】
a sailer;→英和
a sailing boat.
帆船
ほぶね [0] 【帆船】
「はんせん(帆船)」に同じ。
帆船
はんせん [0] 【帆船】
帆を張って風の力で走る船。風帆船(フウハンセン)。帆前船(ホマエブネ)。ほぶね。「三本マストの―」
帆走
はんそう [0] 【帆走】 (名)スル
船が帆を張って風の力で走ること。「外洋を―するヨット」
帆走する
はんそう【帆走する】
sail.→英和
帆足
ほあし [0] 【帆脚・帆足】
和船で,帆の下端が動かぬように船上に結びとめる麻綱。
帆足
ほあし 【帆足】
姓氏の一。
帆足万里
ほあしばんり 【帆足万里】
(1778-1852) 江戸後期の儒者・理学者。字(アザナ)は鵬卿,号は愚亭。豊後日出(ヒジ)藩家老の家に生まれる。郷土の先覚三浦梅園の条理学を基礎とし,物理学を中心に自然科学を研究。藩校教授,のち家老となり藩政を改革。著「窮理通」「東潜夫論」「医学啓蒙」など。
帆風
ほかぜ [1][0] 【帆風】
(1)追手の風。順風。おいかぜ。おいて。
(2)時を得た勢い。はぶり。「近代大神氏に―をとられて/著聞 6」
希
まれ [0][2] 【稀・希】 (形動)[文]ナリ
数がきわめて少ないさま。非常に珍しいさま。「世にも―な美人」「たぐい―な才能」「ごく―に青い花も咲く」
希う
こいねが・う コヒネガフ [1][4] 【乞い願う・希う・冀う・庶幾う】 (動ワ五[ハ四])
強くねがい望む。切望する。「安静を切に―・つた/それから(漱石)」
希くは
こいねがわくは コヒネガハク― [5][4] 【乞い願わくは・希くは・冀くは・庶幾くは】 (副)
〔「こひねがふ」のク語法に助詞「は」が付いた語。漢文訓読に由来する語〕
頼み・願い事をするときなどに使う語。なにとぞ。お願いだから。「―初志を貫徹されんことを」
希ガス
きガス [2] 【希―】
周期表18族に属する,ヘリウム・ネオン・アルゴン・クリプトン・キセノン・ラドンの六元素の総称。単体は常温で無色・無味・無臭の気体で,単原子分子より成り,融点・沸点は低い。大気中に約1パーセント存在し,そのほとんどはアルゴンである。化学的にきわめて不活性で,普通の条件では化合物をつくらない。不活性ガス。
希世
きせい [0][2] 【希世・稀世】
世にもまれなこと。世間にめったにないほどすぐれていること。希代。「―の英雄」
希代
きたい [0][1] 【希代・稀代】 (名・形動)[文]ナリ
〔「きだい」とも〕
(1)世にまれなこと。めったにないこと。また,そのさま。「―の悪人」「―だ。あれは感心な堅い娘だ/真景累ヶ淵(円朝)」
(2)不思議なこと。奇怪なこと。また,そのさま。「―なこともあるものだ」「誠に不思議,これは―だ/怪談牡丹灯籠(円朝)」
希代未聞
きたいみもん [1] 【希代未聞】 (名・形動)[文]ナリ
いつの世にも聞いたことのないこと。非常に珍しいこと。
希元素
きげんそ [2] 【希元素・稀元素】
地球上には非常にまれにしか存在しないと考えられていた元素。希ガス・希土類元素・チタン・白金族元素・ウランなど。希有元素。
希元素
きげんそ【希元素】
a rare element.
希図
きと [2][1] 【希図・冀図】 (名)スル
希望して計画すること。もくろみ。「運動をなさんと―したりしが/妾の半生涯(英子)」
希土類元素
きどるいげんそ [5] 【希土類元素・稀土類元素】
〔rare earth elements〕
スカンジウム・イットリウムおよびランタノイド諸元素の計一七の元素の総称。化学的性質が酷似し,天然に相伴って存在する。研磨材・高性能磁石・蛍光体などに必需のもので,各種製品の新素材として利用。日本ではすべて外国からの輸入。
→ランタノイド
希土類磁石
きどるいじしゃく [5] 【希土類磁石】
希土類元素を含む強磁性体材料を用いた磁石。高価だが,高性能で電子機器などに使われる。
希塩酸
きえんさん [0] 【希塩酸】
濃度の低い塩酸。化学薬品とするほか,胃酸欠乏症のための医薬品としても用いる。
希少
きしょう [0] 【希少・稀少】 (名・形動)[文]ナリ
きわめてまれで少ない・こと(さま)。
希少価値
きしょうかち【希少価値】
scarcity value.
希少価値
きしょうかち [4] 【希少価値】
ごく少ししか存在しないことから生ずるねうち。
希少性
きしょうせい [0] 【希少性】
〔scarcity〕
経済学で,人々の必要性を十分に満たすだけの財・サービスが不足している状態。
希少金属
きしょうきんぞく [4] 【希少金属】
地球上の天然の存在量が少なかったり,存在量は多くても品位の高いものや純粋な金属として得がたい金属。ニッケル・コバルト・クロム・マンガン・チタンなど。レア-メタル。
希書
きしょ [1][2] 【希書・稀書】
容易に手に入らぬ本。稀覯本(キコウボン)。
希有
けう [1] 【希有・稀有】 (名・形動)[文]ナリ
(1)めったにないこと。非常に珍しいこと。また,そのさま。「―な事例」
(2)不思議なこと。「又種々の―の事を啓す/今昔 1」
(3)意外なこと。とんでもないこと。「こは―の狼藉かな/徒然 106」
希有
きゆう [1] 【希有・稀有】 (名・形動)[文]ナリ
〔漢音〕
「けう(希有)」に同じ。「―なる振舞したまふ/文づかひ(鴎外)」
希有希有し
けうけう・し 【希有希有し】 (形シク)
きわめて稀(マレ)なさま。「今宵又雨,神―・しう鳴る/御湯殿上(文明一四)」
希望
きぼう【希望】
(a) hope;→英和
(a) wish (願望);→英和
(a) desire;→英和
expectation (期待).→英和
〜する hope <to do,for> ;wish;desire <a person to do> ;aspire <to do,to the position> .→英和
‖希望者 a person who wants[wishes,desires] <to do> ;[志願者]an applicant;a candidate.希望退職 voluntary retirement.希望的観測 one's wishful thinking.
希望
きぼう [0] 【希望・冀望】 (名)スル
(1)ある事の実現を願いのぞむこと。また,その願い。のぞみ。「早期の実現を―する」「―を述べる」「―がかなえられる」
(2)将来によせる期待。見通し。「―を失う」
(3)文法で,ある動作・作用を実現することを願い望む意を表す言い方。口語では助動詞「たい」,文語では助動詞「たし」「まほし」を付けて言い表す。
希望的
きぼうてき [0] 【希望的】 (形動)
そうなればいいとのぞみをかけるさま。「―な観測」
希求
ききゅう [0] 【希求・冀求】 (名)スル
願いもとめること。望み欲すること。「自由と平和を―する」
希求
けく 【希求】
〔呉音〕
「ききゅう(希求)」に同じ。「仰ぎて見れば法性の空晴れねど―の霞さす/栄花(鳥の舞)」
希硫酸
きりゅうさん [0][2] 【希硫酸・稀硫酸】
比較的低濃度の硫酸の水溶液。普通は濃度約一モル(二規定)あるいはそれ以下のもの。
希硫酸
きりゅうさん【希硫酸】
《化》dilute sulfuric acid.
希薄
きはく [0] 【希薄・稀薄】 (名・形動)[文]ナリ
(1)気体の密度や液体の濃度のうすい・こと(さま)。
⇔濃厚
「高度が増すと空気が―になる」
(2)乏しいこと。欠ける・こと(さま)。「熱意が―な人」「内容が―だ」
[派生] ――さ(名)
希薄な
きはく【希薄な】
rare;→英和
rarefied[thin] <air> ;diluted (水で割った).人口〜な sparsely populated.
希覯
きこう [0] 【稀覯・希覯】
〔「覯」は見るの意〕
めったに見られないこと。「―の古書」
希釈
きしゃく [0] 【希釈・稀釈】 (名)スル
溶液をその溶媒で薄め,濃度を減少させること。
希釈
きしゃく【希釈(度)】
dilution.〜する dilute.→英和
希釈度
きしゃくど [3] 【希釈度】
溶液中に溶質が薄められている割合。溶質の1モルを溶かしている溶液のリットル数で表す。
希釈熱
きしゃくねつ [3] 【希釈熱】
ある濃度の溶液にさらに溶媒を加えて希釈するときに発生または吸収される溶質一モルあたりの熱量。
帑幣
どへい [0] 【帑幣】
かねぐらの金銀財貨。
帔
むしのたれぎぬ 【虫の垂れ衣・帔】
平安から鎌倉時代にかけて,婦人が外出の際,市女笠(イチメガサ)の周囲に垂らした薄い苧(カラムシ)の布。むし。むしたれ。
虫の垂れ衣[図]
帔
むし 【帔】
「虫の垂れ衣(ギヌ)」の略。「いとくるしげにて御―をしやりて/大鏡(兼通)」
帖
−じょう【−帖】
<a> quire <of paper> .→英和
帖
じょう デフ 【帖】
■一■ [1] (名)
(1)折り本。折手本(オリデホン)。
(2)屏風(ビヨウブ)。
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)紙や海苔(ノリ)を数えるのに用いる。美濃紙五〇枚(大正以前は四八枚),半紙二〇枚,ちり紙一〇〇枚,海苔一〇枚で,それぞれ一帖。
(2)たたみを数えるのに用いる。畳(ジヨウ)。
(3)折り本を数えるのに用いる。「五十四―の長編」
(4)屏風や盾(タテ)を数えるのに用いる。
(5)幕を二張りずつ一まとめにして数えるのに用いる。
(6)雅楽で,楽章の遍数を数えるのに用いる。「蘇合の五―/増鏡(老のなみ)」
帖子
じょうし デフ― [1] 【帖子】
折り本。
帖木
じょうぎ [1] デフ― 【帖木】 ・ ヂヤウ― 【定規】
「定規縁(ジヨウギブチ)」に同じ。
帖試
じょうし デフ― [1] 【帖試】
(1)中国,唐代の科挙の試験方法。経書の文章の辞句を隠して答えさせるもの。試帖。
(2)律令制下,大学・国学の試験の一。古典の文章中の字句を隠し,その字句を答えさせるもの。
帙
ちつ 【帙】
■一■ [2][1] (名)
和本などの書物を保存するために包む覆い。厚紙を芯(シン)にして,丈夫な布や紙を貼りつけたもの。
■二■ (接尾)
助数詞。書物を{■一■}に入れ,それを単位として数えるのに用いる。「五巻ずつ二―に収める」
帙■一■[図]
帙入り
ちついり [0] 【帙入り】
書物が帙に入っていること。また,帙に入っている書物。
帙簀
じす ヂ― [1] 【帙簀】
⇒ちす(帙簀)
帙簀
ちす [1] 【帙簀】
〔「じす」とも〕
経巻などを包む帙(チツ)。竹のすだれを芯(シン)にして,縁を錦(ニシキ)で包み裏に綾(アヤ)を貼って組み緒を付けたもの。
帙簀[図]
帚
ははき 【帚・箒】
ほうき。「庭はくとて,―を持ちて/蜻蛉(下)」
帚
ほうき ハウキ [0][1] 【箒・帚】 (名)スル
〔「ははき」の転〕
(1)塵(チリ)やごみを掃く道具。竹・草・棕梠(シユロ)などで作る。
(2)遊里で,次々に芸妓と関係すること。また,そのような男。浮気者。「―しちやあいやよ/おかめ笹(荷風)」「―客」
帚持ち
ほうきもち ハウキ― 【帚持ち】
⇒ははきもち(帚持)
帚持ち
ははきもち 【帚持ち】
古代,葬送のとき,墓所などを掃ききよめるためにほうきを持って葬列に加わった者。「喪屋を作りて,…鷺(サギ)を―と為/古事記(上訓)」
帚星
ははきぼし 【帚星】
ほうきぼし。彗星(スイセイ)。[和名抄]
帚木
ははきぎ [3] 【帚木】
(1)ホウキグサの別名。[季]夏。
(2)信濃国の薗原にあって,遠くから見ればほうきを立てたように見え,近寄ると見えなくなるという伝説の木。情があるように見えて実のない人,また会えそうで会えないことなどにたとえる。「―の心を知らで園原の道にあやなくまどひぬるかな/源氏(帚木)」
(3)(はじめの二音が同音であるところから)母にかけていう。「大后の宮…日の本には,―と立ち栄えおはしましてより/栄花(駒競べの行幸)」
(4)源氏物語の巻名。第二帖。
帚木
はわきぎ ハハキ― 【帚木】
⇒ははきぎ(帚木)
帚草
ははきぐさ [3] 【帚草】
ホウキグサに同じ。[季]夏。
帛の衣
はくのきぬ 【帛の衣】
神事に天皇の用いた,白の練絹の縫腋(ホウエキ)の袍。帛の御装束(ミソウゾク)。
帛書
はくしょ [1] 【帛書】
絹に書かれた文字や手紙。
帛画
はくが [0] 【帛画】
古代中国で,平織りの絹に描いた絵画。また,その絹。馬王堆(マオウタイ)漢墓の副葬品が有名。
帛紗
ふくさ [0][3] 【袱紗・帛紗・服紗】
(1)一枚物または表裏二枚合わせの方形の絹布。進物の上にかけたり物を包んだりする。
(2)(「帛紗」と書く)茶の湯で,道具をぬぐったり盆・茶托の代用として器物の下に敷いたりする絹布。羽二重(ハブタエ)・塩瀬(シオゼ)などを用い,縦横を九寸(約27センチメートル)と九寸五分(約29センチメートル)ほどに作る。
(3)柔らかい絹。「狩衣は…白き―/枕草子 282」
(4)本式でないもの。多く他の語に冠して用いる。[貞丈雑記]
帛紗捌き
ふくささばき [4] 【帛紗捌き】
茶の湯の点前(テマエ)で,薄茶器や茶入れ・茶杓を拭く時の帛紗を折りたたむ所作。たたみ方に真・行・草の別がある。
帝
みかど [0] 【御門・帝】
〔「門(カド)」に尊敬の接頭語「み」が付いたもの。(2)が原義〕
(1)(「帝」と書く)天子・天皇の尊称。また,その位。「宇多の―の御いましめあれば/源氏(桐壺)」
→天皇
(2)門をいう尊敬語。特に皇居の門。ごもん。「大き―を入りかてぬかも/万葉 186」
(3)天皇の居所。皇居。また,朝廷。「万代(ヨロズヨ)にいましたまひて天の下奏(モウ)したまはね―去らずて/万葉 879」
(4)天子・天皇の治める国土。国家。「荒き風波にあはせず平けく率て帰りませもとの―に/万葉 4245」
帝京
ていきょう [0] 【帝京】
天子のいる都。帝都。
帝京大学
ていきょうだいがく 【帝京大学】
私立大学の一。1931年(昭和6)創立の帝京商業学校を源とし,66年設立。本部は東京都板橋区。
帝京平成大学
ていきょうへいせいだいがく 【帝京平成大学】
私立大学の一。1986年(昭和61)帝京技術科学大学として設立。95年(平成7)現名に改称。本部は市原市。
帝人事件
ていじんじけん 【帝人事件】
1934年(昭和9)帝国人造絹糸の株式売買で帝人重役や大蔵省幹部が背任・贈収賄の罪で逮捕された事件。斎藤内閣が総辞職したが,37年無罪となる。軍部・右翼の斎藤内閣倒閣の策謀による事件とみられている。
帝位
ていい [1] 【帝位】
皇帝や天皇の位。「―を継承する」
帝位
ていい【帝位】
<ascend> the (Imperial) throne.
帝劇
ていげき 【帝劇】
「帝国劇場」の略。
帝命
ていめい [0] 【帝命】
(1)天帝の命令。
(2)天子の命令。勅命。
帝国
ていこく [0][1] 【帝国】
(1)皇帝の支配する国家。
(2)「大日本(ダイニツポン)帝国」の略。
帝国
ていこく【帝国】
an empire.→英和
〜の imperial.→英和
‖帝国主義 imperialism.帝国主義者 an imperialist.帝国主義的 imperialistic.
帝国主義
ていこくしゅぎ [5] 【帝国主義】
〔imperialism〕
広義には,国家が領土や勢力範囲拡大を目指し他民族や他国家を侵略・抑圧する活動・政策。狭義には,資本主義が高度に発達し生産の集積と独占体がつくり出され,資本輸出が盛んになった段階。一九世紀末からこの段階に達した列強は植民地獲得競争に乗り出し,国内では反動政治・軍国主義を,国外では植民地支配と他民族の抑圧を強化させた。
帝国主義論
ていこくしゅぎろん 【帝国主義論】
〔原題 (ロシア) Imperializm, kak vysshaya stadiya kapitalizma〕
レーニン著。1917年刊。資本主義の最高の発展段階としての帝国主義の経済的諸特質を分析し,この段階を「死滅しつつある資本主義」「社会主義革命の前夜」であると論じる。
帝国劇場
ていこくげきじょう 【帝国劇場】
東京丸の内にある劇場。1911年(明治44)日本最初の近代的洋式劇場として創設。歌舞伎興行のかたわら付属技芸学校を設けて女優の養成,また海外の一流芸術家を招いての公演や初期の新劇上演を行うなど,日本の演劇発展に貢献。66年(昭和41)改築。帝劇。
帝国図書館
ていこくとしょかん 【帝国図書館】
東京上野公園内に設置された,第二次大戦前では唯一の国立公共図書館。1872年(明治5)東京書籍館(シヨジヤクカン)として開館,80年東京図書館と改称し97年帝国図書館となる。現在,国立国会図書館支部上野図書館。
帝国国防方針
ていこくこくぼうほうしん 【帝国国防方針】
明治時代末期,天皇と軍部によって作成された長期的軍事計画。
帝国大学
ていこくだいがく [5] 【帝国大学】
帝国大学令により設立された旧制の官立大学。1886年(明治19)同令の公布により東京大学を帝国大学と改称したのに始まり,その後京都・東北・北海道・九州・大阪・名古屋・台北・京城に設立された。第二次大戦後の学制改革により,新制の国立大学となった。帝大。
帝国学士院
ていこくがくしいん 【帝国学士院】
近代,文部大臣の管理下にあった学術関係の最高機関。1906年(明治39)従来の東京学士会院を帝国学士院に改組。日本学士院の前身。会員は勅任官待遇で,終身。定員一〇〇名。
帝国憲法
ていこくけんぽう 【帝国憲法】
「大日本(ダイニツポン)帝国憲法」の略。
帝国憲法義解
ていこくけんぽうぎかい テイコクケンパフ― 【帝国憲法義解】
「大日本帝国憲法」の註釈書。一巻。伊藤博文著。1889年(明治22)刊。
帝国教育会
ていこくきょういくかい 【帝国教育会】
1896年(明治29)既存の諸教育会を統一して成立した,教育会の中央機関。
帝国文学
ていこくぶんがく 【帝国文学】
学術文芸雑誌。1895(明治28)〜1920年(大正9),井上哲次郎・上田万年・高山樗牛・上田敏らが帝国文学会の機関誌として発刊。大町桂月の詩歌,海外文芸思潮の紹介,論説にみるべきものが多い。
帝国水産会
ていこくすいさんかい 【帝国水産会】
1922年(大正11)に創立された水産業の改良発達を目的とする組織。43年中央水産業会に改組。48年解散。
帝国美術院
ていこくびじゅついん 【帝国美術院】
帝国芸術院の前身。1919年(大正8)創設の,文部大臣の管理下におかれた美術団体。いわゆる帝展を主催。37年(昭和12)5月まで存続。
帝国芸術院
ていこくげいじゅついん 【帝国芸術院】
日本芸術院の前身。1937年(昭和12)帝国美術院を解消して,美術のほか文学・音楽その他芸術全般にわたる奨励機関として設置された。
帝国議会
ていこくぎかい [5] 【帝国議会】
旧憲法下における立法機関。貴族院と衆議院の二院から成る。権限は天皇の大権により制限され,常に枢密院・軍部の圧力を受けた。1890年(明治23)開設,現行憲法の成立により国会に改組。
帝国農会
ていこくのうかい 【帝国農会】
府県・郡・市町村の系統農会の中央機関。1910年(明治43)設立。下級農会の指導,農業上の調査などにあたった。43年(昭和18)中央農業会に改組,47年農業協同組合法の制定により廃止。
帝城
ていじょう [0] 【帝城】
皇帝の住む城。ていせい。
帝塚山大学
てづかやまだいがく 【帝塚山大学】
私立大学の一。1964年(昭和39)設立。本部は奈良市。
帝塚山学院大学
てづかやまがくいんだいがく 【帝塚山学院大学】
私立大学の一。1966年(昭和41)設立。本部は大阪狭山市。
帝大
ていだい [0] 【帝大】
「帝国大学」の略。
帝威
ていい [1] 【帝威】
天子の威光。
帝室
ていしつ [0] 【帝室】
天子・天皇の一族。皇室。
帝室博物館
ていしつはくぶつかん 【帝室博物館】
国立博物館の旧称。
帝室技芸員
ていしつぎげいいん [6] 【帝室技芸員】
旧宮内省に属し,宮中で用いる工芸品・美術品の制作などにあたった美術家。勅任官待遇の名誉職。
帝室費
ていしつひ [4] 【帝室費】
旧憲法下,国庫から支出される皇室の費用。現在の皇室費にあたる。
帝展
ていてん 【帝展】
帝国美術院の開催した展覧会。1907年(明治40)に官展として開設された文展(文部省美術展覧会)に代わり,19年(大正8)以来毎年開催。37年(昭和12),帝国芸術院が創設されるとともに新文展と改称。46年以降日展と改称。
帝師
ていし [1] 【帝師】
皇帝の先生。帝傅(テイフ)。
帝座
ていざ [1] 【帝座】
帝王のつく席。玉座。
帝廟
ていびょう [0] 【帝廟】
天子の霊を祀(マツ)るおたまや。
帝徳
ていとく [0] 【帝徳】
天子の威徳。天子の徳行。聖徳。
帝揚羽
みかどあげは [4] 【帝揚羽】
アゲハチョウ科のチョウ。開張約7センチメートル。はねの地色は黒で,黄白色の斑紋列がある。幼虫はモクレン科の植物の葉を食べる。本州西南部・四国南部・九州から東南アジアにかけて分布。
帝政
ていせい [0] 【帝政】
皇帝が統治する政治。また,その政治形態。
帝政ロシア
ていせいロシア [5] 【帝政―】
ロシア{(1)}のこと。
帝政党
ていせいとう 【帝政党】
⇒立憲帝政党(リツケンテイセイトウ)
帝政時代
ていせい【帝政時代】
the monarchical days.帝政ロシア Czarist Russia.
帝日
ていじつ [0] 【帝日】
陰陽道(オンヨウドウ)で,その人にとって万事に吉であるという日。火性の人は丙午(ヒノエウマ)の日,水性の人は壬子(ミズノエネ)の日,木性の人は乙卯(キノトウ)の日,金性の人は辛酉(カノトトリ)の日,土性の人は戊子(ツチノエネ)の日。
帝業
ていぎょう [0] 【帝業】
帝王の,国を治める事業。
帝猷
ていゆう [0] 【帝猷】
帝王が国を治めるためのはかりごと。また,その根本規則。帝謨(テイボ)。「―をかたぶけ国家をあやぶめんとする者/平家 5」
帝王
ていおう [3] 【帝王】
(1)君主国の元首。皇帝。
(2)ある分野・社会で絶対的な力や権威をもつもの。「暗黒街の―」
帝王
ていおう【帝王】
an emperor;→英和
a monarch.→英和
帝王切開《医》a Caesarean operation.
帝王切開
ていおうせっかい [5] 【帝王切開】
産婦を開腹し,子宮壁を切開して,胎児を取り出す手術法。産道からの娩出が不可能な場合や,母児の生命に危険がある場合に行われる。
〔ラテン語 sectio caesarea をドイツ語に訳す際に,caesarea(切開する)を誤ってローマの将軍カエサルと訳したことからとも,カエサルが帝王切開により誕生したからともいう〕
帝王学
ていおうがく [3] 【帝王学】
帝王たるにふさわしい教養・態度・考え方などを身につけるための修養。
帝王神権説
ていおうしんけんせつ [7] 【帝王神権説】
⇒王権神授説(オウケンシンジユセツ)
帝畿
ていき [1] 【帝畿】
都のある地方。日本では五畿内をいう。
帝祚
ていそ [1] 【帝祚】
帝王の位。帝位。皇祚。
帝範
ていはん 【帝範】
帝王の模範を記した書。四巻。唐の太宗の撰。648年成立。太宗が太子(のちの高宗)に与えた書という。君体・求賢・納諫など一二編に分けて修身治国の道を述べる。
帝紀
ていき 【帝紀】
古事記・日本書紀編纂の際,「旧辞(キユウジ)」とともに原資料となったと伝える書。天皇の系譜を主内容としたもので,現在散逸して伝わらない。
帝統
ていとう [0] 【帝統】
天子の血筋。皇統。
帝都
ていと [1] 【帝都】
皇居のある都。皇都。
帝都高速度交通営団
ていとこうそくどこうつうえいだん テイトカウソクドカウツウ― 【帝都高速度交通営団】
東京都およびその周辺部に地下鉄を走らせている特殊法人。1941年(昭和16)発足。資本金は政府と路線のある地方公共団体が出資。営団地下鉄。
帝釈
たいしゃく [0] 【帝釈】
「帝釈天」の略。
帝釈天
たいしゃくてん 【帝釈天】
〔梵 Śakra devānām indra〕
梵天とともに仏法の守護神。十二天の一で東方を守る。須弥山(シユミセン)頂の忉利天(トウリテン)の主で喜見城に住む。ベーダ神話のインドラ神が仏教に取り入れられたもの。天帝釈。
帝釈天[図]
帝釈峡
たいしゃくきょう 【帝釈峡】
広島県北東部,帝釈川が石灰岩台地を浸食して形成した絶壁・奇岩・深淵からなる峡谷。延長20キロメートル。縄文時代の遺跡群がある。
帝銀事件
ていぎんじけん 【帝銀事件】
1948年(昭和23)1月26日午後,東京都豊島区の帝国銀行椎名町支店に現れた男が行員らに青酸カリを飲ませ,一二人を死亡,四人を重体に陥らせて現金などを奪った事件。犯人とされた平沢貞通は犯行を否認したが,死刑の判決が確定,未執行のまま87年に九五歳で獄死。
帝鑑の間
ていかんのま 【帝鑑の間】
江戸城の部屋の一。城主格以上の譜代大名および交代寄合の詰め所。
帝闕
ていけつ [0] 【帝闕】
宮城の門。また,宮城。皇居。
帥
そち 【帥】
〔呉音〕
「そつ(帥)」に同じ。「しひて―になし奉りて/蜻蛉(中)」
帥
そつ [1] 【帥】
律令制で,大宰府の長官。従三位相当。弘仁年間(810-824)より,多く親王が任命された。そち。
帥の宮
そちのみや 【帥の宮】
「帥の皇子(ミコ)」に同じ。
帥の皇子
そちのみこ 【帥の皇子】
大宰帥(ダザイノソツ)である親王。帥の宮。
帥先
そっせん [0] 【率先・帥先】 (名)スル
人の先頭に立って物事を行うこと。「―して励行する」
帥記
そちき 【帥記】
大宰権帥源経信の日記。1065年から88年までが現存する。院政初期の情勢を伝える貴重な史料。そつき。都記。経信卿記。
師
し【師】
a teacher;→英和
a master;→英和
the Reverend (聖職者の敬称).
師
し 【師】
■一■ [1] (名)
(1)学問や芸能などを教える人。先生。師匠。「―と仰ぐ」「―の恩」
(2)僧侶・神父など宗教上の指導者。
(3)中国,周代の軍制で,二五〇〇人を一師という。転じて,軍隊,戦争。
■二■ (接尾)
(1)技術・技芸などを表す語に付けて,その道の専門家であることを表す。「医―」「講談―」
(2)僧侶・神父などの姓氏に付けて,尊敬の意を表す。
師の君
しのきみ [1] 【師の君】
先生の敬称。
師事
しじ [1] 【師事】 (名)スル
師として仕え,教えを受けること。「書を A 先生に―して学ぶ」
師事する
しじ【師事する】
study <under> ;→英和
become a person's pupil.
師伝
しでん [0] 【師伝】
師匠から直接教え伝えられること。また,その伝えられたこと。「―を受ける」
師傅
しふ [1] 【師傅】
(1)貴人の子を養育する役目の人。守り役。
(2)太師と太傅。古く中国で,帝王を補佐する役。
師僧
しそう [1] 【師僧】
師である僧。
師兄
すひん 【師兄】
〔「す」「ひん」とも唐音〕
禅宗で,兄(アニ)弟子の称。
師勝
しかつ 【師勝】
愛知県北西部,春日井郡の町。名古屋の北に接する。近郊農業地域だが,近年は住宅地化。
師匠
ししょう【師匠】
a master;→英和
a mistress (女);→英和
a teacher.→英和
師匠
ししょう [1][2] 【師匠】
(1)学問・武芸・芸術などを教える人。先生。
(2)稽古事を教える人。「生け花の―」
(3)落語家など寄席芸人に対する敬称。
師友
しゆう [1] 【師友】
(1)先生と友人。
(2)先生として尊敬するほどの友人。教え導かれることの多い友人。
師号
しごう [1] 【師号】
朝廷から高僧に勅賜される,国師・大師・禅師(ゼンジ)などの称号。
師君
しくん [1][2] 【師君】
師を敬っていう語。
師命
しめい [1] 【師命】
師匠の命令。先生の言いつけ。
師団
しだん【師団】
a division.→英和
師団長 a division(al) commander.
師団
しだん [1] 【師団】
(1)軍隊の編成単位の一。連隊あるいは旅団の上に位置して司令部をもち,独立して作戦行動に当たる。
(2)陸上自衛隊の部隊の一。司令部・連隊その他の直轄部隊から成り,方面隊に所属する。
師堂派
しどうは シダウ― 【師堂派・志道派】
平曲の流派の一。室町時代,疋田仙一(法名,師堂)を流祖とし,一方(イチカタ)流より分派。
師子
しし [1] 【獅子・師子】
(1)ライオン。古来,百獣の王とされ,権威・王権などの象徴ともされた。獅子王。
(2){(1)}を基に想像された獣。仏教では文殊(モンジユ)菩薩の乗物とする。
(3)神社の社頭などに置いて魔よけとする。{(1)}に似た獣の像。古くは器物の重しともした。
(4)「獅子舞」「獅子頭(シシガシラ){(1)}」の略。
(5)〔仏〕(人の王であるところから)仏。「―の座」
師宣
もろのぶ 【師宣】
⇒菱川(ヒシカワ)師宣
師家
しか [1][2] 【師家】
(1)先生の家。
(2)師。先生。しけ。
師家
しけ [1] 【師家】
(1)(一般の禅僧に対して)座禅の指導者としての学徳・資格を有する禅僧。
(2)「しか(師家){(2)}」に同じ。「我何方を―とも定めず/都鄙問答」
師弟
してい [2][1] 【師弟】
師匠と弟子。先生と教え子。
師弟
してい【師弟(の関係を結ぶ)】
(become) master and pupil.
師恩
しおん [0][1] 【師恩】
先生から受けた恩。
師承
ししょう [0] 【師承】 (名)スル
師からうけ伝えること。師伝。
師授
しじゅ [1] 【師授】
師から教え授けられること。「―の秘法」
師旅
しりょ [1] 【師旅】
〔古代中国の軍隊の編制で,五百人を旅,五旅を師といったところから〕
軍隊。転じて,戦争。
師楽式土器
しらくしきどき [6] 【師楽式土器】
主に瀬戸内海の沿岸部を中心に分布する土器。鉢形の薄手粗製土器で,弥生時代から平安時代にかけての製塩用の海水を煮つめる用具。岡山県南東部,牛窓町師楽にちなむ命名。
師父
しふ [1] 【師父】
(1)先生と父親。「―の恩」
(2)父親のように親しみ敬っている先生。「―と仰ぐ」
師管
しかん [0] 【師管・篩管】
維管束植物の師部の主体をなす細長い管状組織。細長い細胞がつらなったもの。同化物質の通路となる。ふるい管。
師範
しはん [1] 【師範】
(1)人の手本となること。また,手本となる人。「―として仰がれる」
(2)学問・武芸・技芸などの先生。また,資格の名としても用いる。「―になる」
(3)「師範学校」の略。「―出の先生」
師範
しはん【師範】
a teacher;→英和
a master;→英和
a coach.→英和
師範学校 a <higher> normal school.
師範代
しはんだい [0][2] 【師範代】
師範の代理として教授する人。「―を務める」
師範学校
しはんがっこう [4] 【師範学校】
教員養成のための旧制の学校。1872年(明治5)設立。のち,高等と尋常とに分けた。尋常師範学校を単に師範学校とも呼ぶ。学芸大学や諸大学の教育学部の前身。師範。
→高等師範学校
→女子高等師範学校
→女子師範学校
師範家
しはんけ [2][0] 【師範家】
昔,学問・技芸上の秘事・口伝を代々伝承して,これを伝授した家柄。和歌の二条・冷泉・京極・飛鳥井・三条西家,蹴鞠(ケマリ)の飛鳥井・難波・冷泉・綾小路家,書道では清水谷・持明院家,剣術では柳生・小野家などがあり,宮中や幕府の師範の家であった。
師術
しじゅつ [1] 【師術】
人の師となるべき道。
師表
しひょう [0] 【師表】
師として人の手本・模範となること。また,そういう人。「―と仰ぐ」
師表
しひょう【師表】
a model.→英和
世の師表 <be looked upon as> a man of light and leading.
師説
しせつ [1] 【師説】
先生の説。師の学説。
師資
しし [1] 【師資】
〔老子(二七章)「善人,不善人之師,不善人,善人之資」〕
(1)師匠。先生。
(2)師匠と弟子。師弟関係。「朕上人と―の契浅からず/太平記 26」
師資相承
ししそうしょう [1] 【師資相承】 (名)スル
師から弟子へと道を次第に伝えていくこと。
師走
しわす シハス [0] 【師走】
〔「しはす」とも〕
陰暦一二月の異名。極月(ゴクゲツ)。臘月(ロウゲツ)。[季]冬。
師走
しはす [0] 【師走】
「師走(シワス)」に同じ。[季]冬。
師走
しわす【師走】
December;→英和
the year end.
師走坊主
しわすぼうず シハスバウ― 【師走坊主】
〔年末は忙しさにまぎれて仏事や坊さんは忘れられてしまうことから〕
おちぶれたみすぼらしい坊主。無用の存在のたとえ。師走浪人。「殊に―とて,此月は忙しきに取り紛れ,親の命日も忘れ/浮世草子・胸算用 1」
師走油
しわすあぶら シハス― 【師走油】
江戸時代,師走に油をこぼすと火にたたられると称して,こぼした者に水を浴びせた風習。
師走浪人
しわすろうにん シハスラウ― 【師走浪人】
おちぶれてみすぼらしい姿の浪人。無用のもののたとえ。師走坊主。
師走狐
しわすぎつね シハス― 【師走狐】
師走に鳴く狐。鳴き声が特にさえて聞こえるという。「―の如く,こんこんといふほど張つてござる/狂言記・末広がり」
師道
しどう [1] 【師道】
人の師として守るべき道。
師部
しぶ [1] 【師部・篩部】
植物の維管束のうち,師管・伴細胞・師部繊維・師部柔組織から成る組織。養分の通路となる。靭皮(ジンピ)部。ふるいぶ。
→茎
師部繊維
しぶせんい [3] 【師部繊維・篩部繊維】
維管束の師部全体をとりまくように存在する繊維細胞。細胞壁は木化している。
→靭皮(ジンピ)繊維
師錬
しれん 【師錬】
⇒虎関師錬(コカンシレン)
師長
しちょう [1][2] 【師長】
先生と目上の人。尊者。
師門
しもん [1] 【師門】
(1)師の家。
(2)師の門下。
師風
しふう [0] 【師風】
師と仰ぐ人の学風や芸風。「―を継ぐ」
席
せき【席】
<take> a seat;→英和
room (余地).→英和
〜の暖まる暇がない be too busy to stay long.〜に着く take one's seat;sit down.〜を争う scramble for seats.〜を外す(譲る) leave (offer) one's seat.〜を外してくれませんか.Would you be good enough to leave us alone? 〜を予約する reserve[book]a seat.
席
むしろ [3] 【筵・席・蓆・莚】
(1)わら・藺(イ)・竹などで編んだ敷物。特に,わらを編んで作ったもの。わらむしろ。「―囲いの仮小屋」
(2)すわる場所。また,会合の席。「一道にたづさはる人,あらぬ道の―にのぞみて/徒然 167」
(3)寝床。「―ニツク/日葡」
席
せき 【席】
■一■ [1] (名)
(1)座る場所。座席。「―に着く」「―をとる」
(2)会場。会などを行う場所。「歓迎の―を設ける」「会議の―で報告する」
(3)寄席(ヨセ)。「昼―」
(4)敷き物。ござ。「―ヲシク/ヘボン」
■二■ (接尾)
助数詞。順位を表すのに用いる。「第一―入選」
席上
せきじょう [0] 【席上】
(1)席の上。
(2)会合などの場。「祝賀会の―で挨拶する」
席上で
せきじょう【席上で】
at the meeting;→英和
in company.
席亭
せきてい [0] 【席亭】
(1)落語・講談・漫才などを見せる常設の演芸場。寄席(ヨセ)。
(2)寄席の経営者。
席代
せきだい [0][2] 【席代】
場所を借りた料金。席料。
席入り
せきいり [0] 【席入り】 (名)スル
茶会で,亭主の迎え付けに従い,客が茶室に入ること。また,その方式。座入り。
席割
せきわり [0][4] 【席割(り)】
会合などの時,各人の座席の割り当てをすること。
席割り
せきわり [0][4] 【席割(り)】
会合などの時,各人の座席の割り当てをすること。
席巻
せっけん セキ― [0] 【席巻・席捲】 (名)スル
〔戦国策(楚策)〕
席(ムシロ)を巻くように,片端から領土を攻め取ること。広い地域にわたって次々と猛威を振るうこと。「世界を―する」
席巻する
せっけん【席巻する】
carry everything before one; conquer.→英和
席捲
せっけん セキ― [0] 【席巻・席捲】 (名)スル
〔戦国策(楚策)〕
席(ムシロ)を巻くように,片端から領土を攻め取ること。広い地域にわたって次々と猛威を振るうこと。「世界を―する」
席料
せきりょう [2] 【席料】
部屋・場所などの借り賃。席代。
席料
せきりょう【席料】
an admission fee (入場料);the charge for a room (室代).→英和
席書き
せきがき [0] 【席書き】 (名)スル
(1)集会などの席上で即興的に書画をかくこと。また,その書画。
(2)近世,手習いの師匠が門弟などを集めてひらいた習字の会。せきしょ。
席替え
せきがえ [0] 【席替え】 (名)スル
(教室内の)席順を変更すること。
席末
せきまつ [0] 【席末】
席順が末であること。末席。
席札
せきふだ [0][2] 【席札】
宴会場などで,名前を書いてその人のすわる席に置く札。座席札。
席次
せきじ【席次】
the order of seats;precedence <at the court> .→英和
〜が上(下)がる gain (lose) in class standing <by 3 places> .
席次
せきじ [0] 【席次】
(1)会合などでの座席に並ぶ順序。席順。
(2)成績・地位などによって定められた集団内での順位。
席田
むしろだ 【席田】
催馬楽(サイバラ)の曲名。呂(リヨ)の歌に属する。
席画
せきが [0] 【席画】
宴席や会合の席上で,求めに応じて即興的に絵を描(カ)くこと。また,その絵。
席貸し
せきがし [0] 【席貸し】 (名)スル
料金をとって座席や会場を貸すこと。また,その商売。
席順
せきじゅん【席順】
⇒席次.
席順
せきじゅん [0] 【席順】
(1)席の順序。
(2)成績の順位。席次。
席題
せきだい [0] 【席題】
歌会・句会などで,その場で出す題。また,その題で詠まれた作品。即題。当座。
⇔兼題
席駄
せきだ 【雪駄・席駄】
「せった(雪駄)」に同じ。
帮
パン [1] 【幇・幫・帮】
〔中国語〕
中国で,省外・海外など異郷にあって同郷・同業・同族などの人々からなる相互扶助組織。宋代に始まり,厳格な規約のもとに強い団結力と排他的性格をもつ。
→会館(カイカン)(2)
帯
おび【帯】
a belt;→英和
an obi; a sash (女の);→英和
a girdle (腰帯).→英和
〜を締める(解く) tie (undo) a sash.‖帯地 sash cloth;帯揚げ(締め,留め) a sash[an obi]bustle (band,clip).
帯
たい【帯】
⇒地帯.
帯
おび [1] 【帯】
(1)着物の上から腰のあたりに巻いて結びつける細長い布。着物を体にまといつけ,装飾も兼ねる。
(2)細長い形をしているもの,またものに巻きつけて使うもの。「―封」
(3)「帯紙」の略。
→製本
(4)岩田帯のこと。
帯する
たい・する [3] 【帯する】 (動サ変)[文]サ変 たい・す
(1)身につける。特に,武具を身につける。帯びる。「弓矢を―・する」
(2)持つ。携える。「十善帝王三種の神器を―・してわたらせ給へば/平家 8」
帯の祝
おびのいわい [1] 【帯の祝(い)】
「帯祝い」に同じ。
帯の祝い
おびのいわい [1] 【帯の祝(い)】
「帯祝い」に同じ。
帯びる
おびる【帯びる】
(1) wear <a sword at one's side> ;→英和
carry.→英和
(2) be charged with <an important mission> .
(3) have;→英和
assume;→英和
take on <the character of> .
公用を帯びて on official business.
帯びる
お・びる [2][0] 【帯びる】 (動バ上一)[文]バ上二 お・ぶ
(1)身に着ける。腰に下げたり巻いたりする。「刀を―・びる」「官になるごとに印を―・ぶるぞ/玉塵 5」
(2)任務などを身に引き受ける。負う。「使命を―・びる」
(3)ある性質や要素を含む。持つ。「赤みを―・びた茶色」「酒気を―・びる」「丸みを―・びる」「露ヲ―・ビタル花/日葡」
〔上代は四段活用〕
→帯ぶ
[慣用] 印綬(インジユ)を―
帯ぶ
お・ぶ 【帯ぶ】
■一■ (動バ四)
(1)身につける。携帯する。「やすみしし我が大君の―・ばせる細紋(ササラ)の御帯(ミオビ)の/日本書紀(継体)」
(2)細長いものを巻きつける。めぐらす。「三諸(ミモロ)の神の―・ばせる泊瀬(ハツセ)川/万葉 1770」
(3)任務などを負っている。
(4)ある性質・要素などを少し含んでいる。「些し蒼味を―・んだ瓜実顔に/浮雲(四迷)」
■二■ (動バ上二)
⇒おびる
帯グラフ
おびグラフ [3] 【帯―】
帯状の長方形をある長さで区切り,その各部分の面積で数量の大きさを表したグラフ。長方形グラフ。
帯スペクトル
たいスペクトル [4] 【帯―】
多くの線スペクトルが密集していて帯状に見えるもの。気体などの分子スペクトルは帯スペクトルをなす。バンド-スペクトル。
帯ドラマ
おびドラマ [3] 【帯―】
ラジオやテレビで,毎日同時間帯に放送される連続ドラマをいう。
→帯番組
帯下
たいげ [1] 【帯下】
女性生殖器からの,血液以外の分泌物。おりもの。こしけ。白(ハク)帯下。
帯下
こしけ【帯下】
《医》leucorrhea;whites.
帯下
こしけ [0] 【腰気・帯下】
女性生殖器からの分泌物で,血液以外のもの。通常,存在感や不快感を起こす程度に増量したものをいう。帯下(タイゲ)。おりもの。「―が下りる」
帯仗
たいじょう [0] 【帯仗】 (名)スル
武器を身に帯びること。
帯代裸
おびしろはだか [5] 【帯代裸】
女性の,着物に細帯をしめただけのだらしない姿。細帯姿。帯広裸。
帯佩
たいはい [0] 【帯佩】
(1)太刀(タチ)などを身に帯びること。また,その容姿。「容儀―人に勝れ/平家 2」
(2)(能・舞楽・武術などの)型や作法。「―・身遣ひと申すも,是也/風姿花伝」
帯側
おびがわ [0] 【帯側】
帯にする織物。帯芯(オビシン)を入れて仕立てる帯地。
帯出
たいしゅつ [0] 【帯出】 (名)スル
備え付けの図書などを,その場所から外へ持ち出すこと。「禁―」
帯出する
たいしゅつ【帯出する】
borrow;→英和
take out;check out.‖帯出禁止 <掲示> Not To Be Taken Out.
帯刀
たちはき [2] 【帯刀】
〔「たてはき」とも〕
(1)太刀を帯びること。また,その人。
(2)古代,春宮坊(トウグウボウ)に属し,帯刀して皇太子を護衛した武官。舎人(トネリ)の中から武芸に優れた者を選んだ。たてわき。たちはきのとねり。
帯刀
たちわき [2] 【帯刀】
⇒たちはき(帯刀)
帯刀
たてわき [2] 【帯刀】
⇒たちはき(帯刀)
帯刀
たてはき 【帯刀】
⇒たちはき(帯刀)
帯刀
たいとう [0] 【帯刀】 (名)スル
刀を腰につけること。腰につけた刀。佩刀(ハイトウ)。「名字―を許される」
帯刀の役
たちはきのやく 【帯刀の役】
武家の職名。将軍が参内する時,刀を帯びて供をした人。
帯刀の舎人
たちはきのとねり 【帯刀の舎人】
「帯刀{(2)}」に同じ。
帯刀の陣
たちはきのじん 【帯刀の陣】
帯刀{(2)}の詰め所。
帯刀先生
たちはきせんじょう [5] 【帯刀先生】
帯刀{(2)}の長。
帯刀御免
たいとうごめん [0] 【帯刀御免】
江戸時代,功労を認めたしるしに,庶民に刀を持つことを許したこと。
帯分数
たいぶんすう【帯分数】
《数》a mixed number.
帯分数
たいぶんすう [3] 【帯分数】
整数と真分数との和から成り立つ数。2�(すなわち 2+�)など。
→真分数
帯剣
たいけん [0] 【帯剣】 (名)スル
剣を腰につけること。また,その剣。佩剣。佩刀。
帯剣する
たいけん【帯剣する】
wear a sword.→英和
帯勲
たいくん [0] 【帯勲】
(1)勲位を有すること。「―有位」
(2)勲章を帯びること。
帯化
たいか [1][0] 【帯化】
植物の奇形の一種で,茎が扁平化すること。石化ともいう。
帯占
おびうら 【帯占】
男女が互いに相手の名を書いた帯を奉納して神意を伺う占い。
→常陸帯(ヒタチオビ)
帯取
おびとり 【帯取】
太刀を腰につけるための紐(ヒモ)。鞘(サヤ)につけた足金物と,腰にまく太刀の緒とをつなぐ革紐・鎖などのこと。太刀の緒。[和名抄]
帯取革
おびとりがわ 【帯取革】
帯取りに用いる革紐。
帯同
たいどう [0] 【帯同】 (名)スル
一緒に連れて行くこと。
帯地
おびじ [0] 【帯地】
帯にする布地。帯用の織物。羽二重・繻子(シユス)・博多など。
帯域
たいいき [0] 【帯域】
ある広がりをもった範囲。「周波数―」
帯域幅
たいいきはば [4] 【帯域幅】
特定の信号に含まれる周波数の範囲。特に,増幅器の増幅度が一定とみなせる周波数の範囲。
帯封
おびふう【帯封】
a wrapper.→英和
〜をする half-wrap <a magazine> .
帯封
おびふう [0] 【帯封】
新聞やうすい雑誌などを郵送するとき,帯紙で封をすること。また,その紙。帯紙。
帯広
おびひろ 【帯広】
北海道南東部,十勝川中流域にある市。十勝支庁所在地。商業が発達し,十勝平野の農林畜産物の集散地。市街は碁盤目状・×状に整然と区画されている。
帯広告
おびこうこく [3] 【帯広告】
帯紙{(2)}に書いた広告。
帯広畜産大学
おびひろちくさんだいがく 【帯広畜産大学】
国立大学の一。1941年(昭和16)創立の帯広高等獣医学校を源とし,49年新制大学になる。本部は帯広市。
帯広裸
おびひろはだか [5] 【帯広裸】
「帯代裸(オビシロハダカ)」に同じ。
帯引き
おびひき [2] 【帯引き】
(1)遊戯の一。数人の者が帯を出し合い,こよりに名を書いて帯の端に付け,二組に分かれて帯を引き,当たった帯を自分のものとして交換する。室町時代に行われた。
(2)遊戯の一。帯の両端を引き合って力くらべをするもの。
帯戸
おびど [0][2] 【帯戸】
帯桟つきの板戸。帯桟戸。
帯挟み
おびばさみ [3] 【帯挟み】
(1)男の角帯が解けないように,帯の一端をはさむ道具。
(2)「根付(ネツケ){(1)}」に同じ。
帯掛
おびかけ [0][3] 【帯掛(け)】
(1)江戸時代,奥女中などの用いた一種の帯留め。帯はさみ。
(2)岩田帯をしめること。帯祝い。
(3)帯を掛けておく家具。
帯掛け
おびかけ [0][3] 【帯掛(け)】
(1)江戸時代,奥女中などの用いた一種の帯留め。帯はさみ。
(2)岩田帯をしめること。帯祝い。
(3)帯を掛けておく家具。
帯揚
おびあげ [0][3] 【帯揚(げ)】
帯をお太鼓などに結ぶときに,形を整え固定するために用いる布。帯枕を包んで用いることが多い。しょいあげ。
帯揚げ
おびあげ [0][3] 【帯揚(げ)】
帯をお太鼓などに結ぶときに,形を整え固定するために用いる布。帯枕を包んで用いることが多い。しょいあげ。
帯方郡
たいほうぐん タイハウ― 【帯方郡】
朝鮮半島中部西岸に,後漢末から313年まで約110年間置かれた中国の郡名。楽浪郡を併有していた遼東太守公孫度の子,公孫康が郡の南部を分割して設置。邪馬台国の女王卑弥呼との通交で知られる。
帯曲輪
おびぐるわ [3] 【帯曲輪・帯郭】
城郭の曲輪の一。一つの曲輪の外側に帯状に設ける曲輪。
→腰曲輪
帯板
おびいた [0] 【帯板】
(1)女性が帯を締めるとき,前側の帯の間に入れて形をととのえる板状のもの。前板。
(2)建築の鉄骨に使う帯状の鋼板。「―柱」「―梁(バリ)」
帯枕
おびまくら [3] 【帯枕】
帯をお太鼓などに結ぶとき,帯揚げの中に入れて結び目の形を整えるもの。
帯枯葉
おびかれは [3] 【帯枯葉】
カレハガ科の中形のガ。開張約4センチメートル。全体に黄褐色で,前ばねの中央に雌は幅広い一本の褐色帯,雄は細い二本の褐色帯をもつ。初夏に成虫となる。幼虫はウメケムシ・テンマクケムシといい,ウメ・モモ・サクラなどの葉を食害する。
帯桟
おびざん [0] 【帯桟】
板戸の中間につけた幅広の横桟。腰桟。
帯気音
たいきおん [3] 【帯気音】
⇒有気音(ユウキオン)
帯水層
たいすいそう [3] 【帯水層】
地下水で飽和した透水層。また,利用するのに十分な水量を湧出する地層。
帯水母
おびくらげ [3] 【帯水母】
有櫛(ユウシツ)動物のクラゲ。扁平な帯状で,体長1メートルを超すものもある。体は透明で,縁は淡紅色。海面を浮遊する。暖流域に広く分布。
帯状
たいじょう [0] 【帯状】
帯のような細長い形。おびじょう。「―の土地」
帯状
おびじょう [0] 【帯状】
帯のようなほそながい形・状態。「市街が―に広がる」
帯状疱疹
たいじょうほうしん [5] 【帯状疱疹】
帯状疱疹ウイルスの感染により神経に沿って帯状に痛みを伴った発疹ができる病気。ヘルペス。
帯甲
たいこう [0] 【帯甲】
鎧(ヨロイ)を着た兵士。
帯留
おびどめ [0][3] 【帯留(め)】
(1)解けるのを防ぐために,女帯の上からしめる平打ちの紐(ヒモ)。両端に金具のついているものをいう。また,紐に通して,帯の前正面につける金属・宝石などの飾り。
→帯締め
(2)「折り金(ガネ){(1)}」に同じ。
帯留め
おびどめ [0][3] 【帯留(め)】
(1)解けるのを防ぐために,女帯の上からしめる平打ちの紐(ヒモ)。両端に金具のついているものをいう。また,紐に通して,帯の前正面につける金属・宝石などの飾り。
→帯締め
(2)「折り金(ガネ){(1)}」に同じ。
帯番組
おびばんぐみ【帯番組】
<米> an across-the-board program.
帯番組
おびばんぐみ [3] 【帯番組】
ラジオやテレビで,一週間に数日以上定時刻に放送される番組。連続テレビ小説・ニュースなど。
帯皮
おびかわ [0] 【帯皮・帯革】
(1)皮革で作った帯。バンド。ベルト。かわおび。
(2)機械の動力を伝えるためのベルト。調べ帯。調べ革。
帯直し
おびなおし [3] 【帯直し】
「帯解き」に同じ。
帯磁
たいじ [0] 【帯磁】
「磁化(ジカ){(1)}」に同じ。
帯磁率
たいじりつ [3] 【帯磁率】
「磁化率」に同じ。
帯祝
おびいわい [3] 【帯祝(い)】
妊娠五か月目に安産を祈って岩田帯をつけ,赤飯を炊いて祝うこと。安産の縁起から戌(イヌ)の日を選んで行う。帯の祝い。
帯祝い
おびいわい [3] 【帯祝(い)】
妊娠五か月目に安産を祈って岩田帯をつけ,赤飯を炊いて祝うこと。安産の縁起から戌(イヌ)の日を選んで行う。帯の祝い。
帯筋
おびきん [0] 【帯筋】
鉄筋コンクリート柱の主鉄筋に,定間隔で水平方向に帯状に巻く横方向の鉄筋。径6〜9ミリメートルで,主鉄筋を固定する。帯鉄筋。
帯筋
たいきん [0] 【帯筋】
⇒おびきん(帯筋)
帯紐
おびひも [1] 【帯紐】
帯と紐。
帯紙
おびがみ [0] 【帯紙】
(1)新聞やうすい雑誌などを郵送する際に,その中央に帯のように巻きつけ,宛て名などを書く細長い紙。帯封。
(2)書籍の表紙・箱に巻く帯状の印刷物。その書籍の内容・特色の簡単な紹介,批評の一部などを記す。帯。俗に腰巻ともいう。
帯緑色
たいりょくしょく [4] 【帯緑色】
緑色を帯びた色。
帯締
おびじめ [0][4] 【帯締(め)】
〔「おびしめ」とも〕
結んだ帯がゆるまないように,装飾を兼ねて帯の上に結ぶ紐(ヒモ)。
帯締め
おびじめ [0][4] 【帯締(め)】
〔「おびしめ」とも〕
結んだ帯がゆるまないように,装飾を兼ねて帯の上に結ぶ紐(ヒモ)。
帯縛り
おびしばり 【帯縛り】
腰の帯を締めるあたり。よわごし。おびし。
帯芯
おびしん [0] 【帯芯】
帯の芯として中に入れる厚地の布。三河木綿・厚地不織布などが用いられる。
帯親
おびおや [0] 【帯親】
(1)帯解きの際に,仮にたてる親。
(2)妊娠五か月目の帯祝いに腹帯をつけてやる人。
帯解き
おびとき [2][0] 【帯解き】
子供の付け紐(ヒモ)をやめて普通の帯を使い始める祝儀。男は五歳,女は七歳の一一月の吉日に行なったが,次第に一一月一五日に定着した。ひもとき。おびなおし。[季]冬。《―も花橘のむかしかな/其角》
帯解き姿
おびときすがた [5] 【帯解き姿】
帯を解いただらしない姿。うちとけた姿。
帯郭
おびぐるわ [3] 【帯曲輪・帯郭】
城郭の曲輪の一。一つの曲輪の外側に帯状に設ける曲輪。
→腰曲輪
帯金
おびがね [0] 【帯金】
(1)箱などに巻きつけた帯状の金属板。
(2)太刀の鞘(サヤ)についている紐(ヒモ)通しの環。
(3)女帯をしめるときに用いる金具。
帯金具
おびかなぐ [3] 【帯金具】
帯に取りつける飾り金具。内陸アジアの遊牧民族の間で発達し,日本では古墳時代からみられる。
帯鉄
おびてつ [0] 【帯鉄】
(1)帯状に圧延した鉄板。
(2)木箱などの荷造り用のテープ状の鉄。
帯鉤
たいこう [0] 【帯鉤】
中国の戦国時代から漢代にかけて,主として革帯を締めるために用いられた金具。青銅製・鉄製が多いが,骨・玉製のものもある。中国・朝鮮のほか,日本でも岡山県下榊山古墳から出土している。
帯鋸
おびのこぎり [3] 【帯鋸】
帯状の薄い鋼に歯を切り,環状につないだ鋸。
→帯鋸盤(オビノコバン)
帯鋸
おびのこ [0] 【帯鋸】
「おびのこぎり」の略。
帯鋸盤
おびのこばん [0] 【帯鋸盤】
帯鋸(オビノコギリ)を直径の等しい二つの調べ車の間に掛け,モーターで回転させて木材や金属を切断する機械。
帯鋼
おびこう [0] 【帯鋼】
鋼塊を圧延機で帯状に長く圧延した鋼材。ストリップ。
帯隈山
おぶくまやま 【帯隈山】
佐賀市にある海抜175メートルの山。神籠石(コウゴイシ)があり史跡指定を受けている。
→神籠石
帯電
たいでん [0] 【帯電】 (名)スル
物体が電荷を帯びること。荷電。
帯電体
たいでんたい [0] 【帯電体】
電荷を帯びた物体。
帯電防止剤
たいでんぼうしざい [7] 【帯電防止剤】
合成繊維やプラスチックが,静電気により帯電するのを防ぐ化合物。主に界面活性剤が用いられる。スプレーなどにより表面に付着させ,発生した静電気を逃がす。
帯電防止加工
たいでんぼうしかこう [8] 【帯電防止加工】
合成繊維の表面に導電性の大きな物質を付着させるなどして静電気を逃がしやすくする加工。
帯革
おびかわ【帯革】
a leather belt[band].
帯革
おびかわ [0] 【帯皮・帯革】
(1)皮革で作った帯。バンド。ベルト。かわおび。
(2)機械の動力を伝えるためのベルト。調べ帯。調べ革。
帯食
たいしょく [0] 【帯食】
太陽や月が地平線に出没するときに,食がおこっている現象。日帯食と月帯食がある。
帯食い
おびくい [0] 【帯食い】
〔口に帯をくわえた形を模してあるところから〕
古代中国の鎧(ヨロイ)の胸につけた鬼面の形。雅楽の「太平楽」などの装束の帯の上にも用いられる。
帯食い[図]
帯黒色
たいこくしょく [4][3] 【帯黒色】
黒みがかった色。
帰さ
かえさ カヘ― 【帰さ】
〔「かえるさ」の転。「かえっさ」の促音「つ」の無表記か〕
(1)帰りがけ。帰り道。「そのみわざにまうで給ひて,―に/伊勢 78」
(2)帰ること。「あまりの面白さに―を忘するるぞ/中華若木詩抄」
帰す
かえ・す カヘス [1] 【帰す・還す】 (動サ五[四])
〔「かえす(返)」と同源〕
人を,初めにいた所,または本来の居場所に戻らせる。帰らせる。「台風のため生徒を早めに―・す」
[可能] かえせる
帰す
き・す [1] 【帰す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「帰する」の五段化〕
「帰する」に同じ。
■二■ (動サ変)
⇒きする
帰する
き・する [2] 【帰する】 (動サ変)[文]サ変 き・す
(1)最後にはそうなる。結果としてそうなる。「無に―・する」「烏有(ウユウ)に―・する」
(2)従う。帰依(キエ)する。「久しく法相大乗の宗を―・す/平家 7」
(3)罪・責任などをある人に負わせる。「罪を他の人に―・する」
帰する
きする【帰する】
(1) come to;result in.(2) attribute[ascribe] <to> (原因を).→英和
(3) fall into one's hands (入手).
〜ところ after all.
帰する所(トコロ)
帰する所(トコロ)
つまるところ。結局。「―,原因は一つだ」
帰らぬ人
かえらぬひと カヘラヌ― 【帰らぬ人】 (連語)
死んで,再びこの世に帰って来ない人。故人。不帰の客。「―となる」
帰らぬ旅
かえらぬたび カヘラヌ― 【帰らぬ旅】 (連語)
死んであの世に行くこと。死ぬこと。死出の旅。「―に赴く」
帰らぬ路
かえらぬみち カヘラヌ― 【帰らぬ路】 (連語)
死んであの世へ行くこと。「死出の山―の憂きにつけても/新千載(哀傷)」
帰り
かえり カヘリ [3] 【帰り・還り】
〔「かえり(返)」と同源〕
(1)もとのところへ帰ること。「夫の―を待つ」「―がおそい」
(2)帰る時。帰り道。帰途。「学校の―に本屋に寄る」
帰り
かえり【帰り】
return.→英和
〜を急ぐ hurry back.〜がおそい be late (in) coming back[home].〜道に on one's way home[back].
帰りしな
かえりしな カヘリ― [0] 【帰りしな】
帰ろうとする時。また,帰る途中。かえりがけ。
帰りなんいざ
帰りなんいざ
〔陶淵明「帰去来辞」〕
職を辞して,さあ故郷へ帰ろう。
→帰去来
帰り出づ
かえりい・ず カヘリイヅ 【帰り出づ】 (動ダ下二)
(1)もといた場所に戻って姿を見せる。「女,内侍のもとに―・でて/竹取」
(2)帰るために,ある所から出る。「みなその急ぐべきものどもなどとり具しつつ―・で侍にし/源氏(蜻蛉)」
帰り婿
かえりむこ カヘリ― [4] 【帰り婿】
「年季婿(ネンキムコ)」に同じ。
帰り掛け
かえりがけ カヘリ― [0] 【帰り掛け】
(1)帰ろうとする時。
(2)帰る途中。帰り道。
⇔行き掛け
「―に立ち寄る」
帰り新参
かえりしんざん カヘリ― [4] 【帰り新参】
一度辞めた者が再びもとの勤めに帰って働くこと。また,その人。
帰り渡る
かえりわた・る カヘリ― 【帰り渡る】 (動ラ四)
帰って行く。帰って来る。「御かたがたに―・り給ひぬ/源氏(初音)」
帰り着く
かえりつ・く カヘリ― [4] 【帰り着く】 (動カ五[四])
出発した所へ戻って到着する。帰着する。「ベース-キャンプに―・く」
帰り罷づ
かえりまか・ず カヘリマカヅ 【帰り罷づ】 (動ダ下二)
貴人の所から退出する。「―・づる大学の衆どもあるを/源氏(乙女)」
帰り罷る
かえりまか・る カヘリ― 【帰り罷る】 (動ラ四)
(1)地方の任地に帰る。「我(ア)が待つ君が事終り―・りて/万葉 4116」
(2)「帰り行く」のへりくだった言い方。帰って行きます。「ひとり見をきて―・りなんずるこそあはれに/山家(雑詞)」
帰り船
かえりぶね カヘリ― [4] 【帰り船】
(1)客や荷物を送り届けて引き返す船。戻り船。
(2)港へ帰る船。また,帰路に乗る船。
帰り花
かえりばな カヘリ― 【返り花・帰り花】
(1)初冬の小春日和(ビヨリ)に咲く季節はずれの花。返り咲きの花。[季]冬。《日に消えて又現れぬ―/虚子》
(2)遊女などが二度目の勤めに出ること。「御身はまた��廓に―/浮世草子・御前義経記」
帰り路
かえりみち カヘリ― [3] 【帰り道・帰り路】
帰る途中のみち。帰路。帰途。
帰り車
かえりぐるま カヘリ― [4] 【帰り車】
客を送り届けた帰りの空き車。
帰り道
かえりみち カヘリ― [3] 【帰り道・帰り路】
帰る途中のみち。帰路。帰途。
帰り馬
かえりうま カヘリ― [3] 【帰り馬】
荷や客を送り届けた帰り掛けの馬。普通より安い。戻り馬。「親方,―だが乗つてくんなさい/滑稽本・膝栗毛(初)」
帰る
かえ・る カヘル [1] 【帰る・還る】 (動ラ五[四])
〔「かえる(返)」と同源〕
(1)初めにいた所,またはもといた場所にもどる。「五時には―・ってくる」「故国に―・る」
(2)やって来た人がそこを立ち去る。「客が―・る」
[可能] かえれる
帰るさ
かえるさ カヘル― 【帰るさ】
〔「さ」は接尾語〕
帰る時。帰る途中。かえさ。「―に妹に見せむにわたつみの沖つ白玉拾(ヒリ)ひて行かな/万葉 3614」
帰るさま
かえるさま カヘル― 【帰るさま】
「かえるさ」に同じ。
帰る朝
かえるあした カヘル― 【帰る朝】 (連語)
男が女のもとで,一夜を共にして帰るその朝。きぬぎぬ。「たなばたの―の天の河/後撰(秋上)」
帰る雁
かえるかり カヘル― 【帰る雁】 (連語)
春になって北へ帰って行く雁。帰雁(キガン)。[季]春。《―田ごとの月の曇る夜に/蕪村》
帰一
きいつ [0][1] 【帰一】 (名)スル
異なった事柄が結果的に一つにまとまること。「一つの原因に―する」
帰一倍一
きいちばいいち [0][1] 【帰一倍一】
(1)珠算の割り算で,除数が二桁(ケタ)以上の場合に使う九九(クク)。立てた商が大きすぎるとき,商から一を引き,被除数に除数と同じ数を一回加える際の呼び方。
(2)一層。一倍。次第に増すこと。副詞的にも用いる。「―のつらさでありんす/黄表紙・無益委記」
帰一法
きいちほう [0] 【帰一法】
〔数〕 比例問題を解く方法。まず単位量に対する代価,あるいは単位価格に対する数量などを求めて問題を解く。帰一算。
帰京
ききょう [0] 【帰京】 (名)スル
都へ帰ること。明治以前は京都へ,明治以後は東京へ帰ること。
帰京する
ききょう【帰京する】
return[come back]to the capital[Tokyo].→英和
帰付
きふ [1] 【帰付】 (名)スル
つき従うこと。「身を宗廟の氏族に―して,名を八幡太郎と号せしより/平家 7」
帰仰
きごう [0] 【帰仰】
〔仏〕 仏法に帰依(キエ)し,あつく信仰すること。帰依渇仰(カツゴウ)すること。
帰任
きにん [0] 【帰任】 (名)スル
一時離れていたもとの任務や任地に戻ること。「出向社員が―する」
帰任する
きにん【帰任する】
return to one's post.
帰伏
きふく [0] 【帰服・帰伏】 (名)スル
つき従うこと。支配下に入ること。帰順。「政法に―せしむる/福翁百話(諭吉)」
帰休
ききゅう【帰休】
a <six months'> leave.→英和
帰休兵 a soldier on leave.
帰休
ききゅう [0] 【帰休】 (名)スル
家に帰って休息すること。特に,勤労者が会社の都合で一定期間勤務を離れて家にいること。
→一時帰休
帰依
きえ [1] 【帰依】 (名)スル
神仏や高僧などのすぐれた者を信じ,それによりすがること。「仏道に―する」
→三帰依
帰依する
きえ【帰依する】
become a believer <in Buddhism> .
帰依三宝
きえさんぼう [3] 【帰依三宝】
〔仏〕「三帰依(サンキエ)」に同じ。
帰依仏
きえぶつ [2] 【帰依仏】
三帰依の一。仏に帰依すること。
帰依僧
きえそう [2] 【帰依僧】
(1)三帰依の一。僧団に帰依すること。
(2)自分が帰依する僧。
帰依法
きえほう [0] 【帰依法】
三帰依の一。仏の教えである法に帰依すること。
帰元
きげん [0] 【帰元】
〔仏〕 涅槃(ネハン)の世界に入ること。悟った人が死ぬこと。死。帰真。帰寂。帰本。
帰先遺伝
きせんいでん [4] 【帰先遺伝】
⇒先祖返(センゾガエ)り
帰化
きか [1][2] 【帰化】 (名)スル
〔「後漢書(童恢伝)」より。君王の徳化に服従する意〕
(1)本人の希望によって他国の国籍を得て,その国の国民となること。「日本に―する」
(2)生物が,本来の自生地から人の媒介などで新たな地域に移され,その地の環境で野生化すること。「―植物」
帰化
きか【帰化】
naturalization.日本に〜する be naturalized in Japan[as a Japanese citizen].‖帰化植物 a naturalized plant.
帰化人
きかじん キクワ― [2] 【帰化人】
帰化することによって,その国の国籍を得た人。特に,日本古代において,朝鮮・中国から渡来して日本に住みついた人。
帰化動物
きかどうぶつ キクワ― [3] 【帰化動物】
本来の生育地から人の媒介などによって他の地域に運ばれ,繁殖して定着するようになった動物。日本への帰化動物にはアメリカザリガニ・食用ガエル・アメリカシロヒトリなどがある。
帰化植物
きかしょくぶつ キクワ― [4] 【帰化植物】
本来の自生地から人間の媒介などによって他の地域へ運ばれ,野生化した植物。日本へ帰化したものにはマツヨイグサ・ハルジョオン・アレチノギク・ブタクサなどがある。
帰化鳥
きかちょう キクワテウ [2] 【帰化鳥】
本来の生育地から人の媒介などによって他の地域に運ばれ,繁殖して定着するようになった鳥。日本では,狩猟の目的で放されたコジュケイ,ペットが逃げ出し野生化したベニスズメなど。
帰去来
ききょらい [2] 【帰去来】
〔陶淵明(トウエンメイ)「帰去来辞」より。「来」は助辞〕
故郷に帰るために,官職をやめてその地を去ること。「かえりなんいざ」と訓読されてきた。
帰去来辞
ききょらいのじ 【帰去来辞】
陶淵明(トウエンメイ)の文章。405年作。彭沢(ホウタク)の令となったにもかかわらず,わずか八十余日で辞職し帰郷するに至った心境を記す。六朝第一の名文と称される。
帰参
きさん [0] 【帰参】 (名)スル
(1)帰ってくること。
(2)一度主家を離れた者が,再び帰って仕えること。「―がかなう」
(3)勘当された子供が許されて親元へ帰ること。
帰向
きこう [0] 【帰向】 (名)スル
人の心がその方に向かうこと。おもむくこと。「民心の―する所を察して/花間鶯(鉄腸)」
帰命
きみょう [0][1] 【帰命】
〔仏〕
〔梵 namas「礼拝」「崇拝」の意〕
心から仏や仏の教えに従うこと。南無。
帰命頂礼
きみょうちょうらい [4][1] 【帰命頂礼】
(1)仏に信順し,仏の足を自分の頭に戴き,あるいは戴く形をとって礼拝すること。仏教の最敬礼。
(2)仏に祈念するとき,その初めに唱える語。
帰営
きえい [0] 【帰営】 (名)スル
兵士や部隊が兵営に帰ること。
帰国
きこく [0] 【帰国】 (名)スル
(1)外国から自分の国に帰ること。帰朝。「―の途につく」
(2)故郷に帰ること。帰郷。
帰国
きこく【帰国】
homecoming.→英和
〜する go[return,come]home;return to one's country[native province].〜の途につく leave for home.帰国子女 expatriate Japanese children.
帰国子女
きこくしじょ [4] 【帰国子女】
外国での生活を経て,日本に帰国した学齢期の子供。
帰城
きじょう [0] 【帰城】 (名)スル
自分の城に帰ること。
帰天
きてん [0] 【帰天】 (名)スル
カトリック教会で,キリスト教信徒が死去すること。
→召天
帰天斎正一
きてんさいしょういち 【帰天斎正一】
奇術師。本名波済菊太郎。明治初年に欧州に渡り,西洋奇術を日本に紹介。生没年未詳。
帰宅
きたく [0] 【帰宅】 (名)スル
自分の家に帰ること。
帰宅する
きたく【帰宅する】
return[go,come]home;get home.〜の途中で on one's way home.
帰家
きか [1] 【帰家】 (名)スル
自分の家に帰ること。帰宅。「阿嬢は速かに去て―す可きなり/世路日記(香水)」
帰家性
きかせい [0] 【帰家性】
⇒帰巣性(キソウセイ)
帰寂
きじゃく [0] 【帰寂】
僧が死ぬこと。入滅。入寂。
帰寓
きぐう [0] 【帰寓】 (名)スル
居所に立ち戻ること。「黄昏―せんとの言あれば/花柳春話(純一郎)」
帰寧
きねい [0] 【帰寧】 (名)スル
婦女が里帰りして父母の安否を問うこと。「フボニ―スル/ヘボン(三版)」
帰属
きぞく [0] 【帰属】 (名)スル
(1)属して,つき従うこと。「会社への―意識」
(2)財産・権利・領土などが特定の人や団体・国のものになること。「収益は主催者に―する」
帰属する
きぞく【帰属する】
revert <to> ;→英和
belong <to> .→英和
帰属利子
きぞくりし [4] 【帰属利子】
金融機関の生産額を定義するための国民経済計算上の特殊な帰属計算項目。金融機関の受取利息と支払利息との差額で定義される。
帰属家賃
きぞくやちん [4] 【帰属家賃】
自分の所有する住宅に居住する場合も,借家や借間と同じサービスが生産され消費されたと考えて,このサービスの価格を市場の賃貸料から推定する計算上の家賃。
帰属理論
きぞくりろん [4] 【帰属理論】
生産要素や中間財など生産財の価値は,それが生産する消費財の価値によって決まるとするオーストリア学派の理論。
帰山
きさん [0] 【帰山】 (名)スル
僧が自分の寺に帰ること。
⇔出山
帰山
かえりやま カヘリヤマ 【帰山】
姓氏の一。
帰山
かえるやま カヘル― 【帰山】
福井県南条郡今庄町にある低い丘。鹿蒜(カヒル)神社がある。((歌枕))「―かへるがへるもおいにけるかな/古今(雑上)」
帰山教正
かえりやまのりまさ カヘリヤマ― 【帰山教正】
(1893-1964) 映画監督。東京生まれ。純映画劇運動を提唱。日本最初の純映画劇「生の輝き」「深山の乙女」を撮る。映画芸術協会を設立。
帰島
きとう [0] 【帰島】 (名)スル
(自分の住んでいた)島へ帰ること。
帰巣
きそう [0] 【帰巣】 (名)スル
動物が,自分の巣へ帰ってくること。
帰巣性
きそうせい [0] 【帰巣性】
動物が自分のすみかや巣あるいは生まれた場所へ帰ってくる性質,または能力。ミツバチ・アリ・デンショバト・ツバメ・アホウドリ・サケなどに顕著。ホーミング。帰巣本能。回帰性。帰家性。
帰巣本能
きそう【帰巣本能】
homing instinct.
帰巣本能
きそうほんのう [4] 【帰巣本能】
⇒帰巣性
帰己日
きこにち [2] 【帰忌日・帰己日】
陰陽道(オンヨウドウ)で,旅行・帰宅・結婚などを忌む日。帰忌。
帰帆
きはん [0] 【帰帆】 (名)スル
帰途につく帆船。港に帰る船。
帰庁
きちょう [0] 【帰庁】 (名)スル
外勤や出張などから役所に戻ること。
帰府
きふ [1] 【帰府】 (名)スル
(1)役所に帰ること。
(2)都,特に江戸に帰ること。
帰従
きじゅう [0] 【帰従】 (名)スル
つき従うこと。服従。帰服。
帰御
きぎょ 【帰御】
貴人が帰ること。「国母定めて―の志有らんか/盛衰記 32」
帰心
きしん [0][2] 【帰心】
家や故郷に帰りたいと思う心。
帰忌日
きこにち [2] 【帰忌日・帰己日】
陰陽道(オンヨウドウ)で,旅行・帰宅・結婚などを忌む日。帰忌。
帰投
きとう [0] 【帰投】 (名)スル
航空機・艦船や兵などが基地に帰りつくこと。「母艦に―する」
帰敬
ききょう [0] 【帰敬】 (名)スル
心から仏を信じ,敬うこと。きけい。
帰敬式
ききょうしき [2] 【帰敬式】
⇒髪剃(コウゾ)り(3)
帰日
きにち [0] 【帰日】
日本に帰ること。
帰服
きふく [0] 【帰服・帰伏】 (名)スル
つき従うこと。支配下に入ること。帰順。「政法に―せしむる/福翁百話(諭吉)」
帰服する
きふく【帰服する】
surrender[submit] <to> .→英和
帰朝
きちょう [0] 【帰朝】 (名)スル
外国から日本に帰ってくること。「―報告」「友好使節一行が―する」
帰朝する
きちょう【帰朝する】
return[come]home (from abroad).〜の途につく leave for home.
帰期
きき [1] 【帰期】
帰る時期。帰る時。
帰村
きそん [0] 【帰村】 (名)スル
ふるさとの村に帰ること。
帰来
きらい [0] 【帰来】 (名)スル
帰ってくること。「余は再び此の地球に―するの初志にあらず/月世界旅行(勤)」
帰校
きこう [0] 【帰校】 (名)スル
外出していた先から学校に戻って来ること。
帰泉
きせん 【帰泉】
黄泉(ヨミ)に行くこと。死ぬこと。「―の霊魂は九夜の夢に迷ひにき/海道記」
帰洛
きらく [0] 【帰洛】 (名)スル
都に帰ること。京都に帰ること。
帰港
きこう [0] 【帰港】 (名)スル
船が出発した港に帰ること。
帰港する
きこう【帰港する】
return to port.
帰燕
きえん [0] 【帰燕】
秋になって,南方に帰る燕(ツバメ)。[季]秋。
帰田
きでん [0] 【帰田】
官職をやめて田園に帰って農業に従事すること。致仕(チシ)。帰耕。
帰省
きせい [0] 【帰省】 (名)スル
夏期休暇などに,故郷に帰ること。故郷に帰り父母の安否を問うこと。帰郷。[季]夏。「―バス」「親を―する/ヰタ・セクスアリス(鴎外)」
帰省する
きせい【帰省する】
return[go,come]home.
帰省子
きせいし [2] 【帰省子】
他郷へ出ていたが,夏期休暇などに親元へ一時帰省した人。[季]夏。
帰着
きちゃく [0] 【帰着】 (名)スル
(1)帰りつくこと。「三日後に故国へ―する」
(2)いろいろな経過をたどって,ある状態や結果に落ち着くこと。「結論は常識の線に―した」
帰着する
きちゃく【帰着する】
(1) return.→英和
(2) result[end]in (帰結する).
‖帰着点 a conclusion <of an argument> .
帰社
きしゃ [1][2] 【帰社】 (名)スル
社員などが,出先から自分の会社へ帰ること。
帰籍
きせき [0] 【帰籍】 (名)スル
再びもとの戸籍に戻ること。復籍。
帰納
きのう [0] 【帰納】 (名)スル
(1)〔induction〕
個々の特殊な事実や命題の集まりからそこに共通する性質や関係を取り出し,一般的な命題や法則を導き出すこと。
⇔演繹(エンエキ)
(2)反切によって漢字の音を導き出すこと。
帰納
きのう【帰納】
<make an> induction.→英和
〜する induce.→英和
‖帰納法 induction;the inductive method.
帰納法
きのうほう [0][2] 【帰納法】
帰納的推理による事象の研究法。F =ベーコンを経て,J = S =ミルにより自然科学の方法として定式化された。結論の蓋然的命題は「自然の斉一性」を仮定することで普遍的法則とみなされ因果関係が確定される。ミルでは,一致法・差異法・一致差異併用法・剰余法・共変法の五方法に類別される。
⇔演繹法
帰納的
きのうてき [0] 【帰納的】 (形動)
推論の手続きが帰納によっているさま。
帰納的推理
きのうてきすいり [6] 【帰納的推理】
特殊な個々の前提から一般的な結論を帰納により導き出す推理。得られた結論は蓋然(ガイゼン)的な確かさしかもたない。
帰納論理学
きのうろんりがく [6] 【帰納論理学】
帰納法の妥当性を扱う論理学。帰納的推理によって得られた仮説が観察命題によってどの程度に確証されているかを調べるもの。カルナップによって研究され,確率論理学とも呼ばれる。
⇔演繹論理学
帰結
きけつ【帰結】
a conclusion.→英和
当然の〜として(…になる) as a natural consequence (it follows that….).
帰結
きけつ [0] 【帰結】 (名)スル
(1)最後にたどりつくこと,またその結論や結果。「当然の結論に―する」
(2)〔哲・論〕
〔consequence〕
原因となる事態から結果として生起する何らかの事態。また,論理的関係において前提から導き出される結論。
⇔理由
帰綏
きすい 【帰綏】
中国,内モンゴル自治区の区都フフホトの旧名。帰化城・綏遠の両城市の合併による名称。
帰線
きせん [0] 【帰線】
給電回路を構成する導線のうち,装置や回路を経てアースに帰る線。
帰耕
きこう [0] 【帰耕】 (名)スル
職をやめて郷里に帰り,農業に従事すること。
帰臥
きが [1] 【帰臥】 (名)スル
官職を辞して故郷に帰り,静かに暮らすこと。「とうに御暇を頂戴して無何有郷(ムカウノキヨウ)に―してもいい筈であつた/吾輩は猫である(漱石)」
帰航
きこう [0] 【帰航】 (名)スル
船が帰りの航路につくこと。
帰航
きこう【帰航】
<make> a homeward voyage.
帰艦
きかん [0] 【帰艦】 (名)スル
乗組員または航空母艦を飛び立った飛行機が自分の艦に帰ること。「全機無事―する」
帰葬
きそう [0] 【帰葬】 (名)スル
異郷の地で死んだ人を故郷へ戻して葬ること。
帰蔵
きぞう 【帰蔵】
三易(サンエキ)の一。殷(イン)代に行われたという占い法。
帰装
きそう [0] 【帰装】
帰りの身支度。帰り支度。
帰謬法
きびゅうほう キビウハフ [0][2] 【帰謬法】
〔(ラテン) reductio ad absurdum〕
ある命題が偽であると仮定して推論を続けると,矛盾した結論が生じるとき,もとの命題は真であるとする証明法。間接証明法。間接論証。背理法。間接還元法。
帰責
きせき [0] 【帰責】
刑罰や損害賠償などの法的な責任を負わせること。
帰責事由
きせきじゆう [4] 【帰責事由】
法的に責任を負わせる事由。その実質は,故意または過失が認められること。
帰趣
きしゅ [1][2] 【帰趣・帰趨】
「きすう(帰趨)」に同じ。
帰趨
きすう [0] 【帰趨】 (名)スル
帰着すること。ゆきつくところ。帰趣。「勝敗の―は予断を許さない」「混沌として―するところを知らない」
帰趨
きすう【帰趨】
a tendency;→英和
a trend;→英和
a consequence;→英和
an issue (結果).→英和
帰趨
きしゅ [1][2] 【帰趣・帰趨】
「きすう(帰趨)」に同じ。
帰路
きろ【帰路】
<on> the way home <from> .
帰路
きろ [1] 【帰路】
帰り道。戻り道。「―,大阪に立ち寄る」
帰農
きのう [0] 【帰農】 (名)スル
(1)農業をやめていた者が,再び農業に従事すること。
(2)農業に従事すること。また,都会での職をやめて故郷に帰ること。「職を辞して―する」「御一新の時遠州金谷へ―して/社会百面相(魯庵)」
帰途
きと [1][2] 【帰途】
帰る途中。帰りみち。帰路。「―につく」
帰途
きと【帰途】
<on> one's way home[back].〜につく leave[start]for home.
帰還
きかん [0] 【帰還】 (名)スル
(1)遠方の地から帰ってくること。戦地から故郷・基地に帰り着くこと。「戦地から―する」
(2)(「饋還」とも書く)
⇒フィードバック
帰還
きかん【帰還(する)】
return.→英和
‖帰還者 a repatriate.帰還兵 a returned[repatriated]soldier.
帰還兵
きかんへい [2] 【帰還兵】
戦地から帰ってきた兵士。
帰郷
ききょう [0] 【帰郷】 (名)スル
故郷へ帰ること。帰省。
帰郷
ききょう キキヤウ 【帰郷】
小説。大仏次郎作。1948年(昭和23)「毎日新聞」連載。戦中追放されて国外にあった主人公は,戦後の荒廃し伝統を失った日本に絶望して去る。戦後の文明批判の書。
帰郷
ききょう【帰郷】
homecoming.→英和
〜する return home;return to one's home country[town,village].
帰降
きこう [0] 【帰降】 (名)スル
敵に降参すること。帰順。降服。
帰陣
きじん [0] 【帰陣】 (名)スル
戦いを終えて陣営に帰ること。
帰除
きじょ [1] 【帰除】
〔和算用語。帰は一桁(ケタ)の数で割ること,除は二桁以上の数で割ること〕
割り算。
帰除法
きじょほう [0] 【帰除法】
珠算で,二一天作などの割り算九九を使って割る方法。
帰隊
きたい [0] 【帰隊】 (名)スル
軍隊で,自分の部隊に帰ってくること。
帰雁
きがん [1] 【帰雁】
春になって,北へ帰る雁。[季]春。
帰順
きじゅん [0] 【帰順】 (名)スル
敵対するのをやめて,服従すること。「城をあけ渡し敵に―する」
帰順する
きじゅん【帰順する】
submit <to> .→英和
帰館
きかん [0] 【帰館】 (名)スル
やかたに帰ること。また,「御帰館」の形で,冗談めかして自宅に帰ることにもいう。
帰[返]る
かえる【帰[返]る】
(1) return;→英和
come[go]back;come[go,get,return]home (帰宅).
(2) go away;leave;→英和
be off (辞去).
(3) return <to> (もとへ戻る).
われに〜 come to oneself.
帳
とばり【帳】
a curtain.→英和
夜の〜がおりる Night falls./It gets dark.
帳
ちょう チヤウ [1] 【帳】
(1)布帛(フハク)をはりめぐらしたもの。帳台・几帳(キチヨウ)などの類。とばり。たれぎぬ。カーテン。
(2)帳面。帳簿。「―付け」
帳
とばり [0] 【帳・帷・幄・幌】
(1)室内に垂れ下げて隔てとする布。たれぬの。たれぎぬ。
(2)物をおおいかくす物,物を隔てて区切る物などのたとえ。「夜の―が下りる」「夜の―に包まれる」
帳下
ちょうか チヤウ― [1] 【帳下】
(1)とばりのもと。
(2)大将軍の居所。幕下。
帳付け
ちょうつけ チヤウ― [4][0] 【帳付け】 (名)スル
〔「ちょうづけ」とも〕
帳面に書きつけること。また,それをする人。
帳元
ちょうもと チヤウ― [0][4] 【帳元】
(1)金銭の出入り・勘定などの取り締まりをする役。また,その人。
(2)江戸時代,芝居興行の一切の経理にあずかる役。また,その人。
帳入れ
ちょういれ チヤウ― [0][4] 【帳入れ】
(1)取引所で行われた売買取引を帳簿に記入すること。
(2)「帳入れ値段」の略。
帳入れ値段
ちょういれねだん チヤウ― [5] 【帳入れ値段】
清算取引において,帳簿整理と計算の便宜のため,取引所が一定の算法によって銘柄ごとに定めたその日の値段。
帳内
ちょうだい チヤウ― [0] 【帳内】
「ちょうない(帳内)」に同じ。
帳内
ちょうない チヤウ― [1] 【帳内】
〔「ちょうだい」とも〕
(1)とばりのうち。
(2)帳面に書き入れた範囲。
(3)律令制下,親王・内親王に与えられ,その雑役・警備に召し使われた下級の官人。とねり。
→資人
帳台
ちょうだい チヤウ― [0] 【帳台】
(1)寝殿造りの建物内に設けられる調度。一段高く作られている浜床に畳を敷き,四隅に柱を立て四方に帳をめぐらす。貴人の寝所として用いられるもの。
(2)塗籠(ヌリゴメ)・納戸(ナンド)の類。
(3)「帳台の試み」の略。「―の夜/枕草子 92」
帳台(1)[図]
帳台の試み
ちょうだいのこころみ チヤウ― 【帳台の試み】
平安時代,毎年11月の中の丑の日に天皇が常寧殿において五節の舞姫の舞稽古を見る儀式。五節の試み。
帳台構え
ちょうだいがまえ チヤウ―ガマヘ [5] 【帳台構え】
書院造りで,座敷の床の間や違い棚に向かって,付書院の反対側に設けられる装飾装置。鴨居(カモイ)を低く,敷居を高くし,丈の低い華麗な襖(フスマ)をたてる。帳台(寝室)の入り口の形式が装飾化したもの。納戸構え。
帳台構え[図]
帳合
ちょうあい チヤウアヒ [3][0] 【帳合(い)】
(1)現金や在庫商品と帳簿を照らし合わせ,計算を確かめること。「―をとる」
(2)収支を帳簿に記入すること。
(3)計算すること。「五十年の月日を寝て消すさかひ,―して見ると二十五年にはかならんはい/滑稽本・浮世風呂 4」
(4)(「帖合」とも)帳簿による取引。また,その取引先。
帳合い
ちょうあい チヤウアヒ [3][0] 【帳合(い)】
(1)現金や在庫商品と帳簿を照らし合わせ,計算を確かめること。「―をとる」
(2)収支を帳簿に記入すること。
(3)計算すること。「五十年の月日を寝て消すさかひ,―して見ると二十五年にはかならんはい/滑稽本・浮世風呂 4」
(4)(「帖合」とも)帳簿による取引。また,その取引先。
帳合い米
ちょうあいまい チヤウアヒ― 【帳合(い)米】
江戸時代,大坂堂島の米市場で行われた米売買の方法。売買と同時に米の受け渡しをすることなく帳面の上だけで売買する。
帳合米
ちょうあいまい チヤウアヒ― 【帳合(い)米】
江戸時代,大坂堂島の米市場で行われた米売買の方法。売買と同時に米の受け渡しをすることなく帳面の上だけで売買する。
帳場
ちょうば チヤウ― [0][3] 【帳場】
商店・旅館・料理屋などで,帳簿をつけ勘定をする所。勘定場。会計場。
帳場
ちょうば【帳場】
a counter;→英和
[ホテルの]the office;→英和
the registry desk.
帳場
ちょうば チヤウ― [3] 【町場・丁場・帳場】
(1)宿場と宿場との間の距離。ある区間の距離。
→長(ナガ)丁場
(2)夫役で,運送・道路工事などの受け持ち区域。工区。持ち場。
(3)馬子やかごかき・人力車夫などのたまり場。
帳場格子
ちょうばごうし チヤウ―ガウ― [4] 【帳場格子】
商店などで帳場の囲いに立てた,二つ折りまたは三つ折りの低い格子。結界。
帳場格子[図]
帳外
ちょうがい チヤウグワイ [0] 【帳外】
(1)とばりの外。幕の外。
(2)帳面にしるしてないこと。
(3)「ちょうはずれ(帳外)」に同じ。
帳外れ
ちょうはずれ チヤウハヅレ 【帳外れ】
(1)江戸時代,検地帳に土地の名請人として記載されない隷属農民。
(2)江戸時代,不行跡のため宗門人別帳から除外すること。また,そうされた人。無宿。ちょうがい。
帳尻
ちょうじり【帳尻】
the balance of accounts.〜が合う <The accounts> balance.→英和
〜をごまかす cook the accounts.
帳尻
ちょうじり チヤウ― [0] 【帳尻】
(1)帳簿の最後の部分。
(2)収支決算の結果。「どうやっても―が合わない」
帳屋
ちょうや チヤウ― 【帳屋】
江戸時代,帳面や紙・筆墨などを売った店。店頭に笹(ササ)を立てて目印とした。
帳幕
ちょうばく チヤウ― [1][0] 【帳幕】
とばりと幕。またそれをはりめぐらした所。
帳消し
ちょうけし チヤウ― [0] 【帳消し】 (名)スル
(1)勘定が済んで帳面の記事を消すこと。
(2)貸借関係をなくしたり,義務・報酬などを済ましたりして,互いの損得をなくすること。「―にする」
(3)差し引いて残りがなくなること。相殺されて価値・意味などがなくなること。「去年の成功も今年の失敗で全部―だ」
帳消しにする
ちょうけし【帳消しにする】
cancel[write off] <a debt> (帳簿から消す);→英和
Let's call[Now we are]quits (貸借なし);offset (相殺する).→英和
帳消し法
ちょうけしほう チヤウ―ハフ [0] 【帳消し法】
信用取引の一。互いに取引する者どうしが,取引のたびに代金決済をせずに,各自の帳簿に記入し,一定期間後清算するもの。
帳祝
ちょういわい チヤウイハヒ [3] 【帳祝(い)】
正月四日か一一日に,商人が帳簿を新しく綴(ト)じて祝うこと。帳綴じ。帳始め。
帳祝い
ちょういわい チヤウイハヒ [3] 【帳祝(い)】
正月四日か一一日に,商人が帳簿を新しく綴(ト)じて祝うこと。帳綴じ。帳始め。
帳票
ちょうひょう チヤウヘウ [0] 【帳票】
帳簿・伝票類などの総称。
帳箪笥
ちょうだんす チヤウ― [3] 【帳箪笥】
帳面や書き付けなどを入れておく小型のたんす。
帳箱
ちょうばこ チヤウ― [0] 【帳箱】
帳場などに置き,帳簿や書き付けの類を入れておく箱。机としても使えるほどの大きさ。
帳簿
ちょうぼ【帳簿】
a (an account) book;→英和
a register (登記簿).→英和
〜に記入する enter <a thing> in a book.〜をつける keep books[accounts].〜をごまかす falsify[cook]accounts.‖帳簿係 a bookkeeper.
帳簿
ちょうぼ チヤウ― [0] 【帳簿】
金銭・物品の出納など,事務上に必要なことを記入する帳面。
帳簿閲覧権
ちょうぼえつらんけん チヤウ― [6] 【帳簿閲覧権】
物的会社の株主・社員{(2)}が会社の会計帳簿および書類の閲覧または謄写を求め得る権利。書類閲覧権。
帳綴じ
ちょうとじ チヤウトヂ [0] 【帳綴じ】
(1)帳面を綴じること。また,その人。
(2)綴じるのに用いる錐(キリ)。
(3)「帳祝い」に同じ。
帳締め
ちょうじめ チヤウ― [0][4] 【帳締め】
ある期間内の帳簿に記された収入・支出などを合計すること。
帳門
ちょうもん チヤウ― [0] 【帳門】
寝室に垂らしたとばり。また,寝室の入り口。
帳面
ちょうめん チヤウ― [3] 【帳面】
(1)ものを書くために,何枚かの紙を綴(ト)じ合わせたもの。白紙のままのもの,線を引いたものなど,用途に応じて種々ある。ノート。
(2)帳簿。収支帳。
帳面
ちょうづら チヤウ― [0] 【帳面】
帳簿に記載された限りでの収支の状態。帳面づら。帳簿づら。「―を合わせる」
帳面
ちょうめん【帳面】
a notebook;→英和
an account book.〜をつける ⇒帳簿.
帳面方
ちょうめんかた チヤウ― [0][6] 【帳面方】
(1)帳簿の記載・整理・管理などをする係。帳簿係。
(2)江戸幕府の職名。諸役所および諸国の計算帳を監査する役。
帳面面
ちょうめんづら チヤウ― [0] 【帳面面】
帳面に記されていること。特に,帳面上の収支勘定。帳簿面。ちょうづら。
帷
とばり [0] 【帳・帷・幄・幌】
(1)室内に垂れ下げて隔てとする布。たれぬの。たれぎぬ。
(2)物をおおいかくす物,物を隔てて区切る物などのたとえ。「夜の―が下りる」「夜の―に包まれる」
帷
い ヰ [1] 【帷】
垂れ幕。たれぎぬ。とばり。
帷子
かたびら [0][3] 【帷子】
〔あわせの「片ひら」の意〕
(1)裏を付けない衣服。ひとえもの。
(ア)装束の下に着るひとえの布製の衣服。
(イ)夏用の麻の小袖。薩摩上布・越後上布などが用いられた。[季]夏。
(2)几帳(キチヨウ)・帳(トバリ)などに用いて隔てとする薄い絹布の垂れ布。
(3)経帷子。
帷子雪
かたびらゆき 【帷子雪】
一片が薄くて大きな雪。一説に,薄く積もった雪。「―の,消えもせで/隆達節」
帷帳
いちょう ヰチヤウ [0] 【帷帳】
(1)室内に垂らして隔てとする布。とばり。また,蚊帳(カヤ)。
(2)戦陣で,作戦を立て司令をするために,屋外に張りめぐらした幕。帷幄(イアク)。帷幕(イバク)。
帷幄
いあく ヰ― [0][1] 【帷幄】
(1)垂れ幕(帷)と引き幕(幄)。幕。
(2)〔陣営に幕をめぐらしたことから〕
作戦をねる場所。大将の陣営。「―の臣」「策(ハカリゴト)を―の中に運(メグラ)し/太平記 3」
帷幄上奏
いあくじょうそう ヰ―ジヤウ― [0][1] 【帷幄上奏】
明治憲法下で,陸軍の参謀総長,海軍の軍令部総長などが,内閣から独立して軍機・軍令に関する事項を天皇に直接上奏したこと。軍部の政治介入の要因となった。
帷幔
いまん ヰ― [1][0] 【帷幔】
たれ幕と引き幕。幕。
帷幕
いばく ヰ― [1][0] 【帷幕】
「帷幄(イアク)」に同じ。「―に参ずる」「皆―の中にぞ休居たりける/太平記 3」
帷牆
いしょう ヰシヤウ [0][1] 【帷牆】
〔「帷」は「とばり」で婢妾(ヒシヨウ)のいる所,「牆」は「かき」で近臣のいる所〕
君主の身近に仕えている臣下や侍女。
帷牆の制
いしょうのせい ヰシヤウ― [5][1] 【帷牆の制】
〔漢書(鄒陽伝)〕
君主が近侍の臣妾に束縛されて自由に行動できないこと。
常
とことわ 【常】 (名・形動ナリ)
〔古くは「とことば」〕
永久に変わらない・こと(さま)。永久不変。「これの世は移り去るとも―にさ残りいませ後の世のため/仏足石歌」
常
とこ 【常】
名詞およびそれに準ずる語の上に,助詞「つ」を介して,あるいは直接に付く。また,形容詞の上に付いたり,副詞をつくったりする。いつも変わらぬ,永遠であるなどの意を表す。「―つ国」「―つ世」「―つ御門」「―世」「―夏」「―めずらし」「―とわ」
常
つね [1] 【常・恒】
(1)いつも通りであること。また,いつもそうすること。ふだん。平素。「顔色が―と違う」「車中での読書を―とする」
(2)いつも変わらないこと。永遠であること。「世中はなにか―なる飛鳥川きのふの淵ぞけふは瀬になる/古今(雑下)」
(3)ありふれていること。普通。「―の人」
(4)世の中のことわり。ならわし。ならい。「親が子を思うのは世の―だ」
(5)ある種のものに共通の特性としてありがちなこと。「愚劣な者の―として,何事も自分に都合の好い様にばかり考へるから/平凡(四迷)」
→常に
常
きだ 【段・常】
〔「きた」とも〕
■一■ (名)
(1)布の長さを測る単位。一常は一丈三尺。「布一―/日本書紀(天武下訓)」
(2)田畑の面積を測る単位。たん(段)。「おほよそ田は長さ三十歩,広さ十二歩を―とせよ/日本書紀(孝徳訓)」
■二■ (接尾)
助数詞。切れめを数えるのに用いる。「軻遇突智(カグツチ)を斬り三―になす/日本書紀(神代上訓)」
常々
つねづね【常々】
always;→英和
usually.→英和
常しえ
とこしえ [0] 【常しえ・永久】 (名・形動)[文]ナリ
変わらずにいつまでも続く・こと(さま)。とこしなえ。えいきゅう。「―の眠りにつく(=死ヌ)」「―に変わらぬ愛」
常しくに
とこしくに 【常しくに】 (副)
いつまでも変わらずに。永久に。「皇祖(スメロキ)の神の宮人ところづらいや―我かへり見む/万葉 1133」
常しなえ
とこしなえ [0] 【常しなえ・永久】 (名・形動)[文]ナリ
「とこしえ(永久)」に同じ。「宝塔―に天に聳えて/五重塔(露伴)」
常つ国
とこつくに 【常つ国】
死者が行くという永遠の世界。よみのくに。「やまひしあつしれて,―に至ることを/日本書紀(雄略訓)」
常ならず
つねなら∘ず 【常ならず】 (連語)
(1)一定でない。無常だ。変わりやすい。「飛鳥川の淵瀬―∘ぬ世にしあれば/徒然 25」
(2)いつもと違っている。ふだんのとおりでない。「大地震(ナイ)ふること侍りき。そのさま,よの―∘ず/方丈記」
常に
つねに [1] 【常に】 (副)
いつも。絶えず。いつでも。「―書を読む」「山の空気は―新鮮だ」
常の
つね【常の】
usual;→英和
ordinary;→英和
common;→英和
customary.→英和
〜に always;→英和
all the time;→英和
[通例]usually;→英和
commonly.→英和
〜ならぬ unusual;→英和
strange.→英和
〜とする be in the habit of <doing> ;be accustomed <to do,doing> ;make it a rule to <do> .〜とした used to <do> .〜として as (is) usual <with children> .
常の御所
つねのごしょ 【常の御所】
(1)皇居内の,天皇の日常の居所。古くは仁寿殿,のちには清涼殿があてられていたが,室町時代以後,別に常の御殿が造営された。
(2)寝殿造りで,主人がふだん住む部屋,または建物。
常不断
じょうふだん ジヤウ― [3] 【常不断】
常に絶えないこと。いつも。ふだん。「課長さんの所(トコ)へも―御機嫌伺ひにお出でなさるといふ事(コツ)たから/浮雲(四迷)」
常不軽
じょうふきょう ジヤウフキヤウ [3] 【常不軽】
(1)「法華経(常不軽菩薩品)」の主人公。町で出会うすべての人に仏になると断言して心から礼拝し,それによって成仏した。常不軽菩薩。不軽。
(2)「法華経(常不軽菩薩品)」の中の二四字の偈(ゲ)を唱えて,人々を礼拝しながら巡り歩く修行。
常世
とこよ 【常世】 (名・形動ナリ)
(1)永久に変わらない・こと(さま)。永遠。「呉床座(アグライ)の神の御手もち弾く琴に舞する女(オミナ)―にもがも/古事記(下)」
(2)「常世の国」に同じ。「心から―を捨てて鳴く雁を雲のよそにも思ひけるかな/源氏(須磨)」
常世の国
とこよのくに 【常世の国】
(1)古代人がはるか遠隔の地にあると信じていた国。「たぢまもりを―に遣はして/古事記(中訓)」
(2)不老不死の仙境。中国伝来の神仙思想と結びついてできた観念とされる。「君を待つ松浦の浦の娘子(オトメ)らは―の海人娘子(アマオトメ)かも/万葉 865」
(3)よみのくに。死者の国。
常世の木の実
とこよのこのみ 【常世の木の実】
タチバナの実。ときじくのかくのこのみ。「又は蓬が島とかや,―の名をとめて,齢を延ぶる仙女となる/謡曲・草薙」
常世の神
とこよのかみ 【常世の神】
常世の国の神。常世の国より人間世界に現れ,長寿・富・幸福をもたらすと考えられていた。「太秦(ウズマサ)は神とも神と聞えくる―を打ち懲(キタ)ますも/日本書紀(皇極)」
常世の長鳴き鳥
とこよのながなきどり 【常世の長鳴き鳥】
ニワトリの別名。ながなきどり。「―を集めて鳴かしめて/古事記(上訓)」
常世物
とこよもの 【常世物】
〔垂仁天皇のときに田道間守(タジマモリ)が常世の国から持ち帰ったという伝説から〕
タチバナの別名。「―この橘のいや照りに/万葉 4063」
常並
つねなみ [0] 【常並(み)】
世間で普通のこと。世間なみ。「我々に対する所又た―列国に対するに異なりと見へたり/浮城物語(竜渓)」
常並み
つねなみ [0] 【常並(み)】
世間で普通のこと。世間なみ。「我々に対する所又た―列国に対するに異なりと見へたり/浮城物語(竜渓)」
常主
じょうしゅ ジヤウ― [1] 【常主】
定まった主人。
常事
じょうじ ジヤウ― [1] 【常事】
(1)きまった事柄。変わらないこと。
(2)日常の事。いつもの事。
常人
じょうじん ジヤウ― [0] 【常人】
世間一般の人。特別変わったところのない,平均的な人。「―には理解できない」
常人
じょうじん【常人】
an ordinary[average]man;the common people (総称).〜とは異なる be out of the common.→英和
常人
じょうにん ジヤウ― [0] 【常人】
「じょうじん(常人)」に同じ。
常任
じょうにん ジヤウ― [0] 【常任】 (名)スル
常にその任務についていること。
常任の
じょうにん【常任の】
standing;→英和
regular.→英和
常任委員 <a member of> the standing committee.常任指揮者 a regular conductor.
常任委員
じょうにんいいん ジヤウ―ヰヰン [5] 【常任委員】
(1)一定の任務を常時担当する委員。
(2)国会の常任委員会の委員。各党派の議席数に比例して選任される。
常任委員会
じょうにんいいんかい ジヤウ―ヰヰンクワイ [6] 【常任委員会】
常設の委員会。特に,国会の各院に置かれる常設の委員会。内閣委員会・地方行政委員会・法務委員会・予算委員会など。
→特別委員会
→常任委員会[表]
常任理事国
じょうにんりじこく ジヤウ― [6] 【常任理事国】
国際機構において,理事国の地位を恒久的に有する国。特に,国際連合の安全保障理事会の常任理事国をいう。
→安全保障理事会
常会
じょうかい ジヤウクワイ [0] 【常会】
(1)(「定会」とも書く)定期的に開かれる会合。定例の会。
(2)特に,通常国会。
常住
じょうじゅう ジヤウヂユウ [0][1] 【常住】
■一■ (名)スル
(1)一定の所に住んでいること。定住。「山の庵に―する」
(2)〔仏〕 生滅変化せず,永遠に存在すること。
⇔無常
(3)〔「常住物(モツ)」の略〕
寺院の所有物。
■二■ (副)
いつも。たえず。つねづね。「父が―歎いたを子供の頃より聞知つて居りました/にごりえ(一葉)」
常住不断
じょうじゅうふだん ジヤウヂユウ― [0] 【常住不断】
常に切れ目なく続いていること。絶え間のないこと。
常住不滅
じょうじゅうふめつ ジヤウヂユウ― [0] 【常住不滅】
常に変わらず,滅びないこと。
常住人口
じょうじゅうじんこう ジヤウヂユウ― [5] 【常住人口】
国勢調査で,そこに三か月以上にわたって住んでいるか,あるいは住むことになっている人口。
常住坐臥
じょうじゅうざが ジヤウヂユウ―グワ [5] 【常住坐臥】
すわっている時も寝ている時も。いつも。行住坐臥。
〔「常住」と「行住坐臥」との混同からできた言い方〕
常体
じょうたい ジヤウ― [0] 【常体】
口語文体の一。敬語を用いず,文末に「だ」「である」を用いる普通の文章様式。
⇔敬体
常体
つねてい [0] 【常体】
(1)平常のさま。ふだんの姿。「人の目に附くを憚つて,―に改めてゐたのであらうか/伊沢蘭軒(鴎外)」
(2)程度がなみであること。尋常。普通。「―の者の子が,七つや八つでかう有うか/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(中)」
常例
じょうれい ジヤウ― [0] 【常例】
いつものならわし。きまり。慣例。
常侍
じょうじ ジヤウ― [1] 【常侍】
常に近くにいて奉仕すること。
常備
じょうび ジヤウ― [1] 【常備】 (名)スル
常に備えておくこと。絶やさないようにすること。「タイヤのスペアを―する」
常備の
じょうび【常備の】
standing.→英和
‖常備軍 a standing[regular]army.常備薬 a household medicine.
常備兵役
じょうびへいえき ジヤウ― [4] 【常備兵役】
現役および予備役の兵士。
常備薬
じょうびやく ジヤウ― [3] 【常備薬】
常に備えておく薬品。「家庭―」
常備軍
じょうびぐん ジヤウ― [3] 【常備軍】
平時にも国家が常置している軍隊。
常傭
じょうよう ジヤウ― [0] 【常傭・常用】 (名)スル
「常雇(ジヨウヤト)い」に同じ。
常光線
じょうこうせん ジヤウクワウセン [3] 【常光線】
結晶の複屈折によって二つに分かれた光線のうち,入射角と屈折角の間に屈折の法則が成り立つ方の光線。
⇔異常光線
常典
じょうてん ジヤウ― [0] 【常典】
変わらないきまり。「犯す者刑に処する事―あるべし/公議所日誌 3」
常凡
じょうぼん ジヤウ― [0] 【常凡】 (形動)
ありふれていて,これといった特徴のないさま。「―な作品」
常初花
とこはつはな 【常初花】
永久に新しい花。また,常に初花をみる思いで心がひかれること。「相見れば―に心ぐし/万葉 3978」
常則
じょうそく ジヤウ― [0] 【常則】
普通のやり方。ならわし。
常動曲
じょうどうきょく ジヤウドウ― [3] 【常動曲】
速い動きの同一音型が始めから終わりまで間断なく続く楽曲。無窮動。ペルペトゥウム-モビレ。
常務
じょうむ【常務】
regular business;routine work.常務取締役 a managing director.
常務
じょうむ ジヤウ― [1] 【常務】
(1)日常の業務。いつもの仕事。
(2)「常務取締役(トリシマリヤク)」の略。
常務取締役
じょうむとりしまりやく ジヤウ― [1][5] 【常務取締役】
株式会社の取締役のうち,社長を補佐して会社の日常の業務を担当する役職。
常勝
じょうしょう ジヤウ― [0] 【常勝】
戦うたびに常に勝つこと。「―を誇る」
常勝軍
じょうしょうぐん【常勝軍】
an invincible army.
常勝軍
じょうしょうぐん ジヤウ― [3] 【常勝軍】
(1)戦えばいつも勝つ強い軍隊。
(2)太平天国を平定するため,1860年アメリカの船員ウォードが上海で組織した外国人と中国人からなる軍隊。上海周辺の防備に活躍し,この名を得る。63年英軍人ゴードンが指揮をとり,江蘇各地で勝利を収めた。
常勤
じょうきん ジヤウ― [0] 【常勤】 (名)スル
毎日決まった時間,勤務すること。
⇔非常勤
「―する監査役」「―職員」
常勤の
じょうきん【常勤の】
full-time <lecturer> .
常同症
じょうどうしょう ジヤウドウシヤウ [0] 【常同症】
同じ姿勢・動作・言葉などを無目的・無意味に長時間持続・反復する症状。
常呂遺跡
ところいせき 【常呂遺跡】
北海道,オホーツク海に注ぐ常呂川河口から,サロマ湖にのびる砂丘上にある遺跡群。擦文(サツモン)文化を主とする竪穴(タテアナ)住居の集落跡。
常命
じょうみょう ジヤウミヤウ [0] 【常命】
人間としての普通の寿命。
常啼菩薩
じょうたいぼさつ ジヤウタイ― 【常啼菩薩】
〔仏〕 般若経に出る菩薩の名。大智度論では人々の苦しみを見て泣いていたから,あるいは仏道を求めて泣いていたから,この名があるとする。
常器
じょうき [1] ヂヤウ― 【定器】 ・ ジヤウ― 【常器】
(1)日常使用する,食器などの器具。
(2)飯などを盛って仏前に供える容器。
常圧
じょうあつ ジヤウ― [0] 【常圧】
特別に減圧も加圧もしないときの圧力。通常,大気圧に等しい圧力。ほぼ一気圧。
常在
じょうざい ジヤウ― [0] 【常在】 (名)スル
いつもそこにあること。いつもそこに居ること。「―不滅の仏」「支局の―員」
常在戦場
じょうざいせんじょう ジヤウ―ヂヤウ [0] 【常在戦場】
〔「常に戦場に在り」の意〕
いつも戦場にいる気持ちで事に当たれ,という(武士の)心得の言葉。
常在霊鷲山
じょうざいりょうじゅせん ジヤウ―リヤウジユ― [7] 【常在霊鷲山】
〔法華経(寿量品)〕
釈迦は永遠不滅に説法の地である霊鷲山に存在して,宗教的力を発揮し続けていること。
常夏
とこなつ [0] 【常夏】
(1)一年中いつも夏のような気候であること。「―の島ハワイ」
(2)セキチクの園芸変種。全体に小形。花は晩春から秋にかけて咲き一重または八重で,花色は赤・白・桃・絞りなど。[季]夏。
(3)ナデシコ(カワラナデシコ)の古名。
(4)襲(カサネ)の色目の名。なでしこ。
(5)家紋の一。なでしこ{(1)}を図案化したもの。なでしこ。
(6)源氏物語の巻名。第二六帖。
常夏に
とこなつに 【常夏に】 (副)
いつも変わらず,永遠に。一説に,夏の間を通じてずっと。「新川のその立山に―雪降り敷きて/万葉 4000」
常夏の国
とこなつ【常夏の国】
a land of everlasting summer.
常夏月
とこなつづき [4] 【常夏月】
陰暦六月の異名。
常夜
とこよ [0][2] 【常夜】
夜ばかりで昼がないこと。いつも夜であること。「爾に高天の原皆暗く,葦原中国悉に闇し。此れに因りて―往きき/古事記(上訓)」
常夜
じょうや ジヤウ― [1] 【常夜】
(1)一晩じゅう変わらないこと。夜じゅう続くこと。
(2)夜がいつまでも続くこと。「―の闇と目もくれて,側に立つさへ見えざれば/浄瑠璃・賀古教信」
常夜灯
じょうやとう ジヤウ― [0] 【常夜灯】
一晩じゅう,ともしておく灯。
常夜灯
じょうやとう【常夜灯】
an all-night light.
常夜鍋
じょうやなべ ジヤウ― [4] 【常夜鍋】
豚肉・ほうれんそうなどをさっとだしで煮て,酢じょうゆで食べる鍋物。毎晩食べても飽きないことから付けられた名。
常套
じょうとう ジヤウタウ [0] 【常套】
古くからの習慣。ありふれたやり方。
常套の
じょうとう【常套の】
commonplace;→英和
conventional.→英和
‖常套語 a hackneyed expression;a cliché.常套手段 an old trick;one's usual practice.
常套句
じょうとうく ジヤウタウ― [3] 【常套句】
同じような場面で決まって用いられる文句。決まり文句。常套語。
常套手段
じょうとうしゅだん ジヤウタウ― [5] 【常套手段】
決まりきったいつものやり方。常用手段。
常客
じょうきゃく ジヤウ― [0] 【常客】
いつも来る客。常連。「店の―」
常宮
とこみや 【常宮】
(1)いつまでも変わらない宮殿。永遠の宮。「わご大君の―と仕へ奉(マツ)れる/万葉 917」
(2)御陵。「あさもよし城上(キノエ)の宮を―と高くしたてて/万葉 199」
常宿
じょうやど [0] ヂヤウ― 【定宿】 ・ ジヤウ― 【常宿】
(1)いつもきまってとまる宿屋。
(2)いつもきまって遊ぶ茶屋。
(3)近世,高級な遊女が揚屋(アゲヤ)にもっていた専用の部屋。
常寂光土
じょうじゃっこうど ジヤウジヤククワウド [5] 【常寂光土】
天台宗でいう四土のうち,最高のもの。仏の悟りである真理そのものが具現している世界。寂光土。寂光浄土。
常寧殿
じょうねいでん ジヤウネイ― 【常寧殿】
平安朝内裏の殿舎の一。後宮の中心となる建物。承香殿の北,貞観殿の南にあり,皇后・中宮・女御らの居所。五節(ゴセチ)の舞が行われた。五節殿。后町(キサキマチ)。
→内裏
常居
じょうきょ ジヤウ― [1] 【常居】
常にいること。また,常の居所。
常居
じょうい ジヤウヰ [1] 【常居】
家族がいつもいる部屋。居間。
常山
じょうざん ジヤウ― [1] 【常山】
ユキノシタ科の落葉低木。インド・中国南部などに生育する。根を常山といい,マラリアの治療薬や解熱剤とする。ジョウザンアジサイ。
常山
じょうざん ジヤウ― 【常山】
中国の五岳の一,恒山の異名。
常山の蛇勢
じょうざんのだせい ジヤウ― 【常山の蛇勢】
〔「孫子(九地)」より。常山に住む蛇は,首を撃てば尾が助け,尾を撃てば首が助け,胴を撃てば首と尾が助けるという故事から〕
(1)〔晋書(桓温伝)〕
先陣と後陣,左翼と右翼などが互いに相応じて攻撃・防御し,敵が乗じることのできないようにする陣法。
(2)文章などが前後相呼応していることにもいう。
常山焼
じょうざんやき ジヤウザン― [0] 【常山焼】
新潟県佐渡相川で焼かれた陶器。三浦常山が楽焼に改良を加え,1876年(明治9)に完成させた。中国宜興窯の朱泥・紫泥に似る。1966年(昭和41)閉窯。
常山紀談
じょうざんきだん ジヤウザン― 【常山紀談】
随筆。二五巻。湯浅常山著。1739年成立。戦国時代後半から江戸初期までの勇将・豪傑たちの言行に関する約四七〇条の雑話を収める。拾遺四巻,付巻「雨夜のともし火」一巻がある。
常州
じょうしゅう ジヤウシウ 【常州】
常陸(ヒタチ)国の別名。
常常
つねづね [2] 【常常】
ふだん。いつも。つねひごろ。副詞的にも用いる。「―の教え」「―言い聞かせている」
常常
じょうじょう ジヤウジヤウ [0] 【常常】
ふだん。つねづね。日常。
常平倉
じょうへいそう ジヤウヘイサウ 【常平倉】
759年,公廨稲(クガイトウ)の一部を割いて別置して諸国に設けられた倉庫。左右平準署が管轄。米を廉価時に買い入れ,高価時に売り出し,その利を調庸運脚夫の救済にあて,同時に京中の米価調節を図ろうとしたもの。771年廃止。同種のものが,平安時代に常平所として設置され,また江戸時代にも,水戸・会津・鹿児島の諸藩に置かれた。
→義倉
→社倉
常平所
じょうへいじょ ジヤウヘイ― 【常平所】
⇒常平倉(ジヨウヘイソウ)
常座
じょうざ ジヤウ― [0] 【常座】
能舞台の,シテ柱右前方の場所。シテが演技の初めと終わりに立つ位置。また,登場人物が舞台に出て,立ち止まり,名乗りをあげる定位置。名乗り座。シテ座。
→能舞台
常建
じょうけん ジヤウ― 【常建】
(708-765?) 中国盛唐の詩人。一生を失意のうちに過ごし,晩年は鄂渚(ガクシヨ)に隠棲,風景詩五七首を残す。代表作「破山寺後禅院」
常式
つねしき 【常式】
ごく普通であること。ありきたりであること。「―の君には仕へぬが/毛詩抄 20」
常式
じょうしき ジヤウ― [0] 【常式】
(1)つねの方式。きまった方式。常法。
(2)通常の儀式。
(3)いつも。ふだん。平時。常時。
常得意
じょうとくい ジヤウ― [3][4] 【常得意】
いつもその店を利用してくれる客。
常得意
じょうとくい【常得意】
a (regular) customer;a patron.→英和
常徳
じょうとく ジヤウトク 【常徳】
中国,湖南省北部の都市。洞庭湖の西,沅江(ゲンコウ)の北岸にあり,交通の要地。チャントー。
常念仏
じょうねんぶつ ジヤウ― [3] 【常念仏】
(1)〔仏〕 絶え間なく念仏を唱え続けること。
(2)歌舞伎の下座唄(ゲザウタ)の一。心中・道行(ミチユキ)などの場に用いる。
常念岳
じょうねんだけ ジヤウネン― 【常念岳】
長野県西部,飛騨山脈穂高岳の東部に連なる常念山脈の主峰。海抜2857メートル。
常情
じょうじょう ジヤウジヤウ [0] 【常情】
普通の人間のもっている感情。また,常識。「慎む心になるが―であらう/二人女房(紅葉)」
常態
じょうたい【常態】
the normal state.〜に復する be restored to the normal condition.
常態
じょうたい ジヤウ― [0] 【常態】
平常のありさま。普段の状態。「―に復する」
常懐し
とこなつか・し 【常懐し】 (形シク)
常に心がひかれる。「なでしこの(ナデシコノ異名「常夏」ニカケテ)―・しき色を見ばもとの垣根を人や尋ねむ/源氏(常夏)」
常打ち
じょううち [0] ジヤウ― 【常打ち】 ・ ヂヤウ― 【定打ち】 (名)スル
決まった演劇・芸能などを,決まった場所で興行すること。
常数
じょうすう【常数】
《数》a constant.→英和
an invariable (number);→英和
[運命]destiny;→英和
the natural course of things.
常数
じょうすう ジヤウ― [3] 【常数】
(1)きまった数。一定の数。
(2)「定数(テイスウ)」に同じ。
常斎
じょうとき [0] ヂヤウ― 【定斎】 ・ ジヤウ― 【常斎】
在家で,定まった日に僧侶のために設ける食事。「今日は―を下さるる方がござある/狂言・東西離」
常日
じょうじつ ジヤウ― [0] 【常日】
ふだんの日。平生(ヘイゼイ)。日頃。
常日頃
つねひごろ [1] 【常日頃】
ふだん。いつも。副詞的にも用いる。「―と変わらない態度」「―の努力のたまもの」「―主張していること」
常春
とこはる [0] 【常春】
一年中春のようにおだやかな時候であること。「―の地」
常春藤
いつまでぐさ [4] 【何時迄草・常春藤】
(1)キヅタの異名。
(2)ノキシノブの異名。
常春藤
じょうしゅんとう ジヤウシユン― [0] 【常春藤】
キヅタの異名。
常是
じょうぜ ジヤウゼ 【常是】
慶長(1596-1615)の頃,銀座で銀貨鋳造・銀改役(アラタメヤク)をつとめた大黒常是およびその子孫の名。初代は堺の御用商人で名は湯浅作兵衛。家康から大黒常是の名を拝領して以来,代々常是を名乗り,銀貨幣の極印打ちと包封を一任された。
常是包
じょうぜつつみ ジヤウゼ― 【常是包】
江戸時代,銀座で包封した丁銀・豆板銀。
常時
じょうじ ジヤウ― [1] 【常時】
(1)特別な事のない時。普段。「健康の―とは心意の趣を異にする/思ひ出す事など(漱石)」
(2)(副詞的にも用いる)常にそうであること。いつも。「―観察を怠らない」
常時
じょうじ【常時】
⇒いつも.
常時地震活動
じょうじじしんかつどう ジヤウ―ヂシンクワツドウ [7] 【常時地震活動】
大地震の前震や余震,または群発地震が発生している期間を除いた,平常時の地震活動。
常服
じょうふく ジヤウ― [0] 【常服】
(1)ふだんに着る衣服。ふだんぎ。
(2)江戸時代,武士が出仕のときに着た麻上下(アサガミシモ)。
常染色体
じょうせんしょくたい ジヤウ― [0] 【常染色体】
染色体のうち,性染色体以外の染色体。
常栄寺
じょうえいじ ジヤウエイ― 【常栄寺】
山口市宮野下にある臨済宗東福寺派の寺。山号,香山。開基は毛利元就,開山は笠雲恵心。寺宝に,雪舟禅師像があり,庭園は雪舟の作という。雪舟寺。
常業
じょうぎょう ジヤウゲフ [0] 【常業】
普段の業務。
常楽
じょうらく ジヤウ― [0] 【常楽】
〔仏〕 永遠の楽しみ。悟りの境地をいう。
常楽会
じょうらくえ ジヤウ―ヱ [4] 【常楽会】
涅槃会(ネハンエ)。特に,奈良興福寺・大阪四天王寺で修する涅槃会。[季]春。
常楽我浄
じょうらくがじょう ジヤウ―ジヤウ [5] 【常楽我浄】
〔仏〕
(1)涅槃(ネハン)の世界の四つの徳。常は恒常的であること,楽は静かな楽しみ,我は自在無碍,浄は浄(キヨ)らか。涅槃の四徳。
(2)四つのまちがった考え。四顛倒(シテンドウ)。無常・苦・無我・不浄であるこの世界を,誤まって常・楽・我・浄と思うこと。
常歩
じょうほ ジヤウ― [1] 【常歩】
一番ゆるやかな馬の歩き方。並み足。
常民
じょうみん ジヤウ― [0] 【常民】
(1)ごく普通の人。一般の民衆。庶民。
(2)柳田国男の用語。生産に直接携わり,民間伝承を担っている人々。文化的観点から位置づけられた人間類型の一。文化の創造的側面にかかわることが比較的少なく,保守的な生活行動様式をとる人々をさす。
常況
じょうきょう ジヤウキヤウ [0] 【常況】
ふだんのありさま。
常法
じょうほう ジヤウハフ [0] 【常法】
(1)定まっていて変わらない法。一定の規則。「国用乏闕無きの―を立つべし/公議所日誌 15」
(2)通常の方法。
常温
じょうおん ジヤウヲン [0] 【常温】
(1)常に一定した温度。恒温(コウオン)。
(2)特に冷やしたり,熱したりしない温度。平常の温度。
常温
じょうおん【常温】
a normal temperature.
常滑
とこなめ 【常滑】
河床や谷道の岩などに水苔がついていつもなめらかなこと。「妹が門入り泉川の―にみ雪残れり/万葉 1695」
常滑
とこなめ 【常滑】
愛知県知多半島の中部西岸にある市。常滑焼で知られ,急須・土管・植木鉢・衛生陶器を多く生産。
常滑焼
とこなめやき [0] 【常滑焼】
愛知県常滑市に産する陶器。平安・鎌倉頃に始まるといわれ,初め自然釉(シゼンユウ)焼き締めの壺などを焼いたが,のち土管で有名になった。また,朱泥の陶器でも知られる。とこなべやき。
常灯
じょうとう ジヤウ― [0] 【常灯】
(1)神仏の前に常にともしておくあかり。常灯明。
(2)夜通しともしておく灯火。常夜灯。
常灯明
じょうとうみょう ジヤウトウミヤウ [3] 【常灯明】
神前や仏前にいつもともしておく灯火。みあかし。常灯。
常無さ
つねなさ [1] 【常無さ】
変わりやすいこと。無常。
→常なし
常無し
つねな・し 【常無し】 (形ク)
変わりやすい。無常だ。「僧都,世の―・き御物語,後世の事など,聞え知らせ給ふ/源氏(若紫)」
常状
じょうじょう ジヤウジヤウ [0] 【常状】
平常の状態。常態。
常珍
とこめずら 【常珍】 (形動ナリ)
いつも新鮮で古びていないさま。「むめの花色は目なれて吹く風に匂ひくる香ぞ―なる/躬恒集」
常珍し
とこめずら・し 【常珍し】 (形シク)
いつも新鮮で古びていない。「己(オノ)が妻こそ―・しき/万葉 2651」
常理
じょうり ジヤウ― [1] 【常理】
永久に変わらない原理。きまり。
常用
じょうよう ジヤウ― [0] 【常用】 (名)スル
(1)いつも使っていること。「―している辞典」
(2)継続して使うこと。「睡眠薬を―する」
常用
じょうよう ジヤウ― [0] 【常傭・常用】 (名)スル
「常雇(ジヨウヤト)い」に同じ。
常用の
じょうよう【常用の】
in common[everyday]use.〜する use habitually;make regular use <of> .‖常用語 everyday words.常用者 a habitual user.
常用労働者
じょうようろうどうしゃ ジヤウ―ラウドウ― [7] 【常用労働者】
期間を決めず,または一か月を超える期間を決めて雇われている者など,常時使用されている労働者。
常用対数
じょうようたいすう ジヤウ― [5] 【常用対数】
〔数〕 一〇を底とした対数。計算機の普及以前は数値計算によく利用された。
→対数
常用工
じょうようこう ジヤウ― [3] 【常用工】
「ほんこう(本工)」に同じ。
常用手段
じょうようしゅだん ジヤウ― [5] 【常用手段】
ある事に対処するときに,いつもきまって使う方法。常套(ジヨウトウ)手段。
常用時
じょうようじ ジヤウ― [3] 【常用時】
午前零時を一日の起点とする時法。現在,日常生活で用いているもの。
常用漢字
じょうようかんじ ジヤウ― [5] 【常用漢字】
(1)1923年(大正12)文部省の臨時国語調査会が,漢字制限を目的として,「常用漢字表」で指定した一九六二字の漢字。以後,何度かの改定が行われ,1946年(昭和21)の「当用漢字」へと引き継がれた。
(2)1981年(昭和56)内閣が国語審議会の答申を受けて告示した「常用漢字表」に記載される一九四五字の漢字。一般の社会生活で用いる,効率的で共通性の高い字種を,漢字使用の目安として掲げる。
〔本辞典の表記欄では,地名・人名・作品名などの固有名詞を除き,常用漢字以外の漢字には「▼」,常用漢字ではあっても常用漢字表記載以外の音訓で使用されているものには「▽」を付けて表記の目安としてある〕
→当用漢字
常盤
ときわ トキハ 【常盤】
平安末期の女性。容色にすぐれ,初め近衛天皇の中宮九条院の雑仕。次いで源義朝の妾となって,今若・乙若・牛若(のちの義経)を生んだが,平治の乱で六波羅に自首,平清盛の寵を受けたという。のち藤原長成と再婚。常盤御前(ゴゼン)。生没年未詳。
常盤
ときわ トキハ 【常盤】
姓氏の一。
常盤
ときわ トキハ 【常盤】
京都市右京区の地名。双ヶ岡(ナラビガオカ)の南西方に位置する。左大臣源常(トキワ)の山荘があったことからいう。((歌枕))「秋くれど色もかはらぬ―山よその紅葉を風ぞかしける/古今(賀)」
常盤光長
ときわみつなが トキハ― 【常盤光長】
平安後期の画家。文献上記録はあるが確証ある作品はない。「伴大納言絵詞」を描いたといわれる。土佐派成立後,土佐光長と称された。生没年未詳。
常直
じょうちょく ジヤウ― [0] 【常直】 (名)スル
毎日宿直をすること。
常磁性
じょうじせい ジヤウジ― [0] 【常磁性】
物質の磁性の一。磁場の中に置くと磁場と同じ方向に磁化される性質。
⇔反磁性
常磁性体
じょうじせいたい ジヤウジ― [4] 【常磁性体】
常磁性を示す物質。固体では鉄族や希土類の原子を含む物質に多い。気体では酸素など。
常磐
ときわ トキハ [0] 【常磐】 (名・形動ナリ)
〔「とこいわ」の転〕
(1)常に変わらない岩。「み吉野の滝の―の常ならぬかも/万葉 922」
(2)いつまでも変わらない・こと(さま)。とこしえ。「巌(イワオ)なす―にいませ尊き我(ア)が君/万葉 988」
(3)木々の葉の色が一年中変わらぬこと。また,常に緑色を保つ木。常緑。「―の松」「―なる松の緑も春来れば/古今(春上)」
常磐
じょうばん ジヤウ― 【常磐】
(1)常陸(ヒタチ)国と磐城(イワキ)国。
(2)福島県いわき市南部の地名。もと常磐市。
常磐堅磐に
ときわかきわに トキハカキハ― 【常磐堅磐に】 (副)
いつまでも変わらずに。永久不変に。「山階(ヤマシナ)の山の岩ねに松を植ゑて―祈りつるかな/拾遺(賀)」
常磐大学
ときわだいがく トキハ― 【常磐大学】
私立大学の一。1983年(昭和58)設立。本部は水戸市。
常磐山樝子
ときわさんざし トキハ― [4] 【常磐山樝子】
バラ科の常緑低木。南ヨーロッパ原産。庭木とする。葉は狭倒卵形。六月頃,短枝の先に白色の小花を散房花序につけ,秋,小さな扁球形の果実を結んで赤色に熟す。ピラカンサ。
常磐御柳
ときわぎょりゅう トキハ―リウ [4] 【常磐御柳】
モクマオウ科の常緑高木。オーストラリア原産。熱帯地方では防風林や街路樹とし,日本では観賞用に栽植する。枝はよく分枝,ほうきのようになり,枝先は垂れ下がる。また,節が多い。雌雄同株。
常磐木
ときわぎ【常磐木】
an evergreen (tree).→英和
常磐木
ときわぎ トキハ― [0][3] 【常磐木】
松などのように,葉が一年中緑色を保つ樹木。常緑樹。
常磐木通
ときわあけび トキハ― [4] 【常磐木通】
植物ムベの別名。
常磐柿
ときわがき トキハ― [3] 【常磐柿】
カキノキ科の常緑高木。暖地の山中に生える。葉は楕円形。雌雄異株。果実は径約1.5センチメートルの球形の液果で黄色に熟し,のち暗褐色となる。トキワマメガキ。
常磐楓
ときわかえで トキハカヘデ [4] 【常磐楓】
イタヤカエデの別名。
常磐津
ときわず トキハヅ [0] 【常磐津】
(1)「常磐津節」の略。
(2)常磐津節の家の名。
常磐津文字太夫
ときわずもじたゆう トキハヅモジタイフ 【常磐津文字太夫】
常磐津節の家元の名。
(1)(初世)(?-1781) 京都の人。宮古路豊後掾の門下。文字太夫と称して師とともに江戸で活躍。豊後節弾圧ののち,常磐津と改姓して新流を開いた。
(2)(四世)(1804-1862) 初世の曾孫。現行の常磐津節名曲の多くを初演した。
常磐津林中
ときわずりんちゅう トキハヅ― 【常磐津林中】
(1842-1906) 常磐津節の太夫。江戸出身。美声と格調高い芸風で名人と言われた。
常磐津節
ときわずぶし トキハヅ― [0] 【常磐津節】
浄瑠璃の一流派。豊後節の分派として1747年(延享4)に常磐津文字太夫が江戸で開流。語り物に歌い物の要素を加味した曲風で,主に歌舞伎の舞踊劇の伴奏音楽として現在に至るまで盛行している。
常磐満作
ときわまんさく トキハ― [4] 【常磐満作】
マンサク科の常緑小高木。中国南部・インドに分布。日本では伊勢神宮と熊本県に自生。葉は互生し,卵状楕円形。五月頃,短枝の先に白色の四弁花を束生する。花弁は細長い。
常磐炭坑節
じょうばんたんこうぶし ジヤウ―タンカウ― 【常磐炭坑節】
福島県の民謡で,酒盛り唄。この地方の草刈り唄が昭和の初めに常磐炭坑に伝えられたもの。
常磐炭田
じょうばんたんでん ジヤウ― 【常磐炭田】
福島・茨城両県にまたがる炭田。江戸末期から採炭。石狩炭田・筑豊炭田に次ぐ日本有数の炭田として知られたが,現在は閉山。
常磐神社
ときわじんじゃ トキハ― 【常磐神社】
水戸市常磐町にある神社。祭神は徳川光圀・斉昭。
常磐線
じょうばんせん ジヤウ― 【常磐線】
JR 東日本の鉄道線。東京都日暮里と宮城県岩沼間,343.1キロメートル。茨城県と福島県の海岸部を縦貫する。
常磐自動車道
じょうばんじどうしゃどう ジヤウ―ダウ 【常磐自動車道】
埼玉県三郷市と福島県いわき市を結ぶ高速道路。延長175.5キロメートル。1988年(昭和63)全線開通。三郷で東京外環自動車道と接続。
常磐色
ときわいろ トキハ― [0] 【常磐色】
スギなどの常緑樹の葉のようなくすんだ緑色。
常磐草
ときわぐさ トキハ― [3] 【常磐草】
(1)マツの異名。
(2)カンアオイの異名。
常磐黄櫨
ときわはぜ トキハ― [4] 【常磐黄櫨】
ゴマノハグサ科の一,二年草。庭や道端に生える。高さ10センチメートル内外。サギゴケに近縁だが,地をはう枝を出さず花が小さい。春から秋にかけて,茎先に淡紫色の小花がまばらに咲く。
常節
とこぶし [0] 【常節】
海産の巻貝。アワビに似るが小さく,殻長7センチメートル内外。貝殻の外面は褐色ないし緑褐色。内面は真珠光沢がある。外縁に八個内外の穴があいているが,アワビ類ではこれが四,五個なので区別できる。食用。全国の潮間帯付近の岩礁にすむ。ナガレコ。[季]春。
常精進
じょうしょうじん ジヤウシヤウジン [3] 【常精進】
〔仏〕 期間を限って行う精進に対して,常日頃死ぬまで仏道修行に励むこと。
常経
じょうけい ジヤウ― [0] 【常経】
永久にかわらない道理。
常総
じょうそう ジヤウ― [0] 【常総】
常陸(ヒタチ)国と下総(シモウサ)国の併称。
常緑
じょうりょく ジヤウ― [0] 【常緑】
植物が一年中緑色の葉をつけていること。
常緑の
じょうりょく【常緑の】
evergreen.→英和
常緑樹 an evergreen.→英和
常緑広葉樹
じょうりょくこうようじゅ ジヤウ―クワウエフ― [7] 【常緑広葉樹】
常緑の広葉樹。クスノキ・ツバキ・シイなど。
常緑樹
じょうりょくじゅ ジヤウ― [4][3] 【常緑樹】
一年以上枯れない葉をもつ樹木。マツ・ツバキなど。ときわぎ。
⇔落葉樹
常置
じょうち ジヤウ― [1] 【常置】 (名)スル
常に設けておくこと。常設。「委員会を―する」
常置の
じょうち【常置の】
standing;→英和
permanent.→英和
〜する keep permanently.
常習
じょうしゅう ジヤウシフ [0] 【常習】 (名)スル
何度も繰り返して,習慣のようになっていること。主に悪いことにいう。「麻薬を―する」
常習犯
じょうしゅうはん【常習犯】
a habitual offender;a confirmed criminal.
常習犯
じょうしゅうはん ジヤウシフ― [3] 【常習犯】
ある犯罪を反復して行う習癖のある者が,その犯罪をなすことによって成立する犯罪。また,その罪を犯した人。常習賭博・常習強窃盗・常習暴行傷害などについては刑が加重される。慣行犯。
常職
じょうしょく ジヤウ― [0] 【常職】
一定の職業・職務。定職(テイシヨク)。
常花
とこばな 【常花】
いつまでも変わらず咲いている花。「橘は―にもがほととぎす/万葉 3909」
常若
とこわか 【常若】 (形動ナリ)
いつも若々しいさま。いつまでも若いさま。「殿も―治下(ジゲ)も―/狂言・楪(天正本)」
常葉
とこは 【常葉】
常緑の木の葉。ときわ。
常葉学園大学
とこはがくえんだいがく 【常葉学園大学】
私立大学の一。1980年(昭和55)設立。本部は静岡市。
常葉学園浜松大学
とこはがくえんはままつだいがく 【常葉学園浜松大学】
私立大学の一。1987年(昭和62)設立。本部は浜松市。
常行
じょうぎょう ジヤウギヤウ [0] 【常行】
(1)普段のおこない。
(2)〔仏〕 修行などを休みなくおこなうこと。
常行三昧
じょうぎょうざんまい ジヤウギヤウ― [5] 【常行三昧】
〔仏〕 天台宗の摩訶止観(マカシカン)に説く四種三昧の一。般舟三昧経(ハンジユサンマイキヨウ)に基づき,九〇日間,道場内で阿弥陀仏を念じて仏像の周囲を歩き回る。それによって諸仏が堂内に立ち並ぶのを見ることができるという。平安時代,浄土信仰の高まりにつれて重視されるようになった。仏立三昧。般舟三昧。
常行堂
じょうぎょうどう ジヤウギヤウダウ [0] 【常行堂】
常行三昧を修する堂。阿弥陀堂。
常衣
じょうい ジヤウ― [1] 【常衣】
日常着る衣服。ふだんぎ。
常装束
つねしょうぞく [3] 【常装束】
⇒襲(カサネ)装束(シヨウゾク)
常襲
じょうしゅう ジヤウシフ [0] 【常襲】 (名)スル
いつも襲うこと。いつも襲われること。「台風の―地帯」
常見
じょうけん ジヤウ― [0] 【常見】
〔仏〕 世界を常住不変であるとし,肉体は滅びても人間の自我は消滅しないとする考え方。断見とともに誤った考え方として否定される。
常規
じょうき ジヤウ― [1] 【常規】
普通の考え方・方法。常軌。
常設
じょうせつ ジヤウ― [0] 【常設】 (名)スル
いつも設けてあること。常置。「市議会に―されている委員会」
常設の
じょうせつ【常設の】
standing <committee> ;→英和
permanent.→英和
〜する establish permanently.‖常設館[映画の]a movie house;a cinema house.
常設国際司法裁判所
じょうせつこくさいしほうさいばんしょ ジヤウ―シハフサイバンシヨ 【常設国際司法裁判所】
国際連盟の機関として,1921年オランダのハーグに設置された国際裁判所。国際連合の成立とともに国際司法裁判所に受け継がれた。
常設館
じょうせつかん ジヤウ―クワン [4][3] 【常設館】
映画や演劇・芸能を常に上映・興行している施設。常打(ジヨウウ)ち小屋。
常詰
じょうづめ ジヤウ― [0] 【常詰(め)】 (名)スル
きまった場所にいつも詰めていること。また,その人。
常詰め
じょうづめ ジヤウ― [0] 【常詰(め)】 (名)スル
きまった場所にいつも詰めていること。また,その人。
常語
じょうご ジヤウ― [0][1] 【常語】
日常使っている言葉。話し言葉。
常談
じょうだん ジヤウ― [0] 【常談】
普通の話。平凡な話。「昨日の奇説は今日の―なり/文明論之概略(諭吉)」
常識
じょうしき ジヤウ― [0] 【常識】
〔common sense〕
(1)ある社会で,人々の間に広く承認され,当然もっているはずの知識や判断力。「―では考えられない奇行」「―に欠ける」
(2)「共通感覚」に同じ。
常識
じょうしき【常識】
<lack> common sense;practical wisdom.〜的な commonsense;practical;→英和
sensible.→英和
〜はずれの eccentric;→英和
senseless.→英和
‖常識のある人 a man of (good) sense.
常識哲学
じょうしきてつがく ジヤウ― [6][5] 【常識哲学】
〔philosophy of common sense〕
人間に広く共通する自明な意識としての常識(共通感覚)を根本の原理として,存在・認識・倫理などを考える哲学説。バークリーの主観的観念論やヒュームの懐疑論を厳しく批判したリードおよびその学派(常識学派)に始まる。
常識家
じょうしきか ジヤウ― [0] 【常識家】
十分に常識をわきまえて,過激な言動をしない人。
常識的
じょうしきてき ジヤウ― [0] 【常識的】 (形動)
(1)ありふれているさま。平凡であるさま。「―な解釈」
(2)社会的通念に合っているさま。「―な人選」
常赦
じょうしゃ ジヤウ― [1] 【常赦】
奈良時代以降の恩赦の一。八虐・故殺・謀殺・私鋳銭・強盗・窃盗以外の罪人を赦すこと。
常足
つねあし [2] 【常足】
歌舞伎の大道具の二重舞台の一。高さ一尺四寸(約42センチメートル)のもの。標準的な普通の民家を組むのに用いる。
→高足(タカアシ)
→中足(チユウアシ)
常軌
じょうき【常軌】
a normal course <of action> .〜を逸する(しない) be eccentric[abnormal](keep within bounds).
常軌
じょうき ジヤウ― [1] 【常軌】
通常のやり方。普通の方法。常道。
常連
じょうれん [0] ジヤウ― 【常連】 ・ ヂヤウ― 【定連】
(1)ある飲食店・興行場などにいつも来る人。
(2)いつも連れ立っている仲間。
常道
じょうどう【常道】
the normal course;a beaten track.
常道
じょうどう ジヤウダウ [0] 【常道】
(1)常に変わらない真理。人が守るべき道。
(2)原則にかなった方法。普通のやり方。
常関
じょうかん ジヤウクワン [0] 【常関】
中国,清から民国にかけての内国貿易の税関。
常闇
とこやみ [0] 【常闇】
永久にまっくらであること。常夜(トコヨ)。「天雲を日の目も見せず―に覆ひたまひて/万葉 199」
常陸
ひたち 【常陸】
旧国名の一。ほぼ茨城県北東部に当たる。常州(ジヨウシユウ)。
常陸国風土記
ひたちのくにふどき 【常陸国風土記】
713年の詔により作られた風土記の一。一巻。養老年間(717-724)成立。常陸国の地名の由来や伝承などを漢文で記す。現存本は常陸国一一郡のうち白壁・河内の二郡を欠いて計九郡の地誌を収めるが,その他の郡にも省略が多い。
常陸坊海尊
ひたちぼうかいそん ヒタチバウ― 【常陸坊海尊】
平安末期の伝説的人物。源義経の従者として「源平盛衰記」「義経記」などに登場。武勇に秀で,武蔵坊弁慶と並び称せられる。のち仙人となったと伝えられ,様々な伝説を生んだ。
常陸太田
ひたちおおた 【常陸太田】
茨城県中北部にある市。中世,佐竹氏の城下町。水田のほか,ブドウ・ナシを栽培。住宅地として発展。徳川光圀の西山荘など旧跡が多い。
常陸宮
ひたちのみや 【常陸宮】
宮家。1964年(昭和39)昭和天皇の第二皇子義宮正仁親王が創立した。
常陸山
ひたちやま 【常陸山】
(1874-1922) 第一九代横綱。本名市毛谷右衛門。茨城県出身。好敵手梅ヶ谷とともに大相撲の人気を高め,国技館開設の機運を作る。年寄出羽海を襲名。
常陸帯
ひたちおび [4] 【常陸帯】
常陸国鹿島神社で,一月一四日の祭礼の日に行われた縁結びの帯占。布帯に意中の人の名を書いて神前に供え,神官がこれを結んで縁を定めた。鹿島の帯。
常雇い
じょうやとい ジヤウヤトヒ [3] 【常雇い】
臨時ではなく,長期にわたって雇うこと。また,その人。
常雇い
じょうやとい【常雇い】
regular employment;a regular employee (人).
常額
じょうがく ジヤウ― [0] 【常額】
きまっている金額。
常願寺川
じょうがんじがわ ジヤウグワンジガハ 【常願寺川】
立山連峰南部を水源とし,富山平野東部を北流して富山湾に注ぐ川。大山を扇頂とする大扇状地を形成。
常食
じょうしょく【常食】
staple[daily]food.〜とする live on <rice> .
常食
じょうしょく ジヤウ― [0] 【常食】 (名)スル
主食・副食として,日常普通に食べること。また,その食物。「米を―する」
常飲
じょういん ジヤウ― [0] 【常飲】 (名)スル
日常いつも飲んでいること。「健康飲料を―する」
常香
じょうこう ジヤウカウ [0] 【常香】
仏前に絶やさずにたく香。不断香。
常香盤
じょうこうばん ジヤウカウ― [0] 【常香盤】
抹香を渦巻状にして端から火を点じ,長くたけるようにした香炉盤。経過した時間を知る目安ともした。「―の鈴落ちて響き渡る事しばらくなり/浮世草子・五人女 4」
常駐
じょうちゅう ジヤウ― [0] 【常駐】 (名)スル
いつもそこに駐在していること。「警備員が―している」
常駐する
じょうちゅう【常駐する】
be stationed.
常[定]客
じょうきゃく【常[定]客】
a (regular) customer;a patron.→英和
帽
ぼう [1] 【帽】
頭にかぶるもの。帽子。「ベレー―」「長押(ナゲシ)から中折れの―を取つて被る/青年(鴎外)」
帽子
ぼうし【帽子】
a hat;→英和
a cap.→英和
〜をかぶる(とる) put on (take off) a[one's]hat.‖帽子掛け a hatrack.帽子屋[人]a hatter;a milliner (婦人用の).
帽子
ぼうし [0] 【帽子】
(1)頭にかぶる装身具。
(ア)寒暑やほこり・落下物などから頭部を防護し,また身なりを整えるもの。帽。
(イ)烏帽子(エボシ)・頭巾(ズキン)など布製のかぶりものの総称。「海より小さき船に乗りたる翁の―を着たる,漕ぎ来たりて/今昔 10」
(ウ)「野郎帽子」の略。「つかに手をかくるは,―かけたる立役なるべし/あやめぐさ」
(エ)「綿帽子{(1)}」に同じ。
(2)〔(1)より転じて〕
物の頭部にかぶせるもの。
(3)囲碁で,相手の石が中央に進出するのをはばむように,一ないし二路へだてた点にかぶせるように打つ手。
(4)「鋩子(ボウシ)」に同じ。
帽子
もうす [0] 【帽子】
〔「もう」は呉音。「す」は唐音〕
僧のかぶる帽子(ボウシ)・頭巾。宗派により各種ある。
帽子[図]
帽子兜
ぼうしかぶと [4] 【帽子兜】
飾りのない鉢(ハチ)に鎖製の錏(シコロ)がついた略式の兜。一説に,表を布でおおい中を鎖で編んだ頭巾とも。
帽子掛
ぼうしかけ [3] 【帽子掛(け)】
(1)帽子をかけておくための具。
(2)女形の役者が初めて野郎帽子をかぶる時に行う祝いの儀式。
帽子掛け
ぼうしかけ [3] 【帽子掛(け)】
(1)帽子をかけておくための具。
(2)女形の役者が初めて野郎帽子をかぶる時に行う祝いの儀式。
帽子花
ぼうしばな [3] 【帽子花】
ツユクサの別名。
帽子針
ぼうしばり [4] 【帽子針】
綿帽子や布を留めるための針。ぼうしかんざし。
帽子鸚哥
ぼうしいんこ [4] 【帽子鸚哥】
オウム目オウム科の鳥。中米から南米に分布。飼い鳥として人気が高いが,絶滅に瀕(ヒン)する種が多い。
帽岩
ぼうがん [0] 【帽岩】
⇒キャップ-ロック
帽章
ぼうしょう [0] 【帽章】
帽子につける徽章(キシヨウ)。
帽額
もこう 【帽額】
(1)御簾(ミス)などをかけるとき上長押(ウワナゲシ)に添って横に張る幕。ひたいかくし。
(2)窠紋(カモン)のこと。もっこう。
帽額の簾
もこうのす 【帽額の簾】
帽額{(1)}のある御簾(ミス)。
幄
あげばり 【幄・揚げ張り】
「幄(アク)の屋(ヤ)」に同じ。「東の方には錦の―を長く起てて/今昔 6」
幄
あく 【幄】
⇒幄(アク)の屋(ヤ)
幄
とばり [0] 【帳・帷・幄・幌】
(1)室内に垂れ下げて隔てとする布。たれぬの。たれぎぬ。
(2)物をおおいかくす物,物を隔てて区切る物などのたとえ。「夜の―が下りる」「夜の―に包まれる」
幄の屋
あくのや [3][1] 【幄の屋】
神事や朝廷の儀式などの際,参列者のため庭に設けた仮の建物。四方に柱を立て棟を渡して幕を張り,四方を幕で囲む。あげばり。幄。幄屋。幄舎。
幄の屋[図]
幄の座
あくのざ 【幄の座】
幄の屋の中にある座席。あくざ。
幄舎
あくしゃ [1] 【幄舎】
「幄(アク)の屋(ヤ)」に同じ。
幅
ふく 【幅】
■一■ [2] (名)
掛物。軸物。「弘法大師の―」
■二■ (接尾)
助数詞。掛物・軸物などを数えるのに用いる。上にくる語によって「ぷく」「ぶく」となる。「一―の掛軸」
幅
ぶく 【幅】 (接尾)
⇒ふく(幅)■二■
幅
はば【幅】
width;→英和
breadth.→英和
この道路の〜はいくらありますか How wide is this road? 〜が2フィートある be 2 feet wide.→英和
〜の広い wide;broad.→英和
〜の狭い narrow.→英和
〜を広げる widen;→英和
broaden.→英和
〜がきく have a great influence <over,with,in> .
幅
の [1] 【幅・布】
(1)布製のものの幅(ハバ)を数える単位。並幅(約36センチメートル)一枚を一幅(ヒトノ)とする。「四―の布団」「三―半」
(2)接ぎ合わせた布の一枚一枚。「主や誰きるひとなしに藤袴見れば―ごとにほころびにけり/詞花(秋)」
幅
ぷく 【幅】 (接尾)
⇒ふく(幅)■二■
幅
はば [0] 【幅】
(1)物の横の長さ。縦長なものの,短い方の端から端まで。「―の広い道」「リボンの―」
(2)ある制約の中で動ける余地。また,人間的な深みや広さ。ゆとり。「行動計画に―をもたせる」「―のある人物」
(3)開き。差。特に,音声や値段についていう。また,相場で高値と低値の差額。「声に―がある」「値上げ―」「利―」
(4)はぶり。威勢。勢力。「何れも旦那の―御覧じたか/浄瑠璃・淀鯉(上)」
〔「幅」の略字として俗に「巾」とも書く〕
幅ったい
はばった・い [4] 【幅ったい】 (形)
幅いっぱいに広がっている感じである。偉そうにしている。「変に稜(カド)のある応答(ウケコタエ)をして,―・いやうにしてゐる/多情多恨(紅葉)」
幅出し
はばだし [0] 【幅出し】
精練・漂白・染色によって縮んだ織物を引き伸ばして一定の幅に仕上げる処理。
幅利き
はばきき [0][4] 【幅利き】
勢力があること。また,その人。「老妓達はいづれも此の土地の―で/腕くらべ(荷風)」
幅員
ふくいん [0] 【幅員】
はば。道路・橋・船などの横の長さ。「道路の―」
幅寄せ
はばよせ [0] 【幅寄せ】 (名)スル
(1)運転している車を道路際へ近寄せること。また,並んで走っている車に近づけること。
(2)車を前後に往復運転しながら,駐車位置を横方向に移すこと。
幅広
はばびろ [0] 【幅広】 (名・形動)[文]ナリ
〔「はばひろ」とも〕
(1)普通より幅の広い・こと(さま)。「―な単衣(ヒトエ)」「―の紙」
(2)「幅広帯」の略。「茶じゆすの―はさみ結びにして/浮世草子・一代男 1」
幅広い
はばひろ・い [4] 【幅広い】 (形)[文]ク はばひろ・し
(1)横の広がりが大きい。「―・い道路」
(2)関係する範囲が広い。「―・い活動」「―・い知識」
[派生] ――さ(名)
幅広帯
はばびろおび [5] 【幅広帯】
普通より幅広く仕立てた帯。
幅木
はばき [0] 【幅木】
壁の床に接する部分に張る横板。靴などで壁を傷つけるのを防ぐ。
幅海苔
はばのり [2][0] 【幅海苔】
褐藻類カヤモノリ目の海藻。冬季,潮間帯の岩礁上に群落をつくる。長さは約25センチメートル。長楕円形帯紫褐色。食用。
幅狭
はばせま [0] 【幅狭】 (名・形動)
〔「はばぜま」とも〕
普通より幅の狭い・こと(さま)。
幅跳び
はばとび [3][0] 【幅跳び】
跳躍した距離の長さを競う陸上競技。立ち幅跳びと走り幅跳びがある。
幅跳び
はばとび【幅跳び】
a broad jump.
幇
パン [1] 【幇・幫・帮】
〔中国語〕
中国で,省外・海外など異郷にあって同郷・同業・同族などの人々からなる相互扶助組織。宋代に始まり,厳格な規約のもとに強い団結力と排他的性格をもつ。
→会館(カイカン)(2)
幇助
ほうじょ【幇助】
help;→英和
aid.→英和
〜する help;→英和
《法》aid and abet (犯罪を).
幇助
ほうじょ ハウ― [1] 【幇助】 (名)スル
(1)手助けをすること。「ペートル,クラポキン侯等の,外より之を―するあり/鬼啾々(夢柳)」
(2)〔法〕 有形無形の方法により他人の違法な行為の実現を容易にすること。「正犯を―したる者」
幇助犯
ほうじょはん ハウ― [3] 【幇助犯】
⇒従犯(ジユウハン)
幇間
たいこもち【幇間】
a professional jester;a flatterer;a sycophant.→英和
幇間
ほうかん ハウ― [0] 【幇間】
宴席などで遊客の機嫌をとり,滑稽な動作・言葉によって座をにぎやかにすることを職業とする男。たいこもち。男芸者。
幌
とばり [0] 【帳・帷・幄・幌】
(1)室内に垂れ下げて隔てとする布。たれぬの。たれぎぬ。
(2)物をおおいかくす物,物を隔てて区切る物などのたとえ。「夜の―が下りる」「夜の―に包まれる」
幌
ほろ【幌】
a hood.→英和
〜付の hooded.→英和
‖(米・開拓時代の)幌馬車 a prairie schooner.
幌
ほろ [1] 【幌】
〔「ほろ(母衣)」と同源〕
(1)雨・風・日光などを防ぐため,乗り物に取りつけたおおい。「人力車の―を下ろす」
(2)のれん。「―は風にひるがへり/父の終焉日記」
幌向草
ほろむいそう [0] 【幌向草】
ホロムイソウ科の多年草。高層湿原にまれに生える。葉は線形で長くはう根茎に数個根生。夏,高さ15センチメートル内外の花茎に淡緑色の小花を数個総状につける。北海道の幌向で発見された。
幌馬車
ほろばしゃ [0] 【幌馬車】
幌をかけた馬車。
幔
まん [1] 【幔】
上端に乳(チ)をつけて,上から垂らす幕。幔幕。
幔幕
まんまく [0][1] 【幔幕】
式場などに長く張りめぐらす幕。
幕
まく 【幕】
■一■ [2] (名)
(1)物の隔てや目隠しとして張りめぐらしたり垂らしたりする,広く長く縫い合わせた布。「会場に―を張りめぐらす」
(2)芝居などの舞台と客席をしきる大きな布。上演中は開かれ,終わると閉じられる。「―があがる」
(3)
(ア)芝居で演技の一段落。通常,幕{(2)}があがってから下りるまで。「次の―に出る」
(イ)一場面が終わり,幕{(2)}を引いてその場面を終わりにすること。
(4)場面。場合。「私の出る―ではない」「さあ是からが僕の―さ/当世書生気質(逍遥)」
(5)相撲で,幕内。「―に入る」
(6)〔「幕を下ろす」意から〕
物事の終わり。「宴会もそろそろ―にしよう」
■二■ (接尾)
助数詞。芝居の一段落を数えるのに用いる。「三―五場」「一―物」
幕
まく【幕】
a curtain;→英和
an act (一幕).→英和
〜があく(下りる) The curtain rises[is raised](drops,falls).〜を張る stretch a curtain.〜になる come to an end.→英和
幕の内
まくのうち [3] 【幕の内】
(1)芝居で,舞台の幕がおりている間。幕間(マクアイ)。
(2)「幕の内弁当」の略。
(3)「まくうち(幕内){(1)}」に同じ。
幕の内弁当
まくのうちべんとう [6] 【幕の内弁当】
〔芝居の幕間(マクアイ)に食べたことから〕
小さな俵形に握って胡麻(ゴマ)をかけた飯と,卵焼き・かまぼこ・焼き魚・漬物などのおかずを詰め合わせた弁当。幕の内。
幕下
まくした【幕下(力士)】
a junior-class sumo wrestler.
幕下
まくした [0] 【幕下】
相撲番付で,十両の下,三段目の上に位する力士。昔は幕内力士の下段に記されたところから,幕内にはいらない力士の総称であった。
幕下
ばっか バク― [1] 【幕下】
(1)張りめぐらした幕の中。転じて,将軍の陣営。
(2)近衛大将または将軍の唐名。「―・大理には馬ばかりをぞ奉られける/著聞 18」
(3)将軍・大将の配下。また,家来。手下。「大王の―に属(シヨク)し/浄瑠璃・国性爺合戦」
幕下
ばくか [1] 【幕下】
⇒ばっか(幕下)
幕串
まくぐし [2][0] 【幕串】
幕を張るために立てる細い柱。串。
幕僚
ばくりょう [0] 【幕僚】
(1)将軍・君主などの参謀。
(2)軍隊で,司令部に直属し参謀事務に関与する将校。
幕僚
ばくりょう【幕僚】
the staff (総称);→英和
a staff officer.
幕僚監部
ばくりょうかんぶ [5] 【幕僚監部】
防衛庁長官の幕僚機関。陸上・海上・航空各自衛隊に置かれ,訓練計画・部隊の配置などを行う。
幕僚長
ばくりょうちょう [3] 【幕僚長】
各幕僚監部の長として防衛庁長官を補佐し,それぞれの隊を指揮・監督する自衛官。
幕内
まくうち【幕内(力士)】
a senior-class sumo wrestler.
幕内
まくうち [0] 【幕内】
(1)〔江戸時代,将軍の相撲上覧に際して幔幕(マンマク)の内にはいる待遇を受けた数人の優秀力士の意から〕
相撲番付で,第一段目に名を連ねている前頭以上の力士。また,その地位。普通,横綱は別格で三役と前頭をいう。幕内力士。幕の内。「―に入る」
(2)演劇で,幕の内側,すなわち,俳優・大小道具・衣装・床山・作者など直接芝居をつくる者の総称。
→表方(オモテカタ)
幕切れ
まくぎれ [0] 【幕切れ】
(1)芝居で,場面が一段落して幕がしまること。また,その時。
(2)物事の終わり。また,その時。「あっけない―」
⇔幕開き
幕別
まくべつ 【幕別】
北海道南東部,十勝支庁中川郡の町。帯広市の東に接する十勝平野の畑作地帯。
幕吏
ばくり [1] 【幕吏】
幕府の役人。
幕命
ばくめい [0] 【幕命】
幕府から出された命令。
幕営
ばくえい [0] 【幕営】 (名)スル
幕をはりめぐらして,野営すること。また,その陣営。「予等が―してゐた谷地(コクチ)に向つて/肉弾(忠温)」
幕外
まくそと [0] 【幕外】
歌舞伎で,幕が引かれたあと,その幕の外で劇の進行が続く状態をいう。
幕威
ばくい [1] 【幕威】
幕府の威光。幕府の威力。
幕尻
まくじり [0] 【幕尻】
相撲で,幕内の最下位の地位。前頭の最下位。また,その力士。
幕屋
まくや [0] 【幕屋】
幕を張りめぐらした小屋。
幕府
ばくふ [1] 【幕府】
(1)〔戦場で,幕を張って将軍の陣営としたことから〕
将軍の本営。柳営。
(2)近衛府の唐名。転じて,近衛大将の居館。
(3)〔右近衛大将であった源頼朝が征夷大将軍となったのちもその居館をさしたことから〕
武家政権の政庁。また,鎌倉・室町・江戸幕府の将軍。また,武家政権そのもの。
幕府
ばくふ【幕府】
the <Tokugawa> shogunate.→英和
幕引き
まくひき [0] 【幕引き】
(1)芝居で幕を開閉する役目の者。
(2)ある出来事などを終わりにすること。「事件の―役」
幕張
まくはり 【幕張】
千葉市花見川区・美浜区の東京湾に臨む地域。旧町名。埋め立て地に新都心の建設がすすむ。
幕支え
まくづかえ 【幕支え】
芝居で,開幕の時間になっても幕が開かないこと。「―光次公の役不足/柳多留 63」
幕政
ばくせい [0] 【幕政】
幕府の政治。「―の改革」
幕末
ばくまつ [0] 【幕末】
江戸幕府の末期。普通,1853年のペリー来航以降をいう。
幕末遣外使節
ばくまつけんがいしせつ 【幕末遣外使節】
江戸幕府が開港以降明治維新までに,外交交渉のために外国に派遣した使節。1860年日米修好通商条約批准書交渉のためアメリカに派遣したのをはじめ,前後六回にわたって行われた。
幕板
まくいた [0] 【幕板】
横に長く張った板。机の甲板(コウイタ)の下に幕のように張った板など。
幕湯
まくゆ 【幕湯】
温泉などで貴人の入浴の際,幕をめぐらして人目をさえぎり,また他の人の混浴を禁じた湯。「おつと,承知の―に浴(イ)る/滑稽本・浮世風呂 3」
幕溜まり
まくだまり [3] 【幕溜まり】
劇場で,開けた引き幕をひきためておく場所。関西では幕鳥屋(マクドヤ)という。
幕無し
まくなし [0] 【幕無し】
(1)絶え間のないこと。ひっきりなし。「のべつ―にしゃべり続ける」「聞くに堪へぬ三崎甚句を―に浴せ掛けられたる土地柄なれば/ふところ日記(眉山)」
(2)芝居で,一幕ずつに区切らない演出法。
幕老
ばくろう [0] 【幕老】
幕府の老臣。
幕臣
ばくしん [0] 【幕臣】
幕府の臣下。旗本・御家人など。
幕舎
ばくしゃ [1] 【幕舎】
野外にテントを張った営舎。
幕藩体制
ばくはんたいせい [5] 【幕藩体制】
江戸幕府と,その支配下にありながら独立の領地をもつ諸藩とを統治機関とする封建的な政治体制。領国と兵農分離のもとで,幕府・諸藩が領主として,本百姓から米を主とする現物年貢を直接収奪する社会関係を基本とする。
幕見
まくみ [0] 【幕見】
一幕単位の料金を払って歌舞伎を見ること。普通,立ち見になる。一幕見。
幕軍
ばくぐん [0] 【幕軍】
幕府の軍勢。
幕開き
まくあき [0] 【幕開き】
(1)芝居で幕があがって劇が始まること。開幕。
(2)物事が始まること。また,その時。まくあけ。「新しい時代の―」
⇔幕切れ
幕開け
まくあけ [0] 【幕開け】
「まくあき(幕開)」に同じ。「スキー-シーズンの―」
幕間
まくあい [0] 【幕間】
演劇で,一つの場面が終わって次の場面が始まるまでの,舞台に幕が引かれている間。また,一つの芝居が終わって別の芝居へ移る間。
幕間
まくま [0] 【幕間】
「まくあい(幕間)」の誤読。
幕間
まくあい【幕間】
<米> an intermission <between the acts> ;→英和
<英> an interval.→英和
幕間劇
まくあいげき [3] 【幕間劇】
幕間に演じられる軽い喜劇。
幕閣
ばっかく バク― [0] 【幕閣】
幕府の最高首脳部。
幕際
まくぎわ [0] 【幕際】
(1)能舞台で,鏡の間または橋懸かりの,揚げ幕に接する所。
(2)芝居で,終演直前。
幕電
まくでん [0] 【幕電】
遠方の雷の電光が雲に反射し,稲妻は見えないが雲全体が光って見える現象。
幕領
ばくりょう [0] 【幕領】
江戸幕府の領土。天領。
幗
ちきりこうぶり 【幗】
老婦人が喪に際して用いたかぶり物。ちきりかんむり。
幘
さく [1] 【幘】
(1)昔,中国で髪を包んだきれ。頭巾。
(2)天皇が神事に臨むとき,冠の纓(エイ)を巾子(コジ)ぐるみ包んで後ろで結び,垂れる白い絹。
→御幘(オサク)
幞頭
ぼくとう [0] 【幞頭】
律令制で,朝服とともに着用する冠。髻(モトドリ)を入れてつつむ頭巾の類。四つの脚紐のついた中国の被り物にならったもの。
幞頭[図]
幟
のぼり【幟】
a flag;→英和
a streamer (吹流し).→英和
〜を立てる set up a flag.
幟
のぼり [0] 【幟】
〔「上り」と同源〕
(1)細長い布の上と横に,多くの乳(チ)をつけて竿に通し,立てて標識とするもの。戦陣・祭典などで用いる。のぼり旗。
(2)端午の節句に立てる幟{(1)},あるいは鯉のぼり。[季]夏。
幟仁親王
たかひとしんのう 【幟仁親王】
(1812-1886) 有栖川宮第八代。韶仁(ツナヒト)親王第一皇子。議定官,神祇官事務局総督などを歴任。和歌・書道に優れ明治天皇の師範となった。
幟差
のぼりざし 【幟差】
戦陣で主人の幟を持つ人。旗指(ハタサシ)。のぼりさし。
幟旗
のぼりばた [0] 【幟旗】
⇒幟(ノボリ)(1)
幟杭
のぼりぐい [3] 【幟杭】
幟竿(ノボリザオ)を結びつけるための杭。
幟猿
のぼりざる [4] 【幟猿】
端午の幟の下につけるくくり猿。風によって猿が竿を上下する。また,それをかたどったおもちゃ。
幟竿
のぼりざお [0] 【幟竿】
幟をつけて立てるための竿。
幟邑
のぼりざと [3] 【幟邑】
〔幟に形が似ていることから〕
「おおざと」に同じ。
幡
はた [2] 【旗・幡・旌】
(1)布・紙などで作り,竿(サオ)などの先に掲げてしるしとするもの。古くは縦長で上辺を竿に結ぶ流れ旗が多く,のち,上辺と縦の一辺を乳(チ)で竿にとめる幟(ノボリ)旗が増えた。古来,朝廷で儀式・祭礼の具として用い,また,軍陣では標式として用いた。現在は,国・組織などの象徴として用いるほかに,さまざまな標識・信号として用いる。
(2)旗じるし。「独立の―をかかげる」
(3)家紋の一。{(1)}を図案化したもの。
(4)「旗売り」の略。
(5)(「幡」と書く)〔仏〕
〔梵 patākā〕
仏・菩薩の威徳を示すための飾りの道具。大法要・説法などの時,寺院の境内や堂内に立てる。三角形の首部の下に細長い幡身(バンシン)をつけ,その下に数本のあしを垂れたもの。ばん。
幡
ばん [1] 【幡】
〔仏〕 仏・菩薩の権威や力を示す荘厳具(シヨウゴング)として用いる旗の総称。
→幢(ドウ)
幡[図]
幡幢
はたほこ [0] 【幢・幡幢】
〔「はたぼこ」とも〕
法会(ホウエ)などで寺の庭に立てる小さい旗を先につけたほこ。どう。
幡蓋
ばんがい [1][0] 【幡蓋】
幢幡(ドウバン)と天蓋。
幡豆
はず ハヅ 【幡豆】
愛知県南部,幡豆郡の町。三河湾に面し,ミカン栽培・施設園芸が盛ん。
幡随意
ばんずいい 【幡随意】
(1542-1615) 安土桃山・江戸初期の浄土宗の僧。相模(サガミ)の人。徳川家康の要請をうけて江戸に幡随院を開創。幕命で九州に赴き切支丹信徒の改宗に努力した。
幡随院長兵衛
ばんずいいんちょうべえ バンズイヰンチヤウベヱ 【幡随院長兵衛】
(1622-1657?) 江戸初期の侠客。肥前の武士の出という。江戸浅草花川戸で口入れ屋を営み町奴の頭領となったが,旗本奴の水野十郎左衛門と争い殺された。歌舞伎「浮世柄(ウキヨヅカ)比翼稲妻」「極付(キワメツキ)幡随長兵衛」などに脚色された。
→鈴ヶ森(2)
→湯殿の長兵衛
幢
はたほこ [0] 【幢・幡幢】
〔「はたぼこ」とも〕
法会(ホウエ)などで寺の庭に立てる小さい旗を先につけたほこ。どう。
幢
どう [1] 【幢】
〔呉音〕
(1)「幢(ハタホコ)」に同じ。
(2)仏教の荘厳(シヨウゴン)具の一。仏・菩薩が法の王将であることを象徴する旗。竿につるし,あるいは柱にかけて用いる。
→幡(バン)
(3)とばり。
幢幡
どうばん [0] 【幢幡】
仏具の荘厳(シヨウゴン)具の一。飾りのある竿柱に長方形の美しい布をたらした旗の類の総称。
→幢
→幡
幢幢
とうとう [0] 【幢幢】 (ト|タル)[文]形動タリ
ゆらゆらとゆれるさま。「満目の紫焔―として/自然と人生(蘆花)」
幣
ぬさ [1] 【幣】
(1)神に捧げる供え物。また,祓(ハラエ)の料とするもの。古くは麻・木綿(ユウ)などを用い,のちには織った布や紙を用いた。みてぐら。にぎて,幣帛(ヘイハク)。御幣(ゴヘイ)。「このたびは―もとりあへず手向山紅葉の錦神のまにまに/古今(羇旅)」
(2)贈り物。特に,旅立ちのときの贈り物。「上下いろいろの―多かりし中に/増鏡(新島守)」
幣(1)[図]
幣
みてぐら [0] 【幣】
〔「御手座(ミテグラ)」の意という。「みてくら」とも〕
神に奉る物の総称。ぬさ。御幣。幣帛(ヘイハク)。「皇御孫の命のうづの―を称辞(タタエゴト)竟(オ)へまつらく/祝詞(祈年祭)」
幣
まい マヒ 【幣】
謝礼として贈る物。贈り物。また,神への供え物。「玉桙(タマホコ)の道の神たち―はせむ/万葉 4009」
幣
へい [1] 【幣】
神前に供えたり祓(ハラエ)に用いたりする麻・木綿(ユウ)・帛(ハク)などの布。ぬさ。みてぐら。
幣を
みてぐらを 【幣を】 (枕詞)
〔みてぐらを神前に並べることから,「ならぶ」と同音の「奈良」にかかるという説がある〕
「奈良」にかかる。「―奈良より出でて/万葉 3230」
幣代
みてぐらしろ 【幣代】
みてぐらとする物。「ふる雪のゆふしでかくるむらすすき―に手向けてぞゆく/広田社歌合」
幣制
へいせい [0] 【幣制】
貨幣に関する制度。
幣制改革
へいせいかいかく [5] 【幣制改革】
1935年11月,中国国民政府が英米の支援を受けて行なった貨幣制度の改革。33年秤量貨幣としての銀両を撤廃した国民政府は,さらに35年,政府系銀行の発行する「法幣」という紙幣に通貨を統一。英米の支援もあって,外国為替レートを安定させ景気も回復に向かった。
幣原
しではら 【幣原】
姓氏の一。
幣原喜重郎
しではらきじゅうろう 【幣原喜重郎】
(1872-1951) 外交官・政治家。大阪生まれ。東大卒。四度外相となる。その国際協調主義政策は軍部から幣原軟弱外交と非難された。第二次大戦後,東久邇内閣の後継首相として組閣,新憲法制定に着手した。
幣帛
へいはく [0] 【幣帛】
(1)神前に供える物の総称。みてぐら。にきて。ぬさ。
(2)贈り物。進物。
幣帛供進使
へいはくきょうしんし [7] 【幣帛供進使】
もと官国幣社・府県社などの祈年祭・新嘗祭の際に,幣帛を供進するための使者。奉幣使。幣帛使。
幣束
へいそく [0] 【幣束】
(1)神前に供えるものの総称。幣帛(ヘイハク)。にぎて。ぬさ。
(2)裂いた麻や畳んだ紙を細長い木にはさんだ祭具。おはらいをするのに用いる。御幣(ゴヘイ)。
幣殿
へいでん [0] 【幣殿】
神社で,参詣人が幣帛を供進するための建物。本殿と拝殿の間に設けられる。
幣物
へいもつ [0] 【幣物】
(1)神へ供える物。みてぐら。ぬさ。
(2)贈り物。進物。聘物。へいぶつ。
幣物
へいぶつ [0] 【幣物】
⇒へいもつ(幣物)
幣田
へいでん [0] 【幣田】
幣帛を調進する料に供するための田。
幣紙
へいし [0][1] 【幣紙】
御幣(ゴヘイ)を作るのに用いる紙。
幣袋
ぬさぶくろ [3] 【幣袋】
昔,旅行の折に,道中の安全を祈って道祖神に捧げる幣を入れて携えた袋。
幣辛夷
しでこぶし [3] 【四手辛夷・幣辛夷】
モクレン科の落葉高木。中部地方の山地に自生し,また庭木として栽植。早春,葉に先だち花被片十数個から成る微紅色を帯びた白色で芳香のある花を開く。ヒメコブシ。
幫
パン [1] 【幇・幫・帮】
〔中国語〕
中国で,省外・海外など異郷にあって同郷・同業・同族などの人々からなる相互扶助組織。宋代に始まり,厳格な規約のもとに強い団結力と排他的性格をもつ。
→会館(カイカン)(2)
干
ふ 【干】 (動ハ上二)
〔上代語〕
「ひる(干)」に同じ。「潮〈ひ〉なばまたも我来む/万葉 3710」
〔中古以降は上一段活用。「干(ホ)す」に対する自動詞〕
干
ひ [1] 【乾・干】
〔動詞「ふ(干)」,または「ひる(干)」の連用形から〕
かわいていること。名詞の上に付いて複合語として用いられることが多い。「―のよい海苔(ノリ)」「―物」「―ざかな」
干
かん [1] 【干】
(1)干支(エト)に用いる語。
→十干(ジツカン)
(2)横笛の穴の一。指で押さえる穴が六つある笛の一番下の穴。「―の穴は平調(ヒヨウジヨウ)/徒然 219」
(3)古代朝鮮や中国で八佾(ハチイツ)の舞を舞う際に用いる装飾ある盾。
干からびる
ひからびる【干からびる】
dry up;wither.→英和
干し上げる
ほしあ・げる [0][4] 【干(し)上げる・乾し上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ほしあ・ぐ
(1)日光や熱で,すっかりかわかす。「田を―・げる」[日葡]
(2)食物を与えないで飢えさせる。「女房や子供を―・げて置いて/雁(鴎外)」
干し固める
ほしかた・める [0][5] 【干(し)固める・乾し固める】 (動マ下一)[文]マ下二 ほしかた・む
干して固くする。
干し場
ほしば [0] 【干(し)場・乾し場】
物を乾燥させる場所。
干し大根
ほしだいこん [3] 【干(し)大根・乾し大根】
沢庵漬けを作るため大根を干すこと。また,干した大根。ほしだいこ。[季]冬。
干し店
ほしみせ [0][2] 【干(し)店】
露店。大道店。「柳原を通り―にある鍔(ツバ)を見給ひ/聞上手」
干し柿
ほしがき [2] 【干し柿】
渋柿の皮をむき,干して甘味を出し,保存できるようにしたもの。つるしがき。[季]秋。
干し栗
ほしぐり [2] 【干し栗】
ゆでて干し固めた栗の実。
干し梅
ほしうめ [2] 【干し梅】
梅干しにするために干した梅の実。
干し椎茸
ほししいたけ [3] 【干し椎茸】
シイタケを乾燥させたもの。生のものに比べ,香り・風味が高い。香菇(シヤンクウ)。
干し殺す
ほしころ・す [0][4] 【干(し)殺す・乾し殺す】 (動サ五[四])
食べさせないで殺す。餓死させる。
干し海老
ほしえび [2] 【干し海老・乾し海老】
エビを煮て干したもの。主に中国料理の材料。
干し海苔
ほしのり [2] 【干し海苔・乾し海苔】
紙のようにうすくすいて干したのり。
干し海鼠
ほしなまこ [3] 【乾し海鼠・干し海鼠】
「いりこ(海参)」に同じ。
干し海鼠
ほしこ [3] 【乾し海鼠・干し海鼠】
⇒いりこ(海参)
干し物
ほしもの [3] 【干(し)物・乾し物】
日に干してかわかすこと。また,かわかしたもの。特に,洗濯物をいう。「―をする」
干し竿
ほしざお [2] 【干し竿】
ものを干すさお。ものほしざお。
干し肉
ほしにく [2][0] 【干(し)肉・乾し肉】
干した肉。乾燥肉。ほしじし。ほじし。
干し草
ほしくさ [0] 【干(し)草・乾し草】
干して乾かした牧草。家畜の飼料にする。
⇔生草(ナマクサ)
[季]夏。
干し菜
ほしな [2] 【干(し)菜・乾し菜】
ダイコン・カブなどの葉を干したもの。[季]冬。《貧富なき暮しもよしや―汁/翁長日ねもす》
干し葡萄
ほしぶどう [3] 【干し葡萄・乾し葡萄】
ブドウの実を乾燥させたもの。レーズン。
干し藷
ほしいも [2][0] 【干し藷・乾し藷】
サツマイモを蒸して薄切りにし,干した食品。かんそういも。
干し飯
ほしいい [2] 【干し飯・乾し飯・糒】
飯をかわかして保存用としたもの。水にひたして柔らかにするとすぐ食べられる。ほしい。かれいい。かれい。[季]夏。
干し饂飩
ほしうどん [3] 【干し饂飩・乾し饂飩】
干した保存用のうどん。
干し魚
ほしいお 【干し魚・乾し魚】
⇒ほしうお(干魚)
干し魚
ほしうお [2] 【干(し)魚・乾し魚】
腸(ハラワタ)を取り去って,干した魚。ひうお。ひもの。
干し鮑
ほしあわび [3] 【干し鮑・乾し鮑】
鮑の肉の乾燥品。
干し鰈
ほしがれい [3] 【干し鰈・乾し鰈】
カレイの干物。ひがれい。
干し鰯
ほしか [0] 【干し鰯・乾し鰯】
脂をしぼったイワシを乾して作った肥料。江戸時代から明治中期にかけて,主に木綿・タバコ栽培などに用いられた。魚肥。
干し鱈
ほしだら [3][0] 【干し鱈】
「ひだら(干鱈)」に同じ。
干す
ほす【干す】
dry;→英和
air (空気にさらす);→英和
drain <a pond,a glass> .→英和
干される be deprived of one's role.
干す
ほ・す [1] 【干す・乾す】 (動サ五[四])
(1)水分を取り去るために,日光・風・熱などにあてる。かわかす。「洗濯物を―・す」「日に―・す」「あぶり―・す人もあれやも/万葉 1688」
(2)中にある水などをすっかりあける。からにする。「池を―・す」「杯を―・す」「飲み―・す」
(3)飲食物をとらないで腹の中をからにする。また,食物を与えないでおく。「一日―・す」「只今は―・させまほしくぞある/落窪 2」
(4)人に仕事を与えないでおく。「半年ほど―・されている」
〔「干(ヒ)る」「干(フ)」に対する他動詞〕
[可能] ほせる
干っ付く
ひっつ・く [3] 【干っ付く・乾っ付く】 (動カ五[四])
かわいてくっつく。「のどが―・きそうだ」
干る
ひる [1] 【干る・乾る】 (動ハ上一)[文]ハ上一
〔上代の上二段動詞「ふ(干)」の上一段化〕
(1)水分がなくなる。かわく。「〈ひ〉あがる」「〈ひ〉からびる」「墨染めの衣の袖の〈ひる〉時もなし/古今(哀傷)」
(2)潮が引く。「汐の〈ひ〉た巌/歌行灯(鏡花)」
(3)なくなる。終わる。「言葉ガ〈ヒ〉ヌウチニ人ガ来タ/日葡」
干上がる
ひあが・る [3][0] 【干上(が)る・乾上(が)る】 (動ラ五[四])
(1)水分が全くなくなりからからになる。かわききる。「日照り続きで田が―・る」
(2)潮がひく。「難波浦の澳(オキ)数百町,半時許―・りて/太平記 36」
(3)収入がなくなって生活できなくなる。「あごが―・る」
干上がる
ひあがる【干上がる】
dry up.
干上げる
ほしあ・げる [0][4] 【干(し)上げる・乾し上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ほしあ・ぐ
(1)日光や熱で,すっかりかわかす。「田を―・げる」[日葡]
(2)食物を与えないで飢えさせる。「女房や子供を―・げて置いて/雁(鴎外)」
干上る
ひあが・る [3][0] 【干上(が)る・乾上(が)る】 (動ラ五[四])
(1)水分が全くなくなりからからになる。かわききる。「日照り続きで田が―・る」
(2)潮がひく。「難波浦の澳(オキ)数百町,半時許―・りて/太平記 36」
(3)収入がなくなって生活できなくなる。「あごが―・る」
干与
かんよ [1] 【干与】 (名)スル
あずかりかかわること。関与。
干乾し
ひぼし [3][0] 【干乾し】
食物がなく,飢えてやせおとろえること。「―になりそうだ」
干乾しになる
ひぼし【干乾しになる】
be starved to death;starve.→英和
干出
かんしゅつ [0] 【干出】
(1)海苔(ノリ)養殖用の篊(ヒビ)が潮が引いて水面上に露出すること。
(2)海図用語。岩礁などのうち,高潮時には水面下にかくれ,低潮時に現れるもの。「―岩」
干割れ
ひわれ [0] 【氷割れ・干割れ】
模様の一。氷がひび割れたような不規則な線を縦横に走らせたもの。蝋(ロウ)染めの代表的な模様。
干割れ
ひわれ [0] 【干割れ・日割れ】
(1)乾いてひびや割れ目ができること。「日照りで,田に―ができる」
(2)日光の照射や昼夜の温度の変化のため,木材や立木などに割れ目が入ること。
干割れる
ひわ・れる [3][0] 【干割れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ひわ・る
乾いて割れる。「日照りで田が―・れる」
干割れる
ひわれる【干割れる】
dry up.
干反り
ひぞり [0] 【干反り・乾反り】
(1)乾いてそること。また,そのそり。「―のした蓋を開けて/奇遇(四迷)」
(2)すねること。怒ること。「―の文ぢや/浄瑠璃・新版歌祭文」
(3)ひあがること。貧乏すること。「宇八どのも永々の―,貧のぬすみに恋の歌とは/浮世草子・御入部伽羅女」
干反る
ひぞ・る [2] 【干反る・乾反る】 (動ラ五[四])
〔「ひそる」とも〕
(1)乾いてそりかえる。「障子が―・つて開閉(アケタテ)に困難する/平凡(四迷)」
(2)腹を立てる。すねる。「―・らずと,ほんまに(杯ヲ)差してやらんせ/浄瑠璃・近頃河原達引」
干固める
ほしかた・める [0][5] 【干(し)固める・乾し固める】 (動マ下一)[文]マ下二 ほしかた・む
干して固くする。
干城
かんじょう [0] 【干城】
〔「干」は楯(タテ)の意〕
楯となり城となって,国家を守護する武人。軍人。「君国の―」
干場
ほしば [0] 【干(し)場・乾し場】
物を乾燥させる場所。
干大根
ほしだいこん [3] 【干(し)大根・乾し大根】
沢庵漬けを作るため大根を干すこと。また,干した大根。ほしだいこ。[季]冬。
干天
かんてん [0][3] 【干天・旱天】
日照り続きで長い間雨が降らないこと。日照りの空。ひでり。[季]夏。
干姜
かんきょう [0] 【乾薑・干姜】
生姜(シヨウガ)の根を干したもの。漢方薬や,調味料とする。かんしょうが。ほしはじかみ。
干宝
かんぽう 【干宝】
中国,東晋の歴史家。博学で文章にすぐれ,志怪小説「捜神記」を著すほか,「晋紀」などを残した。生没年未詳。
干害
かんがい【干害】
damage from a drought.→英和
〜をこうむる suffer from a drought.
干害
かんがい [0] 【干害・旱害】
日照り続きのため,農作物などが受ける被害。「―に見舞われる」
干将莫耶
かんしょうばくや カンシヤウ― [5] 【干将莫耶】
〔「呉越春秋」から。中国の春秋時代に,呉の刀工干将が呉王闔閭(コウリヨ)の頼みで剣を作るとき,妻莫耶の髪を炉に入れて作り上げた二振りの名剣で,雄を「干将」,雌を「莫耶」と名付けたことから〕
名剣のこと。
干店
ほしみせ [0][2] 【干(し)店】
露店。大道店。「柳原を通り―にある鍔(ツバ)を見給ひ/聞上手」
干戈
かんか [1] 【干戈】
〔「干(タテ)」と「戈(ホコ)」の意〕
(1)武器。
(2)たたかい。いくさ。
干拓
かんたく [0] 【干拓】 (名)スル
湖沼・浅海などを堤防で囲み,水を除いて陸地化すること。「湖を―する」「―地」
干拓する
かんたく【干拓する】
reclaim <land> by drainage.‖干拓事業 reclamation works.干拓地 reclaimed land.
干支
えと [0] 【干支】
〔「え(兄)おと(弟)」の略〕
(1)十干と十二支とを組み合わせたもの。木・火・土・金・水の五行を,それぞれ陽の気を表す「え」と陰の気を表す「と」とに分けたものが十干,すなわち,甲(キノエ)・乙(キノト)・丙(ヒノエ)・丁(ヒノト)・戊(ツチノエ)・己(ツチノト)・庚(カノエ)・辛(カノト)・壬(ミズノエ)・癸(ミズノト)。これに十二支,すなわち,子(ネ)・丑(ウシ)・寅(トラ)・卯(ウ)・辰(タツ)・巳(ミ)・午(ウマ)・未(ヒツジ)・申(サル)・酉(トリ)・戌(イヌ)・亥(イ)を順に割り当て,甲子(キノエネ)・乙丑(キノトウシ)のように呼ぶ。これで六〇の組み合わせができる。年月・時刻・方位などを表す呼称として用いられる。十干十二支。かんし。
(2)十干十二支のうち,十干をはぶいて,十二支だけで表した年をいう。子年・丑年・寅年など。
→干支[表]
干支
かんし [1] 【干支】
十干(ジツカン)と十二支(ジユウニシ)。えと。
干柿
ほしがき【干柿】
a dried persimmon.
干死に
ひじに 【干死に】
飢えて死ぬこと。「やがてこの御前にして―に死なむ/今昔 16」
干殺す
ほしころ・す [0][4] 【干(し)殺す・乾し殺す】 (動サ五[四])
食べさせないで殺す。餓死させる。
干涸びる
ひから・びる [4] 【干涸びる・乾涸びる】 (動バ上一)[文]バ上二 ひから・ぶ
(1)水分が全くなくなりかさかさになる。乾き切る。「パンが―・びる」
(2)生気やうるおいが感じられない。「―・びた感情」「―・びた内容」
干渉
かんしょう [0] 【干渉】 (名)スル
(1)他人のことに立ち入って,口出しをしたり自分の考えを押しつけようとすること。「子供に―し過ぎる」
(2)国際法で,一国が他国の内政や外交に介入すること。国内問題については不干渉が原則。「武力―」「内政―」
(3)〔物〕 二つ以上の同じ種類の波が一点で出合う時,その点での波の振幅は個々の波の振幅の和で表せること。例えば音叉(オンサ)を耳の近くで回すと,二つの枝から出る波の位相が同じなら互いに強め合い反対の位相では弱め合って,音が大きくなったり小さくなったりする。光の場合でも薄い膜の反射光に色がついて見えるのは干渉による。
干渉
かんしょう【干渉】
an intervention;(an) interference.→英和
〜する interfere <in a matter,with a person> ;→英和
meddle <in,with> .→英和
〜好きの meddlesome.→英和
干渉性
かんしょうせい [0] 【干渉性】
⇒コヒーレント
干渉縞
かんしょうじま [0] 【干渉縞】
光の干渉により生ずる縞模様。単色光では明暗の縞ができ,白色光では色がつく。
干渉色
かんしょうしょく [3] 【干渉色】
白色光どうしが互いに干渉してできる干渉縞に複雑について見える色。水の表面に浮かんだ油膜や,しゃぼん玉に見られる。
干渉計
かんしょうけい [0] 【干渉計】
一つの光源から出る光を二つまたはそれ以上に分け,再び集めた時にできる干渉縞を観測して,光の波長・屈折率・長さ・スペクトルの微細構造などを測定する装置。
干満
かんまん [0] 【干満】
潮のみちひ。干潮と満潮。「―の差」
干満
かんまん【干満】
ebb and flow;tide.→英和
干潟
ひがた【干潟】
a dry beach.
干潟
ひがた [0] 【干潟】
〔古くは「ひかた」〕
潮が引いたときに現れる海岸の浅瀬。潮干潟。特に,陰暦三月三日頃の大潮のものをいう。[季]春。
干潟地
ひがたじ [3] 【干潟地】
干潟になった土地。
干潟星雲
ひがたせいうん [4] 【干潟星雲】
射手(イテ)座にある明るい散光星雲。内部に星団がある。星間雲によって中央が帯状に暗くなっている。距離三九〇〇光年。
干潮
ひしお [0] 【干潮】
引き潮。かんちょう。
干潮
かんちょう【干潮】
ebb[low]tide;low water.〜時に at a low tide.
干潮
かんちょう [0] 【干潮】
潮が引いて,海水面が低く下がりきった状態。また,その時。一日のうち,ふつう二回出現し,低いほうの干潮を低低潮,高いほうの干潮を高低潮という。引き潮。低潮。
⇔満潮
干潮線
かんちょうせん [0] 【干潮線】
干潮時の陸地と海との境界線。
干物
ほしもの [3] 【干(し)物・乾し物】
日に干してかわかすこと。また,かわかしたもの。特に,洗濯物をいう。「―をする」
干物
ひもの【干物】
dried fish.
干物
ひもの [3][0] 【干物・乾物】
(1)干からびたもの。
(2)魚介類を,生のまま,または塩をふったりして干したもの。
干犯
かんぱん [0] 【干犯】 (名)スル
他に干渉してその権利を侵すこと。「統帥権―問題」
干珠
かんじゅ 【干珠】
海に投げれば,潮が干るという珠(タマ)。しおひるたま。
⇔満珠(マンジユ)
「竜宮城に宝とする―満珠を借り召さる/太平記 39」
干瓢
かんぴょう [0][3] 【干瓢・乾瓢】
ユウガオの栽培変種の白い果肉を薄く細長くむき,干した食品。栃木県が特産地として有名。
干瓢
かんぴょう【干瓢】
dried gourd shavings.
干瓢巻
かんぴょうまき [0] 【干瓢巻(き)】
甘辛く味付けした干瓢を芯(シン)に入れた海苔(ノリ)巻き。
干瓢巻き
かんぴょうまき [0] 【干瓢巻(き)】
甘辛く味付けした干瓢を芯(シン)に入れた海苔(ノリ)巻き。
干禄
かんろく [0] 【干禄】
禄を求めること。士官を願うこと。
干禄字書
かんろくじしょ 【干禄字書】
〔官吏登用試験のための字書の意〕
中国の字書。一巻。唐の顔玄孫編。漢字八百余字を四声二〇六韻に分けて配列し,その楷書の文字ごとに正字・俗字・通用字の区別を明らかにしてある。後世,字体を論ずる際の基本文献とされる。
干繭
かんけん [0] 【乾繭・干繭】
貯蔵のため乾燥器で繭(マユ)を乾燥し,中の蛹(サナギ)を殺すこと。また,乾燥した繭。
干肉
ほしにく [2][0] 【干(し)肉・乾し肉】
干した肉。乾燥肉。ほしじし。ほじし。
干草
ほしくさ【干草】
hay.→英和
干草
ほしくさ [0] 【干(し)草・乾し草】
干して乾かした牧草。家畜の飼料にする。
⇔生草(ナマクサ)
[季]夏。
干菓子
ひがし【干菓子】
dry confectionery.
干菓子
ひがし [2] 【干菓子】
水分の少ない菓子。押し物(落雁(ラクガン)の類)・掛け物(金平糖の類)・焼き物(煎餅(センベイ)の類)など。茶の湯では原則として薄茶に用いる。
⇔生(ナマ)菓子
干菜
ほしな [2] 【干(し)菜・乾し菜】
ダイコン・カブなどの葉を干したもの。[季]冬。《貧富なき暮しもよしや―汁/翁長日ねもす》
干葉
ひば [1] 【干葉・乾葉】
(1)枯れて乾いた葉。
(2)ダイコンの葉や茎を干したもの。
干葡萄
ほしぶどう【干葡萄】
raisins.
干裂
かんれつ [0] 【乾裂・干裂】
(1)かわきさけること。ひわれすること。
(2)泥質の堆積物の表面が乾燥してできる多角形の割れ目。地層中にそのまま残ることがある。
干貝
カンペイ [0] 【干貝・乾貝】
〔中国語〕
ホタテガイなどの貝柱を干したもの。中国料理の材料。
干魚
ひうお [1] 【干魚・乾魚】
魚のひもの。ほしうお。ひいお。
干魚
かんぎょ [1] 【乾魚・干魚】
ほした魚。ほしざかな。ひもの。
干魚
ほしうお [2] 【干(し)魚・乾し魚】
腸(ハラワタ)を取り去って,干した魚。ひうお。ひもの。
干魚
ひざかな [2] 【乾魚・干魚】
干した魚。ひもの。
干鯛
ひだい [1] 【干鯛】
薄塩の鯛の干物。
干鱈
ひだら [0][1] 【干鱈】
鱈の干物。普通,開いて薄い塩漬けにして乾燥したものをいう。干し鱈。[季]春。
平
ひら 【平】
■一■ [1] (名)
(1)平らなこと。ひらたいこと。「―屋根」
(2)平凡なこと。並みであること。「―商人(アキンド)」
(3)役職についていないこと。「―の社員」
(4)建物の大棟に平行な側。
⇔端(ツマ)
(5)「平織り」に同じ。
(6)本の部分の名。製本で,表紙の平らな部分。
→製本
(7)「平椀(ヒラワン)」の略。
■二■ (接頭)
動作性の意の名詞に付いて,ただひたすらに…するの意を表す。「―あやまり」「―押し」
平
ひょう ヒヤウ [1] 【平】
(1)「平韻(ヒヨウイン)」に同じ。また,平韻の字。
⇔仄(ソク)
(2)「平調(ヒヨウジヨウ)」の略。
→平仄(ヒヨウソク)
平
たいら タヒラ 【平】
福島県いわき市内の地名。いわき市の中心地区で,商業・行政・文教機能が集中。旧,平市。江戸時代は鳥居氏・安藤氏などの城下町。
平
たいら タヒラ 【平】
姓氏の一。臣籍に下った皇族に賜った姓。
(1)桓武平氏。諸流あるが,桓武天皇皇子の葛原(カツラハラ)親王を祖とする流れが最も盛ん。親王の子高棟王(平高棟)の子孫は廷臣として活躍,同親王の子高望(タカモチ)王(平高望)の子孫は武士として諸流に分かれて東国に発展した。後者のうち,伊勢に根拠を置く伊勢平氏は,院政期以降,中央政界に進出し,清盛は最初の武家政権を樹立したが,やがて源頼朝に滅ぼされた。
(2)仁明平氏。仁明天皇の皇子本康親王の後裔。
(3)文徳平氏。文徳天皇の皇子惟彦親王の後裔。
(4)光孝平氏。光孝天皇の皇子是忠親王の後裔。
平
だいら ダヒラ 【平】
地名の下に付いて,山間の平地であることを表す。「善光寺―」
平
へい [1] 【平】
(1)高低やでこぼこのないこと。
(2)落ち着いていること。「栗のきんとんを…周章(アワ)てて嚥下(ノミクダ)し物―を得ざれば/かくれんぼ(緑雨)」
平い
ひら・い 【平い】 (形)[文]ク ひら・し
〔中世後期の語〕
ひらたい。たいらだ。「匕(サジ)は匕箸と云てはしのさきの―・いものぞ/史記抄 11」
平きさげ
ひらきさげ [3] 【平きさげ】
きさげの一。先端が直線状で,主に機械部品の平面滑動部分の仕上げに用いる。
平し
ひら・し 【平し】 (形ク)
⇒ひらい(平)
平し
ならし [1] 【平し・均し】
(1)ならすこと。たいらにすること。平均すること。「―で百円」
(2)衣服などを掛けるために壁にそってつるしておく竿(サオ)。かけ竹。ならし竹。
平す
なら・す [2] 【均す・平す】 (動サ五[四])
(1)たいらにする。「火鉢の灰を―・す」「草木を踏み―・して/日本書紀(崇神訓注)」
(2)平均する。「―・すと一科目六五点になる」
[可能] ならせる
平たい
ひらた・い [0][3] 【平たい】 (形)[文]ク ひらた・し
(1)凹凸がなく広がっている。たいらだ。「―・い土地」「―・い皿」
(2)言葉などが,わかりやすい。あらたまった言い方でない。「―・い言葉で説明する」「―・く言えば」
(3)角立っていない。柔らかい。やさしい。「彼は…お延に対して―・い旦那様になつてゐた/明暗(漱石)」
[派生] ――さ(名)
平たい[平たん]
ひらたい【平たい[平たん]】
flat;→英和
level.→英和
平たくする
ひらたく【平たくする】
level <the ground> ;→英和
make <a thing> flat.〜言えば in plain words.
平たし
ひらた・し 【平たし】 (形ク)
⇒ひらたい
平ったい
ひらった・い [0] 【平ったい】 (形)
〔「ひらたい」の促音添加〕
(1)ひらたい。ひらべったい。「―・い顔」
(2)わかりやすい。ひらたい。「―・く言えば…」
平に
ひらに [1] 【平に】 (副)
(1)一心に頼むさま。どうか。なんとか。「―ご勘弁下さい」
(2)無事に。「真実だにも―渡り付く事難かるべし/盛衰記 35」
(3)一心に物事をするさま。ひたすら。「―名号をとなへんと/一言芳談(下)」
平の京
たいらのきょう タヒラノキヤウ 【平の京】
平安京。たいらのみやこ。
平の[普通の]
ひら【平の[普通の]】
ordinary;→英和
simple;→英和
mere.→英和
‖平社員 a mere clerk;the rank and file.
平ぶ
ひら・ぶ 【平ぶ】 (動バ四)
「ひらむ(平)」に同じ。「たなごころを合はせて拝みて―・び居ぬ/発心 4」
平へし
ひらへし [0] 【平へし】
鍛冶(カジ)で,金属をのばしたり,平らにしたりするのに用いる,特殊なハンマー。
平べったい
ひらべった・い [5][0] 【平べったい】 (形)
平らである。ひらたい。「―・い顔」
[派生] ――さ(名)
平む
ひら・む 【平む】
■一■ (動マ四)
(1)平たくなる。「―・みたる松を見やりて/宇津保(楼上・下)」
(2)ひれ伏す。「文挟(フバサミ)に文を指して目の上に捧げて―・みて橋の許に寄り来たりて跪(ヒザマズ)きて居たり/今昔 27」
■二■ (動マ下二)
平たくする。「弓を―・め矢を引きそばめて/平治(上)」
平めかす
ひらめか・す 【平めかす】 (動サ四)
平たくする。ひらめる。「硯きたなげに塵ばみ,墨の片つかたに,しどけなくすり―・し/枕草子(二一九・能因本)」
平ら
たいら タヒラ [0] 【平ら】
〔「た」は接頭語,「ひら」は平の意〕
■一■ (名)
(1)平らな場所。平地。「うきじまり―に立たして/日本書紀(神代下訓注)」
→だいら
(2)(「平」と書く)暦注の十二直の一。移転・相談事などに吉,池掘り・種蒔きなどに凶という日。
■二■ (形動)[文]ナリ
(1)高低・凹凸のないさま。「―にならす」「―な土地」
(2)(「おたいらに」「たいらに」などの形で)正座せずに楽な姿勢ですわるさま。「どうぞお―に」
(3)性格などがおだやかなさま。「如何にも気の―な腹の太い罪のなささうな/疑惑(秋江)」
平らか
たいらか タヒラ― [2][3] 【平らか】 (形動)[文]ナリ
(1)高低や凹凸のないさま。たいら。「―な土地」「前岸なる岩石の―なる上に立てり/日光山の奥(花袋)」
(2)おだやかで静かなさま。無事平穏であるさま。「―な湖面」「―な世」「それ位の事を咎めるやうでは,此家庭の水面が―でゐる時はない/半日(鴎外)」
(3)心が落ち着いておだやかなさま。「心中―でない」
平らぎ
たいらぎ タヒラギ [0] 【平らぎ・成ぎ】
〔動詞「平らぐ」の連用形から〕
仲直り。和睦。「この―の覚束なかるべきを/即興詩人(鴎外)」
平らぐ
たいら・ぐ タヒラグ [3] 【平らぐ】
■一■ (動ガ五[四])
〔「平ら」の動詞化〕
(1)平らになる。平坦になる。「険しかりし路も―・ぎ/日光山の奥(花袋)」
(2)異常な状態が治まり,穏やかになる。また,病気がなおる。「世の過差―・ぎたりしか/大鏡(時平)」「御くすりの事猶―・ぎはて給はぬにより/源氏(若菜上)」
〔「平らげる」に対する自動詞〕
■二■ (動ガ下二)
⇒たいらげる
平らけし
たいらけ・し タヒラケシ 【平らけし】 (形ク)
穏やかである。無事である。「―・く安くもあらむを/万葉 897」
平らげる
たいらげる【平らげる】
[鎮圧]subdue;→英和
suppress;→英和
[食い尽す]eat up;finish.→英和
平らげる
たいら・げる タヒラゲル [4] 【平らげる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 たひら・ぐ
(1)乱れた世をしずめる。平定する。「朝敵を―・げる」
(2)残さないで全部食べてしまう。「フルコースを―・げる」
(3)平らにする。平坦にする。「夕庭に踏み―・げず/万葉 3957」
〔「平らぐ」に対する他動詞〕
平らな
たいら【平らな】
even;→英和
smooth;→英和
level;→英和
flat.→英和
〜に evenly;smoothly;→英和
level.〜にする level;→英和
flatten;→英和
smooth;→英和
make <a thing> even;→英和
make oneself at home.
平ら一面
たいらいちめん タヒラ― 【平ら一面】
同じように広く行き渡っていること。世間一般。「―の押物だ/滑稽本・浮世風呂 4」
平三斗
ひらみつど [3] 【平三斗】
社寺建築の斗栱(トキヨウ)で,一本の肘木(ヒジキ)に三個の斗(マス)をのせたもの。大斗(ダイト)の上に置き,桁(ケタ)や通肘木を支える。
平上去入
ひょうじょうきょにゅう ヒヤウジヤウ―ニフ [0] 【平上去入】
漢字の四声(シセイ)の平声・上声・去声・入声をいう。
平中物語
へいちゅうものがたり 【平中物語・平仲物語】
歌物語。一巻。作者未詳。965年以前の成立か。伊勢物語のあとをうけた歌物語で,三八の説話と断章一編から成り,平貞文と思われる主人公の恋愛を描く。平中日記。貞文日記。
平串
ひらぐし [2] 【平串】
(1)平たくて幅のある串。
(2)「平(ヒラ)打ち{(6)}」に同じ。
平乗
ひらのり [0] 【平乗】
能楽で,謡のリズムの取り方。七五調の一二音節を八拍子(ヤツビヨウシ)にあてはめて謡う。謡の大部分を占める。
〔普通「平ノリ」と書かれる〕
→中(チユウ)乗
→大(オオ)乗
平井
ひらい ヒラヰ 【平井】
姓氏の一。
平井権八
ひらいごんぱち ヒラヰ― 【平井権八】
江戸前期の武士。鳥取藩士であったが人を殺して退去。江戸で強盗殺人を犯し延宝年間(1673-1681)に磔(ハリツケ)になったという。歌舞伎の白井権八のモデル。
平人
へいじん [0] 【平人】
(1)普通の人。凡人。常人。「され共―の情常之事に候へば/芭蕉書簡」
(2)平民。
平仄
ひょうそく ヒヤウ― [0] 【平仄】
(1)平声(ヒヨウシヨウ)と仄声(ソクセイ)。また,平字と仄字。
(2)漢詩や駢文(ベンブン)で,声調の調和のために規定される平字と仄字の配列法。
(3)つじつま。順序。
平仄式
ひょうそくしき ヒヤウ― [4] 【平仄式】
漢詩の平仄に関する法式。第一句の第二字が平字である平起式(ヒヨウオコリシキ)と,仄字である仄起式(ソクオコリシキ)とがある。絶句・律詩の場合,五言では仄起式を正格とし,第二字と第四字の平仄を別にする二四不同を規則とする。七言では平起式を正格,二四不同,二六対を規則とする。孤平(一個の平字が二個の仄字に挟まれる場合)・孤仄や下の三字が同じ平仄になる下三連などは忌むべきこととされている。平仄式に合わない詩を拗体詩という。
平他
ひょうた ヒヤウ― [1] 【平他】
漢字の四声。平声とその他の声(上声・去声・入声)。平仄(ヒヨウソク)。
平他字類抄
ひょうたじるいしょう ヒヤウタジルイセウ 【平他字類抄】
鎌倉末期の字書。著者未詳。三巻。漢字を天象・地祇・辞字など一四部に分け,各部を訓によってイロハ順に分けてそれぞれを平声と平声以外の二類に分ける。
平付け
ひらづけ 【平付け】
(1)船・馬などを,ぴったり寄せ付けること。「船―につけ,ふみかたぶけて馬おろさんとせば/平家 11」
(2)連歌・俳諧で,「山」に「峰」,「浦」に「舟」と付けるように,用語・内容で趣向のない付け方。
平仮名
ひらがな【平仮名】
hiragana.
平仮名
ひらがな [3] 【平仮名】
仮名の一種。平安初期に成立した音節文字の一。漢字の草体から作られた草仮名の字体をさらに簡略にしたもの。はじめは主に女性が用いたので,女手・女文字などと呼ばれた。種々の異体字があったが,1900年(明治33)の「小学令施行規則」改正で,現行字体の四八字に統一された。
→片仮名
→仮名
→変体仮名
平仲物語
へいちゅうものがたり 【平中物語・平仲物語】
歌物語。一巻。作者未詳。965年以前の成立か。伊勢物語のあとをうけた歌物語で,三八の説話と断章一編から成り,平貞文と思われる主人公の恋愛を描く。平中日記。貞文日記。
平伏
へいふく [0] 【平伏】 (名)スル
両手をつき,頭を地につけて礼をすること。ひれふすこと。「玄関の左右に詰衆が―して/渋江抽斎(鴎外)」
平伏す
ひれふす【平伏す】
prostrate oneself <before> .
平伏す
ひれふ・す [3] 【平伏す】 (動サ五[四])
額が地面や床につくほど体を平たくする。平伏(ヘイフク)する。「神前に―・す」
平伏する
へいふく【平伏する】
prostrate oneself <before> .
平体
へいたい [0] 【平体】
写真植字で,正体に対し,変形レンズを用いて縦の幅を縮めたもの。
平作
へいさく [0] 【平作】
農作物の収穫が,普通の年と同じであること。平年作。
平作り
ひらづくり [3] 【平作り】
(1)畝(ウネ)を作らず,平らな耕地に,作物を栽培する方法。
→畝作り
(2)刀剣の刃の形の一。鎬(シノギ)がなく,棟より刃に至る地部がほぼ平らなもの。短刀・小脇差に多い。
(3)刺身の作り方の一。包丁を刺身のさくに直角に当てて小口から引き切りにする方法。
平侍
ひらざむらい [3] 【平侍】
身分の低い,普通の侍。
平価
へいか [1] 【平価】
(1)各国通貨の対外価値を示す基準値。価値の共通尺度とされているもので表示される。各国通貨の金含有量によって決まる金平価,米ドルを基準とした IMF 平価がある。1973年以降主要国は変動為替相場制に移り,平価制度は廃止の状態にある。為替平価。
(2)有価証券の価格が額面金額に等しいこと。
平価
へいか【平価】
par.→英和
〜以上(以下)である be above (below) par.→英和
〜を切り下げる devaluate.→英和
‖平価切上げ (upward) revaluation.平価切下げ devaluation.
平価切り上げ
へいかきりあげ [1] 【平価切(り)上げ】
固定為替相場制の下で,一国通貨の対外価値を引き上げること。これにより,その通貨の対外購買力は強くなり,輸出商品の外貨表示価格は上がる。リバリュエーション。
平価切り下げ
へいかきりさげ [1] 【平価切(り)下げ】
固定為替相場制の下で,一国通貨の対外価値を引き下げること。これにより,その通貨の対外購買力は弱くなり,輸出商品の外貨表示価格も下がる。デバリュエーション。
平価切上げ
へいかきりあげ [1] 【平価切(り)上げ】
固定為替相場制の下で,一国通貨の対外価値を引き上げること。これにより,その通貨の対外購買力は強くなり,輸出商品の外貨表示価格は上がる。リバリュエーション。
平価切下げ
へいかきりさげ [1] 【平価切(り)下げ】
固定為替相場制の下で,一国通貨の対外価値を引き下げること。これにより,その通貨の対外購買力は弱くなり,輸出商品の外貨表示価格も下がる。デバリュエーション。
平俗
へいぞく [0] 【平俗】 (名・形動)[文]ナリ
(1)平凡でごく普通であること。凡俗。「―に流れる」「―な暮らし」
(2)文章などがわかりやすいこと。くだけていること。「―な文章」
平信
へいしん [0] 【平信】
変事ではない,ふつうのたより。無事のたより。また,脇付に用いる語。平安。
平元結
ひらもとゆい [3] 【平元結】
丈長の紙を細く平たくたたんで作った元結。中(チユウ)元結。
平入り
ひらいり [0] 【平入り】
建物の平{■一■(4)}に正面入り口があること。
⇔妻入り
平六代
たいらのろくだい タヒラ― 【平六代】
⇒六代(ロクダイ)
平兼盛
たいらのかねもり タヒラ― 【平兼盛】
(?-990) 平安中期の歌人。三十六歌仙の一人。光孝天皇の玄孫。駿河守。後撰集時代有数の歌人。「天徳四年内裏歌合」の詠者。家集に「兼盛集」がある。
平内
ひらない 【平内】
青森県中央部,東津軽郡の町。青森市の北東に接し,夏泊半島とその南の山地からなる。小湊はハクチョウの渡来地。
平内
へいない [1] 【平内】
平氏で内舎人(ウドネリ)の者の称。
平冠
ひらかんむり [3] 【平冠】
「ワ冠(カンムリ)」に同じ。
平凡
へいぼん 【平凡】
小説。二葉亭四迷作。1907年(明治40)「東京朝日新聞」に連載。平凡な官吏から文士になった男が半生を回顧する形で,文壇文学への批判や実感に従った人生観を示す。
平凡
へいぼん [0] 【平凡】 (名・形動)[文]ナリ
特にすぐれたところや変わったところがなく,ありふれている・こと(さま)。
⇔非凡
「―な人生」
[派生] ――さ(名)
平凡な
へいぼん【平凡な】
[普通の]common;→英和
ordinary;→英和
[単調な]flat;→英和
dull.→英和
平凸レンズ
へいとつレンズ [5] 【平凸―】
片面が平らな凸レンズ。
平凸版
へいとっぱん [3] 【平凸版】
平版の一。非画線部を腐食し,画線部をごくわずか突起させて製版したもの。
平凹レンズ
へいおうレンズ ヘイアフ― [5] 【平凹―】
片面が平らな凹レンズ。
平凹版
へいおうはん ヘイアフ― [3] 【平凹版】
平版の一。画線部を腐食し,ごくわずかへこませて製版したもの。版の耐久力が大きく,鮮鋭な印刷物ができる。主に多色印刷用。
平出
へいしゅつ [0] 【平出】
文書中で尊敬すべき人の名や称号を書くとき,敬意を表すために行を改めて前の行と同じ高さから書き出すこと。平頭抄出。
→擡頭(タイトウ)
→闕字(ケツジ)
平出遺跡
ひらいでいせき 【平出遺跡】
長野県塩尻市にある古代の集落跡。縄文時代から平安時代に至る住居跡が発見されている。
平分
へいぶん [0] 【平分】 (名)スル
平等に分けること。また,分かれること。「土地を…総体に―し/民約論(徳)」
平削り
ひらけずり [3] 【平削り】
物の表面を平らに削ること。
平削り盤
ひらけずりばん [0] 【平削り盤】
工作機械の一。比較的大きな部品の平面部分を切削するもの。水平往復運動をする台に工作物を固定し,バイトをそれとは直角の方向に間欠的に送って切削する。
平包み
ひらづつみ [3] 【平包み】
衣類などを包むための布。後の袱紗(フクサ)・風呂敷などにあたる。また,それに包んだもの。
平原
へいげん [0] 【平原】
平らで広々とした野原。
平原
へいげん【平原】
a plain;→英和
a prairie (特に北米の).→英和
平原君
へいげんくん 【平原君】
(?-前251)
〔平原は号。山東の平原に封ぜられたことから〕
中国,戦国時代の趙の王族。姓は趙,名は勝。趙の恵文王・孝成王に仕え宰相となる。食客は数千人。斉の孟嘗君らとともに戦国の四君に数えられる。
平原遺跡
ひらばるいせき 【平原遺跡】
福岡県前原市にある弥生後期〜古墳時代初頭の墳墓遺跡。方形周溝墓の木棺から銅鏡・環頭大刀・勾玉が出土し,伊都国の王墓とされる。
平取
ひらとり [0] 【平取】
〔「平(ヒラ)取締役」の略〕
専務・常務などの役についていない取締役。
平叙
へいじょ [1][0] 【平叙】
事実を飾らないでありのまま述べること。
平叙文
へいじょぶん [0][3] 【平叙文】
断定や推量など,物事をありのままに述べるのに用いられる文。命令文・感動文・疑問文に対していう。「花が咲く」「彼は学生だ」など。
平句
ひらく [2][0] 【平句】
連歌・俳諧で,発句・脇・第三・挙句(アゲク)以外の句。
平台
ひらだい [0] 【平台】
印刷機械の一。平らな版面の水平な往復運動と回転する圧胴との間に枚葉紙を通して一枚ずつ印刷する活版印刷機。
平和
へいわ [0] 【平和】 (名・形動)[文]ナリ
(1)戦争もなく世の中が穏やかである・こと(さま)。「―な時代」「―を守る」
(2)争いや心配事もなく穏やかである・こと(さま)。「―な家庭」「―に暮らす」
平和
へいわ【平和】
peace;→英和
quiet.→英和
〜を破る(回復する) break (restore) peace.〜的な peaceful;→英和
peace-loving.〜に peacefully;→英和
in peace.‖平和会議 a peace conference.平和攻勢 a peace offensive.平和主義 pacifism.平和主義者 a pacifist.平和(友好)条約 a peace (and friendship) treaty.平和部隊 <米> the Peace Corps; <英> Voluntary Service Overseas <VSO> .
平和
ピンフ [0] 【平和】
〔中国語〕
麻雀の役の名。順子(シユンツ)四組と対子(トイツ)一組から牌(パイ)が構成されて上がるもの。最も基本的な役。ピンホー。
平和の配当
へいわのはいとう [0][0] 【平和の配当】
東西冷戦の終了に伴って生じた軍事費削減による余剰分と,それを軍事以外の事業に回すことによって国民が得られる利益。
平和主義
へいわしゅぎ [4] 【平和主義】
(1)平和を至上の価値とし,その維持・擁護に最大の努力を払うべきだとする立場。
(2)一切の争いや暴力に反対する立場。
平和五原則
へいわごげんそく 【平和五原則】
1954年中国の周恩来首相とインドのネール首相との共同声明で確認された,国際関係を律する五つの原則をいう。すなわち,領土・主権の相互尊重,相互不可侵,内政不干渉,平等互恵,平和的共存。
平和会議
へいわかいぎ [4] 【平和会議】
(1)平和維持を目的とした国際会議の総称。
(2)「万国平和会議」の略。
平和共存
へいわきょうそん [0] 【平和共存】
複数の国どうしがイデオロギーや社会体制の相違にかかわらず平和的に共存すること。
平和学
へいわがく [3] 【平和学】
⇒平和研究
平和憲法
へいわけんぽう [4] 【平和憲法】
「日本国憲法」のこと。前文および第九条を中心とした平和主義に着目した言い方。
平和条約
へいわじょうやく [4] 【平和条約】
⇒講和条約(コウワジヨウヤク)
平和条項
へいわじょうこう [4] 【平和条項】
一定の調整を経た上でなければ争議行為を行うことができないことを定めた労働協約の条項。
平和産業
へいわさんぎょう [4] 【平和産業】
戦争に直接関係のない産業分野。軍需産業に対していう。
平和的生存権
へいわてきせいぞんけん [8] 【平和的生存権】
戦争の恐怖から解放され平和に生きる権利。日本国憲法前文第二項に記される。
平和研究
へいわけんきゅう [4] 【平和研究】
平和という価値を実現するための条件や過程を科学的に探求する学問。平和学。
平和義務
へいわぎむ [4] 【平和義務】
労働協約の有効期間中は,そこに定められた事項の変更を目的として争議行為を行わないという義務。
平和記念公園
へいわきねんこうえん 【平和記念公園】
広島市中区にある公園。第二次大戦後に原爆の爆心地近くに建設された。平和記念館・原爆資料館・市公会堂・原爆犠牲者の名簿を収める慰霊碑がある。
平和議定書
へいわぎていしょ 【平和議定書】
国際紛争を平和的に処理することを定めた議定書。特に,前文で侵略戦争は国際犯罪であるとした1924年のジュネーブ議定書をさす。
平和運動
へいわうんどう [4] 【平和運動】
戦争に反対し,平和を求め,守ることを目的とする運動。
平和部隊
へいわぶたい 【平和部隊】
〔Peace Corps〕
米国の発展途上国援助組織。ケネディ大統領が1961年に創設。教育・農業技術・公衆衛生などの分野について現地で直接指導し,経済発展を目指す。ピース-コー。
平和革命
へいわかくめい [4] 【平和革命】
武力を使わず,議会において多数を占めるなどの手段で達成される革命。
平唇母音
へいしんぼいん [5] 【平唇母音】
口唇を十分左右に引いて調音される母音。日本語では「イ」がその典型。
平唐門
ひらからもん [4][3] 【平唐門】
平入りで,側面に唐破風のついた門。
平唐門[図]
平四つ目
ひらよつめ [3] 【平四つ目】
目結(メユイ)を四つ田の字形に組み合わせ,その一辺が水平になるように置いた紋。
平国香
たいらのくにか タヒラ― 【平国香】
(?-935) 平安中期の武将。高望王の子。常陸大掾鎮守府将軍に任ぜられ,東国に土着。甥(オイ)の将門(マサカド)と争い,これに殺された。
平土間
ひらどま [0] 【平土間】
(1)歌舞伎劇場で,舞台の正面に広がる見物席。土間または切り落としなどと称したが,桟敷と土間の間に一段と高い高土間を設けるようになってから,従来の土間を区別していうようになった。ひらば。
(2)劇場の舞台正面の一階座席。パーケット。
平地
へいち【平地】
flat ground;a plain (平原).→英和
平地
へいち [0] 【平地】
平らな土地。ひらち。
平地
ひらち [0] 【平地】
平らな土地。
平地
ひらじ [0] 【平地】
平織りの布地。平織り。
平地林
へいちりん [3] 【平地林】
平野部にある林。
平地門
へいじもん ヘイヂ― [3] 【平地門】
⇒屏中門(ヘイジユウモン)
平均
へいきん [0] 【平均】 (名)スル
〔古くは「へいぎん」とも〕
(1)ものの数や量の大小の凸凹(デコボコ)をならすこと。不揃いでないようにすること。「―に分ける」「品質が―している」「農の利と工商の利と,互に―するに至りて/文明論之概略(諭吉)」
(2)〔数〕 いくつかの数値の代表として採用する値の一。相加平均・相乗平均・調和平均などがある。普通,相加平均をさす。「損得は―すると五分五分だ」「―より背が高い」
(3)釣り合いがとれていること。均衡。「―を保つ」
(4)安定した状態にすること。平和であること。穏やかなこと。「国ヲ―ニ治ムル/日葡」
平均
へいきん【平均】
(1) an average;→英和
《数》the mean.→英和
(2)[平衡]balance.→英和
〜をとる take an average.〜して on an[the]average.〜する average.〜の average.〜の取れた well-balanced.〜の取れない unbalanced.→英和
‖平均寿命 the average life span;the average length of life.平均台 a balance beam.平均年齢 the average age.
平均余命
へいきんよめい [5] 【平均余命】
ある年齢の集団があと平均何年生きられるかを示した数。零歳年齢からみた平均余命を平均寿命という。
平均値
へいきんち [3] 【平均値】
平均して得られた数値。平均。
平均分子量
へいきんぶんしりょう [7] 【平均分子量】
高分子化合物などのように種々異なった分子量をもつ分子から成る物質について,それが一種類の分子から成るとした場合の仮想的分子量。数平均分子量・重量平均分子量などがある。
平均利潤率
へいきんりじゅんりつ [6] 【平均利潤率】
高利潤率の産業への資本の移動により生じる,異なる産業間で平均化された利潤率。
平均台
へいきんだい [0] 【平均台】
(1)器械体操用具の一。体の平均をとる運動をするために用いる木製の台。体操競技に用いられるものは,長さ5メートル,幅10センチメートル,高さ120センチメートル。
(2)体操競技種目の一。女子が{(1)}の上で演技するもの。
平均太陽
へいきんたいよう [5] 【平均太陽】
黄道上を不等速度で運動している実際の太陽に対し,天の赤道上を等速度で運動する仮想上の太陽。
平均太陽日
へいきんたいようじつ [7] 【平均太陽日】
平均太陽の中心が子午線を通過してから再び同じ子午線を通過するまでの時間。二四平均太陽時間のことで,日常使われる一日をいう。
平均太陽時
へいきんたいようじ [7] 【平均太陽時】
平均太陽の時角で求められる時刻。すなわち視太陽時に均時差の補正を施した時刻。日常使用されている時刻は平均太陽時である。平均時。
→視太陽時
平均寿命
へいきんじゅみょう [5] 【平均寿命】
(1)零歳における平均余命。
→平均余命
(2)同一の素粒子・原子核・遊離基・イオンなどの集まりについての平均の寿命。指数関数的にその数が減少する不安定な素粒子や放射性核種などでは,普通,崩壊定数の逆数で表される。また,半減期によって表されることもある。
→半減期
平均律
へいきんりつ [3] 【平均律】
オクターブを平均的な音程に等分割した音律。また,純正律の複雑な各音程を簡便にして実用的なものとした音律。オクターブを一二の半音に等分した十二平均律が,現在広く用いられている。
平均時
へいきんじ [3] 【平均時】
「平均太陽時」に同じ。
平均株価
へいきんかぶか [6] 【平均株価】
一定数の銘柄の株価を平均した値。株式相場の変動を示す指標となる。計算方法により,単純平均株価・修正平均株価・加重平均株価の三つがある。
平均気温
へいきんきおん [5] 【平均気温】
ある期間の気温の平均値。平均する期間により,日平均・月平均・年平均気温という。
平均海面
へいきんかいめん [5] 【平均海面】
長い期間にわたって観測した潮位の平均値に相当する高さの面。日本では,東京湾の平均海面を標高の基準とする。
平均点
へいきんてん [3] 【平均点】
学業テストなどで,各人の点数の相加平均をいう。「―を上回る出来」
平均率
へいきんりつ [3] 【平均率】
平均した比率。平均した割合。
平均的
へいきんてき [0] 【平均的】 (形動)
その同類全体の中で最も一般的であるさま。普通程度であるさま。「―な大きさ」「―な考え」「―な日本人」
平均自由行程
へいきんじゆうこうてい [8] 【平均自由行程】
気体分子が相互に衝突を起こすまでの直線的な移動距離の平均値。常温・常圧の空気では 10�� センチメートル程度。気体の粘性,熱伝導度と関係が深い。金属内部の伝導電子についても同様な考え方がされる。平均自由行路。
平均課税
へいきんかぜい [5] 【平均課税】
所得税法上,変動所得・臨時所得について,それらの所得が特定の年に集中して発生することによる高い累進課税率の適用を緩和するため,課税所得を計算上,数年間にわたり平均化して課税する制度。
平均賃金
へいきんちんぎん [5] 【平均賃金】
(1)産業・年齢・性別などの別により算出された賃金の平均値。
(2)一定期間内に支払われた賃金の平均値。通常,過去三か月の賃金総額をその期間の総日数で割った金額。労働基準法に定める解雇予告手当・災害補償などの算定基準となる。
平均運動
へいきんうんどう [5] 【平均運動】
ある天体の周りを楕円軌道を描いて公転をしている天体の公転周期で,一周三六〇度を割って得られる平均角速度。
平坐
へいざ [0][1] 【平座・平坐】 (名)スル
楽な姿勢ですわること。あぐらをかくこと。安座。
平坦
へいたん [3][0] 【平坦】 (名・形動)[文]ナリ
(1)土地が平らな・こと(さま)。「―な土地」「―な道」
(2)物事に起伏がなく穏やかな・こと(さま)。「孔子は生れ附きの―な人でござるから/百一新論(周)」
[派生] ――さ(名)
平坦な
へいたん【平坦な】
flat;→英和
level.→英和
〜にする level <a road> .
平坪
ひらつぼ [2][0] 【平坪】
一間四方の平面積。
→立て坪
平城
ひらじょう [0] 【平城】
⇒ひらじろ(平城)
平城
へいじょう ヘイジヤウ 【平城】
「平城宮」「平城京」の略。
平城
ひらじろ [0] 【平城】
築城形式の一。地形の高低によって,戦術上の有利不利がほとんど生じないような平地に築かれた城。
→平山城
→山城
平城京
へいじょうきょう ヘイジヤウキヤウ 【平城京】
八世紀初め,奈良盆地北端,現在の奈良市西郊に唐の都長安に範をとって造営された都城。710年元明天皇が藤原京から遷都。784年桓武天皇が長岡京に遷都するまで,天平文化の中心地として繁栄した。東西約4.3キロメートル,南北約4.8キロメートルの方形をなし,中央に南北に朱雀大路を通して右京と左京に分け,また各京内は東西・南北に走る大小の路により整然と条坊に区画されていた。人口は約二〇万と推定される。奈良の京。奈良の都。
平城京宮跡庭園
へいじょうきょうきゅうせきていえん ヘイジヤウキヤウ―テイヱン 【平城京宮跡庭園】
奈良市三条大路にある奈良時代の庭園跡。正式名称は平城京左京三条二坊宮跡庭園。特別史跡,特別名勝。蛇行する形の池泉を主体とする庭園で,曲水の宴を行なったと見られる。
平城天皇
へいぜいてんのう 【平城天皇】
(774-824) 第五一代天皇(在位 806-809)。桓武天皇第一皇子。名は安殿(アテ),奈良の帝(ミカド)とも。在位中官制の改革を行なった。病によって譲位。のち,重祚(チヨウソ)を企てる薬子(クスコ)の変が起きた。詩文が「凌雲集」「古今集」に収められている。
平城宮
へいじょうきゅう ヘイジヤウ― 【平城宮】
平城京の中央北端に設けられた宮城(大内裏)。内裏・朝堂・八省以下の諸官衙からなる律令国家の中枢。宮域や殿舎の配置は九世紀以降不明確になっていたが,第二次大戦後の発掘調査で明らかになりつつある。大量に出土した木簡(モツカン)は,古代史研究に貴重な資料を提供している。
平場
ひらば [0] 【平場】
(1)平たんな土地。平地。
(2)「平土間(ヒラドマ)」に同じ。
(3)(幹部だけの場に対して)一般の人たちの場。「―の意見を聞く」
平塚
ひらつか 【平塚】
姓氏の一。
平塚
ひらつか 【平塚】
神奈川県中南部,相模川河口西方に広がる市。江戸時代,東海道の宿駅。中心部は商業地区,相模川沿岸には工業団地がある。七夕祭で有名。
平塚らいてう
ひらつからいちょう 【平塚らいてう】
(1886-1971) 社会運動家・評論家。東京生まれ。本名,奥村明(ハル)。筆名は雷鳥をかなにしたもの。雑誌「青鞜」を創刊し「元始女性は太陽であった」という論説を載せ,「新しい女」の出現を主張。新婦人協会を結成して女性参政権運動を展開し,第二次大戦後も諸種の女性運動に活躍した。
平塵
へいじん [0] 【平塵】
蒔絵(マキエ)で,金・銀・スズなどのやすり粉を文様以外の部分に蒔き,漆を塗って研ぎ出したもの。ひらちりじ。
平塵地
ひらちりじ [0] 【平塵地】
⇒平塵(ヘイジン)
平壌
へいじょう ヘイジヤウ 【平壌】
⇒ピョンヤン
平壌
ピョンヤン 【平壌】
朝鮮民主主義人民共和国の首都。大同江下流に臨む都市。電気・機械・化学などの工業が発達。古く,高句麗の都,また歴代王朝の西京として繁栄。へいじょう。
平声
ひょうせい ヒヤウ― [0] 【平声】
⇒ひょうしょう(平声)
平声
へいせい [0] 【平声】
⇒ひょうしょう(平声)
平声
ひょうしょう ヒヤウシヤウ [0] 【平声】
(1)漢字の四声の一。上平(ジヨウヒヨウ)と下平(カヒヨウ)の総称。現代中国語では陰平(上平)声・陽平(下平)声に分かれている。北京音では陰平声(第一声)は高平調,陽平声(第二声)は上昇調に発音する。ひょうせい。
⇔仄声(ソクセイ)
(2)日本漢字音や国語アクセントの声調の一。低く平らに発音するもの。
平大名
ひらだいみょう [3] 【平大名】
高位・高禄でない大名。
平太
へいだ [1] 【平太】
能の男面の一。「兼平」「屋島」「田村」など修羅能の武将に用いる。
平太[図]
平夷
へいい [1] 【平夷】
〔「夷」は平らかの意〕
平らなこと。わかりやすいこと。「―ノ道,―ノ文書/ヘボン(三版)」
平妖伝
へいようでん ヘイエウデン 【平妖伝】
中国,元末・明初の長編口語小説。原作二〇回は羅貫中の作と伝えられ,現行の四〇回本は明末の馮夢竜(フウボウリヨウ)が増補したもの。北宋末の王則の乱に取材した南宋の講談を発展させた怪異小説。
平字
ひょうじ ヒヤウ― [0] 【平字】
平韻(ヒヨウイン)に属する漢字。
⇔仄字(ソクジ)
平安
へいあん [0] 【平安】 (名・形動)[文]ナリ
(1)心身・国家・社会などが無事で穏やかである・こと(さま)。「旅の―を祈る」「心を―に保つ」「之(=国家)をして―ならしむるの天賦才徳を具する者/明六雑誌 10」
(2)手紙の脇付(ワキヅケ)に用いる語。変事の知らせでないことを示す。平信。
平安
へいあん【平安】
peace.→英和
〜な(に) peaceful(ly).→英和
平安
へいあん 【平安】
「平安京」「平安時代」の略。
平安京
へいあんきょう 【平安京】
八世紀末から九世紀初めにかけて山城盆地,現在の京都市街の地に,唐の都長安に範をとって造営された都城。794年,桓武天皇が長岡京から遷都。応仁の乱でいったん灰燼(カイジン)に帰したが,1869年(明治2)の東京遷都まで首都としての役割を果たした。東西約4.5キロメートル,南北約5.3キロメートルの方形で形式の基本は平城京と同じだが,条坊の区画とは別に道路用地をとるなどの工夫もみられる。右京南部は低湿地のため発展せず,平安末期以降都城制は崩れ,上京・下京の京都の町が形成されてゆく。
平安北道
へいあんほくどう 【平安北道】
朝鮮民主主義人民共和国の北西端部の道。黄海に臨む。北は中国との国境をなす鴨緑江が流れる。道都は新義州。ピョンアン-ブク-ト。
平安南道
へいあんなんどう 【平安南道】
朝鮮民主主義人民共和国の西部,大同江の流域を占め,黄海に臨む道。道都は平城。ピョンアン-ナム-ド。
平安城
へいあんじょう 【平安城】
平安京。「此京をば―と名づけて/平家 5」
平安宮
へいあんきゅう 【平安宮】
平安京の宮城(大内裏)。内裏が朝堂院から分離してその北東に設けられていること,宴会場としての豊楽院が設けられていることなどが平城宮と異なる。たびたび火災に遭い,摂関期以降はその私邸を里内裏として用いるのが一般的になり,政治の場から離れ,平安末期以降荒廃した。
平安時代
へいあんじだい 【平安時代】
日本史の時代区分の一。平安京遷都から政権の中心が鎌倉に移るまでの約400年間の称。
平安時代文学
へいあんじだいぶんがく [8] 【平安時代文学】
平安時代に作られた文学。中古文学とほぼ同内容。
→中古文学
平安朝
へいあんちょう 【平安朝】
平安時代約400年間の朝廷。また,その時代。
平安神宮
へいあんじんぐう 【平安神宮】
京都市左京区にある神社。祭神は桓武天皇と孝明天皇。平安遷都1100年を記念し,1895年(明治28)に創立。往古の平安京を復原するため,大極殿・応天門などを模造した。
平宗太鰹
ひらそうだがつお [6] 【平宗太鰹】
スズキ目の海魚。全長約40センチメートル。体は紡錘形で,やや側扁する。背面に暗色の斜走する紋様がある。鮮魚は刺身にして美味。温帯・熱帯の海域に分布。ヒラソウダ。ソウダガツオ。
平宗盛
たいらのむねもり タヒラ― 【平宗盛】
(1147-1185) 平安末期の武将。清盛の子。内大臣。従一位。清盛の死後,一門を統率して源氏に対抗,壇ノ浦で捕らえられ,近江篠原で義経に斬られた。
平定
へいてい [0] 【平定】 (名)スル
敵や賊をたいらげること。反乱などをしずめて秩序を回復すること。「天下を―する」
平定する
へいてい【平定する】
suppress;→英和
subdue.→英和
平家
ひらや [0] 【平屋・平家】
一階建ての家。
平家
へいけ [1] 【平家】
(1)平(タイラ)の姓をもつ一族。平氏(ヘイシ)。
(2)「平家琵琶」の略。
(3)「平家物語」の略。
平家女護島
へいけにょごのしま 【平家女護島】
人形浄瑠璃,時代物。近松門左衛門作。1719年初演。平清盛悶死を軸として,鬼界ヶ島に流された俊寛の悲劇,源氏再興を図る常盤(トキワ)御前の努力などを描く。
平家座頭
へいけざとう [4] 【平家座頭】
平家琵琶を語る座頭。
平家星
へいけぼし [3] 【平家星】
オリオン座 α 星のベテルギウスの和名。同じオリオン座 β 星のリゲルが青白色なのに対して,赤色のこの星を平家の赤旗にたとえて名づけられた。〇・四等星。
→源氏星
平家没官領
へいけもっかんりょう [6] 【平家没官領】
1183年,平家都落ちを契機として朝廷に没収された平家一門の所領。西国諸国にある国衙(コクガ)領・荘園が主なもの。翌年春までに大部分の支配権が源頼朝に与えられ,鎌倉幕府の関東御領を形成するに至った。
平家物語
へいけものがたり 【平家物語】
軍記物。作者は信濃前司行長はじめ諸説あるが未詳。平清盛を中心とする平氏一門の興亡に即して歴史の激動をとらえている。琵琶法師たちの語り(平曲)によって多くの人に享受され,和漢混交文の詞章も洗練されていった。諸本により書名・巻数・文体・内容も多様だが,一四世紀半ばに校訂された覚一本(一二巻),それを基として江戸時代に出版された流布本(灌頂巻とも一三巻)が,今日では広く読まれている。また,「源平盛衰記」(四八巻)はもっとも膨張した異本といえる。謡曲・浄瑠璃をはじめ後世の文芸に大きな影響を与えた。治承物語。平語。
平家琵琶
へいけびわ [4] 【平家琵琶】
(1)琵琶の一。平曲の伴奏に用いる。楽琵琶に似るが小形で,四弦。撥(バチ)を用いる。
(2)「平曲」に同じ。
平家節
へいけぶし [0] 【平家節】
平曲の曲節。また,それになぞらえた謡。
平家納経
へいけのうきょう 【平家納経】
平氏が一門の繁栄を祈って発願し,法華経などの写経に清盛の願文を添えて,1164年厳島神社に奉納したもの。全三三巻。平安後期に流行した装飾経の技術の粋を集めた豪華なもの。国宝。厳島写経。厳島経巻。
平家蛍
へいけぼたる [4] 【平家蛍】
ホタルの一種。体長約8ミリメートル。ゲンジボタルより小形。ほぼ全身黒色だが,前胸部の背面は赤色で,黒色の縦帯がある。腹端は黄白色で発光する。幼虫は淡水にすみ,成虫は六月頃現れる。日本と東アジアに分布。[季]夏。
平家蟹
へいけがに [3] 【平家蟹】
海産のカニ。甲の幅約2センチメートル。全身暗紫褐色。前二対の脚が発達して歩行に使われ,後ろ二対の脚は短く,これで貝殻などを甲の上に背負う。甲の凹凸が怒った人の顔のように見え,平家の怨霊が乗り移ったとの伝説を生んだ。瀬戸内海から黄海・東シナ海にかけての浅海に分布。タケブンガニ。オニガニ。
平家蟹[図]
平家谷
へいけだに [0] 【平家谷】
平家の落人(オチユウド)が隠れ住んだという伝承のある谷。熊本県八代郡五箇荘(ゴカノシヨウ)など,各地に伝承がある。
平家造り
ひらやづくり [4] 【平家造り】
二階のない,平家の家屋構造。
平射
へいしゃ [0] 【平射】
(1)平面に投影すること。
(2)砲の仰角を小さくし低い弾道で発射すること。
⇔曲射
平射図法
へいしゃずほう [4] 【平射図法】
⇒ステレオ投影(トウエイ)
平射砲
へいしゃほう [0] 【平射砲】
主として平射をする砲。
平将門
たいらのまさかど タヒラ― 【平将門】
(?-940) 平安中期の武将。通称,相馬小二郎。父は良持とも良将とも。935年,所領争いなどから叔父国香を殺し,一族との抗争を招く。また,土豪間の紛争に巻き込まれて,しばしば兵を動かす。常陸・上野・下野の国府を占領するに至って東国に独立国家を作る野望を抱き,下総猿島郡石井(イワイ)に王城を営んで百官を置き,新皇を称したが,平貞盛らに討たれた。
平将門の乱
たいらのまさかどのらん タヒラ― 【平将門の乱】
平安中期,関東に起こった内乱。平将門は,939年常陸・下野・上野の国府を占領,一時関東を支配下において新皇を称したが,940年平貞盛・藤原秀郷らに討たれた。同時期の瀬戸内海における藤原純友の乱とともに承平・天慶の乱という。
平尾台
ひらおだい ヒラヲ― 【平尾台】
福岡県北九州市小倉南区にある石灰岩台地。鍾乳洞・ドリーネなどカルスト地形が発達。天然記念物。
平居
へいきょ [1] 【平居】
常にいる所。また,平生。いつも。「女の為に…勝鬘(カツラ)を作り人に対し戸を出るの時に冠せしめ―は脱して/明六雑誌 21」
平屋
ひらや [0] 【平屋・平家】
一階建ての家。
平屋
ひらや【平屋】
a one-storied house.
平屋建て
ひらやだて [0] 【平屋建て】
一階建て。また,その家。
平山
ひらやま 【平山】
姓氏の一。
平山信
ひらやましん 【平山信】
(1867-1943) 天文学者。江戸の生まれ。1902年(明治35)に小惑星を二個発見したほか,東京天文台長として施設の充実や編暦,報時事業などの整備に尽力。
平山城
ひらやまじろ [3] 【平山城】
築城形式の一。地形の高低が守城戦に有利になるように設計され,丘・台地などに築かれた城。
→平城
→山城
平帯
ひらおび [0] 【平帯・褶・枚帯】
(1)古代,礼服着用の際,男は袴(ハカマ)の上に,女は唐衣(カラギヌ)の上に着けた裳(モ)。ひらみ。
(2)平打ちの帯。半臂(ハンピ)の単(ヒトエ)。
平常
へいじょう [0] 【平常】
いつもと同じであること。平生(ヘイゼイ)。普段。「―の状態に復する」「―に返る」「―どおり営業を行う」
平常の
へいじょう【平常の】
usual.→英和
〜どおり as usual.→英和
‖平常心 one's self-possession.
平常心
へいじょうしん [3] 【平常心】
いつもと変わらない平穏な心。
→びょうじょうしん(平常心)
平常心
びょうじょうしん ビヤウジヤウ― [3] 【平常心】
〔仏〕 日常ふだんの気持ち。へいじょうしん。
平幕
ひらまく [0] 【平幕】
(1)相撲で,役力士でない幕内力士。前頭。
(2)平張りの幕。
平平
へいへい [0] 【平平】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)平らなさま。「―たる水成岩延縁すること無慮四万二千方里/日本風景論(重昂)」
(2)平凡なさま。
平平凡凡
へいへいぼんぼん [0] 【平平凡凡】 (ト|タル)[文]形動タリ
きわめて平凡なさま。「―と日を過ごす」「―たる生涯」
平平坦坦
へいへいたんたん [0] 【平平坦坦】 (ト|タル)[文]形動タリ
きわめて平坦なさま。「―たる原野」
平平等
へらへいとう 【平等平等・平平等】 (名・形動ナリ)
みな一様であること。区別をしないこと。また,そのさま。ひとしなみ。「かかり人―にいぢめられ/柳多留拾遺」
平年
へいねん【平年】
an ordinary[a normal]year;a common year (うるう年の対).平年作 a normal[an average]crop.
平年
へいねん [0] 【平年】
(1)閏(ウルウ)年に対して一年が三六五日の年。
(2)普通の年。特に,異常気象でなく,また農作物が豊作でも凶作でもない年。「―並みの暖かさ」
平年作
へいねんさく [3] 【平年作】
平年並みの作柄。過去五か年の年間収穫高のうち,最高と最低の年次をのぞいた三か年の年間収穫高の平均をいう。平作。
平年値
へいねんち [3] 【平年値】
気温や降水量など気象要素の累年平均値。西暦年の一の位が〇である年が終わるごとに,それ以前の30年間分を算出する。たとえば,1961年から90年までのものを2000年まで用い,10年ごとに更新する。
平年差
へいねんさ [3] 【平年差】
ある年の気象要素の値と平年値との差。平年偏差。
平年度
へいねんど [3] 【平年度】
特別の計画や予定事項などのない,いつもの年度。
平底
ひらぞこ [0] 【平底】
(1)容器などの底が平たいこと。また,その容器。「―の鍋(ナベ)」
(2)船の底が平らなこと。また,その船。
平底
ひらぞこ【平底】
a flat bottom.平底船 a flatboat;→英和
a punt (小舟).→英和
平座
ひらざ [0] 【平座】
「平敷(ヒラシキ)の座」に同じ。
平座
へいざ [0][1] 【平座・平坐】 (名)スル
楽な姿勢ですわること。あぐらをかくこと。安座。
平庭
ひらにわ [0] 【平庭】
〔江戸中期以降の語〕
書院庭園の様式の一。築山を築かず平坦な形につくった庭。
平康頼
たいらのやすより タヒラ― 【平康頼】
平安末期の廷臣。法名,性照。後白河上皇の側近。鹿ヶ谷(シシガタニ)の謀議に加わり,俊寛らと鬼界ヶ島へ流罪。翌年許され帰洛後,「宝物集」を著したと思われる。今様の名手。生没年未詳。
平御召
ひらおめし [4] 【平御召】
平織りの御召縮緬(チリメン)。
平復
へいふく [0] 【平復】 (名)スル
病気が治って,健康を取り戻すこと。平癒。
平徳子
たいらのとくこ タヒラ― 【平徳子】
⇒建礼門院(ケンレイモンイン)
平心
へいしん [0] 【平心】
平静な心。落ち着いた心。
平忠常
たいらのただつね タヒラ― 【平忠常】
(?-1031) 平安中期の武将。良文の孫。上総・下総に勢力をふるい,反乱を起こした。千葉氏・上総氏の遠祖。
平忠常の乱
たいらのただつねのらん タヒラ― 【平忠常の乱】
平安中期,関東で起こった内乱。1028年,平忠常は上総・安房の国府を襲い,房総を占拠したが,31年,追捕使源頼信に戦わずして降伏した。これ以後,関東では平氏が衰退し,清和源氏が進出した。
平忠度
たいらのただのり タヒラ― 【平忠度】
(1144-1184) 平安末期の武将。忠盛の子。清盛の弟。薩摩守。和歌をよくした。都落ちの際,詠歌百余首を師の藤原俊成に託し,一門とともに西走,一ノ谷で戦死した。家集「平忠度朝臣集」
平忠盛
たいらのただもり タヒラ― 【平忠盛】
(1096-1153) 平安末期の武将。正盛の子。清盛の父。白河・鳥羽院の寵を得て累進,山陽・西海の海賊を討って平氏の名を高め,刑部卿に進んで内昇殿を許された。日宋貿易によって一門繁栄の基礎を築く。
平懐
へいかい 【平懐】 (名・形動ナリ)
〔「へいがい」とも〕
(1)普段の考え・気持ち。また,それを述べること。「しうとめ―の事ならば,詞にあとうがたりの字をとりて書くべしともおぼえず/後撰集正義」
(2)礼儀を守らないこと。無遠慮なこと。また,そのさま。「爾汝は―にものを云ふを云ふぞ/四河入海 6」
(3)歌学で,着想や表現に趣向をこらしていないこと。平凡なこと。また,そのさま。「をりをりの音は冬の初めの,など,また―なるさまにや侍らむ/千五百番歌合」
平懐体
へいかいてい [0] 【平懐体】
連歌・俳諧で,風物・人事に趣向のない,卑俗・平凡な句作りのこと。へいがいたい。
平成
へいせい 【平成】
年号(1989.1.8- )。今上天皇の時代。
平戸
ひらど 【平戸】
長崎県北部,平戸島を中心に度(タク)島などを含む市。もと松浦氏の城下町。1550年ポルトガル船の入港以来,鎖国によって出島に移るまで南蛮貿易の開港場。当時の商館跡がある。
平戸島
ひらどしま 【平戸島】
長崎県平戸市の平戸瀬戸をへだてて本土に対する地塁状の島。本土との間に平戸大橋がかかる。ミカン栽培のほか,平戸牛や真珠養殖でも知られる。
平戸焼
ひらどやき [0] 【平戸焼】
肥前国三川内(ミカワチ)で焼成された磁器。慶長の役後平戸の領主松浦鎮信が連れ帰った朝鮮人陶工巨関の子今村三之丞が寛永年間(1624-1644)に創始。白磁や染め付けが多い。三川内焼。
平手
ひらて 【平手】
姓氏の一。
平手
ひらて [0] 【平手】
(1)開いた手のひら。「―でたたく」
(2)将棋で,互角の手合(テアイ)。対馬(タイマ)。
⇔駒落ち
平手
ひらて【平手】
the palm;→英和
the open hand.〜で打つ slap <a person in the face,a person's face> .→英和
平手前
ひらでまえ [3] 【平手前・平点前】
基本となる茶の湯の点前(テマエ)。濃茶にも薄茶にもある。
平手政秀
ひらてまさひで 【平手政秀】
(1492-1553) 戦国時代の武将。織田信秀の家老。信長の養育係となったが,信長の奇行を諫めて自刃。
平手造酒
ひらてみき 【平手造酒】
講談「天保水滸伝」に登場する剣客。千葉周作門下。破門されて下総の侠客笹川繁蔵に身を寄せ,繁蔵と飯岡助五郎の出入りに助っ人として活躍するが斬り殺される。
平打ち
ひらうち [0] 【平打ち】
(1)金属などを平たく打ちのばすこと。また,そうしたもの。
(2)ひもを平たく編むこと。また,そのひも。
(3)簪(カンザシ)の一種。銀などで平たく作り,家紋や花鳥を透かし彫りにしたもの。
→簪
(4)刀の刃の側面で打つこと。[日葡]
(5)手のひらで打つこと。平手打ち。
(6)調理する材料の形のまま,平らに串を打つこと。平串(ヒラグシ)。
平打ち饂飩
ひらうちうどん [5] 【平打ち饂飩】
平たく幅広に打ったうどん。ひらうどん。ひもかわうどん。
平折敷
ひらおしき [3] 【平折敷】
四すみの角を切らない,四角なままの折敷。角不切(スミキラズ)。
平押し
ひらおし [0] 【平押し】
一気に押し進むこと。平討ち。ひたおし。「人間は活物,杓子定規の理屈で―には行ず/風流仏(露伴)」
平接ぎ
ひらはぎ [0] 【平接ぎ】
⇒芋接(イモハ)ぎ
平撥
ひらばち [0] 【平撥】
三味線の撥の一種。生田流三絃の津山撥に対し,山田流で用いる標準型の撥。
平攻め
ひらぜめ 【平攻め】
ひたすら攻めに攻めること。「いくさはただ―に攻めて勝つたるぞ心地はよき/平家 11」
平政
ひらまさ [0] 【平政】
スズキ目の海魚。全長2メートルに達する。アジ科に属し,ブリと近縁で体形も大変よく似た魚だが,より強く側扁する。背は青色,腹は銀白色で,体側中央の黄色縦帯も明瞭。夏が旬(シユン)で美味。本州以南の暖海に分布。ヒラ。ヒラス。マサ。
平教盛
たいらののりもり タヒラ― 【平教盛】
(1128-1185) 平安末期の武将。忠盛の子。清盛の弟。通称,門脇宰相。正三位中納言。壇ノ浦の戦いで自刃。
平教経
たいらののりつね タヒラ― 【平教経】
(1160-1185) 平安末期の武将。教盛の子。能登守。屋島の戦いで佐藤継信を射殺し,壇ノ浦の戦いでは義経を追いつめたが捕らえそこね,源氏の武士二人をかき抱いて入水した。
平敦盛
たいらのあつもり タヒラ― 【平敦盛】
(1169-1184) 平安末期の武将。経盛の子。一ノ谷の戦いで熊谷直実に討たれた。笛の名手。能・幸若舞「敦盛」の素材となった。
平敵
ひらがたき [3] 【平敵】
歌舞伎で,軽く安っぽい平凡な敵役の称。端敵(ハガタキ)。
平敷
ひらしき 【平敷】
「平敷の座」の略。
平敷の座
ひらしきのざ 【平敷の座】
台や床子(シヨウジ)などを用いず,床に直接に畳や敷物を敷いてすわる座。平座。
平敷の御座
ひらしきのおまし 【平敷の御座】
天皇・皇后・東宮などの着する平敷の座。
→清涼殿
平文
ひょうもん ヒヤウ― [0] 【平文】
(1)漆工芸技法の一。金銀の薄い延べ板を模様に切り,これを漆面にはり,さらに漆で塗り埋めたのちに平らに研ぎ出したもの。奈良時代に唐より伝来,平安時代盛んに行われた。ひらもん。
〔平文は日本名,中国名は平脱(ヘイダツ)〕
→金貝(カナガイ)
(2)装束に用いた,種々の色で染めたり織り出したりした文様。
平文
ひらぶん [0] 【平文】
通信などで,暗号化されていない普通の文章。普通文。へいぶん。
平文
へいぶん [0] 【平文】
⇒ひらぶん(平文)
平文
へいもん [0] 【平文】
⇒ひょうもん(平文)
平文
ひらもん [0] 【平文】
「ひょうもん(平文)」に同じ。
平方
へいほう [0] 【平方】
(1)ある数を二度掛け合わせること。二乗。自乗。
(2)長さを表す単位の前につけて面積を示す。「三・三―メートル」
(3)長さを表す単位のあとにつけて,その長さを一辺とする正方形の面積を示す。「一〇キロ―」
平方
へいほう【平方】
a square.→英和
⇒自乗.‖平方根 a square root.平方フィート square foot.
平方数
へいほうすう [3] 【平方数】
自然数の平方になっている数。1 ,4 ,9 ,64 …など。自乗数。
平方根
へいほうこん [3] 【平方根】
〔数〕 二乗すると � になる数を,� の平方根と呼ぶ。正数 � の平方根は正と負の二つあり,正の平方根を �},負の平方根を −� と書く。自乗根。
平日
へいじつ [0] 【平日】
(1)ふだん。平生。平素。
(2)日曜・祝日以外の日。「―ダイヤ」
平日
へいじつ【平日】
[週日]a weekday.→英和
〜に on weekdays.
平日
ひらび [2][0] 【平日】
(1)祭日・縁日など以外の,普通の日。
(2)漢字の部首の一。「更」「曲」などの「曰」を「日」と区別していうもの。
平旦
へいたん [0] 【平旦】
夜が明けた頃,午前四時頃をいう。よあけ。黎明(レイメイ)。「正月には,―に天地四方拝/太平記 24」
平明
へいめい [0] 【平明】 (名・形動)[文]ナリ
(1)わかりやすくて,はっきりとしている・こと(さま)。「―な文章」
(2)夜明け。「―流血空城を浸す/読本・弓張月(前)」
[派生] ――さ(名)
平明な
へいめい【平明な】
plain;→英和
simple;→英和
easy.→英和
平易
へいい [1][0] 【平易】 (名・形動)[文]ナリ
やさしいこと。むずかしくないこと。また,そのさま。「―な言葉で書く」「―に説明する」
[派生] ――さ(名)
平易な
へいい【平易な】
easy;→英和
plain;→英和
simple.→英和
平時
へいじ【平時】
[平常]normal times;peacetime (平和時).→英和
平時
へいじ [1] 【平時】
(1)ふだん。いつも。平常。「―は五時終業」
(2)平和な時。戦争のない時。
⇔戦時
「―編制」
平時子
たいらのときこ タヒラ― 【平時子】
(?-1185) 平清盛の妻。平時忠の妹。二位尼(ニイノアマ)とも。宗盛・知盛・重衡・徳子の生母。壇ノ浦で安徳天皇を抱いて入水した。
平時忠
たいらのときただ タヒラ― 【平時忠】
(1128?-1189?) 平安末期の公卿。時信の子。正二位権大納言。後白河天皇の女御(建春門院)滋子,清盛の妻時子はともにその妹。権勢をふるい平関白と称された。「平氏にあらざれば人にあらず」という言葉を残したことでも知られる。平家滅亡後,源義経に近づいて保身を図ったが,能登に流されて没した。
平景清
たいらのかげきよ タヒラ― 【平景清】
(?-1196) 平安末期の武将。忠清の子。俗称,悪七兵衛。平維盛(コレモリ)らに従って源義仲・行家らと戦い,のち一門と西走,屋島の戦いにおける錏(シコロ)引きで勇名をはせた。平氏滅亡後,源頼朝に降り,八田知家に預けられ断食して死んだという。謡曲・歌舞伎に脚色される。
平曲
へいきょく [0] 【平曲】
語り物の一。平家物語を琵琶に合わせ,曲節をつけて語るもの。鎌倉初期,盲人生仏(シヨウブツ)が声明(シヨウミヨウ)や先行音曲の曲節を集大成して語り始めたという。鎌倉末期,八坂(ヤサカ)流・一方(イチカタ)流に分かれて伝承され,南北朝期,一方流の明石検校覚一によって大成。平家琵琶。
平更
ひらさら 【平更】 (副)
(1)「ひらに」を強めていう語。ぜひとも。何とぞ。「―頼み存ずると,手を合はせてぞかがみゐる/浄瑠璃・五人兄弟」
(2)一体全体。「―いかなる事にや/咄本・初音草噺大鑑」
平書院
ひらしょいん [3] 【平書院】
付け書院の簡略化されたもので,縁側に張り出さずに,明かり障子を立てた書院窓だけを設けた書院。
平書院[図]
平月
へいげつ [0] 【平月】
(特別のことのない)ふだんの月。
平服
へいふく [0] 【平服】
(1)式服・礼服に対して,ふだん着る服。また,その身なり。普段着。「当日は―でおいで下さい」
(2)江戸時代の継ぎ上下(カミシモ)。
平服
へいふく【平服(で)】
(in) plain[civilian (私服),everyday (ふだんの)]clothes.
平朔
へいさく [0] 【平朔】
朔(新月)から次の朔に至る期間を一定とする暦法。大の月と小の月はおおむね交互にあらわれる。
⇔定朔
平板
へいばん [0] 【平板】 (名・形動)[文]ナリ
(1)平たい板。特に,測量で用いる図紙を貼る板。
(2)変化がなく単調である・こと(さま)。「―な描写」「演技が―に見える」
[派生] ――さ(名)
平板(1)[図]
平板
ひらいた [0] 【平板】
薄く,平らな板。
平板な
へいばん【平板な】
monotonous;→英和
dull.→英和
平板測量
へいばんそくりょう [5] 【平板測量】
三脚の台に平板{(1)}をのせ,コンパス・アリダード・巻尺などを用いて,測量結果をその場で作図していく測量方法。
平板葺き
ひらいたぶき [0] 【平板葺き】
薄い金属板などを用いて,平たく屋根を葺くこと。
平林
ひらばやし 【平林】
姓氏の一。
平林たい子
ひらばやしたいこ 【平林たい子】
(1905-1972) 小説家。長野県生まれ。本名,タイ。諏訪高女卒。出世作「施療室にて」をはじめ,プロレタリア作家として活躍。戦後も,自伝的小説やアウト-ローの世界に取材した作品で,人間の生への意志を描いた。小説「嘲る」「かういふ女」など。
平林初之輔
ひらばやしはつのすけ 【平林初之輔】
(1892-1931) 文芸評論家。京都生まれ。早大卒。「種蒔く人」「文芸戦線」同人。初期プロレタリア文学運動の理論的指導者。のち同運動の政治主義を批判。評論「文学理論の諸問題」など。
平林寺
へいりんじ 【平林寺】
埼玉県新座市野火止にある臨済宗妙心寺派の寺。山号,金鳳山。1375年岩槻(イワツキ)城主太田道真が岩槻に創建。開山は石室善玖。1663年から現在地。野火止用水を造った川越藩松平氏の菩提所。
平根
ひらね [0] 【平根】
鏃(ヤジリ)の一。扁平な形のもの。
平根[図]
平棗
ひらなつめ [3] 【平棗】
平たい棗形の茶入れ。利休形。
平椀
ひらわん [2][0] 【平椀】
浅くて平たい椀。おひら。
平極
ひらごく [0] 【平極】
⇒平粉(ヒラフン)
平様
ひらざま [0] 【平様】
「様」の字の草体の一。目下の人に対して用いる。字形から「つくばい様(ザマ)」ともいう。
→永様(エイサマ)
→美様(ビザマ)
→次様(ツギザマ)
平樽
ひらだる [0] 【平樽】
取っ手のない,桶に似た平たい樽。祝儀などのときに用いる。
平櫛
ひらくし 【平櫛】
姓氏の一。
平櫛田中
ひらくしでんちゅう 【平櫛田中】
(1872-1979) 彫刻家。岡山県生まれ。本名,倬太郎。東京芸大教授。高村光雲に木彫を学び日本美術院の再興に尽力。彩色木彫作品が多い。作「鏡獅子」など。
平正盛
たいらのまさもり タヒラ― 【平正盛】
平安末期の武将。清盛の祖父。従四位上。白河法皇の寵を得て,源義親反乱事件の追討使となり,また地方武士の反乱を鎮圧,伊勢平氏の基礎を固めた。生没年未詳。
平歯車
ひらはぐるま [4] 【平歯車】
軸に平行に歯が付いている歯車。平行した二軸間の伝導に用いる,最も普通の歯車。スパー-ギア。
→歯車
平残
へいざん [0] 【平残】
「平均残高」の略。ある期間の毎日の残高の和を日数で割ったもの。預金や短期貸出金の管理に使われる。
→末残(マツザン)
平氏
へいし [1] 【平氏】
「平(タイラ)」の姓を名乗った一族。
平民
へいみん [0] 【平民】
(1)官位をもたない普通の人民。庶民。
(2)1869年(明治2)華族・士族が設けられたのに対して,従来の農・工・商の身分に用いられた呼称。
(3)プレブスに同じ。
平民
へいみん【平民】
the common people;a commoner.→英和
〜的な democratic.→英和
平民主義
へいみんしゅぎ [5] 【平民主義】
(1)明治20年代に徳富蘇峰が行なった主張。国家主義に対して,民衆に基盤を置く近代化を提唱。
(2)1903年(明治36)に平民社が掲げた立場の一。労働者・農民の立場での社会改革・国際的連帯などを内容とした。
平民会
へいみんかい [3] 【平民会】
〔(ラテン) comitia tributa〕
古代ローマの民会の一。行政単位である地区(トリブス)を投票の単位とし,護民官が議長を務めた。紀元前287年のホルテンシウス法制定以後,正式の国法議決機関となった。
平民宰相
へいみんさいしょう [5] 【平民宰相】
原敬首相をさして言った語。藩閥政治が支配的だった明治・大正期に,東北出身の新聞記者だった原が首相になったことからこう呼ばれた。
平民新聞
へいみんしんぶん 【平民新聞】
1903年(明治36),平民社が創刊した週刊新聞。1905年廃刊。1907年1月,日刊新聞として再刊したが,同年4月廃刊。
平民社
へいみんしゃ 【平民社】
日露戦争を翌年に控えた1903年(明治36),非戦論を主張する堺利彦・幸徳秋水によって結成された結社。社会主義・平民主義・平和主義の三主義を標榜し,社会主義者の拠点として「平民新聞」の発行など種々の出版・宣伝活動を行なったが,当局の激しい弾圧にあって,1907年4月解散。
平気
へいき [0] 【平気】 (名・形動)[文]ナリ
(1)物事に動じないこと。いつもと気持ちや態度が変わらないこと。また,そのさま。「どんな悪口にも―な顔でいる」「ちょっとの熱ぐらい―だ」「―を装う」
(2)落ち着いた平静な気持ち。「虚心―に考ふれば/福翁百話(諭吉)」
(3)太陰太陽暦で二十四節気を決める方法の一。一年を時間的に二十四等分して節気を設ける。この方法では春分や夏至などの日に,太陽は黄道上の各定点に一般には来なくなる。平気法。
→定気
平気である
へいき【平気である】
be calm (冷静な);[むとんじゃくな]be indifferent <to> ;do not care <about> ;do not mind.〜で calmly;unconcernedly;with indifference;without scruple (ちゅうちょせずに).〜でいる remain calm.〜で…する do not scruple to do;make nothing of doing.
平水
へいすい [0] 【平水】
(1)河川が増水・減水していない状態。「―量」
(2)波立っていない静かな水。静水。
平水区域
へいすいくいき [5] 【平水区域】
航行区域の一。湖・川・港湾など限定された小範囲の水域。
平水韻
へいすいいん [3] 【平水韻】
中国宋代に平水(山西省)の人劉淵がまとめた韻分類。唐韻など切韻系韻書の二〇六韻を整理して一〇七韻とした。元代に一〇六韻となり,現行の「佩文韻府」などはこれによっている。
平江帯
ひごたい [2] 【平江帯・漏盧】
キク科の大形多年草。西日本の山地にまれに自生。切り花用に栽培。高さ約1メートル。葉は羽状に裂け,八,九月,枝頂に径5センチメートル内外の球形の頭状花をつける。小花は管状花で濃青色。
平沓
ひらぐつ 【平沓】
浅沓の簡略なもの。
平沙
へいしゃ [1] 【平沙】
平らな砂原。へいさ。
平沙
へいさ [1] 【平沙】
⇒へいしゃ(平沙)
平治
へいじ ヘイヂ 【平治】
年号(1159.4.20-1160.1.10)。保元の後,永暦の前。二条天皇の代。
平治の乱
へいじのらん ヘイヂ― 【平治の乱】
保元(ホウゲン)の乱後,1159年(平治1)12月,京都に勃発した内乱。後白河上皇の近臣間の暗闘が源平武士団の対立に結びつき,藤原信頼・源義朝による上皇幽閉,藤原通憲(信西)殺害という事件に発展した。しかし,平清盛の計略によって上皇は脱出し,激しい合戦のすえ源氏方は敗北した。以後,平氏の政権が成立した。
平治物語
へいじものがたり ヘイヂ― 【平治物語】
軍記物。三巻。作者未詳。「保元物語」の作者と同じともいわれる。鎌倉時代に成立。平治の乱の顛末を語り,治承・寿永の乱への展開をも暗示する。「保元物語」と同じく和漢混交文で,武士の活躍や敗者の哀話などをいきいきと描く。平治記。
平沼
ひらぬま 【平沼】
姓氏の一。
平沼亮三
ひらぬまりょうぞう 【平沼亮三】
(1879-1959) 実業家・政治家・スポーツ指導者。神奈川県生まれ。慶応義塾卒。日本体育協会会長。国民体育大会を創始。横浜市長。
平沼騏一郎
ひらぬまきいちろう 【平沼騏一郎】
(1867-1952) 政治家。岡山県生まれ。東大卒。検事総長・大審院長・法相をつとめ,1936年(昭和11)枢密院議長。右翼団体「国本社」を創始。39年組閣,独ソ不可侵条約の成立で辞職した。次いで近衛内閣の国務相。戦後 A 級戦犯として終身刑。
平泉
ひらいずみ ヒライヅミ 【平泉】
岩手県南部の町。北上川西岸の平泉丘陵にあり,一一世紀末から一二世紀末にかけて,奥州藤原氏三代(清衡・基衡・秀衡)の根拠地として栄えた。中尊寺・毛越(モウツ)寺などがある。
平泉
ひらいずみ ヒライヅミ 【平泉】
姓氏の一。
平泉寺
へいせんじ 【平泉寺】
福井県勝山市にあった天台宗の寺。山号は霊応山。白山権現の別当寺。717年泰澄の草創という。1084年に延暦寺に属す。六〇〇〇坊を有し,隆盛をきわめた。1870年(明治3)神仏分離によって寺号が廃止され,白山神社となった。
平泉澄
ひらいずみきよし ヒライヅミ― 【平泉澄】
(1895-1984) 歴史学者。福井県の生まれ。東大教授。皇国史観の主導者となり学内に朱紅会を結成。敗戦の日に辞職。著「国史学の神髄」など。
平泳ぎ
ひらおよぎ [3] 【平泳ぎ】
泳法の一。うつぶせになって,手は同時に水平に水をかき,足は蛙足(カエルアシ)を用いる泳ぎ方。蛙泳ぎ。ブレスト。
平泳ぎ
ひらおよぎ【平泳ぎ】
the breast stroke.〜をする swim on one's chest.‖平泳ぎ選手 a breaststroker.
平淡
へいたん [0] 【平淡】 (名・形動)[文]ナリ
さっぱりしていて,しつこくない・こと(さま)。「―な趣」
平清盛
たいらのきよもり タヒラ― 【平清盛】
(1118-1181) 平安末期の武将。忠盛の長男。通称,平相国。法号,浄海。白河法皇の落胤とも伝えられる。父の地位と遺産を受け継いで政界に進出。保元・平治の乱により対立勢力を一掃,従一位太政大臣となる。娘徳子を高倉天皇に入内させ,官職を一門で独占,知行三十余国に及ぶ平氏政権を樹立した。他方,地方武士に離反され,源頼朝ら反平氏勢力が挙兵,福原に遷都したが熱病のため没した。
平温
へいおん [0] 【平温】
■一■ (名)
(1)平常の温度。
(2)特に,平常の体温。
■二■ (名・形動)[文]ナリ
大変おだやかな・こと(さま)。
平湯温泉
ひらゆおんせん 【平湯温泉】
岐阜県北東部,乗鞍岳北西麓,高原川上流にある重曹泉・炭酸泉・硫黄泉・食塩泉。奥飛騨温泉郷の一つで,中部山岳国立公園に属する。
平準
へいじゅん [0] 【平準】
(1)水準器で測って平らにすること。
(2)物事の不均衡をなくし,公平な状態にすること。でこぼこをなくすこと。「作業の―化を図る」
平準法
へいじゅんほう [0] 【平準法】
中国,前漢の武帝がとった経済政策の一。国家が商業を統制し,物価の低い時に購入,高い時に放出して時間的な物価平均と財政難の打開を目的とした。
→均輸法
平準相場
へいじゅんそうば [5] 【平準相場】
⇒裁定為替相場(サイテイカワセソウバ)
平準署
へいじゅんしょ 【平準署】
759年設置された諸国の常平倉(ジヨウヘイソウ)を管轄する令外(リヨウゲ)の官司。771年廃止。
平滋子
たいらのしげこ タヒラ― 【平滋子】
⇒建春門院(ケンシユンモンイン)
平滑
へいかつ [0] 【平滑】 (名・形動)[文]ナリ
平らでなめらかな・こと(さま)。「―な石」「彼が生路は概ね―なりしに/舞姫(鴎外)」
平滑回路
へいかつかいろ [5] 【平滑回路】
整流器の出力電圧中に含まれる脈流分を減少させるために使用する低域フィルター。コンデンサーと,低周波チョーク-コイルまたは抵抗によって構成する。
平滑筋
へいかつきん [4][3][0] 【平滑筋】
消化管壁・気道壁・血管壁・泌尿生殖系導管壁・分泌腺など,心臓を除く内臓に分布する筋肉。不随意筋で,収縮運動のエネルギー効率が高い。内臓筋。滑平(カツペイ)筋。
⇔横紋筋
平瀬
ひらせ 【平瀬】
姓氏の一。
平瀬作五郎
ひらせさくごろう 【平瀬作五郎】
(1856-1925) 植物学者。越前の人。画工として帝国大学理科大学に奉職。1896年(明治29)イチョウの精子を発見。
平炉
へいろ [1][0] 【平炉】
平たい反射型の炉。予熱した燃料と空気を送り込んで燃焼させ,銑鉄・酸化鉄・屑鉄などから鋼をつくるのに用いた。ひらろ。
→立炉(タテロ)
平炉
ひらろ [0] 【平炉】
⇒へいろ(平炉)
平点
ひらてん [0] 【平点】
和歌・連歌・俳諧の評点の一。「珍重」に次ぐ普通の出来のものにつける点で,句の上から終わりまで線を引く。ひら。
平点前
ひらでまえ [3] 【平手前・平点前】
基本となる茶の湯の点前(テマエ)。濃茶にも薄茶にもある。
平然
へいぜん [0] 【平然】 (ト|タル)[文]形動タリ
平気なさま。周囲の様子に動じないさま。「大試合にも―としている」
平然たる
へいぜん【平然たる(として)】
calm(ly);→英和
cool(ly).→英和
〜としている remain calm.⇒平気.
平熱
へいねつ【平熱】
one's normal temperature.
平熱
へいねつ [0] 【平熱】
健康な人の平常の体温。普通,成人は摂氏三六〜三七度。
平爪
ひらづめ [0] 【平爪】
動物の爪のうち,霊長類がもつ,指の先端の上部をおおう平たい爪。
→鉤爪(カギヅメ)
平版
へいはん [0] 【平版】
印刷版式の一。版面に明瞭な凹凸のない印刷版の総称。化学処理で画線部は親油性に,非画線部は親水性にし,水と油の反発を用いて印刷する。オフセット印刷の基本的な版式。石版・平凹版・平凸版・コロタイプなどの種類がある。
→凸版
→凹版
平物
ひらもの [0] 【平物】
(1)平咲きの単弁菊花。
→厚物
(2)形の平たい皿・鉢の類の陶磁器。
(3)能で,習物(ナライモノ)でない普通の曲のこと。
(4)歌舞伎の大道具の一。平たい板を切り抜いて,立木などに見せかけるもの。きりだし。
平瓦
ひらがわら [3] 【平瓦】
反りのついた板状の瓦。本瓦葺(ブ)きで,伏せて用いる丸瓦と組み合わせて交互に葺く。牝瓦(メガワラ)。
→丸瓦
→本瓦葺き
平瓮
ひらか 【平瓮】
さかずきに似た平たい土器。「天の―八十枚を造り/日本書紀(神武訓注)」
平生
へいぜい【平生】
⇒平素.
平生
へいぜい [0] 【平生】
ふだん。つねひごろ。平素。平常。副詞的にも用いる。「―の心がけが大切だ」
平産
へいさん [0] 【平産】 (名)スル
「安産」に同じ。
平田
ひらた 【平田】
姓氏の一。
平田
ひらた 【平田】
島根県北東部,島根半島の基部にある市。近世,木綿取引の市場町。近年,化学繊維や自動車部品工場が立地。一畑薬師・鰐淵寺などがある。
平田
ひらた [0] 【平田】
(1)平らな田地。
(2)「平田舟」の略。
平田彦三
ひらたひこぞう 【平田彦三】
(?-1626) 桃山・江戸初期の肥後の金工。武士として細川家に仕えたがのち金工となる。素銅(スアカ)などの色金を好んで用い,雅味豊かな作風。
平田東助
ひらたとうすけ 【平田東助】
(1849-1925) 政治家。山形県の人。山県有朋派の有力官僚として活躍,法制局長官,桂内閣の農商務相・内相をつとめた。
平田清明
ひらたきよあき 【平田清明】
(1922-1995) 経済学者。東京生まれ。京大教授。著「市民社会と社会主義」でマルクス経済学の新たな解釈を展開。他「コンメンタール『資本』」など。
平田神道
ひらたしんとう 【平田神道】
江戸後期,平田篤胤によって主張された神道説。儒仏を排し尊王復古を主張する学風は,幕末維新の思想に多大な影響を与えた。
→復古神道
平田禿木
ひらたとくぼく 【平田禿木】
(1873-1943) 英文学者・随筆家。東京生まれ。「文学界」創刊に参加。英米文学の名訳で知られる。著「禿木随筆」など。
平田篤胤
ひらたあつたね 【平田篤胤】
(1776-1843) 江戸後期の国学者。旧姓大和田。通称,正吉・半兵衛。号は大壑(ダイガク)・気吹舎(イブキノヤ)など。秋田の人。本居宣長没後の門人。古典研究から進んで,尊王復古を主張する古道学を説き,幕末国学の主流平田神道を形成。神代文字日文(ヒフミ)の存在の主張は有名。国学四大人の一人。著「古史徴」「霊能真柱(タマノミハシラ)」「古道大意」「気吹舎歌集」など。
平田舟
ひらたぶね [4] 【平田舟】
吃水(キツスイ)の浅い,細長い川舟。時代・地域により,大きさ・舟形もさまざまで,古く上代から江戸時代まで,各地の河川で貨客の輸送に使われた。ひらだぶね。
平田舟[図]
平田道仁
ひらたどうじん 【平田道仁】
(1591-1646) 江戸初期の七宝師・金工。京都(一説に美濃)の人。通称,彦四郎。家康の命を受け朝鮮に渡り,七宝の技を得て帰国。幕府の七宝師となると伝える。
平田銕胤
ひらたかねたね 【平田銕胤】
(1799-1880) 江戸末期の国学者・神道家。旧名,碧川篤実。伊予の人。平田篤胤の養子となり,その遺教を継ぐ。維新後,大学大博士・大教正・侍講を歴任。主著「祝詞正訓」
平田靫負
ひらたゆきえ 【平田靫負】
(1704-1755) 江戸中期,薩摩藩の家老。1753年,藩が幕府から命じられた木曾川の治水工事に総奉行となり,55年苦難の末完成。
平画面
へいがめん [3] 【平画面】
投影図法で,水平におかれた投影面。この上への投影を平面図という。
→側画面
平畝
ひらうね [0] 【平畝】
作物を作るとき,畝を作らず,平らにならした畑地。
平畳み
ひらだたみ [3] 【平畳み】
留袖などに行う和服の畳み方。後身頃の上に前身頃と両袖を重ねてから,身頃を縦に四つ折りするもの。
平癒
へいゆ [1][0] 【平癒】 (名)スル
病気が治ること。全快。本復。
平癒
へいゆ【平癒】
⇒回復.
平皿
ひらざら [0] 【平皿】
底が浅く平たい皿。
平目
ひらめ【平目】
《魚》a flatfish.→英和
平目
ひらめ [0] 【平目・鮃・比目魚】
(1)硬骨魚綱カレイ目のうちヒラメ科・ダルマガレイ科の海魚の総称。体形は平たくて楕円形。普通は両眼とも体の左側にある。
(2){(1)}の一種。全長80センチメートルを超えるものもある。有眼側は暗褐色で黒褐色と白色の小斑紋があり,無眼側は白色。口はカレイ類にくらべて大きい。日本各地の近海の砂底にすむ。冬が旬(シユン)で,食用にして美味。小形のものを「そげ」という。千島から南シナ海にかけて広く分布。オオグチガレイ。
平目(2)[図]
平目
ひらめ 【平目】 (名・形動ナリ)
(1)比較的平らである・こと(さま)。「―なるさらのなかに/滑稽本・膝栗毛 5」
(2)変化に乏しく平板であること。平凡で風雅の趣のないこと。また,そのさま。「『には』といひては余り―に当たりて/三冊子」
平目地
ひらめじ [3] 【平目地】
蒔絵(マキエ)の地蒔きの一。金銀の平目粉を漆面に筒蒔きし,上に透き漆を塗り,研ぎ出したもの。
平目筋
ひらめきん [3][0] 【平目筋】
腓腹(ヒフク)筋の下層にあり,腓腹筋とともにふくらはぎを形成する筋。両筋の下端は合わさってアキレス腱となる。
平目粉
ひらめふん [3][0] 【平目粉】
金・銀・スズなどの鑢(ヤスリ)粉を薄くのばしたもの。大小にふるいわけ,蒔絵(マキエ)の平目地に用いられる。
平知盛
たいらのとももり タヒラ― 【平知盛】
(1152-1185) 平安末期の武将。清盛の子。以仁王(モチヒトオウ)・源頼政の挙兵を宇治で鎮圧,源行家を尾張・美濃で破った。壇ノ浦で「見るべき程の事は見つ」と鎧二領をつけて入水。平家屈指の勇将とされ,謡曲や浄瑠璃に戯曲化される。
平石
ひらいし [0] 【平石】
(1)平たい石。
(2)鉄平石(テツペイセキ)の別名。
平石
ひらごく [0] 【平石】
丸太末口(スエクチ)の直径の最小と最大の平均値を二乗し,20センチメートル単位で測った長さを乗じて求めた材積。
平礼
へいらい [0] 【平礼】
〔「ひれ(平礼)」を音読みした語〕
平礼(ヒレ)烏帽子。ひれ。
平礼烏帽子
ひれえぼし 【平礼烏帽子】
雑色(ゾウシキ)などの用いる,漆を薄く塗った,縁のない,粗末な烏帽子。頂がひらひらする。へいらいえぼし。
平社員
ひらしゃいん [3] 【平社員】
役職についていない一般の社員。
平福
ひらふく 【平福】
姓氏の一。
平福百穂
ひらふくひゃくすい 【平福百穂】
(1877-1933) 日本画家。秋田県生まれ。本名貞蔵。画家平福穂庵の子。独自の南画的な風格ある作風。また新聞に時事漫画も寄稿。アララギ派歌人としても知られる。代表作「予譲」,歌集「寒竹」
平稽古
ひらげいこ [3] 【平稽古】
役者が本衣装をつけず,また鳴り物も使わず稽古すること。ひら。
平穏
へいおん [0] 【平穏】 (名・形動)[文]ナリ
変わったこともなく,穏やかである・こと(さま)。
⇔不穏
「―な毎日」「―を取り戻す」
[派生] ――さ(名)
平穏な
へいおん【平穏な】
peaceful;→英和
quiet;→英和
calm.→英和
〜に in peace;quietly.→英和
平穏無事
へいおんぶじ [0] 【平穏無事】 (名・形動)
何事もなく穏やかである・こと(さま)。
平筆
ひらふで [0] 【平筆】
口金が平らで,穂先の幅が広い絵筆。
平等
びょうどう【平等】
equality.→英和
〜な(に) equal(ly);→英和
impartial(ly).→英和
平等
へいとう [0] 【平等】
「びょうどう(平等)」に同じ。「明治の後は四民―/乙女心(思案)」
平等
びょうどう ビヤウ― [0] 【平等】 (名・形動)[文]ナリ
(1)差別なく,みなひとしなみである・こと(さま)。
⇔不平等
「―に扱う」
(2)近代民主主義の基本的政治理念の一。すべての個人が身分・性別などと無関係に等しい人格的価値を有すること。「自由,―,博愛」
(3)〔仏〕 真理の立場から見れば,事物が独立しているのではなく,同一の在り方をしていること。
⇔差別(シヤベツ)
[派生] ――さ(名)
平等主義
びょうどうしゅぎ ビヤウ― [5] 【平等主義】
差別を認めないで,すべてのものを平等に扱う考え方。
平等平等
へらへいとう 【平等平等・平平等】 (名・形動ナリ)
みな一様であること。区別をしないこと。また,そのさま。ひとしなみ。「かかり人―にいぢめられ/柳多留拾遺」
平等心
びょうどうしん ビヤウ― [3] 【平等心】
〔仏〕 すべてのものを差別せず平等に扱う心。
平等権
びょうどうけん ビヤウ― [3] 【平等権】
(1)憲法が保障する基本的人権の一。すべての国民は法の下に平等であって,人種・信条・性別・門地などにより政治的・経済的・社会的関係において差別されない権利。
(2)国家が国際法上の権利義務を平等にもつこと。
平等王
びょうどうおう ビヤウ―ワウ 【平等王】
(1)〔仏〕
〔人間の善悪を公平に裁くところから〕
閻魔(エンマ)王の別名。
(2)〔仏〕 十王の一人。観世音菩薩を本地とする。
→十王
(3)古代インドの神話で世界最初の王。人民に推されて位につき,公平無私な政治を行なった。クシャトリアの祖。
平等界
びょうどうかい ビヤウ― [3] 【平等界】
〔仏〕 万物の間に差別のない世界。真如の世界。
⇔差別界(シヤベツカイ)
平等院
びょうどういん ビヤウドウヰン 【平等院】
京都府宇治市にある単立宗教法人の寺。もと天台宗・浄土宗。1052年藤原頼通が別荘を寺として創建。
平等院鳳凰堂
びょうどういんほうおうどう ビヤウドウヰンホウワウダウ 【平等院鳳凰堂】
平等院にある阿弥陀堂。1053年藤原頼通が造立し無量寿院と号した。建物全体が鳳凰が羽を広げたような形状であることと屋上に銅製の鳳凰があるところから,後世こう呼ばれた。定朝作の阿弥陀如来像を本尊とする。国宝。鳳凰堂。
平米
へいべい [1] 【平米】
平方メートルのこと。
平粉
ひらふん [0] 【平粉】
蒔絵(マキエ)用の微細で平らな金銀粉。平極(ヒラゴク)。
平糸
ひらいと [0] 【平糸】
撚(ヨ)りをかけずに合糸した,柔らかい絹糸。刺繍(シシユウ)用。釜糸。
平紐
ひらひも [0] 【平紐】
平打ちした紐。
平素
へいそ [1] 【平素】
つねひごろ。ふだん。平生。副詞的にも用いる。「―の行い」「―は静かな町だ」
平素
へいそ【平素】
usually;→英和
ordinarily.→英和
〜の daily;→英和
usual.→英和
平組
ひらぐみ [0] 【平組】
平打ちにした組紐(クミヒモ)。
平絎
ひらぐけ [0] 【平絎】
(1)細帯や紐(ヒモ)などをたいらになるようにくけること。また,くけたもの。
(2)「平絎帯」の略。
平絎帯
ひらぐけおび [5] 【平絎帯】
芯(シン)を入れずにひらたくくけた幅の狭い男帯。平絎。
平絹
へいけん [0] 【平絹】
⇒ひらぎぬ(平絹)
平絹
ひらぎぬ [0][3] 【平絹】
たて糸・よこ糸とも同じ太さの糸を平織りにした生絹。薄地で,裏地などに用い,羽二重より質が劣る。へいけん。
平維盛
たいらのこれもり タヒラ― 【平維盛】
(1158-1184?) 平安末期の武将。重盛の長子。小松中将・桜梅少将とも。源頼朝と富士川で対陣し,水鳥の羽音に驚いて敗走。また,義仲追討に赴いたが,倶利伽羅(クリカラ)峠で大敗した。のち滝口入道のもとで出家。那智で入水した。
平維茂
たいらのこれもち タヒラ― 【平維茂】
平安中期の武将。貞盛の一五男として養子になったので,世に余五将軍と称され,また鎮守府将軍と自称。東国の豪族藤原諸任と戦った。生没年未詳。
平維衡
たいらのこれひら タヒラ― 【平維衡】
平安中期の武将。貞盛の子。惟衡とも。伊勢平氏の祖。藤原保昌・平致頼(ムネヨリ)・源頼信と並んで四天王と称された。のち伊勢守。その流れを伊勢平氏という。生没年未詳。
平綴じ
ひらとじ [0] 【平綴じ】
仮製本の綴じ方の一。折丁を重ね,背の近くを,表面から裏面へ針金で綴じる方法。
平緒
ひらお [0] 【平緒】
束帯の際に佩用する飾り太刀・細太刀などにつける幅の広い平打ちの組緒。腰に巻いて余りを前に垂らす。
平緒[図]
平編み
ひらあみ [0] 【平編み】
筒形でなく,平面に編んだ棒針編み。
平縁
ひらぶち [0] 【平縁】
天井板や壁の下見板を押さえる押し縁で,薄く平たいもの。
平縁天井
ひらぶちてんじょう [5] 【平縁天井】
薄い粗末な押し縁をとりつけた天井。
平縫
ひらぬい [0] 【平縫・平繍】
日本刺繍(シシユウ)の技法の一。糸と糸を密着させてさすもの。
平繍
ひらぬい [0] 【平縫・平繍】
日本刺繍(シシユウ)の技法の一。糸と糸を密着させてさすもの。
平織
ひらおり [0] 【平織(り)】
織物の基本組織の一。経(タテ)糸と緯(ヨコ)糸を交互に交差させて織る最も単純な組織。また,その織物。平。平地。
平織
ひらおり【平織】
plain weave.
平織り
ひらおり [0] 【平織(り)】
織物の基本組織の一。経(タテ)糸と緯(ヨコ)糸を交互に交差させて織る最も単純な組織。また,その織物。平。平地。
平群
へぐり 【平群】
奈良県北西部にある農林業の町。古代の豪族平群氏の本拠地。信貴山寺がある。
平羽二重
ひらはぶたえ [3] 【平羽二重】
平織りの普通の羽二重。
平胡簶
ひらやなぐい [3] 【平胡簶】
矢を美しく扇形に広げてさす,平たく作った胡簶。儀式のとき,衛府の武官などが帯びる。
平胡簶[図]
平胸類
へいきょうるい [3] 【平胸類】
⇒走鳥類(ソウチヨウルイ)
平脈
へいみゃく [0] 【平脈】
健康な人の平常の脈拍。成人では一分間に六〇から八〇。
平脱
へいだつ [0] 【平脱】
「平文(ヒヨウモン)」の中国での呼び方。
平臥
へいが [1] 【平臥】 (名)スル
(1)横になること。からだを横にすること。
(2)病気で床につくこと。病臥。「脳充血を患(ウレ)へて―せらるる/蜃中楼(柳浪)」
平舞
ひらまい [0] 【平舞】
舞楽の曲の種別で,舞姿がゆるやかな動きのもの。文(ブン)の舞。
平舞台
ひらぶたい [3] 【平舞台】
立体的な装置や置舞台などを置いていない舞台。
平良
ひらら 【平良】
沖縄県宮古島北西部にある市。サトウキビを栽培,畜産も盛ん。池間島はカツオ漁の基地。
平良門
たいらのよしかど タヒラ― 【平良門】
平将門の遺子として近世の戯曲・小説などに登場する人物。近松門左衛門作の浄瑠璃「関八州繋馬」,山東京伝の読本「善知鳥安方(ウトウヤスカタ)忠義伝」などに見える。
平芯
ひらしん [0] 【平芯】
石油ランプの芯の一。火口(ホクチ)のところで巻かず,平らなまま用いるもの。石油の消費量は少なくてすむが,光は弱い。
平茶碗
ひらちゃわん [3] 【平茶碗】
抹茶茶碗の一。口が広く丈の低い,皿に近い形をした茶碗。主に夏季に使用する。
平茸
ひらたけ [2] 【平茸】
担子菌類ハラタケ目のきのこ。春から秋,林内の広葉樹の枯れ木に発生。若い時はシメジにきわめて似る。傘は半円形ないし扇形で幅5〜15センチメートルになり,表面ははじめ黒っぽく,やがて灰白色,白色となる。茎は短く片側につく。食用。
平草
ひらくさ [0] 【平草】
紅藻類テングサ目の海藻。漸深帯深部の岩上に生育。大形で高さは20〜30センチメートル。主枝は厚みがあり,小枝は密につき羽裂する。寒天の原料。
平蒔絵
ひらまきえ [3][4] 【平蒔絵】
蒔絵の技法の一。絵漆で絵を描き,乾かないうちに平目粉(ヒラメフン)や色粉などを毛棒で蒔きつけ,乾燥後に文様の部分のみに漆をつけ,平らに磨いたもの。
⇔高蒔絵
平蕪
へいぶ [1] 【平蕪】
雑草が生い茂っている野原。
平虫
ひらむし [2] 【扁虫・平虫】
(1)サナダムシなど,体が扁平な虫の総称。
(2)渦中綱多岐腸目に属する扁形動物の総称。体は楕円形か帯状で扁平。長さ数ミリメートル〜数センチメートル。海産。他の動物に寄生するものもある。養殖ガキの害虫イイジマヒラムシのほか,ツノヒラムシ・ウスヒラムシなどを含む。
平蜘蛛
ひらたぐも [4] 【平蜘蛛・扁蜘蛛】
クモの一種。体は扁平で,体長10ミリメートルほど。頭胸部と脚は褐色,腹部は白色で成虫には独特の黒斑が現れる。岩の割れ目や人家内に,獲物が触れたことを知らせる触糸の付いた平たい巣を作る。ヒラグモ。
平蜘蛛
ひらぐも [0][3] 【平蜘蛛】
⇒ひらたぐも(平蜘蛛)
平行
へいこう [0] 【平行】 (名・形動)スル [文]ナリ
(1)〔parallel〕
同一平面上の二直線が交わらないこと。また,空間の直線と平面,あるいは平面と平面が交わらないこと。また,そのさま。
⇔交差
「―する二本の線」「相対する一組みの辺が―な四辺形」
(2)「並行(ヘイコウ){(2)}」に同じ。
平行の
へいこう【平行の】
parallel <to> .→英和
〜する run[be]parallel <to> .→英和
‖平行四辺形 a parallelogram.平行線 parallel lines.(段違い)平行棒 (uneven) parallel bars.
平行六面体
へいこうろくめんたい [0] 【平行六面体】
〔数〕 三組みの相対する面がそれぞれ平行な六面体。
平行力
へいこうりょく [3] 【平行力】
作用線の方向が互いに等しい二つ以上の力。
平行四辺形
へいこうしへんけい [6] 【平行四辺形】
二組みの対辺がそれぞれ平行な四辺形。
平行棒
へいこうぼう [3] 【平行棒】
(1)器械体操用具の一。平行な二本の横木を台脚にとりつけたもの。平杆(ヘイカン)。
(2)体操種目の一。男子が{(1)}を用いて演技するもの。
平行移動
へいこういどう [5] 【平行移動】
図形の各点を同一方向に同一距離だけ移動させること。
平行線
へいこうせん [0][3] 【平行線】
(1)同一平面上にあり,どの二つも交わらない二本またはそれ以上の直線。
(2)対立する両者の意見などが互いに歩み寄らず,同じ状態のままであること。「話し合いは―のままに終わった」
平行脈
へいこうみゃく [3] 【平行脈】
植物で,主な葉脈が葉身の伸長方向に走っているもの。単子葉植物に普通にみられる。
→網状(モウジヨウ)脈
平行調
へいこうちょう [0] 【平行調】
同じ調号で示される長調と短調。例えば,ハ長調とイ短調。
平行進化
へいこうしんか [5] 【平行進化】
共通の祖先をもつ生物が,類似した形態・性質を示す方向に進化してゆくこと。
平衡
へいこう [0] 【平衡】 (名)スル
〔天秤(テンビン)の両端に載せた物の重さが等しく竿が水平になっている意から〕
(1)物の釣り合いがとれていること。ある物質やある状態が,変化することなく,安定に存在していること。また,その状態。「―を保つ」
(2)力が釣り合っている状態。力学的平衡。
(3)系のエネルギーが変化しない状態。熱平衡。様々な系について,相平衡・化学平衡・放射平衡などが定義されるが,いずれも熱平衡の特殊な場合である。
平衡
へいこう【平衡】
balance;→英和
equilibrium.→英和
〜を保つ(失う) keep (lose) one's balance.
平衡交付金
へいこうこうふきん [0] 【平衡交付金】
1950年(昭和25)のシャウプ税制勧告により導入された地方財政調整制度。基準財政需要額に対する基準財政収入額の不足分を全額国が支出するというもの。54年,地方交付税に切り替えられた。地方財政平衡交付金。
平衡器官
へいこうきかん [6][5] 【平衡器官】
主として地球の重力に対応して平衡感覚をつかさどる器官。脊椎動物では内耳にある前庭器官の通嚢および小嚢と半規管。無脊椎動物(ゾウリムシ・ウニ・昆虫を除く)では平衡胞。平衡感覚器官。
平衡嚢
へいこうのう [3] 【平衡嚢】
「平衡胞」に同じ。
平衡定数
へいこうていすう [5] 【平衡定数】
化学反応が化学平衡にあるとき,反応物質の濃度の相乗積と生成物質の濃度の相乗積との比。気体の反応の場合には,濃度の代わりに分圧を用いて表すこともある。
→質量作用の法則
平衡感覚
へいこうかんかく [5] 【平衡感覚】
(1)空間における身体の位置や運動の変化を感知する感覚。内耳の前庭器官および半規管がこれをつかさどる。平衡覚。
(2)物事を一方にかたよらず判断し処理する能力。「―にすぐれた政治家」
平衡河川
へいこうかせん [5] 【平衡河川】
浸食と堆積との釣り合いがとれて,安定した形状を維持して流れる河川。その縦断面形は,上流に急,下流に緩で,平滑な曲線になる。平滑河川。
平衡状態図
へいこうじょうたいず [7] 【平衡状態図】
ある物質や合金などで,液体から固体への変化など相が変化する境界を,圧力や温度などの状態量との関係として図示したもの。
平衡石
へいこうせき [3] 【平衡石】
無脊椎動物の平衡胞や脊椎動物の前庭器官にある粒状の分泌物。脊椎動物では炭酸カルシウムから成り,これの動きにより平衡感覚が生じる。平衡砂。耳石。聴石。
平衡移動の法則
へいこういどうのほうそく 【平衡移動の法則】
⇒ル=シャトリエの法則(ホウソク)
平衡胞
へいこうほう [3] 【平衡胞】
無脊椎動物の平衡器官。嚢状で内面には感覚毛があり,胞壁の細胞が分泌した一個から数個の平衡石がある。平衡嚢。耳胞。聴胞。
平衡舵
へいこうだ [3] 【平衡舵】
舵(カジ)の面が,その回転軸の後方だけでなく,一部は前方にも広がっている形の舵。操舵に力を要せず,また効力がよい。
平袈裟
ひらけさ [0] 【平袈裟】
錦(ニシキ)・金襴(キンラン)または金紗(キンシヤ)で,他の色をまじえないで作った七条の袈裟。一色七条。
平袖
ひらそで [0] 【平袖】
小袖で,袖口を下まであけた袖。
平袴
ひらばかま [3] 【平袴】
「半袴(ハンバカマ)」に同じ。
平装束
ひらしょうぞく [3] 【平装束】
束帯のとき,石帯(セキタイ)のかわりに布の帯を着用する装束の称。
平視
へいし [1] 【平視】 (名)スル
顔をあげて見ること。まともに見ること。「時直膝行頓首して敢へて―せず/太平記 11」
平角
へいかく [0][1] 【平角】
〔数〕 角をなす二辺が頂点の両側にあって一直線をなすもの。二直角の大きさの角。
平話
へいわ [0] 【平話】
(1)普通の話。日常の語。「俗談―」「俳諧は―を用ゆ/三冊子」
(2)中国,宋代に興った,口語体の通俗歴史小説。話本。「三国志演義」「水滸伝」などはこれらの話本を整理拡大して完成された。
〔もと「評話」だが,元代に画(カク)を省いて平話と称した〕
平語
へいご [0] 【平語】
(1)日常の言葉。普段の言葉。日常語。
(2)「平家物語」の略。
平調
ひょうじょう ヒヤウデウ [0][1] 【平調】
(1)日本音楽の音名。十二律の三番目の音。中国の十二律の太簇(タイソウ)に相当し,音高は洋楽のホ音にほぼ等しい。
(2)雅楽の六調子の一。{(1)}を基音とし,律旋音階に属する。
平調
へいちょう [0] 【平調】
おだやかな調子。平常の調子。
平調子
ひらぢょうし [3] 【平調子】
箏(ソウ)の調弦法の一。最も普通で基本的なもの。
平談俗話
へいだんぞくわ [5] 【平談俗話】
日常の会話で話される普通のことば。平談俗語。
平謝り
ひらあやまり【平謝り】
<make> a humble apology.
平謝り
ひらあやまり [3] 【平謝り】
ただひたすらあやまること。「―にあやまる」
平象眼
ひらぞうがん [3] 【平象眼】
象眼の一種。地の表面を彫り下げ,金属をはめこんで地の面と平らにしたもの。
→高象眼
平貝
たいらがい タヒラガヒ [3] 【平貝】
タイラギの別名。
平貞文
たいらのさだふん タヒラ― 【平貞文】
(?-923)
〔名はさだふみとも。「定文」とも書く〕
平安中期の歌人。平中(ヘイチユウ)と号す。和歌に長じ,古今集・後撰集などに入集。「平中物語」の主人公。色好みの美男と伝承され,在原業平(在中)と並称される。
平貞盛
たいらのさだもり タヒラ― 【平貞盛】
平安中期の武将。国香の子。父が平将門に殺され,940年藤原秀郷(ヒデサト)の協力を得て,将門を討った。鎮守府将軍・陸奥守を歴任。平維衡の父で,清盛の遠祖。生没年未詳。
平賀
ひらか ヒラカ 【平賀】
青森県中南部,南津軽郡の町。西部は津軽平野,東部は奥羽山脈に続く山地。リンゴの産地。
平賀
ひらが 【平賀】
姓氏の一。
平賀元義
ひらがもとよし 【平賀元義】
(1800-1865) 江戸後期の国学者・歌人。備前岡山藩士,のち脱藩。賀茂真淵に私淑,万葉調の相聞歌を多く詠む。「吾妹子(ワギモコ)」という語を愛用したので,吾妹子歌人と称される。美作(ミマサカ)に楯之舎塾を開く。著「平賀元義歌集」など。
平賀源内
ひらがげんない 【平賀源内】
(1728-1779) 江戸中期の本草学者・戯作者。本名国倫(クニトモ),字(アザナ)は子彝(シイ),号は鳩渓。筆名,風来山人。浄瑠璃作者名,福内鬼外(フクウチキガイ)。讃岐の人。長崎・江戸で本草学・物産学・国学・蘭学を学び,物産会の開催,火浣布(カカンプ)の考案,エレキテルの実験,鉱山の開発など自然科学・殖産事業に活躍。また,戯作・浄瑠璃にも手を染めるなど鬼才ぶりを発揮。門弟を斬り,捕らわれて獄死。著「風流志道軒伝」「根無草」「風来六部集」,浄瑠璃「神霊矢口渡」など。
平賀粛学
ひらがしゅくがく 【平賀粛学】
1939年(昭和14)東大経済学部に起きた粛清事件。同学部教授河合栄治郎の著書発禁事件を契機に学部内に対立が生ずるや,総長平賀譲が両派の中心であった河合・土方成美両教授を休職処分とし,それを不服とする両派の教授多数が辞表を提出した事件。
平賀譲
ひらがゆずる 【平賀譲】
(1878-1943) 造船工学者。広島の生まれ。東大卒。造船中将。戦艦長門・陸奥,古鷹・妙高型重巡,軽巡夕張など当時の水準を抜く軍艦を設計。1938年(昭和13)東大総長就任直後,いわゆる「平賀粛学」を行なった。
平起
ひょうき ヒヤウ― [1] 【平起】
⇒ひょうおこり(平起)
平起こり
ひょうおこり ヒヤウ― 【平起こり】
漢詩における律詩・絶句で,起句の第二字に平字を用いること。また,その漢詩。ひょうき。
⇔仄(ソク)起こり
平足駄
ひらあしだ [3] 【平足駄】
歯の低い下駄。日和下駄など。
平路
へいろ [1] 【平路】
平らな道。平坦(ヘイタン)な道。
平身
へいしん [0] 【平身】 (名)スル
体をかがめること。平伏すること。「此色(=金ノコト)の前に―せざるものは,弾力なき護謨(ゴム)である/虞美人草(漱石)」
平身低頭
へいしんていとう [0] 【平身低頭】 (名)スル
体をかがめ,頭を低く下げて恐れ入ること。ひたすら謝ること。低頭平身。「―してわびる」
平身低頭する
へいしん【平身低頭する】
prostrate oneself <before> ;bow down <to> .
平遠
へいえん [0] 【平遠】 (名・形動)[文]ナリ
土地が平坦で,遠くまでひろびろと広がっている・こと(さま)。「左のかたにはロムバルヂアの岸の―なる景を画ける/即興詩人(鴎外)」
平重盛
たいらのしげもり タヒラ― 【平重盛】
(1137-1179) 平安末期の武将。清盛の長子。通称,小松内府・小松殿・灯籠大臣。保元・平治の乱で功をあげ,従二位・内大臣にのぼった。性温厚で,道理を重んじ人望があったが,一門全盛期に病没した。
平重衡
たいらのしげひら タヒラ― 【平重衡】
(1157-1185) 平安末期の武将。清盛の子。1180年源頼政らを宇治に倒し,南都の東大寺・興福寺を焼く。一ノ谷の戦いで敗れ,捕らえられて鎌倉に送られたが,南都の衆徒の要求で奈良に送還,木津川で斬首された。
平野
ひらの 【平野】
京都市北区の地名。衣笠山の東麓。平野神社がある。((歌枕))「ちはやぶる―の松の枝しげみ千代も八千代も色はかはらじ/拾遺(賀)」
平野
へいや [0] 【平野】
山地に対して,低く平らな広い土地。土地が削剥(サクハク)されて生じた浸食平野と,河川などが土砂を運んで形成した堆積平野とに大別される。
平野
ひらの [0] 【平野】
平らな野原。へいや。
平野
ひらの 【平野】
姓氏の一。
平野
へいや【平野】
a plain;→英和
an open field.
平野国臣
ひらのくにおみ 【平野国臣】
(1828-1864) 幕末の志士。通称,次郎。福岡藩士。西国の尊攘派を結集したが寺田屋騒動で失敗。七卿落ちの一人沢宣嘉(サワノブヨシ)を擁して討幕のために但馬生野に挙兵したが,幕府軍・諸藩兵に攻められて敗れ,京都で処刑された。
平野水
ひらのすい [3] 【平野水】
〔もと兵庫県川西市の平野鉱泉から汲み取った炭酸水の商標名〕
炭酸水の別名。
平野神社
ひらのじんじゃ 【平野神社】
京都市北区にある神社。祭神は今木神(イマキノカミ)・久度神(クドノカミ)・古開神(フルアキノカミ)・比咩神(ヒメガミ)。桓武天皇の平安遷都の折,ともに大和国より移転したのに始まるという。
平野謙
ひらのけん 【平野謙】
(1907-1978) 文芸評論家。京都生まれ。本名,朗(アキラ)。東大卒。戦後文学界の中心的評論家。政治と文学,私小説論などで,芸術と実生活の関係を追究。著「島崎藤村」「芸術と実生活」「昭和文学史」など。
平金
ひらきん [0] 【平金】
金箔(キンパク)を漆で鳥の子紙にはり,糸状に切ったもの。金襴などの緯(ヌキ)に使用する。
平釜
ひらがま [0] 【平釜】
平たくて浅い茶釜。
平針
ひらばり [3][0] 【平針】
外科用の,もろ刃の細長い刃物。ランセット。刃針(ハバリ)。
平鉋
ひらがんな [3] 【平鉋】
平たい台に刃をつけ,平らな面を削る鉋。反り台の鉋に対していう。
平鉦
ひらがね [0] 【平鉦】
仏具の一。念仏するとき伏せておいて,撞木(シユモク)でたたきならすかね。たたきがね。鉦鼓。
平銀
ひらぎん [0] 【平銀】
銀箔(ギンパク)を平金(ヒラキン)のように作ったもの。
平鍋
ひらなべ [0][3] 【平鍋】
平たくて,底の浅い鍋。
平長屋
ひらながや [3] 【平長屋】
平屋建ての長屋。
平門
ひらもん [0] 【平門】
二本の柱をたて,棟の低い平たい屋根をのせた門。ひらかど。
平門
ひらかど [0] 【平門】
「ひらもん(平門)」に同じ。
平間寺
へいけんじ 【平間寺】
川崎大師(カワサキダイシ)の寺号。
平闊
へいかつ [0] 【平闊】 (名・形動)[文]ナリ
平らで広々としている・こと(さま)。「―な山頂」
平静
へいせい [0] 【平静】 (名・形動)[文]ナリ
(1)落ち着いていること。穏やかであること。また,そのさま。「―をよそおう」「―を失う」「―な態度」
(2)変事もなく,静かであること。「国境問題は一応―を保っている」
[派生] ――さ(名)
平静な
へいせい【平静な】
calm;→英和
quiet.→英和
〜を失う lose one's head.〜を保つ remain calm.
平面
へいめん [3][0] 【平面】
〔plane〕
(1)平らな面。また,表面が平らであること。
(2)〔数〕 その上の任意の二点を通る直線が常にその上にあるような面。
平面
へいめん【平面】
a plane.→英和
〜の plane;level.→英和
‖平面幾何 plane geometry.平面交差(点) (a) <米> grade[ <英> level]crossing.平面図 a plan.
平面三角法
へいめんさんかくほう [7][8][0] 【平面三角法】
平面上の図形について研究する三角法。
→三角法
平面図
へいめんず [3] 【平面図】
(1)物体を真上から見た図。投影図法で,平画面へ投影して得た図。
(2)建物の各階の間取りや出入り口などの配置を示すために,建物を水平方向に切断して真上から見た図。
平面図形
へいめんずけい [5] 【平面図形】
平面上にある図形。
⇔立体図形
平面幾何学
へいめんきかがく [6] 【平面幾何学】
平面上にある図形について研究する幾何学。
平面描写
へいめんびょうしゃ [5] 【平面描写】
主観をまじえず,事実をありのまま描く文芸上の技巧。明治40年代,自然主義作家田山花袋によって提唱されたもの。
平面曲線
へいめんきょくせん [5] 【平面曲線】
一平面上にある曲線。
平面波
へいめんは [3] 【平面波】
波面が,波の進行方向に垂直な平面上にある波。
平面的
へいめんてき [0] 【平面的】 (形動)
(1)深さや厚みをもたないさま。平らなさま。「―な顔」
(2)物事の内面に立ち入らず,その表面のみを見て論じたり表現したりするさま。「―な描写」
⇔立体的
平面角
へいめんかく [3] 【平面角】
互いに交わる二平面の間の角。二平面と,それらの交線に垂直な平面との二交線の間の角。
平面計画
へいめんけいかく [5] 【平面計画】
〔floor planning〕
建築物全体や部分の形状,各部屋の配置などを平面図上で計画すること。
平面鏡
へいめんきょう [0] 【平面鏡】
(凹面鏡・凸面鏡に対して)反射面が平らな鏡。
平鞘
ひらざや [0] 【平鞘】
刀身の肉の厚みにそって,薄く平らに作った鞘。
→丸鞘
平鞘の太刀
ひらざやのたち 【平鞘の太刀】
平鞘におさめた太刀。衛府の官人が持った。衛府の太刀。
平音
へいおん [1][0] 【平音】
朝鮮語における無気音に対する名称。
→激音
→濃音
平韻
ひょういん ヒヤウヰン [0] 【平韻】
漢字の四声のうち,平声に属する上平一五韻,下平一五韻の三〇の韻。
⇔仄韻(ソクイン)
平頂火山
へいちょうかざん ヘイチヤウクワザン [5] 【平頂火山】
⇒ギヨー
平頭抄出
へいとうしょうしゅつ [0] 【平頭抄出】
「平出(ヘイシユツ)」に同じ。
平頸
ひらくび [2] 【平首・平頸】
(1)馬の首の側面。
(2)平侍の首。普通の人の首。
平頼盛
たいらのよりもり タヒラ― 【平頼盛】
(1132-1186) 平安末期の武将。忠盛の子。清盛の異母弟。池大納言・池殿とも。母の池禅尼(イケノゼンニ)が頼朝を助けたことから,平家滅亡後も所領を安堵された。
平題箭
いたつき [0] 【平題箭】
〔後世「いたづき」とも〕
練習用の先の丸い小さなやじり。鉄・スズ・角・木などで作る。また,それをつけた矢。
平題箭[図]
平額
ひらびたい [3] 【平額】
女房が正装の髪上げのときに額の上に付ける髪飾り。額(ヒタイ)。
平額[図]
平飼い
ひらがい [0] 【平飼い】
鶏などを地面や土間で飼育すること。
→バタリー飼育
平首
ひらくび [2] 【平首・平頸】
(1)馬の首の側面。
(2)平侍の首。普通の人の首。
平骨
ひらぼね [0] 【平骨】
(1)胸の骨。胸骨。
(2)蝙蝠(カワホリ)扇で,地紙の畳幅いっぱいの,薄く広い骨をつけたもの。
平高望
たいらのたかもち タヒラ― 【平高望】
⇒高望王(タカモチオウ)
平髷
ひらまげ [0][2] 【平髷】
低く平たく結った女の髷。
平鯖
ひらさば [0] 【平鯖】
マサバの別名。
平鯛
へだい [0] 【平鯛】
スズキ目の海魚。全長約45センチメートル。タイの一種で,体形はマダイに似るが体高があり,丸みを帯びる。体色は青灰色で,腹部は淡い。美味。本州中部以南に広く分布。シラタイ。セダイ。
平鹿
ひらか 【平鹿】
秋田県南東部,平鹿郡の町。横手盆地南部に位置し,リンゴを特産。
平麦
ひらむぎ [0][3] 【平麦】
「押し麦」に同じ。
年
とし【年】
(1)[暦年]a year.→英和
(2)[年齢]age;→英和
years.〜の功 ⇒亀.
〜の瀬 the last days of the year.〜の順に according to age.〜の内に within the year.〜のせいで from (old) age.〜の割に for one's age.〜は争えない Age will tell.〜をとる grow[become,get]old(er).→英和
〜をとった old;aged.→英和
〜を送る see the old year out.〜を迎える welcome the New Year.いい〜をして ⇒年甲斐.
年
ねん【年】
a year.→英和
〜に一度 once a year.→英和
〜に一(二)度の (bi)annual.→英和
〜に四度の quarterly.→英和
年
ねん 【年】
■一■ [1] (名)
(1)とし。地球が太陽の周りを一周する時間。「―に一度の祭り」
→とし(年)
(2)年季。「―があける」
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)年数を数えるのに用いる。「この世に生をうけて五〇―」
(2)何番目の年であるかを示す。年号・学年などに用いる。「昭和元―」
年
とし [2] 【年・歳】
(1)時間を測る単位。太陽暦では地球が太陽の周りを一周する時間。平均三六五・二四二二日で,平年を三六五日とし,四年ごとに一日加えて閏(ウルウ)年として補正する。太陰暦では月が地球の周りを一二周する時間。大の月と小の月を組み合わせたり,閏月を加えたりするので,一年の日数は一定ではない。暦年。
→ねん(年)
(2)ある年次の一月一日から一二月三一日まで。一年間。「―の始め」「今年は辰の―だ」「―の暮れ」
(3)年齢。よわい。「一〇歳も―が違う」
(4)相当の年齢。年輩。「亀の甲より―の劫」
(5)老齢。老年。高齢。「もう―だ」「つくづく自分の―を感ずる」
(6)穀物,特に稲のこと。また,穀物の実ること。「かくしあらば言挙(コトアゲ)せずとも―は栄えむ/万葉 4124」
(7)季節。時候。時節。「―いとおそき年にて,三月かみの十日ばかり花盛りなり/宇津保(国譲下)」
年
とせ 【年・歳】 (接尾)
助数詞。年数を数えるのに用いる。「ひと―」「百(モモ)―」「千(チ)―」
年々
ねんねん【年々】
every year.
年がら年中
ねんがらねんじゅう [5] 【年がら年中】 (副)
一年中。いつも。年が年中。年百年中。年が年百。「―遊び歩いている」
年が年中
ねんがねんじゅう 【年が年中】 (副)
「年がら年中」に同じ。「―わらや小豆(アズキ)のから斗(バカリ)食つて/安愚楽鍋(魯文)」
年が年百
ねんがねんびゃく [1][1] 【年が年百】 (副)
「年がら年中」に同じ。「―くさ��して居るだ/滑稽本・浮世風呂 2」
年の内
としのうち 【年の内】
(1)その年の終わらない間。今年のうち。年内。[季]冬。
(2)一年のうち。年中。「―ゆきかはる時どきの花・紅葉,空の気色につけても/源氏(薄雲)」
年の功
としのこう [4] 【年の功】
年をとって経験が豊かになること。また,その経験の力。
→亀の甲より年の劫(コウ)
年の夜
としのよ 【年の夜】
大晦日(オオミソカ)の夜。除夜。[季]冬。《―は豆走らかす俵かな/猿雖》
年の実
としのみ 【歳の実・年の実】
正月に家人に分配する餅(モチ)・串柿(クシガキ)など。のちに,祝い物の返しや,人から物を贈られたとき,その器に入れて返す品の意でも用いた。
年の市
としのいち【年の市】
a year-end fair;a year-end sale.
年の市
としのいち [4][3] 【年の市・歳の市】
年の暮れに,新年のお飾りその他の必要品を売る市。[季]冬。《二人してこま��と買ふ―/村上鬼城》
年の星
としのほし 【年の星・歳の星】
陰陽道(オンヨウドウ)で,生まれ年によって決まり,その人の一生の運命を支配するという星。北斗七星の各星を干支(エト)に配する。属星(ゾクシヨウ)。
年の暮れ
としのくれ [0] 【年の暮れ】
年末。歳暮。[季]冬。
年の朝
としのあした 【年の朝】
〔「歳旦」を訓読した語〕
元旦。正月一日。[季]新年。《野の宮や―はいかならん/朴什》
年の渡り
としのわたり 【年の渡り】
牽牛が一年に一度,天の川を渡って織女と会うこと。「月に二たびばかりの御契りなめり。―には,たちまさりぬべかめるを/源氏(松風)」
年の瀬
としのせ [0] 【年の瀬】
年の暮れ。年末。歳末。「―も押し詰まった」
年の神
としのかみ 【年の神】
五穀を守る神,すなわち大年神(オオトシノカミ)・御年神(ミトシノカミ)など。
年の程
としのほど [0] 【年の程】
「年の頃(コロ)」に同じ。
年の端
としのは [0] 【年の端】
(1)「年端(トシハ)」に同じ。
(2)毎年。年ごと。「―に来鳴くものゆゑほととぎす/万葉 4168」
(3)年の初め。
年の緒
としのお 【年の緒】
年が長く続くことを緒にたとえて言ったもの。「あらたまの―長く思ひ来し/万葉 2089」
年の設け
としのもうけ 【年の設け】
年を越す準備。新年を迎える支度。「暮れて行―や伊勢熊野(去来)/猿蓑」
年の豆
としのまめ 【年の豆】
節分の夜にまく豆。としまめ。[季]冬。《―波に打ちこむ磯家かな/丘高》
年の雪
としのゆき 【年の雪】
白髪を雪に見立てていう語。「ふりのみまさる―かな/拾遺(冬)」
年の頃
としのころ [4] 【年の頃】
大体の年齢。「―は一七,八の娘」
年一年
ねんいちねん 【年一年】 (連語)
年がたつにつれて。一年一年。年ごとに。
年三
ねんそう 【年星・年三】
⇒ねそう(年星)
年三
ねそう 【年星・年三】
〔「ねんさう」の撥音「ん」の無表記。「さう」は「しゃう」の直音表記〕
陰陽道(オンヨウドウ)で,生まれ年にあたる星をまつって除災・開運を祈ること。一説に正月・五月・九月に仏事・斎戒などをすること。「亮の姫宮―始めたりしに/経信集」
年三
ねんさん 【年三】
⇒年星(ネソウ)
年上
としうえ [0] 【年上】
他よりも年齢が多いこと。また,その人。年長。としかさ。
⇔年下
「兄は三つ―だ」
年上である
としうえ【年上である】
be <five years> older <than> ;be <five years> one's senior.
年下
としした [0] 【年下】
年齢が少ないこと。また,その人。年少。
⇔年上
「弟は兄より三つ―だ」
年下である
としした【年下である】
be <three years> younger <than> ;be <three years> one's junior.
年並
としなみ 【年次・年並(み)】
(1)としごと。毎年。「八百万そこらの神の―によるひる守る君が御代かな/新続古今(神祇)」
(2)普通の年ぐらいであること。平年並み。
年並み
としなみ 【年次・年並(み)】
(1)としごと。毎年。「八百万そこらの神の―によるひる守る君が御代かな/新続古今(神祇)」
(2)普通の年ぐらいであること。平年並み。
年中
ねんじゅう [1] 【年中】
■一■ (名)
〔「ねんちゅう」とも〕
(1)一年の間。「―無休」
(2)ある年代の間。年間。「寛永―の事件」
■二■ (副)
いつも。しじゅう。絶えず。「―かぜぎみだ」「―金に困っている」
年中
ねんじゅう【年中】
all the year (round);→英和
always.→英和
年中行事 an annual event.
年中
としなか [0][3] 【年半・年中】
一年の半ば。
年中行事
ねんじゅうぎょうじ [5] 【年中行事】
⇒ねんちゅうぎょうじ(年中行事)
年中行事
ねんちゅうぎょうじ [5] 【年中行事】
〔「ねんじゅうぎょうじ」とも〕
毎年一定の時期に特定の集団により行われる儀式・行事。もとは宮中で行われるものをいったがのち民間の行事・祭事をもいうようになった。
年中行事絵巻
ねんちゅうぎょうじえまき ネンチユウギヤウジヱマキ 【年中行事絵巻】
絵巻物。平安後期の成立。後白河院の命により常盤(トキワ)光長らが制作。当時の宮廷での年中行事や民間風俗が描かれている。もと六〇巻と伝えられるが焼失,現在は模本一六巻その他が伝わる。
年中行事障子
ねんちゅうぎょうじのそうじ 【年中行事障子】
清涼殿の広庇(ヒロビサシ)に立てられた衝立(ツイタテ)障子。宮中の年中行事の目録が書かれている。
年久に
としひさに 【年久に】 (副)
長い年月。年久しく。「―さきたる宿の花みれば昔恋しき物思ひぞつく/古今六帖 5」
年代
ねんだい【年代】
an age;→英和
a period;→英和
an era (年号).→英和
〜順の(に) chronological(ly).→英和
1950〜 the nineteen-fifties.‖年代記 a chronicle.
年代
ねんだい [0] 【年代】
(1)過ぎ去った長い時を,数年の単位で区切った一まとまり。「化石で―がわかる」「昭和初―」
(2)紀元の年数。「―順に並べる」
(3)およその年齢。また,年齢が大体同じである人々。世代。「余暇の過ごし方に―の差が出る」「戦争を経験した―」
(4)経過してきた(長い)年月。「―のせいで朱がはげた」
年代学
ねんだいがく [3] 【年代学】
〔chronology〕
天文学・気候学・暦学・理化学・文献学など関連諸科学を援用して,歴史上の事象の絶対年代や事象間の先後関係(相対年代)を決定する学問。
年代測定法
ねんだいそくていほう [0] 【年代測定法】
考古学で,化石・岩石・遺物・遺跡の絶対年代を測る自然科学的な方法。年輪年代法・縞粘土年代法・放射性炭素法・フィッション-トラック法・熱ルミネッセンス法など。
年代物
ねんだいもの [0] 【年代物】
長い年月を経た物。古くて価値のあるもの。時代物。「―の茶碗」
年代記
ねんだいき [3] 【年代記】
主な出来事を年を追って叙述した歴史書。クロニクル。
年代記物
ねんだいきもの [0] 【年代記物】
年代記に載せるほどの重要な,または珍しい出来事。
年休
ねんきゅう [0] 【年休】
「年次有給休暇」の略。「―をとる」
年会
ねんかい [0] 【年会】
一年に一度催される会合。
年伽
としとぎ 【年伽】
除夜から元旦にかけて,囲炉裏の火を絶やさないように燃やす大きな榾薪(ホダマキ)。
年余
ねんよ [1] 【年余】
一年と少しの期間。一年余り。「―にわたる交渉」
年俸
ねんぽう [0] 【年俸】
一年単位で支払われる給与。また,一年分の給与の総額。「―制」
年俸
ねんぽう【年俸】
an annual salary.
年光
ねんこう [0] 【年光】
(1)春の光。「塵外―満ち/懐風藻」
(2)月日。光陰。「―停まらざること奔箭・下流の水のごとし/太平記 6」
年八卦
としはっけ 【年八卦】
江戸時代,年齢・干支(エト)によってその人のその年の吉凶を占って記したもの。毎年正月,市中で売り出された。
年内
ねんない [1] 【年内】
その年の内。[季]冬。「―に仕上げる」
年内に
ねんない【年内に】
within the[this]year.→英和
年内立春
ねんないりっしゅん [5] 【年内立春】
陰暦で一二月のうちに立春がくること。
〔閏(ウルウ)月のある年は必ず年内立春であった〕
年分
ねんぶん [0] 【年分】
(1)「年分度者」の略。
(2)一年分。
(3)「年賦(ネンプ)」に同じ。「―に其家を立んといへば/浮世草子・永代蔵 3」
年分度者
ねんぶんどしゃ [5] 【年分度者】
平安時代,仏教各宗で毎年一定の人数を限り許された得度(トクド)者。試験によって選び,所定の教義を修学させた。年分学生(ガクシヨウ)。年分。
年切り
としぎり 【年切り】
(1)〔年によって切れる,の意〕
樹木が年によって果実を結ばないこと。多く,人が時運に恵まれないことをたとえていう。年切れ。「いかでかく―もせぬ種もがな/大和 120」
(2)あることをするのに,年数に期限を設けること。年限。[日葡]
年切り
ねんきり [4][0] 【年切り】
(1)奉公人などの,約束した年限。契約した年季。「手形の十年より外に―まして/浮世草子・一代男 8」
(2)年季奉公。また,その奉公人。普通,二年以上の長期のものをいう。「一門衆から―置けとあれば/浮世草子・織留 5」
年切れ
ねんぎれ [0] 【年切れ】
⇒としぎり(年切)
年刊
ねんかん [0] 【年刊】
一年に一度刊行すること。また,その出版物。
年初
ねんしょ [1] 【年初】
年のはじめ。年頭。年始。
⇔年末
年別
ねんべつ [0] 【年別】
年によって区別すること。
年利
ねんり【年利(で)】
(at) an annual interest <of 6%> .
年利
ねんり [0][1] 【年利】
一年間を単位として定めた利率。年利率。
→月利
→日歩(ヒブ)
年利率
ねんりりつ [3] 【年利率】
「年利」に同じ。
年割
としわり [0] 【年割(り)】
その年ごとに割り当てること。
年割
ねんわり [0] 【年割(り)】
金額・数量などを,一年分ずつに割り当てて計算すること。
年割り
ねんわり [0] 【年割(り)】
金額・数量などを,一年分ずつに割り当てて計算すること。
年割り
としわり [0] 【年割(り)】
その年ごとに割り当てること。
年功
ねんこう【年功】
long service (勤続);long experience (経験).〜を積む have long service[experience].‖年功序列 <by> seniority.年功序列制度 the seniority system.
年功
ねんこう [0] 【年功】
(1)長年の功績・功労。「―に報いる」
(2)長年の経験・熟練。「―がものをいう」
年功加俸
ねんこうかほう [5] 【年功加俸】
(旧法で)年功により官公吏が給付される本俸以外の俸給。
年功序列
ねんこうじょれつ [0][5] 【年功序列】
勤続年数や年齢によって,職場での地位や賃金が決まること。
年功賃金
ねんこうちんぎん [5] 【年功賃金】
勤続年数や年齢などの要素によって決められる賃金。年功序列型賃金。
年半
としなか [0][3] 【年半・年中】
一年の半ば。
年占
としうら [0] 【年占】
一年の吉凶を占うこと。特に年の初めに,その年の農作の豊凶や天候を占うこと。
年収
ねんしゅう [0] 【年収】
一年間の収入。
年収
ねんしゅう【年収】
an annual income.
年取り
としとり [3][4] 【年取り】
(1)年を取ること。年齢が多くなること。加年。
(2)大晦日(オオミソカ)の夜行う年越しの行事。おとしとり。[季]冬。
年取り物
としとりもの [6][0] 【年取り物】
年を越し,新年を祝うのに必要な物。
年取り魚
としとりざかな [5] 【年取り魚】
大晦日(オオミソカ)の夜,越年に吉例として用いられる魚。サケ・ブリなど。
年取る
としと・る [3] 【年取る】 (動ラ五[四])
(1)年齢がふえる。老いる。「―・った両親」
(2)新年を迎える。「あらたまのここに―・る豆男/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡」
年号
ねんごう【年号】
the name of an era.→英和
年号
ねんごう [3] 【年号】
元号(ゲンゴウ)の一般的な言い方。
→元号
年周視差
ねんしゅうしさ ネンシウ― [5] 【年周視差】
地球が太陽の周りを公転運動しているために,地球から見た天体の方向が一年を周期として変化する現象。このため,天体は一般に楕円を描いて運動するように見えるが,その楕円の半長軸を見張る角度の大きさをいうこともある。
→視差
年周運動
ねんしゅううんどう ネンシウ― [5] 【年周運動】
一年間を周期とする運動。一般には太陽の天球上の動きについていう。見かけ上の太陽は(黄道を)毎日一度弱ずつ星座の中を東へ移動し,三六五・二五六四日(一恒星年)で元の位置に戻る。太陽の年周運動は,地球の公転による見かけ上のもの。
年商
ねんしょう [0] 【年商】
一年間の総売上高。
年商
ねんしょう【年商】
a yearly[an annual]turnover.〜60億円である turn over six billion yen a year.→英和
年回
ねんかい [0] 【年回】
⇒年忌(ネンキ)
年回り
としまわり [3] 【年回り】
(1)年齢による運勢の吉凶。男の四二歳,女の三三歳を最悪とするなど。「今年は―が悪い」
(2)としごろ。年配。年齢。「二人は―が似ている」
年回りが良い
としまわり【年回りが良い(悪い)】
be in one's (un)lucky year.
年報
ねんぽう [0] 【年報】
一年間の出来事・統計数値などを記した報告書。
年報
ねんぽう【年報】
an annual report.
年増
としま【年増】
a middle-aged woman.
年増
としま [0] 【年増】
娘盛りを過ぎて少し年を取った婦人。近世には二〇歳前後をさしたが現代では三〇〜四〇歳くらいをいうなど,年齢は時代によって若干前後する。
→中(チユウ)年増
→大(オオ)年増
年増女
としまおんな [4] 【年増女】
娘盛りを過ぎて,やや年を取った婦人。としま。
年増盛り
としまざかり [4] 【年増盛り】
娘盛りを過ぎて,女として最も成熟した年頃。
年央
ねんおう [0] 【年央】
一年のなかば。「―人口」
年契
ねんけい [0] 【年契】
二国以上の歴史を,年代順に対照列記した表。
年女
としおんな [3] 【年女】
生まれ年が,その年の干支(エト)にあたる女。
年始
ねんし [1] 【年始】
(1)年の初め。年頭。
⇔年末
(2)年の初めを祝うこと。また,年頭の挨拶(アイサツ)。年賀。[季]新年。「―に行く」
年始
ねんし【年始】
⇒年賀.
年始回り
ねんしまわり [4] 【年始回り】
新年の挨拶のため,親類・知人の家をまわり歩くこと。
年始帳
ねんしちょう [0] 【年始帳】
年始に訪れた人が姓名を記入する帳面。「―名までよろけるいい機嫌/柳多留 101」
年始状
ねんしじょう [0][3] 【年始状】
「年賀状」に同じ。[季]新年。
年子
としご [2] 【年子】
同じ母親から一つ違いで生まれた子供。
年子
としご【年子】
a child born within a year of another.
年季
ねんき【年季】
one's term of service;apprenticeship (年季奉公).→英和
〜が明ける One's term is up.〜を済ます serve out one's apprenticeship.‖年季奉公をする be apprenticed <to> .
年季
ねんき [0] 【年季】
(1)奉公人を雇うときに約束した年限。一年を一季とし,普通10年を限度とする。
(2)「年季奉公」に同じ。「いまだ―の小者(コモノ)あがり/浮世草子・織留 6」
年季勤め
ねんきづとめ [4] 【年季勤め】
⇒年季奉公(ボウコウ)
年季売り
ねんきうり [0] 【年季売り】
中世・近世,不動産売買形式の一。年限を定めて土地を売り,年限終了後,売り主にもどすもの。
年季奉公
ねんきぼうこう [4] 【年季奉公】
年季を定めて,雇われて働くこと。年切り奉公。年季勤め。
年季婿
ねんきむこ [4] 【年季婿】
約束した一定期間,男が嫁方に住みこんで働き,期間がすぎたら嫁を連れて自家に戻る婚姻形態。また,その婿。その期間により,三年婿・五年婿などという。東北地方で近年まであった習俗。帰り婿。
年季小作
ねんきこさく [4] 【年季小作】
年限を定めて農地を他に貸し付け,小作料を納めさせること。
年季明け
ねんきあけ [0] 【年季明け】
年季が満了すること。年明き。
年季者
ねんきもの [0] 【年季者】
年季奉公をする人。
年季証文
ねんきしょうもん [4] 【年季証文】
約束した期間働く旨を記した文書。年季手形。年季状。
年官
ねんかん 【年官】
年給の一。平安時代以降,皇族・后妃・公卿(クギヨウ)および尚侍・典侍・掌侍などに与えられた,地方官・京官を申請する権利。除目(ジモク)の際,任官を希望する者に代わって申請し,その任料を収入とした。
→年給(2)
年寄
としより [3][4] 【年寄(り)】
(1)年を取っている人。老人。
(2)武家で,政務にあずかる重臣。室町幕府の評定衆・引付衆,江戸幕府の老中,大名の家老など。
(3)江戸時代,農村で,名主・庄屋を補佐する村役人。組頭(クミガシラ)。
(4)江戸時代,江戸で,町名主の上にあって市政をあずかるもの。
(5)相撲で,引退した力士・行司などで年寄株をもち,相撲協会の運営や,各部屋における力士の養成にあたる者。日本相撲協会評議員。
年寄り
としより【年寄り】
an old man[woman];the old[aged](総称).→英和
〜じみている be old before one's time.
年寄り
としより [3][4] 【年寄(り)】
(1)年を取っている人。老人。
(2)武家で,政務にあずかる重臣。室町幕府の評定衆・引付衆,江戸幕府の老中,大名の家老など。
(3)江戸時代,農村で,名主・庄屋を補佐する村役人。組頭(クミガシラ)。
(4)江戸時代,江戸で,町名主の上にあって市政をあずかるもの。
(5)相撲で,引退した力士・行司などで年寄株をもち,相撲協会の運営や,各部屋における力士の養成にあたる者。日本相撲協会評議員。
年寄り子
としよりご [4] 【年寄(り)子】
親が年老いてから生まれた子。
年寄り染みる
としよりじ・みる [6] 【年寄(り)染みる】 (動マ上一)
年寄りらしい様子や考え方になる。「―・みたことを言う」
年寄り臭い
としよりくさ・い [6] 【年寄(り)臭い】 (形)[文]ク としよりくさ・し
年寄りのようだ。老人めいている。「若いくせに―・い考え方をする」
年寄る
としよ・る [3] 【年寄る】 (動ラ五[四])
年を取る。老いる。「近頃は,―・つたため,案内はするが,荷は担がないと言つて/日本北アルプス縦断記(烏水)」
年寄子
としよりご [4] 【年寄(り)子】
親が年老いてから生まれた子。
年寄役
としよりやく [0] 【年寄役】
(1)「年役(トシヤク)」に同じ。
(2)金座の役名。地金の鑑定,本金・試金石の保管および金座の総取り締まりを行なった者。
年寄染みる
としよりじ・みる [6] 【年寄(り)染みる】 (動マ上一)
年寄りらしい様子や考え方になる。「―・みたことを言う」
年寄臭い
としよりくさ・い [6] 【年寄(り)臭い】 (形)[文]ク としよりくさ・し
年寄りのようだ。老人めいている。「若いくせに―・い考え方をする」
年寄衆
としよりしゅう [4] 【年寄衆】
(1)議奏(ギソウ)の異名。
(2)家老。
(3)江戸幕府の職名。天和・貞享(1681-1688)以後,正式の名称としては老中がこれに代わって用いられるようになった。
年少
ねんしょう [0] 【年少】 (名・形動)[文]ナリ
年齢が少ないこと。若いこと。幼いこと。また,そのさま。
⇔年長
「―者」「―の子」「幼稚園の―組」
年少
ねんしょう【年少】
youth.→英和
〜の young;→英和
juvenile (年少者の).→英和
‖年少者 a youth;a minor (未成年).
年少労働
ねんしょうろうどう [5] 【年少労働】
年少者による労働。労働基準法では一五歳未満の児童の雇用を原則として禁止し,一八歳未満の年少者には特別の保護措置を規定する。
年尾
ねんび [1] 【年尾】
年の暮れ。年末。
年嵩
としかさ [0] 【年嵩】
(1)年上であること。また,その人。年長。「一つ―の人」
(2)年齢。「―のいった人」
年嵩の
としかさ【年嵩の】
elderly (年輩の).
年差
ねんさ [1] 【年差】
月の黄経運動の不等(遅速)の一種。振幅〇・一九度。周期は一近点年(365.2596日)。ティコ=ブラーエの発見による。
年年
としどし [2] 【年年】
年が経つにつれて。年ごと。ねんねん。「―に盛んになる」
年年
ねんねん [0] 【年年】
その年その年。毎年。また,年がたつにつれて。年一年。副詞的にも用いる。「―需要が増える」
年年歳歳
ねんねんさいさい [0] 【年年歳歳】
毎年毎年。年どし。
年序
ねんじょ [1] 【年序】
年月。年数。歳月。「多くの―を経たるに/今昔 11」
年序法
ねんじょほう [0] 【年序法】
⇒年紀法(ネンキホウ)
年度
ねんど【年度】
‖会計年度 a fiscal year.学年度 a school year.本年度 the[this]current year.
年度
ねんど [1] 【年度】
事務・会計決算などの便宜のために設けた一年の期間。年次。「会計―」
年度初め
ねんどはじめ [4] 【年度初め】
年度の初め。
年度替り
ねんどがわり [4] 【年度替(わ)り】
年度が次年度に移行すること。また,その時期。
年度替わり
ねんどがわり [4] 【年度替(わ)り】
年度が次年度に移行すること。また,その時期。
年度末
ねんどまつ [3][0] 【年度末】
年度の終わり。「―に支払う」
年延え
としばえ [3] 【年延え】
〔「としばい」とも〕
(1)年のほど。年かっこう。年齢。
(2)年をとっていること。年配。
年式
ねんしき [0] 【年式】
自動車など機械の,その年その年に開発される型。「―が古い」
年弱
としよわ [0] 【年弱】 (名・形動)[文]ナリ
(1)数え年で年齢を数える場合,その年の後半に生まれた・こと(さま)。また,そのような人をもいう。
⇔年強(トシヅヨ)
(2)年下である・こと(さま)。年若。「―な女に対して/彼岸過迄(漱石)」
年強
としづよ [0] 【年強】 (名・形動)[文]ナリ
(1)数え年で年を数える場合,その年の前半に生まれた・こと(さま)。また,そのような人をもいう。
⇔年弱(トシヨワ)
「けふさくは―なれや花の兄/犬子集」
(2)年上であること。年長。
年役
としやく [0] 【年役】
老年の者は経験を積んでいるから,というので勤めさせられる役目。年寄役。
年忌
ねんき [0] 【年忌】
〔仏〕 人の死後,毎年めぐってくる命日。また,その日に行う法要。年回。回忌。
年忘れ
としわすれ【年忘れ】
a year-end party.
年忘れ
としわすれ [3] 【年忘れ】
年の終わりに,一年間の労苦を忘れるために開く酒宴。忘年会。[季]冬。《―老は淋しく笑まひをり/虚子》
年恰好
としかっこう [3] ―カツカウ 【年恰好】 ・ ―カクカウ 【年格好】
年齢のころあい。大体の年齢。年頃。「―は三十五,六というところだ」
年戒
ねんかい [0] 【年戒】
〔仏〕 受戒して僧となってからの年数。戒臈(カイロウ)。年臘(ネンロウ)。
年所
ねんしょ [1] 【年所】
〔「所」は助字〕
年月。歳月。「多くの―を経て,事業の完成を見た」
年払い
ねんばらい [3] 【年払い】
(1)「年賦(ネンプ)」に同じ。
(2)一年分をまとめて一度に払うこと。
年挙
ねんきょ [1] 【年挙】
紀伝・明経(ミヨウギヨウ)・明法(ミヨウボウ)・算の四道および勧学院・奨学院・学館院が,その学生を毎年または隔年に諸国の掾(ジヨウ)に推挙したこと。四道三院の年挙。
年掛け
ねんがけ [0] 【年掛け】
毎年一定額をかける掛け方。
年数
ねんすう【年数】
(the number of) years.
年数
ねんすう [3] 【年数】
年の数。「―を経る」「勤続―」
年数物
ねんすうもの [0] 【年数物】
長い年月を経た物。年代物。「―のオーバーコート」「いづれを見ても皆―/浮雲(四迷)」
年日
としび [2] 【年日】
生まれた年の干支(エト)と同じ干支の日。
年明き
ねんあき [0] 【年明き】
「年明(ネンア)け」に同じ。「―ちかきとしのこうに/安愚楽鍋(魯文)」
年明け
ねんあけ [0] 【年明け】
「年季明け」に同じ。ねんあき。
年明け
ねんあけ【年明け】
⇒年季.
年明け
としあけ [0] 【年明け】
新しい年になること。新年。「―を外国で迎える」「―早々の仕事」
年星
ねそう 【年星・年三】
〔「ねんさう」の撥音「ん」の無表記。「さう」は「しゃう」の直音表記〕
陰陽道(オンヨウドウ)で,生まれ年にあたる星をまつって除災・開運を祈ること。一説に正月・五月・九月に仏事・斎戒などをすること。「亮の姫宮―始めたりしに/経信集」
年星
ねんそう 【年星・年三】
⇒ねそう(年星)
年時
ねんじ [1] 【年時】
そのことが行われた年や月など。
年暮
ねんぼ [1] 【年暮】
年の暮れ。歳末。歳暮(サイボ)。
年月
としつき [2] 【年月】
(1)年と月。歳月(サイゲツ)。ねんげつ。
(2)長い時間。多くの歳月。「―が経つ」「十年の―を重ねる」
(3)年来。年頃。多年。「―探し求めていたもの」
年月
としつき【年月】
<for> years.
年月
ねんげつ [1] 【年月】
年と月。歳月。としつき。「―を経る」
年月
ねんげつ【年月】
time;→英和
years.
年月日
ねんがっぴ [3] 【年月日】
あることが行われた,年と月と日。「―を記入する」
年月日
ねんがっぴ【年月日】
(a) date.→英和
年期
ねんき [0] 【年期】
一年を単位として定めた期間。「年季」と同義で用いることもある。
年木
としぎ [2] 【年木】
〔「としき」とも〕
(1)新春用に,年末に切り出しておく薪。節木(セチギ)。[季]冬。
(2)「鬼打ち木」に同じ。
年末
ねんまつ【年末】
the end of the year.→英和
〜の year-end.‖年末調整 year-end adjustment (税の).年末ボーナス the year-end bonus.
年末
ねんまつ [0] 【年末】
一年の終わり。歳暮(サイボ)。歳末。
⇔年始
⇔年初
年末調整
ねんまつちょうせい [5] 【年末調整】
給与所得から源泉徴収した所得税額の過不足を年末に精算すること。
年来
ねんらい【年来】
〔副〕for years.〜の long-cherished <desire> .40〜の豊作 the richest harvest in the past forty years.
年来
ねんらい [1][0] 【年来】
(1)何年も前から続いていること。長年。副詞的にも用いる。「―の望み」「彼は―東京の空気を吸つて生きてゐる/門(漱石)」
(2)数年来の経験があること。「おめえもよほどな―と見えるが/洒落本・公大無多言」
年格好
としかっこう [3] ―カツカウ 【年恰好】 ・ ―カクカウ 【年格好】
年齢のころあい。大体の年齢。年頃。「―は三十五,六というところだ」
年格好が君ぐらいの
としかっこう【年格好が君(四十)ぐらいの】
<a man> of about your age (forty).
年棚
としだな [0] 【年棚】
「歳徳棚(トシトクダナ)」に同じ。[季]新年。
年次
としなみ 【年次・年並(み)】
(1)としごと。毎年。「八百万そこらの神の―によるひる守る君が御代かな/新続古今(神祇)」
(2)普通の年ぐらいであること。平年並み。
年次
ねんじ [1] 【年次】
(1)一年ごとに順を追うこと。「―計画」
(2)年の順序。長幼の順序。「卒業―」
(3)「年度」に同じ。「―予算」
年次の
ねんじ【年次の】
annual.→英和
年次有給休暇
ねんじゆうきゅうきゅうか [8] 【年次有給休暇】
勤続年数・出勤日数に応じて,一定の基準に基づき年間に何日と定めた有給休暇。労働基準法では,原則として勤続六か月では最低一〇日,一年六か月以上は一年増すごとに一日増加するが,二〇日を超えることはないと定めている。
年歯
ねんし [1] 【年歯】
年齢。よわい。としは。「自ら―を語つたことが無いので/渋江抽斎(鴎外)」
年歯
としは [0] 【年端・年歯】
〔「年歯(ネンシ)」の訓読み〕
年齢のほど。年の端。
年歳
ねんさい [0] 【年歳】
〔「とし」を中国の周では「年」,夏(カ)では「歳」といったことから〕
とし。
年毎
としごと [3] 【年毎】
毎年。一年一年。「―に大きくなる」
年毎に
としごと【年毎に】
every year;yearly.→英和
年波
としなみ [0] 【年波】
〔「年が寄る」と「波が寄る」とを掛けた語〕
年をとること。「寄る―には勝てないねえ」
年波に
としなみ【(寄る)年波に】
with age.
年深し
としふか・し 【年深し】 (形ク)
何年も経っている。年老いている。「―・き身の冠を掛けむ/源氏(若菜下)」
年無し
ねんなし [0] 【年無し】
〔「としなし」とも〕
釣魚で,年数が推定できない大物。アイナメ・クロダイなどにいう。
年爵
ねんしゃく 【年爵】
年給の一。平安時代以降,皇族・后妃・公卿(クギヨウ)および尚侍・内侍・掌侍などに与えられた,叙爵(従五位下)を申請する権利。叙位の際,爵位を希望する者を申請してやり,その叙料を収入とした。冠(コウブリ)。
年率
ねんりつ [0] 【年率】
一年間を単位として数えた比率・利率。「―3パーセントの経済成長率」
年玉
ねんぎょく [0] 【年玉】
新年を祝って贈る金品。としだま。「―ヲヤル/ヘボン」
年玉
としだま [0] 【年玉】
〔年賜の意〕
新年の祝儀として贈る物。おとしだま。ねんぎょく。[季]新年。
年産
ねんさん [0] 【年産】
一年当たりの産出高。「―五〇万台」
年産
ねんさん【年産(額)】
an annual output.
年用意
としようい [3] 【年用意】
新年を迎えるためのいろいろの用意をすること。掃除,床の飾り,注連縄(シメナワ)張り,新年用の買い物,料理の準備など。[季]冬。
年甲斐
としがい [0] 【年甲斐】
年齢にふさわしい思慮分別。
年甲斐もない[く]
としがい【年甲斐もない[く]】
ought to know better at one's age.
年男
としおとこ【年男】
a bean-thrower at the Setsubun ritual.
年男
としおとこ [3] 【年男】
(1)生まれ年が,その年の干支(エト)にあたる男。節分の豆まき役とされる。[季]冬。
(2)昔,武家で新年の諸儀式を行なった役。門松を立て,若水を汲み,歳徳(トシトク)神の神棚を飾り付け,節分の豆まきをする。
年番
ねんばん [0] 【年番】
一年ごとに交代して勤めること。また,その番に当たっている人。
年病み
としやみ 【年病み】
老年のために出る病気。老衰病。老病。「なにもう―だらうわな/滑稽本・浮世風呂 2」
年百年中
ねんびゃくねんじゅう [1][1][5] 【年百年中】 (副)
「年がら年中」に同じ。「おいらのやうに―吉原(ナカ)へ計(バカ)りはいり込んでゐちやあ/安愚楽鍋(魯文)」
年盛り
としざかり [3] 【年盛り】
(1)血気盛んな年頃。若盛り。
(2)働き盛りの年頃。壮年。
年礼
ねんれい [0] 【年礼】
新年の挨拶(アイサツ)。また,そのための訪問。年始。[季]新年。
年神
としがみ [0] 【年神・歳神】
(1)正月に家々でまつる神。来方神信仰と結びついており,また稲作を守る神としての性格も強い。[季]新年。
(2)「歳徳神(トシトクジン)」に同じ。
年祭
ねんさい【年祭】
an anniversary (of birth,etc.).→英和
三十年祭 the 30th anniversary.⇒百(二百,三百)年(祭).
年祭
ねんさい [0] 【年祭】
祥月命日に毎年行う祭事。
年租
ねんそ [1] 【年租】
年ごとに納める租税。
年税
ねんぜい [0] 【年税】
年ごとに納める税。
年積み月
としつみづき 【年積み月】
陰暦一二月の異名。
年窯
ねんよう [0] 【年窯】
中国清代,雍正年間(1723-1735)に景徳鎮の官窯で焼かれた磁器。年希尭が製作の監督であったところからの名という。また,特に灰鼠色をした年窯青磁をいうことも多い。
年立て
としだて [0] 【年立て】
年表。年紀。紀年。
年端
としは [0] 【年端・年歯】
〔「年歯(ネンシ)」の訓読み〕
年齢のほど。年の端。
年端もいかぬ幼児
としは【年端もいかぬ幼児】
an innocent little child; <話> a sweet little thing.
年筮
ねんぜい [0] 【年筮】
その年のうらない。
年算
ねんさん [0] 【年算】
年齢。とし。「―の賀」
年籠り
としごもり [3] 【年籠り】
大晦日(オオミソカ)の夜,社寺などにこもって新年を迎えること。[季]冬。
年紀
ねんき [1] 【年紀・年記】
(1)年号。
(2)年。年数。「始祖大師我山を建立より以来(コノカタ)―遥かなり/盛衰記 10」
(3)年齢。[節用集(易林本)]
年紀法
ねんきほう [0] 【年紀法】
中世の法理の一。他人の所領を占有した状態が一定期間継続した場合は,その所領に対する占有権を主張しうることを定めた法。貞永式目で20年と明記されて以来,鎌倉幕府の裁判規範のほか,同時期の本所・公家法,後代の武家法(室町幕府法・戦国法)に深い影響を与えた。年序法。
年給
ねんきゅう [0] 【年給】
(1)一年を単位とした俸給。年俸。
(2)〔「年料給分」の略〕
平安時代,皇族・后妃・公卿(クギヨウ)および尚侍・典侍・掌侍などに毎年与えられた年官と年爵。
年縄
としなわ [0][2] 【年縄】
正月に用いる注連縄(シメナワ)。
年老いる
としお・いる [4] 【年老いる】 (動ア上一)[文]ヤ上二 としお・ゆ
年をとる。「―・いた男」
年臘
ねんろう [0] 【年臘】
⇒年戒(ネンカイ)
年若
としわか [0] 【年若】 (名・形動)[文]ナリ
年齢の若い・こと(さま)。また,そういう人をもいう。若年。「―な男」
年若い
としわか・い 【年若い】 (形)
年齢が若い。「まだ―・い妻」
年行
ねんぎょう [0] 【年行】
年々の修行。毎年の修行。
年行き
としゆき 【年行き】
年を取っていること。「―の若衆/浮世草子・禁短気」
年行事
ねんぎょうじ 【年行事】
一年交代で勤める,総代・世話人などの当番役。
年表
ねんぴょう【年表】
a chronological table.
年表
ねんぴょう [0] 【年表】
歴史上の出来事を年代順に記した表。「科学史―」
年見
としみ 【年見】
東北地方で,正月一四日の夜に早稲(ワセ)・中稲(ナカテ)・晩稲(オクテ)に見立てた餅を白米の上にのせ,米粒のつき方でどの作種が豊作になるかを占う行事。
年記
ねんき [1] 【年紀・年記】
(1)年号。
(2)年。年数。「始祖大師我山を建立より以来(コノカタ)―遥かなり/盛衰記 10」
(3)年齢。[節用集(易林本)]
年詮索
としせんさく 【年詮索】
年齢をたずねること。「かかる一座にて―は用捨(ヨウシヤ)あるべし/浮世草子・一代男 2」
年譜
ねんぷ【年譜】
a biographical note;a chronological history.
年譜
ねんぷ [0] 【年譜】
個人や団体などの出来事を年月順に記したもの。
年豆
としまめ [2] 【年豆】
節分の夜まく豆。年の豆。
年貢
ねんぐ [0] 【年貢】
(1)田畑の耕作者が領主に毎年納入する貢租。普通,米・麦・大豆などの生産物を納めたが,鎌倉時代中期以降次第に銭納が多くなった。江戸時代には田は米納が原則で,畑は銭納も認められた。
(2)明治以降,小作料の称。
年貢
ねんぐ【年貢】
land tax (地租);ground-rent (地代).
年貢割付
ねんぐわりつけ [4] 【年貢割付】
江戸時代,地方三帳の一。決定された租税の額を,村方へ通告する帳簿。年貢割付帳。年貢可納(オサムベキ)割付。下げ札。
年貢皆済目録
ねんぐかいさいもくろく [8] 【年貢皆済目録】
江戸時代の地方(ジカタ)三帳の一。領主より農村に出す正規の年貢領収証。皆済目録。
年賀
ねんが [1] 【年賀】
(1)新年を祝う挨拶。また,その意を込めて贈る品物。[季]新年。
(2)長寿の祝い。六〇歳・七〇歳などの祝い。賀の祝。算賀。
年賀
ねんが【年賀】
the New Year's greetings.〜に行く make a New Year's call.‖年賀状 a New Year's card.年賀郵便 New Year's mail.
年賀特別郵便
ねんがとくべつゆうびん [8][1][5] 【年賀特別郵便】
郵便物の特殊取扱の一。年内の一定期間内に差し出された年賀葉書を,翌年1月1日の最先便から配達する扱いのもの。年賀郵便。
年賀状
ねんがじょう [3][0] 【年賀状】
新年を祝って書き送る葉書・手紙。賀状。年始状。[季]新年。
年賀葉書
ねんがはがき [4] 【年賀葉書】
(1)新年を祝って出される葉書。
(2)年賀状用に作られた官製・私製の葉書。
年賦
ねんぷ【年賦(で)】
(in) annual installments.
年賦
ねんぷ [0] 【年賦】
分割払いの一。負債などを毎年一定額ずつ分割して支払う方式。年払い。年分(ネンブン)。
年賦金
ねんぷきん [0][3] 【年賦金】
年賦における,一回の支払い額。
年越し
としこし【年越し】
⇒越年,大晦日(おおみそか).
年越し
としこし [0][4] 【年越し】 (名)スル
(1)大晦日(オオミソカ)を過ごし正月を迎えること。また,大晦日の夜。[季]冬。
(2)節分の夜。
年越し蕎麦
としこしそば [5] 【年越し蕎麦】
細く長くとの縁起から,大晦日の夜にそばを食べる風習。また,そのそば。晦日(ミソカ)そば。[季]冬。
年越し詣で
としこしもうで [5] 【年越し詣で】
節分の夜,歳徳(トシトク)に当たる社寺に参詣すること。
年足
ねんあし [0][1] 【年足】
取引で,年間の相場の動きを罫線(ケイセン)で表したグラフ。年間の足取り表。
年較差
ねんかくさ [3] 【年較差】
一年のうちの最高(大)値と最低(小)値との差。通常,最暖月の平均気温と最寒月の平均気温との差をいう。ねんこうさ。
年輩
ねんぱい【年輩】
age.→英和
同〜の of[about]the same age.→英和
〜の elderly;middle-aged (中年の).
年輩
ねんぱい [0] 【年輩・年配】
(1)ある範囲内の,およその年齢。年のほど。「同じ―の人」「五〇―の男」
(2)相当の年齢。中年以上にいう。「声から察すると―の人らしい」
年輪
ねんりん【年輪】
an annual ring.
年輪
ねんりん [0] 【年輪】
(1)樹木の横断面に見られる同心円状の輪。一年間に形成された材の組織の生長が春は粗く,夏秋にかけて次第に密になるためにできる層。
(2)人の成長や修業の積み重ね。「―を重ねた芸」
年迎え
としむかえ [3] 【年迎え】
(正月の準備をすべて済ませて)新年を迎えること。迎春。
⇔年送り
[季]冬。
年送り
としおくり [3] 【年送り】
(年内に済ませるべきことを済ませて)その年を終えること。
⇔年迎え
[季]冬。
年配
ねんぱい [0] 【年輩・年配】
(1)ある範囲内の,およその年齢。年のほど。「同じ―の人」「五〇―の男」
(2)相当の年齢。中年以上にいう。「声から察すると―の人らしい」
年酒
ねんしゅ [1] 【年酒】
新年を祝う酒や屠蘇(トソ)。また,年始の客にすすめる酒。[季]新年。《帰省して母につがるゝ―かな/酒井黙禅》
年重ねの祝
としがさねのいわい 【年重ねの祝(い)】
二月一日に,厄年の男女が厄を免れるために再び正月祝いをして,年を一つ多くとったことにする祝い。重ねの正月。五九(ゴク)の祝い。年取り直し。
年重ねの祝い
としがさねのいわい 【年重ねの祝(い)】
二月一日に,厄年の男女が厄を免れるために再び正月祝いをして,年を一つ多くとったことにする祝い。重ねの正月。五九(ゴク)の祝い。年取り直し。
年金
ねんきん【年金】
a pension;→英和
an annuity.→英和
年金受給者 an annuitant;→英和
a pensioner.→英和
年金制度 a pension system.
年金
ねんきん [0] 【年金】
毎年一定の金額を定期的に給付する制度の下で,支払われる金銭。老齢・退職・疾病・死亡などによる所得喪失に対する保障の目的をもつ。運営主体により公的年金・私的年金の区分がある。
年金保険
ねんきんほけん [5] 【年金保険】
保険金額を年金として,終身または一定期間中,定期的に一定額の支払いを約する保険制度。
⇔資金保険
年金信託
ねんきんしんたく [5] 【年金信託】
年金給付のため,原資の管理・運用・給付など一切の運営を包括的に受託する信託。
年金公債
ねんきんこうさい [5] 【年金公債】
利子と元金の一部を年金形式で支払う公債。
年金基金
ねんきんききん [6][5] 【年金基金】
年金制度によって集められ,年金支払いの元資となる基金。運用は信託銀行と生命保険会社が行う。
年銭
としせん [3][0] 【年銭】
厄年の人が厄落としのまじないとして,四つ辻(ツジ)などに自分の年の数だけの金銭を投げ捨てること。また,その金銭。
年鑑
ねんかん [0] 【年鑑】
ある分野の一年間の出来事・統計などを収録・解説した,年刊の刊行物。イヤーブック。
年鑑
ねんかん【年鑑】
a yearbook.→英和
年長
ねんちょう [0] 【年長】 (名・形動)[文]ナリ
年齢が上である・こと(さま)。
⇔年少
「私より三つ―の人」「―者を敬う」
年長の
ねんちょう【年長の】
older;senior.→英和
年長者 a senior.→英和
年間
ねんかん [0] 【年間】
(1)一年の間(アイダ)。「―所得」「―降雨量」
(2) [1]
ある年代の間。多く年代を表す語と複合して用いられる。「寛永―」
年間の
ねんかん【年間の】
annual;→英和
yearly.→英和
年限
ねんげん [3] 【年限】
年を単位に定めた期限。「約束の―がきれる」「修業―」
年限
ねんげん【年限】
a period;→英和
a term.→英和
年雇い
としやとい [3] 【年雇い】
年限を切って雇うこと。また,その雇われる人。ねんやとい。
年頃
としごろ [0] 【年頃】
(1)だいたい何歳ぐらいか,という年齢の程度。年のころ。「―は五十五,六であろうか」
(2)(女性の)結婚に適する年齢。また,そういう年齢になっていること。適齢期。妙齢。「―の娘」
(3)(上に修飾語を伴って)そうなる年齢。「遊びたい―」「反抗しがちな―」
(4) [2]
幾年かの間。ここ数年の間。副詞的にも用いる。「―丹精して/当世書生気質(逍遥)」
年頃の
としごろ【年頃の】
marriageable;→英和
of marriageable age.〜になる reach a[become of]marriageable age.同じ〜 <be> about one's[the same]age.
年預
ねんにょ 【年預】
〔「ねんよ」の連声〕
⇒ねんよ(年預)
年預
ねんよ 【年預】
〔一年交代で事務を預かり行なったところから〕
平安時代以降,上皇・親王・上級貴族・大寺社などで,別当・執事のもとで実務一般を担当する中級職員・僧官。ねんにょ。
年頭
としがしら [3] 【年頭】
(1)仲間の中で,最も年齢の多いこと。また,その人。
(2)一年の初め。年始。ねんとう。
年頭
ねんとう [0] 【年頭】
一年の初め。年始。[季]新年。「―の挨拶(アイサツ)」
年頭
ねんとう【年頭】
the beginning of a year.→英和
〜の挨拶 the New Year's greetings.‖年頭教書 the (President's) Annual Message (to Congress) (米国大統領の).
年頭教書
ねんとうきょうしょ [5] 【年頭教書】
⇒一般教書(イツパンキヨウシヨ)
年額
ねんがく【年額】
an annual sum <of> .〜千円 1,000 yen a year.→英和
年額
ねんがく [0] 【年額】
一年当たりの額。「―五千円の会費」
年首
ねんしゅ [1] 【年首】
一年の初め。年始。年初。年頭。
年高
としだか [0] 【年高】 (名・形動)[文]ナリ
年を取っている・こと(さま)。また,そのような人をもいう。年長。年上。としかさ。「―の者」
年魚
ねんぎょ [1] 【年魚】
(1)生まれて一年以内に(産卵して)死ぬ魚。アユ・シラウオなど。
(2)アユの異名。
年魚市
あゆち 【年魚市・吾湯市】
愛知県西部の古地名。「尾張国の―郡の熱田社に在り/日本書紀(景行訓)」
年魚市潟
あゆちがた 【年魚市潟】
名古屋市南区辺りにあった入り海。((歌枕))「桜田へ鶴(タズ)鳴き渡る―潮干にけらし鶴鳴き渡る/万葉 271」
年齢
としよわい 【年齢】
とし。ねんれい。
年齢
ねんれい [0] 【年齢】
生まれてからその時までに経過した年数。とし。よわい。
→年齢[表]
年齢
ねんれい【年齢】
age.→英和
〜の割に for one's age.→英和
〜を問わず regardless of age.→英和
⇒年(とし).‖年齢制限 the age limit.年齢層 an age bracket.
年齢不問
ねんれいふもん [0] 【年齢不問】
(求人広告などで)年齢は問わない,何歳でもかまわないということ。
年齢層
ねんれいそう [3] 【年齢層】
同年齢,または一定の幅の年齢によって区分けした層。
年齢算
ねんれいざん [3] 【年齢算】
算術における四則応用問題の一。「今年父は四〇歳,子は一五歳,今から何年後に父の年齢が子の二倍になるか」といった,年齢を主題とした問題。
年齢給
ねんれいきゅう [3][0] 【年齢給】
年齢に応じて算定し,支払われる賃金。
→能力給
年齢階梯制
ねんれいかいていせい [0] 【年齢階梯制】
集団の成員を年齢に応じていくつかの階級に分け,それぞれに共同生活上の役割・機能を分担させ,集団の統合を図る社会制度。年齢階級制。
年齢集団
ねんれいしゅうだん [5] 【年齢集団】
同じ年齢・年代の人々によって構成される集団。年齢階梯制をもつ社会に多く見られる。
→若者組
幸
さち [1] 【幸】
(1)自然からとれる産物。獲物。収穫。「山の―海の―」
(2)さいわい。しあわせ。幸福。「―多かれと祈る」
(3)獲物をとる道具。「おのおの―を相易へて用ゐむ/古事記(上)」
幸
さち【幸】
⇒幸い.
幸
さき 【幸】
さいわい。繁栄。「大君の命の―の聞けば貴み/万葉 4094」
幸
こう カウ [1] 【幸】
さいわい。しあわせ。
幸
こう【幸】
good luck.〜か不幸か fortunately or unfortunately.
幸い
さいわい【幸い】
(1)[幸福]happiness;→英和
blessing.(2)[幸運]good fortune;(good) luck.→英和
〜な(に) happy(-ily);→英和
fortunate(ly);→英和
lucky(-ily).→英和
これ〜と taking advantage <of> .
(天候に)〜される be favored (with good weather).〜にも…する have the good fortune <to do> .
幸い
さいわい [0] 【幸い】
〔「さきわい」の転〕
■一■ (名・形動)[文]ナリ
(1)自分にとって望ましく感じられる状態。しあわせ。幸福。「不幸中の―」「―を得る」「―あれと祈る」
(2)ある状態が,あることをするのに都合がよいさま。「―なことに空も晴れてきた」
■二■ (副)
運よく。折よく。幸運に。「―天候に恵まれた」「―けがはなかった」
→さいわいする
幸いする
さいわい・する サイハヒ― [0] 【幸いする】 (動サ変)[文]サ変 さいはひ・す
よい結果をもたらす。「雨が―・して小火(ボヤ)ですんだ」「友人と一緒だったことも彼に―・した」
幸いに
さいわいに [0] 【幸いに】 (副)
(1)運よく。折よく。さいわい。「―好天に恵まれた」
(2)どうぞ。なにとぞ。そうしてくれれば私はしあわせであるという意を表す。「読む人―論の到らざるを咎めたまふな/小説神髄(逍遥)」
幸い木
さいわいぎ [3] 【幸い木】
(1)門松の根元に立てる木。さいぎ。
(2)魚・鳥その他正月の料理をつるして,歳末からかけておく横木。長さ一間(約1.8メートル)ほどで,注連縄(シメナワ)を下げる。「庭に―とて横わたしにして/浮世草子・胸算用 4」
幸い織
さいわいおり [0] 【幸い織(り)】
たて糸を密にして,よこ糸を数本並べて打ち込み,博多織のような畝を表した光沢のある絹織物。西陣で織られ,帯地・袋物に用いる。
幸い織り
さいわいおり [0] 【幸い織(り)】
たて糸を密にして,よこ糸を数本並べて打ち込み,博多織のような畝を表した光沢のある絹織物。西陣で織られ,帯地・袋物に用いる。
幸い茸
さいわいたけ [3] 【幸い茸】
万年茸(マンネンタケ)の異名。霊芝(レイシ)。
幸く
さけく 【幸く】 (副)
〔上代東国方言〕
「さきく」に同じ。「諸(モロモロ)は―と申す帰り来(ク)までに/万葉 4372」
幸く
さきく 【幸く】 (副)
〔「幸(サキ)」に接尾語「く」の付いた形〕
無事に。つつがなく。幸せに。「楽浪(ササナミ)の志賀の唐崎―あれど大宮人の船待ちかねつ/万葉 30」
幸す
こう・す カウ― 【幸す】 (動サ変)
(1)天皇が外出する。行幸する。「宮禁を出でて諸州に―・し/平家 10」
(2)寵愛する。「先帝に―・せられて/続紀(天平宝字二)」
幸せ
しあわせ [0] 【幸せ・仕合(わ)せ・倖せ】 (名・形動)[文]ナリ
(1)めぐりあわせがよい・こと(さま)。幸運。幸福。「友人の―を祈る」「―な生涯」
(2)めぐりあわせ。運命。「我はそも,何時ぞやも言ふ如く,―も悪ければ/仮名草子・竹斎」
(3)ことの次第。始末。「無念ながらも長らへて,さて只今の―なり/浄瑠璃・出世景清」
幸せ者
しあわせもの [0] 【幸せ者・仕合(わ)せ者】
運のよい人。果報者。
幸ひ
さきわい 【幸ひ】
しあわせ。さいわい。幸福。「―の厚き輩(トモガラ)/仏足石歌」
幸ひ人
さいわいびと 【幸ひ人】
(1)しあわせな人。幸運な人。「皆さるべき事に触れつつ,よすがつけむことをおぼしおきつるに,―多くなりぬべし/源氏(澪標)」
(2)高貴な人に愛されている女性。「祇園女御と聞えし―おはしける/平家 6」
幸ふ
ちわ・う 【幸ふ・護ふ】 (動ハ四)
〔「ち」は霊力の意〕
神が威力によって助ける。守る。「男神(ヒコガミ)も許したまひ女神(ヒメガミ)も―・ひたまひて/万葉 1753」
幸ふ
さきは・う 【幸ふ】 (動ハ四・ハ下二)
⇒さきわう
幸ふ
さいわ・う 【幸ふ】 (動ハ四)
〔「さきわう」の転〕
栄える。幸福になる。特に,良縁を得て幸福になる。「御娘八人おはしき,皆とりどりに―・ひ給へり/平家 1」
幸ふ
さきわ・う 【幸ふ】
■一■ (動ハ四)
幸運に巡り会う。豊かに栄える。「言霊(コトダマ)の―・ふ国と語り継ぎ/万葉 894」
■二■ (動ハ下二)
幸いをもたらす。栄えさせる。「いかしの御世に―・へ奉れ/祝詞(出雲国造神賀詞)」
幸ふ
ちは・う 【幸ふ・護ふ】 (動ハ四)
⇒ちわう
幸便
こうびん カウ― [0] 【幸便】
(1)(手紙などを届けるのに)ちょうどよいついで。「左記の小説―に任せ,お送り申上候/当世書生気質(逍遥)」
(2)人に託する手紙の書き出しに書き添える語。
幸先
さいさき【幸先】
<have> a good omen; <make[get]> a good start.〜よく luckily;fortunately.
幸先
さいさき [0] 【幸先】
〔「さちさき」の転〕
(1)何か事を始める最初に,その事がうまく行きそうな感じを与える出来事。きざし。
(2)前知らせ。前兆。「―がよい」
幸堂
こうどう カウダウ 【幸堂】
姓氏の一。
幸堂得知
こうどうとくち カウダウ― 【幸堂得知】
(1843-1913) 劇評家。江戸生まれ。本名,鈴木利平。号は劇神仙。根岸派の文人で,戯文や脚本を書き,考証風の劇評を発表。
幸島
こうじま カウ― 【幸島】
宮崎県串間市,日南海岸南部の沖合にある小島。亜熱帯植物が繁茂。日本ザル生息地。猿島。
幸御魂
さきみたま 【幸御魂】
人に幸福を与える神の霊魂。さきたま。「吾(アレ)は是汝(イマシ)が―・奇魂(クシミタマ)なり/日本書紀(神代上訓)」
幸徳
こうとく カウトク 【幸徳】
姓氏の一。
幸徳秋水
こうとくしゅうすい カウトクシウスイ 【幸徳秋水】
(1871-1911) 社会主義者。本名,伝次郎。高知県生まれ。「万朝報」記者。日露戦争に反対し,平民社をおこして「平民新聞」を刊行。のち無政府主義者となり,大逆事件の主謀者とされて処刑された。著「社会主義神髄」など。
幸手
さって 【幸手】
埼玉県北東部の市。近世,奥州街道の宿場町。近年,住宅地として発展。権現堂堤は桜の名所。
幸木
さいぎ [0] 【幸木】
⇒さいわいぎ(幸木)
幸水
こうすい カウ― [0] 【幸水】
ナシの一品種。扁平形で大形。芯は小さく,果肉は多汁で甘味が強く歯ざわりがよい。
幸流
こうりゅう カウリウ 【幸流】
能楽の小鼓(コツヅミ)方の流派。流祖は幸四郎次郎忠能。
幸清流
こうせいりゅう カウセイリウ 【幸清流】
〔「幸清次郎流」の略〕
能楽の小鼓(コツヅミ)方の流派。幸流から出たもので,流祖は幸久次郎友能(トモヨシ)(?-1612)。次世から清次郎を名乗る。
幸甚
こうじん カウ― [0] 【幸甚】 (名・形動)[文]ナリ
非常にありがたいと思う・こと(さま)。何よりのしあわせ。多く手紙に用いる。「御返事をいただければ―に存じます」
幸甚である
こうじん【幸甚である】
I shall be very glad[much obliged] <if…> .
幸田
こうだ カウダ 【幸田】
姓氏の一。
幸田
こうた カウタ 【幸田】
愛知県南部,額田(ヌカタ)郡の町。岡崎市と蒲郡市の間に立地し,工業団地がある。
幸田延
こうだのぶ カウダ― 【幸田延】
(1870-1946) 音楽家。東京生まれ。露伴の妹。音楽取調所(現東京芸大)一期卒。母校の教授を務め,女性初,楽壇最初の帝国芸術院会員となる。
幸田文
こうだあや カウダ― 【幸田文】
(1904-1990) 小説家・随筆家。東京生まれ。露伴の次女。女子学院卒。「終焉」など父を語る随筆で注目され,みずみずしい感覚の張りのある文体で下町の女などを描く。作品「流れる」「おとうと」など。
幸田露伴
こうだろはん カウダ― 【幸田露伴】
(1867-1947) 小説家・随筆家・考証家。江戸下谷生まれ。本名,成行(シゲユキ)。別号,蝸牛庵(カギユウアン)など。明治20年代,尾崎紅葉と並び称され,恋愛と芸道の理想を男性的気魄(キハク)に満ちた文章で表現。のち東洋的博学を基盤に随筆・史伝・考証に独自の境地を開拓。小説「風流仏」「五重塔」「連環記」,史伝「運命」,また「評釈芭蕉七部集」など。
幸祥光
こうよしみつ カウ― 【幸祥光】
(1892-1977) 能楽師。小鼓(コツヅミ)方幸流宗家。本名,五郎。東京生まれ。音色と間拍子の絶妙さで,天才的な名人と評された。
幸福
こうふく【幸福】
happiness;→英和
welfare;→英和
good fortune[luck](幸運).〜な happy;→英和
fortunate[lucky].→英和
〜に暮らす lead[live]a happy life.
幸福
こうふく カウ― [0] 【幸福】 (名・形動)[文]ナリ
不自由や不満もなく,心が満ち足りている・こと(さま)。しあわせ。
⇔不幸
「―な人生」「子供の―を願う」
[派生] ――さ(名)
幸福の木
こうふくのき カウ― [0][6] 【幸福の木】
リュウゼツラン科リュウケツジュ属の観葉植物マッサンゲアナの別名。
幸福主義
こうふくしゅぎ カウ― [5] 【幸福主義】
〔eudemonism〕
幸福を価値の規準,善とし,これの実現を目的とする倫理説。個人の幸福を意味する場合と,公衆の福祉が追求される場合とがある。幸福説。
幸福追求権
こうふくついきゅうけん カウ―ツイキウ― [7] 【幸福追求権】
個人が人間としての幸福を追求する権利。憲法は公共の福祉に反しない限り,最大に尊重されるべき権利とする。
幸臣
こうしん カウ― [0] 【幸臣】
かわいがっている家臣。寵臣(チヨウシン)。
幸若
こうわか カウ― [0] 【幸若】
「幸若舞」の略。
幸若舞
こうわかまい カウ―マヒ [4][0] 【幸若舞】
主として室町時代に流行した舞曲。桃井(モモノイ)直詮(幼名,幸若丸)の創始という。語りを主とし,扇拍子・小鼓・笛などの音曲に合わせて舞う。曲舞(クセマイ)の一種で,曲節は声明(シヨウミヨウ)・平曲・宴曲を融合したもの。軍記物語に題材をとり,戦国武将が愛好した。大頭(ダイガシラ)・笠屋(カサヤ)の流がある。現在は福岡県山門郡瀬高町大江に残るのみ。幸若。舞。舞舞。
幸菱
さいわいびし [3] 【幸菱】
模様の名。花菱(ハナビシ)を四つあるいは多数組み合わせて全体で大きな菱形になるようにしたもの。先剣菱(センケンビシ)。
幸菱[図]
幸運
こううん カウ― [0] 【幸運・好運】 (名・形動)[文]ナリ
運がよい・こと(さま)。よいめぐりあわせ。
⇔非運
⇔不運
「―な人」「―の女神」
幸運
こううん【幸運】
(good) fortune;→英和
(good) luck.→英和
〜な(にも) fortunate(ly);→英和
lucky(-ily).→英和
幸運児 a fortune's favorite.
幸運児
こううんじ カウ― [3] 【幸運児】
運のよい人。幸運な人。
幸野
こうの カウノ 【幸野】
姓氏の一。
幸野楳嶺
こうのばいれい カウノ― 【幸野楳嶺】
(1844-1895) 日本画家。京都生まれ。京都府画学校創立に参画。門下に竹内栖鳳・川合玉堂らがいる。作品「田家秋景」など。
幸鉤
さちじ 【幸鉤】
魚がよくとれる釣り針。「弟,兄の―を持ちたまひて海に入り,魚(イオ)を釣る/日本書紀(神代下訓)」
幸阿弥
こうあみ カウアミ 【幸阿弥】
(1410-1478) 室町後期の蒔絵(マキエ)師。本名,土岐四郎左衛門道長。足利義政に仕え,入道して幸阿弥と称す。大和絵風の文様に伝統的な技法を駆使した細密な蒔絵を作った。子孫は代々幸阿弥を名乗り,将軍家の御用蒔絵師を務め,一九代まで続いた。
幹
みき【幹】
a trunk.→英和
幹
みき [1] 【幹】
〔「身木」の意〕
(1)木本植物の木質化した茎のこと。
(2)物事の主要部分。
幹
から 【幹・簳・柄】
(1)草木のみきや茎。《幹》「我がやどの穂蓼(ホタデ)古―摘み生ほし/万葉 2759」
(2)矢がら。篦(ノ)。「―はしら篦に山鳥の羽を/保元(上)」
(3)道具の柄(エ)。[和名抄]
(4)名詞の上に付いて,柄のあるものの意を表す。「―鋤」
幹事
かんじ [1] 【幹事】
(1)会や団体などの世話役。「旅行の―」「同窓会の―」
(2)中心となって業務をつかさどる役。「―長」「常任―」
幹事
かんじ【幹事】
a secretary;→英和
a manager.→英和
幹事長 a chief secretary.
幹事会社
かんじかいしゃ [4] 【幹事会社】
有価証券の募集・売り出しにあたり,引受シンジケート団を代表してその発行者または所有者と元引受に関する基本的事項の取り決めを行う証券会社。
幹回り
みきまわり [3] 【幹回り】
樹木の幹の周囲の長さ。
幹枝
かんし [0][1] 【幹枝】
(1)木の幹と枝。
(2)「干支(カンシ)」に同じ。
幹枝術
かんしじゅつ [3] 【幹枝術】
人の生年月日の干支(エト)によって,運勢・吉凶を占う術。
幹流
かんりゅう [0] 【幹流】
主となる流れ。本流。主流。
幹理
かんり [1] 【監理・幹理】 (名)スル
監督・管理すること。とりしまること。「電波―局」「私財と雖(イエドモ)之を―するの権なし/明六雑誌 35」
幹竹
からたけ [2][0] 【幹竹】
マダケまたはハチクの別名。
幹竹割
からたけわり [0] 【幹竹割(り)】
幹竹を割る時のように,刀で,縦に勢いよく真二つに切り裂くこと。「真っ向―」
幹竹割り
からたけわり [0] 【幹竹割(り)】
幹竹を割る時のように,刀で,縦に勢いよく真二つに切り裂くこと。「真っ向―」
幹糸
みきいと [0] 【幹糸】
釣りで,鉤素(ハリス)を結び仕掛けの中心となる釣り糸の部分。元素(モトス)。
幹線
かんせん【幹線】
a trunk[main]line.幹線道路 a highway.→英和
幹線
かんせん [0] 【幹線】
鉄道・道路・電話・送電線などで,重要な地域を結ぶ主要な線。本線。
⇔支線
「―道路」
幹部
かんぶ【幹部】
the (managing) staff;the leaders.‖幹部会(議) an executive meeting.幹部候補 a candidate-executive (会社の);a cadet (軍隊の).
幹部
かんぶ [1] 【幹部】
(1)団体の中心となる者。首脳。「劇団の―」「組合―」
(2)旧陸軍で将校・下士官をさす。「―宿舎」
幹部候補生
かんぶこうほせい [6] 【幹部候補生】
(1)旧陸軍で,現役兵を経験し,一定の学歴ないし資格を有する者で,予備役士官・下士官を志願し選考に合格した者。自衛隊では尉官以上の幹部自衛官になるべく教育を受けている者。
(2)将来,その団体の幹部となるとみなされている人。
幹音
かんおん [0][1] 【幹音】
全音階の基礎となる音。ハニホヘトイロで示される。ピアノの白鍵の音。本位音。
→派生音
幻
まぼろし [0] 【幻】
(1)実体がないのにあるかのように見えるもの。また,すぐ消え去るはかないもののたとえ。「こちらへ歩いて来ると見えたのは―だったのだろうか」「恋しい人を―に見る」
(2)実際にあることが確かめられないもの。「―の名画」
(3)幻術を使う者。「大空を通ふ―夢にだに見えこぬ魂の行方尋ねよ/源氏(幻)」
(4)源氏物語の巻名。第四一帖。
幻
まぼろし【幻】
a phantom;→英和
a vision;→英和
an illusion (幻想).→英和
〜のような phantom;dreamlike.→英和
幻を見る <話> see things.
幻の世
まぼろしのよ 【幻の世】
はかないこの世。「いとど―を背き捨させ給へる嬉しさを思し召されて/狭衣 3」
幻人
げんじん [0] 【幻人・眩人】
幻術を使う人。
幻住庵記
げんじゅうあんのき ゲンヂユウアン― 【幻住庵記】
俳文。松尾芭蕉作。1690年4月から七月まで滞在した,近江石山の奥にある幻住庵についての記。「猿蓑」(1691年刊)に所収。
幻像
げんぞう [0] 【幻像】
実際には存在しないのに,あるように見える姿や形。幻の姿。幻影。
幻出
げんしゅつ [0] 【幻出】 (名)スル
まぼろしのように立ちあらわれること。「好くも外の子供を糾合してあんな complot (コンプロオ)の影を―することだと思つた/青年(鴎外)」
幻化
げんけ 【幻化】
まぼろしと神通力による変化(ヘンゲ)。一切の事象には実体がないということ。「物皆―なり/徒然 91」
幻夢
げんむ [1] 【幻夢】
ゆめまぼろし。また,はかないこと。夢幻。
幻妖
げんよう [0] 【幻妖】
(1)正体のわからないばけもの。妖怪。
(2)人をまどわすこと。妖術。
幻妻
げんさい 【幻妻・衒妻】
(1)〔香具師(ヤシ)の隠語〕
妻。女。「おれががんばつて置いた,めんかのまぶい―の事よ/浄瑠璃・神霊矢口渡」
(2)女を卑しめていう語。「やくたいなる―めと,握りこぶしでつづけぶち/滑稽本・当世阿多福仮面」
幻影
げんえい [0] 【幻影】
実際には存在しないのに,存在するかのように見えるもの。まぼろし。「敵の―におびえる」
幻影
げんえい【幻影】
a vision;→英和
an illusion.→英和
幻影肢
げんえいし [3] 【幻影肢】
手足など身体の一部を喪失したあとでも,その部分がまだ存在するかのように痛みやかゆみなどを感じる現象。幻肢。
幻怪
げんかい [0] 【幻怪】 (名・形動)[文]ナリ
あやしく不思議な・こと(さま)。
幻惑
げんわく [0] 【幻惑】 (名)スル
人の目をくらまし,まどわすこと。「たくみなトリックに―される」
幻想
げんそう [0] 【幻想】
現実にないことを思い描くこと。また,その思い。「―をいだく」
幻想
げんそう【幻想】
an illusion;→英和
a vision (まぼろし);→英和
a fantasy (奇想);→英和
a (day)dream.幻想曲 a fantasia[fantasy].→英和
幻想交響曲
げんそうこうきょうきょく ゲンサウカウキヤウキヨク 【幻想交響曲】
〔原題 (フランス)Symphonie fantastique〕
ベルリオーズの標題交響曲。1830年初演。「ある芸術家の生涯の挿話」という副題がある。失恋し,阿片自殺をはかった青年芸術家が昏酔(コンスイ)状態のなかで見る奇怪な幻想を内容とする。標題交響曲中最も成功したものといわれる。
→「幻想交響曲」第2楽章(ベルリオーズ)[音声]
幻想文学
げんそうぶんがく [5] 【幻想文学】
現実にはおこらない,架空の世界の出来事を題材にした文学作品の総称。
幻想曲
げんそうきょく [3] 【幻想曲】
⇒ファンタジー(2)
幻想的
げんそうてき [0] 【幻想的】 (形動)
現実から離れた,空想の世界のようであるさま。ファンタジック。「―な音楽」
幻日
げんじつ [0] 【幻日】
太陽の左右にできる二つの光点。氷晶による光の屈折で起こる暈(カサ)の一種で,一見すると別の太陽のように見える。
→幻月
幻月
げんげつ [1] 【幻月】
月の左右にできる二つの光点。氷晶による光の屈折でおこる暈(カサ)の一種で,一見すると別の月のように見える。
→幻日
幻有
げんう [1] 【幻有】
〔仏〕 すべての事物は因縁によって生じたもので,実体として存在していないこと。また,そのような事物。
幻法
げんぽう [0] 【幻法】
魔法。妖術。
幻滅
げんめつ【幻滅】
disillusion(ment).→英和
〜を感じる be disillusioned.
幻滅
げんめつ [0] 【幻滅】 (名)スル
理想視していたものの,現実の姿に気づいて落胆すること。「実態を見て―する」
幻灯
げんとう [0] 【幻灯】
写真フィルム・図版・実物などに強い光を当てて,レンズで幕などに拡大映像を投映して見せるもの。スライド。
幻灯
げんとう【幻灯】
a film slide.‖幻灯画 a slide.幻灯器械 a (magic-lantern) projector.
幻灯機
げんとうき [3] 【幻灯機】
幻灯を映し出す装置。スライド-プロジェクター。
幻相
げんそう [0] 【幻相】
〔仏〕 まぼろしのようにはかなく無常なありさま。
幻聴
げんちょう [0] 【幻聴】
実際には音がしていないのに,聞こえるように感じること。また,その音や声。
幻肢痛
げんしつう [0] 【幻肢痛】
手や足を切断した人が,消失した手や足の部分をまだあるかのように感じ,そこに痛みを感じること。
幻臭
げんしゅう [0] 【幻臭】
対象となるものがないのに,異臭を感ずる異常知覚。幻嗅(ゲンキユウ)。
幻術
げんじゅつ [0][1] 【幻術】
(1)人の目をくらます術。魔術。妖術。
(2)手品。
幻視
げんし [0] 【幻視】
実際にはないものが,あたかもあるように見えること。「一時―幻聴を起すに至る/百物語(鴎外)」
幻覚
げんかく [0] 【幻覚】
現実にない対象が,あたかも存在するように知覚されること。幻聴・幻視・幻味・幻臭・幻触など。
幻覚
げんかく【幻覚】
a hallucination;→英和
an illusion.→英和
‖幻覚剤 hallucinogen;LSD.
幻覚犯
げんかくはん [4] 【幻覚犯】
法律上罪とならない行為を罪になると信じてなされた行為。犯罪ではない。
幼
おさな ヲサ― 【幼】
□一□形容詞「おさなし」の語幹。
□二□「おさなご」に同じ。「此―,…ちいさき手を合はせて/おらが春」
幼
よう エウ [1] 【幼】
おさないこと。また,おさない子ども。「―にして詩にすぐれ」
幼い
おさあ・い ヲサアイ 【幼い】 (形)
〔中世・近世の語〕
「おさない(幼)」の転。連体形でのみ用いる。「―・い人々/平治(下)」
幼い
おさあい ヲサアイ 【幼い】
〔形容詞「おさあい」の連体形から〕
おさないこと。また,おさない人。「―の心にさへ,親の御恩をおぼしめす/御伽草子・唐糸」
幼い
おさない【幼い】
infant;→英和
juvenile;→英和
childish <idea> ;→英和
inexperienced.→英和
〜時に(から) in (from) one's childhood.
幼い
おさな・い ヲサ― [3] 【幼い】 (形)[文]ク をさな・し
〔「長(オサ)無し」の意〕
(1)年齢がごく若い。年がゆかない。「―・い子供」
(2)考えや行動が子供っぽい。未熟だ。「―・い考え」「女児のためには親―・くなりぬべし/土左」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
幼きなし
いときな・し 【幼きなし】 (形ク)
おさない。いとけない。「―・き手して,…むろの枝につけたまへり/蜻蛉(中)」
幼けない
いとけな・い [4] 【幼けない・稚い】 (形)[文]ク いとけな・し
〔「いときなし」の転〕
おさない。あどけない。「―・いしぐさ」
[派生] ――さ(名)
幼し
おさな・し ヲサ― 【幼し】 (形ク)
⇒おさない
幼な妻
おさなづま【幼な妻】
a child wife.
幼にして
よう【幼にして】
in one's early life;as a child.→英和
幼びる
おさなび・る ヲサナ― 【幼びる】 (動ラ下二)
「おさなびる(上一)」に同じ。「手など―・れて見えけれども/住吉」
幼びる
おさな・びる ヲサナ― [4] 【幼びる】 (動バ上一)[文]バ上二 をさな・ぶ
幼く見える。子供っぽい。「今更に心の―・びた胸を躍らしてゐた/青草(秋江)」「恨み給ふけはひ―・びて/狭衣 2」
幼主
ようしゅ エウ― [1] 【幼主】
おさない君主。幼君。
幼児
おさなご【幼児】
a baby;→英和
an infant (child).→英和
幼児
ようじ エウ― [1] 【幼児】
おさない子供。児童福祉法上は満一歳から学齢までの子供。
幼児
ようじ【幼児】
a baby;→英和
a child.→英和
幼児心理学
ようじしんりがく エウ― [6] 【幼児心理学】
主に就学前の子供の心理および精神的発達を研究対象とする心理学。
→児童心理学
幼児教育
ようじきょういく エウ―ケウ― [4] 【幼児教育】
幼児に対する教育。幼稚園・保育所・家庭での教育など。
幼児期
ようじき エウ― [3] 【幼児期】
乳児期(生後一年ないし一年半の期間)以後,小学校入学までの期間。自己中心性・具体性・情緒性が特徴。前期では話し言葉の獲得・生活習慣の確立などがなされ,後期になると個性が明確になってくる。
幼児洗礼
ようじせんれい エウ― [4] 【幼児洗礼】
両親の信仰に応じて幼児に洗礼を受けさせる,キリスト教古来の慣習。一六世紀に,自覚的信仰告白を伴わない洗礼を無効とする再洗礼派を惹起せしめた。
幼児虐待
ようじぎゃくたい エウ― [1] 【幼児虐待】
⇒チャイルド-アビューズ
幼児語
ようじご エウ― [0] 【幼児語】
幼児期に特有な語彙(ゴイ)。飯(メシ)を「まんま」,歩くことを「あんよ」,犬を「わんわん」という類。
幼冲
ようちゅう エウ― [0] 【幼冲・幼沖】 (名・形動)[文]ナリ
〔「冲」「沖」はおさない意〕
おさないこと。幼稚。「七代―にして死去す/日本開化小史(卯吉)」
幼友達
おさなともだち ヲサ― [4] 【幼友達】
子供の頃からの友達。
幼名
ようみょう エウミヤウ [0][1] 【幼名】
子供のときの名前。元服前に名乗った名前。ようめい。おさなな。
幼名
ようめい エウ― [0] 【幼名】
「ようみょう(幼名)」に同じ。
幼名
おさなな ヲサ― 【幼名】
元服以前の名。童名(ワラワナ)。ようみょう。
幼君
ようくん エウ― [1] 【幼君】
おさない君主。幼主。
幼女
ようじょ【幼女】
a little girl.
幼女
ようじょ エウヂヨ [1] 【幼女】
おさない女の子。
幼妻
おさなづま ヲサ― [4] 【幼妻】
年が若くて,まだ子供っぽい感じの妻。
幼子
おさなご ヲサ― [3] 【幼子】
幼い子供。年端(トシハ)のいかない子。幼児。
幼学綱要
ようがくこうよう エウガクカウエウ 【幼学綱要】
修身教育書。七巻三冊。元田永孚(ナガザネ)著。1882年(明治15)完成。孝行・忠節・和順など儒教での徳目を例話や画を交えて説き,幼童の教化をめざしたもの。宮内省より全国の学校へ配布。のちの教育勅語の基となった。
幼孩
ようがい エウ― [0] 【幼孩】
〔「孩」は赤んぼうの意〕
ちのみご。おさなご。
幼宮
いとみや 【幼宮】
幼い皇子や皇女。「―いだき奉らむ/紫式部日記」
幼少
ようしょう エウセウ [0] 【幼少】
おさないこと。子供であること。「まだ―の頃」
幼少の頃
ようしょう【幼少の頃】
in one's childhood;as a child.→英和
幼帝
ようてい エウ― [0] 【幼帝】
幼少の帝。
幼年
ようねん エウ― [0] 【幼年】
(1)おさない年齢。おさな子。
(2)少年。子供。「―読本」
幼年学校
ようねんがっこう エウ―ガクカウ [5] 【幼年学校】
「陸軍幼年学校」の略。
幼年時代
ようねんじだい エウネン― 【幼年時代】
〔原題 (ロシア) Detstvo〕
レフ=トルストイの処女作。1852年刊。「少年時代」「青年時代」とともに自伝的三部作を成す。
幼年時代に
ようねん【幼年時代に(から)】
in (from) one's early childhood.
幼年期地形
ようねんきちけい エウ― [6] 【幼年期地形】
地形輪廻(リンネ)の初期の地形。隆起した準平原に浸食が始まり,峡谷が発達し,谷頭や谷壁では激しく下刻するが,まだ開析されない平坦面が広く残る。
幼弱
ようじゃく エウ― [0] 【幼弱】 (名・形動)[文]ナリ
おさなくてか弱いこと。おさないこと。また,そのさま。「―な者たち」
幼形成熟
ようけいせいじゅく エウケイ― [5] 【幼形成熟】
動物が幼生形のままで生殖巣が成熟して繁殖する現象。メキシコサンショウウオ・イソギンチャク類・クラゲ類などに見られる。ネオテニー。
幼心
おさなごころ ヲサ― [4] 【幼心】
理解力・判断力の十分でない子供の心。子供心。おさな心地。「―に覚えている」「―にも気の毒に思った」
幼心に
おさなごころ【幼心に】
to one's childish mind[heart].
幼心地
おさなごこち ヲサ― 【幼心地】
「おさなごころ」に同じ。「―にも,さすがに,うちまもりて伏目になりて/源氏(若紫)」
幼時
ようじ エウ― [1] 【幼時】
おさない子供のころ。幼児のころ。
幼時に
ようじ【幼時に(から)】
in (from) one's childhood.
幼木
ようぼく エウ― [0] 【幼木】
年数のたっていない樹木。若木。
幼根
ようこん エウ― [0] 【幼根】
(1)生えたばかりの細くて若い根。
(2)種子の胚にできる根。将来,主根となる。第一次根。
幼様
いとさん 【愛様・幼様】
〔「いとさま(幼様)」の転。主に関西地方でいう〕
お嬢さん。いとはん。
幼様
いとさま 【幼様】
小児をいう敬称。「お生まれなされた―の/浄瑠璃・布引滝」
幼気
いたいけ [0] 【幼気】 (形動)[文]ナリ
(1)幼くていじらしいさま。「悲しみに耐えている―な姿」
(2)幼くて,かわいらしいさま。「―な子供」
(3)小さくてかわいらしいさま。「―なる物もえやらず/仮名草子・仁勢物語」
〔「痛き気(ケ)」の転で,心が痛いほどにかわいいさまの意という〕
[派生] ――さ(名)
幼気す
いたいけ・す 【幼気す】 (動サ変)
かわいく見える。「―・したる小女房/平家 6」
幼気ない
いたいけな・い [5] 【幼気ない】 (形)
〔形容動詞「いたいけ」の形容詞化。「ない」は接尾語〕
いたいけである。「まだ―・い子供だ」
幼気らし
いたいけら・し 【幼気らし】 (形シク)
いかにもかわいげである。「孫を持つたも名ばかりで,―・しい顔も見ず/浄瑠璃・賀古教信」
幼気盛り
いたいけざかり [5] 【幼気盛り】
子供の,最もかわいい年頃。
幼沖
ようちゅう エウ― [0] 【幼冲・幼沖】 (名・形動)[文]ナリ
〔「冲」「沖」はおさない意〕
おさないこと。幼稚。「七代―にして死去す/日本開化小史(卯吉)」
幼物語
おさなものがたり ヲサ― [6] 【幼物語】
(1)幼い頃の話。
(2)童話。
幼生
ようせい エウ― [0] 【幼生】
胚と成体の中間にあって,独立した生活を営み,成体とは著しく異なった形態を示すもの。昆虫などでは幼虫ともいう。カエル類のオタマジャクシなど。
幼生器官
ようせいきかん エウ―クワン [6][5] 【幼生器官】
動物の幼生期にのみ現れて,成長後は消失する器官。オタマジャクシの尾や鰓(エラ)。一時的器官。
幼生生殖
ようせいせいしょく エウ― [5] 【幼生生殖】
幼生の体内で卵細胞が発生を始めて次の幼生を多数生ずる現象。タマバエやジストマなどに見られる。
→単為生殖
幼稚
ようち エウ― [0] 【幼稚】 (名・形動)[文]ナリ
(1)おさないこと。年が小さいこと。幼少。
(2)考え方・やり方などが未熟である・こと(さま)。「―な議論」「―な人」
(3)技術・構造などが単純である・こと(さま)。「―なからくり」
[派生] ――さ(名)
幼稚な
ようち【幼稚な】
childish;→英和
crude;→英和
primitive.→英和
幼稚園 a kindergarten.→英和
幼稚園
ようちえん エウ―ヱン [3] 【幼稚園】
学校教育法上の学校の一。満三歳から就学前の幼児を教育する機関。1840年ドイツの F =フレーベルが世界最初の幼稚園を創設。日本では76年(明治9)に東京女子師範学校に付設されたのが最初。
幼稚園教育要領
ようちえんきょういくようりょう エウ―ヱンケウイクエウリヤウ [10] 【幼稚園教育要領】
文部省が定める幼稚園の教育課程の基準。保育・学習活動展開の指針。1956年(昭和31)より実施。
幼稚産業
ようちさんぎょう エウ―ゲフ [4] 【幼稚産業】
将来の成長が期待されるが,まだ十分には競争力をつけていない産業。保護貿易の対象とされることが多い。
幼立ち
おさなだち ヲサ― [0] 【幼立ち】
幼い頃の成長の様子。幼生(オサナオ)い。「我が―は知つても居らるべけれど/いさなとり(露伴)」
幼童
ようどう エウ― [0] 【幼童】
おさない子供。幼児。
幼等
おさなら ヲサ― [3] 【幼等】
幼いこどもたち。
〔多く短歌・俳句などでいう〕
幼者
ようしゃ エウ― [1] 【幼者】
おさないもの。子供。幼年者。
幼芽
ようが エウ― [1][0] 【幼芽】
(1)生え出たばかりの芽。
(2)種子の胚にできる芽。発芽して地上茎になる。
幼若ホルモン
ようじゃくホルモン エウジヤク― [5] 【幼若―】
昆虫のアラタ体から分泌され,幼虫の形質や前胸腺を維持するホルモン。前胸腺ホルモンとの協同作用で変態を制御する。成虫では生殖腺の成熟を引きおこす。アラタ体ホルモン。幼虫ホルモン。
幼虫
ようちゅう【幼虫】
a larva.→英和
幼虫
ようちゅう エウ― [0] 【幼虫】
陸生節足動物の幼生に対する呼び方。特に,完全変態するものに限られることが多い。
幼顔
おさながお【幼顔】
one's baby face.
幼顔
おさながお ヲサ―ガホ [3][0] 【幼顔】
幼い時の顔つき。
幼馴染
おさななじみ【幼馴染】
a friend of one's early childhood.
幼馴染み
おさななじみ ヲサ― [4] 【幼馴染み】
幼いときに親しくしていたこと。また,その人。「彼とは―だ」
幼魚
ようぎょ エウ― [1] 【幼魚】
稚魚(チギヨ)より大きくなっているが,まだ十分成長していない魚。
幼鳥
ようちょう エウテウ [0] 【幼鳥】
子供の鳥。おさない鳥。
幽
ゆう イウ [1] 【幽】 (名・形動ナリ)
奥深く静かな・こと(さま)。「―なること太古の如し/金色夜叉(紅葉)」
幽か
かすか [1] 【幽か・微か】 (形動)[文]ナリ
(1)物の形・音などがかろうじて認められる程度であるさま。勢いがなくて,弱々しいさま。「―な音」「―な記憶」「―に息をしている」
(2)物寂しいさま。人けのないさま。「人多う住み侍りけるを。今はいと―にこそなり行くめれ/源氏(夢浮橋)」
(3)人目につかぬさま。「七八人ばかり御供にて,いと―にいで立ち給ふ/源氏(須磨)」
(4)みすぼらしいさま。貧弱なさま。「―なる渡世に年月かさねしうちに/浮世草子・桜陰比事 4」
幽し
かそけ・し 【幽し】 (形ク)
かすかである。淡い。「夕月夜―・き野辺に/万葉 4192」
幽す
ゆう・す イウ― [1] 【幽す】 (動サ変)
人をある所に押し込める。幽閉する。「或は―・し或は死流し/近世紀聞(延房)」
幽人
ゆうじん イウ― [0] 【幽人】
世を逃れて静かに暮らしている人。
幽光
ゆうこう イウクワウ [0] 【幽光】
かすかな光。「月は一道の―を射て,惘々としたる浪子の顔を照せり/不如帰(蘆花)」
幽冥
ゆうめい イウ― [0] 【幽冥】
(1)かすかで暗いこと。
(2)死んでから行く世界。冥土。あの世。
幽冥界
ゆうめいかい【幽冥界】
the other world.
幽冥界
ゆうめいかい イウ― [3] 【幽冥界】
(1)神仏のいる世界。
(2)くらやみの世界。冥土。あの世。黄泉(ヨミ)。
幽囚
ゆうしゅう イウシウ [0] 【幽囚】 (名)スル
捕らえられて牢などにとじこめられること。また,その人。囚人。「―の身となる」「ブリグハム,ヤングを―せり/八十日間世界一周(忠之助)」
幽回忌
ゆうかいき イウクワイ― [3] 【幽回忌】
死後百日目の仏事供養。
幽境
ゆうきょう イウキヤウ [0] 【幽境】
人里はなれた静かな所。
幽妙
ゆうみょう イウメウ [0] 【幽妙】 (名・形動)[文]ナリ
奥深くすぐれている・こと(さま)。「あの―な香を嗅ぎ,あの辛辣な酒を味はひ/麒麟(潤一郎)」
幽婉
ゆうえん [0] イウヱン 【幽婉】 ・ イウエン 【幽艶】 (名・形動)[文]ナリ
奥深く上品なこと。奥ゆかしく美しいこと。また,そのさま。「―極まりなき此の末段の音楽/ふらんす物語(荷風)」
幽客
ゆうかく イウ― [0] 【幽客】
(1)植物ランの異名。
(2)俗世を離れて静かに暮らす人。
幽室
ゆうしつ イウ― [0] 【幽室】
(1)奥深くもの静かな部屋。
(2)牢獄。
幽宮
かくれのみや 【幽宮】
神霊が人前に示現することなく永久に鎮まる宮。「―を淡路の洲(クニ)に構(ツク)り/日本書紀(神代上訓)」
幽寂
ゆうじゃく イウ― [0] 【幽寂】 (名・形動)[文]ナリ
奥深くてもの静かな・こと(さま)。「―に造られたる平庭を前に,縁の雨戸は長く続きて/義血侠血(鏡花)」
幽居
ゆうきょ イウ― [1] 【幽居】 (名)スル
俗世間を避けてもの静かな所にひきこもって暮らすこと。また,その住居。閑居。
幽幽
ゆうゆう イウイウ [0] 【幽幽】 (形動タリ)
奥深く暗いさま。「―冥々の中に感動せられ/明六雑誌 19」
幽庵漬
ゆうあんづけ イウアン― [0] 【幽庵漬(け)】
⇒幽庵焼(ヤ)き
幽庵漬け
ゆうあんづけ イウアン― [0] 【幽庵漬(け)】
⇒幽庵焼(ヤ)き
幽庵焼
ゆうあんやき イウアン― [0] 【幽庵焼(き)・柚庵焼(き)】
〔江戸時代の茶人,北村祐庵が創案したことから〕
ユズの香りをつけたたれに漬けて焼いた魚の焼き物。幽庵漬け。
幽庵焼き
ゆうあんやき イウアン― [0] 【幽庵焼(き)・柚庵焼(き)】
〔江戸時代の茶人,北村祐庵が創案したことから〕
ユズの香りをつけたたれに漬けて焼いた魚の焼き物。幽庵漬け。
幽径
ゆうけい イウ― [0] 【幽径】
奥深いこみち。
幽微
ゆうび イウ― [1] 【幽微】 (名・形動)[文]ナリ
ごくかすかで微妙であること。神秘的で知りがたいこと。また,そのさま。「そのさま清明にして而も―に,譬へば霞を以て顔料となし/即興詩人(鴎外)」
幽思
ゆうし イウ― [1] 【幽思】
深く静かな思い。
幽愁
ゆうしゅう イウシウ [0] 【幽愁】
深い物思い。深い憂い。「―を催す」「―の美に酔ふばかりであつた/ふらんす物語(荷風)」
幽斎
ゆうさい イウサイ 【幽斎】
⇒細川(ホソカワ)幽斎
幽明
ゆうめい イウ― [0][1] 【幽明】
(1)暗いことと明るいこと。
(2)死の世界である幽界とこの世。冥土と現世。
幽明境を異にする
ゆうめい【幽明境を異にする】
pass away.
幽暗
ゆうあん イウ― [0] 【幽暗】 (名・形動)[文]ナリ
奥深く暗い・こと(さま)。「―な拝殿の奥の神鏡のように/朱雀日記(潤一郎)」
幽林
ゆうりん イウ― [0] 【幽林】
奥深くひっそりした林。「―蔭を穿つとき/天地有情(晩翠)」
幽栖
ゆうせい イウ― [0] 【幽栖・幽棲】 (名)スル
俗世間を離れて静かに住むこと。また,閑静な住まい。
幽棲
ゆうせい イウ― [0] 【幽栖・幽棲】 (名)スル
俗世間を離れて静かに住むこと。また,閑静な住まい。
幽深
ゆうしん イウ― [0] 【幽深】 (名・形動)[文]ナリ
静かで奥深い・こと(さま)。「―なる瞑思を束縛され圧殺されたり/欺かざるの記(独歩)」
幽玄
ゆうげん イウ― [0] 【幽玄】 (名・形動)[文]ナリ
(1)奥深い味わいのあること。深い余情のあること。また,そのさま。「―な調べ」「何処からともなく―な,微妙な奏楽の響きが洩れて来た/少年(潤一郎)」
(2)奥深くはかり知ることのできない・こと(さま)。「自己の意思を通して―なる自然の真意義を捕捉することができるのである/善の研究(幾多郎)」「事神異に関(アズカ)り,或は興―に入る/古今(真名序)」
(3)優雅なこと。上品でやさしいこと。また,そのさま。「内裏の御事は―にてやさやさとのみ思ひならへる人の云なるべし/愚管 4」
(4)中世文学・中世芸能における美的理念の一。余情を伴う感動。
(ア)俊成の歌論では,静寂で奥深く神秘的な感動・情趣。
(イ)正徹の歌論,世阿弥の能楽論では,優雅・妖艶な情趣。
(ウ)為家の歌論,心敬の連歌論,禅竹の能楽論では,枯淡にして心の深い境地。ひえさびた美。
[派生] ――さ(名)
幽玄な
ゆうげん【幽玄な】
profound;→英和
mysterious;→英和
subtle.→英和
幽玄体
ゆうげんたい イウ― [0] 【幽玄体】
歌論でいう十体の一。甚深絶妙の余情美が妖艶繊細な感覚のなかで表れている詠風の歌。幽玄様。
幽王
ゆうおう イウワウ 【幽王】
(?-前771) 中国,西周の最後の王。第一二代。褒姒(ホウジ)を寵愛して后にしようとしたため,正妃の父申侯が犬戎(ケンジユウ)と結び,周を攻め,西周は滅びた。
幽界
ゆうかい イウ― [0] 【幽界】
死んでから行くといわれている世界。あの世。黄泉(ヨミ)。冥土(メイド)。
⇔顕界(ゲンカイ)
幽篁
ゆうこう イウクワウ [0] 【幽篁】
奥深く静かな竹やぶ。
幽翠
ゆうすい イウ― [0] 【幽翠】 (名・形動)[文]ナリ
奥深く青々と草木が茂ってひっそりとしている・こと(さま)。幽碧。「下の方に古い―な池があり/暗夜行路(直哉)」
幽興
ゆうきょう イウ― [0] 【幽興】
奥ゆかしいおもむき。奥深い情趣。「―限りなし/日乗(荷風)」
幽艶
ゆうえん [0] イウヱン 【幽婉】 ・ イウエン 【幽艶】 (名・形動)[文]ナリ
奥深く上品なこと。奥ゆかしく美しいこと。また,そのさま。「―極まりなき此の末段の音楽/ふらんす物語(荷風)」
幽谷
ゆうこく【幽谷】
a deep valley.
幽谷
ゆうこく イウ― [0] 【幽谷】
奥深い静かな谷。「深山―」
幽趣
ゆうしゅ イウ― [1] 【幽趣】
奥深く静かな趣。奥ゆかしい風情。「放曠(ホウコウ)―多く,超然俗塵少なし/懐風藻」
幽遠
ゆうえん イウヱン [0] 【幽遠】 (名・形動)[文]ナリ
物事の神髄が奥深く知り尽くせない・こと(さま)。「―な真理」「微妙―なる人生の要求を/善の研究(幾多郎)」
幽邃
ゆうすい イウ― [0] 【幽邃】 (名・形動)[文]ナリ
(景色などの)静かで奥深い・こと(さま)。「―の地」「墓地は斯の寺の境内で,―な,樹木の多いところにあつた/春(藤村)」
幽門
ゆうもん【幽門】
《解》the pylorus.→英和
幽門
ゆうもん イウ― [0] 【幽門】
胃の最末端部分で,十二指腸に接するくびれた部分。
幽門反射
ゆうもんはんしゃ イウ― [5] 【幽門反射】
胃・十二指腸の粘膜に一定の刺激が加わると反射的に幽門括約筋が開閉する現象。胃の内容物が十二指腸に送られるのを調節する。
→括約筋
幽門狭窄
ゆうもんきょうさく イウ―ケフ― [5] 【幽門狭窄】
胃の幽門部の内腔が狭くなり食物の通りが悪くなった状態。胃潰瘍や癌に多くみられ,胃のもたれ感,悪心(オシン)・嘔吐(オウト)などが現れる。幽門狭窄症。
幽門痙攣
ゆうもんけいれん イウ― [5] 【幽門痙攣】
幽門の括約筋に生じる痙攣。胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍などに見られ,嘔吐(オウト)を伴う。また,新生児にも多い。
幽閉
ゆうへい イウ― [0] 【幽閉】 (名)スル
牢などにとじこめること。「地下室に―する」
幽閉する
ゆうへい【幽閉する】
confine;→英和
imprison.→英和
幽閑
ゆうかん イウ― [0] 【幽閑・幽間】 (名・形動)[文]ナリ
奥深くもの静かな・こと(さま)。「―なる風致に馴れし人の上には/緑簑談(南翠)」
幽間
ゆうかん イウ― [0] 【幽閑・幽間】 (名・形動)[文]ナリ
奥深くもの静かな・こと(さま)。「―なる風致に馴れし人の上には/緑簑談(南翠)」
幽闃
ゆうげき イウ― [0] 【幽闃】 (名・形動)[文]ナリ
寂しく静かな・こと(さま)。「―のあなた,遼遠のかしこへ一分毎に消えて去る/草枕(漱石)」
幽陰
ゆういん イウ― [0] 【幽陰・幽隠】 (名・形動)[文]ナリ
(1)奥深くかくれて,暗く静かな・こと(さま)。「一合毎に石室あり…頗る―なり/不二の高根(麗水)」
(2)世を逃れてかくれ住むこと。また,そのような人。隠遁。「我は国人の知る所とならず―以て世を終るとも/基督信徒の慰(鑑三)」
幽隠
ゆういん イウ― [0] 【幽陰・幽隠】 (名・形動)[文]ナリ
(1)奥深くかくれて,暗く静かな・こと(さま)。「一合毎に石室あり…頗る―なり/不二の高根(麗水)」
(2)世を逃れてかくれ住むこと。また,そのような人。隠遁。「我は国人の知る所とならず―以て世を終るとも/基督信徒の慰(鑑三)」
幽雅
ゆうが イウ― [1] 【幽雅】 (名・形動)[文]ナリ
趣が深く上品な・こと(さま)。「見渡す限り―にして,いと麗しき夜景色/慨世士伝(逍遥)」
幽霊
ゆうれい【幽霊】
a ghost;→英和
an apparition.→英和
〜が出る <That house> is haunted.‖幽霊会社 a bogus company.幽霊人口 ghost[bogus]population.幽霊船 a phantom ship.幽霊屋敷 a haunted house.
幽霊
ゆうれい イウ― [1] 【幽霊】
(1)死者の霊。亡魂。
(2)死者が成仏(ジヨウブツ)できないでこの世に現すという姿。おばけ。「―が出る」
(3)実際には存在しないものを形の上だけで存在するように見せかけたもの。
幽霊人口
ゆうれいじんこう イウ― [5] 【幽霊人口】
虚偽の申告などにより書類上にはあるが,実際には存在しない人口。
幽霊会社
ゆうれいがいしゃ イウ―グワイ― [5] 【幽霊会社】
法的な手続きをしていない,または実際の事業活動を行なっていない名前ばかりの会社。
幽霊株
ゆうれいかぶ イウ― [3] 【幽霊株】
株式の引き受けまたは現実の払い込みがないにもかかわらず,引き受けまたは払い込みがあるように偽装して発行された株式。また,幽霊会社の株式や偽造株券をもいう。
幽霊火
ゆうれいび イウ― [3] 【幽霊火】
幽霊のそばで燃えるとされる青白い炎。鬼火。
幽霊烏賊
ゆうれいいか イウ― [3] 【幽霊烏賊】
イカの一種。胴長約30センチメートル。体は透明な寒天質の細長い円筒形で,左右に半円形の小さなひれがある。触腕は50センチメートルほど。多数の発光器をもち,強い光を出す。太平洋・インド洋の深海に分布。日本では相模湾・駿河湾などにすむ。
幽霊船
ゆうれいせん イウ― [0] 【幽霊船】
殺された人の魂が救われずに船中にとどまり,海上を漂い続けるといわれる船。
→さまよえるオランダ人(ジン)
幽霊花
ゆうれいばな イウ― [3] 【幽霊花】
ヒガンバナの異名。
幽霊茸
ゆうれいたけ イウ― [3] 【幽霊茸】
ギンリョウソウの異名。
幽霊蜘蛛
ゆうれいぐも イウ― [5] 【幽霊蜘蛛】
真正クモ目ユウレイグモ科のクモの総称。体は白っぽく,体長約5ミリメートルで脚が非常に細長い。うす暗い草陰に不規則な網を張る。本州以南に分布。
幽静
ゆうせい イウ― [0] 【幽静】 (名・形動)[文]ナリ
奥深くてもの静かな・こと(さま)。「周囲の―な趣と反照するためか,却つて町にゐるときよりも動揺した/門(漱石)」
幽風
ゆうふう イウ― [0] 【幽風】
能楽論で,幽玄な風情。
幽香
ゆうこう イウカウ [0] 【幽香】
奥ゆかしくほのかなかおり。「微風一陣―を送り来るあり/自然と人生(蘆花)」
幽鬱
ゆううつ イウ― [0] 【憂鬱・幽鬱】 (名・形動)[文]ナリ
(1)気持ちが晴れ晴れとしないこと。気のふさぐこと。また,そのさま。「試験があるので―だ」「雨の降り出しそうな―な天気」「―そうな顔をする」
(2)草木が生い茂っているさま。《幽鬱》「街道が廃れるにつれて,多くの家族は―な森林を出た/春(藤村)」
[派生] ――さ(名)
幽鬼
ゆうき イウ― [1] 【幽鬼】
(1)亡霊。幽霊。
(2)ばけもの。おばけ。
幽魂
ゆうこん イウ― [0] 【幽魂】
死者の魂。亡魂。なきたま。
幽[微]かな
かすか【幽[微]かな(に)】
faint(ly);→英和
dim(ly);→英和
slight(ly) (軽少).→英和
幾
ほとほと [0][3] 【殆・幾】 (副)
(1)たいへん。まったくもう。多く,嫌な思いをしたり,困りはてたりした時にいう。「―困りはてた」「―愛想がつきた」
(2)ほとんど。だいたい。「―古きにもたちまさりてや侍らむ/増鏡(おどろの下)」
(3)もう少しのところで。すんでのことに。「帰り来(ケ)る人来たれりと言ひしかば―死にき君かと思ひて/万葉 3772」
幾
いく 【幾】 (接頭)
主に名詞に付く。時には形容詞に付くこともある。
(1)数量が不定であることを表す。どれほどかの。「―人いるか不明」「―山河」「―年月」
(2)数量の多いことを示す語句を作る。「―万となく押し寄せる」「―久しく」
〔この語の下に接尾語が付いて,名詞または副詞を作ることもある。「―ら」「―らか」〕
幾−
いく−【幾−】
some;→英和
several.→英和
幾十(百,千,万,百万)という人 dozens[scores](hundreds,thousands,tens of thousands,millions) of people.
幾し
ほとほと・し 【殆し・幾し】 (形シク)
(1)もう少しでそうなるところである。すんでのことで…しそうだ。「ゆくりなく風吹きて,漕げども漕げども,後(シリ)へしぞきにしぞきて,―・しくうちはめつべし/土左」
(2)危険がさし迫っている。無事に済みそうもない。「かぞへの頭(カミ)が―・しかりけむなどぞ,かの監がゆゆしさを思しなすらへ給ふ/源氏(蛍)」
(3)生命があぶない。危篤である。「―・しきさまに見ゆれば,誠にさわぎまどひて/宇治拾遺 7」
幾つ
いくつ [1] 【幾つ】
物の個数や年齢が不明・不定の際に用いる語。どれくらいの数。また,どれくらいの年齢。何個。何歳。「―あっても足りない」「年は―ですか」
幾つ
いくつ【幾つ】
how many (幾個);how old (何歳).
幾つか
いくつか [1] 【幾つか】
■一■ (名)
少しの数。「このうちの―はまちがっている」
■二■ (副)
数が多くないさま。少し。多少。ちょっと。「彼女は私より―年上のはずだ」
幾つも
いくつも [1] 【幾つも】 (副)
(1)数が少なくないさま。たくさん。「洪水で橋が―流された」
(2)(下に打ち消しの語を伴って)少ししか。あまり。「柿の実はもう―残っていない」「こんな事件は年に―ない」
幾ら
いくら【幾ら】
(1) how many(数);how much(量・金額);how long(時間);how far(距離);what.→英和
(2) so much (割合).
(3) however…;→英和
no matter how….
〜もない not many[much,long,far].一日〜で at so much a day.→英和
幾ら
いくら 【幾ら】
■一■ [1] (名)
(1)値段や数量を尋ねる時使う。どれくらい。「りんご一つ―」「重さは―ぐらいあるか」
(2)数量・値段を定めないで示す時に使う。「一万―の服」「費用は― ―掛かるとはっきり言う方がよい」
■二■ [1][0] (副)
(1)どんなに。どれほど。「今まで―探したことか」「その方が―いいかしれない」
(2)(下に「ても」「でも」を伴って)たとえどんなに。どれほど。「―働いても楽にならない」
幾らか
いくらか【幾らか】
a little;→英和
somewhat.→英和
幾らか
いくらか [1][3] 【幾らか】
■一■ (名)
少しの数・量。多少。「小遣いの―を寄付する」「―でもお役に立ちたい」
■二■ (副)
すこし。多少。「―やせたようだね」
幾らでも
いくらでも [1][4] 【幾らでも】 (副)
(1)数量を誇張して表すさま。どれほどでも。「金は―出す」「そんな話は―ある」
(2)(下に打ち消しの語を伴って)数量・程度が思ったほど多くないさまを表す。いくらも。「損失は―ない」
幾らも
いくらも [1] 【幾らも】 (副)
(1)(下に打ち消しの語を伴って)たいして。あまり。「―残っていない」「もう時間が―ない」
(2)たくさん。いくつも。いくらでも。「そんな例は―ある」
幾世
いくよ 【幾世・幾代】
どれほどの世。「住の江の岸の姫松―経ぬらむ/古今(雑上)」
幾世餅
いくよもち 【幾世餅】
江戸両国の名物餅。餅をさっと焼いてあんを付けたもの。元禄(1688-1704)の頃,小松屋喜兵衛が妻幾世の名をつけて売り出した。
幾久しい
いくひさし・い [1][5] 【幾久しい】 (形)[文]シク いくひさ・し
いつまでも続くさま。末長く続くさま。現代語では,挨拶・手紙文などで,多く連用形が副詞的に用いられる。「―・くお幸せでありますように」
幾人
いくにん【幾人】
how many people.
幾人
いくたり [1] 【幾人】
「いくにん(幾人)」に同じ。「―来たかわからない」「―かは成功した」
幾人
いくにん [1] 【幾人】
どれほどの人数。何人。「その仕事には―必要ですか」
幾人か
いくにんか [1] 【幾人か】 (副)
そう多くない人数。何人か。「―はそれを知っている」
幾人も
いくにんも [1] 【幾人も】 (副)
多くの人数。何人も。「―の若者が戦場で散った」
幾代
いくよ 【幾世・幾代】
どれほどの世。「住の江の岸の姫松―経ぬらむ/古今(雑上)」
幾何
きか【幾何(学)】
geometry.→英和
〜学的(に) geometrical(ly).‖幾何学者 a geometrician.幾何級数 a geometrical series.幾何級数的に in geometrical progression.平面(立体,解析)幾何 plane (solid,analytical) geometry.
幾何
いくばく [0] 【幾許・幾何】
(1)数量・程度が不明であることを表す。どのくらい。どれほど。「平家の御恩はそも―なり/滝口入道(樗牛)」
(2)(「いくばくか」の形で)わずか。すこし。「―かの金を渡す」
(3)(下に打ち消しの語を伴って)数量・程度がいくらもないことを表す。すこし。「―も生けらじものを/万葉 1807」
幾何
きか [1][2] 【幾何】
「幾何学」の略。
幾何光学
きかこうがく [3] 【幾何光学】
像のでき方や性質を調べるため,光の干渉や回折などの波動的な現象を無視し,光を幾何学的な光線として取り扱う光学の一分野。光線は同じ媒質中では直進し,異なる媒質の境界面では反射・屈折の法則に従うことを原理とする。
幾何学
きかがく [2] 【幾何学】
〔geometry〕
図形およびそれの占める空間の性質について研究する数学の一部門。古代オリエントに起こり,初等幾何学はギリシャのユークリッドによって集大成された。現在ではこれをさらに発展させ,解析幾何学・微分幾何学・射影幾何学・位相幾何学など多様な内容・方法をもつに至っている。幾何。
→非ユークリッド幾何学
幾何学原本
きかがくげんぽん 【幾何学原本】
⇒ストイケイア
幾何学模様
きかがくもよう [5] 【幾何学模様】
三角形・方形・菱形・多角形・円形などを素材とする模様。幾何模様。
幾何学的
きかがくてき [0] 【幾何学的】 (形動)
幾何学に関連があるさま。特に形状・図案などが法則的・規則的であるさま。
幾何学的精神
きかがくてきせいしん [7] 【幾何学的精神】
〔(フランス) esprit de géométrie〕
〔哲〕 パスカルの考えた人間精神の類型の一。少数の公理から世界を演繹(エンエキ)する幾何学的方法に示されるような合理的認識能力。
⇔繊細の精神
幾何平均
きかへいきん [3] 【幾何平均】
〔数〕「相乗(ソウジヨウ)平均」に同じ。
⇔算術平均
幾何数列
きかすうれつ [3] 【幾何数列】
⇒等比数列(トウヒスウレツ)
幾何模様
きかもよう [3] 【幾何模様】
⇒幾何学模様(キカガクモヨウ)
幾何画法
きかがほう [3] 【幾何画法】
定規やコンパスなどの製図器具を用いて細密な製図を行う画法。
幾何異性
きかいせい [3] 【幾何異性】
(1)有機化合物の分子内で原子や原子団の回転が困難であるために生じる異性で,立体異性の一。二重結合または環状構造をつくる炭素(または窒素)原子に結合するそれぞれ二個(一個)の原子または原子団のうちの同じものが,その二重結合または環に対して同じ側にある化合物と反対側にある化合物に現れる異性。シス-トランス(シン-アンチ)異性。
(2)錯体の中心原子に配位する同種または類似の配位子が,互いに隣り合っているもの(シス型)と離れた距離にあるもの(トランス型)とが示す立体異性。
幾何級数
きかきゅうすう [3][5] 【幾何級数】
⇒等比級数(トウヒキユウスウ)
幾何級数的
きかきゅうすうてき [0] 【幾何級数的】 (形動)
前に数倍する勢いで増大・変化し続けるさま。等比級数的。「―に増大する軍事費」
幾分
いくぶん【幾分】
a little;→英和
somewhat.→英和
幾分
いくぶん [0] 【幾分】
■一■ (名)
全体をいくつかに分けた一部分。「蔵書の―かを寄贈する」
■二■ (副)
ある程度。いくらか。少し。「―寒い」「―かよくなる」「―心もとない」
幾十
いくそ 【幾十】
(1)たくさんの量。どれほど多数。「―の煙雲となるらむ/拾遺(恋五)」
(2)(副詞的に用いる)どれほど多く。いかにたくさん。「―月日を数へきぬらむ/好忠集」
幾十許
いくそばく 【幾十許】
(1)どのくらい多く。どれほど。「―わが憂しとかは思ふ/古今(物名)」
(2)数多く。何度も。「よのなかに―…かずしらずつもりて/大鏡(昔物語)」
幾多
いくた [1] 【幾多】 (副)
数多く。たくさん。多く助詞「の」を伴って体言を修飾する。「―の辛酸をなめる」
幾多の
いくた【幾多の】
many;→英和
various.→英和
幾夜
いくよ [1] 【幾夜】
どれほどの夜。また,多くの夜。「―も眠れぬ夜が続いた」「―寝さめぬ須磨の関守/金葉(冬)」
幾年
いくとせ [1] 【幾年】
「いくねん(幾年)」に同じ。「故郷を出てはや―」「―も過ぎて」「―かの後」
幾年
いくねん [1] 【幾年】
(1)どれほどの年数。いくとせ。何年。「あれから―たったろうか」
(2)暦上のある不定の年。「お生まれは昭和―ですか」
幾年
いくねん【幾年】
how many years;how long.〜も〜も for (many) years.
幾年か
いくねんか [1] 【幾年か】 (副)
そう多くない年数。何年か。「―海外生活を経験した」
幾年も
いくねんも [1] 【幾年も】 (副)
多くの年数。何年も。「―前の出来事」
幾度
いくど [1] 【幾度】
どれくらいの回数。いくたび。なんど。「―声をかけても返事がない」
幾度
いくど【幾度】
how often;→英和
how many times.〜も often;many times.〜となく repeatedly.→英和
幾度
いくたび [1] 【幾度】
(1)多くの回数。いくど。副詞的にも用いる。「―もあきらめようと思った」「―となく挑戦する」
(2)何度。幾回。「―君を頼み来ぬらむ/伊勢 16」
幾度か
いくどか [1] 【幾度か】 (副)
そう多くない回数。何度か。何回か。「―試してみた」
幾度も
いくども [1] 【幾度も】 (副)
多くの回数。何度も。何回も。「―同じことを言う」
幾日
いくか 【幾日】
いくにち。何日。「今―ありてわかなつみてむ/古今(春上)」
幾日
いっか イク― [1] 【幾日】
〔「いくか」の転〕
いくにち。なんにち。「いつ―と日取りを決める」
幾日
いくにち【幾日】
how many days.〜も〜も for (many) days.
幾日
いくにち [1] 【幾日】
(1)どれほどの日数。何日。「修理に―かかりますか」
(2)暦上のある不定の日。日付。「―に出発ですか」
幾日か
いくにちか [1] 【幾日か】 (副)
そう多くない日数。何日か。「―は雨の日もあった」
幾日も
いくにちも [1] 【幾日も】 (副)
多くの日数。何日も。「―歩きつづけた」「入試まで―ない」
幾時
いくじ [1] 【幾時】
「なんじ(何時)」に同じ。
幾望
きぼう [1] 【幾望】
〔幾(ホトン)ど望(モチ)(満月)に近い意〕
陰暦一四日の夜。また,その夜の月。
幾瀬
いくせ 【幾瀬】
(1)いくつかの浅瀬。「―をすぎて思ひいづらむ/金葉(恋下)」
(2)多くのこと。多くの機会。かずかず。「それは―の物案じ/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(上)」
幾程
いくほど [0][1] 【幾程】
(下に打ち消しの語を伴って)どれほど。いくらぐらい。「―もしないうちに,また災難に遭う」
幾許
ここだ 【幾許】 (副)
たくさん。たいそう。はなはだしく。ここば。「み吉野の象山(キサヤマ)のまの木末(コヌレ)には―も騒く鳥の声かも/万葉 924」
幾許
いくだ 【幾許】 (副)
(多く「いくだも」の形で下に打ち消しの語を伴う)いくら。いくほど。いくばく。「さ寝し夜は―もあらず/万葉 135」
幾許
いくばく [0] 【幾許・幾何】
(1)数量・程度が不明であることを表す。どのくらい。どれほど。「平家の御恩はそも―なり/滝口入道(樗牛)」
(2)(「いくばくか」の形で)わずか。すこし。「―かの金を渡す」
(3)(下に打ち消しの語を伴って)数量・程度がいくらもないことを表す。すこし。「―も生けらじものを/万葉 1807」
幾許
ここば 【幾許】 (副)
たいそう。はなはだしく。ここだ。ここばく。「白雲の絶えにし妹をあぜせろと心に乗りて―かなしけ/万葉 3517」
幾許
ここら 【幾許】 (副)
程度がはなはだしいさま。数量が多いさまをいう語。はなはだ。たいそう。たくさん。「我宿に誰をまつ虫―なくらむ/古今(秋上)」「心うく―の年ごろつかうまつり侍りて/落窪 1」
幾許
そくばく [0] 【若干・幾許】 (副)
「そこばく」に同じ。「―の金員貸附ありたしと/自由太刀余波鋭鋒(逍遥)」
幾許
こきだ 【幾許】 (副)
たくさん。たいそう。はなはだ。「いちさかき実の多けくを―ひゑね/古事記(中)」
幾許
こきし 【幾許】 (副)
たくさん。たいそう。はなはだ。「前妻(コナミ)が肴(ナ)乞はさばたちそばの実の無けくを―ひゑね/古事記(中)」
→こきだ
幾許
そこばく 【若干・幾許】 (副)
〔副詞「そこば」に「く」のついた語〕
(1)いくつか。いくらか。そくばく。そこらく。「―選ばれたる人々に劣らず/宇津保(吹上・下)」
(2)多数。多く。たいそう。はなはだ。そくばく。そこらく。「―集まりたりし万人さとこそ泣きて侍りしか/大鏡(昔物語)」
幾許く
こきばく 【幾許く】 (副)
程度がはなはだしいさま。たいそう。「―もゆたけきかも/万葉 4360」
幾許く
ここだく 【幾許く】 (副)
「ここだ(幾許)」に同じ。「―我(アレ)は恋ひつつもあるか/万葉 666」
幾許く
こきだく 【幾許く】 (副)
「こきだ」に同じ。「三笠山野辺行く道は―もしげり荒れたるか久にあらなくに/万葉 232」
→こきだし
幾許く
ここばく 【幾許く】 (副)
〔「く」は接尾語〕
「ここば(幾許)」に同じ。「渚にはあぢ群(ムラ)騒き島廻(ミ)には木末(コヌレ)花咲き―も見のさやけきか/万葉 3991」
幾許く
こくばく 【幾許く】 (副)
〔「ここばく」の転か〕
「ここば(幾許)」に同じ。「―の上手どもにまされり/宇津保(吹上・下)」
幾許し
こきだ・し 【幾許し】 (形シク)
程度がはなはだしい。非常に大切だ。「―・しきおほき天の下の事をやたやすく行なはむと/続紀(天平一宣命)」
幾許もなく
いくばく【幾許もなく】
not long after.
幾諫
きかん [0] 【幾諫】 (名)スル
穏やかにいさめること。「滑稽の中に諷刺を寓し時弊を―する事/明六雑誌 18」
幾通りにも
いくとおり【幾通りにも】
in many ways.
幾遍
いくへん [1] 【幾遍】
いくたび。何回。「―も洗って使う」
幾重
いくえ [1] 【幾重】
いくつかの物が重なっていること。また,多くの物が重なっていること。
幾重にも
いくえ【幾重にも】
over and over again.〜にもわびる ask a person a thousand pardons.
幾重にも
いくえにも [1] 【幾重にも】 (副)
繰り返し。ひたすら。「―おわび申し上げます」
庁
ちょう チヤウ [1] 【庁】
(1)内閣総理府または各省の外局として設置される行政機関の一。防衛庁・経済企画庁・文化庁など。
(2)一般に,行政事務を扱う役所・行政機関。都道府県庁・警視庁・東京消防庁など。
(3)「検非違使庁(ケビイシチヨウ)」の略。「―の前に(罪人ヲ)引き出して,衣裳をはぎとり/保元(中)」
(4)院の政所。「院の下部ども,―の召次所,なにかの隈まで/源氏(柏木)」
庁
まつりごとどの 【政殿・庁】
政治を行う役所。政庁。[和名抄]
庁の屋
ちょうのや チヤウ― 【庁の屋】
(1)神社で神官が神事を議し,事務を執る所。
(2)検非違使(ケビイシ)庁で事務を執る所。
庁務
ちょうむ チヤウ― [1] 【庁務】
(1)官庁の事務。
(2)検非違使(ケビイシ)庁・院庁などの事務。
(3)門跡家の役人。
庁堂
ちょうどう チヤウダウ [0] 【庁堂】
(1)大広間。表座敷。
(2)役所。官庁。朝堂。
庁始め
ちょうはじめ チヤウ― 【庁始め】
(1)年始または検非違使(ケビイシ)別当新任の際,検非違使庁で行う執務開始の儀式。
(2)院の庁で行われる執務開始の儀式。
庁宣
ちょうせん チヤウ― 【庁宣】
(1)遥任の国司が国衙(コクガ)の留守所に対して出した文書。
(2)検非違使(ケビイシ)別当の出した宣のこと。
(3)院庁下文(インノチヨウクダシブミ)のこと。
庁有
ちょうゆう チヤウイウ [0] 【庁有】
官庁が所有していること。「―車」
庁舎
ちょうしゃ チヤウ― [1] 【庁舎】
官庁の建物。役所の建物。
庁舎
ちょうしゃ【庁舎】
a government office building.
広々とした
ひろびろ【広々とした】
large;→英和
open;→英和
wide.→英和
広い
ひろい【広い】
wide;→英和
large;→英和
extensive.→英和
心の〜 broad-minded.
広い
ひろ・い [2] 【広い】 (形)[文]ク ひろ・し
(1)面積が大きい。「―・い庭」「運動場を―・くする」
(2)幅が大きい。幅が長い。「―・い道」「道幅を―・くする」「―・い胸」
(3)大きくひらけている。遠くまで見渡せる。「―・い眺望」「視界が―・い」
(4)遠くまでゆきわたっている。至る範囲が大きい。「交際が―・い」「―・い知識」「顔が―・い」「―・く知られている」
(5)小さなことにこせこせせず,心がゆったりしている。「心の―・い人」
(6)数が多い。「家―・き人にぞおはしける/竹取」
⇔狭い
[派生] ――さ(名)
広がり
ひろがり【広がり】
(an) extension;→英和
a stretch;→英和
an expanse.→英和
広がり
ひろがり [0] 【広がり】
(1)広がること。「伝染病の―をくいとめる」
(2)広い空間を占めること。また,広い空間。広がった場所。「枝の見事な―」「宇宙の広大な―」
(3)〔哲〕
〔(ラテン) extensio〕
⇒延長(5)
広がる
ひろが・る [0] 【広がる】 (動ラ五[四])
(1)幅や面積が広くなる。開いて大きくなる。「道幅が―・る」「デモ隊が道路いっぱいに―・って歩く」「先の方が漏斗状に―・っている」
(2)広い範囲・面積に行き渡る。広まる。「黒雲が空一面に―・る」「被害はもっと―・る模様だ」
(3)規模などが大きくなる。「行動範囲が―・る」
(4)目の前に広く展開する。「眼下に平野が―・る」
〔「広げる」に対する自動詞。「広ごる」に代わって,中世から用いられた〕
[可能] ひろがれる
広がる
ひろがる【広がる】
extend;→英和
expand;→英和
spread;→英和
mushroom (きのこ状に).→英和
⇒広まる.
広く
ひろく【広く】
widely;→英和
extensively;→英和
generally (一般に).→英和
広ぐ
ひろ・ぐ 【広ぐ】
■一■ (動ガ四)
(1)広がる。「左右の手足をもて竿を―・がせ/平治(下・古活字本)」
(2)(動詞の連用形に付いて)他人の動作をののしっていう。…しやがる。「横着―・ぐ故にこそ人々にも怪しまれ/浄瑠璃・出世景清」
■二■ (動ガ下二)
⇒ひろげる
広げる
ひろげる【広げる】
extend;→英和
enlarge;→英和
unfold (たたんだ物を);→英和
spread.→英和
足を広げて with legs apart.
広げる
ひろ・げる [0] 【広げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ひろ・ぐ
(1)幅や面積を大きくする。広くする。「道路を―・げる」「校庭を―・げる」「両手を―・げる」
(2)包みや巻いてあるもの,たたんだりとじたりしてある物をほどく。あける。「反物(タンモノ)を―・げる」「地図を―・げる」「風呂敷包みを―・げる」「弁当を―・げる」「新聞を―・げて読む」
(3)たくさんの物を並べて置く。「部屋中に資料を―・げる」
(4)範囲や規模を大きくする。拡張する。「事業を―・げる」「研究対象を―・げる」
(5)繁栄させる。「なほこの門―・げさせ給ひて/源氏(薄雲)」
〔「広がる」「広ごる」に対する他動詞〕
[慣用] 大風呂敷(オオブロシキ)を―・手を―・店を―
広ごる
ひろご・る 【広ごる】 (動ラ四)
広がる。「朴にむらさきの紙はりたる扇,―・りながらある/枕草子 36」
広さ
ひろさ【広さ】
width (幅);→英和
[面積]area;→英和
extent.→英和
〜5フィートである be 5 feet wide.
広し
ひろ・し 【広し】 (形ク)
⇒ひろい
広っぱ
ひろっぱ [1] 【広っぱ】
〔「広場(ヒロバ)」の転〕
広々とした所。
広まる
ひろま・る [3][0] 【広まる・弘まる】 (動ラ五[四])
(1)広くなる。「範囲が―・る」
(2)広く行われるようになる。広く知られるようになる。「仏教が―・る」「うわさが―・る」
広まる
ひろまる【広まる】
spread;→英和
circulate;→英和
come into fashion (流行する).
広み
ひろみ 【広み】
広い場所。広場。「砥浪山打越え,―へ出でて/平家 7」
広む
ひろ・む 【広む】 (動マ下二)
⇒ひろめる
広め
ひろめ [3] 【広め】
(1)世間に広めること。知らせること。
(2)(「お広め」の形で用い,「お披露目」とも当てる)縁組・開業・襲名などを人々に知らせること。披露。
→おひろめ
広める
ひろ・める [3] 【広める・弘める】 (動マ下一)[文]マ下二 ひろ・む
(1)広く知られるようにする。広く行われるようにする。「キリスト教を―・める」「うわさを―・める」
(2)範囲を広くする。豊かにする。「見聞を―・める」
広める
ひろめる【広める】
make known;spread;→英和
diffuse;→英和
advertise (広告する).→英和
広め屋
ひろめや [0] 【広め屋】
ちんどん屋。明治期に用いられた語。
広やか
ひろやか [2] 【広やか】 (形動)[文]ナリ
ひろびろとしているさま。「―な庭園」
広ら
ひろら 【広ら】 (形動ナリ)
ひろびろとしているさま。「御横刀(ミハカシ)―にうち堅め/祝詞(出雲国造神賀詞)」
広らか
ひろらか 【広らか】 (形動ナリ)
広いさま。ひろやか。「鮨鮎の大きに―なるを/今昔 28」
広る
ひろ・る 【広る】 (動ラ四)
広がる。「そが葉の―・りいまし/古事記(下)」
広前
ひろまえ [0] 【広前】
(1)「おおまえ(大前){(1)}」に同じ。「皇大御神(スメオホミカミ)の―に申し給はく/祝詞(平野祭)」
(2)神殿や宮殿の前庭。
広劫
こうごう クワウゴフ [0] 【曠劫・広劫】
〔仏〕 きわめて長い年月。
広南
カンナン 【広南】
安南の阮氏が1592年ベトナム南部に建てた国。ハノイに拠って北部を支配する鄭氏と200年間対立状態が続いたが,1775年鄭氏に滅ぼされた。
広博
こうはく クワウ― [0] 【広博】 (名・形動)[文]ナリ
知識などが多方面にわたっている・こと(さま)。該博(ガイハク)。「学識―なるに非らず/天賦人権論(辰猪)」
広卵形
こうらんけい クワウ― [0] 【広卵形】
葉や花弁などの形状を示す語で,幅の広いたまご形。
広原
こうげん クワウ― [0] 【広原・曠原】
広々とした野原。
広厳寺
こうげんじ クワウゲン― 【広厳寺】
「向原寺(コウゲンジ)」に同じ。
広厳寺
こうごんじ クワウゴン― 【広厳寺】
神戸市中央区にある臨済宗の寺。山号は医王山。1332年元僧明極(ミンキ)の開山。1336年,楠木正成一族が自刃した所という。楠寺。
広口
ひろくち [0] 【広口】
(1)口が広い容器。「―瓶」
(2)金属または陶器製の,口が広い花生け。
広告
こうこく クワウ― [0] 【広告】 (名)スル
(1)人々に関心を持たせ,購入させるために,有料の媒体を用いて商品の宣伝をすること。また,そのための文書類や記事。「新製品を雑誌に―する」「新聞に―を出す」「新聞―」
(2)広く世の中に知らせること。「新聞紙にして…天下に―する/明六雑誌 20」「その為に一言―します/侏儒の言葉(竜之介)」
〔advertisement の訳語〕
広告
こうこく【広告】
an advertisement;→英和
<俗> an ad;→英和
publicity (宣伝);→英和
a (hand)bill (びら);a poster.→英和
〜する advertise;→英和
publicize.→英和
‖広告業 advertising business.広告取次業(者) advertisement agency (agent).広告文 copy.広告放送 a commercial;a broadcast advertisement.広告欄(塔) an advertisement column (tower).広告料 the advertisement rates[charges].
広告主
こうこくぬし クワウ― [4] 【広告主】
広告を依頼した当事者。スポンサー。
広告代理業
こうこくだいりぎょう クワウ―ゲフ [7] 【広告代理業】
新聞・雑誌・放送などに出す広告の仲介をする営業。広告の企画・制作や販売促進のための市場調査,イベントの開催など広範な業務を行う。
広告媒体
こうこくばいたい クワウ― [5] 【広告媒体】
広告を伝達する媒介手段。テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・看板・ダイレクト-メールなど。
広域
こういき クワウヰキ [0] 【広域】
広い区域。広い範囲。
広域
こういき【広域】
a wide area.
広域下水道
こういきげすいどう クワウヰキ―ダウ [6] 【広域下水道】
河川などに沿い,行政区域を超えて広く処理される下水道。
広域圏
こういきけん クワウヰキ― [4] 【広域圏】
(1)1929年以後の世界恐慌期において,資本主義列強が設定したブロック経済による経済圏。
(2)首都圏・近畿圏など広域行政の単位として設定される地域。
広域変成作用
こういきへんせいさよう クワウヰキ― [9] 【広域変成作用】
造山運動に伴い,広い地域にわたって岩石が地下深所にもちこまれ,高温・高圧のもとで再結晶し,千枚岩・結晶片岩・片麻岩などの変成岩となること。
広域変成帯
こういきへんせいたい クワウヰキ― [0] 【広域変成帯】
⇒変成帯
広域生活圏
こういきせいかつけん クワウヰキセイクワツ― [8] 【広域生活圏】
交通手段の発達に伴って広域化した生活行動の範囲。公共施設などの配置を適正に行うための計画圏としての性格をもち,自治省による広域市町村圏,建設省による地方生活圏などの制度的圏域設定が行われている。
広域経済
こういきけいざい クワウヰキ― [5] 【広域経済】
近接した国々あるいは地方団体が,相互に補完・結合してつくり上げる経済。ブロック経済と同じ意味にも使われる。
広域行政
こういきぎょうせい クワウヰキギヤウ― [5] 【広域行政】
県や市町村などの従来の行政区域を越えた,広い区域を単位とする地方行政。経済の発展による経済活動や社会活動の範囲の拡大に対応しようとするもの。
広域連合
こういきれんごう クワウヰキ―ガフ [5] 【広域連合】
複数の都道府県・市町村・特別区にまたがる広域の行政事務を処理するために設立される地方公共団体の組合。1994年,地方自治法の改正により創設。
広報
こうほう【広報】
public information[relations].‖広報課 a publicity section.広報車 a sound truck.
広報
こうほう [1] クワウ― 【広報】 ・ コウ― 【弘報】
官公庁・企業・各種団体などが,事業内容や活動状況を一般の人に広く知らせ,理解を求めること。また,その知らせ。「―活動」
広場
ひろば【広場】
an open space;a <station> square;→英和
a plaza (大広場).→英和
広場
ひろば [1] 【広場】
人などが多く集まれるように広くなっている公共の場所。
広場恐怖症
ひろばきょうふしょう [6][0] 【広場恐怖症】
神経症の一種。広い場所にいるときに理由のない恐怖を感ずる症状。
広壮
こうそう クワウサウ [0] 【広壮・宏壮】 (形動)[文]ナリ
建物などの,広く立派なさま。「―な邸宅」
[派生] ――さ(名)
広壮な
こうそう【広壮な】
magnificent;→英和
grand.→英和
広大
こうだい クワウ― [0] 【広大・宏大】 (名・形動)[文]ナリ
ひろく大きい・こと(さま)。
⇔狭小
「―な平原」「人民の規模を―にせずんば/明六雑誌 10」
[派生] ――さ(名)
広大な
こうだい【広大な】
vast;→英和
extensive;→英和
immense.→英和
〜無辺の boundless;→英和
infinite.→英和
広大無辺
こうだいむへん クワウ― [0] 【広大無辺】 (名・形動)[文]ナリ
広くてはてしがない・こと(さま)。「―な御恵み」
広宣
こうせん クワウ― 【広宣】 (名)スル
伝え広めること。特に,仏法を広く行きわたらせること。「―流布の時/謡曲・身延」
広寒宮
こうかんきゅう クワウカン― [3] 【広寒宮】
月の中にあるという宮殿。月宮殿。広寒府。
広小舞
ひろこまい [3] 【広小舞・広木舞】
軒先の垂木(タルキ)の先端を押さえる役をする幅広い横木。
広小路
ひろこうじ【広小路】
a broad street;an avenue.→英和
広小路
ひろこうじ [0][3] 【広小路】
幅の広い街路。江戸時代に市街地の火除け地として作られたものが起源。江戸には,両国広小路・浅草広小路・上野広小路などがあった。
広島
ひろしま 【広島】
(1)中国地方中部の県。かつての安芸(アキ)・備後(ビンゴ)二国を占める。中国山地が大部分を占め,北東部は吉備高原。南の瀬戸内海沿いに広島・福山の平野がある。県庁所在地,広島市。
(2)広島県南西部,広島湾奥にある市。県庁所在地。指定都市。江戸時代,浅野氏四二万六千石の城下町。日清戦争以降軍事都市として発展したが,1945年8月6日史上最初の原子爆弾の投下を受けた。中国地方の経済・文化の中心をなす。
(3)北海道西部,札幌郡の町。札幌市の東に接する。明治初期に広島県人が入植。
広島修道大学
ひろしましゅうどうだいがく 【広島修道大学】
私立大学の一。1725年(享保10)創立の浅野藩黌が起源。1960年(昭和35)広島商科大学として設立,73年現名に改称。本部は広島市安佐南区。
広島大学
ひろしまだいがく 【広島大学】
国立大学の一。1902年(明治35)創設の広島高師,29年(昭和4)これに設置の広島文理科大の二校が中核となり,広島高等学校・広島工専・広島女子高師・師範系学校を併合して,49年新制大学となる。53年広島医大を併合。本部は広島市中区。
広島女子大学
ひろしまじょしだいがく 【広島女子大学】
公立大学の一。1928年(昭和3)創立の広島女子専門学校を前身とし,50年広島女子短期大学を経て,65年設立。本部は広島市南区。
広島女学院大学
ひろしまじょがくいんだいがく 【広島女学院大学】
私立大学の一。アメリカ-メソジスト教会系により1886年(明治19)創設された広島女学会を源として,1949年(昭和24)新制大学となる。本部は広島市東区。
広島工業大学
ひろしまこうぎょうだいがく 【広島工業大学】
私立大学の一。1961年(昭和36)設立の広島工業短期大学を母体とし,63年設立。本部は広島市佐伯区。
広島市立大学
ひろしましりつだいがく 【広島市立大学】
公立大学の一。1993年(平成5)設立。本部は広島市安佐南区。
広島文教女子大学
ひろしまぶんきょうじょしだいがく 【広島文教女子大学】
私立大学の一。1948年(昭和23)創立の可部女子専門学校を母体とし,66年設立。本部は広島市安佐北区。
広島湾
ひろしまわん 【広島湾】
広島県南西部にある瀬戸内海の湾。湾内には厳島(イツクシマ)・能美(ノウミ)島などの島々が点在し,湾岸に岩国港・広島港・呉港などがある。カキ・ノリの養殖が盛ん。
広島県立大学
ひろしまけんりつだいがく 【広島県立大学】
公立大学の一。1988年(昭和63)設立。本部は庄原市。
広島経済大学
ひろしまけいざいだいがく 【広島経済大学】
私立大学の一。1967年(昭和42)設立。本部は広島市安佐南区。
広島薬缶
ひろしまやかん [5] 【広島薬缶】
雲竜などの模様の打ち出しのある,真鍮(シンチユウ)製のやかん。
広島電機大学
ひろしまでんきだいがく 【広島電機大学】
私立大学の一。1927年(昭和2)創立の広島高等学院を源とし,67年設立。本部は広島市安芸区。
広川
ひろかわ ヒロカハ 【広川】
(1)福岡県南部,八女(ヤメ)郡の町。水縄(ミノウ)山地西端に位置し,久留米絣・竹細工を特産。南部は八女古墳群に続く。
(2)和歌山県中西部,有田(アリダ)郡の町。紀伊水道に臨み,浜口梧陵の築いた広村堤防がある。
広川寺
ひろかわでら ヒロカハ― 【弘川寺・広川寺】
大阪府南河内郡にある真言宗醍醐寺派の寺。山号は竜池山。西行の終焉の地で,墓・庵室跡・西行記念館がある。
広州
こうしゅう クワウシウ 【広州】
中国,広東(カントン)省の省都。珠江デルタに位置する港湾都市。華南地方最大の都市で,機械・食品・織物などの工業が発達。革命運動の発祥地の一つで,その史跡が多い。広東。コワンチョウ。
広州国民政府
こうしゅうこくみんせいふ クワウシウ― [1][5] 【広州国民政府】
1924年の国民党一全大会の決定によって,翌年7月に結成。正式名,中華民国国民政府。
広州湾
こうしゅうわん クワウシウ― 【広州湾】
広東省,雷州半島の北東岸にある湾。1899年から1945年までフランスの租借地。
広布
こうふ クワウ― [1] 【広布】 (名)スル
広く一般に告げ知らせること。「刊行して世に―せんと欲す/新聞雑誌 23」
広布
ひろめ 【広布】
昆布の古名。[和名抄]
広帯域
こうたいいき クワウタイヰキ [3] 【広帯域】
通信に占める周波数の幅が広いこと。
広帯域ISDN
こうたいいきアイエスディーエヌ クワウタイヰキ― [13][3][7] 【広帯域 ISDN 】
〔Broadband ISDN〕
テレビ画像や超高速ファクシミリなど,いわゆるマルチメディア通信を一元的にサービスする大容量通信ネットワーク。光ファイバーと非同期転送モード( ATM )交換システムの技術が基礎となる。次世代の ISDN として構想されている。
広幅
ひろはば [0] 【広幅】
(1)幅の広いこと。
(2)普通の反物の倍の幅のもの。鯨尺一尺九寸(約72センチメートル)の幅。大幅。
広広
ひろびろ [3] 【広広】 (副)スル
(「と」を伴っても用いる)いかにも広く感じられるさま。広くひらけているさま。「―(と)した庭園」
広広
こうこう クワウクワウ [0] 【曠曠・広広】 (ト|タル)[文]形動タリ
ひろびろとしたさま。ひろくはるかなさま。「―たる参事官室/もしや草紙(桜痴)」
広庇
ひろびさし [3] 【広庇・広廂】
寝殿造りで,母屋と庇の外側にある吹き放ちの部分。孫庇に相当する。庇より長押(ナゲシ)一本分だけ床が低くなっている。広縁。広軒。
広庭
ひろにわ [0] 【広庭】
(1)玄関先の広い庭。
(2)家の中の土間。「大分の銀箱―につみかさね/浮世草子・胸算用 4」
広廂
ひろびさし [3] 【広庇・広廂】
寝殿造りで,母屋と庇の外側にある吹き放ちの部分。孫庇に相当する。庇より長押(ナゲシ)一本分だけ床が低くなっている。広縁。広軒。
広弘明集
こうぐみょうしゅう クワウグミヤウシフ 【広弘明集】
中国の仏教書。唐の道宣編。三〇巻。「弘明集」にならい六朝(リクチヨウ)から初唐までの仏教者の詩文などを集める。664年成立。中国仏教思想史,特に道教との関係を知るための基本資料。
広張
こうちょう [0] クワウチヤウ 【広張】 ・ コウチヤウ 【弘張】 (名)スル
勢力などを広め,盛んにすること。「国威を―すべし/明六雑誌 17」
広戸風
ひろとかぜ [3] 【広戸風】
岡山・鳥取の県境の那岐山(ナギサン)南麓(ナンロク)に吹く強風。
広才
こうさい クワウ― 【宏才・広才】 (名・形動ナリ)
〔「こうざい」とも〕
才知が幅広いこと。また,そのような人やさま。「是れもふしぎの―なる人有て/浮世草子・永代蔵 3」
広教会
こうきょうかい クワウケウクワイ [3] 【広教会】
〔Broad Church〕
聖公会(英国教会)の中で,信仰箇条や礼拝規定を広く解釈する自由主義の立場をいう語。
広敷
ひろしき [0] 【広敷】
(1)台所の板敷または畳敷の間。
(2)大名家の台所向き,また奥向きの称。
(3)江戸城で,本丸と西の丸の大奥にあった局(ツボネ)。
広敷く
ひろし・く 【広敷く】 (動カ四)
柱などを太くしっかりと立てる。ひろしる。ふとしく。「この所の底つ石根に宮柱―・き立て/祝詞(平野祭)」
広敷番
ひろしきばん [0] 【広敷番】
江戸幕府,大奥の職名。交替で広敷につとめて,警戒にあたり,大奥への出入りを監視した役。
広文庫
こうぶんこ クワウ― 【広文庫】
百科事彙。物集(モズメ)高見編。二〇冊。1916(大正5)〜18年刊。和漢書・仏書から地理・生物・文物などに関する事項を約五万項目抽出して五十音順に並べ,関連記事を引用して載せた資料集。
広日本文典
こうにほんぶんてん クワウ― 【広日本文典】
文法書。大槻文彦著。1897年(明治30)刊。「言海」の巻頭にある「語法指南」を改訂増補し単行本として刊行したもの。主に古語を対象とし,近世の文法研究の成果と西洋文法の方法を勘案・折衷したもので,近代文法研究のさきがけとされる。本文の例証と解説をした「別記」一冊がある。
広木舞
ひろこまい [3] 【広小舞・広木舞】
軒先の垂木(タルキ)の先端を押さえる役をする幅広い横木。
広本
こうほん クワウ― [0] 【広本】
書誌学で,同一名の書物のうち,内容の多い方のもの。
⇔略本
広東
カントン 【広東】
(1)中国,珠江の流域を占め,南シナ海に臨む省。亜熱帯気候で,米・茶・タバコ・ミカン・砂糖きびの産出が豊富。省都は広州。別名,粤(エツ)。コワントン。
(2)「広州(コウシユウ)」に同じ。
広東政府
カントンせいふ 【広東政府】
中華民国時代,数次にわたって広東に樹立された政府。1917年北京軍閥に対抗して孫文がたてた軍政府に始まり,数度の変遷を経て,31年蒋介石政権に反対した汪兆銘(オウチヨウメイ)らを中心とした国民政府,49年中共軍に追われた中華民国政府が遷都したものなどを含めていう。
広東料理
カントンりょうり [5] 【広東料理】
中国料理の四大系統の一。広東周辺で作られてきた料理。薬味や調味料を多用し,北京料理に比べて味が淡泊。
広東窯
カントンよう [3] 【広東窯】
中国,広東省内の各地域に開かれた窯の総称。五代から宋代に青磁・青白磁などを焼いた広州窯,南宋代に青磁を焼いた広窯,明代に鈞窯(キンヨウ)風の広東海鼠手(ナマコデ)を焼いた石湾窯などが著名。
広東縞
カントンじま [0] 【広東縞】
中国の広東地方から産出した縞の絹織物。また,それに似せたもの。広東絹。関東縞。
広東語
カントンご [0] 【広東語】
シナ-チベット諸語に属する中国語の一方言。広東省・広西チワン族自治区の一部のほか,ホンコン・マカオで使用。粤語(エツゴ)。
→広東語[音声]
広松
ひろまつ 【広松】
姓氏の一。
広松渉
ひろまつわたる 【広松渉】
(1933-1994) 哲学者。福岡県生まれ。東大教授。物象化論を基盤とするマルクス主義研究と四肢構造論を軸とする「事的世界観」の提唱によって戦後日本の哲学界をリードした。著「存在と意味」「世界の共同主観的存在構造」「マルクス主義の地平」など。
広母音
ひろぼいん [3] 【広母音】
下顎(シタアゴ)の開きが大きくて広い母音。日本語ではアが典型的。低母音。
⇔狭母音(セマボイン)
広母音
こうぼいん クワウ― [3] 【広母音】
⇒ひろぼいん(広母音)
広汎
こうはん クワウ― [0] 【広範・広汎】 (形動)[文]ナリ
範囲の広いさま。「―な調査」「―にわたる活動」
広沢
ひろさわ ヒロサハ 【広沢】
姓氏の一。
広沢池
ひろさわのいけ ヒロサハ― 【広沢池】
京都市右京区嵯峨広沢にある池。周囲約1キロメートル。平安中期寛朝僧正が作ったという。観月・観桜の名所。((歌枕))「更級も明石もここにさそひきて月の光は―/拾玉集 2」
広沢流
ひろさわりゅう ヒロサハリウ 【広沢流】
東密二流の一。嵯峨の広沢池の辺に遍照寺を建てた寛朝の流れを汲む一派。保寿院・仁和御流・西院・華蔵院・忍辱山・伝法院の六流に分かれた。
→小野流
広沢真臣
ひろさわさねおみ ヒロサハ― 【広沢真臣】
(1833-1871) 幕末・維新期の政治家。長州藩士。安政の藩政改革にあたり,倒幕運動にも参加。新政府では徴士・参与・民部大輔などをつとめ版籍奉還の実現に努力したが,暗殺された。
広沢虎造
ひろさわとらぞう ヒロサハトラザウ 【広沢虎造】
(1899-1964)(二代)浪曲師。東京生まれ。本名,山田信一。「清水次郎長」などを得意とし,その節は虎造節と呼ばれて一世を風靡(フウビ)した。
広津
ひろつ 【広津】
姓氏の一。
広津和郎
ひろつかずお 【広津和郎】
(1891-1968) 小説家・評論家。東京牛込生まれ。広津柳浪の次男。早大卒。同人誌「奇蹟」を創刊。「神経病時代」で文壇にデビュー。現実に密着しつつ理想を追求する強靭(キヨウジン)な批評精神によりすぐれた評論活動を行なった。「作者の感想」は大正期評論の白眉(ハクビ)。主著「風雨強かるべし」「松川裁判」「年月のあしおと」
広津柳浪
ひろつりゅうろう 【広津柳浪】
(1861-1928) 小説家。長崎の生まれ。本名,直人(ナオト)。医科大学予備門中退。硯友社同人。「女子参政蜃中楼」で文筆生活に入り「残菊」で文壇的地位を確立。「落椿」「黒蜴蜓」「今戸心中」「雨」など多く社会底辺の暗黒面を描いて知られた。
広済寺
こうさいじ クワウサイ― 【広済寺】
兵庫県尼崎市にある日蓮宗の寺。959年多田満仲の創建と伝える。1714年,日昌により復興。近松門左衛門の墓がある。近松寺。
広渺
こうびょう クワウベウ [0] 【広渺】 (ト|タル)[文]形動タリ
広々としてはるかかなたまで見えるさま。「―たる草原」
広漠
こうばく クワウ― [0] 【広漠・宏漠】 (ト|タル)[文]形動タリ
広々として果てしないさま。「―たる草原」「この―たる異郷の空の下/あめりか物語(荷風)」
[派生] ――さ(名)
広漠たる
こうばく【広漠たる】
vast;→英和
extensive.→英和
広瀬
ひろせ 【広瀬】
幅の広い瀬。広い浅瀬。「大和の忍(オシ)の―を渡らむと足結たづくり腰づくらふも/日本書紀(皇極)」
広瀬
ひろせ 【広瀬】
姓氏の一。
広瀬元恭
ひろせげんきょう 【広瀬元恭】
(1821-1870) 江戸末期の医師・蘭学者。甲斐の人。京都で私塾時習堂を開く。津藩藩医。京都官軍病院長。
広瀬川
ひろせがわ 【広瀬川】
仙台市西方の面白(オモシロ)山・関山峠付近を水源とし,ほぼ東流して仙台市街地を横切り,名取川に合流して仙台湾に注ぐ川。上流域に作並(サクナミ)温泉がある。
広瀬惟然
ひろせいぜん 【広瀬惟然】
(?-1711) 江戸中期の俳人。通称源之丞。別号素牛・風羅堂など。美濃の生まれ。芭蕉の門人。師の没後西国各地を行脚した。俳風は軽妙洒脱で,一茶の口語調に影響を及ぼした。編著「藤の実」など。
広瀬旭荘
ひろせきょくそう 【広瀬旭荘】
(1807-1863) 江戸後期の儒者・漢詩人。淡窓の弟。豊後日田の人。二三歳で兄に代わり学塾咸宜園(カンギエン)を監督,のち堺に出て逍遥吟社をおこす。著「梅墩詩鈔」など。
広瀬武夫
ひろせたけお 【広瀬武夫】
(1868-1904) 海軍軍人。中佐。大分県生まれ。1897年(明治30)から1902年まで滞欧。日露戦争旅順港閉塞作戦で福井丸を指揮した。退船の際,行方不明の部下杉野孫七上等兵曹を捜索したが発見できず,引き上げる途中ボート上で被弾戦死。軍神とされた。
広瀬淡窓
ひろせたんそう 【広瀬淡窓】
(1782-1856) 江戸後期の儒者・漢詩人・教育家。名は簡,のち建。字(アザナ)は廉卿,のち子基。旭荘の兄。豊後日田の人。学塾咸宜園(カンギエン)を開き,敬天を旨とする教育を行う。門下に大村益次郎・高野長英らを輩出。著「淡窓詩話」など。
広瀬神社
ひろせじんじゃ 【広瀬神社】
奈良県北葛城郡河合町にある神社。祭神は,若宇迦売命(ワカウガノメノミコト)(あるいは,大忌神・広瀬河合神)で,櫛玉(クシタマ)命・穂雷(ホイカズチ)命を配祀(ハイシ)。昔から豊穣の神として尊崇される。
広物
ひろもの [0] 【広物】
幅の広い物。大形の物。多く大きい魚についていう。「鰭(ハタ)の―」
広狭
こうきょう クワウケフ [0] 【広狭】
(1)広いことと狭いこと。広さ。
(2)広い意味と狭い意味。広義と狭義。「―の二義がある」
広田
ひろた 【広田】
姓氏の一。
広田弘毅
ひろたこうき 【広田弘毅】
(1878-1948) 政治家。福岡県生まれ。東大卒。斎藤・岡田内閣の外相。二・二六事件後内閣を組織。翌年第一次近衛内閣の外相。終戦直前,ソ連の仲介による和平交渉にあたるも失敗。戦後,A 級戦犯として南京虐殺事件の外交責任を問われ,文官中ただ一人絞首刑。
広田神社
ひろたじんじゃ 【広田神社】
兵庫県西宮市にある神社。祭神は天照大御神荒魂(アマテラスオオミカミアラミタマ)。和歌に霊験ある神としても知られた。
広益
こうえき クワウ― [0] 【広益】
広い範囲にわたって地域やその住民たちに利益をもたらすこと。
広益国産考
こうえきこくさんこう クワウエキ―カウ 【広益国産考】
農学書。八巻。大蔵永常著。1842〜59年刊。江戸後期の商品経済の発展に対応するために農業経営の改良を説き,農業技術を集大成したもの。
広目天
こうもくてん クワウモク― [4] 【広目天】
〔梵 Virūpākṣa〕
仏教の四天王の一。西方に居て西大洲を守る。悪人を罰し,仏心を起こさせるという。武装した怒りの姿で表され,筆と巻子をもつものもある。西方天。広目天王。
広目天[図]
広知る
ひろし・る 【広知る】 (動ラ四)
「ひろしく」に同じ。「春日の三笠の山の下つ石根に宮柱―・り立て/祝詞(春日祭)」
広節裂頭条虫
こうせつれっとうじょうちゅう クワウセツレツトウデウチユウ [9] 【広節裂頭条虫】
条虫綱の扁形動物。俗に言うサナダムシの一種。成虫の体は多数の片節からなり,体長2〜10メートルに達する。頭部に二本の溝があり,これで宿主の腸壁に吸着する。卵は糞便とともに排出され,ケンミジンコ類を第一中間宿主,サケ・マスなどを第二中間宿主として,人間・クマ・イヌなどの小腸に寄生する。ミゾサナダムシ。
広範
こうはん クワウ― [0] 【広範・広汎】 (形動)[文]ナリ
範囲の広いさま。「―な調査」「―にわたる活動」
広範な
こうはん【広範な】
extensive;→英和
comprehensive;→英和
far-reaching.
広範囲
こうはんい クワウハンヰ [3] 【広範囲】
広い範囲。「―に及ぶ」
広範囲にわたる
こうはんい【広範囲にわたる】
cover a wide area.
広精風
こうしょうふう クワウシヤウ― [0] 【広精風】
世阿弥の能楽用語。九位(キユウイ)の中三位の第二。芸の全域を一通り習い覚えた段階で,芸の進展・後退の境界とする。
→九位
広縁
ひろえん [2][0] 【広縁】
(1)幅の広い縁側。
(2)「広庇(ヒロビサシ)」に同じ。
広義
こうぎ【広義】
<take a matter in> a wide[broad]sense.
広義
こうぎ クワウ― [1] 【広義】
一つの言葉のもつ意味の範囲に幅があるとき,広い方の意味。
⇔狭義
「―に解釈する」
広聴
こうちょう クワウチヤウ [0] 【広聴】 (名)スル
広く意見を聞くこと。特に行政機関が公衆の意見や要望を聞き募ること。
広背筋
こうはいきん クワウハイ― [0] 【広背筋】
背部下半分と上腕骨上部とを結ぶ左右一対の広い筋肉。上腕を内転し,また後内方に引く働きをする。闊背(カツバイ)筋。
広葉天南星
ひろはてんなんしょう [6] 【広葉天南星】
サトイモ科の多年草。多雪地帯の山地に自生。五枚の小葉から成る掌状の葉を一個つける。五,六月頃,緑色の仏炎苞につつまれた肉穂花序をつける。
広葉杉
こうようざん クワウエフ― [3] 【広葉杉】
スギ科の常緑針葉樹。中国原産。葉は鎌形に曲がった長披針形で硬く,枝に羽状につく。雌雄同株で,四月頃開花し,マツカサに似た球果を結ぶ。材は香りがよく,建材・器具材に利用。オランダモミ。リュウキュウスギ。カントンスギ。
広葉樹
こうようじゅ クワウエフ― [3] 【広葉樹】
幅の広い葉をつける樹木の総称。双子葉植物に属し,熱帯から亜寒帯に分布する。闊葉(カツヨウ)樹。
⇔針葉樹
広葉樹
こうようじゅ【広葉樹】
a broadleaf tree.
広蓋
ひろぶた [0] 【広蓋】
(1)衣装箱のふた。昔,衣を人に与えるとき,これにのせて与えた。
(2)縁のある大きい角盆。
広袖
ひろそで [0] 【広袖】
(1)和服の袖口を,縫わずに全部あけてあるもの。どてらの袖など。
(2)鎧(ヨロイ)の袖の一種。上段から下段へ裾ひろがりに仕立てたもの。
→大袖
→壺袖
広袖(2)[図]
広袤
こうぼう クワウ― [0] 【広袤】
〔「広」は東西の,「袤」は南北の長さ〕
幅と長さ。広さ。面積。「平安京の―は/朱雀日記(潤一郎)」
広襟
ひろえり [0] 【広襟】
女物和服の襟で,襟幅が普通のものの倍(約11センチメートル)あるもの。内側に折って着る。晴れ着などに用いる。
→狭襟
広西壮族自治区
カンシーチワンぞくじちく 【広西壮族自治区】
⇒こうせいチワンぞくじちく(広西壮族自治区)
広西壮族自治区
こうせいチワンぞくじちく クワウセイ― 【広西壮族自治区】
中国の南東端部の自治区。西江(珠江の最大支流)流域の丘陵地帯に当たり,南はベトナムと国境を接する。少数民族チワン族の居住地。マンガン・スズ・鉛などを産する。区都は南寧。1958年まで広西省と称した。別名,桂。コワンシーチョワン族自治区。
広角
こうかく クワウ― [0] 【広角】
広い角度。広い角度の視野。
広角レンズ
こうかく【広角レンズ】
a wide-angle lens.
広角レンズ
こうかくレンズ クワウ― [5] 【広角―】
標準レンズより広い視野が写せるレンズ。写角が約六〇度より広いもの。ワイド-レンズ。
広言
こうげん クワウ― [0][3] 【広言】 (名)スル
あたりをはばからず偉そうなことを言うこと。また,その言葉。「―してはばからない」「万事は破竹の如くなるべしなどと―しつ/舞姫(鴎外)」
広軌
こうき【広軌】
a broad gauge.広軌鉄道 a broad-gauge railroad.
広軌
こうき クワウ― [1] 【広軌】
鉄道レールの幅が標準軌間(1435ミリメートル)を超えるもの。
⇔狭軌
〔新幹線は1435ミリメートルであるが,他の鉄道より広いため広軌ということがある〕
広遠
こうえん クワウヱン [0] 【広遠・宏遠】 (名・形動)[文]ナリ
大きくて奥深い・こと(さま)。「思慮―/近世紀聞(延房)」
広重
ひろしげ 【広重】
⇒安藤広重(アンドウヒロシゲ)
広野
ひろの [0] 【広野】
広い野。広野原。
広野
こうや【広野】
a wide[vast]plain.
広野
こうや クワウ― [1] 【広野・曠野】
ひろびろとした野原。
広量
こうりょう クワウリヤウ [0] 【広量・宏量】 (名・形動)スル[文]ナリ
(1)心が大きく,細かいことにこだわらないこと。度量の広いこと。また,そのさま。
⇔狭量
「―な性質」
(2)「荒涼(コウリヨウ){■二■(1)}」に同じ。「(狐ノ使イトハ)―の御使かな/今昔 26」
(3)「荒涼(コウリヨウ){■二■(2)}」に同じ。「知らざらん男の呼ばはんをば,―して行くまじきなりけり/今昔 27」
広長舌
こうちょうぜつ クワウチヤウ― [3] 【広長舌】
(1)〔仏〕 仏の三十二相の一。仏の舌が耳や髪の生え際に達するほど長いこと。大舌相。
(2)大演説。雄弁。長広舌。
広開土王
こうかいどおう クワウカイドワウ 【広開土王】
(374-412) 高句麗(コウクリ)第一九代の王(在位 391-412)。南は百済・倭(ワ)などと戦い,北は遼東(リヨウトウ)の鮮卑を討ち,領土拡張につとめた。好太王(コウタイオウ)。
広開土王碑
こうかいどおうひ クワウカイドワウ― 【広開土王碑】
広開土王の功業を記念して414年に建てられた碑。中国の吉林省の鴨緑江中流北岸にある。古代の日朝関係を語る重要な史料。好太王碑。
広間
ひろま [1] 【広間】
(1)広い部屋・座敷。
(2)洋風建築の玄関ホール。
(3)桃山時代後半から江戸時代にかけての,初期の書院造りにおける主屋。
(4)四畳半以上の茶室。
広間
ひろま【広間】
a hall;→英和
a saloon.→英和
広闊
こうかつ クワウクワツ [0] 【広闊】 (名・形動)[文]ナリ
広々として,ひらけている・こと(さま)。「かの漠として―なる大国と/真善美日本人(雪嶺)」
[派生] ――さ(名)
広陵
こうりょう クワウリヨウ 【広陵】
奈良県北西部,北葛城郡の町。奈良盆地中西部に位置する。野菜栽培の他,靴下製造が盛ん。
広隆寺
こうりゅうじ クワウリユウ― 【広隆寺】
京都市右京区太秦(ウズマサ)にある真言宗別格本山。603年,秦河勝(ハタノカワカツ)が聖徳太子の命を受けて造営。秦氏の氏寺。飛鳥時代の弥勒菩薩の半跏思惟(ハンカシイ)像や講堂など文化財が多い。また牛祭は有名。太秦寺。太秦太子寺。秦公(ハタノキミ)寺。蜂岡寺。川勝寺。
広雅
こうが クワウガ 【広雅】
中国,三国時代の字書。一〇巻。魏(ギ)の張揖(チヨウユウ)撰。「爾雅」の体裁にならい,漢代の学者の注釈や「説文」「三蒼」「方言」などで増補したもの。博雅。
広韻
こういん クワウヰン 【広韻】
中国,北宋の韻書。五巻。勅命により陳彭年(チンホウネン)らが撰。1008年成立。漢字を二〇六の韻に分類し,音を示し字義を注する。「切韻」の増補「唐韻」をさらに改訂したもの。大宋重修広韻。
広食性
こうしょくせい クワウシヨク― [0] 【広食性】
動物の食餌(シヨクジ)の選択範囲が広い性質。
広鼻猿類
こうびえんるい クワウビヱンルイ [4] 【広鼻猿類】
霊長目マーモセット科とオマキザル科に属すサル類の総称。尻だこはなく,左右の鼻孔が広く離れている。尾は長く,しばしば物を巻くことができる。リスザル・ウーリ-モンキーなどのオマキザル科と,マーモセット・タマリンなどのマーモセット科からなる。中南米に分布。新世界猿。
広[高]言
こうげん【広[高]言】
(a) big talk;a boast.→英和
〜を吐く boast <of,that…> .
庄
そう サウ 【荘・庄】
「しょう(荘・庄)」に同じ。「むかしの御―の所所/増鏡(藤衣)」
庄
しょう シヤウ [1] 【荘・庄】
(1)「荘園」に同じ。
(2)荘園廃止後も,荘園の名を受け継いだ土地などの呼び名。「三春の―」
庄倉
しょうそう シヤウサウ [0] 【荘倉・庄倉】
荘園で徴収した穀物を貯蔵しておく倉。
庄内
しょうない シヤウナイ 【庄内】
山形県北西部の地域名。中心都市は酒田市・鶴岡市。
庄内おばこ
しょうないおばこ シヤウナイ― 【庄内おばこ】
〔「おばこ」は若い娘の意〕
山形県庄内地方の民謡で,酒盛り唄。源流は不明だが,社寺の祭礼で若い男女が結婚相手を求めて唄い合う唄だったらしい。
庄内川
しょうないがわ シヤウナイガハ 【庄内川】
岐阜県恵那市南部を水源とし,中央本線に沿って南西流した後,名古屋市西部を南流して伊勢湾に注ぐ川。岐阜県内では土岐(トキ)川と呼ばれ,窯業地帯を流れる。
庄内平野
しょうないへいや シヤウナイ― 【庄内平野】
山形県北西部,最上(モガミ)川下流の沖積平野。庄内米の生産で名高い。日本海沿岸に長大な砂丘が発達。
庄原
しょうばら シヤウバラ 【庄原】
広島県北東部,吉備高原にある市。もと市場町。米作と畜産が盛んで,比婆牛の産地。
庄司
しょうじ シヤウ― [1] 【荘司・庄司】
「荘官」に同じ。また,特に荘官のうち,下司(ゲシ)をいう。
庄和
しょうわ シヤウワ 【庄和】
埼玉県東部,北葛飾郡の町。農業が中心。五月の大凧揚げで有名。
庄園
しょうえん シヤウヱン [0] 【荘園・庄園】
中国では唐代から,ヨーロッパでは八世紀頃から行われた土地所有形態および領主の所有地。日本では,奈良時代末以降,貴族や寺社が諸国に私的に領有した土地をいう。大規模な開墾と地方豪族・農民からの寄進によって平安中期に飛躍的に増大し,また不輸不入(フユフニユウ)の特権を得て貴族・寺社の経済的基盤となった。鎌倉・室町時代を通じて,武士勢力の侵略を受け,また商業経済が発達するに及んで次第に衰え,太閤検地によって制度的にも消滅した。荘。そうえん。
庄官
しょうかん シヤウクワン [0] 【荘官・庄官】
(1)荘園で,領主の命を受けて年貢の徴収・上納,治安維持などの任務にあたった者。中央の領主から派遣される場合と地方の有力者が任命される場合とがあり,時代が下るにしたがって後者の形をとるようになった。荘司。
(2)江戸時代,村役人の長。荘屋。庄屋。
庄家
しょうけ シヤウ― [1] 【荘家・庄家】
(1)墾田の管理・収穫物の貯蔵などのために設けた建物,およびそれに付属する土地。また荘園管理のための事務所。荘。
(2)荘園領主のこと。
庄家
しょうか シヤウ― [1] 【荘家・庄家】
⇒しょうけ(荘家)
庄屋
しょうや シヤウ― [0][3] 【庄屋】
名主(ナヌシ)のこと。主に関西での名称。庄役。
庄屋拳
しょうやけん シヤウ― [0] 【庄屋拳】
「狐拳(キツネケン)」に同じ。
庄川
しょうがわ シヤウガハ 【庄川】
岐阜県荘川村の烏帽子岳(エボシダケ)付近に源を発し,北流して富山湾に注ぐ川。長さ115キロメートル。中流に白川郷・五箇山の秘境がある。また,御母衣(ミボロ)ダムなど多くの発電用ダムがある。
庄田
しょうでん シヤウ― [0] 【荘田・庄田】
荘園内の田地。
庄長
しょうちょう シヤウチヤウ 【荘長・庄長】
「荘司(シヨウジ)」に同じ。
庇
ひさし【庇】
(1)[屋根の]eaves;→英和
a pent roof (窓などの上の); <米> a marquee (劇場の入口などの).→英和
(2)[帽子の]a visor.→英和
庇
ひさし [0] 【庇・廂】
(1)建物の外壁から差し出した,日光・雨などを防ぐための小さな片流れの屋根。のき。
(2)寝殿造りなどで,母屋(モヤ)の外側に付加された細長い下屋(ゲヤ)部分。その外に簀(ス)の子縁を設ける。広縁。ひさしのま。のき。
(3)帽子の,額の上に突き出た部分。つば。
(4)「庇髪」の略。
庇い
かばい カバヒ [2] 【庇い】
かばうこと。
庇い手
かばいて カバヒ― [2][0] 【庇い手】
(1)相撲で,重なりあって倒れる時,上になった者がすでに体(タイ)のない相手をかばうために先に手をつくこと。負けにならない。
(2)かばってくれる人。「―がいない」
庇い立て
かばいだて カバヒ― [0] 【庇い立て】 (名)スル
何かとかばうこと。「無用な―」
庇う
かば・う カバフ [2] 【庇う】 (動ワ五[ハ四])
(1)他からの危険や非難などが及ばないように守る。「部下を―・う」「傷を―・う」「君を―・ひ参らせんとて,現在の主を打ち奉るぞ/義経記 7」
(2)大事にしまっておく。「大根ヲ土ニ―・ッテオク/ヘボン」
[可能] かばえる
庇う
かばう【庇う】
protect[defend] <a person from,against> ;→英和
take <a person> under one's wings;plead <for a person> (弁護する).→英和
罪人を〜 shelter[harbor]a culprit.→英和
庇の大饗
ひさしのだいきょう 【庇の大饗】
(通常の年に行われる「母屋(モヤ)の大饗」に対して)平安時代,大臣就任のとき,寝殿の庇の間で行われた大饗宴。
庇の車
ひさしのくるま 【庇の車】
「網代庇(アジロビサシ)の車」に同じ。
庇の間
ひさしのま 【庇の間・廂の間】
「庇{(2)}」に同じ。
庇ふ
たば・う タバフ 【貯ふ・庇ふ】 (動ハ四)
(1)大切にしまっておく。たくわえる。「君がため―・へる米は/仮名草子・仁勢物語」
(2)他から守る。かばう。「身を―ひ,命を全くして心をとげたまふべし/曾我 5」
庇保
ひほう [0] 【庇保】 (名)スル
⇒ひほ(庇保)
庇保
ひほ [1] 【庇保】 (名)スル
〔「ひほう」とも〕
かばい守ること。庇護。「極力二人の此恋を―して/蒲団(花袋)」
庇恵
ひけい [0] 【庇恵】
おかげ。恩恵。「貴殿の御―にて勅勘をゆるさるるも/浄瑠璃・反魂香」
庇蔭
ひいん [0] 【庇蔭】 (名)スル
(1)ひさしのかげ。
(2)かばうこと。助けまもること。「物を見て故(コト)さらに―するが如きは/福翁百話(諭吉)」
庇護
ひご [1] 【庇護】 (名)スル
弱い立場のものをかばって守ること。「不幸な子供達を―する」「親の―の下に育つ」
庇護
ひご【庇護】
protection;→英和
patronage.→英和
〜する protect.→英和
…の〜のもとに under the protection[patronage]of….
庇護権
ひごけん [2] 【庇護権】
国家が自国の領土内,あるいは外国にある大公使館に逃れてきた者を保護し,その引き渡しの請求を拒絶できる国際法上の権利。
庇面
ひめん [1] 【庇面】
理想的な結晶形の中心を通る平面に対して鏡映の関係にある一対の面。
庇髪
ひさしがみ [0] 【庇髪】
(1)束髪で前髪や鬢(ビン)を平均してふくらませ,特に前髪を前に突き出して結う結い方。明治末頃,女優川上貞奴(サダヤツコ)が結い始め,女学生の間に流行。
(2)〔(1)より転じて〕
明治から大正にかけて,女学生の異名。
庇髪(1)[図]
床
とこ [0] 【床】
(1)寝るために設けるところ。ねどこ。「―を敷く」「―を延べる」
(2)病気のからだを横たえるところ。病床。「―にふせる」「―上げ」
(3)「床の間」の略。「―飾り」「―柱」
(4)畳の下地。畳のしん。
(5)ゆか。「ポムペイにありといふ―にも,かく美しき色あるはあらじ/即興詩人(鴎外)」
(6)苗を植えつけ育てるところ。苗床。
(7)河川の底。「川―」
(8)鉄床(カナトコ)のこと。
(9)桟敷。涼みどこ。ゆか。
(10)男女の共寝。また,閨房のあしらい。「―上手」
(11)和船の最後部にある床船梁(トコフナバリ)の略。中央に舵を設けるため舵床ともいう。
(12)「髪結い床」の略。とこや。
(13)牛車(ギツシヤ)の,人の乗る上部の部分。屋形。くるまばこ。「御車の―かきおろしておはしまさせ給/栄花(嶺の月)」
床
ゆか【床】
a floor.→英和
床板 a floor board.床上(下)浸水 inundation above (below) floor-level.床運動《体操》floor exercise.
床
とこ【床】
an alcove (床の間);→英和
the floor (ゆか);→英和
a bed (寝床・苗床).→英和
〜につく go to bed (就眠);be (ill) in bed (病気で).〜を敷く(上げる) make (put away) a bed.
床
しょう シヤウ 【牀・床】
■一■ [1] (名)
(1)ねどこ。
(2)ゆか。「―ニフス/ヘボン」
■二■ (接尾)
助数詞。病院などで,病人用のベッドの数を数えるのに用いる。
床
ゆか [0] 【床】
(1)建物で,根太(ネダ)で地面より高く持ち上げ,板などを敷いて人が立ったり座ったり,物を置いたりする平面。また広く,建物の空間を水平に仕切る底面で,その上を人が動き,また,物などを置く所。
(2)古く,一段高く構えて寝所としたところ。浜床など。
(3)劇場で,浄瑠璃を語る太夫や三味線ひきが座る場所。高座。ちょぼ床。
(4)川の流れの上に,料亭などが張り出して設けた納涼のための桟敷(サジキ)。京都の鴨川・貴船川のものが著名。床涼み。川床(カワユカ)。[季]夏。《おのづから木蔭が―を蔽ひたる/高浜年尾》
床あしらい
とこあしらい [3] 【床あしらい】
遊女などの,床にはいってからの客あしらい。「―の上手な女」
床しい
ゆかし・い [3] 【床しい】 (形)[文]シク ゆか・し
〔動詞「行く」の形容詞化。心がひかれ,そこに行ってみたい,が原義。「床しい」は当て字〕
(1)上品で落ち着いた美しさがある。奥深さがあって心がひきつけられる感じだ。おくゆかしい。「―・い人柄」「部屋に香をたく―・いたしなみ」
(2)昔を思い起こさせるようだ。昔のことがしのばれる感じだ。「古式―・い儀式」
(3)隔たりのある対象への好奇心を表す語。直接知りたい,見たい,聞きたい。「ねびゆかむさま―・しき人かな/源氏(若紫)」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
床しい
ゆかしい【床しい】
[奥床しい]tasteful;→英和
elegant;→英和
[心の]sweet;→英和
charming.
床しさ
ゆかしさ【床しさ】
tastefulness;sweetness;→英和
(a) charm.→英和
床の子
ゆかのこ 【床の子】
簀子(スノコ)。
床の間
とこのま【床の間】
a tokonoma;an alcove.→英和
床の間
とこのま [0] 【床の間】
座敷の正面上座に一段高く構え,掛軸・置物・花瓶などを飾る場所。室町時代の押板(オシイタ)と上段を原形として生まれた。ゆかの仕上げにより畳床と板床があり,また形式としては本床・蹴込み床・踏み込み床・洞床(ホラドコ)・袋床・釣り床・織部床・置床などがある。
床の間[図]
床の間付き
とこのまつき [0][4] 【床の間付き】
座敷に床の間のついていること。また,その座敷。
床万力
とこまんりき [3] 【床万力】
仕事台に取り付けて用いる万力。箱万力。
床上
しょうじょう シヤウジヤウ [0] 【床上】
ゆかの上。また,とこの上。
床上
ゆかうえ [0] 【床上】
ゆかの上。
⇔床下
「―浸水」
床上がり
ゆかあがり [3] 【床上(が)り】
床からスカートの裾までを垂直に測った寸法。床上がり寸法。
床上げ
とこあげ [0] 【床上げ】 (名)スル
(1)大病が全快して寝具を片付けること。また,その祝い。とこばらい。
(2)お産の後,産婦が順調に回復して寝具を片付けること。
床上げ
とこあげ【床上げ(の祝い)】
(the celebration of) one's recovery from illness.〜する leave one's sickbed.
床上り
ゆかあがり [3] 【床上(が)り】
床からスカートの裾までを垂直に測った寸法。床上がり寸法。
床上手
とこじょうず [3] 【床上手】 (名・形動)
閨房でのあしらいが上手な・こと(さま)。そのような人。「―な遊女」
床下
しょうか シヤウ― [1] 【床下・牀下】
(1)ゆかした。
(2)ねどこの下。また,ねどこ。「病を扶けて―に坐す/太平記 27」
床下
ゆかした [0] 【床下】
ゆかの下。縁の下。
⇔床上
「―浸水」
床入り
とこいり [0] 【床入り】 (名)スル
(1)寝床の中に入ること。
(2)婚礼の夜,新夫婦が初めて同じ寝床に入ること。
床入りする
とこいり【床入りする】
get into the bridal bed.
床几
しょうぎ シヤウ― [0][1] 【床几・牀几・将几】
(1)折り畳み式の腰掛け。脚を打ち違えに組み,革・布などを張って尻を乗せるようにしたもの。室内の臨時の座や,野外の腰掛けとして用いる。
(2)細長い板に脚を付けた,簡単な腰掛け。「―で夕涼みする」
床几(1)[図]
床几
しょうぎ【床几】
<sit on> a (camp)stool.
床前畳
とこまえだたみ トコマヘ― [5] 【床前畳】
茶室で,床の前にある畳。貴人畳。
床善し
とこよし 【床善し】
遊女などの床の中での技巧の優れていること。とこじょうず。「―の小春殿/浄瑠璃・天の網島(上)」
床固め
とこがため [3] 【床固め】
河床の浸食を防ぎ,河川の形状を維持するために,河川を横断して設ける低い堤防。
床土
とこつち [0] 【床土】
苗床用の土。
床場
とこば [0] 【床場】
床屋。理髪店。「イツモ留守ナ先生ダ,ソンナラ―マデ呼ビニ行ッテコイ/サトウ会話篇」
床子
そうじ サウ― 【床子】
〔「しやうじ」の直音表記〕
「しょうじ(床子)」に同じ。「―どもを,みなうち倒し,そこなひたり/枕草子 161」
床子
しょうじ シヤウ― [1] 【床子】
長方形の板の四隅に脚をつけた腰掛け。そうじ。「安福殿の釣殿に―たてて/増鏡(秋のみ山)」
床子[図]
床尾
しょうび シヤウ― [1] 【床尾】
小銃の銃床の肩に当たる部分。台尻。
床屋
とこや【床屋】
⇒理髪(りはつ).
床屋
とこや [0] 【床屋】
(1)〔江戸時代,男の髪を結う髪結いが床店(トコミセ)で仕事をしていたことから〕
髪結い床。
(2)理髪店・理容店の俗称。
床山
とこやま [0] 【床山】
(1)俳優の髪を結ったり,鬘(カツラ)を整えたりする人。また,その部屋。
(2)力士の髪を結ったり,整えたりする人。
床山
とこやま【床山】
a hairdresser (力士の);→英和
a wigmaker (芝居の).
床店
とこみせ [0] 【床店・床見世】
商品を並べるだけの,寝泊まりしない簡単な店。または,移動できる小さな店。屋台店。「湯島か神明前の―をおさがしなされい/黄表紙・御存商売物」
床張
ゆかばり [0] 【床張(り)】
板などで床を張ること。
床張り
ゆかばり [0] 【床張(り)】
板などで床を張ること。
床払い
とこばらい [3] 【床払い】 (名)スル
「床上(トコア)げ」に同じ。「全快して―する」
床挿
とこざし [0] 【床挿(し)】
挿し木の方法の一。挿し穂を苗床に挿すこと。
床挿し
とこざし [0] 【床挿(し)】
挿し木の方法の一。挿し穂を苗床に挿すこと。
床擦れ
とこずれ [0] 【床擦れ】 (名)スル
長く病気で床についていて,床にあたる体の部分がすれてただれること。褥瘡(ジヨクソウ)。「―したところが痛々しい」
床擦れ
とこずれ【床擦れ】
<have> a bedsore.→英和
床敷
とこしき [0] 【床敷・褥】
(1)座席などに敷くもの。敷物。しとね。
(2)船床に敷く板。
床暖房
ゆかだんぼう [3] 【床暖房】
家屋の床の中に,オンドルやパネル-ヒーターなどの設備を組み込んだ暖房方法。
床本
ゆかほん [0] 【床本】
義太夫節の太夫が床(高座)で語るのに用いる義太夫本。特殊な書体で書かれた大字の書き本で,太夫の語る節が朱で書き入れられている。
→義太夫本
床束
ゆかづか [0] 【床束】
床を支えるための束。束石の上に立て,大引(オオビキ){(2)}を支える。
床杯
とこさかずき [3] 【床杯】
婚礼の夜,新夫婦が寝所でさかずきを取り交わす儀式。
床板
しょうばん シヤウ― [0] 【床板】
ゆかいた。
床板
とこいた [0] 【床板】
床の間のゆかに張る板。
床板
ゆかいた [0] 【床板】
建物の床に張った板。
床柱
とこばしら [3][0] 【床柱】
床の間と床脇棚の境にある化粧柱。正式なものは角柱であるが,数寄屋風書院では,磨き丸太・面皮柱・唐木なども用いられる。
床柱
とこばしら【床柱】
an alcove post.
床框
とこがまち [3] 【床框】
床の間の前端で,床畳または床板の端を隠すために用いる化粧横木。とこぶち。
床梁
ゆかばり [0] 【床梁】
床を支えている梁(ハリ)。
床棚
とこだな [0] 【床棚】
床脇にある棚。床脇棚(トコワキダナ)。
床棚
ゆかだな [0] 【床棚】
床の上に設ける棚。床架(シヨウカ)。
床榻
しょうとう シヤウタフ [0] 【床榻・牀榻】
寝台。また,腰掛け。
床次
とこなみ 【床次】
姓氏の一。
床次竹二郎
とこなみたけじろう 【床次竹二郎】
(1866-1935) 政治家。鹿児島県生まれ。東大卒。原・高橋内閣の内相,犬養内閣の鉄道相,岡田内閣の逓信(テイシン)相を歴任。その間,政権の座を目指して政党遍歴・新党結成を繰り返し,政党政治に混迷をもたらした。
床浄瑠璃
ゆかじょうるり [3] 【床浄瑠璃】
⇒点(チヨボ)(2)
床涼み
ゆかすずみ [3] 【床涼み】
「ゆか(床){(4)}」に同じ。[季]夏。
床涼み
とこすずみ [3] 【床涼み】
夏の夜,屋外に床(ユカ){(4)}を設けて涼むこと。特に,京都の四条河原のものが有名。
床畳
とこだたみ [3] 【床畳】
床の間に敷く畳。また,ゆかに敷く畳。
床箸
とこばし [3] 【床箸】
鋳金・彫金・鍛金などに用いる鉄製の用具。加熱した金属をはさみ持つ,やっとこ状のもの。
床締め
とこしめ [0] 【床締め】 (名)スル
〔「とこじめ」とも〕
水漏れを防ぐため,水田の作土の下に水を通しにくい層を,土を締め固めてつくること。
床縁
とこぶち [0] 【床縁】
床前の化粧横木。とこがまち。
床脇
とこわき [0] 【床脇】
(1)床の間の脇。
(2)床脇棚のこと。
床脇棚
とこわきだな [4] 【床脇棚】
床脇に設けた棚。違い棚・袋戸棚など,多くの種類がある。床棚。床脇。
床脇棚=1[図]
床脇棚=2[図]
床脇棚=3[図]
床脇棚=4[図]
床脇棚=5[図]
床花
とこばな 【床花】
江戸時代,遊里でなじみになったしるしとして遊女に床で与えた祝儀の金。
床芸者
とこげいしゃ [3] 【床芸者】
芸者とは名ばかりで,床で客と寝るばかりの私娼。ころび芸者。「―ずる(=三味線ヲ弾クコト)にかけてはにちゆう(=未熟)也/柳多留 8」
床虫
とこむし [2] 【床虫】
トコジラミの異名。
床虱
とこじらみ [3] 【床虱】
半翅目の昆虫。体長5ミリメートル内外。全体に褐色で扁平。前ばねは非常に短く,後ろばねはない。家屋内にすみ,夜間出没し人間の血を吸う。刺されると激しいかゆみが残る。ナンキンムシ。トコムシ。
床虱[図]
床覆い
とこおおい [3] 【床覆い】
苗床の温度や湿度を調節するためにかぶせるもの。
床見世
とこみせ [0] 【床店・床見世】
商品を並べるだけの,寝泊まりしない簡単な店。または,移動できる小さな店。屋台店。「湯島か神明前の―をおさがしなされい/黄表紙・御存商売物」
床運動
ゆかうんどう [3] 【床運動】
体操競技の一種目。床マット上の12メートル四方の演技面内で,男子は五〇〜七〇秒,女子は音楽の伴奏つきで七〇〜九〇秒以内に,回転・倒立・宙返り・屈伸などを組み合わせて,連続して演技する。
床離れ
とこばなれ [3][0] 【床離れ】 (名)スル
(1)寝床から起き出すこと。起床。「―の悪い人」
(2)夫婦間に愛情がなくなること。また,その結果別居すること。
床離れがわるい
とこばなれ【床離れがわるい】
be a sleepyhead.→英和
床面
ゆかめん [0] 【床面】
床の部分。床の表面。「―暖房」
床面積
ゆかめんせき [3] 【床面積】
建物の床の面積。
床頭
しょうとう シヤウ― [0] 【床頭】
ねどこのそば。枕もと。
床飾り
とこかざり【床飾り】
an alcove ornament.
床飾り
とこかざり [3] 【床飾り】
掛物をかけたり,花・置物などを置いて,床の間を飾ること。また,その掛物など。
床髪結
とこかみゆい 【床髪結(い)】
近世,簡単な仮店を出して営業している床屋。また,その職人。
床髪結い
とこかみゆい 【床髪結(い)】
近世,簡単な仮店を出して営業している床屋。また,その職人。
序
じょ [0][1] 【序】
(1)あるきまりに従った並べ方。「長幼の―」
(2)書物・詩文などの成立の事情や意図を述べる巻頭の文。序文。前書き。
⇔跋(バツ)
(3)物事の初め。最初の段階。糸口。
(4)「序詞(ジヨコトバ)」に同じ。
(5)日本の芸能の理論用語「序破急(ジヨハキユウ)」の第一区分。
→序破急
序する
じょ・する [2] 【序する】 (動サ変)[文]サ変 じよ・す
序文・はしがきを書く。「此書の巻端に―・する/浮雲(四迷)」
序づ
つい・ず ツイヅ [0] 【序づ・叙づ】 (動ダ下二)
〔「つぎつ(継)」の転〕
順序をつける。順序立てて述べる。「微を拆き,細を―・づる歴史は/思出の記(蘆花)」「是を定家卿の左に―・づ/国歌八論」
→ついで(序で)
序で
ついで [0] 【序で】
〔「つぎて(次第)」の転〕
(1)あることを行う時,あわせて別のことを行う,よい機会。主要な事にかこつけてその事ができるような場合。「お―の節」「―があれば伝える」
(2)順序。次第。「その次々,猶皆―のままにこそは/源氏(匂宮)」
序でに
ついでに [0] 【序でに】 (副)
何かをするその機会を利用して。関連して。「買物に出た―立ち寄る」
序ながら
ついで【序ながら】
incidentally;→英和
by the way;→英和
[…と言えば]talking of;when it comes to.…する〜に when;→英和
while;→英和
as;→英和
since[now that] <I am here> .→英和
お〜の節に at your convenience;if you ever <come up this way> .
序の口
じょのくち【序の口】
the beginning.
序の口
じょのくち [0] 【序の口】
(1)物事がはじまったばかりであること。「こんな寒さはまだ―だ」
(2)相撲で,番付に記される一番下の位。また,その地位の力士。
序の舞
じょのまい [0][1][2] 【序の舞】
(1)能楽の舞の一。ゆったりとして品位のある典雅な舞で,主として麗人(レイジン)・老木の精などが舞う。笛の主旋律を大鼓・小鼓ではやす大小序の舞と,大鼓・小鼓および太鼓ではやす太鼓序の舞とがある。
(2)下座音楽の一。御殿など貴人の邸第の場面で,人物の出入りや台詞(セリフ)の間に用いる,合方と大鼓・小鼓・太鼓の静かな囃子(ハヤシ)。
序二段
じょにだん [2] 【序二段】
相撲の番付で,序の口より一段上の地位。また,その力士。
序代
じょだい [0] 【序題・序代】
(漢詩・和歌などの)序文。
序分
じょぶん [0] 【序分】
〔仏〕 経論の最初にあり,その経の説かれた由来などを述べている部分。
→科文(カモン)
序列
じょれつ [0] 【序列】 (名)スル
(1)あるきまりによって並べられたもの。順序。「年功―」「成績の―をつける」
(2)順序に従って並ぶこと。また,並べること。「古の仁聖賢人をば―して/史記抄 10」
序列
じょれつ【序列】
rank;→英和
grade;→英和
order.→英和
序品
じょぼん [0] 【序品】
(1)経の序の部分。
(2)特に,法華経二十八品中の第一品。
序奏
じょそう [0] 【序奏】
楽曲で,主要部分に入る前に,導入的に演奏される部分。イントロダクション。導入部。
序幕
じょまく [0] 【序幕】
(1)芝居での第一幕。
⇔終幕
(2)物事のはじめの部分。「会議は―からひと荒れした」
序幕
じょまく【序幕】
the opening[first]scene[act];the beginning (初め).
序数
じょすう【序数】
an ordinal(number).→英和
序数
じょすう [2] 【序数】
「順序(ジユンジヨ)数」に同じ。
序数詞
じょすうし [2] 【序数詞】
順序を表す数詞。「一番」「三度目」「第四」などの類。順序数詞。
→基数詞
序文
じょぶん [0] 【序文・叙文】
書物のはじめに著述の趣旨などを書き記した文章。序。はしがき。まえがき。
⇔跋文(バツブン)
序文
じょぶん【序文】
a preface;→英和
a foreword.→英和
序曲
じょきょく【序曲】
an overture;→英和
a prelude.→英和
序曲
じょきょく [1] 【序曲】
(1)オペラなどの開幕に先立って演奏される管弦楽曲の一種。オペラ以外の声楽曲や組曲などの器楽曲でも,冒頭に付される。独立した演奏会用序曲もある。オーバチュア。シンフォニア。
(2)(比喩的に)物事のはじまったばかりの最初の部分。
→序曲/歌劇「タンホイザー」序曲(ワグナー)[音声]
序次
じょじ [1] 【序次】
物事の順序。次第。「新参故参の―/渋江抽斎(鴎外)」
序次法
じょじほう [2][0] 【序次法】
近い物から遠い物,既知の物から未知の物へというように,順序を追って順序正しく述べる文章の書き方。
序歌
じょか [1] 【序歌】
(1)「序詞(ジヨコトバ)」に同じ。
(2)序文の代わりの歌。
序盤
じょばん [0] 【序盤】
(1)囲碁・将棋で,対局の初期の段階。布石・駒組みの段階。
(2)物事のはじめの段階。はじめのうち。
→中盤
→終盤
序盤
じょばん【序盤】
the early stage <of a game> .
序盤戦
じょばんせん [0] 【序盤戦】
囲碁・将棋の序盤の戦い。また比喩的に,勝負事などのはじめの頃。
序破急
じょはきゅう [2] 【序破急】
(1)日本の音楽・舞踊・演劇などで,楽曲構成・演出・速度などに関して三部分または三段階を想定する理論用語。{
(ア)}を原義とし,各種の芸能に採用され,多様な意味・用法がある。
(ア)雅楽の管絃・舞楽の曲で典型的構成とされる,序と破と急の三つの楽章。曲名に付して「五常楽の急」「太平楽の急」などと呼ぶ。序(冒頭楽章)は緩徐かつ非拍節的。破(中間楽章)は緩徐ながら拍節的。急(終楽章)は急速で拍節的。
(イ)演奏速度の三段階。序・破・急の順に速度を増し,拍節的性格が強まる。「序の舞」「急の位」など,主に能で用いられる。
(ウ)楽曲構成・番組編成・演出などの理念上の三区分。上演の時間経過に伴う趣向変化の典型を想定したもので,序・破・急は導入・展開・終結とみなせる。能・浄瑠璃の脚本構成,能の五番立の番組などがこの理念による例である。
(エ)楽曲中の速度の緩急,技巧の繁簡,表情の静動などの変化を包括的にさしていう語。三味線楽・箏曲などの近世邦楽や講談などの話芸で用いられ,三区分不明確な一語として「序破急」ということもある。
(2)物事の構成。はじめと中間とおわり。
序章
じょしょう [0] 【序章】
論文・小説などの最初の章。
序言
じょげん [0] 【序言】
前書き。序文。緒言。はしがき。
序詞
じょことば [2] 【序詞】
和歌やある種の韻文で,ある語句を導き出すためにその前に置かれる修辞的語句。枕詞と同様の修飾機能をもつが,枕詞が原則として五音で被修飾語との関係が固定しているのに対し,序詞は長さも制限されず自由に創造されるという違いがある。実際に歌われる場での嘱目の景や物から歌の実質部へ転換する古代歌謡の発想形式に由来する。「春柳葛城山に立つ雲の立ちても居ても妹をしそ思ふ/万葉 2453」のはじめの三句の類。じょし。
序詞
じょし [0] 【序詞】
(1)「じょことば(序詞)」に同じ。
(2)はしがき。序文。
(3)オペラ・劇などで,開幕に先立って述べる,内容を暗示する詩や献呈の辞。プロローグ。
序詩
じょし [0] 【序詩】
物語などの序としてつけられた詩。
序説
じょせつ【序説】
⇒序論.
序説
じょせつ [0] 【序説】
本論の理解を助けるため,その前に置く論説。序論。書名などの一部にも用いられる。「経済―」
序論
じょろん【序論】
an introduction;→英和
introductory remarks.
序論
じょろん [0] 【序論】
論文などで,前置きとして本論の前に述べる概括的な論。緒論。
序開き
じょびらき [2] 【序開き】 (名)スル
(1)物事の始まり。発端。「情痴(ノロケ)半分―して,まず三叉(ミツマタ)の古事を談ず/当世書生気質(逍遥)」
(2)江戸時代,歌舞伎の一日の興行のはじめに,三番叟(サンバソウ)・脇(ワキ)狂言に続いて,下級俳優によって演じられた狂言。本狂言とは無関係に,神社の前に神霊などが現れる滑稽な一幕。
序題
じょだい [0] 【序題・序代】
(漢詩・和歌などの)序文。
序[はしがき]
じょ【序[はしがき]】
⇒序文.the beginning (初め);order (順序).→英和
序の口 the start.→英和
底
そこ【底】
the bottom;→英和
the bed (川の);→英和
the sole <of a shoe> .→英和
〜知れぬ bottomless.→英和
(底の)〜まで to the bottom.心の〜から from the bottom of one's heart.心の〜では at (the) bottom.(値段が)〜をつく hit the bottom.財布の〜をはたく spend one's money to the last penny.靴の〜をはる resole shoes.
底
てい [1] 【底】
(1)〔中国語の名詞・動詞・形容詞に付く接尾辞から。現代中国語の「的」に相当し,体言を修飾する。現代中国語の「地」に相当して,副詞を作ることもある。語録などの禅語として移入された〕
「…の」「…のような」「…の程度の」の意を表す。また,被修飾の体言を省略して用いられることもある。「人間社会に於て目撃し得ざる―の伎倆で/吾輩は猫である(漱石)」「打破漆桶―/正法眼蔵」
(2)〔数〕
(ア)「底辺」「底面」の略。
(イ)� を � 乗したら � になるという時の �。すなわち �=log�� における �。
→対数(タイスウ)
底
そこ [0] 【底】
(1)容器やくぼんだものの一番下の部分。「―を二重にする」「鍋の―に穴が開く」「川の―が見える」
(2)積み重なったものの一番下。また,下部。「―になった荷物」「地の―」
(3)物事が進んで,最後に行きつくところ。また,限界。「―知れぬ怪力」
(4)奥深くて,うかがい知れないところ。「心の―まで見透かされる」
(5)普段は表れない真の力量。「薄墨にも―はまさりてこそあるらめ/盛衰記 36」
(6)景気や株価の最低状態。谷。
⇔天井
「相場が―を突く」
底つ
そこつ 【底つ】 (連語)
〔「つ」は「の」の意の上代の格助詞〕
底の。底にある。
底つ下
そこつした 【底つ下】
地の底。「―に豈に国無からむ/日本書紀(神代上訓)」
底つ根の国
そこつねのくに 【底つ根の国】
地の底にある国。根(ネ)の国。「急(スミヤカ)に―に適(イ)ねと云ひて/日本書紀(神代上訓)」
底つ磐根
そこついわね 【底つ磐根】
地の底にある岩盤。「―に宮柱太しり/古事記(上訓)」
底どく
そこど・く 【底どく】 (動カ四)
底につく。「その底に沈み居たまひし時の名を―・くみ魂と謂ひ/古事記(上)」
底り
そこり 【底り】
〔動詞「底る」の連用形から〕
潮がひいて底があらわれること。潮干。「―でござりますから,大桟橋からめしまし/洒落本・客衆肝照子」
底る
そこ・る 【底る】 (動ラ四)
〔「底」の動詞化〕
潮がひいて海底があらわれる。干上がる。「さす,ひく,―・る,にじる,程,深くさがせし辰巳の園/人情本・辰巳園(後)」
底上げ
そこあげ [0] 【底上げ】 (名)スル
一番低い部分を引き上げることによって全体の水準を高めること。「賃金を―する」
底下
ていげ [0] 【底下】
〔仏〕 きわめて劣ること。煩悩(ボンノウ)の多いこと。また,その人。「凡愚―のつみびとを/浄土和讃」
底企み
そこだくみ 【底企み・底巧み】
ひそかに腹の底で計画している陰謀。「同士討さする―/浄瑠璃・先代萩」
底値
そこね【底値】
the bottom price.
底値
そこね [0][2] 【底値】
取引で,一定の期間中,相場が一番低いときの値段。
⇔天井値
底値百日
そこねひゃくにち [5] 【底値百日】
相場で,よいときは短く,悪いときのほうが長いということ。「天井(テンジヨウ)三日,―」
底光り
そこびかり [3][0] 【底光り】 (名)スル
うわべだけの飾った輝きではなく,その物の本質に根ざした光。深みのある光。「磨き込んで―する格子」
底光りのする
そこびかり【底光りのする】
<eyes> with strange luster; <silk> with a quiet gloss.
底入れ
そこいれ [0] 【底入れ】 (名)スル
景気や株価が底値になること。ボトム-アウト。
底冷え
そこびえ [0] 【底冷え】 (名)スル
身体のしんまでしみとおるほどきびしく冷え込むこと。また,そのようなきびしい寒さ。[季]冬。「今夜はひどく―する」
底冷えする
そこびえ【底冷えする】
be chilled to the bone.→英和
〜のする raw;→英和
very chilly.
底刺し網
そこさしあみ [3] 【底刺(し)網】
刺し網の一。海底近くに張り,カレイ・ヒラメなど底魚をとるもの。
→浮き刺し網
底刺網
そこさしあみ [3] 【底刺(し)網】
刺し網の一。海底近くに張り,カレイ・ヒラメなど底魚をとるもの。
→浮き刺し網
底割れ
そこわれ [0] 【底割れ】 (名)スル
景気や株価の低迷が続き,一段落したと思われてから,さらに悪化すること。
→底入れ
→底離れ
底力
そこぢから [3][0] 【底力】
ふだんは目立たないが,いざというときに出る強い力。「―を発揮する」
底力のある
そこぢから【底力のある】
powerful;→英和
energetic;→英和
deep <voice> .→英和
底反り
そこがえり [3] 【底反り】
漢文訓読で,一字を二度読むこと。「未(イマダ…ズ)」「当(マサニ…ベシ)」と読む類。再読。
底取
そことり [4][0] 【底取】
茶道で,灰匙(ハイサジ)の一。炉や風炉の灰をすくい取るのに用いる。大小二個で一組。
底固め
そこがため [3] 【底固め】
相場が下がるだけ下がって,もうそれ以上下がる余地のなくなったところでもみ合っている状態。
底土
ていど [1] 【底土】
「心土(シンド)」に同じ。
底土
そこつち [0] 【底土】
表土の下の土。下層の土。
底土
しはに 【底土】
底の土。下の方の土。「初土(ハツニ)は膚赤らけみ―は丹(ニ)黒き故/古事記(中)」
底土権
そこつちけん [4] 【底土権】
他人が小作・耕作の権利を有している土地の所有権。
→上土(ウワツチ)権
底地
そこち [0] 【底地】
借地権の付いている土地。借地人が居住している宅地。
底堅い
そこがた・い [4] 【底堅い】 (形)
取引で,相場が下がりそうな気配を見せながらも意外に下がらない。下げ足が止まっている状態をいう。底が堅い。
底堆石
ていたいせき [3] 【底堆石】
氷河の底に沿って運ばれる礫(レキ)や土砂。また,それらが堆積した地形。
底売り
そこうり [0] 【底売り】
取引で,相場の一番安いところで売ること。
底寒い
そこさむ・い [4] 【底寒い】 (形)
身体のしんまで冷えるように寒い。
[派生] ――さ(名)
底層水
ていそうすい [3] 【底層水】
海底や湖底近くにある水。一般に4000メートル以上の深海の水をいう。
底層流
ていそうりゅう [3] 【底層流】
海洋や湖沼の底近くの水の流れ。
底巧み
そこだくみ 【底企み・底巧み】
ひそかに腹の底で計画している陰謀。「同士討さする―/浄瑠璃・先代萩」
底延縄
そこはえなわ [3] 【底延縄】
海底に固定した延縄。海底近くを泳ぐスケソウダラ・タイなどをとる。
→浮き延縄
底引き網
そこびき【底引き網】
a trawlnet (トロール網);a dragnet (地引き網).→英和
底引き網漁業 trawling[dragnet]fishery.
底引き網
そこびきあみ [4] 【底引(き)網・底曳き網】
引き網の一。海底をさらうように引いて魚をとる網。また,その漁法。日本在来の打た瀬網・手繰り網や外来のトロールなど。
底引網
そこびきあみ [4] 【底引(き)網・底曳き網】
引き網の一。海底をさらうように引いて魚をとる網。また,その漁法。日本在来の打た瀬網・手繰り網や外来のトロールなど。
底心
そこごころ [3] 【底心】
心の底。本当の心。底意。
底心
そこしん 【底心】
心の奥底。そこごころ。しんそこ。「頼信様に―から,命かけて思ふ故/浄瑠璃・関八州繋馬」
底意
そこい [0][1] 【底意】
心の奥にもっている考え。本心。「―をはかりかねる」
底意
そこい【底意】
a secret intention;a malicious intent (悪意).〜なく frankly.
底意地
そこいじ [0] 【底意地】
その人のあらゆる言動の基本となっている心のあり方。「―が悪い」
底意地の悪い
そこいじ【底意地の悪い】
malicious;→英和
malignant;→英和
ill-natured.
底抜け
そこぬけ [0] 【底抜け】
(1)容器などの底がとれて,ないこと。また,そのもの。「―の樽」
(2)程度のはなはだしいこと。あきれるほどひどいこと。「―のお人好し」
(3)しまりのないこと。だらしないこと。また,そのような人をののしっていう語。
(4)「底抜け上戸」の略。
(5)相場がとめどなく下落すること。底抜け相場。
底抜けの
そこぬけ【底抜けの】
bottomless;→英和
extreme.→英和
〜騒ぎをする go on the spree.→英和
〜の大馬鹿者 a perfect idiot.
底抜け上戸
そこぬけじょうご [5] 【底抜け上戸】
いくらでも酒を飲む人。きりのない大酒飲み。底抜け。
底抜け屋台
そこぬけやたい [5] 【底抜け屋台】
江戸の山王祭・神田祭などに出た床のない踊り屋台。周囲の構えだけで,中にいる囃子方(ハヤシカタ)は地上を屋台と一緒に歩きながら鳴り物をならしてはやした。
底敷き網
そこしきあみ [3] 【底敷(き)網】
敷き網の一。海底あるいは海底近くに敷き広げて,その上に集まった魚をとるもの。
→浮き敷き網
底敷網
そこしきあみ [3] 【底敷(き)網】
敷き網の一。海底あるいは海底近くに敷き広げて,その上に集まった魚をとるもの。
→浮き敷き網
底方
そこい 【底方】
きわまる所。はて。きわみ。限り。「天地の―の裏に我(ア)がごとく君に恋ふらむ/万葉 3750」
底方無し
そこいな・し ソコヒ― 【底方無し】 (形ク)
際限がない。はてしない。「―・き淵やは騒ぐ/古今(恋四)」
底曳き網
そこびきあみ [4] 【底引(き)網・底曳き網】
引き網の一。海底をさらうように引いて魚をとる網。また,その漁法。日本在来の打た瀬網・手繰り網や外来のトロールなど。
底本
ていほん [0] 【底本】
翻訳・校訂・校合などをする際,よりどころとした本。原本。そこぼん。
底本
ていほん【底本】
the original text.
底本
そこぼん [0] 【底本】
〔「そこほん」とも〕
「ていほん(底本)」に同じ。「定本(テイホン)」と区別していう。
底板
そこいた [0] 【底板】
底に張ってある板。
底止
ていし [0][1] 【底止】 (名)スル
至りとどまること。行きつく所まで行ってやむこと。「上下紛擾(フンジヨウ)其―するところを知らず/佳人之奇遇(散士)」
底気味
そこきみ [0] 【底気味】
心の底にいつまでも残る(なんとなくいやな)感じ。「―が悪い」
底気味の悪い
そこきみ【底気味の悪い】
ominous;→英和
uncanny.→英和
底気味悪い
そこきみわる・い [6] 【底気味悪い】 (形)[文]ク そこきみわる・し
何となく気味が悪い。「―・い家だ」
[派生] ――さ(名)
底水
そこみず [0] 【底水】
⇒デッド-ウオーター
底流
ていりゅう [0] 【底流】 (名)スル
(1)川や海の底近くの流れ。
(2)表面には現れないが,人あるいは多くの人々の心の底に動いている感情や勢い。「厭戦(エンセン)気分が国民の―にあった」
底流
ていりゅう【底流】
an undercurrent.→英和
底深い
そこふか・い [4] 【底深い】 (形)
〔「そこぶかい」とも〕
底が深い。「両者の対立のもとは―・いものがある」
底溜め
そこだめ [0] 【底溜め】
(1)物が底にたまること。また,たまったもの。
(2)懐妊。妊娠。懐胎。「腹に八月の―も,生まれぬ先の睦まじく/浄瑠璃・大職冠」
(3)上方の遊里で,歳暮などを持ってきた使いの者に与える心付け。
底無し
そこなし [0] 【底無し】
(1)底がないこと。また,それほど深いこと。「―の沼」
(2)限度や際限のないこと。程度がはかり知れないこと。「―の大酒飲み」
底無しの
そこなし【底無しの】
bottomless <swamp> .→英和
底物
そこもの [0] 【底物】
海底にいる魚。底魚(ソコウオ)。ヒラメ・カレイ・コチなど。
底生生物
ていせいせいぶつ [5] 【底生生物】
⇒ベントス
底盤
ていばん [0] 【底盤】
大規模な深成岩体。露出面積100平方キロメートル以上で,花崗(カコウ)岩質のものが多い。バソリス。
底知れない
そこしれ∘ない 【底知れない】 (連語)
深くてその底がわからない。程度がはなはだしい。底知れぬ。「―∘ない実力」「―∘ない気味悪さ」
底積み
そこづみ [0] 【底積み】
(1)何段にも積むとき,一番下に積むこと。また,その荷物。
(2)バラスト{(1)}に同じ。
底翳
そこひ [0] 【底翳・内障】
角膜・前房・虹彩(コウサイ)に異常がないのに視力障害(くもり)が生ずる眼病の俗称。黒内障・白内障・緑内障などをさす。内障眼。
→上翳(ウワヒ)
底翳
そこひ【底翳】
《医》cataract (白内障);→英和
glaucoma (緑内障).→英和
〜にかかった cataracted <eyes> .
底至り
そこいたり 【底至り】
(1)外観はそれほどではないが,人目につかない部分に手間をかけ,ぜいたくにしてあること。「煙管・煙草入など―を好み/洒落本・寸南破良意」
(2)徹底していること。「此客―のいやみにて/洒落本・玉の幉」
底荷
そこに【底荷】
ballast.→英和
底荷
そこに [0] 【底荷】
バラスト{(1)}に同じ。
底装砲
ていそうほう テイサウハウ [0][3] 【底装砲】
砲尾から弾薬を装填(ソウテン)する大砲。元込(モトゴメ)砲。後装砲。
底角
ていかく【底角】
《数》a base angle.
底角
ていかく [1] 【底角】
二等辺三角形の底辺の両端の内角。
⇔頂角(チヨウカク)
底豆
そこまめ [0] 【底豆】
足の裏にできるまめ。「両足共に夥(オビタダ)しく―を踏み出して/思出の記(蘆花)」
底質
ていしつ [0] 【底質】
海・湖沼・河川などの底を構成している堆積物や岩盤。また,その性質。
底辺
ていへん [1] 【底辺】
(1)三角形で頂角に対する辺。特に二等辺三角形では等辺でない辺を底辺という。台形では平行な二辺を底辺といい,上にあるものを上底,下にあるものを下底と呼ぶ。
(2)社会の下層階級のたとえ。また,一つの分野で,頂点に立つ人を支える大勢の人々。
底辺
ていへん【底辺】
《数》the base.→英和
底部
ていぶ [1] 【底部】
底の部分。
底釣
そこづり [0] 【底釣(り)】
カレイ・ヒラメ・コチなどの底物(ソコモノ)をねらって,海底までおもりを沈めて釣る方法。
底釣り
そこづり [0] 【底釣(り)】
カレイ・ヒラメ・コチなどの底物(ソコモノ)をねらって,海底までおもりを沈めて釣る方法。
底離れ
そこばなれ [3] 【底離れ】 (名)スル
景気や株価が最低状態(谷あるいは底)を脱して,上向きに転じること。
→底入れ
→底割れ
底雪崩
そこなだれ [3] 【底雪崩】
⇒全層雪崩(ゼンソウナダレ)
底面
ていめん【底面】
《数》the base.→英和
底面
ていめん [1][3] 【底面】
(1)底の面。
(2)角柱・円柱・角錐台・円錐台などでは平行な二面。角錐・円錐などでは頂点に対する面。
底面積
ていめんせき [3] 【底面積】
底面の面積。
底革
そこがわ [0] 【底革】
(1)靴底にする厚くかたい革。
(2)底が革で作られていること。
底魚
そこうお [0] 【底魚】
海底または海底に近い所にすむ魚。カレイ・ヒラメ・タラ・アンコウなど。底棲魚。沈み魚。
⇔表層魚
底鱈
そこだら [0] 【底鱈】
タラ目ソコダラ科の海魚の総称。全長30〜100センチメートル。体は細長く,尾部は糸状にのび,尾びれがない。肛門前方に発光バクテリアが共生する発光器がある。練り製品の材料。深海にすみ,日本近海にはトウジンヒゲ・ソコダラ・テナガダラほかが分布。
庖丁
ほうちょう ハウチヤウ [0] 【包丁・庖丁】
(1)料理に使う刃物。庖丁刀。「刺身―」「―を入れる」「―さばき」
(2)料理人。料理役。
(3)料理すること。料理。「折ふし御坊は,見事なる鯉を―して御座ある/咄本・昨日は今日」
(4)料理のうでまえ。包丁さばき。「皆人,別当入道の―を見ばやと思へども/徒然 231」
包丁(1)[図]
庖丁人
ほうちょうにん ハウチヤウ― [0] 【庖丁人】
料理を巧みに作る人。庖丁師。料理人。
庖丁刀
ほうちょうがたな ハウチヤウ― [5] 【庖丁刀】
「庖丁{(1)}」に同じ。
庖丁師
ほうちょうし ハウチヤウ― [3] 【庖丁師】
「庖丁人」に同じ。
庖丁者
ほうちょうじゃ ハウチヤウ― 【庖丁者】
「庖丁人」に同じ。「さうなき―なり/徒然 231」
庖丁道
ほうちょうどう ハウチヤウダウ [3] 【庖丁道】
料理に関する諸作法。四条流・大草流などの流儀がある。
庖人
ほうじん ハウ― 【庖人】
料理人。くりやびと。「只―の肉味を調するに異ならず/太平記 20」
庖仕
ぼうじ バウ― [1] 【庖仕】
台所で水くみ・飯炊きなどに使われる者。
庖厨
ほうちゅう ハウ― [0] 【庖厨】
台所。くりや。「米穀菜蔬を輸(オク)つて―を賑した/渋江抽斎(鴎外)」
店
みせ [2] 【店・見世】
〔「見せ棚」の略〕
(1)商品を並べて売る所。商店。また,転じて,商売。「繁華街に―を出す」
(2)江戸時代,妓楼で,遊女が客を誘うために格子構えにした所。道路に面している。張り見世。
(3)「見世女郎」の略。「二年も―を勤めしうちに/浮世草子・一代女 2」
店
みせ【店】
<米> a store;→英和
<英> a shop;→英和
an office (事務所);→英和
a stall (露店).→英和
店
たな [0] 【店・棚】
〔「みせだな(店棚)」の略〕
(1)棚に商品を並べて販売する場所。見せ棚。みせ。
(2)商家。特に奉公人や出入りの職人などが,その商家をさしていう。おたな。
(3)借家。「―子」
店
てん 【店】
接尾語的に用いて,…の店(ミセ),の意を表す。「洋品―」「専門―」「特約―」「名古屋―」
店下
たなした [0] 【店下】
商家の軒先。店の前。みせさき。
店主
てんしゅ [1] 【店主】
店の主人。店のあるじ。
店主
てんしゅ【店主】
<米> a storekeeper;→英和
<英> a shopkeeper.→英和
店主
たなぬし [0][2] 【店主】
(1)貸し家の持ち主。大家。
(2)店の主人。てんしゅ。
店仕舞
みせじまい [3] 【店仕舞(い)】 (名)スル
(1)その日の商売を終えて店をしめること。閉店。「今日はもう―しよう」
(2)店をたたんで商売をやめること。
⇔店開き
店仕舞い
みせじまい [3] 【店仕舞(い)】 (名)スル
(1)その日の商売を終えて店をしめること。閉店。「今日はもう―しよう」
(2)店をたたんで商売をやめること。
⇔店開き
店仕舞する
みせじまい【店仕舞(を)する】
close a store;→英和
stop business; <話> shut up shop.
店付き
みせつき [0][2] 【見世付き・店付き】
(1)店のようす。店がまえ。
(2)「見世女郎」に同じ。
店借り
たながり [0] 【店借り】 (名)スル
家を借りて住むこと。借家ずまい。また,その人。
店借り人
たながりにん [0] 【店借り人】
江戸時代,家や店舗を借りていた借家人の称。家持ちと比べ,その法的権利は著しく制限されていた。店子(タナコ)。
店先
みせさき [0][4] 【店先】
(1)商店で,商品を客の目につくように並べておく所。店頭。
(2)店の前。
店先
みせさき【店先】
<at> the store front.
店内
てんない [1] 【店内】
店の中。「―禁煙」
店則
てんそく [0] 【店則】
店で決められた規則。
店前
たなさき [0] 【店前】
みせの前。みせさき。店頭。
店卸
たなおろし [0][3] 【棚卸(し)・店卸(し)】 (名)スル
(1)決算や毎月の損益計算などのため手持ちの商品・原材料・製品などの資産の種類・数量・価額などを調査し,評価すること。
(2)他人の欠点をいちいち数え上げること。「貴郎(アナタ)の様に夫人の―をなさるは/くれの廿八日(魯庵)」
店卸し
たなおろし [0][3] 【棚卸(し)・店卸(し)】 (名)スル
(1)決算や毎月の損益計算などのため手持ちの商品・原材料・製品などの資産の種類・数量・価額などを調査し,評価すること。
(2)他人の欠点をいちいち数え上げること。「貴郎(アナタ)の様に夫人の―をなさるは/くれの廿八日(魯庵)」
店口
みせぐち [2] 【店口】
店の間口(マグチ)。
店台
みせだい [2] 【店台】
店で,代金の勘定をしたり商品を渡したりする台。売り台。カウンター。
店名
てんめい [0] 【店名】
店の名前。
店員
てんいん【店員】
a salesman[-woman];→英和
<米> a (sales) clerk; <英> a shop assistant.
店員
てんいん [0] 【店員】
商店に勤めている人。店などで商品販売に従事する人。
店商い
たなあきない [4][3] 【店商い・棚商い】
(行商に対して)店を構えて商売すること。
店商い
みせあきない [4][3] 【店商い】 (名)スル
店を設けて商売をすること。
店売
てんばい [0] 【店売】 (名)スル
みせで売ること。みせうり。「―商品」
店売り
みせうり [0] 【店売り】 (名)スル
店で売ること。てんばい。
店売り
たなうり [0] 【店売り・棚売り】
「たなあきない」に同じ。
店子
たなこ [0] 【店子】
家を借りている人。借家人。
⇔大家(オオヤ)
「大家といえば親も同然,―といえば子も同然」
店子
たなこ【店子】
a tenant.→英和
店屋
みせや [2] 【店屋】
店を構えて商売している家。商店。みせ。
店屋
てんや [0] 【店屋】
(1)店(ミセ)。みせや。
(2)飲食物を売る店。飲食店。
店屋物
てんやもの【店屋物】
a dish from a restaurant.→英和
店屋物
てんやもの [0] 【店屋物】
(自家で作った料理に対して)飲食店からとりよせる食べ物。
店屋者
てんやもの 【店屋者】
女郎。売女(バイタ)。「わしや―ぢやないぞや/浄瑠璃・生玉心中(上)」
店懸かり
みせがかり [3] 【店掛(か)り・店懸(か)り】
店の構え。
店懸り
みせがかり [3] 【店掛(か)り・店懸(か)り】
店の構え。
店拵え
みせごしらえ [3] 【店拵え】
店のこしらえ。店構え。
店掛かり
みせがかり [3] 【店掛(か)り・店懸(か)り】
店の構え。
店掛り
みせがかり [3] 【店掛(か)り・店懸(か)り】
店の構え。
店是
てんぜ [1] 【店是】
その店の運営上の方針。
店晒し
たなざらし [0][3] 【店晒し】
(1)商品が売れずに長い間店頭に置かれたままになっていること。また,その商品。「―の品」
(2)解決を要する問題が,全然手をつけられずに放置されていること。「―になっている案件」
店晒しの
たなざらし【店晒しの】
<米> shopworn[ <英> shop-soiled] <goods> .→英和
店替え
たながえ 【店替え】
借屋を替えること。転居。「孟子のお袋さまは三たび―をさしつた/滑稽本・浮世風呂 4」
店棚
みせだな [2][0] 【店棚・見世棚】
(1)店の中で商品を陳列した棚。
(2)商品を陳列する場所。現在の店に相当する。《見世棚》
店構え
みせがまえ [3] 【店構え】
店の造り。店ごしらえ。「古い―」「大きな―」
店番
みせばん [0] 【店番】 (名)スル
店にいて,客の応対などをすること。また,その人。「―を頼まれる」「代わりに私が―していてあげる」
店番をする
みせばん【店番をする】
tend the store.→英和
店立て
たなだて [0] 【店立て】 (名)スル
家主が借家人を追い立てること。「―を食う」
店者
たなもの [0] 【店者】
商店に勤める者。番頭・手代・丁稚(デツチ)など。おたなもの。
店舗
てんぽ【店舗】
⇒店(みせ).
店舗
てんぽ [1] 【店舗・店鋪】
商品を並べて販売するための建物。みせ。「―を構える」
店蔵
みせぐら [2][0] 【店蔵】
土蔵造りの店。
店請
たなうけ [0] 【店請】
近世,借家人の身元保証に立つこと。また,その人。
店請人
たなうけにん [0] 【店請人】
借家人の身元保証人。
店請状
たなうけじょう [0][4] 【店請状】
借家人の身元保証書。
店貸し
たながし 【店貸し】
他人に家屋を貸すこと。「爰は出見世の―/浄瑠璃・生玉心中(中)」
店賃
たなちん [2] 【店賃】
家の借り賃。家賃(ヤチン)。
店鋪
てんぽ [1] 【店舗・店鋪】
商品を並べて販売するための建物。みせ。「―を構える」
店長
てんちょう [1] 【店長】
店の長。その店の責任者。
店長
てんちょう【店長】
the manager.→英和
店開き
みせびらき [3] 【店開き】 (名)スル
(1)新しく店を開いて商売を始めること。開業すること。「喫茶店が―する」
(2)店をあけて,その日の仕事を始めること。開店。
⇔店仕舞い
店開きする
みせびらき【店開き(を)する】
open a store;→英和
start business.
店頭
てんとう [0] 【店頭】
店さき。
店頭に出す
てんとう【店頭に出す】
put <articles> on sale.〜に飾る display <articles> in the shopwindow.‖店頭株 a counter stock[share].店頭取引 over-the-counter transaction[dealings].
店頭企業
てんとうきぎょう [5] 【店頭企業】
店頭株を発行している企業。
店頭取引
てんとうとりひき [5][6] 【店頭取引】
(1)店先で売り買いすること。
(2)証券取引所でなく,証券会社の店頭で売買すること。非上場株と上場国債以外のすべての債券が取引される。店頭売買。
店頭売買
てんとうばいばい [5] 【店頭売買】
「店頭取引」に同じ。
店頭売買登録銘柄
てんとうばいばいとうろくめいがら [13][5][5] 【店頭売買登録銘柄】
⇒登録銘柄(トウロクメイガラ)
店頭市場
てんとうしじょう [5] 【店頭市場】
取引所の売買市場以外の市場。上場されていない株式・債券が相対(アイタイ)売買によって,証券会社の店頭で取引される。第三市場。
店頭株
てんとうかぶ [3] 【店頭株】
証券会社の店頭で売買される非上場株。店頭登録銘柄と店頭登録扱銘柄がある。
店頭気配相場
てんとうけはいそうば [8] 【店頭気配相場】
店頭市場においてディーラーである証券会社が公表する有価証券の個々の銘柄についての売買価格。日本では日本証券業協会によりシステム化されている。
店頭登録
てんとうとうろく [5] 【店頭登録】
店頭市場での売買対象になるために日本証券業協会に登録すること。株式公開の一種であるが,株式上場より基準がゆるい。
店頭登録銘柄
てんとうとうろくめいがら [9] 【店頭登録銘柄】
証券業協会に登録されている店頭市場での取引を認められている非上場株式のこと。
→店頭市場
→店頭株
庚
かのえ [0] 【庚】
〔「金(カネ)の兄(エ)」の意〕
十干(ジツカン)の第七。
庚
こう カウ [1] 【庚】
十干の第七。かのえ。
庚午
こうご カウ― [1][0] 【庚午】
干支(エト)の一。かのえうま。
庚午年籍
こうごねんじゃく カウ― 【庚午年籍】
670年,庚午の年に作られた戸籍。全国的規模で作成され,氏姓の根本台帳とされた。現存しない。
庚申
かのえさる [4] 【庚申】
干支(エト)の第五七番目。こうしん。
庚申
こうしん カウ― [0] 【庚申】
(1)干支(エト)の一。かのえさる。
(2)「庚申待(コウシンマチ)」の略。
(3)青面金剛(シヨウメンコンゴウ)の別名。
庚申の代待
こうしんのだいまち カウ― 【庚申の代待】
庚申待のとき,本人の代理として庚申待をすること。また,その人。
庚申会
こうしんえ カウ―ヱ [3] 【庚申会】
「庚申待」に同じ。
庚申堂
こうしんどう カウ―ダウ [0] 【庚申堂】
青面金剛(シヨウメンコンゴウ)を祀(マツ)る堂。
庚申塚
こうしんづか カウ― [0] 【庚申塚】
路傍などにある,青面金剛(シヨウメンコンゴウ)を祀(マツ)る塚。三猿(サンエン)の形を刻んだ石塔などを添えることが多い。
庚申塚[図]
庚申山
こうしんざん カウシン― 【庚申山】
栃木県西部,群馬県との境近くにある山。海抜1892メートル。浸食され,奇岩・怪石・絶壁が多い。山頂に庚申神社がある。
庚申待
こうしんまち カウ― [0] 【庚申待】
庚申の日に,仏家では帝釈天(タイシヤクテン)・青面金剛(シヨウメンコンゴウ)を,神道では猿田彦を祀(マツ)って徹夜をする行事。この夜眠ると体内にいる三尸(サンシ)の虫が抜け出て天帝に罪過を告げ,早死にさせるという道教の説によるといわれる。日本では平安時代以降,陰陽師によって広まり,経などを読誦し,共食・歓談しながら夜を明かした。庚申。庚申会。おさるまち。さるまち。
庚申薔薇
こうしんばら カウ― [3] 【庚申薔薇】
バラ科の常緑低木。中国原産。渡来は古く,観賞用に栽培。春から秋にかけ,枝先に紅紫色または淡紅色の花を少数個ずつつける。花は一重または八重で,花期が長い。長春花(チヨウシユンカ)。
庚申講
こうしんこう カウ―カウ [0] 【庚申講】
庚申待のための仲間。
庚申青面
こうしんしょうめん カウ―シヤウ― [5] 【庚申青面】
庚申待に祀(マツ)る青面金剛(シヨウメンコンゴウ)。また,その像。
府
ふ【府】
a prefecture (行政区).→英和
〜の prefectural.⇒県.
府
ふ [1] 【府】
(1)都・道・県と並ぶ地方公共団体の一。大阪・京都の二府。
→都道府県
→府県制
(2)廃藩置県時に東京・大阪・京都それぞれに付された行政名。
(3)物事の集まり行われる所。「学問の―」
(4)役人が事務を執る所。近衛府・大宰府など。役所。
(5)中国の行政区画の一。唐から清まで置かれ,一般に県より上位にあった。
府下
ふか [2][1] 【府下】
(1)府の管轄する地域。「大阪―全域」
(2)大阪府・京都府のうち,大阪市・京都市を除く地域。
(3)府城のうち。みやこの内。
府中
ふちゅう 【府中】
(1)東京都中部の市。多摩川北岸に位置し,工場・住宅地化が進む。古代,武蔵国の国府所在地。中世は鎌倉街道西ノ道の要地,近世は甲州街道の宿場町。大国魂神社がある。
(2)広島県東部の市。備後国の国府所在地。備後がすり・府中味噌・家具を特産。
(3)広島県南西部,安芸郡の町。古代,安芸国府の地。広島市の南に接し,自動車・ビールなどの工場が立地。
府中
ふちゅう [0][1][2] 【府中】
(1)律令制の国府。また,その所在地。
(2)宮中に対して,君主が国政をとり行う公の場所。
府会
ふかい [1][2] 【府会】
府議会の旧称。
府兵
ふへい [0] 【府兵】
府兵制により徴集された兵。
府兵制
ふへいせい [0] 【府兵制】
中国,西魏に始まり,隋唐時代に整備された兵農一致の兵制。唐代では均田制下の丁男を選抜,宮中警固の衛士,辺境防備の防人とした。
府内
ふない 【府内】
大分県大分市の旧名。
府内
ふない [1] 【府内】
(1)府の区域内。「大阪―」
(2)「御府内(ゴフナイ)」に同じ。
府君
ふくん [2][1] 【府君】
(1)中国漢代,府の太守の称。
(2)死んだ父祖を敬っていう語。
(3)神の名。泰山(タイザン)府君。
府営
ふえい [0] 【府営】
府{(1)}の経営。「―競技場」
府城
ふじょう [1] 【府城】
国府の城。みやこの城。
府尹
ふいん [0] 【府尹】
(1)中国の官名の一。府の長官。府知事。
(2)日本統治時代の朝鮮で,各府に置かれ,道長官の指揮・監督の下に府の行政事務をつかさどった地方官。
府庁
ふちょう [2] 【府庁】
府の行政事務を扱う役所・建物。
府庫
ふこ [1] 【府庫】
財貨・文書などを納めておく蔵。
府政
ふせい [0] 【府政】
府の行政。
府民
ふみん [1] 【府民】
府の住民。「京都―」
府生
ふしょう [0] 【府生】
六衛府・検非違使の下役。
府県
ふけん [1][2] 【府県】
府と県。都・道と並び,地方行政区画を構成する。
府県会
ふけんかい [2] 【府県会】
(1)旧制度で,各府県に置かれていた議決機関。
(2)府県の議会。
府県制
ふけんせい [0] 【府県制】
明治政府が1890年(明治23)に制定した,府県の権限・地位に関する法律。九年後の全文改訂により,公法人格が明記され,府県は自治能力を付与されたが,なおその首長は中央政府の任命とされていた。1947年(昭和22)地方自治法の制定により廃止。
府県社
ふけんしゃ [2] 【府県社】
旧社格の一。府社・県社の併称。
→社格
府社
ふしゃ [2][1] 【府社】
旧社格の一。府から幣帛(ヘイハク)を供進した神社で,京都・大阪にあった。県社と同格。
→社格(1)
府税
ふぜい [1][0] 【府税】
地方税の一。府(大阪・京都)内に居住する者や事業所などに対して府が課する税。
府立
ふりつ [1][0] 【府立】
府が設立・管理していること。「―病院」
府立の
ふりつ【府立の】
prefectural <university> .
府警
ふけい [0] 【府警】
「府警察本部」「府警察」の略。「京都―」「大阪―」
府議
ふぎ [1] 【府議】
府会の議員。府議会議員。
府議会
ふぎかい [2] 【府議会】
府の議会。
→都道府県議会
府道
ふどう [1][0] 【府道】
府が管理する道路。
庠序
しょうじょ シヤウ― [1] 【庠序】
〔郷校を殷(イン)では序,周では庠といったことから〕
学校。序庠。
度
より 【度】 (接尾)
助数詞。回数を数えるのに用いる。たび。ど。回。「軍衆(イクサ)三―驚駭(トヨ)む/日本書紀(崇峻訓)」「とふ人もなき我がやどのむら時雨ふた―身―おどろかすかな/伊勢大輔集」
〔語源は,「寄り」からとも,「時」の意の名詞からとも〕
度
たび 【度】
■一■ [2] (名)
(1)何度か繰り返された中の一回,一回。ある状態にあった,その時。折。「この―はお世話になりました」
(2)その時はいつも。たびごとに。「見る―に思い出す」「試験の―に後悔する」
(3)回数。度数。「―重なる」
■二■ (接尾)
助数詞。数を表す語に付いて,回数を表すのに用いる。「三―」「万(ヨロズ)―」
度
たんび [3] 【度】
「たび」を強めた俗な言い方。「来る―に思い出す」
度
ど【度】
(1)[度数]a time.→英和
1[2,4]度 once[twice,four times].→英和
(2)[温度・角度・緯度]a degree.→英和
(3)[程度](a) degree;(an) extent.→英和
〜の強い眼鏡 strong[thick]glasses.〜を過ごす go too far; <drink> too much.〜を失う be confused[upset];be beside oneself.
度
ど 【度】
■一■ [0] (名)
(1)物事の適当な程合い。程度。限界。「―を過ごす」「―を越した冗談」「親密の―を増す」
(2)回数。たび。
(3)目盛り。「はかりに―を刻む」
(4)数量・程度などを表す単位。
(ア)温度の単位。
→摂氏温度
→華氏温度
→列氏温度
→絶対温度
(イ)角の単位。全円周を三六〇等分し,その一単位に当たる中心角の大きさを一度とする。
(ウ)経度・緯度の単位。
(エ)眼鏡のレンズの(屈折率の)強さを表す単位。焦点距離をメートルで表した数の逆数で示す。「―の強い眼鏡」「―が進む」
(オ)音程の単位。全音階を基準としてその各段階の間の音程の大きさを表す。完全,長・短,増・減などの区別がある。(カ)アルコール飲料のアルコール含有度の単位。温度一五度の時に原容量の中に含まれるエチルアルコールの容量をパーセントで表す数に「度」をつけて呼ぶ。
■二■ (接尾)
助数詞。回数を数えるのに用いる。「二―あることは三―ある」
度々
たびたび【度々】
often;→英和
frequently;→英和
repeatedly;→英和
many times.
度い
−たい【−度い】
wish[want,hope] <to do> ;→英和
should[would]like <to do> ;feel like <doing> ;be anxious[eager,dying] <to do> .
度し難い
どしがた・い [4] 【度し難い】 (形)[文]ク どしがた・し
〔済度(サイド)し難い,の意〕
道理を説き聞かせてもわからせようがない。救いがたい。どうしようもない。「頑固一徹で―・い男」「縁なき衆生(シユジヨウ)は―・し」
[派生] ――さ(名)
度し難い
どしがたい【度し難い】
be past praying for;be irredeemable[incorrigible].
度する
ど・する [2] 【度する】 (動サ変)[文]サ変 ど・す
(1)わけを言い聞かせて承知させる。納得させる。「―・しがたい男だ」
(2)仏が衆生(シユジヨウ)を救済し,彼岸の浄土に済度(サイド)する。迷いから救う。「菩薩,道を成じ給はむ時に先づ我を―・し給へ/今昔 1」
→度しがたい
(3)官府から度牒(ドチヨウ)を与えて,俗人を僧尼にする。得度させる。「一千の僧を―・す/性霊集」
度付き
どつき [0] 【度付き】
眼鏡に視力を矯正するレンズが付いていること。「―のサングラス」
度会
わたらい ワタラヒ 【度会・渡会】
三重県伊勢市を中心とした地域の旧地名。古くから伊勢神宮の神郡(カミゴオリ)であった。1871年(明治4)に度会県となり,76年に三重県に合併。
度会
わたらい ワタラヒ 【度会】
姓氏の一。伊勢外宮の禰宜家。伊勢国渡会郡より起こる。
度会の宮
わたらいのみや ワタラヒ― 【度会の宮】
伊勢外宮の古名。
度会家行
わたらいいえゆき ワタラヒイヘユキ 【度会家行】
(1256?-1351?) 南北朝時代,伊勢神道を大成した神道家。伊勢外宮の禰宜。南北朝時代の勤王家として北畠親房に大きな影響を与えた。著「類聚神祇本源」「瑚璉(コレン)集」「神道簡要」
度会延佳
わたらいのぶよし ワタラヒ― 【度会延佳】
(1615-1690) 江戸前期の神道家。号は直奄・講古堂。伊勢外宮の権禰宜。伊勢神宮を儒教理論により再編成し,その中興を図った。著書は「陽復記」「大神宮神道或問(ワクモン)」など多数。出口延佳。
度会神道
わたらいしんとう ワタラヒ―タウ 【度会神道】
⇒伊勢神道(イセシントウ)
度会行忠
わたらいゆきただ ワタラヒ― 【度会行忠】
(1236-1305) 鎌倉後期の神道家。伊勢外宮の禰宜。「神道五部書」を祖述して伊勢神道を唱え,家行の先駆となった。
度僧
どそう [0] 【度僧】
得度を得た僧。官府から度牒(ドチヨウ)を与えられた僧。
度合
どあい [0] 【度合】
物事の程度。ほどあい。「親密さの―」
度合
どあい【度合】
⇒度(ど),程度.
度器
どき [1] 【度器】
物の長さを計るのに用いる器具。ものさし。メートル尺・曲尺(カネジヤク)・鯨尺・巻尺など。
度外
どがい [0] 【度外】
法度(ハツト)の外。範囲の外。考えの外。「個人的感情は―に置く」
度外れ
どはずれ [2] 【度外れ】 (名・形動)[文]ナリ
普通の程度を超えること。はなはだしく度を過ごしていること。また,そのさま。無闇(ムヤミ)。「―な大声を出す」「―に大きな体」
度外れる
どはず・れる [0] 【度外れる】 (動ラ下一)
物事の程度が常識の範囲を超える。度がすぎる。「―・れた記憶力」
度外視
どがいし [2] 【度外視】 (名)スル
かまわずに捨てておくこと。問題にしないこと。「採算を―する」
度外視する
どがいし【度外視する】
ignore;→英和
disregard;→英和
overlook;→英和
neglect.→英和
度度
どど [1] 【度度】
たびたび。しばしば。「右大将より御返事おそしとてつかひ―に及び候/浄瑠璃・嫗山姥」
度度
たびたび [0] 【度度】 (副)
回数を重ねるさま。しばしば。何度も。「―注意される」「―の訪問」
度度
よりより [0] 【度度・寄り寄り】 (副)
〔「より(度)」を重ねたものか〕
時々。おりおり。「―その話が出た/夜明け前(藤村)」
度忘れ
どわすれ [2] 【度忘れ】 (名)スル
知っていたことをふと忘れてしまって,とっさに思い出せないこと。どうわすれ。「相手の名前を―する」
度忘れする
どわすれ【度忘れする】
forget <the name> (for the moment);→英和
slip from one's memory (名前などが).
度支
たくし [1] 【度支】
(1)中国の官名。国家の会計・収支をつかさどった。魏晋では度支尚書が,唐では初め度支曹,中期に度支使が置かれた。
(2)主計寮(カズエリヨウ)の唐名。
度数
どすう [2] 【度数】
(1)物事が起こったり行われたりする回数。「図書館を利用する―」
(2)温度を示す数値。「温度計の―」
(3)角度・緯度・経度などを表す数値。「仰角の―」
(4)〔数〕
〔frequency〕
統計資料を分類していくつかの階級に分けたとき,各階級に属する資料の個数。
度数
どすう【度数】
the number of times;frequency.→英和
度数制 the message[call-]rate system (電話の).
度数分布表
どすうぶんぷひょう [0] 【度数分布表】
統計資料を階級に分け,各階級ごとの度数を表の形式で表したもの。
度数制
どすうせい [0] 【度数制】
電話料金を,使用の度数によって計算する制度。
度日
どにち [0] 【度日】
⇒ディグリーデー
度毎
たびごと 【度毎】 (連語)
…するたびにいつも。その都度。たびごとに。「出張の―(に)お土産を忘れない」
度牒
どちょう [0] 【度牒】
奈良時代以降,出家した者に,官府が得度したことを認めて与えた公認文書。明治以後は各宗の管長に一任された。公験(クゲン)。告牒。度縁。
度盛
どもり [3] 【度盛(り)】
温度計などの,度数を示す目盛り。
度盛り
どもり [3] 【度盛(り)】
温度計などの,度数を示す目盛り。
度羅楽
とらがく [2] 【度羅楽・吐羅楽】
〔「度羅」はビルマ南部の堕羅とも,済州島のことともいわれる〕
度羅から伝来したという楽舞。奈良時代に唐楽・三韓(サンカン)楽と並んで盛行したが,平安時代の初期から次第に衰えて滅んだ。
度者
どしゃ [1] 【度者】
〔仏〕 得度者(トクドシヤ)のこと。
度肝
どぎも [3][0] 【度胆・度肝】
〔「ど」は接頭語〕
きもを強めていう語。きもったま。
度肝を抜く
どぎも【度肝を抜く】
amaze;→英和
shock;→英和
astound.→英和
〜を抜かれる be amazed[shocked] <at,by> ;be struck dumb.〜を抜くような astounding.→英和
度胆
どぎも [3][0] 【度胆・度肝】
〔「ど」は接頭語〕
きもを強めていう語。きもったま。
度胸
どきょう [1] 【度胸】
物事に動じない気力。きもったま。「―がある」「いい―だ」
度胸
どきょう【度胸】
courage;→英和
bravery;→英和
<話> guts.〜のある courageous;→英和
bold.→英和
〜のない timid;→英和
cowardly.…する〜がある have the nerve to <do> .〜のある(ない)人 a man of iron (weak) nerves.
度胸試し
どきょうだめし [4] 【度胸試し】
度胸があるかどうかためすこと。きもだめし。
度遍し
たびまね・し 【度遍し】 (形ク)
回数が多い。頻繁である。絶え間がない。「―・く申し給ひぬ/万葉 4254」
度重なる
たびかさな・る [0][5] 【度重なる】 (動ラ五[四])
同じ事が何度も続いて起こる。頻繁に起こる。「―・る飢饉(キキン)」
度重なる
たびかさなる【度重なる】
repeated <failures> .→英和
度量
どりょう [0][1] 【度量】
(1)物差しと枡(マス)。長さと容積。
(2)心のひろがり。人の言動を受け入れる寛容な性質。「―のある人だ」「―が大きい」
(3)物の程度や内容をおしはかること。「敵のふるまひやうすを―して/史記抄 14」
度量の広い
どりょう【度量の広い】
generous;→英和
broad-minded; <a man> of high caliber.〜の狭い narrow-minded.
度量衡
どりょうこう [2] 【度量衡】
長さと容積と重さ。また,それをはかる物差し・枡(マス)・秤(ハカリ)。
度量衡
どりょうこう【度量衡】
weights and measures.
度量衡原器
どりょうこうげんき [6] 【度量衡原器】
度量衡の基本・標準とするために作られた原器。
→メートル原器
→キログラム原器
度量衡器
どりょうこうき [4] 【度量衡器】
長さ・容積・重さをはかる器具。物差し・枡(マス)・秤(ハカリ)の三つ。
座
くら 【座】
高く設けられた場所。「天の石座(イワクラ)」「高御座(タカミクラ)」「御手座(ミテグラ)」など,複合語中にのみ用いられる。
座
ざ 【座】
■一■ [0] (名)
(1)会合などですわったりこしかけたりする場所。座席。「―に着く」「上手(カミテ)に―を占める」
(2)集会や宴会などの雰囲気。「―が持たない」「―を持たせる」
(3)地位。「妻の―」「大関の―を守る」
(4)鎌倉・室町時代,朝廷・貴族・社寺などの保護を受け,座役を納める代わりに特定の商品の販売・製造や芸能の上演などの独占権をもっていた商工民や芸能団体の同業組合。「絹―」「大和四―」
(5)江戸時代
(ア)貨幣や特殊な免許品を製造・専売した場所。「金―」「銀―」「枡(マス)―」
(イ)歌舞伎・人形浄瑠璃などの興行権の表象。「佐渡島―」「桐―」
■二■ (接尾)
名詞に付く。
(1)劇場・映画館などの名に添える。「歌舞伎―」「スカラ―」
(2)劇団などの名に添える。「文学―」「俳優―」
(3)星座の名に添える。「大熊―」「オリオン―」
(4)助数詞。
(ア)祭神・仏像などを数えるときに用いる。「三―の仏像」
(イ)里神楽(サトカグラ)などで,曲の数を数えるのに用いる。
(ウ)劇場などの数を数えるのに用いる。「江戸三―」
(エ)仏教で,連続して行われる教理の講義の回数を数えるのに用いる。「百―法談」
(オ)神道で,祓(ハライ)の回数を数えるのに用いる。「七―の祓」(カ)高山を数えるのに用いる。「未登頂の一―」
座
ざ【座】
a seat (席);→英和
a theater (劇場);→英和
a (theatrical) company (劇団).〜につく take one's seat.〜を外す withdraw;→英和
go out of the room.→英和
座して食らえば山も空(ムナ)し
座して食らえば山も空(ムナ)し
働かないでいると,どんなに財産があっても使い果たしてしまう。
座す
ざ・す [1] 【座す・坐す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「座する」の五段化〕
「ざする(座)」に同じ。「石の上に三年も―・す」
■二■ (動サ変)
⇒ざする
座す
とど・す 【座す】 (動サ変)
すわる。かがむ。しゃがむ。「―・しては手も届かねは立上り/浄瑠璃・油地獄(下)」
座す
わ・す 【座す・坐す】
■一■ (動サ四)
(1)〔「おはす」の転〕
「ある」「来る」などの尊敬語。「おはす」に比べて敬意は低い。おいでになる。来られる。「あの上手のぬしが―・したなどといはば/狂言六義・塗師」
(2)(補助動詞)
形容詞・形容動詞の連用形および断定の助動詞「なり」の連用形「に」,または,それらに接続助詞「て」を添えたものに付く。叙述の意を添える「ある」を軽く敬っていう。…であられる。「鼓にても―・せ,銅拍子にても―・せ,義仲が申したる旨を院に申されねばこそ/平家(四・延慶本)」
■二■ (動サ下二)
{■一■}に同じ。「藤右馬の允は―・するか/狂言・粟田口(虎寛本)」
座する
ざ・する [2] 【座する・坐する】 (動サ変)[文]サ変 ざ・す
(1)すわる。「―・して死を待つわけにはいかない」
(2)事件のかかりあいになる。まきぞえをくう。連座する。「汚職事件に―・して辞任する」
座する
ざする【座する】
⇒座(すわ)る,連座する.
座り
すわり【座り】
stability.→英和
〜が良い(悪い) be (un)stable.〜心地がよい comfortable to sit in[on].
座り
すわり [0] 【座り・坐り】
(1)すわること。「―場所」
(2)据えたときの落ち着き具合。安定。「―が悪い」
座り心地
すわりごこち [0] 【座り心地】
すわったときに受ける感じ。「―のいい椅子(イス)」
座り机
すわりづくえ [4] 【座り机】
正座などすわった姿勢で用いる低い机。
座り相撲
すわりずもう [4] 【座り相撲】
向かい合って座り,上体だけを使ってとる相撲。居相撲(イズモウ)。
座り胼胝
すわりだこ [4] 【座り胼胝】
いつも正座しているために,足首のあたりの床の当たる所にできるたこ。
座り込み
すわりこみ [0] 【座り込み】
意思表示・抗議などの手段として,特定の場所に座り込むこと。シット-イン。
座り込み戦術
すわりこみ【座り込み戦術(スト)】
<resort to> (a) sit-down[sit-in]tactics (strike).〜抗議をする sit in.
座り込む
すわりこむ【座り込む】
sit[plant oneself]down.
座り込む
すわりこ・む [4] 【座り込む・坐り込む】 (動マ五[四])
(1)どっかりと座る。「応接間に客が―・んでいた」
(2)その場に座ったまま動かない。また,抗議・争議の戦術として特定の場所に座り続ける。「疲れて―・む」「国会の前に―・む」
座る
すわる【座る】
sit down;take a seat;→英和
be seated.ちゃんと(楽に)〜 sit straight (at one's ease).いすに〜 sit on[in]a chair.→英和
度胸が〜 become bold.目が〜 One's eyes are set.
座る
すわ・る [0] 【座る・坐る・据わる】 (動ラ五[四])
(1)膝(ヒザ)を折り曲げたり,腰をかけたりして席につく。「畳に―・る」「いすに―・る」
(2)人がある位置・地位などにつく。「部長のポストに―・る」
(3)ぐらぐらしないで,安定する。《据》「腰が―・る」「赤ん坊の首が―・る」
(4)一か所に定まって動かなくなる。《据》「目が―・る」
(5)落ち着いて物に動じなくなる。《据》「肝の―・った人だ」「性根が―・る」
(6)船が座礁する。「フネガ―・ル/日葡」
(7)文字などがしっかりと書かれる。《据》「検閲の印(シルシ)の―・つた手紙/良人の自白(尚江)」「衣の端に金色の文字―・れり/謡曲・三輪」
(8)(膳(ゼン)などが)すえられる。《据》「ゼンヲ―・ル/日葡」
[可能] すわれる
座上
ざじょう [0] 【座上】
〔古くは「ざしょう」〕
(1)集まりの席上。
(2)一座の上席。上座。「其の後―にけだかげなる宿老の在(マシ)ましけるが/平家 5」
座下
ざか [1] 【座下】
(1)座席の近く。座右。
(2)書簡の脇付(ワキヅケ)として,敬意を表すためにしるす語。
座並
ざなみ [0][1] 【座並(み)】
座席の順。座順。ざなり。
座並み
ざなみ [0][1] 【座並(み)】
座席の順。座順。ざなり。
座中
ざちゅう [0][1] 【座中】
(1)列席者の中。
(2)一座の仲間。
座主
ざす [1] 【座主】
〔もと中国では,高僧の敬称〕
延暦寺・金剛峰寺・醍醐寺などの大寺で,寺務を総括する最高位の僧。一般には延暦寺の天台座主をさす。明治以前は官命,以後は宗派・寺院内部の決定による。
座乗
ざじょう [0] 【座乗・坐乗】 (名)スル
海軍で,司令官などが軍艦や航空機に乗り込んで指揮をとること。「国賓の―された同盟国軍艦/青春(風葉)」
座五
ざご [1] 【座五】
俳句で,「下五(シモゴ)」に同じ。
座付
ざつき [0][3] 【座付(き)】
(1)芝居で俳優や劇作家が一座(劇団)に専属となっていること。また,そういう人。
(2)定められた席に着くこと。また,席順。「―も上(カミ)へは上げず/浮世草子・一代女 2」
(3)宴(ウタゲ)の初めに,芸者が奏する祝儀の曲。座付き唄。
(4)宴などの初めの口上。
(5)一座の雰囲気。座のようす。「―むつかしくなつて/浮世草子・一代男 6」
座付き
ざつき [0][3] 【座付(き)】
(1)芝居で俳優や劇作家が一座(劇団)に専属となっていること。また,そういう人。
(2)定められた席に着くこと。また,席順。「―も上(カミ)へは上げず/浮世草子・一代女 2」
(3)宴(ウタゲ)の初めに,芸者が奏する祝儀の曲。座付き唄。
(4)宴などの初めの口上。
(5)一座の雰囲気。座のようす。「―むつかしくなつて/浮世草子・一代男 6」
座付き作者
ざつきさくしゃ [4] 【座付(き)作者】
芝居の一座や劇場に専属して,脚本を書き下ろす作者。
座付作者
ざつきさくしゃ [4] 【座付(き)作者】
芝居の一座や劇場に専属して,脚本を書き下ろす作者。
座位
ざい [1] 【座位】
(1)座席の順序。座次。
(2)すわった姿勢。
座作
ざさ [1] 【座作・坐作】
すわることと立つこと。起居。立ち居。「―進退」
座作進退
ざさしんたい [1][1] 【座作進退・坐作進退】
立ち居振る舞い。行儀。
座傍
ざぼう [0] 【座傍・坐傍】
座のかたわら。座右。
座像
ざぞう [0] 【座像・坐像】
すわった姿をしている像。
座像
ざぞう【座像】
a seated figure.
座元
ざもと【座元】
the manager[proprietor]of a theater.→英和
座元
ざもと [3][0] 【座元・座本】
劇場の持ち主。興行の責任者。櫓主(ヤグラヌシ)。太夫元(タユウモト)。
座入り
ざいり [0] 【座入り】
(1)茶の湯で,客が露地から茶席に入ること。席入り。
(2)座{(4)}に入ること。仲間入り。「こじきは―してより袋を首にかけてありくとや/咄本・露が咄」
座具
ざぐ [1] 【座具・坐具】
(1)すわるとき,下に敷くもの。ござ・布団など。
(2)〔仏〕 僧の六物(ロクモツ)の一つで,布製の敷物。インドでは座臥(ザガ)するときに用い,中国・日本では,仏前で礼拝や勤行(ゴンギヨウ)をするときに敷く。尼師壇(ニシダン)。
座列
ざれつ [0] 【座列・坐列】 (名)スル
その席に居並ぶこと。座に連なること。列座。「―して耳を傾け/太平記 8」
座刳り
ざぐり [0] 【座刳り】
木ねじ・ボルトなどの頭を材面より沈めるため,部材にへこみをつけること。
座前
ざぜん [0] 【座前】
(1)座席の前。目の前。
(2)手紙のあて名の脇付に用いる語。座下。
座剤
ざざい [0] 【座剤・坐剤】
医薬品をカカオ脂などの基剤に混ぜて一定の形状に成形し,肛門または膣(チツ)に挿入する固形の外用剤。内部で溶けて効果を発揮する。座薬。坐薬。
座功
ざこう [0] 【座功】
連歌俳諧の興行の席で,修練を積むこと。
座卓
ざたく [0] 【座卓】
畳にすわって使う和室用の机。
座参
ざさん [0] 【座参・坐参】
禅宗の語。夕方の座禅。住持の前で自己の見解を語る前に,僧堂で座禅して待つこと。
座右
ざう 【座右】
⇒ざゆう(座右)
座右
ざゆう [0][1] 【座右】
〔「ざう」とも〕
(1)身のまわり。身近な所。身辺。「―に備えて愛用する」「―の書」
(2)手紙などで,相手を尊敬し,直接その人をさすのをはばかって用いる語。また,あて名などのわきに書き添えて敬意を表す。おんもと。
座右の
ざゆう【座右の(に)】
by one('s side); <keep> at hand[one's elbow].〜の銘 a motto.→英和
〜の書 one's favorite book.
座右の銘
ざゆうのめい [5] 【座右の銘】
常に自分の心にとめておいて,戒めや励ましとする格言。座左の銘。
座員
ざいん [0] 【座員】
演劇の一座のメンバー。劇団員。
座商
ざしょう [0] 【座商・坐商】
店ですわっていて商品を売る商業。また,その商人。
⇔行商
座学
ざがく [0] 【座学】 (名)スル
(もと軍隊などで)実技に対して,教室での講義形式の授業。
座客
ざかく [0] 【座客】
座に連なっている客。同席の客。
座射
ざしゃ [0][2] 【座射・坐射】
弓道で,跪坐(キザ)の姿勢で矢をつがえたのち,立ち上がって射ること。
→立射
座屈
ざくつ [0] 【座屈】
細長い棒などで,縦方向に圧力を加えていったとき,圧力がある限界値に達すると,急に横方向に湾曲が起こる現象。バックリング。
座州
ざす [1] 【座州・坐洲】
船が州に乗り上げて動けなくなること。
座布団
ざぶとん [2] 【座布団・座蒲団】
座るとき下に敷く布団。
座席
ざせき [0] 【座席】
すわる席。すわる場所。「―に着く」
座席
ざせき【座席】
a seat;→英和
a pew (教会内の);→英和
a cockpit (操縦士の).→英和
〜を予約する book a seat.〜につく(を譲る) take (offer) one's seat.‖座席数 <above,in excess of> the seating capacity.座席満員 <掲示> Standing Room Only <SRO> .
座役
ざやく 【座役】
中世,販売の独占や関銭の免除などの特権を与えられる代わりに,本所である幕府・領主・寺社などから座に課せられた労役奉仕や市座銭などの課役。
座成り
ざなり [0] 【座成り】
(1)座席を動かず,そのままであること。
(2)「座並(ザナ)み」に同じ。
(3)「おざなり」に同じ。「おやぢ様はなかなか御気力がつようござる,と―にいへば/浮世草子・親仁形気」
座所
ざしょ [1] 【座所】
貴人などの座のある所。
座拝
ざはい [0] 【座拝・坐拝】
すわって神仏をおがむこと。
座持ち
ざもち [0] 【座持ち】
人々の集まりの雰囲気を楽しいものにすること。一座をとりもつこと。「―がうまい」
座掃き
ざはき [0] 【座掃き】
茶席の畳を掃き清めること。また,そのときに使うほうき。鶴(ツル)や白鳥の羽で作られ,席を改めるときに用いる。ざぼうき。
座摩の神
いかすりのかみ ヰカスリ― 【座摩の神】
〔「いかすり」は居所知(イカシリ)からといわれる〕
皇居の地を守る神。ざまのかみ。
座散乱木遺跡
ざざらぎいせき 【座散乱木遺跡】
宮城県玉造郡岩出山町にある旧石器遺跡。江合(エアイ)川流域の丘陵の火山灰層から,尖頭器・石刃・彫器が出土。四万年前の石器が初めて確認された。
座敷
ざしき【座敷】
a room;→英和
a parlor.→英和
〜へ通す show <a person> in[into a room].お〜がかかる be called (芸者に).
座敷
ざしき [3] 【座敷】
〔昔の家は板敷で,円座や上げ畳などを敷いて座ったところから〕
(1)来客に応対するための畳敷きの部屋。客間。また,板敷に対して,畳が敷いてある部屋。「―に通される」
(2)(多く「お座敷」の形で)芸人・芸者などが客に招かれて出る席。酒席。「お―がかかる」「お―を勤める」
(3)居所。ありどころ。「扇は風に吹けて―にたまらず/平家(一八・長門本)」
座敷乞食
ざしきこじき [4] 【座敷乞食】
連歌師・俳諧師を卑しんでいった語。
座敷女中
ざしきじょちゅう [4] 【座敷女中】
料理屋・旅館などで,座敷に出て客に接する女中。
座敷幟
ざしきのぼり [4] 【座敷幟】
端午の節句に座敷の中に飾る小さな幟。[季]夏。
座敷持
ざしきもち [0] 【座敷持(ち)】
(1)宴席で,一座の興をうまくもりあげること。「―のいい芸者」
(2)〔専用の座敷を持ったことから〕
江戸中期以後,新吉原の遊里における上位の遊女。小見世(コミセ)では最高位。大見世では部屋持ちの上位。自分の座敷を持ち,そこで客をもてなした。
座敷持ち
ざしきもち [0] 【座敷持(ち)】
(1)宴席で,一座の興をうまくもりあげること。「―のいい芸者」
(2)〔専用の座敷を持ったことから〕
江戸中期以後,新吉原の遊里における上位の遊女。小見世(コミセ)では最高位。大見世では部屋持ちの上位。自分の座敷を持ち,そこで客をもてなした。
座敷浄瑠璃
ざしきじょうるり [4] 【座敷浄瑠璃】
宴席などに招かれて座興に語る浄瑠璃。本来は高座(コウザ)にも座らず,肩衣(カタギヌ)もつけず,見台(ケンダイ)も用いなかったが,今は素(ス)浄瑠璃をいい,肩衣をつけ,見台を置いて語る場合が多い。
座敷牢
ざしきろう [3] 【座敷牢】
昔,乱心者などを監禁しておくために作られた座敷。住居の中に設けられた牢。
座敷着
ざしきぎ [3] 【座敷着】
芸者・芸人などが,客席に出るときに着る着物。
座敷童
ざしきわらし [4] 【座敷童】
岩手県を中心とした東北地方でいわれる家の精霊,およびそれに関する俗信。童形で顔が赤く,おかっぱ頭をしているという。旧家の奥座敷に出現し,家の繁栄を守護するといわれる。ざしきぼっこ。くらわらし。
座敷能
ざしきのう [3] 【座敷能】
座敷で上演する能。舞台で演じられる能に対していう。
座敷芸
ざしきげい [3] 【座敷芸】
酒宴の席などで,座興に演じる芸。
座敷行灯
ざしきあんどん [4] 【座敷行灯】
茶席で用いる行灯。
→露地行灯
座敷踊り
ざしきおどり [4] 【座敷踊り】
揚屋の大座敷などで遊女が大勢で踊ること。
座料
ざりょう [0] 【座料】
座敷の借り代。席料。また,芸人などが座敷をつとめた報酬。
座方
ざかた 【座方】
江戸時代,芝居小屋の使用人。
座本
ざもと [3][0] 【座元・座本】
劇場の持ち主。興行の責任者。櫓主(ヤグラヌシ)。太夫元(タユウモト)。
座板
ざいた [0] 【座板】
(1)腰掛けの,尻をのせる部分の板。
(2)ゆか板。
座柄
ざがら [0] 【座柄】
一座の客の様子。その場の雰囲気。
座棺
ざかん [0] 【座棺・坐棺】
遺骸を座らせて入れるように作った棺。
→寝棺
座椅子
ざいす【座椅子】
a legless chair.
座椅子
ざいす [0] 【座椅子】
和室で用いる脚のない背もたれ。
座業
ざぎょう [0] 【座業・坐業】
一定の仕事場ですわってする仕事。居職(イジヨク)。「力つよく血多き人に,―せしむれば/浴泉記(喜美子)」
座標
ざひょう【座標】
《数》coordinates.横座標 an abscissa.→英和
縦座標 an ordinate.→英和
座標
ざひょう [0] 【座標】
点の位置を表すのに使ういくつかの数の組。平面上では,直角に交わる二直線と点との距離と点の位置による正負の符号を考えた直交座標が使われる。
座標変換
ざひょうへんかん [4] 【座標変換】
ある点の,一つの座標系における座標を,他の座標系における座標に移すこと。または,一つの座標系で記述された式を他の座標系による記述に移すこと。物理学では,座標系の平行移動や回転・反転などのほか,相対的に運動する座標系への変換などを考える。
座標系
ざひょうけい [0] 【座標系】
座標を定めるシステム。座標の種類・原点・座標軸などを総称する。直交座標系・極座標系などがある。
座標軸
ざひょうじく [2] 【座標軸】
座標を定める基準となる直線。普通は直角に交わる二直線(平面),互いに直角に交わる三直線(空間)を用いる。
座次
ざじ [1] 【座次】
座の順序。席次。
座法
ざほう [0] 【座法・坐法】
仏教やヨーガなどで,一定の形式を守った座り方。結跏趺坐(ケツカフザ)・半跏趺坐・達人座など。
座浴
ざよく [0] 【座浴・坐浴】 (名)スル
⇒腰湯(コシユ)
座盤
ざばん [0] 【座盤】
鎧(ヨロイ)の籠手(コテ)で,小手や二の腕を保護するために家地(イエジ)に縫い付けてある鉄板。
→籠手
座睡
ざすい [0] 【座睡・坐睡】 (名)スル
いねむりすること。「壁に倚(モタ)れて―する丈(ダケ)だ/門(漱石)」
座礁
ざしょう [0] 【座礁・坐礁】 (名)スル
船舶が暗礁に乗り上げて動けなくなること。「操船を誤って―させる」
座礁する
ざしょう【座礁する】
strike a rock;→英和
run aground;(be) strand(ed).→英和
座礼
ざれい [0] 【座礼・坐礼】
(1)座っているときの礼儀作法。
(2)座ったままでする礼。
⇔立礼(リユウレイ)
座禅
ざぜん【座禅】
<sit in> religious contemplation.
座禅
ざぜん [0] 【座禅・坐禅】
〔仏〕 仏教の中心的修行法の一つで,特に禅宗においては根幹をなす修行とされる瞑想法。状況に応じて変更することが許されるが,原則としては座布団の上に尻を置き,結跏趺坐(ケツカフザ)し,手に法界定印を結び,呼吸を緩やかにして,宗教的な精神の統一を実現する。
→禅
座禅和讃
ざぜんわさん 【座禅和讃】
白隠慧鶴の書いた和讃。四四句に禅宗の教えを親しみやすく表現。臨済宗で広く愛唱される。
座禅石
ざぜんせき [2] 【座禅石】
座禅を行うときにすわる石。
座禅草
ざぜんそう [0] 【座禅草】
サトイモ科の多年草。山中の湿地に生え,臭気がある。葉は大形の心円形で長柄がある。早春,葉が開出する前に短い花茎を立て,半卵形で大形の仏炎苞に包まれた肉穂花序を単生する。ミズバショウに似るが,仏炎苞は暗褐色。ダルマソウ。
座禅豆
ざぜんまめ [2] 【座禅豆】
〔座禅の際,小便を止めるために食べる習慣があったということから〕
黒豆を甘く煮た食べ物。
座箒
ざぼうき [2] 【座箒】
茶道の炭手前(スミテマエ)で,主人が客前で道具畳を掃除する羽箒(ハボウキ)。鶴・白鳥などの片羽で作る。
座組
ざぐみ [0] 【座組(み)】
歌舞伎・人形浄瑠璃・新派劇・寄席などの出演者の構成。
座組み
ざぐみ [0] 【座組(み)】
歌舞伎・人形浄瑠璃・新派劇・寄席などの出演者の構成。
座繰り
ざぐり [0] 【座繰り・坐繰り】
数個の繭から糸を集めて一本の生糸にして糸枠に巻き取る,手回しの器具。ざぐり機。
座繰り[図]
座繰り糸
ざぐりいと [4] 【座繰り糸】
座繰りにかけて取った生糸。ざぐり。
座職
ざしょく [0] 【座職・坐職】
すわっていてする職業。
座臥
ざが [1] 【座臥・坐臥】
(1)すわることとねること。起居。
(2)日常。ふだん。「常住―」「行住(ギヨウジユウ)―」「日常―の間/日乗(荷風)」
座興
ざきょう [0] 【座興】
(1)宴会などで,その場を愉快なものにするために行う遊戯や芸。「―に隠し芸を披露する」
(2)ちょっとしたその場限りの戯れ。「その場の―にすぎない」
座興に
ざきょう【座興に】
for[in]fun;to amuse[entertain]the company.→英和
座芸
ざげい [0] 【座芸・坐芸】
落語や講談など,すわってする芸。
座葬
ざそう [0] 【座葬】
⇒屈葬(クツソウ)
座蒲団
ざぶとん [2] 【座布団・座蒲団】
座るとき下に敷く布団。
座蒲[布]団
ざぶとん【座蒲[布]団】
<sit on> a cushion.→英和
座薬
ざやく [0] 【座薬・坐薬】
⇒座剤(ザザイ)
座薬
ざやく【座薬】
a suppository.→英和
座視
ざし [1] 【座視・坐視】 (名)スル
そばで黙って見ていて手出しをしないこと。傍観。「―するに忍びない」
座視する
ざし【座視する】
look on unconcernedly.〜するに忍びない cannot remain an idle spectator <of> .
座観式庭園
ざかんしきていえん ザクワンシキテイヱン [6][0] 【座観式庭園】
庭園様式の一。室町時代頃に興った,書院や座敷から座視観賞するための比較的狭い庭園。
→回遊式庭園
座談
ざだん [0] 【座談】 (名)スル
何人かの人が一座になり,互いに話し合うこと。
座談
ざだん【座談】
(a) conversation;→英和
table talk.〜がじょうずである be a good talker.‖座談会 a discussion meeting; <hold> a symposium <on> .
座談会
ざだんかい [2] 【座談会】
何人かが集まって,ある問題について,各自の意見や感想を述べ合う会。形式ばらないで話し合うことを目的とする。
座論
ざろん [0] 【座論】
席上での議論。
座論梅
ざろんばい [2] 【座論梅】
ウメの園芸品種。実は小さく,一つの花に四〜七個結実し,熟さないうちに一つずつ落ちていく。花は八重の白または淡紅色。ざろんうめ。八房梅。品字梅。
座講釈
ざごうしゃく [2] 【座講釈】
(1)宴席などに招かれて演ずる講釈・講談。御座敷講釈。
(2)立ち読みに対して,簀(ス)張りの小屋で座料をとって演ずる講釈・講談。
座道場
ざどうじょう [2] 【座道場・坐道場】
仏道修行して悟りを開くこと。
座配
ざはい [0][1] 【座配】
(1)座を割り当てること。また,座の順序。「いづれも寺寺の衆,―ありてそれぞれになほり給ふ/咄本・昨日は今日」
(2)座の取り持ち。応接。「おのづからかうした―いそがし/浮世草子・一代男 3」
座金
ざがね [0] 【座金】
(1)「座金物(ザガナモノ)」に同じ。
(2)ボルトを締めるとき,ナットの下に敷く金属板。ワッシャー。
座金
ざがね【座金】
a washer.→英和
座金物
ざがなもの [2] 【座金物】
鋲(ビヨウ)などを打つとき,材の表面を保護するために鋲頭の下に敷く平たい金物。装飾化して花形にしたり,透かし彫りを施したりする。建物・調度・武具などに用いる。座金。
座金物[図]
座銭
ざせん 【座銭】
鎌倉・室町時代に,座の加入者が保護者である本所・領家に納めた金。座役銭。
座長
ざちょう [0] 【座長】
(1)会議や座談会などで議事進行をはかる人。
(2)芝居や演芸を行う一座のかしら。座頭(ザガシラ)。
座長
ざちょう【座長】
the chairman[-person];→英和
Mr.[Madam]Chairman (呼びかけ).〜に選ぶ elect <a person> chairman.
座間
ざま 【座間】
神奈川県中部の市。もと宿場町。米軍基地がある。近年,住宅・大工場の進出による都市化が著しい。
座間
ざかん [0] 【座間】
一座の間。席上。座。「―を取り持つ」
座隅
ざぐう [0] 【座隅】
座席のすみ。
座頭
ざがしら [2] 【座頭】
(1)劇団などのかしら。座長。
(2)歌舞伎で,一座を代表する最高位の俳優。多く,立役(タチヤク)の筆頭が勤めた。
(3)一番上座(カミザ)の人。
座頭
ざとう [0][2] 【座頭】
(1)中世・近世,僧形の盲人で,琵琶(ビワ)・琴などを弾いたり,また按摩(アンマ)・鍼(ハリ)などを職業とした者の総称。
(2)盲官の一。当道所属の盲人の最下位の位階。検校・勾当の下。
→当道(2)
(3)盲人。
(4)一座の長。商工業・芸能などの長。
座頭虫
ざとうむし [2] 【座頭虫】
メクラグモの別名。
座頭転ばし
ざとうころばし [4] 【座頭転ばし】
かつて座頭が踏みはずして墜落死したという言い伝えのある,山中の険しい坂道。
座頭金
ざとうがね 【座頭金】
江戸時代,座頭が貸した金。非常に高利で期限も三か月と短く,返金が少しでも遅れると,厳しく催促したという。
座頭鯨
ざとうくじら [4] 【座頭鯨】
ヒゲクジラの一種。全長15メートルほど。胸びれはきわめて長い。体の背面は黒く,腹面は白い。極洋から熱帯の海まで広く分布。
〔体形が座頭{(2)} の用いた琵琶に似ることからという〕
座頭鯨
ざとうくじら【座頭鯨】
a humpback (whale).
座食
ざしょく [0] 【座食・坐食】 (名)スル
働かずに食うこと。いぐい。徒食。「七百万石を世襲し―する者/新聞雑誌 2」
座骨
ざこつ【座骨】
《解》the hucklebone;the hipbone.→英和
座骨神経痛《医》sciatica.→英和
座骨
ざこつ [0] 【座骨・坐骨】
寛骨(カンコツ)の後下部を占める屈曲した骨。すわったとき体幹を支える。
座骨神経
ざこつしんけい [4] 【座骨神経】
腰髄と仙髄から発して臀部(デンブ)および大腿(ダイタイ)後側を下行し膝窩(シツカ)付近に至る,人体で最も太く長い神経。下肢の運動・知覚をつかさどる。
座骨神経痛
ざこつしんけいつう [0][6] 【座骨神経痛】
座骨神経の分布領に起こる疼痛発作。
座高
ざこう【座高】
one's sitting height.
座高
ざこう [0] 【座高・坐高】
すわったときの背の高さ。背をまっすぐにして椅子(イス)に腰かけたときの,椅子の面から頭頂までの高さ。
庫
くら [2] 【蔵・倉・庫】
(1)家財や商品などを火災や盗難などから守り,保管しておく建物。倉庫。
(2)「お蔵(クラ){(2)}」に同じ。
庫倫
クーロン 【庫倫】
⇒ウラン-バートル
庫入れ
くらいれ [0][4] 【蔵入れ・庫入れ】 (名)スル
(1)蔵に入れ納めること。
(2)貨物を普通倉庫または保税倉庫に委託し,保管させること。
⇔蔵出し
庫出し
くらだし [0] 【蔵出し・庫出し】 (名)スル
(1)倉庫に保管してある物品を引き出すこと。
⇔蔵入れ
(2)製造したものを蔵から市場に出すこと。「―の酒」
庫出し税
くらだしぜい [4] 【庫出し税】
個別消費税のうち製品を市場へ出荷する時点で製造業者などに課すもの。酒税など。
庫堂
くどう [0] 【庫堂】
「庫裏(クリ)」に同じ。
庫移し
くらうつし [3] 【蔵移し・庫移し】
蔵入れした貨物を,蔵出しせずに他の倉庫に保管換えすること。特に,保税倉庫にある貨物を,他の保税倉庫に保管換えすること。
庫裏
くり [1] 【庫裏・庫裡】
〔「く」は呉音〕
(1)寺院の台所にあたる建物。庫院。庫堂(クドウ)。
(2)住職や家族の住む所。
庫裏
くり【庫裏】
the priest's living quarters.
庫裡
くり [1] 【庫裏・庫裡】
〔「く」は呉音〕
(1)寺院の台所にあたる建物。庫院。庫堂(クドウ)。
(2)住職や家族の住む所。
庫院
くいん [0] 【庫院】
〔仏〕 禅宗寺院で,食料を置き,食事を作る建物。庫裏。
庭
にわ【庭】
a garden;→英和
a yard;→英和
a backyard (裏庭);→英和
a courtyard (中庭);→英和
a farmyard (農家の).→英和
〜の手入れをする trim up a garden.‖庭作り(いじり) gardening.
庭
にわ ニハ [0] 【庭】
(1)敷地の中に設けた空間。木や草花を植え,池泉を造ったりして生活に広がりや情趣を添える。庭園。「―が広い」「―で遊ぶ」
(2)何か事が行われる所。かつては神事・公事の行われる場所,なりわいのための狩猟・漁猟・農作業などをする場所を広くさした。「学びの―」「裁きの―」「すなわち霊畤(マツリノニワ)を鳥見の山の中に立てて/日本書紀(神武訓)」「武庫の海の―良くあらし漁(イサリ)する/万葉 3609」
(3)家の入り口,台所などの屋内にある土間。各地の方言としてものこる。「そろばん追取―へくわらりと投げ捨たり/浄瑠璃・天の網島(中)」
(4)家庭。「―の訓(オシ)え」
(5)広い海面。「いざ子どもあへて漕ぎ出む―も静けし/万葉 388」
庭つ鳥
にわつとり ニハ― 【庭つ鳥】
■一■ (名)
ニワトリの古名。「朝明(アサケ)にはわびて鳴くなり―/万葉 3094」
■二■ (枕詞)
「鶏(カケ)」にかかる。「さ野つ鳥雉(キギシ)は響(トヨ)む―鶏は鳴く/古事記(上)」
庭に立つ
にわにたつ ニハ― 【庭に立つ】 (枕詞)
「麻」にかかる。収穫後に庭に立て並べるからとも,庭に植えられるからともいう。「―麻手(アサデ)小衾(コブスマ)今夜だに/万葉 3454」
庭の者
にわのもの ニハ― 【庭の者】
(1)室町幕府で,庭奉行に属す下級の役人。庭の清掃・雑用などに従事した。
(2)江戸幕府で,若年寄に属し,庭の清掃など雑用に従う者。
庭の訓え
にわのおしえ ニハ―ヲシヘ 【庭の訓え】
〔「庭訓(テイキン)」の訓読み〕
家庭での教育。
庭上
ていじょう [0] 【庭上】
〔古くは「ていしょう」〕
庭の上。庭さき。
庭下駄
にわげた ニハ― [0] 【庭下駄】
庭を歩くときに履く,簡単な作りの下駄。
庭中
ていちゅう [0] 【庭中】
(1)庭の中。庭内。
(2)法廷。
(3)鎌倉幕府の敗訴者救済制度の一。敗訴者が訴訟審理過程に不正・過誤をみとめたとき,担当奉行人の上司である引付頭人または執権に対して直接再審請求を行う行為。この制度は院政機構のなかにも採用され,室町時代には将軍に対する直訴の別名となった。
庭仕事
にわしごと ニハ― [3] 【庭仕事】
「庭いじり」に同じ。
庭伝い
にわづたい ニハヅタヒ [3] 【庭伝い】
ある庭から他の庭へと行くこと。また,庭を通って行くこと。「―に隣家を訪ねる」
庭作り
にわつくり ニハ― [3] 【庭作り】
(1)木を植えたり築山・泉水を設けたりして,庭を風趣があるようにつくること。また,その人。植木師。
(2)江戸幕府の職名。作事奉行の下にあり,造庭の事をつかさどった。
庭儀
ていぎ [1] 【庭儀】
寺院の大法会(ダイホウエ)で,衆僧が本堂の周りの庭を行列して進む行事。
庭先
にわさき ニハ― [0] 【庭先】
縁側に近い庭。
庭先相場
にわさきそうば ニハ―サウ― [5] 【庭先相場】
農家の庭先で決まる農産物の相場。
庭内
ていない [1] 【庭内】
にわの中。
庭前
ていぜん [0] 【庭前】
にわさき。「―の老桜」
庭口
にわぐち ニハ― [0] 【庭口】
庭の出入り口。
庭叩き
にわたたき ニハ― [3] 【庭叩き】
セキレイの異名。[季]秋。
庭回り
にわまわり ニハマハリ [3] 【庭回り】
庭のあたり。庭とその周辺。
庭園
ていえん【庭園】
a garden.→英和
庭園師 a (landscape) gardener.
庭園
ていえん [0] 【庭園】
観賞やレクリエーションのために樹木を植えたり,噴水・花壇を作ったり,あずまやなどを設けたりして人工的に整えた場所。にわ。
庭園家具
ていえんかぐ [5] 【庭園家具】
庭園で用いるテーブル・椅子・修飾用彫刻などの総称。ガーデン-ファーニチャー。
庭園灯
ていえんとう [0] 【庭園灯】
庭園の中に用いる照明器具。
庭埃
にわほこり ニハ― [3] 【庭埃】
イネ科の一年草。日当たりの良い畑や庭に普通に見られる雑草。茎は高さ約20センチメートルで,基部でよく分枝する。葉は線形。七〜一〇月,茎頂に紫褐色で光沢のある多数の小穂をつける。
庭奉行
にわぶぎょう ニハブギヤウ [3] 【庭奉行】
室町幕府の職名。営中の土木関係の仕事および庭の清掃をつかさどる。
庭山
にわやま ニハ― [0] 【庭山】
庭に築いた山。築山(ツキヤマ)。
庭師
にわし【庭師】
a gardener.→英和
庭師
にわし ニハ― [2] 【庭師】
庭園づくりや,庭園の手入れを業とする人。
庭師鳥
にわしどり ニハ― [3] 【庭師鳥】
スズメ目ニワシドリ科の鳥の総称。全長30センチメートル内外。ほとんどの種の雄は,貝殻・果実・花びらなどで飾った舞台や小屋のようなものを作り,求婚のダンスを踊る。造巣や育雛(イクスウ)は雌のみが行う。ニューギニアとオーストラリア東部の特産。アズマヤドリ。
庭帳
にわちょう ニハチヤウ 【庭帳】
江戸時代,年貢を納入する現場で納入者に捺印させた帳簿。
庭常
にわとこ ニハ― [0] 【庭常・接骨木】
スイカズラ科の落葉低木。山野に生え,庭木とする。高さ5メートルほど。枝は太い髄があり柔らかい。葉は羽状複葉。春,若枝の先に淡緑白色の小花多数を円錐状につける。液果は球形で赤熟する。枝葉を利尿・発汗・湿布などの薬用にする。タズノキ。
庭常[図]
庭弄り
にわいじり ニハイヂリ [3] 【庭弄り】
(趣味として)庭の草木や石などの手入れをすること。庭仕事。
庭木
にわき ニハ― [0] 【庭木】
庭に植える樹木。庭にある樹木。
庭木
にわき【庭木】
a garden tree.
庭木戸
にわきど ニハ― [0] 【庭木戸】
庭の中に設けた木戸。
庭柳
にわやなぎ ニハ― [3] 【庭柳】
ミチヤナギの別名。
庭桜
にわざくら ニハ― [3] 【庭桜】
バラ科の落葉低木。中国原産。庭木とする。ニワウメによく似るが,花が八重咲きで大きい。ハネズ。
庭梅
にわうめ ニハ― [2][0] 【庭梅】
バラ科の落葉低木。中国原産。庭木・盆栽・切り花などとする。高さ1〜2メートル。葉は狭卵形。春,葉に先だって淡紅色の花を開く。果実はほぼ球形で,夏に赤く熟し,食べられる。コウメ。漢名,郁李(イクリ)。
庭樹
ていじゅ [1] 【庭樹】
庭に植えてある樹木。にわき。
庭滝
にわたき ニハ― [0] 【庭滝】
庭園内につくった滝。段をつけて落としたり,布状あるいは白糸状に落とすなど各種の技巧が用いられる。
庭漆
にわうるし ニハ― [3] 【庭漆】
シンジュ{(3)}の別名。
庭火
にわび ニハ― 【庭火】
庭でたく火。特に,宮中で神事が行われる際に庭でたかれる篝火(カガリビ)。「―の煙のほそくのぼりたるに/枕草子 142」
庭焼
にわやき ニハ― [0] 【庭焼(き)】
⇒御庭焼(オニワヤキ)
庭焼き
にわやき ニハ― [0] 【庭焼(き)】
⇒御庭焼(オニワヤキ)
庭燎
ていりょう [0] 【庭燎】
昔,宮中の庭で,夜中参内の諸臣のために焚いたかがり火。にわび。
庭球
ていきゅう【庭球】
⇒テニス.
庭球
ていきゅう [0] 【庭球】
テニス。
庭田植
にわたうえ ニハタウヱ [3] 【庭田植(え)】
小正月の予祝行事の一。庭先で田植えのわざを模擬的に行うこと。主として東北地方で行われる。皐月祝(サツキイワイ)。宵皐月(ヨイサツキ)。
庭田植え
にわたうえ ニハタウヱ [3] 【庭田植(え)】
小正月の予祝行事の一。庭先で田植えのわざを模擬的に行うこと。主として東北地方で行われる。皐月祝(サツキイワイ)。宵皐月(ヨイサツキ)。
庭番
にわばん ニハ― [0] 【庭番】
(1)庭の番をする雇い人。
(2)「御庭番(オニワバン)」に同じ。
庭石
にわいし ニハ― [0] 【庭石】
庭を構成するための石。景観用,園路用などがある。
庭石
にわいし【庭石】
a garden stone.
庭石菖
にわぜきしょう ニハゼキシヤウ [3] 【庭石菖】
アヤメ科の多年草。北アメリカ原産。芝生や草地に野生化。高さ20センチメートル内外。葉は剣形。晩春,茎上の苞(ホウ)の間から数個の花柄を出し,径1.5センチメートルの花を開く。花被片は六個で,赤紫または白紫の地に紫色の筋がある。
庭石菖[図]
庭神楽
にわかぐら ニハ― [3] 【庭神楽】
特に舞台を設けず,庭で篝火(カガリビ)をたいて奏する神楽。
庭竈
にわかまど ニハ― [3] 【庭竈】
土間につくりつけたかまど。
庭続き
にわつづき ニハ― [3] 【庭続き】
庭に境や区切りがなく他の所へ続いていること。「―の隣家」
庭草
にわくさ ニハ― [0] 【庭草】
(1)庭に生えている草。
(2)ホウキギの古名。[新撰字鏡]
庭蔵
にわぐら ニハ― [0] 【庭蔵】
母屋から離れた庭の隅に建て,穀物・商品・道具などを納める蔵。母屋と軒続きに建てられ貴重品を納める内蔵に対していう。
庭薺
にわなずな ニハナヅナ [3] 【庭薺】
アリッサムの別名。
庭藤
にわふじ ニハフヂ [0] 【庭藤】
マメ科の落葉小低木。川岸などに自生し,庭木ともされる。高さ約50センチメートル。葉は羽状複葉。初夏,葉腋から総状花序を出し,紅紫色の蝶形花をつける。白花品種もある。岩藤(イワフジ)。
庭見草
にわみぐさ ニハミ― [3] 【庭見草】
(1)ハギの異名。
(2)バショウの異名。
庭訓
ていきん [0] 【庭訓】
〔孔子が,自分の子が庭を走り抜けるのを呼びとめて詩や礼を学ばなければいけないとさとしたという「論語(季氏)」の故事から〕
家庭で子に親が教えること。親が子に教える教訓。にわのおしえ。「父大いに諫めて,…と―を残しければ/太平記 7」
庭訓往来
ていきんおうらい 【庭訓往来】
往来物。二巻。玄恵著と伝えるが未詳。南北朝から室町前期にかけての成立か。年間各月の往復消息文を通じて,社会生活に必要な数多くの語彙を会得できるようになっている。初等教科書として広く普及した。文体は和臭の強い漢文体。
庭銭
にわせん ニハ― 【庭銭】
(1)江戸時代,遊里で,紋日(モンビ)や水揚げの際に遊女が置屋や揚屋の主人・召し使いたちにおくる祝儀の金。遊女の客が負担し,遊女の格によって金額に差があった。
(2)江戸時代,宿場の問屋場に荷物を預けておくときの保管料。
庭面
にわも ニハ― [0] 【庭面】
庭の表面。庭。「―のこけ」
庵
あん [1] 【庵・菴】
(1)草葺(ブ)きの小家。僧侶・世捨て人・風流人などの住む,質素な小屋。いおり。草庵。「―を結ぶ」
(2)雅号や住まい・料亭の名などに添えて接尾語的に用いる語。「芭蕉―」
庵
いおり イホリ [0] 【庵・菴・廬】
(1)僧侶や世捨て人などが住む粗末な小屋。庵室(アンシツ)。いお。「―を結ぶ」
(2)小さな家。粗末な家。また,自分の家を謙遜していう語。
(3)農作業などのための仮小屋。「秋田刈る旅の―にしぐれ降り/万葉 2235」
(4)軍隊の宿営地。軍営。[和名抄]
(5)家紋の一。{(1)}を図案化したもの。
(6)「庵看板」の略。
庵
いおり【庵】
a hermit's cell.
庵
いお イホ 【庵・廬】
(1)草木や竹で作った仮の小屋。いおり。「春霞たなびく田居に―つきて/万葉 2250」
(2)仮の住まい。いおり。「我が―は宮このたつみしかぞ住む/古今(雑下)」
庵
あん【庵】
a hermitage;→英和
a cell.→英和
庵に木瓜
いおりにもっこう イホリ―モクカウ [5] 【庵に木瓜】
家紋の一。庵の中に木瓜のあるもの。曾我兄弟の紋として知られる。いおりもっこう。
庵に木瓜[図]
庵の梅
いおりのうめ イホリノウメ 【庵梅・庵の梅】
狂言。梅の花の咲いている老尼の庵を,大勢の女たちが訪ね,酒宴をして帰っていく。三老曲の一で,重い習物とされる。
庵る
いお・る イホル 【庵る】 (動ラ四)
庵を作って住む。「筑波嶺に―・りて妻なしに我が寝む夜ろは/常陸風土記」
庵主
あんじゅ [1] 【庵主】
〔「あんしゅ」とも〕
(1)僧庵の主人。特に,尼僧。
(2)庵室を構えている人。
(3)茶室の主人。亭主。
庵主
あんしゅ [1] 【庵主】
⇒あんじゅ(庵主)
庵号
あんごう [3] 【庵号】
「何々庵」と,「庵」をつけた雅号や称号。
庵室
あんしつ [0] 【庵室】
〔「あんじつ」とも〕
僧・尼あるいは隠遁者(イントンシヤ)の質素な住まい。いおり。
庵形
いおりがた イホリ― [0] 【庵形】
家の屋根をかたどった形。山形。屋根形。将棋頭形。
庵梅
いおりのうめ イホリノウメ 【庵梅・庵の梅】
狂言。梅の花の咲いている老尼の庵を,大勢の女たちが訪ね,酒宴をして帰っていく。三老曲の一で,重い習物とされる。
庵治石
あじいし アヂ― [2] 【庵治石】
香川県木田郡庵治町で産する,良質の黒雲母花崗岩。墓石などにする。
庵点
いおりてん イホリ― [3] 【庵点】
「�」「〽」の符号。文中に和歌・俳句,謡物などを記すときや,箇条書きの文書,連署の姓名などに付して確認済みの印とする。
庵看板
いおりかんばん イホリ― [4] 【庵看板】
(1)歌舞伎で,庵形の木のついた看板。役者の名と家紋を書く。江戸では初め上方(カミガタ)からの下り役者,改名の役者の顔見世興行に限り用いた。のち,主要役者から作者にまで用いる。
(2)上位の俳優。名題看板。一枚看板。
庵看板(1)[図]
庶事
しょじ [1] 【諸事・庶事】
多くの事。いろいろの事。「―万端」
庶人
しょじん [1] 【庶人】
〔「しょにん」とも〕
一般の人。身分や官位がさほど高くない人。庶民。
庶人
しょにん [1] 【庶人】
⇒しょじん(庶人)
庶兄
ままあに 【継兄・庶兄】
腹違いの兄。異母兄。まませ。「―の楊希言/金剛般若経集験記(平安初期点)」
庶兄
しょけい [1] 【庶兄】
妾腹(シヨウフク)の兄。庶出の兄。
庶出
しょしゅつ [0] 【庶出】
妾腹(シヨウフク)の生まれ。
⇔嫡出
庶務
しょむ【庶務(課)】
(the) general affairs (section).
庶務
しょむ [1] 【庶務】
いろいろな雑務。雑多な事務。「―課」
庶境
しょきょう [0] 【庶境】
すばらしい境地。佳境。「随処任意の―に入つて甚だ嬉しい/吾輩は猫である(漱石)」
庶嫡
しょてき [0][1] 【庶嫡】
庶子と嫡子。しょちゃく。
庶嫡
しょちゃく [0] 【庶嫡】
妾腹(シヨウフク)の子と正妻の子。また,家督をつぐ嫡子とその他の実子。しょてき。
庶子
しょし [1] 【庶子】
(1)正妻でない女性の生んだ子。妾腹(シヨウフク)の子。
(2)古代,嫡子以外の実子。
(3)民法旧規定で,父親の認知した私生児。現行法にはこの呼称はなく,「父が認知した子」という。
(4)中世,惣領に従属する一門の子弟。
庶子
しょし【庶子】
⇒私生児.
庶家
しょけ [1] 【庶家】
分家。別家。
⇔嫡家(チヤツケ)
庶幾
しょき [1] 【庶幾】 (名)スル
(1)こいねがうこと。切に願い望むこと。「軍備を撤回するを―するが故に/くれの廿八日(魯庵)」
(2)目標に非常に近づくこと。「欧洲の美にも―すべきに至らんか/明六雑誌 1」
庶幾う
こいねが・う コヒネガフ [1][4] 【乞い願う・希う・冀う・庶幾う】 (動ワ五[ハ四])
強くねがい望む。切望する。「安静を切に―・つた/それから(漱石)」
庶幾くは
こいねがわくは コヒネガハク― [5][4] 【乞い願わくは・希くは・冀くは・庶幾くは】 (副)
〔「こひねがふ」のク語法に助詞「は」が付いた語。漢文訓読に由来する語〕
頼み・願い事をするときなどに使う語。なにとぞ。お願いだから。「―初志を貫徹されんことを」
庶政
しょせい [0] 【諸政・庶政】
各方面の政治。
庶民
しょみん [1] 【庶民】
(1)一般の市民。社会的特権をもたないもろもろの人。
(2)貴族や武士に対して,一般の人々。平民。庶人。
庶民
しょみん【庶民】
the[common]people;→英和
the masses.〜的 popular;→英和
common.→英和
庶民的
しょみんてき [0] 【庶民的】 (形動)
気取らず,親しみやすい感じをもつさま。「―な人柄」
庶民金融
しょみんきんゆう [4] 【庶民金融】
個人・零細企業などに対する金融。小額で,短期間のものが多い。信用金庫・質屋・金貸し業による金融など。
庶民銀行
しょみんぎんこう [4] 【庶民銀行】
質屋をいう俗語。一六(イチロク)銀行。
庶民階級
しょみんかいきゅう [4] 【庶民階級】
社会的特権をもたない,一般の人々。一般大衆。
庶流
しょりゅう [0] 【庶流】
(1)庶子の系統。庶族。庶系。
⇔嫡流
(2)本家から分家した家筋。分家。別家。
庶物
しょぶつ [1] 【庶物・諸物】
(1)いろいろのもの。種々の事物。
(2)呪物。
庶物崇拝
しょぶつすうはい [1][4] 【庶物崇拝】
⇒呪物崇拝(ジユブツスウハイ)
庶物類纂
しょぶつるいさん 【庶物類纂】
本草書。稲生若水編。三六二巻で若水が病没。丹羽正伯などの増補により正編一〇〇〇巻,補編五四巻として1747年完成。中国文献の動植物記事の一大集大成で,増補分は日本を中心として編纂した日本での本草書の大著。
康保
こうほう カウホウ 【康保】
年号(964.7.10-968.8.13)。応和の後,安和の前。村上・冷泉(レイゼイ)天皇の代。
康健
こうけん カウ― [0] 【康健】 (名・形動)[文]ナリ
「健康」に同じ。「身体を運動し,―ならしめ/西国立志編(正直)」
康元
こうげん カウゲン 【康元】
年号(1256.10.5-1257.3.14)。建長の後,正嘉の前。後深草天皇の代。
康円
こうえん カウヱン 【康円】
(1207-?)
〔「康縁」「幸縁」とも書く〕
鎌倉時代の仏師。小仏師として湛慶を助け,のち大仏師となる。運慶の流れをくみ,特に怒物(イカリモノ)を得意とし,白毫寺炎魔十王像・神護寺愛染明王像などを制作。
康和
こうわ カウワ 【康和】
年号(1099.8.28-1104.2.10)。承徳の後,長治の前。堀河天皇の代。
康国
こうこく カウ― 【康国】
隋唐時代,中国でサマルカンドを呼んだ称。のちにはソグディアナをも指す。
康安
こうあん カウアン 【康安】
北朝の年号(1361.3.29-1362.9.23)。延文の後,貞治の前。後光厳(ゴコウゴン)天皇の代。
康定
こうてい カウテイ 【康定】
中国,四川省西部の都市。付近で薬種・毛皮を産する。漢族とチベット族の交易の地。もと西康省の省都。旧名,打箭炉(ダセンロ)。カンティン。
康富記
やすとみき 【康富記】
室町時代の権大外記中原康富(1399-1457)の日記。1415年から55年までが現存,うち24年間分が欠落。父英隆の首巻を含み九三巻。政治・経済・文化・風俗・雑事など広範囲にわたる。中原康富記。康富御記。
康寧
こうねい カウ― [0] 【康寧】 (名・形動)[文]ナリ
安らかなこと。平穏無事であること。また,そのさま。安寧。「安楽―」
康尚
こうしょう カウシヤウ 【康尚】
平安中期の仏師。寄木造り法を創始。東福寺同聚院不動明王座像はその作と推定される。生没年未詳。
康居
こうきょ カウキヨ 【康居】
中国,漢・魏(ギ)時代の史書にみえるシルダリア下流域のトルコ系遊牧民。
康平
こうへい カウヘイ 【康平】
年号(1058.8.29-1065.8.2)。天喜の後,治暦の前。後冷泉(ゴレイゼイ)天皇の代。
康強
こうきょう カウキヤウ [0] 【康強】 (名・形動)[文]ナリ
心身がすこやかである・こと(さま)。「甚はだ―なる少年なりしとなり/西国立志編(正直)」
康応
こうおう カウオウ 【康応】
北朝の年号(1389.2.9-1390.3.26)。嘉慶の後,明徳の前。後小松天皇の代。
康慶
こうけい カウケイ 【康慶】
鎌倉前期の仏師。運慶の父。東大寺・興福寺の造仏に一門を率いて参加,慶派発展の基礎を築いた。興福寺南円堂の不空羂索(フクウケンジヤク)観音・四天王・法相六祖像などを制作。東大寺の伎楽面には康慶の作銘がある。生没年未詳。
康暦
こうりゃく カウリヤク 【康暦】
北朝の年号(1379.3.22-1381.2.24)。永和の後,永徳の前。後円融天皇の代。
康有為
こうゆうい カウイウヰ 【康有為】
(1858-1927) 中国の学者・政治家。号は長素。広東省の人。変法自強を唱え,光緒帝に認められ革新政治を断行したが,失敗して日本に亡命。辛亥(シンガイ)革命後は清朝回復・儒教振興をはかった。公羊学(クヨウガク)を大成。著「大同書」「孔子改制考」など。カン=ユーウェイ。
康楽寺流
こうらくじりゅう カウラクジリウ 【康楽寺流】
絵仏師の一流派。室町時代,信濃国康楽寺の住職浄賀を祖とする。浄土真宗の仏画などを多く描いた。
康正
こうしょう カウシヤウ 【康正】
年号(1455.7.25-1457.9.28)。享徳の後,長禄の前。後花園天皇の代。
康永
こうえい カウエイ 【康永】
北朝の年号(1342.4.27-1345.10.21)。暦応の後,貞和の前。光明(コウミヨウ)天皇の代。
康治
こうじ カウヂ 【康治】
年号(1142.4.28-1144.2.23)。永治の後,天養の前。近衛天皇の代。こうち。
康煕
こうき カウキ 【康煕】
中国,清の聖祖(康煕帝)の年号(1662-1722)。
康煕字典
こうきじてん カウキ― 【康煕字典】
字書。一二集四二巻。康煕帝の勅命により,張玉書・陳廷敬らが編纂。1716年刊。「説文」「玉篇」「正字通」など歴代の字書を集大成し,約四万七千の漢字を二一四の部首に分けて部首画数順に配列する。以後の辞書の漢字配列の規準となった。
康煕帝
こうきてい カウキ― 【康煕帝】
(1654-1722) 中国,清の第四代皇帝(在位 1661-1722)。名は玄燁(ゲンヨウ)。廟号(ビヨウゴウ)は聖祖。三藩の乱を平定し,台湾の鄭氏を討ち,ロシアとはネルチンスク条約を結んで国境を画定。学術を奨励して清朝全盛期の基礎を確立した。
康煕綴じ
こうきとじ カウキトヂ [1] 【康煕綴じ】
和本の綴じ方の一。袋綴じの一種。四つ目綴じの上下端の穴と,上下の右角との間にもう一つずつ穴をあけ,糸を通して角のまくれを押さえるようにした綴じ方。
康福
こうふく カウ― [0] 【康福】
すこやかで幸せなこと。
康継
やすつぐ 【康継】
(?-1621) 安土桃山末・江戸初期の刀工。近江の人。本名,下坂市左衛門。結城秀康に従い越前福井に移住。家康より康の字と葵紋を拝領し,葵下坂と呼ばれる。隔年に参府し鍛刀。以後代々徳川家の御用鍛冶。
康衢
こうく カウ― [1] 【康衢】
〔「康」は五方,「衢」は四方に通じる道〕
にぎやかな大通り。「遠雷の如き―の車声/日乗(荷風)」
庸
よう [1] 【庸】
(1)律令制の租税の一。年一〇日の歳役(サイエキ)の代納物(布が主,米・塩・綿など)。養老令では,正丁で布二丈六尺と規定。調とともに農民による運脚(ウンキヤク)が義務。中央では,仕丁・衛士などの食糧(大粮)や土木事業の経費などに使用。ちからしろ。
(2)平凡であること。凡庸。「才と―との別も亦甚矣(ハナハダシ)であるが/思出の記(蘆花)」
庸
ちからしろ 【力代・庸】
律令制で,一年に一〇日間の力役の代わりに納める代納物。
→庸(ヨウ)
庸主
ようしゅ [1] 【庸主】
凡庸な君主。
庸人
ようじん [0] 【庸人】
凡庸な人間。凡人。
庸俗
ようぞく [0] 【庸俗】
平凡でありきたりなこと。また,その人。
庸劣
ようれつ [0] 【庸劣】 (名・形動)[文]ナリ
平凡で劣っている・こと(さま)。「臣資性―にして/新聞雑誌 9」
庸医
ようい [1] 【庸医】
凡庸な医者。平凡な医者。やぶ医者。
庸布
ちからぬの 【税布・庸布】
上代,夫役の代わりに納める布。ようぶ。「―四百常,鉄一万斤/日本書紀(天武訓)」
庸布
ようふ [1] 【庸布】
庸として納めた布。ちからしろのぬの。
庸愚
ようぐ [1] 【庸愚】 (名・形動)[文]ナリ
平凡でおろかな・こと(さま)。「其君主は―なれば/日本開化小史(卯吉)」
庸才
ようさい [0] 【庸才】
凡庸の才。また,その人。凡才。
庾信
ゆしん 【庾信】
(513-581) 中国,南北朝時代の文学者。字(アザナ)は子山。初め梁に仕え,徐陵の文とともに「徐庾体(ジヨユタイ)」と呼ばれる駢儷体(ベンレイタイ)の詩文で天下に知られた。侯景の乱後,北周に仕え,江南をしのんだ「哀江南賦」は特に有名。「庾子山文集」がある。
廂
ひさし [0] 【庇・廂】
(1)建物の外壁から差し出した,日光・雨などを防ぐための小さな片流れの屋根。のき。
(2)寝殿造りなどで,母屋(モヤ)の外側に付加された細長い下屋(ゲヤ)部分。その外に簀(ス)の子縁を設ける。広縁。ひさしのま。のき。
(3)帽子の,額の上に突き出た部分。つば。
(4)「庇髪」の略。
廂の御所
ひさしのごしょ 【廂の御所】
鎌倉幕府で,廂番が宿直のため詰める御所の庇の間。
廂の簡
ひさしのふだ 【廂の簡】
〔廂の御所に掛けておいたところから〕
鎌倉幕府で,将軍に眤近(ジツキン)を許された御簡衆(オフダシユウ)の姓名を記した札。
廂の間
ひさしのま 【庇の間・廂の間】
「庇{(2)}」に同じ。
廂番
ひさしばん [0] 【廂番】
鎌倉幕府の職名。廂の御所に詰めて将軍に近侍した者。一番から六番に分かれて交替で宿直した。廂の衆。
廂間
ひあわい [0] 【廂間】
たてこんだ家と家のひさしとひさしの間。日の当たらない場所。ひあい。「芸者家二軒の―で,透かすと,奥に…竹垣が見えて/婦系図(鏡花)」
廃す
はい・す [1] 【廃す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「廃する」の五段化〕
「廃する」に同じ。「虚礼を―・す」
■二■ (動サ変)
⇒はいする
廃する
はいする【廃する】
depose (王を).→英和
⇒廃止.
廃する
はい・する [3] 【廃する】 (動サ変)[文]サ変 はい・す
(1)それまで行われてきた習慣・規則・制度などをやめる。「虚礼を―・する」
(2)その地位を退かせる。「君主を―・する」
廃り
すたり [0] 【廃り】
すたること。また,すたったもの。すたれ。
⇔はやり
「はやり―」「桜井が太鼓持ちになつたつて? 成程人間に―はないもんだ/幇間(潤一郎)」
廃り物
すたりもの【廃り物】
a useless[an obsolete]thing;a waster;→英和
wastage.→英和
廃り物
すたりもの [0] 【廃り物】
不用になったもの。時代おくれではやらなくなったもの。すたれもの。「―の服」
廃り者
すたりもの 【廃り者】
役に立たない人。すたれもの。「家業をおろそかにして,なまける奴が一ばん―さ/滑稽本・浮世風呂 3」
廃る
すた・る [0][2] 【廃る】
■一■ (動ラ五[四])
(1)「廃れる{(1)}」に同じ。「人の道も―・ってしまった」「怪談ばなしと申すは近来大きに―・りまして/真景累ヶ淵(円朝)」
(2)無価値のものとなる。「最(モ)う姉様の一生が―・つて了(シマ)ふんだつて/魔風恋風(天外)」
(3)人の名誉や面目が失われる。「男が―・る」
(4)捨てられている。「道ニ―・ッテイルモノヲヒロウ/ヘボン」
〔「捨てる」に対する自動詞〕
■二■ (動ラ下二)
⇒すたれる
廃れ
すたれ [0] 【廃れ】
すたれること。
廃れた
すたれた【廃れた】
disused;out of date[fashion];antiquated;→英和
obsolete.→英和
廃れる
すた・れる [0][3] 【廃れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 すた・る
(1)広く行われていた物事が,時間の経過とともに行われなくなる。すたる。「農村の行事も―・れた」「流行語はすぐに―・れる」
(2)栄えていたものが,衰える。「炭鉱が閉山して街が―・れた」「都ノ体近年ヨロヅ―・レハテタ/日葡」
廃れる
すたれる【廃れる】
go out of use[fashion];be abolished;be done away with.
廃れ物
すたれもの [0] 【廃れ物】
「すたりもの(廃物)」に同じ。
廃れ者
すたれもの [0] 【廃れ者】
「すたりもの(廃者)」に同じ。
廃人
はいじん【廃人】
a crippled[disabled]person;an invalid.→英和
廃人
はいじん [0] 【廃人・癈人】
病疾や傷害などのため,通常の生活を営めなくなった人。
廃仏
はいぶつ 【廃仏】
三世紀以来,中国でしばしば行われた仏教弾圧のこと。
廃仏毀釈
はいぶつきしゃく [5][0] 【廃仏毀釈・排仏棄釈】
〔仏法を廃し,釈迦の教えを棄却する意〕
明治初年,祭政一致をスローガンとする政府の神道国教化政策・神仏分離政策によってひきおこされた仏教排斥運動。各地で仏堂・仏像・経文などが破棄された。
廃位
はいい [1] 【廃位】 (名)スル
君主をその位から追うこと。「皇帝を―しようとたくらむ」
廃兵
はいへい [0] 【廃兵・癈兵】
戦争で負傷して身体障害者となり,再び戦闘に従事できなくなった兵。傷兵。
廃典
はいてん [0] 【廃典】
すたれて,行われなくなった儀式。
廃刀
はいとう [0] 【廃刀】
刀を腰に差す習慣をやめること。
廃刀令
はいとうれい 【廃刀令】
1876年(明治9),大礼服着用者・軍人・警官以外の帯刀を禁止した法令。これで特権を奪われた不平士族の中には,反乱を起こす者が現れた。
廃刊
はいかん [0] 【廃刊】 (名)スル
定期刊行物の出版をやめること。
⇔創刊
「伝統のある月刊誌を―する」
廃刊する
はいかん【廃刊する】
cease to publish.〜になる cease publication;be discontinued.
廃務
はいむ [1] 【廃務】
先帝の忌日などに諸官司がすべての業務を停止したこと。
→廃朝
廃却
はいきゃく [0] 【廃却】 (名)スル
とりやめてなくしてしまうこと。廃止。
廃合
はいごう [0] 【廃合】 (名)スル
廃止することと合併すること。「下部組織を―する」
廃品
はいひん [0] 【廃品】
使えなくなった品物。役に立たなくて不用になった品物。廃物。「―回収業」
廃品
はいひん【廃品】
⇒廃物.〜を回収する collect scraps.
廃園
はいえん [0] 【廃園】 (名)スル
(1)動物園や幼稚園などの経営をやめること。
(2)荒れ果てた庭園。
廃地
はいち [0] 【廃地】
利用価値のない土地。
廃址
はいし [1] 【廃址】
城や建物などのすたれ朽ちたあと。
廃坑
はいこう【廃坑】
an abandoned mine[pit].
廃坑
はいこう [0] 【廃坑】 (名)スル
鉱山や炭坑で坑道を廃棄すること。また,廃棄された坑道。鉱山・炭坑などの採掘をやめることや採掘をやめた鉱山・炭坑にもいう。
廃城
はいじょう [0] 【廃城】
住む人もなく荒れ果てた城。
廃墟
はいきょ【廃墟】
ruins;remains.→英和
廃墟
はいきょ [1] 【廃墟】
建物や市街・城郭などの荒れ果てた跡。「―と化した都」
廃壊
はいかい [0] 【廃壊・廃潰】 (名)スル
すたれついえること。「―した無住の古寺」
廃太子
はいたいし 【廃太子】
皇太子を退位させること。また,その皇太子。「早良(サワラ)の―をば崇道天皇と号し/平家 3」
廃娼
はいしょう [0] 【廃娼】
公娼制度をなくすこと。
廃娼運動
はいしょううんどう [5] 【廃娼運動】
廃娼を求める運動。日本では明治初期から,自由民権関係者やキリスト教団体によってすすめられ,1956年(昭和31)の売春防止法の制定により実現した。
廃嫡
はいちゃく [0] 【廃嫡】 (名)スル
民法旧規定で,推定相続人の家督相続権をなくすこと。「父は僕を―するとも此事は許さぬと云ふさうだ/大津順吉(直哉)」
→廃除
廃嫡
はいちゃく【廃嫡】
disinheritance.→英和
〜する disinherit.→英和
廃学
はいがく [0] 【廃学】 (名)スル
学業を中途でやめること。学校を退学すること。
廃宅
はいたく [0] 【廃宅】
住む人のいない荒れ果てた家。廃家。
廃官
はいかん [0] 【廃官】 (名)スル
官職を廃止すること。また,廃止された官職。官職を解くこと。また,解かれること。
廃家
はいけ [1] 【廃家】 (名)スル
「はいか(廃家)」に同じ。
廃家
はいか [1] 【廃家】 (名)スル
(1)住む人がなく荒れはてた家。廃屋。はいけ。
(2)民法旧規定で,戸主が他家に入籍するために自分の家を廃すること。また,その廃した家。廃戸。はいけ。「―して他家に入る」
廃寺
はいじ [1][0] 【廃寺】
(1)住職のいない荒れはてた寺。
(2)廃絶した寺。また,寺を廃すること。
廃屋
はいおく [0] 【廃屋】
荒れ果てた家。あばらや。廃家(ハイカ)。
廃山
はいざん [0] 【廃山】 (名)スル
鉱山の採掘をやめること。また,採掘をやめた鉱山。
廃市
はいし [0][1] 【廃市】
人が住まなくなり荒れすたれた都市。
廃帝
はいてい [0] 【廃帝】
他から強制されて退位した皇帝・天皇。
廃弛
はいし [1] 【廃弛】 (名)スル
(規律などが)すたれゆるむこと。行われなくなること。弛廃。「法令も今は次第に―し/経国美談(竜渓)」
〔のち「廃止」が一般的となった〕
廃忘
はいもう 【廃忘・敗亡】 (名)スル
(1)忘れ去ること。「御尋ね有りけるに,折節―してのべ得ざりければ/盛衰記 4」
(2)驚きあわてること。うろたえること。「何れも―して,是れをとどむる人無し/浮世草子・武道伝来記 1」
廃戸
はいこ [1] 【廃戸】
「はいか(廃家){(2)}」に同じ。
廃曲
はいきょく [0] 【廃曲】
演奏されなくなった楽曲。
廃朝
はいちょう [0] 【廃朝】
天変・病気や皇族・重臣の喪などのため,天皇が政務を執らないこと。諸官司の政務は通常どおり行われた。輟朝(テツチヨウ)。
廃材
はいざい [0] 【廃材】
役に立たなくなった材木。いらなくなった材木。
廃村
はいそん [0] 【廃村】
さびれて今は人の住まなくなった村。
廃校
はいこう [0] 【廃校】 (名)スル
学校を廃止すること。また,廃止された学校。「学区の生徒減で―した」
廃校になる
はいこう【廃校になる】
<a school> be closed.
廃案
はいあん [0] 【廃案】
議決・採用されず廃止となった議案・考案。国会で,審議未了となった案件。
廃棄
はいき【廃棄】
abandonment;→英和
abolition.→英和
〜する abandon;→英和
abolish;→英和
scrap <a car> .→英和
‖廃棄物 waste (matter).産業(工場)廃棄物 industrial (factory) wastes.
廃棄
はいき [1][0] 【廃棄】 (名)スル
(1)不用なものとして捨てること。「書類を―する」
(2)条約の効力を当事国の一方の意思で無効にすること。破棄。「条約を―する」
廃棄物
はいきぶつ [3] 【廃棄物】
不用なものとして廃棄された物。ごみ・糞尿などの生活廃棄物,廃油・汚泥・鉱滓(コウサイ)などの産業廃棄物,放射性廃棄物など。「―の不法投棄」
廃棄物処理法
はいきぶつしょりほう 【廃棄物処理法】
正式名称は,廃棄物の処理および清掃に関する法律。1970年(昭和45)制定。一般廃棄物は市町村,産業廃棄物は事業者に処理責任があることを定める。75年に六価クロムの土壌汚染を機に有害廃棄物の規制を強化。91年(平成3)廃棄物の排出規制・減量化や再生品の利用を国民と事業者の責務とするよう改正。
廃棄規格
はいききかく [4] 【廃棄規格】
製品が廃棄物になったときの処理の仕方(埋め立て不適,焼却不適,リサイクル可能など)についての規格を定めること。適正処理が困難な廃棄物を減らすのが目的。
廃業
はいぎょう [0] 【廃業】 (名)スル
(1)それまでやっていた職業・商売をやめること。
⇔創業
「力士を―する」
(2)特に,遊女・芸者が勤めをやめること。「此頃年季が明けて―する/俳諧師(虚子)」
廃業する
はいぎょう【廃業する】
close one's business;give up one's practice (医師などが);retire (引退する).→英和
廃止
はいし【廃止】
abolition;→英和
repeal (法律などの).→英和
〜する abolish;→英和
repeal (法律などを);cancel (取り消す).→英和
廃止
はいし [0] 【廃止】 (名)スル
今行われている制度・習慣などをやめて行わないこと。「虚礼―」「赤字路線を―する」
廃残
はいざん [0] 【廃残】
人生において失敗し落ちぶれること。
廃水
はいすい [0] 【廃水】
使用したあとの捨てる水。「工場―」
廃油
はいゆ [0] 【廃油】
役に立たなくなった油。使用済みの潤滑油など。特に,船舶内で生じた不要な油。
廃油ボール
はいゆボール [4] 【廃油―】
船舶の機関から生じた廃油やタンカーのバラスト水などが油の塊となったもの。
廃液
はいえき【廃液】
<industrial> waste.→英和
廃液
はいえき [0] 【廃液】
使用したあとの廃棄する液体。「工場―」
廃滅
はいめつ [0] 【廃滅】 (名)スル
すたれほろびること。「その悪法を―すべきの理,万々これなし/自由之理(正直)」
廃潰
はいかい [0] 【廃壊・廃潰】 (名)スル
すたれついえること。「―した無住の古寺」
廃炉
はいろ [0] 【廃炉】
寿命を迎えた原子炉。
廃熱
はいねつ [0] 【廃熱・排熱】
別のある目的で使った熱の残り。余熱。また,目的とするものを得る過程で発生する熱。「―を利用した温水プール」
廃熱ボイラー
はいねつボイラー [5] 【廃熱―】
炉など他の余熱を利用したボイラー。廃熱罐(ガマ)。
廃物
はいぶつ【廃物】
a useless thing;a scrap;→英和
waste;→英和
refuse.→英和
〜になる become useless;be scrapped.
廃物
はいぶつ [0] 【廃物】
役に立たなくなったもの。用いられなくなって捨てるもの。廃品。「―利用」
廃用
はいよう [0] 【廃用】
(1)用をなさなくなること。
(2)〔医〕 長い間使わなかったために,器官や筋肉の機能が失われたり,萎縮すること。「―性萎縮」
廃疾
はいしつ【廃疾】
disablement.→英和
廃疾
はいしつ [0] 【廃疾・癈疾】
(1)不治の病(ヤマイ)。
(2)律令制下,課役徴収のために定められた身体に障害や病疾を持つ者の規定のうち,篤疾より軽く,残疾より重いもの。
→残疾
→篤疾
廃盤
はいばん [0] 【廃盤】
製造を中止したレコード。
廃石
はいせき [0] 【廃石】
採掘や選鉱の過程で廃棄された岩塊・岩片など。ぼた。ずり。
廃祠
はいし [1] 【廃祠】
すたれたやしろ。「一宇の―/日乗(荷風)」
廃立
はいりつ [0] 【廃立】 (名)スル
臣下が君主を廃して,別人を君主とすること。はいりゅう。
廃立
はいりゅう [0] 【廃立】
(1)「はいりつ(廃立)」に同じ。
(2)〔仏〕 二者択一の場合に一方を虚偽として捨て他方を真実として選びとること。仮のものを捨てて,真実を立てあらわすこと。
廃糖蜜
はいとうみつ [3] 【廃糖蜜】
サトウキビやテンサイの糖蜜から,繰り返し砂糖を結晶させたあとに残る液。アルコール工業や食品工業の原料として用いる。
廃絶
はいぜつ [0] 【廃絶】 (名)スル
すたれて絶えること。また,廃止してたやすこと。「核―」「一族の墓は―してしまつたらしい/伊沢蘭軒(鴎外)」
廃絶
はいぜつ【廃絶】
extinction.〜する abolish <nuclear weapons> .→英和
廃線
はいせん [0] 【廃線】
交通路線や通信線などの営業をやめ,廃止すること。また,廃止した交通路線や通信線。
廃置
はいち [1] 【廃置】 (名)スル
廃止することと設置すること。「―すべきは漢土逆歩の古制に候/新聞雑誌 37」
廃罷
はいひ [1][0] 【廃罷】
捨てて取りやめること。
廃興
はいこう [0] 【廃興】 (名)スル
すたれることと,おこること。興廃。興亡。「国の将に―存亡せむとする/明六雑誌 12」
廃船
はいせん [0] 【廃船】
(1)使用をやめて廃棄した船。
(2)船舶原簿から除いた船。
廃船
はいせん【廃船】
a disused[scrapped]boat.
廃艦
はいかん [0] 【廃艦】 (名)スル
古くなった艦を廃棄すること。また,その艦。また,艦籍から除かれた軍艦。
廃藩
はいはん [0] 【廃藩】
藩を廃すること。
廃藩置県
はいはんちけん [5][6] 【廃藩置県】
1871年(明治4)7月,全国の藩を廃して府県を置いたこと。これにより中央集権的統一国家が確立された。当初,北海道を除き三府三〇二県(沖縄県の設置は79年),年末までに三府七二県となる。
廃語
はいご [0] 【廃語】
現在は全く用いられなくなった言葉。死語。廃用語。
廃語
はいご【廃語】
an obsolete word.
廃貨
はいか [0] 【廃貨】
発行・通用を廃止された貨幣。
廃車
はいしゃ【廃車】
a disused[scrapped]car.
廃車
はいしゃ [0] 【廃車】 (名)スル
(1)使用をやめて車両を廃棄すること。また,その車両。
(2)登録を抹消した自動車。
廃退
はいたい [0] 【廃退・廃頽】 (名)スル
(1)すたれおとろえること。「渠(カレ)は大恩のある寺の―するを顧(カエリ)みざる上に/社会百面相(魯庵)」
(2)道徳などがくずれすたれること。頽廃。「道徳の―」「―した快感/秘密(潤一郎)」
廃道
はいどう [0] 【廃道】
(1)荒れはてた道。
(2)使用廃止となった道。
廃部
はいぶ [0] 【廃部】 (名)スル
部を廃止すること。
廃都
はいと [1] 【廃都】
廃された都。廃墟と化した都。
廃鉱
はいこう [0] 【廃鉱】 (名)スル
鉱山や炭鉱で採掘をやめて廃棄すること。また,廃棄された鉱山や炭鉱。
廃除
はいじょ [1] 【廃除】 (名)スル
(1)やめて除くこと。廃止すること。「旧法を―し/新聞雑誌 51」
(2)被相続人の請求に基づき,家庭裁判所の審判によって,被相続人を虐待したり,非行のあった推定相続人の相続権を剥奪すること。
→廃嫡
廃頽
はいたい [0] 【廃退・廃頽】 (名)スル
(1)すたれおとろえること。「渠(カレ)は大恩のある寺の―するを顧(カエリ)みざる上に/社会百面相(魯庵)」
(2)道徳などがくずれすたれること。頽廃。「道徳の―」「―した快感/秘密(潤一郎)」
廃駅
はいえき [0] 【廃駅】
廃止された駅。
廃黜
はいちゅつ [0] 【廃黜】 (名)スル
〔「黜」は官位をおとしめる意〕
官職をやめさせること。罷免。「正義の面々の―せしを召出されて/近世紀聞(延房)」
廈門
アモイ 【廈門・厦門】
〔(ポルトガル) Amoy〕
中国,福建省の台湾海峡に面する港湾都市。宋・元時代から南洋方面との貿易によって栄え,清代以後は,華僑(カキヨウ)の主な送り出し港であった。シアメン。
廉
かど [1] 【廉】
理由として取り上げる事柄。箇条(カジヨウ)。ふし。点。「謀叛(ムホン)の―で捕らえられる」「余程気遣ふ可き―あるに相違なし/鉄仮面(涙香)」
廉
れん [1] 【廉】 (名・形動ナリ)
値段が安いこと。またそのさま。「其価亦頗る―なる由/新聞雑誌 16」
廉価
れんか [1] 【廉価】 (名・形動)[文]ナリ
安いねだん。また,品物の値段が安いさま。安価。
⇔高価
「―な品」「―販売」
廉価
れんか【廉価】
a low[moderate,reasonable]price.‖廉価版 a cheap[popular]edition.廉価販売 a bargain sale.
廉売
れんばい [0] 【廉売】 (名)スル
安い値段で売ること。「夏物処分のため―する」
廉売
れんばい【廉売】
a bargain sale.〜する sell at a bargain.→英和
廉廉
かどかど [1] 【廉廉】
それぞれの箇所。部分部分。
廉恥
れんち【廉恥(心)】
(a sense of) honor.→英和
〜のない shameless.→英和
廉恥
れんち [1] 【廉恥】
いさぎよく恥を知る心が強いこと。性行がいさぎよく,節義を重んずること。「破―」
廉恥心
れんちしん [3] 【廉恥心】
いさぎよくて恥を知る心。
廉正
れんせい [0] 【廉正】 (名・形動)[文]ナリ
潔白で正直な・こと(さま)。「純穆―なる生計を好み/民約論(徳)」
廉潔
れんけつ [0] 【廉潔】 (名・形動)[文]ナリ
〔「清廉潔白」の略〕
心が清く私欲がなく,おこないが正しい・こと(さま)。「―の士」「―な心から文三が…頼まぬと云へば/浮雲(四迷)」
廉直
れんちょく [0] 【廉直】 (名・形動)[文]ナリ
(1)私欲がなく正直なこと。心が清くまっすぐなこと。また,そのさま。「―の士」「―な人」
(2)安価な・こと(さま)。「諸価頗る―なるよし/新聞雑誌 11」
廉節
れんせつ [0] 【廉節】
清く正しい節操。
廉隅
れんぐう [0] 【廉隅】
(1)物のかど。
(2)折り目正しいこと。
廉頗
れんぱ 【廉頗】
中国,戦国時代の趙(チヨウ)の名将。諸国を破り功随一。藺相如(リンシヨウジヨ)が彼の上位につくと憤ってこれを辱(ハズカシ)めようとしたが,両虎相闘うことを恐れた相如がひたすら彼を避けていることを伝え聞き,以後,刎頸(フンケイ)の交わりを結び趙の保全をはかった。生没年未詳。
→刎頸
廊
ろう【廊】
⇒廊下.
廊
ろう ラウ [1] 【廊】
通路などに使用する細長い建物。細殿(ホソドノ)。渡殿(ワタドノ)。廊下。「―をめぐらす」
廊下
ろうか【廊下】
a passage;→英和
a corridor;→英和
a hall;→英和
a lobby (劇場などの).→英和
廊下
ろうか ラウ― [0] 【廊下】
(1)家の中の部屋をつなぐ細長い通路。また,家屋と家屋を結ぶ屋根のある通路。「松の―」「渡り―」「―続き」
(2)登山用語。両側に高い垂直の岸壁が迫った,渓谷沿いの山道。
廊下伝い
ろうかづたい ラウ―ヅタヒ [4] 【廊下伝い】
(1)廊下を伝わって行き来すること。
(2)建物と建物とが廊下で連絡されていること。廊下続き。「―の書斎」
廊下橋
ろうかばし ラウ― [3] 【廊下橋】
(1)屋根を設けた,廊下に似た橋。蔀橋(シトミバシ)。
(2)城の濠(ホリ)にかけた,屋根や壁のある橋。横矢を防ぎ,また狭間(サマ)を設けて,長櫓としても用いる。横蔀(ヨコシトミ)。
廊下番
ろうかばん ラウ― [3][0] 【廊下番】
江戸時代,江戸城奥向き勤務の役人。能役者から選んで改姓の上,若年寄の支配下に勤番させた。
廊下鳶
ろうかとんび ラウ― [4] 【廊下鳶】
(1)〔(2)の意から〕
特に用もないのに廊下をうろうろしたり,他の部屋をのぞいたりすること。また,その人。
(2)妓楼(ギロウ)で,遊客が相方の遊女が来ないので待ちかねて廊下を歩きまわること。「ぬしやあなぜそねえに―をしなんすえ/洒落本・娼妓絹籭」
廊廟
ろうびょう ラウベウ [0] 【廊廟】
政務をとる御殿。廟堂。
廊廟の器
ろうびょうのうつわ ラウベウ―ウツハ 【廊廟の器】
政務をとることのできる才能。宰相・大臣となるに適する人物。
廓
くるわ [0] 【曲輪・郭・廓】
(1)城壁や堀,自然の崖や川などで仕切った城・館内の区画。
(2)周囲を囲いで限られ,遊女屋が集まっている地帯。遊郭。遊里。さと。
廓内
かくない クワク― [2] 【郭内・廓内】
(1)くるわの中。遊郭の中。
(2)ある一定区域の中。
⇔郭外
廓外
かくがい クワクグワイ [2] 【郭外・廓外】
(1)くるわのそと。
(2)囲いのそと。
⇔郭内
廓大
かくだい クワク― [0] 【郭大・廓大】 (名)スル
(1)「拡大(カクダイ)」に同じ。
(2)ひろがっていて大きいこと。「頭蓋の―を以てすれば/真善美日本人(雪嶺)」
廓寥
かくりょう クワクレウ [0] 【廓寥】 (ト|タル)[文]形動タリ
広々としてからっぽなさま。また,もの寂しいさま。「―として底に無限の淋しみを蔵する中世の調子/囚はれたる文芸(抱月)」
廓文章
くるわぶんしょう 【廓文章】
歌舞伎の一。世話物。1808年成立。近松門左衛門作の「夕霧阿波鳴渡」吉田屋の段を改作した浄瑠璃・歌舞伎の,夕霧・伊左衛門を主人公とする夕霧物の影響を受けて成立。
廓清
かくせい クワク― [0] 【廓清】 (名)スル
これまでにたまった悪いものを払いのぞききよめること。粛清。「胃内―の功を奏したる後又食卓に就き/吾輩は猫である(漱石)」
廓清会
かくせいかい クワク―クワイ 【廓清会】
1911年(明治44)の吉原全焼を機に,組織された廃娼運動の団体。江原素六・島田三郎・安部磯雄・矢島楫子らを中心とし,機関誌「廓清」を発行。
廓然
かくぜん クワク― [0] 【廓然】 (ト|タル)[文]形動タリ
心が広くわだかまりのないさま。「―とした胸中」
廓然無聖
かくねんむしょう クワクネンムシヤウ [0] 【廓然無聖】
〔「伝灯録」「碧巌(ヘキガン)録」にある達磨(ダルマ)の言葉。「廓然」はからりとしているさま〕
真如の世界は広々としていて大きく絶対平等であり,聖人と凡夫,仏と衆生との区別がないこと。
廖仲愷
りょうちゅうがい レウ― 【廖仲愷】
(1877-1925) 中国の政治家。廖承志の父。辛亥革命以降孫文の革命運動を助けた。国民党右派に刺殺された。リアオ=チョンカイ。
廖平
りょうへい レウ― 【廖平】
(1852-1932) 中国,清末・民国の学者。字(アザナ)は季平。その学説は生涯に六変したといわれる。初期の古学否定論は康有為に大きな影響を与えた。著「六訳館叢書(ソウシヨ)」など。リアオ=ピン。
廖承志
りょうしょうし レウ― 【廖承志】
(1908-1983) 中国の政治家。東京生まれ。廖仲愷(チユウガイ)の子。長征・抗日戦に参加。新中国成立後,日中国交回復に尽力。中日友好協会会長・全人代常務委員会副委員長も務めた。リアオ=チョンチー。
廝丁
しちょう [0] 【廝丁】
仕丁(ジチヨウ){(1)}のうち,煮炊きなどの用をした者。してい。
廝丁
してい [0] 【廝丁】
⇒しちょう(廝丁)
廟
びょう【廟】
a shrine;→英和
a mausoleum.→英和
廟
びょう ベウ [1] 【廟】
(1)死者,特に祖先の霊をまつる所。たまや。
(2)神々の祠(ホコラ)。
(3)王宮の前殿で,政治を行うところ。
廟号
びょうごう ベウガウ [3] 【廟号】
(1)中国・朝鮮などで,帝王の霊を宗廟にまつる際に贈った称号。太祖・太宗・世宗などがある。
(2)御霊屋(ミタマヤ)・神社などにつける号。
廟堂
びょうどう ベウダウ [0] 【廟堂】
(1)貴人や神の霊をまつるところ。みたまや。廟。
(2)天下の政治をおこなうところ。朝廷。
廟塔
びょうとう ベウタフ [0] 【廟塔】
仏像などを安置する廟の塔。
廟宇
びょうう ベウ― [1] 【廟宇】
(1)先祖や偉人の霊をまつる建物。たまや。廟。
(2)神社。社殿。
廟所
びょうしょ ベウ― [1] 【廟所】
(1)先祖や貴人の霊のまつってあるところ。おたまや。
(2)墓場。墓所。
廟社
びょうしゃ ベウ― [1] 【廟社】
(1)宗廟と社稷(シヤシヨク)。
(2)みたまや。やしろ。
廟祀
びょうし ベウ― [1] 【廟祀】 (名)スル
御霊屋(ミタマヤ)・神社などにまつること。
廟謨
びょうぼ ベウ― [1] 【廟謨】
朝廷のはかりごと。廟謀。
廟議
びょうぎ ベウ― [1] 【廟議】
朝廷の評議。
廟門
びょうもん ベウ― [0] 【廟門】
廟堂または宮殿の門。
廟食
びょうしょく ベウ― [0] 【廟食】 (名)スル
〔「食」は祀(マツ)る意〕
廟にまつられること。
廠舎
しょうしゃ シヤウ― [1] 【廠舎】
屋根だけで壁のない仮の建物。特に,軍隊が演習の際用いる宿泊施設。露舎。
廩米
りんまい [0] 【稟米・廩米】
蔵に貯えてある米。江戸時代,幕府・諸藩が家臣の俸禄にあてるため蔵に貯えた米。
廩院
りんいん [0] 【廩院】
平安時代,民部省の管轄下にあった倉庫。田租などの米を収める所。
→大内裏
廬
いおり イホリ [0] 【庵・菴・廬】
(1)僧侶や世捨て人などが住む粗末な小屋。庵室(アンシツ)。いお。「―を結ぶ」
(2)小さな家。粗末な家。また,自分の家を謙遜していう語。
(3)農作業などのための仮小屋。「秋田刈る旅の―にしぐれ降り/万葉 2235」
(4)軍隊の宿営地。軍営。[和名抄]
(5)家紋の一。{(1)}を図案化したもの。
(6)「庵看板」の略。
廬
いお イホ 【庵・廬】
(1)草木や竹で作った仮の小屋。いおり。「春霞たなびく田居に―つきて/万葉 2250」
(2)仮の住まい。いおり。「我が―は宮このたつみしかぞ住む/古今(雑下)」
廬
ろ [1] 【廬】
いおり。また,小さな粗末な家。
廬山
ろざん 【廬山】
中国,江西省北部の九江の南にある山。海抜1548メートル。北に長江,南に鄱陽(ハヨウ)湖を望む景勝地。仏教,特に浄土教の霊山で,四世紀末に慧遠(エオン)が白蓮社をつくった所。朱熹(シユキ)の講学地として知られた白鹿洞書院,白楽天の詩に名高い香炉峰などがある。匡山(キヨウザン)。匡廬山。ルー-シャン。
廬山寺
ろざんじ 【廬山寺】
京都市上京区寺町通にある円浄宗の本山。938年良源の創建。中国の廬山にならって蓮社を結び,天台・浄土・律・真言の道場となったが,現在は天台宗系。応仁の乱によって焼失後,現地に再興。廬山天台講寺。
廴繞
いんにょう [0] 【廴繞】
⇒えんにょう(延繞)
延々たる
えんえん【延々たる】
winding;→英和
meandering.→英和
延々長蛇の列 a long line <of applicants> .
延いて
ひいて [1] 【延いて】 (副)
〔動詞「引く」の連用形に助詞「て」の付いた「ひきて」の転〕
前文を受けて,それから引き続いて,それが原因となって,などの意を表す。さらには。その結果。ひいては。「良民の財貨を掠め,―経済社会全体を攪乱するを/社会百面相(魯庵)」
延いては
ひいては [1] 【延いては】 (副)
「ひいて」を強めた言い方。「人のために尽くすことが―自分のためになるのだ」
延う
は・う ハフ [1] 【這う・延う】 (動ワ五[ハ四])
(1)両手両膝を地面などにつけて進む。また,腹ばいになって進む。「赤ん坊が―・うようになった」「地面を―・って進む」
(2)動物が,地面に胴体を擦るようにして進む。「蛇が―・う」「鰐(ワニ)が―・う」
(3)植物のつるや根などが,地面や壁面に沿って延びる。「太い木の根が―・っている」「壁につたが―・う」
(4)腹ばいになる。「はたかれて土俵に―・う」
(5)さすらう。「異見が耳に入らずは,―・ひたき方へ―・はしませ/仮名草子・浮世物語」
(6)他の動詞の上に付いて,そっと…するの意を表す。「―・ひ紛れ立ち寄り給はんも/源氏(帚木)」
[可能] はえる
延ばす
のば・す [2] 【伸ばす・延ばす】 (動サ五[四])
(1)物をまっすぐにしたり,長くしたり,広げたりする。
(ア)折れ曲がったり,しわになったりしているものを,まっすぐにする。「曲がった針金を―・す」「アイロンをかけてしわを―・す」「背筋を―・す」
(イ)物を引っぱって長くする。「ゴムひもを引っぱって―・す」
(ウ)繰り出したり継ぎ足したりして長くする。「アンテナを―・す」「釣りざおを―・す」
(エ)かたまりを薄く広げる。「麺棒(メンボウ)で―・す」「クリームを指先で―・す」
(オ)水などを加えて薄める。「糊を―・す」
(2)毛・爪や植物の枝などが生長して長くなる。また,そのような状態のまま放置する。「欅(ケヤキ)が大きく枝を―・している」「髪を長く―・す」「無精髭を―・した男」
(3)つかんだり,さわったりするために体の一部や道具を対象に近づける。「テーブルの上のミカンに手を―・す」「刺身に箸を―・す」
(4)道路・路線をある場所まで延長し,全体として長くする。「バス路線を団地まで―・す」
(5)時間の量をふやし,全体を長くする。「夏休みを一週間―・す」「電池の寿命を―・す」
(6)期日・期限を先にする。延期する。「締め切りを―・す」「雨のため運動会を来週に―・す」「返事を―・す」
(7)業績や能力を高めたり,大きくなるようにする。「売り上げを―・す」「学力を―・す」「会社の業績を―・す」
(8)相手を打ちのめして動けなくする。「相手を一発で―・した」
(9)遠くへ逃がす。「父を―・さんと返しあはせ��防き戦ふ/平家 4」
〔「伸びる」に対する他動詞。中世から近世にかけて,次第に「伸べる」に替えて用いられるようになった〕
[可能] のばせる
[慣用] 猿臂(エンビ)を―・触手を―・鼻毛を―・羽を―
延ばはる
のばわ・る ノバハル 【延ばはる】 (動ラ四)
のびる。のびのびとする。「いつもめづらしき心地するところなれば,今日も心―・る心地あらむ/蜻蛉(下)」
延ばふ
のば・う ノバフ 【延ばふ】
■一■ (動ハ四)
のびる。「又一死僧を見る,顔色変らず,火―・ひ燎えず/金剛般若経集験記(平安初期点)」
■二■ (動ハ下二)
長くする。のばす。「数知らず君が齢を―・へつつ名立たる宿の露とならなむ/後撰(秋下)」
延び
のび [2] 【伸び・延び】
(1)長さ・丈などがのびること。また,その度合。「―の早い草」
(2)むらなくのび広がること。「―のよいクリーム」
(3)増加すること。発展すること。また,その度合。「輸出の―が著しい」「国民経済はすばらしい―を示した」
(4)物事に飽きたり,疲れたときなどに,手足をのばしてあくびなどをすること。「大きな―をする」
(5)囲碁で,勢力を拡大する意図で自分の石に隣接して打つ手。
延びる
の・びる [2] 【伸びる・延びる】 (動バ上一)[文]バ上二 の・ぶ
(1)物がまっすぐになったり,長くなったり,広がったりする。
(ア)折れたり,しわになったりしていたものが,まっすぐになる。「パーマが―・びた」「しわが―・びる」
(イ)引っぱられて長くなる。「よく―・びる餅」「このアンテナは二メートルまで―・びる」
(ウ)塊状の物が薄く広がる。「このワックスはよく―・びる」
(2)動植物,またはその一部が,生長して長くなったり,丈が高くなったりする。「背が―・びる」「朝顔のつるが―・びる」「雑草が―・びる」
(3)つかんだり,さわったりしようとして体や機械の一部が対象に近づく。「つい甘い物に手が―・びる」「ショベル-カーのアームが廃屋に―・びる」
(4)道路・路線がさらに遠い場所まで延長されて,全体として長くなる。「新幹線が北海道まで―・びるのはいつの日か」
(5)道路・路線がつながって続いている。「舗装道路が国境まで―・びている」
(6)長くなって弾力がなくなる。「蕎麦(ソバ)が―・びる」「―・びたゴム」
(7)時間の量がふえ,全体が長くなる。「会議が一時間―・びた」「日本人の寿命は大幅に―・びた」
(8)期日・期限がもっと先になる。延期される。「雨のため遠足が翌日に―・びた」
(9)業績や勢力・能力が大きくなったり高くなったりする。「売り上げが―・びる」「輸出が―・びる」「成績がぐんと―・びた」
(10)疲れたり打ちのめされたりして,ぐったりして動けなくなる。「徹夜続きで―・びてしまった」「アッパー-カットをくらって―・びる」
(11)遠くまで逃げる。逃げのびる。「三町ばかり追ひたりけれども,ただ―・びに―・びければ/保元(中)」
(12)心がゆったりする。のびのびする。「空もうららかにて人の心も―・び,物おもしろき折なるに/源氏(絵合)」
(13)男が女に対して,でれでれしただらしない様子をする。鼻の下を長くする。「ぴつたり抱き寄せしみじみ囁く,…え忝い,と―・びた顔付/浄瑠璃・油地獄(上)」
(14)金銭がふえる。「親方に渡されし二百貫目(ノ銀),今に―・びず/浮世草子・織留 2」
〔「伸ばす」「伸べる」に対する自動詞〕
延び尺
のびじゃく [0] 【延び尺】
⇒鋳物尺(イモノジヤク)
延び延び
のびのび [0] 【延び延び】 (名・形動)[文]ナリ
〔「伸び伸び」と同源〕
何度も延期されること。遅れて長びくこと。また,そのさま。「開催が―になる」「こは―なる詮議かな/浄瑠璃・頼光跡目論」
延び延び
のびのび【延び延び】
[時日が]〜になる be delayed[deferred](long).
延び斗
のびと [0] 【延び斗】
社寺建築の斗栱(トキヨウ)で,隅肘木(スミヒジキ)・隅紅梁(スミコウリヨウ)を受ける長方形の斗(マス)。
延ふ
は・う ハフ 【延ふ】 (動ハ下二)
(1)綱などを引きのばす。張りわたす。長くはわせる。「墨縄を―・へたるごとく/万葉 894」
(2)思いを相手に届かせる。「ぬなはくり―・へけく知らに我が心しぞいや愚(オコ)にして今ぞ悔しき/古事記(中)」
〔四段動詞「はう(延)」に対する他動詞〕
延ぶ
の・ぶ 【伸ぶ・延ぶ】
■一■ (動バ上二)
⇒のびる
■二■ (動バ下二)
⇒のべる
延べ
のべ【延べ】
(1)[総計の]total.→英和
(2)[延べ取引]time bargain.‖延べ人員(時間) the total number of persons (hours).延べ(就労)日数 a man-day.
延べ
のべ [1][2] 【延べ】
〔動詞「のべる(延)」の連用形から〕
(1)のばすこと。のばしたもの。「銀の―のキセル」
(2)同一のものが何回も含まれていてもそれぞれを一回として数え,総計すること。接頭語的にも用いる。「三人がかりで五日かかるから―では一五人分の仕事だ」「東京と大阪で―二〇〇回上演」「―日数」「―人員」「―坪」「―語数」
(3)延期すること。日限を先へ延ばすこと。「日(ヒ)―」
(4)「延べ紙」の略。
延べる
の・べる [2] 【伸べる・延べる】 (動バ下一)[文]バ下二 の・ぶ
❶長さを長くする。のばす。
(1)ある人に向かって手などをのばす。さしのべる。「手を―・べる」
(2)物を押しつぶして平らにのばしたり,たたんであった物を広げたりする。「紙を―・べて詩を書く」「床を―・べる」
(3)曲がっていたものをまっすぐにする。のばす。「私ざまには腰―・べて,など,ものの聞こえひがひがしかるべきを/源氏(須磨)」
❷時間・期限をのばす。
(1)期日・期限をもっと先にする。くりのべる。延期する。「修法―・べさすべかりけり/源氏(賢木)」
(2)命を長くする。「かつは齢をも―・べむと思ほして/源氏(絵合)」
❸心身をゆったりさせる。「げに古ごとぞ人の心を―・ぶるたよりなりける/源氏(総角)」
❹水などを加えて液の濃度を薄くして量をふやす。のばす。「汁の味噌の濃きは湯にて―・ぶる/仮名草子・尤之草紙」
〔「伸びる」に対する他動詞〕
延べる
のべる【延べる】
(1) ⇒延ばす.
(2)[床を]make a bed.→英和
延べギセル
のべギセル [3] 【延べ―】
ラウを用いず,全体を金属を延べ打ちにして作ったキセル。
延べ人員
のべじんいん [3] 【延べ人員】
何人かの人で何日かかかる仕事を,仮に一日で仕上げたものとして換算した総人数。例えば,五人で三日かかれば,延べ人員は一五人。
延べ人数
のべにんずう [3] 【延べ人数】
「延べ人員(ジンイン)」に同じ。
延べ勘定
のべかんじょう [3] 【延べ勘定】
⇒延(ノ)べ払(バラ)い
延べ取引
のべとりひき [3][4] 【延べ取引】
代金支払いをすぐにせず,一定期間をおいて決済する取引。
延べ坪
のべつぼ [2] 【延べ坪】
坪数で表した,建物の延べ面積。
延べ売り
のべうり [0] 【延べ売り】
商品を延べ払いで売ること。
延べ打ち
のべうち [0] 【延べ打ち】
金属を鍛えて平らに打ち延ばすこと。また,打ち延ばして細工すること。「―のキセル」
延べ払い
のべばらい [3] 【延べ払い】
販売の代金を一定期間繰り延べて支払うこと。延べ勘定。掛け払い。
延べ払い
のべばらい【延べ払い】
deferred payment; <export by> deferred account.〜方式(で) (on) a deferred payment basis.
延べ払い輸出
のべばらいゆしゅつ [6] 【延べ払い輸出】
輸出業者が輸入業者に代金支払いを一定期間猶予することを認めた輸出。
延べ拍子
のべびょうし [3] 【延べ拍子】
雅楽の拍節法。一小節の中で二拍分を一拍に数える数え方。
延べ日数
のべにっすう [3] 【延べ日数】
何人かの人で何日かかかる仕事を,仮に一人で仕上げたものとして換算した総日数。例えば,五人で三日かかれば延べ日数は一五日。
延べ板
のべいた [0] 【延べ板】
(1)金属を平たく板状に延ばしたもの。「金の―」
(2)物を延ばすのに用いる板。
延べ棒
のべぼう [0][2] 【延べ棒】
(1)金属を延ばして棒状にしたもの。「金の―」
(2)「麺棒(メンボウ)」に同じ。
延べ棹
のべざお [0] 【延べ竿・延べ棹】
(1)継ぎ合わせのない,一本のままの竹を用いた釣り竿。
⇔継ぎ竿
(2)三味線の棹の,継ぎ目のないもの。
⇔継ぎ棹
延べ段
のべだん [2] 【延べ段】
敷石の一種。大小の平らな自然石を一定の幅で細長く敷きつめたもの。
延べ渡し
のべわたし [3] 【延べ渡し】
売買契約した商品の受け渡しを,一定期日後にすること。
延べ磨り
のべずり [0] 【延べ磨り】
蒔絵(マキエ)製作で,絵漆で模様を描き金銀粉・色粉をまいたあと,その上に漆を塗ること。
延べ竿
のべざお [0] 【延べ竿・延べ棹】
(1)継ぎ合わせのない,一本のままの竹を用いた釣り竿。
⇔継ぎ竿
(2)三味線の棹の,継ぎ目のないもの。
⇔継ぎ棹
延べ米
のべごめ 【延べ米】
代金の支払いを後日に行う約束で買った米。先物売買・手金売買・掛け売買などの米。「―を連判借りして/浮世草子・椀久二世(下)」
延べ紙
のべがみ [2] 【延べ紙】
縦20センチメートル,横27センチメートルばかりの小形の杉原紙(スギワラガミ)。上質の鼻紙として用いた。延べ鼻紙。延べ。「きんかん二つ三つ―に包みて/浮世草子・胸算用 3」
延べ縄
のべなわ [0] 【延べ縄】
⇒はえなわ(延縄)
延べ買い
のべがい [0] 【延べ買い】
商品を延べ払いで買うこと。
延べ金
のべがね [2][0] 【延べ金】
(1)鍛えて平たく延ばした金属。
(2)切り金(キン)の一種。金銀を薄く打ち延ばしたもの。必要に応じて切って使用する。
(3)刀剣のこと。
延べ金
のべきん [0] 【延べ金】
(1)金をたたいて平らに延ばすこと。また,その金。
(2)借金を延滞したために払う利息。
延べ銀
のべぎん [2] 【延べ銀】
(1)銀をたたいて平らに延ばすこと。また,その銀。
(2)「延べ金(キン){(2)}」に同じ。
延べ鏡
のべかがみ [3] 【延べ鏡】
(1)懐中に入れておく小さな鏡。
(2)見ようとする物を直接に見ず,鏡に映してみること。また,その鏡。「思ひ付たる―出して写して読み取る文章/浄瑠璃・忠臣蔵」
延べ面積
のべめんせき [3] 【延べ面積】
建物各階の床面積を合計した面積。
延べ鼻紙
のべはながみ 【延べ鼻紙】
延べ紙の鼻紙。江戸時代,ぜいたくな鼻紙として遊女などが用いた。
延る
ほどこ・る 【播る・延る・被る】 (動ラ四)
(1)延び広がる。ゆきわたる。はびこる。「酷毒,民庶に―・りなむ/日本書紀(雄略訓)」
(2)満ちていっぱいになる。満ちる。[新撰字鏡]
延久
えんきゅう 【延久】
年号(1069.4.13-1074.8.23)。治暦の後,承保の前。後三条・白河天皇の代。
延享
えんきょう エンキヤウ 【延享】
年号(1744.2.21-1748.7.12)。寛保の後,寛延の前。桜町・桃園天皇の代。
延任
えんにん 【延任】
国司など地方官の任期が満了となったとき,さらに一,二年留任すること。特に平安中期以降,官職が一種の利権のようになり,盛んに行われた。
→重任(チヨウニン)
延会
えんかい [0] 【延会】
(1)国会で,議事が終わらないままに会議を打ち切り,後日に延期すること。
(2)株主総会,有限会社の社員総会などで,議事にはいらず,延期する旨を決議した場合,後日に開催される総会をいう。
延伸
えんしん [0] 【延伸】 (名)スル
時間や距離などをのばすこと。「命を国人に請て任期を―し/経国美談(竜渓)」
延佇
えんちょ [1] 【延佇】 (名)スル
しばらく立ちどまること。たたずむこと。「故郷を望みて―す/佳人之奇遇(散士)」
延元
えんげん 【延元】
南朝の年号(1336.2.29-1340.4.28)。建武の後,興国の前。後醍醐(ゴダイゴ)・後村上天皇の代。
延命
えんめい [0] 【延命】
(1)命をのばすこと。
(2)ある地位を失わないようにすること。「―効果」「内閣の―工作」
延命冠者
えんめいかじゃ 【延命冠者】
能「翁」の特殊演式「父尉(チチノジヨウ)延命冠者」の登場人物。また,その役に用いる面。
延命冠者[図]
延命地蔵
えんめいじぞう 【延命地蔵】
地蔵菩薩の本願のうち,特に延命の功徳を強調した呼称。
延命法
えんめいほう [0] 【延命法】
密教で,普賢(フゲン)菩薩を本尊として,寿命を延ばし智慧敬愛を得ることを祈願する修法。
延命草
えんめいそう [0] 【延命草】
ヒキオコシの別名。
延命菊
えんめいぎく [3] 【延命菊】
ヒナギクの異名。
延命菩薩
えんめいぼさつ 【延命菩薩】
「普賢(フゲン)延命菩薩」の略。
延命袋
えんめいぶくろ [5] 【延命袋】
福の神の持っている,宝の入った錦(ニシキ)の袋。
延命観音
えんめいかんのん 【延命観音】
三十三観音の一。呪咀(ジユソ)・毒薬の害を除き,寿命をのばす功徳があるという。
延命酒
えんめいしゅ [3] 【延命酒】
飲めば長生きできるという薬酒。
延喜
えんぎ 【延喜】
年号(901.7.15-923.閏4.11)。昌泰の後,延長の前。醍醐(ダイゴ)天皇の代。
延喜天暦の治
えんぎてんりゃくのち 【延喜天暦の治】
延喜年間と天暦年間(947-957)における醍醐天皇と村上天皇の治世。天皇親政が行われた古き良き時代として,摂関政治と比して後世呼んだもの。
延喜式
えんぎしき 【延喜式】
(1)平安中期の律令の施行細則。五〇巻。905年(延喜5)藤原時平らが醍醐天皇の命により編纂を始め,時平の死後藤原忠平らにより927年完成。施行は967年。弘仁式・貞観式を踏まえて編まれたもので,のちの律令政治の基本法となった。
(2)堅苦しい,形式ばったことを言う者へのあざけりの語。「あら見られずの―や/太平記 35」
延喜格
えんぎきゃく 【延喜格】
貞観格(ジヨウガンキヤク)の後をうけ,869年から907年(延喜7)までの詔勅・官符を編纂したもの。一二巻。藤原時平らが編纂(ヘンサン)。907年完成。現存しない。
延安
えんあん 【延安】
中国,陝西(センセイ)省北部の都市。渭水(イスイ)盆地とオルドスを連絡する要地。長征後の1935年から45年まで中国共産党が抗日解放戦争の根拠地とした所。イエンアン。
延宝
えんぽう 【延宝】
年号(1673.9.21-1681.9.29)。寛文の後,天和の前。霊元天皇の代。
延寸
のべすん [0] 【延寸】
林業で,造林時に定尺よりやや長めに玉切りすること。また,その余分の長さ。入(イレ)寸。
延寿
えんじゅ [1] 【延寿】
長生き。延命。
延寿堂
えんじゅどう [0] 【延寿堂】
〔仏〕
(1)老人や病人のための保養所。また,病僧の療養所。涅槃(ネハン)堂。
(2)禅宗で,火葬場。
延寿屠蘇散
えんじゅとそさん [5] 【延寿屠蘇散】
屠蘇の別名。
延寿祭
えんじゅさい [3] 【延寿祭】
奈良県橿原市の橿原神宮の元旦の神事。高齢参拝者に延寿盃(ハイ),一般参拝者に延寿箸(ハシ)を頒与した。
延岡
のべおか ノベヲカ 【延岡】
宮崎県北東部,五ヶ瀬(ゴカセ)川河口にある化学工業都市。近世,内藤氏の城下町。
延平王
えんぺいおう 【延平王】
⇒和藤内(ワトウナイ)
延年
えんねん [0] 【延年】
(1)寿命を延ばすこと。長生きすること。「詩歌管絃は,嘉例―の方也/庭訓往来」
(2)「延年舞」に同じ。
(3)寿命が延びるほどに楽しむこと。「夫はなけれども出て共に―す/今昔 3」
延年舞
えんねんまい [0] 【延年舞】
寺院芸能の一。平安中期に興り,鎌倉・室町時代に最も栄えた。延暦寺・興福寺などの寺院で,大法会のあとの大衆(ダイシユ)の猿楽や稚児の舞などによる遊宴歌舞の総称。のちに遊僧と呼ばれる専業者が出現し,中国の故事に題材をとる風流(フリユウ)や連事(レンジ)などは能楽の形式に影響を与えたといわれる。現在も地方の寺院にわずかに残っている。延年。
延年舞[図]
延年草
えんねんそう [0] 【延年草】
⇒延齢草(エンレイソウ)
延延
えんえん [0] 【延延】 (ト|タル)[文]形動タリ
長く続くさま。「―二時間の大講演」
延引
えんいん【延引】
<one's> delay <in answering> ;→英和
postponement.→英和
〜する delay;be late.
延引
えんいん [0] 【延引】 (名)スル
〔「えんにん」とも〕
物事が予定より遅れること。また,遅らすこと。「其れが為めに自然訴訟も―する恐があるからと/良人の自白(尚江)」
延引
えんにん [0] 【延引】
「えんいん」の連声。「今日まで―なしたりしが/当世書生気質(逍遥)」
延徳
えんとく 【延徳】
年号(1489.8.21-1492.7.19)。長享の後,明応の前。後土御門(ゴツチミカド)天皇の代。
延徳版
えんとくばん 【延徳版】
日本最初の漢籍新注である「大学章句」の翻刻。桂庵玄樹(ケイアンゲンジユ)の学風をうけた薩摩(サツマ)の家老伊地知重貞が,1481年に出版した「大学章句」を1492年(延徳4)に再刊したもの。原刻本は伝わっていない。延徳版大学章句。
延応
えんおう 【延応】
年号(1239.2.7-1240.7.16)。暦仁の後,仁治の前。四条天皇の代。えんのう。
延性
えんせい [0] 【延性】
物体が,その弾性限界を超えた張力を受けても破壊されずに,引き延ばされる性質。白金・金・銀・銅・アルミニウムなどに顕著。
→脆性(ゼイセイ)
延慶
えんぎょう エンギヤウ 【延慶】
年号(1308.10.9-1311.4.28)。徳治の後,応長の前。花園天皇の代。えんきょう。えんけい。
延慶
えんけい 【延慶】
⇒えんぎょう(延慶)
延政門
えんせいもん 【延政門】
平安京内裏内郭十二門の一。東面し,宣陽門の南にある。右廂門。土門。
→内裏
延文
えんぶん 【延文】
北朝の年号(1356.3.28-1361.3.29)。文和の後,康安の前。後光厳(ゴコウゴン)天皇の代。
延暦
えんりゃく 【延暦】
年号(782.8.19-806.5.18)。天応の後,大同の前。桓武(カンム)天皇の代。
延暦僧録
えんりゃくそうろく 【延暦僧録】
日本最初の僧伝。788年(延暦7)帰化僧思託の著。散逸して一部が「日本高僧伝要文抄」などに伝えられている。
延暦儀式帳
えんりゃくぎしきちょう 【延暦儀式帳】
「皇大神宮儀式帳」と「止由気宮(トユケグウ)儀式帳」の併称。804年(延暦23)に提出されたのでいう。
延暦寺
えんりゃくじ 【延暦寺】
滋賀県大津市坂本本町にある天台宗総本山。山号,比叡山。788年(延暦7)最澄が一乗止観院として創建。823年延暦寺の寺号を賜る。円珍の門徒が園城寺(オンジヨウジ)(寺門)に移ってからは寺門と対立。このころから僧兵を養い,意に満たないことがあれば強訴し,朝廷に恐れられた。1571年織田信長の焼き打ちにあい全山焼失したが,江戸初期再興。奈良の南都(興福寺)に対して北嶺,寺門・寺(園城寺の称)に対し,山門・山と称する。
延期
えんき【延期】
postponement;→英和
adjournment (会議の).→英和
〜する postpone;→英和
put off;defer <payment> .→英和
延期
えんき [0] 【延期】 (名)スル
決めた期日・期限をのばすこと。「出発を―する」「上演を―する」「無期―」
延期手形
えんきてがた [4] 【延期手形】
手形の支払いを延期する目的で,満期日を変更して振り出される新手形。切替手形。書替手形。
延棒
のべぼう【延棒】
a gold bar (金の).
延滞
えんたい [0] 【延滞】 (名)スル
(金銭の納入や支払いなどが)期日に遅れてとどこおること。
延滞
えんたい【延滞】
delay.→英和
〜する be delayed[overdue].‖延滞金 arrears.延滞利子 overdue interest.
延滞債権
えんたいさいけん [5] 【延滞債権】
利払いが滞っている債権のこと。
延滞利息
えんたいりそく [5] 【延滞利息】
⇒遅延利息(チエンリソク)
延滞料
えんたいりょう [3] 【延滞料】
⇒延滞金(エンタイキン)
延滞日歩
えんたいひぶ [5] 【延滞日歩】
遅延利息の利率を日歩で定めたもの。
延滞税
えんたいぜい [3] 【延滞税】
国税を法定納期限までに完納しない場合,未納の税額の遅延期間に応じて課される付帯税。
延滞金
えんたいきん [0] 【延滞金】
地方税の滞納などに対して,遅れた期間に応じて課される追徴金。また,一般の金銭的債務で返済がとどこおった場合の追加金。
延焼
えんしょう [0] 【延焼】 (名)スル
火事が火元からほかの建物などへ燃え広がること。「風下の市街地へ―する」
延焼する
えんしょう【延焼する】
spread <to> (火が);→英和
catch fire (建物が).
延焼罪
えんしょうざい [3] 【延焼罪】
自分の所有物に放火したところ,その行為者の予期しなかった物が焼けてしまうことにより成立する罪。
延発
えんぱつ [0] 【延発】 (名)スル
予定の出発期日または時刻が延びること。また,延ばして出発すること。「遅れた列車の乗客のためにバスを―させる」
延着
えんちゃく [0] 【延着】 (名)スル
予定の期日や時刻より遅れて着くこと。
⇔早着
「大雪のため列車が―する」
延着
えんちゃく【延着】
late arrival;delay.→英和
〜する be delayed[overdue].
延米
のべまい 【延米】
江戸時代,正租の付加税。年貢米の目減りを防ぐために付加されたもの。江戸初期には枡(マス)に山盛りにして量ったが,1616年に斗掻(トカ)きが用いられるようになり正味で量るようになったので,切り落とされた分として一俵三斗五升に対して関東地方で二升の延米を加えた。出目米(デメマイ)。
延納
えんのう [0] 【延納】 (名)スル
期日に遅れて納めること。納付を延期すること。「授業料を―する」
延縄
はえなわ【延縄】
a longline.延縄漁業 a longline fishing.延縄漁船 a longliner.
延縄
はえなわ ハヘナハ [0] 【延縄】
釣り漁具の一。一本の長い幹縄に適当な間隔で,浮きを結ぶ浮縄と釣り針のついた多数の枝縄をつけたもの。それぞれの釣り針に餌(エサ)をつけ,海面下に浮かせあるいは海底に沈めて張る,浮き延縄と底延縄がある。のべなわ。ながなわ。「―漁業」
延縄[図]
延繞
えんにょう [0] 【延繞】
漢字の繞(ニヨウ)の一。「延」「建」などの「廴」の部分。行く,進むなどの意を表す文字を作る。いんにょう。
延胡索
えんごさく [3] 【延胡索】
ケシ科の多年草の総称。地下にほぼ球形の塊茎をもち,葉は複葉。春,横向きの紫紅色の花を多数開く。ジロボウエンゴサク・ヤブエンゴサクなど。漢方で,その塊茎を蒸して乾かしたものを鎮痛剤とする。
延袤
えんぼう [0] 【延袤】
〔「延」は横のことで東西,「袤」は縦のことで南北の意〕
土地の広さ。また,長さ。
延見
えんけん [0] 【延見】 (名)スル
呼び寄せて会うこと。引見。接見。「巴氏を其の朝廷に―し/経国美談(竜渓)」
延言
えんげん [0] 【延言】
江戸時代の国学者の用語。「語らふ」「住まふ」「言はく」などは,「語る」「住む」「言ふ」の語尾が延ばされたものとする。現在では,接尾語・助動詞などが付いたものとする。延音。のべごと。舒言。
⇔約言
延長
えんちょう エンチヤウ 【延長】
年号(923.閏4.11-931.4.26)。延喜の後,承平の前。醍醐(ダイゴ)・朱雀(スザク)天皇の代。
延長
えんちょう [0] 【延長】 (名)スル
(1)長さ・期間などを予定よりも長く延ばすこと。また,延ばした部分。
⇔短縮
「高速道路を―する」「国会の会期を―する」「―一一回でやっと勝負がつく」
(2)長さや距離などをひとまとめにした場合の全体の長さ。全長。「―約一〇キロのコース」
(3)〔数〕 与えられた線分を,より長い線分に延ばしたり,一方向を延ばして半直線にしたり,両方向を延ばして直線全体にしたりすること。また,そのようにしてできた線分・半直線・直線。
(4)ある物事の続きと考えられること。一続きのもの。「卒業旅行も授業の―である」
(5)〔哲〕
〔(ラテン) extensio〕
物体が存在する有り様として,空間の一定部分を占有していること。デカルトは,物体の属性を延長とし,精神の属性を思惟(シイ)とした。広がり。
延長
えんちょう【延長】
extension;→英和
elongation.〜する prolong;→英和
extend.→英和
‖延長戦《野》extra innings.
延長保育
えんちょうほいく [5] 【延長保育】
保育所で,通常の保育時間を延長して行う保育。女性就労の増加や就労形態の変化に対応するもの。
延長戦
えんちょうせん [0] 【延長戦】
定められた回数または時間内に勝敗の決まらないとき,さらに回または時間を延長して行う試合。
延長線
えんちょうせん [0] 【延長線】
線分の一端をさらにその方向に引き延ばした半直線。
延長記号
えんちょうきごう [5] 【延長記号】
〔音〕 音符や休符を,本来よりも長く引き延ばして演奏することを示す記号。フェルマータ記号�を用いる。
延音
えんおん [0][1] 【延音】
⇒延言(エンゲン)
延音記号
えんおんきごう [5] 【延音記号】
⇒フェルマータ
延髄
えんずい [1] 【延髄】
脊椎動物の脳の最下部で脊髄の上部に続く部分。脳幹の一部。大脳・中脳・小脳および脊髄からの神経繊維が通り,一部の神経はここを中継点とする。また,心臓の働き,呼吸運動,血管の収縮拡張,唾液分泌,せき・くしゃみの反射などを支配する中枢がある。
延髄
えんずい【延髄】
《解》the bulb;→英和
the medulla oblongata.
延高
のべだか 【延高】
江戸時代,同じ石高で年貢の租税率の低い知行所から高い知行所に転封された場合,実質的に増える知行高。
⇔込高(コミダカ)
延齢
えんれい [0] 【延齢】
寿命を延ばすこと。延年。
延齢丹
えんれいたん 【延齢丹】
江戸時代に用いられた気付け薬。曲直瀬道三(マナセドウサン)の養子延寿院玄朔(ゲンサク)創製。
延齢客
えんれいかく [3] 【延齢客】
菊の異名。
延齢草
えんれいそう [0] 【延齢草】
ユリ科の多年草。山地の樹陰に生じ,高さ30センチメートル内外。茎は直立し,その頂に三枚の大きな広卵形の葉を輪生する。初夏,茎頂に紫褐色の一花をつける。果実は球形。根茎を干したものを延齢草根といい,催吐剤や胃腸薬にする。タチアオイ。延年草。
延齢草[図]
廷丁
ていてい [0] 【廷丁】
廷吏(テイリ)の旧称。
廷争
ていそう [0] 【廷争】
朝廷で,是非を争うこと。
→面折(メンセツ)廷争
廷内
ていない [1] 【廷内】
法廷の中。
廷吏
ていり [1] 【廷吏】
法廷において,裁判官の命ずる事務その他の雑務を取り扱う裁判所職員。古くは,廷丁と称した。
廷尉
ていい [1] 【廷尉】
(1)中国の官名。九卿の一。秦の司法官。漢以後,大理とも称した。
(2)検非違使の佐(スケ)・尉(ジヨウ)の唐名。
廷臣
ていしん [0] 【廷臣】
朝廷に仕えている臣。朝臣。
廷試
ていし [1] 【廷試】
中国で,科挙の最高段階。省試に及第した者を天子がみずから試問するもの。宋の太祖のときに始まる。殿試(デンシ)。
廷議
ていぎ [1] 【廷議】
朝廷の論議。廟議(ビヨウギ)。朝議。
建
たける 【梟帥・建】
上代,勇猛な異種族の長の称。「出雲―が佩(ハ)ける太刀/古事記(中)」
建
たつ [1] 【建】
暦注の十二直の一。種蒔き・柱立てなどに吉,船乗りなどに凶という日。
建
たて [2] 【建(て)】
株の信用取引や商品の先物取引で,売買の契約をしたこと。「売り―」「買い―」「―玉(ギヨク)」
建す
おざ・す ヲ― 【建す】 (動サ四)
〔「尾指す」の意〕
北斗七星の斗柄(トヘイ)が十二支のいずれかの方角をさす。「北斗も―・すうし三つの/浄瑠璃・井筒業平」
建ち
たち [2] 【建ち】
⇒建(タ)て入(イ)れ
建ち上がる
たちあが・る [0][4] 【建ち上(が)る】 (動ラ五[四])
家が建てられ,できあがる。
建ち上る
たちあが・る [0][4] 【建ち上(が)る】 (動ラ五[四])
家が建てられ,できあがる。
建つ
た・つ [1] 【建つ】
■一■ (動タ五[四])
〔「立つ」と同源〕
建造物がつくられる。「ビルが―・つ」「銅像が―・つ」
■二■ (動タ下二)
⇒たてる
建て
たて [2] 【建(て)】
株の信用取引や商品の先物取引で,売買の契約をしたこと。「売り―」「買い―」「―玉(ギヨク)」
建て
だて 【建て】 (接尾)
〔「だて(立)」と同源〕
(1)建物の構造や階数を表す語について,そのような建て方のものであることを表す。「平屋―」「バラック―」「八階―のビル」「一戸―」
(2)通貨名について,その通貨で支払われることを表す。「ドル―の輸出契約」
建てる
た・てる [2] 【建てる】 (動タ下一)[文]タ下二 た・つ
〔「立てる」と同源〕
(1)ある場所に建物・建造物を造る。「郊外に家を―・てる」「公園に銅像を―・てる」
(2)新しい組織・国などを作り上げる。「国を―・てる」
建て並べる
たてなら・べる [0][5] 【建(て)並べる】 (動バ下一)[文]バ下二 たてなら・ぶ
〔「立て並べる」と同源〕
家などを並べて建てる。「蔵を―・べる」
建て付け
たてつけ [0] 【建(て)付け】
〔「立て付け」と同源〕
戸・障子など建具の納まり具合。また開閉の具合。「―が悪い」
建て付ける
たてつ・ける [0][4] 【建(て)付ける・立(て)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 たてつ・く
戸・障子など建具をはめ込む。また,ぴったりとしめる。「唐紙へ母の異見を―・ける/柳多留(初)」
建て入れ
たていれ [0] 【建(て)入れ】
建物の軸部・型枠・建具などの垂直の程度。建ち。
建て切り網
たてきりあみ [4] 【建(て)切り網】
出し網の一。湾内に来た魚を,帯状の大網で外海に出られぬように立ち切り,その内側で引き網・敷き網などを用いて漁獲する漁法。マグロ・イルカなどに用いる。
建て回す
たてまわ・す [0][4] 【立(て)回す・建(て)回す】 (動サ五[四])
ある範囲を囲むように立てる。立てめぐらす。「屏風―・したる床(トコ)の上に/色懺悔(紅葉)」
建て増し
たてまし [0] 【建(て)増し】 (名)スル
現在ある建物に新しく部屋などを建て加えること。増築。「勉強部屋を―する」
建て増す
たてま・す [0][3] 【建(て)増す】 (動サ五[四])
現在ある建物につけ加えて建てる。増築する。「子供部屋を―・す」
建て売り
たてうり [0] 【建(て)売り】
家屋を建設してから販売すること。また,その家屋。「―住宅」
建て干し網
たてぼしあみ [4] 【建(て)干し網】
出し網の一。遠浅の海で,網をたて回しておき,退潮により沖に出ようとする魚を捕らえる漁法。江干(エボ)し。江切(エギリ)。
建て方
たてかた [3] 【建(て)方】
(1)建築物などを建てる方法。
(2)現場において構成材を組み立てること。木造建築では土台・柱・梁・小屋組を組み上げる棟上げまで,鉄骨造建築では仮ボルト締め・歪み直しまでの作業をいう。
建て方
たてかた【建て方】
the style of building;structure (構造).→英和
建て替え
たてかえ [0] 【建(て)替え】 (名)スル
家などを建て替えること。また,その建造物。
建て替える
たてか・える [0][4][3] 【建(て)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 たてか・ふ
家などの建造物を造りなおす。「校舎を―・える」
建て替える
たてかえ【建て替える】
rebuild.→英和
建て株
たてかぶ [2] 【建(て)株】
証券取引所に上場されている株式。上場株。
建て玉
たてぎょく [0][2] 【建(て)玉】
株の信用取引や商品の先物取引において,株式・商品について売買契約をしたあと,買い戻しや転売によって決済していないもの。
建て直し
たてなおし [0] 【建(て)直し】 (名)スル
〔「立て直し」と同源〕
(1)建物をたてなおすこと。改築。
(2)よくない状態になったものを,元のよい状態に直すこと。再建。「経営の―」
建て直す
たてなお・す [4][0] 【建(て)直す】 (動サ五[四])
〔「立て直す」と同源〕
(1)今までの建築物をこわして新しく建てる。改築する。「古い家を―・す」
(2)つぶれそうになった会社などを,もとどおりにする。再建する。「会社を―・す」
[可能] たてなおせる
建て続く
たてつづ・く 【建て続く・立て続く】
■一■ (動カ四)
建ち並ぶ。「所繁昌なれば,人家―・きて/浮世草子・武家義理物語 1」
■二■ (動カ下二)
先にあるものに続けて立てる。「八省に―・けたる出だし車どもの/源氏(賢木)」
建て網
たてあみ [0] 【建(て)網・立(て)網】
岸から沖に向けて張り出した垣網(袖網)で魚の通り道をさえぎり,袋網に魚を追い込んで捕らえる定置網。構造・使用法などにより,台網(ダイアミ)・落とし網・桝網(マスアミ)・張り網・出し網などという。定置漁業の大部分は建て網で行われる。
建て網[図]
建て込む
たてこ・む [0][3] 【建(て)込む】 (動マ五[四])
〔「立て込む」と同源〕
家などがぎっしりと立ち並ぶ。「家が―・んでいる」
建て面積
たてめんせき [3] 【建て面積】
⇒建築面積(ケンチクメンセキ)
建ぶ
たけ・ぶ 【猛ぶ・建ぶ・誥ぶ】 (動バ上二)
荒々しく振る舞う。「地(ツチ)を踏みきがみ―・びて/万葉 1809」
建並べる
たてなら・べる [0][5] 【建(て)並べる】 (動バ下一)[文]バ下二 たてなら・ぶ
〔「立て並べる」と同源〕
家などを並べて建てる。「蔵を―・べる」
建久
けんきゅう ケンキウ 【建久】
年号(1190.4.11-1199.4.27)。文治の後,正治の前。後鳥羽・土御門(ツチミカド)天皇の代。
建仁
けんにん 【建仁】
年号(1201.2.13-1204.2.20)。正治の後,元久の前。土御門(ツチミカド)天皇の代。
建仁寺
けんにんじ 【建仁寺】
京都市東山区にある臨済宗建仁寺派の本山。山号は東山。1202年(建仁2)源頼家の寄進をうけ,栄西を開山として創建。天台・真言兼修の道場であったが,蘭渓道隆の時代に純粋の禅宗寺院となった。けんねんじ。
建仁寺
けんねんじ 【建仁寺】
「けんにんじ」の転。
建仁寺垣
けんにんじがき [5] 【建仁寺垣】
竹垣の一。四つ割り竹を皮を外にしてすき間なく並べ,竹の押縁で押さえて棕梠(シユロ)縄で結んだもの。建仁寺の竹垣がはじまりとされる。
建仁寺垣[図]
建仁寺派
けんにんじは 【建仁寺派】
臨済宗の一派。京都の建仁寺を本山とし,栄西を祖とする。千光派。
建仁寺流
けんにんじりゅう 【建仁寺流】
近世,主として禅宗様の建築技術を継承してきたと伝える大工の流派。
建付け
たてつけ [0] 【建(て)付け】
〔「立て付け」と同源〕
戸・障子など建具の納まり具合。また開閉の具合。「―が悪い」
建付ける
たてつ・ける [0][4] 【建(て)付ける・立(て)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 たてつ・く
戸・障子など建具をはめ込む。また,ぴったりとしめる。「唐紙へ母の異見を―・ける/柳多留(初)」
建保
けんぽう 【建保】
年号(1213.12.6-1219.4.12)。建暦の後,承久の前。順徳天皇の代。けんぽ。けんほ。けんほう。
建値
たてね【建値】
official quotations (公定相場);market prices (市価);exchange rates (為替の).
建値
たてね [2] 【建値・立(て)値】
〔「建値段」の略〕
(1)取引所で,売買約定後,受け渡しを簡便にするために作成する標準値段。
(2)為替相場で,銀行が公表する標準値段。
(3)メーカーが,事前に設定する販売価格。
建値段
たてねだん [3] 【建値段】
⇒建値(タテネ)
建入れ
たていれ [0] 【建(て)入れ】
建物の軸部・型枠・建具などの垂直の程度。建ち。
建具
たてぐ【建具】
fittings.〜付の家 a furnished house.‖建具屋 a joiner.
建具
たてぐ [2] 【建具】
部屋の仕切りや外部との仕切りに用いる,開け閉めすることのできる可動性の障子・襖・窓・戸などの総称。
建具屋
たてぐや [0] 【建具屋】
建具を作り,また売る家。また,それを職業とする人。
建具師
たてぐし [3] 【建具師】
建具を作る職人。
建具金物
たてぐかなもの [4] 【建具金物】
建具の取り付けや開閉に必要な蝶番(チヨウツガイ)・錠・引き手などの金属部品。
建内記
けんないき 【建内記】
日記。万里小路(マデノコウジ)時房(1394-1457)筆。当時の公家社会や社会事象に関する記述が多いが,自家領荘園の経営についても詳しい。現存は17年分。「建聖院内府記」と後人が呼び,その略称。
建切り網
たてきりあみ [4] 【建(て)切り網】
出し網の一。湾内に来た魚を,帯状の大網で外海に出られぬように立ち切り,その内側で引き網・敷き網などを用いて漁獲する漁法。マグロ・イルカなどに用いる。
建前
たてまえ [3][2] 【建前・立前】
(1)基本となる方針・原則。表向きの方針。「―をくずす」「―と本音」
(2)大道商人などの売り口上。「こりや―所ぢやない/浄瑠璃・新版歌祭文」
建前
たてまえ【建前】
(1)[むね上げ](the ceremony of) the erection of the framework of a house.→英和
(2)[方針]〜(と本音) professed intention (and real intention).
建前
たてまえ [0] 【建前】
家屋建築で,主要な柱や梁,棟木などを組み上げること。また,その時に行う祝い。上棟式。棟上(ムネアゲ)。
建勲神社
たけいさおじんじゃ タケイサヲ― 【建勲神社】
⇒けんくんじんじゃ(建勲神社)
建勲神社
けんくんじんじゃ 【建勲神社】
京都市北区紫野にある神社。織田信長・信忠父子をまつる。たけいさおじんじゃ。
建回す
たてまわ・す [0][4] 【立(て)回す・建(て)回す】 (動サ五[四])
ある範囲を囲むように立てる。立てめぐらす。「屏風―・したる床(トコ)の上に/色懺悔(紅葉)」
建国
けんこく [0] 【建国】 (名)スル
新しく国家をつくりあげること。
建国神話
けんこくしんわ [5] 【建国神話】
国家の起源についての神話。天上や異郷の地から訪れた,あるいは通常の人間とは異なる出生譚をもつ英雄が国をつくり人々を治めるという筋が一般的。
建国記念の日
けんこく【建国記念の日】
National Founding Day.
建国記念の日
けんこくきねんのひ [5] 【建国記念の日】
国民の祝日の一。二月一一日。建国をしのび,国を愛する心を養うという趣旨で,1967年(昭和42)より実施。旧制の紀元節に当たる。[季]春。
建坪
たてつぼ [2] 【建坪】
建築面積を坪単位で表したもの。
→建築面積
→地坪
→延べ坪
建坪
たてつぼ【建坪】
a floor space.
建坪率
けんぺいりつ [3] 【建蔽率・建坪率】
建築面積(建坪)の敷地面積に対する割合。建築面積率。
建場
たてば [3][0] 【立(て)場・建場】
(1)江戸時代,街道筋で人足が駕籠や馬を止めて休息した所。明治以後は人力車などの集合所・発着所をいった。
(2)人の多く集まる所。たまり場。「小川かこの店がお定まりの―だが/人情本・梅美婦禰 5」
(3)休むこと。中継ぎする所。「―なしにしやべり通すが/洒落本・比翼紫」
(4)位置。立ち場。
(5)定置網の敷設場所。
建増し
たてまし [0] 【建(て)増し】 (名)スル
現在ある建物に新しく部屋などを建て加えること。増築。「勉強部屋を―する」
建増しする
たてまし【建増しする】
extend[enlarge] <a building> ;→英和
build a new room.
建増す
たてま・す [0][3] 【建(て)増す】 (動サ五[四])
現在ある建物につけ加えて建てる。増築する。「子供部屋を―・す」
建売
たてうり【建売(住宅)】
<sell> a ready-built house.
建売り
たてうり [0] 【建(て)売り】
家屋を建設してから販売すること。また,その家屋。「―住宅」
建学
けんがく [0] 【建学】 (名)スル
(1)学問の一派をおこすこと。
(2)学校を創立すること。「―の精神」
建安
けんあん 【建安】
中国,後漢献帝時代の年号(196-220)。
建安七子
けんあんしちし 【建安七子】
建安年間,曹操(ソウソウ)父子を中心とする文学集団に属した七人の文人。孔融・陳琳・王粲(オウサン)・徐幹・阮瑀(ゲンウ)・応瑒(オウトウ)・劉楨(リユウテイ)をいう。鄴下(ギヨウカ)の七子。
建安体
けんあんたい [0] 【建安体】
中国三国時代,魏の曹操(ソウソウ)・曹丕(ソウヒ)・曹植(ソウシヨク)父子および建安七子の詩風。教訓を盛り込む当時の詩風に反対し,慷慨(コウガイ)と気骨を重んじた。五言詩の発展,および文学の抒情化に大きな役割を果たした。
建安府
けんあんふ 【建安府】
もと皇居吹上御苑内にあった一府。日露戦争戦没将兵の名簿・写真・武器および戦利品などを収めていた。第二次大戦後廃止。
建定
けんてい [0] 【建定】 (名)スル
制度などを定めること。制定。「元号の―」
建家
たてや [2] 【建家】
建ててある家屋。建物。
建川
たてかわ タテカハ 【建川】
姓氏の一。
建川美次
たてかわよしつぐ タテカハ― 【建川美次】
(1880-1945) 軍人。陸軍中将。新潟県生まれ。1931年(昭和6)の三月事件や満州事変に関与。のち駐ソ大使。大政翼賛会総務。山中峯太郎「敵中横断三百里」のモデルでもある。
建干し網
たてぼしあみ [4] 【建(て)干し網】
出し網の一。遠浅の海で,網をたて回しておき,退潮により沖に出ようとする魚を捕らえる漁法。江干(エボ)し。江切(エギリ)。
建康
けんこう ケンカウ 【建康】
南京(ナンキン)の古名。東晋および南朝の都。
建御名方神
たけみなかたのかみ 【建御名方神】
古事記神話に見える神。大国主神の子。天孫降臨に先立ち高天原から遣わされた武甕槌神(タケミカヅチノカミ)との抗争に敗れて諏訪に退き,国譲りを承諾した。諏訪神社上社にまつられる。
建御雷神
たけみかづちのかみ 【武甕槌神・建御雷神】
記紀・祝詞(ノリト)などに見える神。天照大神(アマテラスオオミカミ)の命により出雲国に降り,大国主神に国譲りをさせた神。神武東征の協力神でもある。雷神・剣神・武神の神格をもつ。鹿島の神。
建徳
けんとく 【建徳】
南朝の年号(1370.7.24-1372.4.?)。正平の後,文中の前。長慶天皇の代。
建文帝
けんぶんてい 【建文帝】
(1377-1402) 中国,明の第二代皇帝(在位 1398-1402)。諡(オクリナ)は恵帝。洪武帝の孫。側近の進言により,一族諸王の削藩を強行,このため靖難の変を引き起こした。
建方
たてかた [3] 【建(て)方】
(1)建築物などを建てる方法。
(2)現場において構成材を組み立てること。木造建築では土台・柱・梁・小屋組を組み上げる棟上げまで,鉄骨造建築では仮ボルト締め・歪み直しまでの作業をいう。
建春門
けんしゅんもん [3] 【建春門】
平安宮内裏外郭七門の一つで,東面の門。左衛門の陣。
→内裏
建春門院
けんしゅんもんいん 【建春門院】
(1142-1176) 後白河天皇の女御。平時信の女(ムスメ)。名は滋子。高倉天皇の母。1169年院号宣下。
建春門院中納言日記
けんしゅんもんいんちゅうなごんにっき 【建春門院中納言日記】
⇒たまきわる
建暦
けんりゃく 【建暦】
年号(1211.3.9-1213.12.6)。承元の後,建保の前。順徳天皇の代。
建替え
たてかえ [0] 【建(て)替え】 (名)スル
家などを建て替えること。また,その建造物。
建替える
たてか・える [0][4][3] 【建(て)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 たてか・ふ
家などの建造物を造りなおす。「校舎を―・える」
建材
けんざい [0] 【建材】
建築用の材料。「新―」
建染め染料
たてぞめせんりょう [5] 【建染(め)染料】
水に不溶性の染料で,ハイドロサルファイト(亜ジチオン酸ナトリウム)によって還元されて水溶性に変わり,この状態で繊維に付着したのち,空気酸化により元の染料を再生するもの。最も安定で,色調も美しい染料で,インダンスレン染料・藍染めのインジゴ染料などがこれに属する。バット染料。
建染染料
たてぞめせんりょう [5] 【建染(め)染料】
水に不溶性の染料で,ハイドロサルファイト(亜ジチオン酸ナトリウム)によって還元されて水溶性に変わり,この状態で繊維に付着したのち,空気酸化により元の染料を再生するもの。最も安定で,色調も美しい染料で,インダンスレン染料・藍染めのインジゴ染料などがこれに属する。バット染料。
建株
たてかぶ [2] 【建(て)株】
証券取引所に上場されている株式。上場株。
建植
けんしょく [0] 【建植】 (名)スル
標柱などを建てること。「―板」
建業
けんぎょう [0] 【建業】
(1)事業のもとをたてること。
(2)琵琶(ビワ)の異名。
(3)「検校(ケンギヨウ){(2)}」に同じ。
建業
けんぎょう ケンゲフ 【建業】
南京(ナンキン)の古名。呉の都。
建武
けんむ 【建武】
年号(1334.1.29-1336.2.29)。元弘の後。建武三年,後醍醐(ゴダイゴ)天皇は南朝を樹立して延元とし,北朝は建武を継承し,建武五年8月28日,暦応と改元。後醍醐天皇および北朝の光明(コウミヨウ)天皇の代。けんぶ。
建武の中興
けんむのちゅうこう 【建武の中興】
⇒建武の新政(シンセイ)
建武の新政
けんむのしんせい [1] 【建武の新政】
後醍醐天皇が1333年(元弘3)6月,鎌倉幕府を討滅して天皇親政による復古的政権を樹立したこと。記録所や雑訴決断所を設けて一般政務や訴訟問題の処理にあたったが,武士階級の不満を解消できず,二年余りで足利尊氏が叛することとなり,南北朝の内乱となる。建武の中興。
→建武の新政[表]
建武以来追加
けんむいらいついか 【建武以来追加】
建武年間(1334-1336)から永正年間(1504-1521)に至るまで室町幕府が必要に応じて発布した法令集。鎌倉幕府の「御成敗式目」を本条とし,それに追加する意でこの称がある。
建武年中行事
けんむねんじゅうぎょうじ 【建武年中行事】
有職書。後醍醐天皇撰。三巻。建武年間(1334-1336)成立。恒例の年中行事について和文で解説したもの。秘記・御抄・和字年中行事とも。
建武年間記
けんむねんかんき 【建武年間記】
建武政権が発布した法令その他を収載した記録。一巻。著者・成立年代ともに不明。混乱した世相を風刺した「二條河原落書」を収める。建武記。建武令。
建武式目
けんむしきもく 【建武式目】
足利尊氏が,1336年(建武3)政治方針を御家人たちに示すために発した一七条の法令。
建水
けんずい 【間水・硯水・建水】
(1)軽い食事。二食の時代の朝食と夜食の間の軽い食事。現在の昼食に当たる。「奈良茶はやぢうと名づけ,昼食を―といふ/南都賦」
(2)三食のほかに飲食すること。また,その飯・餅・酒など。特に,昼食と夕食の間にする飲食。
(3)酒の異名。
建水
けんすい [0] 【建水】
茶道具の一。点茶の際,茶碗をすすいだ湯水を捨てる器。みずこぼし。こぼし。
建永
けんえい 【建永】
年号(1206.4.27-1207.10.25)。元久の後,承元の前。土御門(ツチミカド)天皇の代。
建治
けんじ ケンヂ 【建治】
年号(1275.4.25-1278.2.29)。文永の後,弘安の前。後宇多天皇の代。けんち。
建渓
けんけい 【建渓】
(1)中国,福建省建甌県にある地名。茶の名産地。チエンシー。
(2)茶の異名。
建物
たてもの【建物】
a building;a structure.→英和
建物
たてもの [2][3] 【建物】
人が住んだり物を収めたりするために造られたもの。建造物。建築物。
建玉
たてぎょく [0][2] 【建(て)玉】
株の信用取引や商品の先物取引において,株式・商品について売買契約をしたあと,買い戻しや転売によって決済していないもの。
建白
けんぱく【建白(書)】
<address> a memorial <to> ;→英和
a petition.→英和
〜する memorialize.→英和
建白
けんぱく [0] 【建白】 (名)スル
(1)政府・上役などに自分の意見を公的に申し立てること。「政府に―する」
(2)「建白書」の略。
建白書
けんぱくしょ [0][5] 【建白書】
建白の内容を記した書面。
建盞
けんさん [0] 【建盞】
中国,福建省にあった建窯で焼かれた茶碗。南宋時代に最も盛んだった。また,天目茶碗の総称。
建直し
たてなおし [0] 【建(て)直し】 (名)スル
〔「立て直し」と同源〕
(1)建物をたてなおすこと。改築。
(2)よくない状態になったものを,元のよい状態に直すこと。再建。「経営の―」
建直し
たてなおし【建直し】
⇒建替え.
建直す
たてなお・す [4][0] 【建(て)直す】 (動サ五[四])
〔「立て直す」と同源〕
(1)今までの建築物をこわして新しく建てる。改築する。「古い家を―・す」
(2)つぶれそうになった会社などを,もとどおりにする。再建する。「会社を―・す」
[可能] たてなおせる
建碑
けんぴ [0][1] 【建碑】 (名)スル
碑をたてること。「―式」
建礼門
けんれいもん 【建礼門】
平安宮内裏外郭門の一つで,南面の正門。白馬(アオウマ)の陣。
→内裏
建礼門院
けんれいもんいん 【建礼門院】
(1155-1213) 高倉天皇の中宮。安徳天皇の母。平清盛の次女。名は徳子。1185年平氏が壇ノ浦に敗れた時,安徳帝と入水したが助けられ,京都大原寂光院に出家,御子と平家一門の菩提をとむらった。
建礼門院右京大夫
けんれいもんいんうきょうのだいぶ 【建礼門院右京大夫】
(1157頃-?) 平安末期・鎌倉初期の歌人。世尊寺伊行(コレユキ)の女(ムスメ)。中宮平徳子(建礼門院)に仕えた。平家滅亡後,後鳥羽院に出仕。
建礼門院右京大夫集
けんれいもんいんうきょうのだいぶしゅう 【建礼門院右京大夫集】
家集。二巻。建礼門院右京大夫の自撰。1232年頃成立。平資盛(スケモリ)に愛された作者が,平家滅亡後,悲哀をこめてその追憶を日記的に書きつづったもの。
建窯
けんよう [0] 【建窯】
中国福建省建陽県にあった陶窯。南宋時代,すぐれた天目茶碗(建盞(ケンサン))を産した。
建立
けんりつ [0] 【建立】 (名)スル
たてること。こんりゅう。「功績を―するにはあらず/春(藤村)」
建立
こんりゅう [0] 【建立】 (名)スル
〔「こん」は呉音〕
寺院・堂塔などを建てること。「五重の塔を―して後生を願う」
建立する
こんりゅう【建立する】
build;→英和
erect.→英和
建策
けんさく [0] 【建策】 (名)スル
(1)方策をたてること。
(2)「献策」に同じ。「支店長に―した/それから(漱石)」
建築
けんちく [0] 【建築】 (名)スル
家・橋などをたてること。また,建造物。狭義には,建築物を造ることをいう。普請(フシン)。作事。「ビルを―する」「会堂ヲ―スル/ヘボン(三版)」
〔明治期につくられた語〕
→土木
建築
けんちく【建築】
building (建造);construction;→英和
a building (建築物);architecture (術).→英和
〜する build;→英和
construct;→英和
erect.→英和
〜中 be under construction.‖建築家(業者) an architect (a builder;a building contractor).建築現場 a building site.建築工事 construction work.建築費(材料) building expenses (materials).建築様式 a style of architecture.
建築主事
けんちくしゅじ [5] 【建築主事】
建築基準法に基づいて建築計画の確認などを行うため,知事・市町村長が任命した者。
建築協定
けんちくきょうてい [5] 【建築協定】
市町村の建築協定条例に基づき,一定の区域内の関係権利者全員の合意のもとに,建築物の構造・用途・形態・意匠などに関する基準を定める協定。
建築基準法
けんちくきじゅんほう 【建築基準法】
国民の生命・健康・財産の保護のため,建築物の敷地・設備・構造・用途についてその最低基準を定める法律。1950年(昭和25)制定。
建築士
けんちくし [4] 【建築士】
建築士法に基づき,建築物の設計,工事監理などの業務を行う者。建設大臣の免許を受ける一級建築士と,都道府県知事の免許を受ける二級建築士及び木造建築士とがある。
建築学
けんちくがく [4] 【建築学】
建築に関する学問の総称。構造・材料・環境・計画・意匠などの専門分野がある。
建築家
けんちくか [0] 【建築家】
建築の設計・監理を職業とする人。
建築施工管理技士
けんちくせこうかんりぎし [11] 【建築施工管理技士】
建築業法に基づき,建築工事の施工計画作成や工程管理などを行う者。
建築物
けんちくぶつ [4] 【建築物】
(1)家屋など,建築されたもの。たてもの。
(2)〔法〕 土地に定着する工作物のうち,屋根及び柱もしくは壁を有するもの。
建築確認
けんちくかくにん [5] 【建築確認】
建築基準法に定められた建築手続きの一。建築物の着工に先立って関連法規に適合するかどうかについて,建築主が建築主事に審査・確認を受けること。
建築設備士
けんちくせつびし [7] 【建築設備士】
建築士法に基づき,建築設備に関して,建築士に適切な助言を行う者。受験には所定の実務経験が必要。
建築許可
けんちくきょか [5] 【建築許可】
法律で一般には禁止されている建築行為を,特定行政庁が特定条項に基づいて許可すること。
建築面積
けんちくめんせき [5] 【建築面積】
建築物の外壁や柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積(建築基準法施行令第二条)。建て面積。
→建て坪
建米
たてまい [0] 【建米】
(1)江戸時代,帳合い米の取引で,当日中に転売や買い戻しをしないもの。
(2)旧制の米穀取引所の標準米。
建網
たてあみ [0] 【建(て)網・立(て)網】
岸から沖に向けて張り出した垣網(袖網)で魚の通り道をさえぎり,袋網に魚を追い込んで捕らえる定置網。構造・使用法などにより,台網(ダイアミ)・落とし網・桝網(マスアミ)・張り網・出し網などという。定置漁業の大部分は建て網で行われる。
建て網[図]
建艦
けんかん [0] 【建艦】 (名)スル
軍艦を建造すること。「―競争」
建蔽率
けんぺいりつ【建蔽率】
building coverage;the building-to-land ratio.
建蔽率
けんぺいりつ [3] 【建蔽率・建坪率】
建築面積(建坪)の敷地面積に対する割合。建築面積率。
建言
けんげん [0][3] 【建言】 (名)スル
考えを上の人に申し述べること。また,その考え。「此儀を教部省に―せんと/新聞雑誌 60」
建言書
けんげんしょ [0][5] 【建言書】
政府・上役などに申し立てる意見を記した文書。
建設
けんせつ [0] 【建設】 (名)スル
(1)つくりもうけること。「理想国家の―」
(2)建築物・土木施設などを造ること。「超高層ビルを―する」
⇔破壊
建設
けんせつ【建設】
construction;→英和
erection;→英和
building.〜する construct;→英和
erect;→英和
establish;→英和
found.→英和
〜的 constructive.→英和
‖建設会社 a construction firm.建設工事 construction work.建設省(大臣) the Ministry (Minister) of Construction.建設用地 a building lot[site].
建設仮勘定
けんせつかりかんじょう [7] 【建設仮勘定】
事業用の建物建設が未完の場合,最終的な費用が未定であるため一時的に行う勘定。建物の完成後は固定資産勘定になる。
建設公債
けんせつこうさい [5] 【建設公債】
社会資本の整備などの財源にあてるために発行される公債。
建設利息
けんせつりそく [5] 【建設利息】
会社成立後,二年以上営業全部の開始ができない事業で,利益のあがらぬ期間に株主に配当される利息。資金の調達を容易にするのが目的で,実体は出資金の一部払い戻し。商法上認められる。
建設国債
けんせつこくさい [5] 【建設国債】
国家が財政法四条但し書きに基づき,鉄道・道路・ダム建設などの投資的支出をまかなう目的で発行する国債。四条国債。赤字国債。
建設大学校
けんせつだいがっこう 【建設大学校】
建設省の職員に対する所管行政に必要な訓練や,所管行政に関わる調査研究を行う建設省の付属機関。所在地は東京都小平市。
建設大臣
けんせつだいじん [5] 【建設大臣】
建設省の長である国務大臣。
建設業
けんせつぎょう [4] 【建設業】
土木・建築に関する工事を請け負う営業。建設業法(1945年制定)の規制を受ける。
建設的
けんせつてき [0] 【建設的】 (形動)
その事の良さを積極的に認めた上で,さらに良くしていこうとするさま。物事の成立や進行をおし進めようとするさま。
⇔破壊的
「―な意見」
建設省
けんせつしょう [4][3] 【建設省】
国の行政機関の一。国土計画・都市計画・下水道・河川運河・砂防水防・道路・住宅などに関する行政を担当する。付属機関に国土地理院などがある。1948年(昭和23)建設院から昇格。
建設者同盟
けんせつしゃどうめい 【建設者同盟】
大正期,早大の学生を中心とする社会運動団体。1919年(大正8)和田巌・稲村隆一・浅沼稲次郎らによって結成され,26年まで存続。
建議
けんぎ [1] 【建議】 (名)スル
(1)役所に意見を申し立てること。「政府に―する」
(2)明治憲法下で,議院が意思を政府に示すこと。
建議
けんぎ【建議】
a proposal;a suggestion;→英和
a motion (案).→英和
〜する propose;→英和
move.→英和
‖建議者 a proposer.
建込む
たてこ・む [0][3] 【建(て)込む】 (動マ五[四])
〔「立て込む」と同源〕
家などがぎっしりと立ち並ぶ。「家が―・んでいる」
建造
けんぞう [0] 【建造】 (名)スル
建物・船舶など大規模な構造物をつくること。「新船を―する」
建造
けんぞう【建造】
building; <under> construction.→英和
〜する build;→英和
construct.→英和
‖建造物 a building;a structure.
建造物
けんぞうぶつ [3] 【建造物】
家屋・塔など,建造したもの。「―侵入罪」
建造物損壊罪
けんぞうぶつそんかいざい [3][3] 【建造物損壊罪】
他人の建造物等を破壊するなど,事実上その使用を不可能とする犯罪。
建部
たけるべ 【建部】
大和朝廷時代の部民の一。日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の名を伝えるために設けられたという。
建部
たけべ 【建部】
姓氏の一。
建部神社
たけべじんじゃ 【建部神社】
滋賀県大津市瀬田にある神社。祭神は日本武尊(ヤマトタケルノミコト)。建部大社。建部明神。
建部綾足
たけべあやたり 【建部綾足】
(1719-1774) 江戸中期の国学者・読本作者・俳人・文人画家。俳号は涼袋・都因,画号は寒葉斎など。弘前の人。賀茂真淵に師事し,片歌(カタウタ)を唱導する。読本の先駆的作品「本朝水滸伝」「西山物語」を著す。俳諧は伊勢派の平明調を重んじた。
建部賢弘
たけべかたひろ 【建部賢弘】
(1664-1739) 江戸中期の数学者。江戸の生まれ。関孝和の弟子として,その解説書を多数著す。円理・累約術に優れた業績を残し,一一桁の三角関数表を作成。
建部遯吾
たけべとんご 【建部遯吾】
(1871-1945) 社会学者。新潟県生まれ。コントの影響のもとに独自の社会学体系を樹立。東大社会学初代教授。退職後貴族院議員。
建都
けんと [1] 【建都】
首都を建設すること。
建長
けんちょう ケンチヤウ 【建長】
年号(1249.3.18-1256.10.5)。宝治の後,康元の前。後深草天皇の代。
建長寺
けんちょうじ ケンチヤウ― 【建長寺】
鎌倉市山ノ内にある臨済宗建長寺派の本山。山号は巨福山(コフクザン)。1253年北条時頼の創建。開山は蘭渓道隆(ランケイドウリユウ)。鎌倉五山の第一に列し,円覚寺とともに関東禅寺の中心。
建長寺船
けんちょうじぶね ケンチヤウ― [6] 【建長寺船】
建長寺再建の費用を調達するため,1325年鎌倉幕府の公認と保護をうけて元に派遣された貿易船。
建除
けんじょ [1] 【建除】
古代中国で,北斗七星のさす方角を月ごとに配置した一二の語。のちに暦法にとりいれられ十二支に付して日々の吉凶を示すようになった。除・危・定・執・成・開を吉とし,建・破・平・収・満・閉を凶とする。建除十二神。建除十二辰。十二直。十二客。
建除家
けんじょか [0] 【建除家】
建除を占って日取りの吉凶を判定する人。
建[献]策する
けんさく【建[献]策する】
suggest a plan.→英和
廻し
もとおし モトホシ 【回し・廻し】
〔動詞「回(モトオ)す」の連用形から〕
(1)襟もとをしめたり広げたりする,紐(ヒモ)に通した金具。「皆水干装束にて,―を解きて押し入れ/今昔 23」
(2)「もとおり{(3)}」に同じ。[節用集(文明本)]
廻し
まわし マハシ [0] 【回し・廻し】
(1)まわすこと。まわすもの。「―読み」「ねじ―」
(2)順に送ること。次に送ること。「たらい―」「随意講の―始まれり/咄本・醒睡笑」
(3)順に移すこと。「来月―」「翌月―」
(4)巻きつけるようにして身に着けるもの。
(ア)下帯。ふんどし。
(イ)力士が相撲をとるときにつけるふんどし。しめこみ。また,化粧まわし。
(5)「二重回し」に同じ。
(6)金銭をうまく運用すること。また,やり繰り。「米の売様,金銀の―をだに心得たらば/仮名草子・浮世物語」
(7)遊女が,数人の客をかけもちしてとること。
(8)「回し方」に同じ。
(9)上方で,白人(ハクジン){(2)
(ア)}の元締め。「早偲ばしく詞残して,―が方へ走り行/浮世草子・禁短気」
廻す
もとお・す モトホス 【回す・廻す】 (動サ四)
めぐらす。まわす。「即ち火を以ちて其の野を―・し焼きき/古事記(上訓)」
廻す
まわ・す マハス [0] 【回す・廻す】 (動サ五[四])
(1)物体がある点や軸を中心に回転するようにする。
〔回転運動の軸と物体の中心とが離れている場合は「回らせる」と言う〕
「ラジオのつまみを―・す」「こまを―・す」「暑いので扇風機を―・す」「舟を海中にまかり入りぬべく吹き―・して/竹取」
(2)物のまわりを囲むようにさせる。「ロープを二重に―・す」「石塀を―・したお屋敷」
(3)順に移動させる。次に送る。「伝票を経理部へ―・す」「奉賀帳を―・す」「回文ヲ―・ス/日葡」
(4)別の所に移す。必要な所にさし向ける。「大阪支店の在庫を―・してもらう」「車を玄関へ―・してくれ」「忙しいので五人ほど―・してほしい」
(5)ある立場・位置をとらせる。「補欠に―・す」「敵に―・す」「向こうに―・す」
(6)はたらきが及ぶようにする。「手を―・す」
(7)資金を運用する。「一〇〇〇万円を年六パーセントで―・す」
(8)他人を,自分の意のままに従わせる。「親父さま,うちの今(イマ)(=妾ノ名)めに―・されて/浄瑠璃・卯月の潤色(中)」
(9)動詞の連用形に付いて,複合動詞をつくる。
(ア)すみずみまで…する,順々に…するなどの意を表す。「ながめ―・す」「思い―・す」「使い―・す」
(イ)さんざん…するの意を表す。「女を追い―・す」「刑事につけ―・された」「機械をいじくり―・す」
(ウ)意のままに,または巧みに…するの意を表す。「家計を―・す」
〔「回る」に対する他動詞〕
[可能] まわせる
[慣用] 気を―・手を―・向こうに―・目を―
廻む
た・む 【回む・廻む】 (動マ上二)
めぐる。まわる。まがる。「沖つ鳥鴨といふ舟は也良の崎―・みて漕ぎ来と聞え来ぬかも/万葉 3867」
廻らす
めぐら・す [0][3] 【巡らす・回らす・廻らす】 (動サ五[四])
(1)周りを囲むようにする。取り巻かせる。「塀を―・す」「紅白の幕を―・す」
(2)輪を描くように動かす。「首(コウベ)を―・す」
(3)種々の方面から考える。思案する。「思いを―・す」「策を―・す」
(4)回転させる。まわす。「車は輪を―・す事あたはず/平家 11」
(5)(文書・口頭などで)順に知らせる。「堂の飾り,仏の御具など―・し仰せらる/源氏(松風)」
(6)時を経過させる。「時剋を―・さず,夜中に院の御所に押よせ/保元(上)」
〔「巡る」に対する他動詞〕
[可能] めぐらせる
廻り
めぐり [0] 【巡り・回り・廻り】
(1)物のまわりをめぐること。順に従ってまわること。「血の―が悪い」「名所―」
(2)周囲。まわり。「―に低き鉄欄干をつくり/文づかひ(鴎外)」
(3)近所。付近。あたり。「御簾の有様よりはじめ,―まで世の常ならず珍かなる/栄花(音楽)」
(4)「御廻(オメグリ)」に同じ。
廻り
もとおり モトホリ 【回り・廻り】
〔動詞「回(モトオ)る」の連用形から〕
(1)まわること。めぐること。
(2)まわり。めぐり。へり。「大殿のこの―の雪な踏みそね/万葉 4228」
(3)鷹狩りの鷹の足を結わえるひもにつける金具。もとおし。[和名抄]
廻り
まわり マハリ 【回り・廻り・周り】
■一■ [0] (名)
(1)まわること。また,まわり方。回転。《回・廻》「前―」「小―がきく」「大―する」
(2)ある範囲に行き渡ること。広がること。《回・廻》「火の―が速い」
(3)順に移って行くこと。《回・廻》「得意先―」
(4)周囲。へり。ぐるり。「池の―」「焚火の―に集まる」
(5)付近。近辺。あたり。「―の人の意見をきく」「家の―にはまだ自然が残っている」
(6)ある地点を通って行くこと。また,直接行かないで,別の地点を通ること。《回・廻》「遠―」「北極―」「夫(ソレ)ぢや大変な―だぜ/其面影(四迷)」
(7)それに関連のある事柄。《回・廻》「水―」「足―」
(8)〔もと女房詞〕
飯の菜(サイ)。「お―」
■二■ (接尾)
助数詞。《回・廻》
(1)まわる回数を数えるのに用いる。「時計の短針は二四時間で二―する」
(2)十二支が一巡する12年を単位とした差がある意を表す。「彼は僕より一―下だ」
(3)物事の大きさや程度に段階的な差がある意を表す。「一―小さいサイズはありませんか」「人間のスケールが一―も二―も違う」
廻る
みる 【廻る】 (動マ上一)
めぐる。巡回する。「打ち〈みる〉島の埼埼,かき〈みる〉磯の埼落ちず/古事記(上)」
廻る
もとお・る モトホル 【回る・廻る】 (動ラ四)
(1)同じ場所をぐるぐるまわる。徘徊(ハイカイ)する。もとおろう。たもとおる。「細螺(シタダミ)の,い這ひ―・り,撃ちてし止まむ/古事記(中)」
(2)物事が思うように運ぶ。自由になる。「口が―・らずとも,間をおいて聞かせられい/狂言・魚説経」
廻る
めぐ・る [0] 【巡る・回る・廻る】 (動ラ五[四])
(1)物の周囲をたどって進む。「池を―・る」
(2)一定の経路に従って進んでもとに戻る。「血液が体内を―・る」「季節が―・る」
(3)あちらこちらと移り動く。「秘湯を―・る旅」「をみなへし咲きたる野辺を行き―・り/万葉 3944」
(4)物のまわりを取り囲む。「池を―・る小道」「本堂を―・る廊下」
(5)ある事を中心としてつながり合う。「入札を―・る疑惑」「賛否を―・って議論が白熱する」
(6)回転する。「思ふやうに―・りて,水を汲み入るる事/徒然 51」
(7)輪廻(リンネ)する。「六道四生に―・る事もまた,財を貪るに依りて有る事也/今昔 4」
(8)生き長らえる。「我かくて憂き世の中に―・るとも/源氏(手習)」
(9)時がたつ。「雲の上に千代を―・らむ初めとて/増鏡(さしぐし)」
〔「巡らす」に対する自動詞〕
廻る
まわ・る マハル [0] 【回る・廻る】 (動ラ五[四])
(1)物体が,ある点や軸を中心にして,円形の軌跡を描くように動く。回転する。「風車(カザグルマ)がくるくる―・る」「扇風機が―・っている」
(2)物の周囲に沿って円を描くように動く。縁を伝う。「地球は太陽のまわりを―・っている」「風が西から北へ―・る」
(3)何か所かを順に移動して,出発点に戻る。また,順に従って移る。「ヨーロッパ五か国を―・る」「回覧板が―・る」「書類が経理課に―・る」「汝は洛中を―・り隠れもなき鰯売り/御伽草子・猿源氏」
(4)遠回りの道をとって行く。「急がば―・れ」「橋へ―・れば人が知る/閑吟集」
(5)直接行かないで別の所に寄る。「得意先を―・ってから会社に行く」「帰りに図書館に―・る」
(6)別の位置・立場に移る。「裏方に―・る」「敵に―・る」
(7)番・時期などが順に移る。「掃除当番が―・ってくる」
(8)ある範囲に行き渡る。広がる。「毒が―・る」「手が―・る」
(9)十分にはたらく。「舌が―・らない」「知恵が―・る」
(10)(時計の針が通り過ぎることから)その時刻を過ぎる。「五時を―・る」
(11)資金が利息を生む。「五分(ブ)で―・る」
(12)やり繰りができる。「―・らぬ暮し常なれど/人情本・梅児誉美 4」
(13)遊里で,遊女などが客の気に入るように努める。「さのみ物もつかはぬ男に―・りておもしろがるに/浮世草子・置土産 5」
(14)動詞の連用形の下に付いて,そのあたりを…しながら移動する,…をして歩くなどの意を表す。「うわさを触れ―・る」「探し―・る」
〔「回す」に対する自動詞〕
[可能] まわれる
[慣用] 気が―・手が―・手が後ろに―・目が―・焼きが―/首が回らない・付けが回って来る
廻ろふ
もとおろ∘う モトホロフ 【回ろふ・廻ろふ】 (連語)
〔動詞「もとおる」に継続を表す助動詞「ふ」の付いた「もとおらふ」の転〕
まわりまわる。もとおる。「神風の伊勢の海の,大石に這ひ―∘ふ細螺(シタダミ)の/古事記(中)」
廻向
えこう ヱカウ [1] 【回向・廻向】 (名)スル
〔仏〕
(1)自己が行なった修行や造塔・布施などの善行の結果を,自己や他者の成仏や利益(リヤク)などのために差し向けること。
(2)死者の成仏を祈って供養を行うこと。「親戚一同で―する」
(3)浄土真宗で,阿弥陀仏の本願の力によって浄土に往生し,またこの世に戻って人々を救済すること。前者を往相廻向,後者を還相(ゲンソウ)廻向という。
(4)寺へ寄進すること。
(5)回向文(エコウモン)を唱えること。また,その文。
廻国
かいこく クワイ― [0][1] 【回国・廻国】 (名)スル
(1)諸国をめぐり歩くこと。「六十余州を―して/草枕(漱石)」
(2)「回国巡礼」の略。
廻国雑記
かいこくざっき クワイコク― 【廻国雑記】
紀行。五巻。道興准后作。1487年頃成立。東国・奥州一円の名所・歌枕を,和歌・連歌・漢詩などを折り込んだ擬古文で綴ったもの。
廻報
かいほう クワイ― [0] 【回報・廻報】
(1)人々の間を次々とまわして読ませる文書。回状。回章。
(2)手紙の返事。返信。
廻廊
かいろう クワイラウ [0] 【回廊・廻廊】
宮殿・寺院などで,建物・庭などの周囲をとりまいている長く折れ曲がった廊下。
廻文
かいもん クワイ― [0] 【回文・廻文】
⇒かいぶん(回文)(1)
廻文
かいぶん クワイ― [0] 【回文・廻文】
(1)「回状{(1)}」に同じ。かいもん。「―を以つて,東八箇国をふれまはるに/太平記 31」
(2)上から読んでも下から読んでも同文・同文句になるように書かれた文。また,回文歌・回文狂歌・回文俳諧など。例「をしめどもついにいつもとゆくはるはくゆともついにいつもとめじを」「竹屋が焼けた」の類。まわしぶみ。
廻旋
かいせん クワイ― [0] 【回旋・廻旋】 (名)スル
(1)ぐるぐるまわること。「(羅針盤ノ)針が―すると/竜動鬼談(勤)」
(2)植物の茎が支柱に巻きつきながら伸びていくこと。右巻き(オニドコロなど)と左巻き(アサガオなど)がある。
廻流
かいりゅう クワイリウ [0] 【回流・廻流】 (名)スル
めぐって流れること。また,その流れ。
廻漕
かいそう クワイサウ [0] 【廻漕・回漕】 (名)スル
船舶で旅客や貨物を運ぶこと。「大阪へ米を―する」
→廻船
廻漕問屋
かいそうどんや クワイサウ― [5] 【廻漕問屋】
⇒廻船問屋(カイセンドンヤ)
廻瀾
かいらん クワイ― [0] 【回瀾・廻瀾】
逆巻く大波。
廻状
かいじょう クワイジヤウ [0] 【回状・廻状】
(1)二人以上を宛名人とし,回覧にする文書。「所�廻如�件」で終わり,年月日を書き,最後は差出人の所へ戻る。まわしぶみ。めぐらしぶみ。回文。回章。回書。
(2)江戸時代に,領主が年貢の取り立てや夫役などの用件を通達するために村々へまわした書状。
廻立殿
かいりゅうでん クワイリフ― 【廻立殿】
大嘗宮(ダイジヨウキユウ)の一部。大嘗会の際に,天皇が斎戒沐浴(モクヨク)して祭服に着替え,悠紀殿(ユキデン)の神事が終わって,再び沐浴して装束を改める所。
廻章
かいしょう クワイシヤウ [0] 【回章・廻章】
(1)「回状{(1)}」に同じ。
(2)返書。回書。[運歩色葉集]
廻米
かいまい クワイ― [0] 【廻米・回米】
江戸時代,幕府・諸藩が年貢米を主に江戸・大坂に廻漕(カイソウ)したこと。また,その米。
廻航
かいこう クワイカウ [0] 【回航・廻航】 (名)スル
(1)船をある港から他の港まで航行させること。「佐世保に向ひ―することに決定した/此一戦(広徳)」
(2)各地を巡る航海。
廻船
かいせん クワイ― [0] 【廻船・回船】
国内沿岸の物資輸送に従事する荷船。主に商船。商品流通の活発化に伴い中世後期以来発達し,江戸時代にはいると江戸・大坂の二大中央市場と諸国を結ぶ全国的な航路に就航して経済発展に寄与した。
廻船問屋
かいせんどんや クワイ― [5] 【廻船問屋】
近世,海運業者と荷送り人との間に立って,貨物運送の周旋をした店。廻漕問屋。廻漕店。
廻船式目
かいせんしきもく クワイ― [6] 【廻船式目】
室町末期,海運業者仲間の慣習法を成文化した日本最古の海商法を明治以降呼ぶ語。当時は「廻船大法」「廻船法度」などと称した。全三一箇条から成るが,他に後世の追加がある。海難救助・船荷の損害賠償など多岐にわたる規定からなり,後世の海商法の範となった。
廻覧
かいらん クワイ― [0] 【回覧・廻覧】 (名)スル
(1)書類や本などを順にまわして見ること。「文集を―する」
(2)諸方を見物してまわること。[節用集(文明本)]
廻転
かいてん クワイ― [0] 【回転・廻転】 (名)スル
(1)ぐるぐる回ること。「歯車が―する」
(2)平面上の図形がその各点の相互の位置関係を変えずに一点を中心として一定の角度だけ回ること。また,空間の図形や物体がその各点の相互の位置関係を変えずに一点または直線のまわりに一定の角度だけ回ること。あるいは,回り続けること。
(3)商品が売れて,投資と資金の回収を繰り返すこと。「資金の―を速くする」「―資金」
廻送
かいそう クワイ― [0] 【回送・廻送】 (名)スル
(1)郵便物など送られてきたものを,また他へ送ること。「転居先へ手紙を―する」
(2)電車・自動車などを,空車のまま他へ送ること。「―車」「車庫へ―する」
廻附
かいふ クワイ― [1][0] 【回付・廻附】 (名)スル
書類などをまわすこと。送り届けること。「稟議書(リンギシヨ)を―する」
廻風
かいふう クワイ― 【回風・廻風】
つむじ風。旋風。[日葡]
廿日市
はつかいち 【廿日市】
広島県南西部,広島湾に面する市。もと山陽道の宿場町・市場町。木工業が盛ん。
弁
べん [1] 【弁(瓣)】
(1)花びら。花弁。「五―の椿」
(2)「弁膜」に同じ。
(3)管などを流れる気体や液体の出入りや流れの方向を調節する装置。バルブ。
弁
べん【弁】
(1)[話すこと]speech;→英和
[なまり]a dialect;→英和
<with> an <Osaka> accent.→英和
(2)[花の]a petal;→英和
a valve (バルブ).→英和
〜が立つ be eloquent.
弁
べん [1] 【弁(辯)】
(1)話すこと。説明すること。また,話しぶり。「立候補の―」「気障(キザ)な―を揮(フル)ひながら/社会百面相(魯庵)」
(2)地方名のあとに付けて,その地方独特の言葉遣いであることを表す。「津軽―」
弁
べん [1] 【弁(辨)】
⇒弁官(ベンカン)
弁え
わきまえ ワキマヘ [0][3] 【弁え】
〔「わきまえる」の連用形から〕
(1)区別。弁別。識別。「前後の―もなく」「そのぐらいの―はある」
(2)つぐない。弁済。弁償。「おのれが金千両を負ひ給へり。その―してこそ出で給はめ/宇治拾遺 1」
弁えのある
わきまえ【弁えのある(ない)】
sensible (thoughtless,reckless).→英和
前後の〜もなく recklessly.→英和
弁える
わきま・える ワキマヘル [4][3] 【弁える】 (動ア下一)[文]ハ下二 わきま・ふ
(1)物事の区別や善悪の区別をする。「ことの善悪を―・えなければならない」
(2)人としての道理を承知している。「礼儀を―・える」「場所柄を―・える」
(3)つぐなう。弁償する。「彼の母の借れる所の稲を員(カズ)の如く―・へて/今昔 20」
(4)調達する。「十八軒の飛脚宿から―・へ/浄瑠璃・冥途の飛脚(上)」
弁える
わきまえる【弁える】
[見分ける]see the difference <between> ;→英和
[心得る]know;→英和
bear[keep]in mind.時を弁えぬ untimely <joke> .→英和
弁じる
べん・じる [3][0] 【弁(辯・辨)じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「弁ずる」の上一段化〕
「弁ずる」に同じ。「一席―・じる」「黒白(コクビヤク)を―・じる」
弁じる
べんじる【弁じる】
(1)[見分ける]discern.→英和
(2)[処理する]do.→英和
(3)[話す]speak;→英和
explain.→英和
弁じ付ける
べんじつ・ける [5] 【弁じ付ける】 (動カ下一)
一方的に続けざまに言い立てる。まくしたてる。「お嶺が攻鼓(セメヅツミ)を打つやうに―・けるを/社会百面相(魯庵)」
弁じ立てる
べんじた・てる [5] 【弁じ立てる】 (動タ下一)
さかんに述べる。「無差別幕(ノベツマク)なしに―・てる/社会百面相(魯庵)」
弁ずる
べん・ずる [3][0] 【弁(辨)ずる】 (動サ変)[文]サ変 べん・ず
(1)区別する。弁別する。「黒白(コクビヤク)を―・ずる」「物事のよしあしを―・ずる能力」「東西を―・ぜず」「永遠の利害を―・ずるの明(メイ)あるが故に/福翁百話(諭吉)」
(2)ものごとをうまく処理する。すませる。「多々(タタ)益々(マスマス)―・ず」
弁ずる
べん・ずる [3][0] 【弁(辯)ずる】 (動サ変)[文]サ変 べん・ず
(1)意見を述べる。言う。「滔々(トウトウ)と―・ずる」「これについて一席―・じておきたい」
(2)言いわけをする。弁明する。「友人のために―・ずる」
弁ふ
わきま・う ワキマフ 【弁ふ】 (動ハ下二)
⇒わきまえる
弁事
べんじ [1] 【弁事】
事務を取り扱うこと。また,その人。
弁事
ばんず [1] 【弁事】
禅宗で,雑務に使う者の総称。べんじ。
弁償
べんしょう【弁償】
reparation;→英和
compensation.〜する pay[make up]for.⇒賠償.
弁償
べんしょう [0] 【弁償】 (名)スル
他人に与えた損害を金や品物でつぐなうこと。「なくした本を―する」
弁内侍
べんのないし 【弁内侍】
鎌倉中期の歌人。藤原信実(ノブザネ)の女(ムスメ)。後深草天皇に出仕。晩年,出家した。「続後撰和歌集」以下の勅撰集に四五首入集。日記「弁内侍日記」がある。生没年未詳。
弁内侍日記
べんのないしにっき 【弁内侍日記】
日記。二巻。弁内侍作。後深草天皇に仕えた作者が,1246年から52年に至る宮中生活を,自作歌を交えつつ記したもの。後深草院弁内侍集。弁内侍寛元記。
弁円
べんえん ベンヱン 【弁円】
(1202-1280) 鎌倉時代の臨済宗の僧。諱(イミナ)は円爾(エンニ)。諡号(シゴウ)は聖一国師。駿河の人。1235年宋に渡り,帰国後は九州に禅法を広め,藤原道家の招きで上洛して東福寺開山となる。鎌倉の寿福寺,京都の建仁寺に歴住。東福寺派の祖。
弁別
わいだめ 【弁別・分別】
〔古くは「わいため」〕
けじめ。区別。差別。「老若男女の―なく/安愚楽鍋(魯文)」「神物官物,また,未だ―せず/古語拾遺」
弁別
べんべつ [0] 【弁別】 (名)スル
違いをわきまえて区別すること。識別。「色の違いを―する」
弁別
べんべつ【弁別】
⇒識別.
弁別む
わいだ・む 【弁別む】 (動マ下二)
〔古くは「わいたむ」〕
「わきたむ」の転。「賢き事をも学びたる者が,など是ほどの事―・めぬぞ/読本・雨月(蛇性の婬)」
弁別む
わきた・む 【弁別む・分別む】 (動マ下二)
〔後世「わきだむ」「わいだむ」とも〕
(1)弁別する。わきまえる。「親ら罪無きことを―・め/日本書紀(応神訓)」
(2)弁償する。「千両が万両もきつと―・め申すべし/浄瑠璃・日本西王母」
弁別的特徴
べんべつてきとくちょう [0] 【弁別的特徴】
〔distinctive features〕
音素をさらに解析して得られた,知的意味の区別に有意な究極の音的構成要素。ヤコブソンらによれば一二の素性(ソセイ)によってすべての言語の音素が記述できるという。弁別素性(ソセイ)。示差(シサ)的特徴。
⇔余剰(ヨジヨウ)的特徴
弁別閾
べんべついき [4] 【弁別閾】
〔心〕 感覚上,同種の刺激の相違を感知しうるのに必要な最小の刺激差。丁度可知差異。
→閾
弁務
べんむ [1] 【弁務】
職務を遂行すること。
弁務官
べんむかん【弁務官】
a commissioner.→英和
‖高等弁務官 a high commissioner.
弁務官
べんむかん [3] 【弁務官】
保護国・植民地などに派遣され,その地の政治・外交などを指導する官吏。
弁口
べんこう [0] 【弁口】
口のきき方。言い方。しゃべり方。また,口のきき方がうまいこと。
弁士
べんし【弁士】
a speaker;→英和
an orator.→英和
弁士
べんし [1] 【弁士】
(1)弁舌の巧みな人。話のうまい人。
(2)講演・演説などをする人。「選挙運動の応援―」
(3)無声映画を上映しながら,その内容を語りで表現するのを業とした人。活弁。
弁天
べんてん [0] 【弁天】
(1)「弁才天」の略。「―さま」
(2)転じて,美人。
弁天
べんてん【弁天】
Benten;the goddess of fortune.
弁天娘
べんてんむすめ [5] 【弁天娘】
弁天のように美しい娘。
弁天小僧
べんてんこぞう 【弁天小僧】
河竹黙阿弥作の歌舞伎「青砥稿花紅彩画(アオトゾウシハナノニシキエ)」中の人物。名は菊之助。白浪五人男の一人。浜松屋での女装でのゆすり,極楽寺山門での立ち腹が見せ場。
弁天島
べんてんじま 【弁天島】
静岡県,浜名湖南端にある島。大小七つの小島から成り,観光・遊覧地。東海道新幹線・東海道本線・国道一号が通る。
弁官
おおともいのつかさ オホトモヒ― 【弁官】
⇒べんかん(弁官)
弁官
べんかん [0] 【弁官】
律令制において,太政官を構成する機構の一。太政官とその管轄下の諸官司・諸国とを結んでその行政指揮運営の実際をつかさどった。左弁官・右弁官に分かれ,それぞれ大中少の弁(おおともい)があった。おおともいのつかさ。
弁巧
べんこう [0] 【弁巧】
言い回しの巧みなこと。口先のうまいこと。「―に載せられて/鉄仮面(涙香)」
弁当
べんとう [3] 【弁当】
(1)容器に入れて携え,外出先で食べる食べ物。
(2)外出先や会議の席などで,取り寄せて食べる食事。「参会者に―を出す」
弁当
べんとう【弁当】
a <picnic,box> lunch.→英和
弁当代
べんとうだい [0] 【弁当代】
外出先で食事をするためのお金。また,その程度の少額のお金。小遣い銭。
弁当箱
べんとうばこ [3] 【弁当箱】
弁当を入れる容器。
弁慶
べんけい 【弁慶】
(1)(?-1189) 平安末・鎌倉初期の僧。「吾妻鏡」「義経記」などの伝えるところによれば,熊野の別当の子で比叡山西塔で修行し武蔵坊と称して武勇を好んだ。のち,源義経に仕えた。義経の奥州落ちに従い,安宅関,衣川の合戦などでの武勇は能・歌舞伎などに多く脚色された。
(2)〔弁慶が強かったところから〕
強いもの,強がる者のたとえ。「内―」
(3)〔弁慶が七つ道具を背負った姿,あるいは体中に矢を受けた姿になぞらえていう〕
竹筒に穴をあけ,その穴に勝手道具や団扇などを差すようにしたもの。また,花かんざしなどを差しておく藁(ワラ)を束ねたものにもいう。
(4)たいこもち。幇間(ホウカン)。「判官(キヤク)へいろ��と讒(コミズ)をいうて,ほかへ導く―衆も有よし/洒落本・秘事真告」
(5)「弁慶縞」の略。
弁慶の泣き所
べんけい【弁慶の泣き所】
an Achilles' heel.弁慶縞 checks; <米> checkers.
弁慶上使
べんけいじょうし 【弁慶上使】
人形浄瑠璃「御所桜堀川夜討」三段目の切の通称。弁慶が義経の正妻京(卿)の君の首受け取りの上使となり,わが娘信夫(シノブ)を身代わりとする節。
弁慶縞
べんけいじま [0] 【弁慶縞】
縞柄の一。茶と紺など二色の色糸をたて・よこ双方に用いて同じ幅の碁盤模様に織ったもの。弁慶格子。弁慶。
→格子縞
弁慶草
べんけいそう [0] 【弁慶草】
ベンケイソウ科の多年草。山野に自生し,栽培もされる。全体に多肉質で白緑色。茎は高さ約50センチメートルで,楕円形の葉を対生。夏,茎頂に淡紅色の小花多数が散房状につく。古名イキクサ。[季]秋。《雨つよし―も土に伏し/杉田久女》
弁慶草[図]
弁慶草
べんけいそう【弁慶草】
《植》an orpin(e).
弁慶草科
べんけいそうか [0] 【弁慶草科】
双子葉植物離弁花類の一科。世界に三五属一三〇〇種あり,ほとんど多年草。乾燥地帯や岩上に生育し,葉は多肉質でしばしば無性生殖を行う。コモチマンネングサ・イワレンゲ・ミセバヤ・カランコエなど。
弁慶蟹
べんけいがに [3] 【弁慶蟹】
カニの一種。甲はほぼ四角形で幅約3センチメートル。鋏脚と甲の前半分は赤みがかるが残りは青黒色。河口付近の湿地などにすむ。本州中部以南に分布。
弁才
べんさい [0] 【弁才】
〔「べんざい」とも〕
弁舌の才能。うまく話す能力。
弁才
べざい [0] 【弁才・弁財】
「弁才船(ベザイセン)」の略。
弁才
べんざい [0] 【弁才・弁財】
「べざいせん(弁財船)」に同じ。
弁才天
べざいてん 【弁才天】
⇒べんざいてん(弁才天)
弁才天
べんざいてん 【弁才天・弁財天】
〔仏〕
〔梵 Sarasvatī〕
元来,インドの河神で,音楽・智恵・財物の神として吉祥天とともに広く信仰された女神。仏教にも取り入れられたが,吉祥天と同一視されるようになった。八本の手で各種の武具を持つ像もあるが,鎌倉時代には二手で琵琶を持つ女神像が一般化した。日本では七福神の一人として民衆の信仰を集めてきた。弁天。べざいてん。
弁才天[図]
弁才船
べざいせん [0] 【弁才船・弁財船】
和船の一。江戸時代,海運の隆盛に対応して全国的に活躍し,俗に千石船と呼ばれた典型的和船。船首形状や垣立(カキタツ)に特徴があり,一本マストに横帆一枚ながら帆走性能・経済性にすぐれた。菱垣(ヒガキ)廻船・樽(タル)廻船・北前船などもすべてこの形式を用いた。べざいぶね。べんざいせん。
弁明
べんめい [0] 【弁明】 (名)スル
(1)自分の言行などを説明し,相手の理解を求めること。弁解。釈明。「自分のとった態度について―する」
(2)説明を加えて事理を明らかにすること。「その画工の技巧を―したり/即興詩人(鴎外)」
弁明
べんめい【弁明】
(an) explanation;an excuse.→英和
〜する explain (oneself);→英和
defend.→英和
〜を求める demand an explanation.⇒弁解,弁護.‖弁明書 a written explanation.
弁済
べんさい [0] 【弁済】 (名)スル
(1)借りていた金品を返すこと。
(2)〔法〕 債務者が債務の内容である給付を実現し債務を消滅させること。「債務を―する」「―能力」
→履行(2)
弁済
べんさい【弁済】
payment <of debts> .→英和
〜する pay back;repay;→英和
settle <a debt> .→英和
弁済使
べんざいし [3] 【弁済使】
九〜一〇世紀,中央に送る調庸の管理および中央への貢上折衝のために受領(ズリヨウ)が私的に置いた機関。貢調庸の有名無実化の原因として禁止されたが効を奏さなかった。
弁理
べんり [1] 【弁理】 (名)スル
物事を判断し処理すること。「事務を―する,また精細なるを要す/西国立志編(正直)」
弁理士
べんりし【弁理士】
<米> a patent attorney; <英> a patent solicitor.
弁理士
べんりし [3] 【弁理士】
弁理士法に基づき,特許・意匠・商標などに関する手続きの代理や鑑定を行う者。
弁甲材
べんこうざい ベンカフ― [3] 【弁甲材】
木造船用材。杉丸太を太鼓落としに削(ハツ)ったもの。宮崎県の飫肥(オビ)杉が有名。
弁疏
べんそ [1] 【弁疏】 (名)スル
言い開きをすること。いいわけ。弁解。「汗を拭(ヌグ)ひつつ―せり/火の柱(尚江)」
弁知
べんち [1] 【弁知】 (名)スル
道理をわきまえ,分別のあること。「道義をしも―したれば/小説神髄(逍遥)」
弁神論
べんしんろん [3] 【弁神論】
⇒神義論(シンギロン)
弁者
べんしゃ [1] 【弁者】
〔「べんじゃ」とも〕
弁舌の巧みな者。
弁膜
べんまく [0][1] 【弁膜】
心臓・静脈・リンパ管などの内部にあって,弁としての機能を果たす膜。血液・リンパ液の逆流を防ぐ働きをする。
弁膜
べんまく【弁膜】
《解》a valve.→英和
弁舌
べんぜつ [0] 【弁舌】
ものを言うこと。また,ものの言い方。「―さわやか」「―を振るう」
弁舌
べんぜつ【弁舌】
eloquence;speech.→英和
〜さわやかに eloquently;→英和
fluently.→英和
‖弁舌家 an orator.
弁解
べんかい【弁解】
(an) explanation;an excuse.→英和
〜する explain;→英和
excuse oneself <for> ;make an excuse <for> .〜の余地のない inexcusable.→英和
弁解
べんかい [0] 【弁解】 (名)スル
言いわけをすること。言いわけ。「いまさら―してもはじまらない」「―の余地はない」
弁証
べんしょう [0] 【弁証】 (名)スル
ある事柄を論じて証明すること。また,弁別して証明すること。論証。
弁証学
べんしょうがく [3] 【弁証学】
〔(ラテン) dialectica〕
古代末期から中世にかけて研究・教育された自由学芸の一。正しく推論し,議論するための学問。伝統的論理学はこの学科に該当する。弁証術。
弁証法
べんしょうほう【弁証法】
dialectics.弁証法的唯物論 dialectical materialism.
弁証法
べんしょうほう [0] 【弁証法】
〔(ギリシヤ) dialektikē; (ドイツ) Dialektik〕
(1)古代ギリシャで,対話などを通して事物の真の認識とイデアに到達する,ソクラテス・プラトンにみられる仮説演繹的方法(問答法)をいう。アリストテレスでは,確からしいが真理とはいえない命題を前提とする推理をさし,真なる学問的論証と区別される。
(2)カントでは,経験による裏付けのない不確実な推理を意味し,それを純粋理性の誤用に基づく仮象の論理学ととらえる。
(3)矛盾を含む否定性に積極的意味を見いだすヘーゲルでは,有限なものが自己自身のうちに自己との対立・矛盾を生み出し,それを止揚することで高次なものへ発展する思考および存在を貫く運動の論理をさす。それは思考と存在との根源的な同一性であるイデーの自己展開ととらえられる。ヘーゲル弁証法。
(4)マルクス・エンゲルスでは,イデーを展開の主体とするヘーゲル弁証法の観念論を批判し,自然・社会および思惟の一般的運動法則についての科学とした。
弁証法的唯物論
べんしょうほうてきゆいぶつろん [12] 【弁証法的唯物論】
〔(ドイツ) dialektischer Materialismus〕
マルクスとエンゲルスにより創出され,レーニンらによって発展させられた唯物論。形而上学的・機械的見方に対し弁証法的であり,観念論に対し唯物論的である。世界は全体として統一をもちながら相互に連関し発展する物質であり,思考や意識もその物質の模写の過程であるとする。弁証法的唯物論が歴史の発展についての見方に適用されて唯物史観となる。
弁証法的論理学
べんしょうほうてきろんりがく [11] 【弁証法的論理学】
〔dialectical logic〕
アリストテレス以来の形式論理学に対して,ヘーゲル・マルクスの弁証法を論理学として扱ったもの。事物や思考の運動,発展の一般的な法則を対象とする。
弁証法神学
べんしょうほうしんがく [7] 【弁証法神学】
〔(ドイツ) dialektische Theologie〕
第一次大戦後,ドイツのカール=バルトらが起こした神学運動。神と人間との間の根本的断絶を強調し,この断絶は聴聞者における神の言葉への信仰によってのみ弁証法的に克服されると説く。従来の自由主義神学を批判し,宗教改革的伝統(特にカルビニズム)への回帰を主張。危機神学。
弁説
べんぜつ [0] 【弁説】
物事の是非を分けて説き明かすこと。
弁論
べんろん【弁論】
a speech;→英和
an argument;→英和
a discussion;→英和
a debate;→英和
pleading.→英和
〜する discuss;→英和
argue;→英和
plead.→英和
‖弁論大会 a speech[an oratorical]contest.弁論部 a debating society[club].
弁論
べんろん [0] 【弁論】 (名)スル
(1)人々の前で意見を述べて論ずること。「―大会」
(2)互いに論じ合うこと。「何ぞ喋々―するを得んや/世路日記(香水)」
(3)公判における訴訟当事者の陳述。また,公判手続全体をもいう。
→口頭弁論
→最終弁論
弁論主義
べんろんしゅぎ [5] 【弁論主義】
訴訟法上,弁論のための訴訟資料の収集を当事者の権能かつ責任であるとする原則。
→当事者主義
弁論能力
べんろんのうりょく [5] 【弁論能力】
訴訟手続に参与して,陳述・尋問を行うために必要な資格。
弁識
べんしき [0] 【弁識】 (名)スル
わきまえ知ること。識別。「吾人智力の―する能はざる所/明六雑誌 25」
弁護
べんご [1] 【弁護】 (名)スル
その人のために申し開きをして,その立場を護ること。その人の利益となることを主張して助けること。「無実を信じて―(を)する」
弁護
べんご【弁護】
defense;→英和
justification.〜する plead;→英和
defend;→英和
speak for <a person> ;justify.→英和
‖弁護団 the defense counsel.
弁護人
べんごにん [0] 【弁護人】
刑事訴訟において,被疑者・被告人の利益を保護する補助者で,その弁護を担当する者。原則として弁護士の中から選任される。
弁護士
べんごし【弁護士】
a lawyer;→英和
<英> a barrister.→英和
〜の資格を取る be admitted[called]to the bar.→英和
〜を開業する practice law.
弁護士
べんごし [3] 【弁護士】
当事者その他関係人の依頼または官公署の委嘱によって,訴訟事件・非訟事件・行政庁に対する不服申し立て事件に関する行為,その他一般の法律事務を行うことを職務とする者。弁護士法に定める一定の資格を有し,日本弁護士連合会の備える弁護士名簿に登録されなければならない。
弁護士会
べんごしかい [4] 【弁護士会】
弁護士の指導・連絡・監督に関する事務を行う法人。地方裁判所の管轄区域ごとに設立される。全国の弁護士会は日本弁護士連合会を組織する。
弁護士法
べんごしほう 【弁護士法】
弁護士の職務・資格・登録や弁護士会に関する事項を規定する弁護士制度の基本法。1949年(昭和24)制定。
弁財
べんざい [0] 【弁才・弁財】
「べざいせん(弁財船)」に同じ。
弁財
べざい [0] 【弁才・弁財】
「弁才船(ベザイセン)」の略。
弁財天
べんざいてん【弁財天】
⇒弁天.
弁財天
べんざいてん 【弁才天・弁財天】
〔仏〕
〔梵 Sarasvatī〕
元来,インドの河神で,音楽・智恵・財物の神として吉祥天とともに広く信仰された女神。仏教にも取り入れられたが,吉祥天と同一視されるようになった。八本の手で各種の武具を持つ像もあるが,鎌倉時代には二手で琵琶を持つ女神像が一般化した。日本では七福神の一人として民衆の信仰を集めてきた。弁天。べざいてん。
弁才天[図]
弁財船
べざいせん [0] 【弁才船・弁財船】
和船の一。江戸時代,海運の隆盛に対応して全国的に活躍し,俗に千石船と呼ばれた典型的和船。船首形状や垣立(カキタツ)に特徴があり,一本マストに横帆一枚ながら帆走性能・経済性にすぐれた。菱垣(ヒガキ)廻船・樽(タル)廻船・北前船などもすべてこの形式を用いた。べざいぶね。べんざいせん。
弁財船
べんざいせん [0] 【弁財船】
「べざいせん(弁財船)」に同じ。
弁足
べんそく [0] 【弁足】
鳥の足指(趾)の両側に弁状に膜が発達しているもの。カイツブリ科,ヒレアシ科,クイナ科オオバン属,シギ科ヒレアシシギ属などに見られる。
弁達
べんたつ [0] 【弁達】 (名)スル
述べ伝えること。弁告。「神の言を―する者なりと称して/民約論(徳)」
弁長
べんちょう ベンチヤウ 【弁長】
(1162-1238) 鎌倉初期の浄土宗の僧。字(アザナ)は弁阿,号は聖光房。筑前の生まれ。浄土宗第二祖。鎮西派の祖。はじめ比叡山で天台教学を学び,のち法然の弟子となる。九州で念仏を広めた。鎮西上人。著「浄土宗要集」「徹選択念仏集」など。
弁阿
べんあ 【弁阿】
⇒弁長(ベンチヨウ)
弁難
べんなん [0] 【弁難】 (名)スル
言いたてて非難すること。論難。
弁韓
べんかん 【弁韓】
朝鮮古代,三韓の一。三世紀には一二国から成ると伝えられるが,のち加羅・伽耶と呼ばれる小国群に発展した。弁辰。
→三韓
弁駁
べんばく [0] 【弁駁】 (名)スル
〔「べんぱく」とも〕
他人の説に反論して言い破ること。論駁。「反対派の論説を―する」
弁髪
べんぱつ [0] 【弁髪・辮髪】
〔「辮」は編む意〕
北アジア諸民族の男子の風習で,頭髪の一部を編んで垂らし,他をそり落とす髪形。民族や時代により形は異なる。満州族は北京に入城して漢民族に弁髪を強制し,清朝崩壊まで続いた。
弁髪[図]
弁髪
べんぱつ【弁髪】
a pigtail.→英和
弁鰓類
べんさいるい [3] 【弁鰓類】
⇒斧足類(オノアシルイ)
弄くり回す
いじくりまわ・す イヂクリマハス [3][6] 【弄くり回す】 (動サ五[四])
(1)指先であれこれいじってもてあそぶ。「おもちゃを―・す」
(2)制度などをあれこれ変更する。「組織を―・す」
弄くる
いじく・る イヂクル [3] 【弄くる】 (動ラ五[四])
「いじる」の俗語的な言い方。「数字を―・る」
[可能] いじくれる
弄する
ろう・する [3] 【弄する】 (動サ変)[文]サ変 ろう・す
〔「ろうずる」とも〕
(1)もてあそぶ。「策を―・する」「詭弁(キベン)を―・する」
(2)ひやかす。嘲弄(チヨウロウ)する。「あないとほし,―・じたるやうにも侍るかな,と苦しがり給ふ/源氏(行幸)」
弄する
ろうする【弄する】
play[trifle] <with> .→英和
詭弁(きべん)を〜 use sophistry.
弄ひ
いろい イロヒ 【綺ひ・弄ひ】
〔動詞「いろふ」の連用形から〕
(1)口出しをすること。干渉。「武家一向,其の―を止むべくにて候/太平記 30」
(2)言い争うこと。口論。「わが句を一句もこの集に入れずして,集の―をやむべし/兼載雑談」
弄び
もてあそび [0] 【弄び・玩び・翫び】
(1)相手にして遊ぶこと。また,遊び相手。おもちゃ。「この宮ばかりをぞ―に見たてまつり給ふ/源氏(幻)」
(2)観賞や風流の対象とすること。また,その物。「五葉・紅梅・桜・藤・山吹・岩つつじなどやうの春の―をわざとは植ゑて/源氏(乙女)」
弄び
もちあそび [0] 【玩び・弄び】
玩具(ガング)。おもちゃ。もてあそびもの。もてあそび。「―を所狭しと並べたて/人情本・娘節用」
弄び物
もてあそびもの [0] 【弄び物】
(1)相手にして遊ぶ物や人。おもちゃや遊び相手。
(2)なぶり物。
弄び種
もてあそびぐさ [5] 【弄び種】
もてあそびのたねとなるもの。慰みのもと。
弄ふ
いら・う イラフ 【弄ふ・綺ふ】 (動ハ四)
〔「いろふ」から転じた語か〕
(1)いじる。もてあそぶ。「―・うて見ましたればまだ人肌でござつた/狂言・仏師(虎寛本)」
(2)手を加える。手入れする。「裏の離れを―・うたばかり/歌舞伎・桑名屋徳蔵」
(3)からかう。「人を―・ふ様な言分/浄瑠璃・極彩色娘扇」
弄ふ
いろ・う イロフ 【綺ふ・弄ふ】 (動ハ四)
(1)かかわり合う。世話をやく。「例の忍ぶる道はいつとなく,―・ひつかうまつる人なれば/源氏(松風)」
(2)干渉する。口を出す。「文覚もとよりおそろしき聖にて,―・ふまじき事に―・ひけり/平家 12」
(3)争う。さからう。「いかで情を引くことあらんと思ひて深くも―・はず/読本・弓張月(前)」
(4)触れる。さわる。いじる。「下女中間にも―・はせず/浄瑠璃・鑓の権三(上)」
→いらう(綺)
弄ぶ
もてあそ・ぶ [4][0] 【弄ぶ・玩ぶ・翫ぶ】 (動バ五[四])
〔「持て遊ぶ」の意〕
(1)手で持って遊ぶ。いじくる。「髪を―・ぶ」
(2)人をなぐさみものにする。「女を―・ぶ」
(3)思うままにあやつる。弄(ロウ)する。「政治を―・ぶ」「他人の運命を―・ぶ」
(4)心のなぐさみとして愛する。観賞して楽しむ。「詩文を―・ぶ」「茶山は…月を―・んだ/伊沢蘭軒(鴎外)」
(5)人をなぐさみの対象とする。寵愛(チヨウアイ)する。「楊貴妃夜る昼る―・び給ける程に/今昔 10」
[可能] もてあそべる
弄ぶ
もてあそぶ【弄ぶ】
play[trifle,toy] <with> .→英和
弄る
いじ・る イヂル [2] 【弄る】 (動ラ五[四])
〔歴史的仮名遣い「いじる」とする説もある〕
(1)(必要もないのに)さわったり,動かしたりする。もてあそぶ。「羽織のひもを―・る」
(2)本格的にではなく,趣味でする。遊びでする。何かをすることの謙称としても用いる。「パソコンを―・っています」
(3)はっきりした目的・方針もなしに,あるいは部分的に組織などを改変する。「機構を―・る」
(4)弱い者をいじめる。困らせる。「腰ぬけて鬼婆々となつて嫁子を―・り/浮世草子・禁短気」
[可能] いじれる
弄る
いじる【弄る】
finger;→英和
fumble <with> ;→英和
touch;→英和
play <with> (もてあそぶ);→英和
tamper <with a typewriter> .→英和
弄る
まさぐ・る [3][0] 【弄る】 (動ラ五[四])
(1)手をしきりに動かしてさぐる。「赤子が母親の懐を―・る」「ポケットを―・る」
(2)手で触れる。もてあそぶ。「琴を臥しながら―・りて/落窪 1」
弄丸
ろうがん [0] 【弄丸】
いくつかのたまを空中に投げ上げ,手で受けとめる技芸。しなだま。たまとり。
弄斎節
ろうさいぶし [0] 【弄斎節】
〔隆達小歌から派生し,弄斎という名の浮かれ坊主が歌いはじめたという〕
江戸初期の流行歌謡。京の遊里で発生して江戸にも広まった。はやり歌の三味線伴奏と七七七五の詞形(近世調)の確立を促した。地歌・箏曲にも取り入れられている。弄斎。
弄火
ろうか [1] 【弄火】
火をおもちゃにすること。火遊び。
弄玩
ろうがん [0] 【弄玩】 (名)スル
もてあそぶこと。玩弄(ガンロウ)。
弄璋
ろうしょう [0] 【弄璋】
〔「詩経(小雅・斯干)」による。男子が生まれると璋(玉)のおもちゃを与えることから〕
男の子が生まれること。「―の喜び」
→弄瓦(ロウガ)
弄瓦
ろうが [1] 【弄瓦】
〔「詩経(小雅,斯干)」による。女子が生まれると瓦(土製の糸巻き)のおもちゃを与えることから〕
女の子が生まれること。「―の喜び」
→弄璋(ロウシヨウ)
弄筆
ろうひつ [0] 【弄筆】
(1)筆をもてあそび,不必要に文章を飾ること。
(2)事実をまげて書くこと。曲筆。
弄舌
ろうぜつ [0] 【弄舌】
よくしゃべること。多言。饒舌(ジヨウゼツ)。
弄花
ろうか [1] 【弄花】
(1)花をもてあそぶこと。
(2)花ガルタをもてあそぶこと。はなあわせ。
弄言
ろうげん [0] 【弄言】
言葉をもてあそぶこと。むやみにしゃべること。多言。弄舌(ロウゼツ)。
弊
へい [1] 【弊】
悪い習慣。また,いけないこと。害。「―に陥る」「飲酒の―」
弊
へい【弊】
⇒弊害.
弊え
ついえ ツヒエ 【潰え・弊え】
〔動詞「潰(ツイ)える」の連用形から〕
くずれること。つぶれること。弱ること。「王の政の―未だ必ず此に由(ヨ)らずはあるべからず/日本書紀(欽明訓)」
弊える
つい・える ツヒエル [3][0] 【潰える・弊える】 (動ア下一)[文]ヤ下二 つひ・ゆ
(1)形が崩れる。こわれる。「この家今は―・へて断礎をのみぞ留めたる/即興詩人(鴎外)」
(2)戦いに負けて総くずれとなる。「軍勢ガ―・エル/ヘボン(三版)」
(3)計画や希望などがうまくいかず,すっかりだめになる。「夢が―・える」
(4)疲弊する。生気がなくなる。「大乱の後民―・え人苦んで/太平記 13」
(5)やつれる。弱る。「年頃いたう―・えたれど/源氏(蓬生)」
〔「ついやす」に対する自動詞〕
弊ゆ
つい・ゆ ツヒユ 【潰ゆ・弊ゆ・費ゆ】 (動ヤ下二)
⇒ついえる(潰・弊)
⇒ついえる(費)
弊会
へいかい [1] 【弊会】
自分の会をへりくだっていう語。
弊俗
へいぞく [0] 【弊俗】
弊害のある風俗。弊習。弊風。
弊国
へいこく 【弊国】
(1) [0]
国力の疲弊した国。
(2) [1]
自分の国をへりくだっていう語。
弊宅
へいたく [0][1] 【弊宅】
自分の家をへりくだっていう語。拙宅。
弊害
へいがい【弊害】
an evil;→英和
an abuse;→英和
a bad influence (悪影響).
弊害
へいがい [0] 【弊害】
他に害を及ぼす物事。害となる悪いこと。「―を除く」「―を生ずる」
弊家
へいか [1] 【弊家】
自分の家をへりくだっていう語。拙宅。弊屋。「―へ来臨あらん事/自由太刀余波鋭鋒(逍遥)」
弊屋
へいおく [0] 【弊屋】
(1)壊れた家。あばら家。
(2)自分の家をへりくだっていう言葉。拙宅。弊舎。
弊履
へいり [1] 【弊履・敝履】
破れたくつ。使い物にならないはき物。「富貴は土塊(ツチクレ)の如く恋愛は―より軽かつた/社会百面相(魯庵)」
弊店
へいてん [1] 【弊店】
自分の店をへりくだっていう語。
弊廬
へいろ [1] 【弊廬】
(1)こわれた家。
(2)自分の家をへりくだっていう語。
弊所
へいしょ [1] 【弊所】
自分の属している事務所・研究所などをへりくだっていう語。
弊政
へいせい [0] 【弊政】
弊害の多い政治。悪政。秕政(ヒセイ)。
弊服
へいふく [0] 【弊服】
破れた衣服。みすぼらしい衣服。
弊村
へいそん 【弊村】
(1) [0]
貧しく,荒廃した村。
(2) [1]
自分の村をへりくだっていう語。
弊社
へいしゃ [1] 【弊社】
自分の会社をへりくだっていう語。
弊竇
へいとう [0] 【弊竇】
〔「竇」は穴の意〕
弊害となる点。欠陥。「文明の今日猶此―に陥つて恬(テン)として顧みないのは/吾輩は猫である(漱石)」
弊紙
へいし [1] 【弊紙】
自分の社の新聞をへりくだっていう語。
弊習
へいしゅう [0] 【弊習】
悪い習慣。悪いならわし。
弊行
へいこう [1] 【弊行】
自分の属している銀行をへりくだっていう語。
弊衣
へいい [1] 【弊衣・敝衣】
やぶれた着物。ぼろぼろの服。「―をまとう」
弊衣破帽
へいいはぼう [1] 【弊衣破帽】
ぼろぼろの服と破れた帽子。特に,旧制高校生などの,蛮カラを気取った身なりに構わぬ服装。
弊袴
へいこ [1] 【弊袴】
破れたはかま。
弊誌
へいし [1] 【弊誌】
自分の社の雑誌をへりくだっていう語。
弊風
へいふう [0] 【弊風】
悪い風俗や風習。悪習。
弊風
へいふう【弊風】
a bad custom[practice,habit].
弊館
へいかん [1] 【弊館】
自分の属している館をへりくだっていう語。
式
しき [2][1] 【式】
(1)一定の作法にのっとって行う行事。儀式。「祝賀の―」
(2)特に結婚式。「―を挙げる」「―の日取り」
(3)ある物事をするときの一定のやり方。「そういう―でやってみよう」
(4)数学・論理学などの諸科学で,記号を用いてある関係や構造を表したもの。「―を立てる」
(5)律令の適用の仕方を定めた細則。また,それらを編纂(ヘンサン)した書。「弘仁式」「延喜式」など。
(6)ことのわけ。ことの次第。事情。「此程の―をば身に替ても申し宥(ナダム)べく候/太平記 10」
(7)名詞の下に付いて,一定の方式・形式・やり方である意を表す。「日本―」「電動―」
式
しき【式】
(1)[儀式] <hold> a ceremony;→英和
rites;rituals.(2)[方式]a method;→英和
a system.→英和
(3)[型]a style;→英和
a form;→英和
a fashion.→英和
(4)《数》an expression;→英和
《化》a formula.→英和
式の神
しきのかみ 【式の神】
⇒しきがみ(式神)
式三献
しきさんこん [3] 【式三献】
⇒三献(サンコン)
式三番
しきさんば [3] 【式三番】
(1)能の「翁(オキナ)」の古称。しきさんばん。
(2)能の「翁」を歌舞伎舞踊化したもの。長唄「翁千歳三番叟(オキナセンザイサンバソウ)」,義太夫「寿式三番叟」など。
→三番叟
式三番叟
しきさんばそう [0] 【式三番叟】
「式三番(シキサンバ){(2)}」に同じ。
式乾門
しきけんもん 【式乾門】
平安京内裏(ダイリ)の外郭門の一。北面し,朔平門の西にある。
→内裏
式事
しきじ [0] 【式事】
(1)儀式に関すること。
(2)儀式の行事。
式亭三馬
しきていさんば 【式亭三馬】
(1776-1822) 江戸後期の戯作者(ゲサクシヤ)。本名,菊地久徳。別号,遊戯堂・四季山人など。江戸の人。版木師の子。書肆(シヨシ)に奉公し,のち薬商を営む。黄表紙・洒落本・草双紙・滑稽本などを多く著す。特に,江戸市井のさまざまな人を,会話を主に皮肉をまじえて活写した滑稽本で有名。その作「雷太郎(イカズチタロウ)強悪物語」は合巻の嚆矢(コウシ)とされる。著「浮世風呂」「浮世床」
式体
しきたい [0] 【色代・色体・式体】
〔「しきだい」とも〕
(1)挨拶(アイサツ)。儀礼的な言葉を述べること。「後日にこそ又見参に入らめと―して/太平記 8」
(2)おせじ。追従(ツイシヨウ)。「―にて御年よりは若く見え給ふと言へばうれしく/沙石 8」
(3)他の品物で代用すること。
式例
しきれい [0] 【式例】
しきたり。慣例。
式典
しきてん [0] 【式典】
儀式。式。
式典
しきてん【式典】
a ceremony.→英和
式内
しきない [2] 【式内】
「延喜式」神名帳に記されていること。また,その神社。式内社。式社。
⇔式外(シキゲ)
式叉摩那
しきしゃまな [3] 【式叉摩那】
〔梵 śikṣamāṇā〕
〔仏〕 未成年の女の出家者が成人になると,正式の尼僧になるため二年間,六法戒を守って修行を行うが,この期間の尼僧の称。学法女。正学女。
式台
しきだい [0] 【式台・敷台】
(1)玄関の上がり口にある一段低くなった板敷きの部分。客を送り迎えする所。もとは武家の住宅で,玄関の次にある,客に送迎の挨拶(アイサツ)をするための部屋。
(2)和船の反り台の下にある垣立(カキダツ)の台。
式場
しきじょう【式場】
the hall of ceremony.
式場
しきじょう [0] 【式場】
儀式の行われる場所。
式外
しきげ [0] 【式外】
「延喜式」神名帳に記載されていないこと。また,その神社。式外の社(ヤシロ)。
⇔式内(シキナイ)
式子内親王
しきしないしんのう 【式子内親王】
⇒しょくしないしんのう(式子内親王)
式子内親王
しょくしないしんのう 【式子内親王】
(1153頃-1201) 鎌倉期の女流歌人。後白河天皇の第三皇女。1159年から69年まで賀茂斎院をつとめ,晩年に出家する。歌は俊成に師事し,「古来風体抄」を献ぜられる。千載集以下の勅撰集に一五五首入集。家集「式子内親王集」
式守
しきもり 【式守】
姓氏の一。
式守伊之助
しきもりいのすけ 【式守伊之助】
相撲の立行司(タテギヨウジ)の名。木村庄之助に次ぐ。
→立行司
式家
しきけ 【式家】
藤原四家の一。不比等(フヒト)の第三子,式部卿宇合(ウマカイ)を祖とする。
式年
しきねん [0] 【式年】
〔「式」はさだめの意〕
式年祭を行う年。
式年祭
しきねんさい [3] 【式年祭】
一定の年を定めて行う祭り。皇室では歴代の天皇・皇太后・皇后などを祭る祭祀(サイシ)。崩御の年から,3.5.10.20.30.40.50.100年と以後100年ごとに,その崩御の日に当たる日に,皇霊殿および御陵所で行われる。
式年遷宮祭
しきねんせんぐうさい [7] 【式年遷宮祭】
一定の期間をおいて新殿を造営し,旧殿から新殿へ神体を移す祭祀(サイシ)。伊勢神宮では20年ごと。
式式
しきしき 【式式】
(1)儀式が格式・時節などにふさわしく執り行われること。「―ノフルマイ/日葡」
(2)儀式ばっていること。「中居女に口上いはせ―に仕掛けぬれば/浮世草子・文反古 2」
式微
しきび [0][2] 【式微】
〔「詩経(邶風)」の「式微式微胡不�帰」による。「式」は発語,「微」は衰える意〕
非常に衰えること。「文学の―亦極まれり/日本開化小史(卯吉)」
式文
しきぶん [0] 【式文】
キリスト教会の礼拝で,司式者や会衆が唱えたり歌ったりするために定められた文章。カトリック教会では固有文と通常文に分かれる。
式日
しきじつ [0] 【式日】
(1)儀式のある日。
(2)祝日。祭日。
(3)特定の行事や用事を行うことに定めてある日。
式服
しきふく [0] 【式服】
儀式の際に着る衣服。礼服。
式服
しきふく【式服】
a ceremonial dress[robe];a full dress.
式条
しきじょう [0] 【式条】
⇒式目(シキモク)(1)
式根島
しきねじま 【式根島】
伊豆七島の一。新島の属島。平坦な台地で,海岸線は屈曲し,海辺に温泉が湧き出る。
式楽
しきがく [0] 【式楽】
儀式に用いられる音楽や舞踊。能楽は徳川幕府の式楽であった。
式構え
しきがまえ [3] 【式構え】
漢字の構えの一。「弌」「式」の「弋」の部分。
式次
しきじ [0] 【式次】
儀式を進行させる順序。式の次第(シダイ)。
式次第
しきしだい [3] 【式次第】
式の順序。式次(シキジ)。
式正
しきしょう 【式正】
正しい儀式。正式。また,荘重で立派なこと。「―の庖丁人/浮世草子・一代男 8」
式正の装束
しきしょうのしょうぞく 【式正の装束】
儀式などに着る正式の装束。
式正の鎧
しきしょうのよろい 【式正の鎧】
⇒大鎧(オオヨロイ)(2)
式法
しきほう [0] 【式法】
儀式。作法。
式目
しきもく [0] 【式目】
〔「式」は法式,「目」は条目〕
(1)中世,法令・規則を箇条書きにしたもの。武家法に多く,「貞永式目(御成敗式目)」や「建武式目」はその主なもの。式条。
(2)連歌・俳諧を詠むための規則・法式を箇条書きにしたもの。連歌の「応安新式」など。
式目歌
しきもくうた [4] 【式目歌】
連歌・俳諧の式目を覚えやすいように歌に詠んだもの。
式礼
しきれい [0] 【式礼】
礼をすること。挨拶(アイサツ)。
式社
しきしゃ [2] 【式社】
⇒式内(シキナイ)
式神
しきじん [0][2] 【式神・識神】
⇒しきがみ(式神)
式神
しきがみ [0][2] 【式神・識神】
陰陽師(オンヨウジ)の命令に従って,呪詛(ジユソ)・妖術などの不思議な業をするという鬼神。しきじん。式の神。「かつがつ―一人,内裏へまゐれ/大鏡(花山)」
式能
しきのう [2] 【式能】
儀式として催される能楽。江戸幕府では,将軍宣下(センゲ)・勅使下向・普請祝いなどに,江戸城内に能楽の四座一流を召して翁付き五番立てで催した。現在では,能楽協会主催の五番立ての五流能をいう。
式菓子
しきがし [3] 【式菓子】
慶弔の儀式のときに配る菓子。
式評定衆
しきひょうじょうしゅう [5] 【式評定衆】
室町幕府の職名。例式の評定にのみ参与した。のち御評定始・御沙汰始にのみ臨席した。
式辞
しきじ [0] 【式辞】
儀式の席で述べる挨拶(アイサツ)の言葉。
式辞
しきじ【式辞】
<read,give> an address <at a ceremony> .→英和
式部
しきぶ [2] 【式部】
(1)「式部省」の略。
(2)明治初期の太政官制で,式部局(のち式部寮と改称)に属し,儀式をつかさどった官。
(3)女官の呼び名。紫式部・和泉式部など。
(4)〔(3)から〕
女房のこと。「子産まぬ―の老いの果て/梁塵秘抄」
式部卿
しきぶきょう [3][0] 【式部卿】
律令制で,式部省の長官。正四位下。平安以後,親王が任じられた。
式部官
しきぶかん [3] 【式部官】
もと,宮内省の式部職の職員。祭典・儀式などをつかさどった。
式部寮
しきぶりょう [3] 【式部寮】
1872年(明治5)式部局を改称したもの。式部職の前身。
式部局
しきぶきょく [3] 【式部局】
1871年(明治4)設置された太政官の一局。儀式・図書の事務をつかさどった。翌年式部寮と改称。
式部省
しきぶしょう [3] 【式部省】
律令制で,八省の一。左弁官に属し,礼式および文官の人事全般をつかさどり,大学寮・散位寮を管轄した。式部。のりのつかさ。のんのつかさ。
式部省
のりのつかさ 【式部省】
⇒しきぶしょう(式部省)
式部節
しきぶぶし [0] 【式部節】
古浄瑠璃の一。貞享・元禄(1684-1704)頃,江戸の広瀬式部太夫の始めたもの。典雅な曲風で,河東節に影響を与えた。
式部職
しきぶしょく [3] 【式部職】
(1)宮内省の一部局。1884年(明治17)式部寮を改称して設置。宮中の祭典・礼式・交際・雅楽などをつかさどる。
(2)宮内庁の一部局。皇室の儀式・交際・翻訳・狩猟・雅楽のことにあたる。
式量
しきりょう [2] 【式量】
化学式の各構成原子の原子量の総和。塩化ナトリウムのようなイオン結合性物質では分子量を定義できず,代わりに組成式 NaCl の式量を用いる。化学式量。
弐
に [1] 【弐】
(1)「二」の大字。
(2)律令制で,大宰府の次官。大弐・少弐に分かれていた。
弐
に [1] 【二・弐】
(1)数の名。一より一つ多い数。ふ。ふた。ふたつ。
(2)一の次の順序。二番目。第二位。つぎ。「―の矢をつがえる」「―の句」
(3)「二の糸」の略。「―上(アガ)り」
弐心
じしん [1] 【弐心・二心】
不忠な心。ふたごころ。にしん。
弐心
にしん [0] 【二心・弐心】
〔心を二つもつことから〕
(1)敵対したり,謀反したりする心。ふたごころ。あだしごころ。「―を抱く」
(2)疑いの心。疑心。
弐臣
じしん [1] 【弐臣】
ふたごころをもつ家臣。謀臣。
弑す
し・す 【弑す】 (動サ変)
⇒しいする(弑)
弑する
しい・する [3] 【弑する】 (動サ変)[文]サ変 しい・す
〔「しする(弑)」の慣用読み〕
主君・親など目上の人を殺す。「誰か其君を―・するを欲せん/日本開化小史(卯吉)」
弑逆
しぎゃく [0][1] 【弑逆】 (名)スル
主君や父を殺すこと。しいぎゃく。
弑逆
しいぎゃく [0] 【弑逆】 (名)スル
「しぎゃく(弑逆)」の慣用読み。「君父を―する/日本開化小史(卯吉)」
弓
ゆみ【弓】
a bow;→英和
archery (弓術).〜を射る shoot an arrow.→英和
〜を引く draw[bend]a bow;→英和
(rise in) revolt <against> (そむく).→英和
弓
ゆ 【弓】
ゆみ。他の語と複合して用いる。「―がけ」「―はず」「―づか」「―づる」
弓
たらし 【弓】
〔「執(ト)らし」の転。手にお持ちになるものの意〕
貴人の持つ弓。「御(オン)―」「御(ミ)―」
弓
ゆみ [2] 【弓】
(1)矢をつがえて射る武器。木,あるいは木と竹をはぎ合わせたものを撓(タワ)め,それに弦(ツル)を張って作ったもの。
(2){(1)}で矢を射ること。また,そのわざ。弓術。「右近の馬場に,五月六日―行ひけるに/今昔 24」
(3)弓のように湾曲した形のもの。
(4)家紋の一。{(1)}を図案化したもの。矢を添えるものもある。
(5)バイオリン・チェロ・胡弓(コキユウ)など擦弦(サツゲン)楽器を奏するための道具。細長い棒に馬の尾の毛などを張り,これで楽器の弦をこすって音を出すもの。ボーゲン。
弓(1)[図]
弓
きゅう [1] 【弓】
(1)ゆみ。
(2)中国古代の単位。
(ア)的までの距離を測るのに用いた。六尺をいう。
(イ)田地を測るのに用いた。八尺をいう。
弓なりの
ゆみなり【弓なりの】
bowed;curved;arched.
弓の天下
ゆみのてんか 【弓の天下】
江戸時代,京都三十三間堂の通し矢で,矢数を最も多く射た者の称。
→大矢数(オオヤカズ)
弓の結
ゆみのけち 【弓の結】
賭弓(ノリユミ)の競技。「右の大殿の―に,上達部・親王たち多く集ひ給ひて/源氏(花宴)」
弓ヶ浜
ゆみがはま 【弓ヶ浜】
鳥取県北西端に突出する半島。美保湾と中海を分かつ。全体が砂嘴(サシ)より成る。狭義には半島の外海側の砂浜海岸をさす。夜見(ヨミ)ヶ浜。古称,夜見島。
弓丈
ゆんだけ 【弓丈】
〔「ゆみだけ」の転〕
弓の長さ。近世では普通,七尺五寸。弦(ツル)を張らない弓の本筈(モトハズ)から末筈(ウラハズ)までを一杖(ヒトツエ)として,長さの単位とすることがあった。「六野太をつかうで―ばかり投げのけられたり/平家 9」
弓使い
ゆみづかい [3] 【弓使い】
バイオリン・胡弓(コキユウ)など擦弦(サツゲン)楽器を演奏するときの弓の使い方。
→運弓法
弓偏
ゆみへん [0] 【弓偏】
漢字の偏の一。「弧」「強」などの「弓」の部分。
弓八幡
ゆみやわた ユミヤハタ 【弓八幡】
能の一。世阿弥作。脇能物。山城国男山八幡宮に参詣した後宇多院の臣下の前に老翁が現れ,男山八幡の縁起と神功皇后の三韓征伐のことを語って消え失せる。やがて八幡の末社である高良(コウラ)の神が影向(ヨウゴウ)し,舞を舞って御代をたたえる。
弓削
ゆげ 【弓削】
古代,弓を削り作ること。また,それを職とする人。「ま鉋(カナ)持ち―の川原の埋れ木の/万葉 1385」
弓削島
ゆげしま 【弓削島】
愛媛県北東部,芸予諸島東端の島。越智(オチ)郡弓削町の主要部。中世から製塩で知られる。
弓削皇子
ゆげのみこ 【弓削皇子】
(?-699) 万葉歌人。天武天皇の第六皇子。母は大江皇女。歌風は平明で時に無常感が漂う。万葉集に八首を収める。
弓削道鏡
ゆげのどうきょう 【弓削道鏡】
⇒道鏡(ドウキヨウ)
弓削部
ゆげべ [2] 【弓削部】
大化前代,弓を作ることを職業として大和政権に奉仕した品部(シナベ)。
弓勢
ゆんぜい [0] 【弓勢】
〔「ゆみぜい」の転〕
弓を引き張る力。弓を射る力の強さ。「いみじく―射る者なりとも射つけずして箭は道に落つべき也/今昔 25」
弓取り
ゆみとり [4][3] 【弓取り】
(1)弓矢をとり用いることを務めとすること。また,その人。すなわち武士。
(2)弓術の巧みな人。「大衆の中に―は少しもなし/平治(中・古活字本)」
(3)国持ちの武家。「先づ第一に国持をば―と申/甲陽軍鑑(品四〇)」
(4)相撲の弓取り式のこと。また,それを行う力士。
弓取り式
ゆみとりしき [4] 【弓取り式】
相撲で,優勝者に与えられる弓を嘉納する儀式。現在では毎日の取組のあとに,結びの一番の勝ち力士に与える弓を,作法を心得た他の力士が代わりに受け取って,頭上でまわしたり,土俵をはらい清めたり,肩にかついで四股(シコ)を踏んだりする儀式。
弓取式[相撲の]
ゆみとりしき【弓取式[相撲の]】
the conferment of the championship bow.
弓台
ゆみだい [2][0] 【弓台】
弓を立てておく台。
弓場
ゆみば [0] 【弓場】
「ゆば(弓場)」に同じ。
弓場
ゆば [2] 【弓場】
弓の稽古場。元来は紫宸殿(シシンデン)の前庭西側に設けられたものをいう。のちには武家でも設けるようになった。ゆにわ。ゆみば。
弓場始め
ゆばはじめ [3] 【弓場始め】
(1)平安・鎌倉時代,陰暦一〇月五日に天皇が弓場殿に臨んで公卿以下殿上人の賭弓(ノリユミ)を見る儀式。射場始め。
(2)武家で,年の初めや弓場が新築されたときなどに初めて弓を射る儀式。
弓場殿
ゆみばどの [0] 【弓場殿】
「ゆばどの(弓場殿)」に同じ。
弓場殿
ゆばどの [0] 【弓場殿】
天皇が射芸を見るための施設。古くは豊楽殿や武徳殿をいったが,紫宸殿(シシンデン)の前庭西側に弓場が設けられてからは,校書殿東庇北端東向き方一間の板敷の建物をさした。射場殿(イバドノ)。ゆみばどの。
弓大将
ゆみだいしょう [3] 【弓大将】
「弓頭(ユミガシラ)」に同じ。
弓太郎
ゆみたろう 【弓太郎】
(1)室町時代,弓場始めのとき,射手の頭(カシラ)。
(2)賭的(カケマト)の場などで,弓の支配をする者。
弓奉行
ゆみぶぎょう [3] 【弓奉行】
(1)「弓頭(ユミガシラ)」に同じ。
(2)鎌倉時代の職名。正月,幕府の弓始めの式を奉行する役。
(3)江戸時代,大坂定番に属し,弓矢のことにあずかった役。
弓奏楽器
きゅうそうがっき [5] 【弓奏楽器】
弓弦でこすって奏する楽器。大部分が弦楽器であることから擦弦楽器ともいう。
弓始め
ゆみはじめ [3] 【弓始め】
(1)新年,初めて弓を引くこと。初弓。射初(イゾ)め。弓矢始め。射場(イバ)始め。[季]新年。《禰宜の矢のおほらかに逸れ―/平松措大》
(2)新設の弓場で,初めて弓を射る儀式。
弓屋
ゆみや [2] 【弓屋】
弓を作り売る人や店。
弓師
ゆみし [2] 【弓師】
弓をつくる職人。弓造り。弓打ち。
弓庭
ゆにわ 【弓庭】
「弓場(ユバ)」に同じ。
弓引く
ゆみひ・く [2] 【弓引く】 (動カ五[四])
(1)反抗する。「主君に―・く」
(2)弓に矢をつがえて,放つ。
→弓を引く
弓弦
ゆづる [1][0] 【弓弦】
〔「ゆみづる」の転〕
弓のつる。
弓弦
ゆみづる [0] 【弓弦】
弓に張る撚(ヨ)り糸。麻を撚り合わせたものに薬煉(クスネ)を塗ったものを白弦,さらに漆を塗ったものを塗り弦という。
弓弦
ゆみづる【弓弦】
a bowstring.→英和
弓弦打ち
ゆづるうち 【弓弦打ち】
魔物を退散させるために,弓に矢をつがえず弦の音だけさせること。鳴弦。「―をしつつ夜めぐりするやうになむ侍る/宇津保(蔵開上)」
弓弦打ち
ゆみづるうち 【弓弦打ち】
邪霊などを退散させる目的で,弓の弦を弾いて鳴らすこと。つるうち。鳴弦(メイゲン)。「是を以て,尾代,空しく―す/日本書紀(雄略訓)」
弓弦楽器
きゅうげんがっき [5] 【弓弦楽器】
⇒擦弦楽器(サツゲンガツキ)
弓弦袋
ゆみづるぶくろ [5] 【弓弦袋】
かけかえのための弓弦を巻いておく具。革などで環状につくり,太刀に下げて携帯した。つるぶくろ。
弓弩
きゅうど [1] 【弓弩】
弓といしゆみ。ゆみ。
弓弭
ゆはず 【弓筈・弓弭・弓彇】
「ゆみはず(弓筈)」に同じ。「取り持てる―の騒き/万葉 199」
弓張
ゆみはり [4][0] 【弓張(り)】
(1)弓を張ること。また,その人。
(2)弦(ツル)を張った弓のような形。
(3)「弓張り月」の略。
(4)「弓張り提灯(ヂヨウチン)」の略。
弓張り
ゆみはり [4][0] 【弓張(り)】
(1)弓を張ること。また,その人。
(2)弦(ツル)を張った弓のような形。
(3)「弓張り月」の略。
(4)「弓張り提灯(ヂヨウチン)」の略。
弓張り提灯
ゆみはりぢょうちん [5] 【弓張り提灯】
提灯の一種。竹を弓のような形に曲げ,提灯をその上下の両端にかけて張り開くように作ったもの。
弓張り提灯[図]
弓張り月
ゆみはりづき [4] 【弓張り月】
(1)弓形の月。弦月。[季]秋。
(2)「椿説(チンセツ)弓張月」の略称。
弓彇
ゆはず 【弓筈・弓弭・弓彇】
「ゆみはず(弓筈)」に同じ。「取り持てる―の騒き/万葉 199」
弓形
ゆみがた [0] 【弓形】
(1)弦(ツル)を張った弓の形。ゆみなり。
(2)〔数〕「きゅうけい(弓形)」に同じ。
弓形
きゅうけい [0] 【弓形】
(1)弓のように弧をなして曲がった形。ゆみがた。ゆみなり。
(2)〔数〕 円を,一つの弦で二つに分けたときできる形。
弓形
ゆみなり [0] 【弓形】
弦(ツル)を張った弓のように曲がった形。「体を―にそらす」
弓形の
ゆみがた【弓形の】
⇒弓なり.
弓懸
ゆがけ [3] 【弓懸・弽】
弓を射るとき,指の保護のためにつける革製の手袋。弦弾(ツルハジ)き。ゆみかけ。
弓懸[図]
弓懸
ゆみかけ [4] 【弓懸】
⇒ゆがけ(弓懸)
弓手
ゆんで [0][1] 【弓手】
〔「ゆみて」の転。弓を持つ方の手の意〕
(1)左の手。「馬手(メテ)に血刀,―に手綱」
(2)左の方。「―になしては射て通り/平家 11」
⇔馬手(メテ)
弓月君
ゆづきのきみ 【弓月君】
秦(ハタ)氏の祖とされる伝説的人物。日本書紀によると,応神朝に百済(クダラ)から民を率いて渡来したという。ただし,その実在や渡来の年月は確かでない。融通王。
弓末
ゆずえ [1] 【弓末】
弓の末のほう。弓の上端。
弓杖
ゆんづえ 【弓杖】
〔「ゆみづえ」の転〕
(1)「ゆみづえ(弓杖)」に同じ。「―つゐて,馬の息をつかせ給ひしかば/平治(中)」
(2)「ゆんだけ(弓丈)」に同じ。「―五杖ばかり安々と投げ渡す/太平記 10」
弓杖
ゆみづえ 【弓杖】
弓を杖の代用にしてもたれること。ゆづえ。ゆんづえ。「―をして,ただ打ちに打てば,どよみて逃げののしるほどに/栄花(音楽)」
弓柄
ゆみつか [0][2] 【弓柄・弣】
「ゆづか(弓柄)」に同じ。
弓柄
ゆづか [1] 【弓柄・弣】
矢を射るとき,左手で握る弓の中ほどの部分。ゆみつか。
弓次郎
ゆみじろう 【弓次郎】
(1)室町時代,弓場始めのとき,射手の頭(カシラ)である弓太郎に次ぐ者。
(2)賭的(カケマト)の場などで,弓を支配する弓太郎を補佐する者。
→弓太郎
弓流し
ゆみながし [3] 【弓流し】
屋島の合戦の際,源義経が自分が海中に落としてしまった弱い弓を,自らの名誉のために敵と戦いながら拾い上げたという故事。
弓状
きゅうじょう [0] 【弓状】
弓のように弧をなして曲がっているさま。ゆみなり。
弓状の
きゅうじょう【弓状の】
bow-shaped <stem> ;arched.
弓矢
きゅうし [1] 【弓矢】
(1)弓と矢。
(2)武家。武門。武芸。「あはれ某―の芸に携はりて/盛衰記 3」
弓矢
ゆみや [2] 【弓矢】
(1)弓と矢。
(2)武器。兵器。
(3)武士。武道。「ただ今ここを渡さずは,永き―の疵なるべし/平家 4」
(4)いくさ。「武田上杉の―盛なりしことを/常山紀談」
弓矢
ゆみや【弓矢】
a bow and arrow(s).
弓矢の家
ゆみやのいえ 【弓矢の家】
代々弓矢の道にたずさわる家。武士の家柄。武家。
弓矢の道
ゆみやのみち [2] 【弓矢の道】
武芸の道。
弓矢の長者
ゆみやのちょうじゃ 【弓矢の長者】
弓矢の家の長たる人。武士のかしら。弓矢の棟梁(トウリヨウ)。「将軍と申すは―にて,海内の衛護の人也/太平記 27」
弓矢八幡
ゆみやはちまん 【弓矢八幡】 (感)
〔武士が,軍神である八幡大菩薩にかけて誓いをたてるときの言葉〕
(1)神明に誓うときにいう語。誓って。断じて。「御誓言で承らう。―,成敗致す/狂言・入間川(虎寛本)」
(2)失敗したときなどに発する語。しまった。南無三。「―,大事は今,七左様のがさじ/浮世草子・一代男 6」
弓矢取り
ゆみやとり [3] 【弓矢取り】
弓矢を用いる人。弓取り。武士。
弓矢始め
ゆみやはじめ [4] 【弓矢始め】
「弓始め{(1)}」に同じ。[季]新年。
弓矢槍奉行
ゆみややりぶぎょう [6] 【弓矢槍奉行】
江戸幕府の職名の一。幕府の弓矢や槍などを監守製造する役。
弓矢神
ゆみやがみ [3] 【弓矢神】
弓矢のことをつかさどる神。いくさ神。主に八幡の神をいった。
弓矢神道
ゆみやしんとう 【弓矢神道】
吉田神道の一派。江戸時代,肥前の人橘三喜とその弟子,武蔵国大宮氷川神社神主武笠(ムカサ)丹波とにより創唱された。安産・巡行などの行事を勤めるのを特色とする。
弓破魔
ゆみはま [0] 【弓破魔】
「破魔弓(ハマユミ){(2)}」に同じ。
弓立ち
ゆだち 【弓立ち】
弓を射るために身構えて立つこと。「あるべきやうに―して/宇治拾遺 15」
弓筆
ゆみふで [2] 【弓筆】
(1)弓と筆。文武両道。「―の道」
(2)武名の記録。「武士(モノノフ)の,やたけ心の花にひく―の名こそ妙なれや/謡曲・箙」
弓筈
ゆみはず [0] 【弓筈】
弓の両端の,弦(ツル)をかけるところ。ゆはず。
弓筈
ゆはず 【弓筈・弓弭・弓彇】
「ゆみはず(弓筈)」に同じ。「取り持てる―の騒き/万葉 199」
弓箭
きゅうせん [0] 【弓箭】
(1)弓と箭(ヤ)。弓矢。
(2)弓矢を取る身。武士。「我譜代―の家に生れ/太平記 14」
(3)弓矢を取ること。戦い。いくさ。「―に携はらん人々は/平家 6」
弓箭の道
きゅうせんのみち 【弓箭の道】
武士としての道。弓馬の道。「―は迷はぬに/謡曲・八島」
弓箭筋
きゅうせんすじ 【弓箭筋】
人差し指と中指の間にはいっている筋。手相で,剣難の相とする。「話に聞いた―は,剣難にあふといふ筋だ/歌舞伎・吾嬬鑑」
弓籠手
ゆごて [1] 【弓籠手】
弓を射るとき,袖が弓弦(ユヅル)に触れないよう,肩から左手にかけておおう布または革の籠手の袋。射籠手(イゴテ)。弓射籠手。
弓籠手[図]
弓組
ゆみぐみ [0] 【弓組】
弓矢を使って戦う部隊。
弓術
きゅうじゅつ【弓術(家)】
archery (an archer).
弓術
きゅうじゅつ [0][1] 【弓術】
弓で矢を放ち,的(マト)を射る武術。
弓衾
ゆみぶすま [3] 【弓衾】
矢をつがえた弓がずらりと並んでいるさまをいう語。弓床(ユミドコ)。
弓袋
ゆぶくろ [2] 【弓袋】
「ゆみぶくろ(弓袋)」に同じ。
弓袋
ゆみぶくろ [3] 【弓袋】
弓をしまっておく袋。ゆぶくろ。
弓袋差し
ゆぶくろざし 【弓袋差し】
主君の弓を袋におさめ,騎馬で主君の先に立ちささげ持つ者。弓袋持ち。
弓足軽
ゆみあしがる [3] 【弓足軽】
徒弓(カチユミ)を射る足軽。
弓返し
ゆみがえし [3] 【弓返し】
的弓で,矢を射放つと同時ににぎりの部分を軸として回転させ,弦(ツル)が左ひじの外側を打つようにすること。弓返り。ゆがえし。
弓返し
ゆがえし [2] 【弓返し】
⇒ゆみがえし(弓返)
弓造り
ゆみつくり [3] 【弓造り】
弓をつくる職人。弓師。
弓道
きゅうどう [1] 【弓道】
弓で矢を射る武道。古く,狩猟・戦い・儀式の際に行われ,明治以降,修練による人間形成を理念とし,近代競技として一般に普及した。弓術。
弓道
きゅうどう【弓道】
archery.
弓鋸
ゆみのこ [0] 【弓鋸】
弓のように張った枠に,細いのこぎりを弦(ツル)を張るように取り付けたのこぎり。主に金属切断用。弦鋸(ツルノコ)。
弓鋸盤
ゆみのこばん [0] 【弓鋸盤】
工作機械の一。大型の弓鋸をモーターで往復させて金属を切断するもの。金切りのこ盤。
弓音
ゆみおと [0][4] 【弓音】
弓を射る音。
弓頭
ゆみがしら [3] 【弓頭】
戦国時代,弓足軽の部隊を統率する者。弓大将。弓奉行。
弓馬
きゅうば [1] 【弓馬】
(1)弓術と馬術。また,武芸一般をもいう。
(2)戦い。いくさ。「思はざりにし―の騒ぎ/謡曲・朝長」
弓馬の家
きゅうばのいえ 【弓馬の家】
武士の家柄。武門。「―に生まれたる者は名をこそ惜め/太平記 14」
弓馬の道
きゅうばのみち 【弓馬の道】
(1)武芸。武道。
(2)武士の守るべき道。武士道(ブシドウ)。
弔い
とむらい【弔い】
a funeral;→英和
a burial.→英和
弔い合戦 an avenging battle.
弔い
ともらい トモラヒ [0] 【弔い】
〔「とむらい」の転〕
葬儀。葬式。
弔い
とむらい トムラヒ [0] 【弔い】
〔古くは「とぶらい」〕
(1)人の死を悲しみ,哀悼の気持ちを表すこと。くやみ。「―の言葉を述べる」
(2)葬式。「お―に参列する」
(3)追善。追福。供養。「犯人の逮捕が何よりの―になる」
弔い
とぶらい トブラヒ [0] 【弔い】
〔「とぶらう(弔)」の連用形から。「とむらい(弔)」の古形〕
「とむらい」に同じ。「―を出す」
弔い上げ
とむらいあげ トムラヒ― [0] 【弔い上げ】
最終の年忌。三十三回忌あるいは五十回忌など,これ以後年忌供養をしないという弔いじまいのこと。問い切り。揚げ斎(ドキ)。といあげ。
弔い上げ
といあげ トヒ― [0] 【弔い上げ・問(い)上げ】
「弔(トムラ)い上げ」に同じ。
弔い合戦
とむらいがっせん トムラヒ― [5] 【弔い合戦】
死者の霊を慰めるためのいくさ。「討ち死にした主君の―」
弔い婆
とむらいばば トムラヒ― [5] 【弔い婆】
葬式の際,泣いてもらうよう雇った老女。葬式婆。泣き女。泣き婆。
弔い扇
とむらいおうぎ トムラヒアフギ [5] 【弔い扇】
〔弔いのときに持つことから〕
文字や絵などの書いてない,白紙の扇。
弔う
とむら・う トムラフ [3] 【弔う】 (動ワ五[ハ四])
〔「とぶらう(弔)」の転〕
(1)人の死を悲しみいたむ。弔問する。「遺族を―・う」
(2)死者のために葬儀・供養・法要を営む。「死者の霊を―・う」「後世ヲ―・フ/日葡」
弔う
とむらう【弔う】
hold a funeral (service) (葬式);→英和
mourn <for the dead> (嘆く);→英和
condole <with the bereaved family> (悔みを言う);→英和
pray <for a departed soul> (冥福(めいふく)を祈る).→英和
弔する
ちょう・する テウ― [3] 【弔する】 (動サ変)[文]サ変 てう・す
人の死を悲しみとむらう。「衷心より―・する」
弔ふ
ともら・う トモラフ 【弔ふ】 (動ハ四)
「とむらう」の転。「しみじみと―・ひ,其後子共のなりさまを尋ね/浮世草子・一代男 2」
弔ふ
とぶら・う トブラフ 【弔ふ】 (動ハ四)
〔「とぶらう(訪)」と同源。「とむらう(弔)」の古形〕
「とむらう」に同じ。「かの御法事などし給ふにもいかめしう―・ひきこえ給へり/源氏(紅葉賀)」
弔事
ちょうじ テウ― [1] 【弔事】
(死去・葬儀などの)おくやみごと。不幸。
⇔慶事
弔問
ちょうもん【弔問(する)】
(make) a call of condolence.弔問客 a caller for condolence.
弔問
ちょうもん テウ― [0] 【弔問】 (名)スル
死者の遺族を訪れ,悔みを述べること。葬儀に参列して,とむらうこと。「―客」「―する人が深夜まで続いた」
弔問外交
ちょうもんがいこう テウ―グワイカウ [5] 【弔問外交】
国王や元首などの葬儀に参列した諸国の要人が,会同した機会に行う外交。
弔客
ちょうかく テウ― [0] 【弔客】
⇒ちょうきゃく(弔客)
弔客
ちょうきゃく テウ― [0] 【弔客】
とむらい客。ちょうかく。
弔悼
ちょうとう テウタウ [0] 【弔悼】
人の死をとむらいいたむこと。哀悼。
弔意
ちょうい テウ― [1] 【弔意】
人の死を悲しみとむらう気持ち。
弔意を表する
ちょうい【弔意を表する】
express[offer]one's deep sorrow[sympathy,condolences] <to> .
弔慰
ちょうい テウヰ [1] 【弔慰】 (名)スル
死者をとむらい,遺族を慰めること。
弔慰する
ちょうい【弔慰する】
⇒弔意.弔慰金 condolence money.
弔慰金
ちょういきん テウヰ― [0] 【弔慰金】
死者をとむらい,遺族を慰めるために贈る金銭。
弔文
ちょうぶん テウ― [0] 【弔文】
人の死を悲しみいたむ気持ちを述べた文。弔辞。
弔文
ちょうぶん【弔文】
a funeral address.
弔旗
ちょうき テウ― [1] 【弔旗】
とむらいの気持ちをあらわして掲げる旗。黒布をつけたり,半旗にしたりする。
弔旗を掲げる
ちょうき【弔旗を掲げる】
hang[hoist,put]a flag draped in black;hang a flag at halfmast (船が).
弔書
ちょうしょ テウ― [1] 【弔書】
人の死をいたむ書状。くやみ状。
弔歌
ちょうか【弔歌】
⇒挽歌(ばんか).
弔歌
ちょうか テウ― [1] 【弔歌】
人の死を悲しむ歌。
弔砲
ちょうほう【弔砲】
<give> a salute of minute guns.
弔砲
ちょうほう テウハウ [0] 【弔砲】
軍隊で葬儀の時,弔意を表すために発射する空砲。
弔祭
ちょうさい テウ― [0] 【弔祭】 (名)スル
とむらいまつること。
弔花
ちょうか テウクワ [1] 【弔花】
葬儀などの時に供える生花や花輪。
弔詞
ちょうし テウ― [0] 【弔詞】
「弔辞」に同じ。
弔詩
ちょうし テウ― [1] 【弔詩】
人の死をいたみ悲しむ気持ちをよんだ詩。
弔辞
ちょうじ【弔辞】
<read> a message of condolence; <make> a memorial address.⇒悔(くや)み.
弔辞
ちょうじ テウ― [0] 【弔辞】
人の死をいたみ悲しむ気持ちをあらわした言葉や文。弔詞。
弔銃
ちょうじゅう テウ― [0] 【弔銃】
軍人などの死をとむらうため,一斉に小銃をうつこと。
弔鐘
ちょうしょう テウ― [0] 【弔鐘】
死者をとむらう気持ちをこめて打ち鳴らす鐘。
弔電
ちょうでん テウ― [0] 【弔電】
人の死をいたみ悲しむ気持ちをあらわした電報。
→祝電
弔電
ちょうでん【弔電】
<send> a telegram of condolence[sympathy].
引
いん [1] 【引】
(1)漢文文体の一。本文を引き出す短い序。
(2)俳諧で,本文の前におかれる句や短文。
引かされる
ひかさ・れる [0] 【引かされる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ひかさ・る
気持ちが強くひきつけられる。引かれる。「子に―・れる」「情に―・れる」「もしやに―・れる」
引かし
ひか・し 【引かし】 (形シク)
〔動詞「引く」の未然形に接尾語「し」が付いて形容詞化したもの。上代語〕
引かれる思いがする。「足柄の安伎奈の山に引こ舟の後(シリ)―・しもよここば児がたに/万葉 3431」
引かす
ひか・す [0] 【引かす・落籍す】 (動サ五[四])
芸者・遊女などの借金を払い,身請けする。落籍する。「今度いよ��―・されることになつた/田舎教師(花袋)」
引かれる
ひかれる【引かれる】
be charmed[fascinated] <with,by> .
引かれる
ひか∘れる 【引かれる】 (連語)
(1)(「惹かれる」とも書く)(心が)引きつけられる。魅せられる。「彼のやさしさに―∘れた」
(2)相場で損をする。
引かれ者
ひかれもの [0] 【引かれ者】
捕らえられて行く者。また,処刑のため刑場へ連れて行かれる者。
引き
ひき 【引き】
■一■ [0][2] (名)
(1)引くこと。また,その力。また,引く力に耐える強さ。「―のある和紙」
(2)特別に目をかけて力添えすること。引き立て。「社長の―で昇進する」
(3)頼りにできる特別の関係。つて。縁故。「友人の―で就職する」
(4)魚釣りで,魚が餌(エサ)をくわえて引くこと。また,その力。「―が強い」
(5)写真撮影で,カメラを後ろへ下げて撮影すること。あるいは下げる余地。「―がない」
→ズーム-バック
(6)観測点における地震波の P 波初動の方向が,震源の方に向くこと。
(7)江戸時代,検地の誤りや,風水害などで減収となった際に田租を減免すること。
(8)率いること。手引き。案内。「ますらをの―のまにまに/万葉 4220」
(9)「引き出物」の略。「三百づつお―をやる合点ぢや/浄瑠璃・万年草(中)」
■二■ (接頭)
動詞に付いて,その意味や語調を強めるのに用いられる。「ひっ」「ひん」となることも多い。「―止める」「―合わせる」
→ひっ
→ひん
引き
ひき【引き】
(1)[ひいき]favor;→英和
patronage;→英和
[つて]influence;→英和
a pull.→英和
(2)[割引]discount.→英和
2割5分〜で at 25% discount.〜の引きで through a person's influence[pull].
引きしろふ
ひきしろ・う 【引きしろふ】 (動ハ四)
(1)互いに引っ張り合う。しきりに引っ張る。「小さき児(チゴ),はひかかり―・へば/源氏(夕霧)」
(2)引っ張り回す。「敵にさがし出され,義朝の女よなど―・はれ/平治(中)」
(3)引きずる。「物も着あへず抱き持ち,―・ひて逃ぐる/徒然 175」
(4)引きつれる。「大臣殿以下妻子を具せられけれども,つぎざまの人共はさのみ―・ふに及ばねば/平家 7」
(5)ひき続かせる。「禍が五世までつたはりて―・うたぞ/史記抄 17」
引きずる
ひきずる【引きずる】
drag;→英和
trail.→英和
引きずり出す(込む) drag[pull] <a thing> out of (into).
引きちぎる
ひきちぎる【引きちぎる】
tear off.
引きちぎる
ひきちぎ・る [4] 【引きちぎる】 (動ラ五[四])
無理に引っぱって切る。手荒くちぎる。「ボタンを―・る」
[可能] ひきちぎれる
引きも切らず
ひきもきらず [2] 【引きも切らず】 (副)
絶え間なく続くさま。ひっきりなし。「見物人が次から次へ―押し寄せる」
引きも切らず
ひきもきらず【引きも切らず】
⇒引っ切りなしに.
引き上げ
ひきあげ [0] 【引(き)上げ・引(き)揚げ】
引き上げること。「沈没船の―」「賃金の―」「外地からの―」
引き上げる
ひきあ・げる [4] 【引(き)上げる・引(き)揚げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ひきあ・ぐ
(1)ひっぱって上にあげる。「線路に落ちた人をホームに―・げる」「舟を浜に―・げる」
(2)程度や値を高くする。「関税を―・げる」「金利を―・げる」
(3)いままでいた所を引き払って,もとの所ヘ戻す。また,もとの所へ戻る。「軍隊を―・げる」「外地から―・げる」「もう遅いから―・げよう」
(4)取りもどす。「投下した資金を―・げる」「派遣した役員を―・げる」
(5)登用する。「若い人をどんどん―・げる」
(6)時間を繰り上げる。「三日とさだめられたりしが,いま一日―・げて/平家 5」
引き下がる
ひきさがる【引き下がる】
leave;→英和
withdraw <from> .→英和
引き下がる
ひきさが・る [4] 【引き下(が)る】 (動ラ五[四])
(1)その場から離れる。退く。「次の間へ―・る」
(2)負けたり,やりこめられたりして,しりぞく。「すごすご―・る」「恐れ入って―・る」
(3)遅れる。後ろにつく。「すこし―・つて,兵五六十騎が程河原へうちいでたり/平家 11」
[可能] ひきさがれる
引き下げ
ひきさげ [0] 【引(き)下げ】
引き下げること。「物価の―」
引き下げる
ひきさ・げる [4] 【引(き)下げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ひきさ・ぐ
(1)値段などを安くする。「税金を―・げる」
(2)地位・身分などを低くする。「課長から主任に―・げる」
(3)ある場所から退かせる。後退させる。「車を―・げる」
(4)出した要求などを取り下げる。「提案を―・げる」
(5)下げて持つ。「鋤(スキ)など―・げて/枕草子 95」
(6)引きつれる。伴う。「子―・げてゐたらむ,いと見苦しからむ/落窪 4」
引き下げる
ひきさげる【引き下げる】
(1)[引き降ろす]pull down;[後へ]put back.(2)[値段を]reduce;→英和
cut.→英和
引き下る
ひきさが・る [4] 【引き下(が)る】 (動ラ五[四])
(1)その場から離れる。退く。「次の間へ―・る」
(2)負けたり,やりこめられたりして,しりぞく。「すごすご―・る」「恐れ入って―・る」
(3)遅れる。後ろにつく。「すこし―・つて,兵五六十騎が程河原へうちいでたり/平家 11」
[可能] ひきさがれる
引き下ろす
ひきおろ・す [4] 【引(き)下ろす】 (動サ五[四])
引いて上から下へおろす。ひきずりおろす。「旗を―・す」「盟主の座から―・す」「馬ども浦に―・して/蜻蛉(中)」
[可能] ひきおろせる
引き付け
ひきつけ [0] 【引(き)付け】
(1)発作性の全身痙攣(ケイレン)。乳幼児に多く,原因はさまざま。癲癇(テンカン)に伴う痙攣もいう。
(2)引き合わせること。紹介すること。「阿部安右衛門より―の書翰(テガミ)を貰ひし/高橋阿伝夜叉譚(魯文)」
(3)遊里で,客を遊女に引き合わせること。「『馴染か』『なにさ―さ』/洒落本・粋町甲閨」
(4)(「引付」と書く)鎌倉・室町幕府に置かれた訴訟審理機関。当初は御家人の間の相論の審査を目的としたが,やがて広く所務沙汰一般を取り扱い,判決文を作成するに至った。
(5)後日の証拠とするため書いておく文書。また,それによって処分すること。
(6)「引き付け座敷」「引き付け下駄」の略。
引き付ける
ひきつける【引き付ける】
(1) attract (引き寄せる・魅する);→英和
charm.→英和
人を〜〔形〕attractive;charming.(2) ⇒痙攣(けいれん).
引き付ける
ひきつ・ける [4] 【引(き)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ひきつ・く
(1)近くに引き寄せる。「手元に―・けて打つ」
(2)(「惹き付ける」とも書く)人の心を誘い寄せる。魅惑(ミワク)する。「彼の人柄にはだれもが―・けられる」
(3)こじつける。かこつける。付会する。「自説に―・けて解釈する」
(4)痙攣(ケイレン)を起こす。ひきつけを起こす。「敷居にかしらをしたゝかうちて…目を―・け(=目ヲマワシ)/西洋道中膝栗毛(魯文)」
引き付け下駄
ひきつけげた [4] 【引(き)付け下駄】
台を切り込んで歯を付け,表を付けた駒下駄。引き付け。
引き付け座敷
ひきつけざしき [5] 【引(き)付け座敷】
遊里で,初会の客を遊女に引き合わせる部屋。引き付け部屋。引き付け。
引き伸ばし
ひきのばし [0] 【引(き)延ばし・引(き)伸ばし】
(1)ひきのばすこと。「会期の―」
(2)「引き伸ばし写真」の略。
引き伸ばし写真
ひきのばししゃしん [6] 【引(き)伸ばし写真】
原板から拡大投影して焼き付けた写真。ひきのばし。
引き伸ばす
ひきのば・す [4] 【引(き)延ばす・引(き)伸ばす】 (動サ五[四])
(1)引っ張ってのばしたり,大きくしたりする。「ゴムひもを―・す」
(2)写真を拡大して焼き付ける。「航空写真を―・す」
(3)時間を長くかけてなかなか終了しないようにする。長引かせる。「会議を―・す」
[可能] ひきのばせる
引き倒し
ひきだおし [0] 【引(き)倒し】
引き倒すこと。「ひいきの―」
引き倒す
ひきたおす【引き倒す】
pull down.
引き倒す
ひきたお・す [4] 【引(き)倒す】 (動サ五[四])
(1)引いて倒す。「櫓を―・す」
(2)金品をまきあげて損害を与える。「ぎりづめにして―・し/洒落本・傾城買四十八手」
[可能] ひきたおせる
引き側む
ひきそば・む 【引き側む】
■一■ (動マ四)
物を体などの横に引き寄せて見えないようにする。「御後見どもの,―・みつつ持てまゐる御文どもを/源氏(藤袴)」
■二■ (動マ下二)
(1){■一■}に同じ。「―・めて急ぎ書き給ふは,かしこへなめり/源氏(松風)」
(2)手元に引き寄せる。「太刀ぬき―・め/曾我 3」
引き入る
ひきい・る 【引き入る】
■一■ (動ラ四)
(1)奥の方に入る。退く。引きこもる。「姫君は東面に―・りて大殿籠りにけるを/源氏(蛍)」
(2)表面に出ないようにする。態度が控え目である。「上臈中臈のほどぞ,あまり―・り上衆(ゾウズ)めきてのみ侍るめる/紫式部日記」
(3)声や息が細くなって消える。息を引き取る。「―・りながらほのかにのたまふ/源氏(橋姫)」
(4)車などを引いて中に入る。「大津のいとものむつかしき屋どもの中に―・りにけり/蜻蛉(中)」
■二■ (動ラ下二)
⇒ひきいれる
引き入れ
ひきいれ 【引き入れ】
(1)引き入れること。
(2)元服のときに冠をつけさせること。また,その役。烏帽子親(エボシオヤ)の類。「―に源氏の大納言物したまへり/蜻蛉(中)」
引き入れ
ひきいれ [0] 【挽き入れ・引(き)入れ】
いくつも入れ子にした轆轤(ロクロ)細工物。合子(ゴウシ)や皿の類。「―合子」
引き入れる
ひきい・れる [4] 【引(き)入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ひきい・る
(1)引いて中へ入れる。車両などを引っぱって中へ入れる。
⇔引き出す
「荷車を門内に―・れる」
(2)人を誘って中に入れる。
(ア)人を屋敷内に誘い入れる。呼び入れる。「物売りを呼びとめて邸内に―・れる」
(イ)人を誘って自分たちの仲間に入れる。誘いこむ。ひっぱりこむ。「味方に―・れる」「不良グループに―・れられる」
(3)物などを中に入れる。
(ア)物を自分のふところなどに入れる。「暗まぎれにふところに物など―・るる人もあらむかし/枕草子 124」
(イ)体の一部を引っこめる。「いとはづかしうて御顔―・れ給へるさま,いとらうたく/堤中納言(思はぬ方に)」
(4)帽子などを深くかぶる。引きこむ。「御烏帽子―・れて/栄花(初花)」
引き入れる
ひきいれる【引き入れる】
draw[pull,drag]in[into];win <a person> over <to one's side> (味方に).
引き具す
ひきぐ・す 【引(き)具す】 (動サ変)
(1)連れていく。ひきつれる。「中将,人々―・して帰り参りて/竹取」
(2)備える。具備する。「いかでかうのみ―・しけむ,と思さる/源氏(薄雲)」
引き写し
ひきうつし [0] 【引(き)写し】
他人の文章や書画をそっくり書き写すこと。敷き写し。
引き写す
ひきうつ・す [4] 【引(き)写す】 (動サ五[四])
他人の文章や書画をそっくりそのまま書き写す。
[可能] ひきうつせる
引き出
ひきで 【引き出】
〔「ひきいで」の転〕
(1)引き出すこと。「鉗(カナキ)着け吾が飼ふ駒は―せず/日本書紀(孝徳)」
(2)「引き出物」の略。「すさのをへ尻尾の先を―にし/柳多留拾遺」
引き出し
ひきだし [0] 【引(き)出し・抽き出し】
(1)(「抽斗」とも書く)たんす・机などの,物をしまっておくための抜き差しできるようになっている箱。
(2)銀行・郵便局などから,預貯金を引き出すこと。
引き出す
ひきだす【引き出す】
draw (out) <money from a bank> ;→英和
pull out <a drawer> ;drag out (引きずり出す).
引き出す
ひきだ・す [3] 【引(き)出す】 (動サ五[四])
(1)中にある物を,引いて外に出す。
⇔引き入れる
「ケースから本を―・す」
(2)人前や公の場に出す。「交渉の場に―・す」「闘牛場に牛を―・す」
(3)隠れている物事を表面に出して,明らかにする。「才能を―・す」「結論を―・す」「回答を―・す」
(4)預金・貯金をおろす。「全額―・す」
[可能] ひきだせる
引き出づ
ひきい・ず 【引き出づ】 (動ダ下二)
(1)「引き出す{(1)}」に同じ。「文どもを―・でて/源氏(帚木)」
(2)「引き出す{(2)}」に同じ。「宮の御みこたちとて―・でたらむに/枕草子 104」
(3)結果として招く。また,事を引き起こす。「さるさわぎをさへ,―・でて/源氏(澪標)」
(4)例として挙げる。「めでたき例に―・でつつ/源氏(夕霧)」
(5)引き出物として贈る。「この笛をば,…故深き物にて―・でたまへりしを/源氏(横笛)」
引き出物
ひきでもの [0] 【引(き)出物】
〔古く,馬を庭に引き出して贈ったことから〕
宴会などで,膳部に添えて客に贈る土産物。また,広く招待客に贈る品物をいう。引き物。
引き分け
ひきわけ [0] 【引(き)分け】
(1)試合や勝負事で,勝負がつかないまま終わらせること。「―に終わる」「―試合」
(2)平安時代,陰暦八月の駒牽(コマヒキ)のとき,諸国から献上された馬を上皇・皇太子などに分けること。
引き分けの使
ひきわけのつかい 【引き分けの使】
引き分け{(2)}のため朝廷から派遣された使者。
引き分けの駒
ひきわけのこま 【引き分けの駒】
「引き分け{(2)}」に用いる馬。
引き分ける
ひきわける【引き分ける】
pull apart;separate;→英和
draw <a game> .→英和
引き分ける
ひきわ・ける [4] 【引(き)分ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ひきわ・く
(1)試合や勝負ごとで,勝負がつかないまま終わらせる。「延長の末―・ける」
(2)くっついているものを離れさせる。分ける。「額の髪を少し―・けて/平家 11」
引き分け戸
ひきわけど [4] 【引(き)分け戸】
一本の溝にはめて左右に引いて開けるようにした引き戸。両引き戸。
引き切り
ひききり [0] 【引(き)切り・挽き切り】
■一■ (名)
(1)「引き切り鋸(ノコギリ)」の略。
(2)竹筒で作った茶釜の蓋置(フタオキ)。ひっきり。
■二■ (形動ナリ)
いらだっているさま。せっかち。「この男,いと―なりける心にて/堤中納言(はいずみ)」
引き切り鋸
ひききりのこぎり [5] 【引(き)切り鋸・挽き切り鋸】
細身で歯の細かいのこぎり。ひききり。
引き切る
ひきき・る [3] 【引(き)切る】 (動ラ五[四])
(1)引いて切る。引きちぎる。ひっきる。「鎖を―・る」
(2)中断する。絶える。「勧進といふ声も―・らず/浮世草子・一代女 3」
[可能] ひききれる
引き別
ひきべつ 【引き別】
(1)ひき比べること。比較すること。「路考の―すれば/滑稽本・八笑人」
(2)例を引くこと。引用。「そんな流行唄あ―うして,利口めえた事を云ふが/人情本・娘消息」
引き剥がす
ひきはが・す [4] 【引き剥がす】 (動サ五[四])
無理にはがす。ひっぱがす。「ポスターを―・す」
[可能] ひきはがせる
引き剥ぎ
ひきはぎ 【引き剥ぎ】
追いはぎ。ひっぱぎ。ひはぎ。「京都にては強盗をし,辺土にては―をして/著聞 12」
引き剥ぐ
ひきは・ぐ [3] 【引き剥ぐ】 (動ガ五[四])
無理やりはぐ。はぎ取る。ひっぱぐ。「仮面を―・ぐ」
引き割り
ひきわり [0] 【引(き)割り】
歌舞伎の舞台転換法。大道具を左右に引き込み,奥に用意してある道具や背景を出す方法。
引き去る
ひきさ・る [3] 【引(き)去る】 (動ラ五[四])
(1)引っ張って連れ去る。持ち去る。
(2)ある数からある数を減じる。「給料から税金を―・る」
(3)その場からなくなる。「潮が―・る」
引き取り
ひきとり [0] 【引(き)取り】
引き取ること。
引き取り人
ひきとりにん [0] 【引(き)取り人】
引き取る人。引き取り手。
引き取り手
ひきとりて [0] 【引(き)取り手】
「引き取り人」に同じ。「―のいない遺品」
引き取る
ひきと・る [3] 【引(き)取る】 (動ラ五[四])
(1)その場所からのく。退く。「お―・り下さい」
(2)自分の手もとに引き受ける。受け取る。「遺児を―・る」「売れ残った品を―・る」
(3)話などのあとを受けつぐ。「話を―・る」
(4)引っ張って取る。奪い取る。「糸を―・りて,ものゆひなどして/枕草子 39」
[可能] ひきとれる
[慣用] 息を―
引き取る
ひきとる【引き取る】
(1)[受け取る]receive;→英和
claim (紛失物などを);→英和
look after (世話する).
(2)[退去]leave;→英和
withdraw.→英和
息を〜 breathe one's last;pass away;die.→英和
引き受け
ひきうけ [0] 【引(き)受け・引(き)請け】
(1)引き受けること。保証すること。
(2)為替手形の支払人が,支払いの義務を負う旨を手形に記載し,署名すること。
(3)有価証券の発行者から,証券会社がその証券の全部または一部を売り出しの目的で取得すること。
引き受ける
ひきう・ける [4] 【引(き)受ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ひきう・く
(1)責任をもって仕事などを受け持つ。担当する。「町会の役員を―・ける」「むずかしい仕事を―・けてきた」
(2)代わってする。あとを受け継ぐ。「あとは私が―・けた」
(3)保証する。保証人になる。「身元を―・ける」
(4)相手になる。応対する。「酒ヲ―・ケテノム/日葡」
引き受ける
ひきうける【引き受ける】
[仕事を]undertake;→英和
take up;answer for (責任を);guarantee (保証する);→英和
take over <a person's business> (継承);accept (手形を).→英和
引き受け手
ひきうけて [0][5] 【引(き)受け手】
引き受ける人。引受人。「仕事の―がない」
引き口
ひきぐち [2][0] 【引(き)口】
にげみち。撤退する道。退路。
引き句
ひきく [0] 【引(き)句】
(1)説明のために引用した文句。ひきごと。
(2)引用した俳句。例句。
(3)平曲で,琵琶(ビワ)に合わせ節をつけて語る部分。
⇔語り句
引き台
ひきだい [0] 【引(き)台】
歌舞伎の大道具の一。俳優を乗せて綱で引き動かし,出入りさせる車のついた台。
引き合い
ひきあい [0] 【引(き)合い】
(1)比較や参考とするため例に引くこと。また,そのもの。「前例を―に出す」
(2)証人や参考人として法廷に召喚されること。また,その人。「家に賊が入つた―で,他日彼が法廷へ呼び出されたとき/思ひ出す事など(漱石)」
(3)売買注文。また,売買条件の問い合わせ。「新製品の―が殺到する」
(4)仲をとりもつこと。ひきあわせ。「先生からの御―で無ければ/花間鶯(鉄腸)」
(5)まきぞえ。「然し―は喰ひはしませぬかな/歌舞伎・敵討噂古市」
引き合う
ひきあ・う [3] 【引(き)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)互いにひっぱりあう。「綱を―・う」
(2)引き受けて損得がつりあう。割りにあう。また,もうけがある。「面倒だが十分―・う仕事」「とても―・わない話だ」
(3)努力する価値がある。「苦労して叱られたのでは―・わない」
(4)取引する。約束する。「先刻内々―・うておいたあの美しい可愛らしい弁才天女/滑稽本・膝栗毛 5」
(5)手をとりあう。協力する。「平一揆は葛山と―・ひて/太平記 37」
引き合う
ひきあう【引き合う】
pay;→英和
be profitable.
引き合す
ひきあわ・す [4] 【引き合(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
「ひきあわせる」に同じ。「前に一度―・されたことがある」
■二■ (動サ下二)
⇒ひきあわせる
引き合せ
ひきあわせ [0] 【引き合(わ)せ】
(1)両者を取りもって対面させること。「お―願う」
(2)神仏や霊魂など,見えない力による手引き。「今日お会いできたのも,亡き父の―でしょう」
(3)二つ以上の物を照合すること。「活字本と原本との―をする」
(4)筒状の鎧(ヨロイ)の胴に身体を入れるための切れ目。着用のあと左右から引き合わせる。また,それを閉じるための緒。
(5)引き寄せて合わせる所。引き合わせ目。「行縢(ムカバキ)の―,報いの知らする恨みの矢/曾我 8」
(6)「引き合わせ紙」の略。「―を折紙に折りて/年中恒例記」
引き合せる
ひきあわ・せる [5] 【引き合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 ひきあは・す
(1)呼びよせて対面させる。紹介する。「若い二人を―・せる」
(2)ひき寄せてあわせる。「着物の前を―・せる」
(3)照らしあわせて,くらべる。「帳簿を―・せる」「原本と―・せる」
引き合せ紙
ひきあわせがみ [5] 【引き合(わ)せ紙】
〔武士が鎧(ヨロイ)の引き合わせに入れておいたことからとも,男女を引き合わせる恋文用の紙とされたことからともいう〕
檀紙(ダンシ)。みちのく紙。
引き合わす
ひきあわ・す [4] 【引き合(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
「ひきあわせる」に同じ。「前に一度―・されたことがある」
■二■ (動サ下二)
⇒ひきあわせる
引き合わせ
ひきあわせ [0] 【引き合(わ)せ】
(1)両者を取りもって対面させること。「お―願う」
(2)神仏や霊魂など,見えない力による手引き。「今日お会いできたのも,亡き父の―でしょう」
(3)二つ以上の物を照合すること。「活字本と原本との―をする」
(4)筒状の鎧(ヨロイ)の胴に身体を入れるための切れ目。着用のあと左右から引き合わせる。また,それを閉じるための緒。
(5)引き寄せて合わせる所。引き合わせ目。「行縢(ムカバキ)の―,報いの知らする恨みの矢/曾我 8」
(6)「引き合わせ紙」の略。「―を折紙に折りて/年中恒例記」
引き合わせる
ひきあわ・せる [5] 【引き合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 ひきあは・す
(1)呼びよせて対面させる。紹介する。「若い二人を―・せる」
(2)ひき寄せてあわせる。「着物の前を―・せる」
(3)照らしあわせて,くらべる。「帳簿を―・せる」「原本と―・せる」
引き合わせる
ひきあわせる【引き合わせる】
introduce (紹介) <a person to another> ;→英和
check up (照合).
引き合わせ紙
ひきあわせがみ [5] 【引き合(わ)せ紙】
〔武士が鎧(ヨロイ)の引き合わせに入れておいたことからとも,男女を引き合わせる恋文用の紙とされたことからともいう〕
檀紙(ダンシ)。みちのく紙。
引き回し
ひきまわし [0] 【引(き)回し】
(1)引き回すこと。
(2)あれこれ人を指導し,世話をすること。「よろしくお―の程お願いいたします」
(3)江戸時代,打ち首以上の重罪に付加した刑。処刑前に,罪人を馬に乗せ,罪状を書いて,府内・犯罪地,その住所などを引き回して見せしめとしたこと。
(4)木綿製の丸合羽(ガツパ)。また,インバネス。
(5)のこぎりの一。板を曲線状に切るときに使う。肉厚で幅が狭く,先が細くなっているもの。
引き回す
ひきまわ・す [4] 【引(き)回す】 (動サ五[四])
(1)ひっぱって回す。また,周りにぐるりと張る。「幕を―・す」
(2)あちらこちら連れて歩く。「東京じゅう―・される」
(3)あれこれ人を指導し,世話をする。「先輩が親切に―・してくれる」
(4)引き回しの刑にする。
(5)周りを取り囲む。「東は足柄の峰をさかひ…西は富士川を際(キワ)として,―・されにけり/曾我 8」
[可能] ひきまわせる
引き回す
ひきまわす【引き回す】
(1)[幕などをまわりに]draw[pull] <a curtain> around.(2)[連れ歩く]take <a person> around.
引き墨
ひきずみ [0] 【引(き)墨】
(1)封書の封じ目に〆のように墨を引くこと。また,その墨。
(2)眉をそり落としたあとに墨を引くこと。また,その墨。
引き外す
ひきはず・す [4] 【引(き)外す】 (動サ五[四])
(1)ひっぱってはずす。無理にはずす。「橋桁(ハシゲタ)を―・す」
(2)避ける。そらす。「たまさかに行きあひて,―・されたらむばかり,あかずわびしく/寝覚 5」
[可能] ひきはずせる
引き子
ひきこ [0] 【挽き子・引(き)子】
(1)客引き。
(2)人力車・船・網などを引く人。
引き寄せる
ひきよせる【引き寄せる】
draw <a thing> toward one;attract (吸引する).→英和
引き寄せる
ひきよ・せる [4] 【引(き)寄せる】 (動サ下一)[文]サ下二 ひきよ・す
引いて手もとに近づける。「明かりを―・せる」
引き局ぬ
ひきつぼ・ぬ 【引き局ぬ】 (動ナ下二)
屏風(ビヨウブ)や几帳などで囲う。「御屏風一よろひを―・ね/紫式部日記」
引き山
ひきやま [0] 【引(き)山】
「出(ダ)し山」に同じ。
引き巡らす
ひきめぐら・す [5] 【引(き)巡らす】 (動サ五[四])
幕・布などを周りにぐるりと張る。はりめぐらす。「紅白の幕を―・す」
引き幕
ひきまく [0] 【引(き)幕】
舞台などで,左右に引いて開閉する幕。
→緞帳(ドンチヨウ)
引き延ばし
ひきのばし [0] 【引(き)延ばし・引(き)伸ばし】
(1)ひきのばすこと。「会期の―」
(2)「引き伸ばし写真」の略。
引き延ばす
ひきのば・す [4] 【引(き)延ばす・引(き)伸ばす】 (動サ五[四])
(1)引っ張ってのばしたり,大きくしたりする。「ゴムひもを―・す」
(2)写真を拡大して焼き付ける。「航空写真を―・す」
(3)時間を長くかけてなかなか終了しないようにする。長引かせる。「会議を―・す」
[可能] ひきのばせる
引き延[伸]ばす
ひきのばす【引き延[伸]ばす】
(1)[ひっぱる]extend;→英和
stretch (out).→英和
(2)[写真を]enlarge.→英和
(3)[期間などを]extend;delay (おくらす).→英和
引き引き
ひきひき 【引き引き】 (名・形動ナリ)
〔「ひきびき」とも〕
自分の心にまかせてすること。思い思い。すきずき。てんでに。「―にわがめでつると思ひける/山家(百首)」
引き張る
ひきは・る 【引き張る】 (動ラ四)
(1)無理に連れて行く。ひっぱる。「ものとり散らしそこなふを,―・られ制せられて/枕草子 152」
(2)強く引いて張る。「弓ヲ久シク―・ッテイレバ/日葡」
(3)気持ちが張る。強い意志をもつ。「後二条殿又事のほかに―・りたる人にて/愚管 4」
引き当て
ひきあて [0] 【引(き)当て】
(1)抵当。担保。「家屋敷を―に金を借りる」
(2)将来の支出に備えて金を準備しておくこと。また,その金。
引き当てる
ひきあ・てる [4] 【引(き)当てる】 (動タ下一)[文]タ下二 ひきあ・つ
(1)くじなどを引いて,うまく当てる。「一等を―・てる」
(2)ひきくらべる。あてはめる。「自分に―・てて考える」
(3)振り向ける。充当する。「賞金を借金の返済に―・てる」
引き忍ぶ
ひきしの・ぶ 【引き忍ぶ】
■一■ (動バ四)
人目に立たないようにする。「若々しきやうには―・ばむ/源氏(夕霧)」
■二■ (動バ上二)
{■一■}に同じ。「ここにてさへ―・ぶるもあまりなり/枕草子 143」
引き戸
ひきど [0][2] 【引(き)戸】
左右に引いて開閉する戸。やりど。
引き戸駕籠
ひきどかご [3] 【引(き)戸駕籠】
乗り口に引き戸を取り付けた駕籠。身分の高い者が用いた。権門駕籠。
引き戻す
ひきもど・す [4] 【引(き)戻す】 (動サ五[四])
引っ張って元の所に戻す。戻す。「家に―・す」「最初に―・して考え直す」
[可能] ひきもどせる
引き戻す
ひきもどす【引き戻す】
pull[bring]back;restore <to> (元に戻す).→英和
引き手
ひきて [0] 【引(き)手】
(1)戸・障子・襖(フスマ)などを開閉するとき,手をかけて引くために取り付ける金具や紐(ヒモ)。
(2)引っ張る人。引く人。「荷車の―」
(3)案内する人。手引きする人。「今の盗人共は小忰(コセガレ)を―に致す/歌舞伎・幼稚子敵討」
(4)「引き手茶屋」の略。
引き手
ひきで [0] 【引(き)手】
弓術で,右の手。めて。
⇔押し手
引き手茶屋
ひきてぢゃや [3] 【引(き)手茶屋】
遊郭で,客を娼家に案内するのを業とする茶屋。中宿(ナカヤド)。
引き払う
ひきはらう【引き払う】
⇒立ち退く.
引き払う
ひきはら・う [4] 【引(き)払う】 (動ワ五[ハ四])
跡をすっかり片付けて他の所へ引き退く。退去する。「借家を―・う」「陣を―・う」
[可能] ひきはらえる
引き技
ひきわざ [0] 【引(き)技】
相撲で,相手を引いて倒す技。
引き抜き
ひきぬき [0] 【引(き)抜き】
(1)ひきぬくこと。他に属する者を自分の方に移すこと。「主力選手の―合戦」
(2)歌舞伎や舞踊などで,役者が衣装の荒縫いになっている糸を抜いて,瞬間的に衣装を変えること。
→ぶっ返り
(3)鋼材・鋼管などを,型を通して一定の形や太さに作ること。
(4)混ざり物のない上質のそば粉。
引き抜く
ひきぬく【引き抜く】
pull[draw]out;pick[single]out (選抜).
引き抜く
ひきぬ・く [3] 【引(き)抜く】 (動カ五[四])
(1)引っ張って抜き取る。「大根を―・く」
(2)他に所属する者を自分の方に移す。「優秀な技術者を―・く」
[可能] ひきぬける
引き括める
ひきくる・める [5] 【引き括める】 (動マ下一)[文]マ下二 ひきくる・む
「ひっくるめる」に同じ。「すべてを―・めた費用」
引き括る
ひきくく・る [4] 【引き括る】 (動ラ五[四])
「ひっくくる」に同じ。「ひもで―・る」
[可能] ひきくくれる
引き据える
ひきす・える [4] 【引(き)据える】 (動ア下一)[文]ワ下二 ひきす・う
力ずくでその場に座らせる。「罪人を―・える」
引き掛く
ひきか・く [3] 【引き掻く・引き掛く】
■一■ (動カ五[四])
「ひっかく(引掻)」に同じ。
■二■ (動カ下二)
⇒ひきかける
引き掛ける
ひきか・ける [4] 【引(き)掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ひきか・く
(1)無造作に着たり履いたりする。ひっかける。「寝衣(ネマキ)を―・け窓を開きて見渡す/谷間の姫百合(謙澄)」「下駄を―・けて,急ぎ足で/吾輩は猫である(漱石)」
(2)一端を物に掛ける。「高欄に御車―・けて立ち給へり/源氏(夕顔)」
(3)掛けて他の物を覆う。「ふすま―・けて臥し給へり/源氏(柏木)」
(4)引き合いに出す。「己が身を―・けていひ出たる/徒然 56」
引き掻く
ひきか・く [3] 【引き掻く・引き掛く】
■一■ (動カ五[四])
「ひっかく(引掻)」に同じ。
■二■ (動カ下二)
⇒ひきかける
引き揃える
ひきそろ・える [5] 【引き揃える】 (動ア下一)[文]ハ下二 ひきそろ・ふ
何本かの糸などを揃えて,よらないで合わせる。
引き揚げ
ひきあげ [0] 【引(き)上げ・引(き)揚げ】
引き上げること。「沈没船の―」「賃金の―」「外地からの―」
引き揚げる
ひきあ・げる [4] 【引(き)上げる・引(き)揚げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ひきあ・ぐ
(1)ひっぱって上にあげる。「線路に落ちた人をホームに―・げる」「舟を浜に―・げる」
(2)程度や値を高くする。「関税を―・げる」「金利を―・げる」
(3)いままでいた所を引き払って,もとの所ヘ戻す。また,もとの所へ戻る。「軍隊を―・げる」「外地から―・げる」「もう遅いから―・げよう」
(4)取りもどす。「投下した資金を―・げる」「派遣した役員を―・げる」
(5)登用する。「若い人をどんどん―・げる」
(6)時間を繰り上げる。「三日とさだめられたりしが,いま一日―・げて/平家 5」
引き揚げ者
ひきあげしゃ [4] 【引(き)揚げ者】
外国での生活を引き払って故国へ帰ってきた人。特に第二次大戦後,外地から内地へ帰ってきた人。
引き揚[上]げる
ひきあげる【引き揚[上]げる】
(1) pull up;salvage (沈没船を).→英和
(2)[退去]leave;→英和
be repatriated <from> (外地から).
(3) raise (値段を).→英和
引き換え
ひきかえ [0] 【引(き)換え・引換・引(き)替え】
■一■ (名)
取り換えること。交換すること。「代金と―にする」
■二■ (連語)
(「…にひきかえ」の形で)前のことと全く異なっているさまを表す語。…とは違って。…と比べて。「妹に―兄貴と来た日には…」
→引き替える
引き換える
ひきか・える [4][3] 【引(き)換える・引(き)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 ひきか・ふ
(1)ある物を渡して別の物を手に入れる。交換する。「当たり券を賞品に―・える」
(2)(連用形の形で用いて)反対になる。あべこべになる。がらりと変わる。「去年に―・え,今年は大変好調だ」
(3)姿・様子をかえる。「大方の有様,―・へたるやうに/源氏(竹河)」
引き換える
ひきかえる【引き換える】
exchange <a thing for another> ;→英和
cash <a check> .→英和
引き摺り
ひきずり [0] 【引き摺り】
(1)〔着物の裾を引き摺るように着る意から〕
おしゃればかりしていて,ろくに働かない女性をののしっていう語。おひきずり。「―のくせに早いは尻ばかり/柳多留 4」
(2)「引き摺り下駄」の略。
(3)「引き摺り餅」の略。
引き摺り下ろす
ひきずりおろ・す [6][3] 【引き摺り下ろす】 (動サ五[四])
(1)高い所からむりやり引っ張って下におろす。
(2)自分より上位の者をその地位からおろす。「トップの座から―・す」
[可能] ひきずりおろせる
引き摺り下駄
ひきずりげた [4] 【引き摺り下駄】
のめり下駄の一。台を前後二つに切り,表は革を鋲(ビヨウ)打ちしてつなぎ,裏の中央をくりぬいたもの。引き下駄。
引き摺り出す
ひきずりだ・す [5] 【引き摺り出す】 (動サ五[四])
引っぱって外へ出す。無理に引っぱり出す。「縁の下から―・す」「表舞台に―・す」
[可能] ひきずりだせる
引き摺り回す
ひきずりまわ・す [6] 【引き摺り回す】 (動サ五[四])
(1)引きずってあちこちへ動かす。
(2)自分の思い通りに連れて歩く。引き回す。「東京じゅうを―・される」
引き摺り落とす
ひきずりおと・す [6] 【引き摺り落とす】 (動サ五[四])
(1)上にある物や人を引っ張って落とす。「張りめぐらした幔幕(マンマク)を―・す」
(2)自分より上位の者を,その地位から転落させる。「大関の座から―・す」
[可能] ひきずりおとせる
引き摺り込む
ひきずりこ・む [5] 【引き摺り込む】 (動マ五[四])
(1)引っぱって中へ入れる。引き入れる。「袂(タモト)へ色のさいたのを二本―・みあがつて/西洋道中膝栗毛(七杉子)」
(2)無理に誘い込む。「悪い仲間に―・まれる」
[可能] ひきずりこめる
引き摺り餅
ひきずりもち [4] 【引き摺り餅】
数人で道具を持ち歩き,賃餅をついてまわること。また,その餅。
引き摺る
ひきず・る [0] 【引き摺る】 (動ラ五[四])
(1)床や地面に触れたままで物を引っぱって行く。「荷物を―・って運ぶ」
(2)長く垂れ下がって床や地面をこするようにする。「着物のすそを―・って歩く」
(3)無理に引っ張る。「泣く子を―・って帰る」
(4)だらだらと長びかせる。「まだ風邪を―・っている」「審議を―・る」
(5)(受け身の形で)影響される。しようと思わないのに,ついそうさせられる。「先行学説に―・られる」
[可能] ひきずれる
引き攣り
ひきつり [0] 【引き攣り】
(1)やけどなどの傷あとの皮膚が縮んで周囲から引っ張ったようになること。ひっつり。ひっつれ。
(2)筋肉が痙攣(ケイレン)を起こすこと。
引き攣る
ひきつる【引き攣る】
have the cramp <in one's leg> .→英和
引き攣る
ひきつ・る [3] 【引き攣る】
■一■ (動ラ五[四])
(1)やけどなどの傷あとの皮膚が引っ張られたようになる。「傷あとが―・れる」
(2)痙攣(ケイレン)を起こす。「手足を―・らせる」
(3)かたくこわばる。「顔が―・る」「声を―・らせる」
■二■ (動ラ下二)
⇒ひきつれる(引攣)
引き攣れる
ひきつ・れる [4] 【引き攣れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ひきつ・る
「ひきつる{■一■}」に同じ。「足が―・れる」
引き放つ
ひきはな・つ [4] 【引(き)放つ】 (動タ五[四])
(1)引いてはなつ。「矢を―・つ」
(2)引いて開ける。荒々しく開けはなす。「館の居間の床板(トコイタ)を―・つて/阿部一族(鴎外)」
(3)離す。距離をおく。「けさより―・て別の所に据ゑ奉りければ/平家 11」
引き日
ひきび 【引き日】
遊女が揚げ代を自弁して休む日。
引き明け
ひきあけ [0] 【引(き)明け】
夜のあける時分。あけがた。払暁(フツギヨウ)。「夜の―に鎮台の裏手に着きたり/鉄仮面(涙香)」
引き時
ひきどき [0] 【引(き)時】
引き上げる時期。役目・職務などから身を引く潮時。「身の―」
引き替え
ひきかえ [0] 【引(き)換え・引換・引(き)替え】
■一■ (名)
取り換えること。交換すること。「代金と―にする」
■二■ (連語)
(「…にひきかえ」の形で)前のことと全く異なっているさまを表す語。…とは違って。…と比べて。「妹に―兄貴と来た日には…」
→引き替える
引き替える
ひきか・える [4][3] 【引(き)換える・引(き)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 ひきか・ふ
(1)ある物を渡して別の物を手に入れる。交換する。「当たり券を賞品に―・える」
(2)(連用形の形で用いて)反対になる。あべこべになる。がらりと変わる。「去年に―・え,今年は大変好調だ」
(3)姿・様子をかえる。「大方の有様,―・へたるやうに/源氏(竹河)」
引き木
ひきぎ [0] 【引(き)木・挽き木】
ひき臼(ウス)を回すための柄。
引き札
ひきふだ [0][2] 【引(き)札】
(1)開店披露や商店の宣伝・広告のために配る紙片。ちらし。「文明開化開店の,―/安愚楽鍋(魯文)」
(2)くじ引きの札。
引き板
ひきいた [0] 【引(き)板】
鳴子(ナルコ)。ひきた。ひた。[季]秋。
引き染め
ひきぞめ [0] 【引(き)染め】
刷毛(ハケ)に染料をつけて引いて布を染めること。友禅や暖簾(ノレン)などの地染めに用いる。刷毛染め。
引き止める
ひきと・める [4] 【引(き)止める・引(き)留める】 (動マ下一)[文]マ下二 ひきと・む
(1)帰ろうとする人をそのままそこに居るようにさせる。「夜遅くまで―・める」
(2)他人に行動を思い止まるようにすすめる。「辞職を―・められる」
引き止める
ひきとど・める [5] 【引き止める・引き留める】 (動マ下一)[文]マ下二 ひきとど・む
「引き止める」に同じ。「帰りそうになるのを―・める」
引き止[留]める
ひきとめる【引き止[留]める】
keep[hold]back (阻止);detain (客などを).→英和
引き比べる
ひきくら・べる [5][0] 【引(き)比べる】 (動バ下一)[文]バ下二 ひきくら・ぶ
比較する。「彼の境遇を我が身に―・べる」
引き毟る
ひきむし・る [4] 【引き毟る】 (動ラ五[四])
ひっぱってむしり取る。強くむしる。「髪の毛を―・る」
引き汐
ひきしお [0] 【引(き)潮・引き汐】
潮が引いて海面が低くなっていくこと。また,その時の海水の動き。落ち潮。下げ潮。
⇔満ち潮
⇔上げ潮
引き波
ひきなみ [0] 【引(き)波】
(1)浜に打ち寄せたのち沖へ引いていく波。
(2)船の進行に伴って船尾に生ずる波。船尾波。
引き添う
ひきそ・う [3] 【引(き)添う】
■一■ (動ワ五[ハ四])
寄り添う。ぴったり付き添う。「小姓は…主(シユ)の傍に―・つた/阿部一族(鴎外)」
■二■ (動ハ下二)
(1)添える。加える。「大船に小舟(オブネ)―・へ/万葉 3869」
(2)引き合いに出す。「この入道殿をかならず―・へ奉りて申す/大鏡(道長)」
引き渡し
ひきわたし [0] 【引(き)渡し】
(1)人や物を相手に引き渡すこと。「身柄の―」
(2)占有を移転すること。
(3)本膳に杯を三つ添えた膳部。
(4)綱・幕などを張り渡すこと。「かりそめの仮屋などいへど,風すくまじく―などしたるに/更級」
引き渡し橋
ひきわたしばし [5] 【引(き)渡し橋】
丸木橋。
引き渡す
ひきわた・す [4] 【引(き)渡す】 (動サ五[四])
(1)綱・幕などを張り渡す。「幔幕(マンマク)を―・す」
(2)自分の所にいる人や所有物などを他人に渡す。「営業権を―・す」「容疑者を警察に―・す」
(3)罪人を引き回す。[日葡]
(4)他の場所へ移動させる。「(女ガ)流れにうきしづみ流れければ,…手をとりて―・しつ/宇治拾遺 13」
[可能] ひきわたせる
引き渡す
ひきわたす【引き渡す】
deliver;→英和
transfer;→英和
hand over <a person to> ;extradite (国際間の逃亡犯罪人を).→英和
引き潮
ひきしお [0] 【引(き)潮・引き汐】
潮が引いて海面が低くなっていくこと。また,その時の海水の動き。落ち潮。下げ潮。
⇔満ち潮
⇔上げ潮
引き潮時
ひきしおどき [0] 【引(き)潮時】
引き上げる潮時。引き下がる頃合い。退却の時機。
引き物
ひきもの [0] 【引(き)物】
(1)「引き出物」に同じ。
(2)帳(トバリ)など,部屋の仕切りとする布。
(3)襖(フスマ)・障子などの引き手。
引き留める
ひきと・める [4] 【引(き)止める・引(き)留める】 (動マ下一)[文]マ下二 ひきと・む
(1)帰ろうとする人をそのままそこに居るようにさせる。「夜遅くまで―・める」
(2)他人に行動を思い止まるようにすすめる。「辞職を―・められる」
引き留める
ひきとど・める [5] 【引き止める・引き留める】 (動マ下一)[文]マ下二 ひきとど・む
「引き止める」に同じ。「帰りそうになるのを―・める」
引き直す
ひきなお・す [4] 【引(き)直す】 (動サ五[四])
(1)改めて,もう一度引く。「線を―・す」
(2)直す。改める。「百姓家を―・したのであらふ/思出の記(蘆花)」
(3)あてはめる。組み入れる。「二人を自分に最も興味のある男女関係に―・して見ても/彼岸過迄(漱石)」
[可能] ひきなおせる
引き眉
ひきまゆ [3] 【引き眉】
眉毛を剃(ソ)り落としたあとに,眉墨でかいた眉。また,薄い眉毛を濃くみせて整えた眉。まよびき。引き眉毛。
引き眉毛
ひきまゆげ [3] 【引き眉毛】
「引き眉(マユ)」に同じ。
引き破る
ひきやぶ・る [4] 【引(き)破る】 (動ラ五[四])
引っ張って破る。引き裂く。「手紙を―・る」
[可能] ひきやぶれる
引き祝い
ひきいわい [3] 【引(き)祝い】
芸者や芸人が廃業するときの,披露の祝い。
引き移る
ひきうつ・る [4] 【引(き)移る】 (動ラ五[四])
他の場所に移る。引っ越す。「郊外に―・る」
[可能] ひきうつれる
引き窓
ひきまど [0][3] 【引(き)窓】
(1)屋根の勾配に沿って設け,綱を引いて開閉する窓。
(2)人形浄瑠璃「双蝶蝶曲輪日記(フタツチヨウチヨウクルワニツキ)」の八段目の通称。
引き立つ
ひきた・つ [3] 【引(き)立つ】
■一■ (動タ五[四])
(1)見栄えがする。際立って立派に見える。「額縁を変えたら,絵が一段と―・った」「舞台が―・つ」
(2)勢いが増す。気力が盛んになる。「気持ちを―・たせる」
(3)逃げ腰になる。「―・たる勢の習なれば/太平記 14」
■二■ (動タ下二)
⇒ひきたてる
引き立つ
ひきたつ【引き立つ】
be set off (to advantage) (見ばえがする);cheer up[take heart](元気づく).
引き立て
ひきたて [0] 【引(き)立て】
(1)引き立てること。特に目をかけ,ひいきにすること。「平素のお―に感謝しております」
(2)いっしょに連れて行くこと。連行。
引き立てる
ひきた・てる [4] 【引(き)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 ひきた・つ
(1)一段と見栄えがするようにする。引き立つようにする。「真珠のネックレスがドレスを―・てる」
(2)特に目をかける。ひいきにする。「下積み時代から―・ててくれた恩人」
(3)気持ちに勢いが出るようにする。励ます。奮い立たせる。「気を―・ててもうひと頑張りする」
(4)無理に連れて行く。ひったてる。「罪人を刑場へ―・てる」
(5)戸などを引いて締める。「―・てて錠ささむとすれば/落窪 2」
(6)手を取って引き起こす。「御手を取りて―・て給ふ/源氏(明石)」
引き立てる
ひきたてる【引き立てる】
(1) favor;→英和
patronize;→英和
support.→英和
(2)[はげます]cheer up;encourage.→英和
(3)[見ばえさす]set <a thing> off (to advantage).(4)[罪人などを]take <a person to> .→英和
引き立て役
ひきたてやく [0] 【引(き)立て役】
他の人の立派な点や美しさが一層際立つように振る舞う人。
引き箔
ひきはく [0] 【引き箔】
緯(ヨコ)糸に金銀箔を細く裁断した糸を織り込むこと。
引き算
ひきざん [2] 【引(き)算】
ある数から他の数を取り去って,その残りを求める計算。減法。
⇔足し算
引き篭もる
ひきこもる【引き篭もる】
shut oneself up <in a room> ;stay indoors;be laid up <with a cold> (病気で).
引き籠る
ひきこも・る [4] 【引き籠る】 (動ラ五[四])
(1)外に出ないで家のなかなどに閉じこもる。「家にじっと―・る」
(2)退いて静かに暮らす。隠退する。「故郷の村に―・る」
引き結び
ひきむすび [3] 【引(き)結び】
江戸時代の女子の帯の結び方の一。やや斜めに結んだ文庫結びのようなもの。
引き結ぶ
ひきむす・ぶ 【引き結ぶ】 (動バ四)
引き寄せて結ぶ。また,結ぶ。「磐代の浜松が枝を―・び/万葉 141」
引き絞る
ひきしぼる【引き絞る】
bend <a bow> .→英和
引き絞る
ひきしぼ・る [4] 【引(き)絞る】 (動ラ五[四])
(1)矢を弓につがえて弦(ツル)を十分にひっぱる。「弓を―・る」
(2)声を無理に出す。「声を―・って助けを呼ぶ」
(3)ぎゅっと絞る。強く絞る。「手ぬぐいを―・る」
[可能] ひきしぼれる
引き継ぎ
ひきつぎ [0] 【引(き)継ぎ】
引き継ぐこと。「業務の―を行う」
引き継ぐ
ひきつ・ぐ [3] 【引(き)継ぐ】 (動ガ五[四])
前任者の業務などを受け継ぐ。「所長の事務を―・ぐ」
[可能] ひきつげる
引き継ぐ
ひきつぐ【引き継ぐ】
succeed <to one's family business> ;→英和
take over <a person's business> ;hand over <one's business to a person> .
引き続き
ひきつづき [0] 【引(き)続き】
それまで行われていたものに続けること。続いていること。副詞的にも用いる。「前回からの―の議題」「講演の後―懇親会を開く」
引き続く
ひきつづ・く [4] 【引(き)続く】
■一■ (動カ五[四])
(1)物事が中断せずにずっと続く。「戦乱が―・く」
(2)ある事の終わったあとにすぐ別の事が続く。「このあと,―・いてショーがあります」
→引き続き
■二■ (動カ下二)
あとに続くようにする。引き連れる。「上達部・君達を―・けて/源氏(浮舟)」
引き綱
ひきづな [0] 【引(き)綱】
(1)物につけて引っ張る綱。
(2)特に,引き船が他の船を引くときに使うロープ。曳索(エイサク)。
引き網
ひきあみ [0] 【引(き)網・曳き網】
海岸または船上に引き寄せて魚をとる網の総称。地引き網・底引き網など。
引き綿
ひきわた [0] 【引(き)綿】
綿入れの衣服や布団で,もめん綿の上に薄く引く真綿。綿と表地とをなじませるためのもの。
引き締まる
ひきしま・る [4] 【引(き)締まる】 (動ラ五[四])
(1)ゆるみやたるみがなくなる。張り詰めたようになる。「スポーツで鍛えた―・った体」
(2)心・気持ちが緊張する。「気持ちが―・る」
(3)取引で,値段が上がり気味となる。
⇔引き緩む
「相場が―・る」
引き締まる
ひきしまる【引き締まる】
be tightened;[人が主語]be braced up (心が).引き締まった tight;→英和
tense.→英和
引き締め
ひきしめ [0] 【引(き)締め】
引き締めること。「金融―」
引き締める
ひきし・める [4] 【引(き)締める】 (動マ下一)[文]マ下二 ひきし・む
(1)ぴんと張らせる。たるみをなくす。「手綱(タヅナ)を―・める」
(2)心・気持ちを緊張させる。「気持ちを―・める」
(3)むだなところを削って,出費をおさえる。「財政を―・める」
引き締める
ひきしめる【引き締める】
tighten;→英和
brace oneself up (心を);curb the supply of loan money;bring finance under control (金融を).
引き締め島田
ひきしめしまだ [5] 【引(き)締め島田】
「締め付け島田」に同じ。
引き緩む
ひきゆる・む [4] 【引(き)緩む】 (動マ五[四])
取引で,値段が下がり気味となる。
⇔引き締まる
「相場が―・む」
引き縄
ひきなわ [0] 【引(き)縄】
(1)物に付けて引く縄。特に,船を引く縄。引き綱。
(2)釣り糸を船で引き流して魚を捕る漁法。引き縄釣り。
引き繕う
ひきつくろ・う [5] 【引(き)繕う】 (動ワ五[ハ四])
(1)身だしなみをきちんとする。体裁を整える。「衣紋(エモン)を―・う」
(2)気取った態度をとる。「躬(ミズカラ)は淑(シトヤ)かに―・へる娘あり/金色夜叉(紅葉)」
引き纏う
ひきまと・う [4] 【引き纏う】 (動ワ五[ハ四])
(1)身に巻きつけるようにして着る。「ショオルを―・ひながら/青春(風葉)」
(2)集めまとめる。ひきまとめる。「督将岩倉公子遂に諸軍を―・ひて/近世紀聞(延房)」
[可能] ひきまとえる
引き肴
ひきざかな 【引き肴】
供応の席で,膳(ゼン)にそえて引き出物として出す料理。
引き腰
ひきごし 【引き腰】
女房装束の裳(モ)の大腰の左右につけて後ろに長く引く,装飾的な紐(ヒモ)。元来は結んだ。
引き膚
ひきはだ [0] 【蟇肌・引き膚】
(1)「蟇肌革(ガワ)」の略。
(2)蟇肌革で作った刀剣の鞘袋(サヤブクロ)。「はきも習はぬ太刀の―(芭蕉)/ひさご」
引き舟
ひきふね [0] 【引(き)船・引(き)舟・曳き船】
(1)引き綱をつけて他の船や筏(イカダ)などを曳航していくこと。また,その船。
(2)歌舞伎劇場で,二階正面桟敷(サジキ)の前に張り出して設けられていた客席。
(3)「引き舟女郎」の略。
引き舟女郎
ひきふねじょろう [5] 【引(き)舟女郎】
江戸時代,上方(カミガタ)の遊郭で,太夫に付き添って客席を取りもつなど,諸事に世話をやいた女郎。囲いの位の女郎があたった。引き舟。
引き船
ひきふね [0] 【引(き)船・引(き)舟・曳き船】
(1)引き綱をつけて他の船や筏(イカダ)などを曳航していくこと。また,その船。
(2)歌舞伎劇場で,二階正面桟敷(サジキ)の前に張り出して設けられていた客席。
(3)「引き舟女郎」の略。
引き船
ひきふね【引き船】
a tugboat.→英和
〜する tow <a ship> .→英和
引き色
ひきいろ 【引き色】
退却の気配。負け色。「寄手すでに―に成て候/太平記 7」
引き菓子
ひきがし [3] 【引(き)菓子】
祝い事や仏事などの際に,引き出物として客に出す菓子。
引き菜
ひきな [0] 【引(き)菜】
間引いた菜。間引き菜。
引き落し
ひきおとし [0] 【引き落(と)し】
相撲の決まり手の一。相手の前みつや手などを取って,前に引き落とす技。
引き落す
ひきおと・す [4] 【引き落(と)す】 (動サ五[四])
(1)引いて落とす。引いて倒す。また,相撲で引き落としの技をかける。「前に―・す」
(2)金融機関を通じて,支払人の預金口座から,一定金額を受取人の口座に送金する。「水道料金を口座から―・す」
(3)支払金の中から,貸し金・手数料などをさし引く。「貸し分を―・して支払う」
[可能] ひきおとせる
引き落とし
ひきおとし [0] 【引き落(と)し】
相撲の決まり手の一。相手の前みつや手などを取って,前に引き落とす技。
引き落とす
ひきおと・す [4] 【引き落(と)す】 (動サ五[四])
(1)引いて落とす。引いて倒す。また,相撲で引き落としの技をかける。「前に―・す」
(2)金融機関を通じて,支払人の預金口座から,一定金額を受取人の口座に送金する。「水道料金を口座から―・す」
(3)支払金の中から,貸し金・手数料などをさし引く。「貸し分を―・して支払う」
[可能] ひきおとせる
引き裂く
ひきさ・く [3] 【引(き)裂く】 (動カ五[四])
(1)引っ張って裂く。「布を―・く」
(2)無理に離す。「二人の仲を―・く」
[可能] ひきさける
引き裂く
ひきさく【引き裂く】
tear (up);→英和
tear <cloth> to pieces;sever <two persons,a person from another> (人の仲を).→英和
引き解き
ひきとき [0] 【引(き)解き】
「ときあけもの(解明物)」に同じ。
引き詰める
ひきつ・める [4] 【引(き)詰める】 (動マ下一)[文]マ下二 ひきつ・む
(1)たるみのないようにきつく引く。「髪を後ろに―・めて束ねる」
(2)弓を絶え間なく引く。射続ける。「さしつめ―・めさんざんに射る/平家 4」
引き請け
ひきうけ [0] 【引(き)受け・引(き)請け】
(1)引き受けること。保証すること。
(2)為替手形の支払人が,支払いの義務を負う旨を手形に記載し,署名すること。
(3)有価証券の発行者から,証券会社がその証券の全部または一部を売り出しの目的で取得すること。
引き負ひ
ひきおい 【引き負ひ】 (名)スル
(1)人に代わって売買・取引をし,その損失が自分の負担となること。また,奉公人が商売の際の損失を償い得ないこと。「新季の手代は―する/浄瑠璃・夏祭」
(2)金を使い込むこと。また,その金。「勘十郎がお主の金を―し/浄瑠璃・五十年忌(下)」
引き負ふ
ひきお・う 【引き負ふ】 (動ハ四)
使い込みをする。「主の金―・ふ様な侍,腹切らせたがまし/浄瑠璃・油地獄(中)」
引き起こす
ひきおこす【引き起こす】
(1)[倒れたものを]raise;→英和
help <a person> get up (手を貸して).
(2)[事件などを]cause;→英和
raise;bring about <a reform> .
引き起こす
ひきおこ・す [4] 【引(き)起こす】 (動サ五[四])
(1)倒れたものを引っぱって起こす。「負傷者を―・す」
(2)(「惹き起こす」とも書く)新しい事態を生じさせる。特に事件などを起こす。「家出騒動を―・す」
[可能] ひきおこせる
引き越し
ひきこし [0] 【引(き)越し】
「ひっこし(引越)」に同じ。
引き越す
ひきこ・す [3] 【引(き)越す】 (動サ五[四])
(1)「ひっこす」に同じ。「住みにくさが高じると,安い所へ―・したくなる/草枕(漱石)」
(2)引いて越える。越える。「横雲の空ゆ―・し遠みこそ/万葉 2647」
(3)頭・肩などを越して前方にもってくる。「纓(エイ)を―・して顔にふたぎて/枕草子 248」
(4)下位のものが上位のものを越えて上の位になる。「兄君たちよりも―・し,いみじうかしづき給ひ/源氏(竹河)」
引き足
ひきあし [0] 【引(き)足】
(1)後方に引く足。
(2)後方に退くこと。逃げること。
(3)足を引きずるように歩くこと。
引き込み
ひきこみ [0] 【引(き)込み】
引き入れること。「電灯線の―工事」
引き込み戸
ひきこみど [4] 【引(き)込み戸】
開けたときに壁内などに隠れるようにした引戸。
引き込み線
ひきこみせん [0] 【引(き)込み線】
(1)工場・市場など,特定の場所に引き入れた鉄道線路。
(2)架空電線路から需用場所の取付点に引き入れた電線。
引き込む
ひきこ・む [3] 【引(き)込む】
■一■ (動マ五[四])
(1)ひっぱって中に入れる。ひっぱりこむ。「山車(ダシ)を境内に―・む」
(2)人の心・魂を引き寄せる。「聴衆は彼の名演奏に―・まれた」
(3)川の流れや線状のものを分岐させて自分の方まで延長する。「川の水を庭内に―・んで池を作る」「専用の線路を構内まで―・んである」
(4)人を誘って仲間にする。誘いこむ。ひっぱりこむ。「自派の陣営に―・もうと画策する」
(5)「かぜをひきこむ」の形で,かぜにかかる。
(6)家の中に引きこもる。ひっこむ。
(7)へこむ。ひっこむ。「壁の―・んだところ」
(8)目立たない場所に退く。奥へ入る。ひっこむ。「男も眠(ネブ)りければ亭主―・みぬ/仮名草子・東海道名所記」
(9)目立たないように隠れ住む。隠棲する。「討死なんどして妻子共に別れんより―・まん/甲陽軍鑑(品一四)」
[可能] ひきこめる
■二■ (動マ下二)
⇒ひきこめる
引き込める
ひきこ・める [4] 【引(き)込める】 (動マ下一)[文]マ下二 ひきこ・む
(1)「ひっこめる」に同じ。
(2)とりこにする。束縛する。「あまり情に―・められて/源氏(帚木)」
引き返し
ひきかえし [0] 【引(き)返し】 (名)
(1)ひき返すこと。
(2)〔「引き返し幕」の略〕
歌舞伎で,急速な場面転換の手法。一幕の演技のうちに,一度幕を引いて下座音楽や拍子木でつなぎ,すぐにまた開けて続きを演ずること。ひっかえし。返し。
(3)和服で,裾回(スソマワ)しに表と同じ布地を使うこと。ひっかえし。
引き返す
ひきかえ・す [3] 【引(き)返す】 (動サ五[四])
(1)出発点に戻る。ひっかえす。「家へ―・す」
(2)繰り返す。反復する。「御文を…―・し―・し見ゐ給へり/源氏(宿木)」
(3)反対にする。裏返す。ひっくりかえす。「舟―・されて/平家 10」
(4)もとの状態になる。昔の有り様に立ち返る。「まだ調べも変らず,―・しその折の心地し給ふ/源氏(松風)」
(5)(連用形を副詞的に用いて)今までとうってかわって。「かく許しそめ給へることなれば,―・し許さぬ気色を見せむも/源氏(真木柱)」
[可能] ひきかえせる
引き返す
ひきかえす【引き返す】
come[go]back;return.→英和
引き退く
ひきの・く 【引き退く】
■一■ (動カ四)
退散する。退く。「悪魔・閻魔(エンマ)でも―・くに依つて/狂言・粟田口(虎寛本)」
■二■ (動カ下二)
⇒ひきのける
引き退ける
ひきの・ける [4] 【引き退ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ひきの・く
(1)引っ張ってのかせる。「手を―・ける」
(2)引き離す。遠ざける。「次に又少し―・けて,上の御前の御料によそひたり/栄花(御賀)」
(3)取り除く。「単衣を引かづくを御覧じて―・けさせ給へば/讃岐典侍日記」
引き通し
ひきとおし [0] 【引(き)通し】
(1)〔建〕 一直線であること。水糸を張った場合にいう。
(2)「引き通し表(オモテ)」の略。
引き通し表
ひきとおしおもて [6] 【引(き)通し表】
途中で継がずに幅いっぱい一本の藺草(イグサ)を通した上質な畳表。引き通し。
引き連れる
ひきつれる【引き連れる】
take <a person> with one;go with <a person> .
引き連れる
ひきつ・れる [4] 【引(き)連れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ひきつ・る
連れていく。伴っていく。「仲間を―・れて押しかける」
引き道具
ひきどうぐ [3] 【引(き)道具】
舞台で,建物・山などの大道具の底に車を付け,前後・左右に移動させる装置。また,この装置による舞台転換法。
引き違い
ひきちがい [0] 【引(き)違い】
(1)文様・紋章で,二つを交差させたもの。
(2)二枚以上の戸・障子を二本以上の平行な溝・レールの上を走らせて開け閉めするもの。
引き違え
ひきちがえ [0] 【引(き)違え】
連歌の付合方法の一。「月」に「雨」,「花」に「風」など,反対の趣向の句で付けること。引き違い付け。違い付け。
引き違える
ひきちが・える [5] 【引(き)違える】 (動ア下一)[文]ハ下二 ひきちが・ふ
(1)引き方を誤る。引き間違える。「線を―・える」
(2)交わらせる。交差させる。「頻(シキリ)に衣のむねを―・へ―・へぞし給ひける/平家 2」
(3)間違える。「理運左右に及ばぬ事を―・へさせ給ふは/平家 3」
(4)入れ違いになる。「客を送り出すと―・えて友人が来た」
引き違ふ
ひきたが・う 【引き違ふ】 (動ハ下二)
(1)方向を変える。「方ふたげて,―・へほかざまへと思さむは/源氏(帚木)」
(2)まちがって引く。引き違える。「おぼつかなけふは子(ネ)の日を山菅の―・へても祈りつるかな/栄花(殿上の花見)」
(3)今までとは違ったようにする。反対にする。「稀には,あながちに―・へ,心づくしなる事を,御心におぼしとどむる癖なむ,あやにくにて/源氏(帚木)」
(4)世間の常識とは違うことをする。「あまり―・へたる御事なり/源氏(乙女)」
(5)期待・予想に反する。期待を裏切る。「世の中の人もさやうに思ひよりぬべき事なるを,―・へ心清くて扱ひ聞えむ/源氏(澪標)」
引き金
ひきがね [0] 【引(き)金】
(1)小銃・ピストルなど,指で引いて弾丸を発射させるための金具。「―を引く」
(2)(比喩的に)物事が引き起こされる直接的原因。きっかけ。「ささいな口論が―となって大乱闘事件となった」
引き釣り
ひきづり [0] 【引き釣り】
トローリングのこと。
引き鉦
ひきがね [0] 【引き鉦】
軍勢を引く合図に打ち鳴らす鉦。
引き開ける
ひきあ・ける [4] 【引(き)開ける】 (動カ下一)
引いてあける。閉じているものを開く。「蓋を―・けて見る」
引き降ろす
ひきおろす【引き降ろす】
pull[bring.drag]down.
引き際
ひきぎわ [0] 【引(き)際・退(き)際】
職場・仕事・地位などを退くまぎわ。退く時機や退き方についていう。「人間は―が肝心だ」
引き際が肝心
ひきぎわ【引き際が肝心】
It is important to know when to quit.
引き障子
ひきしょうじ [3] 【引(き)障子】
左右に引いて開閉する障子。
引き離す
ひきはなす【引き離す】
[離間]pull apart;estrange (友人などを);→英和
get ahead <of a person> (競走で).
引き離す
ひきはな・す [4] 【引(き)離す】 (動サ五[四])
(1)無理に離れさす。引っ張って別々にする。「けんかをしている二人を―・す」
(2)間を大きくあける。差を大きくする。「二位を大きく―・してゴールした」
[可能] ひきはなせる
引き音
ひきおん [0] 【引き音】
長音の引き延ばされた部分を音韻論的単位としてとらえていう称。
→長音
引き風
ひきかぜ [0] 【引(き)風】
かぜをひくこと。かぜひき。かぜ。「くすりは―の外御ことはり/安愚楽鍋(魯文)」
引き馬
ひきうま [0] 【引(き)馬】
(1)貴人・大名などの行列で,鞍覆(クラオオイ)・毛氈(モウセン)などで美しく飾って連れ歩く馬。
(2)付け馬を遊客の側からいう語。「―で大門を出るとんだ客/柳多留 29」
引き鴨
ひきがも [0] 【引き鴨】
暖かくなって再び北方へ帰って行く鴨。帰る鴨。[季]春。
引き鶴
ひきづる [0][3] 【引き鶴】
春,北方へ帰って行く鶴。帰る鶴。[季]春。《―や笏をかざして日を仰ぐ/高田蝶衣》
引く
ひく【引く】
(1)[引っ張る]pull;→英和
draw;→英和
tug (船を).→英和
(2)[注意などを]attract[draw] <a person's attention> .→英和
(3)[辞書を]consult <a dictionary> ;→英和
look up <a word in a dictionary> .
(4)[引用]quote;→英和
cite.→英和
(5)[数を]subtract[take] <3 from 8> ;→英和
deduct <from> (差し引く).→英和
(6)[値を]reduce;→英和
discount.→英和
(7)[車・幕などを]draw.(8)[導く]lead <a person> ;→英和
conduct <water into> .→英和
(9)[引きずる]drag;→英和
trail (すそなどを).→英和
(10)[塗る]oil <a watch> ;→英和
wax (ろうを).→英和
(11)[架設]install (電話などを);lay on (ガス・水道を).
引く
ひ・く [0] 【引く・曳く・退く・牽く・惹く】
■一■ (動カ五[四])
□一□(他動詞)
(1)物に手をかけて近くへ寄せる。《引》
〔綱や網の場合は「曳く」とも書く〕
(ア)物に手をかけて力を入れ,全体を自分の方へ近寄せる。引っ張る。
⇔押す
「押しても―・いてもびくともしない」「地曳き網を―・く」
(イ)装置や道具の一部分を,自分の近くへ寄せる。「サイド-ブレーキを―・く」「ひもを―・くと明かりがつく」「引き金を―・く」
(ウ)引き抜く。「大根を―・く」「お前の山の小松―・き遊ぶ/源氏(初音)」
(2)人・動物や物を離れないようにつないだりして,自分が先に立ち,ともに移動する。引っ張る。
(ア)車両などを引っ張って進む。《引・牽・曳》「荷車を―・く」「たくさんの貨車を―・いた機関車」「犬に橇(ソリ)を―・かせる」
(イ)動物などをついて来させる。《引・曳》「馬を―・いて村へ帰る」
(3)無理について来させて,ある場所に移動させる。《引・曳》「屠所に―・かれる羊」
(4)地面をこすって進むようにする。引きずる。《引・曳》「裾(スソ)を―・く」
(5)自分の体の中に入れる。「かぜを―・く」
(6)人を誘い寄せる。
(ア)呼びこむ。誘いこむ。《引》「店先で客を―・く」
(イ)他人の注意・心をこちらに向けさせる。《引・惹》「人目を―・くような服」「同情を―・く」「美貌に―・かれる」「気を―・く」「人柄に―・かれる」
(7)線状の施設を作って,自分の方へ導き入れる。「用水路を作って水を―・く」「水道を―・く」「電話を―・く」
(8)のばす。《引》
(ア)縮んでいたものを広げる。「窓にカーテンを―・く」「幕を―・く」
(イ)表面に広く塗る。「フライパンに油を―・く」「蝋(ロウ)を―・いた紙」
(ウ)本体から長く伸びるようにする。「声を長く―・く」「裾を長く―・く」
(9)線を書く。線状に長く伸ばす。「線を―・く」「図面を―・く」「納豆が糸を―・く」
(10)長く続ける。「声を長く―・く」
(11)一部を取る。《引》
(ア)数量や金額について,一部を取り去る。少なくする。「一〇―・く三は七」「毎月の給料から税金を―・かれている」
(イ)言葉・証拠などをあげる。「徒然草の一節を―・く」「吉野川を―・きて世中をうらみきつるに/古今(仮名序)」
(ウ)くじ引きなどで,一つを選んで自分のものとする。「おみくじを―・く」「(トランプデ)ばばを―・く」
(エ)こっそり盗む。「ねずみが餅を―・く」
(12)辞書・索引などを参照する。《引》「辞書を―・いて調べる」「電話帳を―・いて番号を調べる」
(13)血統・素質などを受け継ぐ。《引》「この子は祖父の血を―・いて気が強い」「彼の哲学はドイツ観念論の流れを―・いている」
(14)弓に張った弦を引っ張る。また,弓につがえた矢を射る。《引》「的に向かって弓を―・く」
(15)退却させる。《引・退》
(ア)出ていた体・手足などを引っこめる。「体を―・いて車をよける」「もう少しあごを―・いて」
(イ)自分の側の軍勢を退却させる。「兵を―・く」
(ウ)(「身を引く」の形で)それまでかかわりのあった人や事柄との関係を断つ。「実業界から身を―・く」
(16)花札で遊ぶ。《引》「花札を―・く」
(17)引き出物として与える。また,配付する。「布施に馬を―・き給へりける/今鏡(村上の源氏)」
(18)湯を汲んで浴びる。「湯殿しつらひなどして御湯―・かせ奉る/平家 10」
(19)取り外す。「橋を―・いたぞ,誤ちすな,とどよみけれども/平家 4」
(20)贔屓(ヒイキ)にする。「この弟の左の大臣を院とともに―・き給ひて/今鏡(藤波中)」
□二□(自動詞)
(1)後ろにさがる。退却する。また,やり始めたことを途中でやめる。《引・退》「進むことも―・くこともできない」「言いだしたらあとには―・かない」
(2)長く続いた勤めをやめる。引退する。《引・退》「 H 先生はこの三月で本校をお―・きになる」「今度の公演を最後に舞台から―・くことになった」
(3)勤めなどを休む。「『寝てゐるか』『あい,此頃は―・いてやすが,お前だから出たのよ』/洒落本・寸南破良意」
(4)十分な程度にあったものがなくなる。《引・退》
⇔出る
「潮が―・く」「汗が―・く」「顔から血の気が―・く」「やっと熱が―・いた」「腫れが―・く」
[可能] ひける
■二■ (動カ下二)
⇒ひける
[慣用] あとを―・糸を―・尾を―・杖(ツエ)を―・手薬煉(テグスネ)を―・手を―・弓を―・我が田へ水を―/鼠(ネズミ)に引かれそう
引くに引け∘ない
引くに引け∘ない
引き下がりたいと思っても,今さら引き下がるわけにいかない。
引くの山の
引くの山の
〔「山」は祇園会(ギオンエ)の山鉾(ヤマボコ)の意〕
多忙・繁雑なさま。ごたつくさま。何のかの。「綿が高いの銭が安いの手代共が寄合うて,勘定が合ぬの―/浄瑠璃・夏祭」
引く手
ひくて [0] 【引く手】
(1)こちらへ来てくれと誘いかける人。
(2)舞の手で,手を手前へ引く手振り。
引く手あまたである
ひくて【引く手あまたである】
be much sought after.
引け
ひけ [0] 【引け】
(1)(「退け」とも書く)仕事が終わって会社などから退出すること。また,店などを閉めること。「―どき」「少々見世を早く―にして,寐かしておくれ/怪談牡丹灯籠(円朝)」
(2)取引で,前場・後場の最終の立ち会い,およびそれが終了すること。また,最終相場のこと。
(3)気おくれ。劣等感。ひけめ。「―を感じる」
(4)物事におくれをとること。恥辱。敗北。「いよ��親仁の―恥の上の恥辱/浮世草子・武道伝来記 3」
(5)「引け四つ」に同じ。「宵と違つて―過ぎは静かでよいぢやござんせぬか/歌舞伎・曾我綉」
引け
ひけ【引け】
(1) closing.→英和
(2)[負け]a defeat.→英和
〜をとる be defeated[beaten].‖引け時間 the closing hour.
引ける
ひ・ける [0] 【引ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ひ・く
(1)(「退ける」とも書く)仕事・課業・店などがしまいになる。終わる。「会社が―・ける」「店が―・ける」
(2)気後れがする。引け目を感じる。「気が―・ける」
(3)見劣りがする。貧相である。「座中それは―・けて見ゆると大笑ひになりたれど/浮世草子・好色破邪顕正」
(4)衣服がいたむ。破れる。「さはつたら―・けさうな羽織を着て歩く/滑稽本・浮世風呂(前)」
引ける
ひける【引ける】
(1)[終わる]close;→英和
be over.(2)[気が]be[feel]shy <of doing> .
引け値
ひけね [0] 【引け値】
「引け相場」に同じ。
引け値
ひけね【引け値】
《株》a closing price.
引け四つ
ひけよつ 【引け四つ】
江戸時代,新吉原で,夜の一二時のこと。四つは本来午後一〇時(鐘四つ)にあたるが,それでは店を閉めるには早すぎるので,夜の一二時を四つと称するようになったもの。引け。「―の拍子木/滑稽本・根無草後編」
引け時
ひけどき [0] 【引け時・退け時】
一日の仕事や課業を終えて,会社や学校を退出する時刻。
引け物
ひけもの [0] 【引け物】
欠点があって,値引きしてある品物。「―の強売(オシツケウリ)でもするやうに/二人女房(紅葉)」
引け目
ひけめ [0] 【引け目】
(1)他人に比べて自分は劣っていると思う気持ち。気おくれ。また,劣った点。「―を感じる」
(2)やましいところ。弱み。「―をもつ」
(3)物事を進んで行おうとせず,目だたないように振る舞うこと。「―にて遠慮勝ちに見えたるは/経国美談(竜渓)」
(4)液体などを他の容器に移したときに量目の減ること。また,減った量目。目減り。
引け目を感じる
ひけめ【引け目を感じる】
feel inferior[small].
引け相場
ひけそうば [3] 【引け相場】
取引所の各立ち会いの最終相場。引け値。終わり値。
引け色
ひけいろ [0] 【引け色】
気おくれした顔色。
引け跡
ひけあと [0] 【引け跡】
取引所で,立ち会いが終わったあとの市場。また,その相場。
引け跡気配
ひけあとけはい [5] 【引け跡気配】
相場の立ち会いが終わったあとの人気の具合。
引け過ぎ
ひけすぎ [4][0] 【引け過ぎ】
張り見世の遊女が店をひいたあとの時刻。江戸吉原では引け四つの拍子木を打ったあと。午後の一二時以降。
引け際
ひけぎわ [0] 【引け際・退け際】
(1)物事が終わろうとする時分。特に,一日の勤めが終わって帰る時分。ひけどき。
(2)取引所で,立ち会いが終わる頃。大引けに近い時分。また,その頃の相場。
引け高
ひけだか [0] 【引け高】
大引けの値段が高いこと。終わり値が高いこと。
引こじる
ひこじ・る 【引こじる】 (動ラ四)
「引こずる」に同じ。「カナタコナタエ―・リ/日葡」
引こじろふ
ひこじろ・う 【引こじろふ】 (動ハ四)
無理に引っぱる。「権中納言すみの間の柱もとによりて,兵部のおもと―・ひ,聞きにくきたはぶれ声も/紫式部日記」
引こづらふ
ひこずら・う 【引こづらふ】 (動ハ四)
(1)強く引っぱる。「をとめの寝(ナ)すや板戸を,押そぶらひ我が立たせれば,―・ひ我が立たせれば/古事記(上)」
(2)つかむ。つかむようにする。「太鼓の…台には八竜を―・はせたるが/太平記 36」
引こづる
ひこず・る 【引こづる】 (動ラ四)
ひっぱる。ひきずる。「こいつめをまづ,―・つていけ/滑稽本・続膝栗毛」
引す
まか・す 【引す・漑す】 (動サ下二)
(田や池などに)水を引き入れる。「亀山殿の御池に,大井川の水を―・せられんとて/徒然 51」
引っ
ひっ 【引っ】 (接頭)
〔動詞「引く」の連用形「引き」の転〕
動詞に付いて,その意味や語調を強めるのに用いられる。「―とらえる」「―かく」「―かき回す」「―くくる」「―付く」
引っこ抜き
ひっこぬき [0] 【引っこ抜き】
(1)引っこ抜くこと。
(2)多くの中で特に優れている者。つぶより。「町人は本田屋銀次郎,当世しやれの―/咄本・鹿の子餅」
引っこ抜く
ひっこぬ・く [4] 【引っこ抜く】 (動カ五[四])
「引き抜く」を強めていう語。「大根を―・く」「中心選手を―・く」
[可能] ひっこぬける
引っぱたく
ひっぱたく【引っぱたく】
beat;→英和
strike;→英和
slap <a person in the face> (平手で).→英和
引っ付く
ひっつ・く [3] 【引っ付く】
〔「ひっ」は接頭語〕
■一■ (動カ五[四])
(1)ぴったりとくっつく。また,ねばりつく。「汗でシャツが体に―・く」「靴にガムが―・く」
(2)男女が親しくなって一緒になる意の俗な言い方。「いつのまにか―・いてしまった」
■二■ (動カ下二)
⇒ひっつける
引っ付く
ひっつく【引っ付く】
stick[adhere] <to> .→英和
引っ付ける
ひっつ・ける [4] 【引っ付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ひつつ・く
〔「ひきつける」の転〕
ぴったりとくっつける。ひっつかせる。「接着剤で―・ける」
引っ切り
ひっきり [0] 【引っ切り】
〔「ひききり」の転〕
(1)ひいて切ること。
(2)「ひききり{■一■(1)}」に同じ。
(3)「ひききり{■一■(2)}」に同じ。
(4)切れ目。くぎり。「―も無い」
(5)女をののしっていう語。ひっきれ。「女と思ひ用捨すりや,付け上がつたる―め/浄瑠璃・布引滝」
引っ切り無い
ひっきりな・い [5] 【引っ切り無い】 (形)
絶え間なく続く。とぎれない。「二三人山門を一しよに這入るやうになる。次いで―・く来るやうになる/灰燼(鴎外)」
引っ切り無し
ひっきりなし [5][4] 【引っ切り無し】 (形動)
絶え間なく続くさま。「電話が―にかかる」「―の催促」
引っ切り無しに
ひっきりなし【引っ切り無しに】
ceaselessly;→英和
incessantly;→英和
continuously (休みなしに);→英和
constantly.
引っ切る
ひっき・る [3] 【引っ切る】 (動ラ五[四])
「ひききる(引切)」の転。「犬が綱を―・って逃げる」
[可能] ひっきれる
引っ剥がす
ひっぺが・す [4] 【引っ剥がす】 (動サ五[四])
「引っぱがす」に同じ。「ビラを―・す」
[可能] ひっペがせる
引っ剥がす
ひっぱが・す [4] 【引っ剥がす】 (動サ五[四])
〔「ひきはがす」の転〕
強い力で勢いよく,または乱暴にはがす。ひっぺがす。「壁紙を―・す」「仮面を―・す」
[可能] ひっぱがせる
引っ剥ぐ
ひっぱ・ぐ [3] 【引っ剥ぐ】 (動ガ五[四])
「引き剥ぐ」の転。「化けの皮を―・ぐ」
引っ包める
ひっくるめる【引っ包める】
put <things> together;bundle (up) (一包にする).→英和
引っ包めて altogether (全部で);→英和
including[inclusive of]… (…を含めて).→英和
引っ千切り
ひっちぎり [0] 【引っ千切り】
小さく丸めた餅。
引っ叩く
ひっぱた・く [4] 【引っ叩く】 (動カ五[四])
〔「ひきはたく」の転〕
力いっぱいにぶつ。強くたたく。「頬を―・かれる」
[可能] ひっぱたける
引っ外す
ひっぱず・す [4] 【引っ外す】 (動サ五[四])
〔「ひきはずす」の転〕
(1)ひっぱってはずす。「鉄瓶を―・し,沸立(ニタ)つた湯を流(ナガシ)へあけて/婦系図(鏡花)」
(2)体をひいてよける。「ひらりと体(タイ)を―・し/怪談牡丹灯籠(円朝)」
[可能] ひっぱずせる
引っ張り
ひっぱり [0] 【引っ張り】
(1)ひっぱること。
(2)街頭に立ち通行人をひっぱって売春する女。よたか。つじぎみ。「―を一つ買ふ事は出来ねえ/歌舞伎・小袖曾我」
(3)一つのことを一緒にすること。合同。「ははあ,ここでは花(=祝儀)も―にもらう極(キメ)とみえた/滑稽本・膝栗毛 2」
(4)材料の断面に垂直方向の荷重を加え,引き伸ばすこと。
引っ張りの見得
ひっぱりのみえ 【引っ張りの見得】
歌舞伎の見得の一種。多く幕切れに,主役を中心に各人が別のしぐさで心理的に引っぱり合うような形で静止し,絵画的な釣り合いをとってきまるもの。
引っ張り上げる
ひっぱりあ・げる [6] 【引っ張り上げる】 (動ガ下一)
引っ張って上へあげる。「子供を岸へ―・げる」
引っ張り凧
ひっぱりだこ [5] 【引っ張り凧・引っ張り蛸】
(1)多くの者が自分の側に引き入れようと争うこと。また,その人や物。「各球団から―の選手」
(2)足を竹串(タケグシ)で四方に広げて干した蛸。
(3){(2)}の形に似ることから,磔(ハリツケ)の異名。「一人の忰が木の空で―になるのが,そもや見て居られうか/浄瑠璃・五十年忌(上)」
引っ張り凧である
ひっぱりだこ【引っ張り凧である】
be very popular <among> (人気がある);be in great demand (需要がある).
引っ張り出す
ひっぱりだ・す [5] 【引っ張り出す】 (動サ五[四])
(1)引っ張って外へ出す。ひき出す。「押し入れから布団を―・す」
(2)強引に表立った場所にひき出す。「祝賀会に―・す」「検察側証人として―・される」
[可能] ひっぱりだせる
引っ張り回す
ひっぱりまわ・す [6][5] 【引っ張り回す】 (動サ五[四])
(1)引っ張ってあちらこちらと連れて歩く。「東京じゅうを―・す」
(2)自分の思うように他人をあやつる。「子供に―・される」
[可能] ひっぱりまわせる
引っ張り強さ
ひっぱりつよさ [5] 【引っ張り強さ】
材料を引っ張ったとき破壊に至る極限の応力。引っ張り強度。抗張力。
引っ張り応力
ひっぱりおうりょく [5] 【引っ張り応力】
材料を引っ張ったとき,材料の内部に生ずる応力。
引っ張り縫い
ひっぱりぬい [0] 【引っ張り縫い】
一枚の着物を,何人もの人が集まり引っ張り合うようにして縫い上げること。急いで経帷子(キヨウカタビラ)を縫うときに限り,平素は忌む。
引っ張り蛸
ひっぱりだこ [5] 【引っ張り凧・引っ張り蛸】
(1)多くの者が自分の側に引き入れようと争うこと。また,その人や物。「各球団から―の選手」
(2)足を竹串(タケグシ)で四方に広げて干した蛸。
(3){(2)}の形に似ることから,磔(ハリツケ)の異名。「一人の忰が木の空で―になるのが,そもや見て居られうか/浄瑠璃・五十年忌(上)」
引っ張り試験
ひっぱりしけん [6][5] 【引っ張り試験】
材料の引っ張り荷重に対する抵抗力を調べる試験。
引っ張り込む
ひっぱりこ・む [5] 【引っ張り込む】 (動マ五[四])
(1)手を引っ張るようにして自分の家や部屋などの中に入れる。ひきずりこむ。「客を店に―・む」
(2)仲間に入れて,協力者にする。「友人を計画に―・む」
[可能] ひっぱりこめる
引っ張り餅
ひっぱりもち [4] 【引っ張り餅】
東北地方で,葬式のあと,一つの餅を数人で引っ張り合って食べること。平素は忌む。
引っ張る
ひっぱる【引っ張る】
(1)[張る]stretch <a rope> .→英和
(2) ⇒引く.
(3)[連行]take[bring] <a person to> .→英和
(4)[客などを誘う]solicit.→英和
(5)[延ばす]delay <payment> .→英和
引っ張る
ひっぱ・る [3] 【引っ張る】 (動ラ五[四])
〔「ひきはる」の転〕
(1)伸ばして線状にする。
(ア)強く引いて,たるまないようにする。「綱を―・る」
(イ)ロープ・電線などを長く張り渡す,また,鉄道・水道管などを自分の方に延長する。ひく。「電話線を―・る」「新幹線を―・る」
(2)物を手前に引く。
(ア)物や体の一部を持って手前に強く引く。「ドアのノブを強く―・る」「袖を―・る」
(イ)車両などを牽引(ケンイン)する。引く。「機関車が貨車を―・って走る」「故障車を―・る」
(3)他人を従わせる。
(ア)人を統率する。「クラスを―・って行く」
(イ)他人をある場所へ連れてゆく。「あちこち―・って歩く」
(ウ)他人に働きかけて,自分たちのグループの一員にする。「評判の投手を自分の球団に―・る」「仲間に―・られて参加する」
(エ)警官などが連行する。多く,受身の形で用いる。「警察に―・られる」「門外へ引出いて庁の下部に―・られて/平家 5」
(4)その状態を保ち続ける。また,遅らせる。「返事を―・って気をもたせる」
(5)発音を,本来よりも長くのばす。引く。「語尾を―・って発音する」
(6)引用する。ひく。「他人の論文の一節を―・ってきて自説を補強する」
(7)着る。かぶる。「綿入れの一枚も―・らせる算段/平凡(四迷)」
[可能] ひっぱれる
[慣用] 足を―
引っ懸け
ひっかけ [0] 【引っ掛け・引っ懸け】
(1)引っ掛けること。
(2)「引っ掛け結び」「引っ掛け帯」の略。
引っ手繰り
ひったくり [0] 【引っ手繰り】
すれちがいざまなどに,他人の持っている物をうばって逃げること。また,その者。
引っ手繰る
ひったく・る [4] 【引っ手繰る】 (動ラ五[四])
〔「ひきたくる」の転〕
他人の持っている物を無理にうばい取る。「ハンドバッグを―・られる」
[可能] ひったくれる
引っ抱える
ひっかか・える [5] 【引っ抱える】 (動ア下一)
〔「ひっ」は接頭語〕
乱暴に抱える。「鞄(カバン)を―・えて飛び出す」
引っ担ぐ
ひっかつ・ぐ [4] 【引っ担ぐ】 (動ガ五[四])
〔「ひっ」は接頭語〕
乱暴にかつぐ。勢いよくかつぐ。「リュックを―・ぐ」
引っ括む
ひっくる・む 【引っ括む】
〔「ひきくるむ」の転〕
■一■ (動マ五[四])
全体を包み込んでひとつにする。一括する。「風呂敷で―・む」
■二■ (動マ下二)
⇒ひっくるめる
引っ括める
ひっくる・める [5] 【引っ括める】 (動マ下一)[文]マ下二 ひつくる・む
〔「ひきくるめる」の転〕
全体をひとつにする。ひとつにまとめる。総括する。「全部―・めて三万円」「―・めて言えば」「―・めて考える」
引っ括る
ひっくく・る [4] 【引っ括る】 (動ラ五[四])
〔「ひきくくる」の転〕
(1)力を入れて強くしばる。「荷物を―・る」「泥棒を―・る」
(2)物事を,ひとまとめにして取り扱う。「昭和生まれと―・る訳にはいかない」
[可能] ひっくくれる
引っ捕える
ひっとら・える [5] 【引っ捕(ら)える】 (動ア下一)[文]ハ下二 ひつとら・ふ
「捕らえる」を乱暴にいう語。ひっつかまえる。「犯人を―・える」
引っ捕まえる
ひっつかま・える [6][1] 【引っ捕まえる】 (動ア下一)[文]ハ下二 ひっつかま・ふ
「捕まえる」を強めていう語。「すりを―・える」
引っ捕らえる
ひっとら・える [5] 【引っ捕(ら)える】 (動ア下一)[文]ハ下二 ひつとら・ふ
「捕らえる」を乱暴にいう語。ひっつかまえる。「犯人を―・える」
引っ掛かり
ひっかかり【引っ掛かり】
⇒関係.
引っ掛かり
ひっかかり [0] 【引っ掛(か)り】
(1)物や手をかけるところ。
(2)かかわりがあること。関係。
(3)気持ちのうえで割り切れない点があること。わだかまり。「気持ちに―がある」
引っ掛かる
ひっかかる【引っ掛かる】
be caught <in,on> (くぎなどに);get[be]involved <in> (掛かり合う);be cheated (だまされる);be trapped(わなに).
引っ掛かる
ひっかか・る [4] 【引っ掛(か)る】 (動ラ五[四])
〔「ひきかかる」の転〕
(1)突き出ている物,張り出している物にかかってそこに止まる。「凧(タコ)が電線に―・る」
(2)何かに妨げられて進行が止められる。「検問に―・る」「物差しが―・って引き出しがあかない」
(3)やっかいな事柄や人物とかかわりあいをもつ。「面倒な事件に―・る」「悪い男に―・った」
(4)だまされて仕組まれたとおりに動かされる。計略にはまる。「詐欺(サギ)に―・る」「もうその手には―・らない」
(5)すっきりしない感じが残る。「―・る言い方をする」
(6)液体などを浴びせられる。かかる。「ズボンに泥水が―・る」
引っ掛け
ひっかけ [0] 【引っ掛け・引っ懸け】
(1)引っ掛けること。
(2)「引っ掛け結び」「引っ掛け帯」の略。
引っ掛ける
ひっかける【引っ掛ける】
(1) ⇒掛ける.
(2)[衣服を着る]slip <on one's coat> .→英和
(3)[だます]cheat;→英和
seduce (女を).→英和
(4) spit <at a person> (つばを);→英和
dash water <in,over> (水を);have a drink (酒を).→英和
引っ掛ける
ひっか・ける [4] 【引っ掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ひつか・く
〔「ひきかける」の転〕
(1)物を,かぎ状の物などに掛ける。
(ア)かぎ状の物にぶら下げる。掛けてつり下げる。「オーバーをハンガーに―・ける」
(イ)離れた物に,綱・棒などを掛けて連結する。「杭にもやい綱を―・ける」
(2)突き出た物に持ち物や体の一部を当てて止められる。「凧(タコ)を電線に―・ける」「コートを釘に―・けてかぎ裂きを作る」「つま先を―・けて転ぶ」
(3)上着・コートなどを,無造作に身につける。「コートを―・けて会社をとび出す」「下駄を―・けて庭へ出る」
(4)車両が人や他の小さな車両をはねる。「大型トラックがオートバイを―・ける」
(5)うまいことを言って相手をだます。
(ア)金銭や品物をせしめようとしてだます。「一流会社の名前を騙(カタ)って―・ける」
(イ)異性を言葉たくみに誘惑する。「盛り場で女の子を―・ける」
(6)関係のない事柄を無理に関係づける。引き合いに出す。「教育問題に―・けて息子の自慢をする」
(7)液体や砂などを浴びせかける。ぶっかける。「水を―・けられる」
(8)酒をあわただしく飲む。一息に飲む。「酒を一杯―・けて出かける」
引っ掛け帯
ひっかけおび [5] 【引っ掛け帯】
引っ掛け結びにした帯。
引っ掛け桟瓦
ひっかけさんがわら [7] 【引っ掛け桟瓦】
裏面の上部に爪のある瓦で,それを瓦桟(カワラザン)に引っ掛けてずり落ちないようにしたもの。引っ掛け瓦。
引っ掛け結び
ひっかけむすび [5] 【引っ掛け結び】
女帯の結び方。お太鼓結びを折り込まないで垂らしておくもの。
引っ掛り
ひっかかり [0] 【引っ掛(か)り】
(1)物や手をかけるところ。
(2)かかわりがあること。関係。
(3)気持ちのうえで割り切れない点があること。わだかまり。「気持ちに―がある」
引っ掛る
ひっかか・る [4] 【引っ掛(か)る】 (動ラ五[四])
〔「ひきかかる」の転〕
(1)突き出ている物,張り出している物にかかってそこに止まる。「凧(タコ)が電線に―・る」
(2)何かに妨げられて進行が止められる。「検問に―・る」「物差しが―・って引き出しがあかない」
(3)やっかいな事柄や人物とかかわりあいをもつ。「面倒な事件に―・る」「悪い男に―・った」
(4)だまされて仕組まれたとおりに動かされる。計略にはまる。「詐欺(サギ)に―・る」「もうその手には―・らない」
(5)すっきりしない感じが残る。「―・る言い方をする」
(6)液体などを浴びせられる。かかる。「ズボンに泥水が―・る」
引っ掴む
ひっつか・む [4] 【引っ掴む】 (動マ五[四])
〔「ひきつかむ」の転〕
手荒く勢いよくつかむ。「髪の毛を―・む」
引っ掻き傷
ひっかききず [4] 【引っ掻き傷・引っ掻き疵】
とがったもので引っかいたきず。
引っ掻き回す
ひっかきまわ・す [6] 【引っ掻き回す】 (動サ五[四])
〔「ひきかきまわす」の転〕
(1)ひどくかき回す。かき回してめちゃめちゃにする。「引き出しの中を―・す」
(2)自分勝手に振る舞って混乱させる。秩序を乱す。「総会屋に株主総会を―・される」
[可能] ひっかきまわせる
引っ掻き回す
ひっかきまわす【引っ掻き回す】
rummage <a drawer for a thing> (捜して);→英和
[いじくる]tamper <with> ;→英和
confuse (混乱さす).→英和
引っ掻き疵
ひっかききず [4] 【引っ掻き傷・引っ掻き疵】
とがったもので引っかいたきず。
引っ掻く
ひっかく【引っ掻く】
scratch.→英和
引っ掻く
ひっか・く [3] 【引っ掻く】 (動カ五[四])
〔「ひきかく」の転〕
爪やとげなど先のとがったもので強くかいて傷をつける。「爪で―・いたあと」「猫に―・かれる」
[可能] ひっかける
引っ提げる
ひっさげる【引っ提げる】
carry[have] <a thing> in one's hand.
引っ提げる
ひっさ・げる [4] 【引っ提げる・提げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ひつさ・ぐ
〔「ひきさげる」の転〕
(1)手にさげて持つ。たずさえる。「バットを―・げて打席に入る」「腹切らせ,其の首―・げて帰城する/桐一葉(逍遥)」
(2)ひき連れる。ひきいる。「手勢を―・げて加勢に来る」
(3)注目に値するようなものを表に出す。かかげる。「新政策を―・げて登場する」
(4)無理に動かす。「老躯(ロウク)を―・げて事に当たる」
引っ摘み汁
ひっつみじる [5] 【引っ摘み汁】
うどん生地をちぎって薄く伸ばし,ゆでたものを,鶏・野菜の入っただしに入れた汁物。岩手県の郷土料理。
引っ攣り
ひっつり [0] 【引っ攣り】
「ひきつり」の転。
引っ攣る
ひっつ・る [3] 【引っ攣る】 (動ラ五[四])
「ひきつる」の転。「眼は―・る口はまがる/滑稽本・続々膝栗毛」
引っ攣れ
ひっつれ [0] 【引っ攣れ】
「ひきつり」の転。
引っ攫う
ひっさら・う [4] 【引っ攫う・引っ浚う】
〔「ひっ」は接頭語〕
■一■ (動ワ五[ハ四])
強引に物を奪い取ったり,人を連れ去ったりする。かっさらう。「現金を―・って逃げる」
■二■ (動ハ下二)
全部よせあつめる。「道頓堀の若衆方女方―・へても気もないこと/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(上)」
引っ敷き
ひっしき [0] 【引っ敷き】
(1)毛皮などで作り,紐(ヒモ)をつけて腰の後ろに当てるようにしたもの。腰当て。尻皮。
(2)敷物。しとね。「茶繻子の―/浮世草子・織留 1」
(3)「引敷の板」の略。「馬は南部が―の下に在りながら/太平記 33」
引っ替え
ひっかえ [0] 【引っ替え】
「ひきかえ」の転。「取っ替え―」
引っ殺ぎ
ひっそぎ 【引っ殺ぎ】
先を鋭く切り落とすこと。また,切り落としたもの。「―に切たる矢/浄瑠璃・百合若大臣」
引っ殺ぎ槍
ひっそぎやり [4] 【引っ殺ぎ槍】
先を斜めに削り落としてとがらせた竹槍。
引っ殺ぎ竹
ひっそぎだけ [4] 【引っ殺ぎ竹】
先を鋭く斜めに切り落としてとがらせた竹。
引っ浚う
ひっさら・う [4] 【引っ攫う・引っ浚う】
〔「ひっ」は接頭語〕
■一■ (動ワ五[ハ四])
強引に物を奪い取ったり,人を連れ去ったりする。かっさらう。「現金を―・って逃げる」
■二■ (動ハ下二)
全部よせあつめる。「道頓堀の若衆方女方―・へても気もないこと/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(上)」
引っ熟す
ひっこな・す 【引っ熟す】 (動サ四)
〔「ひきこなす」の転〕
(1)軽んずる。ばかにする。「人をまあ,お下婢(ハシタ)かの何のと,―・した物の言ひやう/浄瑠璃・妹背山」
(2)意のままに扱う。「この目録に引合せ頼むとばかり―・す,文章も誠の夫婦恋を離れし恋の底/浄瑠璃・聖徳太子」
引っ立つ
ひった・つ [3] 【引っ立つ】
■一■ (動タ五[四])
「ひきたつ」の転。「色が―・って見える」「どうも気が―・たぬ/浮雲(四迷)」
■二■ (動タ下二)
⇒ひったてる
引っ立てる
ひった・てる [4] 【引っ立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 ひつた・つ
〔「ひきたてる」の転〕
(1)ひっぱって無理に連れていく。「犯人を―・てる」
(2)ひきおこす。ひっぱって立たせる。「士卒(モノドモ),耳―・ててよつくきけ/西洋道中膝栗毛(魯文)」
(3)勢いをつける。「気を―・てる」
引っ紮げる
ひっから・げる [5] 【引っ絡げる・引っ紮げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ひつから・ぐ
〔「ひっ」は接頭語〕
(1)紐(ヒモ)などで縛って束ねる。残らずひとまとめにする。「家内―・げて,身代百目がものはなかり/浮世草子・桜陰比事 5」
(2)着物の裾をはしょる。「尻―・げ腕捲(マク)り/滑稽本・七偏人」
引っ絡げる
ひっから・げる [5] 【引っ絡げる・引っ紮げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ひつから・ぐ
〔「ひっ」は接頭語〕
(1)紐(ヒモ)などで縛って束ねる。残らずひとまとめにする。「家内―・げて,身代百目がものはなかり/浮世草子・桜陰比事 5」
(2)着物の裾をはしょる。「尻―・げ腕捲(マク)り/滑稽本・七偏人」
引っ繰り返し
ひっくりかえし [0] 【引っ繰り返し】
さかさま。うらがえし。「シャツが―になる」
引っ繰り返しに
ひっくりかえし【引っ繰り返しに】
upside down (上下);inside out (裏表).
引っ繰り返す
ひっくりかえ・す [5] 【引っ繰り返す】 (動サ五[四])
(1)物の位置を,上下・表裏逆にする。うらがえす。「入り口の名札を―・す」
(2)立っているものや正しく置かれているものを倒す。転倒させる。「茶碗を―・す」「バケツを―・したような雨」
(3)本やノートなど,必要な記事を求めてあちこちページをめくる。「古い書類を―・して調べる」
(4)決まっている序列や関係を逆転させる。くつがえす。「順序を―・す」「負け試合を―・す」「高裁の判決が最高裁で―・される」
[可能] ひっくりかえせる
引っ繰り返す
ひっくりかえす【引っ繰り返す】
[転覆]overturn;→英和
turn over;[さかさにする]turn <a thing> upside down (上下に)[inside out (裏表に)];reverse (逆転).→英和
引っ繰り返る
ひっくりかえ・る [5] 【引っ繰り返る】 (動ラ五[四])
(1)物の位置が,上下・表裏逆になる。さかさまになる。うらがえしになる。「大波でボートが―・る」「世の中が―・ったような大騒ぎ」
(2)立っているものや正しく置かれているものが倒れる。転倒する。「地震で本棚が―・ってしまった」「バナナの皮にすべって―・る」
(3)人が,あお向けに寝ころがる。「芝生の上に―・って空をながめる」
(4)決まっている序列や関係が逆になる。逆転する。くつがえる。「形勢が―・る」「試合が―・る」「一度下された決定が―・る」
引っ繰り返る
ひっくりかえる【引っ繰り返る】
overturn;→英和
tumble down;be reversed (逆転).
引っ被る
ひっかぶ・る [4] 【引っ被る】 (動ラ五[四])
〔「ひっ」は接頭語〕
(1)勢いよく,上からおおう。また,水などを頭からかぶる。「布団を―・る」「水を―・る」
(2)本来は他人が引き受けるべき仕事や責任などを,自分の身に引き受ける。「責任をすべて―・る」
引っ被る
ひっかぶる【引っ被る】
pull <a thing> over one's head;shoulder <a task,a person's debts> .→英和
引っ裂く
ひっさ・く [3] 【引っ裂く】 (動カ五[四])
「引き裂く」の転。
引っ解き
ひっとき [0] 【引っ解き】
「解(ト)き明け物」に同じ。
引っ詰め
ひっつめ [0] 【引っ詰め】
女の髪形の一。鬢(ビン)にふくらみをもたせず,後ろに引っ張って無造作にたばねる結い方。
引っ詰める
ひっつ・める [4] 【引っ詰める】 (動マ下一)[文]マ下二 ひつつ・む
〔「ひきつめる」の転〕
髪を引っ詰めにする。「―・めた銀杏(イチヨウ)返/湯島詣(鏡花)」
引っ越し
ひっこし【引っ越し】
moving;→英和
removal.→英和
‖引っ越し業者 <米> a mover; <英> a remover.引っ越し費用 removal expenses.
引っ越し
ひっこし [0] 【引っ越し】 (名)スル
引っ越すこと。移転。転居。転宅。「―先」
引っ越し女房
ひっこしにょうぼう 【引っ越し女房】
引っ越してきたように結婚生活に入る妻。「世間には―といふはあるが/滑稽本・続々膝栗毛」
引っ越し蕎麦
ひっこしそば [5] 【引っ越し蕎麦】
(「おそばに参りました」の意をかけて)引っ越し先の近所に近づきのしるしとして配るそば。
引っ越し車
ひっこしぐるま [5] 【引っ越し車】
引っ越しの荷物をのせて運ぶ車。
引っ越す
ひっこす【引っ越す】
move <from,to> ;→英和
remove <from Tokyo to Osaka> .→英和
引っ越す
ひっこ・す [3] 【引っ越す】 (動サ五[四])
〔「ひきこす」の転〕
住居や部屋を移る。移転する。「新居に―・す」
[可能] ひっこせる
引っ込ます
ひっこま・す [4] 【引っ込ます】 (動サ五[四])
出ているものや出したものを中へ引いて入れる。ひっこめる。ひっこませる。「石油ストーブの芯(シン)を―・す」「役者を―・す」
引っ込み
ひっこみ [0] 【引っ込み】
(1)引き込むこと。
(2)物事から身をひくこと。
(3)歌舞伎や能で,役者が舞台から退くこと。また,その時の所作。
引っ込みがつかない
ひっこみ【引っ込みがつかない】
go too far.〜思案の shy;→英和
backward.→英和
引っ込み三重
ひっこみさんじゅう [5] 【引っ込み三重】
歌舞伎の下座音楽の一。主要な役者が退場する時,三味線で演奏するもの。
引っ込み勝ち
ひっこみがち [0] 【引っ込み勝ち】 (形動)[文]ナリ
(1)とかく家に閉じこもって外に出ないさま。「事故にあってから―だ」
(2)進んで物事をやろうとする意気が乏しいさま。「―でめったに発言しない」
引っ込み思案
ひっこみじあん [5] 【引っ込み思案】 (名・形動)[文]ナリ
人前に出て積極的に事を行うことができない性格や態度。また,そのさま。「―の性格」「―な人」
引っ込み禿
ひっこみかぶろ 【引っ込み禿】
遊女見習いの少女。江戸吉原で,禿が一三,四歳ぐらいになると遊郭の主人付きとして,芸事を習わせたりして部屋持ち以上の遊女になるための準備をさせた者。
引っ込む
ひっこむ【引っ込む】
retire;→英和
withdraw.→英和
大通りから引っ込んだ所に off the main street.家に〜 keep indoors.
引っ込む
ひっこ・む [3] 【引っ込む】
〔「ひきこむ」の転〕
■一■ (動マ五[四])
(1)突き出していた物が元の状態にもどる。また,本来の面よりも内側にくぼむ。へこむ。「こんなこぶは二,三日で―・むよ」「目が―・んでいる」
(2)表に出ていた人が建物の奥へ入って人目につかなくなる。また,芝居で舞台上の役者が舞台から去る。「主人が家から出てきたが,すぐ―・んでしまった」「六方を踏んで―・む」「無理が通れば道理―・む」
(3)表からよく見えない内側や奥へ入る。「表通りから少し―・んだ閑静な屋敷町」
(4)表立った場所・地位から退いて目立たない場所にこもる。「定年後は郷里に―・みたい」「大病をして以来ずっと家に―・んでいる」
(5)帽子などを深くかぶる。「頭巾,耳の際まで―・うで/義経記 2」
[可能] ひっこめる
■二■ (動マ下二)
⇒ひっこめる
引っ込める
ひっこめる【引っ込める】
(1) pull[draw]back;withdraw (撤回する).→英和
(2)《印》indent (字下がり).→英和
引っ込める
ひっこ・める [4] 【引っ込める】 (動マ下一)[文]マ下二 ひつこ・む
〔「ひきこめる」の転〕
(1)突き出していた物を元の状態にする。また,本来の面よりも内側に下がらせる。「あわてて頭を―・める」「道路拡張のために,両側の家を一〇メートルずつ―・める」
(2)いったん出した物を納める。「財布を―・める」
(3)いったん出した要求・提案などを撤回する。とりさげる。「要求を―・める」「最初の案を―・めて練り直す」
(4)舞台や競技に出ている役者・選手などを,ほかの人と交代させて引き下がらせる。「先発投手を―・める」
引っ返す
ひっかえ・す [3] 【引っ返す】 (動サ五[四])
「ひきかえす」の転。「途中から―・す」
[可能] ひっかえせる
引っ離す
ひっぱな・す [4] 【引っ離す】 (動サ五[四])
「引き離す」の転。
引ん
ひん 【引ん】 (接頭)
〔動詞「引く」の連用形「引き」の転〕
動詞に付いて,その意味や語調を強めるのに用いられる。「―むく」「―曲げる」
引ん剥く
ひんむ・く [3] 【引ん剥く】 (動カ五[四])
〔「ひきむく」の転〕
勢いよくはがす。「化けの皮を―・く」「面(ツラ)の皮を―・く」
引ん抜く
ひんぬ・く [3] 【引ん抜く】 (動カ五[四])
〔「ひきぬく」の転〕
力を入れて勢いよく引いて抜く。「大根を―・く」
引上げ
ひきあげ [0] 【引(き)上げ・引(き)揚げ】
引き上げること。「沈没船の―」「賃金の―」「外地からの―」
引上げる
ひきあ・げる [4] 【引(き)上げる・引(き)揚げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ひきあ・ぐ
(1)ひっぱって上にあげる。「線路に落ちた人をホームに―・げる」「舟を浜に―・げる」
(2)程度や値を高くする。「関税を―・げる」「金利を―・げる」
(3)いままでいた所を引き払って,もとの所ヘ戻す。また,もとの所へ戻る。「軍隊を―・げる」「外地から―・げる」「もう遅いから―・げよう」
(4)取りもどす。「投下した資金を―・げる」「派遣した役員を―・げる」
(5)登用する。「若い人をどんどん―・げる」
(6)時間を繰り上げる。「三日とさだめられたりしが,いま一日―・げて/平家 5」
引下げ
ひきさげ【引下げ】
(a) reduction;→英和
a cut <in wages> .→英和
引下げ
ひきさげ [0] 【引(き)下げ】
引き下げること。「物価の―」
引下げる
ひきさ・げる [4] 【引(き)下げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ひきさ・ぐ
(1)値段などを安くする。「税金を―・げる」
(2)地位・身分などを低くする。「課長から主任に―・げる」
(3)ある場所から退かせる。後退させる。「車を―・げる」
(4)出した要求などを取り下げる。「提案を―・げる」
(5)下げて持つ。「鋤(スキ)など―・げて/枕草子 95」
(6)引きつれる。伴う。「子―・げてゐたらむ,いと見苦しからむ/落窪 4」
引下ろす
ひきおろ・す [4] 【引(き)下ろす】 (動サ五[四])
引いて上から下へおろす。ひきずりおろす。「旗を―・す」「盟主の座から―・す」「馬ども浦に―・して/蜻蛉(中)」
[可能] ひきおろせる
引両
ひきりょう [0] 【引両】
家紋の一。輪の中に一〜三本の太い横線を引いたもの。新田氏・足利氏などの家紋。輪のないものや,縦線のものもある。
引両[図]
引付け
ひきつけ【引付け】
⇒痙攣(けいれん).
引付け
ひきつけ [0] 【引(き)付け】
(1)発作性の全身痙攣(ケイレン)。乳幼児に多く,原因はさまざま。癲癇(テンカン)に伴う痙攣もいう。
(2)引き合わせること。紹介すること。「阿部安右衛門より―の書翰(テガミ)を貰ひし/高橋阿伝夜叉譚(魯文)」
(3)遊里で,客を遊女に引き合わせること。「『馴染か』『なにさ―さ』/洒落本・粋町甲閨」
(4)(「引付」と書く)鎌倉・室町幕府に置かれた訴訟審理機関。当初は御家人の間の相論の審査を目的としたが,やがて広く所務沙汰一般を取り扱い,判決文を作成するに至った。
(5)後日の証拠とするため書いておく文書。また,それによって処分すること。
(6)「引き付け座敷」「引き付け下駄」の略。
引付ける
ひきつ・ける [4] 【引(き)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ひきつ・く
(1)近くに引き寄せる。「手元に―・けて打つ」
(2)(「惹き付ける」とも書く)人の心を誘い寄せる。魅惑(ミワク)する。「彼の人柄にはだれもが―・けられる」
(3)こじつける。かこつける。付会する。「自説に―・けて解釈する」
(4)痙攣(ケイレン)を起こす。ひきつけを起こす。「敷居にかしらをしたゝかうちて…目を―・け(=目ヲマワシ)/西洋道中膝栗毛(魯文)」
引付け下駄
ひきつけげた [4] 【引(き)付け下駄】
台を切り込んで歯を付け,表を付けた駒下駄。引き付け。
引付け座敷
ひきつけざしき [5] 【引(き)付け座敷】
遊里で,初会の客を遊女に引き合わせる部屋。引き付け部屋。引き付け。
引付奉行
ひきつけぶぎょう [5] 【引付奉行】
引付に配属されて頭人の指揮の下,訴訟審理・判決草案などの実務を担当する者。引付奉行人。
引付衆
ひきつけしゅう [4] 【引付衆】
引付{(4)}に配属されて訴訟審理の実務にあたる幕府の職名。
引付頭
ひきつけがしら 【引付頭】
引付衆の頭。引付頭人(トウニン)。
引付頭人
ひきつけとうにん 【引付頭人】
引付衆の首席。
引伸し
ひきのばし【引伸し】
enlargement (写真の).→英和
‖引伸し写真 an enlargement;a blowup.
引伸ばし
ひきのばし [0] 【引(き)延ばし・引(き)伸ばし】
(1)ひきのばすこと。「会期の―」
(2)「引き伸ばし写真」の略。
引伸ばし写真
ひきのばししゃしん [6] 【引(き)伸ばし写真】
原板から拡大投影して焼き付けた写真。ひきのばし。
引伸ばす
ひきのば・す [4] 【引(き)延ばす・引(き)伸ばす】 (動サ五[四])
(1)引っ張ってのばしたり,大きくしたりする。「ゴムひもを―・す」
(2)写真を拡大して焼き付ける。「航空写真を―・す」
(3)時間を長くかけてなかなか終了しないようにする。長引かせる。「会議を―・す」
[可能] ひきのばせる
引佐
いなさ 【引佐】
静岡県西部,引佐郡の町。浜名湖北岸に位置し,愛知県と接する。
引例
いんれい【引例】
an example[instance];→英和
a quotation (引用語句).→英和
引例
いんれい [0] 【引例】 (名)スル
例として引用すること。また,その例。「漢籍から多くを―する」
引倍木
ひきへぎ 【引倍木】
単(ヒトエ)の衵(アコメ)。袷(アワセ)の裏をはいで表地だけを着たことからいう。ひへぎ。
引倒し
ひきだおし [0] 【引(き)倒し】
引き倒すこと。「ひいきの―」
引倒す
ひきたお・す [4] 【引(き)倒す】 (動サ五[四])
(1)引いて倒す。「櫓を―・す」
(2)金品をまきあげて損害を与える。「ぎりづめにして―・し/洒落本・傾城買四十八手」
[可能] ひきたおせる
引入れ
ひきいれ [0] 【挽き入れ・引(き)入れ】
いくつも入れ子にした轆轤(ロクロ)細工物。合子(ゴウシ)や皿の類。「―合子」
引入れる
ひきい・れる [4] 【引(き)入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ひきい・る
(1)引いて中へ入れる。車両などを引っぱって中へ入れる。
⇔引き出す
「荷車を門内に―・れる」
(2)人を誘って中に入れる。
(ア)人を屋敷内に誘い入れる。呼び入れる。「物売りを呼びとめて邸内に―・れる」
(イ)人を誘って自分たちの仲間に入れる。誘いこむ。ひっぱりこむ。「味方に―・れる」「不良グループに―・れられる」
(3)物などを中に入れる。
(ア)物を自分のふところなどに入れる。「暗まぎれにふところに物など―・るる人もあらむかし/枕草子 124」
(イ)体の一部を引っこめる。「いとはづかしうて御顔―・れ給へるさま,いとらうたく/堤中納言(思はぬ方に)」
(4)帽子などを深くかぶる。引きこむ。「御烏帽子―・れて/栄花(初花)」
引入烏帽子
ひきいれえぼし 【引入烏帽子】
烏帽子を頭に深くかぶること。また,その烏帽子。「白き直垂に―したる男/著聞 12」
引具す
ひきぐ・す 【引(き)具す】 (動サ変)
(1)連れていく。ひきつれる。「中将,人々―・して帰り参りて/竹取」
(2)備える。具備する。「いかでかうのみ―・しけむ,と思さる/源氏(薄雲)」
引写し
ひきうつし【引写し】
tracing.→英和
引き写す copy;→英和
trace.→英和
引写し
ひきうつし [0] 【引(き)写し】
他人の文章や書画をそっくり書き写すこと。敷き写し。
引写す
ひきうつ・す [4] 【引(き)写す】 (動サ五[四])
他人の文章や書画をそっくりそのまま書き写す。
[可能] ひきうつせる
引出し
ひきだし [0] 【引(き)出し・抽き出し】
(1)(「抽斗」とも書く)たんす・机などの,物をしまっておくための抜き差しできるようになっている箱。
(2)銀行・郵便局などから,預貯金を引き出すこと。
引出し
ひきだし【引出し】
withdrawal (預金などの);→英和
a drawer (机などの).→英和
引出す
ひきだ・す [3] 【引(き)出す】 (動サ五[四])
(1)中にある物を,引いて外に出す。
⇔引き入れる
「ケースから本を―・す」
(2)人前や公の場に出す。「交渉の場に―・す」「闘牛場に牛を―・す」
(3)隠れている物事を表面に出して,明らかにする。「才能を―・す」「結論を―・す」「回答を―・す」
(4)預金・貯金をおろす。「全額―・す」
[可能] ひきだせる
引出物
ひきでもの【引出物】
a gift;→英和
a souvenir (記念品).→英和
引出物
ひきでもの [0] 【引(き)出物】
〔古く,馬を庭に引き出して贈ったことから〕
宴会などで,膳部に添えて客に贈る土産物。また,広く招待客に贈る品物をいう。引き物。
引分
ひきわけ【引分】
a draw;→英和
a drawn game.〜になる draw;end in a draw.
引分け
ひきわけ [0] 【引(き)分け】
(1)試合や勝負事で,勝負がつかないまま終わらせること。「―に終わる」「―試合」
(2)平安時代,陰暦八月の駒牽(コマヒキ)のとき,諸国から献上された馬を上皇・皇太子などに分けること。
引分ける
ひきわ・ける [4] 【引(き)分ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ひきわ・く
(1)試合や勝負ごとで,勝負がつかないまま終わらせる。「延長の末―・ける」
(2)くっついているものを離れさせる。分ける。「額の髪を少し―・けて/平家 11」
引分け戸
ひきわけど [4] 【引(き)分け戸】
一本の溝にはめて左右に引いて開けるようにした引き戸。両引き戸。
引切り
ひききり [0] 【引(き)切り・挽き切り】
■一■ (名)
(1)「引き切り鋸(ノコギリ)」の略。
(2)竹筒で作った茶釜の蓋置(フタオキ)。ひっきり。
■二■ (形動ナリ)
いらだっているさま。せっかち。「この男,いと―なりける心にて/堤中納言(はいずみ)」
引切り鋸
ひききりのこぎり [5] 【引(き)切り鋸・挽き切り鋸】
細身で歯の細かいのこぎり。ひききり。
引切る
ひきき・る [3] 【引(き)切る】 (動ラ五[四])
(1)引いて切る。引きちぎる。ひっきる。「鎖を―・る」
(2)中断する。絶える。「勧進といふ声も―・らず/浮世草子・一代女 3」
[可能] ひききれる
引割
ひきさき [0] 【引裂・引割】
「引裂元結(ヒキサキモトユイ)」の略。
引割り
ひきわり [0] 【引(き)割り】
歌舞伎の舞台転換法。大道具を左右に引き込み,奥に用意してある道具や背景を出す方法。
引力
いんりょく【引力】
gravitation (天体の);attraction (物体間の);magnetism (磁気の).→英和
引力
いんりょく [1] 【引力】
物体が互いに引き合う力。質量をもつ物体どうしにはたらく引力(万有引力)のほか,電気・磁気に関連する引力,原子核中で核子どうしにはたらく引力などがある。
⇔斥力(セキリヨク)
引去る
ひきさ・る [3] 【引(き)去る】 (動ラ五[四])
(1)引っ張って連れ去る。持ち去る。
(2)ある数からある数を減じる。「給料から税金を―・る」
(3)その場からなくなる。「潮が―・る」
引取り
ひきとり [0] 【引(き)取り】
引き取ること。
引取り人
ひきとりにん [0] 【引(き)取り人】
引き取る人。引き取り手。
引取り手
ひきとりて [0] 【引(き)取り手】
「引き取り人」に同じ。「―のいない遺品」
引取る
ひきと・る [3] 【引(き)取る】 (動ラ五[四])
(1)その場所からのく。退く。「お―・り下さい」
(2)自分の手もとに引き受ける。受け取る。「遺児を―・る」「売れ残った品を―・る」
(3)話などのあとを受けつぐ。「話を―・る」
(4)引っ張って取る。奪い取る。「糸を―・りて,ものゆひなどして/枕草子 39」
[可能] ひきとれる
[慣用] 息を―
引取人
ひきとりにん【引取人】
a claimant (紛失物などの).→英和
引受け
ひきうけ [0] 【引(き)受け・引(き)請け】
(1)引き受けること。保証すること。
(2)為替手形の支払人が,支払いの義務を負う旨を手形に記載し,署名すること。
(3)有価証券の発行者から,証券会社がその証券の全部または一部を売り出しの目的で取得すること。
引受ける
ひきう・ける [4] 【引(き)受ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ひきう・く
(1)責任をもって仕事などを受け持つ。担当する。「町会の役員を―・ける」「むずかしい仕事を―・けてきた」
(2)代わってする。あとを受け継ぐ。「あとは私が―・けた」
(3)保証する。保証人になる。「身元を―・ける」
(4)相手になる。応対する。「酒ヲ―・ケテノム/日葡」
引受け手
ひきうけて [0][5] 【引(き)受け手】
引き受ける人。引受人。「仕事の―がない」
引受シンジケート
ひきうけシンジケート [8] 【引受―】
〔underwriting syndicate〕
有価証券の売り出しに際し,証券引受会社が販売網の拡大や危険の分散などを目的として結成する組織。シンジケート団。シ団。
引受人
ひきうけにん [0] 【引受人】
(1)あることを引き受ける人。「身元―」
(2)為替手形の支払人となった者。
引受会社
ひきうけがいしゃ [5] 【引受会社】
社債の募集を引き受ける会社。狭義には,応募額が募集予定額に達しない場合にその残額を引き受ける等の負担をして募集をして引き受ける証券会社。
引受募集
ひきうけぼしゅう [5] 【引受募集】
公社債募集の態様の一。公社債の募集を請け負った会社が,応募額が募集予定額に達しない場合には残額を引き受ける義務を負うもの。請負募集。
引受呈示
ひきうけていじ [5] 【引受呈示】
為替手形の支払人に対して,引受を求めるため手形を呈示する行為。
引受手形
ひきうけてがた [5] 【引受手形】
支払いが確実な為替手形。手形が引き受けられていることを強調していう。
引受拒絶
ひきうけきょぜつ [0] 【引受拒絶】
為替手形の所持人が引受呈示をしたにもかかわらず,支払人が手形金額の全部または一部につき,引受を拒絶すること。
引受時刻
ひきうけじこく [5] 【引受時刻】
郵便局が,差出人から郵便物を引き受けた時刻。重要な書類などで,時刻の証明が必要な場合にいう。「―証明」
引受渡し
ひきうけわたし [5] 【引受渡し】
〔documents against acceptance〕
荷為替取引での荷物受け渡し条件の一。銀行による荷受人の手形決済引受を条件として,手形に付属した船積み書類を引き渡すこと。DA 。
⇔支払渡し
引口
ひきぐち [2][0] 【引(き)口】
にげみち。撤退する道。退路。
引句
ひきく [0] 【引(き)句】
(1)説明のために引用した文句。ひきごと。
(2)引用した俳句。例句。
(3)平曲で,琵琶(ビワ)に合わせ節をつけて語る部分。
⇔語り句
引台
ひきだい [0] 【引(き)台】
歌舞伎の大道具の一。俳優を乗せて綱で引き動かし,出入りさせる車のついた台。
引合い
ひきあい [0] 【引(き)合い】
(1)比較や参考とするため例に引くこと。また,そのもの。「前例を―に出す」
(2)証人や参考人として法廷に召喚されること。また,その人。「家に賊が入つた―で,他日彼が法廷へ呼び出されたとき/思ひ出す事など(漱石)」
(3)売買注文。また,売買条件の問い合わせ。「新製品の―が殺到する」
(4)仲をとりもつこと。ひきあわせ。「先生からの御―で無ければ/花間鶯(鉄腸)」
(5)まきぞえ。「然し―は喰ひはしませぬかな/歌舞伎・敵討噂古市」
引合いに出す
ひきあい【引合いに出す】
(1)[言及する]refer <to a thing> ;→英和
quote (引用).→英和
(2)[証人として]call <a person> to witness.(3)[商売の] <make> an inquiry.→英和
引合う
ひきあ・う [3] 【引(き)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)互いにひっぱりあう。「綱を―・う」
(2)引き受けて損得がつりあう。割りにあう。また,もうけがある。「面倒だが十分―・う仕事」「とても―・わない話だ」
(3)努力する価値がある。「苦労して叱られたのでは―・わない」
(4)取引する。約束する。「先刻内々―・うておいたあの美しい可愛らしい弁才天女/滑稽本・膝栗毛 5」
(5)手をとりあう。協力する。「平一揆は葛山と―・ひて/太平記 37」
引合せ
ひきあわせ【引合せ】
(an) introduction (紹介);→英和
a check (照合).→英和
引唱
いんじょう 【引唱】
〔引導唱称の意〕
律令制で,昇進させるべき者を所轄の役所に呼び集めて通知すること。唱考(シヨウコウ)。「諸選人官に於て―して/続紀(神亀三)」
引喩
いんゆ [0][1] 【引喩】
比喩法の一。有名な詩歌・文章・ことわざ・故事などを自分の文章の一節に引用して文飾としたり,表現内容に含みを持たせたりする修辞法。
引回し
ひきまわし [0] 【引(き)回し】
(1)引き回すこと。
(2)あれこれ人を指導し,世話をすること。「よろしくお―の程お願いいたします」
(3)江戸時代,打ち首以上の重罪に付加した刑。処刑前に,罪人を馬に乗せ,罪状を書いて,府内・犯罪地,その住所などを引き回して見せしめとしたこと。
(4)木綿製の丸合羽(ガツパ)。また,インバネス。
(5)のこぎりの一。板を曲線状に切るときに使う。肉厚で幅が狭く,先が細くなっているもの。
引回す
ひきまわ・す [4] 【引(き)回す】 (動サ五[四])
(1)ひっぱって回す。また,周りにぐるりと張る。「幕を―・す」
(2)あちらこちら連れて歩く。「東京じゅう―・される」
(3)あれこれ人を指導し,世話をする。「先輩が親切に―・してくれる」
(4)引き回しの刑にする。
(5)周りを取り囲む。「東は足柄の峰をさかひ…西は富士川を際(キワ)として,―・されにけり/曾我 8」
[可能] ひきまわせる
引墨
ひきずみ [0] 【引(き)墨】
(1)封書の封じ目に〆のように墨を引くこと。また,その墨。
(2)眉をそり落としたあとに墨を引くこと。また,その墨。
引声
いんじょう [0] 【引声】
〔「しょう」は呉音〕
高低・伸縮を加えた声で念仏・経文・偈頌(ゲジユ)などを唱えること。
〔円仁が中国からもたらしたもので,天台宗では「いんぜい」と漢音で読むが,後に浄土宗などでは「いんじょう」と読む〕
引声
いんぜい 【引声】
⇒いんじょう(引声)
引声念仏
いんじょうねんぶつ [5] 【引声念仏】
引声で阿弥陀仏の名号を唱えること。
引外す
ひきはず・す [4] 【引(き)外す】 (動サ五[四])
(1)ひっぱってはずす。無理にはずす。「橋桁(ハシゲタ)を―・す」
(2)避ける。そらす。「たまさかに行きあひて,―・されたらむばかり,あかずわびしく/寝覚 5」
[可能] ひきはずせる
引子
ひきこ [0] 【挽き子・引(き)子】
(1)客引き。
(2)人力車・船・網などを引く人。
引家
ひきや [0] 【曳家・引家】
建築物を解体せずにそのまま水平移動させて,他の場所に移すこと。曳舞(ヒキマイ)。
引寄せる
ひきよ・せる [4] 【引(き)寄せる】 (動サ下一)[文]サ下二 ひきよ・す
引いて手もとに近づける。「明かりを―・せる」
引導
いんどう [3] 【引導】
〔仏〕
(1)人々を導いて仏の道に入れること。正しい道に導くこと。
(2)葬儀の時,僧が死者に解脱(ゲダツ)の境に入るように法語を与えること。
(3)導くこと。案内。「―の山伏しかじかと申しける/太平記 27」
引導を渡す
いんどう【引導を渡す】
say a requiem <for a person> ;→英和
give a person notice (解雇予告).
引屈
ひかがみ [0] 【膕・引屈】
〔「ひきかがみ」の転〕
膝の後ろのくぼんでいる所。うつあし。よぼろ。ひっかがみ。
引山
ひきやま [0] 【引(き)山】
「出(ダ)し山」に同じ。
引巡らす
ひきめぐら・す [5] 【引(き)巡らす】 (動サ五[四])
幕・布などを周りにぐるりと張る。はりめぐらす。「紅白の幕を―・す」
引幕
ひきまく【引幕】
a (stage) curtain.
引幕
ひきまく [0] 【引(き)幕】
舞台などで,左右に引いて開閉する幕。
→緞帳(ドンチヨウ)
引座
いんぞ [1] 【引座】
〔「ぞ」は唐音〕
禅宗で説法の際,導師を案内して高座に着かせること。
引延し
ひきのばし【引延し】
prolongation;delay.→英和
引延し策 a dilatory policy[strategy].
引延ばし
ひきのばし [0] 【引(き)延ばし・引(き)伸ばし】
(1)ひきのばすこと。「会期の―」
(2)「引き伸ばし写真」の略。
引延ばす
ひきのば・す [4] 【引(き)延ばす・引(き)伸ばす】 (動サ五[四])
(1)引っ張ってのばしたり,大きくしたりする。「ゴムひもを―・す」
(2)写真を拡大して焼き付ける。「航空写真を―・す」
(3)時間を長くかけてなかなか終了しないようにする。長引かせる。「会議を―・す」
[可能] ひきのばせる
引当て
ひきあて [0] 【引(き)当て】
(1)抵当。担保。「家屋敷を―に金を借りる」
(2)将来の支出に備えて金を準備しておくこと。また,その金。
引当てる
ひきあ・てる [4] 【引(き)当てる】 (動タ下一)[文]タ下二 ひきあ・つ
(1)くじなどを引いて,うまく当てる。「一等を―・てる」
(2)ひきくらべる。あてはめる。「自分に―・てて考える」
(3)振り向ける。充当する。「賞金を借金の返済に―・てる」
引当金
ひきあてきん [0] 【引当金】
企業会計において,将来特定の費用や損失があらかじめ見積もることができる場合に,その期に損金として計上が認められる金。退職給与引当金・貸倒引当金など。
引戸
ひきど [0][2] 【引(き)戸】
左右に引いて開閉する戸。やりど。
引戸
ひきど【引戸】
a sliding door.
引戸駕籠
ひきどかご [3] 【引(き)戸駕籠】
乗り口に引き戸を取り付けた駕籠。身分の高い者が用いた。権門駕籠。
引戻す
ひきもど・す [4] 【引(き)戻す】 (動サ五[四])
引っ張って元の所に戻す。戻す。「家に―・す」「最初に―・して考え直す」
[可能] ひきもどせる
引手
ひきて [0] 【引(き)手】
(1)戸・障子・襖(フスマ)などを開閉するとき,手をかけて引くために取り付ける金具や紐(ヒモ)。
(2)引っ張る人。引く人。「荷車の―」
(3)案内する人。手引きする人。「今の盗人共は小忰(コセガレ)を―に致す/歌舞伎・幼稚子敵討」
(4)「引き手茶屋」の略。
引手
ひきで [0] 【引(き)手】
弓術で,右の手。めて。
⇔押し手
引手茶屋
ひきてぢゃや [3] 【引(き)手茶屋】
遊郭で,客を娼家に案内するのを業とする茶屋。中宿(ナカヤド)。
引手[取手]
ひきて【引手[取手]】
a catch;→英和
a knob (ドアの).→英和
引払う
ひきはら・う [4] 【引(き)払う】 (動ワ五[ハ四])
跡をすっかり片付けて他の所へ引き退く。退去する。「借家を―・う」「陣を―・う」
[可能] ひきはらえる
引技
ひきわざ [0] 【引(き)技】
相撲で,相手を引いて倒す技。
引折
ひおり 【引折・日折】
平安時代,五月五日に左近衛の舎人(トネリ)が,六日に右近衛の舎人がそれぞれの馬場で競馬・騎射を行うこと。また,その日。
引抜き
ひきぬき [0] 【引(き)抜き】
(1)ひきぬくこと。他に属する者を自分の方に移すこと。「主力選手の―合戦」
(2)歌舞伎や舞踊などで,役者が衣装の荒縫いになっている糸を抜いて,瞬間的に衣装を変えること。
→ぶっ返り
(3)鋼材・鋼管などを,型を通して一定の形や太さに作ること。
(4)混ざり物のない上質のそば粉。
引抜く
ひきぬ・く [3] 【引(き)抜く】 (動カ五[四])
(1)引っ張って抜き取る。「大根を―・く」
(2)他に所属する者を自分の方に移す。「優秀な技術者を―・く」
[可能] ひきぬける
引拠
いんきょ [1] 【引拠】
引用して根拠とすること。また,その根拠。
引括
ひっくくり 【引括】
狂言の一。離別された妻にそのしるしを欲しいといわれた夫は何でもやるという。妻は袋を夫の頭にすっぽりかぶせてひっくくり,欲しいのはこれだといって引っ張る。
引据える
ひきす・える [4] 【引(き)据える】 (動ア下一)[文]ワ下二 ひきす・う
力ずくでその場に座らせる。「罪人を―・える」
引掛ける
ひきか・ける [4] 【引(き)掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ひきか・く
(1)無造作に着たり履いたりする。ひっかける。「寝衣(ネマキ)を―・け窓を開きて見渡す/谷間の姫百合(謙澄)」「下駄を―・けて,急ぎ足で/吾輩は猫である(漱石)」
(2)一端を物に掛ける。「高欄に御車―・けて立ち給へり/源氏(夕顔)」
(3)掛けて他の物を覆う。「ふすま―・けて臥し給へり/源氏(柏木)」
(4)引き合いに出す。「己が身を―・けていひ出たる/徒然 56」
引接
いんせつ [0] 【引接】 (名)スル
(1)(目下の人を)呼び入れて対面すること。引見。
(2)「いんじょう(引接)」に同じ。
引接
いんじょう 【引接・引摂】
〔仏〕 仏が衆生(シユジヨウ)を救いとって極楽へ導くこと。浄土教では,臨終に際して仏が現れ,死者を浄土に導くこと。いんせつ。「釈迦の―を蒙れる故に現身に替りたり/今昔 3」
引揚げ
ひきあげ [0] 【引(き)上げ・引(き)揚げ】
引き上げること。「沈没船の―」「賃金の―」「外地からの―」
引揚げる
ひきあ・げる [4] 【引(き)上げる・引(き)揚げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ひきあ・ぐ
(1)ひっぱって上にあげる。「線路に落ちた人をホームに―・げる」「舟を浜に―・げる」
(2)程度や値を高くする。「関税を―・げる」「金利を―・げる」
(3)いままでいた所を引き払って,もとの所ヘ戻す。また,もとの所へ戻る。「軍隊を―・げる」「外地から―・げる」「もう遅いから―・げよう」
(4)取りもどす。「投下した資金を―・げる」「派遣した役員を―・げる」
(5)登用する。「若い人をどんどん―・げる」
(6)時間を繰り上げる。「三日とさだめられたりしが,いま一日―・げて/平家 5」
引揚げ者
ひきあげしゃ [4] 【引(き)揚げ者】
外国での生活を引き払って故国へ帰ってきた人。特に第二次大戦後,外地から内地へ帰ってきた人。
引揚[上]げ
ひきあげ【引揚[上]げ】
(1)[沈没船の]salvage.→英和
(2)[外地からの]repatriation.(3)[値段の]increase;→英和
raise <in wages> .→英和
‖引揚者 a repatriate.
引換
ひきかえ [0] 【引(き)換え・引換・引(き)替え】
■一■ (名)
取り換えること。交換すること。「代金と―にする」
■二■ (連語)
(「…にひきかえ」の形で)前のことと全く異なっているさまを表す語。…とは違って。…と比べて。「妹に―兄貴と来た日には…」
→引き替える
引換え
ひきかえ【引換え】
<in> exchange <for> .→英和
‖引換券 a coupon.代金引換(で)《商》cash on delivery <C.O.D.> .
引換え
ひきかえ [0] 【引(き)換え・引換・引(き)替え】
■一■ (名)
取り換えること。交換すること。「代金と―にする」
■二■ (連語)
(「…にひきかえ」の形で)前のことと全く異なっているさまを表す語。…とは違って。…と比べて。「妹に―兄貴と来た日には…」
→引き替える
引換える
ひきか・える [4][3] 【引(き)換える・引(き)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 ひきか・ふ
(1)ある物を渡して別の物を手に入れる。交換する。「当たり券を賞品に―・える」
(2)(連用形の形で用いて)反対になる。あべこべになる。がらりと変わる。「去年に―・え,今年は大変好調だ」
(3)姿・様子をかえる。「大方の有様,―・へたるやうに/源氏(竹河)」
引換券
ひきかえけん [3] 【引換券】
ある物と引き換えることのできる券。
引摂
いんじょう 【引接・引摂】
〔仏〕 仏が衆生(シユジヨウ)を救いとって極楽へ導くこと。浄土教では,臨終に際して仏が現れ,死者を浄土に導くこと。いんせつ。「釈迦の―を蒙れる故に現身に替りたり/今昔 3」
引放つ
ひきはな・つ [4] 【引(き)放つ】 (動タ五[四])
(1)引いてはなつ。「矢を―・つ」
(2)引いて開ける。荒々しく開けはなす。「館の居間の床板(トコイタ)を―・つて/阿部一族(鴎外)」
(3)離す。距離をおく。「けさより―・て別の所に据ゑ奉りければ/平家 11」
引敷
ひしき [0] 【引敷】
(1)「引敷物」の略。
(2)「引敷(ヒツシキ)の板」に同じ。
引敷の板
ひっしきのいた 【引敷の板】
鎧(ヨロイ)の背面の草摺(クサズリ)。ひっしき。
引敷物
ひしきもの 【引敷物】
敷物。また,寝具。「思ひあらば葎(ムグラ)の宿に寝もしなむ―には袖をしつつも/伊勢 3」
引明け
ひきあけ [0] 【引(き)明け】
夜のあける時分。あけがた。払暁(フツギヨウ)。「夜の―に鎮台の裏手に着きたり/鉄仮面(涙香)」
引時
ひきどき [0] 【引(き)時】
引き上げる時期。役目・職務などから身を引く潮時。「身の―」
引書
いんしょ [0] 【引書】
引用した書物。引用書。
引替え
ひきかえ [0] 【引(き)換え・引換・引(き)替え】
■一■ (名)
取り換えること。交換すること。「代金と―にする」
■二■ (連語)
(「…にひきかえ」の形で)前のことと全く異なっているさまを表す語。…とは違って。…と比べて。「妹に―兄貴と来た日には…」
→引き替える
引替える
ひきか・える [4][3] 【引(き)換える・引(き)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 ひきか・ふ
(1)ある物を渡して別の物を手に入れる。交換する。「当たり券を賞品に―・える」
(2)(連用形の形で用いて)反対になる。あべこべになる。がらりと変わる。「去年に―・え,今年は大変好調だ」
(3)姿・様子をかえる。「大方の有様,―・へたるやうに/源氏(竹河)」
引木
ひきぎ [0] 【引(き)木・挽き木】
ひき臼(ウス)を回すための柄。
引札
ひきふだ [0][2] 【引(き)札】
(1)開店披露や商店の宣伝・広告のために配る紙片。ちらし。「文明開化開店の,―/安愚楽鍋(魯文)」
(2)くじ引きの札。
引板
ひきいた [0] 【引(き)板】
鳴子(ナルコ)。ひきた。ひた。[季]秋。
引板
ひた 【引板】
〔「ひきいた」の略〕
鳴子(ナルコ)。[季]秋。「―ひきならす音も,をかしく/源氏(手習)」
引染め
ひきぞめ [0] 【引(き)染め】
刷毛(ハケ)に染料をつけて引いて布を染めること。友禅や暖簾(ノレン)などの地染めに用いる。刷毛染め。
引業
いんごう [0] 【引業】
〔仏〕 来世に総体的な報いをもたらす強力な業因。総報業。引因。
引止める
ひきと・める [4] 【引(き)止める・引(き)留める】 (動マ下一)[文]マ下二 ひきと・む
(1)帰ろうとする人をそのままそこに居るようにさせる。「夜遅くまで―・める」
(2)他人に行動を思い止まるようにすすめる。「辞職を―・められる」
引比べる
ひきくら・べる [5][0] 【引(き)比べる】 (動バ下一)[文]バ下二 ひきくら・ぶ
比較する。「彼の境遇を我が身に―・べる」
引水
いんすい [0] 【引水】
水を引き入れること。「我田―」
引汲
いんぎゅう 【引級・引汲】
〔「いんきゅう」とも〕
訴訟のときに弁護し支援すること。また,肩をもつこと。「ただし―の心になりぬれば,鹿をもて馬とせしがごとし/後鳥羽院御口伝」
引決
いんけつ [0] 【引決・引訣】 (名)スル
責任をとって自殺すること。「嗚乎(アア)美人尚ほ能く生を棄て―す/佳人之奇遇(散士)」
引波
ひきなみ [0] 【引(き)波】
(1)浜に打ち寄せたのち沖へ引いていく波。
(2)船の進行に伴って船尾に生ずる波。船尾波。
引添う
ひきそ・う [3] 【引(き)添う】
■一■ (動ワ五[ハ四])
寄り添う。ぴったり付き添う。「小姓は…主(シユ)の傍に―・つた/阿部一族(鴎外)」
■二■ (動ハ下二)
(1)添える。加える。「大船に小舟(オブネ)―・へ/万葉 3869」
(2)引き合いに出す。「この入道殿をかならず―・へ奉りて申す/大鏡(道長)」
引渡し
ひきわたし【引渡し】
delivery;transfer;→英和
extradition (国際間の逃亡犯罪人の).
引渡し
ひきわたし [0] 【引(き)渡し】
(1)人や物を相手に引き渡すこと。「身柄の―」
(2)占有を移転すること。
(3)本膳に杯を三つ添えた膳部。
(4)綱・幕などを張り渡すこと。「かりそめの仮屋などいへど,風すくまじく―などしたるに/更級」
引渡し橋
ひきわたしばし [5] 【引(き)渡し橋】
丸木橋。
引渡す
ひきわた・す [4] 【引(き)渡す】 (動サ五[四])
(1)綱・幕などを張り渡す。「幔幕(マンマク)を―・す」
(2)自分の所にいる人や所有物などを他人に渡す。「営業権を―・す」「容疑者を警察に―・す」
(3)罪人を引き回す。[日葡]
(4)他の場所へ移動させる。「(女ガ)流れにうきしづみ流れければ,…手をとりて―・しつ/宇治拾遺 13」
[可能] ひきわたせる
引渡命令
ひきわたしめいれい [6] 【引渡命令】
強制執行手続において,執行を確保するための財産を一定の者に引き渡すことを命ずる執行裁判所の決定。
引渡証券
ひきわたししょうけん [6] 【引渡証券】
証券の引き渡しが,その証券に記載されている物品の引き渡しと同一の効力を有する有価証券。貨物引換証・船荷証券・倉庫証券など。
引潮
ひきしお【引潮】
the ebb tide.
引潮
ひきしお [0] 【引(き)潮・引き汐】
潮が引いて海面が低くなっていくこと。また,その時の海水の動き。落ち潮。下げ潮。
⇔満ち潮
⇔上げ潮
引潮時
ひきしおどき [0] 【引(き)潮時】
引き上げる潮時。引き下がる頃合い。退却の時機。
引火
いんか [0] 【引火】 (名)スル
ほかの火・熱によって可燃性のものが燃え出すこと。「マッチの火がガソリンに―する」
引火する
いんか【引火する】
catch fire.〜しやすい inflammable.→英和
‖引火点 the flash(ing) point.
引火点
いんかてん [3] 【引火点】
一定の条件の下で,揮発性物質の蒸気が他の小さな炎や火花によって発火する最低温度。例えばエチルアルコール摂氏一二度,灯油摂氏四〇〜六〇度。引火温度。
引照
いんしょう [0] 【引照】 (名)スル
文献などを引き合わせて比べること。「原書から直接に―した/何処へ(白鳥)」
引物
ひきもの [0] 【引(き)物】
(1)「引き出物」に同じ。
(2)帳(トバリ)など,部屋の仕切りとする布。
(3)襖(フスマ)・障子などの引き手。
引物
いんぶつ 【音物・引物】
〔「いん」は「音」の漢音〕
贈り物。進物。賄賂(ワイロ)にもいう。いんもつ。[日葡]
引率
いんそつ [0] 【引率】 (名)スル
多くの人を引き連れて行くこと。「生徒を―する」「―教師」
引率する
いんそつ【引率する】
lead.→英和
引率者 a leader;→英和
a person in charge <of a party> .
引用
いんよう [0] 【引用】 (名)スル
古人の言や他人の文章,また他人の説や事例などを自分の文章の中に引いて説明に用いること。「古典の例を―する」
引用
いんよう【引用(文)】
(a) quotation.→英和
〜する quote[cite] <from> .→英和
‖引用符 quotation marks. <“ ” 又は ‘ '>
引用指数
いんようしすう [6][5] 【引用指数】
各国の発表論文当たり被引用回数の世界平均を一とした指数。
引用符
"いんようふ [3] 【引用符】
文中で,会話や他の文の引用であることを示すために付けられる符号。例えば和文における「 」,欧文の “ "" など。
"
引留める
ひきと・める [4] 【引(き)止める・引(き)留める】 (動マ下一)[文]マ下二 ひきと・む
(1)帰ろうとする人をそのままそこに居るようにさせる。「夜遅くまで―・める」
(2)他人に行動を思い止まるようにすすめる。「辞職を―・められる」
引目
ひきめ [0] 【蟇目・引目】
〔「響き目」の転。また,その形がヒキガエルの目に似ているからともいう〕
紡錘形の先端をそいだ形の木製の鏑(カブラ)。また,それを付けた矢。朴(ホオ)・桐(キリ)などで作り,内部を刳(ク)り,数個の穴をあけてある。射ると音を立てて飛ぶことから降魔(ゴウマ)の法に用いられ,また,獲物に傷をつけないことから,笠懸(カサガケ)・犬追物(イヌオウモノ)などに使われた。ひきめかぶら。ひきめのかぶら。
蟇目[図]
引目鉤鼻
ひきめかぎばな [4] 【引目鉤鼻】
人物の描き方で,下ぶくれの顔に目は墨で細長く描き,眉は細い墨の線を何本も引き重ね,鼻は短く「く」の字に描き,口は朱を点ずるもの。「源氏物語絵巻」など,大和絵の特徴をなす。
引目鉤鼻[図]
引直す
ひきなお・す [4] 【引(き)直す】 (動サ五[四])
(1)改めて,もう一度引く。「線を―・す」
(2)直す。改める。「百姓家を―・したのであらふ/思出の記(蘆花)」
(3)あてはめる。組み入れる。「二人を自分に最も興味のある男女関係に―・して見ても/彼岸過迄(漱石)」
[可能] ひきなおせる
引直衣
ひきのうし 【引直衣】
裾の後ろを長く引いて着用した直衣。天皇・上皇の日常の着用の仕方。おひきのうし。「おほん―の御すがた/右京大夫集」
引直衣[図]
引破る
ひきやぶ・る [4] 【引(き)破る】 (動ラ五[四])
引っ張って破る。引き裂く。「手紙を―・る」
[可能] ひきやぶれる
引磬
いんきん [1] 【引磬】
〔「きん」は唐音〕
仏事用の楽器。小さな椀(ワン)形の鐘の底から糸を通し木の柄をつけたもの。法会(ホウエ)などの際,打ち鳴らす。手磬。いんけい。
引磬[図]
引祝い
ひきいわい [3] 【引(き)祝い】
芸者や芸人が廃業するときの,披露の祝い。
引移る
ひきうつ・る [4] 【引(き)移る】 (動ラ五[四])
他の場所に移る。引っ越す。「郊外に―・る」
[可能] ひきうつれる
引窓
ひきまど [0][3] 【引(き)窓】
(1)屋根の勾配に沿って設け,綱を引いて開閉する窓。
(2)人形浄瑠璃「双蝶蝶曲輪日記(フタツチヨウチヨウクルワニツキ)」の八段目の通称。
引立つ
ひきた・つ [3] 【引(き)立つ】
■一■ (動タ五[四])
(1)見栄えがする。際立って立派に見える。「額縁を変えたら,絵が一段と―・った」「舞台が―・つ」
(2)勢いが増す。気力が盛んになる。「気持ちを―・たせる」
(3)逃げ腰になる。「―・たる勢の習なれば/太平記 14」
■二■ (動タ下二)
⇒ひきたてる
引立て
ひきたて [0] 【引(き)立て】
(1)引き立てること。特に目をかけ,ひいきにすること。「平素のお―に感謝しております」
(2)いっしょに連れて行くこと。連行。
引立て
ひきたて【引立て】
favor;→英和
patronage;→英和
support (後援).→英和
‖引立て役 a setoff.
引立てる
ひきた・てる [4] 【引(き)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 ひきた・つ
(1)一段と見栄えがするようにする。引き立つようにする。「真珠のネックレスがドレスを―・てる」
(2)特に目をかける。ひいきにする。「下積み時代から―・ててくれた恩人」
(3)気持ちに勢いが出るようにする。励ます。奮い立たせる。「気を―・ててもうひと頑張りする」
(4)無理に連れて行く。ひったてる。「罪人を刑場へ―・てる」
(5)戸などを引いて締める。「―・てて錠ささむとすれば/落窪 2」
(6)手を取って引き起こす。「御手を取りて―・て給ふ/源氏(明石)」
引立て役
ひきたてやく [0] 【引(き)立て役】
他の人の立派な点や美しさが一層際立つように振る舞う人。
引立烏帽子
ひきたてえぼし [5] 【引立烏帽子】
兜(カブト)の下に折り込んで着用する揉烏帽子(モミエボシ)。兜を脱いだとき,頭頂を引き立てて,威儀をととのえる。
引立烏帽子[図]
引算
ひきざん [2] 【引(き)算】
ある数から他の数を取り去って,その残りを求める計算。減法。
⇔足し算
引算
ひきざん【引算】
subtraction.〜する subtract <2 from 5> .→英和
引級
いんぎゅう 【引級・引汲】
〔「いんきゅう」とも〕
訴訟のときに弁護し支援すること。また,肩をもつこと。「ただし―の心になりぬれば,鹿をもて馬とせしがごとし/後鳥羽院御口伝」
引結び
ひきむすび [3] 【引(き)結び】
江戸時代の女子の帯の結び方の一。やや斜めに結んだ文庫結びのようなもの。
引絞る
ひきしぼ・る [4] 【引(き)絞る】 (動ラ五[四])
(1)矢を弓につがえて弦(ツル)を十分にひっぱる。「弓を―・る」
(2)声を無理に出す。「声を―・って助けを呼ぶ」
(3)ぎゅっと絞る。強く絞る。「手ぬぐいを―・る」
[可能] ひきしぼれる
引継ぎ
ひきつぎ【引継ぎ】
transfer of business;taking over (引受け).
引継ぎ
ひきつぎ [0] 【引(き)継ぎ】
引き継ぐこと。「業務の―を行う」
引継ぐ
ひきつ・ぐ [3] 【引(き)継ぐ】 (動ガ五[四])
前任者の業務などを受け継ぐ。「所長の事務を―・ぐ」
[可能] ひきつげる
引続き
ひきつづき [0] 【引(き)続き】
それまで行われていたものに続けること。続いていること。副詞的にも用いる。「前回からの―の議題」「講演の後―懇親会を開く」
引続く
ひきつづ・く [4] 【引(き)続く】
■一■ (動カ五[四])
(1)物事が中断せずにずっと続く。「戦乱が―・く」
(2)ある事の終わったあとにすぐ別の事が続く。「このあと,―・いてショーがあります」
→引き続き
■二■ (動カ下二)
あとに続くようにする。引き連れる。「上達部・君達を―・けて/源氏(浮舟)」
引綱
ひきづな【引綱】
a rope;→英和
a towline (船などの).→英和
引綱
ひきづな [0] 【引(き)綱】
(1)物につけて引っ張る綱。
(2)特に,引き船が他の船を引くときに使うロープ。曳索(エイサク)。
引網
ひきあみ【引網】
a dragnet;→英和
a seine.→英和
引網
ひきあみ [0] 【引(き)網・曳き網】
海岸または船上に引き寄せて魚をとる網の総称。地引き網・底引き網など。
引綿
ひきわた [0] 【引(き)綿】
綿入れの衣服や布団で,もめん綿の上に薄く引く真綿。綿と表地とをなじませるためのもの。
引締まる
ひきしま・る [4] 【引(き)締まる】 (動ラ五[四])
(1)ゆるみやたるみがなくなる。張り詰めたようになる。「スポーツで鍛えた―・った体」
(2)心・気持ちが緊張する。「気持ちが―・る」
(3)取引で,値段が上がり気味となる。
⇔引き緩む
「相場が―・る」
引締め
ひきしめ [0] 【引(き)締め】
引き締めること。「金融―」
引締める
ひきし・める [4] 【引(き)締める】 (動マ下一)[文]マ下二 ひきし・む
(1)ぴんと張らせる。たるみをなくす。「手綱(タヅナ)を―・める」
(2)心・気持ちを緊張させる。「気持ちを―・める」
(3)むだなところを削って,出費をおさえる。「財政を―・める」
引締め島田
ひきしめしまだ [5] 【引(き)締め島田】
「締め付け島田」に同じ。
引緩む
ひきゆる・む [4] 【引(き)緩む】 (動マ五[四])
取引で,値段が下がり気味となる。
⇔引き締まる
「相場が―・む」
引縄
ひきなわ [0] 【引(き)縄】
(1)物に付けて引く縄。特に,船を引く縄。引き綱。
(2)釣り糸を船で引き流して魚を捕る漁法。引き縄釣り。
引繕う
ひきつくろ・う [5] 【引(き)繕う】 (動ワ五[ハ四])
(1)身だしなみをきちんとする。体裁を整える。「衣紋(エモン)を―・う」
(2)気取った態度をとる。「躬(ミズカラ)は淑(シトヤ)かに―・へる娘あり/金色夜叉(紅葉)」
引致
いんち [0][1] 【引致】 (名)スル
(1)まねき寄せること。
(2)無理に連れていくこと。
(3)〔法〕 被疑者・被告人・証人などを強制的に警察署・裁判所などに出頭させること。
引舞
ひきまい [0] 【曳舞・引舞】
⇒曳家(ヒキヤ)
引舟
ひきふね [0] 【引(き)船・引(き)舟・曳き船】
(1)引き綱をつけて他の船や筏(イカダ)などを曳航していくこと。また,その船。
(2)歌舞伎劇場で,二階正面桟敷(サジキ)の前に張り出して設けられていた客席。
(3)「引き舟女郎」の略。
引舟女郎
ひきふねじょろう [5] 【引(き)舟女郎】
江戸時代,上方(カミガタ)の遊郭で,太夫に付き添って客席を取りもつなど,諸事に世話をやいた女郎。囲いの位の女郎があたった。引き舟。
引船
ひきふね [0] 【引(き)船・引(き)舟・曳き船】
(1)引き綱をつけて他の船や筏(イカダ)などを曳航していくこと。また,その船。
(2)歌舞伎劇場で,二階正面桟敷(サジキ)の前に張り出して設けられていた客席。
(3)「引き舟女郎」の略。
引艾
ひきよもぎ [3] 【引艾】
ゴマノハグサ科の半寄生一年草。山地に自生。茎は高さ約50センチメートルで,羽状に深裂したヨモギに似た葉を対生。夏,上方の葉腋(ヨウエキ)に黄色の唇形花を一個ずつつける。漢名,陰行草。
引菓子
ひきがし [3] 【引(き)菓子】
祝い事や仏事などの際に,引き出物として客に出す菓子。
引菜
ひきな [0] 【引(き)菜】
間引いた菜。間引き菜。
引袴
ひきばかま [3] 【引袴】
「長袴」に同じ。
引裂
ひきさき [0] 【引裂・引割】
「引裂元結(ヒキサキモトユイ)」の略。
引裂く
ひきさ・く [3] 【引(き)裂く】 (動カ五[四])
(1)引っ張って裂く。「布を―・く」
(2)無理に離す。「二人の仲を―・く」
[可能] ひきさける
引裂元結
ひきさきもとゆい [5] 【引裂元結】
江戸時代,主に奥女中などが用いた元結。鳥の子紙・薄葉(ウスヨウ)などを切って細長くたたんだもの。ひっさきもとゆい。ひきさき。
引裂紙
ひきさきがみ [4] 【引裂紙】
引裂元結(ヒキサキモトユイ)に用いた,細長く折りたたんだ和紙。
引裂羽織
ひっさきばおり [5] 【引裂羽織】
「打裂羽織(ブツサキバオリ)」に同じ。
引見
いんけん [0] 【引見】 (名)スル
身分の高い者が目下の者を呼び寄せて対面すること。「国王みずから使者を―する」
引見する
いんけん【引見する】
give an interview <to a person> .→英和
引解き
ひきとき [0] 【引(き)解き】
「ときあけもの(解明物)」に同じ。
引訣
いんけつ [0] 【引決・引訣】 (名)スル
責任をとって自殺すること。「嗚乎(アア)美人尚ほ能く生を棄て―す/佳人之奇遇(散士)」
引証
いんしょう【引証】
a quotation;→英和
an illustration.→英和
〜する quote <from> ;→英和
illustrate.→英和
引証
いんしょう [0] 【引証】 (名)スル
証拠として引用すること。また,その引かれた証拠。「良好の例を―するの術なかるべし/民約論(徳)」
引詰める
ひきつ・める [4] 【引(き)詰める】 (動マ下一)[文]マ下二 ひきつ・む
(1)たるみのないようにきつく引く。「髪を後ろに―・めて束ねる」
(2)弓を絶え間なく引く。射続ける。「さしつめ―・めさんざんに射る/平家 4」
引請け
ひきうけ [0] 【引(き)受け・引(き)請け】
(1)引き受けること。保証すること。
(2)為替手形の支払人が,支払いの義務を負う旨を手形に記載し,署名すること。
(3)有価証券の発行者から,証券会社がその証券の全部または一部を売り出しの目的で取得すること。
引請阿闍梨
いんじょうあじゃり インジヤウ― [5] 【引請阿闍梨】
受法者・受戒者を引導し,本師に請うて授戒得度させる役僧。
引責
いんせき [0] 【引責】 (名)スル
責任を自分の身に引き受けること。責任をとること。「―辞任」
引責する
いんせき【引責(辞職)する】
take the responsibility upon oneself (and resign).
引赤
いんせき [0] 【引赤】
皮膚への刺激によりその部分に充血を起こさせる作用。
引赤薬
いんせきやく [4] 【引赤薬】
引赤を起こさせる薬品。カンフル・サリチル酸メチルなど。組織の再生・深部の病気に対する刺激に用い,皮膚の炎症・神経痛などの治療にあてる。発赤薬。
引起
ひきおこし [0] 【引起】
シソ科の多年草。山野に自生。高さ約80センチメートル。葉は卵形で縁に鋸歯(キヨシ)がある。秋,花穂に淡紫色の小花を多数つける。全草が苦く,腹痛・下痢などの薬とする。延命草(エンメイソウ)。
引起[図]
引起こす
ひきおこ・す [4] 【引(き)起こす】 (動サ五[四])
(1)倒れたものを引っぱって起こす。「負傷者を―・す」
(2)(「惹き起こす」とも書く)新しい事態を生じさせる。特に事件などを起こす。「家出騒動を―・す」
[可能] ひきおこせる
引越し
ひきこし [0] 【引(き)越し】
「ひっこし(引越)」に同じ。
引越す
ひきこ・す [3] 【引(き)越す】 (動サ五[四])
(1)「ひっこす」に同じ。「住みにくさが高じると,安い所へ―・したくなる/草枕(漱石)」
(2)引いて越える。越える。「横雲の空ゆ―・し遠みこそ/万葉 2647」
(3)頭・肩などを越して前方にもってくる。「纓(エイ)を―・して顔にふたぎて/枕草子 248」
(4)下位のものが上位のものを越えて上の位になる。「兄君たちよりも―・し,いみじうかしづき給ひ/源氏(竹河)」
引足
ひきあし [0] 【引(き)足】
(1)後方に引く足。
(2)後方に退くこと。逃げること。
(3)足を引きずるように歩くこと。
引込み
ひきこみ [0] 【引(き)込み】
引き入れること。「電灯線の―工事」
引込み戸
ひきこみど [4] 【引(き)込み戸】
開けたときに壁内などに隠れるようにした引戸。
引込み線
ひきこみせん [0] 【引(き)込み線】
(1)工場・市場など,特定の場所に引き入れた鉄道線路。
(2)架空電線路から需用場所の取付点に引き入れた電線。
引込む
ひきこ・む [3] 【引(き)込む】
■一■ (動マ五[四])
(1)ひっぱって中に入れる。ひっぱりこむ。「山車(ダシ)を境内に―・む」
(2)人の心・魂を引き寄せる。「聴衆は彼の名演奏に―・まれた」
(3)川の流れや線状のものを分岐させて自分の方まで延長する。「川の水を庭内に―・んで池を作る」「専用の線路を構内まで―・んである」
(4)人を誘って仲間にする。誘いこむ。ひっぱりこむ。「自派の陣営に―・もうと画策する」
(5)「かぜをひきこむ」の形で,かぜにかかる。
(6)家の中に引きこもる。ひっこむ。
(7)へこむ。ひっこむ。「壁の―・んだところ」
(8)目立たない場所に退く。奥へ入る。ひっこむ。「男も眠(ネブ)りければ亭主―・みぬ/仮名草子・東海道名所記」
(9)目立たないように隠れ住む。隠棲する。「討死なんどして妻子共に別れんより―・まん/甲陽軍鑑(品一四)」
[可能] ひきこめる
■二■ (動マ下二)
⇒ひきこめる
引込める
ひきこ・める [4] 【引(き)込める】 (動マ下一)[文]マ下二 ひきこ・む
(1)「ひっこめる」に同じ。
(2)とりこにする。束縛する。「あまり情に―・められて/源氏(帚木)」
引込線
ひっこみせん【引込線】
⇒引込線(ひきこみせん).
引込線
ひきこみせん【引込線】
a lead-in wire (アンテナからの);a service wire (電灯などの);a siding (鉄道の).→英和
引返し
ひきかえし [0] 【引(き)返し】 (名)
(1)ひき返すこと。
(2)〔「引き返し幕」の略〕
歌舞伎で,急速な場面転換の手法。一幕の演技のうちに,一度幕を引いて下座音楽や拍子木でつなぎ,すぐにまた開けて続きを演ずること。ひっかえし。返し。
(3)和服で,裾回(スソマワ)しに表と同じ布地を使うこと。ひっかえし。
引返す
ひきかえ・す [3] 【引(き)返す】 (動サ五[四])
(1)出発点に戻る。ひっかえす。「家へ―・す」
(2)繰り返す。反復する。「御文を…―・し―・し見ゐ給へり/源氏(宿木)」
(3)反対にする。裏返す。ひっくりかえす。「舟―・されて/平家 10」
(4)もとの状態になる。昔の有り様に立ち返る。「まだ調べも変らず,―・しその折の心地し給ふ/源氏(松風)」
(5)(連用形を副詞的に用いて)今までとうってかわって。「かく許しそめ給へることなれば,―・し許さぬ気色を見せむも/源氏(真木柱)」
[可能] ひきかえせる
引退
いんたい [0] 【引退】 (名)スル
それまでついていた地位や役職を辞めること。また,スポーツなどで現役を退くこと。「横綱が―する」「―興行」
引退する
いんたい【引退する】
retire (from an active life).→英和
引退相撲 a farewell wrestling match.
引通し
ひきとおし [0] 【引(き)通し】
(1)〔建〕 一直線であること。水糸を張った場合にいう。
(2)「引き通し表(オモテ)」の略。
引通し表
ひきとおしおもて [6] 【引(き)通し表】
途中で継がずに幅いっぱい一本の藺草(イグサ)を通した上質な畳表。引き通し。
引連れる
ひきつ・れる [4] 【引(き)連れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ひきつ・る
連れていく。伴っていく。「仲間を―・れて押しかける」
引道具
ひきどうぐ [3] 【引(き)道具】
舞台で,建物・山などの大道具の底に車を付け,前後・左右に移動させる装置。また,この装置による舞台転換法。
引違い
ひきちがい [0] 【引(き)違い】
(1)文様・紋章で,二つを交差させたもの。
(2)二枚以上の戸・障子を二本以上の平行な溝・レールの上を走らせて開け閉めするもの。
引違え
ひきちがえ [0] 【引(き)違え】
連歌の付合方法の一。「月」に「雨」,「花」に「風」など,反対の趣向の句で付けること。引き違い付け。違い付け。
引違える
ひきちが・える [5] 【引(き)違える】 (動ア下一)[文]ハ下二 ひきちが・ふ
(1)引き方を誤る。引き間違える。「線を―・える」
(2)交わらせる。交差させる。「頻(シキリ)に衣のむねを―・へ―・へぞし給ひける/平家 2」
(3)間違える。「理運左右に及ばぬ事を―・へさせ給ふは/平家 3」
(4)入れ違いになる。「客を送り出すと―・えて友人が来た」
引金
ひきがね【引金(を引く)】
(pull,squeeze) a trigger.→英和
引金
ひきがね [0] 【引(き)金】
(1)小銃・ピストルなど,指で引いて弾丸を発射させるための金具。「―を引く」
(2)(比喩的に)物事が引き起こされる直接的原因。きっかけ。「ささいな口論が―となって大乱闘事件となった」
引開ける
ひきあ・ける [4] 【引(き)開ける】 (動カ下一)
引いてあける。閉じているものを開く。「蓋を―・けて見る」
引際
ひきぎわ [0] 【引(き)際・退(き)際】
職場・仕事・地位などを退くまぎわ。退く時機や退き方についていう。「人間は―が肝心だ」
引障子
ひきしょうじ [3] 【引(き)障子】
左右に引いて開閉する障子。
引離す
ひきはな・す [4] 【引(き)離す】 (動サ五[四])
(1)無理に離れさす。引っ張って別々にする。「けんかをしている二人を―・す」
(2)間を大きくあける。差を大きくする。「二位を大きく―・してゴールした」
[可能] ひきはなせる
引風
ひきかぜ [0] 【引(き)風】
かぜをひくこと。かぜひき。かぜ。「くすりは―の外御ことはり/安愚楽鍋(魯文)」
引首印
いんしゅいん [3] 【引首印】
書画の右肩に押す印。関防。
引馬
ひきうま [0] 【引(き)馬】
(1)貴人・大名などの行列で,鞍覆(クラオオイ)・毛氈(モウセン)などで美しく飾って連れ歩く馬。
(2)付け馬を遊客の側からいう語。「―で大門を出るとんだ客/柳多留 29」
弖爾乎波
てにをは [0] 【弖爾乎波・天爾遠波】
〔博士家(ハカセケ)のヲコト点の四隅の点を左下から右回りに続けて読むと「てにをは」となることからの名称〕
(1)漢文を訓読するとき,補読しなければならない,助詞・助動詞・活用語尾・接辞などの古称。てには。
(2)助詞・助動詞の用法。言葉づかい。
(3)助詞のこと。
(4)話の前後関係。話のつじつま。
弖爾波
てには [0] 【弖爾波・手爾波】
〔三論宗の仏家で用いたヲコト点を左下から左中・左上の順に読むと「てには」となることからの名称〕
「弖爾乎波(テニヲハ)」に同じ。
弖爾波点
てにはてん 【弖爾波点】
⇒東大寺三論宗点(トウダイジサンロンシユウテン)
弗化
ふっか [0] 【弗化】
フッ素原子と化合すること。
〔自然科学では「フッ化」と書く〕
弗化カルシウム
ふっかカルシウム [6] 【弗化―】
天然には蛍石として産出し,これは赤・黄・青などに着色していることが多いが,純粋なものは無色の結晶。化学式 CaF� 熱するとリン光を発する。赤外線や紫外線をよく透過するので光学装置に用いられ,またフッ素化合物の原料となる。
弗化水素
ふっかすいそ [4] 【弗化水素】
常温で無色,発煙性で刺激臭のある気体。化学式 HF 沸点一九・五度。水に溶けやすく,水溶液は弱酸性を示し,フッ化水素酸という。気体・水溶液ともに反応性が大きく,またガラスやケイ酸塩を侵すのでガラスの模様付けに用いられる。
弗素
ふっそ [1] 【弗素】
〔fluorine〕
ハロゲンの一。元素記号 F 原子番号九。原子量一九・〇〇。地表に広く分布。蛍石や氷晶石を主鉱石として産出する。淡黄色の刺激臭のある気体。化学的作用が強く希ガスを含むほとんどすべての元素と化合する。冷媒・樹脂・防腐剤・不燃性ガスなどの製造に用いる。フッ化ナトリウムなどの種々のフッ化物は,虫歯予防剤として広く用いる。
〔自然科学では「フッ素」と書く〕
弗素樹脂
ふっそじゅし [4] 【弗素樹脂】
水素原子の一個以上をフッ素で置換したエチレンおよびその誘導体の重合によって得られる樹脂状物質。ポリテトラフルオロエチレン(商標名テフロン)はその代表。高温にも安定で,水をよくはじく。摩擦係数が小さく,耐薬品性もきわめて高く,電気絶縁性も高い。パッキング・コーティング・電気機器の絶縁材料などに広く用いられる。
弗酸
ふっさん [0] 【弗酸】
フッ化水素の水溶液であるフッ化水素酸の慣用名。
弘まる
ひろま・る [3][0] 【広まる・弘まる】 (動ラ五[四])
(1)広くなる。「範囲が―・る」
(2)広く行われるようになる。広く知られるようになる。「仏教が―・る」「うわさが―・る」
弘める
ひろ・める [3] 【広める・弘める】 (動マ下一)[文]マ下二 ひろ・む
(1)広く知られるようにする。広く行われるようにする。「キリスト教を―・める」「うわさを―・める」
(2)範囲を広くする。豊かにする。「見聞を―・める」
弘仁
こうにん 【弘仁】
年号(810.9.19-824.1.5)。大同の後,天長の前。嵯峨(サガ)・淳和(ジユンナ)天皇の代。
弘仁式
こうにんしき 【弘仁式】
701年から819年(弘仁10)までに発布された式を官司別に編纂したもの。四〇巻。820年完成。弘仁格と同時に撰進。一部分のみ残存。
弘仁格
こうにんきゃく 【弘仁格】
701年から819年(弘仁10)までに発布された格を官司別に編纂したもの。一〇巻。820年完成。藤原内麻呂・菅野真道らの編。完本は現存しないが,目録は「弘仁格抄」として残存。
弘仁貞観文化
こうにんじょうがんぶんか [9] 【弘仁貞観文化】
美術史上,平安前期約100年間の文化をさす。天平文化と藤原文化の間で,唐文化の影響を受けながらそれを消化して日本独自の様式に向かった。密教の興隆を反映して,重厚で神秘的な作風の仏像・仏画が多く作られた。貞観文化。
弘前
ひろさき 【弘前】
青森県中西部,津軽平野南部にある市。江戸時代,津軽氏一〇万石の城下町。米とリンゴを産出。寺社や史跡が多い。津軽塗やねぷた祭で知られる。
弘前大学
ひろさきだいがく 【弘前大学】
国立大学の一。弘前医大・弘前高等学校・青森師範・同青年師範が合併し,1949年(昭和24)新制大学となる。本部は弘前市。
弘前学院大学
ひろさきがくいんだいがく 【弘前学院大学】
私立大学の一。1886年(明治19)創立のキリスト教系の弘前学院(女学校)を源とし,1971年(昭和46)設立。本部は弘前市。
弘化
こうか コウクワ 【弘化】
年号(1844.12.2-1848.2.28)。天保の後,嘉永の前。仁孝・孝明天皇の代。
弘和
こうわ 【弘和】
南朝の年号(1381.2.10-1384.4.28)。天授の後,元中の前。長慶・後亀山天皇の代。
弘報
こうほう [1] クワウ― 【広報】 ・ コウ― 【弘報】
官公庁・企業・各種団体などが,事業内容や活動状況を一般の人に広く知らせ,理解を求めること。また,その知らせ。「―活動」
弘大
こうだい [0] 【弘大】 (名・形動)[文]ナリ
ひろく大きな・こと(さま)。広大。「―な教え」
弘安
こうあん 【弘安】
年号(1278.2.29-1288.4.28)。建治の後,正応の前。後宇多・伏見天皇の代。
弘安の役
こうあんのえき 【弘安の役】
1281年(弘安4)の二度目の蒙古襲来。
→元寇(ゲンコウ)
弘川寺
ひろかわでら ヒロカハ― 【弘川寺・広川寺】
大阪府南河内郡にある真言宗醍醐寺派の寺。山号は竜池山。西行の終焉の地で,墓・庵室跡・西行記念館がある。
弘布
こうふ [1] 【弘布】 (名)スル
世間にひろがること。また,ひろめること。
弘布
ぐぶ [1] 【弘布】 (名)スル
〔仏〕 仏法を広めること。弘法。
弘張
こうちょう [0] クワウチヤウ 【広張】 ・ コウチヤウ 【弘張】 (名)スル
勢力などを広め,盛んにすること。「国威を―すべし/明六雑誌 17」
弘徽殿
こきでん 【弘徽殿】
〔「こうきでん」とも〕
(1)平安京内裏(ダイリ)で,清涼殿の北にある建物。後宮の一つで,皇后・中宮などの住まいであった。
→内裏
(2){(1)}に住む女性の称。
弘徽殿
こうきでん 【弘徽殿】
⇒こきでん(弘徽殿)
弘徽殿の女御
こきでんのにょうご 【弘徽殿の女御】
源氏物語の作中人物。桐壺帝の女御(ニヨウゴ)。右大臣の娘で,第一皇子(朱雀帝)の母。帝の桐壺の更衣への寵(チヨウ)を妬(ネタ)み,光源氏を敵視する。弘徽殿の大后(オオキサキ)。
弘文天皇
こうぶんてんのう 【弘文天皇】
(648-672) 第三九代天皇(在位 671-672)。名は大友皇子・伊賀皇子。天智天皇の第一皇子。壬申(ジンシン)の乱で大海人(オオアマノ)皇子(天武天皇)に敗れて縊死(イシ)。日本書紀は皇子の即位を認めないが,1870年(明治3)に在位を認めて諡(オクリナ)された。
→大友皇子
弘文院
こうぶんいん 【弘文院】
和気氏の私塾。延暦年間(782-806),和気広世が父清麻呂の遺志をついで私宅に開設。大学別曹の最古のものだが,早く廃絶した。
弘文館
こうぶんかん 【弘文館】
江戸幕府の儒家林家の私塾。1630年,林羅山が将軍家光から上野忍岡に土地を拝領し書院と文庫を設立したのに始まる。90年,将軍綱吉の命によって湯島に移り,のちに昌平黌(シヨウヘイコウ)となった。
弘決外典抄
ぐけつげてんしょう 【弘決外典抄】
唐の湛然(タンネン)著「止観輔行伝弘決」中に引かれた外典の漢文を抄録し,注を加えたもの。四巻。具平(トモヒラ)親王著。991年成立。
弘治
こうじ コウヂ 【弘治】
年号(1555.10.23-1558.2.28)。天文の後,永禄の前。後奈良・正親町(オオギマチ)天皇の代。
弘法
ぐほう [0][1] 【弘法】 (名)スル
〔仏〕 仏法を広めること。
弘法
こうぼう コウボフ 【弘法】
「弘法大師」の略。
弘法大師
こうぼうだいし コウボフ― 【弘法大師】
空海の諡(オクリナ)。
弘法清水
こうぼうしみず コウボフシミヅ [5] 【弘法清水】
弘法大師が,杖または独鈷(トツコ)を突き立てた所にわき出したという井戸水や池泉。また,それにまつわる伝説。杖つき井戸。
弘法芝
こうぼうしば コウボフ― [3] 【弘法芝】
カヤツリグサ科の多年草。海岸の砂地に群生。葉は線形で堅い。春,高さ25センチメートルほどの花茎を出し,頂に二,三個の雄花穂,下方の葉腋に一〜三個の雌花穂をつける。
弘法茶
こうぼうちゃ コウボフ― [3] 【弘法茶】
浜茶(ハマチヤ)の別名。
弘法麦
こうぼうむぎ コウボフ― [5] 【弘法麦】
カヤツリグサ科の多年草。海岸の砂地に生える。全体に堅く,葉は根生し線形。雌雄異株。晩春,茎頂付近に多数の小穂から成る花穂をつけ,ムギに似た実がなる。フデクサ。
弘田
ひろた 【弘田】
姓氏の一。
弘田竜太郎
ひろたりゅうたろう 【弘田竜太郎】
(1892-1952) 作曲家。高知県生まれ。東京音楽学校卒。母校教授。平明な作風と素朴な情趣のある作品を多く作曲した。作品,オペラ「西浦の神」「月姫」,歌曲「小諸なる古城のほとり」,童謡「靴が鳴る」「雀の学校」「叱られて」「浜千鳥」など。
弘福寺
ぐふくじ 【弘福寺】
⇒川原寺(カワラデラ)
弘経
ぐきょう 【弘経】
〔仏〕 経文を世の中に教えひろめること。
弘経大士
ぐきょうだいし 【弘経大士】
〔仏〕 仏教の経典を世にひろめた竜樹・世親などの諸菩薩。
弘誓
ぐぜい 【弘誓】
〔仏〕 菩薩が自ら悟りをひらき,あらゆる衆生を救って彼岸に渡そうとする広大な誓願。四弘誓願など。浄土宗・真宗では阿弥陀の四十八願,特に第十八願をさすことが多い。
弘誓の海
ぐぜいのうみ 【弘誓の海】
一切衆生を救おうという仏・菩薩の誓いの広大さを,広い海にたとえた語。誓いの海。
弘誓の網
ぐぜいのあみ 【弘誓の網】
一切衆生を救おうとする仏・菩薩の広大な慈悲の誓願を,大きな網にたとえた語。誓いの網。
弘誓の船
ぐぜいのふね 【弘誓の船】
仏・菩薩が人々を苦から救って彼岸に送るのを,船が人を渡すのにたとえた語。誓いの船。「―に棹(サオ)さして,生死の苦海を渡り/盛衰記 18」
弘誓の鎧
ぐぜいのよろい 【弘誓の鎧】
菩薩の誓願の堅固なことを鎧にたとえた語。
弘通
ぐつう [0] 【弘通】 (名)スル
⇒ぐずう(弘通)
弘通
ぐずう [0] 【弘通】 (名)スル
仏教や経典が広まること。ぐつう。「仏法―して効験絶ゆることなし/著聞 2」
弘道館
こうどうかん コウダウクワン 【弘道館】
水戸藩の藩校。1841年,藩主徳川斉昭(ナリアキ)の創設。水戸学の中心として尊王攘夷論者を多数生んだ。
弘道館記
こうどうかんき コウダウクワン― 【弘道館記】
弘道館の教育方針を宣言した書。一巻。藤田東湖が起草,1838年徳川斉昭の名で公表。その注釈書「弘道館記述義」(東湖著,1847年成立)とともに水戸学の精神を伝える。
弘長
こうちょう コウチヤウ 【弘長】
年号(1261.2.20-1264.2.28)。文応の後,文永の前,亀山天皇の代。
弘願
ぐがん 【弘願】
〔仏〕 広大な誓願。浄土宗で阿弥陀の四十八願,またその中で特に重要とされる第十八・十九・二十・三十五の四願のこと。浄土宗西山派・真宗では第十八願をいう。
弛げ
たゆげ 【弛げ・懈げ】 (形動ナリ)
だるそうなさま。「いと苦しげに―なれば/源氏(桐壺)」
弛し
たゆ・し 【弛し・懈し】 (形ク)
(1)疲れて力がない。だるい。「手も―・く扇の風のぬるければ関の清水に水馴てぞ行く/好忠集」
(2)気が進まない。気性がはきはきしない。心の働きが鈍い。「さいふとも日たけなむと,―・き心どもはたゆたひて/紫式部日記」
弛ぶ
ゆる・ぶ 【緩ぶ・弛ぶ】
■一■ (動バ四)
〔「緩し」「許す」と同源。古くは「ゆるふ」〕
(1)ゆるむ。ゆるくなる。「箏の御琴は―・ぶとなけれど/源氏(若菜下)」
(2)心がゆるむ。おこたる。「いみじう思ふ人も,かばかりになりぬれば,おのづから―・ぶ気色もあるを/源氏(夕霧)」
(3)おおらかである。ゆったりしている。「おぼし沈みつる年頃の名残なき御有様にて心―・び給ふ事もおほかるに/源氏(蛍)」
(4)氷などがとける。「うは氷あはにむすべる紐なればかざす日かげに―・ぶばかりを/枕草子 90」
(5)寒さなどがやわらぐ。「昼になりてぬるく―・びもていけば/枕草子 1」
■二■ (動バ下二)
(1)ゆるやかにする。ゆるめる。「少し(調伏ノ手ヲ)―・べ給へや/源氏(葵)」
(2)気持ちをゆるめる。気をゆるくする。「むげにうち―・べ見放ちたるも,心やすくらうたきやうなれど/源氏(帚木)」
弛まず
たゆまず【弛まず】
steadily;untiringly;with perseverance.〜努力する work hard.
弛み
たるみ【弛み】
a sag;→英和
slackening;relaxation (心の).→英和
弛み
ゆるみ [3] 【緩み・弛み】
ゆるむこと。また,その程度。「気の―」「風紀の―」
弛み
たるみ [0] 【弛み】
(1)たるむこと。気のゆるみ。「精神の―」「―事故」
(2)たるんでいる度合。「―の大きさ」
弛み
たゆみ [3] 【弛み】
たゆむこと。ゆるむこと。「忙しく眼をしばたたきながら―もなく算盤を弾いてゐた/浮雲(四迷)」
弛み無い
たゆみな・い [4] 【弛み無い】 (形)[文]ク たゆみな・し
気のゆるみがない。油断しない。とだえることがない。「―・い努力のたまものだ」「―・く前進を続ける」
弛む
たゆむ【弛む】
slacken;→英和
relax.→英和
弛まぬ untiring;steady;→英和
persistent.→英和
弛む
ゆる・む [2] 【緩む・弛む】
〔「ゆるぶ」の転〕
■一■ (動マ五[四])
(1)強く締めつけられた状態にあったものなどが,たるんでゆるくなる。ゆるぶ。「ロープが―・んで積み荷がくずれ落ちた」「桶(オケ)のたがが―・む」「靴のひもが―・む」[日葡]
(2)普通の固さよりもやわらかくなる。「長雨で地盤が―・む」「きのうから少しおなかが―・んでいる」
(3)(「口もとがゆるむ」の形で)きちんとつぐんでいた口があいて,笑い顔になる。「口もとが思わず―・んだ」
(4)精神の緊張が弱くなる。たるむ。「気が―・んだせいか,疲れがどっと出た」「夏休みの間は気持ちが―・みがちだ」
(5)規制・取り締まり・警戒のしかたが弱くなる。ゆるくなる。「規制が―・む」「党の綱紀が―・む」
(6)気候のきびしさが弱まる。「寒さもようやく―・んできた」
(7)しっかりしていた相場・値段が安くなる。
■二■ (動マ下二)
⇒ゆるめる
[慣用] 箍(タガ)が―・螺子(ネジ)が―
弛む
たるむ【弛む】
be loose;→英和
slacken;→英和
sag;→英和
relax (気が).→英和
弛んだ loose;slack;→英和
flabby <cheeks> ;→英和
dull (心の).→英和
弛む
たゆ・む [2] 【弛む】
■一■ (動マ五[四])
〔「弛し」の動詞形〕
(1)心の緊張がゆるむ。なまける。現代では多く打ち消しの語を伴って用いる。「倦(ウ)まず―・まず」「皆人も―・み給へるに,にはかに御気色ありて/源氏(葵)」
(2)勢いが弱まる。衰える。とまる。「時節風―・み…御舟更に進まず/太平記 7」
(3)怠る。しないですます。「供養法―・みて急ぎ参れり/源氏(明石)」
(4)張っていたものがゆるむ。たるむ。「糸ガ―・ム/日葡」
(5)だるくなる。「足―・み身疲れて/太平記 3」
■二■ (動マ下二)
油断させる。警戒をとかせる。「なにとも思ひたらぬさまにて―・め過ぐすも,またをかし/枕草子 276」
弛む
たる・む [0] 【弛む】
■一■ (動マ五[四])
(1)張っていたものがゆるくなる。ゆるむ。「皮膚が―・む」「電線が―・む」
(2)心・気持ちにしまりがなくなる。だらしがなくなる。「精神が―・んでいる」「心ガ―・ム/日葡」
■二■ (動マ下二)
⇒たるめる
弛める
たる・める [0] 【弛める】 (動マ下一)[文]マ下二 たる・む
(1)強く張られていたものをゆるめる。たるませる。「ナワヲ―・メル/ヘボン」
(2)気をゆるめる。油断させる。
弛める
ゆる・める [3] 【緩める・弛める】 (動マ下一)[文]マ下二 ゆる・む
(1)強く締めつけていたものなどの力を弱める。ゆるくする。
⇔しめる
「ねじを―・める」「少し縄を―・める」
(2)精神の緊張を弱くする。「相手をあなどって気を―・める」
(3)規制・取り締まりなどを弱くする。緩和する。ゆるくする。「交通規制を―・める」「警戒を―・める」
(4)速度を弱める。「スピードを―・める」
弛廃
しはい [0] 【弛廃】 (名)スル
すたれて行われなくなること。
弛張
ちちょう [0] 【弛張】 (名)スル
⇒しちょう(弛張)
弛張
しちょう [0] 【弛張】 (名)スル
(1)ゆるむことと,はること。
(2)寛大にすることと厳格にすること。
弛張熱
しちょうねつ [2] 【弛張熱】
一日のうちの体温変動の差が摂氏一度を超えるというパターンを毎日繰り返す熱型。敗血症・腎盂炎などにみられる。
弛張熱
ちちょうねつ [2] 【弛張熱】
⇒しちょうねつ(弛張熱)
弛緩
ちかん【弛緩】
relaxation;→英和
(a) laxity <of morals> ;→英和
《医》atony.
弛緩
しかん [0] 【弛緩】 (名)スル
ゆるむこと。たるむこと。「筋肉が―する」「精神が―した気味に見えた/門(漱石)」
〔「ちかん」は慣用読み〕
弛緩
しかん【弛緩】
(a) laxity <of morals> ;→英和
《医》atony.
弛緩
ちかん [0] 【弛緩】 (名)スル
「しかん(弛緩)」の慣用読み。
弛緩音
しかんおん [2] 【弛緩音】
〔lax〕
唇・舌・咽頭・喉頭などの音声器官が,相対的にゆるんで発せられる言語音。英語の短母音[�]は,長母音[iː]に対して,また有声子音の[d]は,無声子音の[t]に対して,それぞれ弛緩音であるといえる。
→緊張音
弟
おと 【弟・乙】
■一■ (名)
〔同性の兄弟(姉妹)の年下の者の意〕
(1)兄から見たおとうと。また,姉から見たいもうと。
⇔兄(エ)
「父母がなしのまにまに箸(ハシ)向かふ―のみことは/万葉 1804」
(2)末子。一番下の子。「姉が手を引く―は抱く,中はてて親肩くまに/浄瑠璃・油地獄(上)」
(3)「乙御前(オトゴゼ){(3)}」に同じ。
■二■ (接頭)
名詞に付く。
(1)兄弟姉妹のうちで,年が若い,幼い,末の,などの意を表す。「―おじ」「―ご」
(2)若く美しい,かわいい,などの意を表す。「―たなばた(乙棚機)」「―たちばなひめ(弟橘媛)」
弟
おとと 【弟】
〔「おとうと」の転〕
きょうだいの中で年少の者。古くは,おとうとにもいもうとにも用いた。「上東門院の御―内侍のかみとて/愚管 6」
弟
てい [1] 【弟】
(1)おとうと。
⇔兄(ケイ)
「兄たりがたく―たりがたし」
(2)師について教えを受ける人。「師は若く,―は幼く/思出の記(蘆花)」
弟
おとうと [4] 【弟】
〔「おとひと」の転〕
(1)同じ親から生まれた年下の男。
⇔兄
(2)妹の夫。あるいは妻や夫の弟{(1)}。義弟。
(3)男女にかかわらず,年下のきょうだい。「妻の―(=妻ノ妹)を持ちて侍りける人に/古今(雑上詞)」
弟
おとひと 【弟】
おとうと。「このかみ―闕けり/日本書紀(雄略訓)」
弟
おとうと【弟】
a (younger) brother.末の〜 one's youngest brother.
弟兄
おととい 【弟兄】
兄弟。姉妹。「白拍子の上手,祇王祇女とて―あり/平家 1」
弟兄
おととえ 【弟兄】
⇒おととい(弟兄)
弟分
おとうとぶん [4] 【弟分】
義兄弟の約束などにより,仮に弟として扱われる人。
⇔兄分
弟切草
おとぎりそう [0] 【弟切草】
オトギリソウ科の多年草。山野に自生。高さ30〜60センチメートル。葉は茎を抱くようにつき,黒色の油点がある。夏,茎頂に数個の黄色五弁の小花を開く。花の寿命は一日で,日中だけ咲く。茎葉をもんで傷薬とする。また,干したものを小連翹(シヨウレンギヨウ)といい,止血・洗浄・うがい薬とし,関節炎にも用いる。
弟切草[図]
弟妹
ていまい【弟妹】
(younger) brothers and sisters.
弟妹
ていまい [0] 【弟妹】
おとうとといもうと。
弟姫
おとひめ [2] 【弟姫・乙姫】
(1)海底の竜宮城に住むという伝説上の若く美しい姫。
→浦島の子
(2)妹の姫。
⇔兄姫(エヒメ)
「中にも―にあたらせ給ふは,きしゆ御前とぞ申しける/御伽草子・木幡狐」
弟姫君
おとひめぎみ 【弟姫君】
貴人の次女以下の敬称。
⇔おおひめぎみ
「源帥と聞えしが御―をとりて養ひ奉り給しなりけり/栄花(様々の悦)」
弟娘
おとむすめ 【弟娘・乙娘】
(長女に対して)次女以下の娘。おとひめ。「大領のまな娘といへ―といへ/催馬楽」
弟嫁
おとよめ 【弟嫁・乙嫁】
(1)弟の嫁。
(2)一人の夫に嫁した妻妾のうち,年長者が年少者を呼ぶ語。[和名抄]
弟子
おとご 【乙子・弟子】
(1)すえの子。末っ子。「―にてかなしうし給へば/落窪 1」
(2)「乙子月」の略。「―朔日/浮世草子・胸算用 1」
弟子
でし [2] 【弟子】
特定の師について学問・宗教・技芸の教えを受ける人。門人。ていし。
弟子
でし【弟子】
a pupil;→英和
a disciple;→英和
a follower;→英和
an apprentice (徒弟).→英和
〜になる become a person's pupil;be apprenticed <to a carpenter> .〜をとる take pupils.
弟子
ていし [1] 【弟子】
「でし(弟子)」に同じ。
弟子入り
でしいり [0] 【弟子入り】 (名)スル
弟子となること。入門すること。「相撲部屋に―する」
弟子分
でしぶん [2] 【弟子分】
弟子としての扱いを受けるもの。
弟子取り
でしとり [4][3] 【弟子取り】
弟子をとること。
弟子屈
てしかが 【弟子屈】
北海道東部川上郡,釧路川上流の町。屈斜路湖・摩周湖・川湯温泉・弟子屈温泉がある。
弟宮
おとみや 【弟宮】
弟または妹の宮。「あるが中の―は/栄花(玉のむら菊)」
弟師木
おとしき 【弟磯城・弟師木】
大和国磐余(イワレ)の豪族。兄磯城(エシキ)の弟。神武東征伝説で,東征のとき帰順し,のちに磯城県主(アガタヌシ)に任ぜられたといわれる。
弟弟子
おとうとでし [4] 【弟弟子】
同じ師匠のもとにあとから入門した人。同門の後輩。
⇔兄弟子
弟御
おとうとご [4] 【弟御】
相手の弟を敬っていう語。弟さん。
→兄御
弟息子
おとむすこ 【弟息子・乙息子】
(長男に対して)次男以下の子息。「それがしは故河津が―/浄瑠璃・五人兄弟」
弟月
おとづき 【弟月】
陰暦一二月の異名。乙子月(オトゴヅキ)。おととづき。
弟橘媛
おとたちばなひめ 【弟橘媛】
日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の妃(キサキ)。東征に従い,走水(ハシリミズ)の海が荒れたとき,海神を鎮めるために入水したと伝える。橘媛。
弟直し
おとうとなおし [5] 【弟直し】
夫を亡くした女性が,亡夫の弟と再婚すること。
弟磯城
おとしき 【弟磯城・弟師木】
大和国磐余(イワレ)の豪族。兄磯城(エシキ)の弟。神武東征伝説で,東征のとき帰順し,のちに磯城県主(アガタヌシ)に任ぜられたといわれる。
弟見
おとみ 【弟見】
乳飲み子をもつ母親がすぐまた妊娠すること。
弟見悪阻
おとみづわり 【弟見悪阻】
乳飲み子のあるうちに母親が妊娠し,母乳がよく出なくなったために,子供が起こす病気。一種の栄養不良。[和訓栞]
弟順
ていじゅん [0] 【弟順・悌順】
年少の者が年長の人に従って逆らわないこと。
弟鷹
だい 【弟鷹】
めすのタカ。
⇔兄鷹(シヨウ)
[日葡]
弟鼓
おとつづみ 【弟鼓】
小鼓(コツヅミ)。
⇔兄鼓(エツヅミ)
弣
ゆづか [1] 【弓柄・弣】
矢を射るとき,左手で握る弓の中ほどの部分。ゆみつか。
弣
ゆみつか [0][2] 【弓柄・弣】
「ゆづか(弓柄)」に同じ。
弥
いよよ 【愈・弥】 (副)
〔「いよいよ」の略〕
ますます。いよいよ。「剣大刀―研ぐべし/万葉 4467」
弥
いよ 【弥】 (副)
〔「いや(弥)」と同源〕
いよいよ。ますます。「―しも変らぬ御見(ゴゲン)まで/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(上)」
弥
いや 【弥】 (副)
〔「い」は接頭語。「や」は物事のたくさん重なる意の副詞〕
(1)事柄や状態がだんだんはなはだしくなるさまを表す。いよいよ。ますます。また,あとからあとから次々に。「その潮の―ますますにその波の―しくしくに/万葉 3243」「孫子(ウミノコ)の―継ぎ継ぎに見る人の語り次てて/万葉 4465」「―遠ざかる雲隠りつつ/万葉 2128」
(2)状態を表す語の上に用いて,はなはだ,非常に,の意を表す。「菅畳―さや敷きて我が二人寝し/古事記(中)」「我が心しぞ―愚(オコ)にして今ぞ悔しき/古事記(中)」「―遠長く祖(オヤ)の名も継ぎ行くものと/万葉 443」
(3)場所・順番などを表す語の上に用いて,いちばん,最も,の意を表す。「かつがつも―先立てる兄(エ)をし枕(マ)かむ/古事記(中)」
弥
や 【弥】 (副)
〔「や(八)」と同源〕
状態や事柄の程度がよりはなはだしいさまを表す。いよいよ。ますます。「下堅く―堅く取らせ秀罇(ホダリ)取らす子/古事記(下)」
弥が上にも
いやがうえにも イヤガウヘ― 【弥が上にも】 (連語)
なお,その上にますます。なお,いっそう。「―戦意がたかまる」
弥し
いよし 【弥し】 (副)
いよいよ。ますます。多く「いよしも」の形で,手紙などに用いられた。「―も変はらぬ御見(ゴゲン)まで/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(上)」
弥し御見
いよしごげん 【弥し御見】
近世,遊女の手紙などに用いた語。切に切にお会いしたい。「―と書いたるは,ほだしのたねか/浄瑠璃・長町女腹切(中)」
弥つ世
やつよ 【弥つ世】
多くの年。多くの世。やちよ。「あぢさゐの八重咲くごとく―にを/万葉 4448」
弥の明後日
やのあさって【弥の明後日】
<in> four days[days' time];four days from now.
弥をち
いやおち 【弥をち】 (形動ナリ)
〔「おち」は「復(オ)つ」の連用形〕
(「いやおちに」の形で用いて)いよいよ若返るさま。何度も初めにもどるさま。「ゆめ花散るな―に咲け/万葉 4446」
弥世継
いやよつぎ 【弥世継】
歴史物語。二巻。藤原隆信著。高倉・安徳両帝の時代,すなわち「今鏡」と「増鏡」の間の時代を記したもの。散逸して伝わらない。
弥久
びきゅう [0] 【弥久】
長い間にわたること。「曠日(コウジツ)―」
弥助
やすけ [0] 【弥助】
(1)〔「義経千本桜」の鮨(スシ)屋の名からという〕
握り鮨。「朝飯がすすまずば後刻(ノチカタ)に―でも誂へようか/たけくらべ(一葉)」
(2)うそ。ほら。「―言ひなさんせ/滑稽本・続膝栗毛」
弥勒
みろく 【弥勒】
〔梵 Maitreya「慈氏」とも訳す〕
(1)「弥勒菩薩」に同じ。
(2)インドの大乗仏教の一派唯識派の開祖。三世紀中頃から四世紀中頃の人といわれる。のちに弥勒菩薩と混同されることがある。
弥勒の世
みろくのよ 【弥勒の世】
弥勒菩薩が兜率天(トソツテン)から天降って人間世界に現れ,衆生(シユジヨウ)を救うという未来の世。
弥勒の浄土
みろくのじょうど 【弥勒の浄土】
弥勒菩薩の住む浄土。兜率天(トソツテン)。阿弥陀仏の西方極楽浄土とともに,往生浄土思想の二大潮流。
弥勒三会
みろくさんね [4] 【弥勒三会】
⇒竜華三会(リユウゲサンエ)
弥勒仏
みろくぶつ 【弥勒仏】
〔仏〕 弥勒菩薩のこと。来世で仏となることが確定しているので,菩薩であるが,特に仏とも呼ぶ。
弥勒会
みろくえ [3] 【弥勒会】
弥勒菩薩を祈念する法会。
弥勒信仰
みろくしんこう [4] 【弥勒信仰】
弥勒菩薩を本尊とする信仰。死後,弥勒の住む兜率天(トソツテン)へ往生しようとする上生思想と,仏滅後五六億七千万年ののち,再び弥勒がこの世に現れ,釈迦の説法にもれた衆生を救うという下生思想の二種の信仰から成る。インドに始まり,日本には推古朝に伝来し,奈良・平安時代には貴族の間で上生思想が,戦国末期の東国では下生思想が特に栄えた。天寿国曼荼羅繍帳(マンダラシユウチヨウ)や「日本霊異記」にもその信仰がみられる。
弥勒竜華の朝
みろくりゅうげのあした 【弥勒竜華の朝】
弥勒菩薩がこの世に現れ,竜華樹の下で衆生教化の説法をする時。釈迦入滅後,五六億七千万年後とされる。
弥勒経
みろくぎょう 【弥勒経】
弥勒菩薩について述べた経典。
弥勒菩薩
みろくぼさつ 【弥勒菩薩】
現在は兜率天(トソツテン)で説法しているが,釈迦入滅後五六億七千万年に至ると,仏となってこの世に出現する菩薩。慈尊。弥勒仏。
弥勒菩薩[図]
弥四
やし [1] 【香具師・野師・弥四】
縁日など人の集まる所に露店を出し,興行や物売りを業としている人。露天商の場所の割り当てや,世話をする人もいう。てきや。
弥堅し
やがた・し 【弥堅し】 (形ク)
いよいよ堅い。「下堅く―・く取らせ秀罇(ホダリ)取らす子/古事記(下)」
弥増さる
いやまさ・る [4] 【弥増さる】 (動五[四])
ますます多くなる。程度がますます激しくなる。「望郷の念が―・る」「心ざしは―・りけり/伊勢 105」
弥増し
いやまし 【弥増し】 (形動ナリ)
(多く「いやましに」の形で)分量や回数がますます多くなるさま。いよいよまさるさま。「霜の上に霰(アラレ)たばしり―に/万葉 4298」
弥増す
いやま・す [0][3] 【弥増す】 (動サ五[四])
ますます多くなる。「子を思う心が―・す」
弥太一
やたいち [2] 【弥太一】
〔「弥太」は豆腐の異名,「六弥太」の略〕
煮売屋で,豆腐に酒一合の意の符丁。また,居酒屋・煮売酒屋の異名。「―で日を暮して酩酊(グズ)になり/歌舞伎・勧善懲悪覗機関」
弥富
やとみ 【弥富】
愛知県西部,海部(アマ)郡の町。木曾川下流東岸を占め,金魚の養殖,シロブンチョウの飼育が行われる。
弥山
みせん 【弥山】
〔仏〕「須弥山(シユミセン)」の略。各地にこの名をつけた山がある。
弥山
みせん 【弥山】
(1)奈良県南部,大峰山脈中の一峰。海抜1895メートル。修験道の要地。
(2)広島県宮島町の厳島(イツクシマ)の最高峰。海抜530メートル。山頂に御山神社がある。
弥帆
やほ [1] 【弥帆】
和船の舳(ヘサキ)の方に張る小さい帆。「或は檣(ホバシラ)を吹折れて,―にて馳る舟もあり/太平記 20」
弥帆柱
やほばしら [3] 【弥帆柱】
和船で,弥帆をかける舳(ヘサキ)近くの柱。二番目に太い柱。
弥年
いやとし 【弥年】
毎年。年ごと。いやとしのは。「新しき年の初めは―に雪踏み平し常かくにもが/万葉 4229」
弥弥
いよいよ [2] 【愈・愈愈・弥弥】 (副)
(1)前よりも程度がはなはだしくなるさま。ますます。「痛みが―ひどくなる」
(2)その時期がついにやって来たさま。とうとう。「―決戦だ」「―春になる」
(3)その時期が迫っているさま。「―の時」「―という時になったら助けよう」
(4)確かに。ほんとうに。どちらともいえなかった物事が確実になったときなどに使う。「―まちがいない」
弥彦
やひこ 【弥彦】
新潟県中部,西蒲原郡の村。弥彦神社の門前町として発達。
弥彦山
やひこやま 【弥彦山】
新潟県中部,弥彦山地の主峰。海抜634メートル。山麓に弥彦神社がある。
弥彦神社
やひこじんじゃ 【弥彦神社】
新潟県弥彦村にある神社。祭神は天香山命(アメノカグヤマノミコト)。創建は未詳だが淳和天皇の名神祭にあずかっている。越後国一の宮。いやひこじんじゃ。
弥彦神社
いやひこじんじゃ 【弥彦神社】
⇒やひこじんじゃ(弥彦神社)
弥彦線
やひこせん 【弥彦線】
JR 東日本の鉄道線。新潟県弥彦・燕・東三条間,17.4キロメートル。越後平野を走る。
弥従兄弟
いやいとこ 【弥従兄弟・弥従姉妹】
父母のいとこの子。ふたいとこ。またいとこ。[和名抄]
弥従姉妹
いやいとこ 【弥従兄弟・弥従姉妹】
父母のいとこの子。ふたいとこ。またいとこ。[和名抄]
弥怠し
よだる・し 【弥怠し】 (形ク)
非常に疲れてだるい。「―・かりし手足も立やけさの秋/犬子集」
弥撒
ミサ【弥撒】
a mass.→英和
〜に行く go to mass.
弥日異に
いやひけに 【弥日異に】 (副)
いよいよ日ましに。一日一日ごとに変わって。「―来ませわがせこ絶ゆる日なしに/万葉 4504」
弥栄
いやさか [0][2] 【弥栄】
■一■ (名)
いよいよ栄えること。「御尊家の―をお祈りします」
■二■ (感)
繁栄を祈って言う語。ばんざい。
弥次
やじ 【野次・弥次】
(1)やじること。また,その言葉。「下品な―」
(2)「野次馬」の略。
弥次る
やじ・る [2] 【野次る・弥次る】 (動ラ五)
〔「野次」の動詞化〕
他人の動作や発言などに,からかいや非難の言葉を浴びせる。「反対党の演説を―・る」
〔「野次る」「弥次る」は当て字〕
[可能] やじれる
弥次喜多
やじきた 【弥次喜多】
〔十返舎一九作「東海道中膝栗毛」の登場人物,弥次郎兵衛・喜多八の略称〕
(1)「弥次喜多道中」の略。
(2)好一対の滑稽者。
弥次喜多道中
やじきたどうちゅう [5] 【弥次喜多道中】
(男同士の)気楽な二人連れの旅。
弥次郎兵衛
やじろべえ ヤジロベヱ [3] 【弥次郎兵衛】
(1)人形の一種。頭と胴に見たてた短い立棒に,腕に見たてた長い横棒をつけ,横棒の両端におもりをとりつけたもの。立棒の下端を指で支えると,大きくゆれながら,バランスを保つ。振り分け荷物を肩にした{(2)}の姿に作ったのでいう。与次郎人形。与次郎兵衛。釣り合い人形。
(2)「東海道中膝栗毛」の主人公。喜多八と滑稽な旅をする。
弥次郎兵衛(1)[図]
弥次馬
やじうま [0] 【野次馬・弥次馬】
(1)火災・事故などの現場に物見高く集まる人。自分とは無関係なことに興味を示して騒ぎたてる人。「―が集まる」
(2)馴らしにくい馬。一説に父馬,また牡馬。「日本一の―かたらば猶よかろ/松の葉」
弥漫
びまん [0] 【弥漫・瀰漫】 (名)スル
(ある風潮などが)広がること。はびこること。蔓延(マンエン)。「退廃の気が―する」
弥猛
やたけ 【弥猛】 (形動ナリ)
盛んに勇み立つさま。はやりにはやるさま。「心は―に燥(ハヤ)れども/近世紀聞(延房)」
弥猛し
よだけ・し 【弥猛し】 (形ク)
(1)大げさだ。ぎょうぎょうしい。はなはだしい。「おのづから―・くいかめしくなるを/源氏(行幸)」
(2)おっくうである。めんどうである。「よろづうひうひしう,―・うなりにて侍り/源氏(行幸)」
弥生
やよい ヤヨヒ 【弥生】
東京都文京区にある地名。旧本郷区向ヶ岡弥生町。
弥生
やよい ヤヨヒ [0] 【弥生】
陰暦三月の異名。[季]春。
弥生
いやおい 【弥生】
(1)草木がさらに茂りまさること。「あづさ弓末野の草の―に/新撰六帖 1」
(2)陰暦三月。いやおいの月。やよい。
弥生土器
やよいどき ヤヨヒ― [4] 【弥生土器】
〔1884年(明治17)東京都文京区の弥生町貝塚で最初に出土したところから命名〕
素焼きの土器の一種。焼成温度は縄文式土器よりも高く,赤色を呈し,薄手。櫛目文ないし無文が多く,口広の壺や,高坏(タカツキ)・甕(カメ)・鉢などがある。弥生式土器。
弥生尽
やよいじん ヤヨヒ― [3][2] 【弥生尽】
陰暦三月の晦日。春の終わりの日。さんがつじん。
弥生時代
やよい【弥生時代】
the Yayoi Period.
弥生時代
やよいじだい ヤヨヒ― [4] 【弥生時代】
日本の考古学上の時代区分。弥生土器を製作・使用した時代。縄文時代に続き,紀元前五世紀頃から,紀元後三世紀頃までの約800年間。大陸・朝鮮の文化の影響で稲作,それに伴う農耕用石器,金属器などがもたらされた。
弥生狂言
やよいきょうげん ヤヨヒキヤウ― [4] 【弥生狂言】
江戸時代,三月に上演する歌舞伎狂言。御殿女中の宿下がりの時期でもあるので「伽羅先代萩(メイボクセンダイハギ)」「加賀見山旧錦絵(カガミヤマコキヨウノニシキエ)」などが上演された。三の替わり。[季]春。
弥立つ
いよだ・つ 【弥立つ】 (動タ四)
恐怖や寒さのため身の毛が立つ。よだつ。「羅刹国に来たるかと身の毛―・つばかりなり/浄瑠璃・嫗山姥」
弥立つ
よだ・つ [2] 【弥立つ】 (動タ五[四])
〔「いよだつ」の転〕
寒さ・恐怖・緊張感などのために身の毛が立つ。「恐ろしさに身の毛が―・つ」「身の毛―・ちて覚ゆ/宇治拾遺 15」
弥立つ
いやた・つ 【弥立つ】 (連語)
いよいよ心をふるいたたせる。「大君の御門の守り我をおきて人はあらじ―・て思ひし増る/万葉 4094」
弥終
いやはて 【弥終】
最後。一番あと。「―に其の妹伊邪那美命,身自ら追ひ来りき/古事記(上訓)」
弥縫
びほう [0] 【弥縫】 (名)スル
補い合わせること。失敗や欠点をとりつくろうこと。「一時を―して一時の小康を偸み/福翁百話(諭吉)」
弥縫する
びほう【弥縫する】
patch up;temporize.→英和
弥縫策 a temporary measure;a makeshift.→英和
弥縫策
びほうさく [2] 【弥縫策】
一時的にとりつくろう策。一時の間に合わせの策。
弥蔵
やぞう [2] 【弥蔵】
懐手をして握りこぶしを作り,肩をつき上げるようにした恰好(カツコウ)。江戸時代の職人や博打(バクチ)うちなどの風俗。
弥速
いやはや 【弥速】 (形動ナリ)
(「いやはやに」の形で用いて)いよいよ速いさま。非常にすみやかなさま。「荒れくらし浜夕風の―に立ち添ふ波は/壬二集」
弥遠
いやとお 【弥遠】 (形動ナリ)
(「いやとおに」の形で用いて)いよいよ遠いさま。「―に国を来離れ/万葉 4398」
弥陀
みだ 【弥陀】
「阿弥陀」の略。「―の本願」
弥陀仏
みだぶつ 【弥陀仏】
「阿弥陀仏」の略。
弥陀如来
みだにょらい 【弥陀如来】
「阿弥陀如来」の略。
弥頻く
いやし・く 【弥頻く】 (動カ四)
さらに重なる。ますますしきりとなる。「今日降る雪の―・け吉事(ヨゴト)/万葉 4516」
弦
げん [1] 【弦】
(1)弓のつる。
(2)「絃(ゲン)」に同じ。
(3)〔数〕
(ア)円周上,または一般に曲線上の二点を結ぶ線分。
(イ)古代中国および和算で,直角三角形の斜辺。
弦
つる【弦】
[取っ手]a handle;→英和
a bail (なべの).→英和
弦
げん【弦】
[弓の]a bowstring;→英和
《数》a chord (弓形).→英和
弦
つる [2][1] 【弦・絃】
(1)弓に張る糸。ゆみづる。ゆづる。「―を張る」
(2)琴・三味線などの弦楽器に張る糸。
弦
つる【弦】
a bowstring (弓の);→英和
a string (楽器の).→英和
弦召
つるめそ 【弦召・弦売僧】
犬神人(イヌジニン)の異称。弓の弦を「つる召そう」と呼ばわりながら売り歩いたのでいう。
弦売僧
つるめそ 【弦召・弦売僧】
犬神人(イヌジニン)の異称。弓の弦を「つる召そう」と呼ばわりながら売り歩いたのでいう。
弦巻
つるまき [2][4] 【弦巻】
張りかえの弓弦(ユヅル)を巻いておく籐製の輪。箙(エビラ)の腰革にかけて左腰に下げた。弦袋。
弦巻[図]
弦弾き
つるはじき [3] 【弦弾き】
「弓懸(ユガケ)」に同じ。
弦打ち
つるうち 【弦打ち】
妖怪変化や魔性の物を退散させるまじないに,弓の弦をはじき鳴らすこと。また,それをする人。鳴弦。「随身も―して絶えずこわづくれと仰せよ/源氏(夕顔)」
弦掛
つるかけ [2][3] 【弦掛(け)】
(1)弓の弓筈(ユハズ)に弦をかけること。
(2)「弦掛け枡」の略。
弦掛け
つるかけ [2][3] 【弦掛(け)】
(1)弓の弓筈(ユハズ)に弦をかけること。
(2)「弦掛け枡」の略。
弦掛け枡
つるかけます [4] 【弦掛け枡・鉉掛け枡】
上部に鉉(ツル){(2)}をわたしたます。
弦月
げんげつ [1] 【弦月】
上弦または下弦の月。ゆみはりづき。
弦楽
げんがく【弦楽】
string music.‖弦楽器 a stringed instrument.弦楽四重奏 a string quartet.
弦楽
げんがく [0] 【弦楽・絃楽】
弦楽器による音楽。
弦楽五重奏
げんがくごじゅうそう [6] 【弦楽五重奏】
バイオリン二,ビオラ二,チェロ一,またはバイオリン二,ビオラ一,チェロ二による室内楽重奏形式。
弦楽器
げんがっき [3] 【弦楽器・絃楽器】
強く張った弦を振動源とし,その振動を共鳴胴で増幅して音を出す楽器。楽器学では弦鳴(ゲンメイ)楽器といい,弦と共鳴胴の位置関係によってリラ属・ハープ属・リュート属・チター属の四種に分ける。一般的には,撥弦(ハツゲン)楽器・擦弦楽器・打弦楽器という奏法による分類も多用される。
弦楽四重奏
げんがくしじゅうそう [6] 【弦楽四重奏】
バイオリン二,ビオラ,チェロ各一の編成の室内楽重奏形式。一八世紀後半,ハイドンが完成して以後,最も洗練された室内楽形式とされる。
弦歌
げんか [1] 【弦歌・絃歌】
琵琶・箏(コト)・三味線などの弦楽器を弾きながらうたう歌。特に,三味線声曲をさすことが多い。「―の巷(チマタ)」
弦袋
つるぶくろ [3] 【弦袋】
「弦巻(ツルマキ)」に同じ。
弦誦
げんしょう [0] 【弦誦・絃誦】
〔琴をひき詩を吟ずることから〕
教養をつむこと。「―洋々の地/大塩平八郎(鴎外)」
弦走
つるはしり [3] 【弦走】
〔「つるばしり」とも〕
大鎧(オオヨロイ)の胴の正面の部分。染め革で包んで,弓弦の当たるのをふせぐ。
→大鎧
弦輪
つるわ [0] 【弦輪】
弓の弦の両端に作ってある小さな輪。弦を張るとき,弓の本弭(モトハズ)・末弭(ウラハズ)に掛ける。
弦鍋
つるなべ [0] 【弦鍋・鉉鍋】
つる状の取っ手のついた鍋。
弦音
つるおと [0][4] 【弦音】
弓につがえた矢を放ったとき,弦の鳴る音。また,弦打ちしたときの弦の鳴る音。
弦音器
げんおんき [3] 【弦音器】
昆虫類の聴覚器官。脚・触角・ひげ・羽のつけ根などに分布。弦響器。
弦鳴楽器
げんめいがっき [5] 【弦鳴楽器】
楽器の分類用語。強く張った弦を衝撃(弾く・擦る・打つ)により振動させて音を発する楽器。いわゆる弦楽器のほか,ピアノなどが含まれる。
弧
こ [1] 【弧】
円周の一部分。また,放物線などの曲線の一部分。「―を描いて飛ぶ」
弧
こ【弧】
<draw> an arc.→英和
弧光
ここう [1][0] 【弧光】
弧状の光。アーク放電の光。
弧光スペクトル
ここうスペクトル [5] 【弧光―】
⇒アーク-スペクトル
弧度
こど [1] 【弧度】
⇒ラジアン
弧度法
こどほう [2][0] 【弧度法】
ラジアンを単位とする角の測り方。
弧状
こじょう [0] 【弧状】
弓のように反った形。
弧状列島
こじょうれっとう [4] 【弧状列島】
大洋と大陸との境に位置し,大洋の方に弓なりにふくらんだ面を向けて湾曲している列島。大洋側に海溝があり,列島上には活火山を伴う。日本列島・アリューシャン列島など。島弧。花綵(カサイ)列島。
弧線
こせん [0] 【弧線】
弧状の線。弓なりに曲がった線。
弧線
こせん【弧線】
an arc (of a circle).→英和
弩
ど [1] 【弩】
「石弓(イシユミ){(1)}」に同じ。
弩
いしゆみ [0] 【石弓・弩】
(1)古代中国で用いた武器の一。発射機構を備えた弓で,西洋のクロス-ボーは同種の武器。引き金を操作して矢や小石などを発射する。数人で扱うような大型のものもあった。弩(ド)。弩弓。おおゆみ。
(2)城壁・崖(ガケ)の上などに,大きな石を綱でつなぎとめ,敵が近づいたときに,綱を切って石を落とすもの。「城の内より―はづしかけたり/平家 2」
(3)「ぱちんこ{(1)}」に同じ。
石弓(1)[図]
弩
おおゆみ オホ― [0] 【大弓・弩】
大きな弓。古く,石をはじき飛ばすのに用いた大形の弓。弩(ド)。弩弓。[和名抄]
弩弓
どきゅう [0] 【弩弓】
「石弓(イシユミ)」に同じ。
弩級
どきゅう [0] 【弩級】
〔「弩」は1906年建造されたイギリス戦艦ドレッドノート号の頭字の音訳。当時画期的な巨大戦艦だったことから〕
巨大な等級。「―艦」「超―」
弭
はず [0] 【筈・弭】
(1)弓の両端の弦をかけるところ。弓筈(ユハズ)。
→弓
(2)弓弦(ユヅル)からはずれないように矢の末端につけるもの。矢筈(ヤハズ)。
→矢
(3)相撲で,押し相撲の手の型の一。親指を人差し指から離して広げ,相手のわきの下か腹にあてること。{(2)}に形が似るからいう。「―に押す」
(4)(矢の筈は,弓の弦と当然合致するということから)連体修飾語を受けて,形式名詞的に用いられる。
(ア)当然そうなることの意を表す。「これで電気がつく―だ」「この地図を見ればわかる―だ」
(イ)これからの事柄についてその予定を表す。「五時に終わる―だ」
(ウ)事柄についての確信・確認の意を表す。「君にたのんだ―だ」
弱
−じゃく【−弱】
a little less than <five yards> .
弱
じゃく 【弱】
■一■ [1] (名)
よわいこと。
⇔強
■二■ (接尾)
数量を表す名詞に付いて,端数を切り上げた数字であることを表す。足らず。
⇔強
「二か月―」
弱々しい
よわよわしい【弱々しい】
weak-[delicate-,frail-]looking;feeble.→英和
弱い
よわ・い [2] 【弱い】 (形)[文]ク よわ・し
(1)力や勢いがない。「―・い者いじめ」「―・い光」「―・い音」「川の流れが―・くなる」
(2)気持ちがしっかりしていない。勇気に乏しい。精神的にもろい。「気が―・い」「意志が―・い」「いざというときに―・い」
(3)丈夫でない。病気になりやすい。「からだが―・い」「足の―・いお年寄り」
(4)刺激やはたらきかけに対し,耐える力に乏しい。
(ア)物理的・肉体的に耐える力に乏しい。「酒が―・い」「船に―・い」「この布は熱に―・い」「水害に―・い都市」
(イ)意志的に耐える力に乏しい。心が左右されやすい。「女に―・い」「誘惑に―・い」「少し―・き所つきて,なよびすぎたりしけぞかし/源氏(柏木)」
(ウ)弱みがある。うしろめたい。「その話をもち出されると―・い」
(5)得意でない。苦手である。よく知らない。よく通じていない。「数学が―・い」「その方面の事には―・い」
(6)技量が劣っている。へたである。「―・いチーム」「碁が―・い」
⇔強い
[派生] ――げ(形動)――さ(名)――み(名)
[慣用] 腰が―・心臓が―
弱い
よわい【弱い】
weak;→英和
[からだが]poor <in health> ;→英和
frail;→英和
delicate;→英和
timid (気が);→英和
[光などが]feeble;→英和
faint;→英和
gentle (風が);→英和
[酒が]weak;→英和
mild.→英和
酒に〜 get easily drunk.船に〜 be a poor sailor.数学が〜 be weak in mathematics.〜者いじめをする bully.→英和
弱い相互作用
弱い相互作用
素粒子の基本的相互作用の一。重力相互作用を除いて最も弱く,強い相互作用の約 10� 分の一であるが,レプトンにもハドロンにも普遍的に作用し,β崩壊はその代表例である。クォークやレプトンの間で,ウイークボソンによって媒介される。
→ウイークボソン
弱き者よ汝(ナンジ)の名は女なり
弱き者よ汝(ナンジ)の名は女なり
〔シェークスピアの「ハムレット」から。母が,夫の死後間もなく夫の弟と結婚してしまったことを嘆いてハムレットが言った言葉〕
女とは,なんと心弱いものか。このようにすぐに心変わりしてしまうとは。
弱くなる
よわく【弱くなる】
become weak;grow weaker.〜する weaken;→英和
turn down <the gas,the radio> .
弱し
よわ・し 【弱し】 (形ク)
⇒よわい
弱まる
よわまる【弱まる】
weaken;→英和
soften (音などが);→英和
abate (風などが).→英和
弱まる
よわま・る [3] 【弱まる】 (動ラ五[四])
弱くなる。
⇔強まる
「体力が―・る」「風が―・る」
弱み
よわみ [3] 【弱み】
(1)弱々しい感じ。
(2)うしろめたいところ。弱点。欠点。「相手の―をにぎる」
⇔強み
弱み
よわみ【弱み】
[弱点]a weakness;→英和
a weak point.〜につけ込む take advantage of a person's weakness.
弱む
よわ・む 【弱む】 (動マ下二)
⇒よわめる
弱める
よわめる【弱める】
weaken;→英和
enfeeble;→英和
slow down (速力を).
弱める
よわ・める [3] 【弱める】 (動マ下一)[文]マ下二 よわ・む
力・勢いを衰えさせる。弱くする。
⇔強める
「火勢を―・める」「批判のトーンを―・める」
弱らせる
よわらせる【弱らせる】
[困らせる]annoy;→英和
embarrass.→英和
⇒弱める.
弱り
よわり [3] 【弱り】
弱ること。衰えること。「気の―」
弱り切る
よわりき・る [4] 【弱り切る】 (動ラ五[四])
(1)すっかり衰える。ひどく衰弱する。弱り果てる。「からだが―・っている」
(2)非常に困る。困り抜く。「―・った顔」
弱り抜く
よわりぬ・く [4] 【弱り抜く】 (動カ五[四])
非常に困る。困り抜く。弱り切る。
弱り果てる
よわりはてる【弱り果てる】
be utterly exhausted;be worn out;be quite at a loss (困りきる).→英和
弱り果てる
よわりは・てる [5] 【弱り果てる】 (動タ下一)[文]タ下二 よわりは・つ
(1)すっかり弱くなる。ひどく衰える。「―・てた身体」
(2)非常に困る。困り抜く。「難題をかかえて―・てる」
弱り目
よわりめ [0][4] 【弱り目】
弱ったとき。困ったとき。
弱り目に祟り目
よわりめ【弱り目に祟り目】
Misfortunes never come singly[alone].
弱り込む
よわりこ・む [0][4] 【弱り込む】 (動マ五[四])
非常に困る。弱り切る。「一時は全く金には―・んだ/或る女(武郎)」
弱る
よわ・る [2] 【弱る】 (動ラ五[四])
〔「弱し」の動詞化〕
(1)体力が衰える。身体が弱くなる。「体が―・る」「脚力が―・る」
(2)物事の勢いが衰える。「気力が―・る」「秋風に声―・り行く鈴虫の/後拾遺(秋上)」
(3)困る。「―・った事になった」
(4)魚肉などの鮮度が落ちる。「―・りし鯛の腹に針の立所/浮世草子・永代蔵 2」
弱る
よわる【弱る】
grow weak[feeble];weaken;→英和
fail in health (からだが);be tired[exhausted](疲れる);be depressed (落胆);be worried[annoyed,embarrassed](困る).
弱体
じゃくたい [0] 【弱体】 (名・形動)
(1)弱い身体。
(2)組織・体制などが弱くて頼りない・こと(さま)。「―な守備陣」
弱体の
じゃくたい【弱体の】
weak;→英和
effete.→英和
〜化する become weak[effete].
弱体化
じゃくたいか [0] 【弱体化】 (名)スル
組織・体制などの力が弱まること。「組織が―する」
[派生] ――さ(名)
弱兵
じゃくへい [0] 【弱兵】
よわい兵隊。弱卒。
弱冠
じゃっかん ジヤククワン [0] 【弱冠】
(1)〔「礼記(曲礼上)」による。二〇歳を「弱」といって元服して冠をかぶったことから〕
男子二〇歳のこと。
(2)年が若いこと。「―一八歳にして新人王」
弱化
じゃっか ジヤククワ [0] 【弱化】 (名)スル
勢いや力がだんだん弱くなること。弱体化。
⇔強化
「戦力が―する」
弱卒
じゃくそつ [0] 【弱卒】
よわい兵士。
⇔強卒
弱吟
よわぎん [0] 【弱吟・柔吟】
能の謡の二種の吟型の一。優美・風雅・哀愁・女性的などの感じを表現する謡い方。ツヨ吟に比べてナビキ(ビブラート)が穏やかで規則的なため音高が聞き取りやすく,音域も広いので,より旋律的に感じられる。
⇔強吟(ツヨギン)
〔普通「ヨワ吟」と書く〕
弱含み
よわふくみ [3][0] 【弱含み】
〔「よわぶくみ」とも〕
取引で,相場に先行き下がりそうな気配のあること。
⇔強含み
弱味噌
よわみそ [0] 【弱味噌】
弱い者を馬鹿にしていう語。弱虫。
弱国
じゃっこく ジヤク― [0] 【弱国】
国力の弱い国。
⇔強国
弱塩基
じゃくえんき [3] 【弱塩基】
水溶液中での電離度が小さい塩基。生成する水酸化物イオンの濃度が小さく,また他の物質から水素イオンを奪う能力も弱い。水酸化アルミニウム・アニリンなど。
弱小
じゃくしょう [0] 【弱小】 (名・形動)[文]ナリ
(1)力が弱くて小さい・こと(さま)。
⇔強大
「―チーム」「―な零細経営」
(2)年の若いこと。弱年。年少。「―の頃」
[派生] ――さ(名)
弱少の
じゃくしょう【弱少の】
small and weak.弱少国 a minor country;a lesser[minor]nation.
弱年
じゃくねん [0] 【弱年・若年】
年が若いこと。年が若くまだ一人前ではないこと。また,その人。
弱年者
じゃくねんもの [0] 【弱年者】
年が若く物事に未熟な人。弱輩者。
弱弱しい
よわよわし・い [5] 【弱弱しい】 (形)[文]シク よわよわ・し
いかにも弱そうに見える。力がないようすである。また,弱りきったありさまである。「―・く見える子供」「―・い口調でつぶやく」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
弱志
じゃくし [1] 【弱志】
意志が弱いこと。弱い意志。
弱拍
じゃくはく [0] 【弱拍】
音楽で,拍節の弱い部分。普通二拍子では二拍目,三拍子では二拍目と三拍目,四拍子では二拍目と四拍目。最初の強拍の前の弱拍をアウフタクトという。上拍。アップ-ビート。
⇔強拍
弱敵
じゃくてき [0] 【弱敵】
弱い敵。よわてき。
弱材料
よわざいりょう [3] 【弱材料】
「悪材料(アクザイリヨウ)」に同じ。
弱毒ワクチン
じゃくどくワクチン [5] 【弱毒―】
病原性を低下させた細菌・ウイルスを使った生ワクチン。BCG ワクチン・ポリオワクチンなど。弱毒化ワクチン。
→ワクチン
弱気
よわき [0] 【弱気】 (名・形動)[文]ナリ
(1)事にあたって悪い結果などを予想して消極的になること。気の弱いこと。また,そのさま。そのような気持ちをもいう。
⇔強気
「―な発言」「―になる」「―を出す」
(2)取引で,相場が将来下がると予想すること。
⇔強気
弱気を出す
よわき【弱気を出す】
lose courage[one's nerve].〜である The tone of the market is weak (株式市場が).
弱気筋
よわきすじ [3][4] 【弱気筋】
相場の下落を予想する側の人々。
⇔強気筋
弱法師
よろぼし 【弱法師】
能の一。四番目物。作者未詳。河内国高安の里の左衛門尉通俊の子俊徳丸は讒言(ザンゲン)により家を追われ,盲目の乞食となってさすらっていたが,天王寺で父に見いだされ,高安の里へともなわれる。よろぼうし。
弱法師
よろぼうし 【弱法師】
よろよろした法師,また,乞食坊主。よろぼし。「―我が門許せ餅の札(其角)/猿蓑」
弱火
よわび【弱火】
<over> low flame[heat].
弱火
よわび [0] 【弱火】
勢いの弱い火。とろ火。
⇔強火
弱点
じゃくてん [3] 【弱点】
(1)不完全・不十分なところ。欠点。「―をさらけ出す」
(2)公にされると困るような後ろめたい所。よわみ。「―を握る」
弱点
じゃくてん【弱点】
a weak point;a weakness;→英和
a disadvantage (不利);→英和
a sore spot.⇒弱み.
弱目
よわめ 【弱目】
弱くなったとき。弱りめ。「物怪なども,かかる―に所得るものなりければ/源氏(夕霧)」
弱竹
なゆたけ 【弱竹】
「なよたけ(弱竹)」に同じ。[名義抄]
弱竹
なよたけ [2][0] 【弱竹】
(1)メダケの別名。なゆたけ。
(2)細くしなやかな竹。「―のかぐや姫とつけつ/竹取」
弱竹の
なゆたけの 【弱竹の】 (枕詞)
「なよたけ(弱竹)の」に同じ。「―とをよる御子/万葉 420」
弱竹の
なよたけの 【弱竹の】 (枕詞)
しなやかな女性の形容として,「とをよる」にかかる。なゆたけの。「秋山のしたへる妹―とをよる児らは/万葉 217」
弱綿薬
じゃくめんやく [3] 【弱綿薬】
硝酸セルロースのうち,硝化の度合の弱いもの。無煙火薬に用いる。弱綿。
弱者
じゃくしゃ【弱者】
the weak (総称).→英和
弱者
じゃくしゃ [1] 【弱者】
弱い者。力のない者。社会的に弱い立場にある者。
⇔強者
「―救済」
弱肉強食
じゃくにくきょうしょく【弱肉強食】
the law of the jungle;→英和
The weak become the victim of the strong.→英和
弱肉強食
じゃくにくきょうしょく [0] 【弱肉強食】
〔韓愈「送浮屠文暢師序」〕
弱者が強者のえじきとなること。強者が弱者を思うままに滅して栄えること。優勝劣敗。
弱肩
じゃっけん ジヤク― [0] 【弱肩】
野球で,ボールを投げる力が弱いこと。
弱腰
よわごし [0] 【弱腰】 (名・形動)
(1)腰の左右の細くなったところ。帯をしめるところ。「酔客の―の辺(アタリ)を一衝(ヒトアテ)撞(ア)てたりければ/金色夜叉(紅葉)」
(2)相手に対して強い態度に出られず,弱気である・こと(さま)。
⇔強腰
「―の外交姿勢」「交渉に―は禁物だ」「―になる」
弱腰の
よわごし【弱腰の】
weak-kneed;timid.→英和
弱虫
よわむし【弱虫】
a coward;→英和
a crybaby (泣き虫);→英和
<話> a jellyfish.→英和
弱虫
よわむし [2] 【弱虫】
弱い者をののしっていう語。意気地なし。
弱行
じゃっこう ジヤクカウ [0] 【弱行】
実行力の弱いこと。「薄志―」
弱視
じゃくし [0][1] 【弱視】
視力の程度が,正常と準盲の中間の状態。
弱視
じゃくし【弱視】
《医》weak sight.〜の weak-sighted.
弱質
じゃくしつ [0] 【弱質】
弱い体質・性質。弱いたち。「婦人女子の―を保護する小弊を論ず/明六雑誌 35」
弱起
じゃっき ジヤク― [1] 【弱起】
旋律や楽曲が弱拍,すなわち小節内の第一拍目以外の拍から始まること。
⇔強起
弱輩
じゃくはい [0] 【若輩・弱輩】
■一■ (名)
年の若い者。年少者。話し手が自分について用いるときは,へりくだった意味になる。「―の分際で何を言うか」「―ですが,どうぞよろしく」
■二■ (名・形動)[文]ナリ
経験が乏しく未熟であること。また,そのさまや人。「―ナコトヲユウ/日葡」
弱輩者
じゃくはいもの [0] 【弱輩者】
年が若く未熟な者。
弱酸
じゃくさん [0] 【弱酸】
水溶液中での電離度が小さい酸。生成する水素イオンの濃度が小さい。酢酸・ホウ酸など。
弱電
じゃくでん【弱電】
a weak electric current.弱電器具 light electric appliances.
弱電
じゃくでん [0] 【弱電】
電子回路など,比較的小さい電流の現象を扱う部門。
⇔強電
弱電解質
じゃくでんかいしつ [5] 【弱電解質】
電離してイオンになり得るが,水溶液中で,ごくわずかしか電離しない物質。酢酸など。
弱震
じゃくしん【弱震】
a weak shock[earthquake].
弱震
じゃくしん [0] 【弱震】
震度 3 に当たる地震。家が揺れ,戸や障子が音を立てる程度のもの。
弱音
じゃくおん [0] 【弱音】
弱い音。
弱音
よわね [0] 【弱音】
弱々しい声。意気地のない言葉。「―を吐く」
弱音を吐く
よわね【弱音を吐く】
give in;complain.→英和
弱音器
じゃくおんき [3] 【弱音器】
弦楽器・金管楽器などで,音の振動を抑制したり音色を変化させたりするための器具。ミュート。ソルディーノ。
弱音器
じゃくおんき【弱音器】
《楽》a damper;→英和
a mute.→英和
弱齢
じゃくれい [0] 【弱齢・若齢】
年齢の若いこと。弱年。
張
ちょう チヤウ 【張】
■一■ [1] (名)
二十八宿の一。南方の星宿。張星。ちりこぼし。
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)弓や琴など,弦・絃を張ったものを数えるのに用いる。「弓二―」
(2)幕・蚊帳(カヤ)など,張りめぐらすものを数えるのに用いる。「蚊帳一―」
(3)紙や皮などを数えるのに用いる。
張り
ばり 【張り】 (接尾)
(1)人名などに付いて,それに似ている,それをまねているの意を表す。「円朝―の話しぶり」「左翼―の考え方」
(2)人数を表す語に付いて,弦(ツル)を張るのに要する人数によって弓の強さを表す。「三人―の弓」
張り
はり 【張り】
■一■ [0] (名)
(1)引っ張る力が働いていること。また,その力の程度。「―を強くする」
(2)ひきしまって弾力があること。「―のある肌」「―のある声」
(3)自分の行動に意義を見いだして,それを積極的に行なっていこうとする気持ち。張り合い。「心に―をもつ」「生きる―を失う」
(4)自分の意志を通そうとする気持ち。意気地。「他人(ヒト)にいはれじ笑はれまじと,―を通し意地づくの/人情本・英対暖語」
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)提灯(チヨウチン)・幕・蚊帳(カヤ)・テントなど,張って作った物,張りめぐらして用いるものを数えるのに用いる。
(2)弓・琴など,弦・絃を張った類のものを数えるのに用いる。
→ばり(張)
張りのある
はり【張りのある】
tense (ぴんと張った);→英和
strong (力強い);→英和
brisk (きびきびした).→英和
張りぼて
はりぼて [0] 【張りぼて】
ざる・かごに紙をはり,漆・渋を塗ったもの。張り子。また,芝居の小道具に用いる張り子。
張り上げる
はりあげる【張り上げる】
raise[lift up] <one's voice> (声を).→英和
張り上げる
はりあ・げる [4] 【張(り)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 はりあ・ぐ
声を強く大きく出す。「大声を―・げる」
張り付く
はりつ・く [3] 【張(り)付く・貼り付く】
■一■ (動カ五[四])
(1)物がぴったりとくっついた状態になる。「雨にぬれたワイシャツが肌に―・く」
(2)ある目的のためにある場所や人のそばを離れないでいる。「記者が捜査本部に―・いて待機する」
■二■ (動カ下二)
⇒はりつける
張り付け
はりつけ [0] 【張(り)付け・貼り付け】
(1)紙や布などをはりつけること。
(2)建築で,壁や天井などの仕上げに紙・布・タイルなどをはりつけること。「―壁」
張り付ける
はりつける【張り付ける】
stick <a bill on the wall> ;→英和
put <a stamp> on.
張り付ける
はりつ・ける [4] 【張(り)付ける・貼り付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 はりつ・く
(1)紙・布などをひろげて,糊(ノリ)・ピンなどで他のものにつける。「壁にポスターを―・ける」
(2)ある目的のために人をある場所に配置する。「ベテラン記者を本部に―・ける」
(3)(「撲り付ける」とも書く)なぐりつける。「手で頭を―・ける」
(4)磔(ハリツケ)にする。「縄をもつて四の支(エダ)を機物(ハタモノ)に―・けて,弓をもつて射しむるに/今昔 16」
張り倒す
はりたお・す [4] 【張(り)倒す・撲り倒す】 (動サ五[四])
平手などで強く打って倒す。なぐり倒す。「横っ面を―・す」
[可能] はりたおせる
張り倒す
はりたおす【張り倒す】
knock[strike] <a person> down;slap (平手で打つ).→英和
張り出し
はりだし [0] 【張(り)出し】
(1)外側へ出っぱらせること。特に建築で,建物の外に張り出して造りつけた部分。「―の窓」
(2)(「貼り出し」とも書く)注意書きなどを人目につく所にはること。張り紙。
(3)相撲で,番付の欄外に記すこと。また,その力士。欄内に記された力士の次位であることを示す。「―大関」
張り出し窓
はりだしまど [5] 【張(り)出し窓】
「出窓(デマド)」に同じ。
張り出す
はりだ・す [3] 【張(り)出す】 (動サ五[四])
(1)外に突き出る。また,出っ張らせる。「庭に―・して窓を造る」
(2)(「貼り出す」とも書く)広く知らせるために紙や札に書いて掲げる。「試験の成績を―・す」
[可能] はりだせる
張り出す
はりだす【張り出す】
project;→英和
jut out;protrude.→英和
張り出す
はりだす【張り出す】
put up <a notice> .
張り切っている
はりきって【張り切っている】
be in high spirits (元気で);be (stretched) tight (綱などが).
張り切る
はりき・る [3] 【張(り)切る】
■一■ (動ラ五[四])
(1)十分に張る。ぴんと張る。「たこの糸が―・る」
(2)心がひきしまる。緊張する。「―・った気分」
(3)物事に積極的に当たろうという意欲に満ちる。いきごむ。「選手一同―・っている」「―・って働く」
(4)引っぱって切る。「うへのきぬを―・りて,いと惜しき事いひて/和泉式部集」
[可能] はりきれる
■二■ (動ラ下二)
⇒はりきれる
張り切れる
はりき・れる [4] 【張(り)切れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 はりき・る
極度に引っ張られて切れる。また,はち切れる。「―・れるやうな顔に皮肉な微笑を泛(ウカ)べつ/社会百面相(魯庵)」
張り合い
はりあい [0] 【張(り)合い】
(1)張り合うこと。競うこと。「意地の―」
(2)働きかけただけの反応が感じられ,充足感のあること。やり甲斐(ガイ)のあること。「上達が早いので,教える―がある」「―のない仕事」
張り合い抜け
はりあいぬけ [0] 【張(り)合い抜け】 (名)スル
張り切っていた気持ちがくじけること。「動かざること山のごときに,お銀も―がして/二人女房(紅葉)」
張り合う
はりあう【張り合う】
rival <a person,one another> ;→英和
compete[strive] <with> .→英和
張り合う
はりあ・う [3] 【張(り)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)同じ目標に向かって互いにせりあう。「総裁の座を―・う」
(2)相手に負けまいとして互いに競争しあう。互いにゆずらない。「―・って芸をみがく」「双方自説を主張して―・う」
(3)なぐり合う。「負けじ,おとらじと手をはなちて―・ひける/曾我 1」
[可能] はりあえる
張り合せる
はりあわ・せる [5] 【張り合(わ)せる・貼り合(わ)せる】
いくつもはってひとつにする。紙などを何枚もはる。
張り合わせる
はりあわ・せる [5] 【張り合(わ)せる・貼り合(わ)せる】
いくつもはってひとつにする。紙などを何枚もはる。
張り回す
はりまわ・す [4] 【張(り)回す】 (動サ五[四])
(1)布・縄などを,まわりに切れ目なく張る。はりめぐらす。「幔幕(マンマク)を―・す」
(2)(「撲り回す」とも書く)ところかまわずなぐる。「はつて―・すはりすまふ/狂言記・文相撲」
張り壁
はりかべ [0] 【張(り)壁・貼り壁】
表面に紙や布などをはりつけて仕上げた壁。
張り子
はりこ [0] 【張(り)子】
物の形を木型で作り,それに紙を重ねてはり,糊(ノリ)がかわいてから,木型を抜き去ったもの。はりぬき。また,木・竹などで芯(シン)を組み,上から幾重にも紙を張って作ったもの。はりぼて。「犬の―」
張り子の虎
はりこのとら [0] 【張(り)子の虎】
(1)首が動くように作った虎の張り子の玩具。首を振り動かす癖のある人をあざけっていうのにも用いる。
(2)(転じて)見かけだけ強くて,本当は弱い人。虚勢をはる人。
張り子鬘
はりこかずら [4] 【張(り)子鬘】
張り子の台に泥絵の具で髪を描いたり毛を植えたりした略式の鬘。にわか狂言や茶番劇に用いる。
張り巡らす
はりめぐら・す [5][0] 【張り巡らす】 (動サ五[四])
まわりを囲むように張る。全体をおおうようにくまなく張る。はりまわす。「幕を―・す」「情報網を全国に―・す」
張り店
はりみせ [0] 【張(り)見世・張(り)店】
遊郭で,娼妓が店の往来に面した所に居並んで客を待つこと。また,その店先。
⇔陰見世
張り形
はりかた [0] 【張(り)形】
〔「はりがた」とも〕
水牛の角や鼈甲(ベツコウ)などで陰茎の形に作った淫具。張り子。
張り扇
はりおうぎ [3] 【張(り)扇】
扇子の親骨一本をしんにして,奉書紙で張り包んだもの。講釈師が釈台をたたいて話の調子をととのえるために用いる。
張り手
はりて [0] 【張(り)手】
相撲の技の一。相手の横面あるいは首の側面を平手で打つこと。両手で同時に張るのは禁じ手。
張り抜き
はりぬき [0] 【張(り)抜き・張(り)貫き】
「張り子」に同じ。
張り替え
はりかえ [0] 【張(り)替え】
(1)はりかえること。「障子の―」
(2)衣類をといて洗い張りすること。
張り替える
はりかえる【張り替える】
repaper <a screen> ;recover (傘などを);→英和
upholster (いすなどを張る).→英和
張り替える
はりか・える [4][3] 【張(り)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 はりか・ふ
古くなったものを除いて新しいものを張る。張り直す。「襖(フスマ)を―・える」「かさを―・える」
張り木
はりぎ [0] 【張(り)木】
⇒勾張(コウバ)り(1)
張り札
はりふだ [0][2] 【貼り札・張(り)札】 (名)スル
知らせたい事柄を紙や板に書いて,人目につきやすい所に貼ること。また,その札。
張り板
はりいた [0] 【張(り)板】
洗って糊(ノリ)づけした布や漉(ス)いた紙などを張ってかわかす板。
張り枠
はりわく [0] 【張(り)枠】
画布や刺繍(シシユウ)用の布を張る枠。
張り渡す
はりわた・す [4] 【張(り)渡す】 (動サ五[四])
綱などを一方から他方へ引いて渡す。「綱を―・す」
[可能] はりわたせる
張り物
はりもの [0] 【張(り)物】
(1)糊(ノリ)をつけた布や染色した布を板張りまたは伸子(シンシ)張りにすること。また,その布。
(2)歌舞伎の大道具で,木や竹を組んで紙や布を張り,岩石・樹木などの形にしたもの。
(3)見せかけだけで,中身のないこと。「人の内証は―/浮世草子・永代蔵 5」
張り瓦
はりがわら [3] 【張り瓦】
⇒竪瓦(タテガワラ)
張り番
はりばん [0] 【張(り)番】 (名)スル
見張って番をすること。また,その人。見はり。「店を―する」
張り盤
はりばん [0] 【張(り)盤】
「拍子(ヒヨウシ)盤」に同じ。
張り紙
はりがみ [0] 【張(り)紙・貼り紙】
(1)紙をはり付けること。また物にはり付けた紙。
(2)注意事項・宣伝文などを書き,人目につく所にはること。また,その紙。
(3)注意や覚え書きなどを書いて書類などにはりつけること。また,その紙。付箋(フセン)。
張り紙値段
はりがみねだん 【張(り)紙値段】
蔵米の支給期に,江戸城内中の口に張り紙で掲示された,米と貨幣との換算率を記した布告。蔵米取りである旗本・御家人を対象としたもの。
張り網
はりあみ [0] 【張(り)網】
(1)猟具の一種。鳥獣を捕獲するために左右に柱を立て,その間に網を張りわたしたもの。霞網(カスミアミ)・兎網など。
(2)定置網(テイチアミ)のこと。
張り裂ける
はりさ・ける [4] 【張(り)裂ける】 (動カ下一)[文]カ下二 はりさ・く
(1)ふくらみすぎて破裂する。「のども―・けんばかりに叫ぶ」
(2)悲しみ・怒りなどのために,胸が裂けんばかりである。「胸が―・ける思い」
張り裂ける
はりさける【張り裂ける】
burst (open);→英和
break.→英和
胸の〜ような heartbreaking.→英和
張り見世
はりみせ [0] 【張(り)見世・張(り)店】
遊郭で,娼妓が店の往来に面した所に居並んで客を待つこと。また,その店先。
⇔陰見世
張り詰める
はりつ・める [4] 【張(り)詰める】 (動マ下一)[文]マ下二 はりつ・む
(1)あたり一面残らず張る。「池に氷が―・める」「床にタイルを―・める」
(2)気持ちを十分に引きしめる。また,緊張する。「神経を―・める仕事」「―・めた雰囲気」
張り詰める
はりつめる【張り詰める】
(1)[池・湖などが氷で]be frozen over.(2)[気を]strain[string]one's nerves.
張り貫き
はりぬき [0] 【張(り)抜き・張(り)貫き】
「張り子」に同じ。
張り輿
はりごし [2] 【張り輿】
輿の一種。畳表で屋形と両側を張った略式のもの。
張り輿[図]
張り込み
はりこみ [0] 【張(り)込み】
(1)張り番をすること。刑事などがある場所に待機して見張りをすること。
(2)(「貼り込み」とも書く)中にはりつけること。また,はったもの。
(3)思い切って金を出すこと。奮発。「えらい―ぢやの/浄瑠璃・関取千両幟」
(4)相手をおどかそうとして言う,高圧的な言葉。おどかし。けんつく。「さまざまに言訳し,又―言つてみても,いつかう聞き入れず/滑稽本・膝栗毛 7」
張り込む
はりこむ【張り込む】
[見張る]keep an eye <on> ;→英和
keep watch <for,on> ;treat oneself[a person]to <a new suit> (奮発する).
張り込む
はりこ・む [3] 【張(り)込む】 (動マ五[四])
(1)(「貼り込む」とも書く)中にはりつける。「アルバムに写真を―・む」
(2)張り番をする。刑事などが犯人の立ち寄りそうな場所に待機して見張りをする。「犯人の立ち回り先に―・む」
(3)あることのために思い切りよく大金を使う。奮発する。「チップを―・む」「一人娘の晴れ着に―・む」
(4)力を入れる。精を出す。「まじめになつて―・むと/滑稽本・続膝栗毛」
(5)高圧的に出たり,理屈を言ったりして相手をへこます。「遣手婆婆(バアサン)や引手の伯母御に―・まれちやあ男が立たねえ/人情本・梅児誉美 3」
[可能] はりこめる
張り飛ばす
はりとば・す [4] 【張(り)飛ばす・撲り飛ばす】 (動サ五[四])
平手で強くなぐる。なぐりとばす。「横っ面を―・す」
張る
はる【張る】
(1) ⇒張り付ける.
(2)[こう薬を]apply <a plaster to> .→英和
張る
は・る [0] 【張る】 (動ラ五[四])
□一□(自動詞)
(1)物の表面などを一面におおうように広がる。「池に氷が―・る」「蜘蛛(クモ)の巣が―・った廃屋」
(2)木の根や枝が四方八方に大きく広がる。「四方に根が―・る」
(3)ゆるみなくひきしまる。「凧(タコ)の糸が―・る」
(4)突き出したり角立ったりしていて目立つ。「あごの―・った男」
(5)ふくれて,はちきれそうになる。「食べ過ぎて腹が―・る」「乳が―・る」「青柳の―・りて立てれば/万葉 3443」
(6)筋肉が固くなる。凝(コ)る。「肩が―・る」
(7)感情のはたらきが強くなる。盛んになる。「欲の皮が―・る」「食い意地が―・る」
(8)(「気が張る」の形で)精神が緊張する。「気が―・っていたので疲れを感じなかった」
(9)数量・程度などが普通以上に大きくなる。「嵩(カサ)が―・る」「仕事ガ―・ル/ヘボン(三版)」
(10)他人に負けまいとして張り合う。「お金子(カネ)で―・る事も出来るけれど/社会百面相(魯庵)」
(11)(多く「ハル」と書く)謡(ウタイ)や浄瑠璃などの音曲で,高い声,大きな声を出す。「『君をいはひて』『はひて』と―・るべからず/申楽談儀」
□二□(他動詞)
❶
(1)布状・網状・糸状の物を,たるまないように広げて固定する。「テントを―・る」「テニスのネットを―・る」「ロープを―・る」
(2)(「貼る」とも書く)板状の物を何枚もつなぎ合わせて平面を作る。「化粧板で天井を―・る」「床板を―・る」
(3)(多く「貼る」と書く)糊(ノリ)などをつけて物を平らな面につける。「封筒に切手を―・る」「ポスターを―・る」「傷口に絆創膏(バンソウコウ)を―・る」「タイルを―・って壁を仕上げる」
(4)水などを,一面に満たす。「風呂桶(オケ)に水を―・る」「田んぼに水を―・る」
(5)草木が根や枝を四方八方に大きくのばす。「大地に根を―・る」「四方に枝を―・る」
❷
(1)人が肘(ヒジ)・肩・胸などを突き出したり広げたりして,大きく見えるようにする。「肘を―・る」「肩を―・って歩く」
(2)(「胸を張る」の形で)人が自分の自信や正当性を示すために,胸を大きく反らせる。「胸を―・って答える」
(3)(「声を張る」の形で)高い声・大きな声を出す。張り上げる。「声を―・って助けを求める」
(4)大きく開く。目をはる。「眼(マナコ)を―・り呼吸(イキ)を凝して/運命論者(独歩)」
(5)無理をして押し通す。
(ア)強引にある態度や気持ちを押し通す。「意地を―・る」「強情を―・る」「我(ガ)を―・る」
(イ)ある感情を強くする。盛んにする。「欲を―・りすぎて失敗する」
(ウ)無理にうわべをかざる。「虚勢を―・る」「見えを―・る」
(エ)(「気を張る」の形で)気前をよくする。きばる。「気を―・つて段々御馳走申ければ/浮世草子・禁短気」
❸賭ける。「有り金全部を―・る」「ヤマを―・る」「相場を―・る」
❹
(1)(「体を張る」の形で)危険をかえりみずに事に当たる。「おれは体を―・って生きているんだ」
(2)ある地位・立場に身を置く。「横綱を―・る」
(3)相手に対抗する。
(ア)(「向こうを張る」の形で)相手の行動に対抗するような行動をとる。「ライバル会社の向こうを―・って新型車を売り出す」
(イ)一つのものを複数の者が手に入れようとして争う。「源三さんと同じ女子(オナゴ)―・つた時なぞ/南小泉村(青果)」
❺
(1)広げるようにして構え設ける。「祝宴を―・る」「論陣を―・る」「所帯を―・る」「つまらねえ店でも斯(コ)うして―・つてるから/真景累ヶ淵(円朝)」「宇陀の高城に鴫罠(シギワナ)―・る/古事記(中)」
(2)(「勢力を張る」などの形で)ある場所において勢力をもっている。「関八州に勢力を―・る」
(3)人を見張る。また,人を待ちうける。「―・り込む」
❻(「撲る」とも書く)
(1)平手で打つ。「横っ面(ツラ)を―・る」「切った―・ったの大乱闘」
(2)相撲で,張り手を使う。
❼
(1)将棋の駒を盤上のある箇所に置く。「持ち駒を―・る」
(2)奮いたたせる。「喇叭(ラツパ)を吹立て軍勢力を―・り/浮城物語(竜渓)」
[可能] はれる
[慣用] 網を―・煙幕を―・肩肘(カタヒジ)―・金で面(ツラ)を―・根が―・門出を―/鈴を張ったよう
張る
はる【張る】
(1)[伸長する]stretch <a rope> ;→英和
extend;→英和
spread (広げる).→英和
(2)[おおう]cover <a thing with> ;→英和
paper (障子を).→英和
(3)[突き出す]put out (肩を);throw out (胸を).
(4)[平手で]slap <a person in the face> .→英和
(5) ⇒幕,テント.
気が〜 feel nervous.
張三李四
ちょうさんりし チヤウサン― [5] 【張三李四】
〔張氏の三男,李氏の四男の意。中国では張氏・李氏はありふれた姓であるところから〕
市井の一般人。熊さん八っつあん。
張上げる
はりあ・げる [4] 【張(り)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 はりあ・ぐ
声を強く大きく出す。「大声を―・げる」
張之洞
ちょうしどう チヤウ― 【張之洞】
(1837-1909) 中国,清末の政治家・思想家。対露・対仏・対日強硬外交を主張する一方,洋務運動を推進し,軍備拡張・近代工場の設立につとめた。また古典の保存,儒教護持にも努めた。著「勧学篇」など。
張九齢
ちょうきゅうれい チヤウキウレイ 【張九齢】
(673-740) 中国,唐代の政治家・詩人。字(アザナ)は子寿。玄宗の宰相となるが,李林甫と対立して左遷。詩の復古運動に尽くしたことで知られる。文集に「曲江集」がある。
張付く
はりつ・く [3] 【張(り)付く・貼り付く】
■一■ (動カ五[四])
(1)物がぴったりとくっついた状態になる。「雨にぬれたワイシャツが肌に―・く」
(2)ある目的のためにある場所や人のそばを離れないでいる。「記者が捜査本部に―・いて待機する」
■二■ (動カ下二)
⇒はりつける
張付け
はりつけ [0] 【張(り)付け・貼り付け】
(1)紙や布などをはりつけること。
(2)建築で,壁や天井などの仕上げに紙・布・タイルなどをはりつけること。「―壁」
張付ける
はりつ・ける [4] 【張(り)付ける・貼り付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 はりつ・く
(1)紙・布などをひろげて,糊(ノリ)・ピンなどで他のものにつける。「壁にポスターを―・ける」
(2)ある目的のために人をある場所に配置する。「ベテラン記者を本部に―・ける」
(3)(「撲り付ける」とも書く)なぐりつける。「手で頭を―・ける」
(4)磔(ハリツケ)にする。「縄をもつて四の支(エダ)を機物(ハタモノ)に―・けて,弓をもつて射しむるに/今昔 16」
張仲景
ちょうちゅうけい チヤウ― 【張仲景】
中国,後漢の医家。「傷寒雑病論」(後に「傷寒論」と「金匱要略」として伝わる)を著したといわれる。生没年未詳。
張作霖
ちょうさくりん チヤウ― 【張作霖】
(1875-1928) 中国の軍閥。馬賊から北洋軍閥奉天派の首領となり,中国東北地方を支配。一時,日本軍と結び北京政府の実権を握ったが,国民党軍の北伐にあい,奉天へ逃れる途中,1928年関東軍の謀略による列車爆破で死亡。チャン=ツオリン。
張作霖爆殺事件
ちょうさくりんばくさつじけん チヤウ― 【張作霖爆殺事件】
1928年(昭和3)6月4日,張作霖が関東軍の謀略により奉天駅の近くで列車を爆破され,死亡した事件。国民党軍の北伐開始により,張は北京から奉天に撤退しようとしたが,関東軍は満州占領をねらって彼を爆殺した。日本政府はこれを「満州某重大事件」と称して真相を秘匿しようとしたが,この事件により田中義一内閣は総辞職した。奉天事件。
張倒す
はりたお・す [4] 【張(り)倒す・撲り倒す】 (動サ五[四])
平手などで強く打って倒す。なぐり倒す。「横っ面を―・す」
[可能] はりたおせる
張僧繇
ちょうそうよう チヤウソウエウ 【張僧繇】
中国,南北朝時代梁の画家。武帝に仕え多くの寺廟の壁画を描いた。色のぼかしにより立体感を出す手法を用いた。生没年未詳。
→画竜点睛(ガリヨウテンセイ)
張儀
ちょうぎ チヤウ― 【張儀】
(?-前310) 中国,戦国時代の縦横家。秦の宰相となり,韓・魏(ギ)・趙(チヨウ)などの大国の王に連衡策を説いて蘇秦(ソシン)の合従(ガツシヨウ)策を破った。
張出し
はりだし [0] 【張(り)出し】
(1)外側へ出っぱらせること。特に建築で,建物の外に張り出して造りつけた部分。「―の窓」
(2)(「貼り出し」とも書く)注意書きなどを人目につく所にはること。張り紙。
(3)相撲で,番付の欄外に記すこと。また,その力士。欄内に記された力士の次位であることを示す。「―大関」
張出し
はりだし【張出し】
a balcony.→英和
‖張出し舞台 an apron stage.張出し窓 a bay[bow]window.
張出し窓
はりだしまど [5] 【張(り)出し窓】
「出窓(デマド)」に同じ。
張出す
はりだ・す [3] 【張(り)出す】 (動サ五[四])
(1)外に突き出る。また,出っ張らせる。「庭に―・して窓を造る」
(2)(「貼り出す」とも書く)広く知らせるために紙や札に書いて掲げる。「試験の成績を―・す」
[可能] はりだせる
張切る
はりき・る [3] 【張(り)切る】
■一■ (動ラ五[四])
(1)十分に張る。ぴんと張る。「たこの糸が―・る」
(2)心がひきしまる。緊張する。「―・った気分」
(3)物事に積極的に当たろうという意欲に満ちる。いきごむ。「選手一同―・っている」「―・って働く」
(4)引っぱって切る。「うへのきぬを―・りて,いと惜しき事いひて/和泉式部集」
[可能] はりきれる
■二■ (動ラ下二)
⇒はりきれる
張切れる
はりき・れる [4] 【張(り)切れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 はりき・る
極度に引っ張られて切れる。また,はち切れる。「―・れるやうな顔に皮肉な微笑を泛(ウカ)べつ/社会百面相(魯庵)」
張力
ちょうりょく チヤウ― [1] 【張力】
物体内のある面を境として一方の部分が他方の部分を,面に垂直に引っ張る力。その大きさは単位面積当たりで表すが,面にだけ力の働く表面張力では単位長さ当たりで表す。
張力
ちょうりょく【張力(試験)】
(a) tension (test).→英和
張力計 a tensiometer.
張勉
チャンミョン 【張勉】
(1899-1966) 韓国の政治家。1955年民主党結成に参加し,60年の四月革命で李承晩政権が倒れた後,国務総理に就任した。61年朴正煕のクーデターで失脚。ちょうべん。
張勲
ちょうくん チヤウ― 【張勲】
(1854-1923) 中国の軍人。袁世凱(エンセイガイ)の援助を受け,辛亥(シンガイ)革命・第二革命で革命軍と闘う。北京で清朝宣統帝を再び位につけようとしたが,敗れて失脚した。チャン=シュン。
張合い
はりあい [0] 【張(り)合い】
(1)張り合うこと。競うこと。「意地の―」
(2)働きかけただけの反応が感じられ,充足感のあること。やり甲斐(ガイ)のあること。「上達が早いので,教える―がある」「―のない仕事」
張合いがある
はりあい【張合いがある】
[物・事が主語]be encouraging;be worth doing (やり甲斐がある);[人が主語]be encouraged <to do> .〜がない〔形〕discouraging;[人が主語]be discouraged[disappointed] <to do> ;lose interest <in> .
張合い抜け
はりあいぬけ [0] 【張(り)合い抜け】 (名)スル
張り切っていた気持ちがくじけること。「動かざること山のごときに,お銀も―がして/二人女房(紅葉)」
張合う
はりあ・う [3] 【張(り)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)同じ目標に向かって互いにせりあう。「総裁の座を―・う」
(2)相手に負けまいとして互いに競争しあう。互いにゆずらない。「―・って芸をみがく」「双方自説を主張して―・う」
(3)なぐり合う。「負けじ,おとらじと手をはなちて―・ひける/曾我 1」
[可能] はりあえる
張回す
はりまわ・す [4] 【張(り)回す】 (動サ五[四])
(1)布・縄などを,まわりに切れ目なく張る。はりめぐらす。「幔幕(マンマク)を―・す」
(2)(「撲り回す」とも書く)ところかまわずなぐる。「はつて―・すはりすまふ/狂言記・文相撲」
張国燾
ちょうこくとう チヤウコクタウ 【張国燾】
(1898-1979) 中国共産党創立者の一人。1931年中華ソビエト共和国臨時政府副主席。長征中,毛沢東と対立し,38年党籍を剥奪されて香港に亡命。チャン=クオタオ。
張壁
はりかべ [0] 【張(り)壁・貼り壁】
表面に紙や布などをはりつけて仕上げた壁。
張大
ちょうだい チヤウ― [0] 【張 大】 (名・形動ナリ)
広げて大きくすること。また,勢いがさかんなこと。また,そのさま。「鉄道興造費の如きは漸く日を逐て之を―にすべくして/明六雑誌 26」
張子
はりこ [0] 【張(り)子】
物の形を木型で作り,それに紙を重ねてはり,糊(ノリ)がかわいてから,木型を抜き去ったもの。はりぬき。また,木・竹などで芯(シン)を組み,上から幾重にも紙を張って作ったもの。はりぼて。「犬の―」
張子の虎
はりこのとら [0] 【張(り)子の虎】
(1)首が動くように作った虎の張り子の玩具。首を振り動かす癖のある人をあざけっていうのにも用いる。
(2)(転じて)見かけだけ強くて,本当は弱い人。虚勢をはる人。
張子の虎
はりこ【張子の虎】
a paper tiger.
張子鬘
はりこかずら [4] 【張(り)子鬘】
張り子の台に泥絵の具で髪を描いたり毛を植えたりした略式の鬘。にわか狂言や茶番劇に用いる。
張学良
ちょうがくりょう チヤウガクリヤウ 【張学良】
(1898- ) 中国の軍人・政治家。張作霖(チヨウサクリン)の長男。父の爆死後蒋介石と結び,華北の軍政を掌握。のち内戦停止と抗日を主張して蒋と対立,1936年,西安事件を起こした。第二次国共合作後蒋介石によって監禁された。チャン=シュエリアン。
張家口
ちょうかこう チヤウカコウ 【張家口】
中国,河北省北部にある都市。農耕・遊牧両地帯の接触地で馬・羊毛・毛皮の集散が盛ん。万里の長城の出入り口。チャンチアコウ。
張宿
ちりこぼし 【ちりこ星・張宿】
二十八宿の張(チヨウ)宿の和名。海蛇座の一部に相当。
張居正
ちょうきょせい チヤウ― 【張居正】
(1525-1582) 中国,明代の政治家。湖北の人。字は叔大,号は太岳。万暦帝初期の首輔(宰相)。北虜対策・行政整理・治水・財政再建に尽くし,明中興の実をあげた。
張州
ちょうしゅう チヤウシウ 【張州】
尾張(オワリ)国の別名。
張店
はりみせ [0] 【張(り)見世・張(り)店】
遊郭で,娼妓が店の往来に面した所に居並んで客を待つこと。また,その店先。
⇔陰見世
張形
はりかた [0] 【張(り)形】
〔「はりがた」とも〕
水牛の角や鼈甲(ベツコウ)などで陰茎の形に作った淫具。張り子。
張志和
ちょうしわ チヤウ― 【張志和】
唐代の仙人。粛宗の時に出仕したが,のち隠居して,みずから煙波釣徒と称し,また玄真子と号す。水波の上に筵(ムシロ)を敷いて座し,頭上に鶴の舞う図が,画題として描かれる。
張懸鉢
はりかけばち [4] 【張懸鉢】
兜(カブト)の鉢の一種。頭盔(トツパイ)などの簡素な鉢の上に,紙や革の張り子をのせたもの。戦国時代以後,動植物や器物などを様々にかたどり,自己顕示の具とした。
張扇
はりおうぎ [3] 【張(り)扇】
扇子の親骨一本をしんにして,奉書紙で張り包んだもの。講釈師が釈台をたたいて話の調子をととのえるために用いる。
張手
はりて [0] 【張(り)手】
相撲の技の一。相手の横面あるいは首の側面を平手で打つこと。両手で同時に張るのは禁じ手。
張抜き
はりぬき [0] 【張(り)抜き・張(り)貫き】
「張り子」に同じ。
張文成
ちょうぶんせい チヤウ― 【張文成】
⇒張鷟(チヨウサク)
張旭
ちょうきょく チヤウ― 【張旭】
中国,唐中期の書家。伝統的書法に対し極端に書きくずした狂草といわれる書体を創始。生没年未詳。
張替え
はりかえ [0] 【張(り)替え】
(1)はりかえること。「障子の―」
(2)衣類をといて洗い張りすること。
張替える
はりか・える [4][3] 【張(り)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 はりか・ふ
古くなったものを除いて新しいものを張る。張り直す。「襖(フスマ)を―・える」「かさを―・える」
張木
はりぎ [0] 【張(り)木】
⇒勾張(コウバ)り(1)
張本
ちょうほん チヤウ― [0][1] 【張本】
〔古くは「ちょうぼん」〕
(1)悪事などを起こすもと。また,その人。張本人。首領。「事件の―」「賊の―」
(2)あとに備えて,前もって準備しておくこと。
張本人
ちょうほんにん チヤウ― [3] 【張本人】
(1)その事件を起こすそもそもの原因となった人。「うわさをばらまいた―」
(2)悪事などのたくらみをした首謀者。かしら。首領。ちょうほん。
張本人
ちょうほんにん【張本人】
the author <of a plot> ;→英和
the (ring)leader (首領).
張札
はりふだ [0][2] 【貼り札・張(り)札】 (名)スル
知らせたい事柄を紙や板に書いて,人目につきやすい所に貼ること。また,その札。
張札
はりふだ【張札】
a notice;→英和
a bill;→英和
a poster.→英和
張板
はりいた [0] 【張(り)板】
洗って糊(ノリ)づけした布や漉(ス)いた紙などを張ってかわかす板。
張果
ちょうか チヤウクワ 【張果】
中国,唐代の仙人。恒州中条山に隠棲し,自ら尭(ギヨウ)の世に生まれたと称し,一時玄宗の信任を得て都に招かれ,玄宗はその死後棲霞観を建立しまつったという。白驢に乗った図は画題とされる。
張枠
はりわく [0] 【張(り)枠】
画布や刺繍(シシユウ)用の布を張る枠。
張渡す
はりわた・す [4] 【張(り)渡す】 (動サ五[四])
綱などを一方から他方へ引いて渡す。「綱を―・す」
[可能] はりわたせる
張瀾
ちょうらん チヤウ― 【張瀾】
(1872-1955) 中国の政治家。日本留学後,四川省省長・成都大学学長を歴任。1944年に中国民主同盟の主席となり,中華人民共和国成立とともに政府副主席に選ばれた。チャン=ラン。
張物
はりもの [0] 【張(り)物】
(1)糊(ノリ)をつけた布や染色した布を板張りまたは伸子(シンシ)張りにすること。また,その布。
(2)歌舞伎の大道具で,木や竹を組んで紙や布を張り,岩石・樹木などの形にしたもの。
(3)見せかけだけで,中身のないこと。「人の内証は―/浮世草子・永代蔵 5」
張瑞図
ちょうずいと チヤウ― 【張瑞図】
(1570-1641) 中国,清の文人・書家。字(アザナ)は長公,号は二水。詩文書画をよくし,書は独創的な行草を得意とした。書に「西園雅集図記」「後赤壁賦」など。
張番
はりばん [0] 【張(り)番】 (名)スル
見張って番をすること。また,その人。見はり。「店を―する」
張皇
ちょうこう チヤウクワウ [0] 【張皇】 (名)スル
勢いを張り盛んにすること。「余(アマリ)に―し過(スグ)るに由りて/自由之理(正直)」
張盤
はりばん [0] 【張(り)盤】
「拍子(ヒヨウシ)盤」に同じ。
張籍
ちょうせき チヤウ― 【張籍】
(768-830頃) 中国,中唐の詩人。字(アザナ)は文昌。張水部・張司業とも呼ばれる。楽府(ガフ)体の詩を得意とし,政治を批判し,民衆の苦しみを歌った。
張紙
はりがみ [0] 【張(り)紙・貼り紙】
(1)紙をはり付けること。また物にはり付けた紙。
(2)注意事項・宣伝文などを書き,人目につく所にはること。また,その紙。
(3)注意や覚え書きなどを書いて書類などにはりつけること。また,その紙。付箋(フセン)。
張紙
はりがみ【張紙】
a bill;→英和
a notice;→英和
a tag.→英和
‖張紙禁止 <掲示> Stick No Bills.
張紙値段
はりがみねだん 【張(り)紙値段】
蔵米の支給期に,江戸城内中の口に張り紙で掲示された,米と貨幣との換算率を記した布告。蔵米取りである旗本・御家人を対象としたもの。
張継
ちょうけい チヤウ― 【張継】
中国,盛唐の詩人。字(アザナ)は懿孫(イソン)。753年の進士。その詩「楓橋夜泊(フウキヨウヤハク)」は「唐詩選」に収められ,日本でも愛吟された。生没年未詳。
張網
はりあみ [0] 【張(り)網】
(1)猟具の一種。鳥獣を捕獲するために左右に柱を立て,その間に網を張りわたしたもの。霞網(カスミアミ)・兎網など。
(2)定置網(テイチアミ)のこと。
張臂
はりひじ [0] 【張臂】
手を懐(フトコロ)に入れてひじを左右に張り出すこと。得意気なさまなどにいう。「―をして威張返つてゐた/社会百面相(魯庵)」
張良
ちょうりょう チヤウリヤウ 【張良】
(1)(?-前168) 中国,前漢初期の政治家。字(アザナ)は子房。韓の人。韓が秦に滅ぼされると,始皇帝暗殺を企図したが失敗。のち,黄石公から太公望の兵法書を授けられ,漢の高祖を助けて秦を滅ぼし,漢の建国に尽くした。統一後,留侯に封ぜられた。
(2)能の一。五番目物。観世信光作。漢の高祖の臣張良が黄石公から兵法を授けられた故事を仕立てたもの。張良はワキが演じ,ワキ方の特に重い習い物とされる。
張芝
ちょうし チヤウ― 【張芝】
中国,後漢の書家。草書に巧みで,草聖と称された。生没年未詳。
張萱
ちょうけん チヤウ― 【張萱】
中国,唐代中期の宮廷画家。宮廷風俗や仕女などの美人画を描く。宋の徽宗が模写した「搗練(トウレン)図巻」が伝わる。
張行
ちょうぎょう チヤウギヤウ 【張行】 (名)スル
(1)容赦なく事を行うこと。強行すること。「国務を行ふ間非法非例を―し/平家 1」
(2)(連歌の会や相撲などを)興行すること。「一座を―せんと思はば/連理秘抄」
張衡
ちょうこう チヤウカウ 【張衡】
(78-139) 中国,後漢代の文人・天文学者。文才にたけ,詞賦をよくした。天文においては渾天(コンテン)説を明確に論じ,渾天儀(天球儀)や候風地動儀(地震計)などの機器を考案。円周率の近似計算でも知られる。
張袴
はりばかま [3] 【張袴】
固く織った生地で作った袴。女房装束で用いる。後世は,糊(ノリ)を引き,板引きにして張りと光沢をもたせた生地を用いた。
張裂ける
はりさ・ける [4] 【張(り)裂ける】 (動カ下一)[文]カ下二 はりさ・く
(1)ふくらみすぎて破裂する。「のども―・けんばかりに叫ぶ」
(2)悲しみ・怒りなどのために,胸が裂けんばかりである。「胸が―・ける思い」
張見世
はりみせ [0] 【張(り)見世・張(り)店】
遊郭で,娼妓が店の往来に面した所に居並んで客を待つこと。また,その店先。
⇔陰見世
張角
ちょうかく チヤウ― 【張角】
(?-184) 中国,後漢末,黄巾の乱の指導者。太平道を創始し農民層に信徒を集め,後漢末の混乱に乗じて184年に反乱をおこしたが,敗れて病死。
張詰める
はりつ・める [4] 【張(り)詰める】 (動マ下一)[文]マ下二 はりつ・む
(1)あたり一面残らず張る。「池に氷が―・める」「床にタイルを―・める」
(2)気持ちを十分に引きしめる。また,緊張する。「神経を―・める仕事」「―・めた雰囲気」
張貫き
はりぬき [0] 【張(り)抜き・張(り)貫き】
「張り子」に同じ。
張載
ちょうさい チヤウ― 【張載】
(1020-1077) 北宋の儒学者。号は横渠。気一元論的太虚説を唱えて,二程・朱熹(シユキ)に影響を与えた。著書「易説」「正蒙」など。
張込み
はりこみ【張込み(警察の)】
(a) stakeout <on> .→英和
張込み
はりこみ [0] 【張(り)込み】
(1)張り番をすること。刑事などがある場所に待機して見張りをすること。
(2)(「貼り込み」とも書く)中にはりつけること。また,はったもの。
(3)思い切って金を出すこと。奮発。「えらい―ぢやの/浄瑠璃・関取千両幟」
(4)相手をおどかそうとして言う,高圧的な言葉。おどかし。けんつく。「さまざまに言訳し,又―言つてみても,いつかう聞き入れず/滑稽本・膝栗毛 7」
張込む
はりこ・む [3] 【張(り)込む】 (動マ五[四])
(1)(「貼り込む」とも書く)中にはりつける。「アルバムに写真を―・む」
(2)張り番をする。刑事などが犯人の立ち寄りそうな場所に待機して見張りをする。「犯人の立ち回り先に―・む」
(3)あることのために思い切りよく大金を使う。奮発する。「チップを―・む」「一人娘の晴れ着に―・む」
(4)力を入れる。精を出す。「まじめになつて―・むと/滑稽本・続膝栗毛」
(5)高圧的に出たり,理屈を言ったりして相手をへこます。「遣手婆婆(バアサン)や引手の伯母御に―・まれちやあ男が立たねえ/人情本・梅児誉美 3」
[可能] はりこめる
張道陵
ちょうどうりょう チヤウダウリヨウ 【張道陵】
⇒張陵(チヨウリヨウ)
張陵
ちょうりょう チヤウ― 【張陵】
中国,後漢末の道士。道教の源流とされる五斗米道(ゴトベイドウ)(天師道)の創始者。蜀の鵠鳴山で修行して符書を著す。後世,天師と称された。張道陵。生没年未詳。
張飛
ちょうひ チヤウ― 【張飛】
(?-221) 中国,三国時代の蜀の武将。関羽とともに劉備に仕え,魏(ギ)・呉と戦って武功をたてたが,のち部下に殺された。
張飛ばす
はりとば・す [4] 【張(り)飛ばす・撲り飛ばす】 (動サ五[四])
平手で強くなぐる。なぐりとばす。「横っ面を―・す」
張騫
ちょうけん チヤウ― 【張騫】
(?-前114) 中国,前漢の旅行家。匈奴(キヨウド)挟撃のため武帝により大月氏国に派遣されたが,途中匈奴に抑留されること十有余年,目的は達せられなかったが,その見聞により西域経営への関心を誘発。のちイリ盆地の烏孫(ウソン)との同盟のため再び西域に使した。
張鷟
ちょうさく チヤウ― 【張鷟】
中国,唐の文人。字(アザナ)は文成。号は浮休子。高宗の調露年間(679-680)の進士。文章にすぐれ,「遊仙窟」の作者として日本でも早くから知られた。他に「朝野僉載(チヨウヤケンサイ)」などの著書がある。生没年未詳。
張鼓峰事件
ちょうこほうじけん チヤウコホウ― 【張鼓峰事件】
1938年(昭和13)7月,満州国の東部国境をなす豆満江下流付近の張鼓峰における国境紛争により,日・ソ両軍が大規模に衝突した事件。日本軍はソ連軍の機械化部隊によって大打撃を受けた。
弶
くびち 【弶】
獣を捕らえるわなの一。「をかしく屈まるものはただ,海老よ―よ/梁塵秘抄」
弶
くいち クヒチ 【弶】
わな。くびち。「をかしく屈まるものはただ,海老よ―よめ牛の角とかや/梁塵秘抄」
強
きょう キヤウ 【強】
■一■ [1] (名)
強いこと。強いもの。
⇔弱
■二■ (接尾)
数量を表す名詞などに付いて,端数を切り捨てた数字であることを表す。
⇔弱
「4メートル―」
強
−きょう【−強】
a little over <ten pounds> .
強い
つよい【強い】
[強力]strong;→英和
powerful;→英和
mighty;→英和
vigorous;→英和
[勇壮]brave;→英和
courageous;→英和
[強烈]strong;severe;→英和
intense;→英和
[酒に]be a heavy drinker;[船に]be a good sailor.
強い
つよ・い [2] 【強い】 (形)[文]ク つよ・し
(1)力量や技量がすぐれている。「腕力が―・い」「―・い力士」「彼は碁が―・い」
(2)丈夫で物事に耐える力がすぐれている。抵抗力がある。「―・い体」「アルコールに―・い体質」「地震に―・い建物」「―・いナイロン糸」
(3)精神的に抵抗力がある。多少のことでは動じない。「―・い心」「―・い意志」「正身は―・う思し離るとも/源氏(夕霧)」
(4)(ある分野に対して)知識や能力を十分にもっている。「スポーツに―・い」「機械に―・い」
(5)作用の度合が大きい。程度がはげしい。「―・い風雨」「―・い日ざし」「―・い火」「―・い酒」「―・い臭気」「うぬぼれが―・い」
(6)ゆるみがない。かたい。「―・く結ぶ」「本妻―・くものし給ふ/源氏(夕霧)」
⇔弱い
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)――み(名)
[慣用] 押しが―・我(ガ)が―・腰が―・心臓が―・鼻っ柱が―/意を強くする・ペンは剣よりも強し
強い
こわ・い コハイ [2] 【強い】 (形)[文]ク こは・し
〔「怖(コワ)い」と同源〕
(1)(物が)かたくて処理しにくい。弾力がない。「―・い毛」「―・い飯」
(2)気が強くて,こちらの思い通りにならない。強情だ。「情の―・い奴ぢやな/阿部一族(鴎外)」
(3)疲れる。骨が折れる。「この仕事は―・い」
(4)つよくはげしい。たけだけしい。「疾き足をいたして―・き力をはげみて/宇津保(俊蔭)」
(5)征服するのが困難だ。手に余る。「―・き物の怪にあづかりたる験者/枕草子 157」「坂の―・きを登り侍りしかば/大鏡(道長)」
(6)生硬だ。こなれていない。無骨だ。「この文の言葉いとうたて―・くにくげなるさまを/源氏(若菜上)」
[派生] ――げ(形動)
強い
こわい【強い】
tough;→英和
stiff;→英和
wiry <hair> .→英和
強いて
しいて シヒ― [1] 【強いて】 (副)
〔動詞「強いる」の連用形に助詞「て」の付いた語〕
(1)困難や反対などを押し切って,物事を行うさま。むりに。むりやり。「嫌なら,―することはない」
(2)むしょうに。むやみに。「はらからの君たちよりも―悲しとおぼえ給ひけり/源氏(柏木)」
強いてさせる
しいて【強いて…させる】
force[compel] <a person> to do.〜頼む press one's request <upon another> .〜…とおっしゃれば if you insist.
強いる
し・いる シヒル [2] 【強いる】 (動ア上一)[文]ハ上二 し・ふ
相手の気持ちを無視してむりにさせる。むりにおしつける。強制する。「酒を―・いる」「…に無理を―・いる」「苦戦を―・いられている」
→強いて
強いる
しいる【強いる】
force;→英和
compel;→英和
press;→英和
urge.→英和
強いられて under pressure.自分の考えを他人に〜 impose one's opinion upon another.
強い付ける
しいつ・ける シヒ― [4] 【強い付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 しひつ・く
無理やり勧める。「無暗にワイン(酒)ばかし―・けて居たが/当世書生気質(逍遥)」
強い相互作用
強い相互作用
素粒子のハドロンの間にだけ作用する力。素粒子の基本的相互作用のうちで最も強く,電磁相互作用の約一〇〇倍。例えば,パイ(π)中間子を媒介として核子間にはたらき,原子核を構成する核力を生成する。根源的にはハドロンを構成するクオーク間に働く力で,量子色力学によって扱われる。
→量子色力学
強い肴
しいざかな シヒ― [3] 【強い肴】
懐石料理で,酒をさらに客に勧めるために,本来の献立に加えて出す肴。進め肴。
強か
したたか【強か】
⇒沢山,ひどい(ひどく).
強か
したたか [0][2] 【強か】
■一■ (形動)[文]ナリ
(1)強くて手ごわいさま。一筋縄ではいかないさま。「―なやつ」
(2)強そうなさま。いかめしいようす。「力が強く勇気があつて―な豪傑である/社会百面相(魯庵)」
(3)しっかりしているさま。確かなさま。「君達の御為はかばかしく―なる御後見,何にかはせさせ給はむ/源氏(帚木)」
(4)大げさなさま。はなはだしいさま。「いと―なるみづからの祝ひ事どもかな/源氏(初音)」
■二■ (副)
程度のはなはだしいさま。ひどく。「頭を―打った」「―に酔う」
[派生] ――さ(名)
強か者
したたかもの [0] 【強か者】
(1)こちらの思うようにたやすく扱えない人。一筋縄でいかない者。手ごわい者。「彼は見かけと違ってなかなかの―だ」
(2)力が強く,勇ましい者。剛の者。「上総守が童(ワラワ)次郎丸といふ―,おしならべひつくんで,どうどおつ/平家 4」
強か者
したたかもの【強か者】
an old hand;a rascal;→英和
a vicious woman (女).
強がり
つよがり [3][0] 【強がり】
強そうに見せかけること。「いつも―を言っている」
強がり
つよがり【強がり】
<It's> a bluff.→英和
〜を言う bluff.
強がる
つよが・る [3] 【強がる】 (動ラ五[四])
強いように見せかける。強いことを自慢する。
強く
つよく【強く】
[強力に]strongly;powerfully;→英和
firmly;[激しく]hard;→英和
severely;→英和
violently;→英和
vigorously (元気に);→英和
[強調]with emphasis;emphatically.→英和
〜なる grow strong[powerful,intense];increase in <power> .〜する ⇒強める.
強さ
つよさ【強さ】
strength;→英和
power;→英和
intensity;→英和
vigor.→英和
強し
つよ・し 【強し】 (形ク)
⇒つよい
強し
こわ・し コハシ 【強し】 (形ク)
⇒こわい
強ち
あながち【強ち】
<not> necessarily; <not> always;→英和
<not> altogether.→英和
強ち
あながち [0] 【強ち】
■一■ (副)
(下に打ち消しの語を伴う)
(1)一概に。まんざら。必ずしも。「―無理ともいえない」
(2)決して。むやみに。「範頼・義経が申し状,―御許容あるべからず/平家 10」
■二■ (形動ナリ)
(1)周囲にかまわず一途(イチズ)であるさま。ひたむき。「―に心ざし見えありく/竹取」「など,かく,この御学問の―ならむ/源氏(乙女)」
(2)強引であるさま。無理やり。「―にかかづらひたどりよらむも人悪かるべく/源氏(空蝉)」
(3)異常なほどはなはだしいさま。ゆきすぎ。「それだになほ―なるさまにては見ぐるしきに/枕草子 237」
(4)必ずしも。「―に恐ろしかるべき事にもあらねど/栄花(玉の村菊)」
〔他人の迷惑をかえりみず,自分勝手にしたいままにするというのが原義。「あな」は「おのれ(己)」の意で,「己(アナ)勝ち」に由来するか。平安時代末期には打ち消しの語を伴って用いる■二■(4)の意が生じ,次第に「に」を脱落させた■一■の用法が主流となっていった〕
強って
たって [1][0] 【達て・強って】 (副)
〔「達て」「強って」は当て字〕
要求・希望などをどうしても実現しようとするさま。無理に。しいて。どうしてでも。「―お望みとあれば致し方ない」「別に―飲みたくもないけれど/二人女房(紅葉)」
強ばる
こわばる【強ばる】
stiffen;→英和
get[become]stiff.→英和
強ばった stiff.
強ふ
し・う シフ 【強ふ】 (動ハ上二)
⇒しいる(強)
強まる
つよま・る [3] 【強まる】 (動ラ五[四])
だんだん強くなる。
⇔弱まる
「風雨が―・る」「非難の声が―・る」
強まる
つよまる【強まる】
become[grow]strong[powerful,intense].
強み
つよみ [3] 【強み】
(1)強いこと。強さの度合。「―を発揮する」
(2)頼りになるすぐれた点。長所。「顔が広いのが―だ」
⇔弱み
強み
つよみ【強み】
a strong point (長所); <have> the advantage <of> (利益).→英和
強む
つよ・む [2] 【強む】
■一■ (動マ四)
りきむ。張り切る。「負くる方を贔屓して―・み過ぎ/咄本・醒睡笑」
■二■ (動マ下二)
⇒つよめる
強め
つよめ [0] 【強め】
■一■〔「強める」の名詞形〕
強くすること。「意味の―に機能する」
■二■ (名・形動)
多少強い傾向であること。「―に縛る」
強める
つよめる【強める】
strengthen;→英和
make strong;intensify (度を);→英和
emphasize (意味を).→英和
強める
つよ・める [3] 【強める】 (動マ下一)[文]マ下二 つよ・む
力・程度などをつよくする。
⇔弱める
「圧力を―・める」「辛みを―・める」「確信を―・める」
強らか
こわらか コハ― 【強らか】 (形動ナリ)
(1)手触りが固いさま。ごわごわしているさま。「練色(ネリイロ)の衣の―なるを着て/今昔 22」
(2)洗練されていないさま。無骨。「片ゐなかの侍どもの―にて/平家 1」
強らかす
こわらか・す コハラ― 【強らかす】 (動サ四)
かたくする。態度をいかめしくする。「大小をさし―・し/浮世草子・禁短気」
強り
つより 【強り】
〔動詞「強る」の連用形から〕
頼みとなるもの。頼り。「母宮をだに動きなきさましおき奉りて,―にと思すになむありける/源氏(紅葉賀)」
強る
こわ・る コハル 【強る】 (動ラ四)
(1)かたくなる。こわばる。「舌が―・つて呼吸(イキ)が発奮(ハズ)む/歌行灯(鏡花)」「―・りたる言葉は,振りに応ぜず/風姿花伝」
(2)腹が痛む。
強る
つよ・る 【強る】 (動ラ四)
(1)勢いをます。強くなる。「源氏の世の―・りし後は/平家 12」
(2)奮起する。「―・る者をば頸を切り,弱る者をば虜にす/盛衰記 4」
強仕
きょうし キヤウ― [1] 【強仕】
〔礼記(曲礼上)「四十曰�強,而仕」に基づく。身体強壮の意〕
四〇歳の異名。不惑。「年―に満たず,翠(ミドリ)の髪を剃り落し/太平記 4」
強付く
ごわつ・く ゴハ― [0] 【強付く】 (動カ五[四])
かたくてごわごわする。「シーツが―・いて寝られない」
強供御
こわくご コハ― 【強供御】
〔女房詞〕
強飯(コワメシ)。赤飯。「御―いつものごとくまゐる/御湯殿上(慶長五)」
強健
きょうけん キヤウ― [0] 【強健】 (名・形動)[文]ナリ
体が丈夫な・こと(さま)。「―な体」「―なる体格を具へ/酒中日記(独歩)」
[派生] ――さ(名)
強健な
きょうけん【強健な】
robust;→英和
strong;→英和
healthy.→英和
強兵
きょうへい キヤウ― [0] 【強兵】
(1)戦争に強い兵または軍隊。
(2)軍事力を増強すること。「富国―」
強制
きょうせい【強制】
compulsion;→英和
enforcement.→英和
〜する compel;→英和
force <a person to do> ;→英和
enforce.→英和
〜的な compulsory;→英和
forced.→英和
〜的に compulsorily;→英和
by force.‖強制執行 compulsory execution;distraint (差押え).強制収容所 a concentration camp.強制手段 compulsory measures.強制送還 enforced repatriation.強制捜査 a forcible search.強制労働 forced[compulsory]labor.
強制
きょうせい キヤウ― [0] 【強制】 (名)スル
力によって他人を従わせること。むりじい。「労働を―する」
強制仲裁
きょうせいちゅうさい キヤウ― [5] 【強制仲裁】
公共企業体の労働争議について,当事者の一方または双方の同意なしに開始される仲裁。
強制保険
きょうせいほけん キヤウ― [5] 【強制保険】
法律により,対象となる者はその意思にかかわらず全員加入しなければならない保険。自動車損害賠償責任保険など。
⇔任意保険
強制処分
きょうせいしょぶん キヤウ― [5] 【強制処分】
(1)刑事訴訟法で,被疑者の逃亡や証拠の隠滅を防ぐために,強制的に被疑者を勾留したり証拠品を押収したりすること。
(2)民事訴訟法で,執行処分のこと。
強制力
きょうせいりょく キヤウ― [3] 【強制力】
他人にある行為を強制する権力や威力。特に,国家が国民に命令して強制する権力。
強制労働
きょうせいろうどう キヤウ―ラウ― [5] 【強制労働】
労働者の意思を無視し,強制してさせる労働。
強制収容所
きょうせいしゅうようじょ キヤウ―シウヨウ― [0][9] 【強制収容所】
政治的理由により,裁判なしに市民を強制的に収容・拘禁する施設。ナチス-ドイツのものが有名。
強制和議
きょうせいわぎ キヤウ― [5] 【強制和議】
破産手続きにおいて,配当に代わる弁済方法を破産者が提示し,債権者の法定多数の可決により手続きを終結させること。不賛成者をも拘束するところからこの名がある。
強制執行
きょうせいしっこう キヤウ―カウ [5] 【強制執行】
(1)債権者が債務者に対して有すると認められた私法上の請求権を,国家権力によって強制的に実現する手続き。民事執行法に規定。執行。
(2)行政法上の義務を履行させるために,行政機関が強制的な手段を用いること。
強制履行
きょうせいりこう キヤウ―カウ [5] 【強制履行】
債務者が債務を履行しない場合に,債権者が裁判所に訴え,国家権力によって債務の現実的な履行を強制すること。
強制弁護
きょうせいべんご キヤウ― [5] 【強制弁護】
刑事事件で,被告人の意思に関係なく裁判所が職権によって弁護人を選任し,その弁護にあたらせること。死刑・無期または三年を超える懲役もしくは禁錮にあたる事件については,弁護人がなければ公判は開けない。
強制徴収
きょうせいちょうしゅう キヤウ―シウ [5] 【強制徴収】
租税などの公法上の金銭給付が履行されない時,行政庁が強制的に行う徴収手続き。
→滞納処分
強制振動
きょうせいしんどう キヤウ― [5] 【強制振動】
振動体に周期的な外力が連続的に働くと,外力の周期と同一の振動をするようになること。また,その振動。
⇔自由振動
強制捜査
きょうせいそうさ キヤウ―サウ― [5] 【強制捜査】
刑事訴訟法の規定に従い,人・物に対して行う強制的な捜査。捜査機関が自分の意思で,または裁判所の許可を得て行う逮捕・勾留・押収・捜索などのほか,捜査機関の請求により裁判官が行う勾留・証人尋問など。
⇔任意捜査
強制措置
きょうせいそち キヤウ― [5] 【強制措置】
国連が国際社会の平和と安全のために国連憲章第七章の下でとる措置。非軍事的措置と軍事的措置とがある。安全保障理事会の行う強制措置の決定には法的拘束力があり加盟国は従う義務がある。
→経済制裁
→国際連合軍
強制栽培制度
きょうせいさいばいせいど キヤウ― 【強制栽培制度】
オランダがジャワで1830年以来行なった農業経営制度。全耕地の五分の一に対して,政府が一方的に定めた栽培賃金で住民にコーヒー・サトウキビなどの商業用作物を栽培させたもの。
強制消却
きょうせいしょうきゃく キヤウ―セウ― [5] 【強制消却】
定款または株主総会の特別決議により,株主の同意を得ないで会社の一方的行為により,株式を消滅させること。
⇔任意消却
強制猥褻罪
きょうせいわいせつざい キヤウ― [8] 【強制猥褻罪】
一三歳以上の男女に対して,暴行または脅迫を加えて,猥褻な行為をすることにより成立する罪。一三歳未満の男女に対しては暴行・脅迫の有無を問わず未遂も罰せられる。
強制疎開
きょうせいそかい キヤウ― [5] 【強制疎開】
空襲や火災の被害を少なくするため,前もって強制的に住民の全部または一部を比較的安全な他の土地に移らせること。
強制的
きょうせいてき キヤウ― [0] 【強制的】 (形動)
相手の気持ちにかかわらずむりやりにするさま。強制するさま。「水泳を―に教え込む」
強制移民
きょうせいいみん キヤウ― [5] 【強制移民】
植民地開拓などのために,強制的に移住させられる者。多くは奴隷・囚人などがあてられた。
強制競売
きょうせいけいばい キヤウ― [5] 【強制競売】
不動産に対する強制執行の一。債権者への弁済にあてるため,債権者の申し立てにより裁判所が債務者の不動産を差し押さえ,競売または入札払いの方法で換価する。
強制管理
きょうせいかんり キヤウ―クワン― [5] 【強制管理】
不動産に対する強制執行の一。裁判所の選任する管理人が,債務者の不動産を管理し,その収益を債権者に対する弁済にあてる方式のもの。
強制罪
きょうせいざい キヤウ― [3] 【強制罪】
本人または親族の生命・身体・自由・名誉もしくは財産に対し,害を加えるという脅迫をするか,または暴力を用いて人に義務のないことを行わせ,または人の権利を妨害することによって成立する罪。未遂も処罰される。強要罪。
強制罰
きょうせいばつ キヤウ― [3] 【強制罰】
⇒執行(シツコウ)罰
強制被保険者
きょうせいひほけんしゃ キヤウ― [0][1][2][0][3] 【強制被保険者】
国民健康保険などで法律上当然に被保険者とされる者。
強制認知
きょうせいにんち キヤウ― [5] 【強制認知】
父または母に対し,裁判によって認知を請求すること。
→認知
強制調停
きょうせいちょうてい キヤウ―テウ― [5] 【強制調停】
(1)民事上の調停手続きのうち,調停にかけることを当事者に強制したり,調停の結果に強制的に服させるもの。
(2)労働争議に際して,労使の一方または双方の同意なしに開始される調停。公益に影響を及ぼす事件について認められる。
(3)国際法で,国際紛争を国際調停に付託する義務に基づく調停。
強制送還
きょうせいそうかん キヤウ―クワン [5] 【強制送還】
密入国者・不法在留者,また国内で犯罪行為を行なった外国人を国家権力でその国籍のある国に送り返すこと。強制退去。
強制通用力
きょうせいつうようりょく キヤウ― [7] 【強制通用力】
法律によって貨幣に与えられた支払い手段としての通用力。本位貨幣・日本銀行券には無制限の通用力が備わる。それ以外の臨時通貨・補助貨幣などの貨幣については一定の限度がある。
強制通風
きょうせいつうふう キヤウ― [5] 【強制通風】
⇒押(オ)し込(コ)み通風
強制隔離
きょうせいかくり キヤウ― [5] 【強制隔離】
伝染病予防のため,患者を強制的に伝染病院・隔離病舎などに収容し,また同居人など感染の恐れや疑いのある者を,隔離所などに一定期間隔離すること。隔離処分。
強剛
きょうごう キヤウガウ [0] 【強剛】 (名・形動)[文]ナリ
意志などが強くて不屈である・こと(さま)。「其精神不撓(フトウ)―なるを以て其の危険を凌(シノ)ぐ/月世界旅行(勤)」
強力
きょうりょく キヤウ― [0] 【強力】 (名・形動)[文]ナリ
力や作用が強い・こと(さま)。「―な打撃力」「改革を―に押し進める」
[派生] ――さ(名)
強力
ごうりき ガウ― [0][4] 【強力・剛力】 (名・形動)[文]ナリ
(1)力の強い・こと(さま)。「―無双の男」
(2)登山者の荷物を背負い山の案内に立つ人。
(3)山伏・修験者などの荷物を運ぶ従者。
強力な
きょうりょく【強力な】
powerful;→英和
strong.→英和
強力犯
ごうりきはん ガウ― [4] 【強力犯】
暴行または脅迫によって成立する犯罪。実力犯。
→知能犯
強力粉
きょうりきこ キヤウリキ― 【強力粉】
タンパク質・グルテンが多く,粘りけの強い小麦粉。パンやマカロニに用いる。
強勇
きょうゆう キヤウ― [0] 【強勇】 (名・形動)[文]ナリ
強く勇ましいこと。また,その人やさま。「尚ほ―なる四千有余の戍兵(ジユヘイ)あり/経国美談(竜渓)」
強勢
きょうせい【強勢】
emphasis;→英和
(a) stress.→英和
〜をおく emphasize;→英和
lay stress <on> ;accentuate <a syllable> .→英和
強勢
ごうせい ガウ― [1] 【強勢】
〔古くは「こうせい」とも。中世以降の語〕
■一■ (名・形動)[文]ナリ
(1)強い勢い。勢いの盛んな・こと(さま)。「何程―なといふてそれ留めずにおいてよい物か/歌舞伎・毛抜」
(2)程度がはなはだしい・こと(さま)。豪勢。「わかつたと思つて―に幅をきかせるぜ/西洋道中膝栗毛(魯文)」
■二■ (副)
非常に。恐ろしく。「あいつが背中も―固い背中だ/洒落本・駅舎三友」
強勢
きょうせい キヤウ― [0] 【強勢】 (名・形動)[文]ナリ
(1)勢いが強い・こと(さま)。「当時最も―なるは即ち民政党なれども/経国美談(竜渓)」
(2)ストレス{(2)}に同じ。
強化
きょうか キヤウクワ [1] 【強化】 (名)スル
(1)強くすること。さらに強めること。
⇔弱化
「選手の―を図る」「戦力を―する」
(2)〔心〕 行動の生起頻度を高めること。古典的条件づけでは無条件刺激を条件刺激と同時に提示する手続きをいい,道具的条件づけでは反応の直後に報酬を与える手続きをいう。
⇔消去
強化する
きょうか【強化する】
strengthen;→英和
intensify <the training> ;→英和
reinforce.→英和
‖強化合宿 camp training.強化ガラス tempered glass.
強化ガラス
きょうかガラス キヤウクワ― [4] 【強化―】
板ガラスを軟化点近くまで加熱したあと,空気を吹きつけて急冷し,表面に圧縮力を生じさせたガラス。普通ガラスに比べて五倍くらいの強度があり,破損した場合は全体が小さな粒(ツブ)になる。
強化プラスチック
きょうかプラスチック キヤウクワ― [7] 【強化―】
ガラス繊維・アスベストなどの補強材に不飽和ポリエステル樹脂などを含浸させ,硬化成形したもの。機械的強度に優れ,貯蔵タンク・ボート・ヨットの船体,自動車の車体などに用いられる。
強化マーガリン
きょうかマーガリン キヤウクワ― [4] 【強化―】
ビタミンAを加えて,栄養を強化したマーガリン。強化食品の一。
強化刺激
きょうかしげき キヤウクワ― [4] 【強化刺激】
行動の生起頻度を高める刺激。行動に伴って呈示することで生起頻度を高める正の強化刺激と,取り去ることで生起頻度を高める負の強化刺激がある。強化子。強化因子。
→道具的条件付け
強化合宿
きょうかがっしゅく キヤウクワ― [4] 【強化合宿】
運動競技などで,チームや選手の力をさらに強くするために行う合宿練習。「オリンピックのための―」
強化木
きょうかぼく キヤウクワ― [3] 【強化木】
単板にフェノール樹脂を浸透させて積層し,加圧・加熱した材料。重く,強度・耐水性・電気絶縁性に優れる。
強化米
きょうかまい キヤウクワ― [0] 【強化米】
強化食品の一。精米にビタミン B� や B� などを添加した米。
強化食品
きょうかしょくひん キヤウクワ― [4] 【強化食品】
食品本来の色や風味を変えることなく特定の栄養成分を特に多く含ませた食品。強化米やカルシウムを強化した強化味噌など。強化食。
強半
きょうはん キヤウ― [0] 【強半】
なかばすぎ。過半(カハン)。
強卒
きょうそつ キヤウ― [0] 【強卒】
強い兵士。
⇔弱卒
強取
ごうしゅ ガウ― [1] 【強取】 (名)スル
〔法〕 暴行や脅迫を用いて相手方の反抗を抑圧したうえで財物を奪うこと。
強吟
ごうぎん ガウ― [0] 【剛吟・強吟】
⇒つよぎん(強吟)
強吟
つよぎん [0] 【強吟・剛吟】
能の謡の二種の吟型の一。厳粛・荘重・勇壮・爽快(ソウカイ)・男性的などの感じを表現する謡い方。ヨワ吟と音階が異なり,音域も狭く,ナビキ(ビブラート)が不規則なため音高がとらえにくく,旋律感が希薄である。剛吟(ゴウギン)。
⇔弱吟
〔普通「ツヨ吟」と書く〕
強含み
つよふくみ [3] 【強含み】
〔「つよぶくみ」とも〕
取引で,相場に先行き上がりそうな気配の感じられること。
⇔弱含み
強固
きょうこ [1] キヤウ― 【強固】 ・ キヨウ― 【鞏固】 (形動)[文]ナリ
(精神的に)強く固いさま。強堅。「―な意志」「基礎を―にする」
[派生] ――さ(名)
強固な
きょうこ【強固な】
firm;→英和
solid <basis> ;→英和
strong.→英和
強国
きょうこく【強国】
a (strong) power.
強国
きょうこく キヤウ― [0] 【強国】
強大な軍事力・経済力をもつ国。
⇔弱国
強圧
きょうあつ【強圧】
<bring> pressure <upon> .→英和
〜的 oppressive.→英和
‖強圧手段 a high-handed measure.
強圧
きょうあつ キヤウ― [0] 【強圧】 (名)スル
(1)強い圧力。
(2)強い力・権力で圧迫すること。高圧。「―的態度」
強圧通風
きょうあつつうふう キヤウ― [5] 【強圧通風】
⇒押(オ)し込(コ)み通風(ツウフウ)
強堅
きょうけん キヤウ― [0] 【強堅】 (名・形動)[文]ナリ
強くてしっかりしている・こと(さま)。強固。「―な意志」「身体―になりて/当世書生気質(逍遥)」
強塩
ごうじお ガウジホ [0] 【強塩】
料理で,表面が白くなるくらいの塩を振ること。
強塩基
きょうえんき キヤウ― [3] 【強塩基】
塩基のうち,水溶液中でほとんど完全に電離すると考えられるもの。水酸化ナトリウム・水酸化カリウムなど。
強壮
きょうそう キヤウサウ [0] 【強壮】 (名・形動)[文]ナリ
体が丈夫で,元気がある・こと(さま)。「恰も―なりし男子が/経国美談(竜渓)」
強壮な
きょうそう【強壮な】
strong;→英和
robust.→英和
強壮剤 a tonic.→英和
強壮剤
きょうそうざい キヤウサウ― [3][0] 【強壮剤】
栄養不良や虚弱体質の改善のために服用する薬剤。栄養剤・造血剤など。強壮薬。
強大
きょうだい キヤウ― [0] 【強大】 (名・形動)[文]ナリ
強くて大きい・こと(さま)。
⇔弱小
「―な権力」
[派生] ――さ(名)
強大な
きょうだい【強大な】
mighty;→英和
powerful.→英和
強奪
ごうだつ ガウ― [0] 【強奪】 (名)スル
強引に物を奪うこと。暴力によって奪いとること。「宝石を―される」
強奪する
ごうだつ【強奪する】
rob[plunder] <a person of a thing> .→英和
強姦
ごうかん【強姦】
rape;→英和
violation.〜する rape;→英和
violate.→英和
‖強姦罪(犯人) rape (a rapist).
強姦
ごうかん ガウ― [0] 【強姦】 (名)スル
男性が暴力や脅迫によって,また心神喪失などを利用し,女性の意思に反して性交すること。暴行。強淫。
⇔和姦
強姦罪
ごうかんざい ガウ― [3] 【強姦罪】
女性を強姦することによって成立する罪。一三歳未満の女性に対しては本人が同意しても成立する。
強将
きょうしょう キヤウシヤウ [0] 【強将】
強い大将。強力な統帥者。
強度
きょうど【強度】
intensity.→英和
〜の intense;→英和
strong <spectacles for near sight> .→英和
〜の近眼鏡 thick(-lensed) glasses.
強度
きょうど キヤウ― [1] 【強度】
(1)強さの程度。「材料の―を測る」「―試験」
(2)程度のはなはだしいこと。「―の近視」
強弁
きょうべん キヤウ― [0] 【強弁】 (名)スル
道理の通らないことを無理に言い張ること。「如何に―するも…非難を免れない/此一戦(広徳)」
強弓
ごうきゅう ガウ― [0] 【強弓】
張りが強く,引くのに力がいる弓。また,その弓を引く人。つよ弓。
強弓
つよゆみ 【強弓】
弦の張りの強い弓。また,その弓を引きこなせる人。ごうきゅう。「競はもとよりすぐれたる―精兵矢つぎばやの手きき/平家 4」
強引
ごういん ガウ― [0] 【強引】 (名・形動)[文]ナリ
反対などを押し切って,無理やりに物事をするさま。「―なやり方」「―に決めてしまう」
[派生] ――さ(名)
強引に
ごういん【強引に】
by main[sheer]force; <order> high-handedly.
強弩
きょうど キヤウ― [1] 【強弩・彊弩】
力の強いいしゆみ。
強弱
きょうじゃく【強弱】
strength (and weakness);→英和
power;→英和
stress (音の).→英和
強弱
きょうじゃく キヤウ― [1] 【強弱】
(1)強いことと弱いこと。強い弱い。
(2)強さの程度。
強弱アクセント
きょうじゃくアクセント キヤウ― [5] 【強弱―】
〔stress accent〕
アクセントが発音の強弱の組み合わせによるもの。英語・ドイツ語・ロシア語などのアクセントがその例。強さアクセント。
→高低アクセント
強弱標語
きょうじゃくひょうご キヤウ―ヘウ― [5] 【強弱標語】
⇒強弱記号
強弱記号
きょうじゃくきごう キヤウ―ガウ [5] 【強弱記号】
楽譜に記される,音量の程度・増減を指示する記号や言葉。フォルテ( � ),ピアノ( � )など。略語や記号化したものだけを強弱記号,言葉のままの場合を強弱標語ともいう。
→強弱記号[表]
強張る
こわば・る コハバル [3] 【強張る】 (動ラ五[四])
(1)柔らかいものが固くつっぱったようになる。固くなって自由に動かなくなる。「緊張で表情が―・る」
(2)意地をはる。自分の主張を通そうとする。「降参すれば命を助くる,―・らば手本は是/浄瑠璃・関八州繋馬」
強強
つよつよ 【強強】 (副)
非常に強いさま。きわめて丈夫なさま。「―として死に気もなかりければ/今昔 28」
強強し
こわごわ・し コハゴハ― 【強強し】 (形シク)
(1)こわばっている。ごつごつしている。「―・しういららぎたる物ども/源氏(手習)」
(2)いかにも強情である。「情なく―・しうは見えじと思へり/源氏(花宴)」
(3)洗練されていない。無骨だ。「―・しき声に読みなされなどしつつ/源氏(帚木)」
強心剤
きょうしんざい【強心剤】
a heart stimulant;a cardiac.→英和
強心剤
きょうしんざい キヤウシン― [3][0] 【強心剤】
心臓機能の衰弱を回復させるために用いる薬剤。ジギタリス・ニケタミド・カンフルなど。強心薬。
強悍
きょうかん キヤウ― [0] 【強悍】 (形動)[文]ナリ
強くてたけだけしいさま。
強悪
ごうあく ガウ― [0][1] 【強悪】 (名・形動)[文]ナリ
おこない・性格などがきわめて悪い・こと(さま)。「最も―なる首領/経国美談(竜渓)」
強悪
きょうあく キヤウ― [0] 【強悪】
「ごうあく(強悪)」に同じ。「淫行を恣(ホシイママ)にせんとするの―を知りながら/読本・唐錦」
強情
ごうじょう【強情】
obstinacy.→英和
〜な(をはる) (be) obstinate.→英和
強情
ごうじょう ガウジヤウ [0][3] 【強情・剛情】 (名・形動)[文]ナリ
かたくなに意地を張ること。自分の考えなどをなかなか変えようとしないこと。また,そのさま。「―を張る」「―な聴かぬ気の腕白小僧/門(漱石)」
〔「強盛(ゴウジヨウ)」から出た語〕
[派生] ――さ(名)
強情っ張り
ごうじょっぱり ガウジヨツ― [0] 【強情っ張り】 (名・形動)
かたくなに意地を張るさま。また,そういう人。いじっぱり。「―な子供」
強意
きょうい キヤウ― [1] 【強意】
文章表現で,ある部分の意味を強めること。「―の助詞」
強意
きょうい【強意】
emphasis.→英和
強意見
こわいけん コハ― [3] 【強意見】
手きびしい忠告。「お辰姉さんの―は,動(ヤヤ)ともすれば折檻賽(マガ)ひ/青年(鴎外)」
強慾
ごうよく ガウ― [0][1] 【強欲・強慾】 (名・形動)[文]ナリ
非常に欲が深い・こと(さま)。「―な男」
[派生] ――さ(名)
強手
きょうしゅ キヤウ― [1] 【強手】
囲碁・将棋で,強い攻め手。
強打
きょうだ キヤウ― [1] 【強打】 (名)スル
(1)強く打つこと。強い打撃を与えること。「転んで頭を―する」
(2)野球で,打力のあること。「―を誇る打線」
強打する
きょうだ【強打する】
deal a heavy blow;receive a hard blow <on one's chest> (受ける);《野》hit hard; <米> slug.→英和
強打者 a slugger.→英和
強打者
きょうだしゃ キヤウ― [3] 【強打者】
野球で,長打力のある選手。スラッガー。
強拍
きょうはく キヤウ― [0] 【強拍】
小節または拍子の強い部分で,第一拍にあたる。下拍。ダウン-ビート。
⇔弱拍(ジヤクハク)
強持て
こわもて コハ― [0] 【強持て】
恐れられて厚遇されること。人にこびない,とっつきにくそうなところが好感をもたれること。「―のする人」「白痴威(コケオド)しの刃物三昧その―を怖くは思はぬ/高橋阿伝夜叉譚(魯文)」
強振
きょうしん キヤウ― [0] 【強振】 (名)スル
棒などを強く振ること。勢いよく振ること。「バットを―する」
強撚糸
きょうねんし キヤウネン― [3] 【強撚糸】
強く撚(ヨ)りをかけた糸。布面に皺(シボ)などの効果を表すのに用いる。
強攻
きょうこう キヤウ― [0] 【強攻】 (名)スル
多少の危険や不利を覚悟して積極的に攻めること。「要塞を―して多数の戦死者を出す」「―策」
強敵
きょうてき【強敵】
a powerful enemy[rival].
強敵
ごうてき ガウ― [0] 【強敵・剛敵】
強い敵。手ごわい敵。
強敵
きょうてき キヤウ― [0] 【強敵】
強い敵。手ごわい敵。
⇔弱敵
強暴
きょうぼう キヤウ― [0] 【強暴】 (名・形動)スル[文]ナリ
(1)強く荒々しいこと。また,その人やそのさま。「―なる斯波多(スパルタ)に争抗し/経国美談(竜渓)」
(2)強迫して乱暴すること。「他の―を防ぐ/文明論之概略(諭吉)」
強材料
つよざいりょう [3] 【強材料】
「好材料(コウザイリヨウ)」に同じ。
強東風
つよごち [0] 【強東風】
春,東から吹く強い風。[季]春。《―に群れ飛ぶ荒鵜室戸崎/松本たかし》
強権
きょうけん キヤウ― [0] 【強権】
国家が国民に対してもっている司法・行政上の強力な権力。
強権を発動する
きょうけん【強権を発動する】
take forcible measures.
強権体制
きょうけんたいせい キヤウ― [5] 【強権体制】
少数のエリート層による,国家主導型の権威主義的政治体制。
→開発独裁
強権発動
きょうけんはつどう キヤウ― [0] 【強権発動】
強権を用いること。特に,1946年(昭和21)の食糧緊急措置令に基づき,政府が農家に対して割り当ての米穀を強制的に供出させたこと。
強欲
ごうよく ガウ― [0][1] 【強欲・強慾】 (名・形動)[文]ナリ
非常に欲が深い・こと(さま)。「―な男」
[派生] ――さ(名)
強欲な
ごうよく【強欲な】
greedy;→英和
avaricious.
強毅
きょうき キヤウ― [1] 【強毅・彊毅】 (名・形動)[文]ナリ
意志が強いこと。精神が不屈であること。また,そのさま。「其民亦倹樸―にして豪爽不屈の気あり/明六雑誌 3」
強気
つよき【強気】
[株式]bull;→英和
a bullish sentiment.〜に出る ⇒強腰(つよごし).
強気
つよき [0] 【強気】 (名・形動)[文]ナリ
(1)気性が強く,積極的で大胆なこと。また,そのようなさまや気性。「―な発言」「―に出る」「―に攻める」
(2)取引で,相場が上がると予想すること。また,上がると予想して買い続けること。「―に出る」
⇔弱気
強気
ごうぎ ガウ― [1] 【強気・豪気・豪儀】 (形動)[文]ナリ
(1)〔「ごうき」とも〕
することが大きくて度肝を抜かれるさま。また,威勢のよいさま。「これからは人に馬鹿にせられてばかりはゐない積なの。―でせう/雁(鴎外)」「―な身装(ミナリ)/執着(秋江)」
(2)程度のはなはだしいさま。「此牛肉(ウシ)は―に佳味(ウメエ)ぜ/西洋道中膝栗毛(魯文)」
[派生] ――さ(名)
強気筋
つよきすじ [3][4] 【強気筋】
相場が上がることを予想して,あくまでも買い続ける人。
強淫
ごういん ガウ― [0] 【強淫】
「強姦(ゴウカン)」に同じ。
強火
つよび【強火】
a high heat[flame].
強火
つよび [0] 【強火】
火力の強い火。火加減を強くした火。
⇔弱火(ヨワビ)
「―でいためる」
強烈
きょうれつ キヤウ― [0] 【強烈】 (形動)[文]ナリ
力や作用が強くてはげしいさま。「―な印象」「―なパンチ」
[派生] ――さ(名)
強烈な
きょうれつ【強烈な】
intense;→英和
loud <color> .→英和
強熱
きょうねつ キヤウ― [0] 【強熱】 (名)スル
強く熱すること。また,強い熱。「―した鉄板」「―にあおられる」
強猛
きょうもう キヤウマウ [0] 【強猛】 (名・形動)[文]ナリ
強くたけだけしい・こと(さま)。
強的
ごうてき ガウ― 【強的・豪的】 (名・形動)
〔「強気(ゴウギ)」「豪勢」の「強」「豪」に「的」を付けたもの。近世語〕
(1)豪勢なさま。素晴らしくよいさま。また,そういう人や物事。「わつちが盃をとさした奴はもし―さ/洒落本・辰巳婦言」
(2)はなはだしいさま。大層。「―に朝寝だの/滑稽本・浮世風呂(前)」
強皮症
きょうひしょう キヤウヒシヤウ [0] 【強皮症】
膠原(コウゲン)病の一。皮膚が硬化し,萎縮が末梢より体幹へ移行する全身性疾患。特定疾患の一。
強盗
ごうとう ガウタウ [0] 【強盗】
〔古くは「ごうどう」とも〕
力ずくで,またおどして,むりやりに他人の財物を奪うこと。また,その人。
→がんどう(強盗)
強盗
ごうとう【強盗】
a burglar;→英和
a robber; <commit> burglary[robbery](行為).→英和
強盗
がんどう 【強盗】
〔唐音〕
(1)「ごうとう(強盗)」に同じ。「や―め,や獄門めとては蹴飛ばかし/浄瑠璃・天の網島(上)」
(2)「強盗提灯(チヨウチン)」の略。
強盗提灯
がんどうちょうちん [5] 【強盗提灯】
鉄板などで釣り鐘形の枠をつくり,その中に,自由に回転する蝋燭(ロウソク)立てと反射鏡を取り付けた携帯用灯火具。前方だけを照らし,相手からは自分の姿は見えない。遮眼灯(シヤガントウ)。龕灯(ガンドウ)。
強盗提灯[図]
強盗罪
ごうとうざい ガウタウ― [3] 【強盗罪】
暴行・脅迫によって財物を奪い,また同じ方法によって自己もしくは他人に財産上不法な利益を得させることによって成立する罪。
強盗致死傷罪
ごうとうちししょうざい ガウタウチシシヤウ― [7] 【強盗致死傷罪】
強盗が人を傷つけるか,または死亡させることによって成立する罪。
強盗返し
がんどうがえし [5] 【強盗返し】
芝居で,大道具を後ろへ倒し,底になっていた面を垂直に立てて新しい場面に転換する方法。また,その装置。箱天神(ハコテンジン)。龕灯(ガントウ)。どんでんがえし。
強盗返し[図]
強盗頭巾
がんどうずきん [5][6] 【強盗頭巾】
目だけ出して顔と頭をすっかり包み隠す頭巾。目ばかり頭巾。苧(カラムシ)頭巾。「鎧の上に蓑打かけ顔を隠せし―/浄瑠璃・神霊矢口渡」
強盛
ごうじょう ガウジヤウ 【強盛】 (名・形動ナリ)
強く盛んである・こと(さま)。「欲心―の八庄司共/太平記 5」
強盛
きょうせい キヤウ― [0] 【強盛】 (名・形動)[文]ナリ
勢いが強く盛んな・こと(さま)。「国力の―なるは/明六雑誌 3」
強直
きょうちょく キヤウ― [0] 【強直】
■一■ (名)スル
(1)かたくこわばること。「枯枝は思ひ存分に―してゐた/星座(武郎)」
(2)関節の動きに障害がある状態。狭義には,関節を構成する部位に原因するものをいう。
→拘縮(コウシユク)
(3)「強縮(キヨウシユク)」に同じ。
■二■ (形動)[文]ナリ
心が強く正直なさま。剛直。
強直
ごうちょく ガウ― [0] 【強直】 (名)スル
⇒きょうちょく(強直)■一■(2)
強硬
きょうこう キヤウカウ [0] 【強硬】 (形動)[文]ナリ
意志が強くて容易に妥協や屈服をしないさま。
⇔軟弱
「―な意見」「―に反対する」
[派生] ――さ(名)
強硬な
きょうこう【強硬な(に)】
strong(ly);→英和
firm(-ly).→英和
〜な態度 <take> a firm attitude <toward,against> .‖強硬手段をとる take a drastic measure <toward> .強硬路線をとる take a hard line.
強硬症
きょうこうしょう キヤウカウシヤウ [0] 【強硬症】
⇒カタレプシー
強磁性
きょうじせい キヤウ― [0] 【強磁性】
自発磁化を形成する磁気的性質。弱い磁場によって強く磁化し,すぐに磁化が飽和する。磁場を取り去っても磁化が残り,また強磁場で磁化が飽和して,磁気ヒステリシスを示す。
強磁性体
きょうじせいたい キヤウ― [4] 【強磁性体】
強磁性を示す物質。鉄・ニッケル・コバルトなどや,それらを含む合金はこれにあたる。永久磁石の材料となる。
強禦
きょうぎょ キヤウ― [1] 【強禦】
〔強固な防御の意〕
(1)悪強くてなかなか負けない敵。
(2)武勇に優れること。またその者。
強突く張り
ごうつくばり [0][6] ゴフ― 【業突く張り】 ・ ガウ― 【強突く張り】 (名・形動)[文]ナリ
非常に欲が深く,意地汚いこと。非常に強情で意地っ張りなこと。また,そのさま。また,そのような人をののしる場合にも用いる。「―な奴」「あの―め」「食料(クイモノ)惜しがるなんち―もねえもんぢやねえか/土(節)」
強精剤
きょうせいざい キヤウセイ― [3][0] 【強精剤】
精力を増強する薬。広義には強壮剤と同義に,狭義には男子の性交不能症を治療するために用いる薬剤をいう。
強細風
ごうさいふう ガウサイ― 【強細風】
世阿弥の能楽用語。九位(キユウイ)の下三位第一。強い中にも精細なところをそなえた芸。
強綿薬
きょうめんやく キヤウ― [3] 【強綿薬】
硝酸セルロース(硝化綿)のうち,硝化の度合の強いもの。無煙火薬に用いる。強綿。
強縁
ごうえん ガウ― 【強縁・剛縁】
権力者との縁故。また,それを利用してわがままに振る舞うこと。「―を取ると思ひて喜ぶ事限りなし/今昔 26」
強縮
きょうしゅく キヤウ― [0] 【強縮】
筋肉に反復刺激を与えた時,攣縮(レンシユク)の重なりによって生ずる持続性収縮。生体の生理的運動にみられる。心筋はこれを起こさない。強直(キヨウチヨク)。
強羅温泉
ごうらおんせん ガウラヲンセン 【強羅温泉】
神奈川県,箱根町にある温泉。早雲山の東斜面にある。硫黄泉・食塩泉など。
強者
きょうしゃ【強者】
a strong man;the strong[powerful](総称).→英和
強者
きょうしゃ キヤウ― [1] 【強者】
力や権力の強い者。
⇔弱者
強肩
きょうけん キヤウ― [0] 【強肩】
ボールを投げる力が強いこと。
⇔弱肩
「―を誇るキャッチャー」
強肩の
きょうけん【強肩の】
《野》strong-armed.
強腰
つよごし [0] 【強腰】 (名・形動)
態度が強硬である・こと(さま)。
⇔弱腰
「―で交渉に臨む」
強腰に出る
つよごし【強腰に出る】
take[assume]a resolute attitude;put on a bold front.
強膜
きょうまく [0][1] キヤウ― 【強膜】 ・ キヨウ― 【鞏膜】
眼球の外壁の後方大部分を形成し,前方で角膜につながる白色の丈夫な膜。膠原(コウゲン)繊維と弾性繊維に富む。
強膜炎
きょうまくえん キヤウ―・キヨウ― [4] 【強膜炎・鞏膜炎】
強膜の炎症。強膜前面に充血・疼痛(トウツウ)・膨隆などを起こす。結核・リューマチ・膠原(コウゲン)病などが原因。
強臆
ごうおく ガウ― 【剛臆・強臆】
〔「こうおく」とも〕
剛勇と臆病。「大男の―は知らねども/平治(上)」
強蔵
つよぞう 【強蔵】
精力の強い人。じんばり。「旦那は―にて氷くだきて顔を洗ひ/浮世草子・一代女 3」
強行
きょうこう キヤウカウ [0] 【強行】 (名)スル
無理・障害の多いことを思い切って行うこと。「悪天候の中で大会を―する」「―採決」
強行する
きょうこう【強行する】
force;→英和
enforce <a policy> .→英和
‖強行軍 a forced march.(法案を)強行採決する railroad <a bill> .
強行法規
きょうこうほうき キヤウカウハフ― [5] 【強行法規】
当事者の意思にかかわらず適用される法規。公の秩序に関する法規であるところから公法上の規定に多い。強行法。強行規定。
⇔任意(ニンイ)法規
強行規定
きょうこうきてい キヤウカウ― [5] 【強行規定】
⇒強行法規
強行軍
きょうこうぐん キヤウカウグン [3] 【強行軍】
(1)目的地に早く着くための,きびしい行軍。
(2)時間的に無理な計画で物事を行うこと。「―でやっと開会前日に工事が終わった」
強装束
こわしょうぞく コハシヤウゾク 【強装束】
⇒こわそうぞく(強装束)
強装束
こわそうぞく コハサウゾク [3] 【強装束】
袍(ホウ)や直衣(ノウシ)に濃い糊(ノリ)を付け,冠を漆で固めた,折り目の立った装束様式。平安末期から行われた。こわしょうぞく。
強襲
きょうしゅう キヤウシフ [0] 【強襲】 (名)スル
強烈に相手を襲うこと。無理押しに襲撃すること。「敵を―する」「三塁―安打」
強襲する
きょうしゅう【強襲する】
storm;→英和
assault;→英和
take <a fort> by storm.
強要
きょうよう キヤウエウ [0] 【強要】 (名)スル
強制的に要求すること。無理強いをすること。「寄付を―する」
強要する
きょうよう【強要する】
force;→英和
demand forcibly.
強要罪
きょうようざい キヤウエウ― [3] 【強要罪】
⇒強制罪(キヨウセイザイ)
強記
きょうき キヤウ― [1] 【強記】 (名)スル
記憶力がすぐれていること。「博覧―」
強訴
ごうそ ガウ― [1] 【強訴・嗷訴】 (名)スル
(1)平安中期より室町時代にかけて,寺社の僧徒・神人が,朝廷・幕府に対し,仏力・神威をかざしてその訴えを主張した集団行動。興福寺・延暦寺のものは有名。
(2)江戸時代,百姓一揆の一形態。農民が掟に反して自己の要求を領主・代官・名主などに集団で訴えた直接行動。
強誘
きょうゆう キヤウイウ [0] 【強誘】 (名)スル
強引に誘うこと。「折々朋友を―して,貸坐敷なぞへ出掛て/当世書生気質(逍遥)」
強誘電体
きょうゆうでんたい キヤウイウデンタイ [0] 【強誘電体】
外から電場をかけなくても,電気分極をあらわす性質(自発分極)をもつ物質。チタン酸バリウム・ロッシェル塩など。圧電効果を示すので,音響機器などの回路素子に用いる。
強調
きょうちょう【強調】
<give> emphasis <to> ;→英和
<lay> stress <on> .→英和
〜する emphasize;→英和
stress.
強調
きょうちょう キヤウテウ [0] 【強調】 (名)スル
(1)ある部分を特に調子を強めていうこと。また,意見・内容を強く主張すること。「軍縮の必要性を―する」
(2)音楽・絵画などで,ある一部分を目立つように表現すること。
(3)相場で,強含みのこと。
強調の誤謬
きょうちょうのごびゅう キヤウテウ―ゴビウ [6] 【強調の誤謬】
〔論〕 文中のある語句を特に強調することによって生ずる論証上の誤り。「象は羽のある動物ではない」という文で「動物ではない」という句を強調すれば,「象は動物ではない」こととなり誤りとなる類。強調の虚偽。
強談
ごうだん ガウ― [0] 【強談】 (名)スル
要求に応じさせるため,強引に談判すること。強(コワ)談判。「―威迫(イハク)」「勘定の支払を―されたり/あくび(潤一郎)」
強談判
こわだんぱん コハ― [3] 【強談判】
強い態度でかけあうこと。また,その交渉。「―に及ぶ」
強請
ゆすり【強請】
(an) extortion;→英和
blackmail;→英和
a blackmailer (人).→英和
強請
ゆすり [0] 【強請】
〔「揺すり」と同源〕
他人をおどしてむりに金銭や品物を出させること。また,その人。「―たかり」「―に合って金を巻き上げられる」
強請
ごうせい ガウ― [0] 【強請】
「きょうせい(強請)」に同じ。
強請
もがり 【強請・虎落】
〔動詞「もがる」の連用形から〕
言いがかり。かたり。ゆすり。「半七が目にはそなたを人売りと見た,―と見た/浄瑠璃・長町女腹切(中)」
強請
きょうせい キヤウ― [0] 【強請】 (名)スル
むりに頼むこと。むりにせがんで求めること。ゆすること。「露国は蒙古鉄道の北京延長を―する/社会百面相(魯庵)」
強請する
きょうせい【強請する】
force <a person to do> ;→英和
blackmail (ゆする).→英和
強請り
ねだり [0] 【強請り】
ねだること。ねだれ。「お―をする」
強請り取る
ゆすりと・る [4] 【強請り取る】 (動ラ五[四])
人をおどして金品を取る。「金を―・られた」
強請り掛ける
ゆすりか・ける [5] 【強請り掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ゆすりか・く
ゆすりをしかける。おどしかける。「源次郎が踏込で―・け/怪談牡丹灯籠(円朝)」
強請り者
ねだりもの 【強請り者】
言いがかりをつけて金品をゆする人。ゆすり。ねだれもの。「あの連れ合ひ牢人は―なれば/浮世草子・胸算用 1」
強請り臭い
ねだりくさ・い 【強請り臭い】 (形)[文]ク ねだりくさ・し
〔中世・近世語〕
いかにもねだるようである。ゆすりめいている。「そなたは言語道断―・い事をおしやる/狂言・乞聟」
強請る
もが・る 【強請る・虎落る】 (動ラ四)
(1)反対する。さからう。「これお寮さま,この上外へ談合あらば,必ずそこは―・るぞえ/浄瑠璃・下関猫魔達」
(2)言いがかりをつけて金品をゆする。「七十になる浄閑が,―・られたといふ外聞悪さ/浄瑠璃・寿の門松」
強請る
ねだ・る [2][0] 【強請る】
■一■ (動ラ五[四])
(1)相手の愛情や好意に甘えて,無理にたのむ。せがむ。「チップを―・る」「親に―・って車を買ってもらう」「お菓子を―・る」
(2)無理を言って金品を要求する。また,ゆする。「そちが拾うて手形を書いて判を据ゑ,おれを―・つて銀取らうとは/浄瑠璃・曾根崎心中」
(3)文句や不平をいう。「此様に先の相手になつて―・り込ましやつたも/浄瑠璃・双蝶蝶」
■二■ (動ラ下二)
⇒ねだれる
強請る
ゆす・る [0] 【強請る】 (動ラ五[四])
〔「揺する」と同源〕
おどしたり,弱みにつけこんだりして金品を取り上げたり,自分に従わせたりする。「悪い連中に金を―・られる」「ああ―・つたとていふ事をいふまいか/浄瑠璃・双蝶蝶」
強請る
ゆする【強請る】
extort <money from a person> ;→英和
blackmail.→英和
強請れ
ねだれ 【強請れ】
「ねだり」に同じ。「やい,待て��と―の胴声/浄瑠璃・御所桜」
強請れる
ねだ・れる 【強請れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ねだ・る
「ねだる{■一■}」に同じ。「誰にても目下なる人といへば,―・れて物を取る者なり/咄本・醒睡笑」「なう父を返しや,父上返しやと,―・れ歎きし有様は/浄瑠璃・出世景清」
強請れ者
ねだれもの 【強請れ者】
「ねだりもの」に同じ。
強請取る
もがりと・る 【強請取る】 (動ラ四)
ゆすり取る。「着衣裳までも―・り/浄瑠璃・卯月の潤色(中)」
強請場
ゆすりば [0] 【強請場】
多く世話狂言で,強請(ユスリ)を見せ場とする場面。「弁天小僧」の浜松屋,「切られ与三」の源氏店など。
強識
きょうしき キヤウ― [0] 【強識】
記憶力が強くてよく物事を知っていること。「博聞―」
強豪
きょうごう【強豪】
a veteran.→英和
強豪
きょうごう キヤウガウ [0] 【強豪】
強くて手ごわいこと。また,その人。「―どうしの対戦」「―チーム」
強貝
つよばい [2] 【強貝】
〔「ばい」は貝独楽(バイゴマ)の略〕
勝負に強い貝独楽。
強賊
きょうぞく キヤウ― [0] 【強賊】
強い勢力をもつ賊徒。ごうぞく。
強起
きょうき キヤウ― [1] 【強起】
音楽で,曲が強拍,すなわち小節内の第一拍から始まること。
⇔弱起
強迫
きょうはく キヤウ― [0] 【強迫】 (名)スル
(1)相手を自分の意に従わせるため無理強いすること。「―して仲間に引き込む」
(2)民法上,相手に害悪が生じる旨を知らせて畏怖(イフ)心を起こさせ,自由な意思決定を妨げること。強迫による意思表示は取り消すことができ,強迫によって受けた損害は賠償を求めることができる。
→脅迫(2)
(3)〔心〕 不合理だと自覚しながらある観念や行為にとらわれ,抑制できないこと。
強迫する
きょうはく【強迫する】
coerce <a person> into <doing> .強迫観念 <suffer from> an obsession.
強迫神経症
きょうはくしんけいしょう キヤウ―シヤウ [0][7] 【強迫神経症】
神経症の一。自分で不合理だと思う考えや行為につきまとわれ,それを抑制することが困難な症状。
強迫行為
きょうはくこうい キヤウ―カウヰ [5] 【強迫行為】
自分でも無意味・不合理だと思いながら実行せずにはいられない行為。何度も手を洗う,戸締りを確認する,などはその例。
強迫観念
きょうはくかんねん キヤウ―クワン― [5] 【強迫観念】
馬鹿げているとわかっており,考えまいと思っても頭から払いのけることができない考え。
強運
きょううん【強運】
good luck.
強運
きょううん キヤウ― [0] 【強運】
運が強いこと。強い運勢。「―の人」
強酒
ごうしゅ ガウ― [1] 【強酒・豪酒】
たくさん酒を飲むこと。非常に酒に強いこと。また,そういう人。大酒。
強酸
きょうさん キヤウ― [0] 【強酸】
酸のうちで,水溶液中でほとんど完全に電離すると考えられるもの。塩酸・硝酸・硫酸・過塩素酸など。
強雨
きょうう キヤウ― [1] 【強雨】
強い雨。激しく降る雨。
強電
きょうでん キヤウ― [0] 【強電】
(1)工業などで使う大電流・高電圧・大電力のこと。
(2)電力エネルギーの伝送や,その機械的エネルギー・熱エネルギーへの変換を扱う電気工学の部門。
⇔弱電
強電解質
きょうでんかいしつ キヤウ― [5] 【強電解質】
溶液中で濃度に関係なく,常にほとんど完全に電離する物質。強酸・強塩基,それらの塩など。塩酸・水酸化ナトリウム・塩化ナトリウムなど。
強震
きょうしん キヤウ― [0] 【強震】
(1)強い地震動。
(2)震度 5 にあたる地震。壁に割れ目ができ,墓石が倒れ,煙突が破損する。
強震
きょうしん【強震】
a severe[violent]earthquake[shock].
強震計
きょうしんけい キヤウ― [0] 【強震計】
通常の地震計では指針が振り切れてしまうような大地震を記録できるように,特別に設計した地震計。
強面
こわもて コハ― [0] 【強面】
〔「こわおもて」の転〕
こわい顔で相手をおびやかすこと。また,強硬な態度に出ること。「―で交渉する」「―に出る」
強面
こわおもて コハ― 【強面】
きつく恐ろしい顔つき。「首を洗つて待つて居ろと片褄とつての―/歌舞伎・夢結蝶鳥追」
強靭
きょうじん キヤウ― [0] 【強靭】 (名・形動)[文]ナリ
強くしなやかで粘りのある・こと(さま)。「―な肉体」「―な神経」
[派生] ――さ(名)
強靭な
きょうじん【強靭な】
tough;→英和
tenacious.→英和
強風
きょうふう【強風】
a strong[high]wind.強風注意報 a strong-wind warning.
強風
きょうふう キヤウ― [0][3] 【強風】
(1)強い風。
(2)ビューフォート風力階級 7 の風。
→風力階級
強風雨
きょうふうう キヤウ― [3] 【強風雨】
強い風を伴った雨。
強飯
こわめし コハ― [0] 【強飯】
糯米(モチゴメ)を蒸籠(セイロ)で蒸した飯。祝儀用に小豆やささげを混ぜて赤飯とし,黒豆を混ぜて不祝儀用ともする。おこわ。蒸し飯。ごうはん。
強飯
ごうはん ガウ― [0] 【強飯】
(1)「こわめし(強飯)」に同じ。
(2)大きな椀に山盛りにした飯を無理に食べさせようとする行事。日光の輪王寺大本堂で四月二日に行われる修験道の儀式が有名。日光責め。強飯式。
強飯
こわいい コハイヒ 【強飯】
米を甑(コシキ)で蒸しためし。粘り気がなくかたい。「御粥・―めして/源氏(末摘花)」
強飯
こわい コハヒ 【強飯】
「こわいい(強飯)」の転。「是にあるほかひの―をくふか/咄本・私可多咄」
強麁風
ごうそふう ガウソ― 【強麁風】
世阿弥の能楽用語。九位(キユウイ)の下三位第二。強くて荒々しい芸。
→九位
弼
ひつ 【弼】
(1)律令制で,弾正台の次官。はじめ一名であったが,のちに大弼・少弼の二名になった。
(2)奈良時代,紫微中台の次官。
弽
ゆがけ [3] 【弓懸・弽】
弓を射るとき,指の保護のためにつける革製の手袋。弦弾(ツルハジ)き。ゆみかけ。
弓懸[図]
弾
たま [2] 【玉・珠・球・弾】
(1)球形のもの。
(ア)丸い形状のもの。また,丸い形状にしたもの。《玉》「目の―」「こんにゃく―」「毛糸の―」「うどん―」
(イ)特に,水滴・涙など球状のもの。《玉》「―の汗」「涙の―」「―の露」
(ウ)野球・ゴルフ・ビリヤードなどのボール。《球》「沈む―」「速い―を投げる」
(エ)(「弾丸」とも書く)鉄砲の弾丸。《弾》「―をこめる」
(オ)電球。《球》「―がきれる」(カ)眼鏡などのレンズ。《玉》「―がくもる」(キ)算盤(ソロバン)玉のこと。《玉・珠》「―を置く」(ク)睾丸(コウガン)。きんたま。《玉》「―を抜く」
(2)(「璧」とも書く)丸い形をした美しい宝石。《玉・珠》
(ア)みがいた鉱石や真珠など。「―をちりばめる」「竜の頸に五色にひかる―あり/竹取」
(イ)転じて,価値あるもの,すぐれたもの,いつくしむべきもの,などのたとえにいう語。「掌中の―」「―のような男の子」「艱難(カンナン)汝(ナンジ)を―にす」
(3)女性のこと。また,女性の美しさ。《玉》「美しき―を盗み親分に預け/洒落本・客者評判記」
(4)芸者や遊女など客商売の女性。《玉》「上―」
(5)人物。その人品や器量をうんぬんする時にいう語。あざけっていう場合にも用いる。《玉》「その役がつとまる―ではない」「あいつもいい―だぜ」
(6)計略・策略などの手段に用いる,人や金銭。「このにせ金を―に使うて/歌舞伎・韓人漢文」
(7)玉落ちに使う丸めた紙。
→玉落ち
(8)名詞の上に付けて接頭語的に用いる。《玉》
(ア)美しいもの,すぐれているものをほめていう。「―垣」「―くしげ」
(イ)球形のものである意を添える。「―砂利」「―ねぎ」
弾き
はじき [1] 【弾き】
(1)ばねじかけなどで,はじく装置・仕掛け。
(2)おはじき。
(3)俗にピストルをいう。
(4)嫌われること。つまはじきにされること。「娘に振りつけられ―にされた悔しんぼに/歌舞伎・梅雨小袖」
弾き出す
はじきだ・す [4][0] 【弾き出す】 (動サ五[四])
(1)はじいて外へ出す。「爪で―・す」
(2)仲間から追い出す。仲間はずれにする。「グループから―・される」
(3)〔もと,算盤(ソロバン)を用いて計算したところから〕
算出する。「利益はざっと一億円と―・された」
(4)やり繰りしてひねり出す。「宿泊費まではとても―・せない」
[可能] はじきだせる
弾き初め
ひきぞめ [0] 【弾(き)初め】
(1)新年になって初めて琴・三味線・ピアノなどを弾くこと。初(ハツ)弾き。[季]新年。《―の姉のかげなる妹かな/虚子》
(2)楽器を買って初めて弾くこと。
弾き将棋
はじきしょうぎ [4] 【弾き将棋】
将棋の駒を用いた遊戯の一。一方は歩を一方は大駒を九枚ずつ盤の端に並べ,交互に指で駒をはじき,先に相手の駒全部を盤から落とした方を勝ちとする。
弾き弓
はじきゆみ [3] 【弾き弓】
⇒だんぐう(弾弓)
弾き手
ひきて [0] 【弾(き)手】
琴・三味線・ピアノ・バイオリンなどを演奏する人。
弾き歌い
ひきうたい [0] 【弾(き)歌い】
歌唱と伴奏の分担をしないで,同一人が伴奏楽器を弾きつつ歌を歌うこと。
弾き流し
ひきながし [0] 【弾(き)流し】
歌舞伎の下座(ゲザ)の用語。幕開きや人物の出に唄入りや合方を用いた時,台詞(セリフ)が始まっても演奏を中断せず三味線だけは奏し続けること。
弾き流す
ひきなが・す [4] 【弾(き)流す】 (動サ五[四])
(1)三味線などを弾き,門付(カドヅケ)をして歩く。
(2)楽器を気軽に弾く。「ピアノを軽く―・す」
弾き澄ます
ひきすま・す 【弾き澄ます】 (動サ四)
琴などをみごとに弾く。「琴をぞ―・されたる/平家 6」
弾き熟す
ひきこな・す [4] 【弾き熟す】 (動サ五[四])
楽器を思う通りに弾く。自由に弾く。「難曲を―・す」
[可能] ひきこなせる
弾き物
ひきもの [0] 【弾(き)物】
絃をはじいて音を出す楽器。箏(ソウ)・琴・琵琶(ビワ)など。吹き物・打ち物などに対していう。
弾き語り
ひきがたり [0] 【弾(き)語り】
(1)浄瑠璃などの語り物音楽で,同一人が伴奏楽器を弾きつつ語ること。
(2)ギターやピアノを弾きながら歌ったり,語ったりすること。
弾き豆
はじきまめ [3] 【弾き豆】
「弾け豆」に同じ。
弾き音
はじきおん [3] 【弾き音】
〔flap〕
ふるえ音の一種で,舌が,弾くようにあるいはたたくように一回だけふるえるような調音。日本語のラ行子音のうち,「アラ」「イロ」など母音間のものが典型的。
弾き鳴らす
ひきなら・す [4] 【弾(き)鳴らす】 (動サ五[四])
楽器を弾いて鳴らす。演奏する。「ギターを―・す」
弾く
ひ・く [0] 【弾く】 (動カ五[四])
〔「引く」と同源〕
弦楽器や鍵盤楽器を鳴らす。かなでる。「琴を―・く」「バイオリンを―・く」「ピアノを―・く」
[可能] ひける
[慣用] 三味線を―
弾く
はじ・く [2] 【弾く】
■一■ (動カ五[四])
(1)(ばねなど,たわんだものがはね返る力で)はねかえす。「おはじきを―・く」「茶碗を―・くと澄んだ音がした」
(2)指先で弦を打って糸を振動させる。つまびく。「ギターの弦を―・く」
(3)表面ではね返して寄せつけない。はねのける。「ピストルのたまを―・く」「水を―・く」「インクを―・く」
(4)算盤(ソロバン)を使って計算する。また,何らかの方法で計算してある数値を見込む。「そろばんを―・く」「利益をコンピューターで―・く」
[可能] はじける
■二■ (動カ下二)
⇒はじける
弾く
ひく【弾く】
play <the piano,a sonata on the piano> .→英和
弾く
はじく【弾く】
(1)[指で]flip;→英和
fillip;→英和
snap.→英和
(2)[水などを]repel;→英和
shed <water> .→英和
弾ける
はじ・ける [3] 【弾ける】 (動カ下一)[文]カ下二 はじ・く
(1)中身が膨張して割れる。また,植物の実が熟して殻などが割れる。はぜる。「さやが―・ける」
(2)勢いよく飛び散る。また,音などが急に起こる。「―・けるような笑い声」
(3)成熟して練れる。世なれる。「―・けた商人風の/歌行灯(鏡花)」
弾ける
はじける【弾ける】
pop;→英和
spring (板などが).→英和
弾け豆
はじけまめ [3] 【弾け豆】
煎(イ)って弾けさせた豆。転じて,ソラマメの別称。はじきまめ。
弾け飛ぶ
はじけと・ぶ [0][4] 【弾け飛ぶ】 (動バ五[四])
はじけて飛ぶ。はじけたように飛ぶ。また,はじけてなくなる。「雹(ヒヨウ)が路面に―・ぶ」「年来の夢が―・んだ」
弾じる
だん・じる [3][0] 【弾じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「弾ずる」の上一段化〕
「弾ずる」に同じ。「琴を―・じる」
弾ずる
だん・ずる [3][0] 【弾ずる】 (動サ変)[文]サ変 だん・ず
(1)弦をはじいて音を出す。弦楽器を演奏する。弾じる。「琵琶(ビワ)を―・ずる」
(2)人の不正や罪を責めただす。「不品行あれば,着々其罪を―・じて/当世書生気質(逍遥)」
弾ます
はずま・す ハヅマス [0] 【弾ます】
■一■ (動サ五[四])
(1)はずむようにする。「ボールを―・す」
(2)(息などを)荒くさせる。「息を―・す」「胸を―・す」
■二■ (動サ下二)
⇒はずませる
弾ませる
はずま・せる ハヅマセル [0] 【弾ませる】 (動サ下一)[文]サ下二 はづま・す
「弾ます」に同じ。「息を―・せる」
弾み
はずみ ハヅミ [0] 【弾み・勢み】
(1)はずむこと。はねかえること。「―のいいボール」
(2)事が進行してゆくうちについた勢い・調子。「話に―がつく」
(3)ある事がきっかけとなって次の事が起こること。「事の―でつい引き受けてしまった」「よろけた―に破れた」
(4)金品をはずむこと。奮発すること。「衣類寝道具かずかずの―/浮世草子・一代女 5」
弾み
はずみ【弾み】
(1)[はね返り]a bound;→英和
momentum (惰力);→英和
a stimulus (刺激).→英和
(2)[機会]a chance.→英和
どうした〜か by some chance.〜がつく gather momentum;be stimulated <by> .
時の〜で on the spur of the moment.→英和
…しようとする〜に just as one is trying[going]to do.
弾み車
はずみぐるま ハヅミ― [4] 【弾み車】
はずみを利用し,回転を持続させ,回転の速さを滑らかにするため回転軸に取り付ける大きく重い車。勢車。フライホイール。
弾む
はず・む ハヅム [0] 【弾む】 (動マ五[四])
□一□(自動詞)
(1)弾力のある物体が物にぶつかってはねかえる。「このボールはよく―・む」
(2)喜びや運動のため,呼吸や鼓動が激しくなる。また,うれしくて気持ちがうきうきする。「息が―・む」「電話の声が―・んでいた」「胸が―・む」「心が―・む」
(3)調子よく進む。勢いづく。「久しぶりの再会に話が―・んだ」
□二□(他動詞)
気前よく多額の金を他人のために出す。「チップを―・む」「祝儀を―・む」
弾む
はずむ【弾む】
(1)[はねる]bounce;→英和
bound.→英和
(2)[調子づく]become lively;cheer up.(3)[息が] <人が主語> gasp;→英和
be out of breath.
弾丸
だんがん【弾丸】
a bullet;→英和
a shell (砲弾).→英和
‖弾丸列車 a superexpress (train);a bullet train.
弾丸
だんがん [0] 【弾丸】
(1)鉄砲・大砲などで打ち出すたま。
(2)古代中国で,小鳥などを捕らえるのに用いたはじき弓のたま。
(3)狭い土地のたとえ。
→弾丸黒子(コクシ)の地
(4)非常に速いもののたとえ。「褐色の―(=黒人ノ短距離走者ノコト)」
弾丸列車
だんがんれっしゃ [5] 【弾丸列車】
弾丸のように非常に速い列車。1938年(昭和13)東京・下関間を九時間で走る鉄道計画が唱えられた時に用いられた。
弾丸道路
だんがんどうろ [5] 【弾丸道路】
高速自動車道の称。昭和20年代に用いられた語。
弾丸黒子の地
だんがんこくしのち 【弾丸黒子の地】
弾丸やほくろのようなきわめて狭い土地。弾丸黒子。弾丸。
弾倉
だんそう [0] 【弾倉】
機関銃・連発銃などで,補充用の弾丸をこめておく部分。
弾傷
たまきず [2] 【弾傷】
銃砲の弾丸によってうけた傷。
弾冠
だんかん [0] 【弾冠】
〔今までつかわずにいた冠のちりをはじき落とす意〕
官途につく用意をすること。
弾初め
ひきぞめ [0] 【弾(き)初め】
(1)新年になって初めて琴・三味線・ピアノなどを弾くこと。初(ハツ)弾き。[季]新年。《―の姉のかげなる妹かな/虚子》
(2)楽器を買って初めて弾くこと。
弾創
だんそう [0] 【弾創】
銃弾またはその破片による傷。
弾力
だんりょく【弾力(性)】
elasticity;flexibility;spring.→英和
〜のある elastic;→英和
flexible <rules> ;→英和
springy.→英和
〜がなくなる lose <its> spring.→英和
弾力
だんりょく [0][1] 【弾力】
(1)外力を加えられ変形した物体が,外力に抗して元の形に戻ろうとする力。はねかえす力。はずむ力。
(2)融通のきくこと。受容力。「―をもたせて計画を練る」
弾力性
だんりょくせい [0] 【弾力性】
(1)物体のもつ弾力の性質。「―に富む」
(2)変化に適応できる性質。融通に富む性質。「―のある政策」
(3)価格や所得の変化に対して需要量や供給量がどれだけ変化するかを測る指標。
弾力的
だんりょくてき [0] 【弾力的】 (形動)
状況に応じて柔軟に対応するさま。「規則を―に運用する」
弾劾
だんがい [0] 【弾劾】 (名)スル
(1)不正や罪過をあばき,責任を追及すること。「腐敗した政治を―する」
(2)身分保障された官職にある者を,義務違反や非行などの事由で,国会の訴追によって罷免し,処罰する手続き。現行法では裁判官と人事官の弾劾制度がある。
→弾劾裁判所
弾劾する
だんがい【弾劾する】
impeach;→英和
denounce;→英和
accuse.→英和
‖弾効案 an impeachment motion.弾劾裁判所 a Court of Impeachment.
弾劾主義
だんがいしゅぎ [5] 【弾劾主義】
刑事訴訟手続き上の方式の一。職権によってではなく,原告など,裁判所以外の者の訴えをまって訴訟を開始する主義。
⇔糾問主義
弾劾裁判所
だんがいさいばんしょ [0][9] 【弾劾裁判所】
裁判官訴追委員会により罷免の訴追を受けた裁判官を裁判するために,国会内に設けられた裁判所。衆参両議院の各七名の裁判員により構成される。裁判官弾劾裁判所。
弾呵
だんか [1] 【弾呵・弾訶】
〔仏〕 小乗の教えにとどまっているのを叱ること。
弾圧
だんあつ [0] 【弾圧】 (名)スル
権力者が反対勢力を,警察,軍隊などを使って強制的に鎮圧または妨害すること。「反政府運動を―する」
弾圧
だんあつ【弾圧】
suppression.〜する[を加える]suppress <a strike> ;→英和
bring pressure <upon a person> .〜的 oppressive.→英和
弾奏
だんそう [0] 【弾奏】 (名)スル
(1)弦楽器を演奏すること。「琴を―する」
(2)弾劾して上奏すること。奏弾。
弾奏する
だんそう【弾奏する】
play <the piano> .→英和
弾子
だんし [1] 【弾子】
榴散弾(リユウサンダン)などに充填(ジユウテン)する多数の小さい弾丸。炸裂と同時に飛散し,人員を殺傷する。
弾崎
はじきざき 【弾崎】
新潟県両津市,佐渡島北端の岬。海食崖が発達し,岩場にイワユリが咲く。弾埼灯台がある。
弾左衛門
だんざえもん ダンザヱモン 【弾左衛門】
江戸時代,江戸に居住して関八州および伊豆・甲斐・駿河・陸奥の一部に勢力を及ぼした,えた・非人の総取締。歴代この名を襲名した。
弾帯
だんたい [0] 【弾帯】
(1)弾丸の底部にはめ合わされた銅などの帯。銃腔に刻まれた旋条とかみ合い,弾丸に回転を与える。
(2)銃弾を一列に並べて装着してあるベルト。
弾幕
だんまく [0][1] 【弾幕】
多くの弾丸が幕のようにすき間なく飛んでくること。「―をぬって走る」「―射撃」
弾幕
だんまく【弾幕】
<put up> a barrage.→英和
弾弓
だんきゅう [0] 【弾弓】
(1)「綿(ワタ)打ち弓」に同じ。
(2)「だんぐう(弾弓)」に同じ。
弾弓
だんぐう [0] 【弾弓】
古代,矢のかわりに小石や粘土をはじいた弓。小鳥を撃つなど,猟具として使われた。だんぐ。だんきゅう。はじき弓。
弾性
だんせい [0] 【弾性】
物体に外から力を加えれば変形し,その力を取り除けば元の形に戻ろうとする性質。体積に関する体積弾性と,形に関する形状弾性とに区別される。
→塑性
弾性の法則
だんせいのほうそく 【弾性の法則】
⇒フックの法則(ホウソク)
弾性エネルギー
だんせいエネルギー [6] 【弾性―】
変形した弾性体の中に蓄えられているエネルギー。
弾性ゴム
だんせいゴム [5] 【弾性―】
天然の生ゴムに加硫して,強度・弾性を補ったゴム。
弾性ゴム
だんせい【弾性ゴム】
elastic gum.⇒弾力.
弾性体
だんせいたい [0] 【弾性体】
弾性を示す物体。弾性限界内の力が及んでいる物体。特にゴムのように弾性限界の大きな物質から成る物体をいう場合もある。
弾性力
だんせいりょく [3] 【弾性力】
〔物〕 弾性体が外力によって変形するとき,弾性に基づいて生ずる力。弾力。
弾性変形
だんせいへんけい [5] 【弾性変形】
弾性限界内で起こる物質の変形。
弾性外交
だんせいがいこう [5] 【弾性外交】
1980年代後半から台湾が推進している柔軟な外交戦略。台湾の承認,中国との国交断絶などを条件にすることなく,実質的な外交関係を強化しようとするもの。
弾性振動
だんせいしんどう [5] 【弾性振動】
弦・膜・棒・板などの弾性体に生ずる,応力を復元力とした振動。
弾性波
だんせいは [3] 【弾性波】
弾性体中を伝わる弾性振動。音波・地震波など。体積変動の伝播する縦波とずれ変動の伝播する横波とが相伴って現れ,縦波のほうが約 3 の平方根倍速く伝わる。空気中や水中を伝わる音波は弾性波の縦波である。
弾性率
だんせいりつ [3] 【弾性率】
弾性限界内で,応力をひずみで割った値。ヤング率・剛性率などがある。
弾性組織
だんせいそしき [5] 【弾性組織】
弾性繊維を多く含み弾力性に富む組織。動脈・弾性軟骨中に存在する。
弾性繊維
だんせいせんい [5] 【弾性繊維】
動物の結合組織の基質に含まれるタンパク質性繊維の一。弾力に富み,酸・アルカリに抵抗が強い。肺に多くあってその伸縮に関与し,また動脈の血管壁や軟骨に多い。
弾性衝突
だんせいしょうとつ [5] 【弾性衝突】
衝突の前後で物体の力学的エネルギーの和が変化しない衝突。
弾性限度
だんせいげんど [5] 【弾性限度】
⇒弾性限界(ダンセイゲンカイ)
弾性限界
だんせいげんかい [5] 【弾性限界】
物体,特に,固体に力が加えられて変形する時,ある大きさより小さい力が加えられた場合には,力を除くともとに戻るが,それよりも大きい力の場合には,力を除いてももとに戻らなくなるその限界の力の大きさ。弾性限度。弾性極限。
弾手
ひきて【弾手】
a player.→英和
弾手
ひきて [0] 【弾(き)手】
琴・三味線・ピアノ・バイオリンなどを演奏する人。
弾指
だんし [1] 【弾指】 (名)スル
〔「たんじ」とも〕
(1)〔仏〕 親指と人差し指をはじいて,音を出すこと。インドの習俗に始まる。
(ア)許諾・歓喜・警告・告知などの場合に行う。「な泣きそ,とこしらへて―してのたまひける/著聞 13」
(イ)禅宗で,便所を出たあとなどに不浄を払うために指をはじくこと。不浄弾指。
(2)〔仏〕 きわめて短い時間。二十瞬に相当する。弾指頃(ダンシキヨウ)。
(3)非難・排斥すること。つまはじき。指弾。「彼が其浮薄遊惰を悪(ニク)んで以て之れを―せざる者なし/世路日記(香水)」
弾指の間
だんしのかん 【弾指の間】
〔「弾指のあいだ」とも〕
「弾指頃(ダンシキヨウ)」に同じ。「一―坐禅して/沙石 10」
弾指頃
だんしきょう [0] 【弾指頃】
指をはじく間。きわめて短い間。弾指の間。「三過門間の老病死,一―去来今とも,かやうの事をや申すべき/太平記 30」
弾機
ばね [1] 【発条・弾機】
〔「はね(跳)」の転〕
(1)鋼など素材の弾性を利用して,衝撃や振動を緩和したり,エネルギーをたくわえて動力に利用したりするのに用いるものの総称。形状によって,コイルばね・渦巻ばね・板ばねなどに分ける。スプリング。
(2)足や腰の弾力性。「足の―が強い」
(3)ある行動や結果を導くきっかけとなるもの。「住民運動が―となって基地が撤去された」
弾機
だんき [1] 【弾機】
ばね。また,ぜんまい。
弾歌い
ひきうたい [0] 【弾(き)歌い】
歌唱と伴奏の分担をしないで,同一人が伴奏楽器を弾きつつ歌を歌うこと。
弾正
だんじょう [1] 【弾正】
(1)「弾正台」の略。
(2)弾正台の役人の総称。
弾正台
ただすつかさ 【弾正台】
〔糺(タダ)す司(ツカサ)の意〕
⇒だんじょうだい(弾正台)
弾正台
だんじょうだい [0] 【弾正台】
(1)律令制で,京内の風俗粛正・犯罪取り締まりを行なった警察機関。九世紀初め検非違使(ケビイシ)の設置により形骸化した。ただすつかさ。
(2)1869年(明治2)に設置された警察機関。翌々年廃止。
弾流し
ひきながし [0] 【弾(き)流し】
歌舞伎の下座(ゲザ)の用語。幕開きや人物の出に唄入りや合方を用いた時,台詞(セリフ)が始まっても演奏を中断せず三味線だけは奏し続けること。
弾流す
ひきなが・す [4] 【弾(き)流す】 (動サ五[四])
(1)三味線などを弾き,門付(カドヅケ)をして歩く。
(2)楽器を気軽に弾く。「ピアノを軽く―・す」
弾物
ひきもの [0] 【弾(き)物】
絃をはじいて音を出す楽器。箏(ソウ)・琴・琵琶(ビワ)など。吹き物・打ち物などに対していう。
弾琴
だんきん [0] 【弾琴】
琴をかなでること。琴をひくこと。
弾痕
だんこん【弾痕】
a bullet mark.
弾痕
だんこん [0] 【弾痕】
銃砲の弾丸の当たったあと。
弾着
だんちゃく [0] 【弾着】
発射した禅丸が落下到達すること。着弾。
弾着点
だんちゃくてん [4] 【弾着点】
発射した弾丸が落下する地点。
弾着距離
だんちゃくきょり [5] 【弾着距離】
(1)弾丸の発射地点から到着地点までの距離。
(2)銃砲の最大到達距離。着弾距離。
弾碁
たぎ [1] 【弾碁】
「たんぎ(弾碁)」の撥音「ん」の無表記。
弾碁
たんぎ [1] 【弾碁】
〔「だんぎ」とも〕
昔の遊戯の一種。中高の盤に二人が向き合って座り,各六個または八個の黒白の石を指ではじき,相手の石に当てればそれを取り,失敗すれば取られると定め,石のなくなった方が負けとするもの。いしはじき。たぎ。
弾碁[図]
弾籠め
たまごめ [4][3] 【弾込め・弾籠め】 (名)スル
銃砲に弾丸をこめること。「猟銃に―する」
弾糸
だんし [1] 【弾糸】
(1)琴・箏・三味線などの弦を弾じること。「よりて詩酒の宴を設け,―飲楽す/万葉(三九六一左注)」
(2)〔生〕 胞子を胞子嚢(ノウ)からはじき出す糸状構造。トクサ類では胞子に付着し,また苔類では胞子嚢(ノウ)内で胞子と遊離して混在。乾燥すると伸びて胞子をはじき飛ばし散布を助ける。
弾糸吹竹
だんしすいちく [1][0] 【弾糸吹竹】
琴などをひいたり,笛などをふいたりすること。音曲を楽しむこと。
弾糾
だんきゅう [0] 【弾糾】 (名)スル
〔「たんきゅう」とも〕
くわしく調べ内容をただすこと。糾弾。「糞肥の元質を―し/新聞雑誌 45」
弾薬
だんやく【弾薬(一発)】
(a round of) ammunition.→英和
弾薬庫 a (powder) magazine.
弾薬
だんやく [0] 【弾薬】
弾丸と火薬。また,弾丸と発射薬。「―庫」
弾薬
たまぐすり [3] 【弾薬・玉薬】
銃砲弾の発射に用いる火薬。
弾薬盒
だんやくごう [4] 【弾薬盒】
携帯弾薬を入れて腰につける皮製の箱。
弾訶
だんか [1] 【弾呵・弾訶】
〔仏〕 小乗の教えにとどまっているのを叱ること。
弾詞
だんし [0] 【弾詞】
中国で,明・清代以降江蘇・浙江(セツコウ)地方を中心に行われる語り物。三弦・琵琶の伴奏により,一〜三人で弾唱される。
弾語り
ひきがたり [0] 【弾(き)語り】
(1)浄瑠璃などの語り物音楽で,同一人が伴奏楽器を弾きつつ語ること。
(2)ギターやピアノを弾きながら歌ったり,語ったりすること。
弾込め
たまごめ [4][3] 【弾込め・弾籠め】 (名)スル
銃砲に弾丸をこめること。「猟銃に―する」
弾道
だんどう【弾道】
a trajectory;→英和
a line of fire.大陸間(中距離)弾道弾 an intercontinental (intermediate-range) ballistic missile <ICBM,(IRBM)> .
弾道
だんどう [0] 【弾道】
発射された弾丸が空中に描く曲線。
弾道トランジスタ
だんどうトランジスタ [8] 【弾道―】
トランジスタの一種。コレクター部分を特殊な多層構造とすることにより高速化をはかったもので,常温でも超伝導応用のジョセフソン素子なみの高速化が実現できるほか,100ギガヘルツを超す高周波の増幅が可能。バリスティック-トランジスタ。弾道電子トランジスタ。
弾道学
だんどうがく [3] 【弾道学】
弾丸の飛行曲線,射程などを研究する学問。
弾道弾
だんどうだん [3][0] 【弾道弾】
ロケットで高高度に打ち上げ,目標に落下させるミサイル。飛翔(ヒシヨウ)経路が,大砲の弾道曲線に近いのでいう。飛翔距離により,ICBM ・ IRBM ・ MRBM などに分類される。弾道型ミサイル。
→巡航(ジユンコウ)ミサイル
弾除け
たまよけ [0][4] 【弾除け】
弾丸を防ぐもの。防弾具。
弾雨
だんう [1] 【弾雨】
雨のように盛んに飛んで来る弾丸。弾丸の雨。「砲煙―」
弾頭
だんとう [0] 【弾頭】
砲弾・ミサイルの先端の部分。「核―」
弾頭
だんとう【弾頭】
a warhead.→英和
核弾頭 an atomic[a nuclear]warhead.
弾鳴らす
ひきなら・す [4] 【弾(き)鳴らす】 (動サ五[四])
楽器を弾いて鳴らす。演奏する。「ギターを―・す」
彊弩
きょうど キヤウ― [1] 【強弩・彊弩】
力の強いいしゆみ。
彊毅
きょうき キヤウ― [1] 【強毅・彊毅】 (名・形動)[文]ナリ
意志が強いこと。精神が不屈であること。また,そのさま。「其民亦倹樸―にして豪爽不屈の気あり/明六雑誌 3」
彎入
わんにゅう [0] 【湾入・彎入】 (名)スル
海や湖が弓形に陸地に入り込んでいること。
彎屈
わんくつ [0] 【湾屈・彎屈】 (名)スル
曲がりかがまっていること。
彎曲
わんきょく [0] 【湾曲・彎曲】 (名)スル
弓形に曲がること。「―している海岸線」
彎月
わんげつ [1] 【彎月】
(1)弓張り月。
(2)陣立ての一。兵を{(1)}の形に配置するもの。
彐頭
けいがしら [3] 【彐頭・彑頭】
漢字の頭(カシラ)の一。「�」「彙」の「彐」「彑」の部分。
彑頭
けいがしら [3] 【彐頭・彑頭】
漢字の頭(カシラ)の一。「�」「彙」の「彐」「彑」の部分。
当
あて【当】
(1)[目的]an aim[object,end].→英和
(2)[期待]hopes;expectations.(3)[信頼]reliance;→英和
confidence.→英和
(4)[手がかり]a clue;→英和
a trace.→英和
〜が外れる be disappointed.〜にする expect;→英和
hope <for> ;→英和
depend[rely] <on> ;→英和
trust.→英和
〜になる(ならない) (un)reliable;→英和
(un)trustworthy.→英和
〜のない(もなく) aimless(ly).→英和
当
あだて 【当】
(1)めあて。あてど。「今で請け出す―はなし/浄瑠璃・氷の朔日(上)」
(2)手段。てだて。よすが。「傍に拡げし書付に,主をはごくむ―とあるが/浄瑠璃・富士見西行」
当
とう タウ [1] 【当】
(1)道理にかなっていること。「―を得た答え」
(2)「当の…」の形で連体詞として用いる。
→当の
(3)〔仏〕「当来」の略。未来のこと。
(4)名詞の上に付いて,「この」「その」「私どもの」,また,「現在の」「今話題にしている」などの意を表す。「―劇場」「―案件」
当たって
あたって 【当(た)って】 (連語)
(「…に当たって」の形で)…するその時に。…に際して。あたり。「出発に―」
→あたる
当たって砕(クダ)けよ
当たって砕(クダ)けよ
成功するか失敗するかは分からないが,とにかく決行してみよ。
当たらず障(サワ)らず
当たらず障(サワ)らず
どこにもさし障りがないように,どっちつかずであるさま。「―の返事」
当たらず障らず
あたらずさわらず 【当たらず障らず】 (連語)
⇒「当たる」の句項目
当たらない
あたらない【当たらない】
do not deserve <punishment,to be punished> .
当たらない
あたら∘ない 【当たらない】 (連語)
(「…するには当たらない」の形で)…する必要がない。…するのは適当でない。あたらぬ。「驚くには―∘ない」
→あたる
当たり
あたり [0] 【当(た)り・中り】
■一■ (名)
(1)あたること。命中。
⇔はずれ
(2)あたること。ぶつかること。「立ち合いの―が強い」
(3)成功すること。物事がうまくいくこと。「今度の芝居は大―だ」
(4)人に接する態度。応対。扱い。「―の柔らかい人」
(5)見当。手がかり。「犯人の―をつける」
(6)野球で,打撃。また,打撃の好不調。「三・四番に―が出る」「鋭い―」
(7)釣りで,魚がえさをつつくこと。また,それが浮きや竿先や手に伝わる感触。魚信。「今日は全然―がない」
(8)囲碁で,あと一手で石が取られる形になること。「―をかける」
(9)くじなどに当たること。
⇔はずれ
(10)飲食物や暑さなどによって,健康が害されること。多く他の語と複合して用いられる。「暑気―」「食―」
(11)果物などの傷や腐ったところ。「―のある桃/滑稽本・浮世風呂 4」
(12)しかえし。復讐(フクシユウ)。「さきに行綱に謀られたる―とぞいひける/宇治拾遺 5」
■二■ (接尾)
「一」または単位を表す語に付いて,「…につき」「…に対して」の意を表す。「一人―三枚ずつ配る」「一日―の生産高」「キロ―八〇〇円」
当たりめ
あたりめ [0] 【当(た)りめ】
するめの忌み詞。「する」をきらっていう。
当たり前
あたりまえ [0] 【当(た)り前】 (名・形動)[文]ナリ
〔「当然」の当て字「当前」を訓読みした語〕
(1)だれが考えてもそうであるべきだと思うこと。当然なこと。また,そのさま。「困っている人を助けるのは―のこと」
(2)普通と変わっていない・こと(さま)。世間なみ。なみ。「―の人間」「―にやっていたのでは成功しない」
当たり合ひ
あたりあい 【当たり合ひ】
(1)ありあわせ。ありあい。「―の枕引きよせ大鼾(オオイビキ)して/浮世草子・俗つれ�� 1」
(2)ぶつかり合うこと。衝突。「きつと仕候申分抔にては―に成て,安き事も直らぬもの也/葉隠」
当たり外れ
あたりはずれ [0] 【当(た)り外れ】
(くじなどで)当たることとはずれること。また,物事がうまくいくことと,いかないこと。「―のない堅い商売」
当たり屋
あたりや [0] 【当(た)り屋】
(1)相場やばくちなどでよく利益を得る人。よく当たる人。
(2)野球で,ある時期好調で,よく安打を打つ人。
(3)故意に自動車にぶつかって,治療費などをおどし取る人。
(4)〔ひげを「する」という語を忌んで「あたる」といったことから〕
床屋のこと。
当たり年
あたりどし [0][3] 【当(た)り年】
(1)ある農作物や果物などの収穫の多い年。「ミカンの―」
(2)物事が順調にいき,幸運に恵まれた年。
当たり役
あたりやく [0] 【当(た)り役】
俳優の演じる役のうち,特に評判をとった役。
当たり散らす
あたりちら・す [5] 【当(た)り散らす】 (動サ五[四])
不満・不愉快な気持ちから,まわりの人や物に対して,荒々しく振る舞う。八つ当たりする。「家族に―・す」
当たり日
あたりび 【当たり日】
ちょうどそれに該当する日。「わらはやみをして,―に侍りつれば/大鏡(序)」
当たり木
あたりぎ [3] 【当(た)り木】
すりこ木の忌み詞。「すり」をきらっていう。
当たり棒
あたりぼう [0] 【当(た)り棒】
すりこ木の忌み詞。「すり」をきらっていう。当たり木。
当たり物
あたりもの [0] 【当(た)り物】
(1)予想以上に成功したもの。
(2)食中毒を起こした食物。
当たり狂言
あたりきょうげん [4] 【当(た)り狂言】
評判がよく,客の入りのよい芝居。
当たり箱
あたりばこ [0][3] 【当(た)り箱】
硯箱(スズリバコ)の忌み詞。「すり」をきらっていう。
当たり籤
あたりくじ [3][0] 【当(た)り籤】
賞金・賞品などの当たったくじ。
当たり胡麻
あたりごま [0][3] 【当(た)り胡麻】
炒(イ)りゴマを油が出るまでよくすりつぶしたもの。
当たり芸
あたりげい [3][0] 【当(た)り芸】
俳優などの,好評を得た芸。
当たり身
あたりみ [4] 【当(た)り身】
擂(ス)り身の忌み詞。「すり」をきらっていう。
当たり鉢
あたりばち [3][0] 【当(た)り鉢】
すり鉢の忌み詞。「すり」をきらっていう。
当たり鉦
あたりがね [0][3] 【当(た)り鉦】
摺鉦(スリガネ)の忌み詞。「すり」をきらって言い替えた語。ちゃんぎり。
当たり障り
あたりさわり [0] 【当(た)り障り】
(1)他に悪い影響を及ぼす事柄。さしさわり。「―のない話題を選ぶ」
(2)当たり散らすこと。また,その言葉。「子どもが悪いゆゑなほ��ふさぎ―を言ふ/洒落本・玉の幉」
当たる
あた・る [0] 【当(た)る・中る】 (動ラ五[四])
(1)動いていった物が,他の物に勢いよく接触する。ぶつかる。《当》「ボールが壁に―・ってはね返る」「雨が強く―・る」
(2)投げたり撃ったりした物が,ねらったとおりの所に行く。うまく命中する。
⇔はずれる
《当・中》「矢が的に―・る」
(3)光・雨・風などの作用を受ける。《当》「一日中太陽の―・らない部屋」「雨が―・らないように,シートでおおう」「たき火に―・って体をあたためる」
(4)物や体の一部に他の物が強く接触し,その結果,傷が生じたり痛みなどを感じたりする。《当》「何か硬いものが足に―・る」「この靴はかかとの所が―・って痛い」「この桃は少し―・って黒くなっている」
(5)くじ引きなどで,賞を得ることに決まる。⇔はずれる。《当・中》「宝くじで一等に―・った」
(6)予測・判断が現実とぴったり合う。
⇔はずれる
(ア)予測・推測が的中する。《当》「最近の天気予報はさっぱり―・らない」「山が―・る」
(イ)ある判断・評価が現実に合致する。「その非難は―・らない」
(7)興行・商売・事業などが多くの客から人気を博する。成功する。《当》「今度の芝居は―・った」
(8)果物(クダモノ)などの作柄が良く美味である。《当》「ことしはミカンが―・った」
(9)(普通,仮名で書く)害となるものによって体などが損なわれる。「フグに―・って死ぬ」
(10)人が相手や物事に立ち向かう。《当》
(ア)手ごわい相手に立ち向かう。「命がけで敵に―・る」
(イ)むずかしい物事の解決に取り組む。「社内一丸となって難局に―・る」
(ウ)周囲にいる責任のない人に対して,怒りを発散したりひどい仕打ちを加えたりする。「むしゃくしゃして,犬にまで―・る」
(11)人や物にじかに接して確かめる。調べる。《当》「直接本人に―・って確かめてください」「あっちこち心当たりを―・ってみる」「出典に―・る」「辞書に―・る」
(12)何人かの中で,ある特定の人に仕事や課題が割り振られる。《当》「むずかしい問題が―・って困った」「掃除当番に―・る」
(13)その仕事に従事する。《当》「この度,会長の任に―・ることになりました」「警護に―・る」「診察に―・った医師」
(14)(「…は…にあたる」の形で)…に相当する。該当する。《当》「一フィートはほぼ一尺に―・る」
(15)(「…にあたり」「…にあたって」の形で,名詞や動詞連体形やサ変動詞の語幹を受けて)重大な節目(フシメ)となるような事柄に際して。《当》「年頭に―・り,ひと言ご挨拶を申し上げます」「会の発足に―・って…」
(16)(「…するには当たらない」の形で動詞を受けて)…する必要はない。《当》「そんなこと少しも驚くには―・らない」
(17)野球で,よくヒットやホームランを打つ。《当》「あのチームは全員よく―・っている」
(18)(「つぎがあたる」の形で)布の穴につぎが施される。「つぎの―・ったシャツ」
(19)麻雀で,その牌(パイ)であがりになる。
(20)
(ア)
〔身代(シンダイ)を「する(擦る)」に通じるのをきらって〕
「(墨を)磨(ス)る」の忌み詞。
(イ)江戸語・東京語では「(ひげを)剃(ソ)る」を「する」というので,「剃る」の忌み詞。「ひげを―・る」
〔「当てる」に対する自動詞〕
[可能] あたれる
[慣用] 事に―・山が―
当たるも八卦(ハツケ)当たらぬも八卦
当たるも八卦(ハツケ)当たらぬも八卦
占いは的中することもあるし,外れることもある。
当たるを幸(サイワ)い
当たるを幸(サイワ)い
手当たり次第に。「―薙(ナ)ぎ倒す」
当って
あたって 【当(た)って】 (連語)
(「…に当たって」の形で)…するその時に。…に際して。あたり。「出発に―」
→あたる
当つ
あ・つ 【当つ・充つ・宛つ】 (動タ下二)
⇒あてる
当て
あて [0] 【当て・宛て】
■一■ (名)
(1)めあて。目的。「―もなくさまよう」
(2)みこみ。めあて。「解決の―がある」「金策の―がつく」「捜索の―がない」
(3)たより。期待。「人の援助を―にする」「―がはずれる」
(4)他の語と複合して用いられる。
(ア)体・衣類などを保護し補強するため,あてるもの。「肩―」「ひじ―」
(イ)うちつけること。「―身」「鞘(サヤ)―」
(5)〔近畿地方で〕
酒のつまみ。
■二■ (接尾)
(1)数量を表す名詞に付いて,…あたり,…について,の意を表す。「ひとり―三つずつ」
(2)人・団体や場所などを表す名詞に付いて,送り先・届け先などを表す。《宛》「返事は私―にください」「会社―」
当てずっぽう
あてずっぽう【当てずっぽう】
a guess;→英和
guesswork.→英和
〜な[の]random;→英和
haphazard.→英和
〜に[で]at random;by[at a]guess.〜を言う guess <at> .
当てずっぽう
あてずっぽう [0] 【当てずっぽう】 (名・形動)
いいかげんな推量で事を行う・こと(さま)。あてずっぽ。あてすっぽ。「―に答える」
当てっこ
あてっこ【当てっこ】
⇒当て物.
当てっこ
あてっこ [0] 【当てっこ】 (名)スル
(1)物の名や数などを予想し合うこと。「いくつあるか―しよう」
(2)石などを投げて命中するかどうかを競うこと。また,その遊び。
当てられる
あてられる【当てられる】
(1)[中毒する]suffer <from> ;→英和
be poisoned <by> ;be annoyed.(2)[教師に]be called upon <to answer> .
当てられる
あて∘られる 【当てられる】 (連語)
(1)男女の仲の良さを見せつけられる。「新婚夫婦に―∘られる」
(2)害を与えられる。体にさわる。「毒気に―∘られる」
〔普通仮名書き〕
当てる
あてる【当てる】
(1)[ぶっつける]hit;→英和
strike.→英和
(2)[命中させる]hit;win a prize in a lottery (くじで).→英和
(3)[教師が]call upon <a pupil to read> .
(4)[推測](make a,give a) guess.→英和
(5)[あてがう]apply;→英和
put on.(6)[さらす]expose <to> .→英和
(7)[成功]succeed;→英和
(make a) hit;be a success.→英和
(8)[充当・割当]assign;→英和
allot;→英和
set aside (とっておく).
(9)[宛てる]address;→英和
direct <a letter to a person> .→英和
当てる
あ・てる [0] 【当てる・中てる・充てる・宛てる】 (動タ下一)[文]タ下二 あ・つ
(1)物を移動させて,他の物に勢いよく触れるようにする。ぶつける。《当》「ボールを打者の頭に―・ててしまう」「馬に鞭(ムチ)を―・てる」
(2)めざした地点に物を届かせる。命中させる。《当・中》「矢を的に―・てる」
(3)光・雨・風などの作用を受けさせる。《当》「鉢植えの花は時々日光に―・てなさい」「風に―・てて乾かす」
(4)物や体の一部を他の物に接触・密着させる。あてがう。《当》「手を額に―・てて熱をみる」「座布団を―・てて下さい」
(5)くじ引きなどで,賞を得る。《当・中》「宝くじで一等を―・てる」「福引きでテレビを―・てた」
(6)経験や勘によって,予測・推測を的中させる。「どっちが重いか―・ててごらん」「競馬で大穴を―・てた」
(7)(他の動詞の連用形の下に付いて)求めていた物を得る。《当》「金鉱石を掘り―・てる」「友人の家を探し―・てる」
(8)(事業・興行・商売・企画が成功して)大いに利益を得る。《当》「一山―・てる」「株で―・てて大もうけをする」
(9)何人かの中で,ある特定の人を指名して課題を与える。《当》「講読の時間では毎回学生に―・てて訳させる」「先生に―・てられたが答えられなかった」
(10)ある物をある方向に振り向ける。
(ア)ある物をある用途に振り向ける。充当する。《充》「店の二階を住居に―・てる」「ボーナスをローンの返済に―・てる」
(イ)手紙や荷物の行き先をある人・土地とする。《宛》「先生に―・てた手紙」「大阪支店に―・てられた書類」
(ウ)対応させる。「仮名に漢字を―・てる」
(11)あてがう。「食物など―・てて哀(アハレメ)ば/今昔 15」
〔「当たる」に対する他動詞〕
→あてられる
[慣用] 光を―・一山―・山を―/毒気(ドツケ)に当てられる・目も当てられない
当てレコ
あてレコ【当てレコ】
dubbing;→英和
lip synchronization.〜する dub in.
当て事
あてこと [0] 【当て事】
〔「あてごと」とも〕
(1)期待している事柄。目算。心当て。「私の―は全然(スツカリ)外て了つた/片恋(四迷)」
(2)「当て物(モノ){(1)}」に同じ。「矢張りあなたの勝ちよ。あなたは―がお上手だから/或る女(武郎)」
当て仕舞
あてじまい 【当て仕舞】 (名・形動)[文]ナリ
(1)あまりぴったりしすぎてわざとらしい・こと(さま)。「芸子の居る町に痔の療治の看板も,あんまり―と気疎(ケウト)がりぬ/浮世草子・禁短気」
(2)いいかげんにこじつけてある・こと(さま)。「らしやめんなど―な名をつけ/滑稽本・放屁論後編」
当て付け
あてつけ【当て付け】
⇒当て擦(こす)り.
当て付け
あてつけ [0] 【当て付け】
あてつけること。あてこすり。「あれは私に対する―だ」
当て付けがましい
あてつけがまし・い [7] 【当て付けがましい】 (形)[文]シク あてつけがま・し
いかにもあてつけるような態度である。「―・いことを言う」
当て付ける
あてつ・ける [4] 【当て付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 あてつ・く
(1)ほかの事にかこつけて,またそれとわかるように,相手の気にさわるようなことを言ったりしたりする。「私に―・けてわざと反対意見を述べた」
(2)男女の仲のよいことなどを見せつける。「あの二人にはすっかり―・けられた」
(3)割り当てる。あてがう。「一処も本主に―・けず,殊更天王寺の常灯料所の庄を押へて知行せしかば/太平記 26」
当て切れ
あてぎれ【当て切れ】
a patch.→英和
当て塩
あてしお [0] 【当て塩】
材料に食塩を振りかけること。または,わずかに塩味をつけること。
当て外れ
あてはずれ [3] 【当て外れ】
期待がはずれること。
当て字
あてじ [0] 【当て字・宛て字】
漢字の本来の意味とは関係なくその音や訓を借りてあてはめた漢字のうち,その語の表記法として慣用のできたもの。また,そのような用字法。「目出度(メデタ)い」「野暮(ヤボ)」「呉呉(クレグレ)」の類。借字。
当て字
あてじ【当て字】
a false substitute character.
当て嵌まる
あてはま・る [4] 【当て嵌まる】 (動ラ五[四])
ある条件・前例などに,ぴったり合う。適合する。「弱肉強食の掟はここにも―・る」
当て嵌まる
あてはまる【当て嵌まる】
[適用]apply[be applicable] <to> ;→英和
[該当]conform <to> ;→英和
come[fall] <under> ;→英和
fit <for> (適当).→英和
当て嵌める
あては・める [4] 【当て嵌める】 (動マ下一)[文]マ下二 あては・む
(1)うまく合うようにする。また,あるものに他の物事を適用する。「自分の体験に―・めて考える」
(2)あてにする。当て込む。「七百町を主づかんと―・めておいた物/浄瑠璃・反魂香」
当て嵌める
あてはめる【当て嵌める】
apply[fit] <a thing to> .→英和
当て布
あてぬの [0] 【当て布】
(1)衣服の裏に,補強のためあてる布。
(2)物をかつぐ時に,肩にあてる布。
(3)アイロンをかける時,衣服などの上にあてる布。
当て当て
あてあて 【当て当て・宛て宛て】
それぞれに割り当てること。「―に奉り給へれば/宇津保(俊蔭)」
当て当てし
あてあて・し 【当て当てし】 (形シク)
あてつけがましい。「人間の命は何とて救ひましまさぬぞ,―・しく申せば/浮世草子・諸艶大鑑 6」
当て所
あてど [0] 【当て所】
〔(2)が原義〕
(1)めあてとする所,またはもの。心あたり。あて。「―(も)なくさまよう」
(2)あてる所。あてるべき所。「太刀の―少しさがりたりければ/保元(中)」
当て所
あてどころ [0] 【宛て所・当て所・充所】
(1)あて名。文書を差し出す相手。あて書き。
(2)心あたり。目的。[日葡]
当て振り
あてぶり [0] 【当て振り】
舞踊で,歌詞に即してその内容を身振りで表すこと。また特に,詞章の内容には無関係な音の相通する別語をあてる,生野暮振(キヤボブ)りをいう。当て身ぶり。
当て推量
あてずいりょう【当て推量】
guesswork;→英和
a (random,wild) guess.→英和
〜をする guess.
当て推量
あてずいりょう [3] 【当て推量】
確実な根拠もなく,おしはかること。いいかげんな推量。「―で言う」
当て擦り
あてこすり【当て擦り】
a sly hint;an insinuating remark.
当て擦り
あてこすり [0] 【当て擦り】
あてこすること。また,その言葉。皮肉。あてつけ。あてこと。「―を言う」
当て擦る
あてこす・る [4] 【当て擦る】 (動ラ五[四])
ほかの話にことよせて,遠回しに悪口や皮肉をいう。「正太は妻の方を見て,―・るやうな調子で歎息した/家(藤村)」
当て擦る
あてこする【当て擦る】
hint[insinuate] <that…> .→英和
当て木
あてぎ [0] 【当て木】
物に当て添える木。添え木。
当て無し
あてなし [0][4] 【当て無し】
めあてがないこと。「されども―に苦労はできぬもの/われから(一葉)」
当て物
あてもの [0] 【当て物・中物】
(1)隠してあるものを言い当てること。なぞや判じ物の類。当て事。
(2)くじ引きや懸賞。
(3)破損・損傷を防ぐため,物をあてがうこと。また,その物。
(4)竹の串にはさんだ折敷(オシキ)や草木の葉,あわび貝などを的にして射当てること。「この様の―などは,今は箭(ヤ)の落る所もおぼえ候ず/今昔 25」
当て物
あてもの【当て物】
(1) a riddle;→英和
guessing.(2)[当てがうもの]a covering;→英和
a pad.→英和
当て舵
あてかじ [0] 【当て舵】
船が針路を変える時,船首に働く回転惰力を抑えるために,針路に入る直前に取る反対方向のかじ。当て。
当て言
あてこと 【当て言】
(1)「あてこすり」に同じ。「さては出頭第一の玄蕃をねたみそねんでの―か/歌舞伎・毛抜」
(2)それとなく遠回しにいうこと。「将棋にことよせ…与次兵衛命助けよといふ―/浄瑠璃・寿の門松」
当て身
あてみ [0] 【当て身】
柔道で,こぶし・ひじ・つま先などで相手の急所を突き,または打って相手を制する技。乱取りや試合では禁止されている。当て身技。当て技。当て。
当て身
あてみ【当て身】
a knockdown blow.〜を食わせる stun a person with a fist at his vital part.
当て込み
あてこみ [0] 【当て込み】
(1)あてにすること。期待すること。めあて。「おほかた女の夜ばひが―だらう/西洋道中膝栗毛(魯文)」
(2)芝居などで,客受けをねらって最近の話題をおり込むこと。
当て込む
あてこ・む [3] 【当て込む】 (動マ五[四])
よい結果を期待してものごとを行う。「祭礼の人出を―・んで店を出す」
当て込む
あてこむ【当て込む】
expect;→英和
count on.…を当て込んで in expectation[anticipation]of….
当て逃げ
あてにげ [0] 【当て逃げ】 (名)スル
自動車などが衝突事故を起こし,損害を与えてそのまま逃げてしまうこと。
当て途もなく
あてどもなく【当て途もなく】
aimlessly.
当て馬
あてうま [0] 【当て馬】
(1)牝馬(ヒンバ)の発情の有無を調べるために,仮にあてがう牡馬(ボバ)。試情馬。
(2)相手の出方を探るために,仮に表面に立てる人。「―候補」
当て馬
あてうま【当て馬】
《政》a stalking-horse.
当の
とう【当の】
[この]this;→英和
the present;→英和
that (その);→英和
[問題の]our;→英和
<the matter> in question; <he> himself (本人).→英和
〜を得ている be right[just,proper,fair,reasonable].〜を失する be wrong[unfair].
当の
とうの タウ― [1] 【当の】 (連体)
いま話題にしている。まさにその。「―本人はけろっとしたものだ」「―問題」
当り
あたり【当り】
(1)[的中]a hit;→英和
a success (成功);→英和
the hitting average (野球の).
(2)[果物の傷]a bruise.→英和
(3)[…ごとに]per;→英和
a[an].〜が良い(悪い) be (un)affable (愛想);hit well (badly) (野球).
当り
あたり [0] 【当(た)り・中り】
■一■ (名)
(1)あたること。命中。
⇔はずれ
(2)あたること。ぶつかること。「立ち合いの―が強い」
(3)成功すること。物事がうまくいくこと。「今度の芝居は大―だ」
(4)人に接する態度。応対。扱い。「―の柔らかい人」
(5)見当。手がかり。「犯人の―をつける」
(6)野球で,打撃。また,打撃の好不調。「三・四番に―が出る」「鋭い―」
(7)釣りで,魚がえさをつつくこと。また,それが浮きや竿先や手に伝わる感触。魚信。「今日は全然―がない」
(8)囲碁で,あと一手で石が取られる形になること。「―をかける」
(9)くじなどに当たること。
⇔はずれ
(10)飲食物や暑さなどによって,健康が害されること。多く他の語と複合して用いられる。「暑気―」「食―」
(11)果物などの傷や腐ったところ。「―のある桃/滑稽本・浮世風呂 4」
(12)しかえし。復讐(フクシユウ)。「さきに行綱に謀られたる―とぞいひける/宇治拾遺 5」
■二■ (接尾)
「一」または単位を表す語に付いて,「…につき」「…に対して」の意を表す。「一人―三枚ずつ配る」「一日―の生産高」「キロ―八〇〇円」
当りめ
あたりめ [0] 【当(た)りめ】
するめの忌み詞。「する」をきらっていう。
当り前
あたりまえ [0] 【当(た)り前】 (名・形動)[文]ナリ
〔「当然」の当て字「当前」を訓読みした語〕
(1)だれが考えてもそうであるべきだと思うこと。当然なこと。また,そのさま。「困っている人を助けるのは―のこと」
(2)普通と変わっていない・こと(さま)。世間なみ。なみ。「―の人間」「―にやっていたのでは成功しない」
当り前
あたりまえ【当り前】
(1)[普通]common;→英和
normal;→英和
ordinary.→英和
(2)[当然]natural;→英和
proper;→英和
reasonable.→英和
〜のこと(と思う) (take…as) a matter of course.
当り外れ
あたりはずれ [0] 【当(た)り外れ】
(くじなどで)当たることとはずれること。また,物事がうまくいくことと,いかないこと。「―のない堅い商売」
当り屋
あたりや [0] 【当(た)り屋】
(1)相場やばくちなどでよく利益を得る人。よく当たる人。
(2)野球で,ある時期好調で,よく安打を打つ人。
(3)故意に自動車にぶつかって,治療費などをおどし取る人。
(4)〔ひげを「する」という語を忌んで「あたる」といったことから〕
床屋のこと。
当り屋
あたりや【当り屋】
an accident faker.
当り年
あたりどし [0][3] 【当(た)り年】
(1)ある農作物や果物などの収穫の多い年。「ミカンの―」
(2)物事が順調にいき,幸運に恵まれた年。
当り年
あたりどし【当り年】
a lucky year <for a person> ;a fruitful year <for chestnuts> .
当り役
あたりやく [0] 【当(た)り役】
俳優の演じる役のうち,特に評判をとった役。
当り散らす
あたりちら・す [5] 【当(た)り散らす】 (動サ五[四])
不満・不愉快な気持ちから,まわりの人や物に対して,荒々しく振る舞う。八つ当たりする。「家族に―・す」
当り木
あたりぎ [3] 【当(た)り木】
すりこ木の忌み詞。「すり」をきらっていう。
当り棒
あたりぼう [0] 【当(た)り棒】
すりこ木の忌み詞。「すり」をきらっていう。当たり木。
当り物
あたりもの [0] 【当(た)り物】
(1)予想以上に成功したもの。
(2)食中毒を起こした食物。
当り狂言
あたりきょうげん [4] 【当(た)り狂言】
評判がよく,客の入りのよい芝居。
当り狂言
あたりきょうげん【当り狂言】
a successful play;a hit.→英和
当り箱
あたりばこ [0][3] 【当(た)り箱】
硯箱(スズリバコ)の忌み詞。「すり」をきらっていう。
当り籤
あたりくじ【当り籤】
a prize ticket.〜をひく draw a prize.→英和
当り籤
あたりくじ [3][0] 【当(た)り籤】
賞金・賞品などの当たったくじ。
当り胡麻
あたりごま [0][3] 【当(た)り胡麻】
炒(イ)りゴマを油が出るまでよくすりつぶしたもの。
当り芸
あたりげい [3][0] 【当(た)り芸】
俳優などの,好評を得た芸。
当り身
あたりみ [4] 【当(た)り身】
擂(ス)り身の忌み詞。「すり」をきらっていう。
当り鉢
あたりばち [3][0] 【当(た)り鉢】
すり鉢の忌み詞。「すり」をきらっていう。
当り鉦
あたりがね [0][3] 【当(た)り鉦】
摺鉦(スリガネ)の忌み詞。「すり」をきらって言い替えた語。ちゃんぎり。
当り障り
あたりさわり [0] 【当(た)り障り】
(1)他に悪い影響を及ぼす事柄。さしさわり。「―のない話題を選ぶ」
(2)当たり散らすこと。また,その言葉。「子どもが悪いゆゑなほ��ふさぎ―を言ふ/洒落本・玉の幉」
当り障りのない
あたりさわり【当り障りのない】
noncommittal;inoffensive.→英和
当る
あた・る [0] 【当(た)る・中る】 (動ラ五[四])
(1)動いていった物が,他の物に勢いよく接触する。ぶつかる。《当》「ボールが壁に―・ってはね返る」「雨が強く―・る」
(2)投げたり撃ったりした物が,ねらったとおりの所に行く。うまく命中する。
⇔はずれる
《当・中》「矢が的に―・る」
(3)光・雨・風などの作用を受ける。《当》「一日中太陽の―・らない部屋」「雨が―・らないように,シートでおおう」「たき火に―・って体をあたためる」
(4)物や体の一部に他の物が強く接触し,その結果,傷が生じたり痛みなどを感じたりする。《当》「何か硬いものが足に―・る」「この靴はかかとの所が―・って痛い」「この桃は少し―・って黒くなっている」
(5)くじ引きなどで,賞を得ることに決まる。⇔はずれる。《当・中》「宝くじで一等に―・った」
(6)予測・判断が現実とぴったり合う。
⇔はずれる
(ア)予測・推測が的中する。《当》「最近の天気予報はさっぱり―・らない」「山が―・る」
(イ)ある判断・評価が現実に合致する。「その非難は―・らない」
(7)興行・商売・事業などが多くの客から人気を博する。成功する。《当》「今度の芝居は―・った」
(8)果物(クダモノ)などの作柄が良く美味である。《当》「ことしはミカンが―・った」
(9)(普通,仮名で書く)害となるものによって体などが損なわれる。「フグに―・って死ぬ」
(10)人が相手や物事に立ち向かう。《当》
(ア)手ごわい相手に立ち向かう。「命がけで敵に―・る」
(イ)むずかしい物事の解決に取り組む。「社内一丸となって難局に―・る」
(ウ)周囲にいる責任のない人に対して,怒りを発散したりひどい仕打ちを加えたりする。「むしゃくしゃして,犬にまで―・る」
(11)人や物にじかに接して確かめる。調べる。《当》「直接本人に―・って確かめてください」「あっちこち心当たりを―・ってみる」「出典に―・る」「辞書に―・る」
(12)何人かの中で,ある特定の人に仕事や課題が割り振られる。《当》「むずかしい問題が―・って困った」「掃除当番に―・る」
(13)その仕事に従事する。《当》「この度,会長の任に―・ることになりました」「警護に―・る」「診察に―・った医師」
(14)(「…は…にあたる」の形で)…に相当する。該当する。《当》「一フィートはほぼ一尺に―・る」
(15)(「…にあたり」「…にあたって」の形で,名詞や動詞連体形やサ変動詞の語幹を受けて)重大な節目(フシメ)となるような事柄に際して。《当》「年頭に―・り,ひと言ご挨拶を申し上げます」「会の発足に―・って…」
(16)(「…するには当たらない」の形で動詞を受けて)…する必要はない。《当》「そんなこと少しも驚くには―・らない」
(17)野球で,よくヒットやホームランを打つ。《当》「あのチームは全員よく―・っている」
(18)(「つぎがあたる」の形で)布の穴につぎが施される。「つぎの―・ったシャツ」
(19)麻雀で,その牌(パイ)であがりになる。
(20)
(ア)
〔身代(シンダイ)を「する(擦る)」に通じるのをきらって〕
「(墨を)磨(ス)る」の忌み詞。
(イ)江戸語・東京語では「(ひげを)剃(ソ)る」を「する」というので,「剃る」の忌み詞。「ひげを―・る」
〔「当てる」に対する自動詞〕
[可能] あたれる
[慣用] 事に―・山が―
当世
とうせい タウ― [1] 【当世】
(1)今の世。現代。いまどき。「―流行の風俗」
(2)「当世風」の略。「洋灯(ランプ)許(バカリ)が―に光つてゐる/三四郎(漱石)」
当世
とうせい【当世】
the present age[day].〜(風)の up-to-date;modern;→英和
fashionable.
当世仕立て
とうせいじたて タウ― [5] 【当世仕立て】
当世風の仕立て方。流行の仕立て方。「二尺五寸袖の―/浮世草子・一代女 1」
当世兜
とうせいかぶと タウ― [5] 【当世兜】
当世具足に付属する兜。
当世具足
とうせいぐそく タウ― [5] 【当世具足】
戦国時代以後流行した鎧(ヨロイ)の一形式。槍・鉄砲に対する防備のため,また大量生産の必要から,鉄板に蝶番を付けて胴に巻く形式のものが多く,前代の鎧のように小札(コザネ)仕立て,毛引き縅(オドシ)のものは少ない。専用の籠手(コテ)・臑(スネ)当てなどの小具足が付属している。
当世具足[図]
当世向き
とうせいむき タウ― [0] 【当世向き】 (名・形動)
当世の人の好みに合う・こと(さま)。現代向き。「―なこしらえ」
当世書生気質
とうせいしょせいかたぎ タウセイ― 【当世書生気質】
小説。坪内逍遥作。1885(明治18)〜86年発表。「小説神髄」の理論の実践として著されたもので,当時の学生の生活・気質を描写したもの。
当世様
とうせいよう タウ―ヤウ 【当世様】
当世はやっている様式。当世風。「ただ―を教へて下されい/狂言・音曲聟」
当世模様
とうせいもよう タウ―ヤウ [5] 【当世模様】
当世流行の模様。現代風の模様。
当世流
とうせいりゅう タウ―リウ [0] 【当世流】 (名・形動)
当世風の流儀。また,そのような流儀でものを行うさま。いまふう。「―な考え方」
当世風
とうせいふう タウ― [0] 【当世風】 (名・形動)
今の世に流行している風俗・風習。今の世の考え方。また,そのような趣をもっているさま。当世様。いまふう。「いかにも―な格好」
当主
とうしゅ【当主】
the present master.
当主
とうしゅ タウ― [1] 【当主】
現在のあるじ。その家の,今の主人。
当事
とうじ タウ― [1] 【当事】
ある事に直接関係すること。
当事者
とうじしゃ タウ― [3] 【当事者】
その事に直接関係のある人。
当事者
とうじしゃ【当事者】
the person concerned.
当事者主義
とうじしゃしゅぎ タウ― [5] 【当事者主義】
訴訟手続きに関して,訴訟の主導権を当事者に与え,裁判所は介入しない原則。
⇔職権主義
当事者能力
とうじしゃのうりょく タウ― [5] 【当事者能力】
(1)訴訟法上,原告・被告などの訴訟当事者となることができる一般的能力。原則として,自然人および法人はすべて当事者能力を有する。
(2)当事者として,責任をもって事態に対処できる能力。
当事者適格
とうじしゃてきかく タウ― [5] 【当事者適格】
民事訴訟法上,特定の権利関係について,訴訟当事者として有効に訴訟を追行し本案判決を受けることができる資格。訴訟追行権。訴訟実施権。原告適格。
当人
とうにん タウ― [1] 【当人】
直接その事に関係する人。本人。「まわりの心配をよそに―は平気でいる」
当人
とうにん【当人】
⇒本人.
当今
とうこん タウ― [1] 【当今】
このごろ。いまどき。当節。「―の若い者は…」「―の社会情勢」
当今
とうこん【当今(は)】
now(adays);→英和
at present;these days;today.→英和
当今
とうぎん タウ― 【当今】
〔「とうきん」とも〕
(1)「とうこん(当今)」に同じ。
(2)当代の天皇。今上(キンジヨウ)。「かけまくもかたじけなく―の外祖にておはします/平家 5」
当代
とうだい タウ― [1] 【当代】
(1)今の時代。現代。当世。「―切っての名優」
(2)その時代。その当時。
(3)今の当主。今の主人。
(4)今の天子。今の天皇。今上。当帝(トウダイ)。当今(トウキン)。
当代の
とうだい【当代の】
present;→英和
contemporary;→英和
(of) today.→英和
当位即妙
とういそくみょう タウヰソクメウ [1] 【当位即妙】
〔仏〕 あらゆるものが,その立場・あり方のままに真理にかなっていること。煩悩をもつ凡夫のあり方が,そのままで仏の真理に一致していること。
当住
とうじゅう タウヂユウ [0] 【当住】
(1)現在の住職。
(2)現在の住人。
当体
とうたい タウ― [0] 【当体】
(1)〔仏〕 ありのままの本性。
(2)目前のありさま。
当処
とうしょ タウ― [1] 【当所・当処】
この所。この場所。当地。「―に移って三年が過ぎた」
→御当所(ゴトウシヨ)
当分
とうぶん タウ― [0] 【当分】
■一■ (名)
(1)将来のある時期までをばくぜんと表す語。しばらくの間。「ここ―が大事です」「―の間,休養します」
(2)あることが起こったその当座。「奥様のお亡りなされた―は,我家の灯が消えたと云つて/火の柱(尚江)」
(3)自分の担当分。[日葡]
■二■ (副)
(1)これからしばらくの間。「―使用できない」「―休みます」
(2)いまのところ。さしあたって。「―これでがまんします」
当分
とうぶん【当分】
for the present[time being];→英和
for a while[some time].→英和
当初
とうしょ タウ― [1] 【当初】
物事の初めの頃。最初のうち。副詞的にも用いる。「―の予定を変える」「―予算」
当初
とうしょ【当初】
⇒最初.
当別
とうべつ タウベツ 【当別】
北海道中西部,石狩(イシカリ)支庁石狩郡の町。札幌市の北東に接し,当別川流域を占める。
当務
とうむ タウ― [1] 【当務】
任務・事務にあたること。
当千
とうせん タウ― 【当千】
〔「とうぜん」とも〕
千に相当すること。一人で千人に匹敵するほど強いこと。一騎当千。「―と頼みをかけし小早川/浄瑠璃・吉野忠信」
当卦
とうけ タウ― 【当卦】
紛失物・尋ね人など,当座さしせまった事柄についての占い。
⇔本卦(ホンケ)
当参
とうさん タウ― [0] 【当参】
(1)参集すること。また,参着したばかりであること。また,その人。「―の一族ならびに相従へる兵どもに至るまで/太平記 22」
(2)中世,訴訟のために鎌倉・京都に出頭すること。
当否
とうひ タウ― [1] 【当否】
正しいか正しくないか。また,適切かどうかということ。「事の―をたずねる」
当否
とうひ【当否】
whether it is right or wrong[proper or not];propriety.→英和
当四銭
とうしせん タウ― [0] 【当四銭】
⇒四文銭(シモンセン)
当国
とうごく タウ― [1] 【当国】
この国。その国。とうこく。
当地
とうち タウ― [1] 【当地】
(自分が今いる)この土地。この地方。当所。「―には初めて来ました」
→御当地
当地で
とうち【当地で】
here;→英和
in this <city> .
当夜
とうや タウ― [1] 【当夜】
(1)その夜。事のあったその夜。
(2)今日の夜。今夜。
当季
とうき タウ― [1] 【当季】
この季節。
当家
とうけ タウ― [1] 【当家】
この家。「―の嫁」「御―の主人」
〔普通,自分の家以外をいう場合は「御当家」の形を用いる〕
当寺
とうじ タウ― [1] 【当寺】
この寺。当山。
当局
とうきょく【当局】
the authorities (concerned).学校(文部)当局 the school[university](educational) authorities.
当局
とうきょく タウ― [1] 【当局】
(1)ある事を処理する任務に当たること。また,その人や機関。「―者(シヤ)」「大学―」
(2)行政上の任務・責任を負う関係機関。「―の発表」「警察―」
(3)(郵便局などをさして)この局。私どもの局。
当屋
とうや [0][1] トウ― 【頭屋】 ・ タウ― 【当屋】
神社の祭祀や講において,神事・行事を主宰したり世話したりする人。また,その家。年ごとに輪番制で交替する。
当山
とうやま タウヤマ 【当山】
姓氏の一。
当山
とうざん タウ― [1] 【当山】
(1)この山。また,話題になっている山。
(2)この寺。当寺。また,話題になっている寺。
(3)「当山衆」の略。
(4)「当山派」の略。
当山久三
とうやまきゅうぞう タウヤマキウザウ 【当山久三】
(1868-1910) 民権運動家。沖縄県生まれ。沖縄・東京で小学校校長をつとめ,のち謝花昇(ジヤハナノボル)とともに民権運動に身を投じた。開墾・移民を奨励し,郷里の農民救済に尽くす。
当山派
とうざんは タウ― 【当山派】
修験道の一派。醍醐寺三宝院を本山とした真言修験。派祖は聖宝(シヨウボウ)。
→本山派
当山衆
とうざんしゅう タウ― [3] 【当山衆】
当山派の山伏たち。
→本山衆
当市
とうし タウ― [1] 【当市】
この市。また,我が市。
当帯
あておび [0] 【宛帯・当帯】
狩衣(カリギヌ)の上に締める帯。腰に当て,前に回して結ぶ。宛腰。
当帰
とうき タウ― [1] 【当帰】
セリ科の多年草。山地に自生し,また薬用に栽培される。全体に芳香がある。高さ約80センチメートル。根葉は羽状に複生。七,八月,枝先に白色の小花を複散形花序につける。根を冷え症・貧血・血行障害などの各種婦人科疾患に広く用いる。和名は中国産の薬用植物の名をそのまま用いたもの。日本当帰。ウマゼリ。
当帰[図]
当年
とうねん タウ― [1] 【当年】
(1)ことし。今年。本年。「―とって六〇歳」
(2)(話題になっている)その年。
(3)チドリ目シギ科の小鳥。全長約14センチメートルで小形。夏羽は全身ほぼ赤褐色だが,冬羽は体の上面が灰褐色,下面が白色になる。シベリアなどで繁殖し,春と秋日本各地の干潟や水田などに群れとなって渡来する。
当年
とうねん【当年】
this year.
当店
とうてん【当店】
our[this]shop.
当店
とうてん タウ― [1] 【当店】
この店。私どもの店。「―自慢の品」
当座
とうざ タウ― [0] 【当座】
(1)その場。即座。即刻。「上人(シヨウニン)の言葉を聴いて…―に出家の志を定めた/恩讐の彼方に(寛)」
(2)しばらくの間。当面。さしあたり。「―をしのぐ金」「―の間に合わせ」
(3)(あることから)しばらくの間。一時(イツトキ)。「結婚した―は生活も苦しかった」
(4)居合わせているその座。また,その場にいる人々。「―の公卿みな長方の義に同ず/平家 2」
(5)「当座預金」の略。
(6)歌会や句会などで,会の席上出される題。また,その題で即席に詠まれた作品,およびそのような会。即題。席題。
⇔兼日(ケンジツ)
「―の御会ありしに/平家 1」
当座の
とうざ【当座の】
temporary;→英和
<pocket money> for the present;→英和
immediate <needs> .→英和
〜は for a while;→英和
for the present[the time being].〜しのぎ(に) (as) a makeshift.→英和
‖当座貸越 an overdraft.当座預金(勘定) a current deposit (account).
当座借越
とうざかりこし タウ― [4] 【当座借越】
借り主の側からみた当座貸越のこと。
当座凌ぎ
とうざしのぎ タウ― [4] 【当座凌ぎ】
当分の間の間に合わせ。その場しのぎ。「―に出まかせを言う」
当座勘定
とうざかんじょう タウ―ヂヤウ [4] 【当座勘定】
当座預金の預け入れ,手形・小切手の支払い,当座貸越など,すべての当座取引を処理する勘定。
当座小切手
とうざこぎって タウ― [5] 【当座小切手】
小切手。銀行に当座預金を置いている者が,その預金をもとに振り出す。
当座尻
とうざじり タウ― [0] 【当座尻】
当座預金の残高。
当座帳
とうざちょう タウ―チヤウ [0] 【当座帳】
商家で,売買などの事項を項目別に分類しないで一時的に書きつけておく帳簿。付け込み帳。
当座払ひ
とうざばらい タウ―バラヒ 【当座払ひ】
すぐにその場で支払うこと。現金払い。「大かたの買物は―にして/浮世草子・胸算用 4」
当座振込
とうざふりこみ タウ― [4] 【当座振込】
送金者が受取人の取引銀行の当座預金に一定金額を振り込むこと。
当座漬
とうざづけ タウ― [0] 【当座漬(け)】
長期保存を目的としない漬け物。一般に,塩漬けで二,三日漬けたもの。
当座漬け
とうざづけ タウ― [0] 【当座漬(け)】
長期保存を目的としない漬け物。一般に,塩漬けで二,三日漬けたもの。
当座買ひ
とうざがい タウ―ガヒ 【当座買ひ】
さしあたり入用なだけ現金で買うこと。そのつど現金で買うこと。「万事―にして,朝夕を送れば/浮世草子・胸算用 1」
当座貸越
とうざかしこし タウ― [4] 【当座貸越】
銀行が当座預金を持つ預金者に当座預金残高を越えて,一定限度内で小切手の振り出しを認めること。当座貸越契約を締結し,銀行に担保を提供する。オーバードラフト。
当座逃れ
とうざのがれ タウ― [4] 【当座逃れ】
苦しい状態を一時的に切り抜けるための言葉・手段。その場逃れ。「―の借金」
当座銀
とうざぎん タウ― 【当座銀】
その場で金銭の授受をすること。現金取引。即金。「この米屋も―にして/浮世草子・永代蔵 5」
当座預金
とうざよきん タウ― [4] 【当座預金】
小切手や手形の支払いのために,預け入れておく預金。無利息が原則で,その引き出しには必ず小切手や手形が使われる。
当役
とうやく [0][1] トウ― 【頭役】 ・ タウ― 【当役】
(1)連歌俳諧などの座を準備・世話する人。かしらやく。頭人。
(2)寺院で,仏事・法会の主役。
当惑
とうわく タウ― [0] 【当惑】 (名)スル
事の解決に困り途方に暮れること。どうしてよいか分からなくて,戸惑うこと。「突然の質問に―する」
[派生] ――げ(形動)
当惑する
とうわく【当惑する】
be embarrassed[puzzled,upset,worried,at a loss].〜して with an embarrassed[a puzzled,worried]look.
当惑顔
とうわくがお タウ―ガホ [0] 【当惑顔】
当惑した表情。困った表情。
当意
とうい タウ― [1] 【当意】
その場で即座に考えたり,工夫したりすること。「―のうそをつきまぜ/浮世草子・諸艶大鑑 8」
当意即妙
とういそくみょう タウ―メウ [1] 【当意即妙】 (名・形動)[文]ナリ
その場の状況や変化に対して,即座に機転をきかして対応すること。気がきいていること。また,そのさま。「―な答弁」「―のやりとり」
〔仏教の,当位即妙から〕
当意即妙の
とうい【当意即妙の】
witty;→英和
smart.→英和
当所
とうしょ タウ― [1] 【当所・当処】
この所。この場所。当地。「―に移って三年が過ぎた」
→御当所(ゴトウシヨ)
当所売買
とうしょばいばい タウ― [4] 【当所売買】
証券業者などが,証券取引所または商品取引所を通さずに自分の営業所などで行う売買。
当所払い手形
とうしょばらいてがた タウ―バラヒ― [7] 【当所払い手形】
⇒同地払(ドウチバラ)い手形(テガタ)
当方
とうほう タウハウ [1] 【当方】
こちら。自分の方。
⇔先方
「―に異存はありません」
当方
とうほう【当方】
I;→英和
we.→英和
〜の[では]on my[our]part.
当日
とうじつ タウ― [0][1] 【当日】
物事の行われるその日。「事故―の模様を話す」「―雨天の際は順延する」
当日
とうじつ【当日】
<on> that day.当日売りの切符 a ticket sold on the day of performance (劇場の).
当時
とうじ タウ― [1] 【当時】
(1)過去の一時期をさしていう。昔のそのころ。あのころ。「―を知る人はもういなくなった」「―の流行」
(2)現在。今。「何と云つても時代遅れだから―の人気(ジンキ)に向くものは出来ねえ/社会百面相(魯庵)」
当時
とうじ【当時】
at that time;then;→英和
in those days.〜の of those days;the then <premier> .
当月
とうげつ タウ― [1][0] 【当月】
この月。本月。今月。また,(あることのあった)その月。
当月
とうげつ【当月】
this month.
当月切り
とうげつぎり タウ― [0][6] 【当月切り】
⇒当限(トウギリ)
当有
とうう タウ― [1] 【当有】
〔仏〕 三有の一。次に受ける生。来世。
当朝
とうちょう タウテウ [1] 【当朝】
(1)この王朝。現在の王朝。
(2)この御代。当代。
当期
とうき タウ― [1] 【当期】
当面するこの期間。「―の業績」
当期
とうき【当期(配当)】
(the dividend for) this term.
当来
とうらい タウ― [0] 【当来】
〔仏〕 きたるべき世。未来。来世。
当来の導師
とうらいのどうし タウ―ダウシ 【当来の導師】
未来の世に出現して衆生(シユジヨウ)を救うという弥勒(ミロク)菩薩。
当歳
とうさい タウ― [1] 【当歳】
(1)〔「とうざい」とも〕
今年生まれたこと。数え年一歳。「―子(ゴ)」「―馬」「女(ムスメ)ふくは―である/渋江抽斎(鴎外)」
(2)その年。当年。
当流
とうりゅう タウリウ [1] 【当流】
(1)この流派。この流儀。「―での花の生け方」
(2)今のやり方。現代のやり方。当世風。「連俳も―の行かたを覚え/浮世草子・永代蔵 6」
当為
とうい タウヰ [1] 【当為】
〔倫〕
〔(ドイツ) Sollen〕
現にあること(存在),またはかくあらざるをえないこと(自然的必然)に対し,まさにあるべきこと,まさになすべきこと。カントは,道徳的行為に先行しその実現を可能とするものとして道徳的当為を考えた。新カント学派は,さらに真・善・美などの超越的価値にむけての主観の関係を超越的当為とした。ゾレン。
→存在
→必然
当然
とうぜん タウ― [0] 【当然】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
道理の上から考えて,そうなるのがあたりまえであること。だれがどう考えても,もっともであること。また,そのさま。「理の―」「叱られて―だ」「―の結果」「―の報い」
■二■ (副)
あたりまえなさま。もっともであるさま。疑問の余地がないさま。「彼なら―そうするだろう」
当然の
とうぜん【当然の】
just;→英和
right;→英和
proper;→英和
natural;→英和
inevitable.→英和
〜の事 a matter of course.〜に naturally;→英和
(as a matter) of course;necessarily (必然的に).
当然増経費
とうぜんぞうけいひ タウ― [7] 【当然増経費】
高齢人口の増加に伴い年金受給者は当然に増加するなど,政策変更とは関係なく,毎年必然的に増加していく経費。
当用
とうよう タウ― [0] 【当用】
さしあたって用いること。さしあたっての用事。当面の必要。
当用日記
とうよう【当用日記】
a diary.→英和
当用日記
とうようにっき タウ― [5] 【当用日記】
当座の用事などを簡単に記しておく日記。
当用漢字
とうようかんじ タウ― [5] 【当用漢字】
1946年(昭和21)国語審議会の答申に基づき政府が告示した「当用漢字表」に載っていた一八五〇字の漢字。現代国語を書き表すために,日常使用される漢字の範囲を示したもの。のち48年当用漢字音訓表・当用漢字別表(教育漢字),49年当用漢字字体表などが定められたが,81年新たに常用漢字表が告示され,ほとんどその中に取り入れられた。
→常用漢字
当用買い
とうようがい タウ―ガヒ [0] 【当用買い】
さしあたり必要な分だけ少しずつ買うこと。
当番
とうばん【当番】
<be> on duty;one's turn <for sweeping> .
当番
とうばん タウ― [1] 【当番】
(1)順に入れ代わってする仕事の,番に当たること。また,その人。「掃除―」
(2)勤務の番に当たること。特に当直・宿直の番に当たること。
当番弁護士制度
とうばんべんごしせいど タウ― [9] 【当番弁護士制度】
逮捕された容疑者や家族等の要請を受けて,弁護士が警察署や拘置所に駆けつけ,起訴前から弁護活動を行う制度。
当百
とうびゃく タウ― 【当百】
〔「とうひゃく」とも〕
「当百銭」の略。「紙入より―一枚出し鼻紙に包み/歌舞伎・与話情」
当百銭
とうびゃくせん タウ― [0] 【当百銭】
〔「当百」と鋳出され,一文銭百枚に通用したのでいう〕
天保通宝銭の通称。当百。
当直
とうちょく タウ― [0] 【当直】 (名)スル
当番で,宿直や日直をすること。また,その人。「―医」
当直する
とうちょく【当直する】
be on (night) duty;keep watch (船の).当直医 a doctor on night duty.
当確
とうかく タウ― [0] 【当確】
「当選確実」の略。
当社
とうしゃ タウ― [1] 【当社】
(1)この会社。我が社。
(2)この神社。
当節
とうせつ タウ― [1] 【当節】
近頃。このごろ。最近。当今。「―はやりの髪形」
当節の
とうせつ【当節の】
present-day;of today.
当籤
とうせん タウ― [0] 【当籤】 (名)スル
くじに当たること。
当職
とうしょく タウ― [1] 【当職】
■一■ (名)
(1)この職務。この職業。
(2)現在の職務。現職。「安藤武者右宗,そのころ―の武者所でありけるが/平家 5」
■二■ (代)
一人称。現にその職務についている者が用いる。自分。わたくし。
当腹
とうふく タウ― 【当腹】
〔「とうぶく」とも〕
今の妻の腹から生まれたこと。また,その子。とうばら。「さらば―の三男を面に立てて/太平記 37」
当色
とうじき タウ― 【当色】
(1)律令制で,位階に応じて定められた衣服の色,またはその衣服。服色の規定は,685年(天武14)7月初見。その後変遷を経て,養老令では,親王一〜四品・諸王一位・諸臣一位は深紫,諸王二〜五位・諸臣二〜三位は浅紫,四位は深緋,五位は浅緋,六位は深緑,七位は浅緑,八位は深縹,初位は浅縹と規定。位色(イシキ)。
(2)律令制下,広く同じ種類・身分であることをいった語。「―婚」
当落
とうらく【当落】
the result (of an election).→英和
〜線上にある have a fifty-fifty chance of success in the election.→英和
当落
とうらく タウ― [1] 【当落】
当選と落選。「―線上の候補者」
当薬
とうやく タウ― [0] 【当薬】
センブリの全体を陰干しにしたもの。
→千振(1)
当薬竜胆
とうやくりんどう タウ―ダウ [5] 【当薬竜胆】
リンドウ科の多年草。高山帯の草原に生える。夏,高さ約15センチメートルの花茎に披針形の葉を対生し,頂に淡黄緑色の筒状の花を数個上向きにつける。根を健胃薬とする。
当行
とうこう タウカウ [1] 【当行】
この銀行。私どもの銀行。
当話
とうわ [0] タウ― 【当話】 ・ タフ― 【答話】
即座に返答をすること。当意即妙な返事をすること。「―ノヨイ人/日葡」
当該
とうがい タウ― [0] 【当該】
そのことに関係のあること。当の,それにあたるなどの意で連体詞的に用いる。「―官庁」「―事項」
当該の
とうがい【当該の】
<the people> concerned.→英和
当該官庁 the authorities concerned.
当路
とうろ タウ― [1] 【当路】
〔交通の要路にあたる意〕
重要な地位にいること。また,その人。「―の要人」「流石(サスガ)に―の者も扱ひかねて/書記官(眉山)」
当路者
とうろしゃ タウ― [3] 【当路者】
重要な地位にいる人。
当道
とうどう タウダウ [1] 【当道】
(1)この道。自分の学ぶ道。「夫れ―の郢曲は,幼童の口にすさみ/撰要目録」
(2)中世以降,平曲・三弦・箏曲・鍼灸(シンキユウ)・按摩などに携わる盲人(男性)により組織された職能団体。光孝天皇の皇子,雨夜尊(アマヨノミコト)を祖神とする。所属する盲人に検校・勾当などの盲官位階を授与した。1871年(明治4)廃止。当道座。
当選
とうせん タウ― [0] 【当選】 (名)スル
(1)選ばれること。「懸賞小説に―する」
(2)選挙で選び出されること。
⇔落選
「国会議員に―する」
当選する
とうせん【当選する】
be elected <Mayor> ;be returned <to the Diet> ;[懸賞に]win the prize;→英和
be accepted (入選).〜圏内にある be in the running.→英和
‖当選者 a successful candidate;the elected;a prize winner (懸賞の).当選小説 a prize-winning novel.当選番号 a lucky[winning]number.
当選確実
とうせんかくじつ タウ― [0] 【当選確実】
選挙前の予想または開票の途中で当選が確実視されること。当確。
当選訴訟
とうせんそしょう タウ― [5] 【当選訴訟】
当選の効力に関する訴訟。高等裁判所の専属管轄。
→選挙訴訟
当選証書
とうせんしょうしょ タウ― [5] 【当選証書】
選挙管理委員会が当選人に交付する証書。
当量
とうりょう タウリヤウ [0][3][1] 【当量】
一般に,二つの物質がちょうど過不足なく反応するときの物質の量。特に,「化学当量」または「電気化学当量」のこと。
当量点
とうりょうてん タウリヤウ― [3] 【当量点】
二つの物質,特に,酸と塩基,酸化剤と還元剤が,過不足なく反応し終えた点。
当金
とうきん タウ― 【当金】
即金。当銀。「仰せの通り―百両,いざお受け取り下さりませ/歌舞伎・天衣紛」
当銀
とうぎん タウ― 【当銀】
「当金(トウキン)」に同じ。「―に売捨てて渡世をすべし/浮世草子・織留 2」
当限
とうぎり タウ― [0] 【当限】
長期清算取引で,受け渡し期日が売買約定した月の末になっているもの。当月切り。
→先限(サキギリ)
→中限(ナカギリ)
当院
とういん タウヰン [1] 【当院】
この院。この病院。この議院。
当面
とうめん タウ― [0] 【当面】
■一■ (名)スル
目の前に存在すること。今,直面していること。「―の問題を解決する」「―する課題」
■二■ (副)
今のところ。さしあたり。「―人員をふやすつもりはない」
当面の
とうめん【当面の】
present;→英和
pressing;→英和
urgent;→英和
immediate;→英和
<the matter> in question[hand].〜する face;→英和
be confronted <with> .
当風
とうふう タウ― 【当風】
今の世の風俗。当世風。「大昔・中昔・―というて三段おぢやるが/狂言記・吟聟」
当麻
たいま 【当麻】
〔古くは「たぎま」〕
(1)奈良県北葛城郡の町。上代,難波と明日香(飛鳥)を結ぶ竹内街道沿いの要地。相撲の始祖当麻蹴速(ケハヤ)の塚や当麻寺がある。
(2)「たえま(当麻)」に同じ。
当麻
たえま 【当麻】
能の一。五番目物。世阿弥作。大和国の当麻(タイマ)寺で,中将姫が弥陀の来迎を祈って浄土曼荼羅を織った故事を筋とし,弥陀称名の教えの尊さを主題とする。
→当麻(タイマ)
当麻寺
たいまでら 【当麻寺】
奈良県当麻町にある高野山真言宗・浄土宗の寺。正称,二上山禅林寺。寺伝によれば,612年,聖徳太子の弟麻呂子王(マロコノキミ)が河内に建てた万法蔵院に始まるという。681年頃現在地に移転し改称。東西両塔など国宝多数。
当麻曼荼羅
たいままんだら 【当麻曼荼羅】
当麻寺にある阿弥陀浄土変相図。縦横約4メートル。観無量寿経に基づき,天平年間(729-749)藤原豊成の娘の法如(中将姫)が蓮糸を用いて一晩で織ったという伝説があるが,絹糸が用いられている。破損がいちじるしい。鎌倉時代から多くの模写本が作られた。国宝。
当麻曼荼羅縁起
たいままんだらえんぎ 【当麻曼荼羅縁起】
絵巻。二巻。当麻寺に伝わる当麻曼荼羅にまつわる伝説を描いたもので,鎌倉時代の作。鎌倉市光明寺蔵。国宝。
当麻蹴速
たいまのけはや 【当麻蹴速】
垂仁天皇の頃の人。相撲の祖とされる。大和国当麻に住む強力自慢であったが,勅命で出雲国の野見宿禰(ノミノスクネ)と対戦し,肋骨や腰骨を折られて死んだという。
当[中]たる
あたる【当[中]たる】
(1)[触れる]touch;→英和
be exposed <to rain> .
(2)[命中する]hit;→英和
strike.→英和
(3)[予想が]come true;be correct.(4)[相当する]correspond <to> ;→英和
be equal <to> ;fall <on> (時日が);→英和
[該当する]come under;apply <to> .→英和
(5)[対抗する]face;→英和
confront;→英和
oppose.→英和
(6)[つらく仕向ける]be hard <on a person> ;treat unkindly.(7)[中毒]suffer from food-poisoning (人が);disagree <with a person> (物が);→英和
be affected <by> (暑気に).
(8)[成功]succeed;→英和
make a hit;[くじが]draw;→英和
win.→英和
(9)[担当]undertake;→英和
take charge <of> ;face <a difficult situation> .
(10)[方角]be[lie] <to the east of> .→英和
当たらない fail;→英和
be unsuccessful;miss (弾丸が).→英和
当たりちらす bite <at everybody> .→英和
ひげを剃(あた)る (have a) shave.→英和
彗星
すいせい【彗星(の尾)】
(the tail of) a comet.→英和
彗星
すいせい [0] 【彗星】
斑点状・星雲状に見え,時に太陽の反対側に向いた尾を伴う太陽系内の天体。太陽熱の影響で,ガスや微塵を噴出する性質があり,多く楕円軌道を描いて運行する。古来,その出現は凶事の前兆とされた。箒星(ホウキボシ)。コメット。
彙報
いほう ヰ― [0] 【彙報】
種々の事柄を集めて分類した報告。雑報。「巻末の―欄」
彙記
いき ヰ― [1] 【彙記】
集めた事を分類して記すこと。また,記したもの。
彙類
いるい ヰ― [0] 【彙類】
(1)たぐい。同類。
(2)類によって集めること。分類。「本論に於いて分解し―せんとする材料/文芸上の自然主義(抱月)」
彝
い [1] 【彝】
〔もと中国で,常に宗廟(ソウビヨウ)に供えておく器の意から〕
人の常に行うべき道。常道。常法。
→彝器(イキ)
彝倫
いりん [1][0] 【彝倫】
〔「書経(洪範)」より。「彝」は常の意〕
人として常に守るべき道。人倫。
彝器
いき [1] 【彝器】
中国古代に,宗廟(ソウビヨウ)に常に供えた祭器。また,殷(イン)周時代の祭祀(サイシ)用の青銅器の総称。
彝族
いぞく 【彝族】
中国の少数民族の一。雲南・四川・貴州の各省および広西チワン族自治区の山岳地帯に居住し,主に農業に従事する。
彡旁
さんづくり [3] 【彡旁】
〔「さんつくり」とも〕
漢字の旁(ツクリ)の一。「形」「彩」などの「彡」の部分。彩り・模様・飾りなどに関する文字を作る。
形
かた [2] 【形・型】
(1)外見に現れたかたち。かっこう。《形》「髪の―を整える」「―がくずれる」
(2)相対的な特性によって区別される性質や形態。タイプ。《型》「新しい―の車」「―によって分類する」
(3)同種類の物を幾つも作る時,基にする枠や紙。ひながた・鋳型・型紙など。《型》「石膏(セツコウ)を―に入れる」「―を取る」
(4)スポーツ・芸道などで規範とされる一定の体勢や動作。フォーム。「柔道の―」「―が決まる」
(5)習慣で決まっている形式。しきたり。慣例。《型》「―を破る」「―のとおりに行う」
(6)借金が返せない時の保証として相手に渡す約束をした物。抵当。担保。《形》「土地を―に借金する」「借金の―に家屋を取る」
(7)前に物事のあったことを示すしるし。あとかた。形跡。「所せく集ひし馬・車の―もなく/源氏(須磨)」
(8)絵図。「―にかきても見まうきさましたり/源氏(末摘花)」
(9)模様。「着る物の―にてばし侍るか/仮名草子・伊曾保物語」
(10)うらないの結果。うらかた。「告(ノ)らぬ妹が名―に出でむかも/万葉 3488」
(11)銭の文字のある方の面。銭の表。
⇔縵面(ナメ)
[物類称呼]
(12)(「がた」の形で)
(ア)名詞の下に付いて,ある物に似たかたちをしていることを表す。《形》「扇―」「ピラミッド―」
(イ)名詞や形容詞の語幹の下に付いて,ある性質・形式をもつことを表す。《型》「 A ―の血液」「冬―の気圧配置」「ハムレット―」「うるさ―」
形
かたち【形】
a shape;→英和
a form;→英和
a figure (姿);→英和
(an) appearance.→英和
〜の良い(悪い) (un)shapely.→英和
〜の整った(整わない) well-(ill-)shaped.
形
かたち [0] 【形】
(1)視覚や触覚によってとらえられる,物や人の外見的な姿。恰好(カツコウ)。外形。「髪の―を整える」「―のよい人」「はっきりした―をとる」
(2)内容や実質と対比される一定の外見的な姿。形式。「―にとらわれる」
(3)実際とは違う表向きの様式・形式。恰好。「ふと立ち寄ったという―にする」「解雇のところを依願退職という―にする」
(4)顔だち。容色。「みめ―」「かぐや姫―の世に似ずめでたきこと/竹取」
(5)あとかた。跡。「影も―もない」「色々にみだれ咲きたりし花の―もなく散りたるに/枕草子 67」
(6)からだ。肉体。「弥陀如来…丈六八尺の御―にて/平家 10」
〔(4)などは「容」「貌」とも書く〕
形
がた [2] 【形・型】
⇒かた(形・型)(12)
形
なり [2] 【形・態】
〔「成り」と同源〕
(1)物の形。特に人の体の格好。「―は大きいがまだ子供だ」「その山は…―は塩尻のやうになむありける/伊勢 9」
(2)服装。また,髪形・服装などを含めた,人の姿。身なり。「南極にでも行くような―でやって来た」「派手な―」
(3)様子。状態。ありさま。「あそこも爰にも物を談合する―が有たぞ/蒙求抄 2」「二貫目借りた内からする―をして太い事をいふてありかす/浮世草子・禁短気」
(4)名詞・活用語の連体形の下に付いて,それによって制約・決定された状態,それ相応の状態などの意を表す。「道―に行く」「彼には彼―の意地がある」「山―」「弓―」「人の言う―になる」「短い―にまとまった作品」「背が高ければ高い―の悩みがある」
形付き
かたつき [2][0] 【形付き・型付き】
(1)形・模様がついていること。また,そのもの。
(2)サラサの別称。
形代
かたしろ [0][2] 【形代】
(1)祭りの時,神霊の代わりに据える人形(ヒトガタ)。
(2)禊(ミソギ)や祓(ハラエ)に用いる紙の人形。体をなでて災いを移し,川に流す。なで物。[季]夏。
→流し雛(ビナ)
(3)代わりになる物。また,身代わり。「父の著なれし蓑笠を壁にかけて―とし/読本・本朝酔菩提」
(4)根拠。証拠。「まんざら―のなきことにはあらず/洒落本・青楼籬の花」
形代(2)[図]
形似
けいじ [0] 【形似】 (名)スル
(1)形の似ていること。「玉山は宛如(アタカモ)富士山に―するを以て/日本風景論(重昂)」
(2)中国の画論用語。対象の形態を忠実に再現・写実することをいい,六法{(2)}では「応物象形」に相当する。
形体
けいたい [0] 【形体】
物のかたち。また,身体。
形作る
かたちづくる【形作る】
form;→英和
shape.→英和
形作る
かたちづく・る [5] 【形作る】 (動ラ五[四])
(1)まとまりのある形や組織をつくる。形成する。「性格は幼時に―・られる」「縦列を―・った一隊/こころ(漱石)」
(2)(「容作る」とも書く)化粧や身支度をする。よそおう。「誰がためにか―・り,たれが為にか梳(クシケズ)らん/当世書生気質(逍遥)」
[可能] かたちづくれる
形像
けいぞう [0] 【形像】
かたどって作った像。ぎょうぞう。
形削り盤
かたけずりばん カタケヅリ― [0] 【形削り盤】
刃物を往復させ,台に固定した工作物の表面を削る工作機械。シェーパー。
形勝
けいしょう [0] 【形勝】
(1)風景のすぐれていること。また,その土地。景勝。「―の地」
(2)陣をしいたり敵を防いだりするのに適している地勢。要害。「砲隊が―の地を占めて陣地を布いて居る/吾輩は猫である(漱石)」
形勢
けいせい [0] 【形勢】
情勢。なりゆき。様子。また,勢力の優劣の状態。「どうも―は不利だ」「―が逆転する」
形勢
けいせい【形勢】
the situation;→英和
the state of things[affairs]; <watch> the development (of affairs).→英和
〜が良い(悪い) Things look hopeful (bad).
形勢戸
けいせいこ [3] 【形勢戸】
〔「形勢」とは権勢あるものの意〕
中国,宋代の富農・有力官人階層,またはその税役上の呼称。
形名
けいめい [0] 【形名】
臣下の実績と言葉。刑名。
形名参同
けいめいさんどう [5] 【形名参同】
法家が唱えた,君主のための臣下操縦法。臣下の言葉と実績をつきあわせて,一致しているかどうかによって賞罰を下す方法。
形声
けいせい [0] 【形声】
漢字の六書(リクシヨ)の一。音を表す字と意味を表す字を合わせて一字を作る法。「河」「鳩」「問」「婆」の類。諧声(カイセイ)。象声。
形声文字
けいせいもじ [5] 【形声文字】
形声によってできた文字。
形姿
なりかたち [0] 【形姿】
すがたかたち。なりふり。身なり。「―を整える」「さまざまの―したる女/浴泉記(喜美子)」
形容
けいよう【形容】
a metaphor (比喩);→英和
description (叙述);→英和
qualification (修飾).→英和
〜する describe figuratively.‖形容語 an epithet.形容詞 an adjective.
形容
けいよう [0] 【形容】 (名)スル
(1)物事の姿・状態・性質などを言い表すこと。「この美しさはとても言葉では―しきれない」
(2)物のかたち・ありさま。人の姿かたち。「巌や山や幽邃なる森林や,其色彩―/小春(独歩)」
形容動詞
けいようどうし [5] 【形容動詞】
品詞の一。用言に属し,活用があり,終止形語尾が,口語では「だ」,文語では「なり」「たり」であるもの。事物の性質・状態などを表す点では形容詞と同じであるが,形容詞とは活用を異にする。「静かだ」「にぎやかだ」「はるかなり」「堂々たり」の類。活用は,口語では一種類であるが,文語にはナリ活用・タリ活用の二種類がある。
形容句
けいようく [3] 【形容句】
いくつかの語が集まり,体言を修飾するなど形容詞と同等の働きをする句。文法上,形容詞的修飾語ともいう。「花の咲く春」における「花の咲く」の類。
形容矛盾
けいようむじゅん [5] 【形容矛盾】
〔論〕 互いに矛盾した二つの概念を結びつけること。「丸い三角」「熱い冷水」など。
形容詞
けいようし [3] 【形容詞】
(1)品詞の一。用言に属し,活用があり,終止形語尾が,口語では「い」,文語では「し」であるもの。事物の性質・状態または心情・感情などを表す。「早い」「楽しい」「あまねし」「うるわし」の類。活用は,口語では一種類であるが,文語にはク活用・シク活用の二種類がある。
(2)そのものの性質・状態・属性などを表す言葉。形容辞。
形崩れ
かたくずれ [3] 【型崩れ・形崩れ】
素材の不良や縫製の不具合などのために,洋服・靴などのもとの形が変化して,見苦しくなること。
形式
けいしき [0] 【形式】
(1)事物が存在しているときの,外に現れているかたち。「書簡の―をとった小説」
(2)物事を行うときの,一定の手続きや方法・様式。また,その一群の物を特徴づける,共通して備えているかたち。「届出用紙の―を変える」「この―の車は製造を中止した」
(3)実質・内容を失ってからなお続いている方法・様式など。また,体裁を整えただけのもの。「―だけの質疑応答に終わる」
(4)〔哲〕 種々の要素を統一的な連関・構造にもたらすもの。事象が成立する本質的な枠組み。
⇔内容
形式
けいしき【形式】
(a) form;→英和
formality.→英和
〜的(に) formal(ly);→英和
perfunctory(-ily).→英和
‖形式主義(者) formalism (a formalist);red-tapism (a red-tapist) (お役所式の).形式論理 formal logic.
形式主義
けいしきしゅぎ [5] 【形式主義】
〔formalism〕
(1)
(ア)認識論で,理性のアプリオリな形式を認識の普遍妥当性の根拠と考えるカントや新カント主義の立場。
(イ)倫理学で,純粋に形式的な道徳法則(定言命法)を道徳の普遍妥当性の根拠と考えるカントの立場をはじめ,実質的・具体的な規範の定立を避ける思想態度。
(ウ)美学で,感覚的な内容美ではなく表現の仕方に美の原理を求めるヘルバルトらの立場。
(エ)数学基礎論で,数学を有限の記号列から成る推論の連鎖と見なし,公理論的に形式化された体系の無矛盾性を証明することによって,数学を基礎づけようとするヒルベルトらの主張。
(オ)
⇒フォルマリズム
(2)一般に,物事の内容的側面を軽視して,形式的側面を重視する立場。多く否定的な意味合いでいう。「―に堕す」
形式名詞
けいしきめいし [5] 【形式名詞】
名詞の下位分類の一。それ自身では実質的意味を表さず,連体修飾語を受けて名詞としての機能を果たす語。「日記を書くことにする」の「こと」,「これから出かけるところだ」の「ところ」など。形式体言。
形式婚
けいしきこん [4] 【形式婚】
婚姻の成立に宗教上または法律上一定の形式を必要とする婚姻形態。
→事実婚
形式張る
けいしきば・る [5] 【形式張る】 (動ラ五[四])
形式を整えることを重視する。「―・った挨拶(アイサツ)」
形式法
けいしきほう [0] 【形式法】
実体法の適用・実現の方法・形式に関する法規。すなわち訴訟法のこと。「手続法」とほぼ同義に用いられる。
形式犯
けいしきはん [4] 【形式犯】
一定の行為の存在があれば足り,法益に対する侵害または危険の発生を必要としない犯罪。駐車違反など行政取締法違反にその例が多い。
⇔実質犯
形式的
けいしきてき [0] 【形式的】 (形動)
(1)形式に関するさま。「―な誤り」「―にはまちがっていない」
(2)形ばかりで内容のないさま。
⇔実質的
「―な挨拶」
形式社会学
けいしきしゃかいがく [6] 【形式社会学】
支配と服従,競争と闘争といった人々の心的相互作用の中にみられる基本的な形を取り出して研究の対象とする社会学。ドイツのジンメルによって提唱された。
形式美
けいしきび [4] 【形式美】
芸術などにおいて,表現された思想内容に対して,統一・均斉・調和など形式的側面における美。
⇔内容美
形式言語
けいしきげんご [5] 【形式言語】
生成文法が対象とする,数学的な文法規則により生成される抽象的言語。
形式論
けいしきろん [4] 【形式論】
内容に即して論を展開するのではなく,形式にとらわれた議論。
形式論理
けいしきろんり [5] 【形式論理】
命題や推論について,その内容にかかわらず,ただその形式面から真偽を問う論理。
形式論理学
けいしきろんりがく [7] 【形式論理学】
〔formal logic〕
推論や議論の妥当性を,その形式的側面に関して考究する学問。弁証法的論理学など経験の内容にかかわる論理学に対する。伝統的形態はアリストテレスによって整備され,推論,特に三段論法を中心に,概念・命題・誤謬などを取り扱う。現代の記号論理学はこれを記号の数学的演算の体系として発展させたもの。
形式陶冶
けいしきとうや [5] 【形式陶冶】
知識の習得よりも,記憶力・推理力・想像力などの精神的能力の練磨を重視する教育の立場。
⇔実質陶冶
形影
けいえい [0] 【形影】
物の形とその影。
形恰好
なりかっこう [2][3] 【形恰好】
「形姿(ナリカタチ)」に同じ。「―が似ている」
形態
けいたい [0] 【形態】
(1)物のかたち。また,組織的に組み立てられたものの,外に表れているかたち。ありさま。「国家の―は一様ではない」
(2)〔心・哲〕「ゲシュタルト」に同じ。
形態
けいたい【形態】
(a) form;→英和
(a) shape.→英和
形態学[論]morphology.→英和
形態学
けいたいがく [3] 【形態学】
〔morphology〕
(1)生物の形と構造を記述・比較してその法則性を追究し,また形成過程を研究する学問。生物学の基本的一分野で,分類学・系統学・生理学などの基盤になっている。
(2)鉱物・動植物や人間の精神などの構造・体制,その形成や分化などを研究する学問。主にいわゆる博物学の領域で行われ,古典的なものではゲーテの研究が有名。ディルタイ・シュペングラーの文化・精神科学なども形態学に属する。
形態形成
けいたいけいせい [5] 【形態形成】
生物の個体発生で,各部の形態が新たに生じてくる過程。普通は,細胞以上の段階での形態分化をいう。形態生成。
形態模写
けいたいもしゃ [5] 【形態模写】
動物や特定の人の動作などを身ぶりでまねて見せる芸。
形態素
けいたいそ [3] 【形態素】
(1)〔morpheme〕
意味を有する最小の言語単位。意味の最小のまとまりに相当する語形。
→意義素(2)
(2)〔(フランス) morphème〕
それ自身では実質的な意味を表さず,もっぱら形式的・文法的な機能を果たす語,または語形の一部分。形態部。
⇔意義素(3)
形態論
けいたいろん [3] 【形態論】
〔morphology〕
文法論の一部門。単語などの形態変化を対象とする研究部門。語形論。
形態音韻論
けいたいおんいんろん [7] 【形態音韻論】
主として構造言語学において,音素論と形態論の橋渡しをする分野の研究。同一形態素に属する異形態間の音素的な特徴を扱う。例えば「袋」に対する{hukuro〜bukuro〜pukuro}などの関係が対象となる。形態音素論。
形成
けいせい【形成】
formation;→英和
shaping.形成期 the formative period.形成外科 plastic surgery.
形成
けいせい [0] 【形成】 (名)スル
整ったものにつくり上げること。形づくること。「一家を―する」「人格の―」「―力」
形成体
けいせいたい [0] 【形成体】
脊椎動物の胚(ハイ)の一部で,その周囲の胚域に働きかけ,その部分の分化を誘導する作用をもつ部位。編成原。オルガナイザー。
形成判決
けいせいはんけつ [5] 【形成判決】
通常,形成訴訟での原告の請求を認容する判決のこと。広義では,仮執行の宣言,上級審での原判決の取り消し判決など,法律状態の変更を認める判決をいう。
形成外科
けいせいげか [5] 【形成外科】
欠損部の補綴(ホテイ),醜形の美化を,皮膚移植をはじめとする手術的方法によって行う医学の分野。広義には,美容外科も含む。
形成層
けいせいそう [3] 【形成層】
双子葉植物・裸子植物および一部の単子葉植物とシダ植物の茎や根の木部と師部の間にある分裂組織。盛んに細胞分裂を行い,内側に木部,外側に師部をつくる。
→茎
形成権
けいせいけん [3] 【形成権】
権利者の一方的意思表示によって,一定の法律関係を変動することができる私権。取消権・追認権・解除権・認知権など。変動権。可能権。
→支配権
→請求権
形成訴訟
けいせいそしょう [5] 【形成訴訟】
一定の法律状態の変更の要件があることを主張し,その法律関係を変更する判決を求める訴訟。婚姻の無効・取り消し,離婚の訴え,会社設立無効の訴え,行政処分の取り消し・変更を求める訴え,再審の訴えなどがある。形成の訴え。創設の訴え。権利変更の訴え。
形振り
なりふり [2] 【形振り】
服装や態度。身なりやようす。「―かまわずに働く」
形振り構わず
なりふり【形振り構わず】
regardless of appearance.
形族
かたちぞう 【形族】
〔「ぞう」は「ぞく」の転〕
容貌の美しい家系。器量すじ。「さる―にて親王たちにさへおはすれば/宇津保(蔵開下)」
形木
かたぎ [0] 【形木・模】
(1)模様を彫刻した板。その形を布や紙に刷って染めつけるのに用いる。
(2)版木(ハンギ)。
(3)基準。型。手本。「定めて稽古すべき―もなし/風姿花伝」
形材
かたざい [0] 【形材】
建材や装飾用の金属材料。アルミニウム合金のものが多い。
形板
かたいた [0] 【型板・形板】
(1)木石などで材を成形するために用いる,所要の形に造った板。この板を材に当てて形をうつす。形木。
(2)型付けのための布を張る板。張った布の上に型紙をおいて模様を染め付ける。捺染(ナツセン)板。
形無し
かたなし [0] 【形無し】 (名・形動)[文]ナリ
(1)本来の価値が損なわれ,何の役目もしなくなる・こと(さま)。台無し。「今までの努力が―だ」
(2)体面が損なわれ,みじめなありさまになる・こと(さま)。面目まるつぶれ。「ああ見事にふられては二枚目も―だ」
(3)元の姿・形が損なわれてしまうこと。「ひだの―になりたるを/書生気質(逍遥)」
→形無し(形ク)
形無し
かたな・し 【形無し】 (形ク)
(1)容貌がみにくい。「形姿(カオ)―・し/日本書紀(景行訓)」
(2)形跡が残っていない。「大垣はさねばかりこそ残りけれ―・しとても家はあらじな/続詞花集」
形無し
かたなし【形無し】
⇒台無し.
形状
けいじょう [0] 【形状】
形やありさま。ようす。「葉の―」
形状
けいじょう【形状】
(a) shape;→英和
(a) form.→英和
形状記憶合金 shape-memory alloy.
形状言
けいじょうげん [3] 【形状言】
(1)国語の「形容詞」の旧称。ありかたことば。
(2)特定の品詞性をもたない詞的形態素。語基。
形状記憶合金
けいじょうきおくごうきん [8] 【形状記憶合金】
ある温度(=変態点)以下で変形を加えても,温度が変態点以上になると,変形前の形に戻る性質をもつ合金。種々の金属合金でこの性質がみられるが,チタン-ニッケル合金のものが一般的。温度センサーなどに用いる。
形相
ぎょうそう【形相】
<with> a <furious> look.→英和
形相
ぎょうそう ギヤウサウ [0] 【形相】
顔かたち。表情。姿。現在は多く,恐ろしい感じや不気味な感じがする場合に用いる。「鬼のような―でつかみかかる」「必死の―」
形相
けいそう [0] 【形相】
(1)物のかたち。すがた。
(2)〔(ギリシヤ)eidos〕
ある事象を他のものと区別させ,それを存在させるのに不可欠な事象の本質的な存在構造。エイドス。
⇔質料
形相因
けいそういん [3] 【形相因】
アリストテレスの説いた,事物が生成するための四原因の一。例えば,家に対しては,設計図にあたる,「家」の定義にかなった機能・構造・形姿。
→原因(2)
形箱
かたばこ [2] 【肩箱・形箱】
山伏が笈(オイ)の上につける小箱。中に経文や仏具を入れる。
形而上
けいじじょう [0] 【形而上】
〔易経(繋辞上)〕
精神や本体など,形がなく通常の事物や現象のような感覚的経験を超えたもの。
⇔形而下
形而上の
けいじじょう【形而上の】
metaphysical.→英和
形而上学(者) metaphysics (a metaphysician).
形而上学
けいじじょうがく ケイジジヤウ― 【形而上学】
〔原題 (ギリシヤ) ta meta ta physika「自然学の後の」書の意。後世,ローマのアンドロニコスの編集した配列に由来する〕
アリストテレスの中心著作。全一四巻。彼自身は「第一の哲学」と呼び,ありとしあるものについての普遍学としての存在論と,究極第一に有る実在をめぐる神学に区分される。
形而上学
けいじじょうがく [4] 【形而上学】
〔metaphysics〕
(1)存在者を存在者たらしめている超越的な原理,さらには神・世界・霊魂などを研究対象とする学問。第一哲学。
(2)客観的実在やその認識の可能を端的に認める哲学的立場。不可知論や実証主義の立場から独断論や実在論を称した語。
(3)事実を離れて抽象的なものにだけとどまる議論を揶揄(ヤユ)していう語。
(4)書名(別項参照)。
形而上派詩
けいじじょうはし [6] 【形而上派詩】
〔metaphysical poetry〕
一七世紀イギリスで流行した,奇抜なイメージと精緻な言葉遊びを特徴とする詩。代表的詩人はジョン=ダン。
形而上絵画
けいじじょうかいが [6] 【形而上絵画】
第一次大戦の頃,イタリアでキリコを中心として描かれた神秘的・幻想的な絵画。シュールレアリスムの先駆となった。
形而下
けいじか [3][0] 【形而下】
〔易経(繋辞上)〕
〔哲〕 時間・空間の中に,感性的対象として形をとって現れるもの。
⇔形而上
形而下の
けいじか【形而下の】
physical;→英和
concrete.→英和
形而下学 concrete science.
形臨
けいりん [0] 【形臨】
書道で,主として手本の字形を学び写すこと。
形見
かたみ【形見】
a keepsake;→英和
a memento.→英和
形見分け distribution of mementos.
形見
かたみ [0] 【形見】
(1)死んだ人や別れた人を思い出す頼りとなる品。「母の―の着物」
(2)過ぎ去ったことの思い出のよすがとなる物。「青春の―」「春の―」
形見の櫛
かたみのくし 【形見の櫛】
「別れの櫛(クシ)」に同じ。
形見の色
かたみのいろ 【形見の色】
(1)形見の衣の色。鈍(ニビ)色をいうことが多い。「女房なども,かの御―かへぬもあり/源氏(幻)」
(2)思い出のよすがとなる色。「心とめし―もあはれなり/風雅(雑下)」
形見の衣
かたみのころも 【形見の衣】
(1)死んだ人または遠く離れた人の記念である衣。
(2)喪服。「今はとて―ぬぎすてて色かはるべき心地こそせね/玉葉(雑四)」
形見の雲
かたみのくも 【形見の雲】
火葬にした煙のたなびくのを雲に見たてたもの。「なき人の―やしほるらむ/新古今(哀傷)」
形見分け
かたみわけ [0] 【形見分け】 (名)スル
故人の残した物を形見として近親者に分けること。
形見草
かたみぐさ 【形見草】
〔形見と見られる草の意〕
葵(アオイ)・菊・撫子(ナデシコ)の異名。
形許り
かたばかり [2][3] 【形許り】
「かたちばかり(形許)」に同じ。「―の結納式」
形許り
かたちばかり [4] 【形許り】
体裁だけは何とか整っていること。謙遜して言う場合にも使う。しるしばかり。かたばかり。「―のお礼ですが」
形象
けいしょう [0] 【形象】
(1)かたち。外に表れているすがた。
(2)〔哲〕 観照を介して我々の心に成り立つ事物の像。イメージ。
形象信号
けいしょうしんごう [5] 【形象信号】
船舶信号の一。円錐形・球形・鼓形(ツヅミガタ)の三種の形象をマストに掲げて行う。昼間使用する,視力による遠距離信号。
形象化
けいしょうか [0] 【形象化】 (名)スル
思想や感情など観念として存在するものを,何らかの手段で形にして表し出すこと。
形象埴輪
けいしょうはにわ [5] 【形象埴輪】
人や物をかたどった埴輪。人物埴輪・器財埴輪・動物埴輪などに細分される。
→円筒埴輪
形象文字
けいしょうもじ [5] 【形象文字】
象形文字。
形貌
けいぼう [0] 【形貌】
かたち。すがた。容姿。容貌。
形質
けいしつ [0] 【形質】
(1)物の形と実質。
(2)生物分類の基準となるあらゆる形態的特徴。特に,表現型として現れる各種の遺伝的性質。
形質人類学
けいしつじんるいがく [7] 【形質人類学】
⇒自然人類学(シゼンジンルイガク)
形質導入
けいしつどうにゅう [5] 【形質導入】
ある系統の細菌の遺伝的形質の一部が,バクテリオファージを介して他の系統の細菌へ移行する現象。染色体上の遺伝子の位置づけに利用される。
形質発現
けいしつはつげん [5] 【形質発現】
遺伝子によって決定される形質が表現型として現れてくること。DNA 上のヌクレオチド配列順序に従ってつくられたタンパク質が,生体反応を触媒したり構造体を形成して,特定の表現型を現す。表現型発現。遺伝情報発現。
形質細胞
けいしつさいぼう [5] 【形質細胞】
B 細胞が抗原の刺激と T 細胞の補助を受けて増殖分化した最終形のもので,免疫グロブリンを生産する細胞。慢性炎症巣に多数出現する。プラズマ細胞。
形質転換
けいしつてんかん [5] 【形質転換】
(1)一系統の細菌から抽出したデオキシリボ核酸を,他の系統の細菌に取り込ませると,供与菌の形質が受容菌において発現する現象。
(2)培養細胞がその性質をかえて,腫瘍細胞に類似の性質を備えること。
形跡
けいせき【形跡】
traces (痕跡);marks;signs (証跡).
形跡
けいせき [0] 【形跡・形迹】
物事の行われた跡。物事のあったあと。あとかた。痕跡(コンセキ)。「家に立ち寄った―がある」
形迹
けいせき [0] 【形跡・形迹】
物事の行われた跡。物事のあったあと。あとかた。痕跡(コンセキ)。「家に立ち寄った―がある」
形鋼
かたこう [0] 【形鋼・型鋼】
一定の形の断面をもつ棒状鋼材の総称。断面の形により,山形鋼・ I 形鋼・溝(ミゾ)形鋼・ T 形鋼・ H 形鋼などに分かれる。
形骸
けいがい [0] 【形骸】
(1)人や動物の体。特に,人間としての機能を失って,物体としてのみ存在する体。
(2)建物などの骨組み。「―を残すのみの古城」
(3)内容・意義を失って形だけが残ったもの。
形骸
けいがい【形骸】
a ruin;→英和
a wreck;→英和
a skeleton (骨組).→英和
形骸化
けいがいか [0] 【形骸化】 (名)スル
誕生・成立当時の意義や内容が失われたり忘れられたりして,形ばかりのものになってしまうこと。「民主主義の―」
形[型]
かた【形[型]】
(1)[かたち](a) shape (形状);→英和
(a) form (形式);→英和
a size (大きさ).→英和
(2)[様式](a) style;→英和
a mode;→英和
(a) type;→英和
cut (仕立).→英和
(3)[型]a pattern;→英和
a mold (鋳型).→英和
(4)[慣例]usage;→英和
(a) convention (しきたり).→英和
(5) (a) security (抵当の).→英和
〜にはまった conventional.→英和
〜破りの unconventional.→英和
〜をつける settle <a question> .→英和
形[景]勝の地
けいしょう【形[景]勝の地】
a scenic spot.
彦
ひこ [2][0] 【彦】
〔「日子」の意という〕
男子の美称。男の名につけて多く使われる。
⇔姫
「海幸―」「猿田―」
彦太郎
ひこたろう [2] 【彦太郎・比古太郎】
(英彦山(ヒコサン)の方角に湧くところから,九州地方で)入道雲の異称。
彦山
ひこさん 【英彦山・彦山】
福岡・大分両県境にある奇石・奇峰に富む火山群の主峰。海抜1200メートル。中岳に修験道場として栄えた英彦山神社がある。えひこさん。
彦山権現誓助剣
ひこさんごんげんちかいのすけだち 【彦山権現誓助剣】
人形浄瑠璃。時代物。梅野下風・近松保蔵作。1786年初演。女ながらも武道の達人である吉岡家の娘お園が,許婚(イイナズケ)の毛谷村六助の助勢を得て父の敵京極内匠(タクミ)を討つ物語。特に九段目の「毛谷村」の場が有名で上演数が多い。六助のモデルは宮本武蔵,内匠は佐々木小次郎といわれる。
彦帯
ひこおび [3] 【彦帯】
一つ身・四つ身など,小児用着物のつけひも。
彦星
ひこぼし [2] 【彦星】
牽牛(ケンギユウ)の和名。鷲(ワシ)座のアルファ星アルタイルのこと。牛飼い星。犬飼い星。婿星(ムコボシ)。[季]秋。
彦根
ひこね 【彦根】
滋賀県中東部,琵琶湖東岸にある市。江戸時代,井伊氏三五万石の城下町。当時の城郭がよく保存されている。仏壇などの工芸のほか,織物・セメント・機械工業が盛ん。
彦根城
ひこねじょう 【彦根城】
滋賀県彦根市にある平山城。慶長年間(1596-1615),井伊直勝が起工し,元和年間(1615-1624)直孝の代に完成。現存する天守は国宝。
彦根屏風
ひこねびょうぶ 【彦根屏風】
紙本金地着色,六面の風俗画屏風。琴棋(キンキ)書画の方式をかりた,当代風俗による男女の遊楽図。江戸前期の作。国宝。旧彦根藩主井伊家蔵。
彦根派
ひこねは 【彦根派】
芭蕉の門人,森川許六(キヨリク)の一門。許六が近江国(滋賀県)彦根の人であることに因る。
彦波瀲武鸕鷀草葺不合尊
ひこなぎさたけうがやふきあえずのみこと 【彦波瀲武鸕鷀草葺不合尊】
⇒鸕鷀草葺不合尊(ウガヤフキアエズノミコト)
彦火火出見尊
ひこほほでみのみこと 【彦火火出見尊・日子穂穂手見命】
記紀神話の神。瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の子。海神の娘豊玉姫と結婚し,鸕鷀草葺不合尊(ウガヤフキアエズノミコト)を生む。天津日高日子穂穂手見命。火折命(ホオリノミコト)。火火出見尊(ホホデミノミコト)。山幸彦(ヤマサチビコ)。
彦神
ひこがみ 【彦神・比古神】
男神。
⇔比売(ヒメ)神
「―先に来まし,比売神後より来ましつ/播磨風土記」
彦舅
ひこじ 【夫・彦舅】
〔「ひこ」は男性の美称,「じ」は敬称〕
おっと。「しかしてその―答えて歌ひたまひしく/古事記(上)」
彩
だみ [2] 【彩・濃】
(1)金泥・銀泥で彩色すること。「―絵」
(2)「彩潰(ダミツブ)し」の略。
彩
いろどり【彩】
coloring;→英和
a color scheme (色の配合).
彩なす
あやな・す [3] 【綾なす・彩なす】 (動サ五[四])
(1)美しい模様や色で飾る。「もみじが―・す秋の山々」
(2)うまく扱う。うまく操る。「自分の思ふやうに良人を―・して行けないのは/明暗(漱石)」
彩ふ
いろ・う イロフ 【色ふ・彩ふ・艶ふ】
■一■ (動ハ四)
色が美しくなる。色が映える。「露に―・へるなでしこのはな/和泉式部集」
■二■ (動ハ下二)
(1)いろどる。彩色する。「濃く薄く―・へたる程めでたし/栄花(玉の台)」
(2)美しい色のものを取り合わせて飾る。「うるはしき瑠璃を―・へて/竹取」
彩む
だ・む 【彩む】 (動マ四)
〔古くは「たむ」と清音か〕
(1)いろどる。「赤木の柄の刀に―・みたる扇差し添へ/義経記 7」
(2)金銀の泥(デイ)や箔(ハク)で描く。「金銀ヲモッテ物ヲ―・ム/日葡」
彩り
いろどり [0][4] 【彩り・色取(り)】 (名)スル
(1)いろどること。彩色。
(2)色彩の配置具合。配色。「―よく盛りつける」
(3)物事に変化を与え,面白みや興趣を増すこと。「彼の出席が座に―を添えた」
彩る
いろどる【彩る】
color;→英和
paint;→英和
dye (染色).→英和
彩る
いろど・る [3] 【彩る・色取る】 (動ラ五[四])
(1)色をつける。彩色する。「縁を赤く―・る」
(2)装飾する。また,興趣を添える。「野山を紅葉が―・る」
(3)化粧する。「―・りたる顔づくりをよくして/源氏(総角)」
彩光
さいこう [0] 【彩光】
美しくいろどられた光。
彩光弾
さいこうだん [3] 【彩光弾】
さまざまな色の光を出す信号弾。主に,夜間の信号・警報に用いる。
彩刷毛
だみばけ [2] 【彩刷毛】
蒔絵(マキエ)で彩潰(ダミツブ)しをする時に使う刷毛。
彩層
さいそう [0] 【彩層】
太陽大気の下層部で,光球とコロナとの間にある厚さ数千キロメートルの部分。皆既日食時の月が光球を隠す直前および直後の十数秒間,赤く彩られた弧になって見える。
→反彩層
彩度
さいど [1] 【彩度】
色のあざやかさの度合。色の純度。飽和度。色の三属性の一。
→色相
→明度
彩文
さいもん [0] 【彩文・彩紋】
(1)いろどりの美しい紋様。
(2)波状線・弧線または円形などを組み合わせた,精密な幾何学的模様。紙幣・証券などの偽造防止のため,図案の下絵に描かれる。
彩文土器
さいもんどき [5] 【彩文土器】
顔料などで表面に文様をほどこした無釉(ムユウ)土器。原始農耕社会で用いられ,世界中に分布する。日本では縄文時代・弥生時代のものがある。彩色(サイシキ)土器。
→彩陶(サイトウ)
彩漆
いろうるし [3] 【色漆・彩漆】
顔料を混ぜて調合した漆。朱漆・黄漆など。
彩漆
だみうるし [3] 【彩漆】
蒔絵(マキエ)で金粉・銀粉による彩色に用いる漆。
彩漆
さいしつ [0] 【彩漆】
いろうるし。朱漆・黒漆などの類。
彩潰し
だみつぶし [3] 【彩潰し】
蒔絵(マキエ)の技法の一。漆器に蒔絵を施すとき,彩刷毛(ダミバケ)・地塗り筆で塗りつぶすこと。
彩筆
さいひつ [0] 【彩筆】
(1)美しい筆。
(2)色を塗るのに用いる筆。
(3)美しくいろどられた絵や文章。
彩管
さいかん [0] 【彩管】
絵筆。「―をとる」「―を揮(フル)う」
彩篋塚
さいきょうづか サイケフ― 【彩篋塚】
朝鮮民主主義人民共和国,ピョンヤン郊外にある楽浪郡時代の墳墓。二室からなる横穴式の木室墓で,三個の漆塗りの木棺を納める。副葬品として人物画像の漆絵のある彩篋が出土。
彩紋
さいもん [0] 【彩文・彩紋】
(1)いろどりの美しい紋様。
(2)波状線・弧線または円形などを組み合わせた,精密な幾何学的模様。紙幣・証券などの偽造防止のため,図案の下絵に描かれる。
彩色
さいしき [0] 【彩色・綵色】 (名)スル
物に色をつけること。さいしょく。「細かに―を施す」「―された陶器」
彩色
さいしょく [0] 【彩色】 (名)スル
〔「しょく」は漢音〕
「さいしき(彩色)」に同じ。「赤を基調に―する」
彩色
さいしき【彩色】
coloring;→英和
painting.→英和
〜する paint;→英和
color.→英和
〜した colored.→英和
彩色く
さいし・く 【彩色く】 (動カ四)
〔「彩色(サイシキ)」の動詞化〕
彩色をほどこす。いろどる。「家を―・く絵のぐふで/浄瑠璃・反魂香」
彩色土器
さいしきどき [5] 【彩色土器】
⇒彩文土器(サイモンドキ)
彩色筆
さいしきふで [4] 【彩色筆】
毛が柔らかで,穂先のとがっていない,彩色に用いる筆。
彩虹
さいこう [0] 【彩虹】
いろどりの美しい虹(ニジ)。
彩衣
さいい [1] 【彩衣・綵衣】
種々の色で模様を施した衣。さいえ。
彩釉
さいゆう [0] 【彩釉】
光沢を与え耐久性に富ませるため,表面に釉(ウワグスリ)を施すこと。古代オリエントの彩釉れんがやイスラム圏の彩釉タイルが知られる。
彩錦
さいきん [0] 【彩錦】
錦(ニシキ)のいろどり。紅葉の美しいさま。
彩陶
さいとう [0] 【彩陶】
紅・黒・紫などの色彩で文様が描かれている土器。普通,中国の先史時代,仰韶(ギヨウシヨウ)文化期に使用されたものをさす。
→彩文(サイモン)土器
彩陶[図]
彩雲
さいうん [0] 【彩雲】
縁が美しくいろどられた雲。雲粒による日光の回折によって生ずる現象で,高積雲などに見られる。五色の雲,景雲・慶雲・紫雲・瑞雲(ズイウン)などともよばれ,瑞兆(ズイチヨウ)とされた。
彩飾
さいしょく [0] 【彩飾】 (名)スル
きらびやかに色どりすること。「―写本」
彫り
えり ヱリ 【彫り】
(1)ほること。ほり刻むこと。ほり。「―深う,強う,固う書き給へり/源氏(行幸)」
(2)矢筈(ヤハズ)の,つるをかけるために彫りくぼめた所。
彫り
ほり【彫り】
engraving.〜の深い顔 a clear-cut face.
彫り
ほり [2] 【彫り】
(1)彫ること。彫りあげた出来ばえ。「人形の―具合」
(2)彫り刻まれたような凹凸(オウトツ)。「―の深い顔」
彫り上げ
ほりあげ [0] 【彫(り)上げ】
彫刻で,模様や文字を高く残して地を低く彫ること。浮き彫り。陽刻。
⇔彫り込み
彫り上げる
ほりあ・げる [0][4] 【彫(り)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ほりあ・ぐ
(1)浮き彫りにする。「模様を―・げる」
(2)彫り終える。
彫り付ける
ほりつ・ける [0][4] 【彫(り)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ほりつ・く
金属・木・石などを彫って模様・文字をそこに残す。きざみつける。彫り込む。「万年筆に名前を―・ける」
彫り塗り
ほりぬり [0] 【彫(り)塗り】
日本画の彩色法。最初にひいた描線を塗りつぶさずにこれを生かして彩色する技法。
彫り師
ほりし [2] 【彫(り)師】
彫り物師。
彫り樋
ほりどい [0][2] 【彫り樋】
丸木をくりぬいてつくった樋。
彫り物
ほりもの [3][0] 【彫(り)物】
(1)彫刻したもの。また,その技術。
(2)入れ墨。「背中に―がある男」
彫り物師
ほりものし [4] 【彫(り)物師】
(1)彫刻を業とする人。
(2)入れ墨をほることを業とする人。
彫り目
ほりめ [0][3] 【彫(り)目】
のみ・彫刻刀などでほりきざんだ跡。
彫り舟
ほりぶね [0] 【彫(り)舟】
丸太をくりぬいた舟。丸木舟。
彫り貫く
ほりぬ・く [0][3] 【彫り貫く】 (動カ五[四])
木などを刻んで穴を通す。くりぬく。「小刀で―・く」
彫り込み
ほりこみ [0] 【彫(り)込み】
彫刻などで,模様や文字を低く,地を高く彫ること。陰刻。
⇔彫り上げ
彫り込む
ほりこ・む [0][3] 【彫(り)込む】 (動マ五[四])
物の表面を彫って,文字・図形などをしるす。きざみつける。「石像の裏に石工の名が―・んである」
[可能] ほりこめる
彫る
え・る ヱル [1] 【彫る・鐫る】 (動ラ五[四])
(1)彫刻する。ほる。きざむ。「大理石もて―・り成せる大いなる馬/即興詩人(鴎外)」「白きには梅を―・りて/源氏(梅枝)」
(2)かたいものをくりぬく。えぐる。「具(ツブサ)に此の事を記して,石(イワ)を―・りて納めてけり/今昔 7」
彫る
ほる【彫る】
carve;→英和
engrave.→英和
彫る
ほ・る [1] 【彫る】 (動ラ五[四])
〔「掘る」と同源〕
(1)きざみつける。きざむ。彫刻する。「仏像を―・る」「版木(ハンギ)を―・る」
(2)入れ墨をする。「唐獅子を―・った男」
[可能] ほれる
彫上げ
ほりあげ [0] 【彫(り)上げ】
彫刻で,模様や文字を高く残して地を低く彫ること。浮き彫り。陽刻。
⇔彫り込み
彫上げる
ほりあ・げる [0][4] 【彫(り)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ほりあ・ぐ
(1)浮き彫りにする。「模様を―・げる」
(2)彫り終える。
彫付ける
ほりつ・ける [0][4] 【彫(り)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ほりつ・く
金属・木・石などを彫って模様・文字をそこに残す。きざみつける。彫り込む。「万年筆に名前を―・ける」
彫像
ちょうぞう【彫像】
a statue;→英和
a sculpture.→英和
彫像
ちょうぞう テウザウ [0] 【彫像】
彫刻して作った像。
彫刻
ちょうこく テウ― [0] 【彫刻】 (名)スル
(1)ほりきざむこと。
(2)石や木などをほりきざんだり,または粘土や蝋(ロウ)などを肉付けしたりしてものの像を立体的にかたちづくる芸術。彫像と塑像。彫塑。「象牙に―する」
(3)板木に文字・絵をほること。
彫刻
ちょうこく【彫刻】
(a) sculpture;→英和
(a) carving;(an) engraving;a statue (彫像).→英和
〜する sculpture;carve;→英和
chisel.→英和
‖彫刻家 a sculptor;a carver;an engraver.彫刻術 engraving;sculpture.彫刻刀 a graver;a burin;a chisel.
彫刻具座
ちょうこくぐざ テウ― [0] 【彫刻具座】
〔(ラテン) Caelum〕
一月下旬の宵に南中する小さな星座。日本ではオリオン座の南西の方に,低く見える。
彫刻凹版
ちょうこくおうはん テウ―アフ― [5] 【彫刻凹版】
写真凹版に対し,彫刻刀や彫刻機械を用い,版材に直接彫刻して製する凹版。エッチングなどの美術印刷物,有価証券などの印刷に用いる。
彫刻刀
ちょうこくとう テウ―タウ [0] 【彫刻刀】
彫刻に用いる小刀。そのほり方に合わせ,種々の刃形のものがある。
彫刻室座
ちょうこくしつざ テウ― [0] 【彫刻室座】
〔(ラテン) Sculptor〕
南天の星座。一一月下旬の宵に南中する。あまり目立たないが,銀河座標の南極にあたり,銀河群が観測される。
彫刻家
ちょうこくか テウ― [0] 【彫刻家】
彫刻を専門とする美術家。
彫刻師
ちょうこくし テウ― [3][4] 【彫刻師】
彫刻を業とする人。彫(ホ)り物師。
彫匠
ちょうしょう テウシヤウ [0] 【彫匠】
彫刻を業とする人。ほりものし。
彫器
ちょうき テウ― [1] 【彫器】
「刻器(コツキ)」に同じ。
彫塑
ちょうそ【彫塑】
carving and modeling;the plastic art.
彫塑
ちょうそ テウ― [1] 【彫塑】
(1)彫刻。狭義には,塑像をいう。
(2)塑像を作ること。
彫塗り
ほりぬり [0] 【彫(り)塗り】
日本画の彩色法。最初にひいた描線を塗りつぶさずにこれを生かして彩色する技法。
彫工
ちょうこう テウ― [0] 【彫工】
彫刻を職業とする人。ほりものし。彫刻師。
彫師
ほりし [2] 【彫(り)師】
彫り物師。
彫心
ちょうしん テウ― [0] 【彫心】
心に彫りつけること。心にしみこむほど苦心すること。
彫心鏤骨
ちょうしんるこつ テウ― [0][5] 【彫心鏤骨】
〔心に彫りつけ骨に刻みこむ意〕
苦心して作り上げること。苦心して詩文を練ること。ちょうしんろうこつ。
彫文
ちょうぶん テウ― [0] 【彫文】
金属・石・木などに彫り込んだ模様。
彫漆
ちょうしつ テウ― [0] 【彫漆】
陶器・金属または木地に厚く漆を塗り重ねて,その上に彫刻を施す技法。堆朱(ツイシユ)・堆黒(ツイコク)などがある。
彫物
ほりもの [3][0] 【彫(り)物】
(1)彫刻したもの。また,その技術。
(2)入れ墨。「背中に―がある男」
彫物
ほりもの【彫物】
(1) a carving;a sculpture.→英和
(2) ⇒入れ墨.
‖彫物師 a carver;a sculptor.
彫物師
ほりものし [4] 【彫(り)物師】
(1)彫刻を業とする人。
(2)入れ墨をほることを業とする人。
彫玉
ちょうぎょく テウ― [0] 【彫玉】
彫刻を施した宝石・貴石。
彫琢
ちょうたく テウ― [0] 【彫琢】 (名)スル
(1)宝石などをきざみみがくこと。「美しく―された指輪」
(2)詩や文章を推敲し,立派なものにすること。「入念に―された文章」
(3)美しく磨きあげる。「小説は自然を―する/虞美人草(漱石)」
彫目
ほりめ [0][3] 【彫(り)目】
のみ・彫刻刀などでほりきざんだ跡。
彫石
ちょうせき テウ― [1] 【彫石】
彫刻に用いる石。大理石・花崗岩(カコウガン)・雪花石膏(セツカセツコウ)など。
彫章琢句
ちょうしょうたっく テウシヤウタクク [5] 【彫章琢句】
文章を念入りに飾りととのえること。また,その文章。
彫舟
ほりぶね [0] 【彫(り)舟】
丸太をくりぬいた舟。丸木舟。
彫花
ちょうか テウクワ [1] 【彫花】
陶磁器に,毛彫り・片切り彫り・透かし彫りなどの方法で彫刻した文様。また,その技術。
彫虫
ちょうちゅう テウ― [0] 【彫虫】
小さな虫の彫刻を作ること。こまかい細工。また,子供の遊び。
彫虫篆刻
ちょうちゅうてんこく テウ― [5] 【彫虫篆刻】
〔揚子法言(吾子)〕
詩作などで細かな技巧にはしること。「詩は―の末技に非ず/天地有情(晩翠)」
彫込み
ほりこみ [0] 【彫(り)込み】
彫刻などで,模様や文字を低く,地を高く彫ること。陰刻。
⇔彫り上げ
彫込む
ほりこ・む [0][3] 【彫(り)込む】 (動マ五[四])
物の表面を彫って,文字・図形などをしるす。きざみつける。「石像の裏に石工の名が―・んである」
[可能] ほりこめる
彫金
ちょうきん テウ― [0] 【彫金】 (名)スル
鏨(タガネ)を使って金属を彫ったり打ったりして模様を現す技法。毛彫り・透かし彫り・象眼・打ち出し・片切り彫りなどがある。
彫金
ちょうきん【彫金】
chasing.彫金師 a chaser.→英和
彫鏤
ちょうる テウ― [1] 【彫鏤】 (名)スル
〔「る」は呉音〕
細かい模様を彫りちりばめること。ちょうろう。「所謂『五剣』も亦た同一の作用に因り―さるる所/日本風景論(重昂)」
彫鏤
ちょうろう テウ― [0] 【彫鏤】
⇒ちょうる(彫鏤)
彬彬
ひんぴん [0] 【彬彬・斌斌】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)文章の外形と実質とが共に備わっているさま。「文質―其宜を得る/明六雑誌 21」
(2)文物が盛んに興るさま。「大宝の令は制度儀文全く備り―として観る可し/新聞雑誌 40」
彭彭
ほうほう ハウハウ [0] 【彭彭】 (形動タリ)
多いさま。また,はなはださかんなさま。「まことや神徳の―たるは,参詣の人どよみにあらはれ/滑稽本・膝栗毛 8」
彭徳懐
ほうとくかい ハウトククワイ 【彭徳懐】
(1898-1974) 中国の軍人。紅軍を率いて抗日戦争に活躍,朝鮮戦争では人民義勇軍の総司令。毛沢東の大躍進政策に反対し,59年失脚。死後の1978年名誉回復。ポン=トーホアイ。
彭湃
ほうはい ハウ― [0] 【澎湃・彭湃】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)水が激しく逆巻くさま。「―たる怒濤が崩れ落ちて/飇風(潤一郎)」
(2)物事が勢いよく起こるさま。「新風が―として起こる」
彭祖
ほうそ ハウ― 【彭祖】
中国古代伝説上の長寿者。帝顓頊(センギヨク)の玄孫。常に桂芝を食し,導引の術をよくし,夏(カ)を経て殷(イン)末には七百余歳に達したという。
彰仁親王
あきひとしんのう 【彰仁親王】
(1846-1903) 伏見宮邦家親王の第八王子。維新後,東伏見宮と称し,さらに小松宮と改称。軍事総裁・陸軍大将・元帥などを務めた。
彰功
しょうこう シヤウ― [0] 【彰功】
人の功績を世に知らせること。
彰彰
しょうしょう シヤウシヤウ [0] 【章章・彰彰】 (形動タリ)
明白なさま。「善悪報応因果覿面(テキメン)の天理―として/読本・双蝶記」
彰徳
しょうとく シヤウ― [0] 【彰徳】
人の善行を世間に広く知らせること。また,その善行。
彰義隊
しょうぎたい シヤウギ― 【彰義隊】
1868年,徳川慶喜側近の旧幕臣を中心として結成した有志隊。慶喜護衛・江戸警備の名目で上野寛永寺に拠ったが,大村益次郎指揮の官軍によって壊滅。
彰考館
しょうこうかん シヤウカウクワン 【彰考館】
水戸藩主徳川光圀が「大日本史」編纂のため設立した編纂局。初め江戸に置かれ,光圀の死後水戸にも設けられたが,1829年徳川斉昭が水戸に統合。水戸学の中心となった。「大日本史」完成後,彰考館文庫として今日に至る。
彰顕
しょうげん シヤウ― [0] 【彰顕】
あきらかにあらわれること。あきらかにあらわすこと。顕彰。
影
かげ【影】
(1) a shadow (暗影);→英和
a silhouette (影法師).→英和
(2) a figure (姿);→英和
an image;→英和
a reflection (映像);→英和
a trace (形跡).→英和
〜を隠す hide[conceal]oneself;disappear.→英和
‖影の内閣 the shadow cabinet (イギリスの).
影
かげ [1] 【影】
(1)物が光をさえぎった時,光源と反対の側にできる,その物の黒い形。「夕日に―が長くのびる」
(2)光。灯火。「星―」「渡る日の―に競ひて/万葉 4469」
(3)水面や鏡などにうつるそのものの姿。「―をうつす」
(4)姿。そのものの形。「近ごろ彼は―も見せない」「うわさをすれば―」「見る―もない」
(5)細部は明瞭でないがそのものの輪郭としてとらえられる姿・形。「―になるまで見送る」
(6)心の中に浮かぶ姿。おもかげ。「―を慕う」
(7)表立っては見えない人や物の存在を暗示するもの。特に,不安・不吉な兆候。「背後に大物の―が見える」「死の―におびえる」
(8)本体そのものではないこと。身代わり。「―武者」
(9)〔心〕
⇒シャドー(2)
(10)かすかな形だけで実体のないもの。「このかぐや姫,きと―になりぬ/竹取」
(11)やせ細った姿の形容。「―のやうにやせさらぼひつつ/宇治拾遺 6」
(12)本体に付き添って離れないもの。「よるべなみ身をこそとほくへだてつれ心は君が―となりにき/古今(恋三)」
(13)魂。「亡き御―どもも/源氏(宿木)」
(14)本物に似せて作ったもの。「真の小水竜は庫に納め―を作り持つたる故/浄瑠璃・雪女」
影の価格
かげのかかく [1][1][1] 【影の価格】
⇒シャドー-プライス
影の内閣
かげのないかく [1][1] 【影の内閣】
〔shadow cabinet〕
イギリスの野党で,政権を取ることを予想して組織された最高幹部からなる政策立案機関。政権をとれば,そのまま閣僚になる場合が多いのでこの名がある。
影の病
かげのやまい 【影の病】
病人の姿が二つに見えてくるという病。離魂病。かげのわずらい。「これは何たるむくいぞや,―といふ物か/浄瑠璃・赤染衛門」
影人形
かげにんぎょう [3] 【影人形】
(1)陰でいろいろなことをすること。「―を使ふとか言ふ/浮雲(四迷)」
(2)「影絵(カゲエ)」に同じ。「―よく使ひ申候/浮世草子・置土産 5」
影供
えいぐ [1] 【影供】
神仏または故人などの絵像に,供物を供えてまつること。みえいく。
影供歌合
えいぐうたあわせ [6] 【影供歌合】
影供のために行う歌合。特に,中世では,柿本人麻呂が歌道の神としてあがめられていたので,その影像を祀(マツ)って行う歌合をいう。
影像
えいぞう [0] 【影像】
(1)ものの影。
(2)絵や彫刻に表した,人や神仏の姿。えすがた。肖像。ようぞう。
影写
えいしゃ [0] 【影写】 (名)スル
もとになる文書や画の上に紙をおき,透き写しにすること。敷きうつし。
影写本
えいしゃぼん [0] 【影写本】
影写による写本。影鈔本(エイシヨウボン)。
影印
えいいん [0] 【影印】 (名)スル
古書などを写真にとり,印刷すること。
影印本
えいいんぼん [0] 【影印本】
影印によって複製した本。
影向
えいこう 【影向】
⇒ようごう(影向)
影向
ようごう ヤウガウ [0] 【影向・影響・影嚮】
〔呉音〕
(1)仏・菩薩また神などが仮の姿をとって人々の眼前に現れること。また,その姿。
(2)貴人などが来ること。また,現れることや来ることをしゃれていう語。「これは旦那めづらしの―や/浮世草子・禁短気」
影向石
ようごういし ヤウガウ― [3] 【影向石】
神が降臨する際に御座(ミクラ)とするといわれている石。
影向衆
ようごうしゅ ヤウガウ― [3] 【影向衆】
他の仏国土から現れて釈迦の教化を助ける菩薩(ボサツ)たちのこと。文殊(モンジユ)・普賢(フゲン)など。
影嚮
ようごう ヤウガウ [0] 【影向・影響・影嚮】
〔呉音〕
(1)仏・菩薩また神などが仮の姿をとって人々の眼前に現れること。また,その姿。
(2)貴人などが来ること。また,現れることや来ることをしゃれていう語。「これは旦那めづらしの―や/浮世草子・禁短気」
影堂
えいどう [0] 【影堂】
釈迦像,一宗の祖師,一家の先祖などの影像をまつる堂。
影富
かげとみ [0] 【影富】
江戸時代,文化年間(1804-1818)頃から行われた非公認の富籤(トミクジ)。寺社の公許の富籤の当たり番号を当たりとする一種の博打(バクチ)。
→本富
影富士
かげふじ [3] 【影富士】
湖水の水面などに映った富士山の姿。
影待ち
かげまち 【影待ち】
「日待ち」に同じ。「五月十四日の夜はさだまつて―あそばしける/浮世草子・五人女 3」
影従
えいじゅう [0] 【影従】 (名)スル
影のようにいつも身近につき従うこと。「君主に―する」
影戯
えいぎ [1] 【影戯】
中国で,紙人形を使った影絵芝居。また,映画。
影武者
かげむしゃ [0][3] 【影武者】
(1)敵をあざむき,身代わりとするため,主君と同じ服装をさせた武者。
(2)裏面にあって,実際に物事を動かしている者。黒幕。
影武者
かげむしゃ【影武者】
a double (替玉);→英和
a wire-puller (黒幕).
影法師
かげぼうし【影法師】
a shadow (figure);→英和
a silhouette.→英和
〜がうつる be silhouetted <on the ground> .
影法師
かげぼうし [3][1] 【影法師】
光が当たってできる人の影。
影灯籠
かげどうろう [3] 【影灯籠】
「回り灯籠」に同じ。
影照本
えいしょうぼん エイセウ― [0] 【影照本】
古書・碑文などを撮影し製版した書物。景照本。
影画
かげえ [2] 【影絵・影画】
紙を切り抜いたり,手を組み合わせて物の形に作ったものに,灯火を当てて障子やスクリーンなどに影を映し出すこと。また,その影。
影絵
かげえ [2] 【影絵・影画】
紙を切り抜いたり,手を組み合わせて物の形に作ったものに,灯火を当てて障子やスクリーンなどに影を映し出すこと。また,その影。
影絵
かげえ【影絵】
a shadow picture;a silhouette.→英和
影絵芝居 a shadow show.
影絵芝居
かげえしばい [4] 【影絵芝居】
人形劇の一種。影絵をスクリーンに映し,これを動かして演じる芝居。
影護
ようご ヤウ― [1] 【影護】
〔「よう」は呉音〕
神仏が影のように身にそって守ってくれること。
影貼り
かげばり [0] 【影貼り】
染色や日本画で,輪郭外の彩色がしみ込まないように,描いた絵の上に型紙を置くこと。礬水(ドウサ)を引いた美濃紙などを使う。縁蓋(エンブタ)。
影踏み
かげふみ [2] 【影踏み】
相手の影を踏み合う子供の遊び。
影身
かげみ 【影身】
影が身を離れることのないように,常に離れないこと。「―の如く馴れ馴れしに/謡曲・初雪」
影鈔本
えいしょうぼん エイセウ― [0] 【影鈔本】
「影写本(エイシヤボン)」に同じ。
影青
えいせい [0] 【影青】
⇒インチン(影青)
影青
インチン [1] 【影青】
〔中国語〕
中国宋代,江西省景徳鎮で焼かれ始めた磁器。白色半透明の薄い胎土にわずかに鉄分を含む透明の釉(ウワグスリ)をかけたもの。模様部に釉がたまってほかの部分よりも青く見える。青白磁。白青磁。
影面
かげとも 【影面】
〔「かげつおも」の転。「かげ」は「光」の意〕
太陽に向かう方。南の面。日の当たる側。
⇔背面(ソトモ)
「名ぐはしき吉野の山は―の大き御門ゆ/万葉 52」
影響
えいきょう【影響】
influence;→英和
effect.→英和
〜する (have) influence <on> ;affect.→英和
…の〜で under the influence of….…の〜をうける be affected[influenced] <by> ….
影響
えいきょう [0] 【影響】 (名)スル
〔影が形に従い,響きが声に応ずる意〕
関係が密接で,他の物事に力を及ぼして,変化や反応を起こさせること。「よい―を及ぼす」「選挙の結果が株価に―する」
影響
ようごう ヤウガウ [0] 【影向・影響・影嚮】
〔呉音〕
(1)仏・菩薩また神などが仮の姿をとって人々の眼前に現れること。また,その姿。
(2)貴人などが来ること。また,現れることや来ることをしゃれていう語。「これは旦那めづらしの―や/浮世草子・禁短気」
影響力
えいきょうりょく [3] 【影響力】
他に作用を及ぼし,影響を与える力。
彳む
たたず・む [3] 【佇む・彳む】 (動マ五[四])
(1)しばらくの間ある場所に立ったまま動かないでいる。「しょんぼりと―・む」
(2)行きつもどりつする。徘徊(ハイカイ)する。「まだ暁に門のわたりを―・めば/堤中納言(貝あはせ)」
彳亍
てきちょく [0] 【彳亍】
〔「彳」は左足,「亍」は右足の意〕
少し歩いては止まること。また,たたずむこと。
彷彿
ほうふつ ハウ― [0] 【髣髴・彷彿】 (ト|タル)スル[文]形動タリ
(1)よく似ている・こと(さま)。「恰も飛鳥の空を翔るに―たり/八十日間世界一周(忠之助)」
(2)ありありと思い出すこと。はっきりと脳裏に浮かぶこと。また,そのさま。「亡父を―(と)させる」「昔日の思い出が―としてよみがえる」
(3)姿・形がぼんやりと見える・こと(さま)。「陰火が,―として生垣を越えて/真景累ヶ淵(円朝)」
彷彿する
ほうふつ【彷彿する】
resemble (似る);→英和
remind one <of a thing> (思い出させる).
彷徊
ほうかい ハウクワイ [0] 【彷徊】 (名)スル
さまよい歩くこと。徘徊。
彷徨
ほうこう ハウクワウ [0] 【彷徨】 (名)スル
さまよい歩くこと。あてもなく歩きまわること。「荒野を―する」
彷徨う
さまよ・う [3] 【彷徨う】 (動ワ五[ハ四])
〔「吟(サマヨ)ふ」と同源か〕
(1)当てもなく,あるいは目指す所が見つからずにあちこち歩き回る。迷い歩く。さすらう。「肉親を求めて焼け野原を―・う」「修羅の街(チマタ)に―・ふ/高橋阿伝夜叉譚(魯文)」
(2)一定の場所にとどまらず,行きつ戻りつする。「生死の境を―・う」「道子は声も―・ふやふに/婦系図(鏡花)」
(3)心や考えが決まらず迷う。思い迷う。落ち着かない。「色めかしう,―・ふ心さへそひて/源氏(真木柱)」
彷徨う
さまよう【彷徨う】
〔動〕wander[roam,hang]about;〔形〕wandering;→英和
stray.→英和
彷徨える
さまよえる サマヨヘ― 【さ迷える・彷徨える】 (連語)
〔「る」は,助動詞「り」の連体形〕
あてもなくさまよっている。「―人々」
彷徨する
ほうこう【彷徨する】
wander about;roam.→英和
彷徨変異
ほうこうへんい ハウクワウ― [5] 【彷徨変異】
⇒環境変異(カンキヨウヘンイ)
役
えだち 【役】
(1)古代,朝廷が人民に課した労役。律令制では特に歳役・雑徭(ゾウヨウ)をいう。夫役(ブヤク)。「―を罷(ヤ)めしめたまふ/日本書紀(顕宗訓)」
(2)戦役。戦い。徴兵。「此の―に至りて意(ミココロ)に窮誅(コロ)さむと欲(オモホ)す/日本書紀(神武訓)」
役
やく [2] 【役】
(1)全体の中で,割り当てられ受け持つ仕事。果たしている任務。役目。「見張りの―」
(2)責任のある重要な職務・地位。「―につく」
(3)もっぱらその事にあたること。「こたつの守りを―にして過ごす」
(4)演劇で俳優の演ずる受け持ち。「桃太郎の―を演ずる」
(5)花札・麻雀などで,点になる,あるいは勝負に関係する札や牌(パイ)の組み合わせ。
(6)官から課される労働。公役(クヤク)。夫役(ブヤク)。
(7)物品に課する税。「百姓の物ごとを―に掛けて取りあげ/仮名草子・浮世物語」
(8)月経。月役(ツキヤク)。
→役と(副)
役
え 【役】
課役。夫役(ブヤク)。えだち。「役調(エツキ)」「役丁(エヨボロ)」など,他の語と複合した形でみられる。
役
やく【役】
(1)[地位]an office;→英和
a post;→英和
a position;→英和
[任務]a duty;→英和
a service.→英和
(2)[劇] <play> the part[role] <of> .→英和
〜にたつ be useful;be a <great> help <to> .→英和
〜にたたない be useless;be no use[good].〜を勤める perform one's duties;hold[fill]the post <of> ;act <as (a) manager> ;→英和
serve <on the committee> .→英和
役
えき [1] 【役】
(1)戦争。たたかい。「西南の―」「後三年の―」
(2)割りあてられた公のつとめ。やく。「諸大名の―に課せらる/折たく柴の記」
役す
えき・す 【役す】 (動サ変)
⇒えきする(役)
役する
えき・する [3] 【役する】 (動サ変)[文]サ変 えき・す
(1)(公用のために)人民をかり出して働かせる。「これに―・せられたる猶太教徒の数一万二千人/即興詩人(鴎外)」
(2)使う。「運動奔走,以て筋骨を―し/福翁百話(諭吉)」
役と
やくと 【役と】 (副)
〔そのことを役としての意から〕
(1)もっぱら。そればかり。「年来―商ひければ,大きに富みて/今昔 29」
(2)はなはだ。たいそう。「―足が達者だあのし/滑稽本・膝栗毛 4」
役丁
えきてい 【役丁】
(1)労役をさせる壮丁。人夫。人足。
(2)「駅子(エキシ)」に同じ。
役丁
えきちょう 【役丁】
律令制で,公の労役に服するため,諸国から徴集されて上京した成年の男子。仕丁。
役丁
えよほろ 【役丁】
公用の課役に従事する二一歳から六〇歳までの男子。えきてい。「白鳥の陵守等を差して―に充てつ/日本書紀(仁徳訓)」
役不足
やくぶそく [3] 【役不足】
(1)俳優などが与えられた役に満足しないこと。
(2)能力に対して,役目が軽すぎること。「―で物足りない」
役不足をいう
やくぶそく【役不足をいう】
complain of one's part.
役人
やくにん【役人】
a government official;a public officer.役人根性 officialism;→英和
red-tapism.
役人
やくにん [0] 【役人】
(1)官公庁につとめている人。官吏。公務員。
(2)役目をもっている人。
(3)能・芝居で演技するもの。役者。「獅子舞の―/浮世草子・五人女 1」
(4)江戸時代,本役(ホンヤク){(2)}を負担する者。
役人根性
やくにんこんじょう [5] 【役人根性】
役人にありがちな性質。尊大で,融通のきかない性質などをいう。
役付き
やくづき [0] 【役付き】
〔「やくつき」とも〕
ある役職につくこと。また,その人。
役付け
やくづけ [0] 【役付け】
役を割り当てること。また,その役を記したもの。
役代
やくしろ [0] 【役代】
代分(シロワ)けにおいて,漁労長・船頭などがその役に対して特別に割り当てられる配当。
役作り
やくづくり [3] 【役作り】
役者が,自分の役柄にふさわしい演技・扮装を工夫すること。
役使
えきし [1] 【役使】 (名)スル
命令して人を使うこと。「その―する工人の利益あらんことを謀り/西国立志編(正直)」
役供
やくぐ 【役供】
神への供物を陪膳に運び取り次ぐこと。また,その役。
役僧
やくそう [0][3] 【役僧】
(1)法会(ホウエ)の際,特定の役割を任ぜられている僧。
(2)寺院で事務を取り扱う僧。
役儀
やくぎ [1][3] 【役儀】
(1)役目。つとめ。「大名の家来によき―を勤る者あれば/学問ノススメ(諭吉)」
(2)租税。課役。
役儀柄
やくぎがら [0] 【役儀柄】
「役目柄」に同じ。
役優婆塞
えんのうばそく 【役優婆塞】
⇒役小角(エンノオヅノ)
役割
やくわり [3][0] 【役割】
(1)役目をそれぞれの人に割り当てること。また,割り当てられた役目。
(2)集団内の地位に応じて期待され,またその地位にあるものによって学習される行動様式。社会的役割。
役割を演じる
やくわり【役割を演じる】
play a <a great,an important> part[role] <in> .→英和
〜を決める assign a part <to> .
役割演技
やくわりえんぎ [5] 【役割演技】
⇒ロール-プレーイング
役割理論
やくわりりろん [5] 【役割理論】
役割{(2)}の概念を用いて,ある個人または集団と他の個人または集団との社会的相互作用を解明しようとする理論。アメリカの社会哲学者ミードに始まり,アメリカで発展した。
役割番付
やくわりばんづけ [5] 【役割番付】
「紋(モン)番付」の上方(カミガタ)での称。
役力士
やくりきし [3] 【役力士】
相撲で,横綱・大関・関脇・小結の総称。
役務
えきむ【役務】
labor;→英和
service.→英和
‖役務賠償 reparation in services.
役務
えきむ [1] 【役務】
他人のために行う労務やサービス。
役務賠償
えきむばいしょう [4] 【役務賠償】
労力を提供することによって相手国に与えた損害を賠償すること。
役印
やくいん [0] 【役印】
その役の者が職務上使う印。職印。
役名
やくめい [0] 【役名】
(1)芝居で,役の名前。
(2)役職名。
役向き
やくむき [0] 【役向き】
役目に関すること。また,役目の性質。「―のことで会合がある」
役員
やくいん [2] 【役員】
(1)会社・団体などの幹部職員。法人においては,その業務執行,業務・会計の監査などの権限を有する者。
(2)その役を担当する人。
役員
やくいん【役員】
an officer;→英和
an official;→英和
the staff (全体).→英和
〜会 the board of directors.
役員報酬
やくいんほうしゅう [5] 【役員報酬】
法人の役員に対し,その職務執行の対価として与えられる定期的な給付。
役回り
やくまわり [3] 【役回り】
役目のまわりあわせ。割り当てられた役。「損な―」
役場
やくば [3] 【役場】
(1)(町・村の)地方公務員が事務をとる所。
(2)働き場所。また,晴れの場所。時に,近世,鳶(トビ)の者が火事場をさしていった。「―ぢやあ,一番がけに火の中へ飛んで/歌舞伎・夢結蝶鳥追」
役夫
やくぶ 【役夫】
公役(クヤク)に使役される人夫。
役夫
えきふ [1][0] 【役夫】
(1)人に使われて労役に従う者。人夫。人足。
(2)古代,徭役(ヨウエキ)に従事させられた公民。
役夫工米
やくぶくまい 【役夫工米】
平安時代以降,伊勢神宮内宮・外宮の造営に際して,朝廷が全国の荘園公領に賦課した,臨時の公事。徴収権は鎌倉幕府の成立とともに漸次武家方へ吸収され,南北朝末期には室町幕府によって完全に掌握された。
役宅
やくたく [0] 【役宅】
その役にある人のために設けた住居。
役家
やくや 【役家・役屋】
⇒公事家(クジヤ)
役小角
えんのしょうかく 【役小角】
⇒えんのおづの(役小角)
役小角
えんのおづの 【役小角】
七,八世紀に大和の葛城山にこもって修行した呪術者。妖言を吐いたとの理由で伊豆に流されたと伝えられる。修験道の開祖と仰がれる。役行者(エンノギヨウジヤ)。役優婆塞(エンノウバソク)。神変大菩薩。山上様。えんのしょうかく。えんのおづぬ。
役屋
やくや 【役家・役屋】
⇒公事家(クジヤ)
役席
やくせき [0] 【役席】
役職{(2)}。また,役職{(2)}にある者。
役役
えきえき [0][3] 【役役】 (ト|タル)[文]形動タリ
懸命に努力するさま。「建築家の―として其業に従ふや/春(藤村)」
役得
やくとく [0] 【役得】
ある役目に従事していることによって得られる特別の利益。「―の多い地位」
役得のある
やくとく【役得のある】
paying;remunerative.〜がある have privileges[benefits];be paying.
役所
やくしょ [3] 【役所】
(1)役人が公の仕事をする所。官庁。役場。
(2)戦陣で,将士が本拠としている所。「津々山の―を双べて居たりけるが/太平記 34」
(3)中世,関所の異称。[節用集(文明本)]
役所
やくしょ【役所】
a public[government]office.お役所風 red tape;red-tapism.
役所
やくどころ [0][3] 【役所】
その人にふさわしい役・役目。
役所仕事
やくしょしごと [4] 【役所仕事】
⇒お役所仕事
役料
やくりょう [2] 【役料】
(1)役目に対して支払われる報酬。
(2)江戸時代,幕府の役人に支給した俸給。役俸。
役日
やくび [2] 【役日】
祝日などの特別な日。ものび。もんび。
役替え
やくがえ [4][0] 【役替え】 (名)スル
役目を替えること。
役木
やくぎ [0] 【役木】
日本庭園内の要所に植栽した木。
役枝
やくえだ [0][2] 【役枝】
生け花で,構成の中心となる枝。
役柄
やくがら [0] 【役柄】
(1)役の性質。役むき。「―上,注意せざるをえない」
(2)役に伴って生ずる体面・立場。「―を重んずる」
(3)演劇で,演ずる役の類型。敵役(カタキヤク)・道化役など。
役柄
やくがら【役柄】
one's position[part,duty].
役権
えきけん [0] 【役権】
〔法〕 一定の目的のため,他人の所有物を利用する物権。特定人の便益のために他人の物を利用する人役権と,特定の土地の便益のために他人の土地を利用する地役権とに分かれる。現行民法は地役権だけを認める。
役満
やくマン [0] 【役満】
「役満貫」に同じ。
役満貫
やくマンガン [3] 【役満貫】
麻雀で,特に決められた役。天和(テンホー)・地和(チーホー)・国士無双・大三元・四喜和(スーシーホー)・字一色(ツーイーソー)・四暗刻(スーアンコー)・清老頭(チンロートー)・緑一色(リユーイーソー)・九連宝灯(チユーレンパウトウ)など。希少価値があるので,普通の満貫の何倍かの点数とすることが多い。役満。
役牛
えきぎゅう [0] 【役牛】
(肉牛・乳牛などに対して)物の運搬・農耕などの労役に使う牛。
役用
えきよう [0] 【役用】
労役に使うこと。「―種」「―動物」
役男
やくおとこ [3] 【役男】
年男(トシオトコ)。
役畜
えきちく [0] 【役畜】
農耕・運搬などをさせるために飼っている家畜。
役目
やくめ [3] 【役目】
役として果たさねばならないつとめ。役割。「係としての―」「―を果たす」
役目を果たす
やくめ【役目を果たす】
do one's duty.〜をする act <as> ;→英和
serve <as> ;→英和
function <as> .→英和
お〜(的)に in a perfunctory manner;mechanically.→英和
役目柄
やくめがら [0] 【役目柄】
■一■ (名)
役目にふさわしいこと。「―をわきまえる」
■二■ (副)
このような役目だから。職務上。「―見て見ぬふりはできない」
役石
やくいし [0] 【役石】
日本庭園の飛び石や石組みで,修景・機能などの面から要所に据えられる石。飛び石における踏み分け石・水揚げ石・沓(クツ)脱ぎ石など。要石。
役立たず
やくたたず【役立たず】
[人] a good-for-nothing;a useless fellow.
役立たず
やくたたず [3] 【役立たず】 (名・形動)
役に立たない・こと(さま)。また,そのような人や物。役に立たず。
役立つ
やくだ・つ [3] 【役立つ】
■一■ (動タ五[四])
役に立つ。間に合う。「災害時に―・つもの」
■二■ (動タ下二)
⇒やくだてる
役立てる
やくだ・てる [4] 【役立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 やくだ・つ
目的に合うように働かせる。役に立てる。有効に使う。「寄付金を社会福祉に―・てる」
役米
やくまい [0] 【役米】
江戸幕府で,番衛をつとめた中間・小者など,最下級の家臣に与えられた給料。中間のうち,旗持の者は役米一五俵を受けた。
役者
やくしゃ [0] 【役者】
(1)能楽・芝居などで登場人物を演ずる人。俳優。
(2)弁舌や才知,かけ引きなどにすぐれている人。「彼はなかなかの―だ」
(3)役目にある人。役人。「倉ノ―戸ヲヒライテクレバ/天草本伊曾保」
役者
やくしゃ【役者】
an actor;→英和
an actress (女);→英和
a player.→英和
〜が一枚上だ be a cut above a person;→英和
be more than a match <for a person> .→英和
‖旅役者(の一座) (a company of) strolling players.
役者子供
やくしゃこども [4] 【役者子供】
(1)少年の歌舞伎俳優。「―の取る銀は,当座の化花ぞかし/浮世草子・永代蔵 4」
(2)役者は,芸以外の事には疎く,子供のようだということ。
役者染
やくしゃぞめ [0] 【役者染(め)】
歌舞伎の人気役者好みの染め物。菊五郎格子・三枡格子など。
役者染め
やくしゃぞめ [0] 【役者染(め)】
歌舞伎の人気役者好みの染め物。菊五郎格子・三枡格子など。
役者絵
やくしゃえ [3][0] 【役者絵】
浮世絵の主題の一。多くは歌舞伎俳優の舞台姿や日常の姿を描き,全身像・大首絵・大顔絵などがある。
役者評判記
やくしゃひょうばんき [6] 【役者評判記】
歌舞伎俳優の容色・技芸を批評した書。1656年刊の「役者の噂」が最古とされ,99年刊の「役者口三味線」にいたって整ったとされる。京都・大坂・江戸の三都の役者を細評した形式がその後踏襲され,明治初期まで毎年一,二回刊行された。
役者論語
やくしゃろんご 【役者論語】
芸談。四巻。三世八文字屋自笑編。1776年刊。芳沢あやめ・初世坂田藤十郎など元禄期(1688-1704)の名優の芸談集七書を集めたもの。初期歌舞伎の芸道論・演技論が語られる。やくしゃばなし。
役職
やくしょく [0] 【役職】
(1)役目と職務。
(2)「管理職(カンリシヨク)」に同じ。「―手当」「―者」
役職
やくしょく【役職】
a post;→英和
an official position.〜につく be raised to a managerial[responsible]position.‖役職者 an executive.役職名 an official title.
役職員
やくしょくいん [4] 【役職員】
(1)役員と職員。
(2)管理職。役職者。
役行者
えんのぎょうじゃ 【役行者】
(1)「役小角(エンノオヅノ)」に同じ。
(2)戯曲。三幕。坪内逍遥作。1916年(大正5)「女魔神」として「新演芸」に発表,26年初演。役小角とその弟子広足(ヒロタリ)に女魔神を配して,自然と人間,霊と肉との闘いを描いたもの。
役調
えつき 【役調・課役】
えだち(役)とみつぎ(調)。古代,朝廷が課した租税の総称。「里長が―徴(ハタ)らば汝も泣かむ/万葉 3847」
役送
やくそう [0] 【役送】
天皇の食事や饗宴の際の膳部などを陪膳に運び取り次ぐこと。また,その役。
役銭
やくせん 【役銭】
(1)中世,農・工・商に従事するものから,所得に応じて徴収した雑税。酒屋役・倉役など。
(2)江戸時代,鳶職(トビシヨク)・車力(シヤリキ)・米搗(ツ)きなどの日雇いを業とする者から毎月徴収した税。
役馬
えきば [1][0] 【役馬】
労役に使う馬。
役高
やくだか [2] 【役高】
江戸時代,役職の高い低いに応じて支給された,一定の禄高。家禄のほかに支給された。
彼
かれ [1] 【彼】
■一■ (代)
(1)三人称。
(ア)話し手・聞き手以外の男性をさし示す。あの男。
⇔彼女
「―のことは心配いらない」
〔
(ア)は明治以降,英語の he などの訳語として生じたものであるが,日本語では同輩以下のものをさすのが普通〕
(イ)話し手・聞き手以外の人をさし示す。あの人。明治期まで,男にも女にも用いた。「誰そ―と問はば答へむ/万葉 2545」
(2)二人称。聞き手をさしていう語。お前。「『―は何人ぞ』と問はせ給ひければ,『此の家の主に候ふ翁なり』と申しければ/今昔 27」
(3)遠称の指示代名詞。話し手からも聞き手からも離れた事物をさし示す。あれ。「我(ア)が思(モ)ふ君がみ舟かも―/万葉 4045」
■二■ (名)
〔■一■(1)
(ア) から転じた語〕
愛人の男性。かれし。
⇔彼女
「―からの電話で,娘がいそいそと出かけて行った」
彼
かれ【彼】
he <〔複〕they> (主格);→英和
his <〔複〕their> (所有格);→英和
him <〔複〕them> (目的格).→英和
〜のもの his.
彼
か [1] 【彼】 (代)
(1)不定称の指示代名詞。「なに」と対応して用いて,物事を漠然とさし示す。「なにや―やと物いりが多い」「なんとも―とも申し訳ないことでございます」
(2)遠称の指示代名詞。話し手や聞き手からともに離れた物や人をさし示す。かれ。あれ。「思へども人目つつみの高ければ―はと見ながらえこそ渡らね/古今(恋三)」「―の木の道の匠(タクミ)の造れるうつくしき器物も古代の姿こそをかしと見ゆれ/徒然 22」
彼
あれ [0] 【彼】 (代)
(1)遠称の指示代名詞。
(ア)事物や人を指し示す。「―はだれだろう」「―が駅へ行く道です」
(イ)時や事柄を指し示す。「―からずっと立ち通しだ」「―は三年前のことだ」「―くらい何でもない」
(ウ)場所を指し示す。「―に見え候,粟津の松原と申す/平家 9」
(2)三人称。同等以下の人を親しみをこめて指し示す。「―には苦労ばかりかけた」「―は達者で暮らしているかな」
(3)〔中世語〕
中称の指示代名詞。事物や人・場所を指し示す。それ。その人。そこ。「誰そ,―きけ/平家 3」
彼
かの [1] 【彼】
■一■ (連体)
〔■三■の一語化したもの〕
それまでの話とは関係ないが,話し手・聞き手ともに知っている事物をさす語。あの。周知の。「―芭蕉翁の名句」「―有名な」
■二■ (代)
〔■三■から転じた語。近世語〕
あからさまに言いにくい物や人をさす語。
(1)遠称の指示代名詞。あれ。例のもの。例のこと。「脇差をもどせば茶屋は―を出し/柳多留(初)」
(2)三人称の人代名詞。あの人。例の人。「―がよろしくと言つたよ/滑稽本・浮世風呂 3」
■三■ (連語)
〔代名詞「か」に格助詞「の」の付いたもの〕
(1)あの。「―児ろと寝ずやなりなむ/万葉 3565」
(2)その。「この名しかるべからずとて,―木を切られにけり/徒然 45」
彼
あ 【彼】 (代)
遠称の指示代名詞。あれ。「―はと見る淡路の島のあはれさへ/源氏(明石)」
彼の
あの [0] 【彼の】
■一■ (連体)
〔代名詞「あ」に格助詞「の」の付いた語〕
(1)話し手からも聞き手からも離れた所にある物をさす。「―店に入ろう」「―赤い花がほしい」
(2)話し手も聞き手もすでに知っている事柄をさす。例の。「―ときは困りましたねえ」「―人はどうしていますか」
■二■ (感)
(1)話のはじめや間で,次の言葉へのつなぎに用いる語。あのう。「そうして,―,…」
(2)人に呼びかけたり,注意を引こうとするときに用いる語。あのう。「―,ちょっとおたずねしますが」
彼の
かの【彼の】
⇒あの.
彼のさん
あのさん 【彼のさん】 (代)
〔近世語。「彼の様(サマ)」の転。主として遊里で用いられた〕
(1)三人称。あのかた。あのお人。「これ��,―にはあひともない/浄瑠璃・冥途の飛脚(中)」
(2)二人称。このおかた。「―がた二階へお上りなされませ/洒落本・ゑ世物語」
彼の世
かのよ 【彼の世】
死後の世界。あの世。のちの世。「この世のことは―にも見む/蜻蛉(中)」
彼の世
あのよ [3][0] 【彼の世】
死者の行くとされる世界。来世。
⇔この世
彼の人
あのひと [2] 【彼の人】 (代)
(1)三人称。彼,または彼女。自分の夫または恋人をさしてもいう。「あのかた」「あちら」より敬意が低い。「これを―に上げなさい」「うちの―はそう申しました」
(2)二人称。近世,対等以下の人に対して用いた。「これ��―,一荷皆買ふが,幾らだ��/歌舞伎・お染久松色読販」
彼の娘
あのこ [2] 【彼の子・彼の娘】 (代)
(1)三人称。年少の子や若い女性に対して使う。
(2)二人称。近世,遊里で禿(カムロ)を呼ぶ時に用いる。おまえ。「こう―,いい子だ,どうぞ若衆をちよつとよんできてくんな/洒落本・野良の玉子」
彼の子
あのこ [2] 【彼の子・彼の娘】 (代)
(1)三人称。年少の子や若い女性に対して使う。
(2)二人称。近世,遊里で禿(カムロ)を呼ぶ時に用いる。おまえ。「こう―,いい子だ,どうぞ若衆をちよつとよんできてくんな/洒落本・野良の玉子」
彼の岸
かのきし [1] 【彼の岸】
〔「彼岸(ヒガン)」を訓読した語〕
「彼岸{(2)}」に同じ。「―に到る事など/源氏(早蕨)」
彼の手此の手
あのてこのて 【彼の手此の手】 (連語)
いろいろな手段・方法。「―で新製品を売り込む」
彼の方
あのかた [4][3] 【彼の方】 (代)
三人称。「あの人」より敬意をこめていう語。「―はどなたかしら」
彼の様
あのよう [3] 【彼の様】 (形動)
ああいうふう。あれと同じよう。「―な服がほしい」「―にはとてもできない」
彼の様
かのさま 【彼の様】 (代)
三人称。話し手・聞き手以外の人をかるい敬意をもっていう語。あのお方。例の方。「わが―寄せ給へ/仮名草子・仁勢物語」
彼の辺
あのへん [0] 【彼の辺】
(1)あのあたり。
(2)あの程度。
彼の面
かのも 【彼の面】
あちら側。かなた。
⇔このも
「つくばねのこのも―に影はあれど/古今(東歌)」
彼は誰
かわたれ カハ― 【彼は誰】
「彼は誰時」の略。
彼は誰星
かわたれぼし カハ― [4] 【彼は誰星】
明け方に見える星。あけの明星。金星。
彼は誰時
あれはたれどき 【彼は誰時】
〔あれは誰か見分けがつかない時分の意〕
夕方の薄暗い時。たそがれ時。かはたれどき。「お前の梅やうやうひもときて,―なるに/源氏(初音)」
彼は誰時
かわたれどき カハ― [0] 【彼は誰時】
(だれであるか定かに判別できない)明け方や夕方の薄暗い時。のちには明け方にいうことが多くなり,夕方には「誰(タ)そ彼(ガレ)時(ドキ)」を用いるようになった。かはたそどき。かれはたれどき。「暁(アカトキ)の―に/万葉 4384」
彼れ切り
あれきり [0][4] 【彼れ切り】
あの時を最後として。あの時だけ。あれだけ。あれっきり。「―姿を見せない」「―の話になってしまった」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕
彼体
あれてい 【彼体】
(1)あのくらい。あの程度。見下していう語。「―の不覚人あれば,なかなか軍がせられぬぞ/平治(中・古活字本)」
(2)同程度であること。あれくらい。「都にも―の女はござ有まじいとぞんじ/狂言・花子」
彼処
かしこ [1] 【彼処】 (代)
遠称の指示代名詞。
(1)話し手からも聞き手からも離れている場所をさし示す。あそこ。「ここ―にベンチが置かれている」
(2)少し離れた所をさす。あちらの方。「狼―に駆け廻つて/仮名草子・伊曾保物語」
彼処
あそこ [0] 【彼処・彼所】 (代)
遠称の指示代名詞。
(1)場所や方角を指し示す。
(ア)あの場所。あすこ。「ここより―の方が涼しそうだ」「―には生家がある」
(イ)(相手も知っている)例の場所。「明日もまた―で待っている」
(2)物事の局面や事態の進展の度合を指し示す。「―から難しくなる」「―まで紛糾すると解決のめどが立たない」
彼処
あしこ 【彼処】 (代)
遠称の指示代名詞。あの場所。あそこ。「―に籠りなむのち/源氏(若菜上)」
彼処許
あしこもと 【彼処許】 (代)
遠称の指示代名詞。あちらの方。あの辺。「―になど,そそのかし聞ゆ/源氏(宿木)」
彼女
かのじょ [1] 【彼女】
■一■ (代)
三人称。話し手,聞き手以外の女性をさし示す語。
⇔彼
〔西欧語の三人称単数の女性をさす代名詞(英語の she など)の翻訳語「彼女(カノオンナ)((アノオンナ))」から生まれた語〕
■二■ (名)
〔■一■から転じた語〕
(男性からみて)愛人・恋人である女性。
⇔彼氏
「―ができる」
彼女
かのじょ【彼女】
she.→英和
〜の[に,を]her.→英和
〜のもの hers.→英和
彼奴
きゃつ [1] 【彼奴】 (代)
〔「かやつ」の転という。中世以降の語〕
三人称。人をののしったり,親しみをこめたり,ふざけたりして指し示す語。男性が用いる。あいつ。やつ。「また,―のいたずらだな」
彼奴
あいつ [0] 【彼奴】 (代)
〔「あやつ」の転〕
遠慮のない相手との会話や,親しみ・憤り・侮蔑(ブベツ)などの気持ちを表すときに用いる。
(1)三人称。彼または彼女。やつ。「―は実にいい奴だ」
(2)遠称の指示代名詞。あれ。「―よりこいつの方が安くていい」
彼奴
あやつ [0][1] 【彼奴】 (代)
三人称。第三者をののしっていう語。やや古めかしい言い方。あいつ。きゃつ。
彼奴
かやつ 【彼奴】 (代)
三人称。話し手・聞き手以外の者をいやしめののしっていう語。きゃつ。あいつ。「ほととぎす,おれ,―よ/枕草子 226」
彼奴ばら
きゃつばら 【彼奴ばら】 (代)
三人称。「きゃつ」の複数形。あいつら。きゃつら。「御前にて―すなはち罪科に行なふべし/浄瑠璃・国性爺合戦」
彼奴め
きゃつめ [1] 【彼奴め】 (代)
三人称。「きゃつ」よりさらに相手を卑しめていう語。
彼奴等
きゃつら [1] 【彼奴等】 (代)
三人称。「きゃつ」の複数形。あいつら。やつら。
彼岸
ひがん [0][2] 【彼岸】
(1)春分の日・秋分の日を中日(チユウニチ)とする各七日間。また,この時期に営む仏事。俳句では,彼岸といえば春彼岸のこと。[季]春。
→秋彼岸
→彼岸会
(2)〔梵 pāramitā(波羅蜜多)の訳語「到彼岸」から出た語〕
迷いを脱し,生死を超越した理想の境地。悟りの境地。涅槃(ネハン)。
⇔此岸(シガン)
(3)目標に至った理想的状態。凡人を超えた,高度な境地。
彼岸
ひがん【彼岸】
the equinoctial week.春の〜 the spring equinox.‖彼岸桜 an early flowering cherry.彼岸花 a spider lily;an amaryllis.
彼岸会
ひがんえ [2] 【彼岸会】
彼岸の七日間に行われる春秋二度の仏事。平安初期に始まるという。現在も墓参などが広く行われている。日本独自の習俗が仏教と結びついたものと考えられる。[季]春。
彼岸参り
ひがんまいり [4] 【彼岸参り】
彼岸の間に,寺や先祖の墓に参ること。[季]春。《信濃路は雪間を―かな/也有》
彼岸底彼岸天井
ひがんぞこひがんてんじょう [0][4] 【彼岸底彼岸天井】
春秋の彼岸ごろには稲作の予想や結果も出ることから,株式相場が底をつけたり天井をついたりすること。
〔米相場からきた語〕
→節分天井
彼岸桜
ひがんざくら [4] 【彼岸桜】
バラ科の落葉高木。山地に自生し,庭木ともされる。葉は狭い楕円形。春の彼岸の頃,他のサクラより早く開花。エドヒガンに近縁。コヒガンザクラ。[季]春。
彼岸河豚
ひがんふぐ [2] 【彼岸河豚】
フグ目の海魚。全長約40センチメートル。背部は褐色を帯びて黒みがかった斑紋が不規則に散在し,腹部は白い。肉は無毒であるが,肝臓・卵巣などに猛毒をもつ。春の彼岸ごろが美味とされる。北海道南部以南に分布。
彼岸花
ひがんばな [2] 【彼岸花】
ヒガンバナ科の多年草。田の縁(フチ)や川岸に群生。秋の彼岸の頃,高さ約30〜50センチメートルの花茎の頂に赤色の花を一〇個内外つける。花被片は六個で強くそり返り,雄しべは長く目立つ。花後,線状の葉が出,翌春枯れる。鱗茎(リンケイ)は有毒だが薬用にする。曼珠沙華(マンジユシヤゲ)((マンジユサゲ))。死人(シビト)花。捨て子花。葉見ず花見ず。[季]秋。
彼岸花科
ひがんばなか [0] 【彼岸花科】
単子葉植物の一科。主に熱帯・亜熱帯に分布し,七五属約千種がある。多年草で多くは鱗茎(リンケイ)がある。葉は根生し,線形。花被片は六個。果実は蒴果(サクカ),または液果。ヒガンバナ・アマリリス・スイセン・クンシランなど。
彼我
ひが【彼我】
each other.〜の mutual.→英和
彼我
ひが [1] 【彼我】
他人と自分。相手方と自分方。「―の勢力は伯仲している」
彼所
あこ 【彼所】 (代)
〔近世上方語〕
遠称の指示代名詞。あそこ。「まあ行てとうてかんせ。―も宿屋ぢやあろわい/滑稽本・膝栗毛 5」
彼所
あそこ [0] 【彼処・彼所】 (代)
遠称の指示代名詞。
(1)場所や方角を指し示す。
(ア)あの場所。あすこ。「ここより―の方が涼しそうだ」「―には生家がある」
(イ)(相手も知っている)例の場所。「明日もまた―で待っている」
(2)物事の局面や事態の進展の度合を指し示す。「―から難しくなる」「―まで紛糾すると解決のめどが立たない」
彼所
あすこ [0] 【彼所】 (代)
遠称の指示代名詞。「あそこ」の転。「―まで走ろう」
彼方
おと ヲト 【遠・彼方】
〔「おち(遠)」の転〕
時間的また空間的に遠いこと。遠方。おち。「大宮の―つ鰭手(ハタデ)/古事記(下)」「―つ日も昨日も今日も/万葉 3924」
〔現代語では「 おとつい」「おととし」などの語形に残存する〕
彼方
かなた【彼方(に)】
(over) there;→英和
far away;in the distance;→英和
beyond <the sea> ;→英和
on the other side <of the river> .
彼方
おち ヲチ 【遠・彼方】 (代)
遠称の指示代名詞。
(1)多く隔たっている場所を指す。ある地点より向こうの場所をもいう。「白雲の八重に重なる―にても思はむ人に心へだつな/古今(離別)」「知り給ふ所は川より―にいと広く/源氏(椎本)」
(2)遠く隔たっている時を指す。ある時を中心として,それ以前とそれ以後と両方がある。「ま玉つく―をしかねて思へこそ一重の衣ひとり着て寝(ヌ)れ/万葉 2853」「昨日より―をば知らず百年の/拾遺(雑賀)」
彼方
あち 【彼方】 (代)
遠称の指示代名詞。あちら。あっち。「こち押し,―押し/宇治拾遺 11」
彼方
あっち [3] 【彼方】 (代)
〔「あち」の転〕
(1)遠称の指示代名詞。「あちら{(1)}」のくだけた言い方。「―へ行け」「―の方がいい」
(2)三人称。「あちら{(2)}」のくだけた言い方。「―の言い分ももっともだ」
彼方
あちら [0] 【彼方】 (代)
(1)遠称の指示代名詞。「あっち」より丁寧な言い方。
(ア)あの方角。むこう。「北は―です」「―に見えますお城が姫路城です」
(イ)あそこにある物。「こちらよりは―の方がお似合いかと存じます」
(ウ)あの場所。遠く離れた所,特に,外国・欧米をいう。「―じこみのスタイル」「―風のもてなし方」
(2)三人称。「あの人」「あの人々」「あの家」などを軽く敬っていう語。「―(さま)はどなたさまですか」「―からの御申しこみ」
彼方
あなた 【貴方・彼方】 (代)
(1) [2]
二人称。《貴方》
(ア)「きみ」の軽い尊敬語。やや気がねのある場合に同輩または同輩以下の人に対して用いる。「―はどうなさいますか」
(イ)親しい男女間で相手を呼ぶ語。特に,夫婦間で妻が夫を呼ぶ語。「―,ご飯ですよ」
〔相手が女性の場合「貴女」,男性の場合「貴男」とも書く〕
(2)三人称。「あの人」の尊敬語。あの方。《貴方》「―は番町さんといふおかただ/洒落本・遊子方言」
(3) [1][2]
遠称の指示代名詞。《彼方》
(ア)遠くの方・場所をさす。あちらのほう。むこう。かなた。「山の―」「―の岸に車引立てて/更級」
(イ)今より以前の時を表す。「さる方にありつきたりし―の年ごろは/源氏(蓬生)」
〔(3)
(ア)が原義で(2)の語義が生まれ,江戸中期以降,(1)の用法が生じた〕
彼方
かなた [1] 【彼方】 (代)
遠称の指示代名詞。
(1)あるものを越して,話し手から遠く離れた先の方,またはその場所をさす。むこう。あなた。「海の―の国」「二万光年の―の星」
(2)現在から遠く隔たった過去および未来をさす。「歴史の―」
彼方任せ
あなたまかせ [4] 【貴方任せ・彼方任せ】 (名・形動)
(1)他人に頼って,すべてその人の言うとおりにすること。なりゆきにまかせること。「万事―の無責任な男」
(2)阿弥陀の誓願にまかせること。《彼方任》
彼方方
あなたがた [4][0] 【貴方方・彼方方】 (代)
(1)二人称。「あなた」の複数。《貴方方》「―はどちらの学校ですか」
(2)三人称。あのかたたち。「―のおかげで/滑稽本・膝栗毛(初)」
(3)指示代名詞。あちらの方。相手方。「宮の辺にはただ―にいひなして/枕草子 143」
彼方様
あなたざま 【彼方様】
むこうのほう。あちらのほう。「―の物は,皆かの宮に運びわたし/源氏(鈴虫)」
彼方此方
かなたこなた [1][1][4] 【彼方此方】 (代)
指示代名詞。いろいろの方向・地点をさす。あちらこちら。「―で奏し出す折からの音楽(バンド)につれて/あめりか物語(荷風)」
彼方此方
あっちこっち [3][4] 【彼方此方】 (代)
〔「あちこち」の転〕
指示代名詞。「あちこち」に同じ。「―探しまわる」
彼方此方
あなたこなた [4] 【彼方此方】 (代)
指示代名詞。あちらこちら。あちこち。「三々五々―に群処せり/浮城物語(竜渓)」
彼方此方
あちらこちら [4] 【彼方此方】
■一■ (代)
「あちこち{■一■}」に同じ。「―を見回す」
■二■ (形動)[文]ナリ
「あちこち{■二■}」に同じ。「―なる事を申して,さまざまに難儀させ/浮世草子・織留 6」
彼方此方
あちこち [2][3] 【彼方此方】
■一■ (代)
指示代名詞。いろいろの場所・方向を指し示す。あちらこちら。あっちこっち。「―歩き回る」「―から花便りが届く」
■二■ (名)
(「あちこちになる」の形で)物事の前後左右や順序がくい違うこと。あちらこちら。「話が―になる」
→あちこちする
彼方此方
おちこち ヲチ― [3][2] 【遠近・彼方此方】 (代)
場所・時を示す指示代名詞。
(1)あちらこちら。ここかしこ。「妹(イモ)も兄(セ)も若き子どもは―に騒き泣くらむ/万葉 3962」
(2)未来と現在。「ま玉つく―かねて結びつる/万葉 2973」
彼方此方する
あちこち・する [2] 【彼方此方する】 (動サ変)
(1)あっちへ行ったりこっちへ行ったりする。
(2)順序・筋道が乱れる。「話の内容が―・する」
彼方織
あっちおり 【彼方織(り)】
舶来の織物。「―の中幅,前にむすび/浮世草子・一代男 2」
彼方織り
あっちおり 【彼方織(り)】
舶来の織物。「―の中幅,前にむすび/浮世草子・一代男 2」
彼方者
あっちもの 【彼方者】
(1)異国の人。また,別世界の者。「日本の地をはなれて,―とぞなりけり/浮世草子・色三味線」
(2)あの世の者。死者。また,瀕死(ヒンシ)の者。「―となられけんぞいとしき/浮世草子・好色万金丹」
彼方面
あなたおもて 【彼方面】
むこう側。あちら側。「あかずして月のかくるる山もとは―ぞ恋しかりける/古今(雑上)」
彼是
あれこれ [2] 【彼此・彼是】
■一■ (代)
指示代名詞。いろいろの物や事を指し示す。あれやこれや。「―の事に思いをめぐらす」「―の例を上げる」
■二■ (副)
いろいろ。さまざま。あれやこれや。「―(と)試す」
彼某
かがし 【彼某】 (代)
不定称の人代名詞。名のわからない人,また特にそれと名をあげない人をさし示す。誰それ。「さるべくおとなしき人々,なにがし―といふ/大鏡(花山)」
彼某
かれがし 【彼某】 (代)
三人称。名前のわからない人や,名前を出す必要のない人をさしていう語。一般に「それがし」と並べて用いる。だれそれ。「何者か候ふ,と言へば,それがし,―と言ふ/宇治拾遺 14」
彼此
あれこれ [2] 【彼此・彼是】
■一■ (代)
指示代名詞。いろいろの物や事を指し示す。あれやこれや。「―の事に思いをめぐらす」「―の例を上げる」
■二■ (副)
いろいろ。さまざま。あれやこれや。「―(と)試す」
彼此
かれこれ [1] 【彼此】
■一■ (副)
(1)いろいろ。あれやこれや。何やかや。「―言うべきではない」「―しているうちに,日が暮れる」
(2)(数値を表す語とともに用いて)およそ。だいたい。おっつけ。「―一二時近い」「―一町ばかり行った所で」
(3)あれといい,これといい。いずれにつけても。何とも。「―余儀なき御仕方/浮世草子・新色五巻書」
■二■ (代)
(1)指示代名詞。あのものとこのもの。あの事とこの事。あれやこれや。「よめる歌,多く聞こえねば―をかよはして,よく知らず/古今(仮名序)」
(2)三人称の人代名詞。あの人とこの人。だれやかれや。「―知る知らぬ,送りす/土左」
彼此
ひし [1] 【彼此】
あれとこれと。あれもこれも。「―の別なければ万国の生民はみな同胞と言ふとも/近世紀聞(延房)」
彼此屋
かれこれや [0] 【彼此屋】
(1)定職をもたず,利益がありそうな事業に手当たり次第に手を出す人。かれこれ師。
(2)周旋屋。
彼氏
かれし [1] 【彼氏】
■一■ (代)
〔昭和の初め頃から流行した語〕
三人称。彼。あの人。あの男。多少からかいの気持ちを含めて用いられる。
⇔彼女
「―,この頃さっぱり遊びに来なくなった」
■二■ (名)
(ある女性の)愛人である男性。彼。
⇔彼女
「―ができる」
彼程
あれほど [0] 【彼程】
あれくらい。あのように。あんなに。副詞的にも用いる。「―言ってやったのに」「―の人物はなかなかいない」
彼等
かれら [1] 【彼等】 (代)
三人称。「かれ」の複数。あの男の人たち。あの人々。「―の無事を祈る」「―には―の道がある」
〔中古以降の語。明治期までは,男にも女にも用いた。また,時に事物にも用いることがあった〕
彼等
あいら 【彼等】 (代)
三人称。あいつら。人を卑しめていう語。「―風情(フゼイ)を相手にして/浄瑠璃・用明天皇」
彼等
かれら【彼等】
they (主格);→英和
their (所有格);→英和
them (目的格).→英和
〜のもの theirs.→英和
彼等
あれら 【彼等】 (代)
三人称。あの者たち。かれら。「―も世の中にあるにや,なきにや/宇津保(国譲上)」
彼面此面
おてもこのも ヲテモ― 【彼面此面】
〔「おちおも(遠面)このおも(此面)」の変化した語〕
あちらこちら。かなたこなた。「あしひきの―に鳥網(トナミ)張り/万葉 4011」
彽徊
ていかい [0] 【低回・彽徊】 (名)スル
行きつ戻りつすること。心を決めかねて同じ所をうろうろすること。徘徊(ハイカイ)。「池の畔を―する」
彽徊趣味
ていかいしゅみ [5] 【彽徊趣味】
俗世間のわずらわしさを避けて,余裕をもって世間や人生をながめようとする態度。初期の夏目漱石が唱えた文学的態度。
→余裕派
往々
おうおう【往々】
sometimes[now and then,occasionally];→英和
often[frequently].→英和
往き
いき [0] 【行き・往き】
「ゆき(行)」に同じ。「―と帰り」「東京―の新幹線」
往き交い
ゆきかい [2][3] 【行(き)交い・往き交い】
(1)ゆきかうこと。ゆきき。往来。「車の―」
(2)つきあい。交際。「三姉妹ともいふごとく,常に―なしけるが/人情本・辰巳園 4」
往き交う
ゆきか・う [3] 【行(き)交う・往き交う】 (動ワ五[ハ四])
(1)人や車などが往き来をする。通る。「車が激しく―・う道路」
(2)親しい人と互いの家を行き来する。交際する。いきかう。「少年時代に親しく―・った家」
(3)種々の物事が入れかわりつつ移って行く。「時うつり,ことさり,たのしびかなしび―・ふとも/古今(仮名序)」
(4)ある所へいつも行く。ある人のもとへ通う。「東路に―・ふ人にあらぬ身はいつかは越えむ相坂の関/後撰(恋三)」
往き来
ゆきき [2][0][3] 【行(き)来・往き来】 (名)スル
(1)行ったり来たりすること。往来。いきき。「人の―がとだえる」
(2)交際すること。いきき。「あの家とは昔から―している」
往き来
ゆき・く 【往き来】 (動カ変)
行ったり来たりする。往来する。「真土山―・くと見らむ紀人ともしも/万葉 55」
往き還り
ゆきかえり [0] 【行(き)帰り・往き還り】 (名)スル
ある場所へ向かって進むことと,そこからもとの方向へ戻ること。往復。いきかえり。「学校の―」
往き還る
ゆきかえ・る 【行き返る・行き帰る・往き還る】 (動ラ四)
〔「ゆきがえる」とも〕
(1)去ったものがまた戻る。行ってまた帰る。「天雲の―・りなむものゆゑに/万葉 4242」
(2)年・月・日が過ぎ次の年・月・日になる。年・月・日が改まる。「あらたまの年―・り春立たば/万葉 4490」
往く
ゆ・く [0] 【行く・往く】 (動カ五[四])
(1)人・動物・乗り物が,移動する。話し手に近づく場合は「来る」という。
(ア)人・動物・乗り物が,話し手のいる場所から遠くへ移動する。「これから銀行へ―・くところだ」「父は今,タバコを買いに―・っています」「まっすぐ―・けば駅へ出ます」
(イ)人・動物・乗り物が,目的の地点に向かって進む。また至りつく。「京都を見たあと奈良へ―・く」「プールに泳ぎに―・く」「何度も神戸へ―・ったことがある」「大阪から九州へ―・く列車」
(ウ)ある地点を通過する。往来する。「道―・く人々の服装もカラフルだ」「野―・き山―・き我来れど/万葉 4344」
(2)動作者が話し手とともに移動する。話し手を中心に考えたときは「来る」で表現することも可能。「映画を見に行くところなんだが,君も一緒に―・かないか」
(3)人・動物以外のものが,運ばれて移動する。話し手に近づく場合は「来る」という。
(ア)手紙・通知・電話などがある地点に到達する。「該当者には役所から通知が―・くはずだ」
(イ)風・匂いなどがある所に到達する。「風が―・かないように戸をしめる」
(4)学校の生徒や軍隊の兵士などになる。《行》「うちの次男は幼稚園に―・っています」「父は戦時中兵隊に―・っていました」
(5)(「嫁に行く」「養子に行く」などの形で)他の家へ移る。《行》「大阪へ嫁に―・った娘」
(6)去って帰らない。
(ア)年月が経過する。「―・く春を惜しむ」「―・く年来る年」
(イ)水が流れ去る。「―・く河の流れは絶えずして,しかももとの水にあらず/方丈記」
(7)ある方法・状態で,動作を開始する。「よし,この手で―・こう」「さあ,今日も元気で―・こう」「ではもう一度初めから―・こう(=初メカラヤリ直ソウ)」
(8)物事が進展・実現する。行われる。「こんどの実験はうまく―・った」「世の中はなかなか理屈どおりには―・かないものだ」「仕事が思うように―・かない」
(9)事態が進展して,ある段階に至る。《行》
(ア)ある段階に至る。ある状態に達する。「きれい好きもあそこまで―・くと,潔癖を通りこしている」「社長とは―・かないまでも専務ぐらいにはなりたい」
(イ)ある年齢に達する。「もっと年の―・った人だった」「年端(トシハ)も―・かない娘」
(ウ)(「そこへ行くと」の形で)そういう点から考えると。「都会は道路が混雑して自動車があっても十分に使えない。そこへ―・くと,郊外では自動車があるとまことに便利だ」
(10)気持ちが,満足した状態になる。「満足の―・くような回答」「納得が―・くまで尋ねる」「心―・くまで楽しむ」
(11)(「…するわけに行かない(行かぬ)」の形で)しかるべき理由があって…することができない。《行》「本当の理由を話すわけには―・かない」「期日までに返さないわけに―・かない」
(12)性交において,快感が絶頂に達する。俗語的な言い方なので主に「いく」の形を用いる。
(13)(補助動詞)
(動詞の連用形または連用形に接続助詞「て(で)」を添えたものに付いて)
(ア)話し手またはある問題や中心となっているものから遠ざかる意を表す。「船が沖へ出て―・く」「車はどんどん遠ざかって―・く」
(イ)その傾向が増大する意を表す。「だんだんしぼんで―・く」「明け―・く空」
(ウ)動作・状態の継続する意を表す。「万代に言ひ継ぎ―・かむ/万葉 4003」
[可能] ゆける
〔(1)同義の語に「いく」があり,上代から併用される。「ゆく」と「いく」は一般に同じ語の少し異なった語形とうけとられており,本辞典では,この「ゆく」の項で両方あわせて記述する。なお,現代語では,「いく」にくらべ,「ゆく」の方がより文章語的な感じをもつ。(2)原則として「ゆく」「いく」どちらの形も使えるが,「立ちゆく」「亡びゆく」「更けゆく」「消えゆく」,「ゆくえ」「ゆく末」「ゆくて」「ゆく春」「ゆくゆく(は)」などは普通,「いく」の形をとらない。(3)連用形の音便形は,現代語では「いく」の「いっ(て)」「いっ(た)」の形しか用いられない。ただし古くは「ゆく」にも音便形として「ゆい(て)」があった。(4)平安鎌倉時代の漢文訓読では「いく」の例はまれで,ほとんど「ゆく」が用いられた〕
往く
い・く [0] 【行く・往く・逝く】 (動カ五[四])
「ゆく(行・往)(逝)」に同じ。
[可能] いける
往なす
いな・す [0][2] 【往なす・去なす】 (動サ五[四])
(1)相撲で,相手が突進してくるのを片手で相手の肩口を横に突きながら急にかわして,相手の態勢を崩す。「―・されてよろける」
(2)相手の追及・攻撃などをはぐらかすようにあしらう。「質問を適当に―・す」
(3)去らせる。追い払う。「―・したものが行かいで何とせう/狂言記・文山賊」
(4)離縁する。実家に帰す。「気にいらいで―・した嫁/浄瑠璃・宵庚申(下)」
(5)ばかにする。悪口を言う。「いや―・さにやならぬ/歌舞伎・韓人漢文」
[可能] いなせる
往にし
いにし 【往にし】 (連体)
〔動詞「往ぬ」の連用形に過去の助動詞「き」の連体形「し」が付いたもの〕
過ぎ去った。去る。「―年」
往にし頃
いにしころ 【往にし頃】
先年。先頃。「―佐渡の銀山(カナヤマ)出来,人多く集まりぬ/咄本・醒睡笑」
往に後
いにあと [0] 【往に跡・往に後】
(1)人の去ったあと。
(2)先妻の去ったあと。
往に掛け
いにがけ 【往に掛け・去に掛け】
行くついで。いきがけ。
往に跡
いにあと [0] 【往に跡・往に後】
(1)人の去ったあと。
(2)先妻の去ったあと。
往ぬ
い・ぬ 【去ぬ・往ぬ】
■一■ (動ナ変)
(1)行く。行ってしまう。去る。「おのが行かまほしき所へ―・ぬ/竹取」
(2)時が過ぎ去る。「あはれ今年の秋も―・ぬめり/千載(雑上)」
(3)死ぬ。「うち嘆き妹が―・ぬれば/万葉 1809」
(4)くさる。悪くなる。「鉄は―・んでいやせぬか/洒落本・箱枕」
■二■ (動ナ四)
〔■一■ の四段化。近世中期以降の語〕
(1)(関西地方で)立ち去る。帰る。「早う―・ね」
(2){■一■}に同じ。「わしや―・ぬ事はいやぢや��/歌舞伎・三十石」
往ぬる
いぬる 【往ぬる・去ぬる】 (連体)
〔動詞「いぬ(往)」の連体形から〕
過ぎ去った。去る。「―十余日のほどより/源氏(若紫)」
往んじ
いんじ 【往んじ】
■一■ (連体)
〔「いにし」の転〕
過ぎ去った。先年の。昔の。去る。「―安元三年四月廿八日かとよ/方丈記」
■二■ (名)
〔■一■の名詞化〕
過去。昔。「―を尤(トガ)めずと申す事候へば/太平記 38」
往事
おうじ ワウ― [1] 【往事】
過ぎ去った昔のこと。「―を追懐し以て無聊を消(シヨウ)す/花柳春話(純一郎)」
往亡日
おうもうにち ワウマウ― [3] 【往亡日】
陰陽道(オンヨウドウ)でいう凶日の一。一年間に一二日あり,旅行・婚礼・移転・建築などを忌み禁じる。往亡。
往代
おうだい ワウ― 【往代】
過ぎ去った世。むかし。往昔。「治承の―に平相公清盛公天下の権を執つて/太平記 24」
往信
おうしん ワウ― [0] 【往信】
こちらから出す通信。
⇔返信
往反
おうはん ワウ― 【往反】 (名)スル
〔「おうばん」とも〕
「おうへん(往返)」に同じ。「―する人存する事なし/今昔 9」
往反
おうへん ワウ― [0] 【往返・往反】 (名)スル
行くことと帰ること。往復。おうはん。「一社の飲食店を造り食事毎に―して事を弁し/新聞雑誌 28」
往古
おうこ ワウ― [1] 【往古】
〔古くは「おうご」とも〕
遠い過去。大昔。往昔。「―からのしきたり」
往年
おうねん ワウ― [0] 【往年】
過ぎ去った昔。「―の名選手」
往年
おうねん【往年】
in the past;→英和
formerly.→英和
〜の one-time[former].
往往
おうおう ワウワウ [0] 【往往】 (副)
そうなる場合が多いさま。よくあるさま。「往往に」の形でも用いる。「―(に)そうした学生を見かける」
往往にして
おうおうにして ワウワウ― [0] 【往往にして】 (副)
「往往」に同じ。往往に。「その種の失敗は―あることだ」
往復
おうふく ワウ― [0] 【往復】 (名)スル
(1)行きと帰り。
(2)行って帰ること。行ったり来たりすること。「三時間あれば―できる」「鬼怒川を―する高瀬船/土(節)」
(3)言葉や手紙のやりとり。「手紙の―だけの付き合い」
往復する
おうふく【往復する】
go[take a trip]to a place and back;go back and forth <between> ;make a round trip <to> ;ply (船が)[run (汽車など)] <between> ;→英和
correspond <with> (手紙を).→英和
‖往復切符 <米> a round-trip[ <英> a return]ticket.往復葉書 a reply-paid postcard; <米> a double postal card.
往復ポンプ
おうふくポンプ ワウ― [5] 【往復―】
シリンダー内でピストンなどを往復運動させ,液体を吸い込み送り出す装置。
→回転ポンプ
→渦巻きポンプ
往復乗車券
おうふくじょうしゃけん ワウ― [7] 【往復乗車券】
乗車券の一種。同一区間を一回往復できるもの。往復切符。
往復切符
おうふくきっぷ ワウ― [5] 【往復切符】
⇒往復乗車券
往復台
おうふくだい ワウ― [0] 【往復台】
旋盤のベッド上を往復して刃物の送りを行う部分の総称。エプロン・サドル・横送り台・刃物台からなる。
往復機関
おうふくきかん ワウ―クワン [6][5] 【往復機関】
シリンダー内のピストンの往復運動を利用する機関。クランクを介して回転運動に変える。往復動機関。ピストン-エンジン。
往復葉書
おうふくはがき ワウ― [5] 【往復葉書】
往信用と返信用とが一続きになった郵便葉書。
往日
おうじつ ワウ― [0] 【往日】
過ぎ去った日。むかし。昔日。
往昔
おうせき ワウ― [0][1] 【往昔】
遠い昔。往古。おうじゃく。
往時
おうじ ワウ― [1] 【往時】
昔。以前。「城跡に―をしのぶ」
往時
おうじ【往時】
<talk over> old times.
往来
おうらい【往来】
(1) traffic (人・車などの);→英和
the comings and goings <of people> (行き来).
(2)[道路]a road;→英和
a street.→英和
〜する come and go (行き来);associate <with> (交際);→英和
come across one's mind (考えなどが).
往来
おうらい ワウ― [0] 【往来】 (名)スル
(1)行ったり来たりすること。「車が激しく―する」
(2)人の行き来する道路。街道。「―は子供の遊び場だった」
(3)考えなどが浮かんだり消えたりすること。去来。「胸中を―する思い」「意識の閾の下を,此娘の影が―してゐた/青年(鴎外)」
(4)人と人との交際。つきあい。「両家の間には―があった」
(5)往復の書簡。また,それを集めたもの。「庭訓(テイキン)―」
往来の巻物
おうらいのまきもの ワウ― 【往来の巻物】
習字の手本として,手紙の模範文例を集めた巻物。また,それに似た形式の巻物。「笈(オイ)の中より―一巻取り出だし/謡曲・安宅」
往来危険罪
おうらいきけんざい ワウ― [6] 【往来危険罪】
交通機関の衝突や脱線等の危険を具体的に発生させる犯罪。
往来妨害罪
おうらいぼうがいざい ワウ―バウガイ― [7] 【往来妨害罪】
交通路や交通機関に障害・危険を発生させ,通行の安全を脅かす罪。電車・船舶などを破壊する罪,陸路や水路を損壊・閉鎖する罪,鉄道・灯台を破壊する罪がある。
往来手形
おうらいてがた ワウ― [5] 【往来手形】
江戸時代,関所を通過する際に示す身分証明書。庄屋・名主・檀那寺などが発行した。関所手形。
往来止め
おうらいどめ ワウ― [0] 【往来止め】
人や車などの通行を禁ずること。通行止め。
往来物
おうらいもの ワウ― [0] 【往来物】
平安末期から明治初期まで広く行われた,庶民教育の初等教科書の総称。初めは書簡文の模範文例集であったが,江戸時代には歴史・地理など,日常生活に必要な知識を教えるものとなった。「明衡往来」「尺素(セキソ)往来」「庭訓(テイキン)往来」など。
往来相場
おうらいそうば ワウ―サウ― [5] 【往来相場】
かなり長期間にわたり,限られた値幅の中で上下している相場。
往歳
おうさい ワウ― [0] 【往歳】
過ぎ去った年。往年。
往生
おうじょう ワウジヤウ [1] 【往生】 (名)スル
(1)〔仏〕 この世を去って,他の世界に生まれ変わること。特に死後,極楽に往(イ)って生まれること。「極楽―」
(2)死ぬこと。「―を遂げる」「大―」
(3)抵抗などをあきらめること。断念すること。「いい加減に―しろ」
(4)打開策がみつからなくて非常に困ること。「英語が通じなくて―した」「立ち―」
(5)「圧状(オウジヨウ){(2)}」に同じ。「無理―」
往生する
おうじょう【往生する】
(1) die;→英和
pass away (死ぬ).
(2) give in;yield (屈従).→英和
(3) be at a loss;→英和
be in a fix (閉口).→英和
‖往生ぎわが悪い do not readily resign oneself to fate;be a bad loser.大往生を遂げる die in peace.
往生人
おうじょうにん ワウジヤウ― 【往生人】
(1)極楽往生を願う者。「いと軽々なる―なりや/大鏡(昔物語)」
(2)極楽往生した人。[日葡]
往生伝
おうじょうでん ワウジヤウ― [3] 【往生伝】
極楽往生を遂げた人々の伝記を集めた書物。「日本往生極楽記」「続本朝往生伝」など。
往生場
おうじょうば ワウジヤウ― [0][5] 【往生場】
死に場所。往生どころ。
往生尽くめ
おうじょうずくめ ワウジヤウヅクメ [5] 【往生尽くめ】
脅して無理に承知させること。「月給引上を―に承知させる/社会百面相(魯庵)」
往生経
おうじょうきょう ワウジヤウキヤウ [0] 【往生経】
極楽往生を説いた教典。無量寿経・観無量寿経・阿弥陀経など。
往生要集
おうじょうようしゅう ワウジヤウエウシフ 【往生要集】
三巻。源信著。985年成立。極楽往生に関する重要な文を集め,念仏の要旨と功徳を示したもの。日本の浄土教の思想的基礎となった。地獄に関する記述は広く民衆にまで影響を与えた。
往生論註
おうじょうろんちゅう ワウジヤウ― 【往生論註】
世親の「浄土論」の注解書。北魏の曇鸞(ドンラン)著。二巻。中国・日本の浄土思想に大きな影響を与えた。論註。浄土論註。
往生講
おうじょうこう ワウジヤウカウ [0] 【往生講】
阿弥陀仏を本尊として行う法会。極楽往生を願って行う。
往生講式
おうじょうこうしき ワウジヤウカウシキ 【往生講式】
永観(ヨウカン)著。一巻。往生講の儀式作法を定めたもの。順次往生講式。阿弥陀講式。
往生院
おうじょういん ワウジヤウヰン 【往生院】
(1)京都市右京区嵯峨にあった寺。法然(ホウネン)の弟子念仏房の草創という。平家物語では滝口入道・祇王・祇女・仏御前の隠棲(インセイ)の地とする。現在は,その跡に祇王寺が建てられている。
(2)東大阪市にある浄土宗の寺。岩滝山六万寺と号す。745年行基の開創。1349年楠木正行(クスノキマサツラ)が陣を置いた所。楠木父子の墓がある。楠公(ナンコウ)寺。
往生際
おうじょうぎわ ワウジヤウギハ [0] 【往生際】
(1)死にぎわ。
(2)追いつめられてあきらめる時。また,その時の決断力や態度。「―が悪い」
往相
おうそう ワウサウ [0] 【往相】
〔仏〕 この世から浄土へ行くこと。
⇔還相(ゲンソウ)
→往相回向
往相回向
おうそうえこう ワウサウヱカウ [5] 【往相回向】
浄土門の二種回向の一。自分が修めた功徳を他の衆生(シユジヨウ)に施してともに浄土に往生しようと願うこと。浄土真宗では,阿弥陀仏が衆生を浄土へ往生させるために,絶対の慈悲の力をさしめぐらすことをいう。
⇔還相回向
往者
おうしゃ ワウ― [1] 【往者】
(1)往く人。去りゆく人。
(2)〔「者」は助辞〕
過ぎ去ったこと。過ぎ去った時。既往。
⇔来者
往航
おうこう ワウカウ [0] 【往航】
船舶・飛行機が目的地に向かう運航。
⇔復航
往訪
おうほう ワウハウ [0] 【往訪】 (名)スル
人をたずねて行くこと。訪問。
⇔来訪
「仕事を一日休んで―する/日乗(荷風)」
往診
おうしん ワウ― [0] 【往診】 (名)スル
医者が病人の家に行って診察すること。
→宅診
往診
おうしん【往診】
a (doctor's) visit to a patient;→英和
a house[home]call.〜する visit patients in their homes.‖往診料 the doctor's fee for a visit.
往路
おうろ ワウ― [1] 【往路】
(1)行きの道。「―は上り坂」
(2)マラソンで,折り返しコースの時の,前半の行きの道。
⇔復路
往返
おうへん ワウ― [0] 【往返・往反】 (名)スル
行くことと帰ること。往復。おうはん。「一社の飲食店を造り食事毎に―して事を弁し/新聞雑誌 28」
往還
おうかん ワウクワン [0] 【往還】 (名)スル
(1)行き来する道。街道。「脇(ワキ)―」
(2)人や車がゆききすること。往来。「江戸との間を―する者」
征
しちょう シチヤウ [0] 【征】
囲碁で,当たりの連続で斜めに追いかけられると,行く手に味方の石がない限り,盤端で取られる石の形。
〔「翅鳥」「止長」「四丁」などとも書く〕
征する
せい・する [3] 【征する】 (動サ変)[文]サ変 せい・す
意に従わない者を攻め撃つ。征伐する。「敵を―・する」
征人
せいじん [0] 【征人】
(1)出征する人。
(2)旅人。
征伐
せいばつ [1] 【征伐】 (名)スル
攻めて行って反逆者や悪者などを討つこと。「山賊を―する」
征伐する
せいばつ【征伐する】
subjugate;→英和
conquer;→英和
send an expedition (討伐);→英和
punish (こらしめ);→英和
stamp out (駆除).
征圧
せいあつ [0] 【征圧】 (名)スル
征服して押さえつけること。
征夷
せいい [1] 【征夷】
辺境の未開人を征服すること。
征夷大将軍
せいいたいしょうぐん [1][3] 【征夷大将軍】
(1)平安初期,蝦夷(エミシ)征討のため臨時に派遣された遠征軍の指揮官。大伴弟麻呂・坂上田村麻呂・文屋綿麻呂などが任ぜられたが,以後中絶。
(2)鎌倉時代以後,幕府政権の長たる者の称。征夷将軍。将軍。
征戍
せいじゅ [1] 【征戍】
辺境に赴き守ること。また,その兵。
征戦
せいせん [0] 【征戦】 (名)スル
戦いにおもむくこと。
征旅
せいりょ [1] 【征旅】
(1)〔「旅」は軍隊の意〕
征伐の軍勢。遠征軍。
(2)いくさの旅。
征服
せいふく [0] 【征服】 (名)スル
(1)征伐して屈服させること。「隣国を―する」
(2)難事に打ち勝ち,目的を達成すること。「マナスルを―する」
征服
せいふく【征服】
conquest.→英和
〜する subjugate;→英和
conquer;→英和
overcome.→英和
‖征服者 a conqueror.征服欲 lust for conquest.
征服王朝
せいふくおうちょう [5] 【征服王朝】
他国を征服して建てた異民族の王朝。特に中国史上,遼・金・元・清の各王朝をさす。
征東
せいとう [0] 【征東】 (名)スル
東へ向かって行くこと。東方を征討すること。
征東将軍
せいとうしょうぐん [5] 【征東将軍】
東国鎮定のため臨時に設けられた将軍。940年の藤原忠文に始まり,1335年の足利尊氏が最後の例。征東大使。征東大将軍。
征東行省
せいとうこうしょう [5] 【征東行省】
日本に進攻するため,元が高麗(コウライ)に設けた軍務所。征東行中書省。
征矢
そや [1] 【征矢・征箭】
雁股(カリマタ)・鏑矢(カブラヤ)などに対し,鋭い鏃(ヤジリ)をつけた,戦闘に用いる矢。尖(トガ)り矢。
征税
せいぜい [0] 【征税】
税を強制的に取り立てること。
征箭
そや [1] 【征矢・征箭】
雁股(カリマタ)・鏑矢(カブラヤ)などに対し,鋭い鏃(ヤジリ)をつけた,戦闘に用いる矢。尖(トガ)り矢。
征衣
せいい [1] 【征衣】
(1)旅に出る時,着る服装。たびごろも。旅装。
(2)出征する兵士の着る服装。軍服。
征西
せいせい [0] 【征西】
「西征」に同じ。
征西将軍
せいせいしょうぐん [5] 【征西将軍】
平安時代,西国鎮撫のために遣わされた将軍。臨時に任命された。941年に藤原純友討伐のため藤原忠文を任じたのが最初。征西大将軍。
征西将軍宮
せいせいしょうぐんのみや 【征西将軍宮】
懐良(カネナガ)親王の異名。
征西府
せいせいふ [3] 【征西府】
南北朝時代,征西将軍懐良親王が九州を転戦した時に,そのつど各地に設けた在所。
征討
せいとう [0] 【征討】 (名)スル
反逆する者や服属しない者をせめうつこと。征伐。「―軍」「反乱軍を―する」
征討大将軍
せいとうだいしょうぐん [7] 【征討大将軍】
1868年(慶応4)の鳥羽・伏見の戦いのときに置かれた新政府側の臨時の討幕官。
征途
せいと [1] 【征途】
(1)旅のみち。
(2)出征のみち。また,戦争や試合などのために出かけること。「―につく」
征野
せいや [1] 【征野】
戦場。戦野。
征露
せいろ [1] 【征露】
ロシアをせめうつこと。日露戦争の頃,使われた語。
征韓論
せいかんろん [3] 【征韓論】
1873年(明治6),西郷隆盛・板垣退助らが朝鮮の排日的鎖国主義を名目として,これを討つことを主張した論。同年欧米視察から戻った岩倉具視・木戸孝允・大久保利通らは内治優先を唱えてこれを退けた。以後征韓派は下野し,士族反乱や自由民権運動を展開する。
征鳥
せいちょう [0] 【征鳥】
鷹・隼(ハヤブサ)など猛禽(モウキン)の類をいう。
徂徠
そらい [1] 【徂徠】 (名)スル
行き来すること。去来。往来。「雲の―すること頻りなり/不二の高根(麗水)」
徂徠
そらい 【徂徠】
⇒荻生(オギユウ)徂徠
径
みち [0] 【道・路・途・径】
(1)人や動物,車などが行き来する通路。ある地点と地点をつないで長く連なった帯状のもの。「都へ通ずる―」「―を横切る」「―を通す」
(2)目的とする所へ至る経路。道すじ。「学校へ行く―で忘れ物に気づいた」「―をまちがえる」「―を聞く」
(3)道のり。距離。道程。「―を急ぐ」「―がはかどる」「日暮れて―遠し」
(4)ある状態に至る道すじ。「勝利への―は遠かった」「栄光の―を歩む」
(5)人のふみ行うべき道すじ。人としてのあり方や生き方。「―にそむく」「―をあやまる」
(6)ある関係を成り立たせている理(コトワリ)。また,世間のならい。「親子の―」「誰踏み初めて恋の―,巷に人の迷ふらん/謡曲・恋重荷」
(7)(仏教・儒教などの)教え。教義。「仏の―」「朝(アシタ)に―を聞かば,夕べに死すとも可なり」
(8)ある専門的分野。方面。「医学の―を究める」「この―にはいって三〇年」
(9)方法。手段。手順。「解決の―を見いだす」「生活の―を断たれる」
径
けい [1] 【径】
さしわたし。直径。
径山寺
きんざんじ 【径山寺】
(1)中国,浙江省北西部,天目山の北東,径山のふもとにある臨済宗の寺。中国五山の一。興聖万寿禅寺。
(2)「径山寺味噌(ミソ)」の略。
径山寺味噌
きんざんじみそ [6] 【径山寺味噌・金山寺味噌】
なめ味噌の一種。大豆を炒(イ)って粗く砕き大麦と混ぜて蒸したのちに麹(コウジ)とし,塩を加え,ナス・ウリなどを入れたもの。甘みを加えることもある。和歌山県湯浅地方の名産。径山寺での製法が伝えられたものという。
径庭
けいてい [0] 【径庭・逕庭】
〔「径」「逕」はこみち,「庭」は広場の意〕
隔たりの甚だしいこと。かけはなれていること。「此説は世の伝ふる所と太(ハナハ)だ―がある/伊沢蘭軒(鴎外)」
径数
けいすう [3] 【径数】
⇒媒介変数(バイカイヘンスウ)
径行
けいこう [0] 【径行】 (名)スル
考えないで,すぐ行動すること。思ったとおりに行うこと。「直情―」
径路
けいろ [1] 【経路・径路】
(1)人や物の通って行くみちすじ。「入手―」
(2)事件や事物の経てきた段階。「変遷の―」
径間
けいかん [0] 【径間】
(1)二点間の直線距離。さしわたし。
(2)アーチまたは持ち放しの両端における支点間の距離。電柱など隣り合う二つの支持物間の距離。スパン。
径間
わたりま [0] 【渡り間・径間】
壁・アーチ・橋梁などで,支柱から支柱までの長さ。径間(ケイカン)。
待
まち [2] 【待・祭】
ある定まった日に人々が集まり,忌みごもりして夜を明かすこと。また,その行事。まつり。「庚申―」「二十三夜―」
待たす
また・す [2] 【待たす】 (動サ五)
「待たせる」に同じ。「タクシーを―・す」
待たせる
またせる【待たせる】
keep <a person> waiting;make[let] <a person> wait.お待たせしました I am sorry to have kept you waiting.
待たせる
また・せる [3] 【待たせる】 (動サ下一)
相手を待つ状態にする。待たす。「車を―・せている」
待ち
まち [2] 【待ち】
(1)待つこと。多く他の語と複合して用いる。「キャンセル―」「―時間」
(2)積極的にしかけないで,相手の動きやよい時機を待つこと。「―の相撲」「―の姿勢に出る」
(3)雅楽で,舞の動きに合わせて,ひと拍子または二拍子待つ奏法。
(4)高い木のまたに横木をわたし,その上で獲物の来るのを待つこと。「鹿・猪を殺すを役とせる者,…―といふ事をなむしける/今昔 27」
待ちあぐむ
まちあぐむ【待ちあぐむ】
get tired of waiting.⇒待ち佗(わ)びる.
待ちがたに
まちがたに 【待ちがたに】 (連語)
「待ちがてに」に同じ。「君―我が着(ケ)せる襲(オスイ)の裾に月立たなむよ/古事記(中)」
待ちがてに
まちがてに 【待ちがてに】 (連語)
待ちきれずに。待ちかねて。待ちがたに。「鮎子さ走る君―/万葉 859」
待ちに待った
待ちに待った
楽しみにして待ち続けた。早く来ないかと待ち望んだ。「―夏休み」
待ち人
まちうど [2] 【待ち人】
「まちびと(待人)」の転。
待ち人
まちびと [0] 【待(ち)人】
来ることを待たれている人。自分が待っている相手。まちうど。「―来らず」
待ち付く
まちつ・く 【待ち付く】 (動カ下二)
待っていて,その人やその事にあう。「女の童をも―・けずして,失せにけり/今昔 24」
待ち伏せ
まちぶせ [0] 【待(ち)伏せ】 (名)スル
人を襲ったりするために隠れて待つこと。また,隠れている者。「峠で敵を―する」
待ち伏せる
まちぶ・せる [0][4] 【待(ち)伏せる】 (動サ下一)[文]サ下二 まちぶ・す
〔「待ち伏せ」の動詞化〕
待ち伏せをする。「獲物を―・せる」
待ち伏せをする
まちぶせ【待ち伏せをする】
lie in wait[ambush] <for> .
待ち佗びる
まちわびる【待ち佗びる】
wait and wait <for a person> .⇒待ち遠しい.
待ち侘しい
まちわびし・い 【待ち侘しい】 (形)[文]シク まちわび・し
待ち続けて気疲れする。「奥様には,御前様のお下りを,お―・しういらせられ/歌舞伎・黄門記」
待ち侘びる
まちわ・びる [0][4] 【待ち侘びる】 (動バ上一)[文]バ上二 まちわ・ぶ
なかなか来ないので気をもみながら待つ。待ちあぐむ。「孫が遊びに来るのを―・びる」
待ち倦ねる
まちあぐ・ねる [0][4] 【待ち倦ねる】 (動ナ下一)
「待ちあぐむ」に同じ。「到着を―・ねる」
待ち倦む
まちあぐ・む [0][5] 【待ち倦む】 (動マ五[四])
うんざりするほど長く待つ。待ちわびる。「母の帰りを―・む」
待ち兼ね
まちかね [0] 【待(ち)兼ね】
待ちかねること。
→おまちかね
待ち兼ねる
まちかねる【待ち兼ねる】
⇒待ち焦がれる.
待ち兼ねる
まちか・ねる [0][4] 【待(ち)兼ねる】 (動ナ下一)[文]ナ下二 まちか・ぬ
待つことに耐えきれなくなる。今か今かと待つ。「返事を―・ねてこちらから連絡する」「春の訪れを―・ねる」
待ち出づ
まちい・ず 【待ち出づ】 (動ダ下二)
待ち受けて会う。出てくるのを待つ。「今こむと言ひしばかりに長月のありあけの月を―・でつるかな/古今(恋四)」
待ち取る
まちと・る 【待ち取る】 (動ラ四)
(1)待ち受けて捕らえる。「殿を作り其の内に押機(オシ)を張りて―・らむとす/古事記(中)」
(2)待ち受ける。待ち設ける。「入道,―・り,喜び,かしこまり聞ゆること,限りなし/源氏(澪標)」
待ち受ける
まちう・ける [4][0] 【待(ち)受ける】 (動カ下一)[文]カ下二 まちう・く
来るのを待つ。構えて待つ。「苦難が―・けている」「身を潜(ヒソ)め多助の帰を―・けて/塩原多助一代記(円朝)」
待ち受ける
まちうける【待ち受ける】
wait <for> ;→英和
expect.→英和
待ち合い
まちあい [0] 【待(ち)合い・待合】 (名)スル
(1)待ち合わせること。「駅で―する」
(2)特に,男女が密会すること。
(3)「待合茶屋」の略。
(4)茶会の客が連れ客と待ち合わせ,亭主の迎えを待つ場所。寄付(ヨリツキ)。
(5)「待合室」の略。
(6)「水茶屋」に同じ。
待ち合う
まちあ・う [0][3] 【待(ち)合う】 (動ワ五[ハ四])
互いに待つ。また,人の来るのを待つ。「木戸に―・ふ辻駕籠を/人情本・英対暖語」
待ち合す
まちあわ・す [4][0] 【待ち合(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
「待ち合わせる」に同じ。「人と―・す」
■二■ (動サ下二)
⇒まちあわせる
待ち合せ
まちあわせ [0] 【待ち合(わ)せ】
待ち合わせること。「―の場所をまちがえる」「三分の―で東京行きが出る」
待ち合せる
まちあわ・せる [5][0] 【待ち合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 まちあは・す
(1)場所と時間を決めておき,そこで会うようにする。「友達と駅で―・せる」
(2)人が来るのを待つ。「それを―・すれば参る事がならぬによつて/狂言・痩松」
待ち合わす
まちあわ・す [4][0] 【待ち合(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
「待ち合わせる」に同じ。「人と―・す」
■二■ (動サ下二)
⇒まちあわせる
待ち合わせ
まちあわせ [0] 【待ち合(わ)せ】
待ち合わせること。「―の場所をまちがえる」「三分の―で東京行きが出る」
待ち合わせる
まちあわ・せる [5][0] 【待ち合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 まちあは・す
(1)場所と時間を決めておき,そこで会うようにする。「友達と駅で―・せる」
(2)人が来るのを待つ。「それを―・すれば参る事がならぬによつて/狂言・痩松」
待ち合わせる
まちあわせる【待ち合わせる】
wait <for a person,a thing> ;→英和
meet;→英和
<話> date <with> .→英和
待ち女郎
まちじょろう 【待ち女郎】
婚礼のとき,戸口で新婦を迎えて家に導き入れ,付き添って世話をする女。待ち女房。
待ち幸ひ
まちざいわい 【待ち幸ひ】
期待した幸福。「殿は―おぼつかなく/愚管 6」
待ち得
まち・う 【待ち得】 (動ア下二)
待ってその物を得る。待ち迎える。「優曇華(ウドンゲ)の花―・えたる心地して/源氏(若紫)」
待ち惚け
まちぼけ [0] 【待ち惚け】
「まちぼうけ(待惚)」に同じ。
待ち惚け
まちぼうけ [0] 【待ち惚け】
待っている人がついにやって来ないこと。待ちくたびれて,ぼんやりすること。まちぼけ。「―を食う」「―を食わせる」
待ち惚けを食う
まちぼうけ【待ち惚けを食う】
<米話> be stood up by a person.→英和
〜を食わす <米話> stand a person up.
待ち懸く
まちか・く 【待ち懸く】 (動カ下二)
待ち構える。待ち受ける。「渡殿の戸口に―・けて/源氏(薄雲)」
待ち明かす
まちあか・す [0][4] 【待(ち)明かす】 (動サ五[四])
来るのを待ちながら夜を明かす。転じて,長く待つ。「吉報を―・す」「暁方(アケガタ)まで―・せ/鉄仮面(涙香)」
待ち時間
まちじかん [3] 【待ち時間】
待ち受けている時間。待つのに費やす時間。「タクシーの―」
待ち暮す
まちくら・す [0][4] 【待ち暮(ら)す】 (動サ五[四])
待って日を暮らす。毎日待ちつづける。「雪解けを―・す」「昨日,―・ししを/源氏(帚木)」
待ち暮らす
まちくら・す [0][4] 【待ち暮(ら)す】 (動サ五[四])
待って日を暮らす。毎日待ちつづける。「雪解けを―・す」「昨日,―・ししを/源氏(帚木)」
待ち望む
まちのぞ・む [0] 【待(ち)望む】 (動マ五[四])
早くそうなることを願う。希望する。「世界平和を心から―・む」
待ち構える
まちかま・える [5][0] 【待(ち)構える】 (動ア下一)[文]ハ下二 まちかま・ふ
用意をととのえて相手を待つ。まちもうける。「敵を―・える」「今や遅しと―・える」
待ち構える
まちかまえる【待ち構える】
wait (eagerly) <for> ;→英和
look forward <to a thing,doing> (楽しみに).
待ち焦がれる
まちこが・れる [5][0] 【待(ち)焦がれる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 まちこが・る
じりじりして待つ。しきりに待つ。「入学式を―・れる」
待ち焦がれる
まちこがれる【待ち焦がれる】
wait impatiently <for> ;be dying <for> .
待ち物
まちもの 【待ち物】
出来合いの品物。[日葡]
待ち網
まちあみ [0] 【待ち網】
水中に張っておき,魚が中にはいってくるのを待って捕らえる網。置き網。
待ち肥
まちごえ [0] 【待(ち)肥】
移植や播種(ハシユ)の前に施す肥料。
待ち草臥れる
まちくたび・れる [6] 【待ち草臥れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 まちくたび・る
長い間待たされて,疲れてしまう。「夫の帰りを―・れて,さきに寝る」
待ち設け
まちもうけ [0] 【待(ち)設け】
準備して待ち受けること。
待ち設ける
まちもう・ける [0][5] 【待(ち)設ける】 (動カ下一)[文]カ下二 まちまう・く
(1)準備して待つ。待ち受ける。「この先どんな苦難が―・けているかわからない」「客人ヲ―・ケタ/日葡」
(2)そうなるようにと望んで待つ。期待する。「やつと,―・けた眠りを貪(ムサボ)つた/耽溺(泡鳴)」
待ち謡
まちうたい [3] 【待(ち)謡】
能楽で中入り後,間(アイ)の狂言が退場して後(ノチ)ジテが登場するまでの間,ワキの謡う短い謡。
待ち軍
まちいくさ 【待ち軍】
敵の襲撃を待って迎えうつこと。待ち合戦。「―して敵に気を呑まれては叶はじ/太平記 13」
待ち遠
まちどお [0] 【待ち遠】 (形動)[文]ナリ
待ち遠しいさま。「お―さま」「お品は―であつたので前後の考もなく/土(節)」「生ひ先いと―なりや/源氏(薄雲)」
待ち遠い
まちどお・い [4][3] 【待(ち)遠い】 (形)[文]ク まちどほ・し
「待ち遠しい」に同じ。「夜ノ明ケルノガ―・イ/ヘボン」[日葡]
待ち遠しい
まちどおし・い マチドホ― [5] 【待(ち)遠しい】 (形)
待つ間が長くて,じれったく思う。早く来ればいいとしきりに思う。「父の帰国が―・い」「再会の日が―・い」
〔近代以降の語か〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
待ち遠しい
まちどおしい【待ち遠しい】
be impatient <for> ;wait anxiously <for> .お待ち遠うさま I am sorry to have kept you waiting.
待ち針
まちばり [1][2] 【待(ち)針】
縫い合わせる布がずれないように刺してとめる,穴のない針。頭部に玉飾りなどがついている。標針(シルシバリ)。小町針。
待ち駒
まちごま [0] 【待ち駒】
将棋で,相手の王将の逃げ道を予測して,前もって駒を配置しておくこと。また,その駒。
待った
まった [1] 【待った】
(1)碁・将棋・相撲などで,相手が仕掛けてきた手や立ち合いを待ってもらうこと。また,その時に発する語。「―をかける」「―がはいる」
(2)転じて,進行中の動きを止めること。「発表に―がかかった」
待った
まった【待った】
Wait!/Stop! 〜をする retract a move (将棋で).→英和
よく〜をする[相撲で]often resort to a trick of ‘not ready'.
待った無し
まったなし [4][0] 【待った無し】
(1)碁・将棋・相撲などで,「待った{(1)}」をしないで勝負をすること。「今日は―でいこう」
(2)転じて,少しの猶予もできないこと。また,やり直しのきかないこと。「―の本番」
待つ
まつ【待つ】
(1) wait.→英和
(2)[期待]wait <for> ;expect <a thing,a person to do> ;→英和
look forward <to a thing,doing> .
(3)[頼る]look <to a person for help> ;→英和
depend[rely] <on a person for support> .→英和
ちょっとお待ち下さい Just a moment,please.⇒待たせる.
待つ
ま・つ [1] 【待つ・俟つ】 (動タ五[四])
(1)人が来たり,物が届けられたり,物事が実現したりするのを,今か今かと望みながら時を過ごす。《待》「喫茶店で人を―・つ」「バスを―・つ」「便りを―・つ」「順番を―・つ」「またの機会を―・つ」「其の者は,…翌日(アス)も―・たないと云ふ容体なんです/婦系図(鏡花)」
(2)(「待って」「待ってくれ」など,相手に要求する形で)ある動作を今まさにしようとしていたのを,いったんやめる。《待》「こら―・ちなさい。その前に宿題を片付けてしまいなさい」「―・ってくれ。一度に言われても頭に入らない」「ちょっと―・った。そこはおかしいよ」
(3)…によってうまく解決することを願う。…に望みを託する。期待する。「…をまつ」「…にまつ」などの形で用いる。「後考(コウコウ)を―・つ」「君の自覚に―・ちたい」「国民の良識に―・つ」「今後の研究に―・つ」「さりともと見し影も―・たれず/山家(秋)」
(4)(「言うをまたない」「論をまたない」「…の言(ゲン)をまつまでもない」などの形で)わざわざ言うまでもなく当然…だ。「改革を要することは識者の言(ゲン)を―・つまでもない」
[可能] まてる
待つうちが花
待つうちが花
物事は,結果がどうなるかと予想をしている間が楽しみである。待つ間(マ)が花。
待てど暮らせど
待てど暮らせど
幾日待っても。いつまで待っても。「―返事ひとつ寄こさない」「―帰ってこない」
待てば海路(カイロ)の日和(ヒヨリ)あり
待てば海路(カイロ)の日和(ヒヨリ)あり
根気よく待てば,航海によい日和の日もやってくる。待てば甘露の日和あり。
待てば甘露(カンロ)の日和(ヒヨリ)あり
待てば甘露(カンロ)の日和(ヒヨリ)あり
〔待っていれば甘露の降る日和もある意から〕
根気よく待てば,そのうちよいこともあるということ。待てば海路の日和あり。
待て暫し
まてしばし 【待て暫し】
■一■ (連語)
ちょっと待て,の意。他人の行動を制する語。また,はやる気持ちを抑えて,冷静になることを自分に命ずる語。
■二■ [1]-[1][1] (名)
〔背びれに毒のあるとげがあり,刺されると激しく痛むことから〕
ミノカサゴの異名。
待乳山
まつちやま 【真土山・待乳山】
■一■ (名)
(1)奈良県五條市と和歌山県橋本市との境にある山。紀ノ川(吉野川)に臨む。((歌枕))
(2)〔「まっちやま」とも〕
東京都台東区浅草にある小丘。隅田川に臨み,上野の台地に続く。待乳山聖天堂がある。聖天山。
■二■ (枕詞)
同音の「待つ」にかかる。「―待つらむ妹を行きてはや見む/万葉 3154」
待人
まちびと [0] 【待(ち)人】
来ることを待たれている人。自分が待っている相手。まちうど。「―来らず」
待伏せ
まちぶせ [0] 【待(ち)伏せ】 (名)スル
人を襲ったりするために隠れて待つこと。また,隠れている者。「峠で敵を―する」
待伏せる
まちぶ・せる [0][4] 【待(ち)伏せる】 (動サ下一)[文]サ下二 まちぶ・す
〔「待ち伏せ」の動詞化〕
待ち伏せをする。「獲物を―・せる」
待兼ね
まちかね [0] 【待(ち)兼ね】
待ちかねること。
→おまちかね
待兼ねる
まちか・ねる [0][4] 【待(ち)兼ねる】 (動ナ下一)[文]ナ下二 まちか・ぬ
待つことに耐えきれなくなる。今か今かと待つ。「返事を―・ねてこちらから連絡する」「春の訪れを―・ねる」
待兼山
まちかねやま 【待兼山】
(1)大阪府池田市北部にあった山。((歌枕))「山はをぐら山。…―/枕草子 13」「こぬ人を―の呼子鳥同じ心に哀とぞきく/詞花(春)」
(2)待ちかねる意の洒落(シヤレ)。「さかなうり―のほととぎす/柳多留 17」
待受ける
まちう・ける [4][0] 【待(ち)受ける】 (動カ下一)[文]カ下二 まちう・く
来るのを待つ。構えて待つ。「苦難が―・けている」「身を潜(ヒソ)め多助の帰を―・けて/塩原多助一代記(円朝)」
待合
まちあい [0] 【待(ち)合い・待合】 (名)スル
(1)待ち合わせること。「駅で―する」
(2)特に,男女が密会すること。
(3)「待合茶屋」の略。
(4)茶会の客が連れ客と待ち合わせ,亭主の迎えを待つ場所。寄付(ヨリツキ)。
(5)「待合室」の略。
(6)「水茶屋」に同じ。
待合
まちあい【待合】
an assignation house (茶屋).待合室 a waiting room.
待合い
まちあい [0] 【待(ち)合い・待合】 (名)スル
(1)待ち合わせること。「駅で―する」
(2)特に,男女が密会すること。
(3)「待合茶屋」の略。
(4)茶会の客が連れ客と待ち合わせ,亭主の迎えを待つ場所。寄付(ヨリツキ)。
(5)「待合室」の略。
(6)「水茶屋」に同じ。
待合う
まちあ・う [0][3] 【待(ち)合う】 (動ワ五[ハ四])
互いに待つ。また,人の来るのを待つ。「木戸に―・ふ辻駕籠を/人情本・英対暖語」
待合室
まちあいしつ [3] 【待合室】
駅や病院などで,列車や順番を待つための部屋。待合。
待合政治
まちあいせいじ [5] 【待合政治】
重要な政治的決定が,議会などの公的な場ではなく,待合茶屋や料亭などで行われるという日本の政治的慣行を批判的にいう語。
待合茶屋
まちあいぢゃや [3] 【待合茶屋】
待ち合わせや男女の密会,客と芸妓の遊興などのための席を貸し,酒食を供する店。待合。
待命
たいめい [0] 【待命】
(1)命令が下るのを待つこと。
(2)大使・公使が,その在外公館勤務を免ぜられたあと,新しく他の在外公館に勤務するまでの間待機していること。
待命休職
たいめいきゅうしょく [5] 【待命休職】
退職を前提に一定期間を休職扱いとし,その間休職給を支払うもの。人員整理の一方法で,公務員の人員整理に用いられた。待命制度。
待婚期間
たいこんきかん [6][5] 【待婚期間】
女性が婚姻の解消・取り消しの後,再婚が禁止される期間。民法は六か月とする。再婚禁止期間。
待宵
まつよい [1] 【待宵】
(1)〔翌日の十五夜を待つ意から〕
陰暦八月一四日の夜。小望月(コモチヅキ)。[季]秋。《―や女あるじに女客/蕪村》
(2)訪ねて来るはずの恋人を待っている宵。「―更けし秋風の声/俊成女集」
(3)歌舞伎の下座唄の一。「伊勢音頭」「御所五郎蔵」など時代がかった世話物の殺し場などに用いる。
待宵草
まつよいぐさ [3] 【待宵草】
(1)アカバナ科マツヨイグサ属の植物の総称。オオマツヨイグサ・アレチマツヨイグサ・ツキミソウなど。夕方開花するので,宵待ち草とも月見草とも呼ばれる。[季]夏。
(2)アカバナ科の多年草。チリ原産の帰化植物。高さ約80センチメートル。夏,鮮黄色の四弁花が上部の葉腋(ヨウエキ)につき,夕方開いて翌朝しぼみ黄赤色に変わる。[季]夏。
待宵草(2)[図]
待宵草
まつよいぐさ【待宵草】
an evening primrose.
待対
たいたい [0] 【待対】
互いに関係し合っていること。「飽くまで此―世界の精華を嚼(カ)んで/草枕(漱石)」
待忍説
たいにんせつ [3] 【待忍説】
〔waiting theory〕
消費を抑制することへの報酬が利子であるとする説。シーニアーの制欲説(節欲説)に発する利子学説。
待明かす
まちあか・す [0][4] 【待(ち)明かす】 (動サ五[四])
来るのを待ちながら夜を明かす。転じて,長く待つ。「吉報を―・す」「暁方(アケガタ)まで―・せ/鉄仮面(涙香)」
待時間
まちじかん【待時間】
waiting time.
待望
たいぼう [0] 【待望】 (名)スル
待ち望むこと。待ちこがれること。「再会の日を―する」「明日から―の夏休みだ」
待望する
たいぼう【待望する】
expect;→英和
look forward to <doing,a thing> .〜の hoped-for;long-awaited[-expected].
待望む
まちのぞ・む [0] 【待(ち)望む】 (動マ五[四])
早くそうなることを願う。希望する。「世界平和を心から―・む」
待構える
まちかま・える [5][0] 【待(ち)構える】 (動ア下一)[文]ハ下二 まちかま・ふ
用意をととのえて相手を待つ。まちもうける。「敵を―・える」「今や遅しと―・える」
待機
たいき [1][0] 【待機】 (名)スル
準備をととのえ,時機のくるのを待つこと。「―中の部隊」「控え室で―する」
待機する
たいき【待機する】
watch and wait <for a chance> ;await orders.
待焦がれる
まちこが・れる [5][0] 【待(ち)焦がれる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 まちこが・る
じりじりして待つ。しきりに待つ。「入学式を―・れる」
待球
たいきゅう [0] 【待球】
野球で,打ちやすいボールが投げられるまで待つこと。
待肥
まちごえ [0] 【待(ち)肥】
移植や播種(ハシユ)の前に施す肥料。
待設け
まちもうけ [0] 【待(ち)設け】
準備して待ち受けること。
待設ける
まちもう・ける [0][5] 【待(ち)設ける】 (動カ下一)[文]カ下二 まちまう・く
(1)準備して待つ。待ち受ける。「この先どんな苦難が―・けているかわからない」「客人ヲ―・ケタ/日葡」
(2)そうなるようにと望んで待つ。期待する。「やつと,―・けた眠りを貪(ムサボ)つた/耽溺(泡鳴)」
待詔局
たいしょうきょく タイセウ― 【待詔局】
明治政府の建白書受理機関。1869年(明治2)太政官に設置。同年7月待詔院に改称,同年8月集議院に合併。
待謡
まちうたい [3] 【待(ち)謡】
能楽で中入り後,間(アイ)の狂言が退場して後(ノチ)ジテが登場するまでの間,ワキの謡う短い謡。
待賢門
たいけんもん 【待賢門】
平安京大内裏の外郭十二門の一。大内裏の東面の中央にある。郁芳門の北,陽明門の南。中御門(ナカミカド)。
→大内裏
待賢門の戦い
たいけんもんのたたかい 【待賢門の戦い】
平治の乱の時,御所の待賢門付近で行われた戦い。守る源義平(悪源太)が攻める平重盛を敗走させた。
待賢門院
たいけんもんいん 【待賢門院】
(1101-1145) 鳥羽天皇の皇后。名は璋子(シヨウシ)。藤原公実の女(ムスメ)。崇徳天皇・後白河天皇の生母。1118年皇后。24年院号宣下。
待賢門院堀河
たいけんもんいんのほりかわ 【待賢門院堀河】
平安後期の歌人。源顕仲の女(ムスメ)。白河天皇皇女令子内親王(前斎院)に仕えて六条と呼ばれ,後に待賢門院に仕えて堀河と呼ばれた。父が主催した歌合などに出詠。「金葉集」以下の勅撰集に入集。家集「待賢門院堀河集」。生没年未詳。
待遇
たいぐう [0] 【待遇】 (名)スル
(1)客などをもてなすこと。「温かく―する」「―の悪い旅館」
(2)雇い主が雇っている者を取り扱う方法。給与や労働条件など。「―改善」
(3)(役職などを表す語に付いて)それに準ずる取り扱いを受けている役職である意を表す語。「課長―」
待遇
たいぐう【待遇】
treatment;→英和
service (客扱い);→英和
pay (給料).→英和
〜が良い(悪い) give good (bad) service;(do not) treat[pay] <a person> well;be well (poorly) paid.労働者の待遇改善 the improvement of labor conditions.
待遇表現
たいぐうひょうげん [5] 【待遇表現】
話し手が,聞き手あるいは話題の人物との人間関係によって,尊敬・親愛・侮蔑などの気持ちをこめて用いる言語表現,またはその形式。
待遠い
まちどお・い [4][3] 【待(ち)遠い】 (形)[文]ク まちどほ・し
「待ち遠しい」に同じ。「夜ノ明ケルノガ―・イ/ヘボン」[日葡]
待遠しい
まちどおし・い マチドホ― [5] 【待(ち)遠しい】 (形)
待つ間が長くて,じれったく思う。早く来ればいいとしきりに思う。「父の帰国が―・い」「再会の日が―・い」
〔近代以降の語か〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
待避
たいひ [1][0] 【待避】 (名)スル
(1)難をさけて,危険の去るのを待つこと。「離れて―する」
(2)逆方向から来る列車またはその駅に止まらない列車の通過を,ほかの列車が別の線路に入って待つこと。「―線」
待避壕
たいひごう [3] 【待避壕】
敵機・敵弾などをさけるために掘った穴。
待避所
たいひじょ [0] 【待避所】
鉄道・トンネル・橋上などに設けられた,通過列車や車などを避ける場所。
待避駅
たいひ【待避駅】
a shunting station.待避(側)線 a siding (鉄道の).→英和
非常待避所 <米> a turnout[ <英> a lay-by](高速道路の).→英和
待針
まちばり [1][2] 【待(ち)針】
縫い合わせる布がずれないように刺してとめる,穴のない針。頭部に玉飾りなどがついている。標針(シルシバリ)。小町針。
待降節
たいこうせつ タイカウ― [3] 【待降節】
クリスマスの前約四週間にわたって,降誕祭に備える期間。アドベント。
待雪草
まつゆきそう [0] 【待雪草】
スノードロップの別名。
徇ふ
とな・う トナフ 【徇ふ】 (動ハ下二)
広く告げ知らせる。広く行き渡らせる。「早く逆臣尊氏・直義等を誅伐し,天下に―・へんと請ふ状/太平記 14」
很し
いすか・し 【佷し・很し】 (形シク)
心がねじけている。ひすかし。「世中の―・し態を/続後紀(嘉祥二)」
律
りつ【律】
⇒不文律,戒律.
律
りつ [1] 【律】
(1)おきて。法律。特に,古代,犯罪・刑罰について定めた刑法典。令とともに中国で秦・漢時代に発達し,隋・唐時代に大成。日本では唐律を模して,天武朝期の飛鳥浄御原律(アスカキヨミハラリツ)から701年に大宝律として制定。718年,改定して養老律とした。
(2)「律詩」の略。
(3)〔仏〕
〔梵 vinaya〕
出家した者が守るべき規則。
(4)律宗のこと。
(5)楽音の絶対音高。音律。ピッチ。「調―」「平均―」
(6)日本・中国音楽で,音程の単位。十二律の一段階の差を示し,洋楽の半音(短二度)に相当。「第三弦を二―下げる」
(7)十二律の各音のうち陽の(奇数番目にあたる)六音。
⇔呂(リヨ)(2)
(8)相対的音程関係が,レ・ミ・(ファ)・ソ・ラ・シ・(ド)の形の五声または七声。中国の五声・七声を「呂(リヨ)」とするのに対していう。「唐土は呂の国なり,―の音なし/徒然 199」
⇔呂(3)
(9)「律旋(リツセン)」の略。
⇔呂(4)
(10)「律管」の略。
律する
りっ・する [3][0] 【律する】 (動サ変)[文]サ変 りつ・す
(1)ある基準によって,物事を考えたり,処理したりする。「一般論で―・する訳にはいかない」「自分自身をきびしく―・する」
(2)定める。規定する。「行動を―・する」
律する
りっする【律する】
judge <others by oneself> ;→英和
measure.→英和
律令
りつりょう [0] 【律令】
律と令。律は刑法,令は行政法・訴訟法などに相当する。律令国家の基本法典。
律令
りつれい [0] 【律令】
⇒りつりょう(律令)
律令制
りつりょうせい [0] 【律令制】
大宝律令・養老律令に規定された諸制度。また,律令格式によって運営され,規定された政治体制。令制。
→律令制[表]
律令国家
りつりょうこっか [5] 【律令国家】
律令を統治の基本法典とした国家。中国の隋・唐で確立し,朝鮮をはじめ周辺諸国に波及。日本でも七世紀半ばから形成され,大宝律令の成立により完成。整然とした官制の下,多くの官僚がこれを支え,班田収授によって人民に一定の耕地を給する代わりに,租・調・庸・雑徭などを課し,さらに良・賤の身分の別を定めた。荘園制の進展などにより,公地公民制が破綻する一〇世紀頃まで続いた。
律令時代
りつりょうじだい [5] 【律令時代】
日本の古代において,律令が政治支配の基本として独自の役割を担った時代。広義には七世紀半ばから一〇世紀頃までの間,狭義には奈良時代と一致する時代をさす。
律令格式
りつりょうきゃくしき [5] 【律令格式】
古代中央集権国家の基本法典の総称。律令は中国で発達した法体系で,律は犯罪・刑罰について定める禁止法,令は国家制度全般について定める基本法。格式は律令を補完するもので,格は律令の規定を増補修訂する法令,またその集成,式は律令および格の施行細則。
律僧
りっそう [0] 【律僧】
(1)戒律を守る僧。
(2)律宗の僧。
律儀
りつぎ [1] 【律義・律儀】
■一■ (名)
〔仏〕
〔梵 saṃvara〕
悪を防ぎ,善に導く正しい行い。また,そういう行いを定めた戒律。禁戒。「故笠置の解脱上人如法の―興隆志深くして/沙石 3」
■二■ (名・形動)[文]ナリ
「りちぎ(律義){(1)}」に同じ。「風俗―に/浮世草子・永代蔵 1」「―千万(センバン)ノ人ナリ/日葡」
律儀
りちぎ [1] 【律義・律儀】 (名・形動)[文]ナリ
(1)ひどく義理がたいこと。実直なこと。また,そのさま。りつぎ。「―な人」「―にあいさつをして回る」
(2)健康な・こと(さま)。「お―で重畳(チヨウジヨウ)��/浄瑠璃・寿の門松」
→りつぎ(律義)
律儀者
りちぎもの [0] 【律義者・律儀者】
義理がたく実直な人。
律動
りつどう【律動】
(a) rhythm;→英和
(a) rhythmic movement.〜的 rhythmic(al).
律動
りつどう [0] 【律動】 (名)スル
周期的にある運動がくり返されること。また,その運動。リズム。
律動体操
りつどうたいそう [5] 【律動体操】
リトミックに基づく,身体運動法。
→リトミック
律動的
りつどうてき [0] 【律動的】 (形動)
ある動きが規則正しく反復されるさま。リズミカル。「―な運動」
律呂
りつりょ [1] 【律呂】
日本音楽で,律{(7)(8)(9)}と呂{(2)(3)(4)}をあわせた称。転じて,十二律・音律・音階・調子など,さらには広く音楽理論や音楽そのものをさす。呂律。
律宗
りっしゅう [1][0] 【律宗】
中国で興った仏教の一宗。戒律(とくに四分律)をよりどころとし,受戒を成仏の要因とする。日本へは754年唐僧鑑真によって伝えられた。南都六宗の一。本山は唐招提寺。戒律宗。
律家
りっけ [1] 【律家】
律宗。また,律宗の僧や寺院。
律師
りっし [1] 【律師】
(1)戒律をたもち,徳の高い僧。
(2)僧綱の第三位。僧正・僧都に次ぐ僧官。正・権に分かれ,五位に準ぜられる。
律師
りし 【律師】
「りっし(律師)」の促音「つ」の無表記。「かの寺の―になむ/源氏(手習)」
律文
りつぶん [0] 【律文】
韻律のある文。韻文。
律旋
りつせん [0] 【律旋】
雅楽の理論上の二種の音階の一。相対的音程関係はレ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドの形で,律の七声と一致する。六調子のうち,平調(ヒヨウジヨウ)・黄鐘(オウシキ)調・盤渉(バンシキ)調がこれに当たる。律。
⇔呂旋(リヨセン)
律旋法
りつせんぽう [3] 【律旋法】
「律旋」に同じ。
⇔呂旋法(リヨセンポウ)
律条
りつじょう [0] 【律条】
箇条書きにしたおきて。
律格
りっかく [0] 【律格】
(1)おきて。のり。規則。
(2)漢詩の構成法の一。すなわち,造句・平仄(ヒヨウソク)・韻脚などの称。
(3)律詩の一体。唐の張籍が晩年に立てた形式。律格詩。
律法
りっぽう [0] 【律法】
□一□〔歴史的仮名遣い「りっぽふ」〕
〔仏〕「戒律(カイリツ)」に同じ。
□二□〔歴史的仮名遣い「りっぱふ」〕
神により祭司や預言者を通して与えられる宗教や倫理生活上の規範。ユダヤ教のトーラーやイスラム教のシャリーアなど。
律法経
りっぽうきょう 【律法経】
ベーダ聖典の補助文献で,祭事経の一。バラモン教の立場で社会制度・法律を明らかにしたもの。マヌの法典などの先駆。ダルマ-スートラ。
→マヌ法典
律管
りっかん [0] 【律管】
中国・日本で古くから用いられた調子笛。一組の律管は長短一二本の細い管(通常は竹製)よりなる。各管下端を指で閉じて上端に息を吹き付けて鳴らせば,十二律の基準音高が得られる。
律義
りちぎ [1] 【律義・律儀】 (名・形動)[文]ナリ
(1)ひどく義理がたいこと。実直なこと。また,そのさま。りつぎ。「―な人」「―にあいさつをして回る」
(2)健康な・こと(さま)。「お―で重畳(チヨウジヨウ)��/浄瑠璃・寿の門松」
→りつぎ(律義)
律義
りつぎ [1] 【律義・律儀】
■一■ (名)
〔仏〕
〔梵 saṃvara〕
悪を防ぎ,善に導く正しい行い。また,そういう行いを定めた戒律。禁戒。「故笠置の解脱上人如法の―興隆志深くして/沙石 3」
■二■ (名・形動)[文]ナリ
「りちぎ(律義){(1)}」に同じ。「風俗―に/浮世草子・永代蔵 1」「―千万(センバン)ノ人ナリ/日葡」
律義な
りちぎ【律義な】
honest;→英和
faithful;→英和
simple.→英和
律義者 an honest man.
律義者
りちぎもの [0] 【律義者・律儀者】
義理がたく実直な人。
律蔵
りつぞう [0] 【律蔵】
三蔵の一。仏教の聖典の中で,戒律に関するものの総称。
律詩
りっし [0][1] 【律詩】
中国の唐代に完成した近体詩の一種で,一首が八句から成る定型詩。一句が五字の五言律詩と七字の七言律詩とがある。二句ひと組を「聯(レン)」と呼び,第一・二句を首聯(起聯),第三・四句を頷(ガン)聯(前聯),第五・六句を頸(ケイ)聯(後聯),第七・八句を尾聯(結聯)という。頷聯と頸聯はそれぞれの二句が対句になっていなければならない。律。
律語
りつご [0] 【律語】
リズムをもった言葉・文章。韻文。「わざと―に書き直して見た/田舎教師(花袋)」
律調
りつちょう [0] 【律調】
雅楽で,律旋に基づく調子。平調(ヒヨウジヨウ)・黄鐘調(オウシキチヨウ)・盤渉(バンシキ)調の三種がある。
⇔呂調(リヨチヨウ)
律速段階
りっそくだんかい [5] 【律速段階】
化学反応がいくつかの段階を経て進むとき,そのうちで変化速度が最も遅い反応段階。この反応速度で全体の反応速度が支配される。
律院
りついん [0] 【律院】
(1)律宗の寺。
(2)戒律を厳守する寺。
律音階
りつおんかい [3] 【律音階】
日本の五音音階の一。五音の音程関係は洋楽階名のレ・ミ・ソ・ラ・シと同じ形。雅楽・声明などに多くみられる。陽音階。陽旋法。
→五音音階
後
ゆり 【後】
のち。後刻。「灯火(トモシビ)の光に見ゆるさ百合花―も逢はむと思ひそめてき/万葉 4087」
後
ご [0] 【後】
あることが起こったのち。あと。「その―」「夕食―」
後
のち【後】
[未来]future.→英和
〜の later;→英和
subsequent;→英和
future (未来の).〜に afterward;later;in future.〜ほどお目にかかりましょう See you later.その〜 after that.2日〜に two days later[afterward].
後
しりえ [3][0] 【後方・後】
(1)うしろの方。後方。うしろ。
⇔まえ
(2)左右に分かれて勝ちを競う競技で,右方の組。「みな,前・―の心,駒どりに方分きて/源氏(若菜下)」
後
のち [2][0] 【後】
(1)あること,また,ある時のあと。
⇔まえ
「食事の―出発する」「晴れ―曇り」
(2)今から先。未来。将来。
⇔まえ
⇔さき
「―に説明する」「―の世」
(3)死後。「我が―のことを心配する」
(4)子孫。「秀よりの―,さつまに有といふは是がそれなるべし/胆大小心録」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕
後
しり 【尻・臀・後】
■一■ [2] (名)
(1)四足動物の胴の後肢の付け根の後方,肛門のあるあたりで,肉が豊かについているところ。臀部(デンブ)。けつ。おいど。いしき。
(2)空間的または時間的に順序をなして続いているものの,最後の部分。後尾。しまい。うしろ。
⇔あたま
「行列の―につく」「言葉の―」
(3)上と下,前とうしろ,本と末,頂と底のあるものの,下・うしろ・末・底の部分。「縄の―」「なべの―」
(4)あとに残った,処理しなくてはならない懸案。あと始末。「不始末の―を持って行く」
(5)(「じり」の形で)名詞の下に付いて複合語をつくる。
(ア)ものの一番終わり,または終わりの部分をいう。「幕―」「帳―」「言葉―」
(イ)「帳尻」の略。「貿易―」
■二■ (接尾)
助数詞。矢羽に用いる鳥の羽を数えるのに用いる。尾羽を用いるところからいう。大ワシは一四枚,小ワシは一二枚,タカは一〇枚で一尻という。「紺の布百反,鷲の羽百―/義経記 7」
後
−ご【−後】
after <dinner> ;→英和
<ever> since (以後).→英和
今から2年〜 two years hence.
後
あと【後】
(1) the back[rear](後方);→英和
the future (将来).→英和
(2)[残り]the rest[remainder];→英和
the others.〜に[で][時]later on;afterward; <two days> after;→英和
[位置]after;behind;→英和
in the rear.→英和
〜の[時]later;→英和
subsequent;→英和
[位置]back;backward;→英和
rear;the next[following];→英和
the latter.→英和
〜になる fall behind.〜に残る(残される) remain (be left) behind.〜に回す put off;postpone.→英和
‖後は野となれ山となれ After me the deluge.
後
あと [1] 【後】
〔「跡(アト)」と同源。「跡」の意味の拡大したもの〕
■一■ (名)
(1)背中の方。うしろ。「―から来る」「―につづく」
(2)以後。のち。
⇔先
「泣いた―にすぐ笑う」「お金は―で結構です」「宿題は―でやるよ」
(3)のちの事態。のちのちのこと。「―のことも考えずにやって失敗する」
(4)ある事の結果,残ったもの。「―は,全部お前にまかせる」
(5)ある事の終わったあとに残った感情。なごり。「父の―をしのぶ」
(6)子孫。「―が絶える」
(7)後任の者。次に来る人。「退任した社長の―はもう決まっている」
(8)以前。
⇔先
「『まあ色のわりいことは。真青だよ。いつ時分からわるいのだえ』『なに十五,六日―からよ』/人情本・梅児誉美(初)」
■二■ (副)
数詞に付いて,今よりそれだけ超過するさまを表す。さらに。「―五分で終わる」「―三人すわれる」
後々
のちのち【後々】
the future.→英和
〜のために for the sake of the future.→英和
後す
ご・す 【後す】 (動サ変)
今よりあとになる。「それは―・して生捕るは易いこと/歌舞伎・好色伝授」
後ずさりする
あとずさり【後ずさりする】
move[step]backwards;flinch;→英和
draw back.
後の世
のちのよ [4][0] 【後の世】
(1)これからの世。将来。「―まで語り継ぐ」
(2)死後。また,死後の世界。後世(ゴセ)。来世。あの世。
後の事
のちのこと 【後の事】
(1)死後に営む仏事や法事。のちの業(ワザ)。「命つきぬと聞こしめすとも,―おぼし営むな/源氏(松風)」
(2)後産(アトザン)。のちのもの。「心もとなきもの…子生みたる―の久しき/枕草子 160」
後の仏
のちのほとけ 【後の仏】
釈迦仏のあとを継ぐ仏。すなわち弥勒(ミロク)仏。「釈迦のみあと石に写し置き敬ひて―に譲りまつらむ捧げまうさむ/仏足石歌」
後の四つ
のちのよつ 【後の四つ】
近世,江戸吉原で,引け時に拍子木を打って知らせた時刻。遊郭での終業時間は四つ(午後一〇時頃)とされていたが,実際に終業する九つ(午後一二時頃)に四つとして打ったもの。引け四つ。「―三味線引きとあばた也/柳多留 15」
後の宮
しりえのみや 【後の宮】
「後宮(コウキユウ)」を訓読した語。
後の彼岸
のちのひがん 【後の彼岸】
秋の彼岸のこと。[季]秋。
後の政
しりえのまつりごと 【後の政】
皇后が天皇の政をたすけること。「必ず―有るべし/続紀(天平一宣命)」
後の月
あとのつき 【後の月】
前の月。先月。あとげつ。
後の月
のちのつき 【後の月】
(1)陰暦八月十五夜に対して,九月十三夜の月。十三夜。[季]秋。《―庭に化物つくりけり/太祇》
(2)閏月(ウルウヅキ)。
後の月見
のちのつきみ 【後の月見】
(1)陰暦九月十三夜の月見。八月一五日の中秋の月見に対していう。「―の芋を食て,屁のごとき小冊成る/滑稽本・浮世風呂(前)」
(2)近世,遊里での紋日(モンビ)の一。陰暦九月一三日に遊女を揚げて月見をした。「河庄が所へも―の払というて/浄瑠璃・天の網島(下)」
後の朝
のちのあした 【後の朝】
男女が会って共寝をした翌朝。のちのあさ。きぬぎぬ。「―は,残り多かるここちなむする/枕草子(一三九・能因本)」
後の業
のちのわざ 【後の業】
「後の事{(1)}」に同じ。「便悪しく狭き所にあまたあひゐて,―ども営みあへる/徒然 30」
後の物
のちのもの 【後の物】
「後産(アトザン)」に同じ。のちのこと。「寅の時ばかりに生れ給ひて,声高に泣き給ふ…―もいと平らかなり/宇津保(蔵開上)」
後の祭
あとのまつり【後の祭(だ)】
a day after the fair (be too late).→英和
後の菊
のちのきく 【後の菊】
「十日(トオカ)の菊」に同じ。
後の菖蒲
のちのあやめ 【後の菖蒲】
「六日(ムイカ)の菖蒲(アヤメ)」に同じ。
後の葵
のちのあおい 【後の葵】
賀茂の祭の当日に簾(スダレ)などに掛けた葵を,祭りが過ぎてもそのまま付けておいたもの。「祭過ぎぬれば,―不用なりとて,ある人の御簾なるを皆取らせられ侍りしが/徒然 138」
後の藪入り
のちのやぶいり 【後の藪入り】
七月一六日の盆の藪入り。正月の藪入りに対していう。
後の親
のちのおや 【後の親】
実の親が死んだあと,親として頼りにする人。まま親。「今はただ,この―をいみじうむつびまつはし聞こゆ/源氏(若紫)」
後の諱
のちのいみな 【後の諱】
死後に贈られる称号。おくりな。いみな。「後の御いみな清慎公と聞ゆ/栄花(月の宴)」
後の雛
のちのひな 【後の雛】
九月九日の重陽(チヨウヨウ)の節句の菊雛。[季]秋。《白に黄に―衣女夫衣/露月》
後びさり
あとびさり [3] 【後びさり】
〔「あとじさり」の転〕
(1)「あとずさり{(1)}」に同じ。「今年の気候は―をするんですよ/吾輩は猫である(漱石)」
(2)カニムシの別名。
(3)アリジゴクの別名。
後らかす
おくらか・す 【後らかす】 (動サ四)
(1)あとに残す。置き去りにする。「にはかに惑ひ出で給ひし騒ぎに,みな―・してければ,また人もなし/源氏(玉鬘)」
(2)生き残らせる。人を残して,先に死ぬ。「今は限りの道にしも我を―・し/源氏(蜻蛉)」
(3)おろそかにする。なおざりにする。怠る。「後の世の御勤めも,―・し給はず/源氏(匂宮)」
後らす
おくら・す [0] 【遅らす・後らす】
■一■ (動サ五[四])
(1)おくらせる。「開始の時間を―・す」「時計の針を―・す」
(2)あとに残す。置き去りにする。「かぎりなき雲井のよそにわかるとも人を心に―・さむやは/古今(離別)」
(3)人を残して,先に死ぬ。先立つ。「おひ立たむありかも知らぬ若草を―・す露ぞ消えむそらなき/源氏(若紫)」
■二■ (動サ下二)
⇒おくらせる
後らせる
おくら・せる [0] 【遅らせる・後らせる】 (動サ下一)[文]サ下二 おくら・す
おくれるようにする。おそくする。「集合時間を―・せる」「締め切りを一日―・せる」
後る
おく・る 【遅る・後る】 (動ラ下二)
⇒おくれる
後れ
おくれ [0] 【遅れ・後れ】
(1)おくれること。あとになること。「―を取り戻す」「一時間―」
(2)おくれ毛。「そそけたる御―をあらため給へ/浮世草子・一代男 1」
(3)気おくれ。「―が来る」「気遣ひ召さんな―はせぬ/浄瑠璃・近江源氏」
後れる
おく・れる [0] 【遅れる・後れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 おく・る
(1)物事の実現が一定の日時・時刻よりあとになる。遅くなる。《遅》「列車は定刻より一〇分―・れて発車した」「約束の時間に―・れる」「学校に―・れる」
(2)進み方が他より小さくて,へだたりができる。また,後からついて行くようになる。
⇔進む
《遅》「先頭から五メートル―・れる」「時計が―・れている」
(3)他が進むのに対して,元の位置にとどまる。《後》「流行に―・れる」「―・れ居て君に恋ひつつ現(ウツ)しけめやも/万葉 3752」
(4)親族や親しい人が先に死に,自分は生き残る。《後》「夫に―・れる」
(5)(「怯れる」とも書く)気持ちがくじける。気おくれする。《後》「お種は少しく―・れたが/多情多恨(紅葉)」
(6)才能・性質などが劣る。「心の色なく,情―・れ/徒然 141」
後れを取(ト)る
後れを取(ト)・る
(1)他よりおくれた段階にある。負ける。先んじられる。「新市場の開拓に―・る」
(2)気力がなくなる。気おくれする。
後れ先立つ
おくれさきだ・つ 【後れ先立つ】 (動タ四)
(1)あとになったり,先になったりする。「おそくとく色づく山のもみぢ葉は―・つ露や置くらむ/後撰(秋下)」
(2)ある者は生き残り,ある者は死んでゆく。「限りあらむ道にも,―・たじと契(チギ)らせ給ひけるを/源氏(桐壺)」
後れ咲き
おくれざき [0] 【後れ咲き】
通常よりおくれて咲くこと。おそ咲き。
後れ毛
おくれげ [0][3] 【後れ毛】
〔おくれて生えた毛の意〕
短くて結えないために,両鬢(リヨウビン)のあたりに残る毛。ほつれて下がった髪の毛。多く,女性の髪についていう。おくれ髪。愛敬(アイキヨウ)毛。遊び毛。「―をかきあげる」
後れ毛
おくれげ【後れ毛】
loose hair.
後れ馳せ
おくればせ [0] 【後れ馳せ】
(1)人よりおくれてかけつけること。「―にやって来る」
(2)時機を逸すること。「―ながらお祝い申し上げます」
後ろ
うしろ [0] 【後ろ】
(1)顔や視線が向いているのと反対の方向,または場所。
⇔前
「―を振り返る」「―に退く」
(2)(事物に方向があると考えて)
(ア)裏面の方向,または場所。
⇔前
「衝立(ツイタテ)の―に置く」「―で糸を引く」
(イ)背中。背。「敵に―を見せる」
(3)順序のあとの方。末の方。
⇔前
「大分―の席次で卒業した」「列の―につく」
(4)芝居の舞台で,俳優の後ろに控え,台詞(セリフ)をつけたり後見をしたりする黒子(クロゴ)。
(5)舞台の陰で,役者の所作につれて効果を高めるためにはやす音曲。
(6)物事の起こったあと。将来。行く末。「なき御―に,口さがなくやは/源氏(夕顔)」
(7)下襲(シタガサネ)のしり。裾(キヨ)。「御衣の御―ひきつくろひなど/源氏(紅葉賀)」
後ろ
うしろ【後ろ】
the back;→英和
the rear.→英和
〜の back;rear.〜に behind;→英和
at the back of; <米話> in back of;in the rear of.〜から from behind.〜からついて行く follow <a person> .→英和
〜へ(もたれる) (lean) backward.→英和
〜をふり向く look[turn]back.
後ろいぶせし
うしろいぶせ・し 【後ろいぶせし】 (形ク)
将来のことが心配である。「頼朝も―・く思ふなりとて/盛衰記 46」
後ろの目
うしろのめ [5] 【後ろの目】
〔悪事の世間に知られやすいことのたとえ〕
本人は気づかずにいても,背後にいつも光っている世間の目。
後ろむ
うしろ・む 【後ろむ】
■一■ (動マ上二)
〔上一段動詞「うしろみる」の上二段化〕
後見(コウケン)する。「なま宮腹にて―・むる人なからむよりは/狭衣 3」
■二■ (動マ四)
〔名詞「うしろみ(後見)」を四段に活用させた語〕
{■一■}に同じ。「いとかく―・むべきにもあらず/寝覚 3」
後ろめたい
うしろめたい【後ろめたい】
⇒後ろ暗い.
後ろめたい
うしろめた・い [5] 【後ろめたい】 (形)[文]ク うしろめた・し
〔「後ろ目痛し」の転〕
(1)後ろ暗いところがあって,良心がとがめる。やましい。「私には―・いところはない」
(2)あとのことが気懸かりだ。将来が心配だ。なりゆきが不安だ。
⇔後ろ安し
「をみなへし―・くも見ゆる哉あれたるやどにひとりたてれば/古今(秋上)」
(3)気が許せない。油断がならない。「これほど―・う思はれ参らせては,世にあつては何かはし候ふべき/平家 2」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
後ろめたなし
うしろめたな・し 【後ろめたなし】 (形ク)
「うしろめたい」に同じ。「かくてのみ有るを―・し/落窪 4」
後ろ上がり
うしろあがり [4] 【後ろ上(が)り】
「あとあがり(後上)」に同じ。
後ろ上り
うしろあがり [4] 【後ろ上(が)り】
「あとあがり(後上)」に同じ。
後ろ下がり
うしろさがり [4] 【後ろ下(が)り】
「あとさがり(後下)」に同じ。
後ろ下り
うしろさがり [4] 【後ろ下(が)り】
「あとさがり(後下)」に同じ。
後ろ付き
うしろつき [0][3] 【後ろ付き】
背後から見た姿。後ろ姿。後ろ影。
後ろ付け
うしろづけ [0] 【後ろ付け】
連句で,付句から前句へと意味が通じるように付ける付け方。逆付け。
後ろ傷
うしろきず 【後ろ傷・後ろ疵】
逃げるとき背後に受けた傷。逃げ傷。武士にとって不名誉なものとされた。
⇔向こう傷
後ろ前
うしろまえ [3] 【後ろ前】
後ろと前とが逆になること。特に,衣服などの後ろと前とが逆になること。「セーターを―に着る」
後ろ前に着る
うしろまえ【後ろ前に着る】
wear <a shirt> with the front side back.
後ろ千両
うしろせんりょう [4] 【後ろ千両】
(1)〔「後ろ千両前一文」の略〕
後ろ姿ばかりが美しいこと。後ろ弁天。バック-シャン。
(2)後ろ姿が美しいこと。
後ろ合せ
うしろあわせ [4] 【後ろ合(わ)せ】
二人が互いに後ろと後ろとを向け合うこと。背中合わせ。「―に立つ」
後ろ合わせ
うしろあわせ [4] 【後ろ合(わ)せ】
二人が互いに後ろと後ろとを向け合うこと。背中合わせ。「―に立つ」
後ろ向き
うしろむき [0] 【後ろ向き】 (名・形動)
(1)後ろを見せていること。
⇔前向き
(2)考え方や取り組み方などが消極的・後退的であるさま。
⇔前向き
「―な施策」
後ろ向きになる
うしろむき【後ろ向きになる】
[背を向ける]turn one's back upon another.〜になって with one's back (turned) <toward> .
後ろ姿
うしろすがた [4] 【後ろ姿】
後ろから見た,人の姿。
後ろ姿
うしろすがた【後ろ姿】
a person's back; <You look just like your father> from behind.
後ろ安し
うしろやす・し 【後ろ安し】 (形ク)
あとのことに心配がない。将来のことが安心だ。
⇔後ろめたし
「―・く恥なき人は世にかたはものとおぼしならひたり/紫式部日記」
後ろ帯
うしろおび [4] 【後ろ帯】
(1)帯を後ろで結ぶこと。後ろで結んだ帯。近世前期から町方の娘や若い嫁の地味な風俗。嘉永(1848-1854)の頃から一般化した。
(2)未婚の女性。娘。
⇔前帯
後ろ幅
うしろはば [3] 【後ろ幅】
和服で,裾ではかった背縫いから脇縫いまでの寸法。
後ろ幕
うしろまく [3] 【後ろ幕】
演芸場で出演者の座席の背後に張った幕。
後ろ弁天
うしろべんてん [4] 【後ろ弁天】
後ろ姿だけ美しいこと。後ろ千両。
後ろ影
うしろかげ [4][3] 【後ろ影】
後ろ姿。
後ろ手
うしろで [0][3] 【後ろ手】
(1)手を背中に回すこと。「―に縛り上げる」
(2)後ろの方。背面。背後。
(3)後ろ姿。「冠などうちゆがめて走らむ―思ふに/源氏(紅葉賀)」
後ろ手に縛る
うしろで【後ろ手に縛る】
tie a person's hands behind his back.
後ろ抱き
うしろだき [0] 【後ろ抱き】
背後から抱くこと。
後ろ押し
うしろおし [0] 【後ろ押し】
あとおし。
後ろ指
うしろゆび [3][0] 【後ろ指】
人を後ろから指さして非難すること。陰で悪口を言うこと。「人に―をさされる」
後ろ指をさされる
うしろゆび【後ろ指をさされる】
be spoken unkindly of;be backbitten.
後ろ挿し
うしろざし [0] 【後ろ挿し】
髷(マゲ)の後ろの方に挿したかんざし。
⇔前挿し
後ろ方
うしろざま [0] 【後ろ方・後ろ様】
(1)後ろの方。
(2)後ろ向き。「御前なる獅子,狛犬背(ソム)きて―に立ちたりければ/徒然 236」
後ろ暗い
うしろぐらい【後ろ暗い】
shady;→英和
underhand(ed);→英和
suspicious.→英和
後ろ暗く思う have a guilty conscience.
後ろ暗い
うしろぐら・い [5] 【後ろ暗い】 (形)[文]ク うしろぐら・し
(1)内心やましい点がある。うしろめたい。「私は―・いことはしていない」
(2)行動に裏表があって疑わしい。「君をも―・き御事に思ひ奉りて/盛衰記 8」
[派生] ――さ(名)
後ろ楯
うしろだて【後ろ楯】
[後援]backing;→英和
support;→英和
[後援者]a supporter;→英和
a sponsor;→英和
a patron.→英和
〜になる back up;support;→英和
sponsor.
後ろ楯
うしろだて [0] 【後ろ楯】
(1)陰にいてあと押しをし,援助すること。また,その人。パトロン。うしろみ。
(2)背後を守る楯。
後ろ様
うしろざま [0] 【後ろ方・後ろ様】
(1)後ろの方。
(2)後ろ向き。「御前なる獅子,狛犬背(ソム)きて―に立ちたりければ/徒然 236」
後ろ歩み
うしろあゆみ [4] 【後ろ歩み】
前を向いたまま後ろの方へ退くこと。あとずさり。
後ろ疵
うしろきず 【後ろ傷・後ろ疵】
逃げるとき背後に受けた傷。逃げ傷。武士にとって不名誉なものとされた。
⇔向こう傷
後ろ矢
うしろや 【後ろ矢】
敵に内応して味方の後方から矢を射ること。「―は射てまいらせん/平家 7」
後ろ穢い
うしろぎたな・い 【後ろ穢い】 (形)[文]ク うしろぎたな・し
〔中世・近世の語〕
やり方がきたない。卑劣だ。「―・い信玄に,奉公しては武士が立つまい/浄瑠璃・廿四孝」
後ろ簾
うしろすだれ [4] 【後ろ簾】
牛車(ギツシヤ)などの後ろに掛ける簾。
⇔前簾
後ろ紐
うしろひも [3] 【後ろ紐】
(1)袴の後ろにつけた紐。
(2)着物の後ろに縫いつけて,前で結ぶようにしたつけ紐。
(3)〔後ろ紐のついた衣服を着ている年頃の意から〕
幼い頃。「―から酒を飲む/浄瑠璃・堀川波鼓(中)」
後ろ結び
うしろむすび [4] 【後ろ結び】
帯を後ろで結ぶこと。「帯は三色左縄―にして/浮世草子・一代女 1」
後ろ舌母音
うしろじたぼいん [6] 【後ろ舌母音】
奥舌面を持ち上げることによって調音する母音。日本語のウ,オなどはこれに属する。奥舌母音。
後ろ衣紋
うしろえもん [4] 【後ろ衣紋】
袴(ハカマ)を腰骨より高く引き上げる着方。
後ろ袈裟
うしろげさ 【後ろ袈裟】
人の背後から袈裟がけにきり下ろすこと。「にげゆく荒灘―/浄瑠璃・先代萩」
後ろ裑
うしろみごろ [4] 【後ろ身頃・後ろ裑】
衣服の身頃で胴体の後ろの部分をおおうもの。うしろみ。
⇔前身頃
後ろ見
うしろみ [3] 【後ろ見】
「後ろ楯(ダテ){(1)}」に同じ。「人の―しつべき心あり/落窪 2」
後ろ見る
うしろ・みる 【後ろ見る】 (動マ上一)
背後にあって世話をする。後見(コウケン)をする。「今参りの差し越えて物知り顔に教へやうなる事言ひ―・みたる,いとにくし/枕草子 28」
後ろ見立つ
うしろみだ・つ 【後ろ見立つ】 (動タ四)
後見(コウケン)役のように振る舞う。「もてあがめて―・つに/源氏(東屋)」
後ろ見顔
うしろみがお 【後ろ見顔】
後見(コウケン)役であると自負している顔。「―にうちいらへ聞えて/源氏(椎本)」
後ろ足
うしろあし【後ろ足】
a hind leg.
後ろ足
うしろあし [0][3] 【後ろ足】
(1)四つ足の動物のあとあし。
⇔前足
(2)背を向けて逃げようとすること。逃げ足。「―を踏で/太平記 9」
後ろ身
うしろみ [3] 【後ろ身】
(1)からだの後ろの部分。背後。
(2)「後ろ身頃(ミゴロ)」に同じ。
後ろ身頃
うしろみごろ [4] 【後ろ身頃・後ろ裑】
衣服の身頃で胴体の後ろの部分をおおうもの。うしろみ。
⇔前身頃
後ろ返り
うしろがえり [4] 【後ろ返り】 (名)スル
後ろの方へとんぼ返りをすること。
後ろ鉢巻き
うしろはちまき [5] 【後ろ鉢巻き】
後頭部に結び目をもってくる鉢巻きの結び方。
⇔向こう鉢巻き
後ろ面
うしろめん [3] 【後ろ面】
歌舞伎所作事で,頭の後ろに面をつけ,一人で二役を踊り分けるもの。狂言「釣狐」による長唄「後面」の白蔵主と狐のものが有名。
後ろ頸
うしろくび [3] 【後ろ首・後ろ頸】
首の後方。
後ろ飛び
うしろとび [3][0] 【後ろ飛び】
後ろの方へ飛ぶこと。
後ろ首
うしろくび [3] 【後ろ首・後ろ頸】
首の後方。
後ろ髪
うしろがみ [0][3] 【後ろ髪】
(1)頭の後方の髪。
⇔前髪
(2)「後ろ髪を引かれる」の形で,あとに心が残って去りがたい意。「―を引かれる思いで出発する」
後ろ髪を引かれる思いで別れる
うしろがみ【後ろ髪を引かれる思いで別れる】
feel it very hard to leave[part from].
後ウマイヤ朝
ごウマイヤちょう 【後―朝】
スペインのイスラム王朝(756-1031)。シリアのウマイヤ朝の滅亡後,その一族がスペインに逃れて建国,東のアッバース朝に対立した。都のコルドバは西方イスラム文化の中心。西カリフ国。新ウマイヤ朝。
後ガス
あとガス [0] 【後―・跡―】
坑内爆発・炭塵(タンジン)爆発・発破のあとに発生する有毒ガス。
後ピン
あとピン [0] 【後―】
〔ピンはピントの略〕
写真で,焦点が被写体より後方にずれてぼけていること。
⇔前ピン
後一条天皇
ごいちじょうてんのう ゴイチデウテンワウ 【後一条天皇】
(1008-1036) 第六八代天皇(在位 1016-1036)。名は敦成(アツヒラ)。一条天皇の皇子。母は藤原道長の娘彰子。在位中道長が摂政を務めた。
後七子
こうしちし 【後七子】
中国,明代の文人で古文辞を唱えた李攀竜(リハンリヨウ)・王世貞・謝榛(シヤシン)・宗臣・梁(リヨウ)有誉・徐中行・呉国倫の七人をいう。
→古文辞派
→前七子
後七日
ごしちにち 【後七日】
宮中で,正月八日から一四日までの七日間。元旦より七日までの神事を行う前七日に対し,仏事を行う。
後七日の御修法
ごしちにちのみずほう 【後七日の御修法】
〔「御修法」は「みしほ」とも〕
真言宗の重要な法事の一。正月八日から一四日まで玉体安穏・皇祚無窮(コウソムキユウ)・鎮護国家・五穀豊穣を祈る。835年空海が宮中の真言院で行なったのが最初であるが,のちに東寺灌頂院へ移って現在に至る。真言院御修法。
後七日の阿闍梨
ごしちにちのあざり 【後七日の阿闍梨】
後七日の御修法の導師。東寺の一の長者が勤めた。
後三年の役
ごさんねんのえき 【後三年の役】
平安後期,1083年から87年にかけて,奥羽の豪族清原氏が起こした戦乱。清原氏内部の相続争いが発端であったが,陸奥守として下向した源義家が清原清衡(=藤原清衡)とともに,清原家衡・武衡を金沢柵(カネザワノサク)に下して平定した。これにより清衡は平泉における藤原三代の基をつくり,義家は東国に源氏の勢力基盤を築いた。
→前九年の役
後三条天皇
ごさんじょうてんのう ゴサンデウテンワウ 【後三条天皇】
(1034-1073) 第七一代天皇(在位 1068-1072)。名は尊仁(タカヒト)。後朱雀天皇の第二皇子。藤原氏の専権を抑え,荘園整理令発布や記録荘園券契所の設置などを行い,政治の刷新に努めた。
後上がり
あとあがり [3] 【後上(が)り】
江戸時代の男子の髪形の一。鬢(ビン)の形が後ろ上がりになるように月代(サカヤキ)を剃(ソ)り,髻(モトドリ)を高く結ったもの。うしろあがり。
⇔あとさがり
後上り
あとあがり [3] 【後上(が)り】
江戸時代の男子の髪形の一。鬢(ビン)の形が後ろ上がりになるように月代(サカヤキ)を剃(ソ)り,髻(モトドリ)を高く結ったもの。うしろあがり。
⇔あとさがり
後下がり
あとさがり 【後下(が)り】
江戸時代の男子の髪形。鬢(ビン)が後ろ下がりになるように月代(サカヤキ)を剃(ソ)るもの。元禄(1688-1704)頃流行。うしろさがり。
⇔あとあがり
後下り
あとさがり 【後下(が)り】
江戸時代の男子の髪形。鬢(ビン)が後ろ下がりになるように月代(サカヤキ)を剃(ソ)るもの。元禄(1688-1704)頃流行。うしろさがり。
⇔あとあがり
後世
ごせ [1] 【後世】
〔仏〕
(1)死後の世界。来世。後生(ゴシヨウ)。
→前世
→現世
(2)来世での安楽。後生善所(ゴシヨウゼンシヨ)。「―を願う」
後世
こうせい [1] 【後世】
のちの時代。のちの世。「―に名を残す」
後世
ごせい [1] 【後世】
「ごせ(後世)」に同じ。
後世
こうせい【後世】
after ages (時代);future generations (人); <hand down to> posterity.→英和
後世方
こうせいほう 【後世方】
⇒ごせいほう(後世方)
後世方
ごせいほう [2] 【後世方】
〔「ごせほう」とも〕
江戸時代初頭に,田代三喜・曲直瀬(マナセ)道三らによって形成された漢方医学説。金・元代の体系的な医学説の流れを受け継いでいる。
⇔古医方
後世方家
ごせいほうか [0] 【後世方家】
〔「ごせほうか」とも〕
後世方(ゴセイホウ)によって治療する漢方医。
後中書王
のちのちゅうしょおう 【後中書王】
具平(トモヒラ)親王の通称。
後丸
あとまる [0] 【後丸】
かかとの方を丸く作った下駄。
後主
こうしゅ [1] 【後主】
(1)あとつぎの主君。
(2)中国で,王朝の最後の君主の称。三国蜀の二代劉禅,南唐の李煜(リイク),南朝陳の五代陳叔宝など。
後乗り
あとのり [0] 【後乗り】
(1)行列のしめくくりとして最後尾を騎馬で行くこと。また,その人。
⇔先乗り
(2)ワンマン-バスで,後ろの乗降口を乗り口にすること。
後亀山天皇
ごかめやまてんのう 【後亀山天皇】
(?-1424) 第九九代(南朝四代)天皇(在位 1383-1392)。名は煕成。後村上天皇の皇子。1392年将軍足利義満のときに,皇位の両統迭立(テツリツ),諸国の国衙領(コクガリヨウ)を大覚寺統が伝領することなどを条件に,神器を北朝の後小松天皇に譲渡して,南北朝合一を実現させた。
後事
こうじ [1] 【後事】
結末や処理のつかないまま,あとに残っている事柄。将来の事。また,死後の事。「―を託す」
後事を託する
こうじ【後事を託する】
ask <a person> to look after one's affairs when one is gone[while one is away].
後二条天皇
ごにじょうてんのう ゴニデウテンワウ 【後二条天皇】
(1285-1308) 第九四代天皇(在位 1301-1308)。名は邦治。後宇多天皇の皇子。伏見・後伏見天皇と,持明院統の二代が続いたのち,大覚寺統として即位。初め五人の上皇がいて,後宇多上皇が院政を行なった。歌集「後二条院御集」など。
後五百年
ごごひゃくねん [4] 【後五百年】
〔仏〕 五五百年(ゴゴヒヤクネン)のうちの最後の五百年の称。仏法が衰え,邪見がはびこる時期という。後五百歳。後五。
後五百歳
ごごひゃくさい [4] 【後五百歳】
「後五百年(ゴゴヒヤクネン)」に同じ。
後京極流
ごきょうごくりゅう ゴキヤウゴクリウ 【後京極流】
和様書道の一流派。後京極摂政と呼ばれた藤原良経(1169-1206)を始祖とする。法性寺流の流れをくむ。
後人
こうじん [0] 【後人】
のちの世の人。後世の人。
⇔先人
⇔前人
後人
のちびと [0] 【後人】
後世の人。のちの世の人。
後仏
ごぶつ [0] 【後仏】
〔釈迦の滅後五六億七千万年後に出現するということから〕
弥勒(ミロク)菩薩の異名。
⇔前仏
後仕手
あとじて [0] 【後仕手】
⇒のちじて(後仕手)
後仕手
のちじて [0] 【後仕手】
前後二場ある能・狂言で,後場のシテ。
⇔前仕手
〔普通「後ジテ」と書く〕
後仕舞
あとじまい [3] 【後仕舞(い)】
「後始末(アトシマツ){(1)}」に同じ。
後仕舞い
あとじまい [3] 【後仕舞(い)】
「後始末(アトシマツ){(1)}」に同じ。
後付け
あとづけ [0] 【後付け】
書籍の巻末に入れる後記・索引・付図・奥付など。
⇔前付け
後付け
あとつけ 【後付け・跡付け】
〔「あとづけ」とも〕
(1)客を乗せた馬の尻に荷物をつけること。また,その荷物。「新羅琴(シラギゴト),―に長国(オサクニ)・国宗の大小はなさず/浮世草子・武道伝来記 6」
(2)付き添って身の回りの世話などをする人。付き人。「置手拭(オキテヌグイ)して―の男を待合はせ/浮世草子・一代男 3」
(3)太鼓持ち。幇間(ホウカン)。
(4)つけ加えること。追加。特に上方の遊里で,翌朝に追加時間を契約して遊女を揚げること。「今夜はここの揚,しかも―にまでしてあるもの/歌舞伎・五大力」
(5)前の句の最後の言葉を次の句の最初に置いて,次々に句を続けていく遊戯。のちには,しりとりをもいう。
後代
こうだい [1] 【後代】
〔古くは「こうたい」とも〕
のちの時代。後世。
⇔前代
「―に名を残す」
後代
こうだい【後代】
posterity.→英和
⇒後世.
後代検定
こうだいけんてい [5] 【後代検定】
家畜や農作物の個体の遺伝的特性を調べる検定技術。数世代にわたって形質を吟味し,優良種を選び出す。
→産子検定
後件
こうけん [0] 【後件】
〔論〕
〔consequent〕
仮言命題において,承認または仮定される命題(前件)に対して,帰結または結果を示す部分。
⇔前件
後任
こうにん【後任】
a successor <to> .→英和
〜になる succeed <a person in his post> ;→英和
take a person's place.
後任
こうにん [0] 【後任】
前の人が就いていた任務に,その人にかわって就くこと。また,その人。
⇔先任
⇔前任
「―人事」
後伏見天皇
ごふしみてんのう 【後伏見天皇】
(1288-1336) 第九三代天皇(在位 1298-1301)。名は胤仁(タネヒト)。伏見天皇の皇子。1333年六波羅探題滅亡の際,探題北条仲時に擁されて花園上皇・光厳(コウゴン)天皇とともに東国に向かったが近江国番場で捕らえられて帰洛し,のち出家。歌集「後伏見院御集」,日記「後伏見院宸記(シンキ)」がある。
後会
こうかい [0] 【後会】
後日,また会うこと。「―を約す」
後住
ごじゅう [0] 【後住】
寺の,後任の住職。こうじゅう。
後作
あとさく [0] 【後作】
主要作物を収穫したあとの田畑に他の作物を栽培すること。また,その作物。
⇔前作
後便
こうびん [0] 【後便】
この次のたより。後信。
⇔先便
⇔前便
「詳細は―で」
後便で
こうびん【後便で】
by next mail[ <英> post].
後信
こうしん [0] 【後信】
あとから出す手紙。後便(コウビン)。
後備
こうび [1] 【後備】
(1)戦闘の際,味方の後方を固めること。また,その部隊。後詰(ゴヅ)め。あとぞなえ。
(2)「後備役」の略。
後備え
のちぞなえ [3] 【後備え】
「あとぞなえ(後備)」に同じ。
後備え
あとぞなえ [3] 【後備え】
軍陣・行軍などの後方にいて,後方からの襲撃に備える軍勢。後詰(ゴヅ)め。
後備役
こうびえき [3] 【後備役】
もと軍隊で,現役定限年齢に達した者,または予備役を終えた者の服した兵役。
後催眠暗示
ごさいみんあんじ [6] 【後催眠暗示】
〔心〕 催眠術で,被催眠者が覚醒後にある合図で特定の行動をとるように暗示すること。
後先
あとさき [1][2] 【後先】
(1)位置や時間の前と後ろ。「―に車がつかえている」
(2)ある事が起こるまでの経過と起こったあとの結果。「―を考えないで金を使い果たす」
(3)物事の順序。
→後先になる
後先
こうせん [0] 【後先】
おくれることと先んじること。あとさき。前後。先後。「―を争う」
後先になる
あとさき【後先になる】
be mixed up;be not in good[right]order.〜構わず thoughtlessly;→英和
regardless of the consequences.
後光
ごこう [1] 【後光】
(1)仏や菩薩の背中から放射するといわれる神秘的な光。仏像などにみられる光背(コウハイ)は,これをかたどったもの。「―がさす」
(2)「御光(ゴコウ)」に同じ。
後光
ごこう【後光】
a halo.→英和
〜がさす A halo appears around one's head.
後光効果
ごこうこうか [4] 【後光効果】
⇒ハロー効果(コウカ)
後光明天皇
ごこうみょうてんのう ゴクワウミヤウテンワウ 【後光明天皇】
(1633-1654) 第一一〇代天皇(在位 1643-1654)。名は紹仁(ツグヒト)。後水尾天皇の第四皇子。漢詩集「鳳啼(ホウテイ)集」がある。
後入り
のちいり [0] 【後入り】
「ごいり(後入)」に同じ。
後入り
ごいり [0] 【後入り】
茶事で初入りのあと,いったん露地の腰掛けに出た客が,亭主の打つ銅鑼(ドラ)の合図または迎えで,濃茶の飾り付けのされた席中に再び入ること。あといり。のちいり。
⇔初入り
後円融天皇
ごえんゆうてんのう ゴヱンユウテンワウ 【後円融天皇】
(1358-1393) 北朝第五代天皇(在位 1371-1382)。名は緒仁(オヒト)。後光厳天皇の第二皇子。「新後拾遺和歌集」を撰進させた。後小松天皇に譲位後は院政を行なった。
後写鏡
こうしゃきょう [0] 【後写鏡】
バック-ミラー。
後冷泉天皇
ごれいぜいてんのう 【後冷泉天皇】
(1025-1068) 第七〇代天皇(在位 1045-1068)。名は親仁(チカヒト)。後朱雀天皇の第一皇子。母は藤原嬉子。関白藤原頼通の時代で,藤原氏の最盛期であった。在位中に「前九年の役」があった。
後凋
こうちょう [0] 【後凋・後彫】
〔論語(子罕)「歳寒然後知�松柏之後�凋也」による。松柏が他の草木より後れてしぼむ意〕
困難にたえて固く節操を守ること。「―の節」
後出
こうしゅつ [0] 【後出】 (名)スル
(論文などで)そこよりあとの部分に示してあること。また,示したこと。
⇔前出
後列
こうれつ [1] 【後列】
うしろの列。
⇔前列
後列
こうれつ【後列】
the rear rank;the back row.
後刷
あとずり [0] 【後刷(り)】
木版画などで,前に使用した版木で再び印刷すること。また,その印刷物。のちずり。後版(アトハン)。
⇔初刷り
後刷り
あとずり [0] 【後刷(り)】
木版画などで,前に使用した版木で再び印刷すること。また,その印刷物。のちずり。後版(アトハン)。
⇔初刷り
後刻
ごこく [1][0] 【後刻】
その時より,のちの時。のちほど。
⇔先刻
「―参上いたします」
後前
しりさき 【後前・尻前】
あとさき。まえうしろ。前後。「人の―に立ちてありくもをかし/枕草子 151」
後勁
こうけい [0] 【後勁】
後詰(ゴヅ)めの精鋭部隊。
後勘
こうかん 【後勘】
(1)後日のとがめだて。「―おそろしく候/保元(下)」
(2)のちのちのことまでよく考えること。「さすがの松永弾正も―やなかりけん/甲陽軍鑑(品六)」
後北条氏
ごほうじょうし ゴホウデウ― 【後北条氏】
北条早雲に始まる北条氏。鎌倉幕府の執権北条氏と区別するための称。小田原北条氏。
後半
こうはん【後半】
the latter[second]half.
後半
こうはん [0] 【後半】
二つにわけたうちの,あとの半分。
⇔前半
「―戦」
後半生
こうはんせい [3] 【後半生】
生涯のあとの半分。
⇔前半生
後厄
のちやく [0] 【後厄】
「あとやく(後厄)」に同じ。
後厄
あとやく [0] 【後厄】
厄年の次の年。忌むべき歳として慎む。のちやく。
⇔前厄
→厄年
後取り
あととり [2] 【後取り】
「捏(コ)ね取(ド)り」に同じ。
後取り
しんどり 【後取り】
〔「しりとり」の転〕
宮廷で,新年の歯固めに仕えて,天皇の薬(酒・屠蘇)の余りをいただいて飲む役。酒豪がつとめた。「殿上には―といひて,こちたく酔ひののしりて/栄花(つぼみ花)」
後口
あとくち【後口】
(1)[後味]⇒後味.
(2)[残り]the remainder;→英和
the rest.→英和
後口
あとくち [0][2] 【後口】
(1)飲食したあと,口に残る感じ。あとあじ。
(2)物事をしたあとに残る感じ。あとあじ。「―が悪い」
(3)申し込みなどの,あとの方のもの。また,あとに続く約束。
⇔先口
「―がかかる」
(4)あとの方の順番。「―に回される」
後口
しりくち [2] 【後口・尻口】
(1)牛車(ギツシヤ)の後方の口。乗用口。普通,簾(スダレ)が掛けてある。
(2)初めと終わり。あとさき。
後口動物
こうこうどうぶつ [5] 【後口動物】
原口またはその付近から肛門ができ,反対側の外胚葉が陥入して口ができる動物群。棘皮・毛顎・半索・ひげむし・脊索などの動物門が属する。新口動物。
→先口動物
後周
ごしゅう 【後周】
⇒こうしゅう(後周)
後周
こうしゅう 【後周】
中国,五代十国の一。後漢(コウカン)の節度使郭威(カクイ)が建てた中原の王朝(951-960)。名君といわれた二代世宗の死後,配下の武将趙匡胤(チヨウキヨウイン)(宋の太祖)に滅ぼされた。ごしゅう。
後周書
こうしゅうしょ 【後周書】
⇒周書(シユウシヨ)
後味
あとあじ [0][2] 【後味】
(1)飲食したあと,口の中に残る味。あとくち。
(2)何かがすんだあとに残る感じ。「―の悪い事件」「―のよくない夢」
後味が良い
あとあじ【後味が良い(悪い)】
leave a pleasant (an unpleasant) (after)taste.
後唄
あとうた [2] 【後歌・後唄】
地歌・箏曲の手事物(テゴトモノ)の曲の,手事のあとの歌の部分。
⇔前歌
後唐
こうとう 【後唐】
中国,五代の一。突厥(トツケツ)出身の李存勗(リソンキヨク)が後梁(コウリヨウ)を倒して建てた中原の王朝(923-936)。都は洛陽。重臣の石敬瑭(セキケイトウ)に滅ぼされた。
後唐
ごとう 【後唐】
⇒こうとう(後唐)
後喜の祝
こうきのいわい 【後喜の祝(い)】
〔結婚のあとの喜びであることから〕
出産の祝い。「男子なれば,夫婦―をかさね/浮世草子・好色盛衰記 1」
後喜の祝い
こうきのいわい 【後喜の祝(い)】
〔結婚のあとの喜びであることから〕
出産の祝い。「男子なれば,夫婦―をかさね/浮世草子・好色盛衰記 1」
後嗣
こうし [1] 【後嗣】
家系をうけつぐ人。あとつぎ。よつぎ。
後回し
あとまわし [3] 【後回し】
順序を変えてあとにすること。「面倒な仕事は―にする」
後回しにする
あとまわし【後回しにする】
put off;postpone.→英和
後図
こうと [1] 【後図】
将来のためのはかりごと。
後圃
こうほ [1] 【後圃】
家の後ろにある庭園。後園。
後土御門天皇
ごつちみかどてんのう 【後土御門天皇】
(1442-1500) 第一〇三代天皇(在位 1465-1500)。名は成仁(フサヒト)。後花園天皇の皇子。在位中に応仁の乱が起こった。歌集「紅塵灰集」がある。
後堀河天皇
ごほりかわてんのう ゴホリカハテンワウ 【後堀河天皇】
(1212-1234) 第八六代天皇(在位 1221-1232)。名は茂仁(ユタヒト)。守貞親王の子。高倉天皇の皇孫。子の四条天皇に譲位後,院政を行う。
後報
ごほう [0] 【後報】
(1)あとからの知らせ。こうほう。「詳細は―を待て」
(2)〔仏〕 過去の行為の報いが,現在または未来にあらわれること。
後報
こうほう【後報】
a later report;further information[news].
後報
こうほう [0] 【後報】
のちの知らせ。「―を待つ」
後場
ごば [1] 【後場】
証券・商品取引所の午後の立ち会い。
⇔前場
後塵
こうじん [0] 【後塵】
車馬などが走ったあとにたつ土ぼこり。
後塵を拝する
こうじん【後塵を拝する】
play second fiddle <to> .
後夜
ごや [1] 【後夜】
(1)六時{(1)}の一。夜を三分した最後の時間。ほぼ現在の午前二時から六時頃。またその間に行う勤行。「―の御加持にもののけあらはれ出できて/源氏(柏木)」
→初夜
→中夜
(2)夜半から朝まで。
後夜祭
こうやさい [3] 【後夜祭】
学園祭などで,最終日の夜行うファイア-ストームなどの催し。
後天
こうてん [0] 【後天】
〔易経(乾卦文言伝)〕
生まれてから後に身につくこと。
⇔先天
後天性免疫
こうてんせいめんえき [7] 【後天性免疫】
⇒獲得免疫(カクトクメンエキ)
後天性免疫不全症候群
こうてんせいめんえきふぜんしょうこうぐん [16] 【後天性免疫不全症候群】
⇒エイズ
後天的
こうてんてき [0] 【後天的】 (形動)
(1)生まれ付きでなく,あとから身についたさま。
⇔先天的
(2)〔哲〕 ア-ポステリオリに同じ。
後天的
こうてんてき【後天的】
acquired.→英和
〜に a posteriori (⇔a priori).
後天説
こうてんせつ [3] 【後天説】
〔aposteriorism〕
人間の性質・能力・知識内容は生後に得られたものであるという考え方。
⇔先天説
後太刀
のちだち [2] 【後太刀】
初太刀に引き続いて斬りつけること。また,その太刀。あとだち。
→先(サキ)太刀
後太刀
あとだち 【後太刀】
⇒のちだち(後太刀)
後夫
ごふ 【後夫】
再婚して得た夫。「程ふりて―を求むるもなきならひにはあらず/浮世草子・一代男 2」
後奈良天皇
ごならてんのう 【後奈良天皇】
(1496-1557) 第一〇五代天皇(在位 1526-1557)。名は知仁(トモヒト)。後柏原天皇の第二皇子。在位中は皇室が最も衰微した時期で,践祚(センソ)の10年後に後北条・今川・朝倉・大内氏らの献金でようやく即位式を行なった。日記「天聴集」がある。名筆として著名。
後奏
こうそう [0] 【後奏】
独奏・独唱などのあと,引き続いて演奏される伴奏。
⇔前奏
後奏曲
こうそうきょく [3] 【後奏曲】
教会で,礼拝後に奏するオルガンの楽曲。
後妻
ごさい [0] 【後妻】
離婚したり先の妻が死んだりしたあとでめとった妻。のちぞい。こうさい。
⇔先妻
後妻
こうさい [0] 【後妻】
「ごさい(後妻)」に同じ。「―を迎へぬ/未来之夢(逍遥)」
後妻
うわなり ウハ― 【後妻】
(1)あとに迎えた妻。古くは,最初の妻に対して,あとからめとった妻。のちには,死別・離別した妻のあとにめとった妻。ごさい。
⇔こなみ
「―こなみ,一日一夜よろづのことをいひ語らひて/大和 141」
(2)嫉妬(シツト)。特に,前妻(コナミ)の後妻に対するねたみ。[名義抄]
後妻
ごさい【後妻】
<take a woman as> one's second wife.
後妻嫉妬
うわなりねたみ ウハ― 【後妻嫉妬】
(1)前妻が後妻をねたむこと。「須勢理毘売命(スセリビメノミコト)いたく―したまひき/古事記(上訓)」
(2)嫉妬(シツト)。「ここに一(ヒトリ)の尼―して/日本書紀(舒明訓)」
後妻打ち
うわなりうち ウハ― 【後妻打ち】
(1)前妻が後妻をねたんで打つこと。「あさましや,六条の御息所(ミヤスドコロ)ほどのおん身にて,―の御ふるまひ/謡曲・葵上」
(2)室町末頃から近世初期にかけての習俗。離縁された先妻が親しい女たちなどに頼んで,予告して後妻の家を襲い,家財などを荒らさせたこと。相当打ち。騒動打ち。
後始末
あとしまつ [3] 【後始末・跡始末】 (名)スル
(1)物事がすんだあとのかたづけや整理。あとかたづけ。あとじまい。「会場の―」
(2)不始末のあとを処理すること。事後処理。
後始末する
あとしまつ【後始末する】
settle <an affair,a person's debt> ;→英和
set <things> right.
後学
こうがく [0] 【後学】
(1)後日,役立つ知識や学問。後覚。「―のために見学しておく」
(2)後進の学者。後覚。
⇔先学
「―の指導にあたる」
後学のため
こうがく【後学のため】
for one's information.
後宇多天皇
ごうだてんのう 【後宇多天皇】
(1267-1324) 第九一代天皇(在位 1274-1287)。名は世仁。亀山天皇の皇子。日記「後宇多天皇宸記」がある。
後室
こうしつ [0] 【後室】
(1)家の後ろの方にある部屋。後房。
(2)身分のある人の未亡人。
後室模様
こうしつもよう [5] 【後室模様】
白地や黒地に地味な草花模様などを散らしたもの。
後宮
こうきゅう [0] 【後宮】
(1)后妃や女官たちが住む宮中の奥御殿。平安京内裏では,貞観(ジヨウガン)・常寧・承香(シヨウキヨウ)・麗景・弘徽(コキ)・宣耀(センヨウ)・登華の七殿と昭陽(梨壺)・淑景(シゲイ)(桐壺)・飛香(ヒギヨウ)(藤壺)・凝華(ギヨウカ)(梅壺)・襲芳(シホウ)(雷鳴壺)の五舎。
(2)后妃の称。特に,皇后以外の妃・夫人・女御・更衣など。
後宮十二司
こうきゅうじゅうにし [7] 【後宮十二司】
律令制で,後宮の事務を担当した内侍司(ナイシノツカサ)・蔵司(クラノツカサ)・書司(フミノツカサ)・薬司(ヤクシ)・兵司(ツワモノノツカサ)・闈司(ミカドノツカサ)・殿司(デンシ)・掃司(ソウシ)・水司(スイシ)・膳司(ゼンシ)・酒司(ミキノツカサ)・縫司(ヌイノツカサ)の総称。十二司。十二の司。
後害
こうがい [0] 【後害】
後日の害。あとあとの弊害。後患。「―をおそれて泣寝入りする」
後宴
ごえん [0] 【後宴】
(1)神祭の翌日,潔斎を解いたあと,一同会合して催す酒宴。なおらい。
(2)大宴会のあとに行われる小宴。こうえん。「その日は―の事ありて/源氏(花宴)」
後家
ごけ【後家】
a widow;→英和
widowhood (身分・状態).→英和
後家
ごけ [0] 【後家】
(1)夫に死別した女性。未亡人。寡婦(カフ)。やもめ。
(2)対(ツイ)になっている道具などの,一方がなくなって,残っている方。「―ぶた」
後家倒し
ごけだおし [3] 【後家倒し】
〔後家の賃仕事であった稲こきの職を奪う意〕
稲こき機の異名。やもめだおし。
後家入り
ごけいり [0] 【後家入り】
(1)後家の所へ婿入りすること。
(2)後妻としてその家に入ること。
後家分
ごけぶん [0] 【後家分】
中世,武家などの妻が,領土を分与されて,後家になった後も生活の保証を得ること。また,その分け前・身分。
後家島田
ごけしまだ [3] 【後家島田】
江戸中期,未亡人が結った島田まげ。まげの元結の上に白いしごき紙をむすんだだけの地味なもの。主に,京・大坂の中流以下で行われた。後家髷(ゴケワゲ)。
後家茶碗
ごけぢゃわん [3] 【後家茶碗】
対(ツイ)になっている茶碗で,一方がこわれ,一つだけ残ったもの。
後家蓋
ごけぶた [0] 【後家蓋】
器物の身が損じてあとに残ったふた。また,こわれたふたの間に合わせに用いるふた。
後家蜘蛛
ごけぐも [0][3] 【後家蜘蛛】
真正クモ目ヒメグモ科ゴケグモ属のクモの総称。毒性が強い。セアカゴケグモ・ハイイロゴケグモなど。特に,クロゴケグモは猛毒をもつ。
後家鞘
ごけざや 【後家鞘】
間に合わせに別の刀の鞘を用いたもの。また,刀身をなくした鞘。「早う出世さしやんせと渡す―ぬけめなき情けに/浄瑠璃・新版歌祭文」
後家髷
ごけわげ [0] 【後家髷】
⇒後家島田(ゴケシマダ)
後小松天皇
ごこまつてんのう 【後小松天皇】
(1377-1433) 第一〇〇代天皇(在位 1382-1412)。名は幹仁(モトヒト)。後円融天皇の皇子。北朝天皇として践祚(センソ)したが,1392年両朝合一の和議が成立して,南朝後亀山天皇から神器を譲り受けた。称光天皇に譲位後は院政を行い,1431年出家。
後尾
こうび [1] 【後尾】
列などの後ろの方。
⇔先頭
「―につく」
後尾
こうび【後尾】
the rear;→英和
the stern (船の).→英和
〜の (in the) rear.
後屈
こうくつ [0] 【後屈】 (名)スル
後方にまがっていること。また,まげること。
⇔前屈
「子宮―」「上体を―する」
後山
あとやま [0] 【後山】
鉱山で,切り羽(ハ)から掘りおこした鉱石や石炭を搬出する炭鉱員。後向き。
⇔先山(サキヤマ)
後崇光院
ごすこういん ゴスクワウヰン 【後崇光院】
貞成(サダフサ)親王の諡号(シゴウ)。
後嵯峨天皇
ごさがてんのう 【後嵯峨天皇】
(1220-1272) 第八八代天皇(在位 1242-1246)。名は邦仁。土御門(ツチミカド)天皇の皇子。在位四年で後深草天皇に譲位,以後26年間院政を続けた。亀山天皇の皇子世仁親王(後宇多天皇)を皇太子に推したことから後深草系(持明院統)と亀山系(大覚寺統)の対立を生じた。
後干
しりび 【後干・尻干】
尻すぼみ。終わりの方で勢いのなくなること。「いと―に人わろき事ぞや/源氏(梅枝)」
後年
こうねん【後年】
in future years (将来);in one's later years (その後).
後年
こうねん [0] 【後年】
のちの年。将来。
後年度負担
こうねんどふたん [6] 【後年度負担】
政府が物品調達などに数年にわたる支出をする場合,その支出のうち,次年度以降に予算計上しなければならない額。
→継続費
後序
こうじょ [1] 【後序】
書物の末尾に記す文章。奥書き。跋(バツ)。
後度
ごど 【後度】
のち。後日。
⇔先度(センド)
「目前の勝利に―の天罰受けんより,疾(ト)つく帰れ/浄瑠璃・松風村雨」
後座
こうざ [1] 【後座】 (名)スル
銃砲から弾丸が飛び出すとき,反動で砲身が後方に退くこと。
後座
あとざ [0][2] 【後座】
能舞台で,本舞台と鏡板との間の場所。通常,幅三間奥行一間半。前方,本舞台寄りに囃子(ハヤシ)方,橋懸かり寄り後方に後見が着座する。横板。
→能舞台
後座
ござ [1] 【後座】
(1)説教・講談などであとに出る者。前座に比べて芸格が上。
(2)茶の湯で,茶事が一通りすんだあと,別室で酒肴(シユコウ)を出してもてなすこと。または茶事の濃茶・薄茶の席。後段。
後座砲
こうざほう [3] 【後座砲】
砲弾発射の際,砲身だけが反動によって後座する砲。自動的に発射位置に砲身が戻る。反動砲。
後庭
こうてい [0] 【後庭】
(1)建物の後方の庭。
⇔前庭
(2)宮中の奥御殿。後宮。
後引き
しりびき 【後引き・尻引き】
(1)馬や舟をうしろへさがらせること。
(2)のちのちまで影響が及ぶこと。「これは昨今まで―をして/愚管 6」
(3)セキレイの異名。
後引き
あとびき [0] 【後引き】
酒をつぐとき,酒が銚子の口を伝わってしたたること。
後引き
あとひき [2][0] 【後引き】
(飲食物を)満足しないで次々と続けて欲しがること。多く酒にいう。「―上戸(ジヨウゴ)」
後張大口
うしろばりおおくち [6] 【後張大口】
「大口袴{(2)}」に同じ。
後形質
こうけいしつ [3] 【後形質】
細胞の原形質が代謝活動中に作り出した物質。細胞壁・細胞液や,卵黄・デンプン粒(リユウ)・イヌリンなどの貯蔵物質や種々の結晶体など。後生質。
後彫
こうちょう [0] 【後凋・後彫】
〔論語(子罕)「歳寒然後知�松柏之後�凋也」による。松柏が他の草木より後れてしぼむ意〕
困難にたえて固く節操を守ること。「―の節」
後役
あとやく [0] 【後役】
前の人の役目を受け継ぐ人。
後後
のちのち [0] 【後後】
(1)これから先。将来。あとあと。副詞的にも用いる。「―のことまで考える」「―心配のないようにしておく」
(2)それ以後。「あひ知りて侍ける人,―までこずなりにければ/後撰(秋下詞)」
(3)死者の法事を営む七日目ごとの日。「―の御わざどもし給ふ/宇津保(忠こそ)」
後後
あとあと [0] 【後後】
将来。のちのち。「―困ることになる」
後後月
あとあとげつ [4] 【後後月】
先月の前の月。先々月。
後得智
ごとくち [3] 【後得智】
〔仏〕 現象界の個々の物事の相違を認める智慧(チエ)。あらゆる物事が無差別であると知る根本智ののちに得られる。仏は衆生の差別を知って救済しようとするので,衆生を救済するのは後得智とされる。
後徳大寺
ごとくだいじ 【後徳大寺】
姓氏の一。
後徳大寺実定
ごとくだいじさねさだ 【後徳大寺実定】
(1139-1191) 平安末期の歌人。藤原公能(キンヨシ)の長子。左大臣。法号,如円。詩・管弦にも優れる。家集「林下集」,日記「槐林記」
後志
しりべし 【後志】
(1)北海道旧一一か国の一。後志支庁と檜山支庁の北部を含む地域。
(2)北海道西部の支庁。支庁所在地,倶知安(クツチヤン)町。
後悔
こうかい【後悔】
repentance;→英和
remorse;→英和
regret.→英和
〜する repent <of> ;→英和
regret.→英和
‖後悔先に立たず It's no use crying over spilt milk.
後悔
こうかい [1] 【後悔】 (名)スル
あとになって悔やむこと。「すんだことは―しても始まらない」
後患
こうかん [0] 【後患】
あとに残る心配事。後日に起こる難儀。「―の根を絶つ」
後憂
こうゆう [0] 【後憂】
あとあとの心配。
後成説
こうせいせつ [3] 【後成説】
生物の発生の過程において,未分化の状態から器官などの構造が決定されてゆくという説。
→前成説
後戻り
あともどり [3] 【後戻り】 (名)スル
(1)来た道を逆に戻ること。後返り。
(2)良い方に向かっていたものがもとの状態に逆行すること。逆戻り。「景気が―する」
後戻り
あともどり【後戻り】
going backward;retreat;→英和
retrogression (退歩);a relapse (病気).→英和
〜する go back;retrograde;→英和
(have a) relapse (病気).
後房
こうぼう [0] 【後房】
後方にあって,妻妾などのいる部屋。
後手
ごて [0][1] 【後手】
(1)囲碁・将棋で,あとから着手する人。後手番。
(2)相手に先を越されて,受け身の立場になること。人より立ち後れること。「―にまわる」「―に立たされる」「―を引く」
(3)後方に控えている軍勢。後詰(ゴヅ)め。後陣。
⇔先手
後手
しりえで 【後手】
うしろで。「元輔冠を為ずして,―掻きて/今昔 28」
後手になる
ごて【後手になる】
play as the second mover (碁などで);be forestalled <in every attempt> .
後打音
こうだおん [3] 【後打音】
一つの音符のあとや,トリルのあとに付される装飾音。ナッハシュラーク。
後払い
あとばらい [3] 【後払い】 (名)スル
代金・料金をあとで支払うこと。ごばらい。
⇔先払い
⇔前払い
後払い
ごばらい [2] 【後払い】
「あとばらい(後払)」に同じ。
後払い
あとばらい【後払い】
a deferred payment.
後払ひ
しっぱらい 【尻払ひ・後払ひ】
〔「しりはらい」の転〕
退却する際,追撃してくる敵を最後尾で防ぐこと。また,その部隊。しんがり。あとおさえ。「仰せに従ひ立退き申さん。御―願ひ上ぐると/浄瑠璃・忠臣蔵」
後押え
あとおさえ [3] 【後押(さ)え】
行軍・行列などの最後尾にあって,後部を守る役目。また,その役目の人。しんがり。
後押さえ
あとおさえ [3] 【後押(さ)え】
行軍・行列などの最後尾にあって,後部を守る役目。また,その役目の人。しんがり。
後押し
あとおし【後押し】
a push (車の);→英和
support (後援).→英和
〜する push <a cart> ;back up;support.
後押し
あとおし [2] 【後押し】 (名)スル
(1)あとから押すこと。また,その人。「車の―」
(2)助力すること。また,その人。後援。「財界が―する企画」
後拝
ごはい [0] 【後拝】
社寺で向拝(コウハイ)が建物の前後面にある場合,後面に設けたものの称。
⇔前拝
後拝
こうはい [0] 【後拝】
⇒ごはい(後拝)
後拾遺和歌集
ごしゅういわかしゅう ゴシフヰワカシフ 【後拾遺和歌集】
第四番目の勅撰和歌集。二〇巻。白河法皇下命,藤原通俊撰。1086年成立,翌年改訂。歌数約一一二〇首。仮名序を有す。女流歌人の歌が多く,また叙景歌に新しい方向が示されているが,この集に対する非難も多く,源経信の「難後拾遺抄」はその代表。八代集の一。後拾遺集。後拾遺。
後挙歌
しらげうた 【後挙歌】
〔「しりあげうた」の転〕
上代の歌曲。終わりの節を高く歌うもの。「下泣きに我が泣く妻を,昨夜(コゾ)こそは安く肌触れ,とうたひたまひき。こは―なり/古事記(下)」
後振り
しりぶり 【後振り】
うしろ姿。「里人の見る目恥づかし左夫流児にさどはす君が宮出―/万葉 4108」
後援
こうえん【後援】
<give> support <to> ;→英和
backing.→英和
〜する support;back (up);→英和
…の〜のもと under the auspices of….‖後援会 a society for the support of …;[芸能人などの]a fan club.後援者 a supporter;a sponsor.
後援
こうえん [0] 【後援】 (名)スル
(1)後ろ盾となって,うまく事が運ぶよう手助けすること。「新聞社が―する催し」
(2)後方にひかえている援軍。
後援会
こうえんかい [3] 【後援会】
(政治家・芸能人・スポーツ選手などを)後援するために組織された団体。
後撰和歌集
ごせんわかしゅう 【後撰和歌集】
第二番目の勅撰和歌集。二〇巻。951年,村上天皇の命により,大中臣能宣(オオナカトミノヨシノブ)・清原元輔・源順(ミナモトノシタゴウ)・紀時文・坂上望城の梨壺の五人が撰進。成立年未詳。歌数約一四二〇首。撰者の歌はなく,当時の権門や女流歌人の歌を多く入れている。また,詞書が長く,贈答歌が多い。三代集・八代集の一。後撰集。
後撰夷曲集
ごせんいきょくしゅう 【後撰夷曲集】
狂歌集。一〇巻。生白堂行風編。1672年刊。「古今夷曲集」のあとを継いだもの。
→古今夷曲集(ココンイキヨクシユウ)
後撰集
ごせんしゅう 【後撰集】
「後撰和歌集」の略。
後攻
こうこう [0] 【後攻】 (名)スル
攻撃と防御を交互に行うスポーツなどで,あとから攻めること。あとぜめ。
⇔先攻
後攻め
ごぜめ [0] 【後攻め】
「後詰(ゴヅ)め{(2)}」に同じ。
後攻め
あとぜめ [0] 【後攻め】
「後攻(コウコウ)」に同じ。
⇔先攻め
後文
こうぶん [0] 【後文】
あとに記されている文章。
後方
しりえ [3][0] 【後方・後】
(1)うしろの方。後方。うしろ。
⇔まえ
(2)左右に分かれて勝ちを競う競技で,右方の組。「みな,前・―の心,駒どりに方分きて/源氏(若菜下)」
後方
のちかた [0] 【後方】
のちほど。後刻。あと。「―に弥助でも誂へようか/たけくらべ(一葉)」
後方
こうほう [0] 【後方】
うしろのほう。
⇔前方
後方
こうほう【後方】
the rear.→英和
〜に backward;→英和
in the rear (うしろに).‖後方基地 a rear base.後方勤務 rear service.
後方
のちざま 【後様・後方】
のちの時。後年。「―には国司任におもむくことさへなくて/正統記(後醍醐)」
後方
あとべ [0] 【後方】
後ろの方。しりえ。「有洲(アリス)城の―なる岡の麓(フモト)にて/谷間の姫百合(謙澄)」
後方ざま
しりえざま 【後方ざま】
うしろの方。うしろ。「―にゐざりしぞきて,見おこせたまふ/源氏(行幸)」
後方勤務
こうほうきんむ [5] 【後方勤務】
軍人が第一線以外で勤務すること。
後日
ごじつ【後日】
later;→英和
in the future;→英和
some day.後日談 a sequel <to the story> .→英和
後日
ごじつ [1][0] 【後日】
(1)のちの日。今後。将来。「―に問題を残す」
(2)事件などのあったその後。ごにち。こうじつ。
後日
ごにち [1][0] 【後日】
「ごじつ(後日)」に同じ。「―の参考までに保存しておく」「そんなことは,―にしてまあ��一杯すごしなせへ/西洋道中膝栗毛(魯文)」
後日の菊
ごにちのきく 【後日の菊】
九月九日の重陽(チヨウヨウ)の宴以後の菊。残菊。
後日物語
ごじつものがたり [6] 【後日物語】
「後日談(ゴジツダン)」に同じ。
後日談
ごじつだん [3] 【後日談】
事件など落着した後,それからどうなったかという話。後日譚(ゴジツタン)。後日物語。後日ばなし。
後早
しりばや 【後早・尻早】
うしろから追いたてるように足早に進むこと。「さきなる車は―にこされて/落窪 2」
後昆
こうこん [0] 【後昆】
〔「後」も「昆」も,のちの意〕
後世。後世の人。子孫。
後昔
あとむかし [3] 【後昔】
抹茶の銘の一。のちむかし。
→初昔(ハツムカシ)
後晋
こうしん 【後晋】
中国,五代の一。後唐(コウトウ)の重臣,石敬瑭(セキケイトウ)が契丹(キツタン)の援助で後唐を滅ぼして建てた中原の王朝(936-946)。二代で契丹に滅ぼされた。ごしん。石晋。
後景
こうけい [0] 【後景】
背後の光景。特に,絵画・写真・舞台装置で,背後に配置する光景。背景。
⇔前景
後書き
あとがき【後書き】
[書物の]a postscript;→英和
an afterword (著者以外の人による).→英和
後書き
あとがき [0] 【後書き】
書物・論文などの終わりに書き添える文。跋(バツ)。
⇔前書き
後月
あとげつ [2] 【後月】
先月。先月分。「―を遣らねば路次も叩かれず/柳多留(初)」
後朝
きぬぎぬ 【衣衣・後朝】
(1)男女が互いに衣を重ねて共寝した翌朝,別れるときに身につける,それぞれの衣服。「しののめのほがらほがらとあけゆけばおのが―なるぞかなしき/古今(恋三)」
(2)相会った男女が一夜をともにした翌朝。また,その朝の別れ。ごちょう。こうちょう。「―の濡れて別れし東雲ぞ/宇津保(国譲上)」
(3)夫婦の離別。「この如くに―になるとても,たがひにあきあかれぬ中ぢやほどに/狂言記・箕かづき」
後朝
こうちょう 【後朝】
(1)その翌朝。明くる朝。ごちょう。
(2)男女がともに寝た翌朝。ごちょう。きぬぎぬ。「―の心をよめる/金葉(恋上詞)」
後朝
ごちょう 【後朝】
⇒こうちょう(後朝)
後朝の使
きぬぎぬのつかい 【後朝の使】
一夜をともにして帰った男が女のもとに送る手紙を持っていく使い。ごちょうのつかい。「その―,敦忠中納言/大鏡(時平)」
後朝の別れ
きぬぎぬのわかれ 【後朝の別れ】
男女が一夜をともにした翌朝の別れ。
後期
こうき [1] 【後期】
一定の時代や期間を前・後の二つ,あるいは前・中・後の三つに分けた場合,そのあとの方に属する時期。「江戸時代―」「―の授業」
後期
こうき【後期】
the latter term.‖後期印象主義 Postimpressionism.後期印象主義派 the Postimpressionists.
後期中等教育
こうきちゅうとうきょういく [1][5] 【後期中等教育】
中等教育の後半分,高等学校段階の教育。各種学校または企業内における教育も含む。
→前期中等教育
後期印象主義
こうきいんしょうしゅぎ [1][5] 【後期印象主義】
〔Post-impressionism〕
印象主義に出発しながら,その後,独自の芸術を築いた,セザンヌ・ゴーガン・ゴッホらの画風をいう。
後期資本主義
こうきしほんしゅぎ [7][1][4] 【後期資本主義】
〔post capitalism〕
一九世紀以後の絶頂期を過ぎた資本主義のこと。体制安定のための国家による経済活動への干渉の増大などによって特徴づけられる。ゾンバルトによって用いられ,のちにハーバーマスに受け継がれた概念。晩期資本主義。
後札
あとふだ 【後札・跡札】
江戸時代,次回興行の前売り券。
後朱雀天皇
ごすざくてんのう 【後朱雀天皇】
(1009-1045) 第六九代天皇(在位 1036-1045)。名は敦良(アツナガ)。一条天皇の第三皇子。母は藤原道長の女(ムスメ)上東門院彰子。在位中は藤原氏の全盛期で,頼通が関白であった。
後村上天皇
ごむらかみてんのう 【後村上天皇】
(1328-1368) 第九七代天皇(在位 1339-1368)。名は義良(ノリナガ)。後醍醐(ゴダイゴ)天皇の第七皇子。建武政権下に北畠顕家とともに陸奥に赴き,東北地方を鎮定。即位後は吉野を皇居とし,京都回復を図ったがならず,賀名生(アノウ)・河内・住吉などに転住した。
後来
こうらい [0] 【後来】
こののち。将来。今後。「―多望の麒麟児/金時計(鏡花)」
後枕
あとまくら 【後枕】
横たわった人の,足の方と頭の方。「この僧の水に浮かびたる―に/宇治拾遺 10」
後架
こうか [1] 【後架】
〔「架」は棚の意〕
禅寺で,僧堂の後ろに設けた手洗い場。また,そのかたわらに便所もあったところから,便所のこと。ごか。
後柏原天皇
ごかしわばらてんのう ゴカシハバラテンワウ 【後柏原天皇】
(1464-1526) 第一〇四代天皇(在位 1500-1526)。名は勝仁。後土御門天皇の第一皇子。乱世のため即位式は1521年に行われた。朝廷儀式の再興に努め,日記「後柏原天皇宸記(シンキ)」,歌集「柏玉集」がある。
後染
あとぞめ [0] 【後染(め)】
布を織り上げたあとで染めること。
⇔先染め
後染め
あとぞめ [0] 【後染(め)】
布を織り上げたあとで染めること。
⇔先染め
後根
こうこん [0] 【後根】
脊髄の後ろ側の神経繊維の束。主に感覚神経繊維から成る。感覚根。
→前根
後桃園天皇
ごももぞのてんのう 【後桃園天皇】
(1758-1779) 第一一八代天皇(在位 1770-1779)。名は英仁(ヒデヒト)。桃園天皇の第一皇子。
後桜町天皇
ごさくらまちてんのう 【後桜町天皇】
(1740-1813) 第一一七代天皇(在位 1762-1770)。名は智子(トシコ)。桜町天皇の第二皇女。和歌をよくし,一千数百首の御製(ギヨセイ)がある。
後梁
ごりょう 【後梁】
⇒こうりょう(後梁)
後梁
こうりょう 【後梁】
中国,五代の一。唐の節度使朱全忠が唐を滅ぼして建てた中原の王朝(907-923)。二代で李存勗(リソンキヨク)に滅ぼされた。ごりょう。
後棒
あとぼう [0] 【後棒】
駕籠(カゴ)の棒の後ろの方をかつぐ人。後肩(アトカタ)。
⇔先棒
後楽
こうらく [0] 【後楽】
〔范仲淹「岳陽楼記」〕
世人の楽しみにおくれて楽しむこと。
→先憂(センユウ)後楽
後楽園
こうらくえん 【後楽園】
(1)東京都文京区にある,旧水戸藩江戸上屋敷の回遊式庭園。1629年,藩祖徳川頼房が起工したが,明暦の大火で全焼。のち徳川光圀(ミツクニ)が1669年頃完成。付近に屋根付きのスタジアムや遊園地などがある。小石川後楽園。
(2)岡山市にある池泉回遊式庭園。藩主池田綱政により,1700年完成。初め御後園,菜園場と称したが,明治初年改称。水戸の偕楽園,金沢の兼六園とともに日本三名園の一。
後楽園焼
こうらくえんやき [0] 【後楽園焼】
(1)宝暦年間(1751-1764),後楽園{(1)}で創始された,水戸徳川家の御庭焼。高台に「後楽園製」または「後楽」の円印を押す。
(2)岡山藩主池田綱政が,後楽園{(2)}で創始した御庭焼。正徳(1711-1716)頃から色絵備前などを焼いた。
後様
のちざま 【後様・後方】
のちの時。後年。「―には国司任におもむくことさへなくて/正統記(後醍醐)」
後歌
あとうた [2] 【後歌・後唄】
地歌・箏曲の手事物(テゴトモノ)の曲の,手事のあとの歌の部分。
⇔前歌
後歯
あとば [2] 【後歯】
(1)下駄の後ろの歯。
(2)前の歯を作りつけに,あとの歯を差し歯にした婦人用の下駄。
後段
ごだん [1][0] 【後段】
(1)「こうだん(後段)」に同じ。
⇔前段
(2)江戸時代,客のもてなしに,食事のあとで出す軽い食べ物。「―すむと心持例ならず/浮世草子・武道伝来記 6」
後段
こうだん [0] 【後段】
後ろの段。あとの一区切り。
⇔前段
後段
こうだん【後段】
the latter part <of a novel> .〜において in the following pages[chapters].
後水尾天皇
ごみずのおてんのう ゴミヅノヲテンワウ 【後水尾天皇】
(1596-1680) 第一〇八代天皇(在位 1611-1629)。名は政仁(コトヒト)。後陽成天皇の第三皇子。「禁中並公家諸法度」などで皇室に圧力を加える幕府に抵抗。明正天皇に譲位後,四代51年間院政を行う。学問・芸術を好み,修学院離宮を造営。歌集「鴎巣集」
後氷期
こうひょうき [3] 【後氷期】
新生代第四紀完新世のこと。更新世の最後の氷期後,比較的温暖な時期。約一万年前以降。現在もこれに属する。
後注
こうちゅう [0] 【後注】
論文や学術書などで,各章や編の後部にまとめて述べた注記。
後流
こうりゅう [0] 【後流】
流体中を物体が運動する時,物体が通り過ぎたあとに後方にできる流れ。伴流。条件により,安定した層流,カルマン渦列,乱流になる。
後浄め
あとぎよめ [3] 【後浄め】
葬式で,棺を送り出したあと,室内を祓(ハラ)い清めること。あとばらい。
後涼
こうりょう 【後涼】
中国,五胡十六国の一。前秦の将軍,氐(テイ)族の呂光が姑臧(コゾウ)(甘粛)に建てた王朝(386-403)。北涼・南涼に分離し,のち後秦に降った。ごりょう。
後涼
ごりょう 【後涼】
⇒こうりょう(後涼)
後涼殿
こうりょうでん コウリヤウ― 【後涼殿】
平安京内裏の殿舎の一。清涼殿の西。後宮の局(ツボネ)があった。こうろうでん。
→内裏
後深草天皇
ごふかくさてんのう 【後深草天皇】
(1243-1304) 第八九代天皇(在位 1246-1259)。名は久仁。父後嵯峨天皇が弟亀山天皇(第九〇代)を愛したため院政を開けず,長く不遇をかこっていたが1287年,子の伏見天皇が即位し,初めて院政をとった。譲位後持明院に入ったことから,その皇統を持明院統という。日記「後深草院宸記(シンキ)」がある。
後添い
のちぞい [0] 【後添い】
前妻と死別あるいは生別したのちに連れ添った妻。二度目の妻。後妻。うわなり。のちづれ。のちぞえ。
後添い
のちぞい【後添い】
one's second wife.
後添え
のちぞえ [0] 【後添え】
「のちぞい(後添)」に同じ。
後渡り
のちわたり [3] 【後渡り】
中(チユウ)渡りと今(イマ)渡りの中間,ほぼ,永禄(1558-1570)〜天正(1573-1592)年間に渡来した織地や器物。
後漢
ごかん 【後漢】
(1)中国,劉秀(光武帝)が王莽(オウモウ)の新を滅ぼして復興した漢王朝(25-220)。都は洛陽。黄巾の反乱で衰退,滅亡した。前漢を西漢というのに対し東漢ともいう。
(2)
⇒こうかん(後漢)
後漢
こうかん 【後漢】
(1)中国,五代の一。後唐・後晋の臣,劉知遠が建てた中原の王朝(947-950)。都は大梁。二世四年で部将の郭威に滅ぼされた。
(2)
⇒ごかん(後漢)
後漢書
ごかんじょ 【後漢書】
中国,二十四史の一。後漢の歴史を記した紀伝体の書。一二〇巻。南朝宋の范曄(ハンヨウ)の撰。本紀一〇巻・志三〇巻・列伝八〇巻。そのうち志は晋の司馬彪(シバヒヨウ)の「続漢書」の志を北宋時代に合刻したもの。
後漢書東夷伝
ごかんじょとういでん 【後漢書東夷伝】
「後漢書」の列伝の一。西暦57年に倭奴国王が光武帝から金印を授かったという記事がみえる。
後瀬
のちせ 【後瀬】
(1)上流の瀬に対して,下流の瀬。次の瀬。「鴨川の―静けく後も逢はむ/万葉 2431」
(2)後日会う時。のちに会う時。のちの逢う瀬。「―を契りて/源氏(総角)」
後瀬山
のちせやま 【後瀬山】
福井県小浜市にある丘。((歌枕))「―後(ノチ)も逢はむと思へこそ/万葉 739」
後火
あとび [2] 【跡火・後火】
婚礼の時,嫁を送り出したあとにたく火。また,葬式の時,出棺のあとにたく火。門火(カドビ)。
後火
しりび [2] 【後火・尻火】
火災で,風上の方へ燃え移る火。
後炭
ごずみ [0] 【後炭】
茶道の炭手前の一。濃茶が済んで薄茶に移る前に,火を直すために行う炭手前。前の炭が十分残っている場合は省略する。三炭の一。のちすみ。
後炭
のちすみ [2][0] 【後炭】
「ごずみ(後炭)」に同じ。
後燕
ごえん 【後燕】
⇒後燕(コウエン)
後燕
こうえん 【後燕】
中国,五胡十六国の一。前燕の一族慕容垂(ボヨウスイ)が建てた鮮卑系の王朝(384-409)。都は中山(河北省)。北魏(ギ)に圧迫され,北燕の馮跋(フウバツ)に滅ぼされた。ごえん。
後片付け
あとかたづけ [3][4] 【後片付け・跡片付け】 (名)スル
物事のすんだあとをきちんと整理すること。後始末。「きれいに―しておく」
後片付けをする
あとかたづけ【後片付けをする】
put <things> in order;clear away (掃除);dispose <of> (処分);→英和
clear the table (食事の).→英和
後版
あとはん [0] 【後版】
「後刷(アトズ)り」に同じ。
後生
こうせい [1][0] 【後生】
(1)あとから生まれてくる人。あとから学ぶ人。後輩。後進。
⇔先生
(2)あとから生じること。
→ごしょう(後生)
後生
ごしょう [1] 【後生】
(1)〔仏〕
(ア)死んで後の世に生まれ変わること。また,その世。来世。後世。未来世。
⇔今生(コンジヨウ)
⇔前生(ゼンシヨウ)
(イ)来世で極楽に生まれること。来世の幸福。「―を願う」
(2)後生のために,の意。人に哀願する時に用いる語。「―だから教えてくれ」「もう―でおすよ,さあけえんなんし/洒落本・廻覧奇談深淵情」
後生
ごしょう【後生】
the future life.〜だから for God's[Heaven's]sake.〜大事に most carefully.
後生ひ
のちおい 【後生ひ】
(1)あとから生ずること。あとにできること。また,そのもの。「―のつのぐむ蘆(アシ)のほどもなき/好忠集」
(2)あとから生まれた人。あとから学ぶ人。「―の恐ろしかりしかば,耳は据わりにしを/宇津保(国譲中)」
後生一生
ごしょういっしょう [1] 【後生一生】
来世にも現世にもただ一度。多く,嘆願する時にいう。「―のお願い」
後生動物
こうせいどうぶつ [5] 【後生動物】
原生動物以外の動物の総称。中生動物・側生動物(海綿動物)を除いたものを真正後生動物という。胚葉動物。組織動物。
後生大事
ごしょうだいじ [1][1][3] 【後生大事】
(1)とても大切なものとすること。大事にすること。「古証文を―に持っている」
(2)後生の安楽を第一と考えること。
後生始め
ごしょうはじめ [4] 【後生始め】
新年になって初めて仏をまつる日。一月一六日。
後生楽
ごしょうらく [2] 【後生楽】 (名・形動)[文]ナリ
(1)死後に行く世界は安楽であると思って安心すること。
(2)憂慮すべき事があっても苦にせずのんきでいるさま。また,そういう者をののしったり注意したりする時にもいう。太平楽。「遊んでばかりいて―な奴だ」
後生気
ごしょうぎ [2] 【後生気】
来世の安楽を願う心。後生心。
後生質
こうせいしつ [3] 【後生質】
⇒後形質(コウケイシツ)
後産
のちざん [2] 【後産】
「あとざん(後産)」に同じ。
後産
あとざん [2][0] 【後産】
胎児を娩出(ベンシユツ)したあと,胎盤(タイバン)・卵膜・臍帯(セイタイ)などが体外に排出されること。また,排出されたもの。のちざん。こうざん。
後産
あとざん【後産】
the afterbirth.→英和
後産
こうざん [0][1] 【後産】
「あとざん(後産)」に同じ。「―期」
後甲板
こうかんぱん【後甲板】
the quarterdeck.→英和
後略
こうりゃく [1][0] 【後略】 (名)スル
文章を引用するときなどに,あとの方を省略すること。
⇔前略
⇔中略
後番
のちつがい 【後番】
歌合(ウタアワセ)で,一つの歌合が終わったあと,短期間ののちに同じ主催者とほぼ同じ成員によって再度行われた歌合。のちのつがい。ごばん。
後発
こうはつ [0] 【後発】 (名)スル
(1)後れて出発すること。「―部隊」
(2)あとから現れてくること。「―の商品」
⇔先発
後発発展途上国
こうはつはってんとじょうこく [10] 【後発発展途上国】
〔least less-developed country〕
発展途上国の中でも特に発展の遅れている国で,国連の規定によれば一人当たりの国内総生産や成人の識字率が一定以下などの条件に該当する国。最貧国。LLDC 。
後発的不能
こうはつてきふのう [0] 【後発的不能】
債権が成立した後にその履行が不可能となること。例えば,建物の売買契約締結後にその建物が焼失した場合など。
⇔原始的不能
後白河天皇
ごしらかわてんのう ゴシラカハテンワウ 【後白河天皇】
(1127-1192) 第七七代天皇(在位 1155-1158)。名は雅仁。鳥羽天皇の第四皇子。即位の際,崇徳上皇と対立,保元の乱を生じた。二条天皇に譲位後,五代にわたって院政をおこない,平氏政権から鎌倉幕府権力の確立に至る変革期にあって朝廷権威の存続を巧みにはかった。1169年出家して法皇となり,造寺・造仏に尽くした。また,今様(イマヨウ)を好み「梁塵秘抄(リヨウジンヒシヨウ)」を撰した。
後目
しりめ [0][3] 【尻目・後目】
(1)目だけを動かして,横または後方を見ること。目尻の方で見ること。横目。ながしめ。「―に見る」
(2)(「…を尻目に」の形で)意識はしているが無視すること。問題にしない態度をとること。「唖然とした観客を―に舞台を下りる」
後知恵
あとぢえ【後知恵】
an afterthought;→英和
hindsight.→英和
後知恵
あとぢえ [0] 【後知恵】
肝心の時には出ず,物事が済んでしまってから出る知恵。「下種(ゲス)の―」
後礼
ごれい [0] 【後礼】
茶道で,茶会に招かれた翌日,お礼に行くこと。
⇔前礼
後秦
こうしん 【後秦】
中国,五胡十六国の一。羌(キヨウ)族の族長,姚萇(ヨウチヨウ)が前秦に代わり建てた王朝(384-417)。都は長安。東晋の劉裕の北伐で滅んだ。姚秦。ごしん。
後程
のちほど [0] 【後程】 (副)
少し時間がたってから。あとで。後刻。「―説明します」
後窯
のちがま [0] 【後窯】
四代藤四郎以後の瀬戸焼の茶入れの称。桃山時代から江戸初期の作。
後立
うしろだて [0] 【後立】
兜(カブト)の立物(タテモノ)のうち,後方につけたもの。
後端
こうたん [0] 【後端】
後ろのはし。
⇔先端
後答ふ
しりこた・う 【後答ふ】 (動ハ下二)
命中した手ごたえがある。「―・ふらんと思ふに,箭のちうと鳴りて,外様に反りぬれば/今昔 26」
後箱
あとばこ 【後箱】
大名行列の乗馬や駕籠(カゴ)のあとを行く,衣類や調度品を入れた挟み箱。
⇔先箱
後節
こうせつ [0] 【後節】
後半の節。
⇔前節
→節
後篇
こうへん [0] 【後編・後篇】
作品・書物などで,二つまたは三つに分けたものの最後の部分。
後納
こうのう [0] 【後納】 (名)スル
代金などを,あとから支払うこと。「料金―郵便」
後素
こうそ [1] 【後素】
〔論語(八佾)「絵事後�素」〕
絵画の異名。
→絵事(カイジ)
後絵
あとえ [2] 【後絵】
(1)「上絵(ウワエ){(2)}」に同じ。
(2)古い焼き物にあとから彩色を加えて消えた絵を補ったりすること。
後継
こうけい【後継】
succession.→英和
‖後継者 a successor <to> ;an heir.後継内閣 the succeeding[incoming]Cabinet.
後継
あとつぎ [2][3] 【跡継(ぎ)・後継(ぎ)】
(1)家のあとを継ぐこと。また,その人。あととり。
(2)学問・技芸などで,師匠の仕事を受け継ぐこと。また,その人。後継者。
後継
こうけい [0] 【後継】
地位・財産・業務などを受け継ぐこと。「―者」「―内閣」
後継ぎ
あとつぎ [2][3] 【跡継(ぎ)・後継(ぎ)】
(1)家のあとを継ぐこと。また,その人。あととり。
(2)学問・技芸などで,師匠の仕事を受け継ぐこと。また,その人。後継者。
後続
こうぞく [0] 【後続】 (名)スル
あとから続くこと。また,そのもの。「―部隊」「―を断つ」
後続の
こうぞく【後続の】
following.→英和
後続部隊 reinforcements (増援の).
後編
こうへん【後編】
the latter part <of a book> ;a sequel (続編).→英和
後編
こうへん [0] 【後編・後篇】
作品・書物などで,二つまたは三つに分けたものの最後の部分。
後置
こうち [1][0] 【後置】 (名)スル
後ろの方に置くこと。
後置詞
こうちし [3] 【後置詞】
〔postposition〕
名詞・代名詞の後ろにあって,文中の他の語との関係を示す語。日本語の助詞はこれに当たる。
後翅
こうし [1] 【後翅】
昆虫のはねのうち後部の一対。後胸部に付属し,通常前翅より面積が広い。
後考
こうこう [0] 【後考】
後日,考えること。また,後人の考え。
後者
こうしゃ [1] 【後者】
(1)二つあげたうち,あとの方のもの。
⇔前者
(2)あとから来る者。後世の者。
後者
こうしゃ【後者】
the latter.→英和
後聞
こうぶん 【後聞】
あとで聞くこと。後日の評判。「真偽定めて―其の隠れ無く候はんか/盛衰記 38」
後聯
こうれん [0] 【後聯】
⇒頸聯(ケイレン)
後肢
こうし [1] 【後肢】
(1)四本の足をもつ動物の後ろの二本の足。
(2)昆虫の後胸部の付属肢。
後肩
あとかた [0] 【後肩】
駕籠(カゴ)や輿(コシ)などをになうとき,あとの棒をかつぐ人。あとぼう。
⇔先肩
後背
こうはい [0] 【後背】
うしろ。背後。背面。
後背地
こうはいち [3] 【後背地】
〔(ドイツ) Hinterland〕
都市または港の周辺にあって,その経済活動が都市や港と密接な関係を有する地域。横浜港に対する京浜地区など。
後背地
こうはいち【後背地】
a hinterland.→英和
後背湿地
こうはいしっち [5] 【後背湿地】
自然堤防や海岸砂丘などの河川や海とは反対側に生じた,排水の悪い湿地帯。洪水や高潮などの際には被害をうけやすい。
後胤
こういん [0] 【後胤】
子孫。後裔(コウエイ)。「桓武天皇九代の―」
後脚
こうきゃく [0] 【後脚】
うしろあし。あとあし。
⇔前脚
後脚
あとあし [2] 【後足・後脚】
(1)四つ足の動物の,後ろの足。
(2)芝居で,馬の後ろ足をつとめる役。また,その役者。
後脳
こうのう [0] 【後脳】
(1)脊椎動物の脳の発生途上,神経管上端部に生ずる三個の膨大部の最後部(菱脳(リヨウノウ))がさらに前後の二部に分化してできる前方の部分。のちに橋(キヨウ)と小脳に分化する。
(2)「後頭部」のやや古い言い方。
後腎
こうじん [0] 【後腎】
哺乳類・爬虫類・鳥類の発生過程において,前腎・中腎に次いで最後に胚(ハイ)の最も後方に生じる排出器官。成体の腎臓となる。
後腐れ
あとくされ [0] 【後腐れ】
〔「あとぐされ」とも〕
物事のすんだ後まで,ごたごたやわずらわしさが残ること。「―のないようにしておく」
後腐れのないようにする
あとくされ【後腐れのないようにする】
leave no future[further]trouble.
後腹
あとばら [0] 【後腹】
〔「あとはら」とも〕
(1)出産後の腹痛。
(2)事がすんだあとに生じる,出費などの苦痛。
(3)後妻の生んだ子。
後腹膜
こうふくまく [3] 【後腹膜】
腹膜腔の背側で膜腔の後壁との間の腔。膵臓・腎臓・腸の一部などが存在。
後臼歯
こうきゅうし [3] 【後臼歯】
⇒大臼歯(ダイキユウシ)
後舌母音
こうぜつぼいん [5] 【後舌母音】
⇒後(ウシ)ろ舌(ジタ)母音(ボイン)
後船
あとぶね [0][2] 【後船】
(1)後続の船。
(2)江戸時代から明治時代にかけての歌舞伎劇場で,引船(ヒキフネ)の最後列の席。
後花園天皇
ごはなぞのてんのう 【後花園天皇】
(1419-1470) 第一〇二代天皇(在位 1428-1464)。名は彦仁。伏見宮貞成親王(後崇光院)の第一皇子。称光天皇に嗣子がなかったので,室町幕府が支持して後小松上皇の猶子として践祚(センソ),翌年即位。和歌・管弦をよくし,歌集に「御製和歌集」がある。
後葉
こうよう [0] 【後葉】
(1)後代。子孫。「八代の―」
(2)脳下垂体の後部。
後薬
のちぐすり 【後薬】
のちのち役に立つ薬となること。また,そのもの。「女郎の―とて折ふしの送り小袖/浮世草子・好色敗毒散」
後藤
ごとう 【後藤】
姓氏の一。
後藤一乗
ごとういちじょう 【後藤一乗】
(1791-1876) 幕末・明治初頭の金工。本名八郎兵衛光代。号は伯応・凸凹山人など。従来の後藤彫に新風を加え,後藤家の最後を飾った。法橋・法眼に昇叙され,船田一琴・荒木東明ら多数の門弟を擁した。
→後藤彫
後藤光次
ごとうみつつぐ 【後藤光次】
(1571-1625) 江戸初期の金工。通称,庄三郎。京都の人。徳川家康の信を得て御金改役となり,金座・銀座を運営。
後藤又兵衛
ごとうまたべえ 【後藤又兵衛】
(1560-1615) 安土桃山時代の武将。名は基次。黒田孝高・長政父子に仕え,九州・朝鮮出兵などに軍功があり,のち長政と合わず浪人。大坂夏の陣には豊臣方に属して道明寺に戦死した。
後藤味噌
ごとみそ [0] 【五斗味噌・後藤味噌】
(1)味噌の一種。大豆・糠(ヌカ)・米麹(コメコウジ)・酒粕(サケカス)・塩をそれぞれ一斗ずつ混ぜて熟成させた味噌。ぬかみそ。
(2)醤油かすから製する味噌。
後藤塗
ごとうぬり [0] 【後藤塗】
高松市で産する漆器。明治時代に後藤太平が創始。下地をつけず,素地(キジ)に直接漆を塗るので剥落(ハクラク)しにくい。
後藤宙外
ごとうちゅうがい 【後藤宙外】
(1866-1938) 小説家・評論家。秋田県生まれ。本名,寅之助。東京専門学校卒。「新小説」を編集,自然主義に対抗して「非自然主義」を唱えた。小説「ありのすさび」「腐肉団」,評論「非自然主義」「明治文壇回顧録」など。
後藤寺線
ごとうじせん 【後藤寺線】
JR 九州の鉄道線。福岡県新飯塚・田川後藤寺間,13.3キロメートル。かつては石炭・石灰石の輸送線。
後藤彫
ごとうぼり [0] 【後藤彫】
後藤祐乗を祖とする後藤家の金工の手になる刀装小道具および鐔(ツバ)。将軍家・諸大名の正式の拵(コシラ)えは必ずこれを用いた。地金はほぼ金・赤銅(シヤクドウ)に限られ,意匠・形式なども定式があった。家彫(イエボ)り。後藤家彫。後藤物。
後藤徳乗
ごとうとくじょう 【後藤徳乗】
(1550-1631) 安土桃山期の金工。本名源次郎光基,四郎兵衛と称す。後藤家五代目を継ぐ。信長・秀吉に重用され,分銅・判金の製作にあたり,また折紙を発行。後藤家中興の祖。名品が多く現存。
→後藤彫(ボリ)
後藤才次郎
ごとうさいじろう 【後藤才次郎】
江戸前期の陶工。九谷焼(クタニヤキ)の祖。肥前国有田で製陶法を学び加賀国江沼郡九谷村で開窯。生没年未詳。
後藤新平
ごとうしんぺい 【後藤新平】
(1857-1929) 政治家。岩手県生まれ。須賀川医学校卒。初代満鉄総裁・逓相・内相・外相・東京市長などを歴任。大陸進出を鼓吹した。
後藤点
ごとうてん [2] 【後藤点】
漢文訓読法の一。高松藩の儒者後藤芝山(シザン)が四書・五経に施した訓点。江戸時代に最も世に行われた。
後藤牧太
ごとうまきた 【後藤牧太】
(1853-1930) 物理学者。理科教育の先駆者。三河の生まれ。東京高等師範教授。実験教育によって理科教育を改善することに尽力。各種の簡易実験装置を考案したほか,魔鏡の研究にも携わった。
後藤物
ごとうもの [0] 【後藤物】
⇒後藤彫(ゴトウボリ)
後藤祐乗
ごとうゆうじょう 【後藤祐乗】
(1440-1512) 室町中期の金工。美濃の武士で足利義政に仕える。通称,四郎兵衛。諱(イミナ)は正奥。家彫り(後藤彫)の始祖。格調ある高雅な作風により室町将軍以下に重用され,後世に多大な影響を与えた。目貫と笄(コウガイ)の作品が多く「秋田竜」「濡れ烏の二所」などは有名。
→後藤彫(ボリ)
後藤艮山
ごとうこんざん 【後藤艮山】
(1659-1733) 江戸中期の医師。江戸の人。名は達。古医方の泰斗。百病一気留滞説を立て,灸(キユウ)・温泉・熊の胆(イ)の療法を勧めた。著「病因考」など。
後藤芝山
ごとうしざん 【後藤芝山】
(1721-1782) 江戸中期の儒学者。名は世鈞。高松藩の藩校で教授。四書五経の訓点,後藤点を創始。
後藤蔓
ごとうづる [4] 【後藤蔓】
ツルアジサイの別名。
後藤象二郎
ごとうしょうじろう 【後藤象二郎】
(1838-1897) 政治家。土佐藩の出身。山内容堂に大政奉還の建白をさせた。維新後,参与・参議。征韓論により下野。自由民権運動に参加して,自由党結成に参加。解党後,大同団結運動を展開。逓相・農商務相を歴任。
後蜀
こうしょく 【後蜀】
(1)中国,五代十国の一。後唐(コウトウ)の荘宗の部下孟知祥(モウチシヨウ)が四川に建てた王朝(934-965)。宋に滅ぼされた。蜀。
(2)中国,五胡十六国の一。成(成漢)の別名。
後蜀
ごしょく 【後蜀】
⇒こうしょく(後蜀)
後行
こうこう [0] 【後行】
(1)あとから行くこと。
(2)あとから行われること。
後衛
こうえい [0] 【後衛】
(1)軍隊で,本隊の後方を守る部隊。
(2)テニス・バレーボールなどで,後方に位置し,主に守備にあたる人。
⇔前衛
→バックス
後衛
こうえい【後衛】
the rear (guard) (軍);→英和
the back player (テニス);a back (サッカー).→英和
後装
こうそう [0] 【後装】
銃の遊底,あるいは砲身の後部より弾薬を装填すること。もとごめ。
⇔前装
後裔
こうえい [0] 【後裔】
子孫。後胤(コウイン)。
後裔
こうえい【後裔】
a descendant.→英和
…の〜である be descended from….
後西天皇
ごさいてんのう 【後西天皇】
(1637-1685) 第一一一代天皇(在位 1654-1663)。名は良仁(ナガヒト)。後水尾天皇の第八皇子。後光明天皇に嗣子がなかったので践祚(センソ)し,二年後1656年即位。歌集「水日集」,日記「後西院御記」がある。
後見
こうけん【後見】
guardianship;→英和
a guardian (人);→英和
a prompter (芝居の).→英和
〜する act as a guardian;look after <a child> .
後見
こうけん [0] 【後見】 (名)スル
(1)うしろだてとなって面倒をみること。特に,幼少の者の代理となって補佐すること。また,その人。うしろみ。「甥(オイ)を―する」
(2)能・舞踊・歌舞伎などの舞台で,演技者の後ろに控えていて手助けをする者。
(3)政務を補佐する役。鎌倉幕府の執権・連署,室町幕府の管領など。
(4)〔法〕 親権者のいない未成年者,および禁治産者を補佐・保護し,その財産を管理すること。また,その制度。
(5)後日会うこと。「我は一時の命なれば―を期し難し/海道記」
(6)後日,他の人が見ること。「まことに短慮未練の至り―の嘲り/吾妻問答」
後見人
こうけんにん [0] 【後見人】
後見を行う者。未成年者の親権者が遺言で指定する場合,夫婦の一方が禁治産者になったとき他の一方がなる場合,家庭裁判所が選任する場合とがある。
後見座
こうけんざ [0] 【後見座】
能舞台で,後見が控えている場所。後座(アトザ)の後方,橋懸り寄りの隅。
→能舞台
後見役
こうけんやく [0] 【後見役】
後見の役目。また,その役の人。
後見柱
こうけんばしら [5] 【後見柱】
能舞台で,橋懸りが後座につながる所の二本の柱のうち,正面観客席からみて奥の柱。両脇に後見座と狂言座がある。狂言柱。
→能舞台
後見監督人
こうけんかんとくにん [0] 【後見監督人】
後見人を監督する機関。後見人と被後見人の利益が相反するときは,被後見人を代表し得る。
後覚
こうかく [0] 【後覚】
(1)「後学(コウガク){(2)}」に同じ。
⇔先覚
(2)「後学(コウガク){(1)}」に同じ。
後言
しりうごと 【後言】
その人のいない所でうわさすること。かげぐち。「折々きこえさせ給ふなる御―をも,喜び聞え給ふめる/源氏(蜻蛉)」
後言
のちごと 【後言】
死後のために言い残す言葉。遺言。「うんとばかりを―にして/義経記 5」
後言
こうげん [0] 【後言】
(1)ものごとが終わったあとに,とやかく言うこと。
(2)かげぐち。「面従―」
後言つ
しりうご・つ 【後言つ】 (動タ四)
〔名詞「後言(シリウゴト)」の動詞化〕
陰口を言う。「めざましき女の宿世かな,と,おのがじしは―・ちけり/源氏(若菜下)」
後記
こうき [1] 【後記】 (名)スル
(1)文章のあとの方に記すこと。
⇔前記
「詳細は―する」
(2)書籍などで,本文の後ろに記す文章。あとがき。跋(バツ)。「編集―」
(3)後世の記録。「名将の御前にて紛れもなく討死して,―に留めよや/太平記 32」
後記
こうき【後記】
a postscript <P.S.> .→英和
‖編集後記 an editorial postscript.
後証
ごしょう [0] 【後証】
後日の証拠。こうしょう。
後詰め
ごづめ [0] 【後詰め】
(1)先陣に対する控えの軍隊。後陣。
(2)敵の後ろへまわって攻める軍隊。後攻(ゴゼ)め。「―つかまつりて,主上をば取り奉るべし/太平記 2」
後談
ごだん [0] 【後談】
その後の話。後日談。
後講釈
あとこうしゃく [3] 【後講釈】
結果がわかったあとで,あれこれと理屈をつけて説明すること。
後議
こうぎ [1] 【後議】
あとに審議すること。特に二院制議会で,一方が他の議院のあとに法案を審議すること。
→先議
後賑はし
あとにぎわし 【後賑はし】
旅立ちを見送ったり嫁入り行列を出したあと,行く人の平安を祈り,また残った人を慰める気持ちで親類縁者などが催す酒宴。あとにぎわい。あとにぎやかし。「行く春の―か遅桜/犬子集」
後趙
こうちょう 【後趙】
中国,五胡十六国の一。羯(ケツ)族の石勒(セキロク)が建てた王朝(319-351)。都は襄国(ジヨウコク)。のち鄴(ギヨウ)に遷都したが,漢人の将軍冉閔(ゼンビン)に滅ぼされた。ごちょう。
後趙
ごちょう 【後趙】
⇒こうちょう(後趙)
後足
あとあし【後足】
a hind leg.〜で立つ stand on its hind legs.
後足
あとあし [2] 【後足・後脚】
(1)四つ足の動物の,後ろの足。
(2)芝居で,馬の後ろ足をつとめる役。また,その役者。
後身
こうしん [0] 【後身】
(1)改革や発展を経て,制度・組織などが以前の形とは変わってしまっているもの。
(2)〔仏〕 生まれかわった身。ごしん。
(3)身分・境遇などが,以前とは変わってしまったあとの身。
⇔前身
後車
こうしゃ [1] 【後車】
あとに続く車。
⇔前車
後軍
こうぐん [0] 【後軍】
あとぞなえの軍。後陣。
⇔前軍
後転
こうてん [0] 【後転】 (名)スル
後方に転回すること。
⇔前転
後輩
こうはい【後輩】
one's junior(s).大学で2年〜 one's junior by two years at the university.→英和
後輩
こうはい [0] 【後輩】
(1)学校・職場などに,あとから入ってきた人。「大学の―」
(2)あとから生まれた人。また,学問や技芸の道であとに続く者。後生(コウセイ)。後進。
⇔先輩
後輪
こうりん [0] 【後輪】
車の後方の車輪。
⇔前輪
後輪
しりわ [0] 【尻輪・後輪】
「しずわ(後輪)」に同じ。
後輪
しずわ シヅ― [0] 【後輪】
鞍(クラ)の部分。鞍橋(クラボネ)の後部の山形に高くなっている部分。しりわ。あとわ。
⇔前輪
→鞍橋
後輪
あとわ [0] 【後輪】
(1)後方の車輪。
(2)「しずわ(後輪)」に同じ。
後輪
こうりん【後輪】
a rear[back]wheel.後輪駆動 rear-wheel drive.
後輪駆動
こうりんくどう [5] 【後輪駆動】
自動車などで,後輪を駆動するもの。
後輿
あとごし 【後輿】
輿の轅(ナガエ)の後方をかつぐこと。また,その人。
⇔先輿
後込み
しりごみ [3][4] 【尻込み・後込み】 (名)スル
(1)ある事をするのに,気後れしてぐずぐずとためらうこと。逡巡(シユンジユン)。「相手の勢いに―する」
(2)うしろの方に下がること。
後返り
あとがえり 【後返り】
「後戻(アトモド)り{(1)}」に同じ。
後述
こうじゅつ [0] 【後述】 (名)スル
あとで述べること。また,その事柄。
⇔前述
「詳細は―する」
後述する
こうじゅつ【後述する】
say[mention,write]later.
後追い
あとおい [0] 【跡追い・後追い】
(1)あとから追うこと。
(2)先人のおこないや先行企画などをまねること。「―商品」
後追い心中
あとおいしんじゅう [5] 【跡追い心中・後追い心中】
死んだ恋人や配偶者などを慕って,自殺すること。
後退
こうたい [0] 【後退】 (名)スル
後方へしりぞくこと。
⇔前進
⇔進出
「学力が―する」「景気の―」
後退
こうたい【後退】
(a) retreat.→英和
〜する go back;retreat;go astern (船が).‖後退灯 a reversing light (自動車の).
後退り
あとずさり [3] 【後退り】 (名)スル
〔「あとすざり」とも〕
(1)前を向いたまま,後ろへさがって行くこと。あとじさり。「用心しながら―をして/浮雲(四迷)」
(2)ためらって消極的な態度をとること。しりごみ。逡巡(シユンジユン)。あとじさり。
後退り
あとじさり [3] 【後退り】 (名)スル
〔「あとしざり」とも〕
(1)「あとずさり{(1)}」に同じ。「じりじりと―する」「―に次第に退場する/ふらんす物語(荷風)」
(2)アリジゴクの別名。
(3)カニムシの別名。
後退る
あとじさ・る [4] 【後退る】 (動ラ五[四])
〔「あとしざる」とも〕
「あとずさる」に同じ。「―・つて,向うざまに顱巻(ハチマキ)を占(シ)め直した/婦系図(鏡花)」
後退る
あとずさ・る [4] 【後退る】 (動ラ五[四])
〔「あとすざる」とも〕
(1)前を向いたままで後ろにさがる。「あまりの剣幕に―・る」
(2)しりごみする。
後退的論証
こうたいてきろんしょう [0][7] 【後退的論証】
〔論〕 証明すべき結論が成り立つと仮定し,その前提となる理由をさかのぼり,一般的な真理へ達することによって,その結論が真であることを証明する方法。逆進的論証。分析的論証。
⇔前進的論証
後退翼
こうたいよく [3] 【後退翼】
飛行機の翼の端がつけ根よりも尾部方向にある翼。超音速機に多く用いられる。
後退色
こうたいしょく [3] 【後退色】
背景に吸収されて遠くにあるようにみえる色。緑や青などの寒色系の色。収縮色。
⇔進出色
後送
こうそう [0] 【後送】 (名)スル
(1)後方へ送ること。特に戦場で,前線から送り返すこと。「捕虜将校二三名を護衛して―する/肉弾(忠温)」
(2)あとから送ること。
後送する
こうそう【後送する】
send back.
後連れ
のちづれ [0] 【後連れ】
「後添(ノチゾ)い」に同じ。
後進
こうしん [0] 【後進】
(1)後ろ向きに進むこと。後退。
⇔前進
「―微速」
(2)仕事や学問などで,それぞれの道をあとから進んでくる人。後輩。
⇔先進
「―に道を譲る」「―を育成する」
後進
こうしん【後進】
a junior (後輩);→英和
a younger man.‖後進国 an underdeveloped nation;⇒発展(途上国).後進性 backwardness.
後進国
こうしんこく [3] 【後進国】
産業・経済・文化などの面で,他より発達が後れている国。
⇔先進国
〔現在では,「発展途上国」という〕
後逸
こういつ [0] 【後逸】 (名)スル
野球などで,ボールをとらえそこなって後方へそらすこと。「捕手が―する」
後遺症
こういしょう コウヰシヤウ [0][3] 【後遺症】
(1)疾病の初期の急性症状が消失したあとに長く残る非進行性の機能障害。脳卒中後の手足の麻痺など。
(2)転じて,表面的には一段落した事柄の影響が後々まで尾をひくこと。「台風の―」
後遺症
こういしょう【後遺症】
《医》sequelae;an aftereffect of a disease[an injury].→英和
後部
こうぶ【後部】
the rear;→英和
the hind[back]part;the stern (船の).→英和
〜の back;→英和
rear.〜に at the rear[back].
後部
こうぶ [1] 【後部】
物のうしろの部分。
⇔前部
後配株
こうはいかぶ [3] 【後配株】
利益の分配(配当)や残余財産の分配への参加順位が,普通株より劣位にある株式。劣後株。
⇔優先株
後醍醐天皇
ごだいごてんのう 【後醍醐天皇】
(1288-1339) 第九六代天皇(在位 1318-1339)。名は尊治。後宇多天皇の皇子。親政を企てて正中の変・元弘の変に敗れ,隠岐に流された。1333年脱出し,新田義貞・足利尊氏らの支援で鎌倉幕府を滅ぼして建武新政権を樹立。のち公武の不和から親政は失敗し,尊氏らも離反,36年吉野に移り南朝を立てた。
後金
あとがね [0] 【後金】
⇒あときん(後金)
後金
あときん【後金】
the rest of the payment.→英和
後金
あときん [0][2] 【後金】
契約の金額のうち,一部を支払った残りの金額。残金。あとがね。
⇔内金(ウチキン)
後金
こうきん 【後金】
清(シン)朝初期の国号。1616年,ヌルハチ(太祖)が女真族を統一して建国。
後釜
あとがま [0] 【後釜】
(1)前任者が退いて代わってつく地位。また,その地位につく人。「―にすわる」
(2)後妻(ゴサイ)。後添(ノチゾ)い。
後釜
あとがま【後釜】
a successor.→英和
〜に座る succeed;→英和
sit in a person's place;step into a person's shoes.
後鑑
のちかがみ 【後鑑】
室町幕府の歴史書。三四七巻,付録二〇巻。1853年成立。江戸幕府が成島良譲らに命じて編纂させた。歴代将軍の事績を中心に,1331年から1597年までの史実を編年体で叙述し,各条ごとに典拠史料を掲げる。
後門
こうもん [0] 【後門】
うしろの門。裏門。
⇔前門
後院
ごいん [1] 【後院】
離宮の一つ。天皇の常の御所以外に設定した予備の御所。譲位後の御所(仙洞御所)となることが多い。平安初期,嵯峨天皇のときに始まる。
後陣
こうじん [0] 【後陣】
後方の陣。あとぞなえ。ごじん。
⇔先陣
後陣
ごじん 【後陣】
本隊の後ろに配置した隊。こうじん。
⇔前陣
「六波羅勢前陣返せども―続かず/太平記 8」
後陽成天皇
ごようぜいてんのう ゴヤウゼイテンワウ 【後陽成天皇】
(1571-1617) 第一〇七代天皇(在位 1586-1611)。初名和仁(カズヒト),のち周仁(カタヒト)。正親町(オオギマチ)天皇の皇子誠仁(ノブヒト)親王の第一王子。和漢の学を好み,「古文孝経」「職原抄」「日本書紀神代巻」など慶長勅版を刊行。
後集
こうしゅう [0] 【後集】
すでに出された詩歌集・文集などに対し,あとから選び足したもの。
⇔前集
「菅家―」
後難
こうなん [0] 【後難】
(1)あとになってふりかかる災難。「―を恐れる」
(2)のちの人々の非難。後世のそしり。「一軍(イクサ)もせざらんは,―遁れがたくして/太平記 19」
後難
こうなん【後難】
<avoid> future troubles; <fear> the consequences.
後難
ごなん [0] 【後難】
⇒こうなん(後難)
後面
こうめん [0][3] 【後面】
うしろの面。後部。
⇔前面
後項
こうこう [0] 【後項】
(1)あとにあげた箇条。後ろの項目。
(2)〔数〕 比 �:� における �。
⇔前項
後頭
こうとう [0] 【後頭】
「後頭部(コウトウブ)」に同じ。
⇔前頭
後頭葉
こうとうよう [3] 【後頭葉】
大脳半球の後部。視覚中枢がある。
後頭部
こうとうぶ【後頭部】
the back of the head.→英和
後頭部
こうとうぶ [3] 【後頭部】
頭の,後ろの部分。
後顧
こうこ [1] 【後顧】
(1)後ろをふりかえってみること。
(2)あとに残る思い。
後顧の憂い
こうこのうれい [1] 【後顧の憂い】
あとに残る気づかい。後日の心配。
後顧の憂い
こうこ【後顧の憂い】
<be free from> anxiety about the future.→英和
後魏
こうぎ 【後魏】
⇒魏(ギ)(3)
後鰓類
こうさいるい [3] 【後鰓類】
腹足綱後鰓亜綱の軟体動物の総称。体は一般にナメクジ状で,肛門と鰓(エラ)が体の後方に位置している。ほとんどが海産。雌雄同体。アメフラシ・ウミウシ・カラマツガイなどが含まれる。
後鳥羽天皇
ごとばてんのう 【後鳥羽天皇】
(1180-1239) 第八二代天皇(在位 1183-1198)。名は尊成(タカヒラ)。高倉天皇の皇子。土御門(ツチミカド)天皇に譲位後,三代にわたって院政を行う。1221年(承久3)北条義時追討の院宣を発して鎌倉幕府打倒を試みたが失敗(承久の乱)。隠岐(オキ)に配流され,その地で没した。はじめ顕徳院と諡号(シゴウ)され,のち後鳥羽院と改められた。多芸多才で蹴鞠(ケマリ)・琵琶(ビワ)・箏(ソウ)などに秀で,特に和歌をよくし,和歌所を設置し,「新古今集」を撰した。隠岐院。歌集「後鳥羽院御集」,歌論集「後鳥羽院口伝」,日記「後鳥羽院宸記」などがある。
徐々に
じょじょ【徐々に】
gradually;slowly;by degrees.
徐に
おもむろに [0] 【徐に】 (副)
落ち着いて,ゆっくりと事を始めるさま。ゆったりしたさま。「―口を開く」
徐ら
やおら ヤヲラ [0][1] 【徐ら】 (副)
ゆっくりと動作を始めるさま。おもむろに。「―立ち上がる」「―身を起こす」
徐る
おもぶる 【徐る】 (形動ナリ)
物静かなさま。ゆったりしたさま。おもむろ。「―に天孫に謂(モウ)して曰(モウ)さく/日本書紀(神代下訓)」
徐ろに
おもむろ【徐ろに】
slowly;gradually;gently.
徐世昌
じょせいしょう 【徐世昌】
(1855-1939) 中国,清末・民国初期の政治家。天津(テンシン)の人。1918年安徽(アンキ)派・奉天派の支持で大総統に選ばれ,革命派との妥協を図ったが失敗。22年辞任。シュイ=シーチャン。
徐光啓
じょこうけい 【徐光啓】
(1562-1633) 明末の学者・官僚。字(アザナ)は子先,諡(オクリナ)は文定。マテオ=リッチに学び,「幾何学原本」を漢訳。編著に「農政全書」。天主教徒で,墓所のある上海の徐家匯(ジヨカワイ)は中国天主教の中心となる。
徐州
じょしゅう 【徐州】
(1)中国,江蘇省北西部の都市。シュイチョウ。
(2)古代中国,九州の一。現在の山東省南部から江蘇・安徽両省北部一帯にあたる。
徐州作戦
じょしゅうさくせん 【徐州作戦】
1938年(昭和13)4月,日中戦争の目途をつけるため,中国軍主力の撃破を企図して行われた日本軍の作戦。五月徐州を占領したが,主力の捕捉に失敗。戦争は泥沼化した。
徐徐
じょじょ [1] 【徐徐】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)ゆっくり進行したり変化したりするさま。「汽車は―と進行し始めた/良人の自白(尚江)」
(2)動作が落ち着いているさま。「無官なれば―として,左右の手を土につきて/盛衰記 1」
徐徐に
じょじょに [1] 【徐徐に】 (副)
ゆっくり進むさま。少しずつ変化するさま。「景気が―回復する」
徐志摩
じょしま 【徐志摩】
(1897-1931) 中国の詩人。浙江省出身。本名は章垿(シヨウジヨ)。米英に留学後,新詩運動をおこす。胡適(コテキ)らと新月社を組織し,革命文学派と対立した。シュイ=チーモー。
徐放薬
じょほうやく ジヨハウ― [2] 【徐放薬】
薬効を長時間にわたって持続させるために,内容成分を徐々に放出させる薬剤。持効性製剤。
徐歩
じょほ [1] 【徐歩】 (名)スル
(1)しずしずとゆっくり歩むこと。緩歩。徐行。「力を極て頻に鞭つと雖も,象は尚ほ平気にて―す/浮城物語(竜渓)」
(2)節会(セチエ)などの儀式の際,足を普通に踏み出して重々しく静かに歩くこと。
→練歩
徐氏体
じょしたい [0] 【徐氏体】
中国,五代の画家徐煕(ジヨキ)によって始められた花鳥画の画体。輪郭線を強調せず,墨を主として淡彩をほどこすのが特徴。黄氏(コウシ)体とともに中国花鳥画の二大様式の一。
徐煕
じょき 【徐煕】
中国,五代十国時代の南唐の画家。花鳥画を得意とした。水墨に淡彩を交えた簡素な手法は徐氏体と称され,黄筌(コウセン)の黄氏体とともに花鳥画の二大様式とされた。代表作「花卉図巻」など。生没年未詳。
徐福
じょふく 【徐福】
中国秦代の方術士。始皇帝の命をうけ,東海上の三神山(蓬莱山・方丈・瀛州(エイシユウ))へ不老不死の仙薬を求めにでたという。日本では熊野などに伝説が残る。徐市(ジヨフツ)。生没年未詳。
徐脈
じょみゃく [0] 【徐脈】
脈拍数が一分間六〇以下に減少した状態。病気や薬物によるもののほかに,スポーツマンに見られるものがある。
徐行
じょこう [0] 【徐行】 (名)スル
ゆっくり進むこと。車などが直ちに停止できる速度で走ること。「橋を―して通る」
徐行する
じょこう【徐行する】
go slow(ly);slow down.徐行 <掲示> Go[Drive]Slow.
徒
あだ [2] 【徒】 (形動)[文]ナリ
(1)実を結ばないさま。かいのないさま。むだ。「せっかくの好意を―にしてはいけない」「親切のつもりが―となる」
(2)誠実さに欠け,うわついているさま。「是(コレ)素(モト)より―なる恋にはあらで/金色夜叉(紅葉)」
(3)はかなくもろいさま。「花よりも人こそ―になりにけれ/古今(哀傷)」
(4)扱いがおろそかなさま。粗略。「たしかに御枕上に参らすべき祝ひの物にて侍る。あなかしこ,―にな/源氏(葵)」
(5)役に立たないさま。つまらないさま。「荒れたる軒に生ひたる―なる草なれども/十訓 8」
(6)俳論用語。蕉風俳諧で,無邪気でユーモラスな詩趣のこと。「伊賀の作者,―なる処を作して尤なつかし/去来抄」
徒
ただ [1] 【只・徒】
〔「ただ(直)」と同源〕
■一■ (名)
(1)代金が不要なこと。無料。無償。ロハ。《只》「機械を―で使わせる」「この酒は―だ」
(2)特別に変わった点がないこと。普通。「―の人」「―のかすり傷」「―でさえ混雑するのに,休日だから身動きもできない」
(3)何事もないこと。無事。「―で済むとは思われない」
■二■ (形動ナリ)
(1)取り立てるほどのことのないさま。普通。「まだいと若うて,后の―におはしける時とや/伊勢 6」
(2)何もしないさま。むなしいさま。「―にて帰り参りて侍らむは,証候ふまじきにより/大鏡(道長)」
■三■ (副)
(1)ありきたりに。普通。「―有る蛇(クチナワ)なめりと人思ふ程に/今昔 13」
(2)何もせず。「御忌日なれば,猶―臥し給へれ/落窪 2」
→ただならぬ
徒
いたずら イタヅラ 【徒】
■一■ (形動ナリ)
(1)無益であるさま。役に立たないさま。無駄で価値のないさま。現代では「いたずらに」の形で副詞的に用いる。「―なる所は,耳のはた鼻のみねなりけり/宇津保(俊蔭)」
(2)することもなく,手もちぶさたなさま。ひまなさま。「舟もいださで―なれば/土左」
(3)役に立っていないさま。「南の町には―なる対などもなし/源氏(玉鬘)」
→いたずら(悪戯)
■二■ (名)
江戸時代後期,女性が前髪を二つに分けて髻(モトドリ)の左右から背に垂らす髪形。振り分け。
徒
と [1] 【徒】
仲間。同類の人たち。やから。「無頼の―」「忘恩の―」「学問の―」
徒
むだ [0] 【無駄・徒】 (名・形動)[文]ナリ
(1)しただけの効果や効用のないこと。役に立たないこと。また,そのさま。無益。「―をする」「―を省く」「努力が―になる」「―な骨折り」
(2)むだぐち。「昇の―を聞ては可笑(オカ)しがつて/浮雲(四迷)」
[派生] ――さ(名)
徒
と【徒】
[連中]a party;→英和
a set;→英和
a gang.→英和
徒
かち [1] 【徒歩・徒】
(1)乗り物を使わず歩くこと。とほ。「母御の―にて歩(アユ)ませ給ふが御痛敷候/太平記 11」
(2)陸路を行くこと。
(3)武士の身分の一。江戸時代,幕府・諸藩とも御目見得以下,騎馬を許されぬ軽輩の武士。おかち。
(4)「徒侍(カチザムライ)」の略。
(5)「徒士組(カチグミ)」の略。
〔(3)〜(5)は「徒士」とも書く〕
徒
ず ヅ [1] 【徒】
律の五刑の一。懲役刑。一年から三年まで半年ごと五段階に分かれる。杖(ジヨウ)より重く,流(ル)より軽い。徒刑。徒罪。
徒く
あだ・く 【徒く】 (動カ下二)
浮気な振る舞いをする。うわつく。「うち―・けすきたる人の/源氏(朝顔)」
徒し
あだし 【徒し・空し】
名詞の上に付く。
(1)実意が伴わない,浮気な,の意を表す。「なほざりの―言の葉たのまじと/玉葉(恋三)」
(2)はかない,かりそめの,の意を表す。「―この身を煙となさば/松の葉」
〔「あだ(徒)」の形容詞化と考えられるが,古く活用した確かな用例はない。ただし,近世には「あだしき」などと活用した例がまれに現れる。後世には「あだし(他)」という語と紛れることがあった〕
徒し事
あだしごと 【徒し事】
むだなこと。つまらないこと。
徒し名
あだしな 【徒し名】
浮き名。艶聞(エンブン)。「世に広がりし―を/浄瑠璃・今宮心中(下)」
徒し女
あだしおんな [4] 【徒し女】
真心のない女。浮気女。
徒し心
あだしごころ 【徒し心】
変わりやすい心。浮気心。あだごころ。「君をおきて―をわがもたば/古今(東歌)」
徒し男
あだしおとこ [4] 【徒し男】
真心のない男。浮気男。
徒な
あだ【徒な】
vain;→英和
useless;→英和
empty;→英和
ephemeral (はかない).徒に in vain.
徒ならず
ただなら∘ず 【徒ならず・只ならず】 (連語)
(1)普通ではない。ひととおりではない。ただならぬ。
(2)並はずれてすぐれている。「ものふりたる森のけしきも―∘ぬに/徒然 24」
(3)妊娠した様子である。「かの女君,夢の事ありしに,―∘ずなりにけり/宇津保(俊蔭)」
徒ならぬ
ただならぬ 【徒ならぬ】 (連語)
(1)普通ではない。ただごとではない。何かいわくありげである。「―気配」「―顔色」
(2)(「啻ならぬ」とも書く)程度がはなはだしい。それどころではない。
徒ならぬ
ただならぬ【徒ならぬ】
unusual;→英和
uncommon;→英和
serious.→英和
徒に
いたずらに【徒に】
in vain (無益);to no purpose;idly (無為).
徒ふ
あだ・う アダフ 【徒ふ】 (動ハ下二)
〔「あだ(徒)」を動詞化した語〕
たわむれる。ふざける。「すずろにかく―・へかくして/源氏(夕霧)」
徒めく
あだめ・く [3] 【婀娜めく・徒めく】 (動カ五[四])
(1)(女が)色っぽくみえる。なまめかしく振る舞う。《婀娜》「―・いた秋波(ナガシメ)を春村に送りながら/社会百面相(魯庵)」
(2)うわつく。《徒》「いとものはかなき空言を,―・ける人のつくり出でて言へるなりけり/平中 35」
徒らに
いたずらに イタヅラ― [0] 【徒らに】 (副)
〔形容動詞「いたずら」の連用形から〕
無駄に。むなしく。「―会議を混乱させる」「―時間が過ぎる」
徒事
むだごと [0] 【無駄事・徒事】
役に立たないこと。無益な行為。「―に手間どる」
徒事
ただごと [0] 【只事・徒事・唯事】
〔古くは「ただこと」とも〕
ありふれたこと。普通の現象。多く下に打ち消しの語を伴う。「彼の様子は―ではない」
徒事
あだごと 【徒事】
(1)深い意味のないこと。つまらないこと。「年ごろ,まめごとにも―にも召しまつはし/源氏(若菜下)」
(2)色ごと。情事。「世の常の―の,ひきつくろひ飾れるにおされて/源氏(絵合)」
(3)むだなこと。役に立たないこと。「十八年の願ひも―/歌舞伎・助六」
徒事
いたずらごと イタヅラ― 【徒事】
(1)無益なこと。役に立たないこと。「つれづれと―を書きつめて/千載(雑下)」
(2)みだらなこと。うわついたこと。「―の心から,御恩の深いおとつさんを,都に残してこのつとめ/人情本・娘節用」
徒事
とじ [1] 【徒事】
無駄なこと。何にもならぬこと。
徒人
あだびと 【徒人】
(1)心の変わりやすい人。浮気な人。「それはさる―にて,女ありと聞く所にてはさぞのたまふなる/宇津保(国譲下)」
(2)風流を解する粋な人。「―と樽を棺(ヒツギ)に飲みほさん(重五)/冬の日」
徒人
いたずらびと イタヅラ― 【徒人】
(1)役に立たない人。不用な人。「かく―にていますがる/宇津保(あて宮)」
(2)落ちぶれた人。官職を失った人。「かく―にて侍れば,官位の用も侍らねど/宇津保(国譲上)」
(3)亡き人。死んだ人。「―見たてまつりたる心地すれ。死にて臥し給へりしさまよ/宇津保(国譲下)」
徒人
ただびと [0] 【徒人・直人・只人】
(1)通常の人間。普通の人間。常人。「げに―にはあらざりけりとおぼして/竹取」
(2)(帝・后などに対して)臣下の人。「めでたうをかしきに,―のねぶたかりつる目もいと大きになりぬ/枕草子 313」
(3)官位の低い人。普通の身分の人。「―も,舎人など賜はるきはは,ゆゆしと見ゆ/徒然 1」
(4)(僧に対して)俗人。「九の僧を請(マ)せて,―の供養を以て養き/日本書紀(天武訓)」
徒人
ずにん ヅ― 【徒人】
徒罪に処せられた人。「其の二足を切りて―となすべし/今昔 13」
徒付く
あだつ・く 【徒付く】 (動カ四)
(1)異性にたわむれかかる。いちゃつく。「―・いた客ははしごでどうつかれ/柳多留 1」
(2)異性に対する思いで落ち着きがなくなる。「うぬがやうないい男がちらつくと,女郎衆が―・いてならぬ故/黄表紙・艶気樺焼」
徒侍
かちざむらい [3] 【徒侍】
徒歩で主人の身辺警護にあたった小身の武士。かちしゅう。かち。
徒党
ととう【徒党】
a league;→英和
a faction;→英和
a band.→英和
〜を組む band together;form a league.
徒党
ととう [0] 【徒党】 (名)スル
不穏なことを起こそうとして集まること。また,集まった仲間。「―を組む」「孝助は此奴等は―したのではないかと/怪談牡丹灯籠(円朝)」
徒党門徒
ととうもんと [4] 【徒党門徒】
団結の強い門徒宗の信者たち。
徒刑
とけい [0] 【徒刑】
(1)旧刑法で,重罪人を島に送って労役に服させた刑。
(2)「徒(ズ)」に同じ。
徒刑
ずけい ヅ― [0] 【徒刑】
「徒(ズ)」に同じ。
徒刑囚
とけいしゅう [2] 【徒刑囚】
徒刑に処せられた囚人。
徒刑場
とけいば [0] 【徒刑場】
徒刑囚が服役する所。
徒労
とろう [0] 【徒労】
骨折って働いても役に立たないこと。無益な労苦。「努力も―に終わる」「―に帰す」
徒労に帰する
とろう【徒労に帰する】
come to nothing;prove fruitless.
徒卒
とそつ [0] 【徒卒】
徒歩の兵。歩兵。兵卒。
徒口
むだぐち [0] 【無駄口・徒口】
必要のないおしゃべり。無益なおしゃべり。むだごと。「―をたたく」「―をきく」
徒同心
かちどうしん [3] 【徒同心・徒士同心】
平時は雑役に従い,戦時には武家の歩卒となる下級の侍。足軽(アシガル)。
徒名
あだな [0][2] 【徒名・仇名】
(1)男女関係についてのうわさ。色事の評判。艶聞(エンブン)。浮き名。「―が立つ」
(2)根拠のない,悪いうわさ。ぬれぎぬ。「急ぎ首取り御分が―を清めてくれよ/浄瑠璃・主馬判官」
徒士同心
かちどうしん [3] 【徒同心・徒士同心】
平時は雑役に従い,戦時には武家の歩卒となる下級の侍。足軽(アシガル)。
徒士組
かちぐみ [0] 【徒士組・徒組】
江戸幕府の職名。将軍外出の際,徒歩で先駆を務め沿道警備などに当たった。おかちぐみ。かち。
徒士衆
かちしゅう [2] 【徒士衆】
(1)「かちざむらい(徒侍)」に同じ。
(2)江戸時代,徒士組(カチグミ)に属した者。
徒士頭
かちがしら [3] 【徒士頭】
(1)中世以後,徒歩で戦をする兵士の長。
(2)江戸幕府の職名。徒士組の隊長。
徒夢
あだゆめ [0] 【徒夢】
はかない夢。望みのむなしいことにいう。「―を見る」
徒寝
いたずらね イタヅラ― 【徒寝】
待っている人の訪れて来ない,寂しいひとり寝。いたずらぶし。あだぶし。いたずらいね。「人待ちて泣きつつ明かす夜な夜なは―にもなりぬべきかな/伊勢集」
徒寝
いたずらいね イタヅラ― 【徒寝】
「いたずらね(徒寝)」に同じ。
→徒稲(イタズライネ)
徒居
ただい 【徒居】 (名)スル
なにもしないでいること。むだに暮らすこと。「暫時も―せずかせげ共/浮世草子・永代蔵 4」
徒広い
だだびろ・い [4] 【徒広い】 (形)[文]ク だだびろ・し
「だだっぴろい」に同じ。「―・い蚊屋に風雅な後家一人/柳多留 35」
徒弓
かちゆみ 【徒弓・歩射】
徒歩で弓を射ること。歩射(ブシヤ)。「―のすぐれたる上手ども/源氏(若菜下)」
→馬弓(ウマユミ)
徒弟
とてい [0] 【徒弟】
(1)商工業者の家に年季奉公する者。丁稚(デツチ)。小僧。
(2)芸道などの門人・弟子。門弟。
徒弟
とてい【徒弟】
an apprentice.→英和
徒弟制度
とていせいど [4] 【徒弟制度】
中世ヨーロッパの手工業者組合(ツンフト)において,親方・職人・徒弟の階層関係に基づいて技能教育を行なった制度。
徒役
ずえき ヅ― [0] 【徒役】
律令制で,徒罪(ズザイ)の服役。
→徒(ズ)
徒徒し
あだあだ・し 【徒徒し】 (形シク)
(1)不誠実である。誠がない。「露ばかり―・しう,後めたき心にも侍らず/浜松中納言 3」
(2)浮気っぽい。移り気だ。「たはぶれに―・しき御心なし/栄花(様々の悦)」
徒心
あだごころ 【徒心・他心】
浮気な心。あだしごころ。「深き心も知らで―つきなば/竹取」
徒情け
あだなさけ [3] 【徒情け】
(1)むだな情け。
(2)むなしい恋。
徒惚れ
あだぼれ 【徒惚れ】 (名)スル
(1)浮気心から恋をすること。かりそめの恋。「ほかによい太夫どのを見立てておいて,それに―して/浮世草子・禁短気」
(2)とげられない恋。「それを知らずに―して/浄瑠璃・生玉心中(上)」
徒手
としゅ [1] 【徒手】
(1)手に何も持っていないこと。素手(スデ)。てぶら。空手(クウシユ)。
(2)資金や地位などの頼りになるものが全くなくて,自分の力だけが頼りであること。
徒手で
としゅ【徒手(空拳)で】
empty-handed.徒手体操 free gymnastics.
徒手体操
としゅたいそう [3] 【徒手体操】
道具を用いずに行う体操。
⇔器械体操
徒手空拳
としゅくうけん [1] 【徒手空拳】
手に何も持たないこと。事業などを始めるのに資本などが全く無いこと。「一旗あげるべく―で東京へ出る」
徒書き
いたずらがき イタヅラ― [0] 【悪戯書き・徒書き】
(1)書いてはいけない所に,文字・絵などを書くこと。また,その文字など。
(2)遊びの気持ちで文字・絵などを書くこと。また,その文字など。
徒書き
むだがき [0] 【無駄書き・徒書き】
「悪戯書(イタズラガ)き」に同じ。
徒有り
ただあり 【徒有り】 (形動ナリ)
(1)ふつうであるさま。平凡。「をかしきすぢなど立てたることはなう,―なるやうなるを/枕草子 49」
(2)つくろわないさま。ありのまま。「―にもてなして,心ざまなどもめやすく/紫式部日記」
徒枕
あだまくら 【徒枕】
(1)男女のその場かぎりの契り。「かりそめの夢も浮き寝の―/長唄・かりそめの傾城」
(2)ひとり寝。あだね。「ひとり寝(ヌ)る夜の―/長唄・黒髪」
徒桜
あだざくら 【徒桜】
はかなく散ってしまう桜の花。「浮世の春の―,風吹かぬ間もあるべきか/謡曲・墨染桜」
徒横目
かちよこめ [3] 【徒横目】
江戸時代,諸藩で徒目付(カチメツケ)を呼んだ名。
徒武者
かちむしゃ [3] 【徒武者】
徒歩の兵士。歩卒。雑兵。
徒歩
かち [1] 【徒歩・徒】
(1)乗り物を使わず歩くこと。とほ。「母御の―にて歩(アユ)ませ給ふが御痛敷候/太平記 11」
(2)陸路を行くこと。
(3)武士の身分の一。江戸時代,幕府・諸藩とも御目見得以下,騎馬を許されぬ軽輩の武士。おかち。
(4)「徒侍(カチザムライ)」の略。
(5)「徒士組(カチグミ)」の略。
〔(3)〜(5)は「徒士」とも書く〕
徒歩
とほ [1] 【徒歩】
乗り物に乗らずに歩くこと。かち。「―で行く」「現地まで―一〇分」「―競走」
徒歩で行く
とほ【徒歩で行く】
go on foot;walk.→英和
‖徒歩競走 a walking race.徒歩旅行 <go on> a walking tour.
徒歩軍
かちいくさ 【徒歩軍・歩兵】
(1)徒歩で戦う兵士。「―・騎(ムマイクサ)夾み攻めて/日本書紀(雄略訓)」
(2)徒歩の兵士の戦い。
徒死
とし [1] 【徒死】 (名)スル
むだに死ぬこと。犬死に。「戦場に駆り出されて―する」
徒死に
むだじに [0] 【無駄死に・徒死に】 (名)スル
無益に死ぬこと。いぬじに。「無益な戦争で若者を―させてはならない」
徒毛
むだげ [0] 【無駄毛・徒毛】
美容や化粧のじゃまになる,顔・えり足・足などの毛。「―を剃(ソ)る」
徒法
とほう [0] 【徒法】
有名無実のおきて。実行しにくく,効果のない無益な法律。
徒消
としょう [0] 【徒消】 (名)スル
むだに使ってしまうこと。浪費。「困難に会つて可惜(アタラ)月日を―した/思出の記(蘆花)」
徒渉
としょう [0] 【徒渉】 (名)スル
(1)川などを歩いて渡ること。「黄瀬川を―する也/十和田湖(桂月)」
(2)陸を歩いたり,水を渡ったりすること。あちこちを遍歴すること。跋渉(バツシヨウ)。「山河を―する」
徒渡り
かちわたり 【徒渡り】
歩いて川を渡ること。徒渉(トシヨウ)。
徒為
とい [1] 【徒為】
むだなこと。無益なしわざ。
徒然
とぜん [0] 【徒然】 (名・形動)[文]ナリ
なすこともなく退屈なこと。ものさびしくしていること。また,そのさま。てもちぶさた。つれづれ。「―なもので御座いますから/良人の自白(尚江)」「―に皆堪へかねて/太平記 7」
徒然
つれづれ 【徒然】
〔「連(ツ)れ連(ヅ)れ」で,長く続くさま,思い続けるさまをいう〕
■一■ [0] (名)
何もすることがなくて退屈であること。所在ないこと。手持ちぶさた。「老後の―を慰める」「―わぶる人はいかなる心ならん/徒然 75」
■二■ (形動ナリ)
(1)するべきことがなくて所在ないさま。退屈。無聊(ブリヨウ)。「―なるままに,日暮し硯に向かひて/徒然(序)」
(2)何事も起こらずさびしいさま。静寂。「いと―に,人目も見えぬ所なれば/源氏(東屋)」
■三■ (副)
(多く「と」を伴って)
(1)その状態でずっと。「まどひ来たりけれど,死にければ,―と籠り居りけり/伊勢 45」
(2)つくづく。つらつら。「顔を―眺むれば,梅川いとど胸づはらしく/浄瑠璃・冥途の飛脚(下)」
徒然なるままに
つれづれ【徒然なるままに】
to kill time;to pass leisure hours.
徒然草
つれづれぐさ 【徒然草】
随筆。二巻。吉田兼好著。1330〜31年頃成立(異説あり)。随想・見聞などを,著者の感興のおもむくままに記したもの。無常観に基づく,著者の人生観・美意識などがうかがえ,「枕草子」と並ぶ随筆文学の傑作とされる。
徒然草文段抄
つれづれぐさもんだんしょう 【徒然草文段抄】
注釈書。七巻。北村季吟著。1667年刊。「徒然草」を師松永貞徳の説に従い二四四段に分段し,さらに小節に分けて注釈を施す。
徒爾
とじ [1] 【徒爾】 (名・形動)[文]ナリ
無益であること。むだであること。また,そのさま。「決して―ならざるものと信ず/復活(魯庵)」
徒物
あだもの 【徒物】
はかないもの。「命やは何ぞは露の―を/古今(恋二)」
徒玉
むだだま [0] 【無駄玉・徒玉】
撃っても標的に当たらない弾丸。「―を撃つ」
徒疎か
あだおろそか [4] 【徒疎か】 (形動)[文]ナリ
「あだやおろそか」に同じ。
→あだ
徒疎かに思わない
あだおろそか【徒疎かに思わない】
make much <of> ;appreciate <one's kindness> .→英和
徒目付
かちめつけ [3] 【徒目付】
江戸幕府の職名。目付の監督下に警衛・探偵などの仕事をした者。徒横目。おかちめつけ。
徒矢
すや [1] 【素矢・徒矢】
(1)目標をはずれた矢。
(2)あてがはずれること。すっぽかすこと。
徒稲
いたずらいね イタヅラ― 【徒稲】
実のならない稲。和歌で多く「徒寝(イタズライネ)」にかける。「―をなににつままし/後撰(恋四)」
徒立ち
かちだち 【徒立ち】
(1)馬などに乗らず,徒歩で行動すること。「馬をも射させ,―になり/平家 7」
(2)歩兵の戦い。徒(カチ)いくさ。また,その兵。
徒競走
ときょうそう [2] 【徒競走】
一定距離を走ってその速さを競う運動競技。かけくらべ。
徒競走
ときょうそう【徒競走】
<run> a footrace.→英和
徒組
かちぐみ [0] 【徒士組・徒組】
江戸幕府の職名。将軍外出の際,徒歩で先駆を務め沿道警備などに当たった。おかちぐみ。かち。
徒罪
とざい [0] 【徒罪】
明治初期,島地に送って重労働を課した罪。「―人」
→徒(ズ)
徒罪
ずざい ヅ― 【徒罪】
⇒徒(ズ)
徒者
ただもの [0] 【徒者・只者】
普通の者。尋常な者。多く打ち消しの語を伴って,「特異」「すぐれた」の意で用いる。「あの身のこなしは―ではない」
徒者
いたずらもの イタヅラ― [0] 【徒者・悪戯者】
(1)いたずら好きの人。
(2)役に立たない者。また,落ちぶれた人。「今はつかさもなき―になれるよし也/著聞 5」
(3)怠け者。「かれは家業を嫌ふ―の世事しらず/読本・英草紙」
(4)みだらな者。特に,浮気な女。「敵の手かけ・妾と成る様なすけべいの―/浄瑠璃・平家女護島」
(5)ならず者。無法者。「かかる無理無法なる―/仮名草子・伊曾保物語」
(6)ネズミの異名。
徒腹
むだばら [0] 【無駄腹・徒腹】
無益に腹を切ること。何の意味もない切腹。
徒臥し
いたずらぶし イタヅラ― 【徒臥し】
「徒寝(イタズラネ)」に同じ。「君はとけてもねられ給はず,―と思さるるに/源氏(帚木)」
徒臥し
あだぶし 【徒臥し】
(1)ひとり寝。あだ寝。「杣人(ソマビト)のまきの仮屋の―に/山家(冬)」
(2)男女のその場かぎりの契り。「かの―の因果めが煩悩を起こさせます/浄瑠璃・薩摩歌」
徒花
いたずらばな イタヅラ― 【徒花】
咲いても実のならない花。あだばな。むだばな。「恋の花や,―やうちや匂ひわたつた/浄瑠璃・平家女護島」
徒花
むだばな [0] 【無駄花・徒花】
咲いても実を結ばない花。特に,雄花のこと。あだ花。
徒花
あだばな [0] 【徒花】
(1)咲いても実を結ばない花。外見ははなやかでも実質を伴わないもののたとえにもいう。「せっかくのヒットも―になる」
(2)季節はずれに咲く花。狂い咲き。[日葡]
(3)祝儀として渡す紙纏頭(カミバナ)で,あとで現金にかえるつもりのないもの。「外聞ばかりの―を出し/浮世草子・椀久二世(上)」
(4)咲いてすぐ散る,はかない花。特に,桜の花。「風をだに待つ程もなき―は/夫木 4」
徒行
とこう [0] 【徒行】 (名)スル
歩いて行くこと。「遥けき道を―せねばならぬ艱難あり/八十日間世界一周(忠之助)」
徒言
あだこと 【徒言】
実のない言葉。うそ。「―の葉におく露の消えにしを/新古今(恋五)」
徒言
ただごと 【徒言・直言・只言】
〔「ただこと」とも〕
(1)(和歌的・歌語的でない)普通の言葉。平凡で技巧に乏しい表現。「きく人の思へるやう,『なぞ,―なる』とひそかにいふべし/土左」
(2)直接的に表現すること。「これは―に言ひて物にたとへなどもせぬものなり/古今(仮名序)」
徒言
むだごと [0] 【無駄言・徒言】
「無駄口」に同じ。「―を言う」
徒言歌
ただごとうた [4] 【直言歌・徒言歌】
古今和歌集序に見える和歌の六義(リクギ)の一。物にたとえず,率直に詠んだ歌。江戸時代,小沢蘆庵はこの風体を理想として唱えた。
徒話
むだばなし [3] 【無駄話・徒話】 (名)スル
役に立たない話。「喫茶店で友人と―して過ごす」
徒論
とろん [0] 【徒論】
無駄な議論。
徒費
とひ [1] 【徒費】 (名)スル
むだに使うこと。また,そのむだな費用。「貴重の光陰を―せんこと,如何にしても口惜しく/妾の半生涯(英子)」
徒走り
かちはしり 【徒走り】
(1)乗り物を用いず走ること。「―の苦しかりしを/宇津保(国譲下)」
(2)徒歩で供に従う下卒。走衆(ハシリシユウ)。「―の一人をだにも具せざりけり/保元(中)」
徒足
むだあし [0] 【無駄足・徒足】
出かけただけのかいがないこと。行くことが無駄に終わること。空足。「―をふむ」
徒跣
かちはだし [3] 【徒跣】
はだしで歩くこと。はだし。
徒跣
とせん [0] 【徒跣】 (名)スル
履物を履かないで歩くこと。かちはだし。はだし。「厳冬風雪の中に,―して羅馬の城門に立つこと三日三夜/文明論之概略(諭吉)」
徒路
かちじ 【徒路】
徒歩で行く道。「―の勢は/太平記 16」
徒輩
とはい [0][1] 【徒輩】
ともがら。やから。
徒過
とか [1] 【徒過】 (名)スル
何もしないでぶらぶらとすごすこと。「百花の爛熳たる好時節を―せり/情海波瀾(欽堂)」
徒遣い
むだづかい [3] 【無駄遣い・徒遣い】 (名)スル
必要もないことに金品をつかうこと。浪費。「飲料水を―する」
徒野
あだしの 【徒野・仇野・化野】
(1)京都市右京区嵯峨,小倉山のふもとの野。火葬場のあった地として,東山の鳥辺野とともに有名。((歌枕))「―の露吹みだる秋風になびきもあへぬ女郎花かな/金葉(秋)」
(2)墓地。「灰寄せなりとて,おの��卯木(ウツギ)の箸折りて,―にむかふ/父の終焉日記」
徒金
むだがね [0] 【無駄金・徒金】
使っただけの効果のあらわれない金。役に立たない金。むだぜに。「―を使う」
徒長
とちょう [0] 【徒長】 (名)スル
窒素や水分の過多や日照不足などから,作物の茎や枝が通常以上に長く軟らかく伸びること。
徒長枝
とちょうし [2] 【徒長枝】
樹木の剪定(センテイ)した切り口付近から,直立して出る発育のよい枝。花芽をつけず樹形を乱すことから,普通は切り落とす。
徒食
としょく [0] 【徒食】 (名)スル
働かずにぶらぶらと遊んで暮らすこと。「無為―する生活」
徒食い
むだぐい [0] 【無駄食い・徒食い】 (名)スル
(1)あいだ食い。間食。[ヘボン(二版)]
(2)何の仕事もしないでただ食べるだけであること。徒食(トシヨク)。
徒食する
としょく【徒食する】
live in idleness;loaf.→英和
徒飯
むだめし [0] 【無駄飯・徒飯】
仕事もしないのに食う飯。
徒骨
むだぼね [0] 【無駄骨・徒骨】
〔「無駄骨折り」の略〕
役に立たない努力をすること。効果のない骨折り。「調停工作は―に終わった」「―を折る」
従
ひろい 【従】 (接頭)
〔天武天皇のときに制定された爵位号の「広」に由来する。「ひろき」の音便〕
同じ位階のうちで下位の方のものであることを表す。「従八位下(比呂伊夜豆乃久良比乃之毛豆之奈)/和名抄」
⇔正(オオイ)((オオキ))
従
じゅう [1] 【従】
主要なものに,付属するもの。
⇔主
「仕事が主で,家庭のことは―だ」
従
じゅ 【従】
同じ位階を上下に分けたときの下の方を示す語。
⇔正(シヨウ)
「―三位」
従う
したが・う シタガフ [0][3] 【従う・随う】
■一■ (動ワ五[ハ四])
(1)目上の人のあとについて行動する。随行する。「社長に―・ってパリへ行く」
(2)他からの働きかけを受け入れて,さからわない。
(ア)他人のいうことを聞き入れる。命令・教え・きまりなどを守る。「係員の指示に―・って下さい」「日本の習慣に―・って屋内では靴を脱ぐ」「矢印に―・って角を曲がる」
(イ)大きな力に任せて,動かされるままに動く。「時代の流れに―・う」「木葉にたまれる水,風に―・つて大滴となりて落つ/十和田湖(桂月)」
(ウ)降参する。降伏する。降(クダ)る。「河野四郎は猶―・ひ奉らず/平家 9」
(3)(多く「…に従い」「…に従って」の形で)他のものの変化に伴って変化する。他のものに対応する。「回を重ねるに―・って聴衆が増える」「日が暮れるに―・い,寒くなってきた」「装束時に―・ひ/枕草子 47」
(4)ある業務を行う。従事する。「兵役に―・う」「本務に―・う」
→従って
[可能] したがえる
■二■ (動ハ下二)
⇒したがえる
従う
したがう【従う】
(1)[後に従う]follow;→英和
accompany.→英和
(2)[逆らわぬ]obey <the law> ;→英和
be obedient <to> ;observe;→英和
abide by <a rule> ;conform <to custom> ;→英和
comply <with a request> ;→英和
accept;→英和
accede <to a demand> ;→英和
submit <oneself to> ;→英和
yield <to persuasion> .→英和
従える
したが・える シタガヘル [0][4] 【従える・随える】 (動ア下一)[文]ハ下二 したが・ふ
(1)連れて行く。率いる。「五人の供を―・える」
(2)自分の支配下に組み入れる。服従させる。征服する。「熊襲(クマソ)を―・える」
従える[伴う]
したがえる【従える[伴う]】
be attended[followed] <by> .⇒征服.
従って
したがって [0] 【従って】 (接続)
〔「したがひて」の転〕
前に述べたことからの必然的な結果として以下のことが起こることを表す。それゆえ。だから。その結果。「当方に過失はない。―,賠償などするつもりはない」
従って
したがって【従って】
accordingly;→英和
consequently;→英和
therefore;→英和
in consequence.…に〜 as;→英和
according to;in proportion to.年を取るに〜 as a person grows older.文明が進むに〜 with the progress of civilization.
従下
じゅげ [1] 【従下】
位階において,従五位下のように,従位にさらに下がついたもの。